JP2011087011A - 光伝送装置及び分散補償方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回線の切り替えに要する時間を短縮すること。
【解決手段】分散補償実行部は、現用信号光と予備信号光とを多重し、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償を可変分散補償器にて実行する。分岐部は、分散補償実行部によって分散補償された現用信号光及び予備信号光を分岐する。第1の取得部は、分岐部によって分岐された現用信号光を用いて現用回線の補償値を取得する。第2の取得部は、分岐部によって分岐された予備信号光を用いて予備信号光の補償値を取得する。補償値設定部は、障害検出部によって現用回線の障害が検出された場合に、第1の取得部によって取得された現用回線の補償値に代えて、第2の取得部によって取得された予備回線の補償値を可変分散補償器に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光伝送装置及び分散補償方法に関する。
近年、通信トラフィックの増大に対応するために、40Gbpsの通信速度を実現する光通信システムが導入されつつある。このような光通信システムでは、通信の信頼性を確保するため、光ファイバの断線等の障害時にサービス復旧を高速に行うためのプロテクション技術が種々検討されている。特に、プロテクション技術としては、ネットワーク内の障害に対する冗長構成を実現するOUPSR(Optical Unidirectional Path Switched Ring)技術が広く知られている。
図13は、OUPSR技術を説明するための図である。OUPSR技術を用いた従来の光通信システムでは、送信側の光伝送装置100が、光送信器(Tx:Transmitter)101から送出された信号光を光カプラ102により分岐し、一方の信号光を現用回線に送出し、他方の信号光を予備回線に送出する。現用回線に送出された一方の信号光は、中継ノードである光伝送装置103等を経由して受信側の光伝送装置200に設けられた1波光スイッチ(1波光SW)201へ至る。予備回線に送出された他方の信号光は、中継ノードである光伝送装置104等を経由して1波光SW201へ至る。
そして、現用回線が正常である場合には、受信側の光伝送装置200は、1波光SW201を制御して現用回線を選択する。これにより、現用回線に送出された一方の信号光が、VDC202により分散補償された後、光受信器(Rx:Receiver)203により受信される。
一方、現用回線に障害が発生した場合には、受信側の光伝送装置200は、1波光SW201を制御して現用回線を予備回線へ切り替える。これにより、予備回線に送出された他方の信号光が、VDC202により分散補償された後、Rx203により受信され、その結果、障害が復旧される。
そして、かかる障害復旧に伴う回線の切り替えは、受信側クライアントが信号断を知覚することがないように、50ms以内で高速に完了することが求められている。
特開2001−94510号公報 特開2003−8550号公報
しかしながら、上記従来技術を用いた場合には、障害が発生した現用回線を予備回線に切り替える際に時間がかかるという問題がある。すなわち、従来技術における光伝送装置200には、VDC202が設けられており、このVDC202が、通信速度の高速化に伴い信号光に生じる波形の歪み(波長分散)を補償する。ここで、現用回線と予備回線とでは、一般に伝送距離が異なり、波長分散の程度も異なる。これら異なる波長分散を補償するため、光伝送装置200は、現用回線を予備回線へ切り替えた後に、VDC202を制御して、現用回線の波長分散を補償するための補償値を予備回線の波長分散を補償するための補償値に調整する。このため、従来技術では、回線を切り替えた後、分散補償値が最適値に安定するまでにある程度の時間がかかる。この結果、従来技術では、障害復旧に伴う回線の切り替え時間を50ms以内にするという制約を満足することが困難である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、回線の切り替えに要する時間を短縮することができる光伝送装置及び分散補償方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本願に開示する光伝送装置は、第1の回線から入力される信号光である第1信号光と第2の回線から入力される信号光である第2信号光とを多重し、可変分散補償器(チューナブル分散補償器と呼ぶこともある)に入力することで前記第1信号光及び前記第2信号光に対する分散補償を実行する分散補償実行手段と、前記分散補償実行手段によって分散補償された前記第1信号光及び前記第2信号光を分岐する分岐手段と、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光を用いて前記第1の回線の補償値を取得する第1の取得手段と、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光を用いて前記第2の回線の補償値を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段によって受信された前記第1信号光を用いて、前記第1の回線で発生する障害を検出する障害検出手段と、前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記第1の取得手段によって取得された前記第1の回線の補償値に代えて、前記第2の取得手段によって取得された前記第2の回線の補償値を前記可変分散補償器に設定する補償値設定手段とを備えた。
