JP2011086988A - 原稿読取装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計が容易で自由度も高い構成でありながら、名刺や会員証等の小サイズハード原稿を自動原稿送り装置側に設けた画像読取装置にて支障なく、読み取らせることができる原稿読取装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】共通搬送路fに含まれるストレート搬送路における、第2画像読取装置220が原稿を読み取る位置P1と、搬送される原稿がプラテン板142に接触する位置P2との間の搬送路長Lが、搬送可能な小サイズハード原稿の搬送方向における予め定められる原稿長よりも大きく設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、複合機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に備えられる原稿読取装置及び画像形成装置に関するものである。
例えば、デジタル複写機である画像形成装置では、自動原稿送り装置(ADF:Auto matic Document Feeder)を備えた原稿読取装置によって、原稿を自動的に読み取るようになっている。原稿読取装置においては、片面原稿だけでなく、両面原稿の読み取りも可能なものもある。
特許文献1には、原稿を片面ずつ読み取る原稿読取装置が開示されている。これにおいては、画像形成装置本体側に設けた画像読取装置にて、原稿の表面を読み取った後、原稿を反転させて、原稿裏面を再度読み取る。表裏の画像が読み取られた原稿は、Uターンパスを通して排紙されるか、ストレートパスを介して排紙される。
特許文献2には、原稿の両面をほぼ同時に読み取る原稿読取装置が開示されている。これにおいては、 ADF内に設けられた画像読取装置にて原稿の一方の面を読み取り、画像形成装置本体側に設けられた画像読取装置にて、もう一方の面を読み取るようになっている。
また、特許文献3には、原稿の厚みに応じて、画像読取装置の読取位置を通過した原稿の搬送路(パス)を切り換える構成の原稿読取装置が開示されている。これにおいては、原稿の厚さを検出し、通常の厚さの原稿はUターンパスを通して排紙し、厚い原稿はストレートパスを通して排紙するようになっている。これにより、カタログ等のある程度以上の厚さをもつ原稿にも対応可能となる。
さらに、近年、画像ファイリング技術の普及により、通常の原稿(A5〜A3サイズ)よりも小さく、かつ硬い、名刺や、免許証、或いは会員証等を読み取らせることのできる原稿読取装置も登場している。以下、本明細書において、このようなA5サイズよりも小さく、かつ普通紙よりも硬い、名刺や、免許証、或いは会員証等の原稿を、小サイズハード原稿と称する。免許証や会員証等は、樹脂シートでパウチ加工されたものである。
小サイズハード原稿を扱うことのできる従来の原稿読取装置においては、小サイズハード原稿も通常の原稿と同様に、Uターンパスを通して搬送している。
特開平06−115789号公報 特開2009−88692号 特開平11−127301号公報
しかしながら、小サイズハード原稿は、硬いため、通常の原稿に比べて曲がり難い。そのため、Uターンパスを通す構成とした場合、ジャムが発生し易い。そこで、本願出願人は、小サイズハード原稿を扱うことのできる原稿読取装置として、特許文献1の原稿読取装置のように、画像読取装置の読取位置以降の搬送路をUターンパスとストレートパスに分岐し、小サイズハード原稿についてはストレートパスを使って排紙する構成を考え、装置を試作してみた。また、試作機においては、両面同時読み取りを可能とするために、原稿載置トレイと画像形成装置本体側の画像読取装置の読取位置との間に、別の画像読取装置を配置した。以下、画像形成装置本体側の画像読取装置を第1画像読取装置、ADF側の画像読取装置を第2画像読取装置と称する。
ところが、試作機にて小サイズハード原稿を読み取らせたところ、ADF側の第2画像読取装置にて搬送ぶれを原因とした読み取りぶれが発生し、読み取り画像に筋や、濃淡の不具合が発生することが判明した。
原因を究明したところ、第2画像読取装置の読取位置がある、原稿載置トレイから第1画像読取装置の読取位置へと延びる搬送路が傾斜しているために、小サイズハード原稿の先端が、第1画像読取装置の読取位置手前付近でプラテン板に突き当たるように接触し、その振動で搬送ぶれが発生し、読み取りぶれが生じていることがわかった。
通常の原稿の場合は、搬送路におけるこの程度の角度の浅い屈曲に対しては、プラテン板に突き当たるように接触することはなく、プラテン板の面を滑るように搬送されるため、振動は生じない。これに対して、小サイズハード原稿は硬いために、搬送路の角度の浅い屈曲であっても、プラテン板に突き当たるように接触し、振動を生じてしまう。
なお、この課題を解決するために、特許文献3のように、プラテン板を原稿載置トレイから第1画像読取装置の読取位置までの搬送ガイドに利用して搬送路を水平にし、原稿載置トレイと第1画像読取装置の読取位置との間に、第2画像読取装置を設けるといった構成も考えられる。これによれば、小サイズハード原稿であっても搬送ぶれを生じることなく原稿の両面を読み取ることができる。
