JP2011084367A - 折機、及び、輪転印刷機 - Google Patents

折機、及び、輪転印刷機 Download PDF

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Abstract

【課題】暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラへ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することのできる折機、及び、輪転印刷機の提供を目的とする。
【解決手段】走行紙10を裁断し折り曲げる折機であり、折機の折胴1は、針装置2が設けられる溝20内であり、かつ、カッティングゴム3の地側に、折胴1の外周面よりも窪んだ凹部41が、新聞紙11の袋側からペラ側にわたって形成された構成としてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、折機、及び、輪転印刷機に関し、特に、一対のフォルディングローラが走行紙の第二折りを行う際、裁断された走行紙の端に発生する天折れなどの折れを効果的に防止することができる折機、及び、輪転印刷機に関する。
(本発明に関連する新聞輪転機)
一般的に、新聞輪転機は、大きく分類すると印刷機(印刷部)と折機(折り部)を備えている。
たとえば、図5に示す新聞用オフセット輪転印刷機100は、走行紙10に印刷を行う複数の印刷ユニットからなる印刷機と、印刷された複数の走行紙10を所定の走行ルートで走行させるレールフレーム部と、重ねられた複数の走行紙10に対して、第一折り、裁断、第二折り、及び、排紙を行う折機110とを備えている。
(本発明に関連する折機)
また、たとえば、折機110は、図6に示すように、操作側と駆動側とに、それぞれ折ユニットを有する構成としてある。各折ユニットは、ドラッグローラ121、三角板122、フォーミングローラ123、ニッピングローラ124、ロータリーフォルダー125、デリバリーファン126、及び、デリバリーベルト127などを備えた構成としてある。また、ロータリーフォルダー125は、折胴101、鋸胴102、及び、一対のフォルディングローラ103などを備えている。
この折機110は、三角板122が、重ねられた複数の走行紙10に対して、第一折りを行い、ロータリーフォルダー125が、第一折りされた走行紙10を裁断し、第二折りを行い、デリバリーファン126及びデリバリーベルト127が、新聞紙11を排出する。
(本発明に関連するロータリーフォルダー)
次に、上記ロータリーフォルダー125について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明に関連する折機のロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。
図7において、ロータリーフォルダー125は、一対のブレード104、カッティングゴム3及び針装置2を有する折胴101、一対の鋸刃120を有する鋸胴102、並びに、一対のフォルディングローラ103などを備えている。
なお、図7では、ブレード104によって折られる新聞紙11を省略してある。また、裁断された走行紙10を、適宜、新聞紙11と呼称する。
(本発明に関連する折胴)
折胴101は、一対のブレード104が、折胴101の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。また、ブレード104は、ブレード軸(図示せず)に取り付けられており、ブレード104の先端は、ブレード軸が回転することにより、ハイポサイクロイド曲線に沿って移動する。
また、折胴101は、カッティングゴム3と針装置2とが、溝20に収めされており、すなわち、一対のカッティングゴム3と針装置2とが、折胴101の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。
針装置2は、図8に示すように、針21、針軸22及び針アーム23などを有している。針軸22は、端部が針カムコロ(図示せず)と連結されており、針軸22に複数の針アーム23が螺着されており、針アーム23の先端に、針21が固定されている。針21の動きは、折胴101の回転と連動し、回転中に所定の位置で、折胴101から出入りする。
カッティングゴム3は、断面がほぼ正方形の棒状としてある。このカッティングゴム3は、底面が天側ホルダー31に載置され、側面がゴム押え部材33及びゴム押え部材140に挟持されることにより、折胴101に固定される。
天側ホルダー31は、溝20に収められるように、折胴101に螺着される。この天側ホルダー31は、折胴101の外周面となる外面と、針アーム23を回動させるための孔311とを有している。
ゴム押え部材33は、溝20に収められるように、天側ホルダー31に螺着される。このゴム押え部材33は、折胴101の外周面となる外面と、針アーム23を回動させるための開口部331とを有している。
カッティングゴム3の地側には、ゴム押え部材140が、溝20に収められるように、地側ホルダー32に螺着される。このゴム押え部材140は、折胴101の外周面となる外面を有している。
地側ホルダー32は、溝20に収められるように、折胴101に螺着される。この地側ホルダー32は、ゴム押え部材140の地側に、折胴101の外周面となる外面を有している。
なお、上記天側ホルダー31と地側ホルダー32は、別個の部品としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、天側ホルダー31と地側ホルダー32とを一体的に形成したホルダー(図示せず)としてもよい。
(本発明に関連する鋸胴)
図7に示すように、鋸胴102は、一対の鋸刃120が、鋸胴102の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。この鋸刃120は、鋸台を介して、鋸胴102に設けられている。
上記構成の新聞用オフセット輪転印刷機100は、印刷機が印刷した走行紙10を、レールフレーム部でガイドした状態で、折機110に送り込む。次に、折機110が、折機110の上部に設けられた三角板122で第一折りし、続いて、折胴101と鋸胴102の間に導く。
次に、折胴101に設けられ、所定のタイミングで揺動突出する針21が、導かれた走行紙10の印刷面の余白に当たる適宜な位置に突き刺さり、走行紙10を折胴101の外周面に固定する。これにより、針21によって固定された走行紙10が、折胴101の回転とともに折胴101の外周面に巻き付く。続いて、鋸胴102に設けられた鋸刃120と折胴101に設けられたカッティングゴム3が、鋸胴102及び折胴101の回転とともに回転移動し、向き合って当接すると、折胴101に巻き付いた走行紙10を、新聞紙11の所定の長さに断裁する。
ここで、鋸刃120とカッティングゴム3が、折胴101に巻き付いた走行紙10を断裁するのとほぼ同じタイミングで、折胴101から突出されていた針21が折胴101内に引っ込み新聞紙11から抜ける。さらに、これとほぼ同じタイミングで、折胴101に設けられたブレード104が、断裁された新聞紙11の地側端部と天側端部のほぼ中央部分を下方に突き押し、突き押された新聞紙11の中央部分が一対のフォルディングローラ103の隙間へ押し込まれ、回転する一対のフォルディングローラ103が、新聞紙11を下方に移動させることにより、新聞紙11の第二折りが行われる。
次に、新聞用オフセット輪転印刷機100は、デリバリーファン126が、一対のフォルディングローラ103から排出され第二折りされた新聞紙11を受け取り、デリバリーファン126が回転することによって、新聞紙11をデリバリーベルト127上へ載置し、第二折りされた新聞紙11を折機110の外へ排出する。
ところで、新聞用オフセット輪転印刷機100は、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11の第二折りを行う際、裁断された新聞紙11の端に天折れなどの折れが発生する。なお、この折れは、主に、ペラ側天折れ,ペラ側地折れ,袋側天折れ,袋側地折れの四種類である。
次に、上記折れが発生する状況について説明する。
