JP2011082968A - 車載用信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力信号を信号処理して放送信号を生成し、その放送信号を送信アンテナから車載アンテナに向けて送信する車両用信号処理装置において、入力信号に異常が生じたときにでも、送信アンテナから放送信号を送信できるようにする。
【解決手段】車載用信号処理装置は、受信アンテナ3からの受信信号から特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送を選局・復調し、復調した信号から再送信用チャンネルのアナログテレビ放送信号を生成してアンテナ41から再送信させる、再送信機30を備える。再送信機30には、選局・復調回路36とは別に、試験信号を生成する試験信号生成回路39が設けられ、制御回路38は、リモコン送信機8から入力される切り換え信号に従い、選局・復調回路36にて復調された信号にてアナログテレビ放送信号を生成するか、試験信号にてアナログテレビ放送信号を生成するかを切り換える。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の移動体に搭載され、入力信号を信号処理して放送信号を生成し、その放送信号を送信アンテナから送信する車載用信号処理装置に関する。
一般的に、例えばテレビやカーオーディオのような車載用機器には、車両メーカーのオプションやディーラーオプションのように、車両の生産工場や販売店で取り付けられる「純正品」と、カー用品の販売店等で取り付けられる「市販品」とがある。そして、「市販品」は、「純正品」の車載用機器に直接接続できないことが多い。
例えば、図6(a)に示すように、カーオーディオ機器のヘッドユニット(例えばFMレシーバ)91と車載アンテナ94とこれらを接続する受信信号伝送用の伝送ケーブル97とで構成される「純正品」の受信装置90が搭載された車両に対し、「市販品」であるCD(Compact Disk)用若しくはMD(Mini Disk)用のディスクチェンジャ92(図6(b)参照)を取り付ける場合、ディスクチェンジャ92から出力されるディスク再生音声信号をヘッドユニット91に直接入力して、ヘッドユニット91に接続されたスピーカ91cから再生音声を発生させることができない場合がある。
そこで、このような場合には、通常、中継機器として、図6(b)に示すようなRFモジュレータ93が用いられる。
つまり、この場合、ディスクチェンジャ92から出力されるディスク再生音声信号は、RFモジュレータ93に入力され、RFモジュレータ93内のFM変調部93aよって、FM帯の所定の周波数を使ったRF信号に変調される。
そして、その変調されたRF信号は、RF出力端子93cから、伝送ケーブル96を介して、ヘッドユニット91のアンテナ入力端子91aに入力され、ヘッドユニット91に内蔵されたFM復調部91bにてディスク再生音声信号が復調される。
また、RFモジュレータ93には、車載アンテナ94からの受信信号(つまり、放送局からのFM放送信号)を、伝送ケーブル97を介して入力するためのRF入力端子93bが設けられており、RFモジュレータ93は、外部操作によって、ヘッドユニット91に対し、車載アンテナ94からRF入力端子93bに入力されたFM放送信号をRF出力端子93cから出力するか、FM変調部93aにて変調されたRF信号(つまり、FM変調部93aから出力されたFM放送信号)をRF出力端子93cから出力するか、を切り換え可能に構成される。
なお、図6に示すRFモジュレータ93には、上述した出力切換やディスクチェンジャ92の操作を行うために、RFモジュレータ93とは別体で構成された遠隔操作用のリモコン送信機98と、そのリモコン送信機98からの送信信号(リモコン信号)を受信し、コントロールケーブル95aを介してRFモジュレータ93に入力するリモコン受信部95が設けられている。
従って、車両に「市販品」であるディスクチェンジャ92を搭載した場合には、上記のようなRFモジュレータ93を利用することで、「純正品」であるヘッドユニット91を、FMレシーバとしての機能を損なうことなく、ディスク再生音声信号の発生装置として機能させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−242877号公報
ところで、図6(b)に示すように、「市販品」のRFモジュレータ93と「純正品」のヘッドユニット91とを伝送ケーブル96を介して接続する構成では、車両にRFモジュレータ93を搭載する際、車載アンテナ94から引き込まれている既設の伝送ケーブル97を、ヘッドユニット91のアンテナ入力端子91aから取り外して、RFモジュレータ93のRF入力端子93bに接続し直し、更に、RFモジュレータ93のRF出力端子93cとヘッドユニット91のアンテナ入力端子91aとを伝送ケーブル96にて接続する必要があることから、伝送ケーブル96、97の配線作業等で手間がかかるという問題があった。
一方、この問題を解決するには、図6(c)に示すように、RFモジュレータ93のRF出力端子93cに、伝送ケーブル96を介して送信アンテナ99を接続し、RFモジュレータ93のFM変調部93aにて生成したRF信号(FM放送信号)を送信アンテナ99から送信するようにすればよい。
つまり、このようにすれば、受信装置90は、既設の車載アンテナ94を使って、送信アンテナ99から送信されたRF信号(FM放送信号)を受信することができるので、既設の受信装置90に手を加えることなく、RFモジュレータ93を使用することができる。
ところが、このように送信アンテナ99を設けて電波を送信する方法では、送信アンテナ99から送信することができる信号の強さが電波法によって制限され、一般的には微小電力の電波しか出力することができないので、送信アンテナ99の配設位置が極めて制限されるという問題があった。
つまり、既設の車載アンテナ94にて、送信アンテナ99から送信された信号を良好に受信するためには、車載アンテナ94に対する送信アンテナ99の最適位置を、確り見極めて、送信アンテナ99を配設する必要がある。
そして、このように、送信アンテナ99の配設位置を最適化する場合、図6(c)で示した構成例では、RFモジュレータ93は、出力信号の信号レベルが安定したディスクチェンジャ92からの出力信号を信号処理(詳しくはFM変調)して、送信アンテナ99から送信させるので、送信アンテナ99の配設位置の最適化作業を、例えばディスクチェンジャ92がCDを再生している状態で行えばよい。
