JP2011087085A - 画像読取装置及び原稿搬送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 適切な読取方式による両面読取が行われる画像読取装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 両面読取を行うことができるUターン方式の画像読取装置において、ユーザは、継続スキャンが可能であることを優先する継続優先モードと、読取時間の短縮を優先する高速優先モードとのいずれかを動作モードとして選択することができる。読取方式指定部32は、給紙トレイ11内の原稿の原稿長と、ユーザが選択した動作モードに基づいて、バッチ方式及び交互方式のいずれかが指定する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、画像読取装置及び原稿搬送方法に係り、更に詳しくは、2以上の読取方式により原稿の両面読取を行うことが可能な画像読取装置の改良に関する。
2以上の原稿を自動搬送し、これらの原稿を順次に読み取ることができる画像読取装置が広く普及している。また、自動搬送によって原稿の両面読取を行うことができる画像読取装置も広く普及している。両面読取が可能な画像読取装置には、2つのイメージセンサを用いて原稿の両面読取を行う1パス2スキャナ方式や、自動搬送中に原稿の表裏を反転させて1つのイメージセンサを用いて原稿の両面読取を行う2パス1スキャナ方式が知られている。
2パス1スキャナ方式の画像読取装置では、イメージセンサに対し、原稿を2回通過させるため、搬送中に原稿の搬送方向を切り替えるスイッチバック方式と、Uターン路を用いて搬送経路を交差させるUターン方式が考えられる。Uターン方式を採用した場合、搬送方向の切り替えを行う必要がないことから、読取時間を短縮することができる(例えば、特許文献1、2)。
また、2以上の原稿の連続読取を行う画像読取装置では、先の原稿が搬送路から排出される前に次の原稿を搬送路へ繰り込むことによって、原稿1枚当りの読取時間を短縮することができる。つまり、2以上の原稿が重複することなく同時に搬送されるように原稿の搬送制御を行うことによって、原稿読取のスループットを向上させることができる。
しかしながら、Uターン方式の画像読取装置は、搬送経路が交差しているため、2以上の原稿を同時に搬送した場合、搬送経路の交差点において原稿同士が衝突し、原稿に大きなダメージを与える可能性がある。このため、原稿同士の衝突を回避しつつ、スループットを向上させるためには、複雑な搬送制御を行う必要が生じる。特に、Uターン路上において2以上の原稿を同時に搬送しようとすれば、原稿長に応じた搬送制御を行う必要があり、複雑な搬送制御を行う必要がある。
特許文献1に記載されたUターン方式の原稿読取装置では、後続の原稿を交差点の手前で停止させた状態で、先行する原稿が交差点を通過するように制御されている。また、特許文献2に記載の原稿読取装置では、Uターン路内で第1面の読み取りの終了した原稿を待機させることにより、先行する原稿の第1面と第2面とを読み取る間に、後続する原稿の第1面の読み取りを行っている。この様な画像読取装置では、搬送路上の一部の搬送ローラのみを停止させなければならず、原稿搬送の機構及び制御が複雑になるという問題があった。
特開平8−286436 特開2000−354130
原稿ジャムなどにより原稿読取が中断した場合に、中断前後における同一原稿の重複した読み取りを回避しつつ、原稿読取を再開することができる画像読取装置が従来から知られており、再開された原稿読取は、継続スキャンと呼ばれている。
継続スキャンが可能な画像読取装置では、読取中断時に読み取りが終了している原稿を示す継続スキャン情報が報知される。ユーザは、この継続スキャン情報に基づいて、読み取りが終了してない原稿のみを給紙トレイに載置し、原稿読取を再開することによって、中断前後における同一原稿の重複読取を回避することができる。
しかしながら、Uターン方式の画像読取装置の場合、スループットを向上させるために複雑な搬送制御を行っているため、読取中断時に読み取りが終了している原稿を特定するのが難しいという問題があった。例えば、特許文献2に記載の画像読取装置では、先行する原稿の第1面と第2面とを読み取る間に、後続の原稿の第1面を読み取ることにより、原稿1枚あたりの搬送時間を短縮している。この場合、逆方向へ搬送される原稿が読取位置へ交互に進入しているため、読取中断時に読み取りの終了した原稿を特定することが難しく、継続スキャンを行うことができないという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、2以上の読取方式の中から、適切な読取方式を選択し、スループットを向上させることができる画像読取装置を提供することを目的とする。特に、原稿長に応じて、適切な読取方式を選択することができる画像読取装置を提供することを目的とする。また、継続スキャンの要否を考慮し、適切な読取方式を選択することができる画像読取装置を提供することを目的とする。
第1の本発明による画像読取装置は、給紙トレイから繰り込まれた原稿を読取位置へ搬送する導入路と、上記導入路から進入して上記読取位置を通過した原稿をUターンさせ、再び上記読取位置へ上記導入路とは反対側から進入させるUターン路と、上記Uターン路から進入して上記読取位置を通過した原稿を排紙トレイへ搬送する排出路とを備える。また、両面読取の読取方式として、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路の一方から2以上の原稿を連続して進入させるバッチ方式、並びに、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路から交互に異なる原稿を進入させる交互方式を指定可能な読取方式指定手段と、上記給紙トレイ内の原稿の原稿長を検出する原稿長検出手段とを備え、上記読取方式指定手段は、上記原稿長に基づいて、バッチ方式及び上記交互方式を切り替えるように構成される。
