JP2011084994A - 側溝ブロックとこれに用いる集水桝及びその施工方法 - Google Patents

側溝ブロックとこれに用いる集水桝及びその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ケーブル類の追加又は交換に容易に対応できるとともに、メンテナンス作業が容易な側溝ブロックを提供する。
【解決手段】 本発明は、ケーブル類4を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロック1に関する。この側溝ブロック1は、左右の側壁部14とその下端部同士を繋ぐ底壁部15とを一体に有する、上方が開放されたブロック本体11と、ブロック本体11の上方開放部からその内空断面の上部側に着脱自在に嵌め込まれた、長手方向に貫通する排水路22を断面内部に有する排水ブロック12とを備える。また、ブロック本体11の内空断面における排水ブロック12よりも下方の部分はケーブル類4の収納空間18になっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックと、これに用いる集水桝及びその側溝ブロックの施工方法に関する。
配電線、電話線及び光ファイバー等の各種のケーブル類を地中に埋設すれば、災害時の緊急輸送道路の確保、円滑な消防活動、台風・地震等の災害時に強い街づくり、高度情報化に向けての電力の安定した供給、及び、通信の信頼性の向上等を図ることができる。
そこで、特に都市部においては、機能的な道路空間を形成しかつ美しい街並みを実現するため、歩道に埋設した電線共同溝(C・C・BOX)にケーブル類を纏めて収納することにより、道路を無電柱化することが進められている。
かかる電線共同溝は、家屋へのケーブル類の引き込み距離を出来るだけ短くするため、歩道の官民境界部に沿って設置されることが好ましい。
しかし、歩道の官民境界部には、家屋からの生活排水を下水に流す側溝ブロックが設置されている場合が多いため、電線共同溝を設置したい位置が既に側溝ブロックが設置されている位置と重複することがある。
そこで、ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロック(以下、「ハイブリッド型の側溝ブロック」ということがある。)が提案されている。
このハイブリッド型の側溝ブロックとしては、従来2つのタイプがある。このうち、第1のタイプは、上方が開放された断面ほぼU字型のブロック本体と、その上方開放部を閉塞する蓋部材とを備えており、ブロック本体の側壁部を長手方向に貫通する貫通孔にケーブル類を収納するようにしたものである(特許文献1及び2参照)。
また、第2のタイプは、上方が開放された断面ほぼU字型のブロック本体と、その上方開放部を閉塞する蓋部材とを備えており、ブロック本体の側壁部の内面にケーブル類の保持部材を突設するとともに、ブロック本体の底部に下水の排水路を形成したものである(特許文献3参照)。
特開2003−147846号公報 特開2008−215053号公報 特許第2523083号公報
従来のハイブリッド型の側溝ブロックのうち、上記第1のタイプでは、ブロック本体の側壁部を長手方向に貫通する貫通孔によってケーブル類の収納空間を形成しているので、ケーブル類を追加又は変更するのに非常に手間がかかるという欠点がある。
すなわち、第1のタイプでは、ブロック本体の断面内部にケーブル類の収納空間(貫通孔)が形成されているので、ブロック本体を埋設した後にケーブル類を追加又は交換することとなった場合には、ブロック本体の側壁部を外部に露出させるために、その側方の地盤を掘り返す必要があり施工が煩雑となる。
これに対して、第2のタイプでは、ブロック本体の側壁部の内面に突設した保持部材にケーブル類を保持させる構造であるから、ケーブル類の追加又は交換については簡単に行うことができる。
しかし、第2のタイプでは、上記保持部材が側壁部の内面に突設され、下水の排水路がブロック本体の底部に形成されているので、ケーブル類が邪魔になってブロック本体の底部に清掃具が入り難く、汚泥除去のための清掃等のメンテナンスが行い難いという欠点がある。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑み、ケーブル類の追加又は交換に容易に対応できるとともに、メンテナンス作業が容易な側溝ブロックを提供することを目的とする。
(1) 本発明の側溝ブロックは、ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックであって、左右の側壁部とその下端部同士を繋ぐ底壁部とを一体に有する、上方が開放されたブロック本体と、前記ブロック本体の上方開放部からその内空断面の上部側に着脱自在に嵌め込まれた、長手方向に貫通する排水路を断面内部に有する排水ブロックとを備えており、前記ブロック本体の内空断面における前記排水ブロックよりも下方の部分が前記ケーブル類の収納空間になっていることを特徴とする。
本発明の側溝ブロックによれば、ブロック本体の上方開放部からその内空断面の上部側に排水ブロックが着脱自在に嵌め込まれており、ブロック本体の内空断面における排水ブロックよりも下方の部分がケーブル類の収納空間になっているので、排水ブロックを吊り上げてブロック本体から取り外すことにより、ケーブル類の収納空間を開放することができる。