本願の開示する光伝送装置の一つの態様によれば、回線の切り替えに要する時間を短縮することができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施例2に係る光伝送装置を含んだ光通信システムを説明するための図である。 図3は、実施例2に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 図4は、エラー訂正数と分散値との関係を示す図である。 図5は、現用回線の分散特性と予備回線の分散特性とを示す図である。 図6は、実施例2に係る光伝送装置による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、実施例3に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 図8は、実施例3に係る光伝送装置による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。 図9は、実施例4に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 図10は、実施例4に係る光伝送装置による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。 図11は、実施例5に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 図12は、実施例5に係る光伝送装置による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。 図13は、OUPSR技術を説明するための図である。
以下に、本願の開示する光伝送装置および分散補償方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、実施例1に係る光伝送装置の構成について説明する。図1は、実施例1に係る光伝送装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例に係る光伝送装置10は、分散補償実行部11と、分岐部12と、第1の取得部13と、第2の取得部14と、障害検出部15と、補償値設定部16とを有する。
分散補償実行部11は、現用回線から入力される信号光である現用信号光と予備回線から入力される信号光である予備信号光とを多重する。また、分散補償実行部11は、多重した現用信号光及び予備信号光を、可変分散補償器(VDC:Variable Dispersion Compensator)11aに入力することで現用信号光及び予備信号光に対する分散補償を実行する。
分岐部12は、分散補償実行部11によって分散補償された現用信号光及び予備信号光を分岐する。第1の取得部13は、分岐部12によって分岐された現用信号光を用いて現用回線の補償値を取得する。第2の取得部14は、分岐部12によって分岐された予備信号光を用いて予備回線の補償値を取得する。障害検出部15は、第1の取得部13によって受信された現用信号光を用いて、現用回線で発生する障害を検出する。
補償値設定部16は、障害検出部15によって現用回線の障害が検出された場合に、第1の取得部13によって取得された現用回線の補償値に代えて、第2の取得部14によって取得された予備回線の補償値をVDC11aに設定する。
このように、光伝送装置10は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDCにて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて、予め取得した予備回線の補償値をVDC11aに設定する。このため、光伝送装置10は、現用回線から予備回線へ回線の切り替えを行った後、VDCの補償値を調整する処理を省略することができる。この結果、光伝送装置10は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を大幅に短縮することができる。
次に、実施例2に係る光伝送装置について説明する。実施例2に係る光伝送装置は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDCにて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて、事前に取得した予備回線の補償値をVDCに設定する。これにより、実施例2に係る光伝送装置は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を大幅に短縮することができる。
図2は、実施例2に係る光伝送装置20を含んだ光通信システムを説明するための図である。なお、図2に示した矢印は、信号光の偏波の状態を示している。図2に示すように、本実施例に係る光通信システムは、送信側の光伝送装置17と、受信側の光伝送装置20とを有する。
送信側の光伝送装置17は、光送信器(Tx)18と、光カプラ19とを有する。送信側の光伝送装置17は、光送信器18から送出された信号光を光カプラ19により分岐し、一方の信号光を現用信号光として現用回線に送出し、他方の信号光を予備信号光として予備回線に送出する。なお、光伝送装置17から送出された現用信号光の偏波と予備信号光の偏波とは、互いに同一の方向であるが、光伝送装置20に至るまでに現用回線と予備回線の波長分散の影響を受けて互いに異なる方向にずれる。
受信側の光伝送装置20は、送信側の光伝送装置17から現用回線及び予備回線にそれぞれ送出された現用信号光及び予備信号光を受信する。特に、受信側の光伝送装置20は、図3に示すように、分散補償実行部21と、偏波分岐部(PBS:Polarization Beam Splitter)22と、第1補償値取得部23と、第2補償値取得部24と、障害検出部25と、補償値設定部26と、偏波変更部27とを有する。なお、図3は、実施例2に係る光伝送装置20の構成を示すブロック図である。
分散補償実行部21は、現用回線から入力される信号光である現用信号光と予備回線から入力される信号光である予備信号光とを多重し、多重した現用信号光及び予備信号光に対して分散補償を実行する。分散補償実行部21は、分散補償した現用信号光及び予備信号光をPBS22に出力する。具体的には、分散補償実行部21は、偏波コントローラ(PC:Polarization Controller)31a、31bと、偏波多重部(PBC:Polarization Beam Combiner)32と、VDC33とを有する。
このうち、PC31aは、現用回線から入力される現用信号光の偏波を調整する。PC31bは、予備回線から入力される予備信号光の偏波を現用信号光の偏波と直交するように調整する。PBC32は、PC31aから出力される現用信号光と、PC31bから出力される予備信号光とを多重する。VDC33は、PBC32から入力される多重された現用信号光及び予備信号光に対する分散補償を行い、分散補償した現用信号光及び予備信号光をPBS22に出力する。
PBS22は、分散補償実行部21から出力される現用信号光及び予備信号光を分岐し、現用信号光を第1補償値取得部23へ出力する一方、予備信号光を第2補償値取得部24へ出力する。
