以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとはそれぞれ、特別図柄の可変表示終了時に、上記の可変表示の結果として、確定特別図柄を導出表示する。可変表示中に表示される特別図柄と、確定特別図柄とは同じであってもよいし、異なるものであってもよい。つまり、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちの少なくとも一方は、可変表示する複数の特別図柄のうちのいずれかの特別図柄を確定特別図柄として導出表示してもよいし、可変表示する複数の特別図柄以外の特別図柄を確定特別図柄として導出表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示の終了時に可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示には、可変表示の開始時には表示されていなかった新たな飾り図柄が登場して変動する態様があってもよい。
なお、特別図柄と同様に、可変表示中に表示される飾り図柄と、確定飾り図柄を構成する飾り図柄とは同じであってもよいし、異なるものであってもよい。各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「1」を確定飾り図柄として表示してもよいし、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「0」〜「9」以外の飾り図柄を確定飾り図柄として表示してもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1つ加算される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1つ加算される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1つ減算される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1つ減算される。
このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動口に遊技球が進入したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。この実施の形態では、特図保留記憶数と同じ数の所定図柄を始動入賞記憶表示エリア5Hに表示することによって、特図保留記憶数が表示される。この実施の形態では、第1特図保留記憶数と第2保留記憶数とが別々に表示される。第1特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける左側の領域に第1特図保留記憶数と同じ数の保留表示図柄が表示されることによって表示され、第2特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける右側の領域に第2特図保留記憶数と同じ数の保留表示図柄が表示されることによって表示される。保留表示図柄は、各領域において、左詰めで表示される。このような表示によって、保留された可変表示と、この保留された可変表示を表示する保留表示図柄の対応関係と、が明確になっている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口に遊技球が進入可能な開放状態又は拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態、又は進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、例えば、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。例えば、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120が表示制御指令を表示制御部123に供給し表示制御部123を制御する表示制御動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、RAM122の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM122とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、演出制御用CPU120が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作を制御する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切り換えタイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書き換え不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンド等を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示指せたりして、各種の演出を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を進入する始動入賞が発生したときに、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により、第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を進入する始動入賞が発生したときに、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が進入困難又は進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「2R非確変(時短100回)」、「7R確変」、「2R非確変(時短30回)」、「15R確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「1」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「2R非確変(時短100回)」となり、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「7R確変」となり、「5」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「2R非確変(時短30回)」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「15R確変」となる。
大当り種別が「2R非確変(時短30回)」又は「2R非確変(時短100回)」である場合の大当り遊技状態を「2R大当り遊技状態」といい、「7R確変」である場合の大当り遊技状態を「7R大当り遊技状態」といい、「15R確変」である場合の大当り遊技状態を「15R大当り遊技状態」という。
2R大当り遊技状態では、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが2回を上限回数として実行される。
7R大当り遊技状態では、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが7回を上限回数として繰り返し実行される。これに対して、15R大当り遊技状態では、通常開放ラウンドが15回を上限回数として繰り返し実行される。このように、15R大当り遊技状態は、7R大当り遊技状態と比較して、通常開放ラウンドの上限回数が多く、賞球として払い出される遊技球の個数が多くなる可能性が高いため、7R大当り遊技状態よりも遊技者に付与される価値が高い大当り遊技状態といえる。
2R大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。この実施の形態において、大当り種別が「2R非確変(100回)」である場合には、2R大当り遊技状態の終了後、100回の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続して時短状態に制御される。これに対して、大当り種別が「2R非確変(時短30回)」である場合には、2R大当り遊技状態の終了後、30回の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続して時短状態に制御される。このように、大当り種別が「2R非確変(時短100回)」である場合には、大当り種別が「2R非確変(時短30回)」である場合よりも、2R大当り遊技状態の終了後に、時短状態に制御される可変表示の実行回数が多い。このため、大当り種別が「2R非確変(時短100回)」である場合の2R大当り遊技状態は、大当り種別が「2R非確変(時短30回)」である場合の2R大当り遊技状態よりも遊技者に付与される価値が高い大当り遊技状態といえる。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
7R大当り遊技状態又は15R大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短制御と共に、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、7R大当り遊技状態又は15R大当り遊技状態が終了した後には、高確低ベース状態に制御されるとしてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このような、飾り図柄の変動速度の低下、キャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、リーチ演出として、ノーマルリーチ演出と、スーパーリーチ演出とが予め設定されている(図12参照)。
なお、図12に記載された変動パターン以外にも、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンや、他のスーパーリーチ演出が実行される変動パターンが設定されていてもよい。この場合、ノーマルリーチ演出が実行された場合は、ノーマルリーチ演出が実行されない場合よりも、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなればよい。また、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチ演出が実行された場合に比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなればよい。大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となってノーマルリーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「9」の飾り図柄のいずれか1つが「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに、それ以外の飾り図柄が「中」の飾り図柄表示エリア5Cに、それぞれ所定の有効ライン上に停止表示されればよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」で、大当り種別が「2R非確変(時短100回)」又は「2R非確変(時短30回)」となるときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となってスーパーリーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
これに対して、大当り種別が「7R確変」又は「15R確変」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。具体的に、特図表示結果が「大当り」となるときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「9」の飾り図柄のうちいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。
また、この実施の形態では、始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示について、始動条件の成立時に、この可変表示の表示結果が「大当り」になるか否かと、「大当り」になる場合の大当り種別と、を判定する、所謂「先読み」が行われる。そして、先読みの結果に基づいて、この先読み対象の可変表示の表示結果の導出後に、2R大当り遊技状態に制御されるか、7R大当り遊技状態又は15R大当り遊技状態に制御されるか、を予告する先読み演出を、先読みの判定結果に基づいて実行されるようになっている。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。なお、特図表示結果用の乱数値と、大当り種別決定用の乱数値とを異なるものとしてもよい。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20や普図保留表示器25Cにおける表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定、普図保留記憶数の表示等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域に設けられた、第1特図保留記憶数をカウントする第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えばRAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。始動口バッファの格納値は、「1」が第1始動口を表し、「2」が第2始動口を表す。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域に設けられた、第2保留記憶数をカウントする第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えばRAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1つ加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1つ加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1つ加算する。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる。
こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1つ加算するように更新する(ステップS208)。例えば、RAM102の所定領域に設けられた、合計保留記憶数をカウントする合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1つ加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104等によって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3それぞれを示す各数値データを(図5参照)、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留データとしてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
図6に第1特図保留記憶部と第2特図保留記憶部とに記憶された乱数値MR1〜MR3の一例を示す。図6の第1特図保留記憶部では、乱数値MR1〜MR3が、保留記憶3つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶sれたMR1、MR2、MR1が、第1特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。第2特図保留記憶部では、乱数値MR1〜MR3が、保留記憶2つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶された乱数値MR1、MR2、MR3が、第2特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。
乱数値MR1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定するために用いられる乱数値である。乱数値MR1は、「0」〜「65535」の範囲にある値を取り得る。乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる乱数値である。乱数値MR2は、「0」〜「99」の範囲にある値を取り得る。乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドを含み、各コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。なお、演出制御基板12に対して送信する保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドのうち、始動入賞があった方のコマンドのみを含むものであってもよい。例えば、保留記憶数通知コマンドは、始動口バッファ値が「1」であれば、第1保留記憶数通知コマンドのみを含み、始動口バッファ値が「2」であれば、第2保留記憶数通知コマンドのみを含むようにしてもよい。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図7は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するかの決定、及び大当り種別の決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を規定する変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、ステップS209で抽出された各乱数値が、特図表示結果を「大当り」と決定する乱数値MR1であるか否かの判定や、大当り種別がどれになるかの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、大当り種別を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で先読み演出を実行するか否か等を、決定することができる。なお、この先読み対象の保留データ及び可変表示を適宜先読みターゲットの保留データ、ターゲットの可変表示等と呼ぶことがある。また、入賞時乱数値判定処理は、乱数値MR1〜MR3を第1又は第2特図保留記憶部に記憶する前にステップS212の処理を行い、その後に乱数値MR1〜MR3を第1又は第2特図保留記憶部に記憶するようにしてもよい。
図7の入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオン状態であるときには遊技状態が確変状態であること、時短フラグがオン状態であるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオフ状態であるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、大当り判定範囲を設定する(ステップS402)。例えば、大当り判定範囲としては、確変状態用の大当り判定範囲と、確変状態以外の遊技状態用の大当り判定範囲と、が用意され、現在の遊技状態が確変状態であれば、確変用の大当り判定範囲を設定し、現在の遊技状態が確変状態でなければ、非確変用の大当り判定範囲を設定する。
確変用の大当り判定範囲は、ステップS239で確変状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR1の範囲として、予め定められていればよい。確変用の大当り範囲は、ここでは、ステップS239で参照される特図表示結果の決定テーブルにおいて確変状態に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲と同じである。つまり、乱数値MR1が確変用の大当り判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR1に基づいてステップS239で決定される特図表示結果は、確変状態が終了しない限り、「大当り」になる。
例えば、非確変用の大当り判定範囲は、ステップS239で確変状態以外の遊技状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR1の範囲として、予め定められていればよい。非確変用の大当り判定範囲は、ここでは、ステップS239で参照される特図表示結果の決定テーブルにおいて非確変状態に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲と同じである。つまり、乱数値MR1が非確変用の大当り判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR1に基づいてステップS239で決定される特図表示結果は「大当り」になる。
その後、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS402の処理により設定された大当り判定範囲とを比較する(ステップS403)。そして、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;YES)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS405)。このとき、始動口バッファが「1」であれば(ステップS405;「1」)、第1特図用の大当り種別判定範囲を設定し(ステップS406)、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS405;「2」)、第2特図用の大当り種別判定範囲を設定する(ステップS407)。大当り判定範囲内でないと判定された場合には(ステップS404;NO)、ステップS409の処理が行われる。
第1特図用の大当り種別判定範囲としては、第1特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲、7R確変判定範囲、2R非確変(時短30回)判定範囲及び15R確変判定範囲が設定される。その他の大当り種別がある場合にも、それぞれ大当り範囲が設定される。
第1特図用の2R非確変(時短100回)〜15R確変判定範囲は、ステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第1始動入賞である場合に、「2R非確変(時短100回)」、「7R確変」、「2R確変(時短30回)」、「15R確変」のいずれかを選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第1特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第1始動入賞であることに応じて「2R非確変(時短100回)」、「7R確変」、「2R非確変(時短30回)」、「15R確変」に割り当てられた決定値の範囲と同じである。つまり、乱数値MR2が第1特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「2R非確変(時短100回)」になる。同様に、乱数値MR2が第1特図用の7R確変判定範囲内の値である場合には「7R確変」が、2R非確変(時短30回)判定範囲内の値である場合には「2R非確変(時短30回)」が、15R確変判定範囲内の値である場合には「15R確変」が、それぞれ大当り種別として決定される。
第2特図用の大当り種別判定範囲として、第2特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲、7R確変判定範囲、2R非確変(時短30回)判定範囲及び15R確変判定範囲が設定される。本実施の形態では、第2特図用の大当り種別判定範囲は、第1特図用の大当り種別判定範囲と同じである。
その後、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、ステップS406又はステップS407の処理により設定された各種の大当り種別判定範囲とを比較する(ステップS408)。これにより、乱数値MR2がどの大当り種別の判定範囲内であるか否かが判定される。
ステップS408の処理に続き、ステップS404の判定結果やステップS408の処理による判定結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンドを送信するための送信設定を行ってから(ステップS409)、入賞時乱数値判定処理を終了する。例えば、ROM101における入賞時判定結果コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定を行う。入賞時判定結果指定コマンドは、次のコマンド制御処理で演出制御基板12に対して伝送される。
入賞時判定結果指定コマンドとして、入賞時判定結果に応じた複数種類の演出制御コマンドが、予め用意されている。例えば、図8に示すように、コマンド1から5が用意されている。CPU103は、ステップS404やステップS408の処理による判定結果や比較結果を入賞時判定結果として指定するコマンドのいずれかをステップS409で送信設定する。
コマンド1は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果を通知する演出制御コマンドである。
コマンド2は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲、又は第2特図用の2R非確変(時短100回)判定範囲内であるという比較結果と、を通知する演出制御コマンドである。
コマンド3は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の7R確変判定範囲、又は第2特図用の7R確変判定範囲内であるという比較結果と、を通知する演出制御コマンドである。
コマンド4は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の2R非確変(時短30回)判定範囲、又は第2特図用の2R非確変(時短30回)判定範囲内であるという比較結果と、を通知する演出制御コマンドである。
コマンド5は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の15R確変判定範囲、又は第2特図用の15R確変判定範囲内であるという比較結果と、を通知する演出制御コマンドである。
なお、この実施の形態では、現在の遊技状態に応じた大当り判定範囲内に乱数値MR1があるか否かを判定するので、乱数値MR1が大当り範囲内にあるからといって、実際の可変表示の表示結果が「大当り」になるとは限らない。ターゲットの可変表示の前に、確変終了条件が成立する等して、遊技状態が変更される場合があるからである。そこで、ステップS402において設定する大当り判定範囲を、確変用の大当り判定範囲と、非確変用の大当り判定範囲と、が重複する範囲にしてもよい。これによって、乱数値MR1がその範囲内にあれば、その乱数値MR1についてのステップS239において必ず特図表示結果が「大当り」に決定される。つまり、先読みの精度が向上する。なお、この場合、ステップS401の処理は省略してもよい。なお、この場合、乱数値MR1がその範囲内でない場合であっても、そのMR1についてのステップS239では、可変表示結果が「大当り」に決定される場合もある。
