JP2011086732A - ノッチ研磨装置、ベベル研磨装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ノッチ研磨装置、ベベル研磨装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノッチ研磨パッドに生じるバリ(髭状体)を十分に除去する。
【解決手段】半導体ウェハ5のノッチ6を研磨する研磨部2aを有するノッチ研磨パッド2と、ノッチ研磨パッド2における研磨部2aの周辺に発生するバリ(髭状体11)を除去するバリ除去機構1とを有している。バリ除去機構1は、ノッチ研磨パッド2に沿うように変形可能な材質からなる本体部3aと、本体部3aの表面に付着している砥粒3bと、を含むバリ除去部材(例えば、バリ除去ワイヤー3)を有している。バリ除去部材(バリ除去ワイヤー3)をノッチ研磨パッド2に沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッド2とバリ除去部材(バリ除去ワイヤー3)とを相対移動させることによりバリ(髭状体11)を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノッチ研磨装置、ベベル研磨装置及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体ウェハ(以下、単にウェハ)の外周部(ベベル部)は、ウェハの表裏と同様に鏡面研磨される。ウェハの外周部には、結晶方位を示すV字状の切り欠き(ノッチ)が形成される場合がある。このノッチの内周部も、ウェハにおけるノッチの形成部位以外の外周部と同様に鏡面研磨されることがある。
ところで、ノッチの形状は、ウェハにおけるノッチの形成部位以外の外周部とは大きく異なる。このため、ノッチの内周部の鏡面研磨には、ノッチの鏡面研磨に専用のノッチ研磨パッドが用いられる。
ノッチ研磨パッドは、円盤状の全体形状に形成され、その周縁部はノッチの輪郭とほぼ一致する山形状の断面輪郭形状に形成されている。このノッチ研磨パッドは、例えば、不織布等により構成される。なお、ノッチ研磨パッドにおける山形の端部が、ノッチに当接してノッチを研磨する研磨部として機能する。一方で、ノッチ研磨パッドにおける研磨部以外の部分は、ノッチに当接しない非研磨部である。
このようなノッチ研磨パッドを用いたノッチの鏡面研磨は、例えば、ノッチにスラリーを供給するとともに、ノッチ研磨パッドをその盤面と平行に回転させながら、ノッチ研磨パッドの研磨部をノッチに押し付けることにより行う。これと同様の技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
研磨作業を進めるうちに、ノッチ研磨パッドを構成する繊維の一部が毛羽立ち、ノッチ研磨パッドにおける山形の研磨部と非研磨部との境界部から髭が伸びたようになる。このような髭状のバリの部分(以下、髭状体)は、ノッチ研磨パッドの周縁部の山形形状が崩れて該ノッチ研磨パッドの成型が必要となるよりもはるかに早く発生する。
このような髭状のバリの部分(以下、髭状体)は、ノッチ研磨パッドの回転に伴って振り回され、鞭のようにウェハの表面に打ち付けられる(以下、この現象を鞭打ち現象という)。この鞭打ち現象によって、ウェハにおいて、ノッチ研磨パッドにおける髭状体の発生箇所と対応する箇所では、その他の箇所とは異なる態様で研磨が進行する。その結果、ウェハにおけるノッチ或いはその近傍部分に傷が入りウェハの割れを引き起こしたり、或いは、研磨ムラを生じることによりウェハの表面及び裏面の研磨の精度に問題が生じたりする。
図13は鞭打ち現象によって熱酸化膜成膜ウェハに生じた研磨ムラ(形状不良)の拡大写真を示す図である。
このうち図13(a)において、黒い部分はウェハ5が存在しない部分であり、右側の大きく上側に切り欠かれた部分がノッチである。図13(a)の例では、ノッチの左脇(ノッチから数mm離れた位置)には、鞭打ち現象による酸化膜の研磨ムラ101が生じている。この酸化膜の研磨ムラ101は、鞭打ち現象により不要な研磨が進行した結果として生じたものであり、この研磨ムラ101の箇所では酸化膜のエッチング範囲が特異に広がっている。
また、図13(b)は、図13(a)におけるA部(ノッチの一部分)を更に拡大した写真を示す。また、図13(c)は図13(b)とは反対側の面(裏面)からウェハを撮影した写真を示す。図13(b)及び図13(c)の例では、鞭打ち現象によって、ノッチの一部分に微小な傷102が形成されている。
特許文献2では、このような鞭打ち現象を抑制するための提案として、該文献中の図6及び図7に示されるような、断面V字形状の溝が形成され、この溝の内周面にダイヤモンド粒が埋め込まれた固形の髭除去工具を用いて、ノッチ研磨パッドの髭状体を除去する技術が記載されている。すなわち、特許文献2の技術では、そのような固形の髭除去工具の溝内にノッチ研磨パッドの研磨部を入り込ませて、該ノッチ研磨パッドを回転させることにより、髭状体を除去することができる旨の記載がある。
特開2000−233354号公報 特開2005−118903号公報
しかしながら、特許文献2の髭除去工具には、実際には髭状体の十分な除去効果がなく、ウェハの処理枚数の増加に伴い髭状体が徐々に伸びていく。上述のように、ノッチ研磨パッドは不織布等からなり、研磨時に水を吸うと柔らかくなる。このため、特許文献2のような固形の髭除去工具では、軟らかいノッチ研磨パッドの外形に対して十分にフィットすることができないため、髭を十分に除去することが困難であるものと考えられる。
このように、ノッチ研磨パッドに生じる髭状体(バリ)を十分に除去することは困難だった。