まず、新聞紙11の天側端部は、断裁されフリーの状態にあり、地側端部は、針21が引き抜かれることによりフリーの状態にある。また、新聞紙11は、一対のフォルディングローラ103に挟まれた状態で下方に送り出されることにより、第二折りが行なわれている。このとき、新聞紙11の地側端部には、フォルディングローラ103から離れる方向の慣性力が作用し、天側端部には、フォルディングローラ103に向かう方向の慣性力が作用する。さらに、フォルディングローラ103の周速は、現在第二折りしている新聞紙11と次の新聞紙11との追突を防ぐために、折胴101の周速より速く設定されている。
なお、通常、フリー状態にあるこの両端部をガイドするために、図示してないが、複数の天側ガイドや地側ガイド(これらのガイドは、アンチドッグイヤーガイドとも呼称される。)が設けられている。
次に、図8に示すように、第二折りの最終段階に入ると、すなわち、一対のフォルディングローラ103及び折胴101によって囲まれる断面形状がほぼ三角形の空間(適宜、三角柱状の空間と略称する。)に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した両端部は、垂直に立ち上がろうとするが、ゴム押え部材140の外面と接触し、ほぼ円弧状に湾曲する。この際、接触に関係する微妙な要因などによって、折れが発生する、あるいは、折れが発生すると想定される。
上記微妙な要因としては、三角柱状の空間内における、折胴101や一対のフォルディングローラ103の回転によって引き起こされる無秩序な空気の流れ,新聞紙11が一対のフォルディングローラ103に引き込まれる際に発生する空気の流れや、フリー状態となった天側端部及び地側端部の慣性力,一対のフォルディングローラ103へ引き込まれる力などの影響や、新聞紙11の剛性,くせに関係する材質や、インキ量,湿し水量に関わる印刷状況及び新聞紙11の頁数などが挙げられる。すなわち、接触に関係する微妙な要因によって、天側端部や地側端部に新聞紙11の暴れなどが生じ、その先端部分がバタついて折れ曲がりそのままフォルディングローラ103の表面に引っかかり、巻き込まれ通過することにより、新聞紙11の天側端部や地側端部に不要な折れが発生する。
上記不要な折れの発生を防止する技術として、図示してないが、フォルディングローラ103の形状や隙間を調整する技術、第二折りされる新聞紙11のガイドの形状や位置を調整する技術、あるいは、三角柱状の空間において、新聞紙11の天側端部や地側端部を折胴101側へ押し付ける方向にエアの間欠あるいは連続した吹き付けを行う技術(エア吹付け手段を用いた技術とも呼称される。)、小さなブラシやブラシロールを用いた技術(ブラシガイドを用いた技術とも呼称される。)が提案されてきた。
また、本発明に関連する様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、一対のフォルディングローラの少なくとも一方が、ローラ本体と、このローラ本体と同径に形成され、通過する走行紙のペラ側となるローラ本体の一端軸部に同軸的に、かつローラ本体に対し円周方向の位相が調整可能に嵌合されたローラ部(凹欠部の形成されたローラ部)とからなる輪転機の折畳装置用折りローラの技術が開示されている。これら一対のフォルディングローラは、タイムドローラとも呼称され、天折れを防止することができる。
また、特許文献2には、印刷紙の第二折りを行う一対のフォルディングローラを備えた輪転印刷機の折機において、少なくとも一部が、折り胴と一対のフォルディングローラとに囲まれた空間内に設けられ、かつ、先端部が、印刷紙をフォルディングローラに円滑に導く形状を有する折れ防止ガイドを具備したことを特徴とする輪転印刷機の折機の技術が開示されている。
また、特許文献3には、折胴周面における折ブレードと、折ブレードの折胴回転方向直上流側にある針装置との間の領域に、折胴の軸方向にわたって凹部が形成されていることを特徴とする、ウェブ折り畳み装置の技術が開示されている。
また、特許文献4には、回転可能な折胴と、折胴と協働してウェブを裁断する鋸胴と、折胴より下流側に設けられてウェブを挟持して折帳を形成する一対の折込ローラとを具えたウェブ折り畳み装置において、折胴に、折帳の袋側からペラ側に向けて軸方向に沿って所定の長さを有する外周面よりも凹んだ第1ガイド面が設けられたことを特徴とするウェブ折り畳み装置の技術が開示されている。
実公平07−24368号公報 特開2007−276932号公報 特許第4227925号公報 特開2008−19090号公報
しかしながら、上述したように、ゴム押え部材140の外面との接触に関係する微妙な要因などによって、折れが発生する、あるいは、折れが発生すると想定されており、運転条件(たとえば、新聞紙11の頁数、フォルディングローラ103どうしの隙間設定、使用する新聞紙11の種類)などにより、紙端の暴れを抑えることができずに、天折れなどの折れが発生していた。
また、新聞用オフセット輪転印刷機100の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが変動したりすると、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突することもあり、かかる場合にも、折れが発生していた。
すなわち、不要な折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することはできないといった問題があった。
なお、特許文献1〜4の技術は、本発明に関連する技術ではあるもの、上記の課題を解決することはできない技術であった。また、特に、特許文献3、4の技術は、折れの発生原因に対する認識、及び、解決手段が、全く異なる技術であった。
さらに、特許文献4の段落「0041」の2〜3行目に、「この第1ガイド面51及び第2ガイド面52は、鋸刃受33に隣接して設けられている。」との記載があるが、この文の「隣接して設けてある」は、実施形態の説明と矛盾している。正しく表現すると、「この第1ガイド面51及び第2ガイド面52は、鋸刃受33の隣に、所定の隙間を空けて設けられている。」となり、本願発明とは、全く異なる技術であった。
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラへ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することのできる折機、及び、輪転印刷機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の折機は、ブレード、カッティングゴム及び針装置を有する折胴、鋸刃を有する鋸胴、並びに、一対のフォルディングローラを備え、走行紙を裁断し折り曲げる折機において、前記針装置が設けられる前記折胴の溝内であり、かつ、前記カッティングゴムの地側に、前記折胴の外周面よりも窪んだ凹部が、前記印刷紙の袋側からペラ側にわたって形成された構成としてある。
また、本発明の輪転印刷機は、複数の走行紙に印刷を行う印刷機と、印刷された前記走行紙を裁断し折り曲げる折機とを備えた輪転印刷機において、前記折機が、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の折機である構成としてある。
本発明の折機、及び、輪転印刷機によれば、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラへ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略拡大断面を示している。 図2は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略平面図を示している。 図3は、本発明の一実施形態にかかる折機の、ゴム押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図4は、本発明の一実施形態にかかる折機の応用例の、ゴム押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図5は、本発明に関連する輪転印刷機の要部の概略正面図を示している。 図6は、本発明に関連する折機の要部の概略正面図を示している。 図7は、本発明に関連する折機のロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。 図8は、本発明に関連する折機の課題を説明するための、ロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。