しかしながら、画像形成装置本体側に設けられた第1の画像形成装置の上にADFが設置される原稿読取装置の場合、原稿載置トレイから原稿を給紙する給紙ローラ対や給紙された原稿を搬送する搬送ローラ対における下方側ローラを、画像形成装置本体における第1画像読取装置が設けられている空間部分にもぐりこませる必要がある。また、複数枚の原稿がセットされた場合に、その最上位の原稿の高さをプラテン板の面と合わせる必要があるため、原稿載置トレイ自体も、第1画像読取装置が設けられている前記空間部分にもぐりこませる必要がある。そのため、プラテン板を原稿載置トレイから第1画像読取装置の読取位置までの搬送ガイドに利用して搬送路を水平にする構成は、設計上容易でなく、また、設計上の自由度も少なく、採用することが難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、設計が容易で自由度も高い構成でありながら、名刺や会員証等の小サイズハード原稿を、自動原稿送り装置側に設けた画像読取装置にて支障なく、読み取らせることのできる原稿読取装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の原稿読取装置は、上記課題を解決するために、原稿が載置される原稿載置トレイと、原稿載置トレイより原稿を給紙して搬送する原稿給紙搬送部と、前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の一方の面を、読取ガラスを介して読み取る第1読取部と、前記第1読取部が原稿を読み取る第1読取位置と前記原稿載置トレイとの間に配設され、前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の他方の面を読み取る第2読取部と、前記第1読取部を通過して原稿を排出する原稿排出トレイとを備え、前記原稿給紙搬送部は、前記原稿載置トレイと第1読取位置との間を繋ぐ搬送路として、前記原稿載置トレイ側を上方にして傾斜した第1ストレート搬送路を有しおり、前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取部が原稿を読み取る第2読取位置と搬送される原稿が前記読取ガラスに接触する接触位置との間の搬送路長が、前記原稿給紙搬送部が搬送可能な、A5サイズよりも小さく普通紙よりも硬い名刺や樹脂カード等の小サイズハード原稿の搬送方向における原稿長よりも大きく設定されていることを特徴としている。
上記構成によれば、原稿載置トレイに載置された原稿は、原稿給紙搬送部にて給紙され、搬送される。その間、まずは、原稿搬送方向上流側に配置された第2読取部にて一方の面が読み取られ、続いて、第2読取部よりも原稿搬送方向下流側に配置された第1読取部にて読取ガラスを介して他方の面が読み取られる。第1読取部を通過した原稿は、その後、原稿排出トレイへと排出される。
ここで、原稿載置トレイと第1読取部との間を繋ぐ第1ストレート搬送路は、原稿載置トレイ側を上方にして傾斜しているので、名刺や樹脂カード等の小サイズハード原稿の場合、第1読取位置に設けられた読取ガラスに接触して振動し、搬送ぶれを発生させる。このとき、小サイズハード原稿の後の部分がまだ第2読取位置にあり、第2読取部による読み取りが行われている最中であれば、読み取りぶれを起こすこととなる。
これに対し、上記構成では、第1ストレート搬送路における、第2読取位置と搬送される原稿が読取ガラスに接触する接触位置との間の搬送路長が、原稿給紙搬送部が搬送可能な、小サイズハード原稿の搬送方向における予め定められる原稿長よりも大きく設定されているので、小サイズハード原稿が、第1読取位置に設けられた読取ガラスに接触して振動しても、第2読取部による読み取りは既に完了しており、読み取りぶれを起こすことがない。
また、第1ストレート搬送路は、傾斜を持たせた構成としているので、原稿給紙搬送部の例えば給紙ローラ対や搬送ローラ対における下方側ローラを設置するスペースを、読取ガラスの面よりも上に確保でき、設計が容易で、かつ設計上の自由度も高く確保できる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記小サイズハード原稿に含まれる原稿として、搬送方向における原稿長が異なる複数種類の原稿がある場合、前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取位置と前記接触位置との間の搬送路長は、前記小サイズハード原稿に含まれる搬送方向の原稿長がそれぞれ異なる複数種類の原稿のうち、搬送方向における原稿長が最も長い原稿に合わせて設定されていることが好ましい。
小サイズハード原稿には、名刺や、免許証、会員証等のカード類が含まれており、搬送方向における原稿長は、種々異なっている。例えば名刺は91mmであるのに対し、カード類は凡そ85mmのものが多く、免許証は85.6mmである。したがって、このような扱える小サイズハード原稿の中の、搬送方向における原稿長が最も長いものを基準に搬送路長を定めておくことで、小サイズハード原稿に含まれる全ての原稿に対して、ぶれなく読み取ることができる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取位置と前記接触位置との間の搬送路長は、91mmよりも大きく設定されている構成とすることもできる。
上記搬送路長を91mmよりも大きく設定しておくことで、名刺や、免許証、会員証等のカード類を、ぶれなく読み取ることができる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記原稿排出トレイとして、前記原稿載置トレイの上方に配設された第1原稿排出トレイと、前記原稿載置トレイの側方に配設された第2原稿排出トレイとの2つが設けられており、前記原稿給紙搬送部は、前記第1読取位置から第1原稿排出トレイへと延びる湾曲搬送路と、前記第1読取位置から第2原稿排出トレイへと延びる第2ストレート搬送路とを有する構成とすることもできる。
