JP2011084109A - エンジン音生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、車両が走行する速度の情報に基づいて生成するエンジン回転数の情報に基づいてエンジン音を生成するエンジン音生成装置を提供することにある。
【解決手段】エンジン音生成装置は、検出した実車両Rの車速を仮想車速に変換する。エンジン音生成装置は、検出した実車両の加速度の値に基づき、実車両が加速または減速をするときの加速・減速時速度・回転数対応関係設定または定速走行時速度・回転数対応関係設定を読み出す。エンジン音生成装置は、これらの設定情報および仮想車速に基づき、エンジン回転数の生成に用いるギアの情報を更新する。エンジン音生成装置は、この更新されたギアの情報および仮想車速に基づいて、エンジン回転数を生成し、乱数を用いてエンジン回転数に揺らぎを与える揺らぎ処理を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジン音生成装置に関する。
車両において、検出したアクセル開度およびエンジン回転速度等のパラメータを用いてエンジン音などを生成する装置が開示されている。例えば、特許文献1に記載の装置においては、スロットル開度データおよびエンジン回転速度データに基づいてエンジン音の合成音データを生成している。
特開2000−010576号公報
.
しかしながら、エンジン音のデータとして、その車両とは異なるタイプの車両を想定したデータを用いると、速度領域、エンジン回転数、アクセル開度などが必ずしもその車両と対応しない場合があるが、どのようにすれば望ましいエンジン音が合成されるかについては考慮されていない。
本発明の目的は、車両が走行する速度の情報に基づいて生成するエンジン回転数の情報を用いてエンジン音を生成するエンジン音生成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、あらかじめ想定したモデル車両のエンジン回転数に応じたエンジン音データを記憶したエンジン音データ記憶部と、実車両の速度を検出する速度検出手段と、前記実車両の走行可能な速度範囲において特定される第1の特定速度と前記モデル車両について特定した走行速度範囲において特定される第2の特定速度との比率に基づいて、前記速度検出手段が検出した速度を仮想速度に変換する速度変換手段と、前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶する速度・回転数対応関係記憶手段と、前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係と、前記速度変換手段が求めた仮想速度とに基づいて前記モデル車両のエンジン回転数を示すモデル車両エンジン回転数を生成するエンジン回転数生成手段と、前記エンジン音データ記憶部内のエンジン音データを用いて、前記エンジン回転数生成手段が生成するモデル車両エンジン回転数に対応した合成エンジン音データを生成するエンジン音生成手段とを具備することを特徴とするエンジン音生成装置を提供する。
本発明の好ましい態様において、あらかじめ定めた一定範囲内で乱数を発生する乱数発生手段を有し、前記エンジン回転数生成手段は、前記乱数発生手段が発生した乱数に基づいて前記モデル車両エンジン回転数に揺らぎを与えてもよい。
本発明の好ましい態様において、前記速度・回転数対応関係記憶手段は、複数の変速段度のそれぞれに応じて前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶しており、前記エンジン回転数生成手段は、前記仮想速度の上昇、下降に伴ってあらかじめ定めた速度においてそれぞれシフトアップ、シフトダウンするように前記変速段度を切り替えて前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係を選択し、かつ、一つの段度にシフトアップを行う速度より前記一つの段度からシフトダウンを行う速度が小さくなるようにヒステリシスを持たせて前記変速段度を切り替えてもよい。
本発明の好ましい態様において、前記実車両の加速度を検出する加速度検出手段を設けるとともに、前記速度・回転数対応関係記憶手段は、複数の変速段度のそれぞれに応じて前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶しており、前記エンジン回転数生成手段は、前記仮想速度の上昇、下降に伴ってあらかじめ定めた速度においてそれぞれシフトアップ、シフトダウンするように前記変速段度を切り替えて前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係を選択し、かつ、前記加速度検出手段が検出する加速度があらかじめ設定した値より小さい場合は、あらかじめ設定したエンジン回転数を下回らない範囲において前記シフトアップを行う速度またはシフトダウンを行う速度を下げてもよい。
本発明の好ましい態様において、前記第1の特定速度を操作者の操作によって入力する入力手段を有し、前記第2の特定速度は前記モデル車両の最高速度であってもよい。
本発明の好ましい態様において、実車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段とをさらに具備し、前記エンジン音データ記憶部は、あらかじめ想定したモデル車両のエンジン回転数とアクセル開度とに応じたエンジン音データを記憶し、前記エンジン音生成手段は、当該エンジン音データ記憶部内のエンジン音データを用いて、前記エンジン回転数生成手段が生成したモデル車両エンジン回転数と前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度とに対応した合成エンジン音データを生成してもよい。
本発明によれば、予め想定したモデル車両の速度範囲に合わせて実車両の速度情報を変換することができるので、モデル車両の速度範囲に応じたエンジン音を実車両の走行速度に基づいて生成することができる。
本実施形態に係るエンジン音生成装置の構成を示すブロック図である。 実車両とモデル車両との車速域を説明するグラフである。 ギア別車速域設定情報を説明するグラフである。 ギア別車速域設定情報を説明するグラフである。 エンジン回転数生成動作のフローチャートである。 実車両の車速と検出される車速を比較するグラフである。 車速変化傾向を説明するグラフである。 アクセル開度の補正を説明する図である。 アクセル開度補正値を説明する図である。 車速、エンジン回転数およびアクセル開度の時間変化の一例を示す図である。 車速、エンジン回転数およびアクセル開度の時間変化の一例を示す図である。 アクセル開度生成動作のフローチャートである。 エンジン音データの生成を説明する図である。 変形例1に係るエンジン音生成装置の構成を示すブロック図である。
<実施形態>
