JP2011083115A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正極側の太陽電池6aと負極側の太陽電池6bとを直列接続した直流電源の正負端子間に接続され、太陽電池6a、6bの接続点を中性点とした3レベルのメインインバータ1と、メインインバータ1の各交流出力線に接続された単相のサブインバータ2aとを備える。そして、メインインバータ1は、太陽電池6aの最大電力点Pmaに応じた正の電圧指令Vuma(ref)により正極性電圧を出力し、太陽電池6bの最大電力点Pmbに応じた負の電圧指令Vumb(ref)により負極性電圧を出力し、サブインバータ2aは、電力授受が1周期で相殺されるようにPWM制御により出力し、メインインバータ1の出力電圧とサブインバータ2aの出力電圧との総和を負荷7に出力する。
【選択図】図6
Description
また、従来の別例による電力変換装置は、接地電位に対して正の電圧を出力する第1の太陽電池と、接地電位に対して負の電圧を出力する第2の太陽電池を直列接続し、第1の太陽電池電圧から正の電圧を出力し、第2の太陽電池電圧から負の電圧を出力するインバータ回路で構成されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、上記非特許文献1に示した従来の電力変換装置では、接地電位に対して正の電圧を出力する第1の太陽電池と、接地電位に対して負の電圧を出力する第2の太陽電池を直列接続し、第1の太陽電池と第2の太陽電池の合計電圧をインバータによって交流電圧に変換するため、接地電位に対する太陽電池の直流電位差を増やすことなく、直流電圧を昇圧するためのDC/DCコンバータを省略することができる。しかしながら、いずれか一方の太陽電池の電圧が低下するとインバータは所望の電圧を出力できなくなる。特に、電力変換装置を電力系統に連系する場合、電力系統からの電力逆潮流を防止するためには、インバータ動作を停止する必要があり、太陽電池の発電電力を有効に利用するのが困難であった。
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の回路構成を示す図である。図1に示すように、電力変換装置は、2つの太陽電池6a、6bから成る直流電源に接続される三相インバータ装置5を備え、太陽電池6a、6bで発生した直流電力を、三相インバータ装置5により三相交流電力に変換してU端子、V端子、W端子間に出力する直流/交流変換機能を有する。
三相インバータ装置5は、正極側直流電圧、負極側直流電圧をそれぞれ平滑する平滑コンデンサCH、CLと、3レベルインバータとしてのメインインバータ1と、メインインバータ1の各相交流出力線にそれぞれ直列接続された単相インバータとしてのサブインバータ2a〜2cと、単相インバータ2a〜2cの後段に接続された三相フィルタ3および開閉器4とを備え、負荷(この場合、電力系統7)に交流電力を供給する。
メインインバータ1は、平滑コンデンサCHと平滑コンデンサCLの直流電圧を直流母線電圧とする三相3レベルインバータで、例えば、図2で示す一般的な中性点クランプ方式の構成が用いられる。図2に示すように、メインインバータ1の各相は、それぞれダイオードが逆並列接続されたIGBT等から成る4個の半導体スイッチング素子11a〜11dと、2個のクランプダイオード12a、12bとから構成される。また、直流中間端子VMが、各相の2個のクランプダイオード12a、12bの接続点に接続され、各相の上下各アームを構成する2つの半導体スイッチング素子(11a,11b)、(11c,11d)の接続点が直流中間端子VMの電位にクランプされる。そして、メインインバータ1は、直流中間端子VMに対して正の電圧、負の電圧およびゼロの電圧を、Vu1端子、Vv1端子、Vw1端子にそれぞれ出力することができる。
各相のサブインバータ2a、2b、2cの出力電圧は、メインインバータ1の各相の出力電圧に重畳され、メインインバータ1の出力電圧と各サブインバータ2a、2b、2cの出力電圧との電圧和を、三相フィルタ3および開閉器4を介して電力系統7に出力する。