図4に示す始動入賞判定処理や図7に示す入賞時乱数値判定処理では、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンドという3つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎に上記コマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に所定の順序で送信されてもよい。なお、第1始動条件及び第2始動条件の両者が同時に成立した場合には、前記3つのコマンドの組が分かるように送信する。例えば、第1始動条件の成立、及び第2始動条件の成立のそれぞれについて、3つのコマンドを1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信することを2回行う。または、例えば、第1始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込み毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信し、第2始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込み毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信する。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図9は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1つ減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1つ減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データを読み出す(ステップS236)。これにより、図6に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1つ減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1つ減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果の決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果の決定テーブルは、例えば、図10に示すように、特図表示結果用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、確変状態における確変制御の有無に応じて割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果の決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「ハズレ」のいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオン状態である場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図10(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「7R確変」や「15R確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在、確変制御が行われる確変制御であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。
一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別の決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。この実施形態では、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかにかかわらず、共通の決定テーブルを使用テーブルとして設定する。大当り種別の決定テーブルは、例えば図10(B)に示すように、複数の大当り種別と、その大当り種別に割り当てられた判定範囲を対応付けて記録したテーブルである。図10(B)に示す大当り種別の決定テーブルでは、2R非確変(時短100回)に対して判定値0〜4が割り当てられており、乱数値MR2が0〜4の5個のいずれかである場合、大当り種別が「2R非確変(時短100回)」に決定される。また、「7R確変」に対して判定値5〜49が割り当てられており、乱数値MR2が5〜49の45個のいずれかである場合、大当り種別が「7R確変」に決定される。同様に、「2R非確変(時短30回)」に対して判定値50〜74が割り当てられており、乱数値MR2が50〜74の25個のいずれかである場合、大当り種別が「2R非確変(時短30回)」に決定される。「15R確変」に対しては判定値75〜99が割り当てられており、乱数値MR2が75〜99のいずれかである場合、大当り種別が「15R確変」に決定される。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別の決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。例えば、乱数値MR2が「50」である場合、CPU103は、大当り種別を「2R非確変(時短30回)」と決定する。
なお第1特図ゲームと第2特図ゲームで異なる大当り種別の決定テーブルを用いるとしてもよい。この場合、大当り種別の決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかに応じて、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。そして、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかを判定し、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものである場合には、第1特図ゲーム用の決定テーブルを用いて大当り種別を決定し、今回の特図ゲームが第2特図を用いたものである場合には、第2特図ゲーム用の決定テーブルを用いて大当り種別を決定する。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合(ステップS240;NO)、ステップS243の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。客待ちデモ指定コマンドは、コマンド制御処理において演出制御基板12に対して送信される。
上述の処理では、乱数値MR1及びMR2に基づいて、可変表示結果を「大当り」とするか否かと、大当り種別とが、ステップS239及びS242において、可変表示の表示結果の導出表示前に事前決定されていることになる。
図3のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理は、この後開始される可変表示の態様を指定する変動パターンを設定する処理であり、これによって、この後開始される飾り図柄の可変表示の内容や、可変表示の期間が決定されることになる。
図11は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図11の変動パターン設定処理で、選択され設定される変動パターンとしては、例えば、図12に示す変動パターンがある。
図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。大当りフラグがオンである場合は(ステップS261;YES)、次に大当り種別のいずれであるかにより変動パターンを決定する。即ち、まず大当り種別が「2R非確変(時短100回)」であるか判定し(ステップS262)、「2R非確変(時短100回)」であった場合は(ステップS262;YES)、「2R非確変(時短100回)」に対応する変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定する(ステップS263)。一方、「2R非確変(時短100回)」でない場合は(ステップS262;NO)、次に大当り種別が「7R確変」であるか判定し(ステップS264)、「7R確変」であった場合は(ステップS264;YES)、「7R確変」に対応する変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定する(ステップS265)。更に、「7R確変」でない場合は(ステップS264;NO)、次に大当り種別が「2R非確変(時短30回)」であるか判定し(ステップS266)、「2R非確変(時短30回)」であった場合は(ステップS266;YES)、「2R非確変(時短30回)」に対応する変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定する(ステップS267)。最後に、大当り種別が「2R非確変(時短30回)」でない場合(ステップS266;NO)、「15R確変」に対応する変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定する(ステップS268)。
一方、ステップS261で大当りフラグがオンでないと判定した場合は(ステップS261;NO)、現在の遊技状態や保留記憶数に応じたハズレ変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定する(ステップS269)。
ステップS263、S265、S267、S268又はS269が実行されることによって、変動パターンが選択される。つまり、飾り図柄の可変表示の態様が決定される。
ステップS263、S265、S267、S268又はS269の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS263、S265、S267、S268又はS269のうちの実行されたステップの処理で選択した変動パターンに応じた特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS270の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させる(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。なお、このとき、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。なお、このとき、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
ステップS271の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、ステップS263、S265、S267、S268又はS269のうちの実行されたステップの処理において選択された変動パターンの内容を指定する演出制御コマンドであり、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、ステップS244において決定された確定特別図柄に基づいて、特別図柄の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS272の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS273にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込み処理が発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させる処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させ、また、停止表示されるときに特別図柄が停止表示されたことを通知する制御コマンドである図柄確定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。CPU103は、図柄確定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して図柄確定コマンドを送信するために、予め用意された図柄確定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。設定された図柄確定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオン状態となっているか否かの判定等が行われる。
図13は、特別図柄停止処理として、図3のステップ113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(S351)。大当りフラグがオン状態である場合(ステップS351;YES)、時短フラグ及び確変フラグをオフ状態にし、時短回数カウンタのカウント値を「0」にすること等によって、時短フラグ及び確変フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS352)。時短回数カウンタは、RAM102の所定領域に設けられた、時短制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントするカウンタである。
その後、RAM102の所定領域に設けられた大入賞口制御タイマに大当り表示時間を設定し(ステップS353)、RAM102の所定領域に設けられたラウンド数計数用カウンタにカウント初期値を設定し(ステップS354)、当り開始指定コマンド及び遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS355)、特図プロセスフラグを「4」に更新し(ステップS356)、特別図柄停止処理を終了する。
