JP6509664B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、所定の演出実行時に可動役物が作動する演出等が実行されるものがある。更に、可動役物の内部に発光装置を備え、演出態様に応じて所定の色に発光するものがある。
このような遊技機において、実行中の可変表示が擬似連変動の場合には、変動が開始される度に可動役物が作動し、可動役物が作動する度に発光装置による発光色を変更するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2013−66654号公報
特許文献1に記載の技術では、擬似連変動を実行するときの演出態様が固定的で遊技者に飽きられてしまう虞がある。
この発明は、上記実情に鑑みて成されたものであり、演出態様の多様化により遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。
(1) 上記目的を達成するため、本願の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1等)であって、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄を可変表示する画像表示装置5やメイン画像装置等)と、
識別情報の可変表示に対応する特定表示を行う特定表示手段(例えば変動中表示エリア5Iにて、現在実行されている可変表示に対応した画像を表示する画像表示装置5やサブ画像装置等)と、
未だ開始されていない識別情報の可変表示について、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様で保留表示として表示する保留表示手段(例えば演出制御用CPU120が始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示を行う等)と、
遊技媒体が入賞可能な第1の状態(例えば拡大開放状態等)と該第1の状態よりも遊技媒体が入賞しにくいまたは入賞しない第2の状態(例えば通常開放状態等)とに変化可能となる可変入賞手段(例えば普通可変入賞球装置6B等)と、
前記可変入賞手段が前記第1の状態になる頻度が高い高頻度状態(例えば高ベース状態等)と、該高頻度状態よりも前記可変入賞手段が前記第1の状態になる頻度が低い低頻度状態(例えば低ベース状態等)とに制御可能な状態制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、
前記可変表示手段は、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに可変表示を所定回数実行する所定可変表示を実行可能であり(例えば演出制御用CPU120が、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行う「擬似連」の可変表示演出を実行可能であること等)、
再可変表示の演出態様には、特定の組合せの識別情報を仮停止させた後に再可変表示を実行する第1態様と、特別表示を表示した後に再可変表示を実行する第2態様とが含まれ、
前記第2態様の再可変表示において前記特別表示を表示する場合、識別情報の可変表示を通常態様よりも縮小させる縮小態様で表示し、
再可変表示の演出態様に応じて、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記特定表示は、前記有利状態に制御される期待度に応じて変化可能であり(例えば図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS161の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、現在実行されている可変表示の可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告する変動中表示予告の有無が、大当り判定の有無に応じて決定された擬似連演出パターンに応じた決定割合で決定されることにより、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められること等)、
再可変表示の演出態様と、再可変表示の実行回数とに応じて、前記特定表示の変化のタイミングが異なり(例えば図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS163の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングが、大当り判定の有無に応じて決定された擬似連演出パターンに応じた決定割合で決定されること等)、
前記保留表示は、前記低頻度状態(例えば低ベース状態等)と前記高頻度状態(例えば高ベース状態等)とで前記保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なり(例えば図36に示すように、通常時と確変時とで、保留表示として表示される色の種類の数が異なる等)、
前記保留表示として表示される表示態様の種類の数は、前記高頻度状態よりも前記低頻度状態の方が多い(例えば図36に示すように、確変時よりも通常時の方が、保留表示として表示される色の種類の数が多い等)。
このような構成によれば、演出態様の多様化により遊技興趣を向上させることができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記保留表示手段は、複数種類の色のうちのいずれかの色で前記保留表示を表示し(例えば図36に示すように白色、青色、緑色、赤色の4色で表示する等)、
前記保留表示は、前記高頻度状態よりも前記低頻度状態の方が色の種類の数が多い(例えば図36に示すように、確変時よりも通常時の方が、保留表示として表示される色の種類の数が多い等)。
このような構成によれば、高頻度状態よりも低頻度状態の方が色の種類が多いので、高頻度状態における保留表示の色の期待度が明確になり、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記高頻度状態と前記低頻度状態とでは、前記保留表示を決定するためのテーブルが同一形式である(例えば図36に示すように、通常時と確変とで使用されるテーブルの行数と列数とが同じである等)。
このような構成によれば、高頻度状態と低頻度状態とで、保留表示を決定するためのテーブルの作成が容易になる。
(4) 上記(3)の遊技機において、
前記高頻度状態における前記テーブルは、前記低頻度状態で用いられていた一部の領域に前記高頻度状態のみ表示可能な特殊保留表示(例えば図36(b)に示す星型の保留表示等)に関するデータが設定され、
前記特殊保留表示は、始動入賞が発生したタイミングから表示される(例えば星型の保留表示は始動入賞が発生したタイミングから表示される等)。
このような構成によれば、高頻度状態と低頻度状態とで、保留表示を決定するためのテーブルの作成を容易にしつつ、低頻度状態で用いられていた一部の領域を有効活用することができる。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
第1識別情報(例えば第1特図等)の可変表示を実行可能な第1可変表示部(例えば第1特別図柄表示装置4A等)と、第2識別情報(例えば第2特図等)の可変表示を実行可能な第2可変表示部(例えば第2特別図柄表示装置4B等)とをさらに備え、
前記保留表示は、前記第1識別情報の可変表示と前記第2識別情報の可変表示とで、前記保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なる(例えば第1特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示と、第2特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示とで保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なる等)。
このような構成によれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とで保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なるので、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とで保留表示の色の期待度が明確になり、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 擬似連チャンス目を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出設定処理の一例を示すフローチャート等である。 変動中表示予告設定処理の一例を示すフローチャート等である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 演出動作の具体例を示す図である。 演出動作の具体例を示す図である。 演出動作の具体例を示す図である。 第1変形例における変動中表示予告設定処理の一例を示すフローチャート等である。 第2変形例における演出動作の具体例を示す図である。 第3変形例における演出動作の具体例を示す図である。 保留最終色決定テーブルを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄を、変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hでは、例えば複数の表示部位において、非表示と所定色表示とで変化させること等により、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを区別して特定可能に表示できればよい。なお、合計保留記憶数のみを特定可能に表示してもよい。また、特図保留記憶数を示す数字を表示してもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側方には、変動中表示エリア5Iが設けられている。変動中表示エリア5Iには、特定表示として、現在実行されている可変表示に対応した画像が表示される。即ち、第1又は第2開始条件の成立と共に、始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された表示がこの変動中表示エリア5Iにシフトして表示されることとなる。なお、特定表示は、可変表示に対応した画像が表示されるものであればよく、この実施の形態では、変動中表示エリア5Iにて表示される、現在実行されている可変表示に対応した画像を特定表示とするが、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて表示される、未だ実行されていない可変表示に対応した保留表示を特定表示としてもよい。
始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の上部には、回転自在に構成された円形の演出用点灯役物90が設けられている。演出用点灯役物90の内部にはランプあるいはLED等の点灯部材が内蔵されており、演出用点灯役物90が回転しているときに点灯するように構成されている。この演出用点灯役物90は、特定の演出動作が実行されるときに回転・点灯することによって、その演出動作が実行されることを予め報知する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプを交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプを所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ31Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。図1に示す構成例では、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を完全停止表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数となるまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。この実施の形態において、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄は、いずれも15R大当り図柄となり、特図ゲームにおける確定特別図柄として導出表示されたときには、15R大当り状態に制御される。
大当り図柄のうちで「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間が短縮される時間短縮制御が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」と称される。
大当り図柄のうちで「5」又は「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御と共に、継続して確率変動制御が行われる確変状態に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。確変状態における時短制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時短制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
一例として、「5」又は「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御が共に開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。
他の一例として、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御が共に開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。また、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御が共に開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御を共に継続させる。
確変制御と共に時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。更に、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御と共に時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
「5」の数字を示す特別図柄は、第1確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第1確変大当り」と称される。「7」の数字を示す特別図柄は、第2確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第2確変大当り」と称される。なお、非確変大当り図柄「3」や第1確変大当り図柄「5」及び第2確変大当り図柄「7」は、一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。時短制御と高開放制御が共に行われている遊技状態を、高ベース状態ともいい、高ベース状態であることを高ベース中であるともいう。
パチンコ遊技機1では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、大当り遊技状態に制御されてラウンドが実行され、開放状態となった大入賞口に遊技球を入賞させて遊技者が多数の賞球を容易に得られるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。また、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態になり易くなるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。その他にも、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となることや、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数が第2回数よりも多い第1回数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数よりも多い第1連チャン数となることといった、様々な遊技価値が付与されることがある。こうした所定の遊技価値が付与されるか否かは、例えば特図ゲームにおける可変表示結果となる確定大当り図柄といった、所定図柄の表示結果において定められるものであればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定される。「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されればよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8、GC11〜GC18のいずれかを構成する飾り図柄が所定表示結果として一旦は仮停止表示された後に、擬似連変動が行われる。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される飾り図柄である。「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄である。「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。擬似連チャンス目GC1〜GC8のそれぞれにおいて、「中図柄」となる飾り図柄は、各回の擬似連変動が実行される以前に最終停止表示される飾り図柄であって、例えば通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない所定の表示色を有する星型当等の記号を示す特殊な飾り図柄となっている。このように、各回の擬似連変動が実行される以前に擬似連チャンス目GC1〜GC8、GC11〜GC18のいずれかを構成する飾り図柄を「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて一旦仮停止させる表示演出は、「特殊演出」又は「再可変表示演出」ともいう。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の組み合わせのように、通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄を含んだ飾り図柄の表示結果は、「特殊表示結果」ともいう。また、所定の表示色を有する星型等の記号を示す飾り図柄のように、「1」〜「8」等の数字を示す通常の飾り図柄とは異なる飾り図柄は、「特殊識別情報」ともいう。
