JP2011081227A - 液晶表示装置の製造方法、液晶表示装置、電子機器 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法、液晶表示装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクを用いることなく、部材に分割配向された配向膜を形成する。
【解決手段】配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、前記第1の膜に対して、前記直線偏光を第1照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成し、その後、前記配向膜材料を含有する液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、前記第2の膜に対して、前記直線偏光を第2照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置の製造方法、液晶表示装置、電子機器に関するものである。
液晶表示装置(LCD)は、一対の基材間に配置された液晶セル内に含まれる液晶分子の配向方向に変化を生じさせ、これにより生じる液晶セル内の光学的屈折率の変化を利用した表示装置である。かかる構成の表示装置において、その表示特性を向上させるためには、液晶セル内の液晶分子が規則正しく配列されていることが重要である。このように規則正しく液晶セル内において液晶分子を配列させるために、液晶セルを挟む基材の表面状態が液晶分子の相互作用により規制されている必要がある。この液晶分子を一定方向に配列させる方法として、配向膜となる配向膜材料に直線偏光を照射し、配向膜材料に異方性を持たせて、一定方向に配向処理して配向膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−232473号公報
しかしながら、上記の方法では、例えば、基材を複数の領域に分割させ、分割配向させる場合には、分割する領域毎に対応したマスクを用意し、このマスクを用いて領域毎に直線偏光を照射する必要があり、製造工程が煩雑化してしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題を少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液晶表示装置の製造方法は、配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、前記第1の膜に対して、前記直線偏光を第1照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成し、その後、前記配向膜材料を含有する液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、前記第2の膜に対して、前記直線偏光を第2照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、マスクを用いることなく、複数に分割された領域に配向方向が異なる配向膜を形成することができる。
[適用例2]本適用例にかかる液晶表示装置の製造方法は、配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、前記第1の波長を有する直線偏光を前記第1の膜に照射して前記第1の配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成し、前記第2の波長を有する直線偏光を前記第2の膜に照射して前記第2の配向膜材料に異方性を持たせて、第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、マスクを用いることなく、複数に分割された領域に配向方向が異なる配向膜を形成することができる。
[適用例3]本適用例にかかる液晶表示装置の製造方法は、配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向に生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、前記直線偏光を照射することにより異方性が第2の方向に生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、前記直線偏光を前記第1の膜および前記第2の膜の双方に照射して前記第1の配向膜材料および前記第2の配向膜材料にそれぞれ異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成するとともに、前記第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、マスクを用いることなく、複数に分割された領域に配向方向が異なる配向膜を形成することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液晶表示装置の製造方法では、前記部材が、複数の基材が配置されたベース基板であることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、大きさが異なる基材が複数配置されたベース基板の各領域に配置された基板毎に、配向方向が異なる配向膜を容易に形成することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液晶表示装置の製造方法では、前記部材が、基材であることを特徴とする。
この構成によれば、容易に基材の領域を多分割して配向方向が異なる配向膜を形成することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる液晶表示装置の製造方法では、前記部材が、画素部であることを特徴とする。
この構成によれば、容易に画素部を多分割して配向方向が異なる配向膜を形成することができるとともに、マルチドメイン配向を形成することができる。
[適用例7]本適用例にかかる液晶表示装置は、上記の液晶表示装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
この構成によれば、表示性能に優れた液晶表示装置を提供することができる。
[適用例8]本適用例にかかる電子機器は、上記の液晶表示装置を搭載したことを特徴とする。
この構成によれば、表示性能に優れた電子機器を提供することができる。この場合、電子機器は、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話機、テレビ受像機等、各種の電子製品がこれに該当する。
液晶表示装置の構成を模式的に示す縦断面図。 第1実施形態における部材としてのベース基板における配向パターンを示す模式図。 第1実施形態における液晶表示装置の製造方法を示す工程図。 液滴吐出装置の構成を示す斜視図。 液滴吐出ヘッドの構成を示し、(a)は、断面斜視図、(b)は断面図。 電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 第2実施形態における部材としての基材における配向パターンを示す模式図。 第2実施形態における液晶表示装置の製造方法を示す工程図。 第3実施形態における部材としての画素部における配向パターンを示す模式図。 第3実施形態における液晶表示装置の製造方法を示す工程図。
以下、図面を参照しつつ、第1〜第3実施形態について説明する。なお、説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。また、各実施形態において同様の構成要素については、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する場合がある。
[第1実施形態]
(液晶表示装置の構成)
まず、第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる液晶表示装置の構成を示す断面図である。図1に示すように、液晶表示装置1Aは、CF基材100と、CF基材100に対向して配置された素子基材101と、CF基材100と素子基材101との間に設けられた液晶層2等を備えている。CF基材100は、基板9と、基板9の一方面に形成されたカラーフィルター層(図示せず)と、カラーフィルター層上に形成された第1透明電極膜5と、第1透明電極膜5上に形成された配向膜3A等を備えている。素子基材101は、基材10と、基材10の一方面に形成された素子や配線等を含む素子層(図示せず)と、素子層上に形成された第2透明電極膜6と、第2透明電極膜6上に形成された配向膜4A等を備えている。そして、配向膜3Aと配向膜4Aとが互いに対向するようにCF基材100と素子基材101とが配置され、配向膜3Aと配向膜4Aとの間に液晶層2が封止されている。また、各基板9,10の他方面には、第1及び第2偏光板7A,8Aが形成されている。なお、CF基材100と素子基材101は、図示しないシール材によって互いに接着されている。
液晶層2は、主として、液晶材料で構成されている。液晶層2を構成する液晶材料としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶など配向し得るものであればいかなる液晶材料を用いても構わない。なお、マルチドメイン方式の液晶表示装置の場合、ネマチック液晶を形成させるものが好ましく、例えば、フェニルシクロヘキサン誘導体液晶、ビフェニル誘導体液晶、ビフェニルシクロヘキサン誘導体液晶、テルフェニル誘導体液晶、フェニルエーテル誘導体液晶、フェニルエステル誘導体液晶、ビシクロヘキサン誘導体液晶、アゾメチン誘導体液晶、アゾキシ誘導体液晶、ピリミジン誘導体液晶、ジオキサン誘導体液晶、キュバン誘導体液晶等が挙げられる。さらに、これらネマチック液晶分子にモノフルオロ基、ジフルオロ基、トリフルオロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基などのフッ素系置換基を導入した液晶分子も含まれる。
配向膜3A,4Aは、液晶層2を構成する液晶材料(液晶分子)の(電圧無印加時における)配向状態を規制する機能を有している。このような配向膜3A、4Aは、後述する本実施形態の液晶表示装置の製造方法の配向膜形成工程において、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を主材料として構成される。この配向膜材料としては、例えば、直線偏光の照射により分解する分解型のもの、直線偏光の照射により異性化する異性化型のもの、および、直線偏光の照射により重合する重合型のもの等が挙げられ、これらのうちの何れか1種が選択される。
具体的には、分離型の配向膜材料としては、例えば、ポリイミド等が挙げられる。また、異性化型の配向膜材料としては、例えば、アゾベンゼンおよびスチルベン等が挙げられる。さらに、重合型の配向膜材料としては、例えば、桂皮酸、パラメトキシ桂皮酸を側鎖に有するポリビニルエステルおよびクマリン等が挙げられる。
配向膜3A,4Aは、その平均厚さが0.01〜10μmであるのが好ましく、0.01〜0.1μmであるのがより好ましく、0.01〜0.05μmであるのがさらに好ましい。平均厚さが前記下限値未満であると、配向膜としての機能が十分に発揮されないおそれがある。一方、平均厚さが前記上限値を超えると、駆動電圧が高くなり、消費電力が大きくなるおそれがある。
