以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができ、各実施例に記載された内容の相違部分を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に遊技機の一種であるパチンコ機1の正面図を示し、詳細に説明する。図1に示す通り、本実施例のパチンコ機1は、大きく長方形の外枠2、前面枠3、意匠枠4a、意匠枠4bとならなる筐体にて各部を保持する構造である。外枠2左側の上部には金具5aが、下部に金具5bがそれぞれ設けられており、金具5aおよび5bとでヒンジ機構を形成し、前面枠3は外枠2に対して開閉可能に構成され、図示しない前面枠閉鎖スイッチ38(図4参照)が前面枠3の閉鎖状態を検出可能に装着されている。また、前面枠3左側の中部には金具5cが設けられ、金具5aと金具5cとでヒンジ機構を形成し、意匠枠4aは前面枠3に対して開閉可能に構成されている。さらに、金具5cと金具5bとでヒンジ機構を形成し、意匠枠4bは前面枠3に対して開閉可能に構成されている。
ヒンジ機構が形成される逆側(ここでは右側)には、外枠2と前面枠3との施錠、前面枠3と意匠枠4aとの施錠、前面枠3と意匠枠4bとの施錠/解錠を行うための鍵穴6aを有するスライド錠6(図2参照)が設けられている。尚、本実施例のパチンコ機1は、外枠2の左隣にCRプリペイドカードユニット7を設けている所謂CR機として説明するが、CRプリペイドカードユニット7を設けない所謂現金機としても何ら差し支えない。
意匠枠4aは、後述する遊技盤8を視認可能とするために透明樹脂板またはガラス板を備える窓部9、前面枠3に設けられたスピーカ10の前面にスピーカ10を保護し、且つ、効果音を通すための保護音通部11を備えている。また、意匠枠4bは、遊技球を貯留しておくための上皿12および下皿13を略中央に備え、遊技者が操作可能な遊技ボタン14、CRプリペイドカードユニット7と後述するCRユニット端子板60を介して接続される精算表示装置15、球貸ボタン16および精算ボタン17を左側に備えている。
前面枠3の右下側(意匠枠4bの右側)には、遊技球の発射強度を調節するための発射ハンドル18が設けられており、発射ハンドル18の近傍には、発射停止ボタン19(図4参照)および図示しないタッチ板20が設けられている。
前面枠3の下側(意匠枠4bの下側)には、スピーカ10を備えたスピーカユニット21が設けられている。
続いて、図2にパチンコ機1の裏面図を示し、詳細に説明する。図2に示す通り、遊技盤8を着脱可能に取り付けられる前面枠3が外枠2に収納されるような構成となっている。前面枠3には、上方から球タンク22、タンクレール23および払出装置24が設けられ、遊技盤8に設けられる後述する入賞口に遊技球が入球することに基づいて、払出装置24の払出モータ24aが駆動することによって、球タンク22およびタンクレール23に貯留されている遊技球が、前述した上皿12に払い出されることになる。
また、遊技盤8の裏面側には、主制御装置50、サブ統合装置53、演出図柄ユニット54が設けられ、前面枠3の裏面側には、払出制御装置51、発射制御装置52、電源装置55が各々設けられ、電源装置55には電源スイッチ55aおよびRAMクリアスイッチ55b、図示しないバックアップ用電源が設けられている。
尚、発射制御装置52が図示されていないが、払出制御装置51で隠れる位置に配置されている。
さらに、前面枠3には、外部接続端子板61が設けられており、この外部接続端子板61から遊技状態、遊技結果、不正行為等を示す信号がホールコンピュータ70(図4参照)に送られるように構成されている。尚、本実施例では外部接続端子板61を盤用、枠用を兼用する構成としているが、盤用、枠用の外部接続端子板を個々に備えるように構成しても何ら差し支えない。
続いて、図3に遊技盤8の正面図を示し、詳細に説明する。図3に示す通り、遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図4参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。また、窓部28aの上方には、7セグメントLED等の発光部材により構成される特別図柄表示装置29および普通図柄表示装置30が設けられている。
液晶枠飾り28の左右両側または左側には後述する普通図柄作動スイッチ32a(図4参照)を備える普通図柄作動ゲート32が設けられており、下側には後述する特別図柄始動スイッチ31a(図4参照)を備える普通電動役物31が設けられている。普通電動役物31の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。大入賞口33aの左側には4個のLEDで構成される特別図柄保留数表示装置29aが、右側には4個のLEDで構成される普通図柄保留数表示装置30aが、各々設けられている。また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図4参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
上記のように遊技盤8を構成することによって、普通図柄作動ゲート32に入球(普通図柄作動スイッチ32a(図4参照)にて遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置30で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド31b(図4参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド31bを駆動させると、ほぼ同期して普通電動役物31の羽根部材が駆動して、普通電動役物31への入球率(特別図柄始動スイッチ31a(図4参照)での検出率)が高まるように構成されている。
また、普通電動役物31に入球(特別図柄始動スイッチ31a(図4参照)にて遊技球を検出)すると、特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した特別図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド33c(図4参照)を駆動させる。大入賞口ソレノイド33cを駆動させると、ほぼ同期して大入賞口ユニット33の扉部材が駆動して、大入賞口33aへの入球率(カウントスイッチ33b(図4参照)での検出率)が高まるように構成されている。
続いて、図4にパチンコ機1の電気配線を示すブロック図を示し、詳細に説明する。尚、このブロック図には、煩雑になる電源回路に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には電源装置55から直接的または間接的に供給される構成となっている。
図4に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して普通電動役物31に入球した遊技球を検出する特別図柄始動スイッチ31aと、普通図柄作動ゲート32に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ32aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bとが、裏配線中継端子板63を介して前面枠3が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠4a・4bが閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
