JP2011088900A - イミドシラン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の表面、例えば、金属酸化物、シリケート類、微粒状シリカ質繊維および含量のような表面、ならびにガラス繊維、鋼繊維およびアルミニウム繊維のような繊維の処理に使用される有機官能性シラン化合物を提供する。
【解決手段】当該有機官能性シラン化合物が本質的にシロキサン類およびハロゲン化物を含まない不飽和イミドシランである。
【選択図】なし

Description

技術分野および背景技術
有機官能性シラン化合物は、種々の表面、例えば、金属酸化物、シリケート類、微粒状シリカ質繊維および顔料のような表面、ならびにガラス繊維、鋼繊維およびアルミニウム繊維のような繊維の処理に使用されてきた。(金属表面は、たとえそれらの内層面が酸化されなくても酸化されるので、酸化物表面として考えられる。)いくらかの有機官能性シラン処理は、シラン単独もしくはシランとその他の化学品と一緒になった有機溶液、水性−有機溶液または水溶液で上記のような表面を被覆することを含む。
これらの処理は無機酸化物と樹脂質媒質との間の結合力を増強させる。その結果、シラン類は、無機酸化物表面に対する被覆剤、接着剤およびシーラント剤の塗布におけるプライマーの成分として、ガラス繊維を配合する複合材料のような充填剤処理樹脂複合材料の強度および構造結合性を改良するための充填剤前処理剤として有用性がある。このような有機官能性加水分解性シラン類は「カップリング剤」または「定着剤(Adhesion Promoters)」と呼ばれる。
有機官能性シランの効力は、大部分、樹脂質媒質と化学反応または結合する能力に依存する。熱硬化性樹脂の硬化反応の間、有機官能基の反応性が熱硬化性樹脂または硬化剤の反応性と一致する必要がある。有機官能性シランは、樹脂質媒質を作り上げる有機ポリマーの一部とならなければならない。熱可塑性物品を制作する際に、有機官能性シランは樹脂質媒質の一部となる必要もあり、ポリマー上の有機官能性基と反応するかまたはポリマー主鎖上にグラフトするかのいずれかによる。
有機官能性シランは、当該シランを配合する物品の構造結合性の増強を達成するために樹脂質媒質の総てと反応する必要はない。しばしば、この増強は、シランが樹脂質媒質の一部とのみ反応するか、樹脂質媒質と相容性のある添加剤と反応する場合に達成できる。例えば、ガラス繊維強化されるためのバージンポリプロピレンは、米国特許第5,300,547号明細書に教示されているように、典型的には、マレイン酸化ポリプロピレン(別名:結合ポリプロピレン(coupled polypropylene))と共に配合される。マレイン酸化ポリプロピレンは、プロピレンと不飽和有機酸またはそれらの酸無水物とのグラフトかコポリマーに関連する。例えば、無水マレイン酸は、一般に、プロピレンと反応して無水マレイン酸−プロピレンコポリマーを形成する。2種類のポリプロピレン(バージンおよびマレイン酸化)は、ガラス繊維と一緒に配合用押出機中に共供給され、ペレット化される。この処理のためのガラス繊維は、無水マレイン酸と化学的に相容性のあるシラン類を含有させるために表面処理剤(サイズ剤)を用いて製造される。SILQUEST(登録商標)A-1100(登録商標)3−アミノプロピルトリエトキシシランのようなアミノシランは、無水マレイン酸相容性シランの例である。配合(押出)の間、ガラス繊維上のシランとマレイン酸化ポリプロピレンは化学結合を形成する。シランはバージンポリプロピレンとは反応しない。マレイン酸化ポリプロピレンに対するガラス繊維の化学結合は、ガラス繊維強化ポリプロピレンの性能利点をもたらす。マレイン酸化ポリプロピレンを使用する一つの欠点は、非結合すなわちバージンポリプロピレンのそれに比較してその経費にある。マレイン酸化ポリプロピレンを使用する別の欠点は、構造結合性と強度における最大限の増強が達成されないことである。バージンポリプロピレン中に混合または分散するマレイン酸化ポリプロピレンは均質とならない。無機表面上のシランの有機官能基と化学反応するその能力はバージンポリプロピレンの存在により抑制される。シランと反応しないポリプロピレンのマレイン酸官能基は複合材料に対し望ましくない特性、例えば、樹脂質媒質をより親水性にすることに関与することがあり、したがって、水分のために分解に対する抵抗性を低くする。ガラス繊維強化バージンポリプロピレンを用いて性能を向上させることは、ガラス繊維に非結合(バージン)ポリプロピレンに対する反応性を付与することにより、有用となるであろう。