太陽電池の最大電力点Pmは、太陽電池の種類や太陽電池パネルの直並列数だけでなく、太陽の日射量や温度によっても変化する。そのため、太陽電池6aと太陽電池6bとの間で、特性ばらつきや、日射量ばらつき、温度ばらつき等の条件差があると、太陽電池6aの最大電力点Pmaと、太陽電池6bの最大電力点Pmbは異なる電力値となる。同様に、太陽電池6aと太陽電池6bとに何らかの条件差があると、最大電力点Pmaが得られる太陽電池6aの最大出力電圧Vmaと、最大電力点Pmbが得られる太陽電池6bの最大出力電圧Vmbとは異なる値となる。
太陽電池の出力特性は、図5に示すように、負極側の太陽電池6bの最大電力点Pmbが正極側の太陽電池6aの最大電力点Pmaよりも小さく、太陽電池6bの最大出力電圧Vmbが太陽電池6aの最大出力電圧Vmaよりも小さい状態とする。
図6は、三相インバータ装置5のU相部分の全体動作説明図である。
メインインバータ1は、太陽電池6aの出力電力が最大電力点Pmaとなるように生成された正の電圧指令値Vuma(ref)と、太陽電池6bの出力電力が最大電力点Pmbとなるように生成された負の電圧指令値Vumb(ref)とを合成したメインインバータ電圧指令値Vum(ref)に基づいて出力制御される。
太陽電池6a、6bの最大電力点Pma、Pmbが、Pma>Pmbとなる場合、正の電圧指令値Vuma(ref)は負の電圧指令値Vumb(ref)よりも、電圧実効値の絶対値が大きくなり、メインインバータ1のVu1端子−VM端子間には、正負非対称の波形の交流電圧Vumが出力されることになる。
また、太陽電池6aの出力電力は、メインインバータ1が正極性電圧を出力する期間(t0〜t1の区間)の出力電力に比例し、太陽電池6bの出力電力は、メインインバータ1が負極性電圧を出力する期間(t1〜t2の区間)の出力電力に比例する。
太陽電池6a、6bの最大電力点Pma、Pmbが、Pma>Pmbとなる場合、サブインバータ2aは、t0からt1の区間でサブインバータ2aのコンデンサ電圧Vcuを充電する方向の電圧を出力し、t1からt2の区間でサブインバータ2aのコンデンサ電圧Vcuを放電する方向の電圧を出力し、1周期で電力授受を相殺する。
また、電力変換装置は、正の電圧指令値Vuma(ref)と負の電圧指令値Vumbとで、大きさ、即ち電圧実効値の絶対値が異なる場合でも、メインインバータ1の出力電圧にサブインバータ2aの出力電圧を重畳することで、所望の交流電圧を出力できる。このように、正極側の太陽電池6aと負極側の太陽電池6bとの各発電電力を有効に利用できると共に、所望の交流電圧を出力することができ、電力変換装置が動作可能となる太陽電池電圧範囲、即ち電力変換装置の動作電圧範囲が拡大する。
次に、上記実施の形態1の図1で示した同様の回路構成を有し、上記実施の形態1とは異なる方式の動作をする電力変換装置について説明する。三相インバータ装置5のU相、V相、W相の基本動作は同じため、この場合もU相動作について説明する。
図7は、この実施の形態2による三相インバータ装置5のU相部分の全体動作説明図である。
メインインバータ1は、太陽電池6aの出力電力が最大電力点Pmaとなるように生成された正の電圧指令と、太陽電池6bの出力電力が最大電力点Pmbとなるように生成された負の電圧指令とを合成したメインインバータ電圧指令に基づいて出力制御される。この場合、メインインバータ1は半周期に1パルスの電圧を出力するが、正の電圧指令にて平滑コンデンサCHの端子間電圧VCHを波高値とする正極性の1パルス電圧を出力し、負の電圧指令にて平滑コンデンサCLの端子間電圧VCLの逆電圧(−VCL)を波高値とする負極性の1パルス電圧を出力する。
メインインバータ1は、電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)が第1の設定値Vthpよりも大きい時に、Vu1端子−VM端子間に正の電圧VCHを出力する。また、電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)が第2の設定値Vthnよりも小さい時に、Vu1端子−VM端子間に負の電圧(−VCL)を出力する。電圧指令値Vu(ref)がVthpとVthnとの間の時は、Vu1端子−VM端子間にゼロ電圧を出力する。
