以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hでは、例えば複数の表示部位において、非表示(透過色)と所定色表示(例えば青色表示や赤色表示など)とで変化させることなどにより、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを区別して特定可能に表示できればよい。なお、合計保留記憶数のみを特定可能に表示してもよい。また、特図保留記憶数を示す数字を表示してもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ31Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。図1に示す構成例では、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間や0.5秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「2」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。この実施の形態において、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄は、いずれも15R大当り図柄となり、特図ゲームにおける確定特別図柄として導出表示されたときには、15R大当り状態に制御される。
大当り図柄のうちで「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
大当り図柄のうちで「5」または「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。確変状態における時短制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時短制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
一例として、「5」または「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。
他の一例として、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。また、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御をともに継続させる。
確変制御とともに時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。さらに、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
「5」の数字を示す特別図柄は、第1確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第1確変大当り」と称される。「7」の数字を示す特別図柄は、第2確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第2確変大当り」と称される。なお、非確変大当り図柄「3」や第1確変大当り図柄「5」、および第2確変大当り図柄「7」は、一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。時短制御と高開放制御がともに行われている遊技状態を、高ベース状態ともいい、高ベース状態であることを高ベース中であるともいう。
パチンコ遊技機1では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、大当り遊技状態に制御されてラウンドが実行され、開放状態となった大入賞口に遊技球を入賞させて遊技者が多数の賞球を容易に得られるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。また、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態になりやすくなるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。その他にも、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となることや、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることといった、様々な遊技価値が付与されることがある。こうした所定の遊技価値が付与されるか否かは、例えば特図ゲームにおける可変表示結果となる確定大当り図柄といった、所定図柄の表示結果に応じて定められるものであればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、単独予告演出と、連続予告演出とがある。単独予告演出は、開始条件が成立した特図ゲームに対応して実行される飾り図柄の当該可変表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する予告演出である。連続予告演出は、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する予告演出である。連続予告演出が実行される複数回の可変表示のうちで最終の可変表示は、連続予告演出により可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示であり、連続予告演出による予告対象となる可変表示ともいう。連続予告演出が実行される場合には、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、特図ゲームの保留記憶情報などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。
この実施の形態では、予告演出の態様に基づいて予め複数種類に分類された予告演出種別が設けられている。各予告演出種別に応じた予告演出の態様としては、例えば所定のキャラクタ画像を表示するもの、演出画像を複数段階に切り替えて表示可能とするステップアップ表示を行うもの、スティックコントローラ31Aのトリガボタンやプッシュボタン31Bに対するボタン操作に応じて演出動作を切り替えるものなどがあればよい。また、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示を通常とは異なる表示態様に変更するもの、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を通常とは異なる飾り図柄に変更するもの、画像表示装置5の表示画面に表示される背景画像を通常とは異なる演出画像に変更するものなどがあってもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「非確変」であるともいう。こうして「非確変大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、この場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として第1確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態に制御されることが報知される。こうした飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」で「再抽選・昇格あり」となる場合に対応した「第1確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第1確変」であるともいう。再抽選演出や大当り中昇格演出のように、確変状態に制御されるか否かを報知するために実行される演出は、確変昇格演出ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。こうした飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」で「直当り」となる場合に対応した「第2確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第2確変」であるともいう。
なお、「直当り」とは、可変表示時間が経過したときに、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを直ちに(大当り遊技状態の開始前に)認識可能とするものである。これに対して、再抽選演出や大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、再抽選演出(例えば飾り図柄の再変動)が実行されて確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることが報知されたり、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることが報知される。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」である場合には、可変表示時間の経過時に、飾り図柄の可変表示結果として非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示され、「第1確変」の場合と同様に大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行される場合がある。さらに、飾り図柄の可変表示中にも、「第1確変」の場合と同様に再抽選演出が実行される場合がある。ただし、「非確変」の場合には、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行されても、確変状態に制御されることは報知されない。
確変状態や時短状態では、例えば「確変中」や「時短中」といった確変状態や時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態や時短状態であることを遊技者が認識できる演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
次に、パチンコ遊技機1の内部構成を説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別(飾り図柄の可変表示態様)を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「非確変大当り」を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第1確変大当り(再抽選・昇格あり)」を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第2確変大当り(直当り)」を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。なお、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図3(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定に用いる所定の決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)により、可変表示結果が「大当り」となる大当り遊技状態に制御すると決定される旨の判定がなされたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100HやコマンドB200Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされなかった場合の「入賞時大当り判定なし」を通知する一方で、コマンドB101HやコマンドB201Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされた場合の「入賞時大当り判定あり」を通知する。
コマンドC0XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵または外付けされた乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、ノーマルリーチを伴う変動パターンについては、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。その他の変動パターンについても、所定の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図10に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブル130におけるテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「第1確変」や「第2確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「第1確変」や「第2確変」などの大当り種別に割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、大当り種別に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「第1確変」や「第2確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。また、大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、例えば大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数や、時短状態において実行可能な特図ゲームの上限回数といった、可変表示結果が「大当り」となることなどに基づいて所定の遊技価値を付与するか否かの決定結果に対応した決定用データを含んでいてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方又は両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図9は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図9(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」である場合と「第1確変」及び「第2確変」のいずれかである場合とでは、変動パターン種別CA3−2、変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、例えば遊技状態が時短状態や確変状態で時短制御が行われているときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図12は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、連続予告種別決定用の乱数値SR1−1や連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2、データ設定変更用の乱数値SRのそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
連続予告種別決定用の乱数値SR1−1は、連続予告演出の態様(演出内容)に基づいて予め複数種類に分類された連続予告種別のうち一の連続予告種別を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2は、連続予告演出の具体的な態様(演出内容)に対応した連続予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「99」の範囲の値をとる。
単独予告種別決定用の乱数値SR2−1は、単独予告演出の態様(演出内容)に基づいて予め複数種類に分類された単独予告種別のうち一の単独予告種別を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「200」の範囲の値をとる。単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2は、単独予告演出の具体的な態様(演出内容)に対応した単独予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「333」の範囲の値をとる。
データ設定変更用の乱数値SR3は、連続予告種別決定テーブルTRC1や単独予告種別決定テーブルTSC1を構成するテーブルデータのうちで、連続予告種別や単独予告種別を決定するために用いられる決定用データとなるテーブルデータを選択するための設定を変更するときに用いられる乱数値であり、「1」〜「750」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
図13(A)は、ROM121に記憶される連続予告種別決定テーブルTRC1の構成例を示している。連続予告種別決定テーブルTRC1は、連続予告演出を実行するか否かや、実行する場合における連続予告種別を決定するために用いられるテーブルである。連続予告種別決定テーブルTRC1では、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCや、入賞時大当り判定フラグの状態(オフまたはオン)に応じて、連続予告種別決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が、連続予告演出を実行しない予告なし、あるいは、連続予告種別RCA〜RCCに対して、割り当てられている。図13(A)では、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCや入賞時大当り判定フラグの状態毎に、予告なしの決定結果や連続予告種別RCA〜RCCの決定結果に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した連続予告種別決定用の乱数値SR1−1と、連続予告種別決定テーブルTRC1にて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR1−1と合致する決定値や乱数値SR1−1が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは、連続予告種別RCA〜RCCのいずれかに決定する。連続予告種別決定テーブルTRC1では、個々の決定値が各連続予告種別RCA〜RCCに割り当てられるようにテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR1−1と決定値とを逐一比較することにより、乱数値SR1−1と合致する決定値が割り当てられた連続予告種別に決定できればよい。あるいは、連続予告種別決定テーブルTRC1では、各連続予告種別RCA〜RCCに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示すテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR1−1と各連続予告種別RCA〜RCCに割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値SR1−1が含まれる決定値範囲に対応する連続予告種別に決定できるようにしてもよい。
ここで、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCは、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成するテーブルデータのうちで、連続予告種別を決定するために用いる決定用データとなるテーブルデータを選択するための設定である。すなわち、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成する複数種類のテーブルデータから異なるテーブルデータが選択され、連続予告種別などを決定するための決定用データとして用いられる。
また、入賞時大当り判定フラグは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1始動入賞時や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2始動入賞時に、主基板11の側で抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容に応じて、オン状態にセットされる。すなわち、入賞時大当り判定フラグがオンであるときには、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに保留記憶情報が記憶されて保留されている可変表示のうちに、その表示結果が「大当り」となるものがある。このように、入賞時大当り判定フラグは、可変表示結果が「大当り」となる可変表示が保留されているか否かを示すものである。
図13(B)は、連続予告種別RCA〜RCCのそれぞれに分類される連続予告演出における演出動作の態様(演出内容)の共通点を示している。連続予告種別RCAには、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位での表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる「保留表示変化」により、複数回の可変表示にわたり可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する連続予告演出が含まれるように分類される。連続予告種別RCBには、飾り図柄の可変表示において最終停止されるものを、通常時における飾り図柄とは異なる特殊な飾り図柄に変化させる「特殊最終停止図柄」により、複数回の可変表示にわたり可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する連続予告演出が含まれるように分類される。連続予告種別RCCには、飾り図柄の可変表示中などにおいて表示される背景画像を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させる「背景画像変化」により、複数回の可変表示にわたり可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する連続予告演出が含まれるように分類される。