無機物質とともに使用されるその他の有機樹脂(例えば、ナイロン)はしばしば充分でないか反応性のない官能基を有する。これらの物質と結合において有効である新規なシラン類は、無機材料とともに使用されるとき有機樹脂の特性を増強するのに要求(必要と)される。イミドシラン類は、単独または遊離基発生剤と共に使用されるとき、種々の樹脂質媒質とカップリング(couple)またはそれに結合する(bond)それらの独自の能力がある。
イミドシラン類は公知である(例えば、米国特許第3,755,354号および第3,249,461号並びに欧州特許第050861号各明細書参照)が、これらのイミドシラン類は当該シラン類の製造方法に固有である水の存在に問題がある。水はシランの加水分解をもたらし、シロキサンを形成し、シラン類を液体からペーストに変え、それは、無機表面の表面上で可溶性で流動性であるようにシランを要求する被覆用またはサイズ剤用配合物に使用するのに不適である。例えば、米国特許第3,755,354号明細書の実施例1を参照されたい。その他の合成方法は塩化物の存在をもたらし、それは複合材料マトリックスを劣化させる。
本発明の目的は、新規な不飽和イミドシラン類およびこれらのシラン類を配合する組成物を提供することにある。さらに、本発明の目的は、本質的にシロキサン類や塩化物の存在しないこれらのイミドシラン類の新規な製造法を提供することにある。
本発明は、無機充填剤で強化した有機樹脂の湿潤および乾燥機械強度ならびに無機表面または充填剤を不飽和イミドシランおよび場合により遊離基発生剤で表面処理することにより得られる無機表面に対する有機樹脂の接着性の改良を記載する。エチレン性官能化シラン、および場合により、遊離基誘導グラフトで処理した充填剤の配合は、向上した性能さえも与える。具体的には、不飽和イミドシラン、そして場合により遊離基発生剤で処理した充填剤、特にガラス繊維で強化した熱可塑性および熱硬化性樹脂は劇的に強化された湿潤および乾燥屈曲強度をもつ複合材料を与える。
シラン構造
本発明の不飽和イミドシラン類は式(I)((R1)bY)aR2 3-aSiR3N(C=O)2X(式中、R1およびR2は、一価の基であり、R3は二価の基であり、Xは少なくとも一個のエチレン性不飽和を有する二価の基であり、ここで、その双方の結合手(valence)が、窒素に結合されているカルボニル基に結合されており(すなわち、-C(=O)NC(=O)-基をもつ環を形成)、Yは酸素、窒素または硫黄であり、a=1〜3、およびbはYの原子価に依存してb=1または2である。)を有する。
上記式Iにおいて、各R1は一価の基、例えば、水素、イミノ基、ジアルキルアミン、あるいは、好ましくは、ヘテロ原子、例えば、酸素、窒素もしくは硫黄を含有することができる、アリール、アリル、シクロアルキル、アルキル(線状もしくは枝分かれした)またはアラルキル(これらに限定されない)を含む炭化水素官能基である。R1はアシル官能基(例えば、アセチル基)であることもできる。R1の例には-N=C(CH3)2および-CH=CHCH3がある。最も好ましくは、R1は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、またはにイソブチルである。
bの値はYの原子価に依存、すなわち、Y=酸素または硫黄のときb=1でY=窒素のときb=2である。好ましくは、Yは酸素である。
好ましくは、aは3であり、a<3の場合、各R2は、炭化水素基、飽和炭化水素、不飽和炭化水素またはシアノ(これらに限定されない)を含む一価の基である。好ましくは、R2はシクロアルキル、アルキル(線状もしくは枝分かれした)またはアラルキル基であり、これらは、例えば、酸素、窒素もしくは硫黄のようなヘテロ原子および1〜10個の炭素原子を含むことができる。例示的にR2にはフェニル、フェニルエチルもしくは2−メトキシプロピル等がある。最も好ましくは、R2はメチルまたはエチルである。
3は、アルキレン、アルケニレン、アルカリレン、アリーレン、またはポリアルキレンオキシド(これらに限定されない)を含む二価の橋かけ基であるが、好ましくは、C1〜C12のアルキレン、例えば、プロピレンもしくはn−ブチレンであり、枝分かれした、例えば、ネオペンチレン、環状、例えば、ジメチレンシクロヘキサン、もしくは不飽和、例えば、ジメチレンシクロヘキセンもしくはフェニレンであってもよい。
新規なシラン類では、R3はヘテロ原子置換基を含むことができ、例えば、R3は主鎖または主鎖に対する側鎖におけるアミノ基を含むことができる。R3の具体的な例は、エチレンプロピレンアミン、ジフェニレンアミン、ジ(エチレン)エチルアミンである。このようなシラン類は、特にR3中にアミンを含むシランは、それらが複合材料製造処理中に別の化学反応が行われ得るので有利である。
