JP2011080932A - 表面検査装置及び表面検査方法 - Google Patents

表面検査装置及び表面検査方法 Download PDF

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文之 高橋
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毅 長門
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Abstract

【課題】 光が正反射する被検体の表面欠陥を検査する際に、光源が映り込んで発生する光の影響を抑制できる表面検査装置及び表面検査方法を提供する。
【解決手段】
第1照明光を発生させる第1光源と、第2照明光を発生させる第2光源と、被検体が照らされるように第1照明光及び第2照明光を反射するハーフミラーと、第1照明光が被検体から反射した第1反射光を受光して得られた第1画像、及び第2照明光が被検体から反射した第2反射光を受光して得られた第2画像を撮像する撮像部と、第1画像、及び第2画像を分離する画像分離部と、第1画像及び第2画像のそれぞれに対し、閾値以上の光強度を有する画素を特定する画素特定部と、第1画像において特定された前記画素を、第2画像の対応画素で補完し、第2画像において特定された画素を、第1画素の対応画素で補完する画素補完部と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面検査装置及び表面検査方法に関し、特に被検体の表面の凹凸、傷、及び撓み(以下、「表面欠陥」と総称する)を検出する表面検査装置及び表面検査方法に関する。
近年、電子機器の筐体の表面欠陥を高精度に検出する需要が増加している。このような表面欠陥を検出するためには、暗視野照明を備えた表面検査装置が知られている。
表面検査装置は、Charge Coupled Device (CCD)カメラ等の受光素子、及び、指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光を照射するLight Emitting Diode(LED)を備える。そこで、LEDからの放射光によって、被検体である筐体の表面に対し斜め方向から光が照射されると、表面欠陥からの散乱光がCCDに受光され、暗視野照明による表面欠陥の検出が可能となる。
このような電子機器の筐体において、表面が金属又は光沢を有する塗料など、光が正反射する材料で形成されている場合がある。ここで、そのような表面の表面欠陥を検出する際、検査の対象となる表面欠陥のサイズが数ミクロン程度となる場合がある。このような表面欠陥は凹凸変化が少ない。凹凸変化が少ない表面欠陥から発生する散乱光の垂直方向における光強度を大きくするためには、指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光を、被検体に対して垂直に近い角度で照射する必要がある。被検体に対して、指向性に優れ、且つ広がり角を有する光を垂直に近い角度で照明する方法の一つとして、被検体の表面とCCDカメラとの間、且つ被検体の表面の上方に傾斜させて配置したハーフミラーを用いる方法がある。
このようなハーフミラーを用いた照明において、ハーフミラーから反射した放射状の光では、被検体の表面に光が映り込んでしまう。被検体表面に照明が映り込んだ領域に表面欠陥が存在するとき、表面欠陥から反射して発生する散乱光は、光源の映り込み領域からの光と重なる。そのため、光源の映り込み領域では、被検体の表面に表面欠陥が存在しても、CCDカメラによって検出することができない。
一方、このような被検体の表面欠陥を検出する他の方法として、複数の点光源によって被検体の表面を照明し、表面欠陥から発生する散乱光を、複数の点光源の光軸からずらした位置から検出することにより、光源の映り込みの影響を抑制して表面欠陥を検出する方法がある。
しかしながら、このような方法においては、検査対象となる表面欠陥が小さい場合、表面欠陥に反射して発生する反射光の光強度が小さくなる。反射光の光強度を大きくするためには、表面欠陥に照射される光源の光強度を大きくする必要がある。表面欠陥に照射される光源の光強度を大きくすると、被検体の表面に光源が映り込む領域が大きくなる。光源が映り込む領域は、反射光の光強度が、表面欠陥から発生する散乱光の光強度よりも大きくなる。従って、表面欠陥に照射される光源の光強度を大きくすると、表面欠陥から発生する散乱光を検出できる領域が小さくなる問題があった。