つまり、このようにすれば、送信アンテナ99から放射される電波の電界強度が制限されていても、その電波は途切れることなく安定して放射されるので、送信アンテナ99の配設位置の最適化作業は、受信装置90側のスピーカ91cから出力される音声を確認しつつ、簡単に行うことができる。
しかし、カー用品の販売店等で、送信アンテナ99を備えたRFモジュレータ93の販売と施工だけを行う場合、ディスクチェンジャ92のような外付け機器を予め準備しておかないと(換言すれば、外付け機器がないと)、送信アンテナ99の最適位置の検討および設置を行う最適化作業は、容易に行うことができないという問題が発生する。
また、例えば、車両に地上アナログテレビ放送受信用の受信装置が搭載されている場合、RFモジュレータ93に代わる車載用信号処理装置として、地上デジタルテレビ放送を受信して、所望放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を選局・復調し、復調した映像及び音声信号から予め設定された送信チャンネルのアナログテレビ放送信号を生成して、既設の受信装置に送信する信号処理装置を設けることが考えられる。
そして、この種の車載用信号処理装置においては、地上デジタルテレビ放送の放送電波を受信する受信アンテナが設けられ、その受信アンテナにて受信された受信信号を信号処理(選局・復調)することにより、送信用の映像及び音声信号を復元することになるが、放送電波の受信状況によっては、映像及び音声信号を復元することができず、送信アンテナからアナログテレビ放送信号を送信できなくなることが考えられる。
つまり、地上デジタルテレビ放送には、受信電界強度が所定の値より低くなると、受信画像が急激に劣化してしまう性質(クリフエフェクト)があることから、上記のような車載用信号処理装置においては、送信アンテナの配設作業を行う場所の環境等の外的要因(ガレージなど建物内部で行う場合や、周囲の建物の存在による影響、地形による影響)によって、地上デジタルテレビ放送信号の受信状態が影響され、地上デジタルテレビ放送信号の受信レベルが低下すると、デジタルテレビ放送信号を正常に信号処理することができなくなる。
そして、この場合、送信アンテナからは、アナログテレビ放送信号を正常に送信することができなくなるので、地上アナログテレビ放送受信用の受信装置を介して再生される映像や音声を確認しつつ、送信アンテナの配設位置の最適化作業を実施することができなくなってしまう。
従って、上記のように地上デジタルテレビ放送を受信し、所定放送チャンネルの地上デジタルテレビ放送信号をアナログテレビ放送信号に変換して送信する車載用信号処理装置においては、送信アンテナの配設位置の最適化作業を実施する際の車両位置が制限されてしまうという問題がある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、入力信号を信号処理して放送信号を生成し、その放送信号を送信アンテナから車載アンテナに向けて送信する車両用信号処理装置において、入力信号に異常が生じたときにでも、送信アンテナから放送信号を送信できるようにすることで、送信アンテナの配設位置の最適化作業を簡単且つ確実に実行できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、入力信号を信号処理することで、車両に搭載された受信装置にて復調可能な放送信号を生成する信号処理手段と、前記信号処理手段にて生成された放送信号を、前記受信装置に接続された車載アンテナに向けて送信する送信アンテナと、を備えた車載用信号処理装置において、前記信号処理手段にて生成される放送信号とは内容が異なるものの、前記放送信号と同一規格で、前記受信装置にて復調可能な試験信号を生成する試験信号生成手段と、外部から入力される切換信号に従い、前記送信アンテナに対し前記信号処理手段にて生成された放送信号を出力するか、前記試験信号生成手段にて生成された試験信号を出力するかを切り換える制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載用信号処理装置において、所定の放送電波を受信する受信アンテナと、該受信アンテナにて受信された受信信号の中から特定の放送信号を選局して映像若しくは音声信号を復調する選局復調手段と、を備え、前記信号処理手段は、前記選局復調手段にて復調された映像若しくは音声信号を、前記選局復調手段が選局復調した放送信号とは規格が異なる放送信号を生成することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車載用信号処理装置において、前記受信アンテナにて受信され、前記選局復調手段にて選局復調される放送信号は、デジタル放送信号であり、前記信号処理手段にて生成される放送信号は、アナログ放送信号であることを特徴とする。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載用信号処理装置において、使用者により操作されて前記切換信号を発生する操作手段を備え、前記制御手段は、前記操作手段からの切換信号に従い、前記送信アンテナに対し出力する信号を、前記放送信号若しくは前記試験信号に切り換えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載用信号処理装置において、前記信号処理手段に入力される入力信号が正常か否かを判定する判定手段を備え、前記制御手段は、前記判定手段による判定結果を前記切換信号として取り込み、前記入力信号が正常であれば前記送信アンテナに対し前記放送信号を出力させ、前記入力信号が異常であれば前記送信アンテナに対し前記試験信号を出力させることを特徴とする。
請求項1に記載の車載用信号処理装置によれば、信号処理手段が、入力信号を信号処理することにより、受信装置にて復調可能な放送信号を生成し、試験信号生成手段が、信号処理手段にて生成される放送信号とは内容が異なるものの、その放送信号と同一規格で受信装置にて復調可能な試験信号を生成する。
そして、制御手段が、外部から入力される切換信号に従い、送信アンテナに対し、信号処理手段にて生成された放送信号を出力するか、試験信号生成手段にて生成された試験信号を出力するかを切り換える。