このため、ケーブル類の追加又は交換を行う際に、ブロック本体の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類の追加又は交換に容易に対応することができる。
また、本発明の側溝ブロックによれば、ブロック本体の内空断面の上部側に排水ブロックが嵌め込まれ、ブロック本体の内空断面における排水ブロックよりも下方の収容空間にケーブル類が収納されているので、排水ブロックの排水路を清掃する際にケーブル類が邪魔になることがなく、汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
(2) 本発明の側溝ブロックにおいて、ブロック本体の内空断面の上部側に排水ブロックを保持するためには、例えば、ブロック本体の側壁部の内面に打ち込んだアンカー部材で排水ブロックを支持することが考えられるが、この場合、アンカー部材の材料費と打設手間によって製作コストが嵩むことになる。
そこで、前記ブロック本体の前記側壁部の内面に、前記排水ブロックの左右両縁部を支持する段差部が当該ブロック本体の長手方向に沿って延設されていることが好ましい。この場合、上記アンカー部材を設けなくても、ブロック本体の内空断面の上部側に排水ブロックを保持できるので、製作コストを安価に抑えることができる。
(3) また、ブロック本体の側壁部の内面に段差部を形成する場合において、その段差部の上面に、前記ブロック本体の長手方向に延びる通水路を形成しておけば、排水ブロックから漏れ出た排水の一部又は全部が通水部で排水されるようになる。
このため、排水ブロックから漏れ出た排水がケーブル類の収納空間に至ることに伴う当該ケーブル類の劣化を、出来るだけ抑制することができる。
(4) 本発明の側溝ブロックにおいて、前記排水ブロックは、当該ブロックを吊り上げるための吊り上げ器具が係合する係合部を有することが好ましい。
この場合、上記吊り上げ器具を係合部に係合させることができるので、吊り上げ器具を用いた排水ブロックの取り外し作業を容易に行うことができる。
(5) より具体的には、前記排水ブロックが、左右の側壁とその下端部同士を繋ぐ底壁とを一体に有する、上方が開放されたブロック体よりなる場合には、前記係合部は、前記両側壁の内面に形成された係合溝より構成することができる。
(6) また、前記排水ブロックが、表面水を前記排水路に排水を導くための当該排水路より細幅の導水スリットが上壁部分に形成されたブロック体よりなる場合には、前記係合部は、前記導水スリットの幅方向両側に形成された引っ掛け部より構成することができる。
(7) 本発明の集水桝は、上記本発明の側溝ブロックに用いる集水桝であって、前記ブロック本体に収納された前記ケーブル類を真っ直ぐな状態で通過させることができ当該ケーブル類のハンドホール部としての機能を併有するケーブル収納部と、前記排水ブロックからの排水を取り込む集水室と、を備えていることを特徴とする。
本発明の集水桝によれば、ケーブル収納部が、ブロック本体に収納されたケーブル類を真っ直ぐな状態で通過させることができるので、集水桝が設置される個所においても、ケーブル類を湾曲させたり折れ曲げたりする必要がなく、ケーブル類の敷設作業が容易になるという利点がある。
また、本発明の集水桝によれば、ケーブル収納部がケーブル類のハンドホール部としての機能を併有するので、既設のケーブル類に対して定期的に行われる点検や配線については、側溝ブロックの区間で排水ブロックを取り外さなくても、当該ケーブル収納部において行うことができる。
(8) また、本発明の集水桝において、前記集水室は、前記ケーブル収納部の幅方向道路側にオフセットした位置に配置されていることが好ましい。
この場合、集水室がケーブル収納部に対して高さ方向で干渉しなくなるので、集水室の深さを必要に応じて任意に決定することができ、当該集水桝の集水能力を十分に確保できるようになる。
(9) 本発明の施工方法は、上記本発明の側溝ブロックの施工方法であって、次の工程(a)〜(c)を含むものである。
(a) 上端が道路面と一致するように前記ブロック本体を埋設する工程
(b) 前記ブロック本体の内空断面の底部に前記ケーブル類を収納する工程
(c) 前記ブロック本体の内空断面の上部側に前記排水ブロックを嵌め込む工程
この施工方法によれば、ブロック本体の埋設作業(工程(a))が完了した後に、その埋設されたブロック本体の内空断面に対して、ケーブル類の収納(工程(b))と排水ブロックの嵌め込み(工程(c))とが順に行われる。
(10) 本発明の第2の側溝ブロックは、ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックであって、左右の側壁部とその中間部同士を繋ぐ中間壁部とを一体に有する、上方及び下方が開放されたブロック本体を備えており、前記ブロック本体は、前記中間壁部の上方の内空断面が排水路であり、かつ、前記中間壁部の下方の内空断面が前記ケーブル類の収納空間となっており、当該ブロック本体を吊り上げるための吊り上げ装置が係合する係合部を有することを特徴とする。
本発明の第2の側溝ブロックによれば、上記ブロック本体における中間壁部の下方の内空断面がケーブル類の収納空間となっており、吊り上げ装置が係合する係合部をブロック本体が有しているので、吊り上げ装置によってブロック本体を吊り上げて地盤から取り外すことにより、ケーブル類を開放することができる。