バッチ方式及び交互方式は、いずれもUターン路上において2以上の原稿を同時に搬送させることにより、両面読取を高速に行うことができる読取方式である。しかしながら、Uターン路上において同じ枚数の原稿を同時に搬送するバッチ方式及び交互方式を比較すれば、交互方式の方がより高速に原稿読取を行うことができる一方、バッチ方式の方がより長い原稿に適用することができる。このため、原稿トレイ内の原稿の原稿長に基づいて、バッチ方式及び上記交互方式を切り替えることにより、適切な原稿読取方式を指定し、原稿読取のスループットを向上させることができる。
第2の本発明による画像読取装置は、上記構成に加えて、上記読取方式指定手段が、上記原稿長が上記Uターン路の1/3未満の閾値を超えている場合に、上記バッチ方式を指定し、上記原稿長が上記閾値以下の場合に、上記交互方式を指定するように構成される。
バッチ方式は、原稿長がUターン路長の1/2以上であれば適用することができず、交互方式は、原稿長がUターン路長の1/3以上であれば適用することができない。このため、Uターン路の1/3未満の値を閾値とし、原稿長を当該閾値と比較することにより、バッチ方式及び交互方式のうち、原稿長に応じた適切な読取方式を指定することができる。
第3の本発明による画像読取装置は、上記構成に加えて、ユーザ操作に基づいて、動作モードとして、継続優先モード及び高速優先モードのいずれかを選択するモード選択手段を備え、上記読取方式指定手段は、上記原稿長及び上記動作モードに基づいて、上記バッチ方式及び上記交互方式を切り替えるように構成される。
交互方式は、読取位置に対し、導入路及びUターン路から交互に原稿を進入させているため、バッチ方式に比べて、原稿ジャムなどの発生時に誤った順序で読取画像が読み取られる可能性が高い。このため、交互方式では、原稿ジャムなどにより中断した読取処理を再開する場合に、同一の原稿画像の読み取りを省略する継続スキャンを行うことができない。従って、原稿長及び動作モードに基づいて読取方式を決定することにより、継続スキャンの要否も考慮し、より適切な読取方式を指定することができる。
第4の本発明による画像読取装置は、上記構成に加えて、上記動作モードに基づいて、読取中断時に読み取りが完了している原稿数に基づく継続スキャン情報を報知する報知手段を備えている。この様な構成により、読取中断時に、継続優先モードの場合には、継続スキャンに必要な継続スキャン情報を報知し、継続スキャンを促すことができる。
第5の本発明による画像読取装置は、上記構成に加えて、上記読取方式指定手段が、上記原稿長が上記Uターン路の1/3未満の閾値を超えている場合に、上記Uターン路上において2枚の原稿を同時に搬送する上記バッチ方式を指定し、上記原稿長が上記閾値以下の場合、上記動作モードが高速優先モードであれば、上記交互方式を指定し、上記動作モードが継続優先モードであれば、上記Uターン路上において3枚以上の原稿を同時に搬送する上記バッチ方式を指定するように構成される。
この様な構成により、交互方式が適用可能な原稿長であって、動作モードが継続優先モードである場合には、Uターン路上において3枚以上の原稿を同時に搬送するバッチ方式を指定することができる。このため、継続スキャンが可能な状態で、原稿読取を高速に行うことができる。
第6の本発明による画像読取装置は、上記構成に加えて、上記交互方式では、上記Uターン路の長さ未満かつ上記原稿長以上の間隔を空けて、給紙トレイから原稿が順次に繰り込まれる。この様な構成により、搬送路上の搬送ローラの一部を減速又は停止させることなく、簡単な構成及び制御により、交互方式による原稿読取を実現することができる。
第7の本発明による原稿搬送方法は、導入路を用いて、給紙トレイから繰り込まれた原稿を読取位置へ搬送する導入ステップと、Uターン路を用いて、上記導入路から進入して上記読取位置を通過した原稿をUターンさせ、再び上記読取位置へ上記導入路とは反対側から進入させるUターンステップと、上記Uターン路から進入して上記読取位置を通過した原稿を排紙トレイへ搬送する排出ステップと、両面読取の読取方式として、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路の一方から2以上の原稿を連続して進入させるバッチ方式、並びに、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路から交互に異なる原稿を進入させる交互方式を指定可能な読取方式指定ステップと、上記給紙トレイ内の原稿の原稿長を検出する原稿長検出ステップとを備え、上記読取方式指定ステップでは、上記原稿長に基づいて、バッチ方式及び上記交互方式を切り替えるように構成される。
第8の本発明による原稿搬送方法は、上記構成に加えて、ユーザ操作に基づいて、動作モードとして、継続優先モード及び高速優先モードのいずれかを選択するモード選択ステップを備え、上記読取方式指定ステップでは、上記原稿長及び上記動作モードに基づいて、上記バッチ方式及び上記交互方式を切り替えるように構成される。
本発明によれば、Uターン路を有する原稿読取装置において、原稿長に基づいて読取方式を指定することにより、適切な読取方式を選択し、原稿読取のスループットを向上させることができる。特に、原稿長に基づいて、バッチ方式及び交互方式を切り替えることにより、原稿読取のスループットを向上させることができる。
また、本発明によれば、Uターン路を有する原稿読取装置において、原稿長だけでなく、ユーザが選択した動作モードに基づいて、読取方式を指定することにより、原稿読取のスループットを向上させるととともに、読取中断後における継続スキャンの要否も考慮して、より適切な読取方式を指定することができる。
本発明の実施の形態による画像読取装置の一構成例を示した外観図であり、画像読取装置の一例として複合機100が示されている。 図1の複合機100の要部の一構成例を示した断面図であり、主としてADF装置10の内部構造が模式的に示されている。 順次方式の連続読取についての説明図である。 2バッチ方式の連続読取についての説明図である。 3バッチ方式の連続読取についての説明図である。 図5に続く説明図である。 交互方式の連続読取についての説明図である。 図7に続く説明図である。 連続読取の各方式について読取位置C2における読取順序の一例を示した説明図である。 図1の複合機100の要部について一構成例を示した機能ブロック図である。 読取方式の指定処理の一例を示したフローチャートである(実施の形態1)。 読取方式の指定処理の一例を示したフローチャートである(実施の形態2)。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態による画像読取装置の一構成例を示した外観図であり、画像読取装置の一例として複合機100が示されている。複合機(MFP:Multifunction Peripheral)100は、画像読取、印刷、ファクシミリ送受信などを行うMFP本体部20と、画像読取時に原稿の自動搬送を行うADF(Auto Document Feeder)装置10とによって構成される。
