JP2011085595A - Memsデバイス - Google Patents

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Akira Tomoida
亮 友井田
Kazuo Eda
和夫 江田
Masanao Kamakura
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Abstract

【課題】枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、その塊体の可動量を検出することで、加速度や角速度などを検出するようにしたMEMSデバイスにおいて、気密性を劣化させないようにする。
【解決手段】塊体6への駆動信号の供給や前記塊体6の可動量に対応した検出信号を取出すための電極12が設けられる側の封止板21に半導体基板を用い、このことを利用して、完全に孔を形成せず、デバイス外部側から電極12側へ凹部23を形成し、その凹部21の内壁から裏面までを不純物の拡散によって低抵抗領域24として導電性を持たせ、その低抵抗領域24を外部電極とする。したがって、貫通孔を形成しないので、ガラス基板で生じるようなチッピングが生じず、気密性を劣化させない配線構造を実現することができるとともに、導電不良を抑えることもでき、信頼性を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いた、いわゆる櫛歯型静電容量センサなどとして好適に実施され、枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、その塊体の可動量を検出することで、加速度や角速度などの物理量を検出するようにしたMEMSデバイスに関し、特に配線の外部への引出し構造に関する。
上述のように枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止して成るMEMSデバイスにおいて、一般的なセンサ基板1の構造を図8に示す。このセンサ基板1は、櫛歯型電極2を備え、ジャイロセンサを構成するものであり、図9はこのセンサ基板1を用いたMEMSデバイス3の配線構造を示す縦断面図であり、図9は図8の切断面線A−Aから見ている。このMEMSデバイス3における配線構造は、特許文献1に示されたものと同様である。
前記センサ基板1は、内部に開口部4を有する矩形のフレーム5と、前記開口部4内に位置して前記フレーム5に対して可動する塊体6と、弾性を有するとともに前記フレーム5と連結されて前記塊体6を支持するビーム8と、前記塊体6の可動量に対応した検出信号を取出すための前記櫛歯型電極2とを備えて構成される。このセンサ基板1には、前記フレーム5の上下面に、上側封止板10および下側封止板11がそれぞれ接合されて、前記開口部4内が気密に封止されている。前記下側封止板11には、前記塊体6と相対する位置に、該塊体6を駆動させるための駆動電極12が設けられている。
そして注目すべきは、この従来技術では、前記上側封止板10および下側封止板11はガラス基板から成り、シリコンなどから成るセンサ基板1には陽極接合によって接合され、前記下側封止板11において、前記櫛歯型電極2や前記駆動電極12と相対する位置には、該下部封止板11の表裏面間を貫通する貫通孔13が形成され、その貫通孔13の内壁には外部の電極に接続される金属膜14が形成されていることである。
図10は、上述のように構成されるMEMSデバイス1における下側封止板11の製造方法を説明するための図である。先ず、図10(a)から図10(b1)で示すように、該下側封止板11となるガラス基板の一方の面において、前記駆動電極12に対応した位置には、スパッタ法、蒸着法またはCVD法などによって、銅やニッケルなどの導電性を有する材料で前記駆動電極12が形成される。次に、図10(c1)で示すように、レーザ加工などで前記ガラス基板の所定の位置に表裏面間を貫通するように前記貫通孔13が形成される。続いて、図10(d1)で示すように、前記スパッタ法、蒸着法またはCVD法などによって、前記貫通孔13の内面および前記駆動電極12において前記貫通孔13に露出した裏面には、銅やニッケルなどの導電性を有する材料によって前記金属膜14が形成される。この後、前記センサ基板1に接合される。
あるいは、前記図10(a)から図10(b2)で示すように、陽極接合、拡散接合、ダイボンド材による接着等によって、センサ基板1に下側封止板11が接合され、図10(c2)で示すように、レーザ加工などで下側封止板11の所定の位置に表裏面間を貫通するように貫通孔13が形成され、さらに図10(d2)で示すように、前記スパッタ法、蒸着法またはCVD法などによって、前記貫通孔13の内面および前記駆動電極12において前記貫通孔13に露出した裏面には、銅やニッケルなどの導電性を有する材料によって前記金属膜14が形成される。