このため、ケーブル類の追加又は交換を行う際に、ブロック本体の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類の追加又は交換に容易に対応することができる。
また、本発明の第2の側溝ブロックによれば、上記ブロック本体における中間壁部の上方の内空断面が排水路となっているので、この排水路を清掃する際にケーブル類が邪魔になることがない。このため、汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
(11) 本発明の第2の側溝ブロックにおいて、具体的には、前記係合部は、前記両側壁部の前記排水路側の内面に形成された係合溝より構成することができる。
この場合、例えば上記係合部を側壁部に打ち込んだアンカー部材で構成する場合に比べて、側溝ブロックの製作コストを低減できるという利点がある。
(12) また、本発明の第2の側溝ブロックにおいて、前記両側壁部の外側面を、下方に至るに従って先細りとなるテーパー面に形成すれば、吊り上げ装置によるブロック本体の吊り上げ作業が行い易くなるとともに、吊り上げ後に形成される開削溝が崩れ難くなるという利点がある。
以上の通り、本発明の側溝ブロックによれば、ケーブル類の追加又は交換に容易に対応できるとともに、排水路に対する汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
第1実施形態に係る側溝ブロックの設置状態の斜視図である。 第1実施形態に係る側溝ブロックを新設する場合の施工手順を示す断面図である。 第1実施形態に係る側溝ブロックと集水桝の設置状態の平面図である。 (a)は図3のX−X線断面図、(b)は図3のY−Y線断面図、(c)は迂回ブロックの平面図、(d)は迂回ブロックの正面図である。(e)は桝本体の中央桝部の変形例を示す断面図である。 第1実施形態に係る側溝ブロックの変形例の斜視図である。 第1実施形態に係る側溝ブロックの別の変形例の断面図であり、(a)は排水ブロックの嵌め込み前の状態を示し、(b)はその嵌め込み後の状態を示す。 第2実施形態に係る側溝ブロックの設置状態の斜視図である。 第2実施形態に係る既設の側溝ブロックを開削溝から取り出す場合の施工手順を示す断面図である。 第2実施形態に係る既設の側溝ブロックを開削溝から取り出す場合の別の施工手順を示す断面図である。
〔第1実施形態〕
〔側溝ブロックの設置状態〕
図1は、第1実施形態に係る側溝ブロック1の設置状態の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の側溝ブロック1は、ケーブル類4を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有しており、歩道2の縦断方向Aに沿って当該歩道2の道路脇に複数連続して埋設されている。
歩道2の道路脇に埋設される複数の側溝ブロック1は、家屋3へのケーブル類4の引き込み距離をなるべく短くするため、側溝ブロック1の幅方向外側縁を官民境界線Bと一致させた状態で歩道2側に配置されている。
また、各側溝ブロック1は、開削した路盤に敷設された砕石基礎5の上に、敷きモルタル6を介して設置されており、このさい、各側溝ブロック1の上端(ブロック本体11の上端)が歩道2の道路面と一致するようになっている。
上記歩道2は舗装道路であり、路盤上に敷設された下地層7と、この下地層7の上に敷設された舗装ブロック等よりなる表層8とから構成されている。
なお、上記ケーブル類4には、家屋3の住民のライフラインとなる各種のケーブル含まれ、例えば、配電線4A、電話線4B及び光ファイバー4C等よりなる(図2(a)参照)。もっとも、後述の収納空間18のサイズに余裕がある場合には、このケーブル類4として、上水道配管やガス配管を含めることもできる。
〔側溝ブロックの構成〕
本実施形態の側溝ブロック1は、内外二重の管路構造になっており、外側管路を構成するブロック本体11と、内側管路を構成する排水ブロック12と、これらの上方開放部を共に閉塞する蓋部材13とを備えている。
このうち、ブロック本体11は、プレキャストコンクリート製であり、左右の側壁部14と、その下端部同士を繋ぐ底壁部15とを一体に有する、上方が開放された断面ほぼU字状のコンクリートブロック体よりなる。
本実施形態のブロック本体11は、断面幅よりも断面高さの方が大きい長方形断面になっており、その断面幅Bは300〜500mmの範囲に設定され、その断面高さHは450〜700mmの範囲に設定されている。
ブロック本体11の長さLは1000〜2000mmの範囲に設定され、蓋部材13の長さはブロック本体11の長さLのほぼ半分に設定されている。また、排水ブロック12の長さはブロック本体11の長さのほぼ半分に設定されている。
ブロック本体11の各側壁部14は、その外面が平らになっているが、その内面の上下方向ほぼ中央部に段差部16が形成されている(図2(a)参照)。この段差部16は、ブロック本体11の長手方向に沿って延設されており、これにより、側壁部14の上半部分の断面厚さがその下半部分の断面厚さがよりも小さくなっている。
そして、両側壁部14と底壁部15とで囲まれるブロック本体11の内空断面のうち、段差部16より上方の上側部分が排水ブロック12の嵌合空間17になっており、段差部16より下方の下側部分がケーブル類4の収納空間18となっている。