なお、図13(B)に示す連続予告種別の設定に限定されず、連続予告演出となる演出動作の態様(演出内容)に対する一定の観点に基づいて、いずれかの連続予告種別に分類されるような任意の設定であればよい。こうした連続予告演出の分類は、遊技者がみて複数種類の連続予告種別のうちいずれに含まれる連続予告演出であるかを認識できる任意のものであればよい。一例として、画像表示装置5の画面上における表示態様を変化させる演出動作であるか、スピーカ8L、8Rから所定の効果音や音声を出力させる演出動作であるか、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定の点灯部材における点灯態様を変化させる演出動作であるか、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させる演出動作であるかといった、演出動作を実行する演出装置の相違などに応じて、複数種類の連続予告種別のいずれかに分類されるようにしてもよい。
連続予告種別決定テーブルTRC1では、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかにかかわらず、予告なしの決定結果に対して決定値が割り当てられている。そして、入賞時大当り判定フラグの状態が同一(オフまたはオンのいずれか)であれば、予告なしの決定結果に対する決定値の割当て個数は同じになっている。すなわち、連続予告演出を実行しないことを示す予告なしの決定結果には、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCにかかわらず共通の決定値が割り当てられている。
その一方で、連続予告種別決定テーブルTRC1では、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて、各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、連続予告種別決定テーブルTRC1において、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのそれぞれに対応して予め複数種類が用意されたテーブルデータでは、各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが互いに異なっている。そして、各連続予告種別RCA〜RCCについて、入賞時大当り判定フラグがオフであるときに割り当てられる決定値の個数と、入賞時大当り判定フラグがオンであるときに割り当てられる決定値の個数との割合(比率)は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて異なっている。そのため、各連続予告種別RCA〜RCCに分類される連続予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて異なるものとなる。
このように、連続予告種別決定テーブルTRC1には、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCに応じて構成されたテーブルデータが含まれている。そして、連続予告種別決定用データ設定を変更することにより、連続予告種別の決定に用いられる決定用データを、複数種類の連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択することができる。
図14(A)は、ROM121に記憶される単独予告種別決定テーブルTSC1の構成例を示している。単独予告種別決定テーブルTSC1は、単独予告演出を実行するか否かや、実行する場合における単独予告種別を決定するために用いられるテーブルである。単独予告種別決定テーブルTSC1では、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCや、特図表示結果(「ハズレ」または「大当り」)に応じて、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が、単独予告演出を実行しない予告なし、あるいは、単独予告種別SCA〜SCCに対して、割り当てられている。図14(A)では、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCや特図表示結果毎に、予告なしの決定結果や単独予告種別SCA〜SCCの決定結果に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した単独予告種別決定用の乱数値SR2−1と、単独予告種別決定テーブルTSC1にて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR2−1と合致する決定値や乱数値SR2−1が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは、単独予告種別SCA〜SCCのいずれかに決定する。単独予告種別決定テーブルTSC1では、個々の決定値が各単独予告種別SCA〜SCCに割り当てられるようにテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR2−1と決定値とを逐一比較することにより、乱数値SR2−1と合致する決定値が割り当てられた単独予告種別に決定できればよい。あるいは、単独予告種別決定テーブルTSC1では、各単独予告種別SCA〜SCCに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示すテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR2−1と各単独予告種別SCA〜SCCに割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値SR2−1が含まれる決定値範囲に対応する単独予告種別に決定できるようにしてもよい。
ここで、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCは、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成するテーブルデータのうちで、単独予告種別を決定するために用いる決定用データとなるテーブルデータを選択するための設定である。すなわち、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成する複数種類のテーブルデータから異なるテーブルデータが選択され、単独予告種別などを決定するための決定用データとして用いられる。
図14(B)は、単独予告種別SCA〜SCCのそれぞれに分類される単独予告演出における演出動作の態様(演出内容)の共通点を示している。単独予告種別SCAには、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の画面上に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ表示」により、開始条件(第1開始条件または第2開始条件)が成立した特図ゲームに対応する今回の可変表示(当該可変表示)において可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する単独予告演出が含まれるように分類される。単独予告種別SCBには、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の画面上に予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させること、あるいは遊技領域の内部または外部に設けられた演出用の可動部材を所定の順番に従って動作態様を切り替えて動作させることなどを含む「ステップアップ動作」により、当該可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する単独予告演出が含まれるように分類される。単独予告種別SCCには、飾り図柄の可変表示中にボタン操作促進演出となる所定の演出動作を行い、所定の操作有効期間内に遊技者による操作行為が検出されたことに応じて各種の演出動作を実行する「ボタン操作」により、当該可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する単独予告演出が含まれるように分類される。
なお、図14(B)に示す単独予告種別の設定に限定されず、単独予告演出となる演出動作の態様(演出内容)に対する一定の観点に基づいて、いずれかの単独予告種別に分類されるような任意の設定であればよい。こうした単独予告演出の分類は、遊技者がみて複数種類の単独予告種別のうちいずれに含まれる単独予告演出であるかを認識できる任意のものであればよい。一例として、画像表示装置5の画面上における表示態様を変化させる演出動作であるか、スピーカ8L、8Rから所定の効果音や音声を出力させる演出動作であるか、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定の点灯部材における点灯態様を変化させる演出動作であるか、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させる演出動作であるかといった、演出動作を実行する演出装置の相違などに応じて、複数種類の単独予告種別のいずれかに分類されるようにしてもよい。
単独予告種別決定テーブルTSC1では、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかにかかわらず、予告なしの決定結果に対して決定値が割り当てられている。そして、特図表示結果が同一(「ハズレ」または「大当り」のいずれか)であれば、予告なしの決定結果に対する決定値の割当て個数は同じになっている。すなわち、単独予告演出を実行しないことを示す予告なしの決定結果には、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCにかかわらう共通の決定値が割り当てられている。
その一方で、単独予告種別決定テーブルTSC1では、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて、各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、単独予告種別決定テーブルTSC1において、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのそれぞれに対応して予め複数種類が用意されたテーブルデータでは、各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが互いに異なっている。そして、各単独予告種別SCA〜SCCについて、特図表示結果が「ハズレ」であるときに割り当てられる決定値の個数と、特図表示結果が「大当り」であるときに割り当てられる決定値の個数との割合(比率)は、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて異なっている。そのため、各単独予告種別SCA〜SCCに分類される単独予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)は、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて異なるものとなる。
このように、単独予告種別決定テーブルTSC1には、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCに応じて構成されたテーブルデータが含まれている。そして、単独予告種別決定用データ設定を変更することにより、単独予告種別の決定に用いられる決定用データを、複数種類の単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択することができる。
図15(A)は、ROM121に記憶される連続予告パターン決定テーブルTPR1の構成例を示している。連続予告パターン決定テーブルTPR1は、連続予告演出を実行する場合に、その具体的な演出動作の態様(演出内容)に対応した連続予告パターンを決定するために用いられるテーブルである。連続予告パターン決定テーブルTPR1では、連続予告種別RCA〜RCCや、入賞時大当り判定フラグの状態(オフまたはオン)に応じて、予め複数パターンが用意された連続予告パターンに、連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図15(A)では、連続予告種別RCA〜RCCや入賞時大当り判定フラグの状態毎に、連続予告パターンの決定結果に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2と、連続予告パターン決定テーブルTPR1にて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR1−2と合致する決定値や乱数値SR1−2が含まれる決定値範囲に対応して、複数種類の連続予告パターンのいずれかに決定する。連続予告パターン決定テーブルTPR1では、個々の決定値が各連続予告パターンに割り当てられるようにテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR1−2と決定値とを逐一比較することにより、乱数値SR1−2と合致する決定値が割り当てられた連続予告パターンに決定できればよい。あるいは、連続予告パターン決定テーブルTPR1では、各連続予告パターンに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示すテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR1−2と各連続予告パターンに割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値SR1−2が含まれる決定値範囲に対応する連続予告パターンに決定できるようにしてもよい。
図15(B)は、各連続予告パターンに対応した予告演出における具体的な演出動作の態様(演出内容)を示している。連続予告種別RCAに分類される複数種類の連続予告パターンPRA1〜PRA3では、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示を変化させるという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、具体的に保留表示を変化させる態様は、各連続予告パターンPRA1〜PRA3で異なっている。連続予告種別RCBに分類される複数種類の連続予告パターンPRB1〜PRB3では、飾り図柄の可変表示において最終停止されるものを特殊な飾り図柄に変化させるという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、具体的に停止表示指せる飾り図柄の態様は、各連続予告パターンPRB1〜PRB3で異なっている。連続予告種別RCCに分類される複数種類の連続予告パターンPRC1〜PRC3では、背景画像を変化させるという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、具体的に背景画像を表示させる態様は、各連続予告パターンPRC1〜PRC3で異なっている。このように、複数種類の連続予告パターンにそれぞれ対応した連続予告演出の態様は、所定の共通点(共通態様)に基づいて、複数種類の連続予告種別に分類されている。
連続予告パターン決定テーブルTPR1では、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかにかかわらず、連続予告種別の決定結果などに応じて、複数種類の連続予告パターンに決定値が割り当てられている。したがって、連続予告種別の決定に用いられる決定用データにかかわらず、連続予告パターン決定テーブルTPR1を構成する共通のテーブルデータを用いて、複数種類の連続予告パターンのうちいずれかに決定することで、連続予告演出の態様を決定することができる。
連続予告パターン決定テーブルTPR1では、入賞時大当り判定フラグの状態(オフまたはオン)に応じて、各連続予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせることにより、連続予告パターンに対応する連続予告演出が実行されたときの大当り信頼度を、単一の連続予告種別に含まれる複数種類の連続予告パターン毎に異ならせることができる。例えば、入賞時大当り判定フラグがオフである場合に決定値の割当てが少なく、入賞時大当り判定フラグがオンである場合に決定値の割当てが多い連続予告パターンは、入賞時大当り判定フラグがオフである場合に決定値の割当てが多く、入賞時大当り判定フラグがオンである場合に決定値の割当てが少ない連続予告パターンよりも、予告対象となる可変表示における表示結果が「大当り」となる可能性が高く、大当り信頼度が高くなる。
図16(A)は、ROM121に記憶される単独予告パターン決定テーブルTPS1の構成例を示している。単独予告パターン決定テーブルTPS1は、単独予告演出を実行する場合に、その具体的な演出動作の態様(演出内容)に対応した単独予告パターンを決定するために用いられるテーブルである。単独予告パターン決定テーブルTPS1では、単独予告種別SCA〜SCCや、特図表示結果(「ハズレ」または「大当り」)に応じて、予め複数パターンが用意された単独予告パターンに、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図16(A)では、単独予告種別SCA〜SCCや特図表示結果毎に、単独予告パターンの決定結果に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2と、単独予告パターン決定テーブルTPS1にて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR2−2と合致する決定値や乱数値SR2−2が含まれる決定値範囲に対応して、複数種類の単独予告パターンのいずれかに決定する。単独予告パターン決定テーブルTPS1では、個々の決定値が各単独予告パターンに割り当てられるようにテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR2−2と決定値とを逐一比較することにより、乱数値SR2−2と合致する決定値が割り当てられた単独予告パターンに決定できればよい。あるいは、単独予告パターン決定テーブルTPS1では、各単独予告パターンに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示すテーブルデータが設定され、演出制御用CPU120が乱数値SR2−2と各単独予告パターンに割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値SR2−2が含まれる決定値範囲に対応する単独予告パターンに決定できるようにしてもよい。
図16(B)は、各単独予告パターンに対応した予告演出における具体的な演出動作の態様(演出内容)を示している。単独予告種別SCAに分類される複数種類の単独予告パターンPSA1〜PSA3では、飾り図柄の可変表示中にキャラクタ画像を表示させるという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、表示させるキャラクタ画像の種類や表示するキャラクタ数といった具体的な表示態様は、各単独予告パターンPSA1〜PSA3で異なっている。単独予告種別SCBに分類される複数種類の単独予告パターンPSB1〜PSB3では、飾り図柄の可変表示中にステップアップ動作を行うという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、ステップアップ動作の段階数(ステップ数)といった具体的な動作態様は、各単独予告パターンPSB1〜PSB3で異なっている。単独予告種別SCCに分類される複数種類の単独予告パターンPSC1〜PSC3では、ボタン操作の検出時に所定のメッセージを報知するという演出動作の態様(演出内容)において共通する一方で、報知されるメッセージの内容といった具体的な演出態様は、各単独予告パターンPSC1〜PSC3で異なっている。このように、複数種類の単独予告パターンにそれぞれ対応した単独予告演出の態様は、所定の共通点(共通態様)に基づいて、複数種類の単独予告種別に分類されている。
単独予告パターン決定テーブルTPS1では、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかにかかわらず、単独予告種別の決定結果などに応じて、複数種類の単独予告パターンに決定値が割り当てられている。したがって、単独予告種別の決定に用いられる決定用データにかかわらず、単独予告パターン決定テーブルTPS1を構成する共通のテーブルデータを用いて、複数種類の単独予告パターンのうちいずれかに決定することで、単独予告演出の態様を決定することができる。
単独予告パターン決定テーブルTPS1では、特図表示結果(「ハズレ」または「大当り」)に応じて、各単独予告パターンに対する決定値の割当てを異ならせることにより、単独予告パターンに対応する単独予告演出が実行されたときの大当り信頼度を、単一の単独予告種別に含まれる複数種類の単独予告パターン毎に異ならせることができる。例えば、特図表示結果が「ハズレ」である場合に決定値の割当てが少なく、特図表示結果が「大当り」である場合に決定値の割当てが多い単独予告パターンは、特図表示結果が「ハズレ」である場合に決定値の割当てが多く、特図表示結果が「大当り」である場合に決定値の割当てが少ない単独予告パターンよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、大当り信頼度が高くなる。
図17は、ROM121に記憶される連続予告種別設定変更決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、連続予告種別設定変更決定テーブルとして、図17(A)に示す連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1と、図17(B)に示す連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2とが、予め用意されている。連続予告種別設定変更決定テーブルは、連続予告種別の決定に用いられる決定用データの選択設定を、設定変更条件の成立に応じて変更するために用いられるテーブルである。この実施の形態では、特図ゲームの実行回数(変動回数)が所定回数に達したときに、連続予告種別を決定するために用いる決定用データの設定変更条件が成立するものとし、その回数を複数種類のうちいずれかに設定できるものとする。連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1は、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したことで使用テーブルとして選択される。連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2は、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したことで使用テーブルとして選択される。