特開昭59−228150号公報
本発明は、光が正反射する被検体の表面欠陥を検査する際に、光源が映り込んで発生する光の影響を抑制できる表面検査装置及び表面検査方法を提供することを目的とする。
本発明の課題を解決するため、本発明の第1の側面によれば、
第1照明光を発生させる第1光源と、
第2照明光を発生させる第2光源と、
被検体が照らされるように前記第1照明光及び前記第2照明光を反射するハーフミラーと、
前記第1照明光が前記被検体から反射した第1反射光を受光して得られた第1画像、及び前記第2照明光が前記被検体から反射した第2反射光を受光して得られた第2画像を撮像する撮像部と、
前記第1画像、及び前記第2画像を分離する画像分離部と、
前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれに対し、閾値以上の光強度を有する画素を特定する画素特定部と、
前記第1画像において特定された前記画素を、前記第2画像の対応画素で補完し、前記第2画像において特定された前記画素を、前記第1画素の対応画素で補完する画素補完部と、
を含むことを特徴とする表面検査装置を提供する。
本発明の第2の側面によれば、
第1光源、第2光源、ハーフミラー、撮像部、画像分離部、画素特定部、及び画素補完部を備える表面検査装置によって被検体を検査する表面検査方法であって、
前記第1光源によって第1照明光、及び前記第2光源によって第2照明光を発生させ、
前記ハーフミラーによって前記被検体を照らすように前記第1照明光及び前記第2照明光を反射させ、
前記第1照明光が前記被検体から反射した第1反射光を受光して得られた第1画像、及び前記第2照明光が前記被検体から反射した第2反射光を受光して得られた第2画像を前記撮像部によって撮像し、
前記第1画像、及び前記第2画像を前記画像分離部によって分離し、
前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれに対し、閾値以上の光強度を有する画素を前記画素特定部によって特定し、
前記第1画像において特定された前記画素を、前記画素補完部によって前記第2画像の対応画素で補完し、前記第2画像において特定された前記画素を、前記画素補完部によって前記第1画素の対応画素で補完することを含むことを特徴とする表面検査方法を提供する。
本発明によれば、被検体表面に映り込んだ照明の映り込み領域は、所定の閾値以上の光強度を有する画素を含む。第1画像及び第2画像において、閾値以上の光強度を含む画素を特定し、特定された画素を、第1画像及び第2画像が有する画素を用いて補完することにより、光源の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
図1は、実施例1に係る表面検査装置の概略構成図を示す図である。 図2は、実施例1に係る制御部の機能ブロックを示す図である。 図3は、実施例1に係る制御部のハードウェア構成を示す図である。 図4は、実施例1に係る表面検査処理の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施例1に係る信号処理の動作を示すフローチャートである。 図6は、図5に係るフローチャートの各ステップで得られる画像データを示す図である。 図7は、実施例1に係る表面検査装置によって取得された画像データの信号強度と照射位置との関係を示す図である。 図8は、実施例1に係る表面検査装置10の光源Aと光源Bとの関係を示す概略構成図である。 図9は、実施例1に係る表面検査装置の変形実施例を示す図である。 図10は、実施例2に係る表面検査装置の概略構成図を示す図である。 図11は、実施例2に係る制御部の機能ブロックを示す図である。 図12は、実施例2に係る表面検査処理の動作を示すフローチャートである。 図13は、実施例2に係る信号処理の動作を示すフローチャートである。 図14は、図13に係るフローチャートの各ステップで得られる画像データを示す図である。 図15は、実施例2に係る表面検査装置によって取得された画像データと信号強度との関係を示す図である。
以下、本発明の実施例1及び実施例2に係る表面検査装置、及び表面検査方法が説明される。ただし、本発明は本実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例1において、図1から図9は、表面検査装置10、及び表面検査装置10を用いた表面検査方法が説明される。
