JP2011083256A - 生理活性物質固定化用基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、非特異的な吸着・結合を抑制し、かつ生理活性物質を簡便に表面に固定化する為の固定化用基材、およびその使用方法
【解決手段】
基材と、樹脂層と、ビオチン結合性タンパク質とがこの順に配置されてなる生理活性物質捕捉用基材であって、前記樹脂層の基材と反対側の面が、親水性を有していることを特徴とする生理活性物質捕捉用基材。生理活性物質固定化用固相担体を用いることで、ビオチン修飾生理活性物質を基材に固定化し、それ以外の部分への不要な生理活性物質や蛍光物質の吸着および結合を抑制することできる
【選択図】 なし

Description

本発明は、非特異的な吸着・結合を抑制し、かつ生理活性物質を簡便に表面に固定化する為の固定化用基材、およびその使用方法に関する。
ビオチンはビオチン結合性タンパク質と特異的に結合反応を生じることは古くから知られており、その結合力は抗原−抗体反応の100万倍以上と強く、ほとんど非可逆反応に近い結合性を示す。この特性を活かし、ビオチン−ビオチン結合タンパク質反応は、生化学分野における検出反応によく用いられる。ビオチン結合タンパク質で最も古くから利用されている物質はアビジンであり、アビジンは生卵白由来のタンパク質である。また、微生物であるStreptomyces avidiniiからストレプトアビジンが精製されるようになってからは、入手もしやすくなり、汎用されるようになった。また、アビジンを脱グリコシル化することでレクチン等、糖鎖との相互作用により発生する非特異吸着を抑えたニュートラアビジンが開発され、元来のアビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジンと、ビオチン結合タンパク質群として機能タンパク質のグループを形成している。
一方、ビオチンは分子量244の分子で分子末端にカルボシキル基を有することからヒドロキシスクシンイミドなどで活性エステル化することで簡便にアミノ残基を有する物質と結合でき、ビオチン標識することが可能となり、これらのことによりアビジン−ビオチン結合を用いた分子認識反応が広く用いられるようになった。
前記のようにビオチン−ビオチン結合タンパク質群の反応をより簡便に用いるために、種々のシステムが開発されている。たとえば、特開平02−024559号公報においては、アビジンを固相化した免疫分析用プレートが記載されている。
前記特許文献1においては、アビジンもしくはストレプトアビジンが分子量500,000を超える可溶性タンパク質に結合させ、更に前記タンパク質を疎水性の固相に吸着させる技術が記載されている。アビジンもしくはストレプトアビジンを直接固相化するのではなく高分子量の可溶性タンパク質アビジン、ストレプトアビジンを固定化した後、可溶性タンパク質をもって基材に固相化させる方法であり、前記特許文献1)に記載されるように、イムノアッセイによるパラメーターの測定への使用を意図している。通常イムノアッセイは常温、水溶系で実施されるため可溶性タンパク質の使用は問題ないが、80度Cを超える高温での使用においては、アビジン類が耐性を持つのに比べバインダーとなる可溶性タンパク質に耐熱性が乏しくアビジン類の機能を阻害することとなる。また、保存時の安定性においてタンパク質の利用は極めて不利であり、前記特許では対応しきれない系が存在する。
また、特開2007−263634号公報においては、「プラスチックからなる固相担体の固相表面に、ホスホリルコリン基を有する高分子物質及び生理活性物質を固定化する為の分子を有し、該分子がビオチン又はビオチン誘導体と反応しうる分子であることを特徴とする生理活性物質固定化用固相担体」が記載されている。非特異吸着をホスホリルコリン基の持つ親水性により非特異吸着を抑制することが可能でブロッキング処理の手順を省くことができるだけでなく、安定したシグナル/ノイズ比率(S/N比)を低減する工夫がなされている。
特許文献2においては、ビオチン又はビオチン誘導体と反応しうる分子であるアビジン等の固定化が示されている。その際に、S/N比を改善するために、ホスホリルコリン基の持つ親水性により非特異吸着を抑制する方法が示されている。アビジン等の固定化に化学合成物を用いていることから保存安定性においては有利な発明である。しかしながら、本発明者らの検討により、前述の基材は耐熱性に乏しい傾向があり、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応法(polymerase chain reactio:PCR)における100度Cでの使用等には適さない。また、好ましい形態として記載されている形態は、基材上にビオチンを固定化し、ホスホリルコリン基を有する高分子物質を塗布、更にアビジン類を固定しており、効果は高いものの作製に手間を要する。
