JP2011086389A - 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法 - Google Patents

有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011086389A
JP2011086389A JP2009236119A JP2009236119A JP2011086389A JP 2011086389 A JP2011086389 A JP 2011086389A JP 2009236119 A JP2009236119 A JP 2009236119A JP 2009236119 A JP2009236119 A JP 2009236119A JP 2011086389 A JP2011086389 A JP 2011086389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
organic
functional layer
forming
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009236119A
Other languages
English (en)
Inventor
Goji Yamamoto
剛司 山本
Takaaki Higashida
隆亮 東田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009236119A priority Critical patent/JP2011086389A/ja
Publication of JP2011086389A publication Critical patent/JP2011086389A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】有機EL素子の機能層をウェット法で形成する際に、画素サイズが微小な場合にも、その平坦性を確保できる方法を提供する。
【解決手段】
基板上に、複数本のバンクを形成し、バンク間に形成された各凹部空間内に、インクジェット法でインクを充填する。充填したインクを乾燥室内で減圧乾燥する時に、第2期間T2において、停止圧力P1で乾燥室の圧力を停止させる。この停止圧力P1は、20000〜90000Pa、すなわち、インクに含まれる溶媒(CHB)の飽和蒸気圧に対して1333〜6000倍の圧力範囲Ps内に設定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は主に、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と記載する。)の機能層をはじめとして、素子用の薄膜を形成する方法に関する。
近年、研究・開発が進んでいる有機EL素子は、有機材料の電界発光現象を利用した発光素子であって、陽極と陰極との間に発光層が介挿された構造を有している。
有機ELディスプレイにおいて、一般に発光層は、EL素子ごとに絶縁材料からなるバンクで仕切られていて、このバンクによって発光層の形状が規定されている。また、陽極と発光層との間には、例えば、必要に応じてホール注入層、ホール輸送層またはホール注入兼輸送層が介挿され、陰極と発光層との間には、必要に応じて電子注入層、電子輸送層または電子注入兼輸送層が介挿される(以下、ホール注入層、ホール輸送層、ホール注入兼輸送層、電子注入層、電子輸送層、および電子注入兼輸送層を総称して「電荷注入輸送層」と記載する。また、発光層と電荷注入輸送層は、各々発光、電荷の注入と輸送といった固有の機能を果たすので、これらの層を総称して「機能層」という。)。
フルカラー表示の有機ELディスプレイにおいては、このような有機EL素子が、RGB各色のサブピクセルに相当し、隣り合うRGBのサブピクセルが合わさって一画素が形成され、この画素がマトリックス状に配列されて画像表示領域が形成されている。
このような有機ELディスプレイにおいて、高精細な画像を得るために、各画素の一辺長さを500μm程度以下の微小サイズで形成することが要請されている。このように画素サイズが微小のものでは各EL素子における機能層の厚みも数十〜数百nmと薄く設定する必要がある。
有機ELディスプレイを作製する際には、基板上に機能層を形成する工程がある。この機能層形成工程において、低分子材料を真空プロセスで成膜する方式も用いられているが、機能層を形成するための材料を溶剤に溶解させたインク(塗布液)を、インクジェット法などでバンク間に充填して、充填されたインクを乾燥するウェット方式が多く用いられている。ウェット方式によれば、大型のパネルにおいても機能層を比較的容易に形成することができる。
ところで、有機EL素子の発光特性は、機能層の膜厚に敏感であるため、機能層をウェット方式で形成する際には、各素子形成予定領域に一定量のインクを充填すること、並びに各素子内で機能層の膜厚バラツキをなくして、機能層を平坦に形成することが要求される。
そこで、基板上に複数の素子の機能層を形成する際に、各素子予定領域に対してインクが均等量充填されるように、比較的沸点の高い溶剤が用いられる。そして、充填されたインクを乾燥する時には、その沸点の高い溶剤を蒸発させるために、インクを充填した基板を乾燥器内で減圧乾燥している。
特開2007−69140号公報
しかし、上記のように、基板上のバンク間における各素子形成予定領域にインクを充填して減圧乾燥させる方法で機能層を形成すると、素子内において素子端部の膜厚が素子中央の膜厚と比べて大きく形成され、膜厚の平坦性を確保しにくい。
その理由は、一般に、バンク間に充填されたインクの液溜まりから溶媒が蒸発するとき、素子中央部と比べて素子端部の方が溶媒が蒸発しやすいので、インク液溜まりの中でインク液が素子中央部から素子端部に流動(対流)しながら乾燥が進むためと考えられる。
また、基板の端部に位置する素子形成予定領域では、素子内において基板端に近い側で溶媒が蒸発しやすいので膜厚が大きくなる傾向もあり、そのため、基板上の領域ごとの機能層形状がばらつくが、この点も有機ELディスプレイの表示特性上問題となる。
このような課題に対して、例えば、特許文献1には、インクの溶媒として混合溶媒(例えばジエチレングリコールと水の混合溶媒)を用い、薄膜を減圧乾燥する際に、1種の溶剤(水)の飽和蒸気圧で減圧を停止することによって、薄膜の平坦性を向上させる技術が開示されている。
画素サイズが大きい場合には、この乾燥方法を用いることよって機能層の平坦性が得られると期待できるが、画素サイズが1辺数百μm以下の微小な場合、あるいは形成しようとする機能層の膜厚が数十〜数百nmオーダーと薄い場合には、大気圧から減圧して停止圧力に到るまでに溶媒が蒸発してしまうため、機能層の膜厚の平坦性を確保することは難しい。
本発明は、有機EL素子の機能層をはじめとして、素子用の薄膜を、ウェット法で形成する際に、各画素のサイズが微小な場合、あるいは形成しようとする膜厚が数十〜数百nmと薄い場合にも、その平坦性を確保すると共に、基板上全体に配される素子の層の形状を均一化できる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様である、有機EL素子の機能層形成方法においては、基板上の素子形成予定領域に、機能層形成材料が170℃以上300℃以下の沸点を有する溶媒に混合されてなる溶液を充填する充填工程と、溶液中の溶媒を、減圧雰囲気下で蒸発させる乾燥工程とを備える有機EL素子の機能層形成方法において、乾燥工程では、素子形成予定領域に溶液が充填された基板を乾燥室に収納し、