従って、本発明の車載用信号処理装置によれば、例えば、信号処理手段に対し、信号処理対象となる入力信号を入力してくるディスクチェンジャ等の外付け機器が接続されておらず、信号処理手段において正常な放送信号を生成できない場合には、制御手段に入力する切換信号により、制御手段が送信アンテナに出力させる信号を、試験信号生成手段にて生成された試験信号に切り換えることで、受信装置に対し、当該車載用信号処理装置の送信アンテナからの送信信号を正常に受信させることができる。
このため、車載アンテナを備えた既設の受信装置が取り付けられている車両に対し、本発明の車載用信号処理装置を搭載して、送信アンテナからの送信電波を車載アンテナで受信できるように、送信アンテナの配設位置を最適位置に設定する最適化作業を行う際には、上述した従来技術のように、車載用信号処理装置にディスクチェンジャのような外付け機器を接続する必要はなく、制御手段に切換信号を入力して、送信アンテナから放射される信号を試験信号に切り換えるだけでよい。
よって、本発明の車載用信号処理装置によれば、送信アンテナの最適位置の検討及び設置(換言すれば配設位置の最適化作業)を、簡単且つ確実に行うことができる。
また、本発明の車載用信号処理装置によれば、車両への設置が完了した後であっても、送信アンテナからの送信電波を放送信号及び試験信号の何れかに切り換えることができる。
このため、例えば、外付け機器であるディスクチェンジャから音声信号が出力されない等、システムに何らかの異常が発生した場合には、送信アンテナから送信させる信号の切り換えにより、外付け機器の系統に問題があるのか、車載用信号処理装置の系統に問題があるのかを、速やかに判断できるようになる。
次に、請求項2に記載の車載用信号処理装置によれば、所定の放送電波を受信する受信アンテナと、この受信アンテナにて受信された受信信号の中から特定の放送信号を選局して映像若しくは音声信号を復調する選局復調手段とが備えられており、信号処理手段は、その選局復調手段にて復調された映像若しくは音声信号を、選局復調手段が選局復調した放送信号とは規格が異なり、受信装置にて復調可能な放送信号を生成する。
従って、本発明の車載用信号処理装置によれば、車載アンテナを備えた既設の受信装置では受信して復調することのできない放送信号を、既設の受信装置で受信して復調することのできる放送信号に変換して、送信アンテナから再送信させることができるようになり、既設の受信装置の用途を拡大することができる。
また、このように車載用信号処理装置を放送信号の再送信装置として利用する場合には、車両の位置によって、受信アンテナによる放送電波の受信状態が変化することから、従来技術では、送信アンテナの配設位置の最適化作業を行う場所が制限されるという問題があったが、本発明では、送信アンテナの配設位置の最適化作業を行う際には、制御手段に切換信号を入力して、送信アンテナから放射される信号を試験信号に切り換えるようにすればよい。
つまり、このようにすれば、受信アンテナによる放送電波の受信状態の影響を受けることなく、送信アンテナから一定レベルで送信電波を放射させることができるため、送信アンテナの最適位置の検討及び設置を、簡単且つ確実に行うことができる。
また、本発明の車載用信号処理装置によれば、設置が完了した後であっても、送信アンテナからの送信電波を放送信号及び試験信号の何れかに切り換えることができるので、システムに何らかの異常が発生した場合には、送信アンテナから送信させる信号の切り換えにより、受信装置の受信系統に問題があるのか、車載用信号処理装置の送信系統に問題があるのかを、速やかに判断できるようになる。
次に、請求項3に記載の車載用信号処理装置においては、受信アンテナにて受信され、選局復調手段にて選局復調される放送信号は、デジタル放送信号であり、信号処理手段にて生成される放送信号(換言すれば受信装置にて復調可能な放送信号)は、アナログ放送信号であることから、当該車載用信号処理装置を、アナログ放送信号専用の受信装置が搭載された車両に搭載することで、既設の受信装置を利用してデジタル放送を楽しむことができるようになる。
例えば、地上アナログテレビ放送を受信するために、アナログテレビ放送専用の受信装置が搭載された車両において、地上アナログテレビ放送(VHF、UHF)と地上デジタルテレビ放送(UHF)との両方を視聴できるようになり、今後、地上アナログテレビ放送が完全停波した後であっても、システムを何ら変更することなく、地上デジタルテレビ放送の視聴を継続することができるようになる。
また、請求項3に記載の車載用信号処理装置によれば、アナログテレビ放送が終了することによって、アナログテレビ放送専用の受信装置が使用できなくなるのを防止し、アナログテレビ放送専用の受信装置の寿命を延ばすことができるので、当該車載用信号処理装置は、アナログテレビ放送専用の受信装置を搭載した車両の使用者にとっては極めて都合の良い装置となり、また、環境に対し優しい装置となる。
なお、請求項3において、デジタル放送信号及びアナログ放送信号は、テレビ放送に限定されるものではなく、ラジオ放送であってもデータ放送であってもよい。
一方、本発明の車載用信号処理装置において、送信アンテナから送信させる信号を信号処理手段にて生成された放送信号にするか、試験信号生成手段にて生成された試験信号にするかの切り換えは、制御手段に入力する切換信号により行われるが、この切換信号は、請求項4に記載のように、使用者が操作手段を操作することにより入力するようにすればよい。
また、請求項5に記載のように、操作手段に代えて、信号処理手段に入力される入力信号が正常か否かを判定する判定手段を設け、制御手段が、その判定手段による判定結果を切換信号として取り込み、入力信号が正常であれば送信アンテナに対し放送信号を出力させ、入力信号が異常であれば送信アンテナに対し試験信号を出力させるようにしてもよい。
そして、請求項5に記載の車載用信号処理装置によれば、送信アンテナから送信させる信号の切り換えを自動で行うことができるので、手動で切り換えるようにした請求項4に記載のものに比べて、より使い勝手を向上できる。