「擬似連」の可変表示演出において再可変表示が実行される場合には、例えば全ての飾り図柄が可変表示を開始したとき等に、演出用点灯役物90を用いた所定の演出動作により、擬似連チャンス目GC1〜GC8、GC11〜GC18の停止表示等が予め報知されることがある。このように、「擬似連」の可変表示演出における表示演出の実行を報知する演出動作は、「特別演出」ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、例えばリーチ状態となったことや、可変表示結果が「大当り」となる可能性を報知するリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄と、リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組み合わせの確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定の非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、非確変大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「非確変」であるともいう。こうして「非確変大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定の非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、この場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定の確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として第1確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組み合わせとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態に制御されることが報知される。こうした飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」で「再抽選・昇格あり」となる場合に対応した「第1確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第1確変」であるともいう。再抽選演出や大当り中昇格演出のように、確変状態に制御されるか否かを報知するために実行される演出は、確変昇格演出ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定の確変大当り組み合わせとなる「大当り」で「直当り」となる場合に対応した「第2確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第2確変」であるともいう。
なお、「直当り」とは、可変表示時間が経過したときに、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを直ちに認識可能とするものである。これに対して、再抽選演出や大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、再抽選演出が実行されて確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることが報知されたり、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることが報知される。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」である場合には、可変表示時間の経過時に、飾り図柄の可変表示結果として非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示され、「第1確変」の場合と同様に大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行される場合がある。更に、飾り図柄の可変表示中にも、「第1確変」の場合と同様に再抽選演出が実行される場合がある。但し、「非確変」の場合には、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行されても、確変状態に制御されることは報知されない。
確変状態や時短状態では、例えば「確変中」や「時短中」といった確変状態や時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること等により、確変状態や時短状態であることを遊技者が認識できる演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識近案になることがあってもよい。
次に、パチンコ遊技機1の内部構成を説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されると共に演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されると共に他端がグランド接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けると共に、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「非確変大当り」を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第1確変大当り(再抽選・昇格あり)」を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第2確変大当り(直当り)」を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。なお、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図4(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定に用いる所定の決定用数値により、可変表示結果が「大当り」となる大当り遊技状態に決定される旨の判定が成されたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100HやコマンドB200Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定が成されなかった場合の「大当り判定なし」を通知する一方で、コマンドB101H、コマンドB102H、コマンドB201H及びコマンドB202Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定が成されたことを通知する。また、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を複数種別のいずれかに決定するために用いられる所定の決定用数値により、特別条件が成立して大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御される旨の判定が成されたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB101HやコマンドB201Hは、大当り種別が「非確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されない場合の「非確変大当り判定」を通知する一方で、コマンドB102HやコマンドB202Hは、大当り種別が「第1確変」又は「第2確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御される場合の「確変大当り判定」を通知する。
コマンドC0XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けされた乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバを用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値をとる。即ち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過し難い状態から遊技球が通過し易い状態へと変化させるか否か等の決定を行うために用いられる。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図7は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図6に示す各変動パターンは、図7に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、ノーマルリーチを伴う変動パターンについては、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図6に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブル130におけるテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
特図表示結果決定テーブル130では、遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果を「大当り」とする決定結果に対する決定値の割り当てが異なっている。より具体的には、遊技状態が確変状態である場合に、通常状態又は時短状態である場合よりも多くの決定値が特図表示結果を「大当り」とする決定結果に割り当てられている。CPU103は、遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定テーブル130を構成するテーブルデータから、特図表示結果を決定するために用いる決定用データとなるテーブルデータを、特図表示結果決定用テーブルデータとして選択すればよい。
特図表示結果決定テーブル130では、個々の決定値が各決定結果に割り当てられるようにテーブルデータが設定され、CPU103が乱数値MR1と決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値が割り当てられた特図表示結果に決定できればよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、各決定結果に割り当てられた決定値の最小値と最大値とを示すテーブルデータが設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定結果に割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が含まれる決定値範囲に対応する特図表示結果に決定できるようにしてもよい。特図表示結果決定テーブル130以外に各種設けられた決定テーブルも、同様に設定されたものであればよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「第1確変」や「第2確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「非確変」や「第1確変」や「第2確変」等の大当り種別に割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、大当り種別に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「第1確変」や「第2確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を、決定された大当り種別に対応する値に設定するためのテーブルデータを含んでいてもよい。また、大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、例えば大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数や、時短状態において実行可能な特図ゲームの上限回数といった、可変表示結果が「大当り」となること等に基づいて所定の遊技価値を付与するか否かの決定結果に対応した決定用データを含んでいてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方又は両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」である場合と「第1確変」及び「第2確変」のいずれかである場合とでは、変動パターン種別CA3−2、変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、例えば遊技状態が時短状態や確変状態で時短制御が行われているときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して、飾り図柄の可変表示中等に実行される保留表示予告等となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
図13(A)は、各々の演出制御パターンの構成例を示している。図13(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コード等を含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切替タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LED、更には演出用点灯役物90といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。即ち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。更に、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。図13(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。
その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
また、保留表示予告を実行するために専用の予告演出制御パターンを用意せずに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける所定の表示部位での表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様とするための演出画像を示す画像データを用意して、その画像データを用いて保留表示予告が開始された後に保留表示を更新するための処理等は、通常時と同様の処理が実行されるようにしてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいはより一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドやコントローラセンサユニット35A又はプッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリューム等が搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータ等から構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバ等が搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90等に供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図17は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。スイッチ処理にて第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されている等して第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。スイッチ処理にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されている等して第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされる(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図12に示すような第1特図保留記憶部151Aにセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図12に示すような第2特図保留記憶部151Bにセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
ステップS210の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を行う(ステップS211)。入賞時乱数値判定処理は、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値MR1〜3のうちの乱数値MR1及びMR3に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か、及び当該可変表示の変動パターン種別を判定する処理である。入賞時乱数値判定処理は、後で詳述する。その後、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図18は、入賞時乱数値判定処理として、図17のステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターン種別や変動パターンの決定等が行われる。入賞時乱数値判定処理では、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出されたタイミングで、当該タイミングで抽出された乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示の変動パターン種別がどれになるかの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の大まかな可変表示態様を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、保留表示図柄の表示態様等を決定することができる。
図18に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。また、ステップS401では、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定する。例えば、特図プロセスフラグの値が、「4」〜「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には(ステップS402;NO)、更に時短中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;YES)、ステップS403にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS403;YES)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて時短制御中ではないと判定されたときや(ステップS403;NO)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;YES)、大当り決定範囲を設定する(ステップS405)。例えば、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブル130のうち、ステップS401で特定した現在の遊技状態に対応して、特図表示結果の「大当り」に割り当てられた決定値の範囲を、大当り決定範囲として設定する。例えば、現在の遊技状態が確変状態であれば、「8000」〜「9899」が大当り決定範囲として設定され、現在の遊技状態が通常状態又は時短状態であれば、「8000」〜「8189」が大当り決定範囲として設定される。
その後、ステップS209で抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405の処理により設定された大当り決定範囲とを比較する(ステップS406)。これにより、乱数値MR1が設定された大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS407)。一例として、CPU103は、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図17に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
なお、ステップS406では、例えば、ステップS210で特図保留記憶部に格納した乱数値MR1を読み出し、読み出した乱数値MR1を使用して前記判定を行えばよい。また、ステップS210とは別に乱数値MR1をRAM102の所定領域やCPU103の記憶領域等に保持しておき、CPU103は保持した乱数値に基づいて前記判定を行ってもよい。これは、後述の乱数値MR3についても同様である。このように、入賞時乱数値判定処理で使用される乱数値は、特図保留記憶部に格納された乱数値でなくてもよい。
ステップS407の処理にて大当り決定範囲内であると判定されたときには(ステップS407;YES)、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択して使用テーブルに設定する(ステップS409)。