これによれば、小サイズハード原稿は、第2ストレート搬送路を経て第2原稿排出トレイへ排出し、湾曲させることのできる通常の原稿は、湾曲搬送路を経て第1原稿排出トレイへ排出させるなどの、分離排紙が可能になる。
湾曲搬送路を介して第1原稿排出トレイへと排出する構成においては、原稿載置トレイに対して原稿を上向きにセットする構成とすることが好ましい。
これにより、原稿載置トレイの上方に、原稿載置トレイを一部覆い隠すように、第1原稿排出トレイが設けられた構成であっても、原稿載置トレイに載置した原稿のセット状態等の確認を容易に行うことができる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記第1ストレート搬送路には、原稿を搬送するための一対のローラからなる搬送ローラ対が設けられており、前記第1読取部の読取位置に最も近い搬送ローラ対は、前記第1読取部側に配されたローラの径が前記第2読取部側に配されたもう一方のローラの径よりも小さい構成とすることもできる。
これによれば、第1ストレート搬送路の傾斜を左右する第1読取部の読取位置に最も近い搬送ローラ対における第1読取部側に配されたローラの径を、もう一方のローラの径よりも小さい構成としているので、径の大きい方のローラにて安定した搬送力を確保しながら、第1ストレート搬送路の傾斜を小さくできる。その結果、第1読取位置への突入角度が小さくなり、ジャムなどが発生し難くなり、小サイズハード原稿の搬送が容易になる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記第1読取位置には、該読取位置に搬送された原稿を、読取側の面とは逆側の面より押さえる読取ガイドが設けられており、前記読取ガイドは、前記第2ストレート搬送路を搬送される原稿の搬送方向下流側を支点として回動自在に設けられている構成とすることもできる。
これによれば、読取ガイドが、第2ストレート搬送路を搬送される原稿の搬送方向下流側を支点として回動自在に設けられているので、第1ストレート搬送路から第1読取位置をへて第2ストレート搬送路へと先端部が搬送された小サイズハード原稿は、自身で読取ガイドを回動させて、第1読取位置と読取ガイドとの間にスペースを形成する。したがって、硬く湾曲しにくい小サイズハード原稿であっても、ジャムを生じることなく、第1ストレート搬送路から第2ストレート搬送路へと搬送させることができる。
本発明の原稿読取装置、或いは本発明の画像形成装置に備えられる原稿読取装置においては、さらに、前記第2ストレート搬送路が、前記第2は原稿排出トレイ側を上方とする傾斜を有している構成とすることもできる。
また、第2ストレート搬送路も傾斜を持たせた構成としているので、第2原稿排出トレイへと原稿を搬送する搬送ローラ、或いは排紙ローラ対における下方側ローラを設置するスペースを、読取ガラスの面よりも上に確保でき、設計が容易で設計上の自由度も高い構成とできる。
本発明の原稿読取装置は、上記課題を解決するために、原稿が載置される原稿載置トレイと、原稿載置トレイより原稿を給紙して搬送する原稿給紙搬送部と、前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の一方の面を、読取ガラスを介して読み取る第1読取部と、前記第1読取部が原稿を読み取る第1読取位置と前記原稿載置トレイとの間に配設され、前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の他方の面を読み取る第2読取部と、前記第1読取部を通過して原稿を排出する原稿排出トレイとを備え、前記原稿給紙搬送部は、前記原稿載置トレイと第1読取位置との間を繋ぐ搬送路として、前記原稿載置トレイ側を上方にして傾斜した第1ストレート搬送路を有しおり、前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取部が原稿を読み取る第2読取位置と搬送される原稿が前記読取ガラスに接触する接触位置との間の搬送路長が、前記原稿給紙搬送部が搬送可能な、A5サイズよりも小さく普通紙よりも硬い名刺や樹脂カード等の小サイズハード原稿の搬送方向における原稿長よりも大きく設定されていることを特徴としている。
これにより、設計が容易で自由度も高い構成でありながら、名刺や会員証等の小サイズハード原稿を、自動原稿送り装置側に設けた画像読取装置(第2読取部に相当)にて支障なく、読み取らせることができる原稿読取装置及びそれを備えた画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態における原稿読取装置を示すもので、原稿読取装置における第2画像読取装置の配置を説明する図面である。 本発明の一実施形態の原稿読取装置を備えた画像形成装置の構成を示す説明図である。 上記原稿読取装置の外観を示す斜視図である。 上記原稿読取装置の概略的な縦断面図である。 上記原稿読取装置に搭載された自動原稿送り装置における搬送ガイドを示す要部の縦断面図である。 (a)(b)共に、上記原稿読取装置が搭載する自動原稿送り装置における、原稿搬送路を説明する図面である。 (a)(b)共に、上記原稿読取装置が搭載する自動原稿送り装置における、第1画像読取装置の読取位置部分の構成を説明する図面である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
(画像形成装置の動作説明)
図2は、本実施の形態に係る画像形成装置100の構成を示す説明図である。本実施の形態に係る画像形成装置100は、外部から伝達された画像データや、自身で読み取った画像データ等に応じて、所定の記録用紙(シート)に多色の画像や、単色の画像を形成するものである。