第1実施形態の車載用信号処理装置の構成を表すブロック図である。 第2実施形態の車載用テレビ受信システム全体の構成を表す概略構成図である。 第2実施形態の車載用テレビ受信システム各部の車両への取り付け状態を表す説明図であり、(a)は車両のフロントガラスとその周囲を車両内側から見た斜視図、(b)は車両のリアガラスとその周囲を車両内側から見た斜視図、である。 第2実施形態の車載用信号処理装置の構成を表す回路図である。 第2実施形態の車載用信号処理装置の再送信機の変形例を表す回路図である。 従来技術を説明するブロック図であり、(a)は既設の受信装置の構成例を表すブロック図、(b)は既設の受信装置にRFモジュレータを直接接続した場合の構成例を表すブロック図、(c)は既設の受信装置とRFモジュレータとを電波(FM放送信号)を介して接続した場合の構成例を表すブロック図、である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
先ず、図1を用いて第1実施形態の車載用信号処理装置9の具体的な使用例について説明する。
この図に示されているのは、車両におけるオーディオシステムの例であり、例えば、FM放送を受信するように構成された既設の受信装置90を備えている車両において、当該受信装置90を用いて、ディスクチェンジャ92による再生音声を楽しむことができるようにするシステムである。
なお、本実施形態は、図6(c)に示した従来技術に対応するシステムであり、以下の説明において、従来技術と同様な構成についての詳細な説明は省略する。
図1に示すように、本実施形態の車載用信号処理装置9は、RFモジュレータ93と、RFモジュレータ93から出力されるRF信号(FM放送信号)を車両内部に放射する送信アンテナ99と、を備えている。
送信アンテナ99は、細径でしなやかで、可撓性の優れた同軸ケーブルからなる伝送ケーブル96を介して、RFモジュレータ93のRF出力端子93cと接続されており、RFモジュレータ93の出力端子93cから出力されるFM放送信号は、伝送ケーブル96を介して送信アンテナ99から放射される。
また伝送ケーブル96の長さは、送信アンテナ99を車両に取り付ける際に、その配設位置の自由度を高めることができる長さに設定されている。具体的には、伝送ケーブル96の長さは、既設の前記受信装置90を構成する車載アンテナ94が車両の何れに(例えば、フロントガラスではなく、リアガラスに)配設してあっても、送信アンテナ99から放射されるFM放送信号を、受信装置90おいて良好に受信できる位置に配設できるように、設定されている。
なお、既設の受信装置90において良好に受信できるなら、RFモジュレータ93と送信アンテナ99とは一体的に構成することにより、伝送ケーブル96を除去するようにしてもよい。
次に、RFモジュレータ93には、外部入力端子93dが設けられており、例えば、上述したディスクチェンジャ92のような外付け機器を、音声信号用ケーブルを介して接続できるように構成されている。
そして、音声信号用ケーブルを介して伝送されてきた音声信号(ディスク再生音声信号等)は、外部入力端子93dからFM変調部93aに入力される。このFM変調部93aは、本発明の信号処理手段に相当するものであり、入力された音声信号を変調することによって、所定周波数のFM放送信号を生成する。
FM変調部93aにおいて生成されるFM放送信号の周波数は、既設の受信装置90において受信しているFM放送の受信に影響がでない周波数でなければならないので、RFモジュレータ93に汎用性を持たせるためにも、FM変調部93aは、FM放送信号の周波数として、複数の周波数の中から選択的に設定できるようにされている。
つまり、FM放送信号の周波数の設定は、制御部93fによって行われ、FM変調部93aは、制御部93fから出力される制御信号に基づいて、FM放送信号の周波数を設定する。
また、制御部93fは、マイクロコンピュータを中心に構成されており、例えば、RFモジュレータ93に一体的に設けられたスイッチ等からなる操作部93gの操作状態や、リモコン受信部95からコントロールケーブル95a、リモコン入力端子93hを介して送られてくるコントロール信号に対応した操作情報に基づいて、FM放送信号の周波数を決定し、FM変調部93aに対してその周波数を表す制御信号を送出する。なお、リモコン受信部95は、リモコン送信機98から送信された遠隔操作用のコントロール信号を受信し、制御部93fに出力する。
また次に、RFモジュレータ93には、FM変調部93aにおいて生成されるFM放送信号とは内容が異なるものの、このFM放送信号と同一周波数で規格が同じ試験信号(つまり試験用のFM放送信号)を生成する試験信号生成部93eが備えられている。そして、この試験信号生成部93eは、FM変調部93aと同様、制御部93fからの制御信号に基づいて試験信号を生成する。
なお、試験信号生成部93eは、本発明の試験信号生成手段に相当するものであり、試験信号生成部93eが生成する試験信号は、FM変調部93aにて生成されるFM放送信号と規格が同じで、試験信号であることが分かる音声信号であればよく、その内容は音楽であっても良いし、音声メッセージであっても良い。
また、制御部93fは、本発明の制御手段に相当し、操作手段としての操作部93g若しくはリモコン受信部95から入力される切換信号に従い、FM変調部93aを動作させて、FM変調部93aにて生成されたFM放送信号を送信アンテナ99に出力するか、或いは、試験信号生成部93eを動作させて、試験信号生成部93eにて生成された試験信号を送信アンテナ99に出力するかを切り換える。
以上説明したように、本実施形態の車載用信号処理装置9によれば、ディスクチェンジャ92のような外付け機器を接続するための外部入力端子を備えていない受信装置90が搭載された車両に搭載することで、ディスクチェンジャ92等の外付け機器から出力された音声信号を、受信装置90側で受信・復調可能なFM放送信号に変換して、送信アンテナ99から送信させることができる。このため、受信装置90において、このFM放送信号を受信するように受信周波数を調整すれば、ディスクチェンジャ92等の外付け機器を利用して所望の楽曲を楽しむことができる。
また、送信アンテナ99から送信したFM放送信号を受信装置90側で正常に受信できるようにするために送信アンテナ99の配設場所の検討(最適化作業)を行うに当たって、ディスクチェンジャ92等の外付け機器が接続されておらず、FM変調部93aに信号処理対象となる音声信号を入力することができない場合には、操作部93g若しくはリモコン送信機98を操作することで、制御部93fに切換信号を入力し、試験信号生成部93eにて生成された試験信号を送信アンテナ99に出力させるようにすればよい。