乾燥室内の圧力を、溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の圧力範囲内に減圧した後、乾燥室内の圧力を上記圧力範囲内に一定時間維持しながら溶媒を蒸発させることとした。
ここで、上記「沸点」は大気圧下での沸点を指し、上記「溶媒の飽和蒸気圧」は、「乾燥温度における溶媒の飽和蒸気圧」を指す。
また、上記「溶媒」は、単一溶媒でも混合溶媒でもかまわない。混合溶媒の場合、主要な溶剤の中で最も沸点の高い溶剤についての飽和蒸気圧を、「溶媒の飽和蒸気圧」とする。
画素サイズが1辺数百μm以下と微小な場合、バンク間の素子形成予定領域に充填される液量も1素子あたり10pL〜1μL程度と微量となるが、このような場合、通常の飽和蒸気圧より2桁〜3桁程度高い圧力で溶媒が蒸発する。
従って、上記従来技術のように溶媒の飽和蒸気圧程度で減圧を停止しても、停止圧力に到るまでに溶液中の溶媒が急速に蒸発してしまうが、上記本発明の一態様によれば、乾燥室内の圧力を、溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上の圧力範囲に維持しながら溶媒を蒸発させて溶液を乾燥させるので、1素子あたりの溶液充填量が微量であっても、溶液中の溶媒がゆっくりと蒸発する。
従って、画素サイズが1辺数百μm程度の微小な場合、あるいは厚さ数十〜数百nmの薄膜を形成する場合でも、乾燥中に、素子形成領域内の中央部と端部における溶媒の蒸発速度の差が小さく抑えられ、溶液が対流しようとする力も弱められるので、溶液のレべリング作用によって素子形成領域内で薄膜は平坦化される。また、基板上全体で機能層の形状も均一化できる。
よって、上記機能層形成方法で精細な有機EL素子の機能層を形成すれば、発光特性が優れ、有機ELディスプレイとしての画質も優れたものとなる。
実施の形態にかかる有機ELディスプレイの一部断面を模式的に示す断面図である。 上記有機ELディスプレイにおいてバンクの平面形状を示す図である。 有機ELディスプレイにおいてTV規格ごとの画素サイズを示す図表である。 上記有機ELディスプレイの製造方法を説明する工程図である。 有機ELディスプレイを製造するのに用いる乾燥装置の概略構成を示す図である。 乾燥室内の圧力プロファイルの実施例及び比較例である。 バンク間に充填されたインクを実施例及び比較例の乾燥方法で減圧乾燥する様子を示す図である。 バンクを形成した実験用の基板を示す上面図及び断面図である。 発光層の最大膜厚について説明する図である。 実施例と比較例について、基板上に形成された発光層の素子内の膜厚分布を、原子間力顕微鏡を用いて測定した結果を示す図である。 実施の形態2にかかるボトムゲート型トランジスタ素子の製造方法を示す図である。 実施の形態2にかかるトップゲート型トランジスタ素子の製造方法を示す図である。
本発明の一態様である、基板上の素子形成予定領域に、機能層形成材料が170℃以上300℃以下の沸点を有する溶媒に混合されてなる溶液を充填する充填工程と、溶液中の溶媒を、減圧雰囲気下で蒸発させる乾燥工程とを備える有機EL素子の機能層形成方法においては、乾燥工程で、素子形成予定領域に溶液が充填された基板を乾燥室に収納し、乾燥室内の圧力を、溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の圧力範囲内に減圧した後、乾燥室内の圧力を上記圧力範囲内に一定時間維持しながら溶媒を蒸発させることとした。
本態様により、素子形成予定領域に充填する溶液充填量が1素子あたり10pL〜1μL程度と微量の場合、あるいは膜厚数十〜数百nmの薄膜を形成する場合でも、素子領域内で平坦に薄膜を形成でき、基板上全体に配置される機能層の形状も均一化できる。
上記態様において、以下のようにすることが好ましい。
乾燥工程において、乾燥室内を上記圧力範囲内に維持する一定時間は、10秒以上とする。
乾燥工程において、乾燥室内の圧力を20000〜90000Paの範囲内に維持する。
上記態様において、乾燥工程で形成される機能層の膜厚が5〜500nmである場合、バンク頂面から100〜6000nmの深さに底面が存在する場合、あるいは、充填工程において、溶液充填量が1素子あたり1〜60000pLである場合に、特に効果を奏し、{(膜厚の最大値−膜厚の最小値)÷2÷膜厚の平均値×100}の値が10以下の平坦な機能層を形成することができる。
また、上記態様において、以下のようにすることも好ましい。
充填する溶液において、機能層形成材料の濃度を0.1〜3.0wt%とする。
乾燥工程において、大気圧から上記圧力範囲まで減圧するときの減圧速度の大きさを、10000Pa/sec以下とする。
乾燥工程において、基板の温度を0℃以上100℃以下、好ましくは0〜35℃に維持しながら乾燥する。
乾燥工程において、一定時間経過した後、さらに乾燥室内の圧力を1000Pa以下まで減圧した後に大気圧に戻す。これによって、機能層に残存する溶媒などが除かれるので好ましい。
また、本発明は、有機EL素子の機能層を形成する場合に限らず、一般に素子の層を形成するのに適用できる。
すなわち、本発明の一態様である素子の層形成方法においては、基板上の素子形成予定領域に、素子の層を形成する材料が170〜300℃の沸点を有する溶媒に混合されてなる溶液を充填する充填工程と、溶液中の溶媒を、減圧雰囲気下で蒸発させる乾燥工程とを備える素子の層形成方法において、乾燥工程では、素子形成予定領域に溶液が充填された基板を乾燥室に収納し、乾燥室内の圧力を、溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の圧力範囲内に減圧した後、乾燥室内の圧力を上記圧力範囲内に一定時間維持しながら溶媒を蒸発させることによって層を形成することとし、これによって、平坦な層を形成できると共に、基板上全体で層の形状を均一化できる。
ここで、溶液中の材料の濃度は0.1〜3.0wt%であることが好ましい。
また、乾燥工程で形成する層の膜厚が5〜2000nmである場合、特に、平坦な層を形成するのに有効である。
[実施の形態1]
本実施の形態では、有機ELディスプレイの発光層を形成する工程において本発明を適用する。
まず、製造しようとする有機ELディスプレイの概略構成を述べ、次にその製造方法について説明する。
<有機ELディスプレイの概略構成>
図1は、有機ELディスプレイの一部断面を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、有機ELディスプレイ100は、RGB各色のサブピクセルを構成する発光層を具備するトップエミッション型の有機EL素子10a,10b,10cがマトリックス状に配列されてなる有機ELディスプレイである。有機EL素子10a,10b,10cは、RGB各色のサブピクセルに相当し、3つの隣接する有機EL素子10a,10b,10cによって1画素が形成されている。
TFT基板1(以下、「基板1」と記載する)上には、陽極2がマトリックス状に形成されており、陽極2上に、ITO(酸化インジウムスズ)層3及び、ホール注入層4がその順で積層されている。なお、ITO層3が陽極2上にのみ積層されているのに対し、ホール注入層4は陽極2上だけでなく基板1の上面全体に亘って形成されている。
陽極2の周辺上部にはホール注入層4を介してバンク5が形成されており、バンク5で挟まれた領域内に発光層6が積層されている。さらに、発光層6の上には、電子注入層7、陰極8、及び封止層9が、各バンク5で規定された領域を超えて、隣接する有機EL素子10a,10b,10cのものと連続するように形成されている。
基板1は、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、又はアルミナ等の絶縁性材料をベース材料として形成される。