図1は、本実施形態に係るエンジン音生成装置10の構成を示すブロック図である。エンジン音生成装置10は、検出部20、記憶部30、処理部40、エンジン音生成部50および操作部60を備え、エンジン音を生成する。検出部20は、車両が走行する速度(以下、「車速」という。)を検出する車速検出部210と、車両の加速度を検出する加速度検出部220とで構成される。車速検出部210は、例えば、車両が有する原動機の動作に応じて車輪を回転させるシャフトに取り付けられて、このシャフトの回転数を検出するセンサを有している。車速検出部210は、このセンサが検出した回転数に基づいて、車速を検出する。車速検出部210は、検出した車速の値を示す情報(以下、「車速情報」という。)を生成し、処理部40へ出力する。加速度検出部220は、加速度を検出するセンサを有する。加速度検出部220は、車両に取り付けられて、車両の加速度を検出する。加速度検出部220は、この検出した加速度のうち、車両が走行する方向に対する加速度の値を示す情報(以下、「加速度情報」という。)を処理部40へ出力する。なお、加速度検出部220は車速情報に微分等の演算を施すことによって加速度を求めるように構成してもよい。
記憶部30は、エンジン音生成装置10を搭載して実際に走行する車両(以下、「実車両R」という。)およびエンジン音生成装置10が生成するエンジン音のモデルとしてあらかじめ想定した車両(以下、「モデル車両M」という。)の特性を表わす情報を記憶する。車両設定情報310は、モデル車両Mにおけるタイヤ外周の長さおよび変速ギア比等の値を設定した情報である。車速域設定情報320は、実車両Rおよびモデル車両Mの車速の範囲を設定した情報である。速度・回転数対応関係設定情報330は、モデル車両Mにおいて、変速機が有する複数のギア(以下、単に「ギア」という。)のそれぞれに応じて前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を設定した情報である。ギア固定時アクセル開度設定情報340は、後述する動作によって実車両Rの車速情報からアクセル開度を生成する際に用いる設定情報である。シフトチェンジ時アクセル開度設定情報350は、後述する動作によって実車両Rのシフトチェンジ時にアクセル開度を生成する際に用いる設定情報である。なお、本実施形態においては、この実車両Rが本発明における「車両」に相当する。また、変速機が有する複数のギアの組合せによる複数の回転数比が本発明における「変速段度」に相当する。
処理部40は、CPU(Central Processing Unit)410と、このCPU410で用いられるプログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)420と、CPU410のワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)430とを有しており、これらは一般的なコンピュータを構成している。処理部40は、実車両Rから車速検出部210および加速度検出部220が検出して出力した情報を、記憶部30に記憶されている各種情報に基づいて処理する。処理部40は、この処理によって、エンジン音を生成するためのエンジン回転数の値およびアクセル開度の値を示す情報を生成する。処理部40は、生成したこれらの情報を、エンジン音生成部50へ出力する。
エンジン音生成部50は、モデル車両Mのエンジン音の波形を示すエンジン音データを記憶するエンジン音データ記憶部510を備える。エンジン音生成部50は、このエンジン音データの情報と処理部40から入力されたエンジン回転数およびアクセル開度の情報とを用いて、実車両Rが運転されている状況に応じたエンジン音データを生成する。エンジン音生成部50は、生成したエンジン音データを示す信号を図示せぬ外部のアンプおよびスピーカ等の出力装置に出力し、エンジン音を放音させる。操作部60は、複数のボタンまたはタッチパネルなどの入力機能を有し、利用者がエンジン音生成装置10に対して選択、確認、取り消しなどの指示を行うための操作を行う操作手段であって、操作内容を示す情報を処理部40に出力する。なお、モデル車両Mは、実車両Rとはタイプ(セダン、スポーツタイプ、クーペ、トラック、バスなど)や走行性能が異なるものであってもよい。例えば、普通車である実車両Rに対して、モデル車両Mとしてレーシングカーのエンジン音を生成するようにしてもよい。また、映画やアニメに登場する架空の車両をモデル車両Mとしてもよい。
エンジン音生成装置10は、モデル車両Mのエンジン音を再現するため、実車両Rから取得する情報に基づき、モデル車両Mにおける仮想の運転状況を作り出す。この運転状況のひとつが、エンジン回転数である。エンジン音生成装置10は、モデル車両Mのギアを示す情報および車速を示す情報からエンジン回転数を生成する。このとき、上述したレーシングカーのように、モデル車両Mと実車両Rとの速度範囲(以下、「車速域」という)が大きく異なると、実車両Rのエンジン回転数をそのまま用いてもモデル車両Rのエンジン回転範囲の一部にしか対応しないため、モデル車両Rを想定した際の望ましいエンジン回転数が得られない。
図2は、実車両Rとモデル車両Mとの車速域を説明するグラフである。図2は、縦軸が回転数(rpm)を、横軸が車速(km/h)を示す。車速域RBは、実車両Rの車速域を示している。速度rbは、車速域RBにおいて特定される実車両Rの最高速度またはそれに近い速度を示している。車速域MBは、モデル車両Mの車速域を示している。速度mbは、車速域MBにおいて特定されるモデル車両Mの走行性能上の最高速度またはそれに近い速度を示している。なお、速度mbは、モデル車両Mが仮想の車両である場合は、仮想的に設定される特定の速度であってもよい。また、速度rbが本発明における「第1の特定速度」に相当し、速度mbが本発明における「第2の特定速度」に相当する。
破線で示したギアMG1,MG2,MG3,MG4は、モデル車両Mのギアがそれぞれ1速、2速、3速および4速の場合における、エンジン回転数と車速の対応関係を示している。モデル車両Mにおける車速とエンジン回転数とは、本実施形態においては、ギアごとに傾きの異なる線形の対応関係を有する。エンジン回転数MRmaxは、モデル車両Mが備えるエンジンの性能上の最高回転数を示している。以下、図2に示す走行特性を有するモデル車両Mを用いて説明する。なお、ここではモデル車両Mのギアは4段としたが、これは一例であり、これとは異なる段数のモデル車両であってもよい。また、エンジン回転数と車速とは、図2に示すように直線的な対応関係を示すことが望ましいが、これに限らず、曲線的または特異点を有するような対応関係であってもよい。例えば、低速域ではゆるやかにエンジン回転数が上がり、高速域になると急速にエンジン回転数が上がるような対応関係であってもよい。
エンジン音生成装置10は、上述したとおりモデル車両Mにおけるギアおよび車速の情報からエンジン回転数を生成する。ここで、実車両Rと走行性能が異なるモデル車両Mとでは、図2に示すように双方の車速域が異なるため、実車両Rの車速をそのまま用いてモデル車両Mにおけるエンジン回転数を求めると、望ましいエンジン回転数が得られない。つまり、実車両Rの速度rbであってもMG3とMG4での回転数は高くないので、車速域RBの中で4段全てで高回転のエンジン音を出すことはできない。そこで、エンジン音生成装置10は、車速検出部210によって検出される実車両Rの車速を、上述した速度rbと速度mbとの比率に基づき、以下の式1によってモデル車両Mにおける仮想的な車両の速度(以下、「仮想車速」という。)に変換する。
[式1]仮想車速(mm/min)=実車両Rの車速(mm/min)×モデル車両Mの最高速度(km/h)÷実車両Rの最高速度(km/h)