[折機の一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略拡大断面を示している。
また、図2は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略平面図を示している。
さらに、図3は、本発明の一実施形態にかかる折機の、ゴム押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
図1〜3において、本実施形態の折機は、ブレード104、カッティングゴム3及び針装置2を有する折胴1、鋸刃120を有する鋸胴102、並びに、一対のフォルディングローラ103などを備え、走行紙10を裁断し折り曲げる構成としてある。また、この折機は、上述した折機110と比べると(図6〜8参照)、折胴1が、ゴム押え部材140の代わりに、ゴム押え部材4を備えた点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、折機110とほぼ同様としてある。
したがって、図1〜3において、図6〜8と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
(折胴)
折胴1は、針装置2が設けられる折胴1の溝20内であり、かつ、カッティングゴム3の地側に、折胴1の外周面よりも窪んだ凹部41が、新聞紙11の袋側からペラ側にわたって形成されている。
本実施形態では、カッティングゴム3を固定するための地側のゴム押え部材4に、凹部41が形成されている。ゴム押え部材4は、上方から見ると、細長いほぼ矩形状であり、針アーム23と対応する位置に、針アーム23を針軸22に螺着するための、あるいは、針アーム23の角度を調整するための長穴42が形成されている(図2参照)。このように、凹部41をゴム押え部材4にのみ形成することにより、構造を単純化でき、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、矩形状のゴム押え部材4の幅寸法Lは、通常、数十mmであり、本実施形態では、たとえば、50mmとしてある。
なお、本実施形態では、凹部41をゴム押え部材4にのみ形成しているが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、ゴム押え部材4が取り付けられる地側ホルダー32、及び、ゴム押え部材4に、凹部41を形成してもよい。あるいは、凹部41を地側ホルダー32にのみ形成してもよい。このようにすると、凹部41の位置などの設計の自由度を向上させることができる。
また、凹部41の断面形状は、山形形状としてある(図3参照)。すなわち、この山形形状は、一対のフォルディングローラ103の軸心の仮想中央線上に、ゴム押え部材4の幅方向のほぼ中央部が位置するとき、折胴1の仮想外周面から距離Hだけ窪んだ形状としてある。ここで、距離Hは、通常、数mm〜十数mmであり、本実施形態では、たとえば、6mmとしてある。
なお、本実施形態では、凹部41を形成する一対の斜面をそれぞれ平面としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、折胴1の内側又は外側に向かって湾曲した曲面としてもよい。
また、ゴム押え部材4の材料は、通常、金属である。
ここで、ゴム押え部材4の材料は、上記の金属に限定されるものではなく、たとえば、摩擦係数の小さい材料や耐摩耗性に優れた材料などを用いることができる。あるいは、凹部41などの新聞紙11の端部が接触する面に、セラミックなどの耐摩耗性材料をコーティングした金属などを用いることができる。
また、好ましくは、カッティングゴム3を固定するためのゴム押え部材4の材料が、樹脂材料、又は、樹脂と金属とからなる複合材料であってもよい。このようにすると、摩擦係数の小さいフッ素樹脂や6ナイロンなどを用いることができ、新聞紙11へのダメージなどを抑制することができる。
また、好ましくは、図示してないが、上述したタイムドローラ(特許文献1参照)、アンチドッグイヤーガイド(特許文献2参照)、折れ防止ガイド(特許文献2参照)、エア吹付け手段、及び、ブラシガイドの少なくとも一つを備えた構成としてもよい。このように、従来の技術と組み合わせることにより、新聞紙11の紙端の暴れ(たとえば、第二折りの最終段階に入る前の暴れ)を有効に抑えることができる。
なお、その他の構成は、上述した折機110(図6〜8参照)とほぼ同様としてある。
次に、上記構成の折機の動作について説明する。
本実施形態の折機は、上述したように、まず、レールフレーム部から送り込まれた走行紙10を三角板122で第一折りし、続いて、折胴1と鋸胴102の間に導く。
次に、折胴1に設けられ、所定のタイミングで揺動突出する針21が、導かれた走行紙10の印刷面の余白に当たる適宜な位置に突き刺さり、走行紙10を折胴101の外周面に固定する。これにより、針21によって固定された走行紙10が、折胴1の回転とともに折胴1の外周面に巻き付く。続いて、鋸胴102に設けられた鋸刃120と折胴1に設けられたカッティングゴム3が、鋸胴102及び折胴1の回転とともに回転移動し、向き合って当接すると、折胴1に巻き付いた走行紙10を、新聞紙11の所定の長さに断裁する。
ここで、鋸刃120とカッティングゴム3とが、折胴1に巻き付いた走行紙10を断裁するのとほぼ同じタイミングで、折胴1から突出されていた針21が折胴1内に引っ込み新聞紙11から抜ける。さらに、これとほぼ同じタイミングで、折胴1に設けられたブレード104が、断裁された新聞紙11の地側端部と天側端部のほぼ中央部分を下方に突き押し、突き押された新聞紙11の中央部分が一対のフォルディングローラ103の隙間へ押し込まれ、回転する一対のフォルディングローラ103が、新聞紙11を下方に移動させることにより、新聞紙11の第二折りが開始する。
次に、図1に示すように、第二折りの最終段階に入ると、すなわち、一対のフォルディングローラ103及び折胴1によって囲まれる断面形状がほぼ三角形の空間(適宜、三角柱状の空間と略称する。)に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した新聞紙11の両端部は、垂直に立ち上がろうとする。このとき、本実施形態では、ゴム押え部材4に形成された凹部41によって、暴れている紙端(両断部)をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。さらに、印刷速度の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが僅かに変動した場合であっても、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、この紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができるので、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突するといった不具合を効果的に回避することができる。
すなわち、従来の技術が、いかにして紙端の暴れを抑え、これにより折れの発生を防ぐかを目的としてきたのに対して、本実施形態では、発想の転換を図ることによって、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。これにより、不要な折れ(特に、天折れ)を効果的に、かつ、さらに完全なレベルにまで防止することができる。
なお、上述した特許文献3、4の技術は、第二折りの最終段階に入る前の暴れを抑制しようとする技術であるのに対して、本実施形態は、第二折りの最終段階に入った後に、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる技術である。この点などにおいて、本実施形態の技術と特許文献3、4の技術とは、折れの発生原因に対する認識、及び、解決手段において、全く異なる技術である。
以上説明したように、本実施形態の折機によれば、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