陽極2は、Ag(銀)の他、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等で形成されていても良い。
ITO層3は、陽極2及びホール注入層4の間に介在し、各層間の接合性を良好にする機能を有する。
ホール注入層4は、金属酸化物、金属窒化物又、金属窒化物などホール注入機能を果たす材料、例えば、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)で形成される。このホール注入層4は、バンク5の底面に沿って側方に延出している。
バンク5は、樹脂等の絶縁性を有する有機材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等で形成される。バンク5は、有機溶剤耐性を有することが好ましく、また、エッチング処理、ベーク処理等がされることがあるので、それらの処理に対して変形、変質などしにくい材料で形成することが好ましい。
発光層6は、RGB各色の有機発光材料(蛍光物質)からなる層である。この有機発光材料として、例えば、特開平5−163488号公報に記載されたオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属鎖体、2−ビピリジン化合物の金属鎖体、シッフ塩とIII族金属との鎖体、オキシン金属鎖体、希土類鎖体等が挙げられる。
電子注入層7は、陰極8から注入された電子を発光層6へ輸送する機能を有し、例えば、バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、あるいはこれらの組み合わせで形成されることが好ましい。
トップエミッション型なので、陰極8は、光透過性の材料、例えば、ITO、IZO(酸化インジウム亜鉛)等で形成されている。
封止層9は、発光層6等が水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する役割を有し、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の材料で形成されている。
なお、図1では、基板1を横方向に切断したX-Z断面形状を示しているが、バンク5は、基板1の上面に沿って縦方向(図1で紙面表裏方向、図2でY方向)に伸長している。そして、複数本のバンク5が、基板1の上面全体に亘って配列されている。
図2は、バンクの平面形状を示す図である。バンク5は、図2(a)に示すようなピクセルバンク(井桁状バンク)でもよいし、図2(b)に示すようなラインバンクでもよい。
図2(a)に示すように、井桁状のピクセルバンク35を採用する場合は、縦方向に延伸するバンク要素35aにより、横方向(X方向)に隣接する発光層36a1,36b1,36c1どうしが区分けされ、同様に発光層36a2,36b2,36c2どうしも区分けされる。また、横方向に延伸するバンク要素35bによって、縦方向(Y方向)に隣接する発光層36a1,36a2どうしが区分けされ、発光層36b1,36b2どうし、並びに発光層56c1,56c2どうしも区分けされる。
なお、各発光層36a2,36b2,36c2は縦長の長方形状のサブピクセルに相当し、この3つのサブピクセルで正方形状の画素が形成される。
一方、図2(b)に示すように、ラインバンク45を採用する場合は、横方向(X方向)に隣接する発光層46a,46b,46cどうしが区分けされる。
画素サイズ、バンク間の凹部空間体積について:
図3は、有機ELディスプレイにおいてTV規格ごとの画素サイズを示す図表である。
当図には、TV規格(画面のサイズ(インチ)及び精細度(HD,FHD,SHD)ごとに、各画素サイズ(各サブピクセルの長辺の長さLa、図2参照)、及び一素子分のバンク間の空間体積Vaを示している。空間体積Vaは図4(a)に示す1つのサブピクセルの凹部空間5aの体積に相当する。
本実施の形態は、当図に示すような様々な画素サイズ(画素の辺長Laが92μm〜865μmの範囲、空間体積Vaが2800μm3〜250000μm3程度の範囲)を有する有機ELディスプレイに適用できる。
<有機ELディスプレイの製造方法>
図4は、上記有機ELディスプレイの製造方法を説明する工程図である。
図4(a)に示すように、基板1上に、陽極2、ITO層3、ホール注入層4を順に形成し、ホール注入層4上にバンク5を形成する。それに伴ってバンク5どうしの間に素子形成領域となる凹部空間5aが形成される。
陽極2は、例えばスパッタリングによりAg薄膜を形成し、当該Ag薄膜を例えばフォトリソグラフィ法でマトリックス状にパターニングすることによって形成する。なお、Ag薄膜は真空蒸着等で形成しても良い。
ITO層3は、例えばスパッタリングによりITO薄膜を形成し、当該ITO薄膜を例えばフォトリソグラフィ法でパターニングすることにより形成する。
ホール注入層4は、WOx又はMoxWyOzを含む組成物を用いて、真空蒸着、スパッタリングなどの技術で形成する。
バンク5は、ホール注入層4上にバンク材料を塗布する等によってバンク材料層を形成し、形成したバンク材料層の一部を除去することによって形成する。バンク材料層の除去は、バンク材料層上にレジストパターンを形成し、その後、エッチングすることにより行うことができる。バンク材料層の表面に、必要に応じてフッ素系材料を用いたプラズマ処理等によって撥液処理を施してもよい。
次に、図4(b)に示すように、バンク5同士間の素子形成領域となる凹部空間5aに、RGB各色のいずれかの有機発光材料を含む塗付液としてのインク6aを充填する。そして、充填したインク6aを減圧下で乾燥させることによって、図4(c)に示すように発光層6を形成する。ここで形成する発光層6の膜厚は5〜500nmの範囲内にある。
この発光層6の形成工程については後で詳しく説明する。
次に、図4(d)に示すように、電子注入層7、陰極8、封止層9を順次形成する。
電子注入層7は、例えば真空蒸着によってバリウムを薄膜成形する。
陰極8は、例えばスパッタリング法によってITOを薄膜成形する。
〈発光層6の形成〉
インク準備工程:
RGB各色ごとに、発光層6を形成するための有機発光材料を溶質とし、比較的沸点が高い溶剤を含む溶媒に混合溶解してインクを製造する。
溶剤の沸点は、170〜300℃の範囲内にあるものが好ましい。これは、沸点が170℃より低い溶媒は、乾燥工程に入る前に急速にインクが乾燥してしまうので、平坦な塗膜が形成されにくく、一方、沸点が300℃を超える溶媒は、乾燥工程において塗膜中に残存しやすいからである。
溶剤としては、例えば、シクロヘキシルベンゼン(CHB、沸点240℃)、安息香酸ブチル(沸点242℃)、エチルナフタレン(沸点244℃程度)、安息香酸ヘキシル(沸点242℃以上)、ジエチルベンゼン(沸点183℃)、デカハイドロナフタレン(沸点190℃)、メチルベンゾエート(沸点199℃)、アセトフェノン(沸点202℃)、フェニルベンゼン(沸点202℃)、ベンジルアルコール(沸点205℃)、テトラハイドロナフタレン(沸点207℃)、イソフォロン(沸点213℃)、n−ドデカン(沸点216℃)、ジシクロヘキシル(沸点227℃)、p−キシレングリコールジメチルエーテル(沸点235°)が挙げられる。
これら溶剤は、単独で用いてもよいし、複数の溶剤を混合して用いてもよい。あるいは上記の高沸点溶剤と、沸点170℃未満の低沸点溶剤とを混合して用いてもよい。
インクの溶質濃度については、発光層6の膜厚を5nm以上確保する上で0.1wt%以上とし、インクを塗付するのに適した粘度にするために3.0wt%以下とすることが好ましい。
インク充填工程:
基板1上の全体に亘って、複数本のバンク5どうしの間に形成された各凹部空間5a内に、液滴吐出法(インクジェット法)で、RGB各色のインクを充填する。