本発明は、半導体ウェハのノッチを研磨する研磨部を有するノッチ研磨パッドと、前記ノッチ研磨パッドにおける前記研磨部の周辺に発生するバリを除去するバリ除去機構と、を有し、前記バリ除去機構は、前記ノッチ研磨パッドに沿うように変形可能な材質からなる本体部と、前記本体部の表面に付着している砥粒と、を含むバリ除去部材を有し、前記バリ除去部材を前記ノッチ研磨パッドに沿うように当接させた状態で、前記ノッチ研磨パッドと前記バリ除去部材とを相対移動させることにより、前記バリを除去することを特徴とするノッチ研磨装置を提供する。
このノッチ研磨装置によれば、バリ除去機構は、ノッチ研磨パッドに沿うように変形可能な材質からなる本体部と、本体部の表面に付着している砥粒と、を含むバリ除去部材を有し、バリ除去部材をノッチ研磨パッドに沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッドとバリ除去部材とを相対移動させることにより、バリを除去することができる。すなわち、バリ除去部材は、ノッチ研磨パッドの形状に対して容易にフィットしつつノッチ研磨パッドに当接することができるので、ノッチ研磨パッドのバリを十分に除去することができる。その結果、ウェハのノッチ及びその周辺部における研磨ムラ及び傷の発生を抑制することができる。
また、本発明は、本発明のノッチ研磨装置と、前記半導体ウェハにおける前記ノッチ以外のベベル部を研磨するベベル研磨部と、を有することを特徴とするベベル研磨装置を提供する。
また、本発明は、本発明のノッチ研磨装置の前記バリ除去機構により前記ノッチ研磨パッドの周縁部に発生するバリを除去する工程と、前記ノッチ研磨パッドにより前記ノッチを研磨する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、ノッチ研磨パッドに生じる髭状体を十分に除去することができる。
第1の実施形態に係るノッチ研磨装置の構成を示す模式図であり、特に、バリ除去機構によるバリ除去動作を行う状態を示す。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置の構成を示す模式図であり、特に、ノッチ研磨パッドによるノッチ研磨動作を行う状態を示す。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置が備えるバリ除去部材としてのバリ除去ワイヤーを示す模式図である。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置を有するベベル研磨装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置によるノッチ研磨動作を示す模式図である。 ノッチ研磨パッドの周縁部の形状を示す図であり、このうち(a)は研磨の実施前の状態を、(b)は研磨によりバリが発生した状態を、(c)はバリ除去機構によってバリを除去した後の状態を、それぞれ示す。 第1の実施形態に係るノッチ研磨装置のバリ除去機構によるバリの除去効果を示す図である。 第2の実施形態に係るノッチ研磨装置が有する成型部材を示す斜視図である。 第2の実施形態に係るノッチ研磨装置の構成を示すブロック図である。 ノッチ研磨パッドの周縁部の形状を示す図であり、このうち(a)はバリ除去部材によりバリを除去した後の状態を、(b)はバリ除去部材によるバリの除去と成型部材による成型とを行った後の状態を、それぞれ示す。 第3の実施形態に係るノッチ研磨装置が備えるバリ除去部材としてのバリ除去テープを示す模式図であり、このうち(a)は平面図、(b)は側面図である。 ノッチ研磨パッドに生じた髭状のバリの部分による鞭打ち現象によってウェハに生じた研磨ムラ(形状不良)の拡大写真を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1及び図2は第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100の構成を示す模式図である。このうち図1はバリ除去機構1によるバリ除去動作を行う状態を示し、図2はノッチ研磨パッド2によるノッチ研磨動作を行う状態を示す。図3はバリ除去部材としてのバリ除去ワイヤー3を示す模式図である。図4は第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100の構成を示すブロック図である。図5は第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100を有するベベル研磨装置150の構成を示すブロック図である。図6は第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100によるノッチ研磨動作を示す模式図である。図7はノッチ研磨パッド2の周縁部の形状を示す図であり、このうち(a)は研磨の実施前の状態を、(b)は研磨によりバリ(髭状体11)が発生した状態を、(c)はバリ除去機構1によって髭状体(バリ)11を除去した後の状態を、それぞれ示す。
本実施形態に係るノッチ研磨装置100は、半導体ウェハ(以下、単にウェハ)5のノッチ6を研磨する研磨部2aを有するノッチ研磨パッド2と、ノッチ研磨パッド2における研磨部2aの周辺に発生するバリ(髭状体11)を除去するバリ除去機構1と、を有している。バリ除去機構1は、ノッチ研磨パッド2に沿うように変形可能な材質からなる本体部3aと、本体部3aの表面に付着している多数の砥粒3bと、を含むバリ除去部材(例えば、バリ除去ワイヤー3)を有している。バリ除去部材(例えば、バリ除去ワイヤー3)をノッチ研磨パッド2に沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッド2とバリ除去部材(例えば、バリ除去ワイヤー3)とを相対移動させることにより、バリ(髭状体11)を除去する。
また、本実施形態に係るベベル研磨装置150は、本実施形態に係るノッチ研磨装置100と、ウェハ5におけるノッチ6以外のベベル部を研磨するベベル研磨部(例えば、ベベル側面研磨部155、ベベル表面ラウンド研磨部156、及び、ベベル裏面ラウンド研磨部158を含んで構成される)と、を有する。