さらに、本実施形態では、ゴム押え部材140の代わりに、ゴム押え部材4を取り付けることができるので、既存の折機に容易に適用することができるといった効果を有している。
また、本実施形態は、様々な応用例を有している。
次に、本実施形態の応用例について、図面を参照して説明する。
<折機の応用例>
図4は、本発明の一実施形態にかかる折機の応用例の、ゴム押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
図4において、本応用例の折機は、上述した実施形態の折機と比べると、ゴム押え部材4の代わりに、断面形状の異なる凹部41aを有するゴム押え部材4aを備えた点などが相違する。なお、本応用例の他の構成は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図4において、図3と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本応用例のゴム押え部材4aは、上述したゴム押え部材4と比べると、厚さを約1.5倍としてある。
また、凹部41aの断面形状は、円弧状としてある。すなわち、この円弧状は、一対のフォルディングローラ103の軸心の仮想中央線上に、ゴム押え部材4aの幅方向のほぼ中央部が位置するとき、折胴1の仮想外周面から距離Haだけ窪んだ形状としてある。ここで、距離Haは、通常、数mm〜十数mmであり、本応用例では、たとえば、8mmとしてある。
なお、その他の構成は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
次に、上記構成の折機の動作について説明する。
本応用例の折機は、上述した実施形態とほぼ同様に動作する。すなわち、 図示してないが、第二折りの最終段階に入ると(三角柱状の空間に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると)、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した新聞紙11の両端部は、垂直に立ち上がろうとする。このとき、本応用例では、ゴム押え部材4aに形成された凹部41aによって、上記実施形態とほぼ同様に(図1参照)、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。さらに、印刷速度の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが変動した場合であっても、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、この紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができるので、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突するといった不具合を効果的に回避することができる。
なお、その他の動作は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
このように、本応用例の折機は、上述した実施形態の折機とほぼ同様の効果を奏することができる。また、距離Haが距離Hより大きい分だけ、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせる確率が高くなり、折れを防止する信頼性を向上させることができる。
[輪転印刷機の一実施形態]
また、本発明は、輪転印刷機の発明としても有効である。
本実施形態の輪転印刷機(新聞用オフセット輪転印刷機)は、図示してないが、複数の走行紙10に印刷を行う印刷機、及び、印刷された走行紙10を裁断し折り曲げる折機などを備えた構成としてある。また、この輪転印刷機は、上述した新聞用オフセット輪転印刷機100と比べると(図5参照)、折機110の代わりに、上述した実施形態の折機を備えた点などが相違する。
なお、本実施形態の他の構成は、新聞用オフセット輪転印刷機100とほぼ同様としてある。
このようにすると、本実施形態の輪転印刷機は、上記実施形態の折機が有する効果を実現することができる。すなわち、新聞紙11の第二折りが行われる際、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、本実施形態の輪転印刷機は、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
以上、本発明の折機、及び、輪転印刷機について、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係る折機、及び、輪転印刷機は、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、ゴム押え部材4、4aの凹部41、41aの断面形状は、上述した形状に限定されるものではなく、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを防ぐことが可能な形状であればよい。
たとえば、上記断面形状として、図示してないが、矩形状、台形状、又は、鋸の歯形状などでもよい。
あるいは、上記断面形状として、図示してないが、凹部の中央部が、折胴1の仮想外周面より窪んだ状態で突出した波型形状などでもよい。このような波型形状とすると、中央の突出した部分が、新聞紙11の紙端が立ち上った位置でストッパとして機能することができ、暴れている紙端をよりスムースに(紙端が立ち上った位置付近で、暴れを抑制しつつ)立ち上がらせることができる。
1 折胴
2 針装置
3 カッティングゴム
4、4a ゴム押え部材
10 走行紙
11 新聞紙
20 溝
21 針
22 針軸
23 針アーム
31 天側ホルダー
32 地側ホルダー
33 ゴム押え部材
41、41a 凹部
42 長穴
100 新聞用オフセット輪転印刷機
101 折胴
102 鋸胴
103 フォルディングローラ
104 ブレード
110 折機
120 鋸刃
121 ドラッグローラ
122 三角板
123 フォーミングローラ
124 ニッピングローラ
125 ロータリーフォルダー
126 デリバリーファン
127 デリバリーベルト
140 ゴム押え部材
311 孔
331 開口部
本発明は、折機、及び、輪転印刷機に関し、特に、一対のフォルディングローラが新聞用走行紙の第二折りを行う際、裁断された新聞紙の端に発生する天折れなどの折れを効果的に防止することができる折機、及び、輪転印刷機に関する。
(本発明に関連する新聞輪転機)
一般的に、新聞輪転機は、大きく分類すると印刷機(印刷部)と折機(折り部)を備えている。
たとえば、図5に示す新聞用オフセット輪転印刷機100は、新聞用走行紙10に印刷を行う複数の印刷ユニットからなる印刷機と、印刷された複数の新聞用走行紙10を所定の走行ルートで走行させるレールフレーム部と、重ねられた複数の新聞用走行紙10に対して、第一折り、裁断、第二折り、及び、排紙を行う折機110とを備えている。
(本発明に関連する折機)
また、たとえば、折機110は、図6に示すように、操作側と駆動側とに、それぞれ折ユニットを有する構成としてある。各折ユニットは、ドラッグローラ121、三角板122、フォーミングローラ123、ニッピングローラ124、ロータリーフォルダー125、デリバリーファン126、及び、デリバリーベルト127などを備えた構成としてある。また、ロータリーフォルダー125は、折胴101、鋸胴102、及び、一対のフォルディングローラ103などを備えている。
この折機110は、三角板122が、重ねられた複数の新聞用走行紙10に対して、第一折りを行い、ロータリーフォルダー125が、第一折りされた新聞用走行紙10を裁断し、第二折りを行い、デリバリーファン126及びデリバリーベルト127が、新聞紙11を排出する。
(本発明に関連するロータリーフォルダー)
次に、上記ロータリーフォルダー125について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明に関連する折機のロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。