MFP本体部20の操作パネル21には、ユーザが操作入力を行うためのスタートキー、テンキーなどの操作入力部21aと、ユーザに対し、動作状態を表示出力するための液晶表示部21bが設けられている。例えば、ユーザは、操作入力部21aへの操作入力を行うことにより、原稿の片面読取及び両面読取のいずれかを指定することができる。また、原稿ジャムやカバーオフなどの停止要因により原稿の読み取りを中断した場合には、液晶表示部21bにエラー表示が行われる。
また、MFP本体部20の上面には、図示しないコンタクトガラスが形成され、このコンタクトガラス上にADF装置10が開閉可能に配置されている。つまり、この複合機100は、コンタクトガラス上に載置された原稿を読み取るフラットベッド方式、ADF装置10により自動搬送中の原稿を読み取るADF方式のいずれの方式でも原稿を読み取ることができる。
ADF装置10は、給紙トレイ11及び排紙トレイ12を備え、その内部には搬送路が形成されている。給紙トレイ11内の原稿は、1枚ずつ分離して繰り込まれ、搬送路に沿って搬送され、排紙トレイ12へ排出される。この搬送路は、MFP本体部20のコンタクトガラス上を通過するように形成されており、原稿は、コンタクトガラス上を通過する際にMFP本体部20によって読み取られる。
図2は、図1の複合機100の要部の一構成例を示した断面図であり、主としてADF装置10の内部構造が模式的に示されている。図中のB1〜B5は原稿の搬送路、C1は搬送路B2及びB5の分岐点、C2は原稿の読取位置、C3は搬送路B3及びB5の合流点である。
<スキャナユニット22>
スキャナユニット22は、読取位置C2を通過する原稿Aの画像を光学的に読み取るイメージセンサであり、投光器22a及びラインセンサ22bからなる。投光器22aからの照射光はコンタクトガラス上の原稿Aによって反射され、多数の受光素子が直線状に配置されたラインセンサ22bによって検出される。この配列方向と交差する方向に、原稿A及びラインセンサ22bを相対的に移動させれば、2次元画像を読み取ることができる。ADF方式で画像読取を行う場合、スキャナユニット22を静止させ、搬送中の原稿Aについて画像読取が行われる。なお、このスキャナユニット22は、読取位置C2に対する原稿Aの到着又は通過を検出する原稿検出センサとして用いることもできる。
この複合機100では、2パス1スキャナ方式を採用し、1個のスキャナユニット22を用いて原稿の両面読取を行っている。2パス1スキャナ方式とは、原稿の表裏を反転させ、同じスキャナユニット22で原稿を2回読み取らせる両面読取の方法である。一般的な2パス1スキャナ方式の画像読取装置では、原稿をスイッチバックさせることにより原稿Aの表裏を反転させ、別の搬送路を通ってスキャナユニット22の手前に合流させ、スキャナユニット22を同じ方向に2回通過させる。これに対し、複合機100では、原稿AをUターンさせることによって原稿Aの表裏を反転させ、スキャナユニット22を2回通過させる。このとき、原稿Aがスキャナユニット22を通過する方向は、1回目及び2回目で逆方向となる。
<搬送路B1〜B5>
ADF装置10内には、搬送路B1〜B5が形成され、片面読取と両面読取の場合で原稿Aの搬送経路が異なる。両面読取を行う場合、原稿は搬送路B1,B2,B3,B4の順に搬送される。この搬送経路を両面パスと呼ぶことにする。一方、片面読取を行う場合、原稿は搬送路B1,B5,B3,B4の順に搬送される。この搬送経路を片面パスと呼ぶことにする。
搬送路B1は、給紙トレイ11から繰り込まれた原稿Aを分岐点C1まで搬送する給紙路であり、片面読取及び両面読取のいずれの場合にも用いられる。
搬送路B2は、両面読取用の原稿Aを分岐点C1から読取位置C2まで搬送する両面読取専用の導入路であり、Uターンすることなく、ほぼ直線的に読取位置C2へ原稿Aを搬送する。搬送路B2から進入し、読取位置C2を右から左へ通過した原稿は搬送路B3へ入る。
搬送路B3は、両面読取用の原稿をUターンさせて表裏を反転させるUターン路である。読取位置C2を右から左へ通過した原稿は、搬送路B3の下側へ入り、時計回りに搬送されて表裏が反転した状態となった後、搬送路B3の上側から読取位置C2へ戻り、読取位置C2を左から右へ通過する。つまり、搬送路B3を通過することによって、原稿の表裏を反転させた状態で読取位置C2を2回通過させることができる。このとき、読取位置C2を通過する方向は1回目と2回目では逆方向になる。なお、搬送路B3のうち、合流点C3よりも下流側は、片面読取の場合にも用いられる。
搬送路B4は、読取位置C2を左から右へ通過した原稿を排出口18へ搬送し、排紙トレイ12へ排出する排出路であり、片面読取及び両面読取のいずれの場合も用いられる。
搬送路B5は、片面読取用の原稿Aを分岐点C1から搬送路B3上の合流点C3まで搬送する片面読取専用の導入路であり、搬送路B5及び搬送路B3によって横向きU字状の搬送路が構成されている。合流点C3から搬送路B3上に進入した片面読取用の原稿は、両面読取用の原稿と全く同様にして、読取位置C2を左から右に通過し、搬送路B4に入り、排紙トレイ12へ排出される。
<給紙トレイ11>
給紙トレイ11は、原稿を積み重ねて載置する原稿台13と、これらの原稿を位置決めするための原稿ストッパ14とを備えている。原稿台13は、バネなどの付勢手段によって上方向に付勢され、最上部の原稿をピックアップローラ15aに接触させている。また、原稿台13上の原稿は、送り方向の前端(図中では左端)が原稿ストッパ14によって位置決めされている。このため、最上部の原稿は、その前端が位置決めされ、かつ、当該前端付近がピックアップローラ15aに押し付けられた状態となっている。
<原稿繰込部15>
