JP2005118750A - 液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単かつ安価な構成で、液滴の吐出量を安定させることが可能な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】開口部から塗布液を吐出する吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドを移動可能に支持するキャリッジとを備えた液滴吐出装置において、前記吐出ヘッド43を前記キャリッジに固定し、かつ、カートリッジヒータ46が配設されているヘッド固定治具44を備えたことにより、塗布液の加熱してその粘度を下げる。
【選択図】 図3−3

Description

本発明は、液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器に関し、詳細には、塗布液の温度制御が可能な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器に関する。
液滴吐出装置は、各種電子機器の成膜に利用されている。液滴吐出装置は、吐出ヘッドと呼ばれる液滴吐出機構を有している。この吐出ヘッドには、規則的に複数のノズルが形成されている。液滴吐出装置では、これらのノズルから吐出材料(インク)の液滴を吐出することにより、何等かの製品の構成要素となる基板上に吐出材料からなるパターンの描画を行う。
液滴吐出装置では、吐出ヘッドから所定量のインクを基板に対して吐出して供給するが、インクを吐出する手段としては、インクタンクを構成する壁面に複数のノズル開口を形成するとともに、各ノズル開口と対向するように伸縮方向を一致させて圧電素子を配設したものが多く用いられている。この種の圧電素子としては、電極と圧電材料とを交互にサンドイッチ上に積層したものが提案されており、吐出ヘッドのキャビティ(インク溜まり)内にインクが圧電素子の変形により生じた圧力波によって吐出される構成となっている。
この種の吐出ヘッドでは、吐出可能なインク粘度に限界があるため、高粘度のインクを吐出することは困難である。そのため、従来、インクを加熱してその粘度を低下させて吐出量の制御を行っている。例えば、供給口を介して圧力室と連通するインクタンクにヒータ(発熱体)を設ける技術(特許文献1)や、吐出ヘッドの内部にヒータを設ける技術(特許文献2)が提案されており、これらの技術を用いて高粘度のインクを吐出可能な粘度まで低粘度化することで、従来では成膜が困難であった工業製品を扱えるようになってきている。
特開平5−181562号公報 特開平9−164702号公報
しかしながら、インクタンクにヒータを設ける構成では、インクタンクで加熱されたインクが、インク搬送路を通り吐出ヘッドのキャビティに至る間に冷えてしまうため、インクの低粘度状態を維持できないという問題がある。また、吐出ヘッドの製造は高度な精密加工技術が要求されるため、吐出ヘッドの内部にヒータを設ける構成では、その吐出ヘッドの製造が困難でかつ製造コストが大幅にアップしてしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単かつ安価な構成で、液滴の吐出量を安定させることが可能な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、開口部から塗布液を吐出する吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドを移動可能に支持するキャリッジとを備えた液滴吐出装置において、前記吐出ヘッドを前記キャリッジに固定し、かつ、発熱体が配設されているヘッド固定治具を備えたことを特徴とする。これにより、吐出ヘッドをキャリッジに固定するヘッド固定治具に発熱体を配設しているので、ヘッド固定治具で吐出ヘッド内の塗布液を加温することができ、吐出ヘッド内に発熱体を設ける必要がなく、吐出ヘッドを簡単な構成として製造コストを下げることができると共に、吐出ヘッド内の塗布液を効率的に加熱してその粘度を下げて塗布量を一定に制御することが可能となる。この結果、簡単かつ安価な構成で、塗布液の吐出量を安定させることが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ヘッド固定治具には、前記吐出ヘッドを挟む位置に一対の前記発熱体が配設されていることが望ましい。これにより、吐出ヘッドを均一に加熱することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ヘッド固定治具には、温度検出手段が配設されており、前記吐出ヘッドから吐出される塗布液の温度が目標温度となるように、前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記一対の発熱体を制御する温度制御手段を備えたことが望ましい。