つまり、このようにすれば、送信アンテナ99の配設場所の最適化作業を行う際に、受信装置90に送信アンテナ99から送信された試験信号を受信させることで、受信装置90のスピーカ91cから出力される再生音を確認しつつ最適化作業を行うことができるようになり、その最適化作業を、容易に、しかも確実に行うことができる。
また、本実施形態の車載用信号処理装置9を車両に搭載して、最適化作業を行う際に、ディスクチェンジャ92等の外付け機器をわざわざ接続する必要がないので、車載用信号処理装置9の取り付けを行う販売店等では、取り付け費のコストダウンを図ることができる。また、天候によって左右されることがないのでお客様を待たせることもない。
また更に、車載用信号処理装置9の車両への設置が完了した後であっても、いつでも送信アンテナ99から試験信号を送信させることができるので、システムに不具合(例えば、外付け機器であるディスクチェンジャからの音声が再生されないなど)があっても、システムの動作チェックを素早く行い、外付け機器であるディスクチェンジャ92や音声信号用ケーブルなどからなる音声信号系統に問題があるのか、RFモジュレータ93や送信アンテナ99などからなる送信系統に問題があるのかを、容易に判断できるようになる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る車載用信号処理装置1について説明する。
図2に示すように、本実施形態の車載用信号処理装置1は、地上アナログテレビ放送を受信するための受信装置50が搭載された車両60において、その受信装置50をそのまま利用して、地上デジタルテレビ放送を楽しむことができる車載用テレビ受信システムを構築するためのものであり、第1実施形態の車載用信号処理装置9とは、処理対象となる信号の種類が異なる。
つまり、第1実施形態の車載用信号処理装置9では、ディスクチェンジャ92等の外付け機器からの音声信号を処理(FM変調)することで所定周波数のFM放送信号を生成し、送信アンテナ99から送信させるのに対し、第2実施形態の車載用信号処理装置1では、外部の送信塔から送信されている地上デジタルテレビ放送波を受信アンテナ3にて受信し、再送信機30にて、その受信した放送信号の中から所定チャンネルのテレビ放送信号を選局して、映像及び音声信号を復調し、その復調した映像及び音声信号から、再送信用に設定された所定チャンネルのアナログテレビ放送信号を生成し、送信アンテナ41から送信させる(図2参照)。
ここでまず、受信装置50は、地上アナログテレビ放送の送信所82から送信されているVHF帯及びUHF帯のアナログテレビ放送信号をそれぞれ受信するVHFアンテナ51及びUHFアンテナ52からなる既設の車載アンテナ70と、同軸ケーブルからなる伝送ケーブル7を介して車載アンテナ70に接続され、車載アンテナ70からの受信信号の中から所望放送チャンネルのアナログテレビ放送を選局・復調して映像及び音声を出力(換言すれば再生)するテレビ受信機55と、から構成されている。
一方、車載用信号処理装置1は、所謂「市販品」であり、受信装置50が搭載された車両60に後付けされるものである。
この車載用信号処理装置1は、上述した受信アンテナ3、再送信機30、及び送信アンテナ41と、受信アンテナ3と再送信機30を接続する伝送ケーブル5と、再送信機30と送信アンテナを接続する伝送ケーブル6と、再送信機30とは別体で構成されて、再送信機30を遠隔操作するためのリモコン送信機8と、を備える。
なお、伝送ケーブル5、6は、車両への配線がし易いように、細径でしなやかで、可撓性の優れた同軸ケーブルにて構成されている。
ここで、受信アンテナ3は、地上デジタルテレビ放送の送信所81から送信されてくるUHF帯の電波を受信するアンテナ部10と、アンテナ部10で受信したUHF帯のデジタルテレビ放送信号を、伝送ケーブル5に向けて送出するための給電部20とから構成されており、給電部20から送出されたデジタルテレビ放送信号は、伝送ケーブル5を介して再送信機30に入力される。
再送信機30は、伝送ケーブル5を介して入力されたUHF帯のデジタルテレビ放送信号の中から、リモコン送信機8を介して指定された特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を選局して映像及び音声信号を復調すると共に、その復調した映像及び音声信号から、特定放送チャンネルとは異なり、且つ、車両60が位置する地域で放送されている地上アナログテレビ放送の放送チャンネルとは異なる、再送信用チャンネル(例えば、VHF帯のアナログテレビ放送信号のチャンネル1又はチャンネル2)のアナログテレビ放送信号を生成して出力する送受信機として構成されている。
そして、この再送信機30のアナログテレビ放送信号の出力端子には、伝送ケーブル6を介して、VHFアンテナからなる送信アンテナ41が接続されており、再送信機30にて生成した再送信用チャンネルのアナログテレビ放送信号を、送信アンテナ41から、車載アンテナ70(詳しくはVHFアンテナ51)に向けて送信するようにされている。
このため、車両乗員は、受信装置50のテレビ受信機55の選局チャンネルを、再送信機30から送信アンテナ41を介して再送信されるアナログテレビ放送信号の放送チャンネル(再送信用チャンネル;例えば、チャンネル1又はチャンネル2)に切り換えることにより、再送信機30にて選局・復調された特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送を視聴できるようになる。
また、車両乗員は、リモコン送信機8を操作して、再送信機30にて選局されるデジタルテレビ放送の選局チャンネル(特定放送チャンネル)を変更することにより、テレビ受信機55を利用して、所望放送チャンネルのデジタルテレビ放送を視聴できることになる。
また、本実施形態の車載用信号処理装置1を用いれば、地上アナログテレビ放送と地上デジタルテレビ放送とを同時に行うサイマル放送が中止され、地上アナログテレビ放送の電波が停波した後でも、受信装置50を利用して、地上デジタルテレビ放送を楽しむことができる。
よって、本実施形態の車載用信号処理装置1によれば、車両において地上デジタルテレビ放送を視聴するために、受信装置50を地上デジタルテレビ放送受信用の受信装置に交換する必要がなく、受信装置50を有効利用することができる。