図2に示すように、画像形成装置100は、画像データに応じて画像を形成する装置本体110と、装置本体110の上方に設けられた、原稿の画像を読み取る原稿読取装置130とを備えている。詳細については後述するが、本実施の形態のシート搬送装置は、上記原稿読取装置130が備える自動原稿送り装置120と、装置本体110が備える用紙給紙搬送機構9に搭載されている。
装置本体110は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、転写ローラ10、定着ユニット7、給紙カセット81、手差し給紙トレイ82、胴内排出トレイ91、側方排出トレイ92、及び用紙給紙搬送機構9等を備えている。
本画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図2に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。露光ユニット1を構成する光走査装置の構成は、後述して具体的に説明する。また露光ユニット1としては、この他発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用できる。
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を外部より入力された画像データ、或いは原稿読取装置130にて読み取った画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。またクリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。上記中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
給紙カセット81は、画像形成に使用する記録用紙(シート)を蓄積しておくためのトレイであり、装置本体110の露光ユニット1の下側に設けられている。また、装置本体110の側方に設けられた手差し給紙トレイ82にも画像形成に使用する記録用紙を置くことができる。
装置本体110の上方に設けられている胴内排出トレイ91は、A5〜A3までの印刷済みの記録用紙を集積するためのトレイである。一方、装置本体110の側方に設けられた側方排出トレイは、A5よりも小さい、封筒や名刺サイズの印刷済みの記録用紙を集積するための折り畳み可能なトレイである。
用紙給紙搬送機構9は、給紙カセット81や手差し給紙トレイ82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排出トレイ91,92に送るためのもので、略垂直形状の用紙搬送路S、及び該用紙搬送路Sの近傍に配設された、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ対12a〜12d,レジストローラ13等を備えている。
搬送ローラ対12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にまたピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。用紙給紙搬送機構9は、記録用紙を用紙搬送路Sの中央を基準に搬送するセンター基準に設計されている。
本画像形成装置100においては、55mm×91mmの名刺や、55mm×85mmのカード類と同じサイズの記録用紙や、封筒を記録用紙として搬送し、可能の形成を可能としている。そのため、用紙給紙搬送機構9も、名刺や、カード類と同じサイズの小サイズ記録用紙(封筒を含む)を縦搬送し得るように構成されている。縦搬送とは、記録用紙の長手方向が記録用紙の搬送方向となるように搬送することである。
具体的には、搬送ローラ対12a〜12dにおける軸と軸との間の距離、及び各軸に設けられた、ローラ部材の部材間距離が、装置本体110が扱うことのできる最小サイズの記録用紙の搬送を促進・補助しえるように設定されている。
そして、装置本体110においては、用紙給紙搬送機構9は、記録用紙が、通常のA5〜A3サイズの用紙からなる記録用紙である場合は、図2に示すように、U字型に湾曲した分岐搬送路s1aにて原稿を搬送して胴内排出トレイ91に排紙し、記録用紙が、名刺やカード、封筒等の、原稿搬送方向に直交する方向のサイズが、A5の短手方向のサイズよりも小さい所定サイズ以下の小サイズ記録用紙である場合には、分岐搬送路s1bにて搬送して側方排出トレイ92に排紙するようになっている。
画像形成装置100は、図示しない制御部を備える。この制御部は、画像形成装置100の動作、つまり、装置本体110及び原稿読取装置130の各動作を制御するものであり、例えば、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及び入力回路出力回路から構成されている。
ROMは、CPUが実行する処理の手順である制御プログラムを格納する。RAMは作業用のワークエリアを提供する。不揮発性メモリは制御に必要なデータをバックアップして保持する。入力回路は、センサやスイッチからの入力信号が接続され、入力バッファやA/D変換回路を含む。出力回路は、モータやソレノイド、ランプなどの負荷を駆動するためのドライバを含む。