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、本実施形態に係るノッチ研磨装置100のバリ除去機構1によりノッチ研磨パッド2に発生するバリ(髭状体11)を除去する工程と、ノッチ研磨パッド2の研磨部2aによりノッチ6を研磨する工程と、を有する。
以下、詳細に説明する。
先ず、ノッチ研磨装置100の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、ノッチ研磨装置100は、ノッチ研磨パッド2と、バリ除去機構1と、を有している。
ノッチ研磨パッド2は、例えば不織布等からなり、円盤状に形成されている。ノッチ研磨パッド2の周縁部は、ウェハ5のノッチ6の形状に沿うような断面山形形状とされている。ノッチ研磨パッド2における山形の端部が、ノッチ6に当接してノッチ6を研磨する研磨部2aとして機能する。一方で、ノッチ研磨パッド2における研磨部2a以外の部分は、ノッチ6に当接しない非研磨部である。このノッチ研磨パッド2は、例えば、図2に示すように、その盤面と平行に回転しながら、当該ノッチ研磨パッド2の研磨部2aによってウェハ5のノッチ6を研磨する。
バリ除去機構1は、ノッチ研磨パッド2の研磨部2aの周辺に発生する髭状のバリ(以下、髭状体11)を除去するものである。このバリ除去機構1は、例えば、バリ除去部材としてのバリ除去ワイヤー3を有している。
図3に示すように、バリ除去ワイヤー3は、ワイヤー状の本体部3aと、この本体部3aの表面に付着している砥粒3bと、を含んで構成されている。本体部3aは、ノッチ研磨パッド2の周縁部(例えば、研磨部2a及びその周辺の部分)に沿うように変形可能な材質からなる。本体部3aは、具体的には、例えば、塩ビ、ゴム、カーボン、或いはSUS、銅、アルミニウムなどの金属ワイヤーまたはそれら金属を含む紐からなる。この本体部3aの径は、例えば、0.1mm以上2.0mm以下である。また、砥粒3bは、ノッチ研磨パッド2よりも硬質な材質であれば良い。具体的には、砥粒3bは、例えば、ダイヤモンド、アルミナ或いはサファイヤの砥粒であることが好ましい例である。また、この砥粒3bの粒径は、例えば、50μm以上200μm以下であることが好ましい。砥粒3bを本体部3aに付着させるには、例えば、接着剤による接着、電着、溶着、或いは、焼き締め(焼成)を行うことが挙げられる。
ノッチ研磨装置100は、図1に示すように、バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッド2とバリ除去ワイヤー3とを相対移動(具体的には、例えば、ノッチ研磨パッド2をその盤面と平行に回転)させることにより、髭状体11を除去することができるように構成されている。
具体的には、例えば、ノッチ研磨装置100は、図4に示すように、バリ除去ワイヤー3に所定の張力を付与することによってバリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように当接させる張力付与機構20を有している。この張力付与機構20は、例えば、バリ除去ワイヤー3を送り出す送出機構30と、バリ除去ワイヤー3を回収する回収機構40と、を有している。そして、送出機構30と回収機構40とが協働することにより、送出機構30と回収機構40との間のバリ除去ワイヤー3に所定の張力を付与する。
送出機構30は、例えば、回転可能に保持されている送出ドラム7(図1)と、送出アクチュエータ12(図4)と、を有している。送出ドラム7には、予め長尺なバリ除去ワイヤー3が巻き付けられている。送出アクチュエータ12は、例えばモータからなり、送出ドラム7からバリ除去ワイヤー3が送り出される方向に送出ドラム7を回転させる。
回収機構40は、例えば、回転可能に保持されている巻取ドラム8(図1)と、巻取アクチュエータ13(図4)と、を有している。巻取アクチュエータ13は、例えばモータからなり、バリ除去ワイヤー3を巻取ドラム8に巻き取って回収する方向に、該巻取ドラム8を回転させる。
張力付与機構20は、他に、バリ除去ワイヤー3を案内する一対のプーリ9、10(図1)を有している。これらプーリ9、10は、図1に示すように、バリ除去動作(髭状体11の除去動作)の際に、ノッチ研磨パッド2の表裏両脇に位置する。これにより、プーリ9、10は、バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように該ノッチ研磨パッド2に対して係合させる。
なお、図示は省略するが、張力付与機構20は、他に、テンションプーリを有していても良い。このテンションプーリは、送出ドラム7とプーリ9との間、又は、プーリ10と巻取ドラム8との間において、バリ除去ワイヤー3に係合するように配置すると良い。
ここで、ノッチ研磨パッド2によるノッチ6の研磨の際にも、常時、バリ除去ワイヤー3がノッチ研磨パッド2に接触していると、ノッチ研磨パッド2の消耗が早まってしまう。このため、バリ除去ワイヤー3はバリ除去動作が必要なときにのみバリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2に接触させることが好ましい。