第1補償値取得部23は、PBS22によって分岐された現用信号光を用いて現用回線の補償値を取得し、取得した現用回線の補償値を補償値設定部26へ出力する。具体的には、第1補償値取得部23は、光受信器(Rx:Receiver)34と、フレーマ部(FRAMER)35と、エラー訂正数検出部36と、補償値演算部37とを有する。
このうち、Rx34は、PBS22から出力される現用信号光を受光して電気信号に変換し、クロック再生およびデータ識別等の公知の受信処理を行い、受信処理を行った電気信号をFRAMER35へ出力する。
FRAMER35は、Rx34から出力される電気信号からフレーム同期を取ることで当該電気信号に対するフレーム単位の所定の処理を行う。また、FRAMER35には、受信信号に対する誤り訂正を行うFEC(Forward Error Correction)部35aが設けられている。FEC部35aは、誤り訂正を行った回数(エラー訂正数)を示す情報であるエラー訂正数情報をエラー訂正数検出部36へ出力する。
エラー訂正数検出部36は、FRAMER35のFEC部35aから出力されるエラー訂正数情報を用いてエラー訂正数を検出し、検出したエラー訂正数を補償値演算部37へ出力する。
補償値演算部37は、エラー訂正数検出部36から出力されるエラー訂正数を用いて現用回線の補償値を演算する。図4は、エラー訂正数と分散値との関係を示す図である。同図に示すように、光信号の分散値、すなわち、VDC33に設定される補償値が最適値Dwからずれることによって、エラー訂正数が大きくなる。補償値演算部37は、エラー訂正数検出部36から出力されるエラー訂正数が最小となるように、補償値設定部26における後述のVDC制御部41に依頼してVDC33を操作することで、現用回線の最適な補償値Dwを演算する。補償値演算部37は、演算した現用回線の補償値を補償値設定部26へ出力する。
図3の説明に戻って、第2補償値取得部24は、PBS22によって分岐された予備信号光を用いて予備回線の補償値を取得し、取得した予備回線の補償値を補償値設定部26へ出力する。具体的には、第2補償値取得部24は、分散モニタ(RD_MON:Residual Dispersion Monitor)38と、補償値演算部39とを有する。
このうち、RD_MON38は、PBS22から出力される予備信号光を受光して電気信号に変換し、現用回線の分散と予備回線の分散との差分を示す残留分散(図5参照)をモニタし、モニタした残留分散を補償値演算部39へ出力する。
補償値演算部39は、RD_MON38から出力される残留分散を用いて予備回線の補償値を演算する。具体的には、補償値演算部39は、RD_MON38から出力される残留分散値が最適値となるように、補償値設定部26におけるVDC制御部41に依頼してVDC33を操作することで、予備回線の最適な補償値Dp(図5参照)を演算する。例えば、補償値演算部39は、残留分散値の一例として光クロックの強度を取得し、取得した光クロックの強度が最大となるように、補償値設定部26におけるVDC制御部41に依頼してVDC33を操作することで、予備回線の最適な補償値Dpを演算する。なお、図5は、現用回線の分散特性と予備回線の分散特性とを示す図である。補償値演算部39は、演算した予備回線の補償値を補償値設定部26へ出力する。
障害検出部25は、第1補償値取得部23のRx34によって受信された現用信号光を用いて、現用回線で発生する障害を検出し、検出結果を補償値設定部26及び偏波変更部27へ出力する。
補償値設定部26は、障害検出部25からの検出結果に基づいて、第1補償値取得部23から出力される補償値及び第2補償値取得部24から出力される補償値のいずれか一方を選択し、選択した補償値をVDC33に設定する。具体的には、補償値設定部26は、セレクタ40と、VDC制御部41とを有する。
このうち、セレクタ40は、障害検出部25からの検出結果に基づいて、第1補償値取得部23から出力される補償値及び第2補償値取得部24から出力される補償値のいずれか一方を選択し、選択した補償値をVDC制御部41へ出力する。具体的には、セレクタ40は、障害検出部25によって現用回線の障害が検出されていない場合には、第1補償値取得部23から出力される補償値を選択し、選択した補償値をVDC制御部41へ出力する。一方、セレクタ40は、障害検出部25によって現用回線の障害が検出された場合には、第2補償値取得部24から出力される補償値を選択し、選択した補償値をVDC制御部41へ出力する。VDC制御部41は、セレクタ40から出力される補償値をVDC33へ設定する。
偏波変更部27は、障害検出部25からの検出結果に基づいて、分散補償実行部21が多重する現用信号光と予備信号光との偏波の直交状態を変更する。具体的には、偏波変更部27は、障害検出部25により現用回線の障害が検出されない場合には、現用信号光が第1補償値取得部23へ出力されるとともに、予備信号光が第2補償値取得部24へ出力されるように、PC31a、31bの偏波の直交状態を調整する。一方、偏波変更部27は、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には、現用信号光が第2補償値取得部24へ出力されるとともに、予備信号光が第1補償値取得部23へ出力されるように、PC31a、31bの偏波の直交状態を90°変更する。
次に、実施例2に係る光伝送装置20による分散補償処理を説明する。図6は、実施例2に係る光伝送装置20による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、光伝送装置20の偏波変更部27は、光伝送装置20の初期立ち上げ時に、現用信号光が第1補償値取得部23へ、予備信号光が第2補償値取得部24へ出力されるように、PC31a、31bの偏波の直交状態を調整する(ステップS1)。
そして、第1補償値取得部23は、PBS22から受信した現用信号光を用いて現用回線の補償値を取得する(ステップS2)。具体的には、第1補償値取得部23の補償値演算部37が、エラー訂正数検出部36から出力されるエラー訂正数が最小となるように、VDC制御部41に依頼してVDC33を操作することで、現用回線の補償値を演算する。
そして、第2補償値取得部24は、PBS22から受信した予備信号光を用いて予備回線の補償値を取得する(ステップS3)。具体的には、第2補償値取得部24の補償値演算部39が、RD_MON38から出力される残留分散値が最適値となるように、VDC制御部41に依頼してVDC33を操作することで、予備回線の補償値を演算する。