Xは二価の種であり、各結合手がカルボニル基に結合され、各カルボニル基は窒素に結合され、したがって、少なくとも1個の環を形成する。さらにXは環に対して内部または外部のいずれかで、少なくとも1個のエチレン性不飽和を含有する。Xはいずれかの環に不飽和を有する二環式であることができる。好ましくは、Xはイミド基をもつ5〜12個の原子からなる環を形成する炭化水素である。(イミド(-C(=O)NC(=O))官能性)を組み込んだ)Xの具体的な例は、(I)イソブテニルサクシンアミド、(II)(+/−)−2−オクテン−1−イルサクシンイミド、(III)イタコンイミド、(IV)2−ドデセン−1−イルサクシンイミド、(V)シス−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、(VI)シス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボキシルイミド、(VII)エンド−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシルイミド、(VIII)メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシルイミド、(IX)エキソ−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、(X)マレイミド、(XI)シトラコンイミド、(XII)2,3−ジメチルマレイミド、(XIII)1−シクロペンテン−1,2−ジカルボキシイミド、(XIV)3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドである。
Figure 2011088900
好ましくは、不飽和イミドシラン類は実質的にシロキサン類を有しない。合成中に発生する水はアロキシシランの早すぎる加水分解をもたらし、シロキサン類を形成する。好ましくは、シランの重量を基準に5重量%未満のシロキサン、より好ましくは、2重量%未満、そして、最も好ましくは0.5重量%未満であり、さらにより好ましくはシロキサンを含まない。シロキサンを本質的に含まないことは、以下に述べる新規な製造方法の処理の結果である。このように水を含まないことはシラン反応に影響を与えないことにおいて利点を与える。さらに、水の存在はアロキシシランが加水分解し、濃縮してシロキサンをもたらし、当該シロキサンは固体ないしペースト状であり、ガラス繊維を処理するのにそのまま使用できない。
シラン類は、好ましくは、ハロゲン、特に塩素も含まない。何故なら、これらのハロゲン類は複合材料に有害であり得るからである。ハロゲン量は1重量%未満であるべきであり、より好ましくは0.01重量%そして最も好ましくはゼロ重量%のハロゲンである。
シランを含有する組成物
シランは、充填剤もしくは平面表面のような無機表面、樹脂質媒質および場合により遊離基発生剤を含有する組成物内に含ませることができる。これらの組成物にシランを配合させる方式は、シラン単独もしくはその他の化学薬品と一緒にした有機溶液、水性有機溶液もしくは水溶液で無機表面を処理するかまたは溶媒を用いないでシランでその表面を被覆することを含む。次いで、これらのシラン処理表面を樹脂質媒質と、そして場合により遊離基発生剤と合わせることができる。ある場合には、シランを、いわゆる「全体ブレンド(integral blending)」と呼ばれる処理で樹脂質媒質に直接加えることができる。シランで処理した無機表面と結びついた樹脂質媒質は、例えば、押出、射出、カレンダリング、流し込み成形、圧縮成形、積層およびトランスファー成形を含む成形のため、ラッカー、フイルム結合、塗料、プライマー、インク、染料、バインダーおよびガラス繊維サイズ剤を含むコーチングのために使用できる。
シランで都合よく処理され得る無機表面は、その露出表面に酸化物またはヒドロキシ基のいずれかを有する無機固体物質であり、従来公知のカップリング剤により処理できるいずれの物質をも含む。無機固体物質は、微粒子状または不規則形もしくは規則形(例えば、球形)、個々の繊維、織布繊維マットもしくは布帛、またはシート、フイルム、スラブおよび形成した造形体のような連続表面を含むいずれの形態であることもできる。
適切に使用される無機固体物質の特定の例は、例えば、表面酸化状態の真鍮、その表面で酸化されている銅金属、鉄、鋼、アルミナ、アルミニウム三水和物、ヒュームドシリカのようなシリカ質物質、水和シリカ、シリカエーロゲル、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムカルシウム、クレー、マイカ、分子篩、珪灰石、E−ガラス、S−ガラス、A−ガラス等である。