制御部は、印字要求を受け付けると、印字要求に応じて記録用紙がセットされている給紙カセット81或いは手差し給紙トレイ82を選択し、ピックアップローラ11a或いは11bによって記録用紙を給紙して、用紙搬送路Sへと供給する。用紙搬送路Sに供給された用紙は、用紙搬送路Sに備えられた搬送ローラ対12aによってレジストローラ13まで搬送される。制御部は、記録用紙の先端がレジストローラ13に到達すると、レジストローラ13の回転を一旦停止し、記録用紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報とが合致するタイミングで回転を再開させる。これによって、記録用紙は、中間転写ベルトユニット6と転写ローラ10との間に、記録用紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報とが合致するタイミングで搬送され、この間を通過することで、画像情報に対応するトナー像が転写される。その後、記録用紙は、定着ユニット7へと搬送され、記録用紙上にトナー像が固着される。
制御部は、片面印字であれば、定着ユニット7を一度通過した記録用紙を、定着ユニット7から排出トレイ91,92へと延びる、用紙搬送路Sの一部である部分搬送路S1に供給する。この部分搬送路S1を搬送される記録用紙は、そのサイズに応じて、A5〜A3サイズのものは、胴内排出トレイ91に排紙され、A5よりも小さいサイズのものは、側方排出トレイ92へと排紙される。
一方、制御部は、両面印字であれば、第2面にも画像を形成すべく、定着ユニット7を一度通過した記録用紙を、定着ユニット7からレジストローラ13へと延びる、用紙搬送路Sの一部である反転部分搬送路S2に供給する。この反転部分搬送路S2を搬送される記録用紙は、再びレジストローラ13へ至り、第1面への印刷と同様に、中間転写ベルトユニット6と転写ローラ10との間に、記録用紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報とが合致するタイミングで搬送され、トナー像が転写された後、定着ユニット7へと搬送され、記録用紙上にトナー像が固着される。その後は、片面印字の場合と同様に、定着ユニット7から排出トレイ91,92へと延びる部分搬送路S1に供給され、サイズに応じて、胴内排出トレイ91或いは側方排出トレイ92へ排紙される。
(原稿読取装置の概要)
図3は、本実施の形態のシート搬送装置を搭載した自動原稿送り装置120を備えた原稿読取装置130の外観を示す斜視図である。図4は、図3に示した原稿読取装置130の概略的な縦断面図である。
図4に示すように、本実施の形態の原稿読取装置130は、自動原稿送り装置(原稿給紙搬送部;以下、ADFと称する)120、第1画像読取装置(第1読取部)210、第2画像読取装置(第2読取部)220、及び第1画像読取装置210を収容する主走査部140から構成されている。
ADF120は、原稿を太矢印で示す原稿搬送路F1或いはF2に沿って自動的に搬送するものである。第1画像読取装置210は、搬送されてきた原稿の下面の画像を読み取る。第2画像読取装置220は、搬送されてきた原稿の上面の画像を読み取る。
第1画像読取装置210と第2画像読取装置220とは、同一の構成を有しており、光源211、第1〜第4ミラー212a〜212d、レンズ213及びCCD(イメージセンサ)214を備えた縮小光学系の画像読取装置である。なお、図4においては、第1画像読取装置210のみ部材番号を付している。第2画像読取装置220は、ADF120内に収容されている。第2画像読取装置220は、密着光学系の画像読取装置としてもよい。
原稿読取装置130は、装置本体110の上に配置されるものであり、主走査部140が装置本体110上方に固定配置される。ADF120と主走査部140とはヒンジ(図示せず)によって連結され、ADF120はヒンジの回動によって主走査部140に対して開閉可能となっている。
主走査部140は、主として筐体141、透明なガラス板からなるプラテン板142、及び筐体141内に収容された第1画像読取装置210から構成されている。主走査部140は、ユーザーが原稿をプラテン板142上に載置して原稿画像の読み取りを行う原稿固定方式による画像読み取りと、ADF120によって自動的に原稿を搬送しながら原稿画像を読み取る原稿移動方式の両方式に対応している。
原稿固定方式によって原稿画像を読み取る場合、第1画像読取装置210が、プラテン板142上に載置された原稿に対して光を照射しながら一定の速度で移動して原稿の画像を走査する。ADF120の下面は、主走査部140のプラテン板142上に載置された読み取り原稿を上から押さえる押さえ板となっている。
一方、原稿移動方式によって原稿画像を読み取る場合は、第1画像読取装置210は、図4に示されるホームポジションに静止したまま、ADF120によってホームポジションの上部を通過するように搬送される原稿に対して光を照射して画像を走査する。ADF120には、第1画像読取装置210がホームポジションに静止した状態で原稿を読み取る位置(第1読取位置)に、原稿を押さえる読取ガイド151が設けられている。
ADF120は、上記読取ガイド151の他、原稿載置トレイ126、原稿規制ガイド127、ピックアップローラ121、給紙ローラ対123、複数の搬送ローラ対122(122a〜122c)、上方原稿排出トレイ128、側方原稿排出トレイ129、排紙ローラ対124,125、及び上記原稿搬送路F1、F2(図6(a)(b)参照)を形成する複数の搬送ガイドを備えている。ユニット化された第2画像読取装置220は、略U字状に弧を描く原稿搬送路F1内に収まるように配設されている。
原稿載置トレイ126は、ADF120にて搬送する原稿が載置される台であり、原稿規制ガイド127は、原稿載置トレイ126上に載置される原稿の載置位置を規制するものである。当該ADF120では、原稿を原稿搬送路F1、F2の中央を基準に搬送するセンター基準に設計されているが、端基準でもよい。