これにより、塗布液が目標温度になるように温度制御することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記塗布液の目標温度は、その粘度が略10cps〜略15cpsになるように設定されることが望ましい。これにより、塗布液の粘度を理想的にすることができ、吐出ヘッドの高周波駆動や間欠時間の短縮等が可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、電気光学装置は、本発明の液滴吐出装置を使用して製造されることが望ましい。これにより、高精度かつ低製造コストで製造された電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、電子機器は、本発明の電気光学装置を搭載することが望ましい。これにより、高精度かつ低製造コストで製造された電気光学装置を搭載した電子機器を提供することが可能となる。
以下に、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下の実施例においては、電気光学装置として、液晶表示装置および有機EL表示装置を例示して説明するが、本発明の電気光学装置はこれに限られるものではない。
[液滴吐出装置]
図1は、本発明に係る液滴吐出装置1の全体構成を示す概略斜視図である。液滴吐出装置1は、図1に示すように、基板10の表面に塗布液11を吐出する吐出ヘッドユニット12を有する液滴吐出手段13と、吐出ヘッドユニット12と基板10との位置を相対的に移動させる移動手段14と、液滴吐出手段13および移動手段14を制御する制御手段15とを具備している。
移動手段14は、ステージ16上に載置された基板10の上方に、吐出ヘッドユニット12の吐出ヘッドを下方側に向けて支持すると共に移動自在のステージ18によりX軸方向に移動自在のヘッド支持部(キャリッジ)17と、上方の吐出ヘッドユニット12に対して基板ステージ16と共に基板をY軸方向に移動させるステージ駆動部19とから構成されている。
ヘッド支持部17は、吐出ヘッドユニット12を基板10に対してその鉛直軸方向(Z軸)に任意の移動速度で移動可能且つ位置決め可能な例えばリニアモータ等の機構と、鉛直軸を中心に吐出ヘッドユニット12を回転させることによって下方の基板10に対して任意な角度に設定可能なステッピングモータ等の機構とを備えたものである。
ステージ駆動部19は、鉛直軸を中心に基板ステージ16を回転させて上方の吐出ヘッド43に対して任意な角度に設定可能なθ軸ステージ20と、基板ステージ16とを吐出ヘッド43に対して水平方向(Y方向)に移動させ且つ位置決めするステージ21とを備えている。なお、θ軸ステージ20は、ステッピングモータ等から構成され、ステージ21はリニアモータ等から構成されている。
液滴吐出手段13は、吐出ヘッドユニット12とこれにチューブ22を介して接続されたタンク23とを備えている。タンク23は塗布液11を貯留し、チューブ22を介してこの塗布液11を吐出ヘッドユニット12に供給するものとなっている。塗布液11としては、有機EL材料が用いられることができる。このような構成によって液滴吐出手段13は、タンク23に貯留された塗布液11を吐出ヘッドから吐出し、これを基板10上に塗布するようにしている。吐出ヘッドは、例えばピエゾ素子によって液室を圧縮し、その圧力で液滴(液状材料)を吐出させるものであり、長手方向に沿って一列又は複数列に配列された複数のノズル(ノズル孔)を有している。
図2は、塗布液11の一例であるPEDT/PSS(Polyethylenedioxy-thiophene Polystyrene-sulfonate)インクの粘度−温度特性を示す図である。このPEDT/PSSは、例えば、有機EL表示装置の正孔/輸送層や有機TFT表示装置の有機TFT層の成膜等に使用することができる。同図において、横軸は温度、縦軸は粘度を示している。同図に示すように、PEDT/PSSインクは、温度上昇とともに粘度低下が見られる。本実施例では、この性質を利用し、吐出ヘッド43を加温してインクの粘度を低下させて印字を行う。より具体的には、インクの理想粘度は略10cps〜略15cpsであるので、PEDT/PSSインクの場合は、略40〜略50度になるように吐出ヘッドユニット12を加温する。
図3は、吐出ヘッドユニット12の構成を説明するための図であり、図3−1は、吐出ヘッドユニット12の概略の平面図、図3−2は図3−1のA−A断面図、図3−3は図3−2のB−B断面図を示している。なお、図3−1、図3−2では、吐出ヘッドおよび塗布液導入部の詳細な構造の図示は省略し概略の断面構造を示しており、吐出ヘッドの詳細な断面構造は図4で説明する。吐出ヘッドユニット12は、図3に示すように、2連の接続針41aを有する塗布液導入部41と、塗布液導入部41に連なるヘッド基板42と、塗布液導入部41の下方に連なり、内部に塗布液11で満たされるヘッド内流路が形成された吐出ヘッド43と、吐出ヘッド43のノズル形成面を下面に突出させて、吐出ヘッド43を支持体(キャリッジ)17に固定するヘッド固定治具44と、2連の接続針41aの貫通口が形成されており、塗布液導入部41を覆いその下側がヘッド固定治具44に固定されるフード45とを備えている。