第1及び第2透明導電膜5,6は、これらの間で通電を行うことにより、液晶層2の液晶分子を駆動する(配向を変化させる)機能を有する。第1及び第2透明導電膜5,6間での通電の制御は、透明導電膜に接続された制御回路(図示せず)から供給する電圧を制御することにより行われる。第1及び第2透明導電膜5,6は、導電性を有しており、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等で構成されている。
基板9,10は、前述した液晶層2、配向膜3A,4A、第1及び第2透明導電膜5,6、第1及び第2偏光板7A,8Aを支持する機能を有している。基板9,10の構成材料は、特に限定されず、例えば、石英ガラス等のガラスやポリエチレンテレフタレート等のプラスチック材料等が挙げられる。この中でも特に、石英ガラス等のガラスで構成されたものであるのが好ましい。これにより、そり、たわみ等の生じにくい、より安定性に優れた液晶表示装置1Aを得ることができる。
第1及び第2偏光板7A,8Aの構成材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、前記材料にヨウ素をドープしたもの等を用いてもよい。
第1及び第2偏光板7A,8Aとしては、例えば、上記材料で構成された膜を一軸方向に延伸したものを用いることができる。このような第1及び第2偏光板7A,8Aを配置することにより、通電量の調節による光の透過率の制御をより確実に行うことができる。第1及び第2偏光板7A,8Aの偏光軸の方向は、通常、配向膜3A,4Aの配向方向に応じて決定される。
ところで、上記の基材9,10は、通常、大判の基板(ベース基板)に複数配置されており、この大判の基板から基材9,10を個々に切り出して、単体の基材9,10を形成している。また、上記大判の基板には、それぞれ大きさが異なる複数の基材が配置される場合がある(いわゆる、共取り方式)。この場合において、配向膜3A,4Aの配向パターン(配向方向)が基材毎、或いは、配置された領域毎に異なることがある。以下、具体的に説明する。
図2は、部材としてのベース基板における配向パターンを示す模式図である。図2に示すように、ベース基板400には、例えば、複数のCF基材100が配置されている。本実施形態では、ベース基板400に、比較的取り付け面積が広い第1CF基材100aと、第1CF基材100aよりも取り付け面積が狭い第2CF基材100bと、第2CF基材100bよりもさらに取り付け面積が狭い第3CF基材100cがそれぞれ複数個配置されている。なお、素子基材101についても上記同様に適用することができる。この場合、ベース基板400において、取り付け面積がそれぞれ異なる第1素子基材101aと、第2素子基材101bと、第3素子基材101cに適用される(図2参照)。
また、図2に示すように、ベース基板400は、複数の領域に分割され、分割された複数の領域が、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類されている。本実施形態のベース基板400では、配向膜3A(3Aa,3Ab)が形成された2つの領域に分割され、分割された2つの領域が、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類されている。そして、第1配向領域401に配置された第1CF基材100aには、第1の方向410(平行方向)に配向処理された第1配向膜3Aaが形成され、第2配向領域402に配置された第2および第3CF基材100b,100cには、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜3Abが形成されている。
(液晶表示装置の製造方法)
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。図3は、液晶表示装置の製造方法の配向膜形成工程を示す工程図である。なお、本実施形態では、ベース基板400に配置された複数のCF基材100(第1〜第3CF基材100a,100b,100c)に配向膜3Aを形成する方法について主に説明する。なお、ベース基板400に配置された複数の素子基材100に配向膜4Aを形成する方法は、配向膜3Aの形成方法と同様の方法を用いて形成可能であるため、説明を省略する。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法は、配向膜3Aが形成される部材としてのベース基板400を複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1の方向410に配向処理する第1配向領域401と第2の方向420に配向処理する第2配向領域402とに分類し、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料を第1配向領域401に塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成し、第1の膜3Aa’に対して、直線偏光を第1照射方向に照射して配向膜材料に異方性を持たせて、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaを形成し、その後、配向膜材料を含有する液状材料を第2配向領域402に塗布し乾燥することにより第2の膜3Ab’を形成し、第2の膜3Ab’に対して、直線偏光を第2照射方向に照射して配向膜材料に異方性を持たせて、第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abを形成する配向膜形成工程を含むものである。かかる方法によれば、マスク等を用いることなく、複数のCF基材100が配置されたベース基板400において、各CF基材100に適合した配向パターンを備えた配向膜3Aを形成することができる。
なお、本実施形態では、配向膜形成工程において、液滴吐出装置を用いるため、配向膜形成工程を説明するのに先立って、まず、液滴吐出装置の一例について説明する。図4は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図であり、図5は、液滴吐出ヘッドの構成を示す概略図である。図4及び図5に示すように、液滴吐出装置500は、配向膜3Aを形成する際に用いる液状材料35を保持するタンク501と、チューブ510と、チューブ510を介してタンク501から液状材料35が供給される吐出走査部502とを備える。吐出走査部502は、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)514を備える液滴吐出手段503と、液滴吐出手段503の位置を制御する第1位置制御装置504(移動手段)と、配向膜3Aを形成する部材を保持するステージ506と、ステージ506の位置を制御する第2位置制御装置508(移動手段)と、制御手段512とを備えている。タンク501と、液滴吐出手段503における液滴吐出ヘッド514とは、チューブ510で連結されており、タンク501から液滴吐出ヘッド514に液状材料35が圧縮空気によって供給される。
制御手段(制御装置)512は、例えば、演算部やメモリー等を内蔵するマイクロコンピューターやパーソナルコンピューター等のコンピューターで構成されており、制御手段512には、図示しない操作部からの信号(入力)が、それぞれ、随時入力される。また、制御手段512は、操作部からの信号等に基づき、予め設定されたプログラムに従って、液滴吐出装置500の各部の作動(駆動)をそれぞれ制御する。 第1位置制御装置504は、制御手段512からの信号に応じて、液滴吐出手段503をX軸方向、およびX軸方向に直交するZ軸方向に沿って移動させる。さらに、第1位置制御装置504は、Z軸に平行な軸の回りで液滴吐出手段503を回転させる機能も有する。本実施形態では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり重力加速度の方向)に平行な方向である。第2位置制御装置508は、制御手段512からの信号に応じて、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ506を移動させる。さらに、第2位置制御装置508は、Z軸に平行な軸の回りでステージ506を回転させる機能も有する。
ステージ506は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ506は、液状材料35を付与して配向膜3Aを形成する部材をその平面上に固定、または保持できるように構成されている。上述のように、液滴吐出手段503は、第1位置制御装置504によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ506は、第2位置制御装置508によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置504および第2位置制御装置508によって、ステージ506に対する液滴吐出ヘッド514の相対位置が変わる(ステージ506に保持された基材100と、液滴吐出手段503とが相対的に移動する)。
制御手段512は、液状材料35を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。液状材料35を部材に供給する際には、液滴吐出ヘッド514と部材とを相対的に走査しつつ、部材上に液状材料35を吐出する。すなわち、第2位置制御装置508の作動により、部材が保持されているステージ506をY軸方向に移動させ、液滴吐出手段503の下を通過させつつ、液滴吐出手段503が備える液滴吐出ヘッド514のノズル518から液状材料35の液滴(インク滴)31を吐出して、部材上の第1配向領域401または第2配向領域402に付与する(着弾させる)。以下、この動作を「塗布走査(液滴吐出ヘッド514と基材100との主走査)」と言うことがある。
そして、この液状材料35を部材上に供給する工程においては、通常は、前記塗布走査(走査)を複数回行うようになっている。なお、前記塗布走査の回数は、1回でもよいことは言うまでもない。本実施形態では、液滴吐出ヘッド514は、図5(a)および(b)に示すように、インクジェットヘッドで構成されている。すなわち、本実施形態で説明する液滴吐出装置は、インクジェット装置である。
図5に示すように、液滴吐出ヘッド514は、振動板526と、ノズルプレート528とを備えている。振動板526と、ノズルプレート528との間には、タンク501から、チューブ510および孔531を介して供給される液状材料35が常に充填される液だまり529が位置している。また、振動板526と、ノズルプレート528との間には、複数の隔壁522が位置している。そして、振動板526と、ノズルプレート528と、1対の隔壁522とによって囲まれた部分がキャビティ(インク室)520である。キャビティ520はノズル518に対応して設けられているため、キャビティ520の数とノズル518の数とは同じである。キャビティ520には、1対の隔壁522間に位置する供給口530を介して、液だまり529から液状材料35が供給される。