特開平7−128365号公報
しかしながら、上述のような従来技術では、レーザ加工等によって下側封止板11に貫通孔13を形成する工程(図10(c1)(c2))において、貫通孔13の周縁部に、ガラス加工に特有のチッピング等のダメージが生じるという問題がある。図11(a)で示すように前記チッピング15が小さい場合は、該チッピング15は前記駆動電極12の範囲内で留まり、また図11(b)で示すように前記貫通孔13の内周面から駆動電極12の裏面は前記金属膜14によって覆われ、MEMSデバイス1内の気密は確保されている。
これに対して、図12(a)で示すように前記チッピング15が大きい場合は、該チッピング15は前記駆動電極12の範囲からはみ出し、また図12(b)で示すように前記貫通孔13の内周面から駆動電極12の裏面に対して、前記金属膜14は充分なカバレッジが得られない。これらの場合、MEMSデバイス1内の気密性が悪化し、塊体6の駆動を妨げ、性能が劣化するとともに、導電不良を招く。
本発明の目的は、気密性を有するMEMSデバイスにおいて、気密性を劣化させない配線構造を実現することができるとともに、導電不良を抑えることができるMEMSデバイスを提供することである。
本発明のMEMSデバイスは、枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、前記センサ基板と前記封止板の少なくとも一方との間に、前記塊体への駆動信号の供給および/または前記塊体の可動量に対応した検出信号を取出すための内部電極を有するMEMSデバイスにおいて、前記少なくとも一方の封止板は半導体基板から成るとともに、該半導体基板の表面側に、前記内部電極に向けて凹部を有し、該凹部の内壁の底面及び周面、並びに前記底面から該半導体基板の裏面に亘って不純物の拡散による低抵抗領域となり、前記半導体基板の裏面の低抵抗領域を覆って前記内部電極が設けられ、前記低抵抗領域を外部電極とすることを特徴とする
上記の構成によれば、枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、その塊体の可動量を検出することで、加速度や角速度などの物理量を検出するようにしたMEMSデバイスにおいて、従来は前記上下一対の封止板は、シリコンなどから成る前記センサ基板と接合性の良好なガラス基板などが用いられていたのに対して、本発明では、半導体基板が前記センサ基板と接合可能となったことから、前記塊体への駆動信号の供給や前記塊体の可動量に対応した検出信号を取出すための内部電極が設けられる側の封止板には、半導体基板を用いる。
そして、前記デバイス外部から前記内部電極への配線構造としては、従来では前記ガラス板の表裏を連通する孔を形成し、その孔内にメッキなどで導体を形成していたのに対して、本発明では、前記封止板が半導体基板であるので、完全に孔を形成せず、デバイス外部側から内部電極側へ凹部を形成し、その凹部の内壁の底面及び周面、並びに前記底面から該半導体基板の裏面に亘って、不純物の拡散によって低抵抗領域として導電性を持たせ、前記半導体基板の裏面の低抵抗領域を覆って前記内部電極を設け、前記低抵抗領域を外部電極とする。
したがって、気密性を有するMEMSデバイスにおいて、気密性を劣化させない配線構造を実現することができるとともに、導電不良を抑えることもでき、信頼性を向上することができる。
た、本発明のMEMSデバイスは、前記凹部の内面に、金属膜をさらに有することを特徴とする
上記の構成によれば、前記凹部の内面に、蒸着などで金属膜をさらに設けることで、前記低抵抗領域よりも導電性の高いこの金属膜によって、外部電極の電気抵抗を低減することができる。
さらにまた、本発明のMEMSデバイスでは、前記半導体基板は、SOI基板であることを特徴とする
上記の構成によれば、前記半導体基板に凹部を形成する際に、異方性エッチングを行うことになるが、その半導体基板をSOI基板とし、絶縁層を前記凹部の底部の厚さより内方に形成しておくことで、異方性エッチングを先ず前記絶縁層で停止させ、その後にその絶縁層をエッチングで除去すると、残された底部の厚みは、気密性を確保することができるとともに、導電性を確保することができる前記低抵抗領域に適した厚みとなり、工程管理を簡略化することができる。