各連続予告種別設定変更決定テーブルTMR1、TMR2では、変更前の連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRC毎に、次回設定変更条件と、変更後の連続予告種別決定用データ設定に対して、データ設定変更用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図17(A)及び(B)では、変更前の連続予告種別決定用データ設定毎に、次回設定変更条件や変更後の連続予告種別決定用データ設定に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出したデータ設定変更用の乱数値SR3と、使用テーブルに選択した連続予告種別設定変更決定テーブルTMR1、TMR2のいずれかにて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR3と合致する決定値や乱数値SR3が含まれる決定値範囲に対応して、次回設定変更条件や変更後の連続予告種別決定用データ設定を決定できればよい。
連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1と連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2とでは、次回設定変更条件や変更後の連続予告種別決定用データ設定に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、互いに異なる割合で次回設定変更条件や変更後の連続予告種別決定用データ設定を決定することができる。変更後の設定が連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成する複数種類のテーブルデータのうち、異なるテーブルデータが選択されて連続予告種別などを決定するための決定用データとして用いられる。したがって、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したのが、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときであるか、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときであるかに応じて、互いに異なる割合で連続予告種別を決定するための決定用データが選択される。
図18は、ROM121に記憶される単独予告種別設定変更決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、単独予告種別設定変更決定テーブルとして、図18(A)に示す単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1と、図18(B)に示す単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS2とが、予め用意されている。単独予告種別設定変更決定テーブルは、単独予告種別の決定に用いられる決定用データの選択設定を、設定変更条件の成立に応じて変更するために用いられるテーブルである。この実施の形態では、特図ゲームの実行回数(変動回数)が所定回数に達したときに、単独予告種別を決定するための設定変更条件が成立するものとし、その回数を複数種類のうちいずれかに設定できるものとする。単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1は、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したことで使用テーブルとして選択される。単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS2は、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したことで使用テーブルとして選択される。
各単独予告種別設定変更決定テーブルTMS1、TMS2では、変更前の単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSC毎に、次回設定変更条件と、変更後の単独予告種別決定用データ設定に対して、データ設定変更用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図18(A)及び(B)では、変更前の単独予告種別決定用データ設定毎に、次回設定変更条件や変更後の単独予告種別決定用データ設定に対して割り当てられた決定値の個数と、それに応じた決定割合とを示している。
演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出したデータ設定変更用の乱数値SR3と、使用テーブルに選択した単独予告種別設定変更決定テーブルTMS1、TMS2のいずれかにて割り当てられた決定値とを比較し、乱数値SR3と合致する決定値や乱数値SR3が含まれる決定値範囲に対応して、次回設定変更条件や変更後の単独予告種別決定用データ設定を決定できればよい。
単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1と単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS2とでは、次回設定変更条件や変更後の単独予告種別決定用データ設定に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、互いに異なる割合で次回設定変更条件や変更後の単独予告種別決定用データ設定を決定することができる。変更後の単独予告種別決定用データ設定が単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成する複数種類のテーブルデータのうち、異なるテーブルデータが選択されて単独予告種別などを決定するための決定用データとして用いられる。したがって、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したのが、第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときであるか、第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときであるかに応じて、互いに異なる割合で単独予告種別を決定するための決定用データが選択される。
その他にも、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用の可動部材など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンや、予告演出制御パターンなどが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、連続予告演出や単独予告演出といった各種の予告演出を実行するために予め複数パターンが用意された連続予告パターンや単独予告パターンのそれぞれに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、遊技者の操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
図19(A)は、各種の演出制御パターンの構成例を示している。図19(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切替タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用の可動部材における動作態様を示す演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図19(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば連続予告演出や単独予告演出といった予告演出の実行を開始するときなどに、連続予告パターンや単独予告パターンの決定結果に対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。
その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体、演出用の可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図20に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図20に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドやコントローラセンサユニット35Aまたはプッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図21のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図21に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図22は、特別図柄プロセス処理として、図21に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図23及び図24は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図23のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図24のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図23に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1特図保留記憶数(第1保留記憶数カウント値)と第2特図保留記憶数(第2保留記憶数カウント値)とを加算した合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図23に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図23に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図23に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図23に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図25は、図24のステップS220にて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図22のステップS110、図26)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、大当り種別の決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したと検出されたときには、CPU103がステップS220の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1であるか否かを、予め特定する。これにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより連続予告演出を実行するか否かなどを決定することができる。
図25に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS401)。このとき、第1始動入賞口を通過した遊技球が検出された第1始動入賞に基づき始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS401;「1」)、図24のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS402)。
例えば、ステップS402の処理では、図7に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS218にて抽出された乱数値MR1に応じた特図表示結果が「大当り」であるか否かが判定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130にて割当てられた決定値とを比較し、乱数値MR1と合致する決定値や乱数値MR1が含まれる決定値範囲に対応して、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかを判定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果を特定すればよい。あるいは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、特図表示結果決定テーブル130を構成する複数種類のテーブルデータのいずれかを参照して、特図表示結果を特定してもよい。こうしたステップS401の処理により、図24のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲内であるか否かが判定される。
ステップS402にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS402;Yes)、第1始動入賞時に「入賞時大当り判定あり」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB101H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS403)、入賞時乱数値判定処理を終了する。ステップS402にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS402;No)、第1始動入賞時に「入賞時大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS404)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS401にて始動口バッファ値が「2」である場合にも(ステップS401;「2」)、ステップS402と同様に、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS405)。
ステップS405にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS405;Yes)、第2始動入賞時に「入賞時大当り判定あり」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB201H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS406)、入賞時乱数値判定処理を終了する。ステップS405にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS405;No)、第2始動入賞時に「入賞時大当り判定なし」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS407)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
以上のような入賞時乱数値判定処理が実行されることにより、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1始動入賞時や、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2始動入賞時に、特図表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図22に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「第1確変」や「第2確変」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、15R大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図26は、図22のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。なお、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかにかかわらず、各遊技球の入賞順に従って、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとが実行されるようにしてもよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」と「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部151に設けられた確変フラグや時短フラグの状態(オフまたはオン)に応じて、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかを特定し、特定された遊技状態に応じて、特図表示結果決定テーブル130を構成するテーブルデータのうちで、特図表示結果を決定するために用いるテーブルデータが選択されればよい。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合(確率)で、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するとの決定を行うことができる。ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」や「第1確変」、「第2確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値と比較して、大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「第1確変」であれば「1」とし、「第2確変」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」とする決定結果に応じて、第1確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第2確変」とする決定結果に応じて、第2確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図27は、図22のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、時短状態や確変状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、遊技状態が高ベース中ではない場合には(ステップS264;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。これに対して、遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを選択してセットする(ステップS266)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。ここで、ステップS267の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS265にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、またはステップS266にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを参照して変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定する。このときには、変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とするか「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS269の処理では、ステップS267における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図28は、図22のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短制御や高開放制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。そして、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS304の処理では、例えば時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