次に、車載用信号処理装置1と既設の受信装置50との車両60への配設状態について図3を用いて説明する。図3において、(a)は車両60のフロントガラス61とその周囲を車両内側から見た斜視図であり、(b)は車両60のリアガラス69とその周囲を車両内側から見た斜視図である。
まず、受信装置50において、車載アンテナ70は、図3(b)に示すように、VHFアンテナ51とUHFアンテナ52とを一体的に形成することにより構成されており、リアガラス69の上端69aに、ガラス表面に沿うように一体的に取り付けられている。
また、テレビ受信機55は、図3(a)に示すように、車両60のダッシュボード65の中央に組み込まれており、車両60内に配線された伝送ケーブル7を介して、車載アンテナ70に接続されている。
また、図3(a)に示すように、車載用信号処理装置1の受信アンテナ3は、フロントガラス61の上端61aにおいて、ガラス表面に沿うように一体的に取り付けられており、再送信機30は、ダッシュボード65下の空間に取り付けられている。そして、受信アンテナ3と再送信機30とは、車両60の天井63やピラー64に沿うように配線された伝送ケーブル5を介して接続されている。
また、再送信機30からは伝送ケーブル6が引き出されており、伝送ケーブル6は、車両60の床下やピラー64、天井63等に引き回された後に、送信アンテナ41と接続されている。
そして、送信アンテナ41は、再送信機30から出力されるVHF帯のアナログテレビ放送信号を車両60内に放射するのに好適で、しかも、既設の車載アンテナ70にて良好に受信できる最適位置(例えば、車載アンテナ70と同じリアガラス69)に取り付けられている。
次に、図4は、車載用信号処理装置1を構成している受信アンテナ3及び再送信機30の回路構成を表す回路図である。
図4に示すように、受信アンテナ3のアンテナ部10は、相互に略90°開くように配設された水平偏波用及び垂直偏波用の2つのアンテナエレメントから構成されている。
また、給電部20は、アンテナ部10からの受信信号を所定量だけ増幅する増幅回路13や、リモコン送信機8からのリモコン信号を受信するリモコン受信部15等を回路基板19上に構成してなるアンテナ基端部21と、増幅回路13にて増幅された受信信号とリモコン受信部15から出力されるコントロール信号を伝送ケーブル5に向けて送出すると共に、伝送ケーブル5の外部導体やアンテナ基端部21のグランドを車両60に接続することにより接地するアンテナ送出部25と、から構成されている。そして、これら各部は、アンテナ基端部21から延設された連結片23を介して接続されている。
なお、リモコン受信部15は、リモコン送信機8からのリモコン信号(一般に、数十kHzの搬送波を送信データにて振幅変調したコントロール信号にて赤外光の発光素子を駆動することにより送信される光信号)を集光レンズ15aにて集光し、その焦点位置に配置された受光素子にて受光し、その受光信号を信号処理することによりコントロール信号を再生するように構成された周知のものであり、リモコン受信部からはリモコン信号に対応したコントロール信号が出力される。
次に、アンテナ基端部21の回路基板19上には、増幅回路13及びリモコン受信部15とは別に、増幅回路13にて増幅された受信信号とリモコン受信部15から出力されるコントロール信号とを混合してアンテナ送出部25に出力すると共に、アンテナ送出部25から入力される直流電源電圧を分離して増幅回路13及びリモコン受信部15に供給する電源分離・合成回路14が設けられている。
この電源分離・合成回路14は、受信信号とコントロール信号とを混合する合成回路として、増幅回路13から出力されたデジタルテレビ放送の受信信号(UHF帯のデジタルテレビ放送信号:数百MHz帯の高周波信号)をアンテナ送出部25側に通過させるコンデンサC1と、リモコン受信部15から出力されるコントロール信号(デジタルテレビ放送信号よりも低い数十kHz帯の低周波信号)をアンテナ送出部25側に通過させるコイルL1とを備える。
また、電源分離・合成回路14は、電源分離回路として、リモコン受信部15とコイルL1との間に設けられた直流遮断用のコンデンサC3と、増幅回路13及びリモコン受信部15への電源供給ラインとコイルL1との間に設けられ、アンテナ送出部25からコイルL1を介して入力される直流電源電圧を電源供給ラインに印加し、コントロール信号の通過を阻止するチョークコイルCL1とを備える。
そして、電源分離・合成回路14とアンテナ送出部25とは、連結片23に形成された信号線16を介して接続されており、アンテナ送出部25には、その信号線16に伝送ケーブル5の中心導体を接続するための接続端子26が設けられている。
また、連結片23には、接地線17が形成されており、増幅回路13や前記リモコン受信部15等のグランドは、この接地線17を介して、アンテナ送出部25に設けられた接続端子27に接続されている。この接続端子27は、アンテナ送出部25において、伝送ケーブル5の外部導体を接続するためのものである。
一方、再送信機30には、伝送ケーブル5を接続するための入力端子31aが設けられており、この入力端子31aには、伝送ケーブル5を介して伝送されてきたテレビ放送の受信信号(UHF帯のデジタルテレビ放送信号)とコントロール信号とを取り込み、分離すると共に、再送信機30内で生成した直流電源電圧を伝送ケーブル5に送出するための信号分離・電源出力回路34が接続されている。
この信号分離・電源出力回路34は、受信アンテナ3の給電部20に設けられた電源分離・合成回路14と同様に構成されており、伝送ケーブル5から入力端子31aに入力されたテレビ放送の受信信号とコントロール信号とを分離する分離回路として、テレビ放送の受信信号(数百MHz帯の高周波信号)を端子R側に通過させるコンデンサC2と、コントロール信号(数十kHz帯の低周波信号)を端子C側に通過させるコイルL2及びコンデンサC4と、直流電源電圧をコイルL2とコンデンサC4との接続点に印加することによりコイルL2を介して入力端子31a(延いては伝送ケーブル5)側に出力させるチョークコイルCL2と、を備える。
また、再送信機30には、信号分離・電源出力回路34にて分離されたテレビ放送の受信信号及びコントロール信号を端子R、Cからそれぞれ取り込み、コントロール信号に従い受信信号を処理する信号処理回路35と、車両60に搭載されたバッテリから電源供給を受けて、信号処理回路35及び受信アンテナ3に供給する直流電源電圧を生成する電源回路32とが設けられている。