原稿繰込部15は、給紙トレイ11内の原稿Aを搬送路へ1枚ずつ繰り込む原稿繰込手段であり、ピックアップローラ15a、分離ローラ15b及びリタードローラ15cからなる。ピックアップローラ15a及び分離ローラ15bは原稿の送り方向に回転駆動され、リタードローラ15cは戻り方向に回転駆動される。このため、給紙トレイ11内の原稿Aは、上から順にピックアップローラ15aによって搬送路B1へ繰り込まれ、重送状態で繰り込まれた原稿Aは、互いに逆回転している分離ローラ15b及びリタードローラ15cによって最上部の原稿Aのみが分離され、送り方向に搬送される。原稿Aの搬送間隔は、原稿繰込部15が原稿Aを繰り込むタイミングによって制御される。つまり、先に繰込まれた原稿が搬送経路上の基準位置に到達したときに、次の原稿を原稿繰込部15が繰込むことによって原稿Aの搬送間隔が制御される。
<搬送ローラ16>
搬送ローラ16は、回転駆動される駆動ローラと、搬送路を挟んで駆動ローラに対向して配置された従動ローラとからなる。搬送路B1〜B5には、最短の原稿長よりも短い間隔で多数の搬送ローラ16が配置され、これらの搬送ローラ16によって原稿Aは搬送路上を搬送される。なお、搬送ローラ16は図示しない搬送モータ34により回転駆動されるが、一部の搬送モータ34を他の搬送モータ34と非同期で駆動するには、専用のクラッチなどが必要となり、構成が複雑になり高コストになる。このため、本実施の形態では、全ての搬送ローラ16が、同一のステッピングモータによって駆動され、互いに同期して回転しているものとする。
<パス切替部17>
パス切替部17は、片面パス又は両面パスのいずれかを選択する搬送経路の切替手段であり、搬送経路の分岐点C1に配置されている。このパス切替部17は、爪状の回転部材17aと図示しないソレノイドとにより構成され、ソレノイドが回転部材17aを回動させることによって、搬送路B2及びB5を切り替えている。つまり、両面パスが選択されている場合には、分岐点C1に到達した原稿Aが搬送路B2へ搬送され、片面パスが選択されている場合には、搬送路B5へ搬送される。
給紙トレイ11内に収容された原稿Aの下面を第1面、上面を第2面とすれば、両面パスでは、第1面及び第2面の順で原稿Aが2回読み取られ、片面パスでは、原稿Aの第2面のみが読み取られる。すなわち、両面パスが選択されている場合、原稿Aは、搬送路B1、分岐点C1、搬送路B2を順に経由して、スキャナユニット22の読取位置C2に案内され、その第1面が読み取られる。その後、原稿Aは搬送路B3を経て再び読取位置C2に案内され、その第2面が読み取られ、搬送路B4を経て排出口18から排出される。一方、片面パスが選択されている場合、原稿Aは、搬送路B1、分岐点C1、搬送路B5、合流点C3、搬送路B3の後半区間を順に経由して、スキャナユニット22の読取位置C2に案内され、その第2面が読み取られた後、搬送路B4を経て排出口18から排出される。
<原稿検出センサDS1〜DS5>
ADF装置10には、複数の原稿検出センサDS1〜DS5が設けられている。原稿検出センサDS1,DS2は、給紙トレイ11に設けられ、原稿台13に載置された原稿Aを検出している。一方、原稿検出センサDS3〜DS5は、それぞれ異なる検出位置において、搬送中の原稿Aの到着又は通過を検出している。なお、これらの原稿検出センサDS1〜DS5には光センサを用いることができる。
原稿検出センサDS1は、給紙トレイ11上に原稿Aが載置されているか否かを検出する原稿載置検出手段である。例えば、反射型の光センサを原稿ストッパ14付近の原稿台13に埋設し、原稿Aの前端付近を検出すれば、原稿Aの有無を判別することができる。
原稿検出センサDS2は、原稿Aの送り方向の長さを検出する原稿長検出手段である。例えば、原稿検出センサDS1より後方の原稿台13に光センサを埋設しておくことにより、原稿長が所定長さ以上であるか否かを判別することができる。この場合、サイズの異なる2以上の原稿Aが積み重ねて載置されていれば、最大の原稿長が検出される。ここでは、送り方向の位置を互いに異ならせて2以上の原稿検出センサDS2が配置され、原稿長が所定範囲内の長さであることを検出している。
原稿検出センサDS3〜DS5は、搬送路上の予め定められた検出位置を監視し、搬送中の原稿Aの位置を検出する搬送状態検出手段であり、上記検出位置に対する原稿Aの到達又は通過を検出している。つまり、原稿Aの前端を検出している場合には、原稿Aが検出位置に到達したことを判別することができ、原稿Aの後端を検出している場合には、原稿Aが検出位置を通過したことを判別することができる。
原稿検出センサDS3は、分離ローラ15b及び分岐点C1に挟まれた搬送路B1上に配置され、原稿繰込部15によって給紙トレイ11から搬送路B1へ繰り込まれた原稿Aを検出している。
原稿検出センサDS4は、分岐点C1及び読取位置C2に挟まれた搬送路B2上に配置されている。原稿検出センサDS4は、スキャナユニット22による第1面の読取タイミングを求めるためのセンサであり、原稿Aの前端が読取位置C2に到達する直前に通過する位置に配置されている。
原稿検出センサDS5は、合流点C3及び読取位置C2に挟まれた搬送路B3上に配置されている。原稿検出センサDS5は、スキャナユニット22による第2面の読取タイミングを求めるためのセンサであり、原稿Aの前端が読取位置C2に到達する直前に通過する位置に配置されている。
また、搬送中の原稿Aの検出には、原稿検出センサDS3〜DS5だけでなく、スキャナユニット22も用いることができる。すなわち、スキャナユニット22を原稿検出センサとして使用し、読取位置C2への原稿Aの到着又は通過を検出させることもできる。
<連続読取の方式>
図3〜図8は、図2のADF装置10を用いて、2以上の両面原稿A1〜A6の連続読取を行う場合の様子を示した説明図である。一般に、ADF装置10は、2以上の原稿を同時搬送することによって、連続読取時における原稿1枚当りの読取時間を短縮することができる。ADF装置10の場合、両面パスが交差しているため、順に繰り込まれる両面原稿A1〜A6が読取位置C2を通過する順序によって複数の読取方式が考えられる。本実施の形態では、これらの読取方式のいずれか一つが、原稿長及び動作モードに基づいて選択されるものとする。なお、読取方式のいずれか一つをユーザが直接指定するように構成できることはいうまでもない。