図29は、図22のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図22に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられた時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「第1確変」と判定された場合と、大当り種別が「第2確変」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第2確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図30のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図30に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図31は、コマンド解析処理として、図30のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介した主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS151;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS151にて受信コマンドがある場合には(ステップS151;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS152)。そして、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるときには(ステップS152;Yes)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ194に設けられた変動パターンバッファに格納することなどにより、変動パターンを記憶させる(ステップS153)。ステップS153の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS152にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドではない場合には(ステップS152;No)、その受信コマンドは可変表示結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS154)。そして、受信コマンドが可変表示結果通知コマンドであるときには(ステップS154;Yes)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ194に設けられた可変表示結果バッファに格納することなどにより、特図表示結果等の可変表示結果を記憶させる(ステップS155)。ステップS155の処理にて可変表示結果通知コマンドのEXTデータを可変表示結果バッファに格納すれば、特図表示結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかの事前決定結果とともに、特図表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別の決定結果を、記憶させることができる。ステップS155の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS154にて受信コマンドが可変表示結果通知コマンドではない場合には(ステップS154;No)、その受信コマンドは第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS156)。そして、受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS156;Yes)、第1始動入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS157)。例えば、ステップS157の処理において、画像表示装置5の画面上に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1始動入賞の発生による第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。また、演出制御基板12の側において第1特図保留記憶数を特定可能とするために、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられた第1特図保留カウンタの格納値である第1特図保留カウント値を、第1始動口入賞指定コマンドを受信したことに対応して1加算するように更新してもよい。この第1特図保留カウント値は、例えば第1変動開始コマンドを受信したことなどに対応して1減算するように更新されればよい。
ステップS156にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS156;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS158)。そして、受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS158;Yes)、第2始動入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS159)。例えば、ステップS159の処理において、画像表示装置5の画面上に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2始動入賞の発生による第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。また、演出制御基板12の側において第2特図保留記憶数を特定可能とするために、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられた第2特図保留カウンタの格納値である第2特図保留カウント値を、第2始動口入賞指定コマンドを受信したことに対応して1加算するように更新してもよい。この第2特図保留カウント値は、例えば第2変動開始コマンドを受信したことになどに対応して1減算するように更新されればよい。
ステップS157、S159の処理のいずれかを実行した後には、例えば演出制御バッファ設定部194などに設けられた連続予告判定バッファの格納値である連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS160)。連続予告判定バッファには、「入賞時大当り判定あり」が通知されたときに、始動入賞後の特図保留記憶数(合計保留記憶数や第2特図保留記憶数など)が設定され、連続予告演出の実行が開始されなければ、そのバッファ値が「0」になるまで、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1減算されるように更新される。したがって、連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには、保留データのうちに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定された可変表示に対応するものが含まれている。
ステップS160にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS160;No)、ステップS151の処理に戻る。これに対して、連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS160;Yes)、例えば第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、「入賞時大当り判定あり」が通知されたか否かを判定する(ステップS161)。このとき、「入賞時大当り判定なし」が通知された場合には(ステップS161;No)、ステップS151の処理に戻る。これに対して、「入賞時大当り判定あり」が通知された場合には(ステップS161;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた入賞時大当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS162)。また、連続予告判定バッファには、始動入賞後の特図保留記憶数をセットしてから(ステップS163)、ステップS151の処理に戻る。
ステップS163の処理では、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれを受信したかに応じた特図保留記憶数を、連続予告判定バッファにセットすればよい。例えば、図26に示した特別図柄通常処理などにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、始動入賞後の合計保留記憶数を連続予告判定バッファ値として設定する一方で、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、始動入賞後の第2特図保留記憶数を連続予告判定バッファ値として設定すればよい。これにより、「入賞時大当り判定あり」とされた保留データに基づく可変表示が実行されるまでの可変表示回数を、連続予告判定バッファ値から特定することができる。
なお、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかにかかわらず、各遊技球の入賞順に従って特図ゲームが実行される場合には、ステップS163の処理において、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれを受信したかにかかわらず、合計保留記憶数を連続予告判定バッファにセットすればよい。
ステップS158にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS158;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS164)、ステップS151の処理に戻る。
ステップS160にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときに、その連続予告判定バッファ値が第1特図を用いた特図ゲームの保留データに対応するものであれば、第2始動口入賞指定コマンドを受信したことに対応して、連続予告判定バッファ値を1加算するように更新してもよい。すなわち、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した後に第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しても、第2始動入賞口における始動入賞に基づく特図ゲームが先に実行されることになる。そのため、連続予告判定バッファ値が第1特図を用いた特図ゲームの保留データに対応する保留位置(保留番号)を示しているときに、第2始動入賞口における始動入賞が発生した場合には、連続予告判定バッファ値と「入賞時大当り判定あり」が通知された保留データに対応する特図ゲームが実行される順番とが相違してしまうおそれがある。そこで、第2始動口入賞指定コマンドの受信に対応して連続予告判定バッファ値を1加算するように更新することで、こうした相違の発生を防止できる。なお、連続予告判定バッファ値が第2特図を用いた特図ゲームの保留データに対応するものである場合には、このような相違は発生しないから、連続予告判定バッファ値の更新は不要である。
また、連続予告演出の実行中に第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、その連続予告演出による予告対象となる可変表示が第1特図を用いた特図ゲームに対応するものであれば、連続予告演出の残り実行回数を1加算するように更新してもよい。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、連続予告演出による予告対象となる可変表示に食い違いが生じることを防止できる。
なお、連続予告判定バッファ値が第1特図を用いた特図ゲームの保留データに対応するものであるか否かや、連続予告演出による予告対象となる可変表示が第1特図を用いた特図ゲームに対応するものであるか否かは、第2特図保留記憶数を用いて特定することができる。例えば、連続予告判定バッファ値が第2特図保留記憶数よりも大きい場合には、第1特図を用いた特図ゲームの保留データに対応するものとなっている。また、連続予告演出の残り実行回数が第2特図保留記憶数よりも大きい場合には、連続予告演出による予告対象となる可変表示が第1特図を用いた特図ゲームに対応するものとなっている。
図32は、演出制御プロセス処理として、図30のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図33は、図32のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS431)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS431;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS432)。
ステップS432にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS432;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS433)。一例として、ステップS433の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS432にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS432;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS434)。一例として、ステップS434の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS431にて特図表示結果が「ハズレ」ではなく「大当り」であると判定されたときには(ステップS431;No)、確変昇格演出を実行するための設定が行われる(ステップS435)。例えば、ステップS435の処理では、大当り種別が「非確変」や「第1確変」である場合に、再抽選決定テーブルや大当り中昇格決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定する。また、例えば再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS435での設定に続いて、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS436)。一例として、ステップS436の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「第1確変」または「第2確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「第1確変」でステップS435において大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときや、大当り種別が「第2確変」であるときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」である場合であっても、ステップS435において大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにする。
ステップS433、S434、S436の処理のいずれかを実行した後には、データ設定変更処理(ステップS437)、連続予告演出設定処理(ステップS438)、単独予告演出設定処理(ステップS439)を、順次に実行する。加えて、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、それぞれの可変表示演出を実行するときに仮停止表示させる飾り図柄を決定するための処理が実行されればよい。
続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS440)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS438の連続予告演出設定処理で決定された連続予告パターンや、ステップS439の単独予告演出設定処理で決定された単独予告パターンなどに対応して、予告演出を実行するために複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。
ステップS440の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS441)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS442)。このときには、例えばステップS440にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS443)、可変表示開始設定処理を終了する。
図34は、図33のステップS437にて実行されるデータ設定変更処理の一例を示すフローチャートである。図34に示すデータ設定変更処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS511)。一例として、演出制御用CPU120は、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、演出制御カウンタ設定部193などに設けられた連続予告用可変表示カウンタの格納値である連続予告用可変表示カウント値を、1加算するように更新する。そして、既に設定された連続予告種別に対応する設定変更条件となる特図ゲームの実行回数(変動回数)を、連続予告用可変表示カウント値と比較することで、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したか否かを判定すればよい。このときには、連続予告用可変表示カウント値が設定変更条件の変動回数以上であれば設定変更条件が成立したと判定する一方、設定変更条件の変動回数未満であれば設定変更条件が成立していないと判定すればよい。なお、パチンコ遊技機1の電源投入時などでは、図30に示すステップS71の初期化処理などにより、連続予告種別に対応する設定変更条件や連続予告種別決定用データ設定について、所定の初期設定が行われるようにすればよい。
ステップS511にて連続予告種別に対応する設定変更条件が成立している場合には(ステップS511;Yes)、連続予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS512)。一例として、演出制御フラグ設定部191などには連続予告演出の実行中であるときにオン状態となる連続予告実行中フラグを設けておく。そして、ステップS512の処理では、連続予告実行中フラグがオンであれば連続予告演出を実行中であると判定する一方、連続予告実行中フラグがオフであれば連続予告演出を実行中ではないと判定すればよい。他の一例として、演出制御カウンタ設定部193などに連続予告演出の残り実行回数をカウントするための連続予告残回数カウンタを設けてもよい。連続予告残回数カウンタには、連続予告演出の実行が開始されるときに、その連続予告演出の対象となる可変表示が実行されるまでの残り可変表示回数に対応するカウント初期値が設定され、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、その格納値である連続予告残回数カウント値が1減算されるように更新されればよい。そして、ステップS512の処理では、連続予告残回数カウント値が「1」以上であれば連続予告演出を実行中であると判定する一方、連続予告残回数カウント値が「0」であれば連続予告演出を実行中ではないと判定すればよい。
ステップS512にて連続予告演出を実行中ではない場合には(ステップS512;No)、主基板11から伝送された変動開始コマンドが第1変動開始コマンドであるか第2変動開始コマンドであるかを判定する(ステップS513)。そして、第1変動開始コマンドが伝送されたときには(ステップS513;「第1」)、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されることに対応して、連続予告種別を決定する際の設定などを変更するための使用テーブルとして、連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1を選択してセットする(ステップS514)。これに対して、第2変動開始コマンドが伝送されたときには(ステップS513;「第2」)、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されることに対応して、連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2を選択し、使用テーブルとしてセットする(ステップS515)。
ステップS514、S515の処理のいずれかを実行した後には、変更前の設定が連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかを特定する(ステップS516)。一例として、演出制御バッファ設定部194には、連続予告種別決定用データ設定を記憶するための連続予告用設定バッファが設けられていればよい。そして、ステップS516の処理では、演出制御バッファ設定部194から連続予告用設定バッファ値を読み出すことにより、変更前の設定を特定できればよい。
続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、データ設定変更用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS517)。その後、ステップS516にて特定された変更前の設定と、ステップS517にて抽出した乱数値SR3とに基づき、使用テーブルとしてセットした連続予告種別設定変更決定テーブルを参照することにより、変更後の設定などを決定する(ステップS518)。なお、変更前と変更後の設定が同一である場合には、連続予告種別決定用データ設定の変更が行われないことになる。また、ステップS518の処理により、連続予告種別に対応する新たな設定変更条件となる次回設定変更条件も決定される。
こうして決定された次回設定変更条件を、連続予告種別に対応する新たな設定変更条件としてセットする(ステップS519)。また、例えば連続予告用設定バッファ値を更新することなどにより、変更後の連続予告種別決定用データ設定を記憶させる(ステップS520)。このようにして連続予告種別決定用データ設定を変更することで、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成する複数種類のテーブルデータのうちから、連続予告種別などを決定するための決定用データとなるものが選択される。すなわち、連続予告種別に対応する設定変更条件は、連続予告種別などの決定に用いる決定用データを新たに選択するための連続予告用選択条件となる。
ステップS511にて連続予告種別に対応する設定変更条件が成立していないときや(ステップS511;No)、ステップS512にて連続予告演出が実行中であるとき(ステップS512;Yes)、あるいはステップS520の処理を実行した後には、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS521)。このように、ステップS512にて連続予告演出が実行中であるときには、ステップS513〜S520の処理が実行されず、連続予告種別決定用データ設定の変更が制限される。