また次に、信号処理回路35は、選局・復調回路36と、試験信号生成回路39と、案内情報付与回路40と、変調回路37と、制御回路38とから構成されている。
選局・復調回路36は、端子Rから入力されたテレビ放送の受信信号(UHF帯のデジタルテレビ放送信号)の中から特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送を選局し、その選局した受信信号(デジタルテレビ放送信号)から映像及び音声信号を復調するものであり、選局用のデジタルチューナと復調回路とから構成されている。
また、試験信号生成回路39は、制御回路38からの指令に従い、試験放送用の映像及び音声信号を生成するものであり、案内情報付与回路40は、選局・復調回路36又は試験信号生成回路39から出力される映像信号に、特定放送チャンネルの放送局やそのチャンネル番号を案内するための案内情報(文字や図形からなる表示用の情報)を付与する、所謂スーパーインポーズ回路である。
また、変調回路37は、案内情報付与回路40にて案内情報が付与された映像信号と、選局・復調回路36又は試験信号生成回路39から出力される音声信号とを用いて、予め設定された再送信用チャンネルのアナログテレビ放送信号を生成し、その生成したアナログテレビ放送信号を、出力端子31bから伝送ケーブル6を介して送信アンテナ41に出力する。
次に、制御回路38は、マイクロコンピュータにて構成されており、下記1)〜4)の制御処理を実行する。
1)端子Cから入力されるコントロール信号に従い、選局・復調回路36が選局するデジタルテレビ放送信号の選局チャンネル(特定放送チャンネル)を設定する選局チャンネル設定処理。
2)選局チャンネル設定処理で設定した選局チャンネルに対応した案内情報を生成して、案内情報付与回路40に出力することで、映像信号に案内情報を付与させる案内情報生成処理。
3)端子Cから入力されるコントロール信号(詳しくは送信チャンネル切換信号)に従い、変調回路37が生成するアナログテレビ放送信号の放送チャンネル(再送信用チャンネル)をチャンネル1、2の何れか一方に設定する再送信用チャンネル設定処理。
4)端子Cから入力されるコントロール信号(詳しくは放送内容切換信号)に従い、選局・復調回路36を動作させるか試験信号生成回路39を動作させるかを切り換えることで、信号処理回路35から出力されるアナログテレビ放送信号を、選局したデジタルテレビ放送に対応した放送信号にするか、試験信号に対応した放送信号にするかを切り換える、放送内容切換処理。
このように構成された信号処理回路35によれば、車両乗員がリモコン送信機8を操作することにより指定した特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送の映像及び音声信号を復調して、その映像及び音声信号から再送信用チャンネルのアナログテレビ放送信号を生成し、その生成したアナログテレビ放送信号を受信装置50に送信することができるだけでなく、その送信するアナログテレビ放送信号の映像信号に、選局・復調回路36にて選局したデジタルテレビ放送の放送局やチャンネル番号を表す案内情報を重畳することができる。
このため、車両乗員は、テレビ受信機55の選局チャンネルを、再送信機30から再送信されるアナログテレビ放送信号の放送チャンネルに切り換え、再送信機30にて選局・復調した特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送を視聴する際、そのデジタルテレビ放送の映像と一緒にテレビ受信機55に表示される案内情報から、現在視聴しているデジタルテレビ放送の放送チャンネルや放送局を確認することができる。
また、信号処理回路35は、使用者がリモコン送信機98を操作することにより入力されるコントロール信号(詳しくは放送内容切換信号)により、送信アンテナ41から送信されるアナログテレビ放送信号を、選局・復調回路36にて選局されたデジタルテレビ放送に対応した放送信号にするか、試験信号に対応した放送信号にするかを切り換えることができる。
このため、本実施形態の車載用信号処理装置1によれば、送信アンテナ41を車載アンテナ70に対し最適な位置に配置する際、送信アンテナ41から送信されるアナログテレビ放送信号を、試験信号に対応した放送信号に切り換え、テレビ受信機55の受信チャンネルを、そのアナログテレビ放送信号の再送信チャンネルに設定することで、送信アンテナ41の最適位置への配置作業(最適化作業)を、簡単且つ正確に行うことができるようになる。
つまり、このようにすれば、受信アンテナ3による放送電波の受信状態の影響を受けることなく、送信アンテナ41から一定レベルで送信電波を放射させることができるため、作業者は、テレビ受信機55から出力される映像や音声を確認しつつ、送信アンテナ41の最適位置の検討及び設置を簡単且つ確実に行うことができる。
また、送信アンテナ41の設置が完了した後であっても、送信アンテナ41から送信されるアナログテレビ放送信号を、デジタルテレビ放送に対応した放送信号及び試験信号に対応した放送信号の何れかに切り換えることができるので、システムに何らかの異常が発生した場合には、送信アンテナ41から送信させる信号の切り換えにより、受信装置50の受信系統に問題があるのか、車載用信号処理装置1の送信系統に問題があるのかを、速やかに判断することができるようになる。
また、伝送ケーブル6は、細径でしなやかで、可撓性を有する同軸ケーブルにて構成されていることから、車両60の天井63やピラー64、床下等に容易に引き回すことができる。このため、作業者が、送信アンテナ41の最適位置を探索する際の作業時間を短縮することができる。
ここで、本実施形態において、信号処理回路35における選局・復調回路36は、本発明の選局復調手段に相当し、変調回路37は、本発明の信号処理手段に相当する。また、試験信号生成回路39及び変調回路37は、本発明の試験信号生成手段に相当し、制御回路38は、本発明の制御手段に相当し、リモコン送信機8は、本発明の操作手段に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様を採ることができる。
(変形例1)
