JP2007305884A - 研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダミーウェハの使用枚数を低減させた研磨方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る研磨方法は、研磨機構22を用いて半導体ウェハWを研磨する製品研磨工程と、製品研磨工程の際にドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面を所定のタイミングでドレッシングする工程とを有し、新しい研磨パッドを用いて研磨を開始する際、製品研磨工程に先立って、ドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後に研磨機構22を用いて所定のダミーウェハWdを研磨する工程を、複数枚のダミーウェハを用いて当該複数の回数行うダミー研磨工程が行われ、ダミー研磨工程において、ドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後、研磨機構22を用いて1枚目のダミーウェハWdを研磨する前に、研磨パッドに含まれる水分を飛ばして除去するように研磨パッドを所定時間だけ回転させるようになっている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る研磨方法は、研磨機構22を用いて半導体ウェハWを研磨する製品研磨工程と、製品研磨工程の際にドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面を所定のタイミングでドレッシングする工程とを有し、新しい研磨パッドを用いて研磨を開始する際、製品研磨工程に先立って、ドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後に研磨機構22を用いて所定のダミーウェハWdを研磨する工程を、複数枚のダミーウェハを用いて当該複数の回数行うダミー研磨工程が行われ、ダミー研磨工程において、ドレッシング機構23を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後、研磨機構22を用いて1枚目のダミーウェハWdを研磨する前に、研磨パッドに含まれる水分を飛ばして除去するように研磨パッドを所定時間だけ回転させるようになっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、研磨パッドの研磨面を半導体ウェハの被研磨面に当接させて半導体ウェハを研磨する研磨機構と、研磨パッドの研磨面をドレッシングするドレッシング機構とを備えて構成された研磨装置による研磨方法に関する。
従来、半導体ウェハなどの研磨対象物の表面を平坦化する研磨装置として、ウェハをその被研磨面が露出する状態で保持するウェハ保持装置と、このウェハ保持装置に保持されたウェハの被研磨面と対向する研磨パッドが貼り付けられた研磨部材とを備え、これら双方を回転させた状態で研磨パッドをウェハの被研磨面に押し付け、且つ研磨部材を両者の接触面内方向に揺動させてウェハを研磨する構成のものが知られている。また、このような機械的研磨に加え、研磨パッドとウェハとの接触面に研磨剤(研磨液)を供給して研磨剤の化学的作用により上記研磨を促進させる化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)を行うCMP装置も知られている。
この種の研磨装置では、研磨プロファイルの管理が極めて重要である。研磨プロファイルは、ウェハの被研磨面と研磨パッドとの接触状態等に大きく影響を受けるため、例えば、研磨パッドを新しいものに取り替えたとき等、研磨当初はどうしても研磨プロファイルが安定しない。そこで、製品ウェハの研磨を行う前に、ダミーウェハを用いて、ダミーウェハの被研磨面を所定の押圧力で研磨パッドに押しつけ、製品ウェハに適した研磨プロファイルに安定するまでダミー研磨を行う。そして、所定の研磨プロファイルが安定に得られる状態になってから、製品ウェハの研磨を開始する。なお、ダミー研磨の前には、新しい研磨パッドに対して比較的長時間のドレッシングが行われるようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−25413号公報