ステップS521の処理を実行するための一例として、演出制御用CPU120は、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、演出制御カウンタ設定部193などに設けられた単独予告用可変表示カウンタの格納値である単独予告用可変表示カウント値を、1加算するように更新する。そして、既に設定された単独予告種別に対応する設定変更条件となる特図ゲームの実行回数(変動回数)を、単独予告用可変表示カウント値と比較することで、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したか否かを判定すればよい。このときには、単独予告用可変表示カウント値が設定変更条件の変動回数以上であれば設定変更条件が成立したと判定する一方、設定変更条件の変動回数未満であれば設定変更条件が成立していないと判定すればよい。なお、パチンコ遊技機1の電源投入時などでは、図30に示すステップS71の初期化処理などにより、単独予告種別に対応する設定変更条件や単独予告種別決定用データ設定について、所定の初期設定が行われるようにすればよい。
ステップS521にて単独予告種別に対応する設定変更条件が成立していない場合には(ステップS521;No)、データ設定変更処理を終了する。これに対して、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立している場合には(ステップS521;Yes)、連続予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS522)。このとき、連続予告演出を実行中であれば、データ設定変更処理を終了する。このように、連続予告演出が実行中であるときには、ステップS523〜S530の処理が実行されず、単独予告種別決定用データ設定の変更が制限される。
ステップS522にて連続予告演出を実行中ではない場合には(ステップS522;No)、主基板11から伝送された変動開始コマンドが第1変動開始コマンドであるか第2変動開始コマンドであるかを判定する(ステップS523)。そして、第1変動開始コマンドが伝送されたときには(ステップS523;「第1」)、単独予告種別を決定する際の設定などを変更するための使用テーブルとして、単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1を選択してセットする(ステップS524)。これに対して、第2変動開始コマンドが伝送されたときには(ステップS523;「第2」)、単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS2を選択し、使用テーブルとしてセットする(ステップS525)。
ステップS524、S525の処理のいずれかを実行した後には、変更前の設定が単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかを特定する(ステップS526)。一例として、演出制御バッファ設定部194には、単独予告種別決定用データ設定を記憶するための単独予告用設定バッファが設けられていればよい。そして、ステップS526の処理では、演出制御バッファ設定部194から単独予告用設定バッファ値を読み出すことにより、変更前の設定を特定できればよい。
続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、データ設定変更用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS527)。その後、ステップS526にて特定された変更前の設定と、ステップS527にて抽出した乱数値SR3とに基づき、使用テーブルとしてセットした単独予告種別設定変更決定テーブルを参照することにより、変更後の設定などを決定する(ステップS528)。なお、変更前と変更後の設定が同一である場合には、単独予告種別決定用データ設定の変更が行われないことになる。また、ステップS528の処理により、単独予告種別に対応する新たな設定変更条件となる次回設定変更条件も決定される。
こうして決定された次回設定変更条件を、単独予告種別に対応する新たな設定変更条件としてセットする(ステップS529)。また、例えば単独予告用設定バッファ値を更新することなどにより、変更後の単独予告種別決定用データ設定を記憶させてから(ステップS530)、データ設定変更処理を終了する。このようにして単独予告種別決定用データ設定を変更することで、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成する複数種類のテーブルデータのうちから、単独予告種別などを決定するための決定用データとなるものが選択される。すなわち、単独予告種別に対応する設定変更条件は、単独予告種別などの決定に用いる決定用データを新たに選択するための単独予告用選択条件となる。
図35は、図33のステップS438にて実行される連続予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す連続予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS541)。
ステップS541にて連続予告演出を実行中であるときには(ステップS541;Yes)、例えば連続予告残回数カウント値を1減算することなどにより、連続予告演出の残り実行回数を更新する(ステップS542)。そして、既に決定された連続予告パターンに応じて連続予告演出となる演出動作を実行するための設定を行う(ステップS543)。このときには、連続予告演出の残り実行回数に応じて、連続予告演出における演出動作の態様(演出内容)を異ならせるように、各回の可変表示における予告パターンの決定が行われるようにしてもよい。あるいは、例えば「保留表示変化」の連続予告演出を実行中であるときには、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて、保留表示の位置を移動させたり、保留表示の個数を減少させたりすることで、可変表示の開始時に対応した表示更新の設定が行われるようにしてもよい。
その後、例えば連続予告残回数カウント値などに基づいて、連続予告演出が最終回となったか否かを判定する(ステップS544)。このとき、連続予告演出が最終回であれば(ステップS544;Yes)、連続予告演出における最終の設定が行われる(ステップS545)。例えば、演出制御フラグ設定部191などに連続予告実行中フラグを設けた場合には、その連続予告実行中フラグをクリアしてオフ状態にすればよい。
ステップS541にて連続予告演出を実行中ではないときや(ステップS541;No)、ステップS544にて連続予告演出が最終回ではないとき(ステップS544;No)、あるいはステップS545の処理を実行した後には、連続予告種別などを決定するための使用テーブルとして、連続予告種別決定テーブルTRC1を選択してセットする(ステップS546)。また、例えば演出制御バッファ設定部194から連続予告用設定バッファ値を読み出すことなどにより、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかを特定する(ステップS547)。
続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、連続予告種別決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS548)。そして、ステップS547にて特定した設定と、ステップS548にて抽出した乱数値SR1−1とに基づき、連続予告種別決定テーブルTRC1を参照することにより、連続予告演出を実行するか否かや、実行する場合の連続予告種別を決定する(ステップS549)。このときには、連続予告演出を実行しない予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS550)。
ステップS550にて予告なしではないと判定されたときには(ステップS550;No)、連続予告パターンを決定するための使用テーブルとして、連続予告パターン決定テーブルTPR1を選択してセットする(ステップS551)。また、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、連続予告パターン決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する(ステップS552)。そして、ステップS549にて決定された連続予告種別や、ステップS552にて抽出した乱数値SR1−2に基づき、連続予告パターン決定テーブルTPR1を参照することにより、連続予告パターンを決定する(ステップS553)。こうして決定された連続予告パターンを特定可能に示すデータを、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた連続予告パターンバッファなど)に記憶させておき、連続予告演出の実行中に各回の可変表示が開始されるごとに、ステップS543の処理にて記憶データを読み出すようにして、その読出データから特定される連続予告パターンに応じた予告設定を行うことができればよい。
ステップS553の処理に続いて、連続予告演出の残り実行回数などを設定する(ステップS554)。このとき、演出制御用CPU120は、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定し、「0」以外であれば、その連続予告判定バッファ値を連続予告残回数カウンタのカウント初期値として設定することなどにより、連続予告演出の残り実行回数を設定すればよい。これに対して、連続予告判定バッファ値が「0」であるときには、合計保留記憶数を連続予告残回数カウンタのカウント初期値として設定することなどにより、連続予告演出の残り実行回数を設定すればよい。また、例えば演出制御フラグ設定部191などに連続予告実行中フラグを設けた場合には、その連続予告実行中フラグをオン状態にセットすることにより、連続予告演出を実行中であることが特定できるようにすればよい。
ステップS554の処理を実行したときには、連続予告判定バッファをクリアして、そのバッファ値を「0」に初期化しておく(ステップS555)。こうして連続予告演出の実行が開始されるときには、連続予告判定バッファ値が「0」に初期化されることから、その以後に第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより「入賞時大当り判定あり」が通知されたときに、連続予告演出を実行中であっても、図31に示すステップS160にて連続予告判定バッファ値が「0」であると判定されることになる。そして、ステップS163の処理が実行されることにより、「入賞時大当り判定あり」に対応する新たな保留データに基づく可変表示が実行されるまでの可変表示回数を、連続予告判定バッファ値から特定することができるようになる。連続予告演出の実行中に設定された連続予告判定バッファ値は、その連続予告演出が終了する前であっても新たな連続予告演出を実行すると決定されたときに、新たな連続予告演出の残り実行回数を設定するために用いることなどができる。
ステップS555の処理を実行した後には、入賞時大当り判定フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS556)、連続予告演出設定処理を終了する。
ステップS550にて予告なしと判定されたときには(ステップS550;Yes)、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS557)。このとき、連続予告判定バッファ値が「0」であれば(ステップS557;Yes)、連続予告演出設定処理を終了する。これに対して、連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS557;No)、連続予告判定バッファ値を1減算するように更新する(ステップS558)。その後、更新後の連続予告判定バッファ値が「0」になったか否かを判定する(ステップS559)。そして、連続予告判定バッファ値が「0」以外であれば(ステップS559;No)、連続予告演出設定処理を終了する。これにより、「入賞時大当り判定あり」が通知されても連続予告演出の実行を開始しないと決定された場合には、連続予告判定バッファ値により、「入賞時大当り判定あり」の通知に対応する保留データの記憶位置(保留番号等)を特定可能に保存しておき、次回の可変表示が開始されるときなどに、その保留データに基づいて連続予告演出の実行を開始するか否かなどを決定することができる。
また、ステップS559にて連続予告判定バッファ値が「0」になった場合には(ステップS559;Yes)、ステップS556の処理に進んで入賞時大当り判定フラグをクリアしてから、連続予告演出設定処理を終了する。こうして、今回の可変表示が開始されて「入賞時大当り判定あり」の通知に対応する保留データがなくなることに対応して、その以後に第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより「入賞時大当り判定あり」が通知されたときに、連続予告判定バッファ値の新たな設定などができるようになる。
図35に示す連続予告演出設定処理では、ステップS541にて連続予告演出を実行中と判定されたときでも、ステップS546以降の処理に進む。すなわち、既に連続予告演出を実行中の場合であっても、新たな連続予告演出を実行するか否かなどを決定し、実行すると決定した場合には、既に実行中となっている連続予告演出とは別個に、新たな連続予告演出を実行することができる。ここで、図34に示すデータ設定変更処理では、ステップS512の処理で連続予告演出の実行中であるときに、ステップS513〜S520の処理が実行されず、連続予告種別決定用データ設定の変更が制限される。したがって、既に実行中となっている連続予告演出が終了する以前に、新たな連続予告演出が別個に実行される場合、両者は共通の割合で連続予告種別の決定が行われる。こうして、連続予告演出の実行中に新たな連続予告演出が別個に実行されるときには、共通の連続予告種別に含まれる連続予告演出の出現頻度が高められ、双方の連続予告演出における演出動作の態様が共通のものになりやすくなる。これにより、遊技者は注目すべき演出を容易に認識することができる。また、連続予告演出に対する遊技者の期待感に混乱が生じないようにすることができる。さらに、連続予告演出に対する遊技者の注目が散漫になることを防止して、連続予告演出に対する遊技者の注目を高めることもできる。
なお、既に実行中となっている連続予告演出が終了する以前に新たな連続予告演出を別個に実行可能とした場合には、新たな連続予告演出が次々に実行されてしまい、連続予告演出が実行される期間が長期化し、連続予告演出に間延びが生じて遊技者の注目が低下したり、可変表示結果が「大当り」となることに対する遊技者の期待感が過剰に高められてしまったりすることがある。そこで、連続予告演出の実行中に新たな連続予告演出を別個に実行可能とする上限回数を設けてもよい。一例として、ステップS541にて連続予告演出を実行中と判定した後に、ステップS550にて予告なしではないと判定されたときには、演出制御フラグ設定部191などに設けられた連続予告開始制限フラグをオン状態にセットする。そして、連続予告開始制限フラグがオンであるときには、ステップS541にて連続予告演出を実行中と判定した場合に、ステップS546以降の処理には進むことなく、連続予告演出設定処理を終了させればよい。連続予告開始制限フラグは、ステップS545の処理にて最終の設定が行われるときに、クリアされてオフ状態となればよい。このようにすれば、連続予告演出の実行中に新たな連続予告演出を別個に実行可能な回数は「1」となり、さらなる連続予告演出の実行は制限(禁止)することができる。連続予告開始制限フラグを設けるものではなく、例えば連続予告開始カウンタを設けて、新たな連続予告演出が実行されるときに連続予告開始カウンタの格納値を1加算するように更新し、そのカウント値が所定の上限値(例えば「3」など)に達したときには、ステップS546以降の処理を実行しないように制限してもよい。
あるいは、既に実行中となっている連続予告演出が終了するまでは、新たな連続予告演出を実行しないように制限してもよい。一例として、ステップS541にて連続予告演出を実行中と判定したときには、ステップS544、S545の処理などを実行した後に、ステップS546以降の処理には進むことなく、連続予告演出設定処理を終了させてもよい。
図36は、図33のステップS439にて実行される単独予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す単独予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、単独予告種別などを決定するための使用テーブルとして、単独予告種別決定テーブルTSC1を選択してセットする(ステップS571)。また、例えば演出制御バッファ設定部194から単独予告用設定バッファ値を読み出すことなどにより、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかを特定する(ステップS572)。
続いて、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1を示す数値データを抽出する(ステップS573)。そして、ステップS572にて特定した設定と、ステップS573にて抽出した乱数値SR2−1とに基づき、単独予告種別決定テーブルTSC1を参照することにより、単独予告演出を実行するか否かや、実行する場合の単独予告種別を決定する(ステップS574)。このときには、単独予告演出を実行しない予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS575)。
ステップS575にて予告なしと判定されたときには(ステップS575;Yes)、単独予告演出設定処理を終了する。これに対して、ステップS575にて予告なしではないと判定されたときには(ステップS575;No)、単独予告パターンを決定するための使用テーブルとして、単独予告パターン決定テーブルTPS1を選択してセットする(ステップS576)。また、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、単独予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する(ステップS577)。そして、ステップS574にて決定された単独予告種別や、ステップS577にて抽出した乱数値SR2−2に基づき、単独予告パターン決定テーブルTPS1を参照することにより、単独予告パターンを決定してから(ステップS578)、単独予告演出設定処理を終了する。
図37は、図32のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS461)。一例として、ステップS461の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS461にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS461;No)、連続予告演出を実行するための連続予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS462)。連続予告演出実行期間は、例えば連続予告パターンに対応した予告演出制御パターンなどにより、予め定められていればよい。
ステップS462にて連続予告演出実行期間であるときには(ステップS462;Yes)、連続予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS463)。一例として、ステップS463の処理では、予告演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用の可動部材の動作などのうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
なお、連続予告種別RCAに分類される「保留表示変化」の連続予告演出は、連続予告パターンに対応した演出画像などを始動入賞記憶表示エリア5Hに一旦表示すれば、その後の表示制御は通常の保留表示と同様にすればよく、連続予告演出に対応した特別の演出動作制御が行われなくてもよい。
ステップS462にて連続予告演出実行期間ではないときや(ステップS462;No)、ステップS463の処理を実行した後には、単独予告演出を実行するための単独予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS464)。単独予告演出実行期間は、例えば単独予告パターンに対応した予告演出制御パターンなどにより、予め定められていればよい。
ステップS464にて単独予告演出実行期間であるときには(ステップS464;Yes)、単独予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS465)。ステップS464にて単独予告演出実行期間でないときや(ステップS464;No)、ステップS465の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他の飾り図柄の可変表示に関連した演出動作制御を行ってから(ステップS466)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS461にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS461;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS467)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS467;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS467にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS467;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS468)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS469)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS470)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1において実行される連続予告演出や単独予告演出となる予告演出の具体例について説明する。図38は、各種の予告演出を実行する演出動作例を示している。