前面枠閉鎖スイッチ38及び意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bは、内部に電池(1次電池又は2次電池のいずれでも良い)を備えており、通常時(電源が供給され、且つ、電源スイッチ55aがON)は後述する裏配線中継端子板63から供給されるDC12Vで動作し、電源が供給されないとき(電源遮断又は電源スイッチOFF)には、電池の電源を利用して前面枠3又は意匠枠4a、4bの閉鎖状態を出力する構成となっている。また、電池として1次電池を採用する場合には電池の消耗によって交換(電池のみ交換又はリミットスイッチを交換)することとなるが、2次電池を採用する場合には通常時に充電する構成とし、繰り返し利用可能に構成することが望ましい。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド31bと、図柄表示装置中継端子板64を介して特別図柄を表示する特別図柄表示装置29と、特別図柄の保留数を表示する特図保留数表示装置29aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置30と、普通図柄の保留数を表示する普図保留数表示装置30aと、裏配線中継端子板63および外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51およびサブ統合装置53に出力する。また、主制御装置50は、前面枠閉鎖スイッチ38又は意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bから前面枠3又は意匠枠4a、4bの閉鎖状態時に出力される検出信号が入力されることで、外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70に前面枠又は意匠枠が閉鎖状態にあることを示す信号(検出信号に準ずる信号)を出力するように構成されている。ここで、主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、裏配線中継端子板63を介して球タンク22またはタンクレール23内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22aまたは23aと、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿13への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aと、が接続されている。払出制御装置51の出力端には、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aが接続されている。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50および発射制御装置52に出力する。ここで、払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
発射制御装置52の入力端には、発射を停止するための発射停止スイッチ19aと、発射ハンドル17に遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ20aと、が接続されている。発射制御装置52の出力端には、遊技球を遊技領域26へ発射するための発射モータ36が接続されている。発射制御装置52はCPU、ROM、RAMを備えず、IC等で構成されたデジタル回路であり、入力される各種検出信号ならびに払出制御装置51からの入力に基づいて発射モータ36の駆動を制御している。
サブ統合装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ14aが接続されている。サブ統合装置53の出力端には、意匠枠4a、4bおよび遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠3およびスピーカユニット21に備えられるスピーカ10と、が接続されている。尚、サブ統合装置53と主制御装置50とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力する。尚、本実施例では、サブ統合装置53のRAMに記憶された遊技情報を電源断時に保持しない構成としているが、電源装置55からVBBを供給して記憶保持可能とし、復電時に記憶した遊技情報を元に電源断前の遊技を再開する構成としても何ら差し支えない。
また、サブ統合装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。例えば、遊技に伴う演出音声やエラー報知の一部(前面枠3、意匠枠4a、4b等の枠開放/閉鎖報知など)の音声は、音量調節スイッチ10aの状態に応じて変更された音量でスピーカ10から出力され、その他のエラー報知(特殊報知など)は音量調節スイッチ10aの状態に関わらず予め設定された音量でスピーカ10から出力されるように構成することができる。
次に図5を参照して主制御装置50が実行するプログラム処理の「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S10〜S21)と残余処理(S22)とで構成され、2ms周期または4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S10)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(S10:NO)なら初期設定を実行する(S11)。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
正常割り込みなら(S10:YES)、初期乱数更新処理(S11)、特図の大当り判定用乱数の更新処理(S12)、大当り図柄(特図)決定用乱数1の更新処理(S13)、大当り図柄(特図)決定用乱数2の更新処理(S14)、普図の当り判定用乱数の更新処理(S15)、特図のリーチに関するリーチ決定用乱数の更新処理(S16)、特図の変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S17)、入賞確認処理(S18)、当否判定処理(S19)、各出力処理(S20)、不正監視処理(S21)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S22)をループ処理する。
次に図6に示したフローチャートを用いて主制御装置50が行う始動入賞処理を説明する。この始動入賞処理は、本願発明における乱数値抽出手段、保留記憶手段、保留数送信手段、当否乱数比較手段、当否乱数一致情報送信手段、リーチ乱数比較手段、リーチ乱数一致情報送信手段を含む処理となる。
始動入賞処理を開始すると、始動口である普通電動役物31に遊技球が入球したか否か判定する(S40)。肯定判定なら(S40:YES)、保留記憶数が上限数(本実施例においては4個)よりも少ないか否か判定し(S41)、肯定判定(0個から3個)なら(S41:YES)、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を抽出して、これらを保留記憶として保留記憶数に応じた各記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算する(S42)。このS42で行われる処理が本願発明における乱数値抽出手段、保留記憶手段、に該当する。
続いて、時短フラグが0か否か(開放延長機能が作動中でないか)を判定し(S43)、否定判定なら(S43:NO)、S50に進む。本実施例では、時短状態以外の遊技状態において、当否判定時以前に行う先読み判定と該判定結果の送信処理(後述する当否乱数比較手段、当否乱数一致情報送信手段、リーチ乱数比較手段、リーチ乱数一致情報送信手段)行い連続演出を実施する構成としているが、時短状態においても先読み判定を行いその結果を送信して連続予告を実施する構成としても何ら問題ない。また、どの遊技状態においても先読み判定を実施するが、遊技状態に応じて先読み判定の結果を送信するか否か判定する構成としてもよい。例えば、S43の判定処理をS49の直前に行う構成としてもよい。