振動板526上には、それぞれのキャビティ520に対応して、振動子524が位置する。振動子524は、駆動素子としてのピエゾ素子(圧電素子)524Cと、ピエゾ素子524Cを挟む1対の電極524A,524Bとを含む。この1対の電極524A,524Bとの間に駆動電圧(信号)を印加する(与える)ことで、ピエゾ素子524Cの振動に追従して振動板526が振動することにより、対応するノズル518から液状材料35が液滴31として吐出される。
この場合、前記駆動電圧(例えば、駆動電圧の大きさ等)を調整することにより、ノズル518から吐出される液状材料35の吐出動作1回当りの吐出量(液滴量)を調整することができるようになっている。なお、ノズル518からZ軸方向に液状材料35が吐出されるように、ノズル518の形状が調整されている。
制御手段512は、複数の振動子524のそれぞれ独立に駆動電圧を印加するように構成されていてもよい。つまり、ノズル518から吐出される液状材料35の吐出動作1回当りの吐出量が、制御手段512からの信号、すなわち、駆動電圧に応じてノズル518毎に制御されてもよい。また、制御手段512は、塗布走査の間に吐出動作を行うノズル518と、吐出動作を行わないノズル518とを設定することでもできる。
なお、1つのノズル518と、ノズル518に対応するキャビティ520と、キャビティ520に対応する振動子524とを含んだ部分により吐出部が構成される。この吐出部は、1つの液滴吐出ヘッド514において、ノズル518の数と同じ数だけ存在することとなる。上記のような液滴吐出装置500を用いて、部材上に液状材料35を液滴31として供給することにより、部材の接合面の所望の位置に液状材料を供給することができる。
なお、液滴吐出ヘッド514は、駆動素子として、上述したピエゾ素子の代わりに静電アクチュエーターを用いるものでもよい。また、液滴吐出ヘッド514は、駆動素子として電気熱変換素子を用い、この電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して液状材料35を吐出するバブルジェット(登録商標)方式(「バブルジェット(登録商標)」は登録商標)の構成であってもよい。
以下、図3に戻り、液晶表示装置に製造方法における配向膜形成工程について説明する。なお、配向膜形成工程の前に、第1基板9上にカラーフィルター層等を形成し、さらに、カラーフィルター層上に第1透明電極膜5を形成する。そして、その後に、配向膜形成工程に移行する。
[1]まず、図3(a)に示すように、部材としてのベース基板400を複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類する。本実施形態では、ベース基板400のうち、複数の第1CF基材100aが配置された領域と、複数の第2CF基材100bと複数の第3CF基材100cとが配置された領域の2つの領域に分割し、分割された2つの領域のうち、複数の第1CF基材100aが配置された領域全体を第1配向領域401とし、複数の第2CF基材100bと複数の第3CF基材100cとが配置された領域全体を第2配向領域402として、2つの配向領域に分類する。
[2]そして、第1配向領域401に配置された第1CF基材100a上に、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料35を塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成する。
[2−1]具体的には、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料35を、例えば、前述した液滴吐出装置500による液滴吐出法を用いて、第1CF基材100a上に向けて、液状材料35を液滴31として吐出して、第1CF基材100a上に液状材料35を位置選択的に塗布(供給)する。これにより、液滴31を、第2配向領域402に供給することなく、第1配向領域401に配置された第1CF基材100aに液滴31を選択的に供給することができる。その結果、第1CF基材100a上に対応してパターニングされた液状被膜が形成される。
ここで、本実施形態では、第1配向領域401の第1CF基材100aに液状材料35を選択的に塗布(供給)する方法として、液滴吐出装置500を用いて液状材料35を液滴31として供給する液滴吐出法が用いられる。液滴吐出法を用いて、液状材料を位置選択的に供給することにより、液状材料に無駄が生じるのを確実に防止することができる。また、例えば、第1CF基材100a上にレジスト層を形成して、これをマスクとして用いて膜をパターニングする場合と比較して、第1配向膜3Aaを形成するまでの工程数の削減、時間の短縮および製造コストの削減を図ることができる。
さらに、本実施形態では、液滴吐出法は、液滴吐出ヘッド514としてインクジェットヘッドを備えるインクジェット法が用いられる。インクジェット法によれば、目的とする領域(位置)である第1配向領域401の第1CF基材100aに、液状材料35を液滴31として、より優れた位置精度で供給することができる。また、ピエゾ素子524Cの振動数および液状材料の粘度等を適宜設定することにより、液滴31のサイズ(大きさ)を、比較的容易に調整できることから、液滴31のサイズを小さくすれば、たとえ第1配向領域401の形状が微細なものであったとしても、当該第1配向領域401の形状に対応して液状被膜を確実に形成することができる。
液状材料35の粘度(25℃)は、通常、1〜60mPa・s程度であるのが好ましく、3〜20mPa・s程度であるのがより好ましい。液状材料35の粘度をかかる範囲とすることにより、液滴の吐出をより安定的に行うことができるとともに、第1配向領域401が微細な形状であっても描画し得る大きさの液滴31を吐出することができる。さらに、この液状材料で構成される液状被膜を乾燥させた際に、第1の膜3Aa’を形成するのに十分な量の配向膜材料を液状材料中に含有したものとすることができる。
また、液状材料35の粘度をかかる範囲内とすれば、具体的には、液滴31の量(液状材料の1滴の量)を、平均で、0.1〜40pL程度に、より現実的には1〜20pL程度に設定し得る。これにより、基材100に供給された際の液滴31の着弾径が小さなものとなることから、第1CF基材100aに対しても位置選択的に液状被膜を形成することができる。
さらに、第1CF基材100a上に供給する液滴31の供給量を適宜設定することにより、形成される第1の膜3Aa’の厚さの制御を比較的容易に行うことができる。また、かかる構成の液状材料35は、前述した配向膜材料を溶媒または分散媒中に溶解または分散することにより調製することができる。
溶媒または分散媒としては、例えば、アンモニア、水、過酸化水素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等を用いることができる。
[2−2]次いで、第1CF基材100a上に塗布供給された液状材料、すなわち、第1CF基材100aに選択的に形成された液状被膜を乾燥する。これにより、第1の膜3Aa’が形成される。液状被膜を乾燥させる際の温度は、液状被膜中に含まれる配向材料の種類によっても異なるが、50〜200℃程度であるのが好ましく、100〜180℃程度であるのがより好ましい。また、乾燥させる時間は、5分〜3時間程度であるのが好ましく、10分〜1時間程度であるのがより好ましい。
[3]次に、図3(b)に示すように、第1の膜3Aa’に対して、直線偏光を第1照射方向に照射して配向膜材料に異方性を持たせることにより、第1の方向410(水平方向)に配向処理された第1配向膜3Aaを形成する。ここで、例えば、第1の膜3Aa’に含まれる配向膜材料として、重合型の配向膜材料であるパラメトキシ桂皮酸を側鎖に有するポリビニルエステルを用いた場合、このような配向膜材料に光照射、特に紫外線照射をすると、側鎖のパラメトキシ桂皮酸が光2量化反応を起こす。そのため、配向膜材料に照射する光を直線偏光とすると、重合型の配向膜材料では、直線偏光の電気ベクトルの振動方向(偏光方向)に平行な方向に光反応(重合反応)が促進される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、光反応の度合いに異方性が生じるため、光反応により生じる化学結合の方向が制御される。かかる構成の第1配向膜3Aaは、この化学結合の方向すなわち直線偏光を照射した方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
また、配向膜材料として、異性化型の配向膜材料であるアゾベンゼンを用いた場合では、直線偏光を配向膜材料に照射すると、直線偏光に対して垂直な方向の棒状成分が生成される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。かかる構成の第1配向膜3Aaは、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直
交する方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
また、配向膜材料として、分解型の配向膜材料であるポリイミドを用いた場合では、直線偏光を配向膜材料に照射すると、直線偏光に平行な方向で分子結合の分解反応が促進され、直線偏光に垂直な方向の化学結合が維持される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。かかる構成の第1配向膜3Aaは、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
以上のことから、配向膜材料の種類および直線偏光を照射する方向を適宜選択することにより、任意の方向に第1配向膜3Aaを形成することができる。すなわち、選択した配向膜材料の種類に応じて、直線偏光を照射する方向を適宜設定することにより、第1配向膜3Aaを第1の方向410(本実施形態では、水平方向)に配向させることができる。
なお、直線偏光の光源としては、特に限定されないが、例えば、超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノ
ンフラッシュランプおよびメタルハライドランプ等を用いることができる。また、直線偏光の波長は、例えば、配向膜材料が光学吸収を有する波長領域、すなわち、190〜450nm程度であるのが好ましく、250〜400nm程度であるのがより好ましい。
さらに、直線偏光の照射光量は、例えば、1〜100000mJ/cm2程度であるのが好ましく、10〜3000mJ/cm2程度であるのがより好ましい。また、第1の膜3Aa’に直線偏光を照射している際には、少なくとも第1CF基材100aを加熱するのが好ましい。これにより、配向膜材料の上述した反応をより促進させることができる。この第1CF基材100aの加熱の程度は、配向膜材料によっても若干異なるが、好ましくは25〜250℃程度に設定され、より好ましくは50〜150℃程度に設定される。
[4]次に、図3(c)に示すように、第2配向領域402に配置された第2CF基材100bおよび第3CF基材100c上に、直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料35を塗布し乾燥することにより第2の膜3Ab’を形成する。なお、第2及び第3CF基材100b,100c上に、液状材料35を位置選択的に塗布する方法としては、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。また、液状材料35を乾燥する方法としても、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。