使用されるシランの量は、無機固体物質の表面特性を変化させる量であり、その結果、シランが配合される樹脂質媒質に対してより相容性および/または接着性となる。シランを樹脂に全体ブレンド法により供給するとき、シランの有効量は、樹脂に配合される固体無機物質の重量を基準に、約0.05重量%〜約15重量%で変動でき、好ましくは、0.1重量%〜2.0重量%である。
繊維状もしくは粒子状充填剤、顔料等の形態の無機固体物質の表面にシランを直接供給するとき、その有効量は、無機固体物質の重量を基準に、約0.01重量%〜約10重量%で変動でき、好ましくは、0.1重量%〜約0.5重量%である。無機固体物質の表面にシランをプライマーとして塗布するとき、表面に塗布されるシランの有効量は、処理される無機固体物質表面の1平方メートル当たりのシランの重量として換算して、約0.005g/m2〜約1.5g/m2で変動でき、好ましくは約0.01g/m2〜0.1g/m2である。
樹脂質媒質は熱可塑性物質または熱硬化性物質であることができ、「樹脂質媒質」という用語の使用は当該物質がその場で形成され、したがって、無機固体物質と接触状態にある間にモノマー物質から誘導される可能性を排除しない。好ましくは、熱可塑性樹脂が本発明に使用される。
本発明のシランを適切に使用できる樹脂質媒質には多くの樹脂が含まれ、これらの樹脂はシランの不飽和イミド基と単独で、または場合により遊離基発生剤と一緒で反応性である。例示の目的のため、樹脂質媒質は、アルキド樹脂類、不飽和ポリエステル類、ビニルエステル類、ナイロン類、熱可塑性ポリエステル類、ポリエチレン類、ポリプロピレン類、ポリブチレン類、ポリスチレン類、スチレンおよびブタジエンのコポリマー、エチレンおよびプロピレンのコポリマー、SBR、天然ゴム等であることができる。最も好適には、ポリプロピレンが使用される。
サイズ剤には、水溶性もしくは油溶性過酸化物、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、種々の有機過酸化物、例えば、ジアルキル過酸化物(例:ジイソプロピルぺルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−(2−t−ブチルペロキシイソプロピル)ベンゼン);ジクミルペルオキシド、アルキル水素過酸化物、例えば、t−ブチルハイドロジェンペルオキシド、t−アミルハイドロジェンペルオキシド、クミルハイドロジェンペルオキシド、ジアシル過酸化物、例えば、アセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ペロキシエステル、例えば、エチルペロキシベンゾエート、ならびにアゾ化合物、例えば、2−アゾビス(イソブチロニトリル)等からなる群から選択される遊離基発生剤を含むことができる。遊離基発生剤が樹脂質物質、特に、高せん断処理と共同した熱可塑性樹脂であることができることも含まれる。高せん断は、熱可塑性樹脂を分解させ、ポリマー主鎖または鎖末端において遊離基を発生させる。
無機表面を処理するのに使用される被覆は、シラン単独でもしくはその他の化学薬品と一緒となって有機溶液、水性有機溶液または水溶液であることができる。その他の化学薬品は、湿潤剤、静電気防止剤、均染剤、バインダー、潤滑剤、繊維保護剤、フイルム形成剤等として使用される。
シラン類の溶液をガラス繊維を処理するのに使用するとき、それらは「サイズ(sizings)」と呼ばれる。このような組成物は、通常、エマルションの形態のフイルム形成ポリマー、例えば、ポリウレタン、エポキシ、不飽和ポリエステル、エポキシエステル、ビスフェノールAエポキシ、ビスフェノール性ポリエステル、ポリビニルアセテート、酢酸ビニルとアクリル酸とのコポリマー類、ポリエチレン、エチレンビニルアセテートコポリマー類、メラミンホルムアルデヒド等を含有できる。サイズは可塑剤、例えば、フタレート類、ホスフェート類、ポリエステル類等も含有できる。サイズは滑剤、例えば、カチオン酸可溶化脂肪酸アミド類、ポリアルキレンオキシド類、アルキルイミダゾリン誘導体、アミド置換ポリエチレンアミン類、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸ポリアミン類等も含むことができる。サイズは、酸類、(例えば、酢酸もしくはシス−ブテン二酸)、水、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、またはその他のシラン類(例えば、エチレン性不飽和シラン類)を含むことができる。水は、ガラス繊維に向けてシランを活性化するのにサイズ内に必要である。サイズに使用されるその他の化学薬品は、K.L. Loewenstein, 連続ガラス繊維の製造技術(The Manufacturing Technology of Continuous Glass Fibers),3rd改訂版(Elservier, Amsterdam, 1993)に言及されている。