S43が肯定判定なら(S43:YES)、S42で抽出した大当り判定用乱数(当否判定用乱数)の値を当否判定テーブルの値と比較して一致するか否か、即ち大当り値か否か判定する(S45)。否定判定なら(S45:NO)、即ち大当りでなければ、S42で抽出したリーチ決定用乱数の値が、ハズレ用のリーチ判定テーブルでスーパーリーチとなる値か否か判定する(S46)。否定判定なら(S46:NO)、S46と同様に、S42で抽出したリーチ決定用乱数が、ハズレ用のリーチ判定テーブルでリーチとなる値か否かを判定する(S47)。S47が否定判定なら(S47:NO)、非リーチのハズレ変動が確定する。
S48では、S45、S46、S47の判定結果に基づいて図柄変動時の演出カテゴリの選択処理を行う。S48が肯定判定だった場合(S48:YES)、演出カテゴリは大当り(カテゴリ4)を選択する。S46が肯定判定だった場合(S46:YES)、演出カテゴリはハズレ変動スーパーリーチ(カテゴリ3)を選択する。S47が肯定判定だった場合(S47:YES)、演出カテゴリはハズレ変動リーチ(カテゴリ2)を選択し、S47が否定判定だった場合(S47:NO)、演出カテゴリはハズレ変動非リーチ(カテゴリ1)を選択する。尚、S48では、S45、S46、S47の判定結果に基づいたカテゴリの選択とともに、S42で抽出した変動パターン決定用乱数の値に応じて、変動パターンも選択する構成としてもよい。
次にS48の処理で選択された演出カテゴリを示すカテゴリ信号をサブ統合制御装置53に送信する(S49)。S49の処理の後、又はS43が否定判定なら(S43:NO)、S42で1が加算された保留記憶カウンタの値を示す保留数指示信号をサブ統合装置53に送信し(S50)リターンに抜ける。S40、S41、が否定判定の場合も(S40:NO、S41:NO)同様にリターンに抜ける。
本実施例ではS42のステップで保留記憶数の加算処理(保留記憶カウンタのインクリメント)が行なわれているが、S50のステップの直前で保留記憶数の加算処理を行なう構成としてもよい。尚、S45が本願発明における当否乱数比較手段、S46がリーチ乱数比較手段、S49が当否乱数一致情報送信手段及びリーチ乱数一致情報送信手段、S50が保留数送信手段に該当する。
次に図7に示したフローチャートを用いて主制御装置50が行う当否判定処理を説明する。当否判定処理を開始すると、特図の始動条件が成立しているか否か判定する(S80)。この判定処理では、大当り遊技中でないこと、特図変動中でないこと、および特図の保留記憶があることを確認する。S80が肯定判定なら(S80:YES)、保留記憶のシフト処理を行い(S81)、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S82)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
S83の処理では、大当り判定用乱数の比較処理(S82)の結果が大当りであるか否か判定する。この処理が本願発明における当否判定手段に該当する。肯定判定なら(S83:YES)、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて図柄モード設定処理を行う(S84)。図柄モードは「0〜6」の7種類であり、例えば、図柄モード「0」のときは「15R特定時短有図柄1」となる。このように図柄モードによって大当り遊技の内容および大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。
「15R特定時短有図柄1」では、大当り遊技に大入賞口33aが15ラウンド開放し、大当り遊技終了後の遊技状態として、特図の当否抽選が1万回実行されるまで、確変機能および時短機能が作動する遊技状態とする。また図柄モード「6」のときは「2R通常時短有図柄1」が選択され、大当り遊技に大入賞口25が2ラウンド開放され、大当り遊技終了後の遊技状態として、当否抽選時の遊技状態が時短状態のときは当否抽選が100回実行されるまで、時短機能が作動する遊技状態とされる。
次に、S85の処理では設定された図柄モードと、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数2とに基づいて特図表示装置29に表示する大当り図柄を設定する。尚、大当り図柄は「図柄1〜図柄27」の27通り備えている。
S83が否定判定なら(S83:NO)、大当り判定用乱数の比較処理(S82)の結果が小当りであるか否か判定し(S86)、肯定判定なら(S86:YES)、小当り図柄を選択し(S87)、否定判定なら(S86:NO)ハズレ図柄を選択する(S88)。
続いて、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、特別図柄(特図)表示装置29に表示する図柄の変動時間および演出図柄表示装置54bに表示する図柄の変動パターンを、変動パターン選択テーブルから選択する(S90)。
続いて、上記までの処理で選択された図柄及び変動パターンの情報を、変動指示信号としてサブ統合制御装置53へ送信する(S91)。この情報を受信したサブ統合制御装置53からの指示に基づいて演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に主制御装置50は、特図表示装置29を制御して特別図柄の変動を開始する。
次に図8に示したフローチャートを用いて、サブ統合制御装置53が実行する、保留数指示信号受信処理を説明する。保留数指示信号受信処理では、サブ統合制御装置53が、主制御装置50からの保留数指示信号を受信したか否か判定し(S110)、否定判定なら(S110:NO)リターンし、肯定判定なら(S110:YES)、サブ統合制御装置53が記憶する保留数カウンタの値に1を加算し(S111)、加算した保留数の表示態様を指定する信号を演出図柄制御装置54aに送信し(S112)リターンに抜ける。この処理によって主制御装置50が記憶する保留記憶の数が増加したときは、サブ統合制御装置53が備える保留数カウンタの値も増加する。
次に、サブ統合制御装置53が実行する先読み信号受信処理を、図9、10、11、12、13、14に示したフローチャートを用いて説明する。この先読み信号受信処理は、本願発明における連続演出決定手段、演出回数設定手段、演出中断決定手段、中断期間決定手段、再開演出決定手段、錯覚演出決定手段を含む処理となる。
図9に示すフローチャートで先読み信号受信処理を開始すると、主制御装置50からカテゴリ信号を受信したか否か判定する(S120)。否定判定なら(S120:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S120:YES)、受信したカテゴリ信号の内容を、受信した順序が特定可能に記憶し(S121)、連続演出及び再開演出を実施するか否かの判定に用いる演出実施判定用乱数値の抽出処理を行い(S122)、図10に示すフローチャートに進む。尚、S121で記憶されたカテゴリ情報は、該当する図柄変動が開始されると消去される。
図10に進み、受信したカテゴリ信号が大当りカテゴリ(カテゴリ4)でないか否かを判定する(S130)。肯定判定なら、即ち受信したカテゴリ信号が大当りカテゴリ以外なら(S130:YES)、連続演出実行フラグが0か否か判定する(S131)。連続演出実行フラグは、サブ統合制御装置53が記憶する値であり、図18(1)に示すように、連続演出実行フラグの値が0であれば連続演出を未実施であることを、連続演出実行フラグの値が1であれば大当りカテゴリ(カテゴリ4)以外のカテゴリ信号の受信に基づいて連続演出を実行中であることを、連続演出実行フラグの値が2であれば大当りカテゴリ(カテゴリ4)の受信に基づいて連続演出を実行中であることを、サブ統合制御装置53が判断するための値である。これにより、実行中の連続演出が大当りカテゴリを基にしたものかそうでないかの判別が可能となる。