しかしながら、新しい研磨パッドに対して比較的長時間のドレッシングを行うと、ドレッシング時に供給される純水(洗浄水)により研磨パッドに比較的多量の水分が含有されるため、ダミーウェハの研磨時に、研磨パッドに含まれる水分によりスラリーが薄まってその効果が低下してしまうことから、ダミーウェハの使用枚数が増加する一因となっていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ダミーウェハの使用枚数を低減させた研磨方法を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る研磨方法は、研磨パッドの研磨面をウェハの被研磨面に当接させてウェハを研磨する研磨機構と、研磨パッドの研磨面を洗浄水を供給しながらドレッシングするドレッシング機構とを備えて構成された研磨装置による研磨方法であって、研磨機構を用いてウェハを研磨する製品研磨工程と、製品研磨工程の際にドレッシング機構を用いて研磨パッドの研磨面を所定のタイミングでドレッシングする工程とを有し、新しい研磨パッドを用いて研磨を開始する際、製品研磨工程に先立って、ドレッシング機構を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後に研磨機構を用いて所定のダミーウェハを研磨する工程を、複数枚のダミーウェハを用いて当該複数の回数行うダミー研磨工程が行われ、ダミー研磨工程における少なくとも1枚目のダミーウェハの研磨時に、ドレッシング機構を用いて研磨パッドの研磨面をドレッシングした後、研磨機構を用いてダミーウェハを研磨する前に、研磨パッドに含まれる水分を飛ばして除去するように研磨パッドを所定時間だけ回転させるようになっている。
本発明によれば、ダミーウェハの使用枚数を低減させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る研磨方法が用いられる研磨装置の一例としてCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示しており、まずこの図を参照して研磨装置PMの全体構成から概要説明する。研磨装置PMは、大別的には、半導体ウェハ(以下、ウェハWと称する)の搬入・搬出を行うカセットインデックス部1、研磨加工を行う研磨加工部2、研磨加工が終了したウェハWの洗浄を行う基板洗浄部3、及び研磨装置内でウェハWの搬送を行う搬送装置4(第1搬送ロボット41、第2搬送ロボット42)などからなり、各部はそれぞれ自動開閉式のシャッタで仕切られてクリーンチャンバが構成される。研磨装置PMの作動は、図示省略する制御装置により制御される。
カセットインデックス部1には、それぞれ複数枚のウェハWを保持したカセット(キャリアとも称される)C1〜C4を載置するウェハ載置テーブル12が設けられ、ウェハ載置テーブル12の前方に第1搬送ロボット41が配設されている。第1搬送ロボット41は多関節アーム型のロボットであり、床面に設けられたリニアガイドに沿って移動自在な基台の上部に水平旋回及び昇降作動自在な旋回台が設けられ、この旋回台に取り付けられた多関節アームを伸縮させて、アーム先端部のウェハチャックでウェハWの外周縁部を把持可能になっている。第1搬送ロボット41によりセンドカセットC1,C2から取り出された研磨加工前の未加工ウェハWは、基板洗浄部3内に設けられた未加工ウェハを搬送するための通路内で研磨加工部2の第2搬送ロボット42に受け渡される。
研磨加工部2は、90度ごとに回動送りされる円形のインデックステーブル20を中心として4つのエリアに区分されており、未加工ウェハの搬入及び加工済ウェハの搬出を行う搬送ステージS0と、ウェハ表面の研磨加工を行う第1研磨ステージS1、第2研磨ステージS2、第3研磨ステージS3とから構成される。インデックステーブル20は、これら4つのステージに対応して4分割されている。
搬送ステージS0には、第2搬送ロボット42が設けられている。第2搬送ロボット42により研磨加工部2に搬入されたウェハWは、第2搬送ロボット42により搬送され、搬送ステージS0に位置決めされたウェハチャック200に載置されて吸着保持される。
第1研磨ステージS1、第2研磨ステージS2、第3研磨ステージS3には、それぞれウェハチャック200に吸着保持されたウェハWの表面を研磨する表面研磨機構22と、研磨パッドの研磨面をドレッシングするドレッシング機構23とが設けられている。