この変換によって、エンジン音生成装置10は、実車両Rの運転状況に対応したモデル車両Mの運転状況における仮想車速を取得する。エンジン音生成装置10は、取得した仮想車速と速度・回転数対応関係設定情報330とに基づいて、上述した運転状況におけるモデル車両Mのギアを判断する。速度・回転数対応関係設定情報330は、実車両Rが加速または減速をしているときのギア判断の基準となる設定情報と一定の速度で走行しているときのギア判断の基準となる設定情報とを有する。なお、ここで言う最高速度とは、車両の性能限界を示すものではなく(であってもよい)、その車両が走行する際に想定される最高の速度である。例えば、法定制限速度であってもよい。
図3は、実車両Rが加速または減速をするときの速度・回転数対応関係設定情報330を説明するグラフである。図3の縦軸と横軸および各ギアMG1,MG2,MG3,MG4の傾きは図2と共通である。図3は、モデル車両Mの仮想車速に対して、各ギアMG1,MG2,MG3,MG4を選択する領域ga1,ga2,ga3,ga4(以下、区別しないときは「領域ga」という。)を示している。エンジン音生成装置10は、仮想車速が領域ga1の範囲にあるときは、ギアMG1に応じた対応関係を用いてエンジン回転数を生成する。ここで、実車両Rが加速して仮想車速が上がると、生成されるエンジン回転数がシフトアップエンジン回転数SUa1に達し、ついには領域ga1を外れてしまう。このとき、エンジン音生成装置10は、エンジン回転数の生成に用いるギアに応じた対応関係を、ギアMG2に切り替える。以下同様に、実車両Rが加速している場合は、エンジン音生成装置10は、シフトアップエンジン回転数SUa2,SUa3において、エンジン回転数の生成に用いるギアに応じた対応関係をひとつ上のギアMG3,MG4に切り替える。なお、本実施形態においては、シフトアップエンジン回転数SUa1,SUa2,SUa3は同じエンジン回転数としているが、これらのエンジン回転数は、それぞれ異なるエンジン回転数を設定してもよい。
一方、エンジン音生成装置10は、実車両Rが減速している場合は、エンジン回転数が下がることでシフトダウンエンジン回転数SDa2,SDa3,SDa4にいたったときに、エンジン回転数の生成に用いる対応関係を、ひとつ下のギアMG1,MG2,MG3に各々切り替える。このように、エンジン音生成装置10は、取得した仮想速度の上昇、下降に伴ってあらかじめ定めた速度においてそれぞれシフトアップ、シフトダウンするようにギアを切り替える。そして、エンジン音生成装置10は、速度・回転数対応関係設定情報330を参照して切り替えられたギアに応じた対応関係を選択する。
このとき、図3に示す仮想車速域B1においては、領域ga1と領域ga2とが重なりあっている。仮想車速域B1においては、エンジン音生成装置10は、実車両Rの走行状態によってギアMG1またはMG2を用いてエンジン回転数を生成する。仮想車速域B2,B3も同様である。これらの領域においては、実車両Rが加速から減速に変わっても、生成されるエンジン回転数がそれぞれシフトアップエンジン回転数SUa1,SUa2,SUa3を超えない限り、エンジン回転数の生成に用いられるギアがひとつ上のギアMG2,MG3,MG4に切り替わらない。また、実車両Rが減速から加速に変わっても、生成されるエンジン回転数がそれぞれシフトダウンエンジン回転数SDa2,SDa3,SDa4を下回らない限り、エンジン回転数の生成に用いられるギアがひとつ下のギアMG1,MG2,MG3に切り替わらない。このように、エンジン音生成装置10は、一つのギアにシフトアップを行う速度よりこの一つのギアからシフトダウンを行う速度が小さくなるようにギアを切り替える。これらの速度の間の領域を以下においては「不感車速域」という。この「不感車速域」が設けられているためシフトアップとシフトダウンでは図示のようにエンジン回転数と速度との関係がヒステリシスの特性となる。
図4は、実車両Rが一定の速度で走行するときの速度・回転数対応関係設定情報330を説明するグラフである。図4の縦軸と横軸および各ギアMG1,MG2,MG3,MG4の傾きは図2と共通である。図4は、モデル車両Mの仮想車速に対して、各ギアMG1,MG2,MG3,MG4を選択する領域gb1,gb2,gb3,gb4(以下、区別しないときは「領域gb」という。)を示している。エンジン音生成装置10は、実車両Rが一定の速度で走行するときは、加速時および減速時に比べて高いギアを用いてエンジン回転数を生成する。このため、領域gbは、領域gaに比べてシフトアップを行う速度またはシフトダウンを行う速度を下げるように設定されている。また、領域gbは、生成されるエンジン回転数があらかじめ設定した範囲を下回らない範囲となるように設定されている。すなわち、実車両Rの加速時および減速時に比べると、同じ仮想車速であっても、生成されるエンジン回転数が小さくなる。エンジン音生成装置10は、加速度検出部220で検出した加速度情報に基づいて、実車両Rが一定の速度で走行しているかどうかを判断する。
一般に、エンジンは、爆発間隔が変動しながら回転する(以下、この爆発間隔の変動を「揺らぎ」という。)。この揺らぎを再現するため、エンジン音生成装置10においては、モデル車両Mのエンジン特性に応じてあらかじめ定めた一定の範囲内で発生させた乱数を用いる。本実施形態においては、この一定の範囲は、0から揺らぎの幅となる値(以下、「揺らぎ値」という。)までとする。処理部40は、0から揺らぎ値まで範囲内での乱数を発生し、この発生した乱数の値に基づいてエンジン回転数に揺らぎを与える処理を行う。例えば、発生した乱数をエンジン回転数に加えてもよいし、あらかじめ決められた関数にエンジン回転数と乱数とを代入してエンジン回転数を算出してもよい。
図5は、エンジン音生成装置10がエンジン回転数を生成する動作のフローチャートである。まず、エンジン音生成装置10は、実車両Rの車速を検出する(ステップS110)。エンジン音生成装置10は、検出した車速の情報を、記憶部30に記憶されている車速域設定情報320に基づき、仮想車速に変換する(ステップS120)。続いて、エンジン音生成装置10は、実車両Rの加速度を検出する(ステップS130)。エンジン音生成装置10は、検出した加速度の絶対値が、あらかじめ設定した値aよりも小さいかどうかを判断する(ステップS140)。加速度の絶対値があらかじめ決められた値よりも大きい場合(ステップS140:No)は、エンジン音生成装置10は、記憶部30から、実車両Rが加速または減速をするときの速度・回転数対応関係設定情報330を読み出す(ステップS150)。なお、ステップS110,S120とステップS130とは、実行する順序が逆であってもよい。
加速度の絶対値があらかじめ決められた値以下の場合(ステップS140:Yes)は、エンジン音生成装置10は、記憶部30から、実車両Rが一定の速度で走行するときの速度・回転数対応関係設定情報330を読み出す(ステップS160)。エンジン音生成装置10は、これらの設定情報および仮想車速に基づき、エンジン回転数の生成に用いるギアの情報を更新する(ステップS170)。エンジン音生成装置10は、この更新されたギアの情報および仮想車速に基づいて、速度・回転数対応関係設定情報330から、モデル車両Mのエンジン回転数を示すモデル車両エンジン回転数を生成する(ステップS180)。エンジン音生成装置10は、上述した揺らぎ値を生成して、この揺らぎ値を生成されたエンジン回転数に加える揺らぎ処理を行う(ステップS190)。