S131が否定判定なら、即ち連続演出を実行中なら(S131:NO)リターンし、肯定判定なら(S131:YES)受信したカテゴリ信号がスーパーリーチカテゴリ(カテゴリ3)か否か判定する(S132)。S132が否定判定なら(S132:NO)、図11のフローチャートに進み、受信したカテゴリ信号がリーチカテゴリ(カテゴリ2)か否か判定する(S160)。肯定判定なら(S160:YES)、S122で抽出した演出実施判定用乱数値が、図15に示すカテゴリ2における連続演出の実施値か否か判定する(S161)。
図15は、連続演出実施判定の内容を示す図表である。連続演出の実施判定に用いる演出実施判定用乱数には、0から29までの30個の値を備えており、各カテゴリ毎に連続演出を実施する乱数値の数が異なる構成となっている。カテゴリ4の場合は、抽出した値が奇数であった場合に連続演出の実行を可能とし、その確率は二分の一となる。カテゴリ3の場合は、抽出した値が4、14、24であった場合に連続演出の実行を可能とし、その確率は十分の一となる。カテゴリ2の場合は、抽出した値が16、26であった場合に連続演出の実行を可能とし、その確率は二十分の一となる。カテゴリ1の場合は、抽出した値が28であった場合に連続演出の実行を可能とし、その確率は三十分の一となる。
S161が肯定判定なら(S161:YES)、保留数カウンタの値が2か否か判定し(S162)、肯定判定なら(S162:YES)、S121で1個前に記憶されたカテゴリ信号の内容がカテゴリ1か否か判定する(S163)。S160が否定判定なら(S160:NO)、受信したカテゴリ信号が非リーチカテゴリ(カテゴリ1)か否か判定する(S164)。肯定判定なら(S164:YES)、S122で抽出した連続演出実施判定用乱数値が、上述した内容にそってカテゴリ2における連続演出の実施値か否か判定する(S165)。肯定判定なら(S165:YES)、保留数カウンタの値が1か否か判定する(S166)。S163、又はS166が肯定判定なら(S163:YES、S166:YES)、図10のS142に進む。S161、S162、S163、S164、S165、S166が否定判定なら(S161:NO、S162:NO、S163:NO、S164:NO、S165:NO、S166:NO)リターンする。
図10に戻り、S132が肯定判定なら(S132:YES)、S122で抽出した連続演出実施判定用乱数値が、カテゴリ3における連続演出の実施値か否か判定し(S134)、否定判定なら(S134:NO)リターンし、肯定判定なら(S134:YES)、保留数カウンタの値が4か否か判定する(S138)。肯定判定なら(S138:YES)、1個前から3個前(最も古い)に記憶されたカテゴリ信号の内容が全てカテゴリ1か否か判定し(S139)、肯定判定なら(S139:YES)S142に進み、否定判定なら(S139:NO)リターンに抜ける。
S138が否定判定なら(S138:NO)、保留数カウンタの値が3か否か判定する(S140)。否定判定なら(S140:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S140:YES)、1個前から2個前に記憶されたカテゴリ信号の内容が全てカテゴリ1か否か判定し(S141)、肯定判定なら(S141:YES)S142に進み、否定判定なら(S141:NO)リターンに抜ける。
S130が否定判定なら、即ち受信したカテゴリ信号が大当りカテゴリなら(S130:NO)、連続演出実行フラグが1か否か判定する(S135)。肯定判定なら、即ち大当りカテゴリ以外のカテゴリ信号を基にした連続演出を実行中なら(S135:YES)、後述する中断処理(図13)を行い(S136)、リターンに抜ける。尚、S130が否定判定(受信したカテゴリ信号が大当りカテゴリ)の時に連続演出実行フラグの値が2の場合は、大当りとなる連続演出を実行中であるため、該大当り状態へ移行により中断期間は発生せず、それまでの各状態を示すフラグ及びカウンタはクリアされる。また、S135の処理の前に連続演出実行フラグが2か否かの判定を行い、肯定判定ならリターンに抜ける処理を行ってもよい。
否定判定なら(S135:NO)S122で抽出した連続演出実施判定用乱数値が、カテゴリ4における連続演出の実施値か否か判定し(S137)、否定判定なら(S137:NO)、リターンに抜け、肯定判定なら(S137:YES)、S138に進む。
S142の処理では、S130の判定を基に、即ち受信したカテゴリ信号の内容が大当りカテゴリ(カテゴリ4)か否かに応じて、大当りカテゴリならば連続演出実行フラグに2を、大当りカテゴリ以外ならば連続演出実行フラグに1を設定する(S142)。続いて連続演出を連続させる回数(最大実行回数)となる設定回数に、保留数カウンタの値と同一値を設定し(S143)、図12に示す錯覚演出実施判定処理を行い(S144)リターンに抜ける。本実施例では、抽出した連続演出実施判定用乱数値が各演出カテゴリ毎の連続演出の実施値であっても、更に保留カウンタの値と、記憶されているカテゴリ信号の内容とを連続演出を実行するか否かの条件として判定している。尚、図10のS130からS142までの構成が本願発明における連続演出決定手段に、S143が演出回数設定手段に該当する。
S144の錯覚演出実施判定処理では、図12のフローチャートに示す処理を行う。錯覚演出実施判定処理を開始すると、連続演出実行フラグが1か否か、即ち、S142でスーパーリーチカテゴリの受信を基にした連続演出が設定されたか否か判定する(S170)。否定判定なら(S170:NO)、リターンに抜け、肯定判定なら(S170:YES)、S143で設定した設定回数が2よりも大きいか否か判定する(S171)。否定判定なら(S171:NO)、リターンに抜け、肯定判定なら(S171:YES)、錯覚演出実施判定用乱数の抽出を行い(S172)、該抽出した乱数値が錯覚演出の実施値か否か判定する(S173)。
錯覚演出実施判定用乱数は、図16、1に示すように0から9までの10個の乱数値で構成され、錯覚演出の実施判定のみに用いられるが、他のタイミングで抽出した乱数値、例えば演出実施判定用乱数を用いる構成も考えられる。S173では、乱数値が3、5、7の場合に実施値として肯定判定し、後述する処理では実施値となる乱数値の値に応じて錯覚演出を実施する回数(錯覚演出を表示する擬似図柄の変動回数)として再開(錯覚)演出回数を設定する。
尚、錯覚演出は後述する再開演出と共通の演出内容となり、それぞれの演出設定と演出実行処理には、共通のフラグ(再開フラグ)、回数設定領域(再開演出回数)、及び実施回数計数カウンタ(再開演出カウンタ)の装置が用いられるが、錯覚演出と再開演出とで専用の別々の装置を用いる構成としても何ら問題ない。
S173が否定判定なら(S173:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S173:YES)、S143で設定した設定回数(連続演出の最大実行回数)が4か否か判定し(S174)、肯定判定なら(S174:YES)再開演出フラグに2を、否定判定なら(S174:NO)再開演出フラグに1を設定し(S175、S176)、S173で抽出した錯覚演出の実施値となる乱数の値に応じて再開(錯覚)演出回数をセットし(S178)リターンに抜ける。再開演出フラグは、サブ統合制御装置53が記憶する値であり、図18(1)に示すように再開演出フラグの値が0であれば再開(錯覚)演出を実施しないことを、再開演出フラグの値が1であれば、後述する連続演出表示態様のステップ4の演出態様を示唆する再開(錯覚)演出を実施することを、再開演出フラグの値が2であれば、連続演出表示態様のステップ5の演出態様を示唆する再開(錯覚)演出を実施することを、サブ統合制御装置53が判断するための値である。
S178では図16、1に示すように錯覚演出を実施することになった乱数値(S173で抽出)が3ならば再開演出回数に1をセットし、乱数値が5ならば再開演出回数に2をセットし、乱数値が7ならば再開演出回数に3をセットする。これによりスーパーリーチカテゴリの受信を基にした連続演出が設定された場合、3/10の確率で錯覚演出の実施を設定するが、この確率に限るものではなく高い確率でもよいし低い確率でもよい。また、再開演出回数の振分も同じ確率(1/10)でなくてもよく、偏りを持った振分確率(例えば3回となる確率が低く、1回となる確率が高い)としてもよい。