電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)は、太陽電池6a、6bがそれぞれ最大電力点Pma、Pmbで動作するように、太陽電池6a、6bの出力特性や、電力系統電圧に応じて決定される。第1の設定値Vthpと第2の設定値Vthnは、平滑コンデンサCH、CLの端子間電圧VCH、VCLや、電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)、およびサブインバータ2aのコンデンサ電圧Vcuに応じて決定される。
メインインバータ1のVu1端子−VM端子間には、電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)の周波数に同期する出力電圧Vumが出力されるが、このメインインバータ1の出力電圧Vumは、正極性電圧を出力する期間(t0〜t3の区間)における波高値VCH(=Vma)の1パルス電圧と、負極性電圧を出力する期間(t3〜t6の区間)における波高値(−VCL(=−Vmb))の1パルス電圧とから成る。
太陽電池6a、6bの最大電力点Pma、Pmbが、Pma>Pmbとなる場合、メインインバータ1の正の電圧指令は負の電圧指令よりも、電圧実効値の絶対値が大きく、即ち、出力電圧Vumの正の電圧実効値は負の電圧実効値よりも絶対値が大きい。
サブインバータ2aの電圧指令値Vus(ref)は、以下の式(1)で表される。
図7より、太陽電池6aがメインインバータ1を介して1相あたりに出力する電力Paは、以下の式(2)で表すことができる。
この実施の形態では、太陽電池6aには平滑コンデンサCHが接続されているため、上述したように、太陽電池6a、6bがそれぞれ最大電力点Pma、Pmbで動作している場合、平滑コンデンサCHの端子間電圧VCHは太陽電池6aの最大出力電圧Vmaに等しく、平滑コンデンサCLの端子間電圧VCLは太陽電池6bの最大出力電圧Vmbに等しくなる。このため、
Pa=Pma、Pb=Pmb、VCH=Vma、VCL=Vmb
を上記式(2)、式(3)に代入して、式を整理すると、式(4)が得られる。
点呼角θH、θLが決まれば、第1の設定値Vthpと第2の設定値Vthnは、以下の式(5)、式(6)で算出できる。ここで、VoはU相、V相、W相の相電圧(U端子−VM端子間電圧、V端子−VM端子間電圧)の実効値である。
太陽電池6a、6bがメインインバータ1を介して出力した1相あたりの出力電力に、サブインバータ2aの各出力電力Psを加算して電力変換装置の各相が電力を出力するため、サブインバータ2aの出力電力Psは、以下の式(7)で表すことができる。
このように、太陽電池6aの最大電力点Pmaと最大出力電圧Vma、太陽電池6bの最大電力点Pmbと最大出力電圧Vmb、および電力変換装置の相電圧実効値Voに応じて、メインインバータ1が正の電圧を出力する時の点呼角θHと、メインインバータ1が負の電圧を出力する時の点呼角θLを変化させることで、2つの太陽電池6a、6bの最大電力点動作と、サブインバータ2aの平滑コンデンサCUの電力授受を1周期でゼロにする動作との双方が可能になる。
上記式(9)、式(10)に基づいて点呼角θH、θLを求めると、θHはθLより小さくなる。このため、図9に示すように、メインインバータ1の正極性の1パルス電圧と負極性の1パルス電圧とは、波高値の大きさが同じ(Vma=Vmb)で、正極性の1パルス電圧のパルス幅が負極性の1パルス電圧のパルス幅より長くなる。サブインバータ2aは、上述したように電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)とメインインバータ出力電圧Vumとの差電圧を補うように出力させる。
これにより、2つの太陽電池6a、6bの最大電力点動作と、サブインバータ2aの平滑コンデンサCUの電力授受を1周期でゼロにする動作との双方が可能になる。
上記式(9)、式(10)に基づいて点呼角θH、θLを求めると、θHはθLより大きくなる。このため、図11に示すように、メインインバータ1の正極性の1パルス電圧と負極性の1パルス電圧とは、正極性の1パルス電圧の方が波高値(絶対値)が高くパルス幅は短いものとなる。サブインバータ2aは、上述したように電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)とメインインバータ出力電圧Vumとの差電圧を補うように出力させる。これにより、2つの太陽電池6a、6bの最大電力点動作と、サブインバータ2aの平滑コンデンサCUの電力授受を1周期でゼロにする動作との双方が可能になる。