表面研磨機構22は、図2に概要構成を示すように、研磨パッド220と、研磨パッドの研磨面220sを下向きの水平姿勢で保持し回転させる研磨ヘッド222、研磨ヘッドを水平揺動及び昇降作動させる研磨アーム223、及びウェハ表面を上向きの水平姿勢で回転させる上記ウェハチャック200などからなり、各ステージで行われるプロセス内容に応じた加工条件でウェハ表面が研磨加工される。なお、研磨パッド220の直径は、研磨対象であるウェハWの直径よりも小さく設定されている。
表面研磨機構22によるウェハ表面の研磨加工は、研磨アーム223を水平揺動させて研磨ヘッド222をウェハチャックの上方に位置させた状態で、研磨ヘッド222を回転させながら下降させ、ウェハチャック200に吸着保持されて回転されるウェハWの表面(被研磨面Ws)に研磨パッド220の研磨面220sを所定圧力で押圧させ、研磨ヘッドの中心部からスラリーを供給しながら研磨アーム223を揺動させることで行われ、ウェハWの表面全体が平坦に研磨加工される。
なお、各研磨機構22で用いられる研磨パッド220は、層間絶縁膜CMP、メタルCMP等の加工プロセス、回路パターンの微細度、第1次研磨(粗研磨)〜第3次研磨(仕上げ研磨)等の加工段階などに応じて、適宜なパッドが選択して装着される。また研磨ヘッド222には、中心を貫通して円環状の研磨パッド220の中心部にスラリーを供給するスラリー供給構造が設けられており、研磨加工時には、スラリー供給装置から加工目的に応じたスラリーが供給されるようになっている。また研磨アーム223の先端部には、研磨加工中のウェハWの研磨状態を光学的に検出する終点検出器が取り付けられており、研磨加工中の膜厚減少などがリアルタイムで検出され研磨加工の終点をフィードバック制御可能になっている。
ドレッシング機構23は、ドレッシング工具230と、ドレッシング工具230を上向きの水平姿勢で回転させる回転構造とを備えて構成され、研磨アーム223を揺動させて研磨ヘッド222をドレッシング工具230上に移動させ、研磨パッド220を回転させながら下降させて研磨面220sを相対回転するドレッシング面230sに当接させ、詳細図示省略するノズルからドレッシング加工部に純水(洗浄水)を供給して研削屑等を洗い流し、研磨面220sをドレッシングするように構成される。
インデックステーブル20は、図1に示すように、第1〜第3研磨ステージS1、S2、S3における研磨加工が終了すると90度回動送りされ、ウェハチャック200に吸着保持されたウェハWが、搬送ステージS0から順次第1研磨ステージS1→第2研磨ステージS2→第3研磨ステージS3に送られて各研磨ステージでCMP加工され、第3研磨ステージS3での研磨加工が終了したウェハWが搬送ステージS0に送り出される。搬送ステージS0に送り出されて、吸着保持が解除された加工済ウェハWは、第2搬送ロボット42によって研磨加工部2から基板洗浄部3に搬送される。
基板洗浄部3は、第1洗浄室31、第2洗浄室32、第3洗浄室33及び乾燥室34の4室構成からなり、表裏両面の研磨加工が終了して第2搬送ロボット42により搬入された加工済ウェハWが、第1洗浄室31→第2洗浄室32→第3洗浄室33→乾燥室34に順次送られて研磨加工部2で付着したスラリーや研磨摩耗粉等の除去洗浄が行われる。各洗浄室における洗浄方法は種々の構成例があるが、例えば、第1洗浄室31では回転ブラシによる両面洗浄、第2洗浄室32では超音波加振下での表面ペンシル洗浄、第3洗浄室33では純水によるスピナー洗浄、乾燥室34では窒素雰囲気下における乾燥処理が行われる。なお、第1洗浄室31の下方には、未加工ウェハWを搬送するための通路が設置されている。
基板洗浄部3で洗浄された加工済ウェハWは、第1搬送ロボット41により基板洗浄部から取り出され、ウェハ載置テーブル12上に載置されたレシーブカセットC3,C4の所定スロット、またはセンドカセットC1,C2の空きスロットに収容される。
次に、以上のように構成される研磨装置PMを用いた半導体ウェハWの研磨方法について、図3を追加参照しながら説明する。ここで、図3は、カセットインデックス部1のセンドカセットC1に収容された未加工ウェハが、研磨加工部2で順次研磨処理され、基板洗浄部3で洗浄処理され、カセットインデックス部1のレシーブカセットC4に収納されるまでのウェハの流れを点線と矢印を付して示したものである。なお、研磨装置PMの作動は制御装置(図示せず)によって制御され、制御装置は予め設定された制御プログラムに基づいて各部の作動制御を行う。