図7において、ロータリーフォルダー125は、一対のブレード104、カッティングラバー3及び針装置2を有する折胴101、一対の鋸刃120を有する鋸胴102、並びに、一対のフォルディングローラ103などを備えている。
なお、図7では、ブレード104によって折られる新聞紙11を省略してある。また、裁断された新聞用走行紙10を、適宜、新聞紙11と呼称する。
(本発明に関連する折胴)
折胴101は、一対のブレード104が、折胴101の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。また、ブレード104は、ブレード軸(図示せず)に取り付けられており、ブレード104の先端は、ブレード軸が回転することにより、ハイポサイクロイド曲線に沿って移動する。
また、折胴101は、カッティングラバー3と針装置2とが、溝20に収めされており、すなわち、一対のカッティングラバー3と針装置2とが、折胴101の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。
針装置2は、図8に示すように、針21、針軸22及び針アーム23などを有している。針軸22は、端部が針カムコロ(図示せず)と連結されており、針軸22に複数の針アーム23が螺着されており、針アーム23の先端に、針21が固定されている。針21の動きは、折胴101の回転と連動し、回転中に所定の位置で、折胴101から出入りする。
カッティングラバー3は、断面がほぼ正方形の棒状としてある。このカッティングラバー3は、底面が天側ホルダー31に載置され、側面がラバー押え部材33及びラバー押え部材140に挟持されることにより、折胴101に固定される。
天側ホルダー31は、溝20に収められるように、折胴101に螺着される。この天側ホルダー31は、折胴101の外周面となる外面と、針アーム23を回動させるための孔311とを有している。
ラバー押え部材33は、溝20に収められるように、天側ホルダー31に螺着される。このラバー押え部材33は、折胴101の外周面となる外面と、針アーム23を回動させるための開口部331とを有している。
カッティングラバー3の地側には、ラバー押え部材140が、溝20に収められるように、地側ホルダー32に螺着される。このラバー押え部材140は、折胴101の外周面となる外面を有している。
地側ホルダー32は、溝20に収められるように、折胴101に螺着される。この地側ホルダー32は、ラバー押え部材140の地側に、折胴101の外周面となる外面を有している。
なお、上記天側ホルダー31と地側ホルダー32は、別個の部品としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、天側ホルダー31と地側ホルダー32とを一体的に形成したホルダー(図示せず)としてもよい。
(本発明に関連する鋸胴)
図7に示すように、鋸胴102は、一対の鋸刃120が、鋸胴102の軸心に対して点対称となるように、軸心方向に沿って設けられている。この鋸刃120は、鋸台を介して、鋸胴102に設けられている。
上記構成の新聞用オフセット輪転印刷機100は、印刷機が印刷した新聞用走行紙10を、レールフレーム部でガイドした状態で、折機110に送り込む。次に、折機110が、折機110の上部に設けられた三角板122で第一折りし、続いて、折胴101と鋸胴102の間に導く。
次に、折胴101に設けられ、所定のタイミングで揺動突出する針21が、導かれた新聞用走行紙10の印刷面の余白に当たる適宜な位置に突き刺さり、新聞用走行紙10を折胴101の外周面に固定する。これにより、針21によって固定された新聞用走行紙10が、折胴101の回転とともに折胴101の外周面に巻き付く。続いて、鋸胴102に設けられた鋸刃120と折胴101に設けられたカッティングラバー3が、鋸胴102及び折胴101の回転とともに回転移動し、向き合って当接すると、折胴101に巻き付いた新聞用走行紙10を、新聞紙11の所定の長さに断裁する。
ここで、鋸刃120とカッティングラバー3が、折胴101に巻き付いた新聞用走行紙10を断裁するのとほぼ同じタイミングで、折胴101から突出されていた針21が折胴101内に引っ込み新聞紙11から抜ける。さらに、これとほぼ同じタイミングで、折胴101に設けられたブレード104が、断裁された新聞紙11の地側端部と天側端部のほぼ中央部分を下方に突き押し、突き押された新聞紙11の中央部分が一対のフォルディングローラ103の隙間へ押し込まれ、回転する一対のフォルディングローラ103が、新聞紙11を下方に移動させることにより、新聞紙11の第二折りが行われる。
次に、新聞用オフセット輪転印刷機100は、デリバリーファン126が、一対のフォルディングローラ103から排出され第二折りされた新聞紙11を受け取り、デリバリーファン126が回転することによって、新聞紙11をデリバリーベルト127上へ載置し、第二折りされた新聞紙11を折機110の外へ排出する。
ところで、新聞用オフセット輪転印刷機100は、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11の第二折りを行う際、裁断された新聞紙11の端に天折れなどの折れが発生する。なお、この折れは、主に、ペラ側天折れ,ペラ側地折れ,袋側天折れ,袋側地折れの四種類である。
次に、上記折れが発生する状況について説明する。
まず、新聞紙11の天側端部は、断裁されフリーの状態にあり、地側端部は、針21が引き抜かれることによりフリーの状態にある。また、新聞紙11は、一対のフォルディングローラ103に挟まれた状態で下方に送り出されることにより、第二折りが行なわれている。このとき、新聞紙11の地側端部には、フォルディングローラ103から離れる方向の慣性力が作用し、天側端部には、フォルディングローラ103に向かう方向の慣性力が作用する。さらに、フォルディングローラ103の周速は、現在第二折りしている新聞紙11と次の新聞紙11との追突を防ぐために、折胴101の周速より速く設定されている。
なお、通常、フリー状態にあるこの両端部をガイドするために、図示してないが、複数の天側ガイドや地側ガイド(これらのガイドは、アンチドッグイヤーガイドとも呼称される。)が設けられている。
次に、図8に示すように、第二折りの最終段階に入ると、すなわち、一対のフォルディングローラ103及び折胴101によって囲まれる断面形状がほぼ三角形の空間(適宜、三角柱状の空間と略称する。)に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した両端部は、垂直に立ち上がろうとするが、ラバー押え部材140の外面と接触し、ほぼ円弧状に湾曲する。この際、接触に関係する微妙な要因などによって、折れが発生する、あるいは、折れが発生すると想定される。
上記微妙な要因としては、三角柱状の空間内における、折胴101や一対のフォルディングローラ103の回転によって引き起こされる無秩序な空気の流れ,新聞紙11が一対のフォルディングローラ103に引き込まれる際に発生する空気の流れや、フリー状態となった天側端部及び地側端部の慣性力,一対のフォルディングローラ103へ引き込まれる力などの影響や、新聞紙11の剛性,くせに関係する材質や、インキ量,湿し水量に関わる印刷状況及び新聞紙11の頁数などが挙げられる。すなわち、接触に関係する微妙な要因によって、天側端部や地側端部に新聞紙11の暴れなどが生じ、その先端部分がバタついて折れ曲がりそのままフォルディングローラ103の表面に引っかかり、巻き込まれ通過することにより、新聞紙11の天側端部や地側端部に不要な折れが発生する。
上記不要な折れの発生を防止する技術として、図示してないが、フォルディングローラ103の形状や隙間を調整する技術、第二折りされる新聞紙11のガイドの形状や位置を調整する技術、あるいは、三角柱状の空間において、新聞紙11の天側端部や地側端部を折胴101側へ押し付ける方向にエアの間欠あるいは連続した吹き付けを行う技術(エア吹付け手段を用いた技術とも呼称される。)、小さなブラシやブラシロールを用いた技術(ブラシガイドを用いた技術とも呼称される。)が提案されてきた。