一方、前記排水ブロック12も、プレキャストコンクリート製であり、左右の側壁20とその下端部同士を繋ぐ底壁21とを一体に有する、上方が開放された断面ほぼU字状のコンクリートブロック体よりなり、その各側壁12と底壁21とで囲まれた溝空間が排水路22となっている。
本実施形態の排水ブロック12は、断面幅と断面高さが概ね同等のほぼ正方形断面に形成され、その断面の幅寸法は、ブロック本体11の嵌合空間17の内空幅にちょうど嵌り込む程度の寸法に設定されている。
このため、排水ブロック12は、ブロック本体11の上方開放部から、その内空断面の上部側である嵌合空間17に対して着脱自在に嵌め込み可能である。
そして、図1に示すように、排水ブロック12を嵌合空間17に収納すると、排水ブロック12の底壁21の左右両縁部がブロック本体11の段差部16に当接し、排水ブロック12がブロック本体11の内空断面の上部側に支持される。従って、その内空断面における排水ブロック12より下方の部分に、ケーブル類4の収納空間18が確保されることになる。
また、排水ブロック12の断面の高さ寸法は、ブロック本体11の嵌合空間17の内空高さに対して蓋部材13の厚さ分だけ小さく、この蓋部材13の幅寸法は、ブロック本体11の嵌合空間17の内空幅にちょうど嵌り込む程度の寸法に設定されている。
そのため、図1に示すように、排水ブロック12を嵌合空間17に収納した状態で蓋部材13をブロック本体12の上方開放部に嵌め込むと、蓋部材13の幅方向両端縁が排水ブロック12の両側壁20の各上端に当接し、当該排水ブロック12の上方開放部が閉塞される。
このように、排水ブロック12とブロック本体11は、互いの上方開放部が同じ蓋部材13によって同時に閉塞可能となっており、この閉塞状態において、蓋部材13の上面はブロック本体11の側壁部14の上端と面一になる。
なお、図2(b)に示すように、各側壁部14に形成した段差部16の上面には、ブロック本体11の長手方向に延びる断面ほぼ三角形の通水路23が形成されており、この通水路23は、排水ブロック12から漏れ出た排水の一部又は全部を長手方向に排水する機能を有する。
また、排水ブロック12の両側壁20の内面には、その長手方向に渡る係合溝24が形成されており、この係合溝24は、図示しない吊り上げ器具(例えば、バールやチェーンブロック等)のフック部が係合する係合部としての機能を有する。
〔側溝ブロックの施工方法〕
図2は、第1実施形態に係る側溝ブロック1を新設する場合の施工手順を示す断面図である。以下、この図2を参照しつつ、新設の側溝ブロック1の施工方法を説明する。
図2(a)に示すように、本実施形態の側溝ブロック1では、まず、ブロック本体11の上端が歩道2の道路面と一致するようにそのブロック本体11が歩道2に埋設される。なお、長手方向に連続するブロック本体11の接合端同士は、図示しない止水材によってシールされ、接続金具25(図1参照)によって互いに接続される。
その後、埋設されたブロック本体11の内空断面の底部側にある収納空間18に、当該区間で必要となるケーブル類4を収納する。
このケーブル類4の収納作業が完了すると、図2(b)に示すように、ブロック本体11の内空断面の上部側にある嵌合空間17に上から排水ブロック12を嵌め込み、当該ブロック12の底壁21が段差部16に当接して高さが決まるまで、排水ブロック12を嵌合空間17に落とし込む。
なお、長手方向に連続する排水ブロック12の接合端同士についても、図示しない止水材によってシールされる。
そして、図2(c)に示すように、ブロック本体11の上方開放部を蓋部材13で閉することより、図2(d)に示すように、ブロック本体11の下部側の収納空間18にケーブル類4が収納され、同本体11の上部側の嵌合空間17に排水ブロック12が保持されたハイブリッド型の側溝ブロック1が構築される。
なお、本実施形態では、図2(c)に示すように、蓋部材13の幅方向両端部と排水ブロック12の側壁20の上端との間に、ゴム製等のパッキン26を介在させることにより、排水路22からの排水の漏れを防止するようにしている。
一方、上記のようにして側溝ブロック1の施工が完了してから例えば数年後に、特定区間の側溝ブロック1に対して、ケーブル類4を追加的に敷設する必要が生じたり、或いは、故障したケーブル類4を交換する必要が生じたりする場合がある。
この場合には、まず、ブロック本体11から蓋部材13を取り外して、排水路22に対して汚泥の除去等の必要な清掃を行ってから、排水ブロック12の係合溝24にバール等の吊り上げ器具のフック部を引っ掛け、当該ブロック12をブロック本体11の上方開放部から吊り上げて取り外す。
すると、図2(b)に示すように、ブロック本体11の内部のケーブル類4の収納空間18が開放されるので、この開放されたブロック本体11に対して必要なケーブル類4の追加や交換を行えばよい。
このように、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の上方開放部からその内空断面の上部側にある嵌合空間17に排水ブロック12が着脱自在に嵌め込まれ、その内空断面における排水ブロック12よりも下方の部分がケーブル類4の収納空間18になっているので、排水ブロック12を吊り上げてブロック本体11から取り外すことにより、ケーブル類4の収納空間18を開放することができる。
このため、ケーブル類4の追加又は交換を行う際に、ブロック本体11の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類4の追加又は交換に容易に対応することができる。