ヘッド基板42には、一対のカートリッジヒータ(発熱体)46の温度制御を行う温度制御手段50が搭載されている。ヘッド固定治具44には、吐出ヘッド43を挟む両側に一対のヒータ装着溝44aが長手方向に平行に形成されており、この一対のヒータ装着溝44aには、一対の四角棒状のカートリッジヒータ46が装着されている。また、ヘッド固定治具44には、一対のヒータ装着溝44aと平行でかつその一方のヒータ装着溝44aの内側にセンサ装着溝44bが形成されており、このセンサ装着溝44bには、熱電対やサーミスタ等からなる円棒状の温度センサ(温度検出手段)47が装着されている。このように、ヘッド固定治具44に一対のカートリッジヒータ46と温度センサ47を設けて、吐出ヘッド43内の塗布液11を外部から加熱している。これにより、吐出ヘッド43内にヒータやセンサを設ける構成に比して、吐出ヘッド43の製造が簡単となり、低コストかつ簡単な構成で吐出ヘッド43内の塗布液11を加熱することができる。
図4は、吐出ヘッド43の構成を説明するための図であり、図4−1は、吐出ヘッド43の分解斜視図、図4−2は、吐出ヘッド43の断面図である。図4−1、図4−2に示すように、吐出ヘッド43は、例えばステンレス製のノズルプレート31と振動版32とを備え、仕切り部材(リザーバプレート)33を介して両者を接合したものである。ノズルプレート33と振動板32との間には、仕切り部材によって複数の空間34と液溜まり35とが形成されている。各空間34と液溜まり35の内部は塗布液11(図示せず)で満たされており、各空間34と液溜まり35とは供給口36を介して連通したものとなっている。また、ノズルプレート31には、各空間34から塗布液11を噴射するための微小孔のノズル37が長手方向に沿って一列または複数列形成されている。一方、振動板32には、液溜まり35に塗布液11を供給するための孔37aが形成されている。
振動板32の空間に対向する面と反対側の面上には、図4−1、図4−2に示すように、圧電素子(ピエゾ素子)38が接合されている。この圧電素子38は、図4−2に示すように一対の電極39,39の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するように撓曲するようになっている。そして、このような構成のもとに圧電素子38が接合されている振動板32は、圧電素子38と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間34の内部容積が増大するようになっている。したがって、空間34内に増大した容積分に相当する液状材料が液溜まり35から供給口36を介して流入する。また、このような状態から圧電素子38への通電を解除すると、圧電素子38と振動板32とは共に元の形状に戻る。したがって、空間34も元の容積に戻ることから、空間内部の塗布液11の圧力が上昇し、ノズル37から基板10に向けて液状材料の噴霧状液滴が吐出される。
なお、吐出ヘッド43の方式としては、上述したような圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ以外の方式でもよく、超音波モータ,リニアモータ等により、振動を付与し、またはタンク内に圧力を印加することにより、上記ノズル37から塗布液11を射出させるようにしてもよい。
上記制御手段15は、装置全体の制御を行うマイクロプロセッサ等のCPUや、各種信号の入出力機能を有するコンピュータ等によって構成されたものであり、図1に示したように、液滴吐出手段13および移動手段14にそれぞれ電気的に接続されたことにより、液滴吐出手段13による吐出動作、および移動手段14による移動動作を制御するものとなっている。そして、このような構成により、塗布液11の吐出条件を調整し、形成する薄膜の塗布量を制御するようにしている。
すなわち、制御手段15は、上記塗布量を制御する機能として、基板10に対する液状吐出液の吐出間隔を調整する制御機能と、1ドットあたりの液状吐出液の吐出量を調整する制御機能と、ノズルの配列方向と移動機構による移動方向との角度(θ)を調整する制御機能と、基板10上を複数の領域に分けて各領域に吐出条件を設置する制御機能とを備えている。
さらに、制御手段15は、上記吐出間隔を調整する制御機構として、基板10と吐出ヘッド43との相対的な移動の速度を調整して吐出間隔を調整する制御機能と、移動手段14における吐出の時間間隔を調整して吐出間隔を調整する制御機能と、複数のノズル37のうち同時に塗布液11を吐出させるノズル37を任意に設定して吐出間隔を調整する制御機能とを備えている。なお、上記構成に代えて、吐出ヘッド43にX軸、Y軸に移動する手段を持たせてもよいし、ステージ16,20又は21にX軸、Y軸、Z軸に移動する手段を持たせてもよい。