本発明のMEMSデバイスは、以上のように、枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、その塊体の可動量を検出することで、加速度や角速度などの物理量を検出するようにしたMEMSデバイスにおいて、前記塊体への駆動信号の供給や前記塊体の可動量に対応した検出信号を取出すための内部電極が設けられる側の封止板に半導体基板を用い、このことを利用して、完全に孔を形成せず、デバイス外部側から内部電極側へ凹部を形成し、その凹部の内壁の底面及び周面、並びに前記底面から該半導体基板の裏面に亘って、不純物の拡散によって低抵抗領域として導電性を持たせ、前記半導体基板の裏面の低抵抗領域を覆って前記内部電極を設け、前記低抵抗領域を外部電極とする。
それゆえ、気密性を有するMEMSデバイスにおいて、気密性を劣化させない配線構造を実現することができるとともに、導電不良を抑えることもでき、信頼性を向上することができる。
本発明の実施の第1の形態に係るMEMSデバイスにおける配線構造を示す縦断面図である。 図1で示すMEMSデバイスにおける下側封止板の製造方法を説明するための図である。 本発明による駆動電極付近の構造を示す図である。 本発明の実施の第2の形態に係るMEMSデバイスにおける配線構造を示す縦断面図である。 図4で示すMEMSデバイスにおける下側封止板の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施の第3の形態に係るMEMSデバイスにおける配線構造を示す縦断面図である。 図6で示すMEMSデバイスにおける下側封止板の製造方法を説明するための図である。 MEMSセンサにおける一般的なセンサ基板の構造を示す平面図である。 典型的な従来技術のMEMSデバイスにおける配線構造を示す縦断面図である。 図9で示すMEMSデバイスにおける下側封止板の製造方法を説明するための図である。 従来技術による駆動電極付近の構造を示す図である。 従来技術による駆動電極付近の構造を示す図である。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の第1の形態に係るMEMSデバイス20における配線構造を示す縦断面図である。このMEMSデバイス20も、ジャイロセンサであり、以下に示す各実施の形態のMEMSデバイス共、センサ基板1および上側封止板10は、前述の図8および図9で示す構成と同様で、図1は図8の切断面線A−Aから見た縦断面図であり、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。
注目すべきは、本発明では、下側封止板21が半導体基板から成るとともに、内部電極である櫛歯型電極2および駆動電極12に向けて凹部23を有し、該凹部23の内壁は不純物の拡散による低抵抗領域24となり、この低抵抗領域24を外部電極とすることである。
図2は、上述のように構成されるMEMSデバイス20における下側封止板21の製造方法を説明するための図である。たとえば300〜500μm程度の厚さを有する半導体基板において、該MEMSデバイス20の外側となる面の前記電極2,12に対応した位置に、図2(a)から図2(b)で示すように、たとえば水酸化カリウム水溶液(KOH)またはテトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ性溶液を用いたウェットエッチング等によって、その表面から、底部23aが厚さ5μm程度に至るまで異方性エッチングが施され、前記凹部23が形成される(第1の工程)。この厚さであれば、該下側封止板21の内外の気密を確保することができるとともに、前記不純物を該下側封止板21の内面(裏面)に亘って拡散することができる。前記厚さは、エッチング時間で管理することができる。
次に、図2(c)で示すように、たとえばボロン(B)やリン(P)等の不純物が、イオン注入法またはデポジット拡散法等によって、前記下側封止板21の凹部23の底面23aおよび斜面23bに注入され、不純物注入部25が形成される(第2の工程)。続いて、たとえば1100℃程度にした水蒸気と酸素との混合気体中での熱拡散等によって、前記不純物注入部25の不純物が、図2(d)で示すように、少なくとも凹部23の底面23aから、該下側封止板21の裏面に亘って、低抵抗領域となるまで拡散され、前記低抵抗領域24が形成される(第3の工程)。
その後、たとえば銅(Cu)、金(Au)またはアルミニウム(Al)等の導電性材料薄膜が、金属めっき法やスパッタ法等によって、図2(e1)で示すように前記下側封止板21の表面に積層され、所定形状にパターニングされることで前記駆動電極12が形成される。あるいは、陽極接合、拡散接合、ダイボンド材による接着等によって、図2(e2)で示すように、前記下側封止板21とセンサ素子1のフレーム5の固着部とが接合される(第4の工程)。こうして、前記図1で示すような配線構造が実現される。