サイズ内に一緒にシランおよび水を加えるとサイズ内にシランの分散が見込めるが、水およびシランの予備混合およびサイズを72時間を超えてエージングする事はシロキサンゲルをもたらし、これは有用でない。
好ましくは、サイズをポリマー複合材料中に配合しようとするガラス繊維に施用する。このような組成物の製造は当業界で公知である。得られた複合材料の湿潤強度および乾燥強度は増強されており、湿潤性が向上ししかも改良したストランド集結度であった。
製造方法
アミノアルキルジアルコキシシランまたはアミノトリアルコキシシラン(例えば、アミノプロピルトリアルコキシシラン、もしくはN−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン)および不飽和酸無水物からイミドシラン類を製造する。ハロゲン含有シラン類は望ましくないハロゲン化物をもたらすので、それらを使用するのは好ましくない。このような反応は開環シランを形成する。使用する酸無水物の例は、イソブテニルコハク酸、(+/−)−2−オクテン−1−イルコハク酸、イタコン酸、2−ドデセン−1−イルコハク酸、シス−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、シス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸、エンド−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸、エキソ−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、2,3−ジメチルマレイン酸、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸および3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸がある。
この第一工程は、溶媒の存在下または不存在下で加熱または加熱しないで行うことができるが、水の形成をもたらし得る加熱はしないほうが好ましい。適切な溶媒には、メチレンクロリド、クロロホルム、アルコール類、脂肪族および芳香族炭化水素類、並びにエーテル類等がある。
開環シラン(すなわち、アミド酸シラン(amicacid silane))をキャップ物質で処理し、それにより、環化中に水が形成するのを避ける。好ましくは、この工程は加熱しないで行うべきである。シリル化剤である適切なキャップ物質にはハロゲン化トリアルキルシリル、ビス−(トリメチルシリル)トリフルオロアセタミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセタミド、1−(トリメチルシリル)イミダゾール、N−トリメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザンおよびそれらの混合物がある。特に、トリメチルクロロシランが有用である。
その他のキャップ剤は、カルボン酸をエステル類、例えば、クロル化炭化水素類、炭酸ジアルキル、ピロカルボン酸ジアルキル、スルホン酸ジアルキル、ジアゾメタン等に変換するようなものである。しかし、酸類をエステル類に変換するのに一般に使用されるアルコール類は、キャップ反応の間水を形成するので適切ではない。好ましくは、この反応工程は、キャップ物質がハロゲン化水素を形成するときに酸のスキャベンジャ(例えば、塩基)の存在下で行われる。この塩基はハロゲン化物を除去するのに使用される。塩基の適切な例には、トリエチルアミン、ピリジンもしくはジメチルアミノピリジンまたはいずれかの第三級アミン等がある。
第三工程は、キャップしたアミド酸シランを加熱してイミドシランを形成する。キャップ物質がシリル化剤であるとき、2当量が必要である。このシリル化剤がカルボン酸のヒドロキシル基とアミドのN−H基の双方と反応する。温度は、減圧下で40℃〜80℃である。この工程中、キャップ物質(例えば、ヘキサメチルジシロキサン(MM))の反応生成物は最初の酸無水物の酸素と一緒に放出される。前記反応済みキャップ剤はイミドシランから蒸留またはフラッシュストリップにより除く。キャップ物質がカルボン酸エステルを形成する場合、次いで、アミド酸エステルシランを加熱することにより環化が促進されることがある。この温度は40〜220℃であり、好ましくは80〜120℃である。この工程中、アルコールが形成される。
得られる生成物はシロキサン類の存在を回避しハロゲン化物の量が少ない。