そこで、バリ除去機構1は、図4に示すように、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に離間する位置(図2の位置)、及び、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に接触する位置(図1の位置)に、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とを相対的に移動させるバリ除去機構移動機構(待避移動機構)50を有している。バリ除去機構移動機構50は、ノッチ研磨動作の際にはバリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に離間する位置にバリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とを相対的に移動させる一方で、バリ除去動作の際にはバリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に接触する位置にバリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とを相対的に移動させる。このバリ除去機構移動機構50は、例えばモータ或いはシリンダ等からなるバリ除去機構移動アクチュエータ14を有し、このバリ除去機構移動アクチュエータ14によって、バリ除去機構1を図1の矢印B方向に移動させることにより、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に接触する位置にバリ除去ワイヤー3を移動させることができる。一方、バリ除去機構移動アクチュエータ14は、バリ除去機構1を図2の矢印C方向に移動させることにより、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に離間する待避位置にバリ除去ワイヤー3を移動させることができる。このようなバリ除去機構移動機構50は、バリ除去ワイヤー3を待避位置に移動させる際に、待避移動機構として機能する。
なお、図2に示すように、バリ除去ワイヤー3を待避位置に移動させた際には、バリ除去ワイヤー3が弛まないように、巻取ドラム8によってバリ除去ワイヤー3を巻き取ることが好ましい。これにより、より確実に、バリ除去ワイヤー3とノッチ研磨パッド2とが相互に接触しないようにできる。
図4に示すように、ノッチ研磨装置100は、他に、ノッチ研磨パッド回転機構60と、ノッチ研磨パッド軸方向移動機構70と、ウェハ移動機構80と、ウェハ揺動機構90と、を有している。
ノッチ研磨パッド回転機構60は、例えばモータ等からなるノッチ研磨パッド回転アクチュエータ15を有し、このノッチ研磨パッド回転アクチュエータによって、ノッチ研磨パッド2をその盤面と平行に回転させる。
ノッチ研磨パッド軸方向移動機構70は、例えばモータ或いはシリンダ等からなるノッチ研磨パッド軸方向移動アクチュエータ16を有し、このノッチ研磨パッド軸方向移動アクチュエータ16によって、ノッチ研磨パッド2をその軸方向(図1及び図2の矢印G方向:ノッチ研磨パッド2の盤面の法線方向)に移動させる。
ウェハ移動機構80は、例えばモータ或いはシリンダ等からなるウェハ移動アクチュエータ17を有し、このウェハ移動アクチュエータ17によって、ウェハ5をそのノッチ6がノッチ研磨パッド2に接触する方向(図2の矢印E方向)及びノッチ6がノッチ研磨パッド2から離れる方向(図1の矢印D方向)に移動させる。
ウェハ揺動機構90は、例えばモータ或いはシリンダ等からなるウェハ揺動アクチュエータ18を有し、このウェハ揺動アクチュエータ18によって、ウェハ5の一端部を揺動支点として、ウェハ5をその板面が俯仰する方向(図6の矢印F方向)に揺動させる。
また、制御部19は、送出アクチュエータ12、巻取アクチュエータ13、バリ除去機構移動アクチュエータ14、ノッチ研磨パッド回転アクチュエータ15、ノッチ研磨パッド軸方向移動アクチュエータ16、ウェハ移動アクチュエータ17、及び、ウェハ揺動アクチュエータ18の動作制御を行う。この制御部19は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、このCPUの動作用プログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域などとして機能するRAM(Random Access Memory)と、を備えて構成されている。CPUは、ROMに記憶されている動作用プログラムに従って動作することにより、上述の動作制御を行う。
次に、ベベル研磨装置150の構成を説明する。
図5に示すように、本実施形態に係るベベル研磨装置150は、例えば、ウェハ搬送部152と、ウェハセンタリング部153と、ノッチ研磨部154と、ベベル側面研磨部155と、ベベル表面ラウンド研磨部156と、第1ウェハ反転部157と、ベベル裏面ラウンド研磨部158と、第2ウェハ反転部159と、後洗浄部160と、を有している。このうち後洗浄部160は、例えば、第1ブラシ洗浄部161と、第2ブラシ洗浄部162と、スピン洗浄部163と、を有している。
ベベル研磨装置150のノッチ研磨部154は、上述したような本実施形態に係るノッチ研磨装置100により構成されている。
また、ウェハ5におけるノッチ6以外のベベル部を研磨するベベル研磨部は、例えば、ベベル側面研磨部155、ベベル表面ラウンド研磨部156、第1ウェハ反転部157、ベベル裏面ラウンド研磨部158、及び、第2ウェハ反転部159により構成されている。
ベベル研磨装置150のノッチ研磨部154(ノッチ研磨装置100)以外の構成は、周知のベベル研磨装置と同様であるため詳細な説明は省略するが、以下、簡単に説明する。
ウェハ搬送部152は、ウェハ5の搬送を行う。すなわち、ウェハ搬送部152は、ベベル研磨装置150へ運搬されたウェハカセット151内のウェハ5をウェハセンタリング部153へ搬送する。また、ウェハ搬送部152は、後述するように後洗浄部160による洗浄が行われた後のウェハ5を、後洗浄部160のスピン洗浄部163からウェハカセット151へ搬送し、該ウェハカセット151内に収納する。
また、ウェハセンタリング部153は、ウェハ搬送部152により搬送されてきたウェハ5を、そのノッチ6が所定の向きとなるように位置決めし、該位置決め後のウェハ5をノッチ研磨部154に受け渡す。また、ノッチ研磨部154(ノッチ研磨装置100)によるノッチ6の研磨が行われた後のウェハ5は、ベベル側面研磨部155、ベベル表面ラウンド研磨部156及びベベル裏面ラウンド研磨部158によって、ノッチ6以外のベベル部(外周部)が研磨される。