錯覚演出実施判定処理は、本願発明における錯覚演出決定手段に該当する処理となる。S171では、錯覚演出を実施する条件として、ガセ連続演出(スーパーリーチカテゴリの受信を基にしたハズレとなる連続演出)の設定回数(最大実施回数)を3回以上としているが、この値に限るものではない。但し、後述する再開演出(中断期間中に実施)が3回以上の設定回数を条件として実施されるため、再開演出と錯覚演出の見分けを不可能とするためには、錯覚演出を実施する条件として設定回数を3回以上とする必要がある。また、連続演出は、連続回数の増加に伴い大当り期待度が増加する演出であるため、少ない設定回数での錯覚演出及び再開演出の実施は、連続演出の本来の演出意図の効果を低下させる虞があるため、3回以上の設定回数で実施するのが好適である。
次にS136の中断処理を図13、図14に示すフローチャートを用いて説明する。図13に示すフローチャートが本願発明における演出中断決定手段を構成し、図14に示すフローチャートが本願発明における再開演出決定手段に該当する処理となる。中断処理を開始すると、実行中の連続演出の設定回数が2より大きい値か否か判定する(S180)。従って本実施例では、設定回数(最大実行回数)が2以下のガセ連続演出では連続演出の中断は実施されないが、これに限るわけではなく実施する構成も考えられる。但し、前述した錯覚条件を好適に実施知るためには、この条件を錯覚演出の実施条件と共通とする必要がある。
S180が否定判定なら(S180:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S180:YES)、中断処理時までの連続演出の実行(連続)回数となる実行カウンタの値と、S143で設定した連続演出の最大実行回数となる設定回数と、S111で更新された保留数カウンタの値を参照し(S181)、S181で参照した値を基に図17に内容を示した連続演出中断パターン選択テーブルから連続演出を中断することになる変動表示(連続演出を行わない)の回数と再開時の連続演出の演出態様を選択する(S182)。
次にS182で選択した内容に応じて連続演出再開フラグと中断カウンタに値をセットする(S183、S184)。中断カウンタは図18(2)に示すように、連続演出が再開するまでの擬似図柄の変動回数を計数する装置である。S183では、再開するときの連続演出の演出態様がステップ4(4回目の連続)であれば連続演出再開フラグに1をセットし、ステップ5(5回目の連続)であれば2をセットする。中断カウンタにセットする値は0から3の4種類の中のいずれかとなる。尚、中断カウンタに0がセットされた場合は、連続演出の中断は行わずステップ4又はステップ5のいずれかの態様を連続して表示する。又、ステップ5の態様は、中断処理を実施した場合のみ、即ちガセ連続演出(大当りとならない連続演出)の実行中に大当りのカテゴリ信号を受信した場合のみに出現する態様となる。連続演出の表示内容については図21を用いて後述する。尚、上述したS180が本願発明における演出中断期間の一部(S130、S135、S180)となり、S181からS184の処理が中断期間決定手段に該当する。
S184の処理に続いては、再開演出回数をクリアする(S185)。これは、連続演出実行フラグに1を設定時、錯覚演出を実施するために設定した値をクリアする処理である。S185に続いては図14のフローチャートに進みS184で設定された中断カウンタが、0より大きいか否か、即ち、中断期間として連続演出を実施しない擬似図柄の変動表示を実施するか否か判定し(S190)、否定判定なら(S190:NO)リターンに抜ける。
S190が肯定判定なら(S190:YES)、S122で抽出した演出実施判定用乱数の値が、図16、2(1)に示す再開演出の実施値か否か判定する(S191)。図16、2(1)に示すように、本実施例では0から29の30個の乱数値中、0、10、20を除く27個の乱数値が再開演出の実施値となる。
S191が否定判定なら(S191:NO)、リターンに抜け、肯定判定なら、即ち再開演出を実施する場合は(S191:YES)、S183で設定した連続演出再開フラグが2か否か、即ち連続演出の再開時にステップ5の連続演出態様を実施するか否か判定する(S192)。S192が肯定判定なら(S192:YES)、再開演出フラグに2をセットし(S193)、否定判定なら(S192:NO)、再開演出フラグに1をセットし(S194)、S195に進む。
S195では、S184でセットされた中断カウンタの値が1か否か判定し(S195)、肯定判定なら(S195:YES)再開演出回数に1をセットし(S196)リターンに抜け、否定判定なら(S195:NO)、中断カウンタの値が2か否か判定する(S197)。肯定判定なら(S197:YES)、S122で抽出した演出実施判定乱数の値が15より小さいか否か判定し(S198)、肯定判定なら(S198:YES)再開演出回数に1をセットし(S199)リターンに抜け、否定判定なら(S198:NO)再開演出回数に2をセットし(S200)リターンに抜ける。
S197が否定判定なら(S197:NO)、抽出した演出実施判定乱数の値が11より小さいか否か判定し(S201)、肯定判定なら(S201:YES)再開演出回数に1をセットし(S202)リターンに抜ける。S201が否定判定なら(S201:NO)、抽出した演出実施判定乱数の値が20より大きいか否か判定し(S203)、肯定判定なら(S203:YES)再開演出回数に3をセットし(S204)リターンに抜け、否定判定なら(S203:NO)再開演出回数に2をセットし(S205)リターンに抜ける。
S198、S201、S203で行なう判定条件は、図16、2(2)に示した内容であり、中断期間中に実施する再開演出は、中断期間を示す中断カウンタの値と、カテゴリ信号受信時に抽出した演出実施判定乱数の値と、の組合せによって実施回数を決定する構成となっている。
以上が中断処理となり、連続演出の中断期間は、連続演出の実行回数、設定回数(最大実行回数)及び保留数によって決定する構成となっている(図17)。また、本実施例では、再開演出の実施を決定後(S191:YES)、連続演出再開フラグの値に応じて再開演出フラグの値を設定し、再開演出実施時の演出態様を再開する連続演出の態様に応じて異なる内容とする構成としている。また、連続演出を中断する擬似図柄の変動回数(中断カウンタ)と、カテゴリ4(大当り)の信号受信時に抽出した演出実施判定乱数の値に応じて、中断期間中に連続演出の再開を示唆する再開演出の実施回数を決定している。
本実施例では、連続演出の中断期間中に9/10の確率で再開演出を実施するが、これに限るわけではなく、中断期間では全て再開演出を表示する構成でもよいし、表示する確率を落としてもよい。但し、再開演出が表示されると連続演出が再開し大当りになることを遊技者に印象付けるには、高確率で再開演出を実施する構成が好適であり、この構成によって、図12の錯覚演出実施判定処理により実施する錯覚演出(連続演出が再開しない再開演出)の演出効果が増加する。
次に図17に示した連続演出中断パターン選択テーブルの内容を説明する。上述したように本願実施例では、この連続演出中断パターン選択テーブルとカテゴリ信号受信時の実行カウンタ、設定回数、保留数カウンタの値に応じて連続演出の中断期間と再開時の変動態様を決定している。具体的には、選択時の連続演出の実行回数が1で、連続演出の設定回数(最大実行回数)が3の場合は、保留数カウンタの値が3ならば、中断を行なわずにステップ4の連続演出を実行する内容が選択され、保留数カウンタの値が4(上限値)ならば、1回の中断後、言い換えれば連続演出を行わない変動表示を1回行った後、ステップ4の連続演出を実行する内容を選択する。同様に、選択時の連続演出の実行回数が1で、連続演出の設定回数(最大実行回数)が4の場合は、保留数カウンタの値が4ならば中断を行なわずにステップ5の連続演出を実行する内容が選択される。