インクをバンク間に充填する方法として、この他に、ディスペンサー法、ノズルコート法、スピンコート法、凹版印刷、凸版印刷等を用いてもよい。
1つのサブピクセルあたりのインク充填量は、インクジェットで塗出する1滴の量からして、最小量は1pL程度と考えられ、最大量は上記600pLの100倍として60000pL程度と考えられる。
充填量の一例として、1滴あたり30pLの液滴を20滴づつ各サブピクセルに充填する場合、その充填量は600pLとなる。
ここで、バンク間の凹部内に充填するインク液の高さ、及びバンク頂面から凹部底面までの深さについて考察する。
例えば、インクの溶質濃度を1.4wt%とした場合、形成しようとする膜厚が80nmとすると、充填するインク液の高さは80÷0.014=5714nmと見積られ、形成しようとする膜厚が60nmとすると充填するインク液の高さは5454nmと見積られる。
表1には、低濃度液(溶質濃度0.1wt%)及び高濃度液(溶質濃度3.0wt%)の各々を用いて、膜厚5nm及び膜厚500nmの膜を形成する場合、充填するインク液の高さがどの程度になるかを見積もった結果が示されている。
Figure 2011086389
高濃度液で膜厚500nmの膜を形成する場合に充填されるインク液の高さ167nmが下限値と考えられる。
一方、低濃度液で膜厚500nmの膜を形成する場合、充填するインク液の高さが500000nmと最大値となるが、低濃度液で大きな膜厚の膜を形成することは非現実的と考えられるので、高濃度液で膜厚500nmの膜を形成する場合に充填するインク液の高さは16666nmが上限値と考えられる。
このように充填されるインク液の高さを考慮すると、バンク5の頂面から凹部空間5aの底面までの深さは、100nm〜16000nmの範囲内にあるのが適当と考えられる。
乾燥工程:
インクが充填された基板1を乾燥装置20内に収納し、充填されているインク中の溶剤を減圧雰囲気下で蒸発させることによって乾燥させる。
図5は、有機ELディスプレイ100を製造する際に、乾燥工程で用いる乾燥装置20の概略構成を示す図である。
乾燥装置20は、乾燥室21と、当該乾燥室21から排気するための排気管22、真空ポンプ23と、排気管22における排気コンダクタンスを調節するバルブ24と、乾燥室21内の圧力を測定する圧力計25と、圧力計25の測定結果に基いてバルブ24の排気コンダクタンスを調節するコントローラ26とを備えている。また、乾燥室21の内部に、基板1を支持する支持部27を備えている。なお、基板1を加熱しながら乾燥する場合には、乾燥室21内にヒータ等を設置しておく。
乾燥室21は、その側面に基板1を出し入れする扉(不図示)を備え、気密に密閉できるようになっている。
真空ポンプ23は、乾燥室21を1000Pa以下まで減圧できる能力を持つもので、例えば、ロータリポンプを用いる。また、乾燥室21内の圧力に応じて使用する真空ポンプを切り変えるようにしてもよい。例えば、大気圧から素引きするときには、ロータリポンプを用いて排気し、真空度が高くなったら、メカニカルブースタを併用するようにしてもよい。
バルブ24は、乾燥室21と真空ポンプ23の間に介在して実効排気速度を変化させるコンダクタンスバルブであって、例えば、バタフライ型のコンダクタンスバルブを用いればよい。バタフライ型のコンダクタンスバルブでは、バルブ弁の回転角を変化させると排気コンダクンスが変化し、それに伴って実効排気速度が変化するようになっている。
コントローラ26は、圧力計25の測定値(乾燥室21内の圧力)を入力し、その値が目標値に合うように、バルブ24の排気コンダクタンスをフィードバック制御する。
〈乾燥工程における圧力調整〉
乾燥工程における乾燥室21内の圧力調整の実施例を説明する。
図6(a)は、乾燥室21内の圧力プロファイル(圧力の時間的変化)の一実施例である。
減圧下で乾燥させれば、沸点300℃程度の高沸点溶媒でも、乾燥温度100℃以下で十分に蒸発するので、乾燥温度は100℃以下で行うことが好ましい。また、溶媒の沸点がそれほど高くない場合は、室温付近の0℃〜35℃で乾燥させることが好ましい。
例えば、沸点240℃の溶媒(CHB)を蒸発させる場合、室温で減圧乾燥させてもよいし、35℃程度に基板を加熱しながら減圧乾燥させてもよい。
第1期間T1:
乾燥室21内の圧力を、大気圧から停止圧力P1(90000Pa)になるまで減圧する。この減圧速度の大きさは10000Pa/sec以内であることが好ましい。ここでは一定の速度(−1600Pa/sec)で減圧することとする。
第2期間T2:
第2期間T2は、基本的に乾燥室21内の減圧を停止して、圧力を維持する期間である。この第2期間T2には、コントローラ26は、圧力計25の測定値(乾燥室21内の圧力)が、目標値である停止圧力P1に合うように、バルブ24の排気コンダクタンスをフィードバック制御(例えばPID制御)する。
ここでは停止圧力P1を90000Paとしたが、停止圧力P1を設定する圧力範囲Psについては、画素サイズが一辺数百μm以下と微小な場合、インク中の溶媒は、その飽和蒸気圧に対して2ケタ程度高い圧力で蒸発するので、当該溶媒の飽和蒸気圧の100倍以上、大気圧未満に設定するのが好ましい。ただし、停止圧力P1を高く設定するほど、溶媒の蒸発速度が遅くなり、形成される膜厚を平坦にする効果は大きくなると期待できるが、乾燥に要する時間は長くなる。
これらの点を考慮して、インクに含まれる溶媒が適度な蒸発速度で蒸発するような圧力範囲が圧力範囲Psと考えられる。詳しくは後で実験2の結果に基づいて述べるが、圧力範囲Psとして20000Pa〜90000Paの範囲が好ましい範囲と考えられる。
なお、インクに含まれる溶媒として、複数の溶剤が混合されている場合は、主要な溶剤の中で最も沸点の高い溶剤の飽和蒸気圧を、溶媒の飽和蒸気圧とする。
第2期間T2の時間(停止圧力P1に維持する停止時間)は、インク中に含まれる溶媒が蒸発してインクの流動性がなくなるまでに要する時間以上に設定する。この停止時間は10秒以上に設定することが好ましく、ここでは60secとする。
第3期間T3:
この第3期間T2では、コントローラ26は、バルブ24の排気コンダクタンスを高くする(例えばバルブ24を全開にする)ことによって、乾燥室21内を、さらに低圧力(1000Pa以下)になるまで減圧する。そして、このように低圧力にして、インク中に残存する溶媒を蒸発させて乾燥を完了させた後に大気圧に戻す。
この段階では、既にインク中の溶媒は少なくなってインクの流動性もなくなっているので、低圧力で溶媒を蒸発させても、形成される薄膜の膜厚バラツキには影響しない。
(実施例の乾燥方法による効果)
上記実施例の乾燥方法によれば、第2期間T2において、乾燥室21内の圧力を圧力範囲Ps内で維持しながら乾燥を行っているので、各素子領域に形成される発光層6は、膜厚の平坦性が優れたものとなり、基板1の全体にわたって発光層6の形状も均一的になる。 よって、有機ELディスプレイ100における画像表示性能が優れたものとなる。
この点について、比較例の乾燥方法と比較しながら説明する。
図6(b)は、比較例にかかる乾燥室21内の圧力プロファイルである。この比較例では、上記実施例のように停止圧力P1で圧力を維持することなく、減圧速度(−1600Pa/sec)で1000Paまで減圧し、その後大気圧に戻している。
なお、減圧速度を特にコントロールしなければ、この比較例の圧力プロファイルのように、速い減圧速度で圧力範囲Psを通り過ぎてしまい、圧力範囲Psよりも低い圧力で乾燥が行われることになる。
図7は、バンク5の間に形成された凹部空間5a内に充填されたインクを減圧乾燥する様子を示す図であって、(a)は実施例において圧力範囲Ps内でインクから溶媒が蒸発する様子を示し、(c)は比較例において圧力範囲Psよりも低い圧力でインクから溶媒が蒸発する様子を示している。