ピックアップローラ121は、原稿載置トレイ126に載置された原稿を1枚ずつADF120の内部へ呼び込むものである。この場合、ピックアップローラ121は、1枚の原稿の給紙を完了するごとに一旦停止され、次の原稿の給紙を開始する際に起動される。
給紙ローラ対123は、ピックアップローラ121にて呼び込まれた原稿を、原稿搬送路F1、F2に供給するものである。
原稿搬送路F1は、原稿載置トレイ126から上方原稿排出トレイ128までをつなぐ略U字状に弧を描く、上方へ湾曲した搬送路である。一方、原稿搬送路F2は、原稿載置トレイ126から側方原稿排出トレイ129までをつなぐ搬送路であり、緩やかに「く」の字を描く搬送路となっている。
そして、原稿搬送路F1、F2は、詳細には、第1画像読取装置210の読取位置(第1読取位置)まで共通搬送路fにて共通化されており、第1画像読取装置210の原稿読取位置以降、分岐搬送路f1、f2に分岐している。
共通搬送路fは、図5に示すように、原稿載置トレイ126から読取ガイド151まで延びる、上下搬送ガイド対にて構成されたストレート搬送ガイド部152と、読取ガイド151及びプラテン板142の間にて形成されている。共通搬送路fは、ストレート搬送ガイド部152にて形成されるストレート搬送路(第1ストレート搬送路)と、読取ガイド151とプラテン板142との間に形成される、第1画像読取装置210による読み取りのため短いストレート搬送路とからなる。この読取ガイド151とプラテン板142との間に形成される、短いストレート搬送路の搬送路長は、後述する小サイズハード原稿の読み取りが可能なように、広く設計されている。
また、分岐搬送路f1(湾曲搬送路)は、読取ガイド151から上方原稿排出トレイ128まで延びる、上下搬送ガイド対にて構成されたU字型搬送ガイド部153にて形成されている。
また、分岐搬送路f2(第2ストレート搬送路)は、U字型搬送ガイド部153より分岐して、側方原稿排出トレイ129の方向に延びる平坦ガイド171にて形成されている。分岐搬送路f2は、側方原稿排出トレイ129側が上方に持ち上がったストレート搬送路である。
搬送ローラ対122a〜122cは、原稿搬送路F1、F2に供給された原稿を、搬送ガイド部152、153、或いは平坦ガイド171に沿って搬送するものである。搬送ローラ対122cを通過した用紙は、分岐搬送路f1、f2の分岐を経て、分岐搬送路f1或いは分岐搬送路f2の何れかに供給されて搬送されることとなる。
第2画像読取装置220は、ユーザーから両面読み取りの要求がなされた際に、原稿搬送路Fを搬送される原稿の上面の画像を読み取るものである。
また、上方原稿排出トレイ128及び側方原稿排出トレイ129は、原稿搬送路F1、F2を搬送されてきた原稿を積載するものである。排紙ローラ対124は、原稿搬送路F1を搬送されてきた原稿を上方原稿排出トレイ128に排出するもので、排紙ローラ対125は、原稿搬送路F3を搬送されてきた原稿を側方原稿排出トレイ129に排出するものである。
(原稿読取装置の主要部)
本原稿読取装置130においては、ADF120において、厚さ0.8mm以下の、55mm×91mmの名刺、55mm×85mmの樹脂製のカード類、54mm×85.6mmの免許証等を小サイズハード原稿として想定しており、これらを、原稿として搬送し、画像の読み取りを可能としている。
なお、通常の普通紙よりなる原稿の坪量は、50〜128g/m^2であるので、小サイズハード原稿とは、坪量が128g/m^2よりも大きい原稿であるとも言える。また、小サイズハード原稿は、紙製とは限らず、樹脂よりなる場合もあり、その場合は同じサイズでも坪量はより大きくなる。また、厚みに関して言えば、通常の普通紙よりなる原稿の厚みは約0.1mm程度であるが、小サイズハード原稿は、これよりも厚いものを想定している。
そのため、ADF120は、名刺や、カード類を縦搬送し得るように構成されている。縦搬送とは、原稿の長手方向が原稿の搬送方向となるように搬送することである。具体的には、搬送ローラ対122a〜122cにおける軸と軸との間の距離、及び各軸に設けられた、ローラ部材の部材間距離が、本原稿読取装置130が扱うことのできる最小サイズの原稿の搬送を促進・補助しえるように設定されている。また、上述したように、読取ガイド151とプラテン板142との間に形成される、短いストレート搬送路の搬送路長は、小サイズハード原稿の読み取りが可能なように広く設計されている。
そして、本原稿読取装置130においては、ADF120は、原稿が通常のA5〜A3サイズの用紙からなる通常原稿である場合と、原稿が名刺やカード類である小サイズハード原稿である場合とで、原稿を排出するトレイを切り換えるようになっている。
具体的には、図6(a)に示すように、原稿が通常原稿である場合は、分岐搬送路f1を含むU字型に湾曲した原稿搬送路F1にて原稿を搬送して上方原稿排出トレイ128に排紙する。
一方、原稿が小サイズハード原稿である場合には、図6(b)に示すように、分岐搬送路f2を含む、浅い角度で2段階に屈曲した、緩やかに「く」のを描く原稿搬送路F2にて原稿を搬送して側方原稿排出トレイ129に排紙するようになっている。原稿搬送路F2において、プラテン板142に対するストレート搬送ガイド部152の傾斜は、例えば15°、平坦ガイド171の同傾斜は例えば14°に設定されている。
また、本原稿読取装置130では、原稿載置トレイ126に対して原稿は表(おもて)面を上に向けたフェイスアップで載置されるようになっている。これは、原稿載置トレイ126の上方に、上方原稿排出トレイ128が一部被さるように設けられていても、原稿載置トレイ129に載置した原稿のセット状態等を確認し易くするためである。