研磨装置PMで研磨加工プログラムがスタートされると、第1搬送ロボット41がセンドカセットC1の位置に移動し、旋回台を水平旋回及び昇降作動させるとともに多関節アームを伸長作動させてウェハチャックでスロット内の未加工ウェハWを取り出し、旋回台を180度旋回作動させて第1洗浄室31の下方に設置されている通路に向かい、この通路内で研磨加工部2側の第2搬送ロボット42に未加工ウェハWを受け渡す。
第1搬送ロボット41から未加工ウェハWを受け取った第2搬送ロボット42は、未加工ウェハWを研磨加工部2に搬入する。そして未加工ウェハWは、第2搬送ロボット42により表面研磨機構22に搬送され、搬送ステージS0に位置決め停止されたインデックステーブル20のウェハチャック200上に載置される。ウェハWが載置されると、ウェハチャック200がウェハWの裏面を真空吸着して保持し、第2搬送ロボット42は退避する。
表面研磨機構22の第1研磨ステージS1〜第3研磨ステージS3において研磨加工が開始される。このような3段階の研磨ステージにおいて行われるウェハ表面の研磨加工については、既に公知であるため(例えば、本出願人による特開2002−93759号公報)、本明細書においては詳細説明を省略し、以下簡潔に説明する。
第2搬送ロボット42が退避すると、インデックステーブル20が時計回りに90度回動されてウェハチャック200に吸着保持されたウェハWが第1研磨ステージS1に位置決めされ、同時に研磨アーム223が揺動されて研磨ヘッド222がウェハW上に移動する。そして研磨ヘッド222とウェハチャック200とが反対方向に回転起動するとともに研磨ヘッド222が下降し、研磨パッド220(研磨面220s)をウェハ表面(被研磨面Ws)に押圧させて第1次研磨加工を行う。研磨加工中には研磨ヘッド222の軸心からスラリーを供給しながら研磨パッド220がウェハWの回転中心と外周端部との間を往復動するように研磨アーム223を揺動作動させ、ウェハ表面を均一に平坦研磨する。
第1次研磨加工が終了すると、制御装置はインデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させ、第1次研磨加工が終了したウェハWを第2研磨ステージS2に、搬送ステージS0で待機されたウェハWを第1研磨ステージS1に位置決めする。そして、第1及び第2研磨ステージでそれぞれ研磨ヘッド222を下降させて、第1次研磨加工と第2次研磨加工とを同時に並行して行う。
第2次研磨加工が終了すると、制御装置は第1次研磨加工が終了したか否かを確認し、第1次研磨加工が終了している場合に、インデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、第2次研磨加工が終了したウェハWを第3研磨ステージS3に、第1次研磨加工が終了したウェハWを第2研磨ステージS2に、搬送ステージで待機されたウェハWを第1研磨ステージS1に位置決めし、それぞれ研磨ヘッド222を下降させて、第1,第2,第3次研磨加工を同時並行して行わせる。
第3次研磨加工が終了すると、制御装置は第1次研磨加工及び第2次研磨加工が終了したか否かを確認し、全ての研磨加工が終了している場合に、インデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、第3次研磨加工が終了したウェハWを搬送ステージS0に、他のステージに位置したウェハWも前述同様に各1段ずつ移動させて位置決めする。
インデックステーブル20が位置決め停止され、第1〜第3研磨ステージを経て表面研磨が終了したウェハWが搬送ステージS0に位置決めされると、第2搬送ロボット42がウェハチャック200上で真空吸着が解除された加工済ウェハWの外周縁部を把持して上昇及び旋回作動し、リニアガイドに沿って水平移動して基板洗浄部3に搬送する。また加工済ウェハWの搬送後に第1搬送ロボット41から未加工ウェハWを受け取って研磨加工部2に搬入する。
基板洗浄部3に加工済ウェハWが搬送されると、基板洗浄部3では、第1洗浄室31で回転ブラシによる両面洗浄、第2洗浄室32で超音波加振下での表面ペンシル洗浄、第3洗浄室33で純水によるスピナー洗浄、乾燥室34で窒素雰囲気下における乾燥処理が行われる。そして、このようにして洗浄された完成品ウェハWは、カセットインデックス部1の第1搬送ロボット41によって基板洗浄部3から取り出され、レシーブカセットC4の指定スロットに収納される。