次に、実車両Rの車速から、アクセル開度を取得する動作について説明する。実車両Rを運転する運転者は、アクセル開度を操作するアクセル操作子(図示略)を踏み込んであらかじめ決められた範囲を移動させることでアクセル開度を調整する。アクセル開度は、このアクセル操作子が操作されていない状態では0%、あらかじめ決められた範囲の限界位置まで移動された状態では100%開いた状態となる。処理部40は、このアクセル操作子が何も操作されていない状態の開度を初期値0(%)としてRAM430に記憶している。なお、この初期値は、他の所定の値が設定されてもよい。このRAM430に記憶されているアクセル開度の値を以下にアクセル開度Aとして表す。アクセル開度Aは、処理部40によって順次更新可能な値であり、その時点におけるアクセル開度の値を示している。なお、アクセル開度Aは、RAM430に限らず、記憶部30など処理部40によって更新可能な場所に記憶されていればよい。そして、車両が走行を開始すると、処理部40は、ギアと車速の変化傾向に基づいてアクセル開度Aを算出する。この車速の変化は、車速検出部210が検出する車速に基づき取得する。ここで、車速検出部210が検出する車速について説明する。
図6は、実車両Rの車速と検出される車速を比較するグラフである。図6に示す周期C1は、車速検出部210が実車両Rの車速を検出して処理部40へ出力する周期を示す。周期C1の長さは、モデル車両Mのエンジンの特性または車速検出部210を構成するセンサの性能などからあらかじめ決められる。例えば、本実施形態においては、20ミリ秒(msec)であるとする。図6(a)は、車速検出部210が検出する車速の一例として、実車両Rが加速している状態で周期C1毎に検出される車速rsおよびこのときの実際の車速RSを示している。
本実施形態における車速検出部210は、1km/h単位で車速を検出する。この単位は、車速検出部210が速度を分解できる能力を示し、この能力を速度分解能という。車速検出部210が検出する車速rsは、時刻ta1,ta2では車速rs1、時刻ta3,ta4では車速rs2である。車速rs2は、車速rs1よりも1km/h大きい車速となっている。このように、実車両Rの車速が、周期C1の間に車速検出部210の速度分解能よりも小さな変化をしても、この変化が検出されない。
図6(b)は、実車両Rが一定の車速で走行している状態のときに検出される車速rsおよびこのときの実際の車速RSを示している。実車両Rの実際の車速RSは、時刻tb1からtb4にかけて車速RS5で一定となっている。一方、車速検出部210が検出する車速rsは、時刻tb1,tb3では車速rs3、時刻tb2,tb4では車速rs4である。車速rs3は、車速rs4よりも1km/h大きい車速となっている。このように、車速検出部210が検出できる車速rs3とrs4との間の車速RS5で実車両Rが走行すると、車速検出部210は、車速rs3とrs4とを繰り返し検出する。このため、実車両Rが一定の車速で走行していることが判断できない。車速分解能が原因で検出できないこれらの車速の状態を検出するため、エンジン音生成装置10では、実車両Rの車速が変化する傾向(以下、「車速変化傾向」という。)を検出し、これに基づいて判断している。
図7は、車速変化傾向を説明するグラフである。上述の通り、車速検出部210は、周期C1の間隔で検出した車速を処理部40へ出力する。処理部40は、入力された車速の情報を、RAM430に記憶する。処理部40は、時刻t(n)に検出された車速と、RAM430に記憶されている時刻t(n)より周期C1前の時刻である時刻t(n−1)に検出された車速とを比較する。比較した結果、処理部40は、時刻t(n)に検出された車速のほうが大きければ+1、小さければ−1、同じであれば0の値を、時刻t(n)における時刻t(n−1)の車速との差分から求めた値としてRAM430に記憶する。以下、時刻t(n)におけるこの車速の差分から取得した値を、「車速差分D(n)」という。なお、特に時刻を特定しない場合は、車速差分Dという。このようにして、処理部40は、周期C1における車速の変化の傾向である車速差分Dを求める。
処理部40は、車速差分D(n)を、周期C1ごとに取得し、RAM430へ記憶して蓄積する。周期C1は、あらかじめ定められた期間である周期C2を複数に分割した小区間として設定されている。処理部40は、車速差分D(n)が周期C2の分だけ蓄積されると、この蓄積された車速差分D(n)の値を合計する。この合計値は、周期C2の間に実車両Rの車速がどのような変化をするかという傾向を示す。すなわち、処理部40は、周期C1において求められた変化傾向に基づいて周期C2の変化傾向を求める。周期C2の長さは、モデル車両Mのエンジンの特性などに応じて決められる。以下、時刻t(n)までの周期C2において取得されたこの合計値を、「車速変化傾向L(n)」という。特に時刻を特定しない場合は、車速変化傾向Lという。周期C2の長さは、エンジン音生成を行う周期および周期C1との関係によって決められ、例えば、本実施形態においては、320ミリ秒とする。なお、本実施形態においては、この車速変化傾向Lが本発明における「車速の変化傾向」に相当する。
図7に示す車速rs4,rs5,rs6は、時刻t(n)までの周期C2の間に車速検出部210が検出した実車両Rの車速の変化を示した例である。図7(a)において、車速rs4は、実車両Rが一定の車速で走行しているときに検出された車速を示している。車速rs4においては、周期C2の間、車速差分Dが+1された分だけ−1する動きを繰り返す。車速rs4においては、処理部40は、車速変化傾向L(n)として+1を取得する。図7(b)において、車速rs5は、実車両Rが減速しているときに検出された車速を示している。車速rs5においては、周期C2の間、車速差分Dが−1である周期C1が多い。車速rs5においては、処理部40は、車速変化傾向L(n)として−7を取得する。図7(c)において、車速rs6は、実車両Rが加速しているときに検出された車速を示している。車速rs6においては、周期C2の間、車速差分Dが+1である周期C1が多い。車速rs6においては、処理部40は、車速変化傾向L(n)として+8を取得する。処理部40は、車速変化傾向L(n)に基づいて、アクセル開度Aを補正する値を取得する。
図8は、アクセル開度補正値によるアクセル開度の補正を説明する図である。図8(a)は、車速変化傾向Lの値とアクセル開度補正値CRとの関係を対応付けたテーブルT1である。テーブルT1は、ギア固定時アクセル開度設定情報340のひとつとして記憶部30に記憶されている。車速変化傾向Lが3以上、2,−2,−2以下の場合に、アクセル開度補正値CRは+2,+1,−1,−2の値となるように対応している。車速変化傾向Lが1,0,−1の場合については、図9を用いて後ほど説明する。図8(b)は、テーブルT1によってアクセル開度Aが変動する様子を示した図である。時刻tc0〜tc8は、時刻tc0から周期C2ごとに連続した時刻である。アクセル開度Aは、時刻tc0から時刻tc3にかけて、アクセル開度補正値CRとして+2を加えられ、時刻tc3においては6%の値となっている。以降、アクセル開度Aにアクセル開度補正値CRが+1,−1,−2,−1,+1と順番に加えられ、アクセル開度Aは7%,6%,4%,3%,4%と変動している。