ここで、ウェハ5の外周部には、ウェハ5の主面と連続する第1傾斜面と、ウェハ5の裏面と連続する第2傾斜面と、が形成されている。なお、第1及び第2傾斜面は、断面弧状であっても良い。そして、これら第1及び第2傾斜面の間に位置するウェハ5の外周端面は、これら第1及び第2傾斜面と連続的に形成されている。ウェハ5の外周端面は、第1及び第2傾斜面と連続するような断面弧状の面、或いは、ウェハ5の主面に対して直交するような面となっている。ウェハ5の外周端面は、ベベル側面研磨部155により鏡面研磨される。また、ウェハ5の第1傾斜面は、ベベル表面ラウンド研磨部156により鏡面研磨される。また、ウェハ5の第2傾斜面は、ベベル裏面ラウンド研磨部158により鏡面研磨される。
なお、ベベル表面ラウンド研磨部156により第1傾斜面が研磨された後のウェハ5は、第1ウェハ反転部157によって表裏反転された後(裏返された後)、ベベル裏面ラウンド研磨部158に受け渡される。また、ベベル裏面ラウンド研磨部158により第2傾斜面が研磨された後のウェハ5は、例えば、第2ウェハ反転部159によって表裏反転された後(表向きに戻された後)、後洗浄部160に受け渡される。
後洗浄部160では、第1ブラシ洗浄部161と第2ブラシ洗浄部162とで順次にブラシを用いてウェハ5を洗浄した後、スピン洗浄部163でウェハ5をスピン洗浄し、洗浄後のウェハ5を乾燥させる。
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。
先ず、ノッチ研磨動作を説明する。ノッチ研磨動作の際には、図2に示すように、ウェハ5をウェハ移動機構80のウェハ移動アクチュエータ17によってノッチ研磨パッド2側に(矢印E方向に)移動させて、ノッチ6をノッチ研磨パッド2に接触させる。この際には、図2に示すように、ウェハ5の板面の法線方向とノッチ研磨パッド2の盤面の法線方向とが互いに垂直になり、ウェハ5の板面とノッチ研磨パッド2の盤面とが互いに垂直となるように、ウェハ5及びノッチ研磨パッド2がそれぞれ位置する。また、このノッチ研磨動作の際には、バリ除去機構移動機構50のバリ除去機構移動アクチュエータ14によってバリ除去機構1を図2の矢印C方向に移動させることにより、バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2から離間させておく。この状態で、ノッチ6にスラリー及び水を供給するとともに、ノッチ研磨パッド2をノッチ研磨パッド回転機構60によってその盤面と平行に回転させることにより、ノッチ研磨パッド2によりノッチ6を研磨する。
ここで、ノッチ6の内周部にも、ウェハ5におけるノッチ6の形成部位以外の外周部と同様に、ウェハ5の主面と連続する第1傾斜面と、ウェハ5の裏面と連続する第2傾斜面と、が形成されている。そして、これら第1及び第2傾斜面の間に位置するノッチ6の内周端面は、これら第1及び第2傾斜面と連続するような断面弧状の形状に形成されている。これらノッチ6の第1傾斜面、第2傾斜面及び内周端面をそれぞれ研磨するために、研磨中は、図6に示すように、ウェハ揺動機構90のウェハ揺動アクチュエータ18により、ウェハ5の一端部(図5の右端)を揺動支点として、ウェハ5をその板面が俯仰する方向(図6の矢印F方向)に揺動させる。すなわち、例えば、ウェハ5において図6における上側の面が主面であるとすると、図6に実線で示すようにウェハ5を図6において右下がりとなるように傾けた状態では主に第1傾斜面を研磨することができ、ウェハ5を図6において水平にした状態では内周端面を研磨することができ、ウェハ5を図6において右上がりとなるように傾けた状態では主に第2傾斜面を研磨することができる。なお、ノッチ6の研磨は、ウェハ5が図6に示す3つの傾斜角度となっているときにのみ行うのではなく、ウェハ5を矢印F方向に揺動させる過程で連続的に行う。このように連続的な研磨を行うことにより、主面、第1傾斜面、第2傾斜面、内周端面及び裏面を境目無く連続的に研磨することができる。また、ノッチ6の内周部の全域を研磨するために、ノッチ研磨パッド軸方向移動機構70によって、ノッチ研磨パッド2を該ノッチ研磨パッド2の軸方向(図1及び図2の矢印G方向:ノッチ研磨パッド2の盤面の法線方向)に移動させる。なお、ノッチ研磨パッド2の回転方向は、一方向としても良いし、或いは、必要に応じて正逆回転させるようにしても良い。
ここで、このようなノッチ研磨動作の前には、ノッチ研磨パッド2の周縁部の形状は、例えば図7(a)に示すような山形形状となっている。しかし、このようなノッチ研磨動作を進めるうちに、ノッチ研磨パッド2の周縁部には、図7(b)に示すような髭状体11が発生するため、髭状体11による鞭打ち現象が起こるようになる。そこで、この髭状体11を除去するために、本実施形態に係るノッチ研磨装置100は、上述のノッチ研磨動作の他に、以下に説明するバリ除去動作を実施する。
バリ除去動作の際には、図1に示すように、ウェハ5をウェハ移動機構80のウェハ移動アクチュエータ17によってノッチ研磨パッド2から遠ざかる方向(矢印D方向に)移動させて、ノッチ6をノッチ研磨パッド2から離間させる。一方、バリ除去ワイヤー3をバリ除去機構移動機構50のバリ除去機構移動アクチュエータ14によって矢印B方向に移動させることにより、バリ除去ワイヤー3がノッチ研磨パッド2の周縁部に沿って接触する状態とする。更に、張力付与機構20によってバリ除去ワイヤー3に所定の張力を付与する。すなわち、送出アクチュエータ12及び巻取アクチュエータ13を制御することによって、巻取ドラム8によるバリ除去ワイヤー3の巻取量と送出ドラム7によるバリ除去ワイヤー3の送出量とを適宜に調節することにより、バリ除去ワイヤー3の張力を調節する。