ステップS407の処理にて大当り決定範囲でないと判定されたときには(ステップS407;NO)、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意されたハズレ変動パターン種別決定テーブルを選択して使用テーブルに設定する(ステップS408)。具体的には、ステップS401で特定した現在の遊技状態が通常時である場合には、図10(B)のハズレへ同パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを使用テーブルに設定し、ステップS401で特定した現在の遊技状態が高ベース中である場合には、図10(C)のハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを使用テーブルに設定する。
その後、ステップS408の後、又はステップS409の後、CPU103は、ステップS209で抽出された変動パターン種別決定用の乱数値の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り変動パターン種別決定テーブル又はハズレ変動パターン種別決定テーブルを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動パターン種別を判定する(ステップS416)。一例として、CPU103は、各変動パターン種別に割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動パターン種別を判定してもよいし、あるいは、各変動パターン種別に割り当てられた決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と当該最小値や最大値とを比較することにより変動パターン種別を判定してもよい。
ステップS416の後、又はステップS404にて始動口バッファ値が「2」でないと判定されたときには(ステップS404;NO)、CPU103は、ステップS407やステップS416の判定結果に応じた内容の始動入賞時コマンドの送信設定を行い(ステップS417)、入賞時乱数値判定処理を終了する。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、図柄指定コマンドと、変動パターン種別指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、図柄指定コマンドと、変動パターン種別指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、図柄指定コマンドと、変動パターン種別指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理にて送信される。
送信設定する保留記憶数通知コマンドは、現在の合計保留記憶数を通知するコマンドとし、通知する合計保留記憶数は、合計保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS407の判定結果が大当り決定範囲内であるときには、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンドとし、ステップS407の判定結果が大当り決定範囲外であるときには、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンドとし、ステップS404の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには、始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンドとすればよい。送信設定する変動パターン種別指定コマンドは、ステップS416で変動パターン種別を判定した場合には判定結果となる変動パターン種別を指定するコマンドとし、ステップS404の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンドとすればよい。あるいは、ステップS404の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには保留記憶数通知コマンドのみを送信すればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のようにして、今回ステップS209で抽出した乱数値MR1〜3に対応する可変表示について、当該可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か、及び当該可変表示の変動パターン種別が判定される。つまり、所謂先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないがある程度の精度で可変表示結果や変動パターン種別を予測できる。また、入賞時乱数値判定処理では、ステップS402にて大当り中であると判定されたことや、ステップS403にて時短制御中であると判定されたことに基づいて、ステップS404の処理により始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する。このとき、始動口バッファ値が「1」であり「2」ではない場合には、ステップS405等の処理を実行せずにステップS417の処理に進み、始動入賞時の判定を行わない。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が進入したことにより始動入賞の発生に基づいて上記各判定が行われないように制御する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読みが実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
図16に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「第1確変」や「第2確変」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、15R大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、図16のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」と「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」や「第1確変」、「第2確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値と比較して、大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「第1確変」であれば「1」とし、「第2確変」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;NO)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」とする決定結果に応じて、第1確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第2確変」とする決定結果に応じて、第2確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20は、図16のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「非確変」や「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、時短状態や確変状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、遊技状態が高ベース中ではない場合には(ステップS264;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。これに対して、遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS264;YES)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを選択してセットする(ステップS266)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。ここで、ステップS267の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタ等によって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS265にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、又はステップS266にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを参照して変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。このときには、変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とするか「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタ等によって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS269の処理では、ステップS267における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS272での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行される毎に、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順等で送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図21は、図16のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;NO)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行される毎に、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;YES)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行される毎に、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;NO)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;YES)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;YES)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短制御や高開放制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよい。このときには、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS303)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が大当り遊技状態となることに対応して、時短状態や確変状態が終了することを、演出制御基板12の側に対して通知することができる。なお、演出制御基板12の側では、大当り開始指定コマンドを受信したことにより、時短状態や確変状態が終了することを特定してもよい。この場合には、ステップS303の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS304)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;NO)、高ベース中における時短制御や高開放制御等を終了させるか否かの判定を行う(ステップS305)。このとき、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行ってもよい(ステップS306)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態から通常状態となったこと等を、演出制御基板12の側に対して通知することができる。なお、高ベース中における時短制御や高開放制御等が終了したときのみ遊技状態指定コマンドを送信するようにして、その他の場合にはステップS306の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。また、演出制御基板12の側で時短状態における可変表示の実行回数をカウントすること等により、主基板11の側とは独立して時短状態が終了するか否かを特定できるようにしてもよい。この場合にも、ステップS306の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS307)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS305の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算する等して更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすること等により、高ベース中における時短制御や高開放制御等を終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS305の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは更に所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであると共に確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
図22は、図16のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(S321)。一例として、図16に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;YES)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた時短フラグをオン状態にセットすると共に、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、遊技制御カウンタ設定部154等に設けられた時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「第1確変」又は「第2確変」と判定された場合には(ステップS323;NO)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた確変フラグと時短フラグを共にオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「第1確変」と判定された場合と、大当り種別が「第2確変」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第2確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグを共にオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグを共にオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数に達するまで継続するように設定してもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図23のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図23に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、タイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び演出用点灯役物90や装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型が備える可動部材の駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図24は、コマンド解析処理として、図23のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介した主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS151;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS151にて受信コマンドがある場合には(ステップS151;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS152)。そして、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるときには(ステップS152;YES)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ設定部194に設けられた変動パターンバッファに格納すること等により、変動パターンを記憶させる(ステップS153)。ステップS153の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS152にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドではない場合には(ステップS152;NO)、その受信コマンドは可変表示結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS154)。そして、受信コマンドが可変表示結果通知コマンドであるときには(ステップS154;YES)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ設定部194に設けられた可変表示結果バッファに格納すること等により、特図表示結果等の可変表示結果を記憶させる(ステップS155)。ステップS155の処理にて可変表示結果通知コマンドのEXTデータを可変表示結果バッファに格納すれば、特図表示結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかの事前決定結果と共に、特図表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別の決定結果を、記憶させることができる。ステップS155の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS154にて受信コマンドが可変表示結果通知コマンドではない場合には(ステップS154;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS156)、ステップS151の処理に戻る。
図25は、演出制御プロセス処理として、図24のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図26は、図25のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS431)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されれば(ステップS431;YES)、変動パターンに応じた最終停止図柄決定する(ステップS432)。即ち、非リーチ変動パターンの場合には非リーチ組み合わせとなる飾り図柄を最終停止図柄に決定し、リーチ変動パターンの場合には、リーチ組み合わせとなる最終停止図柄を決定する。