選択時の連続演出の実行回数が2で、設定回数が3の場合は、保留数カウンタの値が2ならば、中断を行なわずにステップ4の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が3ならば、1回の中断後ステップ4の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が4ならば、2回の中断後ステップ4の連続演出を実行する内容を選択する。同様に、選択時の連続演出の実行回数が2で、連続演出の設定回数が4の場合は、保留数カウンタの値が3ならば、中断を行なわずにステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が4ならば、1回の中断後ステップ5の連続演出を実行する内容を選択する。
選択時の連続演出の実行回数が3で、設定回数が3の場合は、保留数カウンタの値が1ならば、中断を行なわずにステップ4の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が2ならば、1回の中断後ステップ4の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が3ならば、2回の中断後ステップ4の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が4ならば、3回の中断後ステップ4の連続演出を実行する内容を選択する。同様に、選択時の連続演出の実行回数が3で、連続演出の設定回数が4の場合は、保留数カウンタの値が2ならば、中断を行なわずにステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が3ならば、1回の中断後ステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が4ならば、2回の中断後ステップ3の連続演出を実行する内容を選択する。
選択時の連続演出の実行回数が4で、連続演出の設定回数が4の場合は、保留数カウンタの値が1ならば、中断を行なわずにステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が2ならば、1回の中断後ステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が3ならば、2回の中断後ステップ5の連続演出を実行する内容を選択し、保留数カウンタの値が4ならば、3回の中断後ステップ5の連続演出を実行する内容を選択する。
以上が、本実施例における連続演出中断パターン選択テーブルの内容となる。本実施例では、設定回数が3以上の場合のみ連続演出の中断及び再開処理を行い、再開時にはステップ4またはステップ5の連続演出態様を実施する構成としたが、設定回数が1以上でも中断及び再開処理を行い、再開時にはステップ2から、ステップ3から、ステップ4又はステップ5を実施する構成も考えられる。又、本実施例の連続演出は、実行回数が増す毎に、表示する演出態様が示唆する大当り期待度も増すいわゆるステップアップ形式の構成としているが、ステップアップ形式ではなく同一又は同系統の演出を連続させる連続演出でも可能な構成である。
但し、ステップアップ形式とすることで、再開時の大当り期待度が中断前よりも増加していることを容易に認識させる効果がうまれる。また、ステップアップ形式とした場合でも、表示態様をステップアップさせず前回の態様と同一の態様を表示することによって期待度の上昇を調整する構成も考えられる。このようにステップアップ形式の連続演出においても、複数の継続パターンを備えることで更に興趣ある遊技性となる。
本実施例では予め設定された連続演出中断パターン選択テーブルから、カテゴリ信号受信時の実行カウンタ、設定回数、保留数カウンタの値に応じて連続演出の中断期間と再開時の変動態様を選択しているが、テーブルから選択する構成ではなく、実行カウンタ、設定回数、保留数カウンタの値、又はこの内のいずれかの値を用いた演算を行なって中断期間及び再開時の変動態様を決定する処理構成も考えられる。
実行回数(連続回数)は、連続演出の構成上それまでに遊技者にどれほどの期待感を与えたかを測る値として捉えることができるため、この値を基本として中断期間を選択することにより、再開時の期待度の調整が図り易く、バランスの取れた連続演出が可能となる。
次に、図19、図20に示したフローチャートを用いて、サブ統合制御装置53が実行する、擬似図柄変動処理について説明する。この処理では、主制御装置50から受信する変動指示信号と、先読み信号受信処理、錯覚演出実施判定処理、及び中断処理によって設定された、連続演出実行フラグ、連続演出再開フラグ、設定回数、中断カウンタ、再開フラグ、再開演出回数の値に応じて演出図柄表示装置54bに表示する態様が選択される。
擬似図柄変動処理を開始すると、主制御装置50から変動指示信号(S91で送信した信号)を受信したか否か判定する(S210)。否定判定なら(S210:NO)リターンし、肯定判定なら(S210:YES)、保留数カウンタの値から1減算し(S211)、1減算した保留記憶数の表示態様を指示する信号を演出図柄制御装置54aに送信する(S212)。
続いて、連続演出実行フラグが0より大きいか否か、即ち連続演出の実行中か否か判定し(S213)、肯定判定なら(S213:YES)、実行カウンタに+1するインクリメント処理を行い(S214)、受信した変動指示信号と実行カウンタの値に応じて連続演出となる変動態様を選択する(S215)。S215では実行カウンタの値に応じて連続演出の態様を選択するが、これは本実施例の連続演出がステップアップ形式のため連続演出の実行回数(連続回数)毎に演出態様が異なるからである。従って、実行カウンタの値が1の時は連続演出態様はステップ1が選択され、実行カウンタの値が2の時は連続演出態様はステップ2が選択され、以下同様に実行カウンタの値と同一のステップ態様が選択される。
S215の処理に続いては、実行カウンタの値が設定回数(最大実行回数)と同一値か否か判定する(S216)。肯定判定なら(S216:YES)、連続演出実行フラグに0をセットし(S217)、実行カウンタに0をセットする(S218)。S218の処理の後、又はS216が否定判定なら(S216:NO)、選択した演出態様を実行する詳細指定信号を演出図柄制御装置54a、スピーカ10及び各種LED・ランプ37に送信し(S219)、リターンに抜ける。
S213が否定判定なら、即ち連続演出の未実施中なら(S213:NO)、図20に示すフローチャートに進み、連続演出再開フラグが0より大きいか否か、即ち中断期間中か否か判定する(S220)、肯定判定なら(S220:YES)、S184で設定した中断カウンタの値が0か否か判定する(S221)。肯定判定なら、即ち連続演出の中断期間が終了していれば(S221:YES)、受信した変動指示信号と連続演出再開フラグの値に応じてステップ4又はステップ5のいずれかの連続演出となる変動態様を選択する(S222)。続いて連続演出再開フラグに0をセットし(S223)、S219の処理に進む。
S221が否定判定なら、即ち連続演出の中断期間中なら(S221:NO)、中断カウンタの値から−1するデクリメント処理を行い(S224)、S225に進む。また、S220が否定判定なら、即ち
連続演出の実行中でもなく連続演出の中断期間でもなければS225に進む。S225では、再開フラグが0よりも大きいか否か、即ち、再開演出(S220の否定判定経由なら錯覚演出)を行うか否か判定する(S225)。