[5]次に、図3(d)に示すように、第2の膜3Ab’に対して、直線偏光を第2照射方向に照射して配向膜材料に異方性を持たせることにより、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜3Abを形成する。ここで、前記工程[3]で説明したように、配向膜材料の種類および直線偏光を照射する方向を適宜選択することにより、任意の方向に第2配向膜3Abの配向機能を設定することができるので、直線偏光を照射する方向を、第1配向膜3Aaを形成した際の方向から90°ずらすことにより、第2配向膜3Abを第2の方向420(本実施形態では、垂直方向)に配向させることができる。
以上のように、複数の第1〜第3CF基材100a,100b,100cが配置されたベース基板400において、第1配向領域401に配置された第1CF基材100aには、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaが形成され、第2配向領域402に配置された第2及び第3CF基材100b,100cには、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abが形成される。
なお、本実施形態では、液滴吐出装置500を用いた液滴吐出法により、液状材料35を液滴31として吐出することにより、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を形成する場合について説明したが、液状材料35を所望形状に塗布し得る方法であれば、かかる方法に限定されるものではない。具体的には、液状材料35を塗布する方法として、例えば、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等を用いることができる。ただし、本実施形態のように、液滴吐出法(特に、インクジェット法)を用いることにより、例えば、微細な形状の第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を高い精度で形成することができる。
その後、ベース基板400から第1〜第3CF基材100a,100b,100cを個々に切り出して、それぞれ単体の第1〜第3CF基材100a,100b,100cを形成する。
また、第1〜第3CF基材100a,100b,100cとは別に、上記同様の配向膜形成工程を用いて、例えば、第1配向膜4Aaを備えた第1素子基材101aと、第2配向膜4Abを備えた第2及び第3素子基材101b,101cを形成する。そして、例えば、第1CF基材100aと第1素子基材101aとを、配向膜3Aaと配向膜4Aaとが対向するように配置し、第1CF基材100aと第1素子基材101aとを位置合わせしつつ、第1CF基材100aの周縁部と第1素子基材101aの周縁部とを貼り合わせるとともに、第1CF基材100aと第1素子基材101aとの間に液晶材料を封入して液晶層2を形成する。そして、第1CF基材100aの外側に第1偏光板7Aを貼り付け、さらに、第1素子基材101aの外側に第2偏光板8Aを貼り付けすることにより液晶表示装置1Aが得られる。
(電子機器の構成)
次に、前述したような液晶表示装置1Aを搭載した電子機器(液晶表示装置)の構成について説明する。図6は、電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
図6に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このパーソナルコンピューター1100においては、表示ユニット1106が、前述の液晶表示装置1Aと、図示しないバックライトとを備えている。バックライトからの光を液晶表示装置1Aに透過させることにより画像(情報)を表示し得るものである。
なお、液晶表示装置1Aが搭載された電子機器は、図6のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)に限定されるものではなく、例えば、他の電子機器として、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、テレビ受像機、ビデオカメラ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、投射型表示装置、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部、モニター部として、前述した液晶表示装置1Aが適用可能なことは言うまでもない。
従って、上記の第1実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)ベース基板400が2つの領域に分割され、分割された領域を第1配向領域401と第2配向領域402とに分類し、第1配向領域401と第2配向領域402のそれぞれに、マスクを用いることなく、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaと、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abとを形成することができる。
(2)第1の配向膜材料と第2の配向膜材料とでは、直線偏光を照射する方向により異方性がそれぞれ異なっているので、直線偏光を照射する方向を適宜設定することにより、第1の膜3Aa’を第1の方向410に、第2の膜3Ab’を第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
(液晶表示装置の構成)
まず、液晶表示装置1Aの構成について説明する。なお、液晶表示装置1Aの基本的な構成および各構成部材については第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図7は、部材としてのCF基材100における配向パターンを示す模式図である。図7に示すように、CF基材100は、複数の領域に分割され、分割された複数の領域が、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類されている。本実施形態のCF基材100は、4つの領域に分割され、分割された4つの領域が、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類されている。そして、第1配向領域401には、第1の方向410(平行方向)に配向処理された第1配向膜3Aaが形成され、第2配向領域402には、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜3Abが形成されている。なお、素子基材101における第1配向領域401の第1配向膜4Aaと第2配向領域402の第2配向膜4Abも、上記同様に適用される(図7参照)。
(液晶表示装置の製造方法)
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。図8は、本実施形態にかかる液晶表示装置の製造方法における配向膜形成工程を示す工程図である。なお、配向膜3Aと配向膜4Aは、同様の方法を用いて形成されるので、以下では、CF基材100に配向膜3Aを形成する場合を一例に説明する。また、本実施形態では、液滴吐出装置を用いるが、液滴吐出装置の構成は、実施形態1と同様なので説明を省略する。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法では、配向膜3Aが形成される部材としてのCF基材100を複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1の方向410に配向処理する第1配向領域401と第2の方向420に配向処理する第2配向領域402とに分類し、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを第1配向領域401に塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成し、第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料35bを第2配向領域402に塗布し乾燥することにより第2の膜3Ab’を形成し、第1の波長を有する直線偏光を第1の膜3Aa’に照射して第1の配向膜材料に異方性を持たせて、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaを形成し、第2の波長を有する直線偏光を第2の膜3Ab’に照射して第2の配向膜材料に異方性を持たせて、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abを形成する配向膜形成工程を含むものである。かかる方法によれば、マスクを用いることなく、CF基材100が第1配向領域401と第2配向領域402とに分類された領域に、第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abとで分割配向される配向膜3Aを形成することができる。
また、第1の配向膜材料と第2の配向膜材料とでは、直線偏光を照射することにより異方性が生じる波長が第1の波長と第2の波長とそれぞれ異なっているので、第1の波長を有する直線偏光および第2の波長を有する直線偏光を照射する方向を適宜設定することにより、第1の膜3Aa’を第1の方向410に、第2の膜3Ab’を第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向させることができる。
[1]まず、図8(a)に示すように、部材としてのCF基材100を複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類する。本実施形態では、CF基材100を4分割し、分割された4つの領域のうち、2つの領域を第1配向領域401とし、他の2つの領域を第2配向領域402として、2つの配向領域に分類する。
[2]次に、図8(a)に示すように、CF基材100上の第1配向領域401に、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成する。
[2−1]具体的には、まず、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを、例えば、前述した液滴吐出装置500による液滴吐出法を用いて、CF基材100上の第1配向領域401に位置選択的に塗布(供給)する。これにより、液滴を、CF基材100の第2配向領域402等に供給することなく、CF基材100の第1配向領域401に選択的に供給することができる。その結果、CF基材100上に、第1配向領域401の形状に対応してパターニングされた液状被膜が形成される。
ここで、本実施形態では、第1実施形態と同様にして、CF基材100の第1配向領域401に第1の液状材料35aを選択的に塗布(供給)する方法として、液滴吐出装置500を用いて第1の液状材料35aを液滴として供給する液滴吐出法が用いられる。さらに、本実施形態では、第1実施形態と同様にして、液滴吐出法は、液滴吐出ヘッド514としてインクジェットヘッドを備えるインクジェット法が用いられる。ここで、第1の液状材料35aの粘度(25℃)、液滴の量(液状材料の1滴の量)、第1の配向膜材料が溶解または分散される溶媒または分散媒等については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
