JP2011081248A - アイポイント測定システム及びそれに用いられるダミーレンズ - Google Patents
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【課題】複雑で高価な専用の装置を必要とすることがなく、被検者に体力的な負担がないばかりか測定も容易且つ正確なアイポイント測定倶システム及びアイポイント測定システムに用いられるアイポイント測定システム及びそのシステムに用いるダミーレンズを提供する。
【解決手段】被検者が装着したときに瞳が位置する中央部分の周囲に縦横方向にアイポイント測定用目盛を付したダミーレンズ11を嵌め込んだ眼鏡フレーム1と、眼鏡フレーム1を装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための電子式撮影機2と、電子式撮影機2により撮影された電子データを処理するコンピュータ3と、電子式撮影機2により撮影される画像を表示する表示装置または印刷機4とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】被検者が装着したときに瞳が位置する中央部分の周囲に縦横方向にアイポイント測定用目盛を付したダミーレンズ11を嵌め込んだ眼鏡フレーム1と、眼鏡フレーム1を装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための電子式撮影機2と、電子式撮影機2により撮影された電子データを処理するコンピュータ3と、電子式撮影機2により撮影される画像を表示する表示装置または印刷機4とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、眼鏡を作る際にフレームに装着されるレンズの光学的な中心位置と、眼鏡使用者のアイポイント(視線位置)とを正確に合致させるために用いられるアイポイント測定システム及びそれに用いられるダミーレンズに関するものである。
眼鏡は、医師による検眼の結果により決定された所定のレンズを、被検者が選んだ好みの眼鏡フレームにレンズ外周加工を施して作られるが、この際にレンズの光学中心を眼鏡フレームの中心や被検者の視線を考慮した瞳孔位置に合わせて眼鏡フレームに取り付けることが重要である。
そこで、従来から選択された眼鏡フレームを実際の被検者に装用させた状態で実際に被検者のアイポイントを測定して眼鏡フレームにおける装用時における被検者のアイポイントを定めてこれにレンズの中心を合わせて装着することにより眼鏡を掛けたときに被検者のアイポイントとレンズの光学中心とを一致させる手段が講じられている。
そして、最も簡易な手段は、特別な装置を用いずに被検者が眼鏡フレームを掛けた状態で水平視した状態でダミーレンズ上の視線位置にペンなどでマークを付けたりシールを貼る方法であり、実際に行われている。
しかしながら、これらの人力よる測定方法は簡易ではあるが、検者が被検者の視線を観てマークしたりシールを貼るものであり、検者が熟練を要するばかりか検者の確認方向などによって誤差がでることになり正確な測定が困難である。また、マークやシールは一旦付けると位置を変えることがきわめて困難であり、調整しながら測定することができないという問題があり、特に、必要な両眼による視線の確認はきわめて困難である。
そこで、特開平5−240736号公報(特許文献1)に、眼鏡フレームに嵌合されたレンズの光学中心間距離(両眼P,D)および眼鏡フレームのブリッジ(鼻幅)中心からレンズの光学中心での距離(片眼P,D)を測定できる自動レンズメータがに提示されているが、このレンズメータは専用のコンピュータやモニタなど高価で大掛かりな装置であるばかりか、眼鏡フレームの鼻当て、被検者の眼、鼻、耳などの形状や位置はまちまちであり、被検者が装用したときにはフレームの中心が必ずしも被検者の瞳孔におけるアイポイント(視線)と一致するとは限らず、正確な視力が得られないばかりか、違和感を生じたり、視力の矯正が適正でなくなり頭痛や肩こり、更には視力障害を生じる原因にもなっている。
また、前記アイポイントの測定手段として、例えば、被検者が実際に使用する眼鏡フレームを掛けた状態でその前方に配置した透視用孔を移動させてその透視用孔を通して指標を確認することにより実際の眼鏡フレームにおける被検者のアイポイントを測定するための測定具が例えば特開平8−98810号公報(特許文献2)、特開2000−287931号公報(特許文献3)、特開2001−218739号公報(特許文献4)などに提示されている。