また、本発明に関連する様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、一対のフォルディングローラの少なくとも一方が、ローラ本体と、このローラ本体と同径に形成され、通過する走行紙のペラ側となるローラ本体の一端軸部に同軸的に、かつローラ本体に対し円周方向の位相が調整可能に嵌合されたローラ部(凹欠部の形成されたローラ部)とからなる輪転機の折畳装置用折りローラの技術が開示されている。これら一対のフォルディングローラは、タイムドローラとも呼称され、天折れを防止することができる。
また、特許文献2には、印刷紙の第二折りを行う一対のフォルディングローラを備えた輪転印刷機の折機において、少なくとも一部が、折り胴と一対のフォルディングローラとに囲まれた空間内に設けられ、かつ、先端部が、印刷紙をフォルディングローラに円滑に導く形状を有する折れ防止ガイドを具備したことを特徴とする輪転印刷機の折機の技術が開示されている。
また、特許文献3には、折胴周面における折ブレードと、折ブレードの折胴回転方向直上流側にある針装置との間の領域に、折胴の軸方向にわたって凹部が形成されていることを特徴とする、ウェブ折り畳み装置の技術が開示されている。
また、特許文献4には、回転可能な折胴と、折胴と協働してウェブを裁断する鋸胴と、折胴より下流側に設けられてウェブを挟持して折帳を形成する一対の折込ローラとを具えたウェブ折り畳み装置において、折胴に、折帳の袋側からペラ側に向けて軸方向に沿って所定の長さを有する外周面よりも凹んだ第1ガイド面が設けられたことを特徴とするウェブ折り畳み装置の技術が開示されている。
実公平07−24368号公報 特開2007−276932号公報 特許第4227925号公報 特開2008−19090号公報
しかしながら、上述したように、ラバー押え部材140の外面との接触に関係する微妙な要因などによって、折れが発生する、あるいは、折れが発生すると想定されており、運転条件(たとえば、新聞紙11の頁数、フォルディングローラ103どうしの隙間設定、使用する新聞紙11の種類)などにより、紙端の暴れを抑えることができずに、天折れなどの折れが発生していた。
また、新聞用オフセット輪転印刷機100の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが変動したりすると、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突することもあり、かかる場合にも、折れが発生していた。
すなわち、不要な折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することはできないといった問題があった。
なお、特許文献1〜4の技術は、本発明に関連する技術ではあるもの、上記の課題を解決することはできない技術であった。また、特に、特許文献3、4の技術は、折れの発生原因に対する認識、及び、解決手段が、全く異なる技術であった
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラへ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することのできる折機、及び、輪転印刷機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の折機は、ブレード、カッティングラバー、該カッティングラバーを固定するラバー押え部材及び針装置を有する折胴、鋸刃を有する鋸胴、並びに、一対のフォルディングローラを備え、新聞用走行紙を裁断し折り曲げる折機において、前記ラバー押え部材は、前記針装置が設けられる前記折胴の溝内であり、かつ、前記カッティングラバーの地側において、前記カッティングラバーと直接接触して設けられ、 前記ラバー押え部材に、裁断された新聞紙の紙端を立ち上がらせるための、前記折胴の外周面よりも窪んだ凹部、前記新聞紙の袋側からペラ側にわたって形成した構成としてある。
また、本発明の輪転印刷機は、新聞用走行紙に印刷を行う複数の印刷機と、印刷された前記新聞用走行紙を裁断し折り曲げる折機とを備えた輪転印刷機において、前記折機が、上記請求項1〜のいずれか一項に記載の折機である構成としてある。
本発明の折機、及び、輪転印刷機によれば、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラへ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略拡大断面を示している。 図2は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略平面図を示している。 図3は、本発明の一実施形態にかかる折機の、ラバー押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図4は、本発明の一実施形態にかかる折機の応用例の、ラバー押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図5は、本発明に関連する輪転印刷機の要部の概略正面図を示している。 図6は、本発明に関連する折機の要部の概略正面図を示している。 図7は、本発明に関連する折機のロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。 図8は、本発明に関連する折機の課題を説明するための、ロータリーフォルダーの要部の概略正面図を示している。
[折機の一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略拡大断面を示している。
また、図2は、本発明の一実施形態にかかる折機の、折胴を説明するための要部の概略平面図を示している。
さらに、図3は、本発明の一実施形態にかかる折機の、ラバー押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
図1〜3において、本実施形態の折機は、ブレード104、カッティングラバー3及び針装置2を有する折胴1、鋸刃120を有する鋸胴102、並びに、一対のフォルディングローラ103などを備え、新聞用走行紙10を裁断し折り曲げる構成としてある。また、この折機は、上述した折機110と比べると(図6〜8参照)、折胴1が、ラバー押え部材140の代わりに、ラバー押え部材4を備えた点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、折機110とほぼ同様としてある。
したがって、図1〜3において、図6〜8と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
(折胴)
折胴1は、針装置2が設けられる折胴1の溝20内であり、かつ、カッティングラバー3の地側に、折胴1の外周面よりも窪んだ凹部41が、新聞紙11の袋側からペラ側にわたって形成されている。
本実施形態では、カッティングラバー3を固定するための地側のラバー押え部材4に、凹部41が形成されている。ラバー押え部材4は、上方から見ると、細長いほぼ矩形状であり、針アーム23と対応する位置に、針アーム23を針軸22に螺着するための、あるいは、針アーム23の角度を調整するための長穴42が形成されている(図2参照)。このように、凹部41をラバー押え部材4にのみ形成することにより、構造を単純化でき、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、矩形状のラバー押え部材4の幅寸法Lは、通常、数十mmであり、本実施形態では、たとえば、50mmとしてある。
なお、本実施形態では、凹部41をラバー押え部材4にのみ形成しているが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、ラバー押え部材4が取り付けられる地側ホルダー32、及び、ラバー押え部材4に、凹部41を形成してもよい。あるいは、凹部41を地側ホルダー32にのみ形成してもよい。このようにすると、凹部41の位置などの設計の自由度を向上させることができる。
また、凹部41の断面形状は、山形形状としてある(図3参照)。すなわち、この山形形状は、一対のフォルディングローラ103の軸心の仮想中央線上に、ラバー押え部材4の幅方向のほぼ中央部が位置するとき、折胴1の仮想外周面から距離Hだけ窪んだ形状としてある。ここで、距離Hは、通常、数mm〜十数mmであり、本実施形態では、たとえば、6mmとしてある。