この状態で、ノッチ研磨パッド2をノッチ研磨パッド回転機構60のノッチ研磨パッド回転アクチュエータ15によってその盤面と平行に回転させることにより、髭状体11を除去することができる。この際に、バリ除去ワイヤー3は、ノッチ研磨パッド2の周縁部の山形形状に沿うように容易に変形できるため、ノッチ研磨パッド2の形状に対して容易にフィットしつつノッチ研磨パッドに当接する。しかも、バリ除去ワイヤー3の表面には砥粒3bが付着している。このため、バリ除去ワイヤー3によってノッチ研磨パッド2の髭状体11を刈り取るようにして十分に除去することができる。従って、このようなバリ除去動作後のノッチ研磨パッド2の周縁部は、例えば、図7(c)に示すように、ノッチ研磨動作前(図7(a))と同様の状態となる。
このようなバリ除去動作後のノッチ研磨パッド2を用いて再びノッチ研磨動作を行う際には、髭状体11による鞭打ち現象の発生を十分に抑制することができる。その結果、ウェハ5のノッチ6及びその周辺部における研磨ムラ及び傷の発生を抑制することができる。
なお、バリ除去動作を繰り返すうちに、バリ除去ワイヤー3は次第に砥粒3bが脱落するなどにより消耗する。そこで、バリ除去ワイヤー3が髭状体11の除去によって消耗した場合には、送出機構30がバリ除去ワイヤー3を所定長だけ送り出す一方で、回収機構40がバリ除去ワイヤー3を所定長だけ回収することが好ましい。これにより、常に十分なバリ除去効果を維持することができる。
図8は本実施形態に係るノッチ研磨装置100のバリ除去機構1によるバリ除去効果と、特許文献2の技術によるバリ除去効果との比較を示す図である。図8の折れ線L1は、10枚のウェハ5に対するノッチ研磨(処理)を行う度に、本実施形態に係るノッチ研磨装置100のバリ除去機構1により髭状体11の除去(バリ除去動作)を行った場合の髭状体11の長さの変化を示す。一方、図8の折れ線L2は、10枚のウェハ5に対するノッチ研磨(処理)を行う度に、特許文献2の技術を用いてバリ除去動作を行った場合の髭状体11の長さの変化を示す。
特許文献2の技術の場合、バリ除去動作によって髭状体11の長さは若干短くなるものの、ウェハ5の処理枚数の増加に伴い髭状体11は徐々に長くなることが分かる。具体的には、例えば、上限値(約3mm程度)となるまで髭状体11は伸び続ける。
これに対し、本実施形態に係るノッチ研磨装置100のバリ除去機構1を用いた場合には、バリ除去動作を行う度に、髭状体11を確実に除去することができ、ウェハ5の処理枚数が増加しても髭状体11の長さは約0.5mm以下で安定していた。
以上のような第1の実施形態によれば、バリ除去機構1は、ノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように変形可能な材質からなる本体部3aと、本体部3aの表面に付着している砥粒3bと、を含むバリ除去ワイヤー3を有し、バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッド2とバリ除去ワイヤー3とが相対移動することにより、髭状体11を除去することができる。すなわち、バリ除去ワイヤー3は、ノッチ研磨パッド2の形状に対して容易にフィットしつつノッチ研磨パッド2に当接することができるので、ノッチ研磨パッド2に発生した髭状体11を十分に除去することができる。その結果、ウェハ5のノッチ6及びその周辺部における研磨ムラ及び傷の発生を抑制することができる。
また、バリ除去部材としてのバリ除去ワイヤー3を用いてバリ除去動作を行うので、バリ除去動作の際にバリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の形状に沿って一層フィットさせやすく、髭状体11を極力短く削ぎ落とすことが可能となる。
〔第2の実施形態〕
図9は第2の実施形態に係るノッチ研磨装置200(図10)が有する成型部材(ドレッサー)201を示す斜視図、図10は第2の実施形態に係るノッチ研磨装置200の構成を示すブロック図である。図11はノッチ研磨パッド2の周縁部の形状を示す図であり、このうち(a)はバリ除去ワイヤー3により髭状体11を除去した後の状態を、(b)はバリ除去ワイヤー3による髭状体11の除去と成型部材201による成型とを行った後の状態を、それぞれ示す。
上記の第1の実施形態では、バリ除去ワイヤー3を用いてバリ除去動作を行う例を説明した。バリ除去ワイヤー3を用いたバリ除去動作では、該バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の形状に精度良くフィットさせて行うことができるために、水を吸って柔らかくなったノッチ研磨パッド2の髭状体11を効率良く除去することができる。しかし、バリ除去動作の頻度が多すぎると、例えば図11(a)に示すようにノッチ研磨パッド2の山型形状が崩れて細り、ノッチ研磨動作の効率が低下する可能性がある。
そこで、第2の実施形態に係るノッチ研磨装置200は、ノッチ研磨パッド2の研磨部2aの成型を行うための成型部材201と、この成型部材201を移動させる成型部材移動機構205(図10)と、有している。本実施形態に係るノッチ研磨装置200は、これら成型部材201及び成型部材移動機構205を有している点でのみ上記の第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100と相違し、その他の点では第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100と同様に構成されている。
図9に示すように、成型部材201は、ブロック状の本体部202を有し、この本体部202にはノッチ研磨パッド2の研磨部2aを含む周縁部が挿入されるV字ないしはU字状の溝203が形成されている。この溝203の形状は、ノッチ研磨動作前のノッチ研磨パッド2の周縁部の形状に沿うような形状となっている。この溝203の表面(内周面)には多数の砥粒204が付着している。
この砥粒204は、例えば、砥粒3bと同様の材質である。また、砥粒204の粒径は、例えば、50μm以上200μm以下であることが好ましい。砥粒204を本体部202に付着させる方法としては、例えば、接着剤による接着、溶着、或いは、焼き締めが挙げられる。