ところが、これらの眼鏡フレームを掛けた状態で視標を用いるアイポイント測定具は、複数のマーキング部を移動可能に具えたガイドや液晶ディスプレイを被検者が装用した眼鏡フレームに装着してアイポイントを測定するものであり、前述の自動メータのような高価で大掛かりな装置ではなく、比較的簡易なものであるが、眼鏡フレームに重量のある測定具が付設されているので、これを掛ける被検者にの鼻や耳に付加が掛かり肉体的な負担となり、更に、機械式のものは複数のマーキング部を一々止めねじなどにより固定しながら測定しなければならず測定が困難であり、液晶ディスプレイを用いるものは被検者が遠隔操作により測定するものであり測定操作がし難いという問題がある。
本発明は、前記従来のアイポイント測定具が有している問題点を解決するためになされたものであり、複雑で高価な専用の装置を必要とすることがなく、被検者に体力的な負担がないばかりか測定も容易且つ正確なアイポイント測定倶システム及びアイポイント測定システムに用いられるアイポイント測定システム及びそのシステムに用いるダミーレンズを提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明であるアイポイント測定システムは、被検者が装着したときに瞳が位置する中央部分の周囲に縦横方向にアイポイント測定用目盛を付したダミーレンズを嵌め込んだ眼鏡フレームと、前記眼鏡フレームを装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための電子式撮影機と、前記電子式撮影機により撮影された電子データを処理するコンピュータと、前記電子式撮影機により撮影される画像を表示する表示装置または印刷機とを有することを特徴とする。
本アイポイント測定システムによれば、瞳が位置する中央部分の周囲に縦横方向にアイポイント測定用目盛を付したダミーレンズを嵌め込んだ眼鏡フレームを装着し、被検者の顔の前方に好ましくは被検者の顔の中心部分にレンズ位置を対峙して配置した電子式撮影機により少なくとも顔の眼鏡フレームの部分について撮影するとともにその撮影画像をコンピュータにより内蔵している画像処理ソフトウエアにより表示装置に表示しまたは印刷機により印刷してダミーレンズに表示したアイポイント測定用目盛を用いて被検者における眼鏡フレームにおけるダミーレンズについての被検者における瞳孔位置を読み取り、これの瞳孔位置(即ち、目の中心位置)に対応するアイポイント測定目盛を読み取り、この測定値を実際のダミーレンズに付してあるアイポイント測定目盛に置き替えてダミーレンズに印を付けて被検者における瞳孔位置(中心位置)を決定し、印の位置を実際のレンズの中心となるように加工して眼鏡フレームに組み付けることにより、各レンズの中心が被検者、即ち、眼鏡使用者の瞳孔に合致した眼鏡を調整することができる。
また、本発明において、目盛がダミーレンズに直接設けられているか、または、前記目盛がダミーレンズに貼設するテープに設けられていることによりきわめて容易に測定することができ、前記電子式撮影機が電子式カメラである場合には安価に実施できるばかりか操作性においても簡単である。
更に、本発明において、前記電子式撮影機のレンズ近傍に発光装置が配置されている場合には、撮影した画像において瞳孔部分が際だって輝くことから瞳孔部分の確認をきわめて容易にできる。
更にまた、本発明であるアイポイント測定システムに用いられるダミーレンズは、瞳が位置する中央部分の周囲に少なくとも縦横方向にアイポイント測定目盛を付設したもの、或いは薄板により平面がL字形に形成されているとともにその縦片および横片の互いに隣接する内縁に沿ってアイポイント測定用目盛がそれぞれ設けられているアイポイント測定具が瞳が位置する中央部分の周囲に付設したことを特徴とする。
本発明であるアイポイント測定システムは、使用する機材も汎用されているコンピュータ、電子式撮影機(例えば所謂デジタルカメラ)、更には印刷機と通常用いられているパソコンシステムを用いることができるのできわめて廉価に提供することができるばかりか、測定操作も簡単で且つきわめて正確に測定することができるものです。
次に本発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明であるアイポイント測定システムの概要を示す説明図であり、本実施の形態は、瞳が位置する中央部分Cの周囲に縦横方向に直交するアイポイント測定用目盛HおよびLを付したダミーレンズ11,11を嵌め込んだ眼鏡フレーム1と、前記眼鏡フレーム1を装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための所謂デジタルカメラからなる電子式撮影機2と、この電子式撮影機2により撮影された電子データを処理するコンピュータ3と、前記電子式撮影機2により撮影される画像を表示する印刷機4と液晶式の表示装置5をコンピュータ3に接続している。