図5は、液滴吐出装置1の制御系を簡易的に示す図である。吐出ヘッド43には、インクタンク23に貯溜された塗布液11がチューブ22内のインク経路を介して供給される。制御手段15は、吐出ヘッド43に設けられた圧電素子38に対して、所定量の塗布液11を吐出するための駆動電圧をノズル37毎にそれぞれ印加する。他方、ヘッド固定治具44に設けられた温度センサ47は、温度検出結果を温度制御手段50に出力するように構成されている。温度制御手段50は、温度センサ47の温度検出結果に基づいて、ヘッド固定治具44に設けられた一対のヒータ46を、各々独立してON/OFF制御や電流制御を行って、塗布液11の目標温度に対応した温度センサ47の出力目標値となるように制御する。
温度センサ47の出力の目標値は、ヘッド固定治具44と吐出ヘッド43内の塗布液11との温度差を考慮して、塗布液11の目標温度よりも高めに設定する。塗布液11の目標温度は、塗布液11の粘度が略10cps〜略15cpsになるように設定する。例えば、塗布液11を40度としたい場合には、温度センサの出力の目標値を60度とする。具体的には、ヘッド固定治具44に設けられた温度センサ47の検出温度と、吐出ヘッド43から吐出される塗布液11の温度との相関関係のデータを温度制御手段50に予め記憶しておき、温度制御手段50は、塗布液11の目標温度に対して、温度センサ47の出力の目標値を設定する。また、温度制御手段50は、複数のインクの目標温度に対する温度センサ47の出力目標値を記憶しておき、不図示の操作部でインクの種類を入力し、入力されたインクの種類に応じて、温度センサ47の出力目標値を設定することにしても良い。
以上説明したように、本実施例によれば、吐出ヘッド43を支持体(キャリッジ)17に固定するヘッド固定治具44に発熱体であるカートリッジヒータ46を配設しているので、ヘッド固定治具44で吐出ヘッド43内の塗布液11を加温することができ、吐出ヘッド43内に発熱体を設ける必要がなく、吐出ヘッド43を簡単な構成として製造コストを下げることができると共に、吐出ヘッド43内の塗布液11を効率的に加熱してその粘度を下げて塗布量を一定に制御することが可能となる。付言すると、塗布液11を略一定の温度条件に保持して、塗布液11を一定の粘度にすることができ、1ドット当たりの液滴の重量、対象物に着弾した機能性液体の曲率などを高い精度で管理できる。また、塗布液11の粘度を低下させているので、ノズル37の目詰まりを解消できると共に、高周波駆動を行うことができ、印字時間を短縮することが可能となる。
また、ヘッド固定治具44には、吐出ヘッド43を挟む位置に一対のカートリッジヒータ46を配設しているので、吐出ヘッド43を均一に加熱することができる。また、ヘッド固定治具44には、温度センサ46を配設し、温度制御手段50は、吐出ヘッド43から吐出される塗布液11の温度が目標温度となるように、温度センサ46の検出結果に基づいて、一対のカートリッジヒータ46を制御することとしたので、塗布液11が目標温度(目標粘度)になるように温度制御することができる。
また、塗布液11の目標温度を、その塗布液11の粘度が略10cps〜略15cpsになるように設定することとしたので、塗布液の粘度を理想的にすることができる。なお、インクタンク23およびチューブ22のインク供給路に、それぞれ温度センサおよびヒータを設けて、インクタンク23およびインク供給路の塗布液11の温度制御を行うことにしても良い。
[電気光学装置への適用例]
上記の液滴吐出装置1を液晶表示装置の製造に適用した場合について説明する。図6は、液晶表示装置100の断面構造を表している。同図に示すように、液晶表示装置100は、ガラス基板を主体として対向面に透明導電膜(ITO膜)103および配向膜104を形成した上基板101および下基板102と、この上下両基板101、102間に介設した多数のスペーサ105と、上下両基板101、102間を封止するシール材106と、上下両基板101、102間に充填した液晶107とで構成されると共に、上基板101の背面に位相基板108および偏光板109を積層し、且つ下基板102の背面に偏光板109およびバックライト110を積層して構成されている。
通常の製造工程では、それぞれ透明導電膜103のパターニングおよび配向膜104の塗布を行って上基板101および下基板102を別々に作製した後、下基板102にスペーサ105およびシール材106を作り込み、この状態で上基板101を貼り合わせる。次いで、シール材106の注入口から液晶107を注入し、注入口を閉止する。その後、位相基板108、両偏光板109およびバックライト110を積層する。
本実施例の液滴吐出装置1は、例えば、スペーサ105の形成や、液晶107の注入に利用することができる。具体的には、塗布液11として、セルギャップを構成するスペーサ材料(例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂)や液晶を導入し、これらを所定の位置に均一に吐出(塗布)させていく。先ずシール材106を環状に印刷した下基板102を基板ステージ16にセットし、この下基板102上にスペーサ材料を粗い間隔で吐出し、紫外線照射してスペーサ材料を凝固させる。次に、下基板102のシール材106の内側に、液晶107を所定量だけ均一に吐出して注入する。その後、別途準備した上基板101と、液晶を所定量塗布した下基板102を真空中に導入して貼り合わせる。