図1は、表面検査装置10の概略構成図を示す。図1に示す表面検査装置10は、照明制御部11、光源A12、光源B13、カラーカメラ14、結像レンズ14A、ハーフミラー15、制御部16、及びステージ18を備える。図1の被検体17は、検査対象である。なお、図1における矢印は、X方向の光源A12から照射される光L1の光軸、及び光源B13から照射される光L2の光軸を示す。図1における一点鎖線は、カラーカメラ14、結像レンズ14Aの中心軸を示す。
照明制御部11は、光源A12及び光源B13に接続されている。照明制御部11は、例えば、光源A12及び光源B13に出力する電圧を増幅するための不図示のアンプを備える。照明制御部11は、光源A12から発する光L1、及び光源B13から発する光L2の強度を調節するために設けられている。
光源A12及び光源B13は、指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光L1、及び光L2を発生させることが望ましい。光源A12及び光源B13は、例えばLight Emitting Diode(LED)を用いることができる。光源A12は、例えば赤色の発光色を有することが望ましい。光源B13は、例えば青色の発光色を有することが望ましい。
光源A12から照射され、且つ光軸がX方向である光L1、及び光源B13から照射され、且つ光軸がX方向である光L2は、ハーフミラー15によってZ方向に反射し、被検体17の表面に照射される。被検体17の表面でZ方向に反射する光L1及び光L2は、ハーフミラー15及び結像レンズ14Aを介してカラーカメラ14によって撮像される。
なお、光源A12及び光源B13の発光色が有する波長は、異なるものであることが望ましい。光源A12及び光源B13を被検体17に対して照射して形成される暗視野画像を分離するときに、各光源が有する波長に基づく画像分離ステップを行うためである。各光源が有する波長が異なるものであれば、カラーカメラ14が備える波長分別用のフィルターにより、光源A12に対する画像と、光源B13に対する画像とを容易に分離することが可能となるからである。光源A12の発光色である赤色は、例えば660nmの波長を有する。光源B13の発光色である青色は、例えば450nmの波長を有する。
カラーカメラ14は、結像レンズ14Aを備える。カラーカメラ14において、入射光は、例えば、光の三原色である赤色、青色、又は緑色がBayer配列されたカラーフィルタを通過し、1枚のCharge Coupled Device(CCD)センサにより受光され、被検体17のカラー画像として撮像される。このようなカラーカメラ14を、単板式カラーカメラという。結像レンズ14Aは、カラーカメラ14と被検体17との間に配置されている。
ハーフミラー15は、結像レンズ14Aと被検体17との間に配置されている。ハーフミラー15は、被検体17の表面の上方に傾斜させて配置されている。ハーフミラー15における光の反射率及び透過率の比率は、例えば1:1である。
制御部16は、カラーカメラ14の制御、及び表面検査処理を行う。また、制御部16は、照明制御部11の制御を行う。また、制御部16は、ステージ18をX方向又はY方向に移動する制御を行う。表面検査処理については後述する。
被検体17は、例えばノートパソコン、Personal Digital Assistant(PDA)又は携帯電話の筐体として用いられる。被検体17は、光が正反射する表面を有する。被検体17は、例えば金属又は透明膜からなる表面を有することが望ましい。また、被検体17は、表面に凹凸、傷、及び撓みからなる表面欠陥17Aを有する。検出対象となる表面欠陥17Aのサイズは、例えば数μmである。
ステージ18は、被検体17を載置するために備えられている。ステージ18は、不図示の駆動部によってX方向又はY方向に移動される。
図2は、実施例1に係る制御部16の機能ブロックを示す図である。図2に示す制御部16は、照射部16A、カラー画像取得部16B、信号処理部16C、及びステージ動作部16Dを備える。
照射部16Aは、照明制御部11に備えられた光源A12及び光源B13を用いて被検体17を照射する。
カラー画像取得部16Bは、カラーカメラ14を制御し、結像レンズ14Aを介して入射される光L1、及び光L2によって照射された被検体17の画像データを取得する。
信号処理部16Cは、カラー画像取得部16Bが取得した画像データに基づいて後述する信号処理を行う。信号処理部16Cは、光源画像分離部161C、膨張処理部162C、閾値処理部163C、画像合成部164C、収縮処理部165C、表面欠陥検出部166C、及び良否判定部167Cを備える。