以上の作動が順次繰り返して行われ、第1枚目のウェハWの研磨加工完了後はインデックステーブル20の回動間隔ごとに、表面が平坦に研磨されたウェハWがカセットC4に収納される。インデックステーブル20の回動間隔は、3つのステージに分割された研磨加工時間によって規定され、例えば第1次研磨加工の時間間隔ごとに完成ウェハWが連続生産される。また、ドレッシング機構23によるドレッシングが各研磨ステージにおいて各研磨加工の行われる前に(すなわち、各研磨加工が行われる前のタイミングで)毎回行われ、研磨パッド表面(研磨面220s)の目詰まりが修正されて平坦度が確保される。
上述のようにして、カセットインデックス部1のセンドカセットC1に収容された未加工ウェハWが、研磨加工部2で順次研磨処理され、基板洗浄部3で洗浄処理され、完成ウェハ(加工済ウェハ)WとしてレシーブカセットC4に収納される製品研磨工程が行われる。ところで、研磨パッド220を新しいものに取り替えた場合等、新しい研磨パッド220を用いて研磨を開始する場合には、上述の製品研磨工程に先立って、所定のダミーウェハを研磨するダミー研磨工程が行われる。
そこで、本実施形態の研磨装置PMにおけるダミー研磨工程について、以下に説明する。なお、本実施形態においては、第1研磨ステージS1における研磨パッド220を新しいものに交換した場合を例にして説明する。ダミー研磨工程では、まず、カセットインデックス部1のセンドカセットC1に、未加工ウェハWの代わりにダミーウェハWd(図3を参照)が収容される。ダミーウェハWdには、例えば、被研磨面にシリコン酸化膜を所定膜厚に成膜したウェハが用いられる。
センドカセットC1にダミーウェハWdが収容され、研磨装置PMで所定のプログラムがスタートされると、センドカセットC1に収容された1枚目のダミーウェハWdは、第1搬送ロボット41および第2搬送ロボット42により、製品研磨工程の場合と同様にして研磨加工部2の表面研磨機構22に搬送され、搬送ステージS0に位置決め停止されたインデックステーブル20のウェハチャック200上に載置される。ダミーウェハWdが載置されると、ウェハチャック200がダミーウェハWdの裏面を真空吸着して保持し、ウェハチャック200から第2搬送ロボット42が退避する。
第2搬送ロボット42が退避すると、インデックステーブル20が時計回りに90度回動されてウェハチャック200に吸着保持されたダミーウェハWdが第1研磨ステージS1に位置決めされる。このとき、第1研磨ステージS1において1枚目のダミーウェハWdの研磨加工が行われる前に、ドレッシング機構23による研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが行われる。すなわち、研磨アーム223が揺動されて研磨ヘッド222がドレッシング工具230上に移動し、研磨パッド220が回転しながら下降して研磨面220sが相対回転するドレッシング面230sに当接し、ドレッシング加工部に純水(洗浄水)を供給して研削屑等を洗い流しながら研磨面220sがドレッシングされる。
研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが終了すると、研磨ヘッド222が上昇し、研磨パッド220に含まれる水分を飛ばして除去するように、研磨ヘッド222(研磨パッド220)が約30秒間回転する。研磨ヘッド222(研磨パッド220)が約30秒間回転した後、研磨アーム223が揺動されて研磨ヘッド222がダミーウェハWdの上方に移動する。
そして、研磨ヘッド222とウェハチャック200とが反対方向に回転起動するとともに研磨ヘッド222が下降し、ドレッシングされた研磨パッド220(研磨面)をウェハ表面(被研磨面)に押圧させて1枚目のダミーウェハWdの研磨加工を行う。研磨加工中には研磨ヘッド222の軸心からスラリーを供給しながら研磨パッド220がダミーウェハWdの回転中心と外周端部との間を往復動するように研磨アーム223を揺動作動させ、製品研磨工程の場合と同様の研磨条件でウェハ表面を研磨する。