図7(a),(c)において、矢印は、凹部空間5a内に充填されたインク溜まりの表面から蒸発する溶媒蒸発速度の分布を示している。
比較例のように乾燥室21内を低圧力(高真空)にして乾燥すると、図7(c)の矢印で示すように、溶媒蒸発速度は大きくなり、それに伴って、1素子領域のインク溜まりにおいて、素子中央領域(バンク5から離れた領域)からの蒸発速度と比べると、素子端部領域(バンク5に近い領域)からの蒸発速度の方がかなり大きくなる。
これは、インク溜まりの表面付近において、素子中央領域では、その横にも溶媒蒸気発生源(インク)が存在するので、蒸気が横方向に拡散することなく、ほぼ上方向だけに拡散するのに対して、素子端部領域では、その横に溶媒蒸気を発生しないバンク5が存在しているので、溶媒蒸気が上方向だけでなく、バンク5の上方に向かっても拡散されるためである。特に、画素の辺長Laが500μm以下の微小な画素サイズの場合、通常と比べて高い圧力で溶媒が蒸発するので、素子中央領域と素子端部領域とで蒸発速度差は大きくなる。
インク溜まりには、レベリングによって平坦化しようとする作用はあるが、素子中央領域と素子端部領域とで蒸発速度の差が大きくなると、インク溜まりの中で、蒸発速度の小さい素子中央領域から蒸発速度の大きい素子端部領域へとインク液が流れ込み、画素端部領域においては、素子中央領域から流れ込むインクに含まれる溶媒だけ蒸発して溶質(発光層材料)が堆積されていく。
その結果、図7(d)に示すように、発光層6の膜厚は、素子中央領域と比べて素子端部領域で大きくなる。すなわち、形成される発光層6の素子内での膜厚バラツキが生じることになる。
一方、実施例のように、圧力範囲Ps内でインクを乾燥すると、1画素の辺長Laが500μm以下の微小な画素サイズであっても、溶媒蒸発速度が小さく抑えられるので、図7(a)の矢印で示すように、素子中央領域の蒸発速度と素子端部領域の蒸発速度の差も小さくなる。従って、インク溜まり中でインク液が対流しようとする力は弱められ、その結果、レベリングによって平坦化しようとする作用によって、図7(b)に示すように、発光層6の素子中央領域と素子端部領域とで膜厚差が小さく抑えられる。
なお、図6(a)に示す実施例では、第2期間T2において、乾燥室21の圧力を一定の停止圧力P1で停止させるようにしたが、圧力範囲Ps内で圧力が変動しても同様の効果が得られる。
〈実験1〉上記効果を確認するために以下のように実験を行った。
凹部形成:
平らなガラス基板上に、感光材料をスピン塗布して、フォトリソグラフィー法でパターンニングすることによってバンクを形成すると共に、バンクどうしの間に縦長の溝(長方形状凹部)を形成した。
図8は、バンクを形成した基板を示す上面図及び断面図である。
図中に示すように、溝の長さは8.0mm、横幅が65μmであって、この溝の中で、縦318μm×横65μmの区画が1つのサブピクセルに相当する。
インク製造:
溶質として、ポリフルオレンポリマー(Poly(9,9-di-n-dodecylfluorenyl-2,7-diyl)、アルドリッチ製)を用い、溶媒として安息香酸ブチル(沸点242℃)を用いた。
天秤で、安息香酸ブチルを99.0gと、ポリフルオレンポリマーを1.0g秤量し、バイオシェイカー(溶解温度:60℃、回転数:100rpm)で24時間振動させて、十分に溶解させることによってインクを製造した。製造されたインクの濃度は1.0wt%である。
インク充填:
ガラス基板上に形成した各溝に、インクジェット塗布方式でインクを充填した。インク充填量は25滴/素子とした。
乾燥:
乾燥は、実施例の乾燥方法と、比較例の乾燥方法とで行い、それぞれ、基板上に形成された発光層の素子内の膜厚分布(バンク5と直交する方向)を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
また、各基板に形成された発光層について、膜厚の最大値,最小値、平均値を測定し、膜厚バラツキ度={(膜厚の最大値−膜厚の最小値)÷2÷膜厚の平均値×100}によって、膜厚バラツキ度を算出した。
ここで、膜厚の最大値については、図9に示すように、発光層表面上において、溝の底面から高さ200nmの点Aをとり、この点Aから7.5μm内側に入った位置Bにおける発光層の膜厚を、最大膜厚とする。これは、有機EL素子の駆動時において、発光層の中でも点Bどうしの間の領域に電圧がかかり、この領域が有効画素の範囲と考えられるので、それに基づいて経験上決めている。
図10(a),(b)は、実施例の乾燥方法で乾燥した場合と、比較例の乾燥方法で乾燥した場合とで、基板上に形成された発光層の素子内の膜厚分布(バンク5と直交する方向)を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した結果を示すものである。図中、○で囲んだ部分が、1素子分の発光層の膜厚分布を示している。
平均膜厚は実施例では81.1nm、比較例では81.4nmとほぼ同等であるが、実施例では、図10(a)に示すように、形成された発光層の膜厚は素子内で均一的であって、膜厚バラツキ度も3.2%と小さいのに対して、比較例では、図10(b)に示すように、形成された発光層は、素子内での膜厚に差があり、膜厚バラツキ度は14.0%であった。
この結果は、実施例の乾燥方法で乾燥することによって、画素の辺長Laが500μm以下の微小な画素サイズの場合にも、基板1上に平坦な形状の発光層6を形成できることを裏付けている。
膜厚バラツキ度について:
膜厚バラツキ度の値が小さいほど、素子内における膜厚の均一性が良好、すなわち膜の平坦性が良好と評価することができる。
Figure 2011086389
表2には、「膜厚平均値に対する最大値・最小値の許容範囲」と「膜厚バラツキ度」との対応関係を示している。
また、膜厚最大値と膜厚最小値の数値例も記載している。膜厚平均値はいずれも80nmである。
例えば、「膜厚平均値に対する最大値・最小値の許容範囲」が±10%というのは、(膜厚最大値(88nm)が膜厚平均値(80nm)の1.1倍以下、膜厚平均値(80nm)が膜厚最小値(72nm)の1.1倍以下に相当し、膜厚バラツキ度10以下に相当する。
膜厚バラツキ度が30以下であれば、ある程度平坦性を有すると評価できるが、平坦性が十分と評価するには、膜厚バラツキ度は10以下であることが望ましく、さらに8以下であることが望ましい。このような観点から、表2には「評価」の欄に、膜厚バラツキ度75以上では×が記載され、膜厚バラツキ度30、19では△が記載され、膜厚バラツキ度10以下では○が記載されている。
〈実験2〉
圧力範囲Psとして適当な範囲を調べるために、上記実施例のように停止圧力P1で圧力維持する乾燥方法で、停止圧力及び停止時間をいろいろな値に変更しながら乾燥を行った。そして、各条件下で形成された各発光層について、実験1と同様に膜厚分布を測定し、膜厚バラツキ度を算出した。
停止圧力は、20000〜100000Paの範囲内で変更し、停止時間は5〜180secの範囲内で変更した。
形成された発光層の膜厚はいずれも70〜90nmの範囲内にあった。
表3にその結果を示す。
Figure 2011086389
表中において、「!」は、形成された発光層に溶媒が残存していて、未乾燥であることを示している。
表3の結果に基づいて以下のように考察される。
停止圧力が低いほど、膜厚バラツキ度が大きくなる傾向にある。
停止時間を60sec以上に設定した場合、停止圧力が20000Pa〜90000Paの範囲(溶媒の飽和蒸気圧に対して1333倍〜6000倍の範囲)にあれば、膜厚バラツキ度が10以下であって、膜の平坦性が良好である。
特に、停止圧力が比較的高い70000Pa〜90000Paの範囲(溶媒の飽和蒸気圧に対して4667〜6000倍の範囲)では、膜厚バラツキ度が極めて小さく、膜の平坦性が大変良好である。