当り開始指定コマンドは、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する制御コマンドである。CPU103は、当り開始指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して当り開始指定コマンドを送信するために、予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。設定された当り開始指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
遊技状態指定コマンドは、現在の遊技状態を指定する制御コマンドである。CPU103は、遊技状態指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するために、予め用意された遊技状態指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。設定された遊技状態指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、大当りフラグがオン状態でない場合(ステップS351;NO)、時短フラグがオンであるかを判定する(ステップS357)。CPU103は、時短フラグがオンである場合には(ステップS357;YES)、時短回数カウンタのカウント値を「1」減らし(ステップS358)、減らした後のカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS359)。CPU103は、カウント値が「0」である場合(ステップS359;YES)、時短フラグをオフ状態にし(ステップS360)、時短状態を終了させる。CPU103は、ステップS360の処理を行った後には、ステップS355と同様に、現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS361)、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して(ステップS362)、特別図柄停止処理を終了する。CPU103は、時短フラグがオンでない場合(ステップS357;NO)、カウント値が「0」でない場合も(ステップS359;NO)、特別図柄停止処理を終了する。
これら一連の処理によって、大当り時には、一旦時短状態や確変状態が終了し、ハズレ時には、時短中において実行可能な残りの可変表示が「1回」減らされる。時短中において実行可能な残りの可変表示が「0」回になると、時短フラグがオフになり時短状態が終了する。つまり、時短状態は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数だけ可変表示が実行された場合に終了する。また、遊技状態の変更があった場合には、変更後の遊技状態の通知が演出制御基板12側に成される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと、ラウンド遊技の開始タイミングになったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングと判別した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、ラウンド計数用カウンタの値が「1」減らされ、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、計測した経過時間が次回のラウンド遊技が開始される時間になる等して次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、大当り遊技状態が終了したことを通知する制御コマンドである大当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。CPU103は、大当り遊技状態終了コマンドの送信設定では、例えば、主基板11から演出制御基板12に対して大当り遊技状態終了コマンドを送信するために、予め用意されたコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
ステップS114からS116が繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態における各ラウンド遊技が実行される。特に、2R大当り遊技状態では、2回のラウンド遊技が実行され、7R大当り遊技状態では、7回のラウンド遊技が実行され、15R大当り遊技状態では、15回のラウンド遊技が実行される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図14のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図14に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図15は、コマンド解析処理として、図14のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;YES)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;NO)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;YES)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;NO)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;NO)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;NO)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)のように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、保留記憶数通知コマンドや始動口入賞指定コマンドは、保留記憶情報ともいう。また、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
図16は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み演出決定処理を行う(ステップS161)。図17は、先読み演出決定処理の一例を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば先読みゾーン演出カウンタにおける記憶内容をチェックする(ステップS121)。先読みゾーン演出カウンタは、RAM122の所定領域に設けられる。先読みゾーン演出カウンタは、先読みゾーン演出を実行することが決定されたことに基づいて、連続演出としての先読みゾーン演出を実行することを決定した契機となった保留の可変表示も含め、それまでに実行される可変表示の残回数を示すものである。ここで、先読みゾーン演出とは、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い変動を消化前から告知する演出である。
ステップS121の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS122)。例えば、先読みゾーン演出カウンタにおいて、先読みゾーン演出カウント値が「0」であるか否かによって前記判定を行う。
ステップS122にて先読みゾーン演出を実行中であると判定された場合には(ステップS122;YES)、先読み演出決定処理を終了する。一方、先読みゾーン演出を実行中ではないと判定された場合には(ステップS122;NO)、演出制御用CPU120は、例えば第1保留情報バッファや第2保留情報バッファといった、保留情報バッファにおける記憶内容をチェックする(ステップS123)。
ステップS123の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、新たな第1始動入賞があったか否かを判定する(ステップS124)。例えば、第1保留情報バッファにおいて、新たな保留情報が記憶されたかによって前記判定を行う。
ステップS124にて新たな第1始動入賞がないと判定された場合には(ステップS124;NO)、先読み演出決定処理を終了する。一方、新たな第1始動入賞があったと判定された場合には(ステップS124;YES)、演出制御用CPU120は、保留数が4つであるか否かを判定する(ステップS125)。
保留数が4つではない場合には(ステップS125;NO)、先読みゾーン演出を実行しないので、先読み演出決定処理を終了する。
保留数が4つである場合には(ステップS125;YES)、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS126)。確変状態ではない場合(ステップS126;NO)、図18(A)の先読みゾーン演出決定テーブルAを参照して、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを決定する(ステップS127)。ステップS127において、演出制御用CPU120は、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された先読みゾーン演出決定テーブルAを選択し、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを決定するための使用テーブルに設定する。更に、演出制御用CPU120は、乱数値SR1を示す数値データを抽出する。先読みゾーン演出決定テーブルAは、例えば、図18(A)に示すように、乱数値SR1と比較される数値が、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合の先読みゾーン演出のパターンとにそれぞれ割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された先読みゾーン演出決定テーブルAを参照することにより、乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを選択すればよい。
一方、図17のステップS126で確変状態であると判定された場合(ステップS126;YES)、図18(B)の先読みゾーン演出決定テーブルBを参照して、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを決定する(ステップS128)。ステップS128において、演出制御用CPU120は、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された先読みゾーン演出決定テーブルBを選択し、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを決定するための使用テーブルに設定する。更に、演出制御用CPU120は、乱数値SR1を示す数値データを抽出する。先読みゾーン演出決定テーブルBは、例えば、図18(B)に示すように、乱数値SR1と比較される数値が、先読みゾーン演出の実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合の先読みゾーン演出のパターンとにそれぞれ割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された先読みゾーン演出決定テーブルBを参照することにより、乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた実行の有無と、先読みゾーン演出を実行する場合には、その先読みゾーン演出のパターンとを選択すればよい。
図17の先読み演出決定処理で、選択される先読みゾーン演出パターンとしては、例えば、図19に示す先読みゾーン演出パターンがある。
図19の先読みゾーン演出パターン1は、先読みターゲットの保留情報よりも1つ前の保留情報に対応して実行される可変表示にて先読みゾーン演出を開始して、先読みターゲットの保留情報に対応して実行される可変表示まで先読みゾーン演出を継続させる態様の演出を指定するものである。
図19の先読みゾーン演出パターン2は、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応して実行される可変表示にて先読みゾーン演出を開始して、先読みターゲットの保留情報に対応して実行される可変表示まで先読みゾーン演出を継続させる態様の演出を指定するものである。
図19の先読みゾーン演出パターン3は、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応して実行される可変表示にて先読みゾーン演出を開始して、先読みターゲットの保留情報よりも1つ前の保留情報に対応して実行される可変表示にて先読みゾーン演出を中断すると共に、先読みゾーン演出の演出態様の少なくとも一部を実行する先読みゾーン中断演出を実行し、先読みターゲットの保留情報に対応して実行される可変表示にて先読みゾーン演出を再開させる態様の演出を指定するものである。
ここで、図18における先読みゾーン演出の決定割合は、先読みゾーン演出が中断される先読みゾーン演出パターン3が選択される場合、先読みゾーン演出が中断されない先読みゾーン演出パターン1又は2が選択される場合よりも高い割合で、大当り遊技状態に制御されるように設定しておくことで、中断されることに対して、期待感を抱かせることができる。