図9は、車速変化傾向Lが1,0,−1の場合のアクセル開度補正値を説明する図である。車速変化傾向Lが1,0,−1の場合は、実車両Rが概ね一定の車速で走行(以下、「定速走行」という。)している状態を示している。この場合、アクセル開度は概ね一定の状態となる。以下、この実車両Rが定速走行をしているときに一定の状態で維持されているアクセル開度を、基準アクセル開度BAという。なお、この1,0,−1の値は、実車両Rの走行特性に応じてあらかじめ定められた範囲を示す値であり、異なる範囲を定めてもよい。図9(a)は、実車両Rの一定の車速と基準アクセル開度BAとを対応付けたテーブルT2である。テーブルT2は、ギア固定時アクセル開度設定情報340のひとつとして記憶部30に記憶されている。テーブルT2は、一定の車速と基準アクセル開度BAとの対応の一例であり、実車両Rの性能およびエンジン音を提供するモデル車両Mの性能に応じて設定される。
処理部40は、時刻t(n)における車速変化傾向L(n)が1,0,−1であった場合、実車両Rが概ね定速走行をしていると判断する。すると、処理部40は、テーブルT2を参照し、時刻t(n)における車速と時刻t(n)に検出されている車速rs(n)とに基づいて基準アクセル開度BA(n)を求める。処理部40は、取得した基準アクセル開度BA(n)に基づき、テーブルT1とは異なるテーブルT3を用いてアクセル開度補正値を取得する。図9(b)は、テーブルT3を説明する図である。テーブルT3は、基準アクセル開度BA(n)と時刻t(n)よりも周期C2前の時刻t(n−1)におけるアクセル開度A(n−1)とを比較した結果およびアクセル開度補正値CRを関係付けたテーブルである。テーブルT3は、ギア固定時アクセル開度設定情報340のひとつとして記憶部30に記憶されている。テーブルT3においては、アクセル開度補正値CRは、基準アクセル開度BA(n)がアクセル開度A(n−1)と比較して大きい場合、等しい場合、小さい場合において、それぞれ+1,0,−1の値が対応付けられている。このように、テーブルT3は、基準アクセル開度BA(n)の値とRAM430に記憶されているアクセル開度A(n−1)の値とに基づいたアクセル開度の補正値の関係を示している。
図9(c)は、テーブルT2およびT3によってアクセル開度Aが変動する様子を示した図である。時刻td0〜td4および時刻td10〜td14は、それぞれ周期C2ごとに連続した時刻である。図9(c)は、実車両Rが時刻td0からtd4の間と時刻td10からtd14の間とにおいて、一定の車速で走行している場合を示している。まず、時刻td0におけるアクセル開度が1(%)であるとする。実車両Rが時刻td0からtd3にかけて35(km/h)で走行したとすると、時刻td1において、処理部40は、テーブルT2を参照して基準アクセル開度BAの値として2(%)を取得する。処理部40は、取得した時刻td1における基準アクセル開度BAの値2(%)と時刻td0におけるアクセル開度Aの値1(%)とを比較する。この比較した結果に基づいて、処理部40はテーブルT3を参照して、アクセル開度補正値CRの値として+1の値を取得する。アクセル開度補正値CRを取得すると、処理部40は、アクセル開度Aの値にアクセル開度補正値CRを加え、時刻td1におけるアクセル開度Aの値を算出する。この場合、時刻td1におけるアクセル開度Aの値は2(%)となる。時刻td2からtd4においては、アクセル開度Aと基準アクセル開度BAとが2(%)で等しくなるため、アクセル開度補正値CRが0となり、アクセル開度Aの値は2(%)のままとなる。
時刻td10からtd14にかけては、実車両Rは50(km/h)で走行したとする。時刻td10におけるアクセル開度Aが3(%)とすると、時刻td11において、処理部40は、テーブルT2およびT3を参照してアクセル開度補正値CRとして+1を取得し、アクセル開度Aを4(%)と算出する。時刻td12においては、処理部40は、テーブルT2およびT3を参照してアクセル開度補正値CRとして−1を取得し、アクセル開度Aを3(%)と算出する。本実施形態においては、アクセル開度補正値CRを1(%)単位で設定しているため、このように基準アクセル開度BAが小数点以下の値を含む場合に、アクセル開度Aが基準アクセル開度BAの値と最も近い2つの値を繰り返すように算出される。以上のように、エンジン音生成装置10は、基準アクセル開度BAを求めたときは、その求められた値に対応するアクセル開度補正値CRを用いて、RAM430に記憶されたアクセル開度の値を更新する。なお、アクセル開度補正値CRは、1(%)よりも小さな値または大きな値を単位として設定してもよい。
続いて、運転者が一般的な車両においてシフトダウンおよびシフトアップによってギアを変更するときのアクセル開度について説明する。運転者は、ギアを変更する際、一度エンジンの回転と車軸の回転とを切り離し、変更したギアのギア比に合わせるようにエンジン回転数を調整してから再び接続するように制御する。以下、マニュアルミッション車における動作を説明するが、オートマチック車においては、運転者の替わりに自動変速機がこれらの制御を行う。
図10は、変速機をシフトダウンをするときの車速S、エンジン回転数Rおよびアクセル開度Aの時間変化の一例を示す図である。図10は、車速Sが示すとおり、車両が減速している状況を示している。運転者は、ギアを変更する前に、移動させた操作子をアクセル開度が0(%)になるまで戻す。この場合、時刻te1にアクセル開度が0(%)となっている。運転者は、時刻te2より、変速機を低いギアに変更する操作を開始する。まず、運転者は、変速機の接続を切り離した後に、アクセル開度Aがあらかじめ定められたアクセル開度A1(以下、「シフトダウンアクセル開度A1」という。)となるまで操作子を操作する。アクセル開度Aが大きくなったことで、エンジン回転数Rがエンジン回転数R1からR2へと大きくなる。運転者は、時刻te3に変速機を再び接続し、移動させた操作子を再びアクセル開度が0(%)になるまで戻す。運転者がこのように車両を制御することで、車両はより低いギアで大きなエンジンブレーキを効かせながら減速していく。シフトダウンアクセル開度A1は、シフトチェンジ時アクセル開度設定情報350のひとつとして記憶部30に記憶されている。
図11は、変速機をシフトアップをするときの車速S、エンジン回転数Rおよびアクセル開度Aの時間変化の一例を示す図である。図11において、アクセル開度A0,A2,A3は、アクセル開度の値を、エンジン回転数R3,R4は、エンジン回転数の値を示している。図11は、車速Sが示すとおり、車両が加速している状況を示している。運転者は、アクセル開度がアクセル開度A3になるまで操作子を操作して、車両を加速させている。ここで、アクセル開度A3は、この車両の最大のアクセル開度(以下、「最大アクセル開度A3」という。)を示している。運転者は、時刻tf2からシフトアップを開始する。まず、運転者は、移動させた操作子をアクセル開度が0(%)になるまで戻す。この場合、時刻tf2に運転者がこの操作を行い、アクセル開度Aがアクセル開度A0となっている。アクセル開度A0は、アクセル開度が0(%)であることを示している。