このように、上基板101と下基板102とを貼り合わせる前に、液晶107をセルの中に均一に塗布(充填)するようにしているため、液晶107がセルの隅など細部に行き渡らない等の不具合を解消することができる。
なお、機能液(シール材用材料)として紫外線硬化樹脂或いは熱硬化樹脂を用いることで、上記のシール材106の印刷をこの液滴吐出装置1で行うことも可能である。同様に、機能液(配向膜材料)としてポリイミド樹脂を導入することで、配向膜104を液滴吐出装置1で作成することも可能である。
以上のように、液滴吐出装置1を用いて液晶表示装置100を製造する場合、上記した液滴吐出装置1では、塗布液11を一定の温度に加熱して、その粘度を一定の低粘度とすることにより、塗布量を一定に制御できるので、高精度に液晶表示装置100を製造することができる。
ところで、このように構成された液滴吐出装置1は、上記の液晶表示装置100の他、各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることが可能である。すなわち、有機EL装置、FED装置、PDP装置および電気泳動表示装置等の製造に適用することができる。
有機EL装置の製造に、上記した液滴吐出装置1を応用した例を簡単に説明する。図7は、有機EL装置200の断面構造を表している。有機EL装置200は、図7に示すように、基板202、回路素子部203、画素電極204、バンク部205、発光素子206、陰極207(対向電極)、および封止用基板208から構成された有機EL素子201に、フレキシブル基板(図示省略)の配線および駆動IC(図示省略)を接続したものである。回路素子部203は基板202上に形成され、複数の画素電極204が回路素子部203上に整列している。そして、各画素電極204間にはバンク部205が格子状に形成されており、バンク部205により生じた凹部開口209に、発光素子206が形成されている。陰極207は、バンク部205および発光素子206の上部全面に形成され、陰極207の上には、封止用基板208が積層されている。
有機EL装置200の製造工程では、予め回路素子部203上および画素電極204が形成されている基板202上の所定の位置にバンク部205が形成された後、発光素子206を適切に形成するためのプラズマ処理が行われ、その後に発光素子206および陰極207(対向電極)を形成される。そして、封止用基板208を陰極207上に積層して封止して、有機EL素子201を得た後、この有機EL素子201の陰極207をフレキシブル基板の配線に接続すると共に、駆動ICに回路素子部203の配線を接続することにより、有機EL装置200が製造される。
液滴吐出装置1は、発光素子204の形成に用いられる。具体的には、吐出ヘッド43に発光素子材料(塗布液11)を導入し、バンク部205が形成された基板202の画素電極204の位置に対応して、発光素子材料を吐出させ、これを乾燥させることで発光素子206を形成する。なお、上記した画素電極204や陰極207の形成等においても、それぞれに対応する液体材料を用いることで、液滴吐出装置1を利用して作成することも可能である。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられ、上記液晶表示装置や有機ELエレクトロルミネッセンス装置の他、有機TFT装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動表示装置、電子放出表示装置(Field Emission DisplayおよびSurface-Conduction Electoron-Emitter Display等)、LED(ライトエミッティングダイオード)表示装置、エレクトロミック調光ガラス装置、電子ペーパー装置等に広く適用することができる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、液滴の塗布量の一定制御、液滴の高周波駆動、間欠時間の短縮等ができるので、製造コストの削減と高精度の成膜を行うことが可能となる。
[電子機器への適用例]
次に、本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器の具体例について図8を参照して説明する。図8−1は、本発明に係る電気光学装置を可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)300の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ300は、キーボード301を備えた本体部302と、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部303とを備えている。図8−2は、本発明に係る電気光学装置を携帯電話機400の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機400は、複数の操作ボタン401のほか、受話口402、送話口303とともに、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部404を備えている。