このように本発明では、下側封止板21が半導体基板であることを利用して、完全に孔を形成せず、デバイス外部側から電極2,12側へエッチングによって凹部23を形成するので、図3(a)で示すように前記チッピングなどが生じることはない。また、その凹部23の内壁を不純物の拡散によって低抵抗領域24として導電性を持たせ、その低抵抗領域24を外部電極とするので、図3(b)で示すように前記凹部23の内周面から電極2,12の裏面は前記低抵抗領域24によって覆われ、MEMSデバイス20内の気密は確保されている。これによって、気密性を有するMEMSデバイス20において、気密性を劣化させない配線構造を実現することができるとともに、導電不良を抑えることもでき、信頼性を向上することができる。また、ガラス基板に比べて、シリコンなどの半導体基板の方が、加工が容易である。
なお、上述のような半導体基板同士の接合については、たとえば特開平10−92702号公報に、詳しく述べられている。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の第2の形態に係るMEMSデバイス30における配線構造を示す縦断面図である。このMEMSデバイス30は、前述のMEMSデバイス20に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、このMEMSデバイス30は、下側封止板31における前記凹部23の内面に、金属膜33をさらに有することである。
図5は、上述のように構成されるMEMSデバイス30における下側封止板31の製造方法を説明するための図である。たとえば300〜500μm程度の厚さを有する半導体基板31において、該MEMSデバイス30の外側となる面の前記電極2,12に対応した位置に、図(a)から図(b)で示すように、たとえば水酸化カリウム水溶液(KOH)またはテトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ性溶液を用いたウェットエッチング等によって、底部23aが厚さ5μm程度に至るまで異方性エッチングが施され、前記凹部23が形成される(第1の工程)。
次に、図5(c)で示すように、たとえばボロン(B)やリン(P)等の不純物が、イオン注入法またはデポジット拡散法等によって、前記下側封止板31の凹部23の底面23aに注入され、不純物注入部25が形成される(第2の工程)。続いて、たとえば1100℃程度にした水蒸気と酸素との混合気体中での熱拡散等によって、前記不純物注入部25の不純物が、図5(d)で示すように、少なくとも凹部23の底面23aが低抵抗領域となるまで拡散され、前記低抵抗領域24が形成される(第3の工程)。
その後、本実施の形態では、たとえば銅(Cu)やアルミニウム(Al)等を用いて、金属めっき法やスパッタ法等によって、図5(e)で示すように、前記凹部23の底面23aおよび斜面23bに前記金属膜33が形成される(第5の工程)。
続いて、前記図2(e1)および図2(e2)と同様に、たとえば銅(Cu)、金(Au)またはアルミニウム(Al)等の導電性材料薄膜を、金属めっき法やスパッタ法等によって、図5(f1)で示すように前記下側封止板31の表面に積層し、所定形状にパターニングすることで前記駆動電極12が形成され、あるいは陽極接合、拡散接合、ダイボンド材による接着等によって、図5(f2)で示すように、前記下側封止板31とセンサ素子1のフレーム5の固着部とが接合される(第4の工程)。こうして、前記図4で示すような配線構造が実現される。
このように構成することで、前記低抵抗領域24よりも導電性の高いこの金属膜33によって、外部電極の電気抵抗を低減することができる。また、不純物の注入において、凹部23の底面23aには充分なドーズ量を得ることができるけれども、斜面23bには、その傾斜が急になるとドーズ量が確保しにくい。したがって、上述のようにその斜面23bの部分を金属膜33で覆うことで、底部23aに適切なドーズ量で注入を行うことができるとともに、注入時間を短くすることができる。
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施の第3の形態に係るMEMSデバイス40における配線構造を示す縦断面図である。このMEMSデバイス40は、前述のMEMSデバイス30に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、このMEMSデバイス40は、下側封止板41が、SOI基板から成ることである。SOI基板は、支持層41a上に、中間絶縁層41bを介してシリコンから成る活性層41cが積層されて構成されており、前記活性層41cが前記凹部23の底面23aとなる。