続いて、補償値設定部26は、第1補償値取得部23から出力される現用回線の補償値及び第2補償値取得部24から出力される予備回線の補償値のうち前者を選択し、選択した補償値をVDC33に設定する(ステップS4)。これにより、現用回線が運用状態となる。
そして、障害検出部25により現用回線の障害が検出されなかった場合には(ステップS5:No)、光伝送装置20は、温度変動等の環境変化に起因して発生する現用回線や予備回線の分散値の変動を補償するための処理(ステップS6〜S8)を行う。
すなわち、光伝送装置20の補償値設定部26は、環境変化に起因して発生する現用回線の分散値の変動分を補償するために、VDC33に設定された現用回線の補償値を微小量だけずらす。これと共に、第1補償値取得部23は、エラー訂正数検出部36からのエラー訂正数が最小となる新たな現用回線の補償値を取得し、補償値設定部26は、新たな現用回線の補償値をVDC33に再設定する(ステップS6)。
続いて、第2補償値取得部24は、RD_MON38により残留分散をモニタし(ステップS7)、モニタした残留分散を用いて新たな予備回線の補償値を取得する(ステップS8)。すなわち、ステップS7でモニタされた残留分散をDpw、前回モニタされた残留分散をDpw_old、ステップS6でずらした現用回線の補償値の変動量をΔDwとすると、環境変化に起因した残留分散の変化量はDpw−Dpw_old−ΔDwとなる。第2補償値取得部24は、かかる残留分散の変化量を考慮してステップS3で取得した予備回線の補償値を更新することで、新たな予備回線の補償値を取得する。そして、第2補償値取得部24は、取得した新たな予備回線の補償値を補償値設定部26へ出力し、処理をステップS5に戻す。
一方、ステップS5にて、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には(ステップS5:Yes)、光伝送装置20は、現用回線を予備回線へ切り替えるための処理(ステップS9〜S10)を行う。
すなわち、光伝送装置20の補償値設定部26は、第1補償値取得部23から出力される現用回線の補償値に代えて第2補償値取得部24から出力される予備回線の補償値を選択し、選択した予備回線の補償値をVDC33に設定する(ステップS9)。なお、ステップS10にて、現用回線の補償値と予備回線の補償値とを、所定のメモリに保持するようにしてもよい。
続いて、偏波変更部27は、現用信号光が第2補償値取得部24へ出力されるとともに、予備信号光が第1補償値取得部23へ出力されるように、PC31a、31bの偏波の直交状態を90°変更する(ステップS10)。これにより、予備回線が運用状態となる。
上述してきたように、実施例2に係る光伝送装置20は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDC33にて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて予め取得した予備回線の補償値をVDC33に設定する。このため、実施例2に係る光伝送装置20は、現用回線から予備回線へ回線の切り替え後VDC33の補償値を調整する処理を省略することができる。この結果、実施例2に係る光伝送装置20は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を最小限に抑えることができる。
次に、実施例3に係る光伝送装置について説明する。上記実施例2では、偏波変更部27が、分散補償実行部21が多重する現用信号光と予備信号光との偏波の直交状態を90°変更することで、現用回線から予備回線への切り替えを行う例を示したが、光スイッチを用いて回線の切り替えを行ってもよい。そこで、実施例3では、光スイッチを用いて現用回線から予備回線への切り替えを行う光伝送装置について説明する。
まず、実施例3に係る光伝送装置の構成を説明する。図7は、実施例3に係る光伝送装置50の構成を示すブロック図である。なお、以下では実施例2で既に説明した構成部位と同様の部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。図7に示すように、実施例3に係る光伝送装置50は、図3で示した偏波変更部27の代わりに、2×2光スイッチ(SW:Switch)51と、SW制御部52とを新たに有する。
2×2光SW51は、PBS22と第1補償値取得部23及び第2補償値取得部24との間に介設される。2×2光SW51は、SW制御部52の制御命令に応じて、BARモードとCROSSモードとを切り替えることで、PBS22から出力される信号光の光路を切り替える。すなわち、2×2光SW51は、BARモードに設定された場合には、PBS22から出力される現用信号光を第1補償値取得部23へ出力するとともに、PBS22から出力される予備信号光を第2補償値取得部24へ出力する。一方、2×2光SW51は、CROSSモードに設定された場合には、PBS22から出力される現用信号光を第2補償値取得部24へ出力するとともに、PBS22から出力される予備信号光を第1補償値取得部23へ出力する。
SW制御部52は、障害検出部25からの検出結果に基づいて、2×2光SW51のモードを切り替える。具体的には、SW制御部52は、障害検出部25により現用回線の障害が検出されない場合には、2×2光SW51をBARモードに設定し、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には、2×2光SW51をCROSSモードに切り替える。
次に、実施例3に係る光伝送装置50による分散補償処理の処理手順について説明する。図8は、実施例3に係る光伝送装置50による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、実施例2で既に説明した処理手順と同様の処理手順(ステップS13〜S20)については、その詳細な説明を省略する。
同図に示すように、光伝送装置50は、光伝送装置50の初期立ち上げ時に、PC31a、31bの偏波の直交状態を調整し(ステップS11)、SW制御部52が、2×2光SW51をBARモードに設定する(ステップS12)。これにより、PBS22から出力される現用信号光が第1補償値取得部23へ出力されるとともに、PBS22から出力される予備信号光が第2補償値取得部24へ出力される。
現用回線の補償値及び予備回線の補償値を取得し、現用回線の補償値をVDC33に設定すると(ステップS13〜S15)、光伝送装置50は、処理をステップS16に移行する。そして、ステップS16にて、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には(ステップS16:Yes)、光伝送装置50は、現用回線を予備回線へ切り替えるための処理(ステップS20〜S21)を行う。