水(およびシロキサン類)の形成を回避する、別のイミドシランを形成する方法は、不飽和酸無水物を一工程でイソシアナトシランと反応させる方法であり、この方法はCO2を放出し、同時にイミドシランを生成する。触媒、好ましくはホスホレンの存在下、化学量論量比の酸無水物とイソシアナートとを還流温度で加熱し、冷却し、濾過をする。
あるいは、ビニル官能基をもつ不飽和イミドをヒドロアルコキシシランでヒドロシリル化してもよい。ヒドロシリル化は当業界で公知のようにして行う。例えば、Marciniec編、ヒドロシリル化の総合ハンドブック(Comprehensive Handbook on Hydrosilylation)(1992)を参照されたい(関連部分を参照として本明細書に含める。)
第4工程は、水を飛ばす工程であり、ビス(アミドシラン)から始め、約190〜240℃(触媒の存在下または不存在下で)に加熱し、イミドシランおよびアミノシランを得る。
(実施例1)シランAの合成
5000ミリリットルの反応器を窒素雰囲気下(バブラー)に置き、352gの粉砕した無水マレイン酸および574gのメチレンクロリドを装填した。撹拌下、2時間にわたって反応器に796gのSILQUEST(登録商標)A−1100(登録商標)(ウイトコ社)3−アミノプロピルトリエトキシシランを加えた。氷−塩浴を使用して反応器を10℃に冷却した。723gのトリエチルアミンを反応器に装填した。冷却を継続しながら、777gのトリメチルシリルクロリドを反応器に加えた。トリメチルシリルクロリド添加の終点近くで、300gのメチレンクロリドを反応器に装填し、撹拌を一夜継続した。反応混合物を、最初30μm、次いで0.5μmの濾紙で加圧濾過をした。5000ミリリットルのフラスコに濾液を入れ、メチレンクロリドを、室温でゆっくりと200mmHgに減圧をしながらフラスコから留去させた。最終生成物の環化は減圧下で穏やかに加熱しながら行った。減圧蒸留により粗生成物を精製した。1H、13Cおよび29SiNMRによるとマレイミドプロピルトリエトキシシランに一致した。このプロセスを図式Iに示す。
Figure 2011088900
(比較例1)米国特許第3,755,354号に従うマレイミドシランの合成
23.2gの3−アミノプロピルトリエトキシシラン、10.3gの無水マレイン酸、0.53gのピリジンおよび316gのへキサンを、ディーン・スターク・トラップを備えた1000ミリリットルの三口丸底フラスコ中に装填した。この混合物を13時間還流した。二層を形成した。低層を分離し、29−SiNMRスペクトルにより分析した。分析結果は35モルパーセントのシロキサン類を示し、シランの合成中に水が存在したことを示す。
本例のシランの水溶液を調製する試みを行った。0.2gのシラン、0.1gの氷酢酸、0.6gのメタノールおよび0.2gの水の混合物を20分間撹拌した。さらに18.95gの水を撹拌下ゆっくりと加えた。すぐに黄色を帯びた固体が沈殿した。上記混合方法により、シランAの澄明な安定な均一水溶液を製造した。
(実施例2)シランAを用いるガラス繊維の処理(過酸化物使用せず)
シランAを貯蔵加水分解溶液に加えることによりガラス繊維サイズ浴を調製した。貯蔵加水分解溶液は、1440gの2−プロパノールおよび160gの蒸留水から構成された。この溶液のpHを氷酢酸でpH4に調整した。撹拌下1.5gのシランAを298.5gの前記貯蔵溶液に加えることにより、0.5パーセント(重量/重量)のシランA溶液を調製した。さらに30分間この溶液を撹拌して、シランの加水分解を完全にした。繊維ガラス布帛をストリップ状に切断し、シラン溶液中に浸漬した。ストリップをヒュームフード中に吊して乾燥空気にさらし、2.5分間135℃のオーブン中に入れた。
(実施例3)シランAおよび過酸化物を用いるガラス繊維の処理
実施例2のシランAを用いて処理したガラス繊維を過酸化物溶液で被覆した。0.45gのジクミルペルオキシドを299.55gのトルエンに溶解させることにより、0.15重量(重量/重量)過酸化物溶液を調製した。シラン処理したガラス布帛ストリップを過酸化物溶液中に浸積し、1時間風乾した。
(実施例4)過酸化物を使用しないでシランAから製造したナイロンラミネートの製造および試験
実施例2の処理済みガラス繊維ストリップを8インチ×8インチ(20.3cm×20.3cm)平方に切断した。10ミル(0.025cm)ナイロン6フイルムと処理済みガラス繊維布帛との交互層を使用して11層のラミネートを製造した。このラミネートを260℃でPHIプレス(Q230Hモデル)を使用して0.75時間1500ポンド(680kg)ラム圧で0.125インチ(0.317cm)止めまで圧縮した。