尚、前記ダミーレンズ11,11に付される目盛HおよびLは例えば最小値が1mm単位程度で良く、また、付設手段も直接印刷し、或いは後述するように印刷したシールを貼着するものなど手段は問わない。
そして、本システムを用いてアイポイントを測定するには、まず、図2に示すように、被検者6は選択した購入する眼鏡フレーム1を鼻あてや耳当ての状態を適切に調整した後に実際に掛けた状態で例えば椅子などに腰掛けて静止した状態とし、図2に示すように、前記電子式撮影機2により少なくとも顔61の眼鏡フレームを含む部分を撮影する。
このとき、撮影範囲については電子式撮影機2のファインダーや背面に設置されている液晶画面(図示せず)などにより確認して撮影する。尚、撮影に際しては、電子式撮影機2の撮影レンズ21の中心が被検者6の眼鏡フレーム1の中心に合うように撮影することが好ましく、本実施の形態では電子式撮影機2を三脚のような固定具22により固定して撮影ことが好ましい。
また、撮影に際して、電子式撮影機2のレンズ21の近傍に配置されたストロボのような発光装置22を用いることにより、被検者の瞳孔位置が輝いて撮影されるので瞳孔位置を容易に確認することができる。
そして、電子式撮影機2からの撮影画像をコンピュータ3により内蔵している画像処理ソフトウエアにより表示装置5に表示し、または印刷機4により印刷して図3に示した画像を取得する。
次に、前記取得した画像に例えば図4に示したようにアイポイント測定用目盛HおよびLの部分に直角の定規7などを当てて、表示されている被検者6の瞳孔62の位置を読み取り、これらの測定値を図5に示すように被検者が外した前記眼鏡フレーム1に嵌め込まれているダミーレンズ11に前記表示されているアイポイント測定用目盛HおよびLを介して瞳孔位置をマークし、その後、図5に示すように、前記直角の定規7などを用いてダミーレンズ11にアイポイント9をマークし、その後、従来と同様に前記マークした点がレンズの中心となるようにして新規レンズ(図示せず)を加工して眼鏡を調整する。
このように、本実施の形態ではきわめて簡単な操作で迅速且つ正確にアイポイントを作成することができる。
尚、本実施の形態では、アイポイント測定用目盛HおよびLをダミーレンズ11に直接表示したものであり、目盛自体は例えば細線により表示するなどにより、被検者の視界を妨げたり外観に影響を与えることもないので、被検者は眼鏡フレームのデザインを選択する際にアイポイント測定用目盛HおよびLが邪魔になることはない。
図6は本発明に使用されるアイポイント測定目盛付きダミーレンズ11の異なる実施の形態を示すものであり、本実施の形態では、例えば好ましくは透明で薄板により平面がL字形に形成されているとともにその縦片および横片の互いに隣接する内縁に沿ってアイポイント測定用目盛HおよびLがそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、前記アイポイント測定具8がダミーレンズ11の瞳孔が位置する中央部分の周囲にアイポイント測定用目盛HおよびLが配置されるように例えば裏面に形成した粘着層により付設されている。
そのため、本実施の形態では前記実施の形態と異なり、ダミーレンズ111に直接、アイポイント測定用目盛HおよびLを付す必要がないので、従来のダミーレンズを嵌め込んだ眼鏡フレーム(図示せず)についてそのまま実施することができるばかりか、被検者が好みの眼鏡フレームを掛けてみて選ぶときにはアイポイント測定具8が付設されていないので従来のものと変わりなく選択することができ、眼鏡フレームを選択した後にアイポイント測定具8を付設してアイポイントを測定すればよく、きわめて便利であり、特に、アイポイント測定具8を例えば粘着層により取り外し口∫能に付設することにより再使用も可能であるばかりか、被検者の動向位置が一般的な位置にないような場合にも位置を調整して付設することにより対応することもできる。