すなわち、補償値設定部26により予備回線の補償値がVDC33に設定された後(ステップS20)、SW制御部52が、2×2光SW51をBARモードからCROSSモードに切り替える(ステップS21)。これにより、PBS22から出力される現用信号光が第2補償値取得部24へ出力されるとともに、予備信号光が第1補償値取得部23へ出力される。その結果、予備回線が運用状態となる。
上述してきたように、実施例3に係る光伝送装置50は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDC33にて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて予め取得した予備回線の補償値をVDC33に設定する。このため、実施例3に係る光伝送装置50は、現用回線から予備回線へ回線の切り替え後VDC33の補償値を調整する処理を省略することができる。この結果、実施例3に係る光伝送装置50は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を最小限に抑えることができる。
その上、実施例3に係る光伝送装置50では、2×2光SW51を用いて現用回線から予備回線への切り替えを行う。このため、実施例3に係る光伝送装置50では、2×2光SW51におけるBARモードとCROSSモードとを切り替える簡易な処理を行うだけで迅速に回線の切り替えを行うことができる。この結果、実施例3に係る光伝送装置50は、障害復旧時における回線の切り替えを可及的に高速化することができる。
次に、実施例4に係る光伝送装置について説明する。上記実施例2では、現用回線と予備回線との残留分散をRD_MON38でモニタし、モニタした残留分散を用いて予備回線の補償値を取得する例を示したが、RD_MON38で予備回線の補償値を直接モニタするようにしてもよい。そこで、実施例4では、RD_MON38で予備回線の補償値を直接モニタすることで予備回線の補償値を取得する光伝送装置について説明する。
まず、実施例4に係る光伝送装置の構成を説明する。図9は、実施例4に係る光伝送装置60の構成を示すブロック図である。なお、以下では実施例2で既に説明した構成部位と同様の部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。図9に示すように、実施例4に係る光伝送装置60は、図3に示したVDC制御部41の代わりに、電気分散補償部(EDC:Electrical Dispersion Compensator)61と、VDC/EDC制御部62とを新たに有する。
EDC61は、PBS22と第2補償値取得部24との間に配置され、VDC/EDC制御部62からの制御命令に応じて、第2補償値取得部24へ入力される予備信号光の波長分散を電気的に補償する。具体的には、EDC61は、第2補償値取得部24へ入力される予備信号光に対して、第1補償値取得部23により取得された現用回線の補償値と第2補償値取得部24により取得された予備回線の補償値との差分を補償値として用いた分散補償を実行する。
そして、第2補償値取得部24のRD_MON38は、PBS22から出力される予備信号光をEDC61を介して受光する。上述したように、EDC61は、第1補償値取得部23により取得された現用回線の補償値と第2補償値取得部24により取得された予備回線の補償値との差分を補償値として用いた分散補償を行う。したがって、RD_MON38は、予備回線の補償値を直接モニタすることとなる。
ここで、RD_MON38が予備回線の補償値を直接モニタすることができる理由を説明する。現用回線と予備回線との残留分散が比較的に大きく、RD_MON38のモニタリング範囲を逸脱している場合には、RD_MON38が残留分散を正確にモニタすることができないことがある。しかし、EDC61が、現用回線の補償値と予備回線の補償値との差分により第2補償値取得部24へ入力される予備信号光の波長分散を補償することで、残留分散の小さい信号光をRD_MON38に出力することができる。この結果、RD_MON38は、予備回線の補償値を直接モニタすることができる。
VDC/EDC制御部62は、セレクタ40から出力される補償値をVDC33へ設定する。また、VDC/EDC制御部62は、現用回線の補償値と予備回線の補償値との差分を補償値としてEDC61へ設定する。
次に、実施例4に係る光伝送装置60による分散補償処理の処理手順について説明する。図10は、実施例4に係る光伝送装置60による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、実施例2で既に説明した処理手順と同様の処理手順(ステップS31〜S32、S40)については、その詳細な説明を省略する。
同図に示すように、光伝送装置60は、光伝送装置60の初期立ち上げ時に、PC31a、31bの偏波の直交状態を調整し、現用回線の補償値を取得する(ステップS31〜S32)。その後、第2補償値取得部24は、PBS22から受信した予備信号光を用いて予備回線の補償値を取得する(ステップS33)。
具体的には、第2補償値取得部24の補償値演算部39が、VDC/EDC制御部62に依頼してEDC61の補償値を0に設定する。そして、補償値演算部39が、RD_MON38から出力される残留分散値が最適値となるように、VDC/EDC制御部62に依頼してVDC33を操作することで、予備回線の補償値を演算する。
続いて、補償値設定部26は、第1補償値取得部23から出力される現用回線の補償値及び第2補償値取得部24から出力される予備回線の補償値のうち前者を選択し、選択した補償値をVDC33に設定する。さらに、補償値設定部26のVDC/EDC制御部62は、現用回線の補償値と予備回線の補償値との差分を補償値としてEDC61に設定する(ステップS34)。これにより、現用回線が運用状態となる。
そして、障害検出部25により現用回線の障害が検出されなかった場合には(ステップS35:No)、光伝送装置60は、温度変動等の環境変化に起因して発生する現用回線や予備回線の分散値の変動を補償するための処理(ステップS36〜S38)を行う。