1枚目のダミーウェハWdの研磨加工が終了すると、制御装置はインデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させ、研磨加工が終了した1枚目のダミーウェハWdを第2研磨ステージS2に、搬送ステージS0で待機された2枚目のダミーウェハWdを第1研磨ステージS1に位置決めする。このとき、第2研磨ステージS2では、1枚目のダミーウェハWdの研磨加工は行われずに、2枚目のダミーウェハWdの研磨加工が終了するまでそのまま待機される。
一方、第1研磨ステージS1では、2枚目のダミーウェハWdの研磨加工が行われる前に、1枚目のダミーウェハWdの場合と同様にして、ドレッシング機構23による研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが行われる。そして、研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが終了すると、1枚目のダミーウェハWdの場合と同様にして、2枚目のダミーウェハWdの研磨加工が行われる。
2枚目のダミーウェハWdの研磨加工が終了すると、制御装置はインデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、研磨加工が終了した1枚目のダミーウェハWdを第3研磨ステージS3に、研磨加工が終了した2枚目のダミーウェハWdを第2研磨ステージS2に、搬送ステージで待機された3枚目のダミーウェハWdを第1研磨ステージS1に位置決めする。このとき、第2および第3研磨ステージS2,S3では、1枚目および2枚目のダミーウェハWdの研磨加工は行われずに、3枚目のダミーウェハWdの研磨加工が終了するまでそのまま待機される。
第1研磨ステージS1では、3枚目のダミーウェハWdの研磨加工が行われる前に、1枚目および2枚目のダミーウェハWdの場合と同様にして、ドレッシング機構23による研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが行われる。そして、研磨パッド表面(研磨面220s)のドレッシングが終了すると、1枚目および2枚目のダミーウェハWdの場合と同様にして、3枚目のダミーウェハWdの研磨加工が行われる。
3枚目のダミーウェハWdの研磨加工が終了すると、制御装置はインデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、研磨加工が終了した1枚目のダミーウェハWdを搬送ステージS0に、他のステージに位置したウェハWdも前述同様に各1段ずつ移動させて位置決めする。
インデックステーブル20が位置決め停止され、第1研磨ステージS1で研磨加工が終了した1枚目のダミーウェハWdが第2〜第3研磨ステージを経て搬送ステージS0に位置決めされると、第2搬送ロボット42がウェハチャック200上で真空吸着が解除された1枚目のダミーウェハWdの外周縁部を把持して上昇及び旋回作動し、リニアガイドに沿って水平移動して基板洗浄部3に搬送する。また1枚目のダミーウェハWdの搬送後に第1搬送ロボット41から5枚目のダミーウェハWdを受け取って研磨加工部2に搬入する。
基板洗浄部3にダミーウェハWdが搬送されると、基板洗浄部3では、第1〜第3洗浄室31〜33で所定の洗浄が行われ、乾燥室34で乾燥処理が行われる。そして、このようにして洗浄されたダミーウェハWdは、カセットインデックス部1の第1搬送ロボット41によって基板洗浄部3から取り出され、レシーブカセットC4の指定スロットに収納される。
以上の作動が所定の枚数(例えば、9枚)のダミーウェハWdの研磨加工が終了するまで順次繰り返して行われ(すなわち、ダミーウェハWdの枚数と同じ数の回数分だけ研磨加工が行われ)、1枚目のダミーウェハWdの研磨加工終了後はインデックステーブル20の回動間隔ごとに、2枚目以降のダミーウェハWdがカセットC4に収納される。前述したように、本実施形態では、ドレッシング機構23による研磨パッド表面(研磨面220s)の1回目のドレッシングの後、1枚目のダミーウェハWdの研磨加工の前に、研磨パッド220に含まれる水分を飛ばして除去するように、研磨パッド220(研磨ヘッド222)が所定時間(約30秒間)回転するようになっている。