例えば、2つの太陽電池6a、6bの特性が図12に示す場合、太陽電池6a、6bの最大電力点Pma、Pmbは、ほぼ同じであるが、正極側の太陽電池6aの最大出力電圧Vmaより負極側の太陽電池6bの最大出力電圧Vmbが大幅に小さくなった状態である。
そして、図13に示すように、メインインバータ1およびサブインバータ2aは動作し、電力変換装置は所望の交流電圧を出力し、サブインバータ2aの平滑コンデンサCUの電力授受を1周期でゼロにする。
次に、この発明の実施の形態3による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図14は、この発明の実施の形態3による電力変換装置の回路構成を示す図である。図14に示すように、図1で示した電力変換装置の構成において、正極側の太陽電池6aと三相インバータ装置5の間にDC/DCコンバータ8が挿入されている。その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
DC/DCコンバータ8は、太陽電池6aの電圧を任意の電圧に昇圧し、平滑コンデンサCHの正負端子間に出力する機能を備えている。一般的なDC/DCコンバータ8は、図15に示すように、低圧側コンデンサ14、高圧側コンデンサ15と、リアクトル16と、ダイオード17と、半導体スイッチ18とを備えた昇圧チョッパにて構成される。
上記実施の形態2と同様に、メインインバータ1の各相の出力電力に加算されるサブインバータ2a、2b、2cの各出力電力Psが0になるように、メインインバータ1およびサブインバータ2a、2b、2cは動作するため、上記式(8)が成立する。そして、式(8)を変形すると、以下の式(11)が得られる。
この実施の形態では、太陽電池6aの後段にDC/DCコンバータ8を設けているので、2つの太陽電池6a、6bの出力電圧の合計が閾値である電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍の電圧値未満になった場合は、DC/DCコンバータ8で太陽電池6aの出力電圧を昇圧する。これにより、昇圧された太陽電池6aの出力電圧(VCH)と太陽電池6bの出力電圧(VCL)との和電圧を、電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍以上にすることができ、電力変換装置は所望の交流電圧を出力できる。
2つの太陽電池6a、6bの最大出力電圧Vma、Vmbの合計電圧が、電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍以上の場合は、DC/DCコンバータ8を動作する必要はなく、電力変換装置は上記実施の形態2と同様に動作を行う。
この状態は、上記実施の形態2における図10または図11と同じ状態であり、必要に応じて、太陽電池6bの動作点を最大電力点PmbからPmbxにずらして出力電圧Vmbxを増大させることで、電力変換装置は、上記実施の形態2と同様に所望の交流電圧を出力することができる。
また、DC/DCコンバータ8を設けるのは一方の太陽電池6aのみとなるため、DC/DCコンバータ8の電力容量は小さいもので良く、電力変換装置の小型化、低コスト化および高効率化が可能になる。
また、DC/DCコンバータ8は、図15に示す構成に限らず直流電圧を昇圧する構成であれば良く、同様の効果が得られる。
次に、この発明の実施の形態4による電力変換装置を図に基づいて説明する。
図17は、この発明の実施の形態4による電力変換装置の回路構成を示す図である。図17に示すように、三相インバータ装置5の直流側にDC/DCコンバータ9を備える。また、直流電源は、負極側の太陽電池を備えない。正極側の太陽電池6の正極は平滑コンデンサCHの正極となる直流正極端子VHに、太陽電池6の負極は接地されると共に、平滑コンデンサCHの負極と平滑コンデンサCLの正極との接続点としての直流中間端子VMに接続される。DC/DCコンバータ9は、太陽電池6の電圧を任意の電圧に変換し、平滑コンデンサCLの正極(直流中間端子VM)−負極(直流負極端子VL)間に出力する機能を備え、負極側の直流電圧源を生成する。即ち、この実施の形態では、正極側の太陽電池6と太陽電池6からDC/DCコンバータ9により生成される負極側の直流電圧源とを直列接続して直流電源を構成する。