運転者は、アクセル開度がアクセル開度A0となった後に、変速機の接続を切り離す。そして、運転者は、アクセル開度Aがあらかじめ定められたアクセル開度A2(以下、「シフトアップアクセル開度A2」という。)となるまで操作子を操作する。ここで、シフトアップアクセル開度A2は、最大アクセル開度A3の半分の値をとるものとする。運転者は、アクセル開度Aがシフトアップアクセル開度A2となったところで、変速機を再び接続する。運転者は、変速機を接続した後、アクセル開度Aが最大アクセル開度A3となるまで操作子を操作する。エンジン回転数Rは、アクセル開度Aの操作量とともに、時刻tf2まで増加し、そこから時刻tf3までは一旦減少して、時刻tf3からは再び増加する。なお、エンジン音生成装置10の場合、シフトアップアクセル開度A2は、最大アクセル開度A3の半分の値以外の値をとってもよい。この場合、モデル車両Mの運転特性に合わせてシフトアップアクセル開度A2を設定すればよい。シフトアップアクセル開度A2は、シフトチェンジ時アクセル開度設定情報350のひとつとして記憶部30に記憶されている。
エンジン音生成装置10は、上記に示した動作に従って、シフトダウン時はアクセル開度Aをシフトダウンアクセル開度A1に更新し、シフトアップ時はアクセル開度Aをシフトアップアクセル開度A2に更新する。このようにして、エンジン音生成装置10は、シフトチェンジを検出した場合は、アクセル開度Aをあらかじめ定められた値となるように更新を行う。これらのシフトダウンアクセル開度A1およびシフトアップアクセル開度A2を区別しないときは、「シフトチェンジアクセル開度」という。
図12は、エンジン音生成装置10がアクセル開度を生成する動作のフローチャートである。まず、処理部40は、上述したエンジン回転数を生成する動作において、図5に示したフローチャートの(ステップS170)で更新されたギアの情報および更新される前のギアの情報を取得する(ステップS200)。処理部40は、更新されたギアが、更新される前のギアと異なるかどうかを確認する(ステップS210)。処理部40は、これらのギアが異なった場合、ギアの切り替えがあったと判断して(ステップS210;Yes)、記憶部30からシフトチェンジ時アクセル開度情報350を取得する(ステップS220)。このように、エンジン音生成装置10は、実車両Rの車速情報からシフトチェンジの有無を判断する。なお、本実施形態においては、このように検出部20と記憶部30と処理部40とが動作してシフトチェンジの有無を判断する。これが本発明における「シフトチェンジの有無を判断する判断手段」に相当する。処理部40は、ギアが下がっていればシフトダウンアクセル開度A1をアクセル開度として生成し、ギアが上がっていればシフトアップアクセル開度A2をアクセル開度として生成する(ステップS300)。
ステップS210で、ギアが等しかった場合は、処理部40は、シフトチェンジはなかったと判断し(ステップS210;No)、車速変化傾向値からアクセル開度を生成する動作を行う(ステップS230〜S300)。まず、車速検出部210が検出した実車両Rの車速情報を取得する(ステップS230)。処理部40は、上述した周期C2の間、取得した車速情報をRAM430へ蓄積する(ステップS240)。処理部40は、この蓄積した車速情報から、車速差分値を算出する(ステップS250)。処理部40は、この車速差分値から、車速変化傾向値を算出する(ステップS260)。処理部40は、この車速変化傾向値が1,0,−1のいずれかであるかどうかを判断する(ステップS270)。
車速変化傾向が1,0,−1のいずれかであった場合(ステップS270;Yes)、処理部40は、記憶部30に記憶されたテーブルT2を参照して、ステップS240で最後に蓄積した車速情報に対応した基準アクセル開度を取得する(ステップS280)。処理部40は、取得した基準アクセル開度と周期C2前のアクセル開度とを比較し、記憶部30に記憶されたテーブルT3を参照してアクセル開度補正値を取得する(ステップS290)。処理部40は、取得したアクセル開度補正値を、周期C2前のアクセル開度に加えて、アクセル開度を生成する。処理部40は、こうして生成したアクセル開度の値を用いてRAM430に記憶されるアクセル開度Aの値を更新し、更新後の値をRAM430に再度記憶させる。(ステップS300)。
車速変化傾向が1,0,−1のいずれでもなかった場合(ステップS270;No)、処理部40は、記憶部30に記憶されたテーブルT1を参照して、取得した車速変化傾向値に対応するアクセル開度補正値を取得する(ステップS290)。処理部40は、取得したアクセル開度補正値を用いて、周期C2前のアクセル開度に加えて、アクセル開度を生成する。処理部40は、こうして生成したアクセル開度の値を用いてRAM430に記憶されるアクセル開度Aの値を更新し、更新後の値をRAM430に再度記憶させる(ステップS300)。
以上のとおり、エンジン音生成装置10は、車速情報から、エンジン回転数およびアクセル開度を生成する。次に、生成されたこれらのエンジン回転数およびアクセル開度を用いて、エンジン音生成部50が、モデル車両Mのエンジン音データを生成し、実車両Rの車速の状態に対応したエンジン音を生成する動作について説明する。
図13は、エンジン音生成部50によるエンジン音データの生成を説明する図である。エンジン音生成部50は、実車両Rの運転状態を示すテーブルT4を運転状態設定記憶部520に記憶させている。テーブルT4では、実車両Rの運転状態を、エンジン回転数とアクセル開度とをパラメータとして区分された範囲1から25で示している。エンジン音生成部50は、処理部40からエンジン回転数およびアクセル開度が入力されると、テーブルT4を参照して、入力されたエンジン回転数およびアクセル開度に対応した実車両Rの運転状態を判断する。なお、運転状態を示す範囲は、25通りに限らず、これよりも多くのパターンを設定してもよいし、少ないパターンを設定してもよい。
エンジン音データ記憶部510には、モデル車両Mの特定した車速範囲における運転状態ごとに、これらの運転状態を代表するエンジン回転数とアクセル開度とに応じたエンジン音データが記憶されている。記憶されているエンジン音データは、例えば、1燃焼サイクル中における爆発区間のエンジン音データである。より具体的には、1気筒の1回の爆発に対応するエンジン音データである。本実施形態においては、エンジン音データ記憶部510には、運転状態1,5,13,21,25におけるエンジン音データW1,W5,W13,W21,W25が記憶されている。エンジン音生成部50は、これらのエンジン音データを用いて、更新されたアクセル開度の値と取得したエンジン回転数情報とに基づいて合成エンジン音データを生成する。なお、エンジン音データは、本実施形態とは異なる一部の運転状態におけるエンジン音データを記憶してもよいし、全ての運転状態におけるエンジン音データを記憶してもよい。
エンジン音生成部50は、これらのエンジン音データを重み付けして重ね合わせることで合成エンジン音データを生成する。例えば、運転状態3の場合は、エンジン音データW1,W5には「0.5」の重みを、エンジン音データW13,W21,W25には「0」の重みを設定する。エンジン音生成部50は、0.5の重みを付与されたエンジン音データW1とW5とを重ね合わせることで、運転状態3における合成エンジン音データを生成する。また、エンジン音データが記憶されている運転状態の場合は、この運転状態に対応したエンジン音データの重みを「1」とし、他のエンジン音データの重みを「0」とすればよい。各運転状態における重みの設定は、モデル車両Mの特性に応じて決められればよい。