ところで、前述したように、配向膜3Aの構成材料である配向膜材料としては、例えば、直線偏光の照射により分解する分解型のもの、直線偏光の照射により異性化する異性化型のもの、および、直線偏光の照射により重合する重合型のもの等が挙げられる。これらは、いずれも、直線偏光を照射することにより異方性が生じるものであるが、その異方性が生じる波長が配向膜材料の種類によってそれぞれ異なる。
具体的には、直線偏光の照射により分解する分解型の配向膜材料は、一般的に、200〜300nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、254nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。 また、直線偏光の照射により異性化する異性化型の配向膜材料は、一般的に、330〜380nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、365nm(i線)近辺の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。
さらに、直線偏光の照射により重合する重合型の配向膜材料は、一般的に、275〜330nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、313nm近辺の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。
そこで、本実施形態の配向膜形成工程では、本工程[2]で形成する第1の膜3Aa’に含まれる第1の配向膜材料と、次工程[3]で形成する第2の膜3Ab’に含まれる第2の配向膜材料とでは、これらに直線偏光を照射することにより異方性が生じる波長がそれぞれ異なるものが選択される。すなわち、第1の配向膜材料としては、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じるものを選択し、第2の配向膜材料としては、第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じるものを選択する。
具体的には、上記のように、分解型の配向膜材料は、異性化型の配向膜材料および重合型の配向膜材料と比較して、短波長側の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じるため、第1の配向膜材料として分解型の配向膜材料を選択した場合には、異性化型の配向膜材料または重合型の配向膜材料が第2の配向膜材料として選択される。
[2−2]次いで、CF基材100上に供給された第1の液状材料35a、すなわち、CF基材100の第1配向領域401に選択的に形成された液状被膜を乾燥する。これにより、第1配向領域401の形状(所定形状)に対応してパターニングされた第1の配向膜材料を含有する第1の膜3Aa’が形成される。液状被膜を乾燥させる際の温度は、液状被膜中に含まれる第1の配向材料の種類によっても異なるが、50〜200℃程度であるのが好ましく、100〜180℃程度であるのがより好ましい。また、乾燥させる時間は、5分〜3時間程度であるのが好ましく、10分〜1時間程度であるのがより好ましい。かかる条件で液状被膜を乾燥させて第1の膜3Aa’を形成することにより、次工程[3]において、第1の膜3Aa’に第1の波長を有する直線偏光を照射することにより、膜中に含まれる第1の配向膜材料に、確実に異方性を付与することができる。
[3]次に、図8(b)に示すように、CF基材100上の第2配向領域402に、第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料35bを塗布し乾燥することにより第2の膜3Ab’を形成する。第2の配向膜材料としては、前記工程[2−1]で説明したように、直線偏光の照射により異方性が生じる波長が第1の配向膜材料とは異なる第2の波長を有するものが選択される。
具体的には、第1の配向膜材料として分解型の配向膜材料が選択された場合には、これとは異方性が生じる波長が異なる、異性化型の配向膜材料または重合型の配向膜材料が第2の配向膜材料として選択される。CF基材100上の第2配向領域402に、第2の液状材料35bを位置選択的に塗布する方法としては、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。
また、第2の液状材料35bを乾燥する方法としても、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。なお、CF基材100上の第1配向領域401に第1の膜3Aa’を形成する前記工程[2]と、CF基材100上の第2配向領域402に第2の膜3Ab’を形成する本工程[3]との順序は、ここで説明した順序に限らず、本工程[3]の後に前記工程[2]を行ってもよいし、前記工程[2]と本工程[3]とをほぼ同時期に行ってもよい。
[4]次に、第1の波長を有する直線偏光を第1の膜3Aa’に照射して第1の配向膜材料に異方性を持たせて、図8(c)に示すように、第1の方向410(水平方向)に配向処理された第1配向膜3Aaを形成する。第1の膜3Aa’は、前述したように、第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有するため、第1の膜3Aa’に対して第1の波長を有する直線偏光を照射することにより、第1の膜3Aa’を確実に水平方向に配向させることができる。
これに対して、第2の膜3Ab’は、第1の波長とは異なる第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第2の配向膜材料を含有するため、第2の膜3Ab’に第1の波長を有する直線偏光を照射したとしても、第2の配向膜材料に異方性が生じることがないため、第2の膜3Ab’が配向してしまうのを確実に防止することができる。すなわち、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に、第1の波長を有する直線偏光を照射したとしても、第1の膜3Aa’だけを、選択的に、確実に水平方向に配向させることができる。
ところで、第1の膜3Aa’に含まれる第1の配向膜材料として、分解型の配向膜材料であるポリイミドを用いた場合では、直線偏光を第1の配向膜材料に照射すると、直線偏光に平行な方向で分子結合の分解反応が促進され、直線偏光に垂直な方向の化学結合が維持される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。かかる構成の第1配向膜3Aaは、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
以上のことから、直線偏光を照射する方向を適宜選択することにより、任意の方向に第1配向膜3Aaの配向機能を設定することができる。すなわち、直線偏光を照射する方向を適宜設定することにより、第1配向膜3Aaを第1の方向410(本実施形態では、水平方向)に配向させることができる。なお、直線偏光の光源としては、照射する第1の波長の大きさに応じて適宜選択され、特に限定されるものではないが、例えば、超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプおよびメタルハライドランプ等を用いることができる。
また、第1の配向膜材料として、分解型の配向膜材料を選択した場合、第1の波長は、前述したように、好ましくは200〜300nm程度、特に好ましくは254nm程度に設定される。これにより、第2の配向膜材料に異方性を生じさせることなく、第1の配向膜材料に対して選択的に異方性を生じさせることができる。さらに、第1の波長を有する直線偏光の照射光量は、例えば、1〜100000mJ/cm2程度であるのが好ましく、10〜3000mJ/cm2程度であるのがより好ましい。
また、第1の膜3Aa’に第1の波長を有する直線偏光を照射している際には、CF基材100を加熱するのが好ましい。これにより、第1の配向膜材料の上述した反応をより促進させることができる。このCF基材100の加熱の程度は、第1の配向膜材料によっても若干異なるが、好ましくは25〜250℃程度に設定され、より好ましくは50〜150℃程度に設定される。
[5]次に、第2の波長を有する直線偏光を第2の膜3Ab’に直線偏光を照射して、第2の配向膜材料に異方性を持たせて、図8(d)に示すように、第2の方向420(垂直方向)に配向させた第2配向膜3Abを形成する。第2の膜3Ab’は、前述したように、第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第2の配向膜材料を含有するため、第2の膜3Ab’に対して第2の波長を有する直線偏光の照射により、確実に第2の方向420(垂直方向)に配向させることができる。
これに対して、第1配向膜3Aaは、第2の波長とは異なる第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有するため、第1配向膜3Aaに第2の波長を有する直線偏光を照射したとしても、第1の配向膜材料に異方性が生じることがないため、第1配向膜3Aaが他の方向に配向してしまうのを確実に防止することができる。
すなわち、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に、第2の波長を有する直線偏光を照射したとしても、第2の膜3Ab’だけを、選択的に、確実に垂直方向に配向させることができる。
ところで、例えば、第2の膜3Ab’に含まれる第2の配向膜材料として、異性化型の配向膜材料であるアゾベンゼンを用いた場合では、直線偏光を配向膜材料に照射すると、直線偏光に対して垂直な方向の棒状成分が生成される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。かかる構成の第2配向膜3Abは、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
また、第2の配向膜材料として、重合型の配向膜材料であるパラメトキシ桂皮酸を側鎖に有するポリビニルエステルを用いた場合では、直線偏光を第2の配向膜材料にすると、側鎖のパラメトキシ桂皮酸が光2量化反応を起こす。そのため、配向膜材料に照射する光を直線偏光とすると、重合型の配向膜材料では、直線偏光の電気ベクトルの振動方向(偏光方向)に平行な方向に光反応(重合反応)が促進される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、光反応の度合いに異方性が生じるため、光反応により生じる化学結合の方向が制御される。かかる構成の第2配向膜3Abは、この化学結合の方向、すなわち、直線偏光を照射した方向に沿って配向機能が付与された配向膜としての機能を発揮する。
以上のことから、第2の配向膜材料の種類および直線偏光を照射する方向を適宜選択することにより、任意の方向に第2配向膜3Abの配向機能を設定することができる。すなわち、選択した配向膜材料の種類に応じて、直線偏光を照射する方向を適宜設定して、第1配向膜3Aaの配向方向から90°ずらすことにより、第2配向膜3Abを第2の方向420(本実施形態では、垂直方向)に配向させることができる。