また、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の内空断面の上部側に排水ブロック12が嵌め込まれ、ブロック本体11の内空断面における排水ブロック12よりも下方の収容空間18にケーブル類4が収納されているので、排水ブロック12の排水路22を清掃する際にケーブル類4が邪魔になることがない。
このため、排水ブロック12に対する汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の側壁部14の内面に、排水ブロック12の左右両縁部を支持する段差部16が当該ブロック本体11の長手方向に沿って延設されている。
このため、例えば、アンカー部材(図示せず)を側壁部14に打ち込んで排水ブロック12の支持部を構成する場合に比べて、材料費と打設手間を低減することができ、側溝ブロック1の製作コストを安価に抑えることができる。
また、本実施形態の側溝ブロック1によれば、上記段差部16の上面に、ブロック本体11の長手方向に延びる通水路23が形成されているので、排水ブロック12から漏れ出た排水の一部又は全部を通水部23で排水することができる。
このため、排水ブロック12から漏れ出た排水がケーブル類4の収納空間18に至ることに伴う当該ケーブル類4の劣化を、出来るだけ抑制できるという利点がある。
更に、本実施形態の側溝ブロック1によれば、排水ブロック12の側壁20の内面に係合溝24が形成されているので、この係合溝24に吊り上げ器具を係合させて排水ブロック12を上方に引き上げることにより、吊り上げ器具を用いた排水ブロック12の取り外し作業を容易に行うことができる。
〔集水桝の構造〕
図3は、第1実施形態に係る側溝ブロック1と集水桝29の設置状態の平面図である。また、図4(a)は図3のX−X線断面図、図4(b)は図3のY−Y線断面図、図4(c)は迂回ブロック31の平面図、図4(d)は迂回ブロック31の正面図である。
図3に示すように、本実施形態の集水桝29は、桝本体30と、この桝本体31の長手方向両側に収納された迂回ブロック31と、桝本体31の長手方向中央部を閉塞する第1蓋部材32と、迂回ブロック31の対応部分を閉塞する第2蓋部材33とを備える。
このうち、桝本体31は、民地側(図3の左側)の側壁部が平坦であり、かつ、道路側(図3の右側)の側壁部が長手方向(図3の上下方向)中央部において道路側に膨出した形状に形成され、その長手方向中央部に位置する中央桝部34と、この中央桝部34の長手方向両側に位置する傾斜桝部35とを一体に備えている。
中央桝部34は、平面視長方形状であり、その幅寸法は側溝ブロック1の幅寸法Bよりも大きい寸法に設定されている。
また、図4(b)に示すように、中央桝部34の内部には長手方向に延びる中間隔壁36が立設され、この中間隔壁36により、中央桝部34の内空断面が幅方向で2つの部屋に区画されている。
この2つの部屋のうち、民地側(図4の左側)の部屋はケーブル類4が収納されるケーブル収納部37であり、道路側(図4の右側)の部屋は排水ブロック12からの排水を取り込む集水室38となっている。このうち、ケーブル収納部37は、上方開口部がコンクリート蓋32Aで着脱自在に閉塞された構造であり(図4(b)参照)、ケーブル類4のハンドホール部としての機能を併有している。
傾斜桝部35は、長手方向端部側に向かうに従って先細りとなる平面視台形状に形成されており、側溝ブロック1との接合部39を長手方向外端部に有している。この傾斜桝部35の接合部39は、側溝ブロック1のブロック本体11とほぼ一致する断面に形成されている。
また、傾斜桝部35の内空断面の下部にも、前記ケーブル収納部37が連続して形成されており、このケーブル収納部37は、一端側の接合部39から他端側の接合部39に至る桝本体30の長手方向全長に渡って真っ直ぐな状態で延びている。
図4(c)及び(d)に示すように、迂回ブロック31は、傾斜桝部35の内空断面の上部とほぼ同じ平面形状(図例では台形)に形成されており、側溝ブロック1の排水ブロック12の排水路22とほぼ同じ断面形状の排水路40を備えている。
この排水路40は、迂回ブロック31の短辺側から長辺側に向かって、傾斜辺に沿った方向に延びて形成されている。
また、傾斜桝部35の各側壁部の内面には、図示しない段差部が形成されており、この段差部に迂回ブロック31の下端縁を当接させると、迂回ブロック31の排水路40を排水ブロック12の排水路22とほぼ同じ高さに揃えた状態で、当該迂回ブロック31を傾斜桝部35の内空断面の上部側に支持することができる。
従って、迂回ブロック31を傾斜桝部35内に嵌め込むと、排水路40の上流側(接合部39側)の端部が排水ブロック12の排水路22と連通し、かつ、排水路40の下流側(中央桝部34側)の端部が集水室38に連通するようになっている。
図3及び図4(b)に示すように、第1蓋部材32は、中央桝部34のケーブル収納部37の上方開放部を閉塞するコンクリート蓋32Aと、中央桝部34の集水室38の上方開放部に設けられるグレーチング蓋32Bとからなり、中央桝部34の道路側の側壁部には、集水室38に溜まった排水を外部に排出するための排水管41が接続される。
また、図3に示すように、第2蓋部材33は、迂回ブロック31とほぼ同じ平面視台形状に形成されており、傾斜桝部35の上方開放部に嵌め込まれることで、迂回ブロック31の排水路40を閉塞する。