また、停止圧力が20000Pa〜50000Paの範囲(溶媒の飽和蒸気圧に対して1333倍〜3333倍の範囲)では、停止時間が10sec以下でも、膜厚バラツキ度は10以下の値が得られており、膜の平坦性は良好である。
なお、停止圧力20000Paでは、膜厚バラツキ度が10に近い値であるが、停止圧力が20000Paよりも低い範囲では膜厚バラツキ度が10を超えると予想される。
圧力範囲Psについての考察:
上記のように、画素サイズが1辺数百μm程度以下と微小な場合、通常の飽和蒸気圧より2桁〜3桁程度高い圧力でインクから溶媒が蒸発するので、乾燥室21の圧力を大気圧から減圧した後、溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満(90000Pa以下)の圧力範囲Psで維持しながら溶媒を蒸発させることによって、発光層を平坦に形成できる効果が得られる。
Figure 2011086389
また、上記実験2の結果、沸点が240℃の溶媒Bの場合、停止圧力が20000〜90000Paの範囲において発光層に優れた平坦性が得られることが示されたが、沸点が170℃の溶媒A、沸点270℃の溶媒Cについても同様の実験を行った結果、20000〜90000Paの範囲で優れた平坦性が得られた。
従って、沸点170℃〜300℃の溶媒を用いた場合、圧力範囲Psとして、20000〜90000Paが適している。
なお、表4には、沸点170℃の溶媒A(飽和蒸気圧45Pa)、沸点240℃の溶媒B(飽和蒸気圧15Pa)、沸点270℃の溶媒C(飽和蒸気圧11Pa)について、溶媒の飽和蒸気圧、並びに20000〜90000Paの範囲を、(飽和蒸気圧に対する倍率)に換算した範囲で示している。
[実施の形態2]
上記実施の形態1では、有機EL素子の発光層を形成する例を示したが、一般に素子の層をウェット法で形成するときに、上述した乾燥方法を適用することによって、平坦な層を形成できる。
ここでは、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイに用いられるボトムゲート型トランジスタ素子と、トップゲート型トランジスタ素子を製造する上で、その有機半導体層を形成するのに適用する例を説明する。
<ボトムゲート型トランジスタ素子の製造方法>
ボトムゲート型トランジスタ素子50の製造方法について、図11を参照しながら説明する。
ガラス基板、プラスチック基板等からなる基板51の上にG電極52を形成する(図11(a))。G電極52は、例えばCr膜(5nm以下)とAu膜(100nm程度)の積層膜である。
G電極52の上を覆ってゲート絶縁層53を形成する(図11(b))。このゲート絶縁層53は、例えばポリマー絶縁層である。
ゲート絶縁層53の上に、S電極54とD電極56とを離間して配置し、両者の間に微細なギャップ空間55を形成する(図11(c))。S電極54及びD電極56としては、アルミニウム、クロム、モリブデンクロム、チタン、金、銀、銅等の導電性金属、或いは、ポリチオフェン誘導体等の有機導電体を用いることができる。ギャップ空間55は、微細な正方形状であって、その辺の長さは、図3に示す画素サイズ程度の大きさである。
次に、S電極54とD電極56とのギャップ空間55上に、有機半導体材料の多結晶体からなる有機半導体層58を形成する。
有機半導体層58を形成する有機半導体材料としては、フルオレン−チオフェンコポリマー(F8T2),テトラベンゾポルフィリン(tetrabenzoporphyrin),オリゴチオフェン(Oligothiophene),ペンタセン(pentacene),ルブレン(rubren)等を用いることができる。
(有機半導体層58の形成)
安息香酸エチル等の非水系溶媒に有機半導体材料を含む有機半導体溶液57を準備し、
上記ギャップ空間55に、この有機半導体溶液57を充填する。この塗布は、ディスペンサ法、インクジェット法等を用いて行うことができる。溶液の充填量は1素子あたり1〜18000pLである。
図11(d)に示されるように、充填されたインク液滴の上面は凸状になる。
その後、このインクを充填した基板を、上記実施の形態1で説明したのと同様の方法で減圧乾燥する。
すなわち、凸状液滴の有機半導体溶液57を乾燥室内で減圧乾燥する際に、有機半導体溶液57に含まれる溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上大気圧未満(好ましくは20000〜90000Pa)の圧力範囲Psにおいて、乾燥室の圧力を一定時間維持しながら乾燥する。
これによって、有機半導体溶液57の液中で液の流動が生じるのが抑えられるので、ギャップ空間55内に、有機半導体材料が均一的に結晶化し、平坦な有機半導体層58が形成できる。このようにしてG電極が下層にあるボトムゲート型トランジスタ素子50が製造される。
なお、上記実施の形態1ではインクを充填する凹部が縦長の長方形状であったのに対して、本実施形態では、ギャップ空間55が正方形状であるが、同様に平坦な膜が得られる。
〈トップゲート型トランジスタ素子〉
次に、トップゲート型トランジスタ素子60の製造方法を、図12を参照しながら説明する。
基板61として、ガラス基板、プラスチック基板、又は、フレキシブル基板を用意する。
基板61上にS電極64を設け、S電極64と同一平面の面内外側に、S電極64を囲むようにD電極66を配置し、S電極64とD電極66との間にギャップ(凹部)65を形成する(図12(a))。このS電極64及びD電極66は、Cr又はAu材料を用いて形成する。
S電極64とD電極66との間の凹部65内に、次のように、有機半導体材料を結晶化させて、有機半導体層68を形成する。
<有機半導体層68の形成>
有機半導体材料が非水系溶媒に溶解された有機半導体溶液67を、凹部65に充填する。充填された有機半導体溶液67の液滴の上部が凸状となり、S電極64とD電極66の一部を覆う(図12(b))。
充填された有機半導体溶液67を乾燥させる。このとき上記実施の形態1で説明したのと同様の方法で減圧乾燥する。すなわち、凸状液滴の有機半導体溶液67を乾燥室内で減圧乾燥する際に、有機半導体溶液67に含まれる溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の範囲(好ましくは20000〜90000Pa)の圧力範囲Psにおいて、乾燥室の圧力を一定時間維持する。
これによって、凹部65内とS電極64とD電極66の一部を覆うように、有機半導体材料が均一的に結晶化し、平坦な有機半導体層68が形成できる(図12(c))。この有機半導体層68によってS電極64とD電極66とが電気的に接続される。
次に、S電極64、D電極66、有機半導体層68を覆うようにゲート絶縁層63を形成する(図12(d))。ゲート絶縁層63としては、例えば、絶縁性ポリマーを用いる。
次いで、ゲート絶縁層63の上にCr又はAu材料を用いてG電極62を形成する(図12(e))。
以上で、トップゲート型トランジスタ素子60を作製できる。
〈変形例〉
以上、実施の形態1,2に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られず、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、第2期間T2において、乾燥室21内の圧力を圧力範囲Ps内に維持する方法として、バルブ24の排気コンダクタンスを調整する方法を示したが、これに限られない。
例えば、真空ポンプ23を停止することによって、乾燥室21内の圧力を圧力範囲Ps内に維持することも可能である。あるいは、乾燥室21にリーク弁を設けておいて、真空ポンプ23を駆動させながら、リーク弁を調整することによって乾燥室21内の圧力を圧力範囲Ps内に維持することも可能である。