このようにして、エンジン音生成部50が生成したエンジン音のデータが、図示せぬアンプによって増幅された後、外部のスピーカ等に出力されることにより、エンジン音が放音される。このスピーカ等は、実車両Rの内部で運転者が放音されたエンジン音を聞き取りやすい位置に設置される。または、実車両Rの外部に設置され、車外に放音される。
<変形例1>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の形態でも実施可能である。
上述した実施形態においては、エンジン回転数、アクセル開度およびシフトチェンジの有無を実車両Rの車速情報から生成または取得したが、実車両Rに取り付けたセンサからこれらの情報を取得してもよい。この場合、各センサは、エンジン音を生成する周期C2以下の短い周期で検出した情報を処理部40へ出力することが望ましい。
図14は、変形例1に係るエンジン音生成装置10aの構成を示すブロック図である。エンジン音生成装置10aは、検出部20aに回転数検出部230a、開度検出部240aおよびシフトチェンジ検出部250aを備える。回転数検出部230aは、回転数を検出するセンサを有し、このセンサは実車両Rが有する原動機の動作に応じて回転する部分に取り付けられている。回転数検出部230aは、このセンサが検出する回転数に応じて、エンジン回転数を示すエンジン回転数情報を取得する。回転数検出部230aは、取得した原動機の回転数を、処理部40へ出力する。開度検出部240aは、アクセル開度を検出するセンサを有し、このセンサを運転者がアクセル開度を操作する操作子に取り付けてアクセル開度を検出する。開度検出部240aは、検出したアクセル開度を、処理部40へ出力する。なお、このセンサは、原動機のアクセル弁に取り付けてもよい。
シフトチェンジ検出部250aは、運転者もしくは自動制御により変速機のシフトチェンジが行われたことを検出するセンサを有する。シフトチェンジが行われると、シフトチェンジ検出部250aは、シフトチェンジがあったことを示す信号を処理部40へ出力する。処理部40は、この信号が入力されると、上述したシフトチェンジがあった場合のアクセル開度取得の動作(図12のステップS220,S300)を行う。
<変形例2>
上述した実施形態においては、エンジン音生成装置10は、シフトアップが行われたと判断した場合にシフトアップアクセル開度をアクセル開度として生成するように動作したが、シフトチェンジがない場合のアクセル開度生成の動作をしてもよい。例えば、レーシングカーは、シフトアップ時にアクセルを戻さずに開いたままシフトアップをする。このため、モデル車両Mがレーシングカーだった場合、シフトチェンジがあった場合でもこのシフトチェンジがシフトアップであれば、エンジン音生成装置10は、車速変化傾向値からアクセル開度を生成するように動作させればよい。
<変形例3>
上述した実施形態においては、エンジン音生成装置10は、エンジン回転数を生成するときに揺らぎを再現したが、エンジン音を生成するときに揺らぎを再現してもよい。この場合、エンジン音生成部50は、生成したエンジン音データを再生する時刻を、乱数を用いて変動させればよい。例えば、時刻t(n)に検出された車速情報を元に生成されたエンジン回転数R(n)およびアクセル開度A(n)から生成されたエンジン音データに基づくエンジン音を、時刻t(n+α)にスピーカ等から放音する場合で説明する。このαは、エンジン音生成部50がエンジン音データを出力してから、外部のスピーカ等が放音するまでにかかる時間である。この場合、エンジン音生成部50は、0から揺らぎ幅までの乱数の値(以下、「揺らぎ値F」という。)を生成し、この揺らぎ値Fだけ遅らせた時刻t(n+F)にエンジン音データを出力すればよい。
<変形例4>
上述した実施形態においては、基準アクセル開度BAをテーブルT2を用いて取得したが、次の式で求めてもよい。
基準アクセル開度BA=車速×β+γ
この定数β,γは、モデル車両Mの車両特性により決められる値であり、あらかじめ調査してギア固定時アクセル開度設定情報340に記憶させておく。この場合、処理部40は、図12のステップS270でYesと判断すると、ステップS240で最後に蓄積した車速情報とこれらの定数β,γを用いて基準アクセル開度BAを算出する。
<変形例5>
上述した実施形態においては、処理部40は、ギアの情報によってシフトチェンジを判断したが、エンジン回転数の情報を蓄積し、この蓄積されたエンジン回転数の変化の度合いによってシフトチェンジを判断してもよい。この場合、例えば、処理部40は次のようにシフトチェンジを判断する。図12のステップS200において、処理部40はエンジン回転数を取得し、RAM430に記憶する。図12の動作を何度か繰り返すと、RAM430にエンジン回転数が蓄積される。処理部40は、この蓄積されたエンジン回転数の変化の度合いを数値化する。
一般に、シフトダウンを行うときは、図10に示すように、変更したギアに接続したときに減少していたエンジン回転数が急激に増加に転じる。また、シフトアップを行うときは、図11に示すように、運転者は変速機の接続を切る前にアクセルを戻すため増加していたエンジン回転数が急激に減少に転じる。処理部40は、蓄積されたエンジン回転数の情報から、この急激なエンジン回転数の傾きの変化を検出する。例えば、処理部40は、最後に取得したエンジン回転数と1回前のエンジン回転数との差分および1回前のエンジン回転数と2回前のエンジン回転数との差分を比較する。処理部40は、これらの差分同士の差分の絶対値を算出し、この絶対値があらかじめ決められた値を超える差であった場合に、シフトチェンジがされたものと判断する。
<変形例6>
上述した実施形態においては、仮想車速の算出に用いた実車両Rの最高速度を操作者が設定して仮想車速を算出してもよい。この場合、操作者は、操作部60を操作して、車速域設定情報320の実車両Rの最高速度の設定値に、運転状況に応じた速度の値を入力する。例えば、制限速度が100(km/h)の高速道路を走行するときに、100(km/h)の値を最高速度として入力して設定する。この設定により、操作者は、100(km/h)で走行することで、モデル車両Mの最高速度におけるエンジン音を体感することができる。
<変形例7>
上述した実施形態においては、車速変化傾向とアクセル開度の補正値との関係は、上述したテーブルT1のように設定したが、エンジン音データ記憶部510が記憶するエンジン音データに応じて設定してもよい。例えば、ある車速変化傾向の値に対して、より大きなアクセルの操作量が必要なモデル車両Mのエンジン音データがエンジン音データ記憶部510に記憶されているとする。この場合、アクセル開度補正値の絶対値を、テーブルT1より大きくすればよい。
<変形例8>