また、特許3152656号広報には、プライマー分子をビオチン修飾し、アビジン−ビオチン反応により磁性粒子表面に結合させることが記載されている。
特公平2−024559号公報 特開2007−263634号公報 特許3152656号公報
ビオチン結合性タンパク質を表面に安定して保持し、ビオチン化合物と容易に結合反応でき、かつ、目的物以外の物理化学吸着を抑え効率よくビオチン化合物を回収する。
このような目的は、下記(1)〜(15)に記載の本発明により達成される。
(1)基材と、樹脂層と、ビオチン結合性タンパク質とがこの順に配置されてなる生理活性物質捕捉用基材であって、 前記樹脂層の基材と反対側の面が、親水性を有していることを特徴とする生理活性物質捕捉用基材。
(2)樹脂層を構成する物質が、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和モノマー(a)、ビオチン結合性タンパク質を固定するための官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)、および架橋可能な官能基(c)を共重合して得られる高分子物質であることを特徴とする(1)の生理活性物質捕捉用基材。
(3)アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)が下記の一般式で表されるモノマーであることを特徴とする(1)、(2)記載の生理活性物質捕捉用基材。
〔式1〕
Figure 2011083256
(式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を閉めす。Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、pは1〜100の整数を示す。繰り返されるXは、同一であっても、または異なるアルキレングリコール残基の連鎖であってもよい。)
(4)ビオチン結合性タンパク質を固定化するための官能基が、p−ニトロフェニルエステルまたはN−ヒドロキシスクシンイミドエステルの活性エステルであることを特徴とする(1)−(3)記載の生理活性物質捕捉用基材。
(5)架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーの官能基がアルコキシリルであることを特徴とする(1)−(4)記載の生理活性物質捕捉用基材
(6)ビオチン結合性タンパク質が、アビジン、ストレプトアビジンまたはニュートラアビジンからなる少なくとも一種類であることを特徴とする(1)記載の生理活性物質捕捉用基材。
(7)捕捉する生理活性物質が、ビオチンまたはビオチン誘導体で修飾されたオリゴDNA、オリゴRNA、DNA、RNA、であることを特徴とする(1)記載の生理活性物質捕捉用基材。
(8)細くしたオリゴDNA、オリゴRNA、DNA、RNAを鋳型としてDNAハイブリダイゼーション反応、RNAハイブリダイゼーション反応、DNA伸長反応、DNA増幅反応をその場で行うことを特徴とした(1)−(7)記載の生理活性物質捕捉用基材。
(9)生理活性物質を捕捉するための基材がチューブ、プレートまたはビーズからなることを特徴とする(1)−(8)記載の生理活性物質。
(10)前記基材がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリペンテン、ポリカーボネートからなる少なくとも1種である(1)−(8)記載の生理活性物質。
(11)(1)記載の生理活性物質捕捉用基材であって、
(a)基材表面に活性エステルを含む高分子化合物で樹脂層を形成させる工程
(b)ビオチン結合性タンパク質を活性エステルと反応させて固定する工程
(c)ビオチン修飾核酸をアビジン・ビオチン反応で固相化する工程
からなる、生理活性物質捕捉方法。
(12)(1)記載の生理活性物質捕捉用基材であって、
(a)基材表面に活性エステルを含む高分子化合物で樹脂層を形成させる工程
(b)ビオチン結合性タンパク質を活性エステルと反応させて固定する工程
(c)ビオチン修飾核酸をアビジン・ビオチン反応で固相化する工程
(d)基材に固定した状態で、DNAハイブリダイゼーション反応、RNAハイブリダイゼーション反応、DNA伸長反応、DNA増幅反応を行う工程
からなる、生理活性物質捕捉方法。
本発明によれば、ビオチン結合生理活性物質を効率よく簡単に固相担体に結合する事が可能となり、また、該生理活性物質と反応する別の物質の非特異吸着を効果的に抑制する事から、簡便かつハイスループットなPCR容器やバイオチップの作製と評価が可能となる。
以下、本発明の生理活性物質固定化用基材について説明する。
本発明に使用する生理活性物質を固定化する為の分子としては、生理活性物質に結合したビオチン又はビオチン誘導体と特異的に反応する分子が好ましく、特にアビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジンが好ましい。前述のようにビオチンとアビジンとの相互作用は非常に強く、特異性も高い。また、低分子であるビオチンを生理活性物質へ導入する事も容易な為、物質固定化の為の強力なツールとなる。