試験片を乾燥屈曲試験および湿潤屈曲試験ならびに強熱減量(%LOI)分析のためにダイアモンド鋸を使用して切断した。試験片の寸法は0.5インチ(1.77cm)幅、0.125インチ(0.317cm)高さおよび3.5インチ(8.89cm)長さだった。ASTM D790にしたがって、インストロン1123試験器を使用して乾燥屈曲試験を0.2インチ(0.51cm)/分のクロスヘッド速度で2インチ(5.08cm)スパン幅で行った。沸騰水中に24時間浸漬した後の試験片について湿潤屈曲試験を行った。この湿潤試験は乾燥試料と同じ寸法の試験片で同じ方法で行った。ASTM D4963−94にしたがって、%LOIを行った。結果を表1に示す。
(実施例5)シランAおよび過酸化物から製造したナイロン6ラミネートの製造および試験
実施例3の処理済みガラス繊維ストリップを使用した以外は実施例4と同一の方法でナイロン6ラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例2)
3−アミノプロピルトリエトキシシランを使用した以外は実施例2と同一の方法で処理済みガラス繊維を調製した。実施例4の方法にしたがってナイロン6ラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例3)
マレイン酸アミドシランを使用した以外は実施例2および3の方法により処理済みガラス繊維を調製した。窒素雰囲気(バブラー)下に置いた5000ミリリットルの反応器に352gの粉砕無水マレイン酸および574gのメチレンクロリドを装填することによりシランを製造した。撹拌下、796gのSILQUEST(登録商標)A−1100(登録商標)(ウイトコ社)3−アミノプロピルトリエトキシシランを2時間にわたって反応器に加えた。室温でゆっくりと200mmHgに減圧をしながらフラスコからメチレンクロリドを留去させた。実施例4の方法にしたがってナイロン6ラミネートを製造し試験をした。
(実施例6)シランAおよび過酸化物から製造したポリプロピレンの製造および試験
実施例3の処理済みガラス繊維ストリップを8インチ×8インチ(20.3cm×20.3cm)平方に切断した。15ミル(0.038cm)ポリプロピレンフイルムと処理済みガラス繊維布帛との交互層を使用して9層のラミネートを製造した。このラミネートを232℃でPHIプレス(Q230Hモデル)を使用して1時間1500ポンド(680kg)ラム圧で0.125インチ(0.317cm)止めまで圧縮した。結果を表1に示す。
(比較例4)
ウイトコ社から商標SILQUEST(登録商標)A−171で販売されているビニルトリメトキシシランを使用した以外は実施例2および3の方法で処理済みガラス繊維を調製した。実施例6の方法にしたがってこのラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例5)
ウイトコ社から商標SILQUEST(登録商標)A−174で販売されている3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを使用した以外は実施例2および3の方法で処理済みガラス繊維を調製した。実施例6の方法にしたがってこのラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例6)
比較例3で調製したシランを使用した以外は実施例2および3の方法で処理済みガラス繊維を調製した。実施例6の方法にしたがってこのラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例7)
ウイトコ社から商標SILQUEST(登録商標)A−1100で販売されている3−アミノプロピルトリエトキシシランを使用した以外は実施例2の方法で処理済みガラス繊維を調製した。実施例6の方法にしたがってこのラミネートを製造し試験をした。結果を表1に示す。
(比較例8)
1500ppmグラフト化無水マレイン酸を含有するマレイン酸化ポリプロピレンフイルム以外は比較例7にしたがって処理済みガラス繊維およびラミネートを製造した。結果を表1に示す。
(比較例9)
3000ppmグラフト化無水マレイン酸を含有するマレイン酸化ポリプロピレンフイルム以外は比較例7にしたがって処理済みガラス繊維およびラミネートを製造した。結果を表1に示す。
(実施例7)シランAから製造した引き抜きポリエステルロッドの製造および試験