ステップS127又はS128のいずれかで先読みゾーン演出を実行すると決定した場合には(ステップS129;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた先読みゾーン演出フラグをオン状態にセットし(ステップS130)、先読みゾーン演出カウンタにカウント初期値「3」を設定して(ステップS131)、先読み演出決定処理を終了する。
一方、ステップS127又はS128のいずれかで先読みゾーン演出を実行しないと決定した場合には(ステップS129;NO)、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出カウンタにカウント初期値「3」を設定することなく、先読み演出決定処理を終了する。
図16に示すステップS161にて先読み演出決定処理を実行した後には、例えば、演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後は、例えば、特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、又は主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにする場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側において自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものである場合には、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば、小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理においては、例えば、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば、小当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後は、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば、大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理においては、例えば、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば、大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後は、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図20は、可変表示開始設定処理として、図16のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS701)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS701;YES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS702)。
ステップS702にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS702;YES)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS703)。一例として、ステップS703の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS703の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS703にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS703;NO)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS704)。一例として、ステップS704の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS701にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS701;NO)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS705)。「突確」又は「小当り」であると判定されたときには(ステップS705;YES)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS706)。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目の何れかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS705にて「突確」又は「小当り」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS705;NO)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS707)。一例として、ステップS707の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうち何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちから何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せ又は確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS703、S704、S706、S707の処理の何れかを実行した後、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の設定を行う(ステップS708)。図21は、先読みゾーン演出設定処理の一例を示すフローチャートである。先読みゾーン演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読みゾーン演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS181)。
ステップS181にて先読みゾーン演出フラグがオン状態ではないと判定された場合には(ステップS181;NO)、先読みゾーン演出を実行しないので、先読みゾーン演出設定処理を終了する。
ステップS181にて先読みゾーン演出フラグがオン状態であると判定された場合には(ステップS181;YES)、例えば先読みゾーン演出カウンタにおける記憶内容をチェックする(ステップS182)。
ステップS182の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも3つ前の保留情報に対応するものであるか否かを判定する(ステップS183)。例えば、先読みゾーン演出カウンタにおいて、先読みゾーン演出カウント値が「3」であるか否かによって前記判定を行う。
ステップS183にてこれから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも3つ前の保留情報に対応するものであると判定された場合には(ステップS183;YES)、演出制御用CPU120は、図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン2又は演出パターン3のいずれかであるか否かを判定する(ステップS184)。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン2又は演出パターン3のいずれでもない場合には(ステップS184;NO)、先読みゾーン演出は実行されないので、先読みゾーン演出設定処理を終了する。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン2又は演出パターン3のいずれかである場合には(ステップS184;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた先読みゾーン演出開始フラグをオン状態にセットし(ステップS185)、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行するための設定を行い(ステップS186)、先読みゾーン演出設定処理を終了する。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として、先読みゾーン演出を実行中であることを知らせるテロップや特殊な背景画像を画像表示装置5に表示させると共に、特殊なBGMをスピーカ8L、8Rから出力させる演出を開始するための設定を行う。
ステップS183にてこれから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも3つ前の保留情報に対応するものではないと判定された場合には(ステップS183;NO)、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応するものであるか否かを判定する(ステップS189)。例えば、先読みゾーン演出カウンタにおいて、先読みゾーン演出カウント値が「2」であるか否かによって前記判定を行う。
ステップS189にてこれから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応するものであると判定された場合には(ステップS189;YES)、演出制御用CPU120は、図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン3であるか否かを判定する(ステップS190)。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン3である場合には(ステップS190;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた先読みゾーン演出中断フラグをオン状態にセットし(ステップS191)、これから実行される可変表示にて先読みゾーン中断演出を実行するための設定を行い(ステップS192)、先読みゾーン演出設定処理を終了する。なお、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態にセットされることにより、第1条件が成立する。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン中断演出として、前回の可変表示では表示されていた先読みゾーン演出を実行中であることを知らせるテロップや特殊な背景画像を、画像表示装置5に表示させないようにすると共に、前回の可変表示でも出力されていた特殊なBGMを、スピーカ8L、8Rから引き続き出力させる演出を実行するための設定を行う。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン3ではない場合には(ステップS190;NO)、演出制御用CPU120は、図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン1であるか否かを判定する(ステップS193)。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン1である場合には(ステップS193;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた先読みゾーン演出開始フラグをオン状態にセットし(ステップS185)、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行するための設定を行い(ステップS186)、先読みゾーン演出設定処理を終了する。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として、先読みゾーン演出を実行中であることを知らせるテロップや特殊な背景画像を画像表示装置5に表示させると共に、特殊なBGMをスピーカ8L、8Rから出力させる演出を開始するための設定を行う。
図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン1ではない場合、即ち、図17の先読み演出決定処理にて決定された先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン2である場合には(ステップS193;NO)、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行するための設定を行い(ステップS186)、先読みゾーン演出設定処理を終了する。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として前回の可変表示でも表示されていた先読みゾーン演出を実行中であることを知らせるテロップや特殊な背景画像を、画像表示装置5に引き続き表示させると共に、前回の可変表示でも出力されていた特殊なBGMを、スピーカ8L、8Rから引き続き出力させる演出を実行するための設定を行う。
ステップS189にてこれから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応するものではないと判定された場合には(ステップS189;NO)、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行するための設定を行い(ステップS186)、先読みゾーン演出設定処理を終了する。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として、先読みゾーン演出を実行中であることを知らせるテロップや特殊な背景画像を、画像表示装置5に表示させると共に、特殊なBGMを、スピーカ8L、8Rから引き続き出力させる演出を実行するための設定を行う。