上記構成に係る本実施形態の集水桝29によれば、一方の接合部39から他方の接合部39に至るまで長手方向全長に渡って真っ直ぐに延びるケーブル収納部37を備えているので、側溝ブロック1のブロック本体11に収納されたケーブル類4を真っ直ぐな状態で通過させることができる。このため、図3に示すような集水桝29が設置される個所においても、ケーブル類4を湾曲させたり折れ曲げたりする必要がなくなるので、ケーブル類4の敷設作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の集水桝29によれば、ケーブル収納部37が、ケーブル類4のハンドホール部としての機能を併有するので、既設のケーブル類4に対して定期的に行われる点検や配線については、側溝ブロック1の区間で排水ブロック12を取り外さなくても、当該ケーブル収納部37において行うことができる。
また、本実施形態の集水桝29によれば、中央桝部34の内部が幅方向に並ぶが2つの部屋に区画され、そのうちの道路側にオフセットされた部屋が排水ブロック12からの排水を取り込む集水室38になっているので、当該集水室38がケーブル収納部37に対して高さ方向で干渉しない。
このため、例えば図4(b)に示すように、集水室38の深さをケーブル収納部37と同程度の深さに設定することができるので、集水桝29の集水能力を十分に確保できるようになる。
本実施形態の集水桝29において、図4(e)に示すように、桝本体30の中央桝部34において、集水室38の底部をケーブル収納部37の底部よりも上位に底上げし、集水室38の下方に高圧ケーブル4Dの通過領域を確保することにしてもよい。なお、この高圧ケーブル4Dは保護管55によって被覆されている。
このように、高圧ケーブル4Dを集水室38の下方に配置しても、一般家屋3用の配電線4A、電話線4B及び光りファイバー4Cはケーブル収納部37に収納されているので、高圧ケーブル4Dの電磁誘導によってそれらのケーブル4A〜4Cが悪影響を受けることは殆どない。
〔側溝ブロックの変形例〕
図5は、第1実施形態に係る側溝ブロック1の変形例の斜視図である。
この変形例では、上下方向にやや長いほぼ楕円形状の断面の排水路22を有する排水ブロック12を採用しており、この点で第1実施形態の場合と異なる。この楕円形状の排水路22は排水ブロック12を長手方向に貫通している。
また、排水ブロック12の上壁部分には、表面水を排水路22に導くための導水スリット42が形成され、この導水スリット42は排水路22よりも細幅である。
この場合、導水スリット42の幅方向両側が、バール等の吊り下げ部材のフック部を引っ掛け可能な引っ掛け部43を構成することになる。
このため、吊り上げ器具のフック部を導水スリット42から排水路22に挿通し、そのフック部を引っ掛け部43に掛止させることにより、当該吊り上げ器具によって排水ブロック12を吊り上げることができる。
また、この変形例に係る排水ブロック12は、上壁部分に細幅の導水スリット42が形成されており、蓋が不要なタイプになっているので、ブロック本体11の嵌合空間17とほぼ同じ断面高さを有している。
このため、排水ブロック12をブロック本体11の嵌合空間17に嵌め込むと、排水ブロック12の上面がブロック本体11の側壁部14の上端面と面一になる。
〔側溝ブロックの別の変形例〕
図6は、第1実施形態に係る側溝ブロックの別の変形例の断面図である。
この変形例では、プラスチック等の合成樹脂製の排水ブロック12を採用しており、この点で第1実施形態の場合と異なる。この合成樹脂製の排水ブロック12は、側壁20の上端縁から幅方向外側に延びるフランジ部44を一体に有している。
また、ブロック本体11の側壁部14の段差部16は、側壁部14の上端部に配置されており、この段差部16に上記フランジ部44を引っ掛けることにより、排水ブロック12をブロック本体11の内空断面の上部側に着脱自在に位置決め可能となっている。
この変形例の場合には、排水ブロック12が合成樹脂製であり、コンクリート製の場合に比べて軽量であるから、側溝ブロック1の施工作業が簡便になるという利点がある。もっとも、排水ブロック12は、コンクリート製よりも軽量な材質又は厚さであれば、金属製のものであってもよい。
〔第2実施形態〕
図7は、第2実施形態に係る側溝ブロック1の設置状態の斜視図である。
図7に示すように、本実施形態の側溝ブロック1も、ケーブル類4を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有しており、歩道2の縦断方向Aに沿って当該歩道2の道路脇に複数連続して埋設されている。
また、本実施形態の場合も、歩道2の道路脇に埋設される複数の側溝ブロック1は、家屋3へのケーブル類4の引き込み距離をなるべく短くするため、側溝ブロック1の幅方向外側縁を官民境界線Bと一致させた状態で歩道2側に配置されている。
本実施形態(図7)の側溝ブロック1が第1実施形態(図1)のそれと異なるところは、側溝ブロック1のブロック本体11が断面ほぼH型のコンクリートブロックよりなる点にある。
すなわち、本実施形態のブロック本体11は、プレキャストコンクリート製であり、左右の側壁部45と、その中間部同士を繋ぐ中間壁部46とを一体に有する、上方及び下方が開放されたコンクリートブロック体よりなる。