また、第2の配向膜材料として、異性化型の配向膜材料を選択した場合、第2の波長は、前述したように、好ましくは330〜380nm程度、特に好ましくは365nm程度に設定される。これにより、第1の配向膜材料に異方性を生じさせることなく、第2の配向膜材料に対して選択的に異方性を生じさせることができる。さらに、第2の配向膜材料として、重合型の配向膜材料を選択した場合、第1の波長は、前述したように、好ましくは275〜330nm程度、特に好ましくは313nm程度に設定される。これにより、第1の配向膜材料に異方性を生じさせることなく、第2の配向膜材料に対して選択的に異方性を生じさせることができる。
なお、直線偏光の光源、直線偏光の照射光量および直線偏光を照射している際のCF基材100の加熱温度は、それぞれ、前記工程[4]で説明したのと同様である。
以上のようにして、CF基材100上の第1配向領域401には、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaが形成成され、また、CF基材100上の第2配向領域402には、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abが形成される。その結果、これら第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abとで構成される分割配向(本実施形態では、4分割)された配向膜3Aが形成される。
なお、第1の膜3Aa’を水平方向に配向させる前記工程[4]と、第2の膜3Ab’を垂直方向に配向させる本工程[5]との順序は、ここで説明した順序に限らず、本工程[5]の後に前記工程[4]を行ってもよいし、前記工程[4]と本工程[5]とをほぼ同時期に行ってもよい。
なお、本実施形態では、液滴吐出装置500を用いた液滴吐出法により、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを液滴として吐出することにより、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を形成する場合について説明したが、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを所望形状に塗布し得る方法であれば、かかる方法に限定されるものではない。具体的には、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを塗布する方法として、例えば、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等を用いることができる。
ただし、本実施形態のように、液滴吐出法(特に、インクジェット法)を用いることにより、極めて微細な形状の第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を高い精度で形成することができる。また、本実施形態では、第1の配向膜材料として分解型の配向膜材料を選択した際には、第2の配向膜材料として異性化型または重合型の配向膜材料が選択される場合について説明したが、第1の配向膜材料と第2の配向膜材料との組み合わせは、かかる場合に限定されるものではなく、例えば、第1の配向膜材料として異性化型の配向膜材料を選択した際には、第2の配向膜材料として分離型の配向膜材料が選択される。
そして、CF基材100とは別に、上記同様の配向膜形成工程を用いて、配向膜4Aを備えた素子基材101を形成する。そして、例えば、CF基材100と素子基材101とを、配向膜3Aと配向膜4Aとが対向するように配置する。そして、CF基材100と素子基材101とを位置合わせしつつ、CF基材100の周縁部と素子基材101の周縁部とを貼り合わせるとともに、CF基材100と素子基材101との間に液晶材料を封入して液晶層2を形成する。また、CF基材100の外側に第1偏光板7Aを貼り付け、素子基材101の外側に第2偏光板8Aを貼り付けすることにより液晶表示装置1Aが得られる。
(電子機器の構成)
電子機器の構成については、第1実施形態の内容と同様なので説明を省略する(図6等参照)。
従って、上記の第2実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)CF基材100が4つの領域に分割され、分割された領域を第1配向領域401と第2配向領域402とに分類し、それぞれの領域に、マスクを用いることなく、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaと、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abとを形成することができる。
(2)第1の配向膜材料と第2の配向膜材料とでは、直線偏光を照射することにより異方性が生じる波長が第1の波長と第2の波長とがそれぞれ異なっているので、第1の波長を有する直線偏光および第2の波長を有する直線偏光を照射する方向を適宜設定することにより、第1の膜3Aa’を第1の方向410に、第2の膜3Ab’を第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向させることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
(液晶表示装置の構成)
まず、液晶表示装置1Aの構成について説明する。なお、液晶表示装置1Aの基本的な構成および各構成部材については第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1及び実施形態と異なる部分について主に説明する。
図9は、液晶表示装置1Aを構成する部材としての1の画素部Pの配向パターンを示す模式図である。図9に示すように、画素部Pは、複数の領域に分割され、分割された複数の領域が、第1配向領域401と第2配向領域402とに分類されている。本実施形態では、配向膜3Aが形成される画素部Pは、4つの領域に分割され、分割された4つの領域が、第1配向領域401aと第2配向領域402aとに分類されている。そして、第1配向領域401aには、第1の方向410(平行方向)に配向処理された第1配向膜3Aaが形成されている。そして、第2配向領域402aには、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜3Abが形成されている。
また、配向膜4Aが形成される画素部Pは、4つの領域に分割され、分割された4つの領域が、第1配向領域401bと第2配向領域402bとに分類されている。そして、第1配向領域401bには、第1の方向410(平行方向)に配向処理された第1配向膜4Aaが形成されている。そして、第2配向領域402bには、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜4Abが形成されている。
(液晶表示装置の製造方法)
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。図10は、本実施形態にかかる液晶表示装置の製造方法における配向膜形成工程を示す工程図である。なお、配向膜3Aと配向膜4Aは、同様の方法を用いて形成されるので、以下では、配向膜3Aを形成する場合を一例に説明する。また、本実施形態では、液滴吐出装置を用いるが、液滴吐出装置の構成は、実施形態1と同様なので説明を省略する。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法では、配向膜3Aが形成される部材としての画素部Pを複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1の方向410に配向処理する第1配向領域401と第2の方向420に配向処理する第2配向領域402とに分類し、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410に生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを第1配向領域401に塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成し、直線偏光の照射することにより異方性が第2の方向420に生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料35bを第2配向領域402に塗布し乾燥することにより第2の膜3Ab’を形成し、直線偏光を第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に照射して第1の配向膜材料および第2の配向膜材料にそれぞれ異方性を持たせて、第1の方向410に配向処理された第1配向膜3Aaを形成するとともに、第2の方向420に配向処理された第2配向膜3Abを形成する配向膜形成工程を含むものである。
かかる方法によれば、マスクを用いることなく、画素部Pに分割配向された第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abとを形成することができる。また、第1の配向膜材料と第2の配向膜材料とでは、直線偏光を照射することにより異方性が生じる方向がそれぞれ異なっているので、第1の配向膜材料および第2の配向膜材料の双方に照射する直線偏光の方向を適宜設定することにより、第1の膜3Aa’を第1の方向410に、第2の膜3Ab’を第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向させることができる。
[1]まず、図10(a)に示すように、部材としての画素部Pに対応するCF基材100の領域を複数の領域に分割し、分割された複数の領域を、第1配向領域401aと第2配向領域402aとに分類する。本実施形態では、画素部Pを4分割し、分割された4つの領域のうち、2つの領域を第1配向領域401aとし、他の2つの領域を第2配向領域402aとして、2つの領域に分類する。
[2]次に、図10(a)に示すように、画素部Pの第1配向領域401aに対応するCF基材100上に、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410に生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを塗布し乾燥することにより第1の膜3Aa’を形成する。
[2−1]具体的には、まず、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410に生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料35aを、例えば、前述した液滴吐出装置500による液滴吐出法を用いて、液滴として用意したCF基材100上の第1配向領域401aに位置選択的に塗布(供給)する。これにより、液滴を、CF基材100の第2配向領域402等に供給することなく、CF基材100の第1配向領域401に選択的に供給することができる。その結果、CF基材100上に、第1配向領域401の形状に対応してパターニングされた液状被膜が形成される。