<順次方式の連続読取>
図3の(a)〜(d)は、順次方式の連続読取についての説明図であり、搬送路B1〜B5上における原稿A1,A2の搬送状態が時系列順に示されている。順次方式では、Uターン用の搬送路B3上で2以上の原稿を同時に搬送させず、後続の原稿A2の読み取りは、先行する原稿A1の両面が読み取られた後に開始される。
図中の(a)〜(c)に示した通り、先に繰り込まれた原稿A1は、搬送路B1〜B3上を順に搬送され、読取位置C2を2回通過する。また、図中の(c)及び(d)に示した通り、後続の原稿A2の繰り込みは、原稿A1が読取位置C2を2回通過した後に原稿A2が読取位置C2に到達するように、先行する原稿A1が排紙トレイ12へ排出されるよりも前に行われる。
順次方式は、先行する原稿A1が排出される前に、後続の原稿A2の繰り込みを開始することによって、1枚当りの読取時間を短縮する読取方法である。順次方式は、原稿長が搬送路B3の長さよりも短い場合に適用できるため、比較的長い原稿の高速読取に適している。しかしながら、原稿間隔が非常に大きくなるため、後述の2方式に比べて、1枚当たりの読取時間は長くなる。
<バッチ方式の連続読取>
図4〜図6は、バッチ方式の両面読取についての説明図であり、図4には、2バッチ方式の場合、図5〜図6には、3バッチ方式の場合が示されている。バッチ方式は、Uターン用の搬送路B3上において2以上の原稿を重複させることなく同時に搬送させ、これらの原稿グループを単位として両面読取を行う読取方式である。2バッチ方式は、搬送路B3上において2枚の原稿を同時に搬送するバッチ方式であり、3バッチ方式は、搬送路B3上において3枚の原稿を同時に搬送するバッチ方式である。
なお、原稿長が短い場合には、搬送路B3上において4枚以上の原稿を同時に搬送するバッチ方式も実現可能である。ここでは、2バッチ方式をさらに改良し、搬送路B3上において3枚以上の原稿を同時に搬送する多バッチ方式の一例として、3バッチ方式について説明する。
図4の(a)〜(d)は、2バッチ方式の両面読取についての説明図であり、搬送路B1〜B5上における原稿A1〜A4の搬送状態が時系列順に示されている。図中の(a)及び(b)に示した通り、順に繰り込まれた原稿A1,A2は、搬送路B1〜B3上を順に搬送され、それぞれの第1面が読み取られた後、搬送路B3上において同時に搬送されている状態となる。その後、原稿A1,A2は、読取位置C2を通って搬送路B4へ搬送され、それぞれの第2面が読み取られる(図中の(c))。後続の原稿A3,A4の繰り込みは、原稿A1,A2がともに読取位置C2を2回通過した後に原稿A3が読取位置C2に到達するように、先行する原稿A2が排紙トレイ12へ排出される前に行われる。
2バッチ方式は、読取位置C2に対し、搬送路B2及びB3の一方から2枚の原稿A1,A2を連続して進入させ、搬送路B3上において2枚の原稿A1,A2を同時に搬送させることにより、2枚の原稿A1,A2の両面読取をまとめて行って、1枚当りの読取時間を短縮する読取方法である。ここでは、これらの原稿A1,A2がともに排出される前に、後続の原稿A3の繰り込みを開始することによって、1枚当りの読取時間を更に短縮している。2バッチ方式は、順次方式に比べて1枚当りの読取時間をより短縮することができるが、原稿長が搬送路B3の長さの1/2未満でなければ適用することができない。
図5及び図6の(a)〜(f)は、3バッチ方式の両面読取についての説明図であり、搬送路B1〜B5上における原稿A1〜A6の搬送状態が時系列順に示されている。図中の(a)〜(c)に示した通り、順に繰り込まれた原稿A1〜A3は、搬送路B1〜B3上を順に搬送され、それぞれの第1面が読み取られた後、搬送路B3上において同時に搬送されている状態となる。その後、原稿A1〜A3は、読取位置C2を通って搬送路B4へ搬送され、それぞれの第2面が読み取られる(図中の(d)及び(e))。後続の原稿A4〜A6の繰り込みは、原稿A1〜A3がともに読取位置C2を2回通過した後に原稿A4が読取位置C2に到達するように行われる。
3バッチ方式は、読取位置C2に対し、搬送路B2及びB3の一方から3枚の原稿A1〜A3を連続して進入させ、搬送路B3上において3枚の原稿A1〜A3を同時に搬送させることにより、3枚の原稿A1〜A3の両面読取をまとめて行って、1枚当りの読取時間を短縮する読取方法である。ここでは、これらの原稿A1〜A3がともに排出される前に、後続の原稿A4の繰り込みを開始することによって、1枚当りの読取時間を更に短縮している。3バッチ方式は、順次方式に比べて1枚当りの読取時間をより短縮することができるが、原稿長が搬送路B3の長さの1/3未満でなければ適用することができない。
<交互方式の連続読取>
図7及び図8の(a)〜(f)は、交互方式の両面読取についての説明図であり、搬送路B1〜B5上における原稿A1〜A4の搬送状態が時系列順に示されている。交互方式では、Uターン用の搬送路B3上において、2以上の原稿A1,A2が間隔を空けて同時に搬送され、読取位置C2に対し、搬送路B2及びB3から交互に1枚ずつ原稿が送り込まれている。つまり、上記間隔は、原稿1枚分の長さ(原稿長)以上であって、搬送路B3の長さより短い。
図中の(a)〜(c)に示した通り、順に繰り込まれた原稿A1,A2は、搬送路B1〜B3上を順に搬送され、それぞれの第1面が読み取られた後、搬送路B3上において同時に搬送されている状態となる。図4の2バッチ方式と比較すれば、原稿A1,A2間に原稿1枚分以上の間隔が形成されている点で異なる。
次に、原稿A1が搬送路B3から読取位置C2へ進入し、その第2面の読み取りが行われる(図中の(d))。この原稿A1が読取位置C2を通過し、その後端が搬送路B4へ進入すると、原稿A3が搬送路B2から読取位置C2に進入し、その第1面が読み取られる(図中の(e))。
この原稿A3も原稿A2との間に原稿1枚分以上の間隔を空けて繰り込まれる。ここでは、原稿A1の前端が読取位置C2に到達する前に、原稿A3の繰り込みが開始され、原稿A1の読み取り中に、原稿A3の前端が分岐点C1を通過するものとする。また、原稿A1が読取位置C2を通過し、その後端が搬送路B4に進入した後に、原稿A3の前端が読取位置C2に到達し、その後に、原稿A1の後端が排紙トレイ12へ到達するものとする。つまり、搬送路上では3枚の原稿A1〜A3が同時に搬送されている。