このブロック本体11は、中間壁部46の上方の内空断面が排水路47になっており、かつ、中間壁部46の下方の内空断面がケーブル類の収納空間48となっている。
上記側壁部45の排水路47側の内面には、ブロック本体11の吊り上げ装置49(図8参照)のフック部に対する係合部を構成する係合溝50が形成されており、この係合溝50は排水路47の長手方向に延びている。
また、側壁部45の下端縁部には、ケーブル類4を外部に引き出すための引き出し窓51が形成されており、側壁部45の上方開放部には、蓋部材13の幅方向端部が嵌合する段差溝45A(図8(a)参照)が形成されている。
更に、両側壁部45の外側面は、下方に至るに従って先細りとなるテーパー面になっており、これにより、開削溝52(図8参照)からブロック本体11を引き上げるのに必要な力が出来るだけ小さく済むようにしてある。
なお、本実施形態では、ブロック本体11におけるケーブル類4の収納空間18が下方開放状であり、ケーブル類4が開削溝52の底面に敷設されるため、各ケーブル類4は1つの集合管53の内部に纏めて挿通されている。
〔側溝ブロックの施工方法〕
図8は、第2実施形態に係る既設の側溝ブロック1を開削溝52から取り出す場合の施工手順を示す断面図である。以下、この図8を参照しつつ、既設の側溝ブロック1の施工方法を説明する。
既設の側溝ブロック1は、ブロック本体11の上端が道路面と一致するように開削溝52の内部に埋設されており(図7参照)、この場合、ブロック本体11の中間壁部46の下方の収納空間48にケーブル類4が挿通された集合管53が収納され、同中間壁部46の上方に排水路47が配置されている。
かかる側溝ブロック1の設置状態において、まず、ブロック本体11から蓋部材13を取り外して、排水路47に対して汚泥の除去等の必要な清掃を行ってから、図8(a)に示すように、側溝ブロック1の直上に吊り上げ装置49をセットする。
この吊り上げ装置49は、開削溝52の幅方向両端部に架設された門型フレーム49Aと、この門型フレーム49Aに上下動自在に結合された左右一対の昇降アーム49Bとから構成されている。昇降アーム49Bは、油圧ジャッキ等によって門型フレーム49Aに対して昇降自在であり、前記係合溝50(図7参照)に引っ掛かるフック部を下端部に有する。
そこで、昇降アーム49Bのフック部を排水路47の内面の係合溝50に引っ掛けて昇降アーム49Bを上昇させ、ブロック本体11を開削溝52から引き上げる。
すると、図8(b)に示すように、開削溝52の底面に敷設されていたケーブル類4の集合管53が開放される。
そして、ブロック本体11が取り外された開削溝52の内部において、必要なケーブル類4の追加や交換を行い、その後は、ブロック本体11を吊り上げ装置49によって開削溝52の内部に戻せばよい。
このように、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の中間壁部46の下方がケーブル類4の収納空間48となっており、当該ブロック本体11の吊り上げ装置49が係合する係合溝50を有しているので、吊り上げ装置49によってブロック本体11を吊り上げて地盤から取り外すことにより、ケーブル類4を開放することができる。
このため、ケーブル類4の追加又は交換を行う際に、ブロック本体11の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類4の追加又は交換に容易に対応することができる。
また、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の中間壁部46の上方が排水路47となっているので、排水路47を清掃する際にケーブル類4が邪魔になることがなく、汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
なお、本実施形態の側溝ブロック1の場合には、ブロック本体11の中間壁部46の上方が排水路47となっているので、第1実施形態(図1)の場合と異なり、ブロック本体11に対して更に排水ブロック12を嵌め込む必要がなく、その分だけ部品点数が少なくて済むという利点もある。
〔側溝ブロックの施工方法の変形例〕
図9は、第2実施形態に係る既設の側溝ブロック1を開削溝52から取り外す場合の別の施工手順を示す断面図である。
この変形例では、ブロック本体11の側壁部14の外側面全面に、土留めプレート54が予め取り付けられている。この土留めプレート54の取り付けは、側壁部14の外側面に複数のホールインアンカー(図示せず)を打ち込み、このアンカーの突出端部を土留めプレート54に形成した取付孔に嵌合させることによって行われる。
土留めプレート54の下端縁部には、下方に向かって幅方向外側に広がる幅広抵抗部55が形成されており、この抵抗部55が地盤から受ける土圧によって土留めプレート54が上方に抜け出すのが規制されている。
また、上記ホールインアンカーは、せん断強度が比較的小さく、少なくとも土留めプレート54をブロック本体11の側壁部14に仮止め可能な程度のせん断強度を有するが、吊り上げ装置49の引き上げ力に伴うせん断に対しては破断するようになっている。
この変形例においても、まず、ブロック本体11から蓋部材13を取り外して、排水路47に対して汚泥の除去等の必要な清掃を行ってから、図9(a)に示すように、側溝ブロック1の直上に吊り上げ装置49をセットする。
その後、昇降アーム49Bのフック部を排水路47の内面の係合溝50に引っ掛けて昇降アーム49Bを上昇させ、ブロック本体11を開削溝52から引き上げる。