図20に戻り、ステップS708の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、報知演出の設定を行う(ステップS709)。ここで、報知演出とは、先読みゾーン演出の実行開始に伴って、先読みゾーン演出が開始されることを報知する演出である。
図22は、報知演出設定処理の一例を示すフローチャートである。報知演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読みゾーン演出開始フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS251)。
ステップS251にて先読みゾーン演出開始フラグがオン状態ではないと判定された場合には(ステップS251;NO)、新たに先読みゾーン演出を開始しないので、報知演出設定処理を終了する。
ステップS251にて先読みゾーン演出開始フラグがオン状態であると判定された場合には(ステップS251;YES)、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出の実行開始に伴って、報知演出を実行するための設定を行い(ステップS252)、報知演出設定処理を終了する。例えば、演出制御用CPU120は、報知演出として、先読みゾーン演出の実行開始に伴って、「先読みゾーン突入!」等の先読みゾーン演出が開始されたことを報知する旨のメッセージを画像表示装置5に表示させる演出を実行するための設定を行う。
図20に戻り、ステップS709の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出としての予告演出の設定を行う(ステップS710)。ここで、予告演出とは、大当り遊技状態へ制御される可能性を予告する演出である。
図23は、予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読みゾーン演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(S281)。
先読みゾーン演出フラグがオン状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出又は先読みゾーン中断演出が実行される場合には(ステップS281;YES)、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS282)。
先読みゾーン中断フラグがオン状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン中断演出が実行される場合には(ステップS282;YES)、演出制御用CPU120は、図24(A)の予告演出決定テーブルAを参照して、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定する(ステップS283)。ステップS283において、演出制御用CPU120は、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された予告演出決定テーブルAを選択し、予告演出の実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定するための使用テーブルに設定する。更に、演出制御用CPU120は、乱数値SR2を示す数値データを抽出する。予告演出決定テーブルAは、例えば、図24(A)に示すように、乱数値SR2と比較される数値が、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合の予告演出の種類とにそれぞれ割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された予告演出決定テーブルAを参照することにより、乱数値SR2に該当する決定値に割り当てられた実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを選択すればよい。
先読みゾーン中断フラグがオン状態ではない場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出が実行される場合には(ステップS282;NO)、演出制御用CPU120は、図24(B)の予告演出決定テーブルBを参照して、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定する(ステップS284)。ステップS284において、演出制御用CPU120は、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された予告演出決定テーブルBを選択し、予告演出の実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定するための使用テーブルに設定する。更に、演出制御用CPU120は、乱数値SR2を示す数値データを抽出する。予告演出決定テーブルBは、例えば、図24(B)に示すように、乱数値SR2と比較される数値が、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合の予告演出の種類とにそれぞれ割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された予告演出決定テーブルBを参照することにより、乱数値SR2に該当する決定値に割り当てられた実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを選択すればよい。
図24(A)、(B)に示すように、これから実行される可変表示にて、先読みゾーン演出が実行されるときには、先読みゾーン中断演出が実行されるときよりも高い割合で、予告演出を実行することが決定される。したがって、例えば図21に示すステップS708の先読みゾーン演出設定処理により、これから実行される可変表示が、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応するものであって、先読みゾーン演出の演出パターンが演出パターン3である場合に対応して先読みゾーン演出中断フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、これから実行される可変表示にて先読みゾーン中断演出が実行されるときには、先読みゾーン演出が実行されるときよりも、予告演出が実行され難く、演出にメリハリを持たせることができる。
ステップS281にて先読みゾーン演出フラグがオフ状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出又は先読みゾーン中断演出が実行されない場合には(ステップS281;NO)、演出制御用CPU120は、図24(C)の予告演出決定テーブルCを参照して、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定する(ステップS285)。ステップS285において、演出制御用CPU120は、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された予告演出決定テーブルAを選択し、予告演出の実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを決定するための使用テーブルに設定する。更に、演出制御用CPU120は、乱数値SR2を示す数値データを抽出する。予告演出決定テーブルCは、例えば、図24(C)に示すように、乱数値SR2と比較される数値が、予告演出の有無と、予告演出を実行する場合の予告演出の種類とにそれぞれ割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された予告演出決定テーブルCを参照することにより、乱数値SR2に該当する決定値に割り当てられた実行の有無と、予告演出を実行する場合には、その予告演出の種類とを選択すればよい。
図20に戻り、ステップS710の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、変動パターンに基づいて演出制御パターンを設定する(ステップS711)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンが複数用意されている場合には、何れかを選択して使用パターンとしてセットする。
ステップS711の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS712)。具体的には、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、始動入賞記憶表示エリア5Hの右端に表示されている保留表示を今回表示エリアにシフトさせるとともに、始動入賞記憶表示エリア5Hに他の保留表示があるときは当該他の保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトさせる。より詳細には、演出制御用CPU120は、始動入賞記憶表示エリア5Hの右端に表示されている保留表示を今回表示エリアにシフトさせる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、始動入賞記憶表示エリア5Hに他の保留表示があるときは当該他の保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトさせる演出制御パターンを使用パターンとしてセットし、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、始動入賞記憶表示エリア5Hの右端に表示されている保留表示を今回表示エリアにシフトさせるとともに、始動入賞記憶表示エリア5Hに他の保留表示があるときには当該他の保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトさせる。なお、今回表示エリアの保留表示は、当該可変表示の開始時や実行中や終了時などに消去すればよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、保留消化処理(ステップS712)において、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには、演出制御用CPU120は、始動入賞記憶表示エリア5Hの右端から今回表示エリアにシフトさせる保留表示について表示態様を変化させる旨の情報が先読予告バッファ194Bに記憶されているか否かを判断し、記憶されている場合には今回表示エリアへシフトする際に表示態様を変化させる。また、始動入賞記憶表示エリア5Hに他の保留表示があるときには、演出制御用CPU120は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトさせる夫々の保留表示について表示態様を変化させる旨の情報が先読予告バッファ194Bに記憶されているか否かを判断し、記憶されている場合には始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトする際に表示態様を変化させる。
保留消化処理(ステップS712)を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS713)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う変動表示等開始設定処理を実行する(ステップS714)。例えば、ステップS708のモード演出設定処理、ステップS709の擬似連演出設定処理、ステップS710の煽り演出設定処理、ステップS711の演出制御パターンの決定処理の各処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の変動を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれる音声制御データが指定する演出音信号を音声制御基板13に伝送することなどによりスピーカ8における音声出力を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれるランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送させることなどによりランプ9における発光を開始させるための設定を行う。
ステップS714の処理を実行した後には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドを消化する(ステップS715)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド、第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)を、入賞順を維持しつつシフトする。第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときも同様である。また、ステップS715の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる先読予告バッファ194Bに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS716)、可変表示開始設定処理を終了する。