その後、原稿A3が読取位置C2を通過し、その後端が搬送路B3へ搬送されると、原稿A2が搬送路B3から読取位置C2に進入し、その第2面が読み取られる(図中の(f))。つまり、読取位置C2では、原稿A1の第2面、原稿A3の第1面、原稿A2の第2面の順で読み取りが行われている。図中の(c)及び(f)は、原稿を1枚分進めた同じ状態であり、(f)の状態以降は、(c)〜(e)の状態を順に繰り返すことにより、連続読取を行うことができる。
交互方式は、搬送路B3上において2以上の原稿を同時に搬送させるとともに、読取位置C2に対し、搬送路B2及びB3から交互に異なる原稿を進入させ、読取位置C2において第1面及び第2面の読み取りを交互に行うことにより、1枚当りの読取時間を短縮する読取方式である。つまり、搬送経路上において3枚以上の原稿A1〜A3を同時に搬送し、最も高いスループットが得られる。ただし、交互方式は、バッチ方式に比べて、1枚当りの読取時間をより短縮することができるが、原稿長が搬送路B3上の長さの1/3未満でなければ適用することができない。
図9は、連続読取の各方式について読取位置C2における読取順序の一例を示した説明図である。図中の(a)〜(d)は、順に繰り込まれる原稿A1〜A6について、順次方式、2バッチ方式、3バッチ方式及び交互方式の場合に読み取られる原稿面の順序がそれぞれ示されている。
順次方式の場合、図中の(a)に示した通り、原稿A1の第1面及び第2面が順に読み取られた後に、原稿A2の第1面及び第2面が順に読み取られる。同じ原稿の第1面の読み取りから第2面の読み取りまでの時間tは、原稿A1が搬送路B3を通過する時間に相当する。
2バッチ方式の場合、図中の(b)に示した通り、原稿A1及びA2の第1面が順に読み取られた後に、原稿A1及びA2の第2面が順に読み取られる。同じ原稿A1の第1面の読み取りから第2面の読み取りまでの時間tは、順次方式の場合と同じであるが、その間に、原稿A2の第1面の読み取りが行われている。このため、順次方式の場合よりも原稿読取のスループットを向上させることができる。
3バッチ方式の場合、図中の(c)に示した通り、原稿A1〜A3の第1面が順に読み取られた後に、原稿A1〜A3の第2面が順に読み取られる。同じ原稿A1の第1面の読み取りから第2面の読み取りまでの時間tは、順次方式及び2バッチ方式の場合と同じであり、その間に、原稿A2及びA3の第1面の読み取りが行われる。このため、順次方式及び2バッチ方式の場合よりも原稿読取のスループットを向上させることができる。
交互方式の場合、図中の(d)に示した通り、先行する原稿が存在しない原稿A1を除き、同じ原稿の第1面の読み取りから第2面の読み取りまでの間に、他の原稿の読み取りが2回行われる。例えば、原稿A2の第1面の読み取りから第2面の読み取りまでの間に、原稿A1の第2面と、原稿A3の第1面の読み取りが行われている。この様にして、異なる原稿の第1面及び第2面を交互に読み取ることによって、順次方式及び2バッチ方式の場合よりも原稿のスループットを向上させることができる。
図10は、図1の複合機100の要部について一構成例を示した機能ブロック図である。複合機100は、操作入力部21a、液晶表示部21b、原稿検出センサDS2〜DS5、原稿繰込部15、停止要因検出部31、読取方式指定部32、搬送制御部33、搬送モータ34、ページカウンタ35及び報知部36により構成される。
操作入力部21aには、スタートキー211及びモード選択キー212が配置されている。スタートキー211は、原稿読取を開始し、あるいは、中断されていた原稿読取を再開するための操作キーであり、ユーザがスタートキー211を操作すれば、読取開始信号が搬送制御部33へ出力される。
また、モード選択キー212は、動作モードとして、継続優先モード及び高速優先モードのいずれかを選択するための操作キーであり、ユーザがモード選択キー212を操作すれば、動作モードを示すモード選択信号が読取方式指定部32へ出力される。継続優先モードは、継続スキャンを行うことが可能な動作モードである。継続スキャンとは、原稿ジャムやカバーオフなどにより原稿読取が中断された場合に、重複読取を回避するように再開された原稿読取である。一方、高速優先モードは、継続スキャンを行うことができないが、高速に原稿読取を行うことができる動作モードである。つまり、ユーザが、継続スキャンの要否に応じて、読取開始前にモード選択キー212を操作することにより、動作モードを選択することができる。
原稿検出センサDS2は、給紙トレイ11内の原稿の原稿長を検出する原稿長検出手段であり、その検出結果が読取方式指定部32へ出力される。ここでは、3以上の原稿検出センサDS2を用いて、原稿長と予め定められた各閾値L1〜L3との比較結果を検出している。閾値L1は搬送路B3の経路長未満の値である。閾値L2は、搬送路B3の経路長の1/2未満の値であり、閾値L1よりも小さい。閾値L3は、搬送路B3の経路長の1/3未満の値であり、閾値L2よりも小さい。なお、原稿長の異なる原稿が、給紙トレイ11に混載されている場合、原稿検出センサDS2によって、これらの原稿長の最大値が検出される。
原稿検出センサDS3〜DS5は、搬送中の原稿の位置を検出する原稿検出手段であり、原稿検出センサDS3,DS5の検出信号に基づいて、原稿繰込部15による原稿繰込タイミングや制御され、原稿検出センサDS4,DS5の検出信号に基づいて、スキャナユニット22による読取タイミングが制御される。
停止要因検出部31は、原稿ジャムやカバーオフなどの停止要因が発生したときに、この停止要因を検出し、読取停止信号を出力する。
読取方式指定部32は、原稿長及び動作モードに基づいて、両面読取の読取方式を指定する。原稿長がL1を超えている場合、両面読取を行うことはできなたいめ、読取方式を指定することなく、エラー信号が出力される。原稿長が、閾値L1未満で、閾値L2を超えている場合、動作モードにかかわらず、順次方式が指定される。原稿長が、閾値L2未満で、閾値L3を超えている場合は、動作モードにかかわらず、読取方式として2バッチ方式が指定される。原稿長が、閾値L3未満である場合には、動作モードに基づいて、交互方式及び3バッチ方式のいずれかが指定される。すなわち、高速優先モードであれば、交互方式が指定され、継続優先モードであれば、バッチ方式(2バッチ方式又は3バッチ方式)が指定される。