ステップS431にて特図表示結果が「ハズレ」ではなく「大当り」であると判定されたときには(ステップS431;NO)、確変昇格演出を実行するための設定が行われる(ステップS433)。ステップS433の処理では、例えば大当り種別が「非確変」や「第1確変」である場合に、再抽選決定テーブルや大当り中昇格決定テーブルを参照すること等により、再抽選演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定する。また、例えば再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
ステップS433での設定に続いて、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS437)。ステップS437における処理の一例として、まず、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「第1確変」又は「第2確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「第1確変」でステップS433において大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときや、大当り種別が「第2確変」であるときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」である場合であっても、ステップS433において大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにする。
ステップS432、S434の処理のいずれかを実行した後には、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」であるか否かを判定する(ステップS435)。このとき、「擬似連あり」である場合には(ステップS435;YES)、擬似連演出設定処理を実行する(ステップS436)。図27(A)は、ステップS436にて実行される擬似連演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
擬似連演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、擬似連演出における演出動作の態様に対応した擬似連演出パターンを決定する(S541)。このときには、例えば図27(B)に示すように、大当り判定の有無に応じた決定割合で、予め複数パターンが用意された擬似連演出パターンのうちいずれかに決定されればよい。
ステップS541における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される擬似連演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された擬似連演出パターン決定テーブルを参照することにより、擬似連演出パターンを決定すればよい。
擬似連演出パターン決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドにより、大当り判定が通知されたか否か、もしくは変動パターン指定コマンドにより指定されている可変表示結果が「大当り」であるか否かに応じて、擬似連演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、擬似連演出パターンの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、擬似連演出パターン決定用の乱数値を、大当り判定の有無に応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、擬似連演出パターンを決定できればよい。
図27(B)に示す決定割合の設定例では、大当り判定の有無に応じて、擬似連演出パターンの決定割合が異なっている。より具体的には、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGEAの決定割合が最も高くなる一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGEBの決定割合が最も高くなる。また、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがない一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがある。
ここで、擬似連演出パターンGEAによる「擬似連チャンス目GC11〜GC18を仮停止」の擬似連演出が実行されたときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3に示す擬似連チャンス目GC11〜GC18のいずれかを構成する飾り図柄が所定表示結果として一旦は仮停止表示された後に、擬似連変動が行われる。また、擬似連演出パターンGEBによる「擬似連チャンス目GC1〜GC8を仮停止」の擬似連演出が実行されたときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が所定表示結果として一旦は仮停止表示された後に、擬似連変動が行われる。また、擬似連演出パターンGECによる「図柄の仮停止なし、特別ロゴ表示」の擬似連演出が実行されたときには、飾り図柄が仮停止表示されることなく、例えば「NEXT」のような擬似連変動が行われることを報知する特別ロゴが表示された後に、擬似連変動が行われる。
このような設定により、擬似連演出パターンGEBによる「擬似連チャンス目GC1〜GC8を仮停止」の擬似連演出が実行されたときには、擬似連演出パターンGEAによる「擬似連チャンス目GC11〜GC18を仮停止」の擬似連演出が実行されたときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、擬似連演出パターンGECによる「図柄の仮停止なし、特別ロゴ表示」の擬似連演出が実行されたときには可変表示結果が「大当り」となることが確定し、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を大幅に高めることができる。
なお、図27(B)に示す決定割合の設定例に限定されず、擬似連演出パターンに対応する演出動作の態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる任意の設定であればよい。
ステップS541における決定に続いて、その決定結果が擬似連演出パターンGECであるか否かを判定する(ステップS542)。ここで、ステップS542にて決定結果が擬似連演出パターンGECであるときには(ステップS542;YES)、擬似連時仮停止図柄を決定するための処理であるステップS543〜S546の処理を実行することなく、擬似連演出設定処理を終了する。
ステップS542にて決定結果が擬似連演出パターンGECではないときには(ステップS542;NO)、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応した擬似連変動の実行回数を変数Mにセットする(ステップS543)。ここでの擬似連回数は、初回変動を除き、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「擬似連」の可変表示演出で実行される再可変表示の実行回数であればよい。
その後、擬似連時仮停止図柄を決定する(ステップS544)。ステップS544における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される各種の乱数値を示す数値データのうち変数Mの値に対応する擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された複数種類の擬似連時仮停止図柄決定テーブルのうち変数Mの値に対応する図柄決定テーブルを参照することにより、擬似連時仮停止図柄となる飾り図柄の組み合わせを、ステップS542にて決定された擬似連演出パターンが擬似連演出パターンGEAである場合には擬似連チャンス目GC11〜GC18のいずれかに決定し、ステップS542にて決定された擬似連演出パターンが擬似連演出パターンGEBである場合には擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定すればよい。
ステップS544の処理を実行した後には、変数Mの値が「1」であるか否かを判定する(ステップS545)。このとき、変数Mの値が「1」であれば(ステップS545;YES)、擬似連演出設定処理を終了する。これに対して、変数Mの値が「1」以外であれば(ステップS545;NO)、変数Mの値を1減算するように更新した後(ステップS546)、ステップS547の処理に戻る。
こうした擬似連演出設定処理を実行することにより、「擬似連」の可変表示演出における再可変表示の実行回数に応じて、各回の再可変表示が実行される以前に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて仮停止させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8、GC11〜GC18のいずれかに決定することができる。
図26に示すステップS436にて以上のような擬似連演出設定処理を実行した後には、変動中表示予告設定処理を実行する(ステップS437)。この実施の形態では、予告演出として、変動中表示予告を実行することができる。変動中表示予告は、変動中表示エリア5Iでの表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、現在実行されている可変表示の可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告する。なお、変動中表示予告が実行されない場合には、変動中表示エリア5Iでの表示態様が、通常時における表示態様とはことなる表示態様に変化することなく、通常時の表示態様の画像が継続して表示されることになる。図28(A)は、ステップS437にて実行される変動中表示予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
変動中表示予告設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、変動中表示予告の有無を決定する(ステップS161)。このときには、図28(B)に示すように、擬似連演出パターンに応じた決定割合で、変動中表示予告を実行するか否かが決定されればよい。
ステップS161における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変動中表示予告実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の変動中表示予告実行決定テーブルを参照することにより、変動中表示予告を実行するか否かを決定すればよい。
変動中表示予告実行決定テーブルでは、図27に示すステップS541の処理で決定された擬似連演出パターンに応じて、変動中表示予告実行決定用の乱数値と比較される数値が、変動中表示予告を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、変動中表示予告実行決定用の乱数値を、擬似連演出パターンに応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、変動中表示予告の有無を決定できればよい。
図28(B)に示す決定割合の設定例では、擬似連演出パターンに応じて、変動中表示予告を実行するか否かの決定割合が異なっている。より具体的には、擬似連演出パターンGEBの場合には、擬似連演出パターンGEAの場合よりも高い割合で、変動中表示予告を実行すると決定されるように、各々の決定結果に決定値が割り当てられている。そして、上述したように、擬似連演出パターンの決定処理では、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGEAの決定割合が最も高くなる一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGEBの決定割合が最も高くなる。このような設定により、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、擬似連演出パターンGECの場合には、擬似連演出パターンGEAや擬似連演出パターンGEBの場合よりも高い割合で、変動中表示予告を実行すると決定されるように、各々の決定結果に決定値が割り当てられている。そして、上述したように、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがない一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがある。このような設定により、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
なお、図28(B)に示す決定割合の設定例に限定されず、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるような任意の設定であればよい。
ステップS161における決定に続いて、その決定結果が変動中表示予告を実行する「実行あり」か否かを判定する(ステップS162)。変動中表示予告を実行する場合には(ステップS162;YES)、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングを決定する(ステップS163)。このときには、例えば図28(C)に示すように、擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じた決定割合で、予め複数パターンが用意された変動中表示予告タイミングのうちいずれかに決定されればよい。
ステップS163における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変動中表示予告タイミング決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された変動中表示予告タイミング決定テーブルを参照すること等により、変動中表示予告タイミングを決定すればよい。
変動中表示予告タイミング決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにおける擬似連変動回数と、図27に示すステップS541の処理で決定された擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて、変動中表示予告タイミング決定用の乱数値と比較される数値が、変動中表示予告タイミングの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、変動中表示予告タイミング決定用の乱数値を、擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、変動中表示予告タイミングを決定できればよい。
図28(C)に示す決定割合の設定例では、擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて、変動中表示予告タイミングの決定割合が異なっている。より具体的には、擬似連変動回数が1回のとき、擬似連演出パターンGEAの場合には変動中表示予告タイミングが初回変動中となる決定割合が最も高くなる一方で、擬似連演出パターンGEBの場合には変動中予告タイミングが初回変動中となる決定割合と1回目の再可変表示中となる決定割合が同じで、擬似連演出パターンGECの場合には変動中表示予告タイミングが1回目の再可変表示中となる決定割合が最も高くなる。また、擬似連変動回数が2回のとき、擬似連演出パターンGEAの場合には変動中表示予告タイミングが初回変動中となる決定割合が最も高くなる一方で、擬似連演出パターンGEBの場合には変動中表示予告タイミングが1回目の再可変表示中となる決定割合が最も高くなり、擬似連演出パターンGECの場合には変動中表示予告タイミングが2回目の再可変表示中となる決定割合が最も高くなる。また、擬似連変動回数が3回のとき、擬似連演出パターンGEAの場合には変動中表示予告タイミングが初回変動中となる決定割合が最も高くなる一方で、擬似連演出パターンGEBの場合には変動中表示予告タイミングが2回目の再可変表示中となる決定割合が最も高くなり、擬似連演出パターンGECの場合には変動中表示予告タイミングが3回目の再可変表示中となる決定割合が最も高くなる。また、上述したように、擬似連演出パターンの決定処理では、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGEAの決定割合が最も高くなる一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGEBの決定割合が最も高くなる。更に、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがない一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがある。このような設定により、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングが遅いタイミングであるときには、変動中表示予告タイミングが早いタイミングであるときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
なお、図28(C)に示す決定割合の設定例に限定されず、擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて変動中表示予告タイミングを異ならせることができる任意の設定であればよい。なお、擬似連変動回数又は擬似連演出パターンのいずれかに応じて変動中表示予告タイミングを異ならせることができる任意の設定としてもよい。
図26に示すステップS437にて以上のような変動中表示予告設定処理を実行した後や、ステップS435にて「擬似連」ではない場合には(ステップS435;NO)、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS438)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS438の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS439)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS440)。このときには、例えばステップS438にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS441)、可変表示開始設定処理を終了する。
また、ステップS440の処理では、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留の表示を更新する設定が行われるようにしてもよい。このときには、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのうちいずれを受信したかに応じて、画像表示装置5の画面上に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで表示色が変化している表示部位のうちの1つを、開始条件の成立に応じて非表示とするための表示設定が行われればよい。加えて、表示色が変化したまま残された表示部位を1つずつシフトさせるための表示設定が行われるようにしてもよい。これにより、保留表示予告が実行されている場合には、その予告対象となる可変表示が開始するときに、保留の表示が消去されることで、保留表示予告の実行が終了する。
図29は、図25のステップS172にて実行される可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS461)。一例として、ステップS461の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS461にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS461;NO)、「擬似連」の可変表示演出を実行するための擬似連実行期間であるか否かを判定する(ステップS462)。擬似連実行期間は、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターン等により、予め定められていればよい。ステップS462にて擬似連実行期間であるときには(ステップS462;YES)、「擬似連」の可変表示演出における擬似連チャンス目の仮停止や再可変表示、もしくは擬似連チャンス目の仮停止を行わずに特別ロゴの表示や再可変表示や、変動中表示予告を実行するための擬似連時における演出動作制御を行う(ステップS463)。