すなわち、光伝送装置60の補償値設定部26は、環境変化に起因して発生する現用回線の分散値の変動分を補償するために、VDC33に設定された現用回線の補償値を微小量だけずらす。これと共に、第1補償値取得部23は、エラー訂正数検出部36からのエラー訂正数が最小となる新たな現用回線の補償値を取得し、補償値設定部26は、新たな現用回線の補償値をVDC33に再設定する。さらに、補償値設定部26のVDC/EDC制御部62は、EDC61に設定した補償値を現用回線の補償値の変動量分だけ微調整する(ステップS36)。
続いて、第2補償値取得部24は、RD_MON38により予備回線の補償値をモニタし(ステップS37)、モニタした予備回線の補償値を用いて新たな予備回線の補償値を取得する(ステップS38)。すなわち、ステップS37でモニタされた予備回線の補償値をDp、前回モニタされた予備回線の補償値をDp_oldとすると、予備回線の補償値の変化量は、Dp−Dp_oldとなる。第2補償値取得部24は、かかる予備回線の補償値の変化量を考慮してステップS33で取得した予備回線の補償値を更新することで、新たな予備回線の補償値を取得する。そして、第2補償値取得部24は、取得した新たな予備回線の補償値を補償値設定部26へ出力し、処理をステップS35に戻す。
一方、ステップS35にて、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には(ステップS35:Yes)、光伝送装置60は、現用回線を予備回線へ切り替えるための処理(ステップS39〜S40)を行う。
すなわち、光伝送装置60の補償値設定部26は、第1補償値取得部23から出力される現用回線の補償値に代えて第2補償値取得部24から出力される予備回線の補償値を選択し、選択した予備回線の補償値をVDC33に設定する。これと共に、補償値設定部26のVDC/EDC制御部62は、現用回線の補償値と予備回線の補償値との差分の符号を逆転し、符号を逆転した差分(以下、「逆差分」という。)をEDC61に設定する(ステップS39)。
続いて、偏波変更部27は、現用信号光が第2補償値取得部24へ出力されるとともに、予備信号光が第1補償値取得部23へ出力されるように、PC31a、31bの偏波の直交状態を90°変更する(ステップS40)。これにより、予備回線が運用状態となる。
上述してきたように、実施例4に係る光伝送装置60は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDC33にて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて予め取得した予備回線の補償値をVDC33に設定する。このため、実施例4に係る光伝送装置60は、現用回線から予備回線へ回線の切り替え後VDC33の補償値を調整する処理を省略することができる。この結果、実施例4に係る光伝送装置60は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を最小限に抑えることができる。
その上、実施例4に係る光伝送装置60では、RD_MON38で予備回線の補償値を直接モニタすることで予備回線の補償値を取得するので、現用回線と予備回線との残留分散が比較的に大きい場合であっても、予備回線の補償値を確実に取得することができる。
次に、実施例5に係る光伝送装置について説明する。上記実施例4では、偏波変更部27が、分散補償実行部21が多重する現用信号光と予備信号光との偏波の直交状態を90°変更することで、現用回線から予備回線への切り替えを行う例を示したが、光スイッチを用いて回線の切り替えを行ってもよい。そこで、実施例5では、光スイッチを用いて現用回線から予備回線への切り替えを行う光伝送装置について説明する。
まず、実施例5に係る光伝送装置の構成を説明する。図11は、実施例5に係る光伝送装置70の構成を示すブロック図である。なお、以下では実施例4で既に説明した構成部位と同様の部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。図11に示すように、実施例5に係る光伝送装置70は、図9で示した偏波変更部27の代わりに、2×2光SW71と、SW制御部72とを新たに有する。
2×2光SW71は、PBS22と第1補償値取得部23及び第2補償値取得部24との間に介設される。2×2光SW71は、SW制御部72の制御命令に応じて、BARモードとCROSSモードとを切り替えることで、PBS22から出力される信号光の光路を切り替える。すなわち、2×2光SW71は、BARモードに設定された場合には、PBS22から出力される予備信号光を第1補償値取得部23へ出力するとともに、PBS22から出力される予備信号光をEDC61を介して第2補償値取得部24へ出力する。一方、2×2光SW71は、CROSSモードに設定された場合には、PBS22から出力される現用信号光をEDC61を介して第2補償値取得部24へ出力するとともに、PBS22から出力される予備信号光を第1補償値取得部23へ出力する。
SW制御部72は、障害検出部25からの検出結果に基づいて、2×2光SW71のモードを切り替える。具体的には、SW制御部72は、障害検出部25により現用回線の障害が検出されない場合には、2×2光SW71をBARモードに設定し、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には、2×2光SW71をCROSSモードに切り替える。
次に、実施例5に係る光伝送装置70による分散補償処理の処理手順について説明する。図12は、実施例5に係る光伝送装置70による分散補償処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、実施例4で既に説明した処理手順と同様の処理手順(ステップS43〜S50)については、その詳細な説明を省略する。
同図に示すように、光伝送装置70は、光伝送装置70の初期立ち上げ時に、PC31a、31bの偏波の直交状態を調整し(ステップS41)、SW制御部72が、2×2光SW71をBARモードに設定する(ステップS42)。これにより、PBS22から出力される現用信号光が第1補償値取得部23へ出力されるとともに、PBS22から出力される予備信号光がEDC61を介して第2補償値取得部24へ出力される。
現用回線の補償値及び予備回線の補償値を取得し、現用回線の補償値をVDC33に設定するとともに、現用回線の補償値と予備回線の補償値との差分をEDC61に設定すると(ステップS43〜45)、光伝送装置70は、処理をステップS46に移行する。そして、ステップS46にて、障害検出部25により現用回線の障害が検出された場合には(ステップS46:Yes)、光伝送装置70は、現用回線を予備回線へ切り替えるための処理(ステップS50〜S51)を行う。