そして、両面読取モードでは、原稿載置トレイ126に載置された原稿の上を向く面(表面)の画像が、共通搬送路f内を搬送されているときであって、第2画像読取装置220の読取位置(第2読取位置)を通過するときに読み取られる。一方、載置された原稿の下を向く面(裏面)の画像が、同じく共通搬送路f内を搬送されているときであって、読取ガイド151が配設されている位置に相当する第1画像読取装置の読取位置(第2読取位置)を通過するときに読み取られる。
また、片面読取モードでは、原稿載置トレイ126に載置された原稿の上を向く面(表面)の画像が、共通搬送路f内を搬送されているときであって、第2画像読取装置220の読取位置を通過するときに読み取られる。
また、上記した小サイズ原稿の中でも、名刺や免許書、会員証等のカード類等からなる、厚みがあり、また硬い小サイズハード原稿の場合、第1画像読取装置210にて画像を読み取ることはなく、画像の読み取りは、第2画像読取装置220にて行うようになっている。これは、小サイズハード原稿は、硬く湾曲し難いために、第1画像読取装置210の読取位置となるプラテン板142に普通紙の原稿のように密着させることができず浮いてしまい、解像度が低下するためである。
ところが、小サイズハード原稿の場合、普通紙の原稿では何ら問題にならない、原稿搬送路F2における角度の浅い屈曲であっても、第1画像読取装置の読取位置手前で、プラテン板142に突き当たるように接触して振動を生じ、搬送ぶれに伴う読み取りぶれにて、読み取り画像に筋や、濃淡の不具合が発生することがある。
なお、このような搬送ぶれは、プラテン板142を原稿載置トレイ126から第1画像読取装置210の読取位置までの搬送ガイドに利用して、原稿載置トレイ126から第1画像読取装置210の読取位置へと延びる搬送路を水平にすることで、解決できるが、設計上容易でなく、また設計上の自由度も少なく、採用することが難しい。
そこで、本原稿読取装置130においては、図1に示すように、原稿搬送路F(共通搬送路f)において、第2画像読取装置220の読取位置P1と、搬送される原稿の先端がプラテン板142に接触する位置(接触位置)P2との搬送路長Lを、本原稿読取装置130が原稿の読み取りを行う小サイズハード原稿に含まれる名刺や会員証等のカード類の中で、搬送方向の原稿長が最も長い原稿の原稿長さよりも長く設定している。
これにより、小サイズハード原稿は、第2画像読取装置による読み取りが終了してからプラテン板142に接触するので、プラテン板142に接触したときの振動にて、搬送ぶれが生じても、これが読み取りぶれとなることはない。
例えば、本原稿読取装置130においては、上述したように、小サイズハード原稿として、厚さ0.8mm以下の、55mm×91mmの名刺や、55mm×85mmの樹脂製のカード類、54mm×85.6mmの免許証等を想定している。
したがって、第2画像読取装置220の読取位置P1と、搬送される原稿の先端がプラテン板142に接触する位置P2との搬送路長Lを、ここでは、搬送方向における原稿長が一番長い名刺にあわせて、91mmよりも長くしている。
このように、小サイズハード原稿として想定している複数種類の原稿のうち、搬送方向の原稿長がより長い名刺の搬送方向の原稿長よりも、搬送路長Lを長く設計しておくことで、小サイズハード原稿の読み取りにおいて、読み取りぶれが生じることはない。
また、本原稿読取装置130においては、図7(a)(b)に示すように、ストレート搬送ガイド部152にて形成されるストレート搬送路に配された搬送ローラ対122であって、第1画像読取装置210の読取位置に最も近い搬送ローラ対122bは、第1画像読取装置210側に配されたローラ122b-2の径が第2画像読取装置220側に配されたもう一方のローラ122b−1の径よりも小さく設計されている。
第1画像読取装置210側に配されたローラ122b-2は、第1ストレート搬送路の傾斜を左右するものである。このローラ122b-2の径を、もう一方のローラ122b−1の径よりも小さくすることで、径の大きい方のローラ122b−1にて安定した搬送力を確保しながら、第1ストレート搬送路の傾斜を小さくできる。その結果、第1の画像読取装置210の読取位置への突入角度が小さくなり、ジャムなどが発生し難くなり、小サイズハード原稿Gの搬送が容易になる。
一例として、ここでは、第1画像読取装置210側に配されたローラ122b-2のローラはφ6mm(材料:POM)、第2画像読取装置220側に配されたローラ122b-1のローラはφ15mm(材料:ゴムローラ)に設計されている。
さらに、本原稿読取装置130においては、図7(a)(b)に示すように、読取ガイド151が、分岐搬送路f2(第2ストレート搬送路)を搬送される原稿の搬送方向下流側を支点として回動自在に設けられている。より具体的には、分岐搬送路f2に設けられた搬送ローラ対122cにおける径の大きい方の第2画像読取装置220側に配されたローラ122c-2を支点として、回動自在に設けられ、常時、プラテン板142側へと圧縮スプリング151aにて付勢されている。また、読取ガイド151の読取位置よりも原稿搬送方向上流側は、原稿が搬入され易いように開いた構成となっている。
読取ガイド151をこのような構成とすることで、ストレート搬送ガイド部152にて形成されるストレート搬送路から第1画像読取装置210の読取位置をへて分岐搬送路f2へと先端部が搬送された小サイズハード原稿Gは、自身で読取ガイド151を上方へと回動させて、第1画像読取装置210の読取位置となるプラテン板142と読取ガイド151との間にスペースを形成する。これにより、硬く湾曲しにくい小サイズハード原稿であっても、ジャムを生じることなく、ストレート搬送ガイド部152にて形成されるストレート搬送路から分岐搬送路f2へと搬送させることができる。