光源画像分離部161Cは、カラー画像取得部16Bが取得した画像データを、不図示の分光データ処理によって赤色、青色、又は緑色からなる、濃淡を有する単色の画像データに分離する。分離された画像データは、後述するメモリ160Bに格納される。
膨張処理部162Cは、抽出されたそれぞれの画像データにおいて、光源の映り込み領域を抽出する処理部である。膨張処理部162Cについては、図5の膨張処理ステップ及び図7を用いて説明する。
閾値処理部163Cは、それぞれの画像データにおいて、予め設定された光の信号強度の閾値SL1を用いて、信号強度が閾値SL1以上の画素を含む領域を除去する信号処理を行う。また、閾値処理部163Cは、それぞれの画像データにおいて、信号強度が閾値SL1未満の領域を残す信号処理を行う。その結果、光源A12及び光源B13の映り込み領域23Bに対する画像データが除去され、光源A12及び光源B13に対する閾値処理済の画像データが得られる。
画像合成部164Cは、閾値処理済みのそれぞれの画像データを合成し、光源の映り込み領域が除去された画像データを形成する信号処理を行う。
収縮処理部165Cは、画像合成処理がなされた画像データを、元の画素のサイズにするためX方向に収縮する信号処理を行う。
表面欠陥検出部166Cは、収縮処置がなされた合成画像データに対し、例えば信号強度に基づいた表面欠陥17Aを検出する信号処理を行う。
即ち、光源の映り込み領域が除去された画像において、被検体17の表面欠陥17Aからの散乱光による信号強度が検出される。そのような信号強度を検出することにより、表面欠陥検出部166Cは、被検体17の表面欠陥17Aを検出することができる。
良否判定部167Cは、表面欠陥17Aを検出する信号処理がなされた合成画像データに対し、予め設定された信号強度の閾値を用いて、信号強度が所定値以上の合成画像が撮像された被検体17を不具合と判定する信号処理を行う。且つ、良否判定部167Cは、信号強度が所定値未満の合成画像が撮像された被検体17を合格と判定する信号処理を行う。なお、予め設定された信号強度の閾値は、不具合と判定する表面欠陥17Aのサイズにより決定される。
ステージ動作部16Dは、カラー画像取得処理が始まる前、又は良否判定処理が終了した時に、ステージ18に載置された被検体17を、不図示の駆動部を駆動することによってX方向又はY方向に移動させる。そして、ステージ動作部16Dは、被検体17に対する光照射位置を変更する処理を行う。
図3は、実施例1に係る制御部16のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、制御部16は、Central Processing Unit(CPU)160A、及びメモリ160Bを備える。CPU160Aは、制御部16の動作の制御を行う。メモリ160Bは、CPU160Aにより使用され、データの読み出し、又は書き込みが行われる。図2に示す照射部16A、カラー画像取得部16B、信号処理部16C、及びステージ動作部16Dからなる機能ブロックは、メモリ160Bに格納されているプログラムをCPU160Aが読み出し、実行することで実現される。
図4は、実施例1に係る表面検査処理の動作を示すフローチャートである。先ず、表面検査処理の開始の指示を受けると、照射部16Aは、照明制御部11に備えられた光源A12からの光L1、及び光源B13からの光L2によって、被検体17を照射する(S1、光照射ステップ)。被検体17が光L1及び光L2によって照射された後、カラー画像取得部16Bは、カラーカメラ14によって被検体17のカラー画像を撮像し、画像データの取得を行う(S2、カラー画像取得ステップ)。画像データの取得後、信号処理部16Cは、取得された画像データに基づく信号処理を行う(S3、信号処理)。信号処理については後述する。信号処理の終了後、良否判定部167Cは、被検体17の全検査領域に対し検査が完了したか判定を行う(S4)。被検体17の検査が完了している場合(S4、YES)、実施例1に係る表面検査処理は終了となる。
一方、ステップS4において、被検体17の検査が完了していない場合(S4、NO)、ステージ動作部16Dは、ステージ18をX方向又はY方向に移動させ、被検体17における光L1及び光L2の照射位置の変更が行われる(S5、光照射位置の変更ステップ)。光L1及び光L2の照射位置の変更後、再度ステップS1における被検体17に対する光の照射が行われる。
次に、信号処理について説明する。図5は、実施例1に係る表面検査装置10における1つの検査領域で取得された画像データの信号処理の動作を示すフローチャートである。