この結果、本実施形態の研磨方法によれば、1枚目のダミーウェハWdの研磨加工の前に、研磨パッド220に含まれる水分が飛ばされて除去されるため、ダミーウェハWdの研磨加工を行うときに、研磨パッド220へのスラリーの含浸が比較的容易になり、ダミーウェハWdの研磨加工でスラリーの効果が低下してしまうことが防止されることから、ダミーウェハWdの使用枚数を低減させることができる。さらには、ダミー研磨工程から製品研磨工程へ移行したときに、半導体ウェハの研磨プロファイルの変動を低減させることができる。なお、2枚目以降のダミーウェハWdの研磨加工では、スラリーが研磨パッド220に含浸されているので、上述したような研磨パッド220の水切り(以下、パッド水切りプロセスと称する)は不要になるが、これに限られるものではなく、必要に応じ、2枚目以降のダミーウェハWdの研磨加工においてパッド水切りプロセスを行うようにしてもよい。
ダミーウェハWdの研磨加工の前に研磨パッド220を回転させるパッド水切りプロセスの有無による、センターエッジ比の変化を図4に示す。なお、図4において、菱形の点は研磨パッド220を回転させた場合(パッド水切りプロセス有りの場合)のセンターエッジ比の変化を表し、正方形の点は研磨パッド220を回転させなかった場合(パッド水切りプロセス無しの場合)のセンターエッジ比の変化を表す。また、グラフの縦軸はセンターエッジ比を表し、グラフの横軸はダミー研磨工程を行ったダミーウェハの枚数を表す。また、センターエッジ比とは、ウェハの中心部の平均研磨量と端部の平均研磨量との差をウェハ各部の平均研磨量で割った割合である。図4からわかるように、研磨パッド220を回転させた場合には、9枚目のダミーウェハを研磨した時点でセンターエッジ比がほぼ0になることがわかる。そのため、本実施形態では、ダミーウェハの使用枚数を従来の20枚から例えば9枚へと低減させることが可能になった。
次に、パッド水切りプロセスでの均一性およびセンターエッジ比の変化を図5に示す。なお、図5において、黒い三角形の点は(500回転/分で)10秒間研磨パッド220を回転させた場合の均一性の変化を表し、黒い円形の点は(500回転/分で)10秒間研磨パッド220を回転させた場合のセンターエッジ比の変化を表す。一方、白い三角形の点は(500回転/分で)30秒間研磨パッド220を回転させた場合の均一性の変化を表し、白い円形の点は(500回転/分で)30秒間研磨パッド220を回転させた場合のセンターエッジ比の変化を表す。
また、グラフの縦軸は均一性もしくはセンターエッジ比を表し、グラフの横軸は、左側がダミー研磨工程を行ったダミーウェハの枚数、右側が製品研磨工程を行った半導体ウェハ(製品ウェハ)の枚数を表す。また、均一性とは、ウェハ各部における最大研磨量と最小研磨量との差をウェハ各部の平均研磨量で割った割合である。なお、ダミー研磨工程の終了後、20分間の待機時間をとってから製品研磨工程を開始した。図5からわかるように、研磨パッド220を30秒間回転させた場合の方が、ダミー研磨工程が終了してから20分後に製品研磨工程を開始したときに、均一性およびセンターエッジ比がほぼ一定となっている(すなわち、半導体ウェハの研磨プロファイルの変動が低減されている)ことがわかる。
続いて、パッド水切りプロセスでの研磨速度の変化を図6に示す。なお、図6において、黒い三角形の点は(500回転/分で)10秒間研磨パッド220を回転させた場合の研磨速度の変化を表し、白い三角形の点は(500回転/分で)30秒間研磨パッド220を回転させた場合の研磨速度の変化を表す。また、グラフの縦軸は研磨速度を表し、グラフの横軸は、左側がダミー研磨工程を行ったダミーウェハの枚数、右側が製品研磨工程を行った半導体ウェハ(製品ウェハ)の枚数を表す。なお、ダミー研磨工程の終了後、20分間の待機時間をとってから製品研磨工程を開始した。図6からわかるように、研磨パッド220を30秒間回転させた場合の方が、ダミー研磨工程が終了してから20分後に製品研磨工程を開始したときに、半導体ウェハの研磨速度がダミーウェハの研磨速度と比較してほぼ一定となっていることがわかる。
なお、上述の実施形態において、ダミーウェハWdを研磨するダミー研磨時間については、1枚目のダミーウェハWdにおけるダミー研磨時間を2枚目以降のダミーウェハWdにおけるダミー研磨時間よりも長く(例えば、2倍の長さに)設定するようにしてもよい。このようにすれば、1枚目のダミーウェハWdの研磨加工において過度のドレッシングによる効果を低減させるため、ダミーウェハWdの使用枚数をより低減させることが期待できる。