このさい、土留めプレート54は、吊り上げ装置49の引き上げ力に伴うせん断に対しては破断する取り付け具(例えば、上記ホールインアンカー)によってブロック本体11の側壁部14に取り付けられているので、図9(b)に示すように、土留めプレート54は地盤に残されたまま、ブロック本体11のみが上方に引き上げられ、開削溝52の底面に敷設されていたケーブル類4の集合管53が開放される。
そして、土留めプレート54が残された開削溝52の内部において、必要なケーブル類4の追加や交換を行い、その後は、ブロック本体11を吊り上げ装置49によって開削溝52の内部に戻せばよい。
この変形例に係る施工方法によれば、ブロック本体11を引き上げると土留めプレート54が開削溝52に残るので、開放された開削溝52が崩れ難い。このため、開削溝52が崩れた場合の再掘削作業の必要性が低減し、ケーブル類4の追加や交換作業をより迅速に行えるという利点がある。
なお、今回開示した実施形態は例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での全ての変更が含まれる。
1 側溝ブロック
2 歩道
3 家屋
4 ケーブル類
11 ブロック本体
12 排水ブロック
13 蓋部材
14 側壁部
15 底壁部
16 段差部
17 嵌合空間
18 収納空間
20 側壁
21 底壁
22 排水路
23 通水路
24 係合溝(係合部)
29 集水桝
30 桝本体
31 迂回ブロック
34 中央桝部
35 傾斜桝部
36 中間隔壁
37 ケーブル収納部
38 集水室
42 導水スリット
43 引っ掛け部(係合部)

Claims (12)

  1. ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックであって、
    左右の側壁部とその下端部同士を繋ぐ底壁部とを一体に有する、上方が開放されたブロック本体と、
    前記ブロック本体の上方開放部からその内空断面の上部側に着脱自在に嵌め込まれた、長手方向に貫通する排水路を断面内部に有する排水ブロックとを備えており、
    前記ブロック本体の内空断面における前記排水ブロックよりも下方の部分が前記ケーブル類の収納空間になっていることを特徴とする側溝ブロック。
  2. 前記ブロック本体の前記側壁部の内面に、前記排水ブロックの左右両縁部を支持する段差部が当該ブロック本体の長手方向に沿って延設されている請求項1に記載の側溝ブロック。
  3. 前記段差部の上面には、前記ブロック本体の長手方向に延びる通水路が形成されている請求項1又は2に記載の側溝ブロック。
  4. 前記排水ブロックは、当該ブロックを吊り上げるための吊り上げ器具が係合する係合部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の側溝ブロック。
  5. 前記排水ブロックは、左右の側壁とその下端部同士を繋ぐ底壁とを一体に有する、上方が開放されたブロック体よりなり、
    前記係合部は、前記両側壁の内面に形成された係合溝よりなる請求項4に記載の側溝ブロック。
  6. 前記排水ブロックは、表面水を前記排水路に導くための当該排水路より細幅の導水スリットが上壁部分に形成されたブロック体よりなり、
    前記係合部は、前記導水スリットの幅方向両側に形成された引っ掛け部よりなる請求項4に記載の側溝ブロック。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の側溝ブロックが接続される集水桝であって、
    前記ブロック本体に収納された前記ケーブル類を真っ直ぐな状態で通過させることができるケーブル収納部と、前記排水ブロックからの排水を取り込む集水室と、を備えていることを特徴とする集水桝。
  8. 前記集水室は、前記ケーブル収納部の幅方向道路側にオフセットした位置に配置されている請求項7に記載の集水桝。
  9. 次の工程(a)〜(c)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の側溝ブロックの施工方法。
    (a) 上端が道路面と一致するように前記ブロック本体を埋設する工程
    (b) 前記ブロック本体の内空断面の底部に前記ケーブル類を収納する工程
    (c) 前記ブロック本体の内空断面の上部側に前記排水ブロックを嵌め込む工程
  10. ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックであって、
    左右の側壁部とその中間部同士を繋ぐ中間壁部とを一体に有する、上方及び下方が開放されたブロック本体を備えており、
    前記ブロック本体は、前記中間壁部の上方の内空断面が排水路であり、かつ、前記中間壁部の下方の内空断面が前記ケーブル類の収納空間となっており、当該ブロック本体を吊り上げるための吊り上げ装置が係合する係合部を有することを特徴とする側溝ブロック。
  11. 前記係合部は、前記両側壁部の前記排水路側の内面に形成された係合溝よりなる請求項10に記載の側溝ブロック。
  12. 前記両側壁部の外側面は、下方に至るに従って先細りとなるテーパー面になっている請求項10又は11に記載の側溝ブロック。
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