例えば、第2実施形態では、送信アンテナ41から送信されるアナログテレビ放送信号をデジタルテレビ放送に対応した放送信号にするか、試験信号に対応した放送信号にするかの切り換えを、リモコン送信機8から入力される放送内容切換信号に従い切り換えるものとして説明したが、選局・復調回路36にて特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を正常に選局・復調できるか否かを判断して、特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を正常に選局・復調できる場合には、その放送信号に対応したアナログテレビ放送信号を出力し、特定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を正常に選局・復調できない場合には、試験信号に対応したアナログテレビ放送信号を出力するようにしても良い。
そしてこのためには、図5に示すように、選局・復調回路36に入力される受信信号の一部を分岐回路86にて分岐し、その分岐した受信信号を検波回路88にて検波することにより、制御回路38側でその検波信号の電圧レベルから、受信信号の信号レベルを検知できるようにする。
そして、制御回路38においては、検波信号の電圧レベルから受信信号の信号レベルを検知し、その信号レベルが予め設定されたしきい値よりも高い場合には、選局・復調回路36にてデジタルテレビ放送信号を正常に選局・復調できると判定して、選局・復調回路36を動作させ、受信信号の信号レベルがしきい値以下である場合には、選局・復調回路36にてデジタルテレビ放送信号を正常に選局・復調できないと判定して、試験信号生成回路39を動作させる、といった手順で放送内容切換処理を実行するようにすればよい。
つまり、このようにすれば、送信アンテナ41から送信させるアナログテレビ放送信号の切り換えを自動で行うことができるので、手動で切り換えるようにした場合に比べて、より使い勝手を向上できる。
(変形例2)
また次に、第1実施形態及び第2実施形態では、送信アンテナから送信されるアナログテレビ放送信号の切り換えは、リモコン送信機等を操作することにより何時でもできるものとして説明したが、例えば、システムの最初の起動時は、試験信号に対応した放送信号を優先的に出力するように構成し、その後は、手動操作に従い出力する放送信号を任意に切り換えることができるようにしてもよい。
そして、このようにすれば、システムの最初の起動時には、手動操作なしで試験信号に対応した放送信号が送信されるので、送信アンテナの配設位置の最適化作業を速やかに開始することができる。
またこの場合、システムを再起動する度に、所定の時間だけ試験信号に対応した放送信号を送信し、所定時間経過後は自動的に、通常の放送信号を送信するよう切り変わるように構成してもよい。
1…車載用信号処理装置、3…受信アンテナ、5〜7…伝送ケーブル、8…リモコン送信機、9…車載用信号処理装置、10…アンテナ部、20…給電部、30…再送信機、32…電源回路、34…信号分離・電源出力回路、35…信号処理回路、36…選局・復調回路、37…変調回路、38…制御回路、39…試験信号生成回路、40…案内情報付与回路、41…送信アンテナ、50…受信装置、55…テレビ受信機、60…車両、61…フロントガラス、63…天井、64…ピラー、65…ダッシュボード、69…リアガラス、70…車載アンテナ、86…分岐回路、88…検波回路、90…受信装置、92…ディスクチェンジャ、93…RFモジュレータ、93a…FM変調部、93c…RF出力端子、93c…出力端子、93d…外部入力端子、93e…試験信号生成部、93f…制御部、93g…操作部、93h…リモコン入力端子、94…車載アンテナ、95…リモコン受信部、96…伝送ケーブル、98…リモコン送信機、99…送信アンテナ。

Claims (5)

  1. 入力信号を信号処理することで、車両に搭載された受信装置にて復調可能な放送信号を生成する信号処理手段と、
    前記信号処理手段にて生成された放送信号を、前記受信装置に接続された車載アンテナに向けて送信する送信アンテナと、
    を備えた車載用信号処理装置において、
    前記信号処理手段にて生成される放送信号とは内容が異なるものの、前記放送信号と同一規格で、前記受信装置にて復調可能な試験信号を生成する試験信号生成手段と、
    外部から入力される切換信号に従い、前記送信アンテナに対し前記信号処理手段にて生成された放送信号を出力するか、前記試験信号生成手段にて生成された試験信号を出力するかを切り換える制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車載用信号処理装置。
  2. 所定の放送電波を受信する受信アンテナと、
    該受信アンテナにて受信された受信信号の中から特定の放送信号を選局して映像若しくは音声信号を復調する選局復調手段と、
    を備え、前記信号処理手段は、前記選局復調手段にて復調された映像若しくは音声信号を、前記選局復調手段が選局復調した放送信号とは規格が異なる放送信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の車載用信号処理装置。
  3. 前記受信アンテナにて受信され、前記選局復調手段にて選局復調される放送信号は、デジタル放送信号であり、前記信号処理手段にて生成される放送信号は、アナログ放送信号であることを特徴とする請求項2に記載の車載用信号処理装置。
  4. 使用者により操作されて前記切換信号を発生する操作手段を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段からの切換信号に従い、前記送信アンテナに対し出力する信号を、前記放送信号若しくは前記試験信号に切り換えることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載用信号処理装置。
  5. 前記信号処理手段に入力される入力信号が正常か否かを判定する判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記判定手段による判定結果を前記切換信号として取り込み、前記入力信号が正常であれば前記送信アンテナに対し前記放送信号を出力させ、前記入力信号が異常であれば前記送信アンテナに対し前記試験信号を出力させることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載用信号処理装置。
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