S225が肯定判定なら(S225:YES)、再開演出カウンタに+1するインクリメント処理を行い(S226)、再開演出フラグが1か否か判定する(S227)。肯定判定なら(S227:YES)、受信した変動指示信号と再開演出カウンタの値に応じて、ステップ4の連続演出態様に関連した再開演出となる変動態様(図22参照)を選択し(S228)、否定判定なら(S227:NO)、受信した変動指示信号と再開演出カウンタの値に応じて、ステップ5の連続演出態様に関連した再開演出となる変動態様(図23参照)を選択する(S229)。
S228、S229では再開演出カウンタの値に応じて再開演出の態様を選択するが、これは本実施例の再開演出がステップアップ形式のため再開演出の実行回数毎に演出態様が異なるからである。従って、再開演出カウンタの値が1の時は1段階目の再開演出が選択され、再開演出カウンタの値が2の時は2段階目の再開演出が選択され、再開演出カウンタの値が3の時は3段階目の再開演出が選択される。
S228又はS229に続いては、再開演出カウンタの値がS178又はS196、S199、S200、S202、S204、S205のいずれかで設定された再開演出回数と同一か否か判定する(S230)。否定判定なら(S230:NO)S219に進み、肯定判定なら(S230:YES)、再開演出フラグに0をセットし(S231)、再開演出カウンタに0をセットし(S232)、S219に進む。S225が否定判定なら(S225:NO)、受信した変動指示信号に応じて演出態様(連続演出に係らない)を選択し(S233)、S219に進む。
以上が擬似図柄変動処理の説明となる。連続演出再開フラグは連続演出の実行中に設定されるため、連続演出再開フラグと連続演出実行フラグの両方に値が設定されている期間があるが、連続演出実行フラグを優先して処理が行われるため、実行中の連続演出が設定回数分の連続演出を実行した後にS224以降の連続演出中断処理(中断カウンタ>0時の処理)を実行する。これにより、ガセ連続演出の終了後に中断期間を設けて連続演出の延長を行う構成となっている。
更に、連続演出再開フラグ=1又は2による中断処理中に再開演出フラグが>0であれば、再開演出を行う演出変動態様が選択され、連続演出実行フラグ及び連続演出再開フラグが0の状態において再開演出フラグが>0であれば、錯覚演出として再開演出を行う演出変動態様が選択される構成となっている。これにより、本願発明における、リーチ乱数一致情報に基づく連続演出の実行終了後に、該連続演出の実行終了が中断期間決定手段により決定された中断期間であるかのように錯覚させる錯覚演出を実行する構成となっている。
次に図21を用いて、本実施例における連続演出の表示内容について説明する。図21のステップ1からステップ5は連続演出中に実行回数に応じて演出図柄表示装置54bに表示される表示態様である。実行カウンタの値に1が設定されステップ1の連続演出を開始すると、左中右の擬似図柄が画面上部で変動を開始し、連続演出を示す背景とキャラクタが表示される。本実施例の連続演出では、ステップアップ形式の連続演出として桃太郎の鬼退治の物語を、ストーリーの進行に合わせて分割表示する構成となっている。ステップ1では、桃太郎の鬼退治の物語の導入部として、桃太郎が家来の犬、猿、雉を従えて登場する表示を行う。
実行カウンタの値に2が設定されステップ2の連続演出を開始すると、ステップ1と同様に、左中右の擬似図柄が画面上部で変動を開始し、連続演出を示す背景とキャラクタが表示される。ステップ2では、桃太郎が犬、猿、雉と船に乗り鬼が島を目指す表示を行う。ステップ2では、ステップ1からのストーリー進行が容易に認識でき、ストーリーの進行が大当り期待度の増加を示唆している。
実行カウンタの値に3が設定されステップ3の連続演出を開始すると、ステップ1と同様に、左中右の擬似図柄が画面上部で変動を開始し、連続演出を示す背景とキャラクタが表示される。ステップ3では、2匹の鬼が出迎える表示を行い、桃太郎と家来達が鬼ヶ島に到着するまでのストーリー進行を表している。ステップ3においても、ステップ2からのストーリー進行が容易に認識でき、そのストーリーの進行度合いによって大当り期待度の増加を示唆している。
実行カウンタの値に4が設定されステップ4の連続演出を開始すると、ステップ1と同様に、左中右の擬似図柄が画面上部で変動を開始し、連続演出を示す背景とキャラクタが表示される。ステップ4では、桃太郎と家来達が鬼を退治した様子の表示を行う。ステップ4においても、ステップ3からのストーリー進行が容易に認識でき、そのストーリーの進行度合いによって大当り期待度の増加を示唆している。
またステップ4は、上述した中断期間終了後に再開する連続演出の表示態様でもある。具体的には、設定回数が3のスーパーリーチカテゴリの受信に基づく連続演出(ガセ連続演出)を実行中に、大当りカテゴリを受信すると、図10及び図13に示したS130、S135、S136(S180、S181、S182、S183、S184)の処理に基づいてステップ3までの連続演出を実行後、大当りカテゴリ受信時の保留数に応じて連続演出の中断期間が発生し、該中断期間後に再開する連続演出の演出態様がこのステップ4となる。
この場合、スーパーリーチカテゴリの受信に基づく連続演出の設定回数が3であるため、連続演出が設定回数(最大実行回数)3に応じたステップ3まで継続し中断期間となるが、連続演出の再開時には中断前のステップ3の次の段階となるステップ4が表示されることになる。
従って、連続演出がステップアップ形式であることにより、中断後に実施されるステップ4の連続演出は、直前に終了した連続演出(ステップ3)が再開されたものであることが明白であり、連続演出が中断した後、連続回数が増加、即ち大当り期待度が増加したことを遊技者が容易に判断することが可能な構成となる。
ステップ5は、桃印の扇子を持った姫が登場する表示を行う。このステップ5の連続演出の表示態様は、設定回数が4回のガセ連続演出を実行中にサブ統合制御装置53が大当りのカテゴリ信号を受信すると、S183で連続演出再開フラグに2が設定されることによって、ガセ連続演出を4回まで実行した後、0回から3回までの中断(連続演出にならない擬似図柄の変動)を挟んで出現する連続演出の表示態様となる。
本実施例では、連続演出の最高実行(連続)回数(設定回数)を先読み判定受信処理時の保留数に応じて設定するため(S143)、連続演出の最高連続回数は保留数の上限である4となり、中断処理を実施しない通常の連続演出ではこのステップ5が表示されることはない。言い換えれば、ステップ5が表示される条件は、設定回数4のガセ連続演出の実行中に大当りカテゴリ信号を受信した場合に限られるため(図17参照)、このステップ5の表示態様は、大当り確定演出となる。
また、ステップ5の表示態様は大当り確定演出ではあるが、中断期間を経てステップ4が再開する場合と同様に、直前に終了した連続演出(ステップ4)が再開されたものであることが明白であり、連続演出が中断した後、連続回数が増加、即ち大当り期待度が増加して大当りとなることを遊技者が容易に判断することが可能な構成である。
次に図22、図23を用いて、本実施例における再開(錯覚)演出の表示内容について説明する。図22に示す内容は連続演出がステップ3まで連続して中断期間になった場合の表示であり、図23に示す内容はステップ4まで連続して中断期間になった場合の表示である。
本実施例の中断期間では、最高3回の図柄変動が実施されるため、再開演出も最高3回実施され、その場合、S226で設定する再開演出カウンタの値に応じて異なる表示態様を行う構成になっている。具体的には、再開演出が連続すればするほど、表示される再開演出の態様は、連続演出が再開した場合に実施される表示態様に近づく構成、即ちステップアップ形式となっている。また、設定回数3以上のガセ連続演出の終了後に実施される錯覚演出は、再開演出との区別を不可能とするために、再開演出と共通の表示内容となっている。
図22に示した内容は、連続演出が3回で終了した場合に表示される再開演出と錯覚演出の内容である。処理的には、再開演出フラグに1が設定された場合の表示内容であり、再開演出ではS194、錯覚演出ではS176の処理に基づく表示内容となる。