ここで、本実施形態では、第1実施形態と同様にして、CF基材100の第1配向領域401に第1の液状材料35aを選択的に塗布(供給)する方法として、液滴吐出装置500を用いて第1の液状材料35aを液滴として供給する液滴吐出法が用いられる。さらに、本実施形態では、第1実施形態と同様にして、液滴吐出法は、液滴吐出ヘッド514としてインクジェットヘッドを備えるインクジェット法が用いられる。また、第1の液状材料35aの粘度(25℃)、液滴の量(液状材料の1滴の量)、第1の配向膜材料が溶解または分散される溶媒または分散媒等については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
ところで、前述したように、配向膜3Aの構成材料である配向膜材料としては、例えば、直線偏光の照射により重合する重合型のもの、直線偏光の照射により異性化する異性化型のもの、および、直線偏光の照射により分解する分解型のもの等が挙げられる。これらは、いずれも、直線偏光を照射することにより異方性が生じるものであるが、その異方性が生じる方向が配向膜材料の種類によってそれぞれ異なる。
具体的には、例えば、直線偏光の照射により重合する重合型の配向膜材料の場合、パラメトキシ桂皮酸を側鎖に有するポリビニルエステルを一例にすると、このような配向膜材料に光照射、特に紫外線照射をしたとき、側鎖のパラメトキシ桂皮酸が光2量化反応を起こす。そのため、配向膜材料に照射する光を直線偏光とすると、重合型の配向膜材料では、直線偏光の電気ベクトルの振動方向(偏光方向)に平行な方向に光飯能(重合反応)が促進される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、光反応の度合いに異方性が生じるため、光反応により生じる化学結合の方向が制御される。したがって、かかる構成の配向膜材料を含有する配向膜は、この化学結合の方向すなわち直線偏光を照射した方向に沿って配向機能が付与される。
また、直線偏光の照射により異性化する異性化型の配向膜材料の場合、アゾベンゼンを一例にすると、このような配向膜材料に直線偏光を照射したとき、直線偏光に対して垂直な方向の棒状成分が生成される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。したがって、かかる構成の配向材料を含有する配向膜は、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与される。
さらに、直線偏光の照射により分解する分解型の配向膜材料の場合、ポリイミドを一例にすると、このような配向膜材料に直線偏光を照射したとき、直線偏光に平行な方向で分子結合の分解反応が促進され、直線偏光に垂直な方向の化学結合が維持される。これにより、直線偏光に平行な方向と垂直な方向とで、化学結合の分解の度合いに異方性が生じるため、化学結合が維持されている方向が制御される。したがって、かかる構成配向膜材料を含有する配向膜は、この化学結合が維持されている方向すなわち直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与される。
そこで、本実施形態の配向膜形成工程では、本工程[2]で形成する第1の膜3Aa’に含まれる第1の配向膜材料と、次工程[3]で形成する第2の膜3Ab’に含まれる第2の配向膜材料とでは、これらに直線偏光を照射することにより異方性が生じる方向がそれぞれ異なるものを選択する。すなわち、第1の配向膜材料としては、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410に生じるものを選択し、第2の配向膜材料としては、直線偏光を照射することにより異方性が第2の方向420に生じるものを選択する。
具体的には、上記のように、重合型の配向膜材料は、直線偏光を照射した方向に沿って配向機能が付与され、異性化型および分離型の配向膜材料は、直線偏光を照射した方向と直交する方向に沿って配向機能が付与されるので、第1の配向膜材料として重合型の配向膜材料を選択した場合には、異性化型の配向膜材料または分離型の配向膜材料を第2の配向膜材料として選択する。
[2−2]次いで、CF基材100上に供給された第1の液状材料35a、すなわち、CF基材100の第1配向領域401aに選択的に形成された液状被膜を乾燥する。これにより、第1配向領域401aの形状(所定形状)に対応してパターニングされた第1の配向膜材料を含有する第1の膜3Aa’が形成される。液状被膜を乾燥させる際の温度は、液状被膜中に含まれる第1の配向材料の種類によっても異なるが、50〜200℃程度であるのが好ましく、100〜180℃程度であるのがより好ましい。また、乾燥させる時間は、5分〜3時間程度であるのが好ましく、10分〜1時間程度であるのがより好ましい。かかる条件で液状被膜を乾燥させて第1の膜3Aa’を形成することにより、次工程[3]において、第1の膜3Aa’に直線偏光を照射することにより、液状被膜中に含まれる第1の配向膜材料に、第1の方向410に異方性を確実に付与することができる。
[3]次に、図10(b)に示すように、CF基材100上の第2配向領域402aに、第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料35bを塗布し乾燥することにより、第2の膜3Ab’を形成する。本実施形態では、第2の配向膜材料としては、前記工程[2−1]で説明したように、直線偏光の照射により異方性が生じる方向が第1の配向膜材料の第1の方向410とは異なる第2の方向420となるものが選択される。
具体的には、第1の配向膜材料として重合型の配向膜材料が選択された場合には、これとは異方性が生じる方向が異なる、異性化型の配向膜材料または分解型の配向膜材料が第2の配向膜材料として選択される。CF基材100上の第2配向領域402aに、第2の液状材料35bを位置選択的に塗布する方法としては、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。また、第2の液状材料35bを乾燥する方法としても、前記工程[2]で説明したのと同様の方法を用いることができる。
なお、CF基材100上の第1配向領域401aに第1の膜3Aa’を形成する前記工程[2]と、CF基材100上の第2配向領域402aに第2の膜3Ab’を形成する本工程[3]との順序は、ここで説明した順序に限らず、本工程[3]の後に前記工程[2]を行ってもよいし、前記工程[2]と本工程[3]とをほぼ同時期に行ってもよい。
[4]次に、直線偏光を第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に照射して第1の配向膜材料および第2の配向膜材料にそれぞれ異方性を持たせて、図10(c)に示すように、第1の方向410(水平方向)に配向処理された第1配向膜3Aaと、第2の方向420(垂直方向)に配向処理された第2配向膜3Abとを形成する。第1の膜3Aa’は、前述したように、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410に生じる第1の配向膜材料を含有するため、直線偏光を照射する方向を適宜設定して、第1の膜3Aa’に対して直線偏光を照射することにより、第1の膜3Aa’が第1の方向410(本実施形態では、水平方向)に配向する。
これに対して、第2の膜3Ab’は、直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向410とは異なる第2の方向420に生じる第2の配向膜材料を含有するため、第1の膜3Aa’に照射した直線偏光と同様の方向から直線偏光を照射した場合でも、第2の膜3Ab’が第2の方向420(本実施形態では、垂直方向)に配向する。すなわち、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に、直線偏光を同時に照射したとしても、第1の膜3Aa’を水平方向に、第2の膜3Ab’を水平方向とは90°ずれている垂直方向に確実に配向させることができる。
なお、前述したように、配向膜材料としては、直線偏光の照射により分解する分解型のもの、直線偏光の照射により異性化する異性化型のもの、および、直線偏光の照射により重合する重合型のもの等が挙げられるが、これらは、いずれも、直線偏光の照射により異方性が生じる波長がその種類によってそれぞれ異なる。具体的には、直線偏光の照射により分解する分解型の配向膜材料は、一般的に、200〜300nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、254nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。
また、直線偏光の照射により異性化する異性化型の配向膜材料は、一般的に、330〜380nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、365nm(i線)近辺の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。さらに、直線偏光の照射により重合する重合型の配向膜材料は、一般的に、275〜330nm程度の波長を有する直線偏光が照射されることにより異方性が生じ、特に、313nm近辺の波長を有する直線偏光が照射されることにより確実に異方性が生じる。
したがって、本工程[4]では、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に照射する直線偏光の波長を、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’にそれぞれ含まれる第1の配向膜材料および第2の配向膜材料の双方に異方性が生じる波長が含まれるように設定する。直線偏光の光源としては、上述した波長が含まれるもの選択され、例えば、超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプおよびメタルハライドランプ等が挙げられる。
さらに、直線偏光の照射光量は、例えば、1〜100000mJ/cm2程度であるのが好ましく、10〜3000mJ/cm2程度であるのがより好ましい。また、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’の双方に直線偏光を照射している際には、CF基材100を加熱するのが好ましい。これにより、第1の配向膜材料および第2の配向膜材料の上述した反応をより促進させることができる。このCF基材100の加熱の程度は、第1の配向膜材料および第2の配向膜材料によっても若干異なるが、好ましくは25〜250℃程度に設定され、より好ましくは50〜150℃程度に設定される。
以上のようにして、画素部Pに対応するCF基材100上の第1配向領域401aに第1の方向410に配向した第1配向膜3Aaを形成することができ、第2配向領域402aに第2の方向420に配向した第2配向膜3Abを形成することができる。その結果、これら第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abとで構成される4分割配向された配向膜3Aが形成される。