このような場合、1枚目のダミーウェハWdにおけるダミー研磨時間は、2枚目以降のダミーウェハWdにおけるダミー研磨時間の1.5〜3倍に設定されることが好ましく、このようにすれば、1枚目のダミーウェハWdにおけるダミー研磨時間をあまり増やさずに、ダミーウェハWdの使用枚数を低減させることができる。また、ダミー研磨工程において、ドレッシング機構23により研磨パッド220の研磨面220sをドレッシングするドレッシング時間は、全てのダミーウェハWdを通じて一定であることが好ましく、このようにすれば、ドレッシング時間の管理を容易にすることができる。
また、上述の実施形態において、第1研磨ステージS1における研磨パッド220を新しいものに交換した場合を例にして説明しているが、これに限られるものではなく、第2研磨ステージS2における研磨パッド220を新しいものに交換した場合でも、第3研磨ステージS3における研磨パッド220を新しいものに交換した場合でも、対応する研磨ステージにおいてダミーウェハWdの研磨加工を行うことにより、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第1〜第3研磨ステージS1〜S3の全ての研磨パッド220を同時に新しいものに交換した場合でも、製品研磨工程の場合と同様に第1〜第3研磨ステージS1〜S3を通じてダミーウェハWdの研磨加工を行うことにより、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
PM 研磨装置
W 半導体ウェハ Wd ダミーウェハ
Ws 被研磨面
22 表面研磨機構 23 ドレッシング機構
220 研磨パッド 220s 被研磨面
W 半導体ウェハ Wd ダミーウェハ
Ws 被研磨面
22 表面研磨機構 23 ドレッシング機構
220 研磨パッド 220s 被研磨面
Claims (1)
- 研磨パッドの研磨面をウェハの被研磨面に当接させて前記ウェハを研磨する研磨機構と、
前記研磨パッドの研磨面を洗浄水を供給しながらドレッシングするドレッシング機構とを備えて構成された研磨装置による研磨方法であって、
前記研磨機構を用いて前記ウェハを研磨する製品研磨工程と、前記製品研磨工程の際に前記ドレッシング機構を用いて前記研磨パッドの研磨面を所定のタイミングでドレッシングする工程とを有し、
新しい前記研磨パッドを用いて研磨を開始する際、前記製品研磨工程に先立って、前記ドレッシング機構を用いて前記研磨パッドの研磨面をドレッシングした後に前記研磨機構を用いて所定のダミーウェハを研磨する工程を、複数枚の前記ダミーウェハを用いて前記複数の回数行うダミー研磨工程が行われ、
前記ダミー研磨工程における少なくとも1枚目の前記ダミーウェハの研磨時に、前記ドレッシング機構を用いて前記研磨パッドの研磨面をドレッシングした後、前記研磨機構を用いて前記ダミーウェハを研磨する前に、前記研磨パッドに含まれる水分を飛ばして除去するように前記研磨パッドを所定時間だけ回転させることを特徴とする研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006134550A JP2007305884A (ja) | 2006-05-12 | 2006-05-12 | 研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=38839535
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JP2006134550A Pending JP2007305884A (ja) | 2006-05-12 | 2006-05-12 | 研磨方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010069601A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Disco Abrasive Syst Ltd | 研磨パッドのドレッシング方法および研磨装置 |
JP2011029643A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Semes Co Ltd | 基板研磨装置及び方法 |
-
2006
- 2006-05-12 JP JP2006134550A patent/JP2007305884A/ja active Pending
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