図38(A)に示す演出動作例では、第1特図保留記憶数が「1」で、第2特図保留記憶数が「2」であるときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞が発生する。そして、図24のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データなどに基づき、ステップS220にて入賞時乱数値判定処理が実行される。
図25に示す入賞時乱数値判定処理において、例えばステップS402にて乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定された場合には、ステップS403での送信設定に基づき、「入賞時大当り判定あり」を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、図31のステップS156にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した後、ステップS157の表示更新設定を行うことにより、通常の表示態様で所定の表示部位の表示態様を非表示から変化させるなどして、第1特図保留記憶数が「2」になったことを特定可能に表示する。
このとき、他に「入賞時大当り判定あり」の通知に対応する保留データがなければ、ステップS160にて連続予告判定バッファ値が「0」であると判定され(ステップS160;Yes)、ステップS161にて「入賞時大当り判定あり」と判定される(ステップS161;Yes)。これにより、ステップS162にて入賞時大当り判定フラグがオン状態にセットされるとともに、ステップS163にて連続予告判定バッファの設定が行われる。
その後、第2特図保留記憶数が「2」であることから、第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する開始条件(第2開始条件)が成立したときには、第2特図保留記憶数が1減算されて「1」となる。そして、図35のステップS549にて連続予告種別RCAに決定されたことや、ステップS553にて連続予告パターンPRA2に決定されたことに対応して、「保留表示柄変化」の連続予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS463の演出動作制御が行われることなどにより、例えば図38(A)に示すように、第1特図保留記憶数が「2」に対応した保留記憶の表示部位における形状が通常時の丸形から花柄に変化するといった、連続予告パターンPRA2に対応した演出動作が実行されればよい。
図38(B)に示す演出動作例では、図35のステップS549にて連続予告種別RCBに決定されたことや、ステップS553にて連続予告パターンPRB3に決定されたことに対応して、「A」の記号を示す飾り図柄を「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて最終停止させる連続予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS463の演出動作制御が行われることなどにより、例えば図38(B)に示すように、「A」の記号を示す飾り図柄を「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて最終停止させる連続予告パターンPRB3に対応した演出動作が実行されればよい。
図38(C)に示す演出動作例では、図35のステップS549にて連続予告種別RCCに決定されたことや、ステップS553にて連続予告パターンPRC1に決定されたことに対応して、「キャラクタ背景H1」の連続予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS463の演出動作制御が行われることなどにより、例えば図38(C)に示すように、所定のキャラクタ背景H1に対応する演出画像を表示するといった、連続予告パターンPRC1に対応した演出動作が実行されればよい。
図38(D)に示す演出動作例では、特図ゲームの実行が開始されるときに、第2特図保留記憶部151Bや第1特図保留記憶部151Aから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき(図26のステップS232またはS236)、ステップS241にて特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定が行われる。また、変動パターンの決定(図27のステップS269)などが行われ、各種の決定結果に対応した演出制御コマンドを送信するための設定が行われる(ステップS272)。
演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、図31のステップS154にて可変表示結果通知コマンドを受信したと判定した後、ステップS155の処理などにより、特図表示結果を含む可変表示結果を特定可能に記憶する。その後、飾り図柄の可変表示を開始することに対応して、図36のステップS574にて単独予告種別SCAに決定されたことや、ステップS578にて単独予告パターンPSA3に決定されたことに対応して、「キャラクタ画像CH1+CH2」の単独予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS465の演出動作制御が行われることなどにより、例えば図38(D)に示すように、キャラクタ画像CH1とともにキャラクタ画像CH2を画像表示装置5の画面上に表示するといった、単独予告パターンPSA3に対応した演出動作が実行されればよい。
図38(E)に示す演出動作例では、図36のステップS574にて単独予告種別SCBに決定されたことや、ステップS578にて単独予告パターンPSB2に決定されたことに対応して、「ステップアップSU2(2段階)」の単独予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS465の演出動作制御が行われることなどにより、例えば図38(E)に示すように、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作が複数段階に変化するといった、単独予告パターンPSB2に対応した演出動作が実行されればよい。
図38(F)に示す演出動作例では、図36のステップS574にて単独予告種別SCCに決定されたことや、ステップS578にて単独予告パターンPSC2に決定されたことに対応して、「ボタン操作時メッセージME2」の単独予告演出が実行される。このときには、図37に示すステップS465の演出動作制御が行われることなどにより、例えば遊技者による操作行為の検出時に、図38(F)に示すようなキャラクタ画像による「CHANCE」のメッセージを報知するといった、単独予告パターンPSC2に対応した演出動作が実行されればよい。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、連続予告演出となる演出動作の態様に基づいて予め分類された複数種類の連続予告種別RCA〜RCCに決定値が割り当てられた連続予告種別決定テーブルTRC1を構成するテーブルデータと、連続予告種別決定用の乱数値SR1−1を示す数値データとを用いて、図35に示すステップS549の処理を実行することなどにより、いずれかの連続予告種別に決定する。また、単独予告演出となる演出動作の態様に基づいて予め分類された複数種類の単独予告種別SCA〜SCCに決定値が割り当てられた単独予告種別テーブルTSC1を構成するテーブルデータと、単独予告種別決定用の乱数値SR2−1を示す数値データとを用いて、図36に示すステップS574の処理を実行することなどにより、いずれかの単独予告種別に決定する。
そして、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立すると、図34に示すステップS513〜S520の処理を実行することなどにより、連続予告種別決定用データ設定を変更して、連続予告種別の決定に用いるテーブルデータを、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成して各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択する。また、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立すると、図34に示すステップS523〜S530の処理を実行することなどにより、単独予告種別決定用データ設定を変更して、単独予告種別の決定に用いるテーブルデータを、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成して各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択する。
その一方で、連続予告演出となる演出動作の具体的な態様に対応する連続予告パターンを決定する際には、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかにかかわらず、図35に示すステップS551にて選択した連続予告パターン決定テーブルTPR1を用いて、連続予告種別の決定結果などに応じた割合で連続予告パターンを決定する。また、単独予告演出となる演出動作の具体的な態様に対応する単独予告パターンを決定する際には、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかにかかわらず、図36に示すステップS576にて選択した単独予告パターン決定テーブルTPS1を用いて、単独予告種別の決定結果などに応じた割合で単独予告パターンを決定する。
こうして、連続予告種別や単独予告種別の決定に用いるテーブルデータを変更可能として、各連続予告種別や各単独予告種別の決定割合を変化させることで、予告演出による遊技の興趣を向上させることができる。その一方で、各連続予告種別における連続予告パターンの決定割合や、各単独予告種別における単独予告パターンの決定割合は変化しないようにすることで、連続予告演出や単独予告演出となる演出動作の具体的な態様毎の大当り信頼度の高さなどが変化しないようにする。これにより、遊技者は注目すべき連続予告演出や単独予告演出を容易に認識することができる。
連続予告種別決定テーブルTRC1では、連続予告演出を実行しない予告なしの決定結果に対して、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかにかかわらず共通の決定値が割り当てられている。また、単独予告種別決定テーブルTSC1では、単独予告演出を実行しない予告なしの決定結果に対して、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかにかかわらず共通の決定値が割り当てられている。これにより、連続予告種別を決定する処理の実行により、連続予告演出を実行するか否かの決定も行うことができる。また、単独予告種別を決定する処理の実行により、単独予告演出を実行するか否かの決定も行うことができる。こうして、予告演出を決定するための処理量が増大することを防止できる。加えて、連続予告演出が実行されない割合は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかによっては変化することがない。また、単独予告演出が実行されない割合は、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかによっては変化することがない。これにより、予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」になることなどに対する遊技者の期待感を適切に高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
連続予告種別決定テーブルTRC1では、連続予告種別RCA〜RCC毎の大当り信頼度を、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて異ならせるように、各連続予告種別RCA〜RCCに決定値が割り当てられている。また、単独予告種別決定テーブルTSC1では、単独予告種別SCA〜SCC毎の大当り信頼度を、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて異ならせるように、各単独予告種別SCA〜SCCに決定値が割り当てられている。こうして、連続予告種別RCA〜RCC毎の大当り信頼度や単独予告種別SCA〜SCC毎の大当り信頼度を変化させることで、遊技者が注目すべき予告演出種別を変化させて、遊技の興趣を向上させることができる。
図34に示すステップS511の処理にて連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したことに基づき、ステップS513〜S520の処理を実行して連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのうちで、変更後の設定となるものを決定する。そして、図35に示すステップS546〜S549の処理では、連続予告種別決定テーブルTRC1を構成するテーブルデータのうちから、各連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCに応じて異なるテーブルデータを選択して連続予告種別を決定する。また、図34に示すステップS521の処理にて単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したことに基づき、ステップS523〜S530の処理を実行して単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのうちで、変更後の設定となるものを決定する。そして、図36に示すステップS571〜S574の処理では、単独予告種別決定テーブルTSC1を構成するテーブルデータのうちから、各単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCに応じて異なるテーブルデータを選択して単独予告種別を決定する。こうした連続予告種別や単独予告種別といった様々な予告演出種別の決定割合を多様に変化させることで、遊技の興趣を向上させることができる。
図34に示すステップS511の処理にて連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したときでも、ステップS512の処理にて連続予告演出を実行中であるときには、ステップS513〜S520の処理が実行されず、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCなどの変更が制限される。また、図34に示すステップS521の処理にて単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したときでも、ステップS522の処理にて連続予告種別を実行中であるときには、ステップS523〜S530の処理が実行されず、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCなどの変更が制限される。こうして、連続予告演出の実行中は予告演出種別の決定に用いるテーブルデータの選択を異ならせることがないように、設定の変更などが制限される。これにより、連続予告演出が実行されてから予告対象となる可変表示が実行されるまでに連続予告演出や単独予告演出の決定割合が変化しないようにして、遊技者が注目すべき予告演出を容易に認識することができる。
図34に示すステップS513〜S515の処理により、第1特図と第2特図のうちいずれを用いた特図ゲームの実行が開始されるかに応じた連続予告種別設定変更決定テーブルが選択され、ステップS518の処理などにより連続予告種別決定用データ設定などが変更される。そして、連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1と連続予告種別設定変更決定テーブルTMR2とでは、次回設定変更条件や変更後の設定に対する決定値の割当てが異なっている。また、ステップS523〜S525の処理により、第1特図と第2特図のうちいずれを用いた特図ゲームの実行が開始されるかに応じた単独予告種別設定変更決定テーブルが選択され、ステップS528の処理などにより単独予告種別決定用データ設定などが変更される。そして、単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1と単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS2とでは、次回設定変更条件や変更後の設定に対する決定値の割当てが異なっている。こうして、第1特図と第2特図のうちいずれを用いた特図ゲームの実行が開始されるかに応じて異なる割合で、連続予告種別や単独予告種別の決定に用いるテーブルデータが選択される。これにより、予告演出種別の決定割合が変化する過程の多様性が増し、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な応用や変形が可能である。例えば、パチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。具体的な一例として、単独予告演出と連続予告演出とのうち、いずれか一方の予告演出を実行するための演出動作制御を実行可能な演出制御用CPU120などを備えていればよく、他方の予告演出などを実行するための構成を備えていないものであってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1に限定されず、1つの特別図柄表示装置が設けられたものであってもよいし、3つ以上の特別図柄表示装置が設けられたものであってもよい。複数の特別図柄表示装置を設けた場合には、いずれの特別図柄表示装置における特別図柄を用いた特図ゲームの実行が開始されるかに応じて、予告演出種別の決定に用いられるテーブルデータが互いに異なる割合で選択されるように、連続予告種別設定変更決定テーブルや単独予告種別設定変更決定テーブルなどにおいて、変更後の設定に決定値が割り当てられるようにすればよい。
上記実施の形態では、連続予告種別決定テーブルTRC1において、各連続予告種別RCA〜RCCに分類される連続予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて異ならせるものとした。また、単独予告種別決定テーブルTSC1において、各単独予告種別SCA〜SCCに分類される単独予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて異ならせるものとした。これに対して、連続予告種別毎や単独予告種別毎の大当り信頼度は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCや単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCにかかわらず、共通の信頼度となるように各連続予告種別RCA〜RCCや各単独予告種別SCA〜SCCなどに決定値が割り当てられてもよい。一例として、図13(A)に示した連続予告種別決定テーブルTRC1に代えて図39(A)に示す連続予告種別決定テーブルTRC2を使用し、図14(A)に示した単独予告種別決定テーブルTSC1に代えて図39(B)に示す単独予告種別決定テーブルTSC2を使用するようにしてもよい。
図39(A)に示す連続予告種別決定テーブルTRC2の設定例では、各連続予告種別RCA〜RCCについて、特図表示結果が「ハズレ」であるときに割り当てられる決定値の個数と、特図表示結果が「大当り」であるときに割り当てられる決定値の個数との割合(比率)が、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCにかかわらず共通の割合(比率)となっている。したがって、各連続予告種別RCA〜RCCに分類される連続予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかによっては変化しない。その一方で、連続予告種別決定テーブルTRC2においても連続予告種別決定テーブルTRC1と同様に、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのそれぞれに対応して予め複数種類が用意されたテーブルデータでは、各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが互いに異なっている。したがって、各連続予告種別RCA〜RCCに含まれる連続予告演出の出現頻度は、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて異なるものとなる。このように、連続予告種別決定テーブルを構成する複数種類のテーブルデータはそれぞれ、複数種類の連続予告種別RCA〜RCC毎に可変表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度)を、連続予告種別の決定に用いられるテーブルデータにかかわらず共通の信頼度とする一方で、各連続予告種別RCA〜RCCの出現頻度を、連続予告種別の決定に用いられるテーブルデータに応じて異ならせるように、複数種類の連続予告種別RCA〜RCCに決定値が割り当てられてもよい。
図39(B)に示す単独予告種別決定テーブルTSC2の設定例では、各単独予告種別SCA〜SCCについて、特図表示結果が「ハズレ」であるときに割り当てられる決定値の個数と、特図表示結果が「大当り」であるときに割り当てられる決定値の個数との割合(比率)が、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCにかかわらず共通の割合(比率)となっている。したがって、各単独予告種別SCA〜SCCに分類される単独予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)は、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかによっては変化しない。その一方で、単独予告種別決定テーブルTSC2においても単独予告種別決定テーブルTSC1と同様に、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのそれぞれに対応して予め複数種類が用意されたテーブルデータでは、各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが互いに異なっている。したがって、各単独予告種別SCA〜SCCに含まれる単独予告演出の出現頻度は、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて異なるものとなる。このように、単独予告演出決定テーブルを構成する複数種類のテーブルデータはそれぞれ、複数種類の単独予告種別SCA〜SCC毎に可変表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度)を、単独予告種別の決定に用いられるテーブルデータにかかわらず共通の信頼度とする一方で、各単独予告種別SCA〜SCCの出現頻度を、単独予告種別の決定に用いられるテーブルデータに応じて異ならせるように、複数種類の単独予告種別SCA〜SCCに決定値が割り当てられてもよい。