なお、上記では、第1の膜3Aa’と第2の膜3Ab’との双方に直線偏光を同時に照射することとしたが、この場合に限らず、第1の膜3Aa’に選択的に直線偏光を照射した後、第2の膜3Ab’に選択的に直線偏光を照射してもよいし、第2の膜3Ab’に選択的に直線偏光を照射した後、第1の膜3Aa’に選択的に直線偏光を照射してもよい。かかる構成とすれば、上述したように第1の方向410と第2の方向420とが水平方向と垂直方向とのように90°ずれている場合に限らず、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’に照射する直線偏光の方向をそれぞれ設定することにより、第1の方向410と第2の方向420とを所望の角度でずれているものとし得る。
なお、本実施形態では、液滴吐出装置500を用いた液滴吐出法により、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを液滴として吐出することにより、第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を形成する場合について説明したが、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを所望形状に塗布し得る方法であれば、かかる方法に限定されるものではない。具体的には、第1の液状材料35aおよび第2の液状材料35bを塗布する方法として、例えば、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等を用いることができる。
ただし、本実施形態のように、液滴吐出法(特に、インクジェット法)を用いることにより、極めて微細な形状の第1の膜3Aa’および第2の膜3Ab’を高い精度で形成することができる。また、本実施形態では、第1の配向膜材料として重合型の配向膜材料を選択した際には、第2の配向膜材料として異性化型または分解型の配向膜材料が選択される場合について説明したが、第1の配向膜材料と第2の配向膜材料との組み合わせは、かかる場合に限定されるものではなく、例えば、第1の配向膜材料として異性化型の配向膜材料を選択した際には、第2の配向膜材料として重合型の配向膜材料が選択される。
そして、CF基材100とは別に、上記同様の配向膜形成工程を用いて、画素部Pに配向膜4Aを備えた素子基材101を形成する。そして、例えば、CF基材100と素子基材101を、配向膜3Aと配向膜4Aとが対向するように配置する。そして、CF基材100と素子基材101とを位置合わせしつつ、CF基材100の周縁部と素子基材101の周縁部とを貼り合わせるとともに、CF基材100と素子基材101との間に液晶材料を封入して液晶層2を形成する。また、基板9の外側に第1偏光板7Aを貼り付け、基板10の外側に第2偏光板8Aを貼り付けすることにより液晶表示装置1Aが得られる。
(電子機器の構成)
電子機器の構成については、第1実施形態の内容と同様なので説明を省略する(図6等参照)。
従って、上記の第3実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)画素部Pに対応するCF基材100上に、マスクを用いることなく、4分割配向された第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abとを形成することができる。
(2)また、第1の配向膜材料と第2の配向膜材料とでは、直線偏光を照射することにより異方性が生じる方向がそれぞれ異なっているので、第1の配向膜材料および第2の配向膜材料の双方に照射する直線偏光の方向を適宜設定することにより、第1の膜3Aa’を第1の方向410に、第2の膜3Ab’を第1の方向410とは異なる第2の方向420に配向させることができる。
なお、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例が挙げられる。
(変形例1)第1実施形態では、ベース基板400にそれぞれ大きさ(取り付け面積)が異なる3種類の基材100a,100b,100cを配置したが、これに限定されない。例えば、大きさが等しい1種類の基板100aを配置してもよいし、大きさが異なる2種類の基材を配置してもよいし、さらに、大きさがことなる4種類以上の基材を配置してもよい。この場合においても、領域を複数分割し、第1配向領域401と第2配向領域402に分類することにより、ベース基板400において、配向方向が異なる第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成することができる。
(変形例2)第2及び第3実施形態では、CF基材100、画素部Pに対応するCF基材を4分割配向としたが、これに限定されない。例えば、2分割配向であってもよし、さらに、8分割配向、16分割配向、或いは、それ以上の分割配向としてもよい。このようにしても、第1配向領域401と第2配向領域402に分類することにより、配向方向が異なる第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成することができる。
(変形例3)第1実施形態における配向膜形成工程では、第1配向領域401と第2配向領域402に対して、同様の配向膜材料を用い、直線偏光の照射方向を異ならせることにより、第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成したが、これに限定されない。例えば、第2実施形態または第3実施形態における配向膜形成工程を適用してもよい。このようにしても、複数の基材が配置されたベース基板400において、配向方向が異なる第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成することができる。
(変形例4)第2実施形態における配向膜形成工程では、第1配向領域401と第2配向領域402に対して、波長の異なる直線偏光の照射によって配向する配向膜材料を用いて、第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成したが、これに限定されない。例えば、第1実施形態または第3実施形態における配向膜形成工程を適用してもよい。このようにしても、CF基材100、或いは、素子基材101において、配向方向が異なる第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成することができる。
(変形例5)第3実施形態における配向膜形成工程では、第1配向領域401と第2配向領域402に対して、直線偏光の照射によって異なる方向に配向する配向膜材料を用いて、第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成したが、これに限定されない。例えば、第1実施形態または第3実施形態における配向膜形成工程を適用してもよい。このようにしても、画素部Pにおいて、配向方向が異なる第1配向膜3Aaと第2配向膜3Abを形成することができる。
1A…液晶表示装置、3A,4A…配向膜、3Aa’…第1の膜、3Ab’…第2の膜、3Aa,4Aa…第1配向膜、3Ab,4Ab…第2配向膜、9,10…基板、35…液状材料、35a…第1の液状材料、35b…第2の液状材料、100…部材としてのCF基材、100a…第1CF基材、100b…第2CF基材、100c…第3CF基材、101…部材としての素子基材、101a…第1素子基材、101b…第2素子基材、101c…第3素子基材、400…部材としてのベース基板、401,401a,401b…第1配向領域、402,402a,402b…第2配向領域、410…第1の方向、420…第2の方向、500…液滴吐出装置、1100…電子機器としてのパーソナルコンピューター、P…部材としての画素部。

Claims (8)

  1. 配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、
    分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、
    直線偏光を照射することにより異方性が生じる配向膜材料を含有する液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、
    前記第1の膜に対して、前記直線偏光を第1照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成し、その後、
    前記配向膜材料を含有する液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、
    前記第2の膜に対して、前記直線偏光を第2照射方向に照射して前記配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、
    分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、
    第1の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、
    第2の波長を有する直線偏光を照射することにより異方性が生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、
    前記第1の波長を有する直線偏光を前記第1の膜に照射して前記第1の配向膜材料に異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成し、
    前記第2の波長を有する直線偏光を前記第2の膜に照射して前記第2の配向膜材料に異方性を持たせて、第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 配向膜が形成される部材を複数の領域に分割し、
    分割された前記複数の領域を、第1の方向に配向処理する第1配向領域と第2の方向に配向処理する第2配向領域とに分類し、
    直線偏光を照射することにより異方性が第1の方向に生じる第1の配向膜材料を含有する第1の液状材料を前記第1配向領域に塗布し乾燥することにより第1の膜を形成し、
    前記直線偏光を照射することにより異方性が第2の方向に生じる第2の配向膜材料を含有する第2の液状材料を前記第2配向領域に塗布し乾燥することにより第2の膜を形成し、
    前記直線偏光を前記第1の膜および前記第2の膜の双方に照射して前記第1の配向膜材料および前記第2の配向膜材料にそれぞれ異方性を持たせて、前記第1の方向に配向処理された第1配向膜を形成するとともに、前記第2の方向に配向処理された第2配向膜を形成する配向膜形成工程を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記部材が、複数の基材が配置されたベース基板であることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記部材が、基材であることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記部材が、画素部であることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶表示装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする液晶表示装置。
  8. 請求項7に記載の液晶表示装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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