なお、本実施形態では、凹部41を形成する一対の斜面をそれぞれ平面としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、折胴1の内側又は外側に向かって湾曲した曲面としてもよい。
また、ラバー押え部材4の材料は、通常、金属である。
ここで、ラバー押え部材4の材料は、上記の金属に限定されるものではなく、たとえば、摩擦係数の小さい材料や耐摩耗性に優れた材料などを用いることができる。あるいは、凹部41などの新聞紙11の端部が接触する面に、セラミックなどの耐摩耗性材料をコーティングした金属などを用いることができる。
また、好ましくは、カッティングラバー3を固定するためのラバー押え部材4の材料が、樹脂材料、又は、樹脂と金属とからなる複合材料であってもよい。このようにすると、摩擦係数の小さいフッ素樹脂や6ナイロンなどを用いることができ、新聞紙11へのダメージなどを抑制することができる。
また、好ましくは、図示してないが、上述したタイムドローラ(特許文献1参照)、アンチドッグイヤーガイド(特許文献2参照)、折れ防止ガイド(特許文献2参照)、エア吹付け手段、及び、ブラシガイドの少なくとも一つを備えた構成としてもよい。このように、従来の技術と組み合わせることにより、新聞紙11の紙端の暴れ(たとえば、第二折りの最終段階に入る前の暴れ)を有効に抑えることができる。
なお、その他の構成は、上述した折機110(図6〜8参照)とほぼ同様としてある。
次に、上記構成の折機の動作について説明する。
本実施形態の折機は、上述したように、まず、レールフレーム部から送り込まれた新聞用走行紙10を三角板122で第一折りし、続いて、折胴1と鋸胴102の間に導く。
次に、折胴1に設けられ、所定のタイミングで揺動突出する針21が、導かれた新聞用走行紙10の印刷面の余白に当たる適宜な位置に突き刺さり、新聞用走行紙10を折胴101の外周面に固定する。これにより、針21によって固定された新聞用走行紙10が、折胴1の回転とともに折胴1の外周面に巻き付く。続いて、鋸胴102に設けられた鋸刃120と折胴1に設けられたカッティングラバー3が、鋸胴102及び折胴1の回転とともに回転移動し、向き合って当接すると、折胴1に巻き付いた新聞用走行紙10を、新聞紙11の所定の長さに断裁する。
ここで、鋸刃120とカッティングラバー3とが、折胴1に巻き付いた新聞用走行紙10を断裁するのとほぼ同じタイミングで、折胴1から突出されていた針21が折胴1内に引っ込み新聞紙11から抜ける。さらに、これとほぼ同じタイミングで、折胴1に設けられたブレード104が、断裁された新聞紙11の地側端部と天側端部のほぼ中央部分を下方に突き押し、突き押された新聞紙11の中央部分が一対のフォルディングローラ103の隙間へ押し込まれ、回転する一対のフォルディングローラ103が、新聞紙11を下方に移動させることにより、新聞紙11の第二折りが開始する。
次に、図1に示すように、第二折りの最終段階に入ると、すなわち、一対のフォルディングローラ103及び折胴1によって囲まれる断面形状がほぼ三角形の空間(適宜、三角柱状の空間と略称する。)に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した新聞紙11の両端部は、垂直に立ち上がろうとする。このとき、本実施形態では、ラバー押え部材4に形成された凹部41によって、暴れている紙端(両断部)をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。さらに、印刷速度の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが僅かに変動した場合であっても、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、この紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができるので、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突するといった不具合を効果的に回避することができる。
すなわち、従来の技術が、いかにして紙端の暴れを抑え、これにより折れの発生を防ぐかを目的としてきたのに対して、本実施形態では、発想の転換を図ることによって、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。これにより、不要な折れ(特に、天折れ)を効果的に、かつ、さらに完全なレベルにまで防止することができる。
なお、上述した特許文献3、4の技術は、第二折りの最終段階に入る前の暴れを抑制しようとする技術であるのに対して、本実施形態は、第二折りの最終段階に入った後に、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる技術である。この点などにおいて、本実施形態の技術と特許文献3、4の技術とは、折れの発生原因に対する認識、及び、解決手段において、全く異なる技術である。
以上説明したように、本実施形態の折機によれば、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
さらに、本実施形態では、ラバー押え部材140の代わりに、ラバー押え部材4を取り付けることができるので、既存の折機に容易に適用することができるといった効果を有している。
また、本実施形態は、様々な応用例を有している。
次に、本実施形態の応用例について、図面を参照して説明する。
<折機の応用例>
図4は、本発明の一実施形態にかかる折機の応用例の、ラバー押え部材を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
図4において、本応用例の折機は、上述した実施形態の折機と比べると、ラバー押え部材4の代わりに、断面形状の異なる凹部41aを有するラバー押え部材4aを備えた点などが相違する。なお、本応用例の他の構成は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図4において、図3と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本応用例のラバー押え部材4aは、上述したラバー押え部材4と比べると、厚さを約1.5倍としてある。
また、凹部41aの断面形状は、円弧状としてある。すなわち、この円弧状は、一対のフォルディングローラ103の軸心の仮想中央線上に、ラバー押え部材4aの幅方向のほぼ中央部が位置するとき、折胴1の仮想外周面から距離Haだけ窪んだ形状としてある。ここで、距離Haは、通常、数mm〜十数mmであり、本応用例では、たとえば、8mmとしてある。
なお、その他の構成は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
次に、上記構成の折機の動作について説明する。
本応用例の折機は、上述した実施形態とほぼ同様に動作する。すなわち、 図示してないが、第二折りの最終段階に入ると(三角柱状の空間に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると)、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。
続いて、中央側に移動した新聞紙11の両端部は、垂直に立ち上がろうとする。このとき、本応用例では、ラバー押え部材4aに形成された凹部41aによって、上記実施形態とほぼ同様に(図1参照)、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせることができ、その後、紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができる。さらに、印刷速度の高速化などにより、たとえば、一対のフォルディングローラ103が新聞紙11を挟むタイミングが変動した場合であっても、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、この紙端をスムースにフォルディングローラ103へ導くことができるので、挟まれた新聞紙11の天側の紙端が、次の新聞紙11の地側の紙端と追突するといった不具合を効果的に回避することができる。