更に、図7は本発明であるアイポイント測定システムの異なる実施の形態の概要を示すものであり、瞳孔が位置する中央部分Cの周囲に縦横方向に直交するアイポイント測定用目盛HおよびLを付したダミーレンズ11,11を嵌め込んだ眼鏡フレーム1と、前記眼鏡フレーム1を装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための所謂デジタルカメラからなる電子式撮影機2と、この電子式撮影機2により撮影された電子データを処理するコンピュータ3の代わりにコンピュータ機能、即ち、撮影画像処理機能を有する印刷機4とを直接接続したものであり、更に装置の簡略化を図ることができる。
更にまた、図8は本発明であるアイポイント測定システムの更に異なる実施の形態を示すものであり、瞳孔が位置する中央部分Cの周囲に縦横方向に直交するアイポイント測定用目盛HおよびLを付したダミーレンズ11,11を嵌め込んだ眼鏡フレーム1と、前記眼鏡フレーム1を装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための所謂デジタルカメラからなる電子式撮影機2とからなり、この電子式撮影機2が、その内部に撮影された電子データを処理するコンピュータの機能、即ち、撮影画像処理機能を内蔵しているとともに、例えば背面23に前記処理した画像を表示する表示装置5を有しているものである。
従って、前記実施の形態に示したものと同様に、前記被検者における本発明である眼鏡フレーム1を掛けた状態を電子式撮影機2により撮影し、これを電子式撮影機2自身のコンピュータにより処理して電子式撮影機2の背面に配置されている表示装置5に表示させ(図9(a)参照)、前記実施の形態に示したように表示画面5に直角の定規7を当てて、表示されている被検者6の瞳孔62の位置を読み取り、これらの測定値を前記図5に示すように被検者が外した前記眼鏡フレーム1に嵌め込まれているダミーレンズ11に前記表示されているアイポイント測定用目盛HおよびLを介して瞳孔位置をマークし、その後、図5に示すように、前記直角の定規7などを用いてダミーレンズ11にアイポイント9をマークし、その後、従来と同様に前記マークした点がレンズの中心となるようにして新規レンズ(図示せず)を加工して眼鏡を調整することにより、より簡単な設備で本発明であるアイポイント測定システムを実施することもできる。
また、図10は本実施の形態において、電子式撮影機2に備えられた画面拡大表示機能(図示せず)を用いて表示画面5の表示画面を拡大してアイポイントを測定する場合を示したものであり、このように、拡大することにより簡単に且つ正確にアイポイントを測定することができ、更に、撮影時には両眼を撮影するので眼鏡フレームを掛けた際の顔全体の状態を把握することができるとともに多数の画像枚数を必要としないので画像管理が容易であるとともに撮影作業も簡単で、被検者への撮影に対する負担を軽減することができる。
1 眼鏡フレーム、2 電子式撮影機、3 コンピュータ、4 印刷機、5 表示装置、6 被検者、8 アイポイント測定具、9 アイポイント、11 ダミーレンズ、21 レンズ、22 発光装置、H,L 目盛
Claims (7)
- 被検者が装着したときに瞳が位置する中央部分の周囲に縦横方向にアイポイント測定用目盛を付したダミーレンズを嵌め込んだ眼鏡フレームと、前記眼鏡フレームを装着した被検者の少なくとも眼鏡の部分を含む顔部を撮影するための電子式撮影機と、前記電子式撮影機により撮影された電子データを処理するコンピュータと、前記電子式撮影機により撮影される画像を表示する表示装置または印刷機とを有することを特徴とするアイポイント測定システム。
- 前記アイポイント測定用目盛がダミーレンズに直接設けられていることを特徴とする請求項1記載のアイポイント測定システム。
- 前記アイポイント目測定用盛がダミーレンズに貼設するテープに設けられていることを特徴とする請求項1記載のアイポイント測定システム。
- 前記電子式撮影機が電子式カメラである請求項1,2または3記載のアイポイント測定システム。
- 前記電子式撮影機のレンズ近傍に発光装置が配置されていることを特徴とする請求項4記載のアイポイント測定システム。
- 瞳が位置する中央部分の周囲に少なくとも縦横方向にアイポイント測定目盛を付設した前記請求項1,2,3,4または5に記載のアイポイント測定システムに用いられるダミーレンズ。
- 薄板により平面がL字形に形成されているとともにその縦片および横片の互いに隣接する内縁に沿ってアイポイント測定用目盛がそれぞれ設けられているアイポイント測定具が瞳が位置する中央部分の周囲に付設したことを特徴とする前記請求項1,2,3,4または5に記載のアイポイント測定システムに用いられるダミーレンズ。
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