先ず、カラー画像取得部16Bは、被検体17のカラー画像データを取得する(S11、カラー画像取得ステップ)。このカラー画像データについては、図6Aを用いて説明する。次いで、光源画像分離部161Cは、カラー画像取得部16Bが取得した画像データを、不図示の分光データ処理によって赤色、青色、又は緑色からなる、濃淡を有する単色の画像データに分離する(S12A、光源A画像分離ステップ、及びS12B、光源B画像分離ステップ)。これらの濃淡を有する単色の画像データについては、図6B及び図6Cを用いて説明する。実施例1において、光源A12は赤色の発光色を備える。そのため、光源A画像は赤色の画像データとなる。又、実施例1において、光源B13は青色の発光色を備える。そのため、光源B画像は青色の画像データとなる。
次いで、膨張処理部162Cは、抽出されたそれぞれの画像データ、即ち光源A画像データ及び光源B画像データにおいて、各画像データの信号を、例えば数画素分だけX方向に拡大する(S13A、膨張処理ステップ、及びS13B、膨張処理ステップ)。
次いで、閾値処理部163Cは、膨張処理がなされたそれぞれの画像データ、即ち光源A画像データ及び光源B画像データにおいて、予め設定された光の強度信号の閾値SL1を用いて、信号強度が閾値SL1以上の画素を含む領域を除去する信号処理を行う。また、閾値処理部163Cは、それぞれの画像データにおいて、信号強度が閾値SL1未満の画素を含む領域を残す信号処理を行う(S14A、閾値処理ステップ、及びS14B、閾値処理ステップ)。
次いで、画像合成部164Cは、閾値処理済みのそれぞれの画像データ、即ち光源A画像データ及び光源B画像データを、それぞれの画像が有する信号強度に基づいて合成し、光源の映り込み領域が除去された画像データを形成する信号処理を行う(S15、画像合成ステップ)。この画像データについては、図6Dを用いて説明する。
次いで、収縮処理部165Cは、画像合成処理がなされた合成画像データに対して収縮処理を行い、元の画素サイズに戻すためX方向に縮小する信号処理を行う(S16、収縮処理ステップ)。
次いで、表面欠陥検出部166Cは、収縮処理がなされた合成画像データに対し、例えば信号強度に基づいた表面欠陥17Aを検出する信号処理を行う(S17、表面欠陥検出ステップ)。
次いで、良否判定部167Cは、表面欠陥17Aを検出する信号処理がなされた合成画像データに対し、予め設定された信号強度の閾値を用いて、合成画像データの照射位置において信号強度が所定値以上の合成画像が撮像された被検体17を不具合と判定する信号処理を行う(S18、良否判定ステップ)。且つ、良否判定部167Cは、抽出画像の照射位置において信号強度が所定値未満の合成画像が撮像された被検体17を合格と判定する信号処理を行う(S18、良否判定ステップ)。
図6は、図5に係るフローチャートの各ステップによって得られる画像データを示す図である。
図6Aは、図5におけるカラー画像取得ステップ(ステップS11)で取得された画像データ20Aを示す。図6Aに示すように、画像データ20Aは、カメラ視野21、照明領域22A、照明領域22B、光源の映り込み領域23A、光源の映り込み領域23B、表面欠陥領域24、及び照明領域25Aを含む。
カメラ視野21は、図1に係るカラーカメラ14を用いて被検体17を撮像できる視野領域である。
照明領域22Aは、図1に係る光源A12を用いて被検体17を照明して得られた領域である。
照明領域22Bは、図1に係る光源B13を用いて被検体17を照明して得られた領域である。
光源の映り込み領域23Aは、図1に係る光源A12が映り込んだ中心領域である。
光源の映り込み領域23Bは、図1に係る光源B13が映り込んだ中心領域である。
表面欠陥領域24は、被検体17が有する表面欠陥17Aに対し、図1に係る光源A12からの光L1、又は光源B13からの光L2が反射して形成された領域である。
照明領域25Aは、被検体17において、光源A12からの光L1、又は光源B13からの光L2の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
図6Bは、図5における光源A画像分離ステップ(ステップS12A)で取得された画像データ20Bを示す。図6Bに示すように、画像データ20Bは、カメラ視野21、照明領域22A、光源の映り込み領域23A、表面欠陥領域24A、及び照明領域25Bを含む。なお、図6Bに示す画像データ20Bにおいて、図6Aに係る画像データ20Aで説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