本発明に係る電気光学装置は、上述した携帯電話機やノートパソコン以外にも、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、およびPOS端末機などの電子機器に広く適用することができる。
本発明に係る液滴吐出装置は、工業上の各種分野の成膜に広く利用することができる。また、本発明に係る電気光学装置は、有機ELエレクトロルミネッセンス、液晶表示装置、有機TFT装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動表示装置、電子放出表示装置(Field Emission DisplayおよびSurface-Conduction Electoron-Emitter Display等)、LED(ライトエミッティングダイオード)表示装置、エレクトロミック調光ガラス装置、および電子ペーパー装置の電気光学装置に広く利用可能である。また、本発明に係る電子機器は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯型パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、およびPOS端末機などの電子機器に広く利用することができる。
実施例に係る液滴吐出装置の全体構成を示す概略斜視図。 塗布液の一例であるPEDT/PSSインクの粘度−温度特性を示す図。 実施例に係る吐出ヘッドユニットの平面図。 実施例に係る吐出ヘッドユニットのA−A断面図。 実施例に係る吐出ヘッドユニットのB−B断面図。 実施例に係る吐出ヘッド分解斜視図。 実施例に係る吐出ヘッドの断面図。 実施例に係る液滴吐出装置の制御系を簡易的に示す図。 実施例に係る液晶表示装置の断面構造を示す図。 実施例に係る有機EL表示装置の断面構造を示す図。 実施例に係る電気光学装置を備えたパソコンの斜視図。 実施例に係る電気光学装置を備えた携帯電話機の斜視図。
符号の説明
10 インクジェット装置、11 塗布液、12 吐出ヘッドユニット、13 液滴吐出手段、14 移動手段、15 制御手段、16 基板ステージ、17 ヘッド支持部 18 ステージ、19 ステージ駆動部、20 θ軸ステージ、21 ステージ、22 チューブ、23 タンク、31 ノズルプレート、32 振動版、33 仕切り部材(リザーバプレート)、34 空間、35 液溜まり、36 供給口、37 ノズル、37a ノズル孔、38 圧電素子(ピエゾ素子)、39 電極、41 塗布液導入部、42 ヘッド基板、43 吐出ヘッド、44 ヘッド固定治具、45 フード、46 カートリッジヒータ(発熱体)、47 温度センサ、100 液晶表示装置、101 上基板、102 下基板、103 透明導電膜(ITO膜)、104 配向膜、105 スペーサ、106 シール材、107 液晶、108 位相基板、109 偏光板、110 バックライト、200 有機EL装置、201 有機EL素子、202 基板、203 回路素子部、204 画素電極、205 バンク部、206 発光素子、207 陰極(対向電極)、208 封止用基板、209 凹部開口、300 パーソナルコンピュータ、301 キーボード、302 本体部、303 表示部、400 携帯電話機、401 操作ボタン、402 受話口、403 送話口、404 表示部

Claims (6)

  1. 開口部から塗布液を吐出する吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドを移動可能に支持するキャリッジとを備えた液滴吐出装置において、
    前記吐出ヘッドを前記キャリッジに固定し、かつ、発熱体が配設されているヘッド固定治具を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記ヘッド固定治具には、前記吐出ヘッドを挟む位置に一対の前記発熱体が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記ヘッド固定治具には、温度検出手段が配設されており、
    前記吐出ヘッドから吐出される塗布液の温度が目標温度となるように、前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記一対の発熱体を制御する温度制御手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記塗布液の目標温度は、その粘度が略10cps〜略15cpsになるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の液滴吐出装置を使用して製造されたことを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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