連続予告種別決定テーブルTRC1、TRC2では、入賞時大当り判定フラグがオンであるか否かに応じて、各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てが異なっている。これに対して、連続予告種別決定テーブルでは、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて、各連続予告種別RCA〜RCCに対する決定値の割当てを異ならせる一方で、入賞時大当り判定フラグがオンであるか否かにかかわらず、各連続予告種別RCA〜RCCに対して共通の決定値が割り当てられるようにしてもよい。このような構成においても、連続予告種別決定テーブルに含まれる連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのそれぞれに対応した複数種類のテーブルデータにより、複数種類の連続予告種別RCA〜RCC毎に可変表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度)を、連続予告種別の決定に用いられるテーブルデータにかかわらず共通の信頼度とする一方で、各連続予告種別RCA〜RCCの出現頻度を、連続予告種別の決定に用いられるテーブルデータに応じて異ならせることができる。
単独予告種別決定テーブルTSC1、TSC2では、特図表示結果が「大当り」であるか否かに応じて、各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てが異なっている。これに対して、単独予告種別決定テーブルでは、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのいずれであるかに応じて、各単独予告種別SCA〜SCCに対する決定値の割当てを異ならせる一方で、特図表示結果が「大当り」であるか否かにかかわらず、各単独予告種別SCA〜SCCに対して共通の決定値が割り当てられるようにしてもよい。このような構成においても、単独予告種別決定テーブルに含まれる単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのそれぞれに対応した複数種類のテーブルデータにより、複数種類の単独予告種別SCA〜SCC毎に可変表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度)を、単独予告種別の決定に用いられるテーブルデータにかかわらず共通の信頼度とする一方、各単独予告種別SCA〜SCCの出現頻度を、単独予告種別の決定に用いられるテーブルデータに応じて異ならせることができる。
上記実施の形態では、図35に示すステップS549の処理により連続予告種別MRA〜MRCのいずれかに決定されて連続予告演出を実行すると決定されたときに、ステップS553の処理により連続予告パターンを決定した後には、予告対象となる可変表示が実行されるまでステップS543の処理が実行されて連続予告パターンに応じた予告設定が行われる。こうして、連続予告演出を実行することが一旦決定された後には、予告対象となる可変表示が実行されるまで、同一の連続予告種別に含まれる連続予告パターンによる予告演出を実行することができる。これに対して、連続予告演出を実行する場合であっても、飾り図柄の可変表示が開始される毎に、連続予告種別や連続予告パターンの決定を行うようにしてもよい。一例として、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのそれぞれに対応する連続予告種別を1つずつ予め用意して、連続予告種別決定テーブルTRC1などでは、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかに応じて、予告なしの決定結果、あるいは対応する1つの連続予告種別のみに、決定値が割り当てられるようにすればよい。そして、図34に示すステップS512の処理により、連続予告演出の実行中は連続予告種別決定用データ設定の変更を制限することで、飾り図柄の可変表示が開始される毎に連続予告種別や連続予告パターンの決定を行うようにした場合でも、連続予告演出の実行が開始されてから予告対象となる可変表示が実行されるまで、同一の連続予告種別に含まれる連続予告パターンによる予告演出を実行することができる。
上記実施の形態では、図34に示すステップS521の処理により単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したときでも、ステップS522の処理にて連続予告演出が実行中であるときには、ステップS523〜S530の処理を実行しないようにすることで、単独予告種別決定用データ設定の変更を制限している。これにより、連続予告演出の実行が開始されてから予告対象となる可変表示が実行されるまでに、単独予告種別毎の大当り信頼度などが変化してしまうことを防止して、単独予告演出に対して遊技者の期待感に混乱が生じないようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されず、連続予告演出の実行中は、連続予告種別決定用データ設定の変更は制限する一方で、単独予告種別決定用データ設定は変更できるようにしてもよい。これにより、連続予告演出に対して遊技者の期待感に混乱が生じないようにする一方で、単独予告種別の決定割合を変化させることで、予告演出種別の決定割合が変化する過程の多様性を増大させ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、図34に示すステップS511の処理により連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したときでも、ステップS512の処理にて連続予告演出が実行中であるときには、ステップS513〜S520の処理を実行しないようにすることで、連続予告種別決定用データ設定の変更を制限している。しかしながら、この発明はこれに限定されず、連続予告演出の実行中は、単独予告種別決定用データ設定の変更は制限する一方で、連続予告種別決定用データ設定は変更できるようにしてもよい。これにより、単独予告演出に対して遊技者の期待感に混乱が生じないようにする一方で、連続予告種別の決定割合を変化させることで、予告演出種別の決定割合が変化する過程の多様性を増大させ、遊技の興趣を向上させることができる。あるいは、既に実行中となっている連続予告演出が終了するまで新たな連続予告演出を実行しないように制限した場合には、連続予告演出の実行中に連続予告種別決定用データ設定を変更できるようにしても、変更後の設定で実際に連続予告種別が決定されるのは、既に実行中となっている連続予告演出が終了した以後となることから、連続予告演出に対する遊技者の期待感に混乱は生じにくい。
上記実施の形態では、図35に示すステップS547の処理により連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのいずれであるかを特定し、その特定結果に応じたテーブルデータを連続予告決定テーブルTRC1などから選択して、連続予告種別などの決定に用いるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、連続予告種別決定用データ設定を変更するときに、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた連続予告種別決定用テーブルバッファといった、所定の記憶領域に記憶されるテーブルデータを書き替えることにより、連続予告種別などの決定に用いるテーブルデータの変更が行われるようにしてもよい。一例として、図34に示すステップS520の処理では、ステップS518の処理で決定された連続予告種別決定用データ設定を記憶させることに代えて、ステップS518の処理で決定された連続予告種別決定用データ設定に対応して連続予告種別決定テーブルTRC1から読み出したテーブルデータを連続予告種別決定用テーブルバッファに記憶させることにより、テーブルデータを変更すればよい。その後、図35のステップS549にて連続予告種別を決定するときには、連続予告種別決定用テーブルバッファに記憶されたテーブルデータを参照すればよく、ステップS546、S547の処理などは不要になることから、処理量を低減することができる。
単独予告決定テーブルTSC1についても同様に、単独予告種別決定用データ設定を変更するときに、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた単独予告種別決定用テーブルバッファといった、所定の記憶領域に記憶されるテーブルデータを書き替えることにより、単独予告種別などの決定に用いるテーブルデータの変更が行われるようにしてもよい。一例として、図34に示すステップS530の処理では、ステップS528の処理で決定された単独予告種別決定用データ設定を記憶させることに代えて、ステップS528の処理で決定された単独予告種別決定用データ設定に対応して単独予告種別決定テーブルTSC1から読み出したテーブルデータを単独予告種別決定用テーブルバッファに記憶させることにより、テーブルデータを変更すればよい。その後、図36のステップS574にて単独予告種別を決定するときには、単独予告種別決定用テーブルバッファに記憶されたテーブルデータを参照すればよく、ステップS572の処理などは不要になることから、処理量を低減することができる。
図13(A)に示した連続予告種別決定テーブルTRC1と図14(A)に示した単独予告種別決定テーブルTSC1の設定例では、連続予告種別RCA〜RCCのそれぞれに決定される割合が、単独予告種別SCA〜SCCのそれぞれに決定される割合と同一になるように、各連続予告種別RCA〜RCCや各単独予告種別SCA〜SCCに決定値が割り当てられている。したがって、連続予告種別RCA〜RCC毎の大当り信頼度や出現頻度は、単独予告種別SCA〜SCC毎の大当り信頼度や出現頻度と同じになる。これに対して、連続予告種別RCA〜RCC毎の大当り信頼度や出現頻度と、単独予告種別SCA〜SCC毎の大当り信頼度や出現頻度とが異なるように、連続予告種別決定テーブルにおいて各連続予告種別に決定値が割り当てられ、また、単独予告種別決定テーブルにおいて各単独予告種別に決定値が割り当てられてもよい。
図17(A)に示した連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1や図17(B)に示した連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2の設定例では、変更前の連続予告種別決定用データ設定と変更後の連続予告種別決定用データ設定とが同一になることがあり、このときには連続予告種別決定用データ設定の変更が行われないものとして説明した。これに対して、変更前の連続予告種別決定用データ設定と変更後の連続予告種別決定用データ設定とを常に異ならせるようにして、連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したときには、常に連続予告種別決定用データ設定が変更されるようにしてもよい。すなわち、所定の連続予告用選択条件が成立したときには、連続予告種別の決定に用いる連続予告種別決定テーブルTRC1などのテーブルデータを、複数種類の連続予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる他のテーブルデータから選択するように連続予告種別決定用データ設定を変更してもよい。
単独予告種別決定用データ設定についても同様に、変更前と変更後の設定を常に異ならせるようにして、単独予告種別に対応する設定変更条件が成立したときには、常に単独予告種別決定用データ設定が変更されるようにしてもよい。すなわち、所定の単独予告用選択条件が成立したときには、単独予告種別の決定に用いる単独予告種別決定テーブルTSC1などのテーブルデータを、複数種類の単独予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる他のテーブルデータから選択するように単独予告種別決定用データ設定を変更してもよい。
連続予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMR2では、連続予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMR1とは異なる連続予告種別決定用データ設定(例えば連続予告種別決定用データ設定MRDなど)を変更後の設定とできるように、各設定に決定値が割り当てられてもよい。一例として、連続予告種別決定用データ設定MRDに決定された場合には、連続予告種別決定用データ設定MRA〜MRCのときには決定されることがない(決定値の割当てがない)連続予告種別に決定できるように、連続予告種別決定テーブルTRC1などにおいて各連続予告種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されることに起因して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときにはない設定に変更可能となり、その設定に特有の連続予告種別に含まれる連続予告演出が実行可能になる。ここで、遊技状態が時短状態や確変状態で高開放制御が行われているときなど、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっている期間では、第2特図を用いた特図ゲームの実行頻度が高まっているので、こうした設定に変更される可能性が高められ、その設定に特有の態様で連続予告演出が実行されることで、連続予告演出の出現頻度などに変化を与えて、遊技興趣を向上させることができる。
単独予告種別設定変更決定テーブル(第2特図用)TMS1でも、単独予告種別設定変更決定テーブル(第1特図用)TMS1とは異なる単独予告種別決定用データ設定(例えば単独予告種別決定用データ設定MSDなど)を変更後の設定とできるように、各設定に決定値が割り当てられてもよい。一例として、単独予告種別決定用データ設定MSDに決定された場合には、単独予告種別決定用データ設定MSA〜MSCのときには決定されることがない(決定値の割当てがない)単独予告種別に決定できるように、単独予告種別決定テーブルTSC1などにおいて各単独予告種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されることに起因して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときにはない設定に変更可能となり、その設定に特有の単独予告種別に含まれる単独予告演出が実行可能になる。ここで、遊技状態が時短状態や確変状態で高開放制御が行われているときなど、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっている期間では、第2特図を用いた特図ゲームの実行頻度が高まっているので、こうした設定に変更される可能性が高められ、その設定に特有の態様で単独予告演出が実行されることで、単独予告演出の出現頻度などに変化を与えて、遊技興趣を向上させることができる。
図34に示したデータ設定変更処理では、ステップS511にて連続予告種別に対応する設定変更条件が成立したとの判定などに基づいて、ステップS513〜S515の処理を実行することにより、第1特図と第2特図のうちいずれを用いた特図ゲームの実行が開始されるかに応じた連続予告種別設定変更決定テーブルを選択し、ステップS518の処理などにより連続予告種別決定用データ設定などを変更している。すなわち、連続予告種別に対応する設定変更条件は、第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の条件が設定され、その条件が成立したときに変更後の設定を決定する割合が、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときとで、異なる割合となっている。これに対して、連続予告種別に対応する設定変更条件を、第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて異ならせるようにしてもよい。
一例として、第1特図を用いた特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、演出制御カウンタ設定部193などに設けられた第1連続予告用可変表示カウンタの格納値(第1連続予告用可変表示カウント値)を1加算するように更新する一方、第2特図を用いた特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、第1連続予告用可変表示カウンタとは別個に設けられた第2連続予告用可変表示カウンタの格納値(第2連続予告用可変表示カウント値)を1加算するように更新する。そして、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、既に設定された第1特図を用いた特図ゲーム及び連続予告種別に対応する設定変更条件となる特図ゲームの実行回数(変動回数)を、第1連続予告用可変表示カウント値と比較することで、設定変更条件が成立したか否かを判定すればよい。また、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、既に設定された第2特図を用いた特図ゲーム及び連続予告種別に対応する設定変更条件となる特図ゲームの実行回数(変動回数)を、第2連続予告用可変表示カウント値と比較することで、設定変更条件が成立したか否かを判定すればよい。
図34に示すステップS518の処理にて変更後の設定などを決定するときには、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときとで、別個に決定が行われるようにすればよい。ここでは、例えば連続予告バッファ設定部194などに第1連続予告用設定バッファと第2連続予告用設定バッファとを設けることなどにより、第1特図と第2特図のそれぞれに対応して別個に連続予告種別決定用データ設定などを記憶できるようにしてもよい。
このように、連続予告用選択条件として、第1連続予告用選択条件と、第1連続予告用選択条件とは異なる第2連続予告用選択条件とを設け、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときに第1連続予告用選択条件が成立したことに対応して、連続予告種別の決定に用いる連続予告種別決定テーブルTRC1などのテーブルデータを、複数種類の連続予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択するように連続予告種別決定用データ設定(第1連続予告用設定バッファ値)を変更する一方、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときに第2連続予告用選択条件が成立したことに対応して、連続予告種別の決定に用いる連続予告種別決定テーブルTRC1などのテーブルデータを、複数種類の連続予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択するように連続予告種別決定用データ設定(第2連続予告用設定バッファ値)を変更してもよい。
こうして、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときとでは、連続予告種別決定用データ設定を異ならせることで、連続予告種別決定テーブルTRC1などを構成する複数種類のテーブルデータのうちで、連続予告種別の決定に使用(選択または参照)するテーブルデータを異ならせて、各連続予告種別に決定される割合を異ならせるようにしてもよい。第2特図を用いた特図ゲームに対応する連続予告種別決定用データ設定として、第1特図を用いた特図ゲームに対応する連続予告種別決定用データ設定とは異なる設定(第2特図特有連続予告設定)を設けてもよい。そして、第2特図特有連続予告設定では、第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときには決定されることがない(決定値の割当てがない)連続予告種別に決定できるように、各連続予告種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が時短状態や確変状態で高開放制御が行われているときなど、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっている期間では、それ以外の通常期間とは演出動作の態様が異なる連続予告演出の出現頻度が高められ、連続予告演出の出現頻度などに変化を与えて、遊技興趣を向上させることができる。
単独予告種別に対応する設定変更条件や単独予告種別決定用データ設定についても同様に、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときとで、別個に決定が行われるようにしてもよい。すなわち、単独予告用選択条件として、第1単独予告用選択条件と、第1単独予告用選択条件とは異なる第2単独予告用選択条件とを設け、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときに第1単独予告用選択条件が成立したことに対応して、単独予告種別の決定に用いる単独予告種別決定テーブルTSC1などのテーブルデータを、複数種類の単独予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択するように単独予告種別決定用データ設定(第1単独予告用設定バッファ値)を変更する一方、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときに第2単独予告用選択条件が成立したことに対応して、単独予告種別の決定に用いる単独予告種別決定テーブルTSC1などのテーブルデータを、複数種類の単独予告種別に対する決定値の割当てが互いに異なる複数種類のテーブルデータから選択するように単独予告種別決定用データ設定(第2単独予告用設定バッファ値)を変更してもよい。