図25は、可変表示中演出処理として、図16のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御パターンの演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS521)。一例として、ステップS521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS521にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS521;NO)、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応してステップS711で選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS522)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS522では、例えば、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123等に対して伝送させる。
図26は、演出動作制御処理として、図25のステップS522にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンに対応してステップS711で選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行う(ステップS291)。
次いで、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS292)。
先読みゾーン演出フラグがオン状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出又は先読みゾーン中断演出を実行することが決定されている場合には(ステップS292;YES)、先読みゾーン演出開始フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS293)。
先読みゾーン演出開始フラグがオン状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて報知演出を実行することが決定されている場合には(ステップS293;YES)、ステップS252で設定された報知演出の設定等に基づいて、先読みゾーン演出が開始されることを報知する報知演出の動作制御を行い(ステップS294)、先読みゾーン演出開始フラグをオフ状態にセットする(ステップS295)。
ステップS293で先読みゾーン演出開始フラグがオフ状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて報知演出を実行しないことが決定されている場合(ステップS293;NO)、又はステップS295の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS296)。
先読みゾーン演出中断フラグがオフ状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行することが決定されている場合には(ステップS296;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS186で設定された先読みゾーン演出の設定等に基づいて、先読みゾーン演出用の特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた先読みゾーン演出の動作制御を行う(ステップS297)。
ステップS296で先読みゾーン演出中断フラグがオン状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン中断演出を実行することが決定されている場合には(ステップS296;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS190で設定された先読みゾーン中断演出の設定等に基づいて、先読みゾーン演出用の特殊なBGMのみを用いた先読みゾーン中断演出の動作制御を行う(ステップS298)。
ステップS292で先読みゾーン演出フラグがオフ状態である場合、即ち、これから実行される可変表示にて先読みゾーン演出を実行しないことが決定されている場合や(ステップS292;NO)、ステップS297又はステップS298の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、これから実行される可変表示にて予告演出を実行することが決定されているか否かを判定する(ステップS299)。
これから実行される可変表示にて予告演出を実行することが決定されている場合(ステップS299;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS283、S284又はS285で設定された予告演出の設定等に基づいて、大当り遊技状態へ制御される可能性を予告する予告演出の動作制御を行い(ステップS300)、演出動作制御処理を終了する。
一方、これから実行される可変表示にて予告演出を実行しないことが決定されている場合(ステップS299;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出の動作制御を行うことなく、演出動作制御処理を終了する。
図25に戻り、ステップS521で可変表示時間が経過した場合には(ステップS521;YES)、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS523)。
先読みゾーン演出中断フラグがオン状態である場合(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出中断フラグをオフ状態にセットする(ステップS524)。なお、先読みゾーン演出中断フラグがオフ状態にセットされることにより、第2条件が成立する。
先読みゾーン演出中断フラグがオフ状態である場合や(ステップS523;NO)、ステップS524の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値を、1つ減算するように更新する(ステップS525)。
次いで、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が「−1」であるか否かを判定する(ステップS526)。
先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が「−1」である場合には(ステップS526;YES)、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出フラグをオフ状態にセットする(ステップS527)。
先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が「−1」ではない場合(ステップS526;NO)、又はステップS527の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS528)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS528;NO)、可変表示中演出処理を終了する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS523にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS528;YES)、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS529)。そして、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS530)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS531)、可変表示中演出処理を終了する。
上記一連の処理によって飾り図柄の可変表示、報知演出、先読みゾーン演出、先読みゾーン中断演出、予告演出等が実行されることになる。ここで、先読みゾーン中断演出が実行されるときの処理の一例を図27に示す。また、先読みゾーン中断演出が実行されるときの画像表示装置5の表示領域に表示される画像の例を図28及び図29に示す。
例えば、図28(A)〜(C)に示すように、第1特図保留記憶数が3つのときに、第1始動入賞が発生すると、第1特図保留記憶数が4つとなる。
この4つめの保留データである先読みターゲットの保留データに対する先読みの結果、図17に示すステップS161の先読み演出決定処理にて、図19に示す先読みゾーン演出パターン3の先読みゾーン演出を実行することが決定されると、先読みゾーン演出フラグがオン状態にセットされると共に、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値に初期値「3」がセットされる。そして、先読みゾーン演出カウント値が「3」であることに基づいて、先読みターゲットの保留情報よりも3つ前の保留情報に対応する可変表示が実行される前に、図21に示すステップS708の先読みゾーン演出設定処理にて、先読みゾーン演出開始フラグがオン状態にセットされると共に、先読みゾーン演出の設定が成される。また、図22に示すステップS709の報知演出設定処理にて、先読みゾーン演出の実行開始に伴って、先読みゾーン演出が開始されることを報知する報知演出の設定が成される。このようにして、図25に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、先読みターゲットの保留情報よりも3つ前の保留情報に対応する可変表示が実行されるときに、図28(D)に示すように、先読みゾーン演出の実行開始に伴って、「先読みゾーン突入!」等のメッセージを表示すること等により先読みゾーン演出が開始されることを報知する報知演出を実行し、図28(E)〜(F)に示すように、先読みゾーン演出用の特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた先読みゾーン演出の動作制御が行われ、先読みゾーン演出開始フラグがオフ状態にセットされると共に、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が、1つ減算されて「2」に更新される。
そして、先読みゾーン演出カウント値が「2」であることに基づいて、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応する可変表示が実行される前に、図21に示すステップS708の先読みゾーン演出設定処理にて、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態にセットされると共に、先読みゾーン中断演出の設定が成される。このようにして、図25に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、先読みターゲットの保留情報よりも2つ前の保留情報に対応する可変表示が実行されるときに、図28(G)〜(H)に示すように、先読みゾーン演出用の特殊なBGMのみを用いた先読みゾーン中断演出の動作制御が行われ、先読みゾーン演出中断フラグがオフ状態にセットされると共に、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が、1つ減算されて「1」に更新される。
そして、先読みゾーン演出カウント値が「1」であることに基づいて、先読みターゲットの保留情報よりも1つ前の保留情報に対応する可変表示が実行される前に、図21に示すステップS708の先読みゾーン演出設定処理にて、先読みゾーン演出の設定が成される。このようにして、図25に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、先読みターゲットの保留情報よりも1つ前の保留情報に対応する可変表示が実行されるときに、図29(I)〜(J)に示すように、先読みゾーン演出用の特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた先読みゾーン演出の動作制御が再開され、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が、1つ減算されて「0」に更新される。
そして、先読みゾーン演出カウント値が「0」であることに基づいて、先読みターゲットの保留情報に対応する可変表示が実行される前に、図21に示すステップS708の先読みゾーン演出設定処理にて、先読みゾーン演出の設定が成される。このようにして、図25に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、先読みターゲットの保留情報に対応する可変表示が実行されるときに、図29(K)〜(L)に示すように、先読みゾーン演出用の特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた先読みゾーン演出の動作制御が引き続き行われ、先読みゾーン演出カウンタの格納値である先読みゾーン演出カウント値の値が、1つ減算されて「−1」に更新されると共に、先読みゾーン演出フラグがオフ状態にセットされ、先読みゾーン演出は終了する。