表面欠陥領域24Aは、照明領域22Aの表面欠陥17Aに対し、図1に係る光源A12からの光L1が反射して形成された画素を含む領域である。そのため、表面欠陥領域24Aは、図6Aに係る表面欠陥領域24のうち一部の領域にのみ形成されている。
照明領域25Bは、被検体17において、光源A12からの光L1の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
図6Cは、図5における光源B画像分離ステップ(ステップS12B)で取得された画像データ20Cを示す。図6Cに示すように、画像データ20Cは、カメラ視野21、照明領域22B、光源の映り込み領域23B、表面欠陥領域24B、及び照明領域25Cを含む。なお、図6Cに示す画像データ20Cにおいて、図6Aに係る画像データ20Aで説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
表面欠陥領域24Bは、照明領域22Bの表面欠陥17Aに対し、図1に係る光源B13からの光L2が反射して形成された領域である。そのため、表面欠陥領域24Bは、図6Aに係る表面欠陥領域24のうち一部の領域にのみ形成されている。
照明領域25Cは、被検体17において、光源A12からの光L1の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
図6Dは、図5における画像合成ステップ(ステップS15)で取得された画像データ20Dを示す。図6Dに示すように、画像データ20Dは、カメラ視野21、照明領域22C、表面欠陥領域24、及び照明領域25Dを含む。なお、図6Dに示す画像データ20Dにおいて、図6Aに係る画像データ20Aで説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
照明領域22Cは、図6Bに係る画像データ20Bに対し図5における閾値処理(ステップS14A)を行った画像データを形成し、且つ図6Cに係る画像データ20Cに対し図5における閾値処理(ステップS14B)を行った画像データを形成した後、閾値処理された各画像データを合成して得られる領域である。
照明領域25Dは、被検体17において、光源A12からの光L1の強度、及び光源B13からの光L2の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
なお、照明領域22Cは、図5における閾値処理(ステップS14A及びステップS14B)を行っているため、図6A、図6B及び図6Cに係る光源の映り込み領域23A及び光源の映り込み領域23Bが除去されている。表面欠陥領域24は照明領域22Cに形成されるため、光源の映り込み領域23A及び光源の映り込み領域23Bの影響を抑制することができる。そのため、光が正反射する被検体17の表面に対して表面欠陥17Aを高精度に検出することができる。
図7は、実施例1に係る表面検査装置10によって取得された画像データの信号強度と照射位置との関係を示す図である。
図7Aは、図6Bと同様に、図5に係る光源A画像分離ステップ(ステップS12A)で取得された画像データ20Bを示す図である。
図7Bは、図6Cと同様に、図5に係る光源B画像分離ステップ(ステップS12B)で取得された画像データ20Cを示す図である。
図7Cは、図7Aの画像データ20BのA−B線上における、画像データ20Bの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データ20Bに係る信号強度、即ち光源A12により照明される画像の階調値を示す。横軸は、光源A12からの光L1の照射位置を示す。
図7Cに示すように、左側の小さな信号強度のピークは、図1の表面欠陥17Aに光L1が反射して形成された表面欠陥領域24Aの信号強度を示す。又、右側の大きな信号強度のピークは、図1に係る被検体17の表面に光源A12が映り込んだ光源の映り込み領域23Aの信号強度を示す。図7Cに示すように、光源の映り込み領域23Aにおける信号強度のピークは、表面欠陥領域24Aにおける散乱光の信号強度のピークよりもはるかに大きい。
図7Dは、図7Bの画像データ20Cに係るA−B線における、画像データ20Cの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データ20Cに係る光L2の信号強度、即ち光源B13からの光L2の階調値を示す。横軸は、光源B13からの光L2の照射位置を示す。