更に、本実施形態に係るノッチ研磨装置200は、図10に示すように、成型部材201を移動させる成型部材移動機構205を有している。この成型部材移動機構205は、例えば、モータ或いはシリンダ等からなる成型部材移動アクチュエータ206を有している。
成型部材201は、ウェハ5及びバリ除去機構1と干渉しない位置に配置されている。この成型部材201によるノッチ研磨パッド2の成型を行う際には、成型部材201の溝203内にノッチ研磨パッド2の周縁部が挿入されるように、成型部材移動機構205の成型部材移動アクチュエータ206が成型部材201を移動させる。
成型部材201によるノッチ研磨パッド2の成型動作は、このように成型部材201の溝203内にノッチ研磨パッド2の周縁部を挿入した状態で、ノッチ研磨パッド2をその盤面と平行に回転させることにより行うことができる。このような成型動作を行うことにより、ノッチ研磨パッド2を成型することができる。
ここで、このような成型動作は、上述のバリ除去動作とは別のタイミング(例えば、バリ除去動作の後)で行っても良いが、バリ除去動作と並行して行うようにしても良い。すなわち、成型部材201の溝203内にノッチ研磨パッド2の周縁部を挿入させるとともに、バリ除去ワイヤー3をノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように当接させた状態で、ノッチ研磨パッド2をその盤面と平行に回転させることにより、成型部材201によってノッチ研磨パッド2の周縁部を成型するとともに、バリ除去機構1により髭状体11を除去することができる。
なお、成型動作を終えた後は、成型部材201の溝203の外にノッチ研磨パッド2の周縁部が出るように、成型部材移動機構205の成型部材移動アクチュエータ206が成型部材201を移動させる。
以上のような第2の実施形態によれば、ノッチ研磨装置200は、ノッチ研磨パッド2の研磨部2aが挿入されるV字ないしはU字状の溝203が形成され、溝203の表面に砥粒204が付着している成型部材201を有しているので、成型部材201の溝203内にノッチ研磨パッド2の周縁部が挿入された状態で、ノッチ研磨パッド2がその盤面と平行に回転することにより、ノッチ研磨パッド2の周縁部を成型することができる。
〔第3の実施形態〕
図12は第3の実施形態に係るノッチ研磨装置が有するバリ除去部材としてのバリ除去テープ301を示す図であり、このうち(a)は平面図、(b)は側面図である。
第3の実施形態に係るノッチ研磨装置は、バリ除去ワイヤー3の代わりにバリ除去テープ301を有する点でのみ上記の第1の実施形態に係るノッチ研磨装置100或いは上記の第2の実施形態に係るノッチ研磨装置と相違し、その他の点ではこれらノッチ研磨装置と同様に構成されている。
図12に示すように、バリ除去テープ301は、テープ状の本体部301aと、この本体部301aの表面に付着している多数の砥粒301bと、を有している。本体部301aは、ノッチ研磨パッド2の周縁部に沿うように変形可能な材質からなる。本体部301aは、具体的には、例えば、塩ビ、ゴム、テフロン(登録商標)などの樹脂、或いは金属含有のテープからなる。この本体部301aの幅Wは、例えば、5mm以上10mm程度である。また、砥粒301bは、上記の第1の実施形態における砥粒3bと同様である。砥粒301bを本体部301aに付着させる方法も、上記の第1の実施形態と同様であり、例えば、接着剤による接着、溶着、電着、或いは、焼結が挙げられる。
なお、図12の例では、砥粒301bが本体部301aの表裏両面に付着している例を示している。この場合、バリ除去テープ301の表裏の何れの面をノッチ研磨パッド2に接触させても、バリ除去動作を行うことができる。この場合、両面使用可能なので、片面使用後に反対面を使用することもできる。また、砥粒301bが本体部301aの表裏一方の面にのみ付着して、この面をノッチ研磨パッド2に接触させてバリ除去動作を行うようにしても良い。
なお、本実施形態の場合、送出ドラム7、プーリ9、10及び巻取ドラム8の形状及び寸法は、バリ除去テープ301の片面(砥粒301bが付着している面)が安定的にノッチ研磨パッド2側を向くようにしてバリ除去テープ301の送出、巻取、案内をそれぞれ行うことができるように、適宜に設定する。
以上のような第3の実施形態によれば、バリ除去部材としてのバリ除去テープ301を用いてバリ除去動作を行うので、バリ除去動作の際にノッチ研磨パッド2に局所的な力が加わることを抑制することができる。よって、バリ除去動作に伴うノッチ研磨パッド2の変形を抑制でき、ノッチ研磨パッド2の形状を維持しやすくなる。
なお、上記の各実施形態では、ノッチ研磨パッド2が円盤状である例を説明したが、ノッチ研磨パッド2は円環状であっても良い。
また、上記の各実施形態では、バリ除去機構移動機構50がバリ除去機構1を移動させることによって、バリ除去部材(バリ除去ワイヤー3、バリ除去テープ301)をノッチ研磨パッド2から離間させたりノッチ研磨パッド2に接触させたりする例を説明したが、ノッチ研磨パッド2を移動させることによって、バリ除去部材とノッチ研磨パッド2とを相互に離間させたり接触させたりするようにしても良い。
また、上記の各実施形態では、ウェハ移動機構80がウェハ5を移動させることによって、ウェハ5のノッチ6をノッチ研磨パッド2に接触させたりノッチ研磨パッド2から離間させたりする例を説明したが、ノッチ研磨パッド2を移動させることによって、ノッチ研磨パッド2とノッチ6とを相互に接触させたり離間させたりするようにしても良い。
また、上記の第2の実施形態では、成型部材移動機構205が成型部材201を移動させることによって、成型部材201の溝203内にノッチ研磨パッド2の周縁部を挿入させたり該周縁部を溝203外に出したりする例を説明したが、ノッチ研磨パッド2を移動させることによって、ノッチ研磨パッド2の周縁部を溝203内に挿入させたり該周縁部を溝203外に出したりするようにしても良い。