なお、その他の動作は、上記実施形態とほぼ同様としてある。
このように、本応用例の折機は、上述した実施形態の折機とほぼ同様の効果を奏することができる。また、距離Haが距離Hより大きい分だけ、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせる確率が高くなり、折れを防止する信頼性を向上させることができる。
[輪転印刷機の一実施形態]
また、本発明は、輪転印刷機の発明としても有効である。
本実施形態の輪転印刷機(新聞用オフセット輪転印刷機)は、図示してないが、複数の新聞用走行紙10に印刷を行う印刷機、及び、印刷された新聞用走行紙10を裁断し折り曲げる折機などを備えた構成としてある。また、この輪転印刷機は、上述した新聞用オフセット輪転印刷機100と比べると(図5参照)、折機110の代わりに、上述した実施形態の折機を備えた点などが相違する。
なお、本実施形態の他の構成は、新聞用オフセット輪転印刷機100とほぼ同様としてある。
このようにすると、本実施形態の輪転印刷機は、上記実施形態の折機が有する効果を実現することができる。すなわち、新聞紙11の第二折りが行われる際、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを効果的に防ぐことにより、折れの発生をさらに完全なレベルにまで防止することができる。これにより、本実施形態の輪転印刷機は、オペレータの調整負担、及び、損紙の軽減などを図ることができる。
以上、本発明の折機、及び、輪転印刷機について、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係る折機、及び、輪転印刷機は、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、ラバー押え部材4、4aの凹部41、41aの断面形状は、上述した形状に限定されるものではなく、暴れている紙端をスムースに立ち上がらせ、フォルディングローラ103へ導くとともに、上記紙端が次の新聞紙11の紙端と追突することを防ぐことが可能な形状であればよい。
たとえば、上記断面形状として、図示してないが、矩形状、台形状、又は、鋸の歯形状などでもよい。
あるいは、上記断面形状として、図示してないが、凹部の中央部が、折胴1の仮想外周面より窪んだ状態で突出した波型形状などでもよい。このような波型形状とすると、中央の突出した部分が、新聞紙11の紙端が立ち上った位置でストッパとして機能することができ、暴れている紙端をよりスムースに(紙端が立ち上った位置付近で、暴れを抑制しつつ)立ち上がらせることができる。
1 折胴
2 針装置
カッティングラバー
4、4a ラバー押え部材
10 新聞用走行紙.
11 新聞紙
20 溝
21 針
22 針軸
23 針アーム
31 天側ホルダー
32 地側ホルダー
33 ラバー押え部材
41、41a 凹部
42 長穴
100 新聞用オフセット輪転印刷機
101 折胴
102 鋸胴
103 フォルディングローラ
104 ブレード
110 折機
120 鋸刃
121 ドラッグローラ
122 三角板
123 フォーミングローラ
124 ニッピングローラ
125 ロータリーフォルダー
126 デリバリーファン
127 デリバリーベルト
140 ラバー押え部材
311 孔
331 開口部
カッティングラバー3の回転方向側には、ラバー押え部材140が、溝20に収められるように、地側ホルダー32に螺着される。このラバー押え部材140は、折胴101の外周面となる外面を有している。
地側ホルダー32は、溝20に収められるように、折胴101に螺着される。この地側ホルダー32は、ラバー押え部材140の地側に、折胴101の外周面となる外面を有している。
なお、上記天側ホルダー31と地側ホルダー32は、別個の部品としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、天側ホルダー31と地側ホルダー32とを一体的に形成したホルダー(図示せず)としてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の折機は、ブレード、カッティングラバー、該カッティングラバーを固定するラバー押え部材及び針装置を有する折胴、鋸刃を有する鋸胴、並びに、一対のフォルディングローラを備え、新聞用走行紙を裁断し折り曲げる折機において、 前記ラバー押え部材は、前記針装置が設けられる前記折胴の溝内であり、かつ、前記カッティングラバーの回転方向側において、前記カッティングラバーと直接接触して設けられ、前記ラバー押え部材に、前記折胴の外周面よりも窪んだ凹部を、新聞紙の袋側からペラ側の全体にわたって形成し、前記針装置が前記折胴の回転により前記一対のフォルディングローラの上方に位置したときに、前記凹部が、前記針装置の下方に位置する構成としてある。
(折胴)
折胴1は、針装置2が設けられる折胴1の溝20内であり、かつ、カッティングラバー3の回転方向側に、折胴1の外周面よりも窪んだ凹部41が、新聞紙11の袋側からペラ側にわたって形成されている。なお、図1、2に示すように、凹部41は、ラバー押え部材4に、新聞紙11の袋側からペラ側の全体にわたって形成されている。
本実施形態では、カッティングラバー3を固定するための回転方向側のラバー押え部材4に、凹部41が形成されている。ラバー押え部材4は、上方から見ると、細長いほぼ矩形状であり、針アーム23と対応する位置に、針アーム23を針軸22に螺着するための、あるいは、針アーム23の角度を調整するための長穴42が形成されている(図2参照)。このように、凹部41をラバー押え部材4にのみ形成することにより、構造を単純化でき、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、矩形状のラバー押え部材4の幅寸法Lは、通常、数十mmであり、本実施形態では、たとえば、50mmとしてある。
次に、図1に示すように、第二折りの最終段階に入ると、すなわち、一対のフォルディングローラ103及び折胴1によって囲まれる断面形状がほぼ三角形の空間(適宜、三角柱状の空間と略称する。)に、新聞紙11の天側端部及び地側端部が入ると、この両端部は、完全にフリー状態となり中央側に移動する。なお、図1に示すように、針装置2が折胴1の回転により一対のフォルディングローラ103の上方に位置したときに、凹部41は、針装置2の下方に位置する。

Claims (6)

  1. ブレード、カッティングゴム及び針装置を有する折胴、鋸刃を有する鋸胴、並びに、一対のフォルディングローラを備え、走行紙を裁断し折り曲げる折機において、
    前記針装置が設けられる前記折胴の溝内であり、かつ、前記カッティングゴムの地側に、前記折胴の外周面よりも窪んだ凹部が、前記印刷紙の袋側からペラ側にわたって形成されたことを特徴とする折機。
  2. 前記カッティングゴムを固定するためのゴム押え部材に、及び/又は、前記ゴム押え部材の取り付けられる地側ホルダーに、前記凹部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の折機。
  3. 前記カッティングゴムを固定するためのゴム押え部材の材料が、樹脂材料、又は、樹脂と金属とからなる複合材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の折機。
  4. 前記凹部の軸方向断面形状が、山形形状及び/又は円弧状を有する形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の折機。
  5. タイムドローラ、アンチドッグイヤーガイド、折れ防止ガイド、エア吹付け手段、及び、ブラシガイドの少なくとも一つを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の折機。
  6. 複数の走行紙に印刷を行う印刷機と、印刷された前記走行紙を裁断し折り曲げる折機とを備えた輪転印刷機において、
    前記折機が、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の折機であることを特徴とする輪転印刷機。
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