ステップS468にて擬似連実行期間ではないときや(ステップS462;NO)、ステップS463の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他の演出動作制御を行ってから(ステップS464)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS461にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS461;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS465)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS465;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS465にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS465;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS466)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS467)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS468)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1において実行される演出動作の具体例について説明する。
図30は、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGEAの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合の演出動作例(最も実行され易いタイミングの例)を示している。この演出動作例では、まず、図30(A)に示すように、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が停止表示されている。
図30(A)に示す飾り図柄の停止表示の後、特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、主基板11の側では、CPU103が、図16に示すステップS111の変動パターン設定処理を実行する。そして、図20に示すステップS269の処理にて変動パターンを決定し、ステップS272にて変動パターン指定コマンドを送信するための設定を行うことで、図15に示すステップS17の処理により主基板11から演出制御基板に対して変動パターン指定コマンドを含む、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドが伝送される。上述したように、この特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドには、変動パターン指定コマンドの他に、遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが含まれる。この演出動作例では、図20に示すステップS269の処理にて「擬似連変動(3回)→スーパーリーチα(大当り)」の変動パターンに決定されたものとする。
また、図30(A)に示す飾り図柄の停止表示の後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、図25に示すステップS171の可変表示開始設定処理を実行する。そして、この演出動作例では、「擬似連変動(3回)→スーパーリーチα(大当り)」の変動パターンであることから、図26に示すステップS435の処理にて「擬似連あり」であると判定され、ステップS436の擬似連演出設定処理、S437の変動中表示予告設定処理が実行される。
ステップS436の擬似連演出設定処理では、図27(A)に示すステップS541の処理にて擬似連演出パターンが決定される。この演出動作例では、ステップS541の処理にて「擬似連チャンス目GC11〜GC18を仮停止」の擬似連演出が実行される擬似連演出パターンGEAに決定され、ステップS543〜S546の一連の処理が実行されることにより、3回目の擬似連時仮停止図柄として図3に示す擬似連チャンス目GC17が、2回目の擬似連時仮停止図柄として擬似連チャンス目GC15が、1回目の擬似連時仮停止図柄として擬似連チャンス目GC14が順に決定されたものとする。
そして、ステップS437の変動中表示予告設定処理では、図28(A)に示すステップS161にて変動中表示予告の有無が決定される。この演出動作例では、擬似連演出パターンGEAに決定されていることから、図28(B)に示す変動中表示予告実行決定テーブルにより、10%の決定割合で変動中表示予告を実行すると決定されることになる。ステップS161にて変動中表示予告を実行するとの決定結果が得られた場合、ステップS163の処理にて変動中予告表示タイミングが決定される。この演出動作例では、擬似連変動回数が3回で、擬似連演出パターンGEAに決定されていることから、図28(C)に示す変動中表示予告タイミング決定テーブルにより、変動中表示予告タイミングが、90%の決定割合で初回変動中に決定され、10%の決定割合で1回目の再可変表示中に決定されることになる。この演出動作例では、変動中表示予告タイミングが、最も高い決定割合である初回変動中に決定されたものとする。
このような決定や設定等に基づいて、例えば図30(B)に示すように、飾り図柄の初回変動中に、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告が実行される。その後、例えば図30(C)に示すように擬似連チャンス目GC14を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図30(D)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる1回目の再可変表示が行われる。その後、例えば図30(E)に示すように擬似連チャンス目GC15を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図30(F)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる2回目の再可変表示が行われる。その後、例えば図30(G)に示すように擬似連チャンス目GC17を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図30(H)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる3回目の再可変表示が行われる。
このように、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGEAの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合には、初回変動中に変動中表示予告が実行され易い。
図31は、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGEBの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合の演出動作例(最も実行され易いタイミングの例)を示している。この演出動作例では、図30に示す演出動作例と同様に、図31(A)に示すように、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が停止表示された後、特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、主基板11の側で、図20に示すステップS269の処理にて「擬似連変動(3回)→スーパーリーチα(大当り)」の変動パターンに決定されたものとする。
また、図30に示す演出動作例と同様に、図31(A)に示す飾り図柄の停止表示の後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、演出制御基板12の側で、ステップS436の擬似連演出設定処理、S437の変動中表示予告設定処理が実行される。
ステップS436の擬似連演出設定処理では、図27(A)に示すステップS541の処理にて擬似連演出パターンが決定される。この演出動作例では、ステップS541の処理にて「擬似連チャンス目GC1〜GC8を仮停止」の擬似連演出が実行される擬似連演出パターンGEBに決定され、ステップS543〜S546の一連の処理が実行されることにより、3回目の擬似連時仮停止図柄として図3に示す擬似連チャンス目GC7が、2回目の擬似連時仮停止図柄として擬似連チャンス目GC5が、1回目の擬似連時仮停止図柄として擬似連チャンス目GC4が順に決定されたものとする。
そして、ステップS437の変動中表示予告設定処理では、図28(A)に示すステップS161にて変動中表示予告の有無が決定される。この演出動作例では、擬似連演出パターンGEBに決定されていることから、図28(B)に示す変動中表示予告実行決定テーブルにより、50%の決定割合で変動中表示予告を実行すると決定されることになる。ステップS161にて変動中表示予告を実行するとの決定結果が得られた場合、ステップS163の処理にて変動中予告表示タイミングが決定される。この演出動作例では、擬似連変動回数が3回で、擬似連演出パターンGEBに決定されていることから、図28(C)に示す変動中表示予告タイミング決定テーブルにより、変動中表示予告タイミングが、10%の決定割合で初回変動中に決定され、30%の決定割合で1回目の再可変表示中に決定され、50%の決定割合で2回目の再可変表示中に決定され、10%の決定割合で3回目の再可変表示中に決定されることになる。この演出動作例では、変動中表示予告タイミングが、最も高い決定割合である2回目の再可変表示中に決定されたものとする。
このような決定や設定等に基づいて、例えば図31(B)に示すように飾り図柄の初回変動後、例えば図31(C)に示すように擬似連チャンス目GC4を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図31(D)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる1回目の再可変表示が行われる。その後、例えば図31(E)に示すように擬似連チャンス目GC5を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図31(F)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる2回目の再可変表示が行われる。その際、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告が実行される。その後、例えば図31(G)に示すように擬似連チャンス目GC7を所定表示結果として一旦仮停止させてから、図31(H)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる3回目の再可変表示が行われる。
このように、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGEBの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合には、2回目の再可変表示中に変動中表示予告が実行され易く、擬似連演出パターンGEAの擬似連演出が実行されるときよりも遅いタイミングで変動中表示予告が実行され易い。
図32は、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGECの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合の演出動作例(最も実行され易いタイミングの例)を示している。この演出動作例では、図30に示す演出動作例と同様に、図32(A)に示すように、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が停止表示された後、特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、主基板11の側で、図20に示すステップS269の処理にて「擬似連変動(3回)→スーパーリーチα(大当り)」の変動パターンに決定されたものとする。
また、図30に示す演出動作例と同様に、図32(A)に示す飾り図柄の停止表示の後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、演出制御基板12の側で、ステップS436の擬似連演出設定処理、S437の変動中表示予告設定処理が実行される。
ステップS436の擬似連演出設定処理では、図27(A)に示すステップS541の処理にて擬似連演出パターンが決定される。この演出動作例では、ステップS541の処理にて「図柄の仮停止なし、特別ロゴ表示」の擬似連演出が実行される擬似連演出パターンGECに決定されたものとする。
そして、ステップS437の変動中表示予告設定処理では、図28(A)に示すステップS161にて変動中表示予告の有無が決定される。この演出動作例では、擬似連演出パターンGEBに決定されていることから、図28(B)に示す変動中表示予告実行決定テーブルにより、90%の決定割合で変動中表示予告を実行すると決定されることになる。ステップS161にて変動中表示予告を実行するとの決定結果が得られた場合、ステップS163の処理にて変動中予告表示タイミングが決定される。この演出動作例では、擬似連変動回数が3回で、擬似連演出パターンGECに決定されていることから、図28(C)に示す変動中表示予告タイミング決定テーブルにより、変動中表示予告タイミングが、20%の決定割合で1回目の再可変表示中に決定され、30%の決定割合で2回目の再可変表示中に決定され、50%の決定割合で3回目の再可変表示中に決定されることになる。この演出動作例では、変動中表示予告タイミングが、最も高い決定割合である3回目の再可変表示中に決定されたものとする。
このような決定や設定等に基づいて、例えば図32(B)に示すように飾り図柄の初回変動後、例えば図32(C)に示すように飾り図柄を仮停止表示することなく特別ロゴ「NEXT」を表示させてから、図32(D)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる1回目の再可変表示が行われる。その後、例えば図32(E)に示すように飾り図柄を仮停止表示することなく特別ロゴ「NEXT」を表示させてから、図32(F)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる2回目の再可変表示が行われる。その後、例えば図32(G)に示すように飾り図柄を仮停止表示することなく特別ロゴ「NEXT」を表示させてから、図32(H)に示すように全ての飾り図柄を再変動させる3回目の再可変表示が行われる。その際、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告が実行される。
このように、擬似連変動(3回)の擬似連変動にて、擬似連演出パターンGECの擬似連演出が実行されるときに、変動中表示予告が実行される場合には、3回目の再可変表示中に変動中表示予告が実行され易く、擬似連演出パターンGEAや擬似連演出パターンGEBの擬似連演出が実行されるときよりも遅いタイミングで変動中表示予告が実行され易い。
上記実施の形態では、図26のステップS437において、変動中表示予告として、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングが決定されていた。変動中表示予告は、このようなものに限定されず、変動中表示エリア5Iでの表示態様が、大当り遊技状態に制御される期待度に応じて複数段階に変化可能であり、その変化のタイミングが擬似連演出パターンに応じて異なるようにしてもよい。なお、この実施の形態では、いずれの擬似連演出が実行されたかに応じて、大当り遊技状態に制御される期待度が異なる。したがって、変動中表示エリア5Iでの表示態様は、大当り遊技状態に制御される複数段階の期待度に応じて複数段階に変化可能である、とも言える。例えば、変動中表示エリア5Iでの表示態様は、大当り遊技状態に制御される期待度が低い「緑色」の表示態様と、大当り遊技状態に制御される期待度が「緑色」の表示態様よりも期待度が高い「赤色」の表示態様とに変化可能であり、その変化のタイミングが擬似連演出パターンに応じて異なるようにしてもよい。
この場合、図26のステップS437では、変動中表示予告を実行する場合に、変動中表示予告タイミングを決定すると共に、図33(A)に示す第1変形例のように、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させた後の表示態様を決定する(ステップS164)。このときには、例えば図33(B)に示すように、擬似連演出パターンに応じた決定割合で、予め複数パターンが用意された変化後の表示態様のうちいずれかに決定されればよい。
ステップS164における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変化後の表示態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された変化後の表示態様決定テーブルを参照すること等により、変化後の表示態様を決定すればよい。
変化後の表示態様決定テーブルでは、擬似連演出パターンに応じて、変化後の表示態様決定用の乱数値と比較される数値が、変化後の表示態様の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、変化後の表示態様決定用の乱数値を、擬似連演出パターンに応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、変化後の表示態様を決定できればよい。
図33(B)に示す決定割合の設定例では、擬似連演出パターンに応じて、変化後の表示態様の決定割合が異なっている。より具体的には、擬似連演出パターンGEAや擬似連演出パターンGEBの場合には変化後の表示態様が「緑色」となる決定割合が最も高くなる一方で、擬似連演出パターンGECの場合には変化後の表示態様が「赤色」となる決定割合が最も高くなる。また、上述したように、擬似連演出パターンの決定処理では、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGEAの決定割合が最も高くなる一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGEBの決定割合が最も高くなる。更に、大当り判定が通知されない場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがない一方で、大当り判定が通知された場合には擬似連演出パターンGECに決定されることがある。このような設定により、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させた後の表示態様が「赤色」であるときには、「緑色」であるときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
なお、図33(B)に示す決定割合の設定例に限定されず、擬似連演出パターンに応じて変化後の表示態様を異ならせることができる任意の設定であればよい。