(1)は、S226の処理により再開演出カウンタに1が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の1回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の1回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、画面右端下部に直立した犬が表示される。この犬は、連続演出のステップ4で表示される態様と同じであるため、遊技者はこの犬の出現時にステップ4の連続演出の再開を期待する。
(2)は、S226の処理により再開演出カウンタに2が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の2回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の2回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、1回目の表示内容に加え、画面左中断に猿と雉が表示される。この犬、猿、雉は、連続演出のステップ4で表示される態様と同じであるため、遊技者は(1)よりも更にステップ4の連続演出の再開を期待する。
(3)は、S226の処理により再開演出カウンタに3が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の3回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の3回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、2回目の表示内容に加え、画面中央右に剣を翳した桃太郎が表示される。この桃太郎、犬、猿、雉は、連続演出のステップ4で表示される態様と同じであるため、遊技者は(2)よりも更にステップ4の連続演出の再開を期待する。
上記した(1)(2)(3)の表示内容は、図22の最下部に示した連続演出ステップ4の表示態様をキャラクタ毎に分解し、表示回数が増す毎に徐々にキャラクタを組合せていく内容となる。これにより、再開演出カウンタの値が増えるほど表示するキャラクタの数が増し、徐々にステップ4の連続演出表示に近づくことによって連続演出が再開することを示唆する表示演出となっている。これは、再開(錯覚)演出も、表示回数の増加に伴って段階的に表示内容が発展し、該発展に応じて遊技者に有利な遊技状態への移行の可能性が高まることを示唆する構成といえる。
図23に示した内容は、連続演出が4回まで連続し終了した場合に表示される再開演出と錯覚演出の内容である。処理的には、再開演出フラグに2が設定された場合の表示内容であり、再開演出ではS193、錯覚演出ではS175の処理に基づく表示内容となる。
(1)は、S226の処理により再開演出カウンタに1が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の1回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の1回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、画面右端に連続演出のステップ5で表示する桜吹雪の一部(小)が表示される。従って遊技者は、この桜吹雪(小)の出現時にステップ5の連続演出の再開を期待する。
(2)は、S226の処理により再開演出カウンタに2が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の2回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の2回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、1回目の表示内容に加え、画面中央まで広がるステップ5で表示する桜吹雪(中)を表示する。従って遊技者は、(1)よりも更にステップ5の連続演出の再開を期待する。
(3)は、S226の処理により再開演出カウンタに3が設定された場合に表示される内容であり、中断期間の3回目の変動、錯覚演出であれば連続演出終了後の3回目の変動で表示される。
具体的な表示内容は、左右中の擬似図柄が変動開始後、2回目の表示内容に加え、画面左端まで広がるステップ5で表示する桜吹雪(大)を表示する。従って遊技者は、(2)よりも更にステップ5の連続演出の再開を期待する。
上記した(1)(2)(3)の表示内容は、図23の最下部に示した連続演出ステップ5の桜吹雪の表示態様を大、中、小に分解し、表示回数が増す毎に徐々に組合せていく内容となる。これにより、再開演出カウンタの値が増えるほど桜吹雪の表示領域が拡大し、徐々にステップ5の連続演出表示に近づくことによって連続演出が再開することを示唆する表示演出となっている。これは、図22に示した再開演出と同様に、表示回数の増加に伴って段階的に表示内容が発展し、該発展に応じて遊技者に有利な遊技状態への移行の可能性が高まることを示唆する構成といえる。
本実施例では、再開演出カウンタの値に応じて(1)(2)(3)の再開演出が選択されるため、S196、S199、S202、S178の処理で再開演出回数(最大演出回数)に1が設定されると、必ず(1)の表示を行い、S200、S205、S178の処理で再開演出回数(最大演出回数)に2が設定されると、(1)を表示した後(2)を表示する。しかしながらこの構成に限るわけではなく、最大演出回数に1が設定された時に(3)を表示し、最大演出回数に2が設定された時に(2)の表示から始め次に(3)を表示する構成も考えられる。この構成では、再開演出を連続する回数にかかわらず、毎回再開を期待する連続演出の態様に最も近づいた再開演出態様を表示することが可能となり、遊技者の期待度を毎回最高段階まで大きくする効果がある。
以上が実施例の説明となる。本実施例では、ガセの連続演出を実施中に主制御装置50の先読み判定(S45)に基づく大当りのカテゴリ信号をサブ統合制御装置53が受信すると、実施中のガセ連続演出の設定回数が3以上(3または4)ならば、図13を用いて説明した中断処理によって連続演出を中断し、中断期間中に連続演出の再開を示唆する図22、23に示した再開演出を行い、中断期間終了後(中断カウンタ=0)連続演出が中断前のステップから発展した態様で再開する設定が行なわれる。更に、連続演出実行フラグが1によって実行されるガセ連続演出の終了後にも、該終了後に実施される変動表示があたかも中断期間であるかのように錯覚させるため、中断期間と共通の再開演出が設定される構成になっている。
設定する連続演出の中断期間及び再開時の連続演出態様は、中断処理時までのガセ連続演出の実行回数と、中断処理時の保留数カウンタの値と、実行中のガセ連続演出の最大実行回数(設定回数)と、の3種類の値に応じて連続演出中断パターン選択テーブルから選択され、中断期間中の再開演出の表示回数は、中断カウンタの値と、演出実施判定用乱数の値に応じて決定される。またガセ連続演出後の連続演出は設定回数3以上を条件として錯覚演出実施判定用乱数の値に応じて設定される。
中断期間と再開時の連続演出態様は、遊技の進行状況に大きくかかわる3種類の値(中断処理時までの連続演出の実行回数、保留数カウンタの値、連増演出の最大実行回数)を参照して決定しているため、連続すればするほど大当り期待度が増加する連続演出の演出意図(連続演出の信頼度)を保持しつつ、意外性のある遊技性を実現している。
また、S130の判定により、大当りカテゴリの受信時のみ連続演出の連続回数を延長(中断)する処理に移行するため、ガセの連続演出を延長して連続演出自体の期待度を低下させる虞がない構成となっている。
更に、図13の中断処理及び図12の錯覚演出実施判定処理によって設定され、図19、20の擬似図柄変動処理によって表示選択される再開演出は、連続演出の連続回数が増加するか否かという遊技者が連続演出の発生時に最も注目する事項に対して従来にない遊技性を付加した内容となっており、継続結果だけに頼っていた従来の単調な遊技性から興趣ある遊技性となっている。