本発明に使用する高分子物質はアルキレングリコール残基、ビオチン結合性タンパク質を固定化するための官能基、かつ架橋可能な官能基を有する高分子物質が好適である。
アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)は、下記の一般式で表されるモノマーを用いた共重合体であることが好ましい。
式1
Figure 2011083256
式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、pは1〜100の整数を示す。繰り返されるXは、同一であっても、または異なるアルキレングリコール残基の連鎖であってもよい。
また、ビオチン結合性タンパク質を固定化するための官能基は、反応性のしやすさを考慮すると、p-ニトロフェニルエステル又はN-ヒドロキシスクシンイミドエステルの活性エステルであることが好ましい。
架橋可能な官能基としては架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーの官能基としてアルコキシリル基が好ましい。
本発明の生理活性物質固定化用固相基材の製造工程の一例を下記に示す。
(a)プラスチック固相基材を準備する。
プラスチック固相基材表面は、プラズマ処理等によりカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基が表面に導入されていることが好ましい。
(b)親水基及び官能基を有する高分子物質を塗布する。
(c)生理活性物質を固定化するための分子を導入する。
前記分子は、アビジン、ストレプトアビジン又はニュートラアビジンであることが好ましい。
(固相化基材)
本発明の基材には、プラスチック、ガラス、金属などを用いることが可能であるが、形状加工性や価格などを考慮するとプラスチックを用いることが好適である。用いるプラスチックとしては、熱可塑性、熱硬化性樹脂を用いることができるが、熱可塑性樹脂の方が製造効率の観点から好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の直鎖状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、環状ポリオレフィン、含フッ素樹脂等が挙げられる。耐熱性、耐薬品性、成形性に特に優れるポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンを用いることがより好ましい。
(基材の形状)
固相担体の形状としては、チューブ、マイクロウェルプレート、マイクロビーズ、平板状基板、微細流路形状を有した基板等が挙げられる。
(生理活性物質の固定化)
本発明において生理活性物質を固相上に固定化する際には、生理活性物質を溶解又は分散させた液体を付着する方法が好ましい。生理活性物質を溶解又は分散した液体のpHは6.0〜8.0であることが好ましく、pH6.5〜7.5がより好ましい。この範囲外だと、生理活性物質や生理活性物質を固定化する分子が変性・分解する恐れがある。
生理活性物質付着後は、固相表面の親水基の特性により、界面活性剤を含む水や緩衝液で洗浄することで、生理活性物質と反応しうる別の物質の固相表面への非特異吸着を抑制することが可能となる。しかし、生理活性物質と反応しうる別の物質に固相表面の分子と反応しうるビオチン又はビオチン誘導体が含まれる場合、生理活性物質を固定化した以外の固相表面に残存する分子の不活性化処理を、ビオチン又はビオチン誘導体を有する他の化合物で行うことが好ましい。
(固定化する生理活性物質の構造)
固定化する生理活性物質にビオチン又はビオチン誘導体を、一般的な方法で導入する事で、基材表面に固定化されたビオチン結合タンパク質によって、効果的に目的の生理活性物質を固定化する事が可能となる。より反応性を高める為に、ビオチン又はビオチン誘導体の導入位置は生理活性物質の末端や外側であることが望ましい。生理活性物質の合成法が進歩してきた事で、任意の位置にビオチン又はビオチン誘導体を導入できるようになってきており、生理活性を発現する為に重要な部位に影響を及ぼさないような位置で生理活性物質を担体表面に固定化することが可能である。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1>
(高分子化合物の合成例1)
ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(別名メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)(PEGMA、数平均分子量=約475 Aldrich製)、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン(MPDES GELEST、INC.製)をそれぞれ順に0.90mol/L、0.05mol/L、0.05mol/L、になるように脱水エタノールに溶解させ、モノマー混合溶液を作製した。そこにさらに0.002mol/Lの2、2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、和光純薬製)を添加し、均一になるまで撹拌した。その後、アルゴンガス雰囲気下、60℃で1.5時間反応させた後、反応溶液をジエチルエーテル中に滴下し、沈殿を収集した。得られた高分子化合物を重エタノール溶媒中1H―NMRで測定し、0.15ppm付近に現れるMPDESのSiに結合したメチル基に帰属されるピーク、3.35ppm付近に現れるPEGMAの末端メトキシ基に帰属されるピーク、7.6および8.4ppm付近に現れるMEONPのベンゼン環に帰属されるピーク、それぞれの積分値より、この高分子化合物の組成比を算出した。表1に結果を示した。
表1 ビオチンdT20merプライマー配列
Figure 2011083256
(アビジンチューブの作製)
PCR用チューブ(MicroAmp Strip Tubes,Applied Biosystems)内を合成例1で合成したポリマーでコートした。5μg/mLに調整したNeutravidin(PIERCE社製、品番31000)PBS溶液を分注し2時間静置し、その後超純水で洗浄し、遠心乾燥により乾燥することで、本発明の実施形態であるアビジンチューブを作製した。
(比較例1)
PCR用チューブ(MicroAmp Strip Tubes,Applied Biosystems)に5μg/mLに調整したNeutravidinPBS溶液を分注し2時間静置し、その後超純水で洗浄し、遠心乾燥により乾燥することで、アビジンチューブを作製した。
(比較例2)
PCR用チューブ(MicroAmp Strip Tubes,Applied Biosystems製)に特許文献(2)に記載のポリマーをコートした。5μg/mLに調整したNeutravidinPBS溶液を分注し2時間静置し、その後超純水で洗浄し、遠心乾燥により乾燥することで、アビジンチューブを作製した。
加熱処理
実施例1及び比較例1−2で作製したチューブに超純水を分注し95℃で30分静置した。超純水を廃棄して冷却した。
それぞれの加熱処理したチューブと未処理チューブに
ビオチン標識HRP(ZYMED社製、品番43−2040)を8ng/mLになるように調整し、100μL分注し、室温で1時間静置した。
その後0.05%Tween20含有PBS水溶液300μLで3回洗浄した。
住友ベークライト社製SUMILONペルオキシダーゼ発色キット(ML−1120T)を用いて発色した。
マイクロプレートリーダー(TECAN社製Infinit200)で450nmの吸光度を測定した。
表2 吸光度測定結果
Figure 2011083256
RT−PCRでの評価
(HeLa細胞のトータルRNAからcDNAの作製)
培養したHeLa細胞より抽出したトータルRNA1μgを含むDEPC処理水溶液100μLとビオチンdT20merのプライマー(表1)を混合させて37℃で5分間ハイブリダイゼーションを行った。
ストレプトアビジン処理チューブに50μL分注して37℃で3分間静置した。
1Mトリス塩酸pH7.5、5M塩化リチウム、0.5MEDTA水溶液を用いて3回洗浄した。
反応液として、Reverse Transcriptase M−MLV(RNAse H−)(タカラバイオ社製、品番2640A)、5×Reverse Transcriptase M−MLV Buffer、RNAse Inhibitor(Super)、20mM dTTP、20mM dATP、20mM dGTP、20mM dCTP、DEPC処理水(treated water)を加えて調製しものを、上記の反応済みチューブに加えた。42℃で1時間インキュベートすることにより、相補鎖cDNAを合成した。
1Mトリス塩酸pH7.5、5M塩化リチウム、0.5MEDTA水溶液を用いて3回洗浄した。
反応液として、ExTaq HS、10XExTaq Buffer、100μM Forwardプライマー、100μM Reverseプライマー、20mM dTTP、20mM dATP、20mM dGTP、20mM dCTP、DEPC処理水(treated water)を加えて調製したものを、各チューブに20μLを分注し、PCR反応を行った。なお、Forwardプライマー、100μM Reverseプライマーは人由来β Actin配列内から選択した。プライマーの配列について表2に示す。
反応後、各チューブのPCR反応液を電気泳動によってPCR産物を確認した。
表3 各プライマー配列
Figure 2011083256
actggaacggtgaaggtgac