直流電源をこのような構成とすることで、平滑コンデンサCHには太陽電池6の電圧が直接入力され、平滑コンデンサCLにはDC/DCコンバータ9により生成される任意の電圧が入力される。
上記実施の形態2と同様に、メインインバータ1の各相の出力電力に加算されるサブインバータ2a、2b、2cの各出力電力Psが0になるように、メインインバータ1およびサブインバータ2a、2b、2cは動作するため、上記式(8)が成立する。そして、上記実施の形態3で示したように、式(11)を満足させることが必要である。即ち、平滑コンデンサCH、CLの端子間電圧VCH、VCLの和電圧が電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍以上必要である。
太陽電池6の最大電力点Pmでの最大出力電圧Vm(=VCH)が低下した場合は、DC/DCコンバータ9の昇圧比を上げ、平滑コンデンサCLの電圧VCLを高くすることで、VCH、VCLの和電圧を電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍以上にでき、電力変換装置は所望の交流電圧を出力することができる。DC/DCコンバータ9は任意の電圧を出力することができるため、VCH、VCLの和電圧を、常に電力変換装置の相電圧実効値Voの2.22倍以上にでき、太陽電池6の最大電力点Pmでの動作と、所望の交流電圧出力とを可能にする。
基本的な方法は実施の形態2と同じだが、直流電源の構成の差異を考慮すると、上記式(9)、式(10)は、それぞれ以下の式(12)、式(13)に書き直すことができる。
そして、上記実施の形態2と同様に、メインインバータ1は、電力変換装置の電圧指令値Vu(ref)と、第1の設定値Vthp、第2の設定値Vthnとに基づいて、正極性の出力期間に波高値VCH(=Vm)の1パルス電圧と、負極性の出力期間に波高値(−VCL)の1パルス電圧とを出力する。
また、太陽電池6出力を正側直流母線電圧に直接入力し、DC/DCコンバータ9の出力は負側直流母線電圧を維持する構成とするため、DC/DCコンバータ9の電力容量を小さくすることができ、電力変換装置の小型化、低コスト化および高効率化が可能になる。
また、太陽電池6の負極を接地電位と等電位にすることができるため、単結晶シリコンや多結晶シリコンで構成された太陽電池パネルだけでなく、薄膜太陽電池パネルを使用することが可能となり、太陽光発電装置システムを低コストで構成することが可能となる。
また、DC/DCコンバータ9は、図18に示すような、一般的な非絶縁方式の極性反転型チョッパ構成に限らず、非絶縁方式、絶縁方式を問わず、直流電圧を変換できる構成であれば同様の効果が得られる。
また上記各実施の形態では、電力変換装置を三相電力変換装置として説明したが、単相あるいは、その他の複数相であっても良い。
2a〜2c 単相インバータとしてのサブインバータ、5 三相インバータ装置、
6,6a,6b 太陽電池、8,9 DC/DCコンバータ、VH 直流正極端子、
VM 直流中間端子、VL 直流負極端子、Vum メインインバータ出力電圧、
Vus サブインバータ出力電圧、Vum(ref) メインインバータ電圧指令値、
Vuma(ref) 正の電圧指令値、Vumb(ref) 負の電圧指令値。
Claims (12)
- 3レベルインバータ、および該3レベルインバータの交流出力線に1あるいは複数直列接続された単相インバータを有するインバータ装置を備え、
上記3レベルインバータは、正極側太陽電池と負極側太陽電池とを直列接続して成る直流電源の正負端子間に接続され、上記正極側太陽電池と上記負極側太陽電池との接続点を中性点として3つの電圧レベルを1相あたりに出力可能であって、
上記インバータ装置は、上記3レベルインバータの出力電圧と上記単相インバータの出力電圧との総和を負荷に出力するものであり、