1 バリ除去機構
2 ノッチ研磨パッド
2a 研磨部
3 バリ除去ワイヤー(バリ除去部材)
3a 本体部
3b 砥粒
5 ウェハ
6 ノッチ
7 送出ドラム
8 巻取ドラム
9 プーリ
10 プーリ
11 髭状体(バリ)
12 送出アクチュエータ
13 巻取アクチュエータ
14 バリ除去機構移動アクチュエータ
15 ノッチ研磨パッド回転アクチュエータ
16 ノッチ研磨パッド軸方向移動アクチュエータ
17 ウェハ移動アクチュエータ
18 ウェハ揺動アクチュエータ
19 制御部
20 張力付与機構
30 送出機構
40 回収機構
50 バリ除去機構移動機構(待避移動機構)
60 ノッチ研磨パッド回転機構
70 ノッチ研磨パッド軸方向移動機構
80 ウェハ移動機構
90 ウェハ揺動機構
100 ノッチ研磨装置
150 ベベル研磨装置
151 ウェハカセット
152 ウェハ搬送部
153 ウェハセンタリング部
154 ノッチ研磨部
155 ベベル側面研磨部
156 ベベル表面ラウンド研磨部
157 第1ウェハ反転部
158 ベベル裏面ラウンド研磨部
159 第2ウェハ反転部
160 後洗浄部
161 第1ブラシ洗浄部
162 第2ブラシ洗浄部
163 スピン洗浄部
200 ノッチ研磨装置
201 成型部材
202 本体部
203 溝
204 砥粒
205 成型部材移動機構
206 成型部材移動アクチュエータ
301 バリ除去テープ(バリ除去部材)
301a 本体部
301b 砥粒
B 矢印
C 矢印
D 矢印
E 矢印
F 矢印
G 矢印
L1 折れ線
L2 折れ線
W 幅

Claims (12)

  1. 半導体ウェハのノッチを研磨する研磨部を有するノッチ研磨パッドと、
    前記ノッチ研磨パッドにおける前記研磨部の周辺に発生するバリを除去するバリ除去機構と、
    を有し、
    前記バリ除去機構は、前記ノッチ研磨パッドに沿うように変形可能な材質からなる本体部と、前記本体部の表面に付着している砥粒と、を含むバリ除去部材を有し、前記バリ除去部材を前記ノッチ研磨パッドに沿うように当接させた状態で、前記ノッチ研磨パッドと前記バリ除去部材とを相対移動させることにより、前記バリを除去することを特徴とするノッチ研磨装置。
  2. 前記バリ除去部材の前記本体部はワイヤー状であることを特徴とする請求項1に記載のノッチ研磨装置。
  3. 前記バリ除去部材の前記本体部はテープ状であることを特徴とする請求項1に記載のノッチ研磨装置。
  4. 前記バリ除去機構は、
    前記バリ除去部材に所定の張力を付与する張力付与機構を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のノッチ研磨装置。
  5. 前記張力付与機構は、
    前記バリ除去部材を送り出す送出機構と、
    前記バリ除去部材を回収する回収機構と、
    を有し、
    少なくとも前記送出機構と前記回収機構とが協働することにより前記送出機構と前記回収機構との間の前記バリ除去部材に前記所定の張力を付与することを特徴とする請求項4に記載のノッチ研磨装置。
  6. 前記バリ除去部材が前記バリの除去によって消耗した場合に、前記送出機構が前記バリ除去部材を所定長だけ送り出す一方で、前記回収機構が前記バリ除去部材を前記所定長だけ回収することを特徴とする請求項5に記載のノッチ研磨装置。
  7. 前記バリ除去機構は、
    前記ノッチ研磨パッドによる前記ノッチの研磨の際には前記バリ除去部材と前記ノッチ研磨パッドとが相互に離間するように前記バリ除去部材と前記ノッチ研磨パッドとを相対的に移動させる待避移動機構を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のノッチ研磨装置。
  8. 前記ノッチ研磨パッドは円盤状ないしは円環状であり、その周縁部に前記研磨部が形成され、
    前記バリ除去機構は、前記バリ除去部材を前記ノッチ研磨パッドの周縁部に沿うように当接させた状態で、前記ノッチ研磨パッドをその盤面と平行に回転させることにより、前記バリを除去することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のノッチ研磨装置。
  9. 前記ノッチ研磨パッドは円盤状ないしは円環状であり、その周縁部に前記研磨部が形成され、
    当該ノッチ研磨装置は、前記ノッチ研磨パッドの前記研磨部が挿入されるV字状ないしはU字状の溝が形成され、前記溝の表面に砥粒が付着している成型部材を更に有し、
    前記成型部材の前記溝内に前記ノッチ研磨パッドの前記研磨部が挿入された状態で、前記ノッチ研磨パッドがその盤面と平行に回転することにより、前記ノッチ研磨パッドの前記研磨部を成型することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のノッチ研磨装置。
  10. 前記成型部材によって前記研磨部を成型するとともに、前記バリ除去機構により前記バリを除去することを特徴とする請求項9に記載のノッチ研磨装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載のノッチ研磨装置と、
    前記半導体ウェハにおける前記ノッチ以外のベベル部を研磨するベベル研磨部と、
    を有することを特徴とするベベル研磨装置。
  12. 請求項1乃至10の何れか一項に記載のノッチ研磨装置の前記バリ除去機構により前記ノッチ研磨パッドに発生するバリを除去する工程と、
    前記ノッチ研磨パッドの前記研磨部により前記ノッチを研磨する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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