搬送制御部33は、繰込制御部331及びモータ駆動部332により構成され、原稿読取のための搬送制御を行っている。この搬送制御は、操作入力部21aからの読取開始信号に基づいて開始され、停止要因検出部31からの読取停止信号に基づいて終了する。
繰込制御部331は、読取方式指定部32が指定する読取方式と、原稿検出センサDS3,DS5の検出結果とに基づいて、繰込信号を生成し、原稿繰込部15による繰込タイミングを制御している。本実施の形態による複合機100では、原稿の搬送間隔を制御することによって、両面読取の各読取方式を実現している。原稿の搬送間隔は、繰込タイミングによって決まるため、繰込制御部331は、原稿の搬送間隔が読取方式に応じた間隔となるように、原稿検出センサDS3,DS5からの検出信号に基づいて、繰込信号を生成している。原稿繰込部15は、この繰込信号に基づいて、給紙トレイ11内の原稿を順に繰り込む。
モータ駆動部332は、搬送モータ34に供給する駆動信号を生成している。搬送モータ34は、搬送ローラ16を回転させるステッピングモータであり、駆動信号のステップ数に応じた回転角だけ回転する。このとき、搬送経路B1〜B5上の原稿は、上記ステップ数に応じた距離だけ搬送される。
ページカウンタ35は、読み取りが完了している原稿数を計数し、保持するカウンタであり、原稿検出センサDS3,DS5の検出信号及び搬送モータ34の駆動信号に基づいて、読み取りが完了した原稿数を計数している。ページカウンタ35が計数した原稿数は、読取中断時に報知部36へ出力される。
報知部36は、バッチ方式による原稿読取の中断時に、継続スキャン情報を報知する報知手段であり、順次方式、2バッチ方式又は3バッチ方式の原稿読取が中断された場合に、継続スキャンを促す継続スキャン情報を報知する一方、交互方式の場合には、継続スキャン情報を報知しない。例えば、液晶表示部21bに継続スキャン情報が表示される。継続スキャン情報は、読取再開時に給紙トレイ11に載置すべき原稿を示すメッセージからなり、ページカウンタ35の計数値に基づいて生成される。例えば、読取中断時に読み取りが完了している原稿数、又は、読取再開時に給紙トレイ11に載置すべき原稿のページ番号を含む情報からなる。ユーザは、この継続スキャン情報に基づいて、読み取りの終了していない原稿を給紙トレイ11に載置し、スタートキー211を操作すれば、継続スキャンが開始される。
<読取方式の指定処理>
図11のステップS101〜S109は、読取方式の指定処理の一例を示したフローチャートである。この指定処理は、ユーザがスタートキー211を操作し、両面読取の開始を指示した場合に読取方式指定部32によって実行される処理であり、原稿長及び動作モードに基づいて、順次方式、2バッチ方式及び交互方式のいずれかが指定される。
まず、給紙トレイ11上に載置されている原稿の原稿長が判別される(ステップS101)。原稿長の判別は、3以上の原稿センサDS2の検出信号に基づいて行われる。検出された原稿長が閾値L1を超えていれば、当該原稿は、Uターン路B3を経由させることができず、両面読取を行うことができない(ステップS102)。このため、読取方式指定部32は、いずれの読取方式も選択することなく、エラー信号を出力する。この場合、原稿読取は開始されず、液晶表示部21bにエラー情報が表示される(ステップS103)。
閾値L1以下の原稿長が、閾値L2を超えていれば、2バッチ方式及び交互方式を指定することができない(ステップS104)。このため、読取方式指定部32は、順次方式を指定する(ステップS105)。
閾値L2以下の原稿長が閾値L3を超えていれば、交互方式を指定することができない(ステップS106)。このため、読取方式指定部32は、2バッチ方式を指定する(ステップS107)。
原稿長が閾値L3以下の場合、ユーザが選択した動作モードに基づいて、2バッチ方式及び交互方式のいずれかが指定される(ステップS108)。すなわち、動作モードが速度優先モードであれば、交互方式が選択される一方、継続優先モードであれば、2バッチ方式が選択される(ステップS109)。
交互方式及び2バッチ方式を比較すれば、いずれも搬送路B3上において2枚の原稿を搬送する読取方式であるが、交互方式の方が原稿1枚当りの搬送時間が短い。しかしながら、交互方式では、読取位置C2に搬送路B2及びB3から原稿が交互に進入するため、原稿ジャムの発生時に、搬送路上の原稿から元の原稿順序を判別することが難しく、原稿の順序の取り違いが起こりやすい。また、最後に読み取られた原稿が搬送路B2,B3のいずれから進入したものであるのかを誤って判別する可能性がある。このため、原稿ジャムによって、交互方式による両面読取が中止された場合、継続スキャンを行うことができない。
例えば、交互方式において、図7(c)の状態で搬送路B3から搬送された原稿A1が読取位置C2の直前で詰まった場合に、この原稿ジャムが検出されて原稿A1〜A3の搬送が停止するまでに、搬送路B2上の原稿A3が読取位置C2を通過し、読み取りが行われる可能性がある。特に、原稿A1の後端が原稿検出センサDS5を通過した状態で原稿詰まりが生じると、原稿A1の位置を特定できなくなる。このため、原稿A3の第1面が読み取られたにも関わらず、誤って原稿A1の両面読取が終了したと判別される可能性があり、読み取りが終了した原稿を正確に特定することができない。
これに対し、2バッチ方式は、搬送路B2又は搬送路B3から連続して原稿が読取位置C2を通過するため、交互方式のように、原稿順序の取り違いが生じたり、読み取りが終了した原稿を誤って判別する可能性が低い。従って、読取再開時に読み取りが終了していない原稿から読み取りを再開する継続スキャンを行うことができる。
このため、ユーザが適切な動作モードを選択することにより、ユーザの用途や目的に合わせた読取方式で原稿の読み取りを行うことができる。例えば、搬送時間を短くしたい場合には、ユーザが速度優先モードを選択することにより、交互方式が指定される。また、原稿ジャムを起こす可能性のある原稿を読み取る場合には、ユーザが継続優先モードを選択することにより、2バッチ方式が選択される。
実施の形態2.