cagtgtacaggtaagccctg
電気泳動を行ったゲル中のPCR産物をエチジウムブロマイドで染色し、そのバンドの濃淡を蛍光スキャナーを用いて数値化を行った。比較例1おけるバンドの濃さを100として、下記表3に示す。この数値を比較することによりPCR反応よって得られた産物の量を知ることができる。数値が高いほどより多くの産物を得ることできており、効率よくPCR反応が起きていることになる。
表4 電気泳動バンドの濃淡数値化
Figure 2011083256
本発明の生理活性物質固定化用固相担体を用いることで、生理活性物質を基材に固定化し、それ以外の部分への不要な生理活性物質や蛍光物質の吸着および結合を抑制することできる。

Claims (12)

  1. 基材と、樹脂層と、ビオチン結合性タンパク質とがこの順に配置されてなる生理活性物質捕捉用基材であって、
    前記樹脂層の基材と反対側の面が、親水性を有していることを特徴とする生理活性物質捕捉用基材。
  2. 樹脂層を構成する物質が、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和モノマー(a)、ビオチン結合性タンパク質を固定するための官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)、および架橋可能な官能基(c)を共重合して得られる高分子物質であることを特徴とする請求項1記載の生理活性物質捕捉用基材。
  3. アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)が下記の一般式で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1、2記載の生理活性物質捕捉用基材。
    〔式1〕
    Figure 2011083256
    (式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を閉めす。Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、pは1〜100の整数を示す。繰り返されるXは、同一であっても、または異なるアルキレングリコール残基の連鎖であってもよい。)
  4. ビオチン結合性タンパク質を固定化するための官能基が、p−ニトロフェニルエステルまたはN−ヒドロキシスクシンイミドエステルの活性エステルであることを特徴とする請求項1−3記載の生理活性物質捕捉用基材。
  5. 架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーの官能基がアルコキシリルであることを特徴とする請求項1−4記載の生理活性物質捕捉用基材
  6. ビオチン結合性タンパク質が、アビジン、ストレプトアビジンまたはニュートラアビジンからなる少なくとも一種類であることを特徴とする請求項1記載の生理活性物質捕捉用基材。
  7. 捕捉する生理活性物質が、ビオチンまたはビオチン誘導体で修飾されたオリゴDNA、オリゴRNA、DNA、RNA、であることを特徴とする請求項1記載の生理活性物質捕捉用基材。
  8. 細くしたオリゴDNA、オリゴRNA、DNA、RNAを鋳型としてDNAハイブリダイゼーション反応、RNAハイブリダイゼーション反応、DNA伸長反応、DNA増幅反応をその場で行うことを特徴とした請求項1−7記載の生理活性物質捕捉用基材。
  9. 生理活性物質を捕捉するための基材がチューブ、プレートまたはビーズからなることを特徴とする請求項1−8記載の生理活性物質。
  10. 前記基材がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリペンテン、ポリカーボネートからなる少なくとも1種である請求項1−8記載の生理活性物質。
  11. 請求項1記載の生理活性物質捕捉用基材であって、
    (a)基材表面に活性エステルを含む高分子化合物で樹脂層を形成させる工程
    (b)ビオチン結合性タンパク質を活性エステルと反応させて固定する工程
    (c)ビオチン修飾核酸をアビジン・ビオチン反応で固相化する工程
    からなる、生理活性物質捕捉方法。
  12. 請求項1記載の生理活性物質捕捉用基材であって、
    (a)基材表面に活性エステルを含む高分子化合物で樹脂層を形成させる工程
    (b)ビオチン結合性タンパク質を活性エステルと反応させて固定する工程
    (c)ビオチン修飾核酸をアビジン・ビオチン反応で固相化する工程
    (d)基材に固定した状態で、DNAハイブリダイゼーション反応、RNAハイブリダイゼーション反応、DNA伸長反応、DNA増幅反応を行う工程
    からなる、生理活性物質捕捉方法。
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