また、上記実施の形態において、パチンコ遊技機1は、今回の大当り遊技状態の終了後に保留内連荘が発生すると判定された場合に、今回の大当りとなるときの変動中や今回の大当りに対する大当り遊技状態中におけるいずれかのタイミングから、保留内連荘による大当り遊技状態になるまで、一連の演出態様の演出が連続して実行される一連演出を実行してもよい。ここで、一連演出とは、例えば通常背景とは異なる特殊背景にて実行される演出等のように同様の映像が繰り返し表示される演出や、例えばストーリー系の演出や通常とは異なる特別モードの演出等のように内容的に連続する映像を表示する演出等である。その場合、可変表示結果が「大当り」になると判定された保留記憶よりも前に記憶された保留記憶のうち、長い可変表示時間により可変表示が実行される保留記憶が記憶されていない場合に、一連演出を実行してもよい。
図34は、第2変形例における演出動作の具体例として、一連演出が行われる場合の表示動作例である。図34(A)は、第2確変大当りに対応する確定飾り図柄が停止表示した場面を表している。なお、図34(A)の第2確定大当りは、それ以前の大当りの保留内連荘によるものではないものとする。また、始動入賞記憶表示エリア5Hには3個の保留表示M1〜M3が表示されている。
3個の保留表示M1〜M3のうち、1番目に消化される保留表示M1に対応する保留情報、及び2番目に消化される保留表示M2に対応する保留情報は、それぞれ「ハズレ」となるものとする。つまり、保留表示M1に対応する保留情報に係る演出制御コマンドとして、例えば「ハズレ」を示した図柄指定コマンド、「非リーチ(ハズレ)短縮あり」を示した変動パターン種別コマンド、当該保留情報の発生時の保留記憶数を示した保留記憶数通知コマンドが格納されているものとする。同様に、保留表示M2に対応する保留情報に係る演出制御コマンドとして、例えば「ハズレ」を示した図柄指定コマンド、「非リーチ(ハズレ)短縮あり」を示した変動パターン種別コマンド、当該保留情報の発生時の保留記憶数を示した保留記憶数通知コマンドが格納されているものとする。また、3番目に消化される保留表示M3に対応する保留情報は「第2確変大当り(短縮あり)」となるものとする。つまり、保留表示M3に対応する保留情報に係る演出制御コマンドとして、例えば、「第2確変大当り」を示した図柄指定コマンド、「リーチ(大当り)短縮あり」を示した変動パターン種別コマンド、当該保留情報の発生時の保留記憶数を示した保留記憶数通知コマンドが格納されているものとする。ここで、「リーチ(大当り)短縮あり」の変動パターン種別とは、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となるか否かにかかわらず可変表示結果が「大当り」となる変動パターンであって、例えば図6に示す変動パターンPA1−2、変動パターンPA1−3、変動パターンPB1−2のように、変動時間が極めて短い時間となる変動パターンを含む変動パターン種別である。
図34(B)及び図34(C)は、大当り遊技状態において一連演出が実行されている場面を表している。
図34(D)及び図34(E)は、保留表示M1が消化され、飾り図柄の可変表示の期間において一連演出が実行されている場面を表している。
図34(F)及び図34(G)は、保留表示M2が消化され、飾り図柄の可変表示の期間において一連演出が実行されている場面を表している。
図34(H)及び図34(I)は、保留表示M3が消化され、飾り図柄の可変表示の期間において一連演出が実行されている場面を表している。
図34(J)は、大当り遊技状態において一連演出が実行されている場面を表している。
図34に示した例は、大当りとなる保留情報よりも先に消化されるハズレとなる2個の保留情報が両方とも短縮(ハズレ)である等の一連演出を実行するときの条件を満たしているので、一連演出が実行される。また、図34(A)に示した大当りは第2確変大当りであるので、図34(B)に示したように、当該大当りの1ラウンド目から一連演出が実行している。また、図34(D)〜図34(I)に示したように、一連演出実行中の可変表示は目立ち難い表示態様としている。なお、小さく、且つ、画面の四隅等の目立ち難い位置に表示する例を、目立ち難い表示態様の一例として図示したが、例えば、半透明に表示したり、一連演出に係る色彩と同系色の色で表示したりすることによって、目立ち難いようにしてもよい。また、演出用模型が備える可動部材によって隠れる位置に表示してもよい。
また、上記実施の形態において、パチンコ遊技機1は、実行中の可変表示に対応する画像表示を共通態様により表示した後に、期待度に応じて、実行中の可変表示に対応する画像表示を変化させる第1演出、又は未だ開始されていない可変表示に対応する画像表示を変化させる第2演出を実行してもよい。
図35は、第3変形例における演出動作の具体例として、第1演出及び第2演出の概要を示す図である。この第3変形例では、始動入賞記憶表示エリア5Hで保留表示の表示態様に係る演出が実行される。保留表示の表示態様として、「通常保留」、「コンテナ保留」及び「色付き保留」が設けられている。「通常保留」は、白色で保留表示するものである。「コンテナ保留」は、立方体形状をしたコンテナで保留表示するものである。「色付き保留」は、緑色又は赤色で保留表示するものである。
なお、「通常保留」は、必ずしも白色に限らず、「色付き保留」も緑色又は赤色に限るものではない。「通常保留」、「色付き保留」のいずれも、所定のキャラクタ等の画像で表示するようにしてもよい。更に、「コンテナ保留」では、可変表示に対応した画像としてコンテナを用いているが、コンテナは物を出現させるために便宜的に用いられたものに過ぎないため、必ずしもコンテナで表示する必要はなく、例えば宝石箱等のように、物を出現可能なものであればよい。更に、コンテナに代えて、通常保留の画像に「?」等、他の画像を付加することで、「通常保留」の画像との違いが遊技者に認識可能な画像を用いるようにしてもよい。
コンテナ保留CHに対応した可変表示が開始されるときには、変動中表示エリア5IにコンテナCAが表示され、コンテナCAの蓋が開く演出が実行される。このように、第1演出及び第2演出のいずれも、まずはコンテナという共通態様で表示される。第1演出と第2演出では、コンテナCAから出現するアイコンが異なっている。
第1演出では、「リーチ」等を表示するテキストアイコンTが出現する。第1演出は、マトリョーシカ演出とも呼ばれる。マトリョーシカ演出とは、マトリョーシカ人形のように、人形から人形が出現するように、アイコンからアイコンが出現する演出である。例えば、まず「リーチ」と表示されたテキストアイコンTがコンテナCAから出現し、コンテナCAが消え去り、テキストアイコンTのみが表示されてテキストアイコンTから、「激熱」と表示されたテキストアイコンが出現し、次いで、テキストアイコンTが消え去り、「激熱」と表示されたテキストアイコンのみが表示される、といった演出である。
このように、本実施形態での第1演出は、コンテナCAからテキストアイコンが出現し、そのテキストアイコンから更にテキストアイコンが出現する、といった演出となっている。上述した例では、「リーチ」と「激熱」の2段階での演出となっているが、1段階又は3段階で演出するパターンもある。
なお、第1演出の実行の有無は、例えば変動パターンに応じた決定割合で、予め複数パターンが用意された第1演出パターンのうちいずれかに決定されればよい。
このような処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される第1演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された第1演出パターン決定テーブルを参照することにより、第1演出パターンを決定すればよい。
第1演出パターン決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、第1演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、第1演出パターンの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、第1演出パターン決定用の乱数値を、変動パターンに応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、第1演出パターンを決定できればよい。
一方、第2演出では、戦闘機アイコンFA、FBのうち、いずれか一方の戦闘機アイコンが出現する。第2演出は、戦闘機アイコンFAと戦闘機アイコンFBのいずれか一方が出現し、スーパーリーチとなる通常保留を爆撃し、爆発したターゲット保留が色付き保留に変化する演出であり、戦闘機アイコンFBによる演出の方が期待度が大きい演出である。
まず戦闘機アイコンFAによる演出について説明する。戦闘機アイコンFAが出現すると、戦闘機アイコンFAが飛行を開始し、ターゲット保留に対し、爆弾を投下する。そして、爆撃されたターゲット保留が爆発して色付き保留に変化する。
次に戦闘機アイコンFBによる演出について説明する。戦闘機アイコンFBが出現すると、戦闘機アイコンFBが飛行を開始し、ターゲット保留に対し、ミサイル攻撃を行う。そして、爆撃されたターゲット保留が爆発して色付き保留に変化する。
なお、第2演出の実行の有無は、例えば大当り判定の有無や変動パターン種別に応じた決定割合で、第2演出を実行するか否かが決定されればよい。
このような処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される第2演出実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の第2演出実行決定テーブルを参照することにより、第2演出を実行するか否かを決定すればよい。
第2演出実行決定テーブルでは、大当り判定の有無や変動パターン種別に応じて、第2演出実行決定用の乱数値と比較される数値が、第2演出を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、第2演出実行決定用の乱数値を、大当り判定の有無や変動パターン種別に応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、第2演出の有無を決定できればよい。
この場合、第2演出を実行する際に、始動入賞記憶表示エリア5Hでの表示態様を変化させた後の表示態様を決定する。このときには、例えば、出現する戦闘機アイコンのパターンが複数種類のいずれであるかを示す戦闘機アイコンパターンに応じた決定割合で、予め複数パターンが用意された変化後の表示態様のうちいずれかに決定されればよい。
このような処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124、又は演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変化後の表示態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された変化後の表示態様決定テーブルを参照すること等により、変化後の表示態様を決定すればよい。
変化後の表示態様決定テーブルでは、戦闘機アイコンパターンに応じて、変化後の表示態様決定用の乱数値と比較される数値が、変化後の表示態様の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、変化後の表示態様決定用の乱数値を、戦闘機アイコンパターンに応じたテーブルデータで示される決定値と比較すること等により、変化後の表示態様を決定できればよい。
例えば、戦闘機アイコンパターンに応じて、変化後の表示態様の決定割合が異なっていればよい。より具体的には、戦闘機アイコンパターンFAの場合には変化後の表示態様が「緑色」となる決定割合が最も高くなる一方で、戦闘機アイコンパターンFBの場合には変化後の表示態様が「赤色」となる決定割合が最も高くなるように設定されていればよい。また、戦闘機アイコンパターンの決定処理では、大当り判定が通知されない場合には戦闘機アイコンパターンFAの決定割合が最も高くなる一方で、大当り判定が通知された場合には戦闘機アイコンパターンFBの決定割合が最も高くなるように設定されていればよい。このような設定により、始動入賞記憶表示エリア5Hでの表示態様を変化させた後の表示態様が「赤色」であるときには、「緑色」であるときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められ、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
このように、この第3変形例では、コンテナCAから、テキストアイコンか戦闘機アイコンが出現するが、何も出現しない演出を実行するようにしてもよい。
[保留変化演出について]
始動入賞記憶表示エリア5Hで表示される保留表示の表示態様を用いた予告については、図36のような決定テーブルを用いて表示態様を決定するようにしてもよい。保留表示の表示態様を変化させることにより、大当り遊技状態に制御される期待度(以下、大当り期待度とも称する)を予告する演出のことを以下では、保留変化演出と称する。
パチンコ遊技機1は、主基板11の側にて行われた先読みの判定結果に基づいて、演出制御基板12の側にて始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出を実行することが可能である。その場合、演出制御用CPU120は、先読みの対象となった可変表示(以下、ターゲットと称する)の保留表示を行うにあたり、先読みの判定結果に基づいて、その保留表示の表示態様を変化させるか否かや、変化させる場合のタイミング等を決定すればよい。これらの、保留変化演出に関する処理は、始動入賞が発生したタイミングで実行されるようにすればよい。しかし、保留変化演出に関する処理を前述した図26のステップS440の処理内で実行されるようにしてもよい。
保留変化演出では、大当り遊技状態に制御される期待度を変化後の保留表示の色で示している。保留表示の色は、大当り遊技状態に制御される期待度の順に、白色<青色<緑色<赤色の4色が設定されている。白色が最も大当り期待度が低く、赤色が最も大当り期待度が高い。また、保留表示は、可変表示の実行中の様々なタイミングや保留表示がシフトするときなどの複数のタイミングにおいて保留表示の表示態様が変化することがある。ここで、大当り期待度は、ターゲットの保留表示が最終的に変化する色(保留最終色)により示されるものとする。なお、保留表示の変化タイミングについては、詳細な説明は省略するが、現在の保留数に基づいて変化タイミングを決定する処理が実行されればよい。また、変化タイミングは大当り期待度に基づいて、変化するものであってもよい。
図36は、保留最終色を決定するためのテーブルを示す図である。保留表示の最終色は、通常状態と確変状態とで決定の際に用いられるテーブルが異なる。ここで、確変状態は、前述したように時短状態とともに制御される遊技状態である。また、確変状態や時短状態においては、第2始動入賞口に遊技球が進入し易い高開放制御となっている(高ベース状態)。図36(a)は、通常時保留最終色決定テーブルを示し、図36(b)は、確変時保留最終色決定テーブルを示している。図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルは、通常時において保留表示の表示態様を決定するときに用いられ、図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルは、確変時において保留表示の表示態様を決定するときに用いられる。
図36のテーブルでは、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルと図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルとで、保留最終色の色の種類の数が異なっている。図36(a),図36(b)に示すように、確変時保留最終色決定テーブルよりも通常時保留最終色決定テーブルの方が色の種類の数が多い。具体的には、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルでは、決定される保留最終色として白色、青色、緑色、赤色の4色が決定される可能性がある。それに対し、図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルは、白色、緑色、赤色の3色しか決定されることがない。つまり、確変時には、最終保留色が青色に決定されることがない。
しかしながら、図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルでは、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルで用いられていた青色の保留最終色のデータ設定領域の代わりに星型形状の保留表示(星(入賞時用))が設けられている。星型形状の保留表示(星(入賞時用))は、確変状態中に表示される保留表示の表示態様の一種である。保留表示は、通常丸型の形状で表示されるが、確変状態中に星(入賞時用)に決定された場合には、星型の形状で表示される。また、星(入賞時用)の表示態様は、入賞時に星型にすることが決定されると、始動入賞が発生した瞬間から保留表示が星型で表示される。この星型の保留表示は、他の色の態様と比べて可変表示が開始されるまでに色が変化することがなく、白色の星型として表示される。
ここで、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルと図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルとについてより詳しく説明する。これら2つのテーブルは、図36に示すようにテーブルの形式が同一である。テーブルの形式が同一とは、テーブルにおける行の数と列の数とを構成するデータの数が同じということである。テーブルの“行”には、変動パターンによって、「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「スーパーリーチハズレ」、「大当り」の4行が設定されている。また、テーブルの“列”には、保留最終色によって、「白色」、「青色(星)」、「緑色」、「赤色」の4列が設定されている。各行と各列とが交わる数値データには、各変動パターンでの保留最終色(星型を含む)の決定割合が設定されている。
本実施の形態では、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルと図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルとは、同一形式であるので、通常時と確変時とで同じテーブルを用いることができる。具体的には、通常時と確変時とで、テーブルの列に示す青色と星とを変更すること、および、テーブルに設定される数値の割合を変更ことで同じ形式のテーブルを用いることが可能となる。
テーブルに設定される数値は、各変動パターンにおける保留最終色の割合を示している。たとえば、図36(a)において変動パターンが「リーチハズレ」の場合には、保留最終色が「白色」となる割合が60%、「青色」となる割合が25%、「緑色」となる割合が10%、「赤色」となる割合が5%に設定されている。また、たとえば、図36(b)においては、変動パターンが「大当り」の場合には、保留最終色(星型を含む)が「白色」となる割合が5%、「星」となる割合が5%、「緑色」となる割合が25%、「赤色」となる割合が65%に設定されている。
図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルの割合に示すように、大当りの場合には、ハズレの場合よりも赤色に決定されやすい。また、リーチを伴わないハズレよりもリーチを伴うハズレの方が期待度の高い色に決定されやすく、リーチの中でもスーパーリーチの方が単なるノーマルリーチよりも期待度の高い色に決定されやすい。また、図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルの割合に示すように、確変時には、非リーチハズレ、リーチハズレは、白色にしか決定されず、スーパーリーチハズレは、緑色や赤色に決定されやすい。また、大当りでは、ハズレに比べ赤色に決定されやすい。
このようなテーブルの数値の設定により、確変時には、大当り期待度のあまり高くない青色に保留表示が変化することがないようになっている。また、確変時には、非リーチハズレやリーチハズレにおいては緑色や赤色に決定されることがないので、緑色や赤色となることでスーパーリーチハズレや大当りとなることが確定する。また、非リーチハズレやリーチハズレにおいては、星型に決定されることがないので、星型に保留表示が変化した場合もスーパーリーチハズレや大当りとなることが確定する。