(2)上記実施の形態1では、基板上に複数のEL素子を形成する際に、バンクどうしの間に発光層を形成する場合について示したが、電荷注入輸送層などをバンクどうしの間にウェットで形成する場合も、同様に実施することができ、同様の効果が得られる。
(3)上記実施の形態1では、トップエミッション型有機ELディスプレイの発光層を形成する例を説明したが、ボトムエミッション型有機ELディスプレイの発光層を形成する場合にも適用可能である。また、有機EL素子の発光層以外に、有機EL素子の電荷輸送層、カラーフィルタなどの機能層を形成する際にも適用できる。
(4)さらに、実施の形態で説明した有機EL素子やトランジスタ素子以外に、プラスマディスプレイパネルのリブなどを形成したり、フラットパネルディスプレイのオーバーコート膜、フォトリソ加工を行うためのレジスト膜、液晶パネル用配向膜などを形成する際にも、本発明を適用できる。
本発明は、有機ELディスプレイをはじめとする有機ELパネルの機能層をウェット法で製造するのに適用することができる。有機ELディスプレイに適用すれば、素子内における機能層の膜厚を平坦化すると共に基板全体でも機能層を均一的に形成できるので、表示画質の向上にも寄与する。
また、有機ELパネルの他にも、一般に素子の薄膜をウェット法で形成するときにも有効である。
1 基板
2 電極
3 ITO層
4 ホール注入層
5 バンク
5a 凹部空間
6 発光層
6a インク
7 電子注入層
8 電極
9 封止層
10a,10b,10c 有機EL素子
20 乾燥装置
21 乾燥室
22 排気管
23 真空ポンプ
24 バルブ
25 圧力計
26 コントローラ
27 支持部
35 ピクセルバンク
45 ラインバンク
50 ボトムゲート型トランジスタ素子
51 基板
55 ギャップ空間
57 有機半導体溶液
58 有機半導体層
60 トップゲート型トランジスタ素子
61 基板
65 凹部
67 有機半導体溶液
68 有機半導体層
100 有機ELディスプレイ

Claims (17)

  1. 基板上の素子形成予定領域に、機能層形成材料が170℃以上300℃以下の沸点を有する溶媒に混合されてなる溶液を充填する充填工程と、
    前記溶液中の溶媒を、減圧雰囲気下で蒸発させる乾燥工程とを備える有機EL素子の機能層形成方法において、
    前記乾燥工程では、
    前記素子形成予定領域に溶液が充填された基板を乾燥室に収納し、
    当該乾燥室内の圧力を、前記溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の圧力範囲内に減圧した後、
    前記乾燥室内の圧力を前記圧力範囲内に一定時間維持しながら前記溶媒を蒸発させることを特徴とする有機EL素子の機能層形成方法。
  2. 前記乾燥工程において、
    前記一定時間は、
    10秒以上であることを特徴とする請求項1記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  3. 前記乾燥工程における前記圧力範囲が、
    20000Pa以上90000Pa以下であることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  4. 前記乾燥工程で形成される機能層の膜厚が5〜500nmとなるように調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  5. 前記機能層を、
    {(膜厚の最大値−膜厚の最小値)÷2÷膜厚の平均値×100}が10以下になるように調整することを特徴とする請求項4記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  6. 前記充填工程における素子形成予定領域はバンクによって囲まれ、バンク頂面から100〜6000nmの深さに底面が存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  7. 前記充填工程において、
    前記素子形成予定領域への溶液充填量は、1素子あたり1〜60000pLであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  8. 前記充填工程で充填する溶液は、
    前記機能層形成材料の濃度が0.1〜3.0wt%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  9. 前記乾燥工程において、
    大気圧から前記圧力範囲まで減圧するときの減圧速度は、
    10000Pa/sec以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  10. 前記乾燥工程において、
    前記基板の温度を0℃以上100℃以下に維持することを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  11. 前記乾燥工程において、
    前記一定時間経過した後、さらに前記乾燥室内の圧力を1000Pa以下まで減圧し、その後に大気圧に戻すことを特徴とする請求項1〜10のいずれか記載の有機EL素子の機能層形成方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載された機能層形成方法によって、有機EL素子の機能層を形成する工程を含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載された機能層形成方法によって形成された機能層を備える有機EL素子。
  14. 請求項13記載の有機EL素子を含む有機EL表示装置。
  15. 基板上の素子形成予定領域に、素子の層を形成する材料が170〜300℃の沸点を有する溶媒に混合されてなる溶液を充填する充填工程と、
    前記溶液中の溶媒を、減圧雰囲気下で蒸発させる乾燥工程とを備える素子の層形成方法において、
    前記乾燥工程では、
    前記素子形成予定領域に溶液が充填された基板を乾燥室に収納し、
    当該乾燥室内の圧力を、前記溶媒の飽和蒸気圧に対して100倍以上、大気圧未満の圧力範囲内に減圧した後、
    前記乾燥室内の圧力を前記圧力範囲内に一定時間維持しながら前記溶媒を蒸発させることを特徴とする素子の層形成方法。
  16. 前記充填工程で充填する溶液は、
    前記材料の濃度が0.1〜3.0wt%であることを特徴とする請求項15記載の素子の層形成方法。
  17. 前記乾燥工程で形成される層の膜厚が5〜2000nmとなるように調整することを特徴とする請求項15または16記載の素子の層形成方法。
JP2009236119A 2009-10-13 2009-10-13 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法 Withdrawn JP2011086389A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009236119A JP2011086389A (ja) 2009-10-13 2009-10-13 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009236119A JP2011086389A (ja) 2009-10-13 2009-10-13 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011086389A true JP2011086389A (ja) 2011-04-28