上記正極側太陽電池の最大電力点に応じた正の電圧指令と上記負極側太陽電池の最大電力点に応じた負の電圧指令とを合成した電圧指令に基づいて上記3レベルインバータが出力制御されると共に、上記単相インバータの電力授受が1周期で相殺されるように該単相インバータがPWM制御により出力制御されることを特徴とする電力変換装置。 - 上記3レベルインバータの正の電圧指令と負の電圧指令とで電圧実効値の絶対値が大きい極性で上記単相インバータは電力を蓄積し、他方の極性で電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 上記正極側太陽電池、上記負極側太陽電池がそれぞれの最大電力点で動作して電圧を出力するように上記インバータ装置が制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 上記正極側太陽電池、上記負極側太陽電池における各最大電力点での出力電圧の低い側の太陽電池に対して出力電力を低減して出力電圧を増大させるように、上記インバータ装置が制御され、その制御において、上記3レベルインバータの電圧指令を補正して用いることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 上記正極側太陽電池、上記負極側太陽電池のいずれか一方と上記3レベルインバータとの間にDC/DCコンバータを備えて、上記一方の太陽電池の出力電圧を昇圧可能としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 上記正極側太陽電池、上記負極側太陽電池の出力電圧和が所定値以上となるように、上記DC/DCコンバータが動作して上記一方の太陽電池の出力電圧を昇圧させることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
- 3レベルインバータ、および該3レベルインバータの交流出力線に1あるいは複数直列接続された単相インバータを有するインバータ装置と、該インバータ装置の直流側に設けられたDC/DCコンバータとを備え、
上記DC/DCコンバータは太陽電池からの電圧を入力とし、
上記3レベルインバータは、第1極性側の上記太陽電池と上記DC/DCコンバータにより生成される第2極性側の直流電圧源とを直列接続して成る直流電源に接続され、上記太陽電池と上記直流電圧源との接続点を中性点として3つの電圧レベルを1相あたりに出力可能であって、
上記インバータ装置は、上記3レベルインバータの出力電圧と上記単相インバータの出力電圧との総和を負荷に出力するものであり、
第1極性側の電圧指令と第2極性側の電圧指令とを合成して生成された電圧指令に基づいて上記3レベルインバータが出力制御されると共に、上記単相インバータの電力授受が1周期で相殺されるように該単相インバータがPWM制御により出力制御されることを特徴とする電力変換装置。 - 上記3レベルインバータの第1の極性側電圧指令と第2の極性側電圧指令とで電圧実効値の絶対値が大きい極性で上記単相インバータは電力を蓄積し、他方の極性で電力を供給することを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
- 上記太陽電池の出力電圧と上記直流電圧源の電圧との電圧和が所定値以上となるように、上記DC/DCコンバータが動作することを特徴とする請求項7または8に記載の電力変換装置。
- 上記太陽電池が最大電力点で動作して電圧を出力するように上記インバータ装置が制御されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 上記DC/DCコンバータは極性反転型DC/DCコンバータであることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 上記3レベルインバータは、出力電圧の半周期に対して、該半周期の極性の上記電圧指令に応じた1パルス電圧を出力することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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