すなわち、予備回線の補償値がVDC33に設定され、現用回線の補償値と予備回線の補償値との逆差分がEDC61に設定された後(ステップS50)、SW制御部72が、2×2光SW71をBARモードからCROSSモードに切り替える(ステップS51)。これにより、PBS22から出力される現用信号光がEDC61を介して第2補償値取得部24へ出力されるとともに、予備信号光が第1補償値取得部23へ出力される。その結果、予備回線が運用状態となる。
上述してきたように、実施例5に係る光伝送装置70は、多重した現用信号光及び予備信号光に対する分散補償をVDC33にて同時に実行し、現用回線で障害が発生した場合に、現用回線の補償値に代えて予め取得した予備回線の補償値をVDC33に設定する。このため、実施例5に係る光伝送装置70は、現用回線から予備回線へ回線の切り替え後VDC33の補償値を調整する処理を省略することができる。この結果、実施例3に係る光伝送装置70は、障害復旧時における回線の切り替えに要する時間を最小限に抑えることができる。
また、実施例5に係る光伝送装置70では、RD_MON38で予備回線の補償値を直接モニタすることで予備回線の補償値を取得するので、現用回線と予備回線との残留分散が比較的に大きい場合であっても、予備回線の補償値を確実に取得することができる。
その上、実施例5に係る光伝送装置70では、2×2光SW71を用いて現用回線から予備回線への切り替えを行う。このため、実施例5に係る光伝送装置70では、2×2光SW71におけるBARモードとCROSSモードとを切り替える簡易な処理を行うだけで迅速に回線の切り替えを行うことができる。この結果、実施例5に係る光伝送装置70は、障害復旧時における回線の切り替えを可及的に高速化することができる。
(他の実施例)
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において、種々の異なる実施例にて実施することもできる。
例えば、上記実施例1〜5では、現用回線に障害が発生した場合に、現用回線を予備回線へ切り替える例について説明したが、予備回線に障害が発生した場合に、予備回線を現用回線へ切り替える構成にも本発明を適用することができる。
また、上記実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
なお、本実施例で説明した各処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1の回線から入力される信号光である第1信号光と第2の回線から入力される信号光である第2信号光とを多重し、可変分散補償器に入力することで前記第1信号光及び前記第2信号光に対する分散補償を実行する分散補償実行手段と、
前記分散補償実行手段によって分散補償された前記第1信号光及び前記第2信号光を分岐する分岐手段と、
前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光を用いて前記第1の回線の補償値を取得する第1の取得手段と、
前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光を用いて前記第2の回線の補償値を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段によって受信された前記第1信号光を用いて、前記第1の回線で発生する障害を検出する障害検出手段と、
前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記第1の取得手段によって取得された前記第1の回線の補償値に代えて、前記第2の取得手段によって取得された前記第2の回線の補償値を前記可変分散補償器に設定する補償値設定手段と
を備えたことを特徴とする光伝送装置。
(付記2)前記第1の取得手段は、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光を電気信号に変換し、変換した電気信号の誤り訂正数を検出し、検出した誤り訂正数が最小となるように前記可変分散補償器を操作することで、前記第1の回線の補償値を取得することを特徴とする付記1に記載の光伝送装置。
(付記3)前記第2の取得手段は、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光の分散値と前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光の分散値との差分を示す残留分散を用いて前記第2の回線の補償値を取得することを特徴とする付記1または2に記載の光伝送装置。
(付記4)前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光が前記第2の取得手段へ出力されるとともに、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光が前記第1の取得手段へ出力されるように、前記分散補償実行手段が多重する前記第1信号光と前記第2信号光との偏波の直交状態を変更する偏波変更手段をさらに備えたことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光伝送装置。
(付記5)前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光が前記第2の取得手段へ出力されるとともに、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光が前記第1の取得手段へ出力されるように、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光及び前記第2信号光の光路を切り替える光スイッチをさらに備えたことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の光伝送装置。
(付記6)前記分岐手段と前記第2の取得手段との間に配置され、前記第2の取得手段へ入力される前記第2信号光に対して、前記第1の取得手段によって取得された前記第1の回線の補償値と前記第2の取得手段によって取得された前記第2の回線の補償値との差分を補償値として用いた分散補償を実行する電気分散補償手段をさらに備えたことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光伝送装置。