図7は、上述のMEMSデバイス40における下側封止板41の製造方法を説明するための図である。たとえば支持層41aが400μm程度、中間絶縁層41bが0.5μm程度、活性層41cが5μm程度の膜厚を有するSOI基板の支持層41a側の面の前記電極2,12に対応した位置に、図7(a)から図7(b)で示すように、たとえば水酸化カリウム水溶液(KOH)またはテトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ性溶液を用いたウェットエッチング等によって、前記SOI基板の中間絶縁層41bが露出するまで、支持層41aに異方性エッチングが施される(第1−1の工程)。次に、露出した中間絶縁層41bが、図7(c)で示すように活性層41cが露出するまで、ドライエッチング等が施され、該活性層41cが底部23aとなり、前記支持層41aおよび中間絶縁層41bが斜面23bとなる凹部23が形成される(第1−2の工程)。
次に、図7(d)で示すように、たとえばボロン(B)やリン(P)等の不純物が、イオン注入法またはデポジット拡散法等によって、前記SOI基板の凹部23の底面23aとなる活性層41cに注入され、不純物注入部25が形成される(第2の工程)。続いて、たとえば1100℃程度にした水蒸気と酸素との混合気体中での熱拡散等によって、前記不純物注入部25の不純物が、図7(e)で示すように、底面23aの活性層41cが低抵抗領域となるまで拡散され、前記低抵抗領域24が形成される(第3の工程)。
続いて、前記図5(e)と同様に、たとえば銅(Cu)やアルミニウム(Al)等を用いて、金属めっき法やスパッタ法等によって、図7(f)で示すように、前記凹部23の底面23aおよび斜面23bに前記金属膜33が形成される(第5の工程)。
その後、前記図2(e1)および図2(e2)ならびに図5(f1)および図5(f2)と同様に、たとえば銅(Cu)、金(Au)またはアルミニウム(Al)等の導電性材料薄膜を、金属めっき法やスパッタ法等によって、図7(g1)で示すように前記下側封止板41の表面に積層し、所定形状にパターニングすることで前記駆動電極12が形成され、あるいは陽極接合、拡散接合、ダイボンド材による接着等によって、図7(g2)で示すように、前記下側封止板41とセンサ素子1のフレーム5の固着部とが接合される(第4の工程)。こうして、前記図6で示すような配線構造が実現される。
このように構成することで、下側封止板41に凹部23を形成するために異方性エッチングを行うにあたって、その下側封止板41がSOI基板であるので、異方性エッチングは先ず中間絶縁層41bで停し、その後にその中間絶縁層41bをエッチングで除去すると、残された底部23aの厚みは、気密性を確保することができるとともに、導電性を確保することができる前記低抵抗領域24に適した厚みとなり、工程管理を簡略化することができる。
なお、上側封止板10に電極が設けられる場合には、その上側封止板10が半導体基板で構成されてもよく、上下両側の封止板に電極が設けられる場合には、それらが共に半導体基板で構成されてもよい。
1 センサ基板
2 櫛歯型電極
4 開口部
5 フレーム
6 塊体
8 ビーム
10 上側封止板
12 駆動電極
20,30,40 MEMSデバイス
21,31,41 下側封止板
23 凹部
23a 底面
23b 斜面
24 低抵抗領域
25 不純物注入部
33 金属膜
41a 支持層
41b 中間絶縁層
41c 活性層

Claims (3)

  1. 枠体内にビームを介して塊体が変位自在に支持されて成るセンサ基板を上下一対の封止板で気密に封止し、前記センサ基板と前記封止板の少なくとも一方との間に、前記塊体への駆動信号の供給および/または前記塊体の可動量に対応した検出信号を取出すための内部電極を有するMEMSデバイスにおいて、
    前記少なくとも一方の封止板は半導体基板から成るとともに、該半導体基板の表面側に、前記内部電極に向けて凹部を有し、該凹部の内壁の底面及び周面、並びに前記底面から該半導体基板の裏面に亘って不純物の拡散による低抵抗領域となり、前記半導体基板の裏面の低抵抗領域を覆って前記内部電極が設けられ、前記低抵抗領域を外部電極とすることを特徴とするMEMSデバイス。
  2. 前記凹部の内面に、金属膜をさらに有することを特徴とする請求項1記載のMEMSデバイス。
  3. 前記半導体基板は、SOI基板であることを特徴とする請求項1または2記載のMEMSデバイス。
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