図36に示すような割合で数値が設定されていることについて詳細に説明する。大当り遊技状態となりやすい確変状態では、通常状態と比べ予告する色の段階数がそれほど必要ではない。なぜなら、そもそも確変状態は、リーチとなる割合が高く設定されている(図6〜図11等参照)。また、リーチの場合には、保留変化演出により保留表示の色を変化させる演出が実行されやすい。このような状況で保留表示の表示態様として青色、緑色、赤色と複数の色が設定されている場合には、青色と緑色とにおける色の違いによる大当り期待度に違いが生まれ難く、緑色と赤色とにおける色の違いによる大当り期待度に違いが生まれ難い。つまり、遊技者からすると何色が大当り期待度が高いのか判断しづらい。
そこで、図36のテーブルに示すように、確変状態(高ベース状態)よりも通常状態(低ベース状態)の方が色の種類を多くするように設定した。具体的には、通常状態(低ベース状態)は、保留表示の色の段階を4段階に設定し、確変状態(高ベース状態)は、保留表示の色の段階を3段階に設定した。このように段階数を減らす設定により、色の違いによる大当り期待度に差が生まれ、確変状態(高ベース状態)における保留表示の色の期待度が明確になり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルと図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルとでは、保留表示を決定するためのテーブルが同一形式である。このようにすれば、確変状態(高ベース状態)と通常状態(低ベース状態)とで、保留表示を決定するためのテーブルの作成が容易になる。
また、図36(a)の通常時保留最終色決定テーブルで用いられていた青色の列のデータを星型の列のデータに代えて用いることにより、図36(b)の確変時保留最終色決定テーブルを設定している。このような星型の保留表示は、始動入賞が発生したタイミングから表示される。よって、確変状態(高ベース状態)と通常状態(低ベース状態)とで、保留表示を決定するためのテーブルの作成を容易にしつつ、通常状態(低ベース状態)で用いられていた一部の領域を有効活用することができる。
[第1特図と第2特図とについて]
パチンコ遊技機1においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられているようにしてもよい。
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことを「左打ち」と呼び、第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことを「右打ち」と呼ぶことにする。また、遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となり、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となるものとする。
そして、普通入賞球装置6Aを左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物とし、普通可変入賞球装置6B、通過ゲート41および特別可変入賞球装置7を右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として配置する。このような場合の遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特図の可変表示が実行され、表示結果が大当りとなれば特別可変入賞球装置7が開放される。遊技者は、左打ちから右打ちに切替えて、開放される特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。大当り遊技状態の終了後は、時短状態(高確高ベース状態)となる。時短状態(高確高ベース状態)では、第2特別図柄表示装置4Bにおいて高開放制御が行われるので、第2始動入賞口に遊技球を入賞させるために、引き続き右打ちにより遊技を行う。時短状態終了後は右打ちから左打ちに切替えて普通入賞球装置6Aを狙い遊技を行う。
このような場合に、第1特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示に対応する保留表示と、第2特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示に対応する保留表示とで保留変化演出を実行するときの保留表示として表示される表示態様の種類の数を異ならせるようにしてもよい。具体的には、通常状態である第1特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示に対応する保留表示の決定では図36(a)のテーブルを用い、確変状態(時短状態、高ベース状態)である第2特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示に対応する保留表示の決定では図36(b)のテーブルを用いて保留表示の表示態様を決定するようにすればよい。
このようにすれば、第1特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示と、第2特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示とで保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なるようになる。よって、第1特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示と、第2特図の特図ゲームによる飾り図柄の可変表示とで保留表示の色の期待度が明確になり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図36(b)のテーブルにおいて、図36(a)の青色に代えて星(入賞時用)の表示態様が決定される場合を示したが、図36(b)においても青色のデータを用い、そのデータの割振りを0にし、青色が選択されないようにしてもよい。このようにすれば、星(入賞時用)の表示態様にデータを変更することなく、色の段階数を4段階から3段階に減少させることができる。なお、色の段階数は、通常時が確変時よりも減少していればよく、テーブルに示す段階数以外の段階数が設定されるようにしてもよい。
また、保留表示の色の段階数は、通常時と確変時と以外の遊技状態において異なるようにしてもよい。たとえば、通常状態(低確高ベース)と潜伏確変状態(高確低ベース)とで、保留表示の色の段階数が異なるようにしてもよい。また、たとえば、通常状態(低確高ベース)と潜伏確変状態(高確低ベース)と、確変状態(高確高ベース)との3つ以上の遊技状態で、保留表示の色の段階数が異なるようにしてもよい。
また、保留表示の色は、シフト時等のタイミングで変化することを説明したが、入賞時から最終の保留色に変化し、それ以降は、色の変化がないようなものでもよい。このようにすれば、入賞時の保留表示に遊技者を注目させることができる。また、星型の保留表示は、始動入賞時に星型で表示されるのではなく、シフト時に変化するものであってもよい。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hにて表示される保留表示の色ではなく、変動中表示エリア5Iにて表示される特定表示の色が図36に示されるテーブルにより決定されるようにしてもよい。なお、特定表示は、通常時のみ表示されるようにしてもよいし、通常時と確変時とで同一態様(たとえば、丸型形状)で表示されるようにしてもよいし、通常時と確変時とで異なる態様(たとえば、通常時は丸型形状、確変時は四角の形状)で表示されるようにしてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄を可変表示する画像表示装置5やメイン画像装置等)と、可変表示に対応する特定表示を行う特定表示手段(例えば変動中表示エリア5Iにて、現在実行されている可変表示に対応した画像を表示する画像表示装置5やサブ画像装置等)とを備え、前記可変表示手段は、可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに可変表示を所定回数実行する所定可変表示を実行可能であり(例えば演出制御用CPU120が、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行う「擬似連」の可変表示演出を実行可能であること等)、前記特定表示は、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度に応じて変化可能であり(例えば図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS161の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、現在実行されている可変表示の可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告する変動中表示予告の有無が、大当り判定の有無に応じて決定された擬似連演出パターンに応じた決定割合で決定されることにより、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められること等)、当該変化のタイミングが所定可変表示の種類に応じて異なる(例えば図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS163の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングが、大当り判定の有無に応じて決定された擬似連演出パターンに応じた決定割合で決定されること等)。
このような構成によれば、演出態様の多様化により遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技を制御する遊技制御手段(例えば主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている主基板11のCPU103等)と、演出を制御する演出制御手段(例えば画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている演出制御基板12の演出制御用CPU120等)とを備え、前記演出制御手段は、所定可変表示の種類として演出の種類を決定すると共に(例えば演出制御用CPU120が、図27に示す擬似連演出設定処理におけるステップS541の処理にて、擬似連演出における演出動作の態様に対応した擬似連演出パターンを決定すること等)、前記特定表示の変化のタイミングを決定してもよい(例えば演出制御用CPU120が、図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS163の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる変動中表示予告タイミングを決定すること等)。
このような構成によれば、多様化の実現の簡易化を図ることができる。
上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、前記所定可変表示の種類には、前記期待度がそれぞれ異なるものが含まれてもよい(例えば擬似連演出における演出動作の態様に対応した擬似連演出パターンが、大当り判定の有無に応じて決定されることにより、擬似連演出パターンGEBによる「擬似連チャンス目GC1〜GC8を仮停止」の擬似連演出が実行されたときには、擬似連演出パターンGEAによる「擬似連チャンス目GC11〜GC18を仮停止」の擬似連演出が実行されたときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められることや、擬似連演出パターンGECによる「図柄の仮停止なし、特別ロゴ表示」の擬似連演出が実行されたときには可変表示結果が「大当り」となることが確定すること等)。
このような構成によれば、実行される所定可変表示の種類についても注意を惹くことができる。
上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、前記所定可変表示の種類に応じて、前記特定表示が変化するか否かの割合が異なってもよい(例えば図28に示す変動中表示予告設定処理におけるステップS161の処理にて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、現在実行されている可変表示の可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告する変動中表示予告の有無が、大当り判定の有無に応じて決定された擬似連演出パターンに応じた決定割合で決定されることにより、変動中表示予告が実行されたときには、実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められること等)。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、未だ開始されていない可変表示を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば第1保留情報を記憶する第1特図保留記憶部151A、第2保留情報を記憶する第2特図保留記憶部151B等)と、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶に基づいて、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されるか否かを、該保留記憶の可変表示が開始されるよりも前に判定する事前判定手段(例えばCPU103によるステップS211の入賞時乱数値判定処理等)と、前記有利状態に制御するときに、前記保留記憶手段に、前記事前判定手段によって前記特定表示結果が導出表示されると判定された保留記憶が記憶されている場合(例えば今回の大当り遊技状態の終了後に保留内連荘が発生すると判定された場合等)に、少なくとも該有利状態から(例えば今回の大当りとなるときの変動中や今回の大当りに対する大当り遊技状態中における何れかのタイミング等から)、該判定の対象となった保留記憶に基づく前記有利状態まで(例えば保留内連荘による大当り遊技状態になるまで等)において、一連の演出を実行する一連演出実行手段(例えば一連の演出態様の演出が連続して実行される一連演出等を実行する演出制御用CPU120等。一例として、同様の映像が繰り返し表示する演出(例えば、通常背景とは異なる特殊背景にて実行される演出等)や、内容的に連続する映像(例えば、ストーリー系の演出、通常とは異なる特別モードの演出等)を表示する演出等)とを備え、前記一連演出実行手段は、前記事前判定手段によって前記特定表示結果が導出表示されると判定された保留記憶よりも前に記憶された保留記憶の中に、長い可変表示時間により可変表示が実行される保留記憶が記憶されていない場合に、前記一連の演出を実行可能であってもよい。
このような構成によれば、有利状態と有利状態の間の可変表示で、前の有利状態の演出を継続させるにあたり、専用の変動パターンを設定する必要がなく、容量を削減することができる。
上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、前記特定表示手段は、実行中の可変表示に対応する特定表示を共通態様(例えばコンテナCA等)により表示した後に、前記期待度に応じて、実行中の可変表示に対応する特定表示を変化させる第1演出(例えばテキストアイコンによる演出等)、又は未だ開始されていない可変表示に対応する特定表示を変化させる第2演出(例えば戦闘機アイコンによる演出)を実行可能であってもよい。
このような構成によれば、実行中の可変表示のみならず、未だ開始されていない可変表示に対して演出を実行可能であるため、可変表示に対応した画像に係る演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて変動中表示予告タイミングが異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、擬似連変動の種類に応じて変動中表示予告タイミングが異なるものであればよい。例えば、擬似連演出パターンのみに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。また、例えば擬似連変動回数のみに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。また、例えば擬似連変動における各回の可変表示毎に変動中表示予告の実行の有無を決定するもので、例えば後の可変表示ほど変動中表示予告が実行され易いように決定割合を異ならせておくことにより、擬似連変動における何回目の可変表示であるかに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。また、例えば擬似連変動における何回目の可変表示であるかと擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。また、例えば擬似連変動における何回目の可変表示であるかと擬似連変動回数との組み合わせに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。また、例えば擬似連変動における何回目の可変表示であるかと擬似連変動回数と擬似連演出パターンとの組み合わせに応じて変動中表示予告タイミングが異なるようにしてもよい。このような構成によっても、演出態様の多様化により遊技興趣を向上させることができる。
また、例えば、パチンコ遊技機1は、主基板11の側にて行われた先読みの判定結果に基づいて、演出制御基板12の側にて始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示態様を制御するようにしてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、先読みの対象となった可変表示の保留表示を行うにあたり、先読みの判定結果に基づいて、その保留表示の表示態様を変化させるか否かや、変化させる場合のタイミング等を決定すればよい。また、このような実施の形態においても、変動中表示エリア5Iでの表示態様を制御するようにしてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、変動中表示エリア5Iでの表示態様を変化させるか否かや、変化させる場合の変動中におけるタイミングを、先読みの対象に対応する可変表示の開始時に決定するようにしてもよいし、その可変表示の保留表示を行う際に、先読みの判定結果に基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示態様を変化させるか否か等を決定するときに、併せて事前に決定するようにしてもよい。このように、変動中表示エリア5Iでの表示態様の制御内容を、先読みの判定結果に基づいて事前に決定する場合には、例えば変動パターン種別の判定結果に基づいて擬似連の有無を判定することにより、「擬似連あり」であることに対応して、擬似連演出パターンや、変動中表示予告の有無や、変動中予告を実行する場合のタイミング等についても、併せて事前に決定するようにしてもよい。このような構成によれば、先読みによる保留表示の表示態様の制御にも関連させて演出態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が擬似連変動であるときに、擬似連演出パターンに応じて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を制御するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、飾り図柄の可変表示態様が擬似連変動であるときに、擬似連演出の種類に応じて、未だ実行されていない可変表示に対応する始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示態様を制御するようにしてもよい。また、このような実施の形態の場合にも、飾り図柄の可変表示態様が擬似連変動であるときに、擬似連演出の種類に応じて、変動中表示エリア5Iでの表示態様を併せて制御するようにしてもよい。その場合には、現在実行されている可変表示結果に対する期待感が損なわれないようにするために、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の変化後の表示態様が、変動中表示エリア5Iでの変化後の表示態様よりも、期待度の低い表示態様となるようにすればよい。このような構成によれば、保留表示の表示態様の制御にも関連させて演出態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図27に示すステップS541の処理で図27(B)に示すような大当り判定の有無に応じた決定割合で擬似連演出パターンを決定することで、いずれの擬似連演出パターンによる擬似連演出が実行されるかに応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御される可能性や、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が所定回数となる可能性、大当り遊技状態の終了後に時短状態で実行可能な特図ゲームの上限回数が所定回数となる可能性、確変状態における大当り確率が所定確率となる可能性といった、所定図柄の表示結果等に応じて様々な遊技価値が付与される可能性を予告するようにしてもよい。更に、例えば変動パターンに応じた決定割合で擬似連演出パターンを決定することで、いずれの擬似連演出パターンによる擬似連演出が実行されるかにより、特定のリーチ演出を伴う変動パターンとなる可能性等が予告されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、擬似連演出パターンを決定することで、複数回の変動にわたって実行される擬似連演出の演出態様を決定するようにしていたが、結果として上記実施の形態と同様の擬似連演出を実行する制御が行われていればよく、擬似連演出の演出態様の決定方法は上記実施の形態の方法に限定されない。