(付記7)光伝送装置が実行する分散補償方法であって、
第1の回線から入力される信号光である第1信号光と第2の回線から入力される信号光である第2信号光とを多重し、可変分散補償器に入力することで前記第1信号光及び前記第2信号光に対する分散補償を実行する分散補償実行ステップと、
前記分散補償実行ステップによって分散補償された前記第1信号光及び前記第2信号光を分岐する分岐ステップと、
前記分岐ステップによって分岐された前記第1信号光を用いて前記第1の回線の補償値を取得する第1の取得ステップと、
前記分岐ステップによって分岐された前記第2信号光を用いて前記第2の回線の補償値を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップによって受信された前記第1信号光を用いて、前記第1の回線で発生する障害を検出する障害検出ステップと、
前記障害検出ステップによって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記第1の取得ステップによって取得された前記第1の回線の補償値に代えて、前記第2の取得ステップによって取得された前記第2の回線の補償値を前記可変分散補償器に設定する補償値設定ステップと
を含んだことを特徴とする分散補償方法。
10、20、50、60、70 光伝送装置
11、21 分散補償実行部
11a、33 可変分散補償器
12、22 分岐部(偏波分岐部)
13、23 第1の取得部(第1補償値取得部)
14、24 第2の取得部(第2補償値取得部)
15、25 障害検出部
16、26 補償値設定部
27 偏波変更部
31a、31b 偏波コントローラ
32 偏波多重部
34 光受信器
35 フレーマ部
35a FEC部
36 エラー訂正数検出部
37、39 補償値演算部
38 分散モニタ
40 セレクタ
41 VDC制御部
51、71 2×2光スイッチ
52、72 SW制御部
61 電気分散補償部
62 VDC/EDC制御部

Claims (6)

  1. 第1の回線から入力される信号光である第1信号光と第2の回線から入力される信号光である第2信号光とを多重し、可変分散補償器に入力することで前記第1信号光及び前記第2信号光に対する分散補償を実行する分散補償実行手段と、
    前記分散補償実行手段によって分散補償された前記第1信号光及び前記第2信号光を分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光を用いて前記第1の回線の補償値を取得する第1の取得手段と、
    前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光を用いて前記第2の回線の補償値を取得する第2の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって受信された前記第1信号光を用いて、前記第1の回線で発生する障害を検出する障害検出手段と、
    前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記第1の取得手段によって取得された前記第1の回線の補償値に代えて、前記第2の取得手段によって取得された前記第2の回線の補償値を前記可変分散補償器に設定する補償値設定手段と
    を備えたことを特徴とする光伝送装置。
  2. 前記第2の取得手段は、前記分岐手段によって分岐された前記第2の信号光の分散値と前記分岐手段によって分岐された前記第1の信号光の分散値との差分を示す残留分散を用いて前記第2の回線の補償値を取得することを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光が前記第2の取得手段へ出力されるとともに、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光が前記第1の取得手段へ出力されるように、前記分散補償実行手段が多重する前記第1信号光と前記第2信号光との偏波の直交状態を変更する偏波変更手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  4. 前記障害検出手段によって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光が前記第2の取得手段へ出力されるとともに、前記分岐手段によって分岐された前記第2信号光が前記第1の取得手段へ出力されるように、前記分岐手段によって分岐された前記第1信号光及び前記第2信号光の光路を切り替える光スイッチをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光伝送装置。
  5. 前記分岐手段と前記第2の取得手段との間に配置され、前記第2の取得手段へ入力される前記第2信号光に対して、前記第1の取得手段によって取得された前記第1の回線の補償値と前記第2の取得手段によって取得された前記第2の回線の補償値との差分を補償値として用いた分散補償を実行する電気分散補償手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の光伝送装置。
  6. 光伝送装置が実行する分散補償方法であって、
    第1の回線から入力される信号光である第1信号光と第2の回線から入力される信号光である第2信号光とを多重し、可変分散補償器に入力することで前記第1信号光及び前記第2信号光に対する分散補償を実行する分散補償実行ステップと、
    前記分散補償実行ステップによって分散補償された前記第1信号光及び前記第2信号光を分岐する分岐ステップと、
    前記分岐ステップによって分岐された前記第1信号光を用いて前記第1の回線の補償値を取得する第1の取得ステップと、
    前記分岐ステップによって分岐された前記第2信号光を用いて前記第2の回線の補償値を取得する第2の取得ステップと、
    前記第1の取得ステップによって受信された前記第1信号光を用いて、前記第1の回線で発生する障害を検出する障害検出ステップと、
    前記障害検出ステップによって前記第1の回線の障害が検出された場合に、前記第1の取得ステップによって取得された前記第1の回線の補償値に代えて、前記第2の取得ステップによって取得された前記第2の回線の補償値を前記可変分散補償器に設定する補償値設定ステップと
    を含んだことを特徴とする分散補償方法。
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