こうして、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときとでは、単独予告種別決定用データ設定を異ならせることで、単独予告種別決定テーブルTSC1などを構成する複数種類のテーブルデータのうちで、単独予告種別の決定に使用(選択または参照)するテーブルデータを異ならせて、各単独予告種別に決定される割合を異ならせるようにしてもよい。第2特図を用いた特図ゲームに対応する単独予告種別決定用データ設定として、第1特図を用いた特図ゲームに対応する単独予告種別決定用データ設定とは異なる設定(第2特図特有単独予告設定)を設けてもよい。そして、第2特図特有単独予告設定では、第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときには決定されることがない(決定値の割当てがない)単独予告種別に決定できるように、各単独予告種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が時短状態や確変状態で高開放制御が行われているときなど、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっている期間では、それ以外の通常期間とは演出動作の態様が異なる単独予告演出の出現頻度が高められ、単独予告演出の出現頻度などに変化を与えて、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、連続予告種別や単独予告種別に対応する設定変更条件を、特図ゲームの実行回数が所定回数に達することとした。しかしながら、このような設定変更条件としては、パチンコ遊技機1における遊技の進行などに応じて予め設定可能な任意のものであればよい。例えば、前回の条件成立時点から所定時間が経過したことや、大当り遊技状態に制御された回数が所定回数に達したこと、確変状態に制御された回数が所定回数に達したことなどのうち、一部または全部を含む複数種類の設定変更条件のうち、いずれかに決定できるようにしてもよい。また、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった回数が所定回数に達したことや、特定のリーチ演出(例えばスーパーリーチβに対応するリーチ演出など)が実行されたこと、予告演出の実行回数が所定回数に達したことなどのうち、一部または全部を含む複数種類の設定変更条件といった、所定の演出動作が実行されたことに基づく複数種類の設定変更条件のうち、いずれかに決定できるようにしてもよい。
上記実施の形態では、連続予告演出や単独予告演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が予告されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御される可能性や、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が所定回数(例えば「15」など)となる可能性、大当り遊技状態の終了後に時短状態で実行可能な特図ゲームの上限回数が所定回数(例えば「100」など)となる可能性、確変状態における大当り確率が所定確率(例えば1/20など)となる可能性といった、所定図柄の表示結果などに応じて様々な遊技価値が付与される可能性を予告する予告演出が実行されるものであればよい。さらに、連続予告演出や単独予告演出を実行することにより、特定のリーチ演出を伴う変動パターン(例えばスーパーリーチを伴う変動パターン)となる可能性などが予告されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1始動入賞時や、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2始動入賞時に、図24に示すステップS218の処理を実行することで、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データだけでなく、大当り種別決定用の乱数値MR2や変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出し、ステップS219の処理にて各々を保留データとして第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶しておき、特図ゲームの実行が開始されるときに読み出して、大当り種別の決定や変動パターン種別の決定に用いるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、特図ゲームの実行が開始されるときに、大当り種別決定用の乱数値MR2や変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データの一方または両方を抽出するようにしてもよい。図25に示した入賞時乱数値判定処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて、特図表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する一方で、乱数値MR2や乱数値MR3を示す数値データは用いられないことから、特図ゲームの開始時にこれらの乱数値の一方または両方を抽出するようにしても、適切に連続予告演出などを実行することができる。
なお、連続予告演出により確変状態へと制御される可能性が予告される場合などでは、入賞時乱数値判定処理において、乱数値MR1が大当り判定範囲内であると判定されたときに、さらに乱数値MR2を用いて大当り種別を特定し、その特定結果に基づいて確変状態に制御されるか否かなどが判定されればよい。この場合には、図24に示すステップS218の処理にて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとともに、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する。第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、確変状態に制御されるか否かなどの判定結果に応じて異なるEXTデータが設定されることにより、その判定結果を演出制御基板12の側に通知することができればよい。演出制御基板12の側では、例えば確変状態に制御される判定結果が通知されたか否かに応じて異なる割合で、連続予告種別や連続予告パターンを決定すればよい。
また、連続予告演出により特定のリーチ演出を伴う変動パターンとなる可能性が予告される場合には、入賞時乱数値判定処理において、乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないと判定されたときに、さらに乱数値MR3を用いて変動パターン種別が特定の変動パターン種別となる範囲内であるか否かを判定すればよい。この場合には、図24に示すステップS218の処理にて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとともに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する。第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、乱数値MR3が特定の範囲内であるか否かの判定結果に応じて異なるEXTデータが設定されることなどにより、その判定結果を演出制御基板12の側に通知することができればよい。演出制御基板12の側では、例えば乱数値MR3が特定の範囲内であるとの判定結果が通知されたか否かに応じて異なる割合で、連続予告種別や連続予告パターンを決定すればよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図33に示すステップS431〜S436、S440〜S442の処理、図33のステップS437や図34に示すデータ設定変更処理、図33のステップS438や図35に示す連続予告演出設定処理、図33のステップS439や図36に示す単独予告演出設定処理、図32のステップS172や図37に示す可変表示中演出処理などを実行することにより、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図33に示すステップS431〜S436、S440〜S442の処理、図33のステップS437や図34に示すデータ設定変更処理、図33のステップS438や図35に示す連続予告演出設定処理、図33のステップS439や図36に示す単独予告演出設定処理、図32のステップS172や図37に示す可変表示中演出処理の一部または全部を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図33のステップS440にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。以下、この発明を他の遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明する。
図40は、この発明を適用したスロットマシンの一例となるスロットマシン700の正面図であり、主要部材のレイアウトを示す。スロットマシン700は、大別して、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とから構成されている。スロットマシン700の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設した可変表示装置701が設置されている。リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、各々を識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、各々上中下三段に表示されている。各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ851L、851C、851R(図41)によって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ可変表示され、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。すなわち、リールモータ851L、851C、851Rや各リールRL、RC、RRは、各々を識別可能な複数種類の図柄を可変表示する可変表示手段を構成する。
スロットマシン700の前面扉には、各種の演出画像を表示可能な画像表示装置710が設けられている。前面扉における画像表示装置710の下部などには、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブル720が設けられている。操作テーブル720の奥側には、スロットマシン700において遊技媒体となるメダルを投入可能なメダル投入口702、メダルを1枚分の賭数を設定(BET)するためのBETスイッチ703、1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するためのMAXBETスイッチ704、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)として記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチ708が設けられている。メダル投入口702に投入されたメダルは、所定の投入メダルセンサによって検知される。
操作テーブル720の手前側には、スロットマシン700にてゲームを開始する際に操作されるスタートレバー705、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ706L、706C、706Rが設けられている。操作テーブル720の下部には、メダルが払い出されるメダル払出口707が設けられている。スロットマシン700の上部左右には、効果音を出力する2つのスピーカ711L、711Rが設けられている。その他、例えば操作テーブル720の左右手前側といった所定位置には、遊技効果ランプ713、714が設けられている。
スロットマシン700においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口702から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはBETスイッチ703またはMAXBETスイッチ704を操作する。こうして賭数が設定されると、賭数に応じた複数の入賞ラインのいずれかが有効となり、スタートレバー705の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが実行可能な状態となって、可変表示の実行条件が成立する。なお、前回のゲームにてリプレイなどの再遊技役の入賞が発生した場合にも、続けて次のゲームが実行可能となり、可変表示の実行条件が成立する。
こうしてゲームが実行可能な状態でスタートレバー705が操作されると、その操作がスタートレバースイッチ705A(図40)により検知されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、各リールRL、RC、RRが回転し、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変動する。続いて、いずれかのストップスイッチ706L、706C、706Rが操作されると、対応するリールRL、RC、RRの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。このとき、有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールRL、RC、RRの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。
入賞となる役の種類には、大別して、メダルの付与を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。スロットマシン700では、スタートレバー705が操作されたタイミングで抽出した乱数値に基づき、遊技状態に応じて定められた各役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選に当選して入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」ともいう。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、例え、各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。
スロットマシン700における遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば466枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
スロットマシン700では、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。こうした特別遊技状態に制御するか否かの決定は、内部抽選において、所定の遊技価値を付与するか否かの決定に含まれればよい。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイム)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ706L、706C、706Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
スロットマシン700の内部には、例えば図41に示すような主基板800、演出制御基板820、音声制御基板832、ランプ制御基板833、リールユニット850などが搭載されている。その他にも、スロットマシン700には、主基板800に接続された電源基板や中継基板等の他の基板も搭載されている。主基板800は、上記実施の形態における主基板11の構成及び機能と少なくとも一部が共通するものであればよい。また、電源基板等の他の制御基板についても、上記実施の形態における各種制御基板の構成及び機能と少なくとも一部が共通するものであればよい。
主基板800には、遊技制御用マイクロコンピュータ810が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ810は、上記実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成及び機能と少なくとも一部が共通するものであり、制御コードに基づくユーザプログラムなどを実行するCPU、ユーザプログラムを示す制御コードや固定データなどを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAMなどを備えて構成されていればよい。また、上記実施の形態における乱数回路509と一部または全部が共通する乱数回路が、遊技制御用マイクロコンピュータ810に内蔵または外付けされていればよい。
リールユニット850は、リールモータ851L、851C、851R、リールランプ852、リールセンサ853などを備えて構成される。リールモータ851L、851C、851Rは、各リールRL、RC、RRを回転させるためのモータである。リールランプ852は、各リールRL、RC、RRの内部に設けられ、各リールRL、RC、RRに描かれた図柄のうち、可変表示装置701にて視認可能となる図柄をリールの内側から照射するためのランプである。リールセンサ853は、各リールRL、RC、RRの回転状態や回転数などを検知するためのセンサである。
演出制御基板820には、演出制御用マイクロコンピュータ830や、表示制御部831などが搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ830は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ810の構成及び機能と少なくとも一部が共通する1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、乱数回路などを備えて構成されていればよい。表示制御部631は、画像表示装置510における表示動作の制御を行うものであり、演出制御用マイクロコンピュータ630からの表示制御指令に従った画像データの処理を実行するVDPや、画像表示装置510の画面上に画像を表示させるといった演出制御に使用される各種の演出データを記憶する演出データメモリを備えて構成されている。演出制御用マイクロコンピュータ830では、主基板800から受信した演出制御コマンドに基づいて決定された演出制御パターンに従って、画像表示装置710やスピーカ711L、711R、遊技効果ランプ713、714などによる演出動作を制御するための指令や処理が、CPUによって実行される。表示制御部831では、演出制御用マイクロコンピュータ830からの表示制御指令に従った演出データの処理などが実行される。
画像表示装置710やスピーカ711L、711R、遊技効果ランプ713、714などによる演出動作には、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することといった、所定の遊技価値が付与される可能性を予告する予告演出が含まれていればよい。そして、予告演出の態様に基づいて複数種類に分類された予告演出種別に予告種別決定値が割り当てられた予告種別決定用データとして、複数種類の予告演出種別に対する予告種別決定値の割当てが互いに異なる複数種類の予告種別決定用データを、演出制御用マイクロコンピュータ830のROMなどに予め記憶しておけばよい。演出制御用マイクロコンピュータ830のCPUは、例えば図柄の可変表示が開始されるときなどに、内部抽選の結果に基づいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合における予告演出の態様を決定する。このときには、複数種類の予告種別決定用データから選択されたいずれかの予告種別決定用データと、演出制御用マイクロコンピュータの乱数回路などから抽出した予告種別決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、抽出した乱数値と複数種類の予告演出種別に割り当てられた予告種別決定値とを比較し、乱数値と合致する決定値や乱数値が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは予告演出の態様が含まれる複数種類の予告演出種別のうちいずれかに決定すればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ830のCPUが予告演出を実行すると決定し、いずれかの予告演出種別に決定した後には、具体的な予告演出の態様を決定する。各予告演出種別に対応する予告演出の態様を決定するために用いる予告態様決定用データとして、予告演出種別を決定するために選択された予告種別決定用データにかかわらず共通の予告態様決定用データが、演出制御用マイクロコンピュータ830のROMなどに予め記憶されていればよい。こうして、演出制御用マイクロコンピュータ830のCPUは、予告演出種別を決定するために選択した予告種別決定用データにかかわらず共通の予告態様決定用データを用いて、予告演出の態様を決定できればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ830のROMなどに予め記憶される複数種類の予告種別決定用データはそれぞれ、予告演出の態様が含まれる予告演出種別の他に、例えば予告なしの決定結果を示す予告演出種別といった、予告演出を実行しないことを示す予告演出種別に共通の予告種別決定値が割り当てられてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ830のROMなどに予め記憶される複数種類の予告種別決定用データはそれぞれ、複数種類の予告演出種別毎に、例えば特別役に当選してビッグボーナスやレギュラーボーナスになることといった、所定の遊技価値が付与される信頼度を、予告演出種別の決定に用いられる予告種別決定用データに応じて異ならせるように、複数種類の予告演出種別に予告種別決定値が割り当てられてもよい。あるいは、各予告演出種別に対応して所定の遊技価値が付与される信頼度は、予告演出種別の決定に用いられる予告種別決定用データにかかわらず、一定の信頼度となるように、複数種類の予告演出種別に予告種別決定値が割り当てられてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1やスロットマシン700に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。