シランAを貯蔵加水分解溶液に加えることによりガラス繊維サイズ浴を調製した。貯蔵加水分解溶液は、1440gの2−プロパノールおよび160gの蒸留水から構成された。この溶液のpHを氷酢酸でpH4に調整した。撹拌下1.5gのシランAを298.5gの前記貯蔵溶液に加えることにより、0.5パーセント(重量/重量)のシランA溶液を調製した。さらに30分間この溶液を撹拌して、そのシラノール形態までシランを完全に加水分解させた。オーエンズ・コーニング社からOCF861という販売名で販売されている2040フィラメントを含有する水でサイズした単一末端ロービングをサイズ浴中に25フィート/分(762cm/分)の引き抜き速度で浸漬した。420°F(215℃)に加熱した試験管中を0.8分の滞留時間、25フィート/分(762cm/分)の引き抜き速度で通過させることにより繊維を乾燥させた。乾燥した繊維を直径36インチ(91.4cm)のスプールに乾燥した繊維を22回転巻き上げた。スプールから繊維を抜き取り、一端で結び他端で切断した。アッシュランド・ケミカル社から販売されているAROPOL 7241を1200gおよびペンウオルト社から販売されているLUPERCO ATC(トリクレシルホスフェート中の過酸化ベンゾイル溶液(50重量%))を12g中に30分間繊維を漬けた。浸漬した繊維を0.25インチ(0.635cm)精密穿孔ガラス管中に引き入れ、30分間221°F(105℃)で硬化した。ロッドを管から取り出し、2.25インチ(5.71cm)の長さに切断した。ASTM D790にしたがって、インストロン1123試験器を使用して乾燥屈曲試験を0.2インチ(0.51cm)/分のクロスヘッド速度で1.75インチ(4.45cm)スパン幅で行った。湿潤試料を水中で24時間沸騰させ、同様な方法で試験をした。強熱減量(%LOI)をASTM D4963−94にしたがって決定した。インストロン1123試験器を使用して処理したガラスロービングの屈曲試験を0.2インチ(0.51cm)/分のクロスヘッド速度で1インチ(2.54cm)スパンロービングに力をかけることにより決定した。報告した値はガラスのストランドを曲げるのに必要な最大力である。結果を表2に報告する。
(比較例10)
シランが比較例3で調製したマレイン酸アミドシランであった以外は実施例7にしたがって処理したガラス繊維およびロッドを製造し試験をした。結果を表2に示す。
(比較例11)
シランがウイトコ社によりSILQUEST(登録商標)A−174という商標で販売されている3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランであった以外は実施例7にしたがって処理したガラス繊維およびロッドを製造し試験をした。結果を表2に示す。
Figure 2011088900
Figure 2011088900

Claims (10)

  1. シランが本質的にシロキサン類およびハロゲン化物を含まない不飽和イミドシラン。
  2. 式:((R1)bY)aR2 3-aSiR3N(C=O)2X(式中、R1およびR2は一価の基であり、R3は二価の基であり、Xは少なくとも1個のエチレン性不飽和を有する二価の基であり、その双方の結合手は、窒素に結合したカルボニル基に結合されており、Yは酸素、窒素または硫黄であり、a=1〜3であり、bはYの原子価に依存してb=1または2である。)を有する請求項1に記載のシラン。
  3. Xはイミド基を有する5〜12個の原子の環を形成する炭化水素である請求項2に記載のシラン。
  4. a=3、Y=OおよびR1はエチルまたはメチルである請求項3に記載のシラン。
  5. a=2、Y=OおよびR2はアルキルであり、R1は水素、イミノ基、ジアルキルアミン、または好ましくはヘテロ原子を含有できる、アリール、アリル、シクロアルキル、アルキル(線状または枝分かれした)もしくはアラルキル(これらに限定されない)を含む炭化水素官能基およびアシル官能基からなる群から選択される請求項3に記載のシラン。
  6. 式:((R1)bY)aR2 3-aSiR3N(C=O)2X(式中、R1およびR2は一価の基であり、R3はヘテロ原子を含有する二価の基であり、Xは少なくとも1個のエチレン性不飽和を有する二価の基であり、その双方の結合手は、窒素に結合したカルボニル基に結合されており、Yは酸素、窒素または硫黄であり、a=1〜3であり、Yの原子価に依存してb=1または2である。)を有するシラン。
  7. 副生物として水を生成しないで不飽和イミドシランを形成することを含むシランの製造法。
  8. (a)アミノアルキルジアルコキシシランまたはアミノトリアルコキシシランと不飽和酸無水物と反応させてアミド酸シランを形成し、(b)得られたアミド酸シランをカップリング物質で処理し、(c)この処理をした物質を加熱してイミドシランを得ることを含む請求項7に記載の方法。
  9. 不飽和酸無水物とイソシアナトシランとを反応させて放出するCO2とイミドシランを得ることを含む請求項8に記載の方法。
  10. 不飽和イミドシラン、イミド基と反応性の熱可塑性樹脂質物質、無機充填剤および遊離基発生剤を含む物質。
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