実施の形態1では、動作モードに基づいて、交互方式又は2バッチ方式を指定する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、交互方式又は3バッチ方式を指定する場合について説明する。
<読取方式の指定処理>
図12のステップS201〜S210は、読取方式の指定処理の一例を示したフローチャートである。このフローチャートのステップS201〜S207は、図11(実施の形態1)のステップS101〜107と同一である。このため、重複する説明は省略する。
原稿長が閾値L3以下の場合、ユーザが選択した動作モードに基づいて、3バッチ方式及び交互方式のいずれかが指定される(ステップS208)。すなわち、動作モードが速度優先モードであれば、交互方式が選択される一方、継続優先モードであれば、3バッチ方式が選択される(ステップS208〜S210)。
原稿長が閾値L3以下であれば、交互公式を指定することができるが、動作モードとして継続優先モードが選択されている場合、実施の形態1では、2バッチ方式が指定される。これに対し、本実施の形態では、3バッチ方式が指定されるため、読取中断時に継続スキャンを行うことができるとともに、2バッチ方式を指定する場合よりも高速に読み取りを行うことができる。
本実施の形態によれば、原稿長に応じて、原稿1枚あたりの搬送時間が最も短くなる読取方式を指定することができる。特に、原稿長が閾値L3以下の場合に、継続優先モードを選択することによって、速度優先モードに比べて、読取時間が顕著に長くなるのを抑制することができる。
なお、上記実施の形態では、操作入力部21aへの操作入力により、動作モードが選択される構成例について説明したが、本発明は、操作入力によりスキャンモードが選択される画像読取装置だけに限定されない。例えば、通信回線を介して接続された端末装置からの信号入力により、動作モードが選択される画像読取装置にも本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態では、継続スキャン情報が液晶表示部21bの表示される例について説明したが、本発明は、このような画像読取装置だけに限定されない。例えば、音声出力や、端末装置への信号出力により、継続スキャン情報を報知する画像読取装置に適用することもできる。
10 ADF装置
11 給紙トレイ
12 排紙トレイ
15 原稿繰込部
16 搬送ローラ
17 パス切替部
20 MFP本体部
21 操作パネル
21a 操作入力部
21b 液晶表示部
211 スタートキー
212 モード選択キー
22 スキャナユニット
31 停止要因検出部
32 読取方式指定部
33 搬送制御部
331 繰込制御部
332 モータ駆動部
34 搬送モータ
35 ページカウンタ
36 報知部
100 複合機
A,A1〜A6 原稿
B1〜B5 搬送路
C1 分岐点
C2 読取位置
C3 合流点
DS1〜DS5 原稿検出センサ
L1〜L3 閾値

Claims (8)

  1. 給紙トレイから繰り込まれた原稿を読取位置へ搬送する導入路と、
    上記導入路から進入して上記読取位置を通過した原稿をUターンさせ、再び上記読取位置へ上記導入路とは反対側から進入させるUターン路と、
    上記Uターン路から進入して上記読取位置を通過した原稿を排紙トレイへ搬送する排出路と、
    両面読取の読取方式として、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路の一方から2以上の原稿を連続して進入させるバッチ方式、並びに、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路から交互に異なる原稿を進入させる交互方式を指定可能な読取方式指定手段と、
    上記給紙トレイ内の原稿の原稿長を検出する原稿長検出手段とを備え、
    上記読取方式指定手段は、上記原稿長に基づいて、バッチ方式及び上記交互方式を切り替えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 上記読取方式指定手段は、上記原稿長が上記Uターン路の1/3未満の閾値を超えている場合に、上記バッチ方式を指定し、上記原稿長が上記閾値以下の場合に、上記交互方式を指定することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. ユーザ操作に基づいて、動作モードとして、継続優先モード及び高速優先モードのいずれかを選択するモード選択手段を備え、
    上記読取方式指定手段は、上記原稿長及び上記動作モードに基づいて、上記バッチ方式及び上記交互方式を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 上記動作モードに基づいて、読取中断時に読み取りが完了している原稿数に基づく継続スキャン情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 上記読取方式指定手段は、
    上記原稿長が上記Uターン路の1/3未満の閾値を超えている場合に、上記Uターン路上において2枚の原稿を同時に搬送する上記バッチ方式を指定し、
    上記原稿長が上記閾値以下の場合、上記動作モードが高速優先モードであれば、上記交互方式を指定し、上記動作モードが継続優先モードであれば、上記Uターン路上において3枚以上の原稿を同時に搬送する上記バッチ方式を指定することを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  6. 上記交互方式では、上記Uターン路の長さ未満かつ上記原稿長以上の間隔を空けて、給紙トレイから原稿が順次に繰り込まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 導入路を用いて、給紙トレイから繰り込まれた原稿を読取位置へ搬送する導入ステップと、
    Uターン路を用いて、上記導入路から進入して上記読取位置を通過した原稿をUターンさせ、再び上記読取位置へ上記導入路とは反対側から進入させるUターンステップと、
    上記Uターン路から進入して上記読取位置を通過した原稿を排紙トレイへ搬送する排出ステップと、
    両面読取の読取方式として、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路の一方から2以上の原稿を連続して進入させるバッチ方式、並びに、上記読取位置に対し上記導入路及び上記Uターン路から交互に異なる原稿を進入させる交互方式を指定可能な読取方式指定ステップと、
    上記給紙トレイ内の原稿の原稿長を検出する原稿長検出ステップとを備え、
    上記読取方式指定ステップでは、上記原稿長に基づいて、バッチ方式及び上記交互方式を切り替えることを特徴とする原稿搬送方法。
  8. ユーザ操作に基づいて、動作モードとして、継続優先モード及び高速優先モードのいずれかを選択するモード選択ステップを備え、
    上記読取方式指定ステップでは、上記原稿長及び上記動作モードに基づいて、上記バッチ方式及び上記交互方式を切り替えることを特徴とする請求項7に記載の原稿搬送方法。
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