例えば、可変表示結果が導出されるまでの複数回の再変動において、可変表示結果に基づいて、いずれの演出態様の擬似連演出を実行するかを再変動毎に決定するようにしてもよい。具体的には、擬似連演出の対象となる変動の表示結果が「大当り」となる場合には、より大当り信頼度の高い演出態様の擬似連演出が実行され易くなっていればよい。この場合においては、前回の再変動における演出態様を記憶しておき、前回の再変動の演出態様より大当り信頼度が低い演出態様の擬似連演出が実行されないようにすることが好ましい。このようにすることで、擬似連演出が進むに連れて、大当り信頼度が低下するような演出が実行されることを防止できる。
上記実施の形態では、図28(A)のステップS163においては、擬似連変動回数が「1回」、「2回」、「3回」のいずれであるかや、擬似連演出パターンが「GEA」、「GEB」、「GEC」のいずれであるかに基づいて、変動中表示予告タイミングを決定するようになっていた。これに限定されず、変動パターンや可変表示結果が「擬似連ありリーチハズレ」や「擬似連あり大当り」である場合にいずれのリーチが実行されるかや、変動パターンや可変表示結果が「擬似連あり大当り」である場合に、いずれの大当り種別であるか等、遊技者にとっての有利度合いに基づいて、変動中表示予告タイミングを決定するようにしてもよい。このようにすることで、変動中表示予告における表示態様の変化タイミングによって、いずれのリーチが実行されるかやいずれの大当り種別となるかを予告・示唆することができる。また、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを報知しない潜伏状態を設けた遊技機においては、潜伏状態において、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、変化タイミングを決定するようにしてもよい。このようにすることで、変動中表示予告における表示態様の変化タイミングによって、遊技状態を示唆することができるようになり、遊技の興趣が向上する。
上記実施の形態では、擬似連変動を実行する場合の擬似連演出パターン、変動中表示予告を実行するか否か、また、実行する場合の変動中表示予告タイミングは、演出制御基板12の側で決定するようになっていたが、これらの決定の少なくとも一部を主基板11の側で決定するようにしてもよい。例えば、主基板11の側で、擬似連演出パターンを決定するようにしてもよい。この決定は、変動パターンや変動時間の決定と併行して行われてもよい。そして、主基板11の側で、擬似連演出パターンが決定された場合には、その擬似連演出パターンを示すコマンドを主基板11から演出制御基板12の側に送信し、演出制御基板12の側では、そのコマンドを受信したことに基づいて、変動中表示予告タイミングを決定するようにしてもよい。また、例えば、主基板11の側で、主予告演出として変動中表示予告を実行し得るか否かを決定するようにしてもよい。この決定は、変動パターンや変動時間の決定と併行して行われてもよい。そして、主基板11の側で、変動中表示予告を実行し得ると決定された場合には、その旨を示すコマンドを主基板11から演出制御基板12の側に送信し、演出制御基板12の側では、そのコマンドを受信したことに基づいて、実際に変動中表示予告を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中等、大当り遊技状態であるときに、確変状態に制御するか否かを報知する大当り中昇格演出を実行する場合において、当該大当り中昇格演出として、大当り遊技状態中に画像表示装置5において飾り図柄と同様の図柄を可変表示させて、同一の図柄が有効ライン上に揃った場合、確変大当りとなる演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、大当り中昇格演出を飾り図柄の可変表示ゲームと同様の態様で実行することができ、遊技者が遊技の進行を認識し易くなる。この場合、そのような大当り中昇格演出は、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでのインターバル期間に実行するか、ラウンド中に実行する場合に遊技球の発射を継続する旨の報知を併せて行うことが好ましい。これにより、遊技者が大当り遊技状態が終了したものと誤認して、遊技球の発射を止めてしまって、時間経過によりラウンドが終了してしまう等、遊技者への不利益が生じることを防止できる。
上記実施の形態では、擬似連演出パターンを決定し、その決定結果に基づいて変動中表示予告を実行するか否か等を決定していた。これに限定されず、先に変動中表示予告を実行するか否かを決定した後に、その決定結果に基づいて擬似連パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合は、図26において変動中表示予告設定処理を擬似連演出設定処理よりも前に実行し、図27(A)のステップS541においては、変動中表示予告を実行することが決定されている場合には、変動中表示予告を実行しないことが決定されている場合よりも高い割合で擬似連演出パターンGEBを実行するように決定すればよい。
上記実施の形態において、現在の演出モードや背景がいずれであるかに応じて、擬似連演出や変動中表示予告の演出態様を異ならせてもよい。
上記実施の形態では、この発明における可変表示手段及び特定表示手段として、一の画像表示装置5に飾り図柄表示エリアと変動中表示エリア5Iとを分けて配置するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示手段と特定表示手段とは、それぞれ別の装置として設けられているものであってもよい。例えば、可変表示手段として、3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄を可変表示するメイン画像表示装置を備え、特定表示手段として、変動中表示エリア5Iにて、現在実行されている可変表示に対応した画像を表示するサブ画像表示装置を備えるようにしてもよい。このようにすることで、各画像表示装置における飾り図柄の可変表示や、現在実行されている可変表示に対応した画像の視認性を向上させることができる。
上記実施の形態では、例えば変動中表示エリア5Iにて、現在実行されている可変表示に対応した画像を常に表示するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動中表示エリア5Iにて、現在実行されている可変表示に対応した画像が、可変表示中に非表示になったり、一度非表示になった画像が再表示されたりするようにしてもよい。その場合、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性や、擬似連の種類や回数等に応じて、画像が非表示になるタイミングが異なるようにしてもよい。このような構成によれば、現在実行されている可変表示が非表示となるタイミングにも関連させて演出態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、擬似連演出に応じて表示中表示予告が実行されるときにのみ、変動中表示エリア5Iでの表示態様が、通常時における表示態様とはことなる表示態様に変化する例について説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動中表示予告が実行されない場合にも、可変表示結果が「大当り」となる期待度に応じて、変動中表示エリア5Iでの表示態様が、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化するようにしてもよい。また、その場合にも、通常時における表示態様とは異なる複数段階の表示態様に変化するようにしてもよい。このような構成によれば、擬似連演出が実行されない場合にも、変動中表示エリア5Iでの表示態様に注目させることができる。
上記実施の形態では、変動中表示予告の複数種類の実行タイミングとして、初回変動中、あるいは初回変動後に実行される1回又は複数回の再可変表示中のうちの、いずれであるかについて説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動中表示予告の複数種類の実行タイミングのいずれも、同じ一変動中に実行されるものである一方で、その一変動内におけるタイミングがそれぞれ異なるものとしてもよい。このような構成によれば、擬似連演出における特定の一変動に注目させることができる。
上記実施の形態では、大当り判定の有無に応じて、擬似連チャンス目GC11〜GC18のうちのいずれかの擬似連チャンス目を仮停止させる擬似連演出パターンGEAか、擬似連チャンス目GC1〜GC8のうちのいずれかの擬似連チャンス目を仮停止させる擬似連演出パターンGEBか、いずれの擬似連チャンス目も仮停止させずに特別ロゴを表示する擬似連演出パターンGECのうちのいずれかの擬似連演出パターンに決定されるものについて説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、擬似連チャンス目を仮停止させる擬似連演出パターンにおいても、いずれの擬似連チャンス目を仮停止させるかの決定割合が、大当り判定の有無に応じて異なるようにしてもよい。このような構成によれば、擬似連チャンス目が仮停止される擬似連演出パターンのときに、いずれの擬似連チャンス目が仮停止するかにも注目させることができる。
また、擬似連演出の種類として、例えば飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となった後に擬似連演出を実行する擬似連演出パターン等、擬似連演出パターンGEA〜GEC以外の擬似連演出パターンが用意されていてもよい。また、用意されている全ての擬似連演出パターンが擬似連チャンス目を仮停止させるものであってもよいし、用意されている全ての擬似連演出パターンが擬似連チャンス目を仮停止させないものであってもよい。このような構成によれば、擬似連演出の演出態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、擬似連種類パターン等の擬似連の種類に応じて変動中表示予告タイミングがそれぞれ異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば擬似連の種類が異なっていても、変動中表示予告タイミングが同一のものが含まれていてもよい。このような構成によれば、擬似連の演出に対応する変動中表示予告タイミングの態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、現在実行されている可変表示の可変表示結果が導出表示されるまでに、可変表示結果が「大当り」となる期待度に応じて、変動中表示エリア5Iでの表示態様が変化可能であり、その変化のタイミングが擬似連演出パターン等の擬似連の種類に応じて異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば先読み対象となった未だ実行されていない可変表示の保留に対応する可変表示が実行されて可変表示結果が導出表示されるまでに、その先読み対象となった保留の可変表示結果が「大当り」となる期待度に応じて、始動入賞記憶表示エリア5Hでの先読み対象の保留表示の表示態様が変化可能であってもよい。その場合、その変化のタイミングが、先読み対象の保留の可変表示が実行されるまで、あるいはその先読み対象の保留の可変表示が実行されて可変表示結果が導出表示されるまでの複数回の可変表示が実行される期間にわたって実行される連続演出の種類に応じて異なるものであってもよい。ここで、連続演出とは、例えば複数回の可変表示が実行される期間にわたって、通常時における演出とは異なる演出が継続して実行されるものである。例えば、連続演出としては、通常時の背景とは異なる背景が表示される演出や、通常時の飾り図柄とは異なる飾り図柄が可変表示される演出や、通常時の飾り図柄と同じ飾り図柄が可変表示されるものの、通常時の飾り図柄とは異なる飾り図柄が導出表示される演出等が考えられる。このような構成によれば、いずれの連続演出が実行されるかにも注目させることができる。
上記第1変形例では、変動中表示エリア5Iにおける表示部位の表示色を通常の表示態様である色から緑色や赤色に変化させる変動中表示予告を実行するものとして説明した。これに限定されず、変化させる色は任意であってよい。また、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる方法もこれに限定されず、変動中表示エリア5Iの形状を通常の表示態様から特殊表示態様に変化させるものであってもよい。また、例えば通常の表示態様である色から緑色に変化した後に、更に赤色に変化する等、一回の可変表示中に複数回にわたって複数段階に変化するものであってもよい。このような構成によれば、変動中表示予告の演出態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記第2変形例において、可変表示結果が「大当り」になると判定された保留記憶があったとしても、その可変表示が長い可変表示時間である場合には、一連演出の対象とはならないようにしてもよい。また、大当り遊技状態の終了後に所定数以内に可変表示結果が「大当り」となる保留記憶であれば、その保留記憶の変動パターンについては、可変表示時間が短くなるものが選択され得るようにしてもよい。このような構成によれば、一連演出の実行態様を多様化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図26のステップS436や図27(A)に示す擬似連演出設定処理、図26のステップS437や図28(A)に示す変動中表示予告設定処理、図25のステップS172や図29に示す可変表示中演出処理等を実行することにより、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPU等により、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンド等に基づき、図26のステップS436や図27(A)に示す擬似連演出設定処理、図26のステップS437や図28(A)に示す変動中表示予告設定処理、図25のステップS172や図29に示す可変表示中演出処理の一部又は全部を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路等に備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図26のステップS438にて決定した演出制御パターン等に応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9や装飾用LEDあるいは演出用点灯役物90といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組み合わせは、任意の組み合わせであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、1つめのコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つめのコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つめのコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つめのコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A 特別図柄表示装置、4B 特別図柄表示装置、5 画像表示装置、6A 普通入賞球装置、6B 普通可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L スピーカ、8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、11 主基板、12 演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 普通図柄表示器、21 ゲートスイッチ、22A 第1始動口スイッチ、22B 第2始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101 ROM、102 RAM、103 CPU、104 乱数回路、105 I/O、120 演出制御用CPU、121 ROM、122 RAM、123 表示制御部、124 乱数回路、125 I/O。

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段と、
    識別情報の可変表示に対応する特定表示を行う特定表示手段と、
    未だ開始されていない識別情報の可変表示について、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様で保留表示として表示する保留表示手段と、
    遊技媒体が入賞可能な第1の状態と該第1の状態よりも遊技媒体が入賞しにくいまたは入賞しない第2の状態とに変化可能となる可変入賞手段と、
    前記可変入賞手段が前記第1の状態になる頻度が高い高頻度状態と、該高頻度状態よりも前記可変入賞手段が前記第1の状態になる頻度が低い低頻度状態とに制御可能な状態制御手段とを備え、
    前記可変表示手段は、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに可変表示を所定回数実行する所定可変表示を実行可能であり、
    再可変表示の演出態様には、特定の組合せの識別情報を仮停止させた後に再可変表示を実行する第1態様と、特別表示を表示した後に再可変表示を実行する第2態様とが含まれ、
    前記第2態様の再可変表示において前記特別表示を表示する場合、識別情報の可変表示を通常態様よりも縮小させる縮小態様で表示し、
    再可変表示の演出態様に応じて、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
    前記特定表示は、前記有利状態に制御される期待度に応じて変化可能であり、
    再可変表示の演出態様と、再可変表示の実行回数とに応じて、前記特定表示の変化のタイミングが異なり、
    前記保留表示は、前記低頻度状態と前記高頻度状態とで前記保留表示として表示される表示態様の種類の数が異なり、
    前記保留表示として表示される表示態様の種類の数は、前記高頻度状態よりも前記低頻度状態の方が多いことを特徴とする遊技機。
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