また、読取ガイド151とプラテン板142との間隔が0.5mm程度確保されるように、原稿の搬送に影響しない読取ガイド151の両端部に、プラテン板142に接触する突起を設ける構成としてもよい。0.5mm程度の間隔が常時確保されることで、小サイズハード原稿がより問題なく、第1画像読取装置210の読取位置を通過することができる。なお、図7(a)(b)の一点鎖線は、第1画像読取装置210の読取光の光軸である。
100 画像形成装置
110 装置本体
120 自動原稿送り装置(原稿給紙搬送部)
121 ピックアップローラ
122 搬送ローラ対
123 給紙ローラ対
124,125 排紙ローラ対
126 原稿載置トレイ
127 原稿規制ガイド
128 上方原稿排出トレイ
129 側方原稿排出トレイ
130 原稿読取装置
140 主走査部
141 筐体
142 プラテン板(読取ガラス)
151 読取ガイド
152 ストレート搬送ガイド部(第1ストレート搬送路)
153 U字型搬送ガイド部(第1シート搬送ガイド)
171 平坦ガイド(第2ストレート搬送路)
210 第1画像読取装置(第1読取部)
220 第2画像読取装置(第2読取部)
F1 原稿搬送路
F2 原稿搬送路
f 共通搬送路
f1 分岐搬送路
f2 分岐搬送路
L 搬送路長
P1 第2画像読取装置の読取位置
P2 原稿がプラテン板に接触する位置

Claims (9)

  1. 原稿が載置される原稿載置トレイと、
    原稿載置トレイより原稿を給紙して搬送する原稿給紙搬送部と、
    前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の一方の面を、読取ガラスを介して読み取る第1読取部と、
    前記第1読取部が原稿を読み取る第1読取位置と前記原稿載置トレイとの間に配設され、前記原稿給紙搬送部によって搬送されてくる原稿の他方の面を読み取る第2読取部と、
    前記第1読取部を通過して原稿を排出する原稿排出トレイとを備え、
    前記原稿給紙搬送部は、前記原稿載置トレイと第1読取位置との間を繋ぐ搬送路として、前記原稿載置トレイ側を上方にして傾斜した第1ストレート搬送路を有しおり、
    前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取部が原稿を読み取る第2読取位置と搬送される原稿が前記読取ガラスに接触する接触位置との間の搬送路長が、前記原稿給紙搬送部が搬送可能な、A5サイズよりも小さく普通紙よりも硬い名刺や樹脂カード等の小サイズハード原稿の搬送方向における原稿長よりも大きく設定されていることを特徴とする原稿読取装置。
  2. 前記小サイズハード原稿に含まれる原稿として、搬送方向における原稿長が異なる複数種類の原稿がある場合、
    前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取位置と前記接触位置との間の搬送路長は、前記小サイズハード原稿に含まれる搬送方向の原稿長がそれぞれ異なる複数種類の原稿のうち、搬送方向における原稿長が最も長い原稿に合わせて設定されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
  3. 前記第1ストレート搬送路における、前記第2読取位置と前記接触位置との間の搬送路長は、91mmよりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の原稿読取装置。
  4. 前記原稿排出トレイとして、前記原稿載置トレイの上方に配設された第1原稿排出トレイと、前記原稿載置トレイの側方に配設された第2原稿排出トレイとの2つが設けられており、
    前記原稿給紙搬送部は、前記第1読取位置から第1原稿排出トレイへと延びる湾曲搬送路と、
    前記第1読取位置から第2原稿排出トレイへと延びる第2ストレート搬送路とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の原稿読取装置。
  5. 前記原稿載置トレイに対して原稿を上向きにセットするようになっていることを特徴とする請求項4に記載の原稿読取装置。
  6. 前記第1ストレート搬送路には、原稿を搬送するための一対のローラからなる搬送ローラ対が設けられており、
    前記第1読取部の読取位置に最も近い搬送ローラ対は、前記第1読取部側に配されたローラの径が前記第2読取部側に配されたもう一方のローラの径よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の原稿読取装置。
  7. 前記第1読取位置には、該読取位置に搬送された原稿を、読取側の面とは逆側の面より押さえる読取ガイドが設けられており、
    前記読取ガイドは、前記第2ストレート搬送路を搬送される原稿の搬送方向下流側を支点として回動自在に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の原稿読取装置。
  8. 前記第2ストレート搬送路が、前記第2は原稿排出トレイ側を上方とする傾斜を有していることを特徴とする請求項4、5又は7に記載の原稿読取装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の原稿読取装置を備えた画像形成装置。
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