実車両Rは、マニュアルトランスミッションもしくはオートマチックトランスミッションを有するエンジン車、電気自動車もしくはハイブリッド車またはバイク等の原動機を有する車両であればよい。実車両Rがバイクの場合、上述した外部のスピーカ等は、例えばヘルメットの内部に設けられて運転者に聞き取れるようにエンジン音を放音する。エンジン音生成装置10は、モデル車両Mのエンジン音を生成するため、実車両Rの車速情報および加速度情報から、エンジン回転数およびアクセル開度の値を示す情報を生成する。実車両Rは、例えば電気自動車の場合、実際にはエンジンを回転させたり、アクセルを開いて燃料の供給量を調整したりはしない。しかし、この場合でも、エンジン音生成装置10は、モデル車両Mのエンジン音を生成するため、実車両Rの車速情報および加速度情報から、エンジン回転数およびアクセル開度の値を示す情報を生成する。また、電気自動車においても、運転者は、アクセルペダル等の操作子を用いて原動機であるモータの回転を調節して実車両Rを走行させる。エンジン音生成装置10は、このモータの回転数またはモータを操作する操作子の操作量を検出して、エンジン音を生成するための情報として用いてもよい。このように、実車両Rは、電気自動車であっても、運転者の運転状況に応じた走行をする。このため、仮想のエンジン回転数およびアクセル開度に基づいたエンジン音であっても、運転者の運転状況に応じたものであれば、運転者は運転によるエンジン音として感じられる。
<変形例9>
上述した実施形態においては、エンジン音生成装置10は、エンジン音データ記憶部510に記憶されているエンジン音データを用いて合成エンジン音データを生成したが、更新されたアクセル開度の値と生成または取得したエンジン回転数情報とに基づいて合成エンジン音データを生成してもよい。この場合、例えば、FM(Frequency Modulation)音源またはアナログモデリング音源等の音源方式を用いて元となるエンジン音データをあらかじめ作成する。エンジン音生成装置10は、このエンジン音データを、アクセル開度およびエンジン回転数の情報をパラメータに用いて加工し、モデル車両Mのエンジン音データを生成する。
<変形例10>
上述した実施形態においては、エンジン音生成装置10は、エンジン回転数とアクセル開度とに応じたエンジン音データを用いたが、取得したエンジン回転数のみに応じたエンジン音データを用いてもよい。この場合、エンジン音生成装置10は、エンジン音データ記憶部510内のエンジン音データを用いて、取得したエンジン回転数情報に基づいて合成エンジン音データを生成する。また、エンジン音生成装置10は、更新されたアクセル開度のみに応じたエンジン音データを用いてもよい。この場合、エンジン音生成装置10は、エンジン音データ記憶部内のエンジン音データを用いて、更新されたアクセル開度の値に基づいて合成エンジン音データを生成する。
10,10a…エンジン音生成装置、20,20a…検出部、30…記憶部、40…処理部、50…エンジン音生成部、60…操作部、210…車速検出部、220…加速度検出部、230a…回転数検出部、240a…開度検出部、250a…シフトチェンジ検出部、310…車両設定情報、320…車速域設定情報、330…速度・回転数対応関係設定情報、340…ギア固定時アクセル開度設定情報、350…シフトチェンジ時アクセル開度設定情報、410…CPU、420…ROM、430…RAM、510…エンジン音データ記憶部、520…運転状態設定記憶部

Claims (6)

  1. あらかじめ想定したモデル車両のエンジン回転数に応じたエンジン音データを記憶したエンジン音データ記憶部と、
    実車両の速度を検出する速度検出手段と、
    前記実車両の走行可能な速度範囲において特定される第1の特定速度と前記モデル車両について特定した走行速度範囲において特定される第2の特定速度との比率に基づいて、前記速度検出手段が検出した速度を仮想速度に変換する速度変換手段と、
    前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶する速度・回転数対応関係記憶手段と、
    前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係と、前記速度変換手段が求めた仮想速度とに基づいて前記モデル車両のエンジン回転数を示すモデル車両エンジン回転数を生成するエンジン回転数生成手段と、
    前記エンジン音データ記憶部内のエンジン音データを用いて、前記エンジン回転数生成
    手段が生成するモデル車両エンジン回転数に対応した合成エンジン音データを生成するエンジン音生成手段と
    を具備することを特徴とするエンジン音生成装置。
  2. あらかじめ定めた一定範囲内で乱数を発生する乱数発生手段を有し、
    前記エンジン回転数生成手段は、前記乱数発生手段が発生した乱数に基づいて前記モデル車両エンジン回転数に揺らぎを与える
    ことを特徴とする請求項1記載のエンジン音生成装置。
  3. 前記速度・回転数対応関係記憶手段は、複数の変速段度のそれぞれに応じて前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶しており、
    前記エンジン回転数生成手段は、前記仮想速度の上昇、下降に伴ってあらかじめ定めた速度においてそれぞれシフトアップ、シフトダウンするように前記変速段度を切り替えて前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係を選択し、かつ、一つの段度にシフトアップを行う速度より前記一つの段度からシフトダウンを行う速度が小さくなるようにヒステリシスを持たせて前記変速段度を切り替える
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエンジン音生成装置。
  4. 前記実車両の加速度を検出する加速度検出手段を設けるとともに、
    前記速度・回転数対応関係記憶手段は、複数の変速段度のそれぞれに応じて前記モデル車両の走行速度とエンジン回転数との対応関係を記憶しており、
    前記エンジン回転数生成手段は、前記仮想速度の上昇、下降に伴ってあらかじめ定めた速度においてそれぞれシフトアップ、シフトダウンするように前記変速段度を切り替えて前記速度・回転数対応関係記憶手段が記憶している対応関係を選択し、かつ、前記加速度検出手段が検出する加速度の絶対値があらかじめ設定した値より小さい場合は、あらかじめ設定したエンジン回転数を下回らない範囲において前記シフトアップを行う速度またはシフトダウンを行う速度を下げる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエンジン音生成装置。
  5. 前記第1の特定速度を操作者の操作によって入力する入力手段を有し、前記第2の特定速度は前記モデル車両の最高速度である
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のエンジン音生成装置。
  6. 実車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と
    をさらに具備し、
    前記エンジン音データ記憶部は、あらかじめ想定したモデル車両のエンジン回転数とアクセル開度とに応じたエンジン音データを記憶し、
    前記エンジン音生成手段は、当該エンジン音データ記憶部内のエンジン音データを用いて、前記エンジン回転数生成手段が生成したモデル車両エンジン回転数と前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度とに対応した合成エンジン音データを生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のエンジン音生成装置。
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