上記で例示したように、本発明の遊技機は、(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄等)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果(例えば、大当り図柄となる特別図柄や大当り組み合わせの確定飾り図柄等)を導出する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、連続した複数回の識別情報の可変表示に亘って、連続演出を実行する連続演出実行手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、図28(E)〜図29(L)に示すような先読みゾーン演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)と、第1条件が成立したとき(例えば、ステップS708の先読みゾーン演出設定処理にて、先読みゾーン演出中断フラグがオン状態にセットされたとき等)に、前記連続演出を中断する中断手段と(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、図28(G)〜(H)に示すような先読みゾーン中断演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)、第2条件が成立したとき(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、先読みゾーン演出中断フラグがオフ状態にセットされたとき等)に、前記連続演出を再開する再開手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、図29(I)〜(L)に示すような先読みゾーン演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)と、前記中断手段によって前記連続演出が中断されているときに、該連続演出の演出態様の少なくとも一部を実行する部分実行手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、図28(G)〜(H)に示すような先読みゾーン演出用の特殊なテロップ、背景画像、BGMのうち、特殊なBGMのみを用いて先読みゾーン中断演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、一部の態様を継続させるため、連続演出が継続しているか否かを判断し易くすることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、未だ開始していない識別情報の可変表示を保留データとして記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部等)と、前記保留記憶手段に記憶される保留データに基づいて、前記特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御されるか否かを判定する事前判定手段(例えば、ステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行するCPU103等)とを更に備える、としてもよい。
このような構成によれば、特定遊技状態に制御されるか否かが判定されることができるため、興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)の遊技機において、特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、予告演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)を更に備える、としてもよい。
このような構成によれば、特定演出を実行することができるため、興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)の遊技機において、前記連続演出の実行開始に伴って、該連続演出が開始されたことを報知する報知演出を実行する報知演出実行手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、報知演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)と、前記連続演出が再開されるときに、前記報知演出の実行を制限する制限手段とを更に備える、としてもよい。
このような構成によれば、継続していることが認識できるにもかかわらず、報知演出が実行される煩わしさを防止することができる。
(5)上記(1)又は(4)の遊技機において、識別情報の可変表示の表示結果として予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、ステップS114〜S117の処理を実行するCPU103等)と、前記特定遊技状態へ制御される可能性を予告する予告演出を実行する予告演出実行手段(例えば、ステップS172の可変表示中演出処理にて、予告演出の動作制御を行う演出制御用CPU120等)とを更に備え、前記予告演出実行手段は、前記連続演出が実行されている場合、該連続演出が中断されている場合よりも高い割合で、前記予告演出を実行する(例えば、図24に示す先読みゾーン演出が中断されているか否かで決定割合が異なるように設定されたテーブルを用いて、予告演出の実行の有無が決定されること等)、としてもよい。
このような構成によれば、演出にメリハリを持たせることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記連続演出は、前記特定遊技状態に制御される可能性を示唆すると共に、前記中断手段によって前記連続演出が中断される場合、該連続演出が中断されない場合よりも高い割合で、前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態に制御されることを示唆する(例えば、図18における先読みゾーン演出の決定割合は、先読みゾーン演出が中断される先読みゾーン演出パターン3が選択される場合、先読みゾーン演出が中断されない先読みゾーン演出パターン1又は2が選択される場合よりも高い割合で、大当り遊技状態に制御されるように設定しておくこと等)、としてもよい。
このような構成によれば、中断されることに対して、期待感を抱かせることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(変形例1)
連続演出は、連続した複数回の識別情報の可変表示に亘って実行されるものであればよく、その演出態様はどのようなものであってもよい。上記実施の形態では、先読みゾーン演出について説明したが、連続した複数回の識別情報の可変表示に亘って、保留表示の態様が変化するものや、カウントダウンの演出が実行されるものであってもよい。また、確変状態のときに、例えば通常状態と同様のモード演出となることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能又は認識困難になる、所謂、潜伏確変となることがあるが、連続演出は、このような潜伏確変におけるモード演出であってもよい。また、連続演出は、このような様々な態様の演出を組み合わせたものであってもよいし、このような様々な態様の演出の中から抽選によって決定されるものであってもよい。また、連続演出の実行の有無、及び連続演出の演出内容は、先読みで決定されるものに限られず、連続した複数回の識別情報の可変表示に亘って、各可変表示の開始時に決定されるものであってもよい。
(変形例2)
先読みゾーン演出は、第1条件が成立したときに中断するものであればよく、その第1条件はどのようなものであってもよい。上記実施の形態では、先読みゾーン演出パターンに従って中断する例について説明したが、第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに中断するものであってもよいし、先読みターゲットの保留情報に対応する可変表示が実行されるまでの各可変表示で先読みゾーン演出を中断するか否かを、入賞時、又は各可変表示の開始時に抽選で決定するものであってもよい。
(変形例3)
報知演出は、先読みゾーン演出の実行開始に伴って、先読みゾーン演出が開始されたことを報知するものであればよく、その演出態様はどのようなものであってもよい。上記実施の形態では、「先読みゾーン突入!」等のメッセージを表示する例について説明したが、先読みゾーン演出が実行される可変表示よりも1つ前の可変表示で、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を停止表示させるものであってもよいし、「先読みゾーン突入」等の報知音を出力するものであってもよいし、特殊な画像を表示するものであってもよい。
(変形例4)
上記実施の形態では、第1特図保留記憶数が4つのときに先読みゾーン演出を実行する例について説明したが、先読みゾーン演出は、第1特図保留記憶数が4つ以外のときにも実行するものであってもよい。その場合、先読みゾーン演出の実行内容を決定するためのテーブルは、第1特図保留記憶数毎に用意されていればよい。また、先読みゾーン演出は、第2特図保留記憶数に応じて実行するものであってもよい。
(変形例5)
上記実施の形態では、連続した複数回の識別情報の可変表示に亘って、特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた先読みゾーン演出を実行する例について説明したが、先読みターゲットの保留情報に対応する可変表示が実行されるときにだけ、特殊なテロップや背景画像、BGMを用いた演出を実行するものであってもよい。
(変形例6)
上記実施の形態では、入賞時判定結果に応じて先読みゾーン演出の実行割合が異なる例について説明したが、大当り種別や変動カテゴリに応じて先読みゾーン演出の実行割合が異なるものであってもよい。
(変形例7)
上記実施の形態では、先読みゾーン演出を1回の識別情報の可変表示で中断する例について説明したが、複数回の識別情報の可変表示に亘って中断するものであってもよい。
(変形例8)
上記実施の形態では、予告演出を実行するか否か等を決定するにあたり、先読みゾーン演出が実行されないときに、先読みゾーン演出が実行されるときとは異なるテーブルを参照する例について説明したが、先読みゾーン演出が実行されないときに、先読みゾーン演出が実行されるときと同じテーブルを参照するものであってもよい。
(変形例9)
上記実施の形態では、先読みゾーン演出が中断されるか否かに応じて、特定演出としての予告演出の実行内容を決定する例について説明したが、予告演出等の特定演出が行われるときに、連続演出を中断する第1条件が成立するようにしてもよい。その場合、連続演出を中断させる予告演出等の特定演出を実行することが決定されたときに、連続演出を中断するようにすればよい。即ち、特定演出は、連続演出を中断させるような演出であればよく、例えば、第2特図を用いた特図ゲームと同期して行われる飾り図柄の可変表示演出、リーチ演出、特定予告演出や特定リーチ演出に先立って特定予告演出や特定リーチ演出を示唆する示唆演出、効果音等のイントロを音声出力して大当りの可能性を予告する演出等の演出が考えられる。
(変形例10)
上記実施の形態では、先読みゾーン演出が実行されるか否かにかかわらず、また、先読みゾーン演出が中断されるか否かにかかわらず、同じ種類の特定演出としての予告演出の中から、実行される演出を決定する例について説明したが、先読みゾーン演出が実行されるとき用の特定演出、先読みゾーン演出が中断されるとき用の特定演出、先読みゾーン演出が実行されないとき用の特定演出がそれぞれ用意されていてもよい。
(変形例11)
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、パチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、パチスロ遊技機等、他の遊技機にも適用することができる。その場合、連続演出は、パチスロ遊技機の複数のゲームにおいて実行される演出であってもよい。
(変形例12)
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
(変形例13)
上記実施の形態では、変動時間、及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドにおいては擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドにおいてはリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは、2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方においては、2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知するようにしてもよい。その場合、それぞれのタイミングにおいて実行される具体的な変動態様については、演出制御マイクロコンピュータの方において選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合には、同一のタイマ割込内において2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドによって示される変動態様は、この例に限定されるわけではない。また、送信する順序は、適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることによっては、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例14)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートによって示した処理等を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例15)
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1等に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(変形例16)
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。