Family

ID=44079197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009236119A Withdrawn JP2011086389A (ja) 2009-10-13 2009-10-13 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011086389A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013118196A1 (ja) * 2012-02-10 2013-08-15 パナソニック株式会社 有機elパネルとその製造方法
JP2013235714A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Panasonic Corp 有機膜の製造方法
JP2014035911A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Panasonic Corp 有機膜の製造方法と有機elパネルの製造方法
WO2018131616A1 (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 株式会社Joled 有機el表示パネルの製造方法、及びインク乾燥装置
JP2020010028A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP2020010027A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP2020010026A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013118196A1 (ja) * 2012-02-10 2013-08-15 パナソニック株式会社 有機elパネルとその製造方法
JPWO2013118196A1 (ja) * 2012-02-10 2015-05-11 株式会社Joled 有機elパネルとその製造方法
US9401477B2 (en) 2012-02-10 2016-07-26 Joled Inc. Organic EL panel and method for manufacturing same
JP2013235714A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Panasonic Corp 有機膜の製造方法
JP2014035911A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Panasonic Corp 有機膜の製造方法と有機elパネルの製造方法
JPWO2018131616A1 (ja) * 2017-01-10 2019-07-04 株式会社Joled 有機el表示パネルの製造方法、及びインク乾燥装置
WO2018131616A1 (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 株式会社Joled 有機el表示パネルの製造方法、及びインク乾燥装置
US10879501B2 (en) 2017-01-10 2020-12-29 Joled Inc. Method for manufacturing organic EL display panel, and ink drying device
JP2020010028A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP2020010027A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP2020010026A (ja) * 2018-06-29 2020-01-16 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP7319843B2 (ja) 2018-06-29 2023-08-02 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP7319841B2 (ja) 2018-06-29 2023-08-02 住友化学株式会社 有機el素子用組成物
JP7319842B2 (ja) 2018-06-29 2023-08-02 住友化学株式会社 有機el素子用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6014883B2 (ja) 有機発光素子、有機el表示パネル、有機el表示装置、および塗布型デバイスと、これらの製造方法
US8927976B2 (en) Organic EL element and production method for same
JP5612693B2 (ja) 有機el素子およびその製造方法
CN102106186B (zh) 有机电致发光显示面板
JP5096648B1 (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
US11228005B2 (en) Organic el display panel having dummy light emitting layers and method for manufacturing organic el display panel having dummy light emitting layers
JP5938669B2 (ja) 有機発光素子の製造方法、有機発光素子、有機表示装置、有機発光装置、機能層の形成方法、機能性部材、表示装置および発光装置
WO2013190847A1 (ja) 有機発光素子およびその製造方法
JP2011086389A (ja) 有機el素子の機能層の製造方法、有機el素子及び素子の層形成方法
JP5934961B2 (ja) 有機発光素子用インク、および当該インクの製造方法
JP2010097956A (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP2009200062A (ja) 有機elディスプレイパネル、およびその製造方法
US9755193B2 (en) Bank repair method, organic EL display device, and production method for same
JP6082917B2 (ja) 発光素子およびトランジスタ
WO2012017501A1 (ja) 有機el素子およびその製造方法
JP2007095608A (ja) 電気光学装置、電子機器、および電気光学装置の製造方法
JP2006114480A (ja) 有機電界発光表示装置及びその製造方法
JP2004319119A (ja) 表示装置及びその製造方法
WO2015166647A1 (ja) 有機発光デバイスの機能層の形成方法及び有機発光デバイスの製造方法
JP2011071013A (ja) 有機el装置の機能層の製造装置および製造方法
JP2009043499A (ja) 有機el素子用基板及びその製造方法
JP2011044380A (ja) 有機el素子の機能層の製造装置および製造方法
JP2006196298A (ja) 有機el表示装置の製造方法
JP6057052B2 (ja) 表示素子、及び表示素子の製造方法
JP2007194113A (ja) 電子装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130108