図7Dに示すように、中央の大きな信号強度のピークは、図1に係る被検体17の表面に光源B13が映り込んだ光源の映り込み領域23Bの信号強度を示す。なお、図7Bに示すように、光源の映り込み領域23Bの照射位置、及び図1の表面欠陥17Aに光L2が反射して形成される表面欠陥領域24Bの照射位置が重なっている。しかし、光源の映り込み領域23Bにおける信号強度は、表面欠陥領域24Bにおける信号強度のピークよりもはるかに大きい。そのため、表面欠陥領域24Bによる小さな信号強度のピークは、光源の映り込み領域23Bによる大きなピークにより検出することができない。
図7Eは、図5の膨張処理ステップ(ステップS13A)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る光L1の階信号強度、即ち光源A12からの光L1の階調値を示す。横軸は、光源A12からの光L1の照射位置を示す。
図7Eに示すように、表面欠陥領域24Aによる左側の小さな信号強度のピーク、及び光源の映り込み領域23Aによる右側の大きな信号強度のピークは、膨張処理によって照射位置方向に例えば数画素分だけ膨張している。ここで、膨張処理とは、抽出されたそれぞれの画像データにおいて、例えばX方向に数画素分のサイズだけ大きめに光源の映り込み領域を抽出する処理のことをいう。
図7Fは、図5の膨張処理ステップ(ステップS13B)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源B13からの光L2の階調値を示す。横軸は、光源B13からの光L2の照射位置を示す。
図7Fに示すように、光源の映り込み領域23Bによる中央の大きな信号強度のピークは、膨張処理によって照射位置方向に例えば数画素分だけ膨張している。
図7Gは、図5の閾値処理ステップ(ステップS14A)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源A12からの光L1の階調値を示す。横軸は、光源A12からの光L1の照射位置を示す。破線は、予め設定された光の信号強度の閾値SL1を示す。閾値SL1は、表面欠陥領域24Aによる信号強度以上、且つ光源の映り込み領域23Aによる信号強度以下に設定することが望ましい。
図7Gに示すように、光源の映り込み領域23Aによる右側の大きな信号強度のピークは、閾値処理によって除去される。そのため、表面欠陥領域24Aによる左側の小さな信号強度のピークのみ残る。ここで、閾値処理とは、それぞれの画像データにおいて、予め設定された光の信号強度の閾値SL1を用いて、信号強度が閾値SL1以上の画素を含む領域を除去する信号処理のことをいう。
図7Hは、図5の閾値処理ステップ(ステップS14B)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源B13からの光L2の階調値を示す。横軸は、光源B13からの光L2の照射位置を示す。破線は、図7Gに示す閾値SL1と同様に、予め設定された光の信号強度の閾値である。
図7Hに示すように、光源の映り込み領域23Bによる信号強度のピークは、閾値処理によって除去される。
図7Iは、図5の画像合成ステップ(ステップS15)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源A12からの光L1、及び光源B13からの光L2をそれぞれの光が有する階調値に基づいて合成して得られた信号強度を示す。横軸は、光源A12からの光L1の照射位置、及び光源B13からの光L2の照射位置を示す。
図7Iに示すように、図7G及び図7Hにおいて除去された光源の映り込み領域23A及び光源の映り込み領域23Bの信号強度が補完される。そのため、表面欠陥領域24A又は表面欠陥領域24Bに係る信号強度のピークのみ存在する合成画像を形成することができる。
図7Jは、図5の収縮処理ステップ(ステップS16)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源A12からの光L1、及び光源B13からの光L2をそれぞれの光が有する階調値に基づいて合成して得られた信号強度を示す。横軸は、光源A12からの光L1の照射位置、及び光源B13からの光L2の照射位置を示す。
図7Jに示すように、合成処理がなされた画像は、収縮処理により、照射位置方向に縮小された元の画素サイズに戻る。以上より、図7E及び図7Fの膨張処理、ならびに図7G及び図7Hの閾値処理により、光源A12及び光源B13に対する光源の映り込み領域の画像データが確実に除去される。
図8は、実施例1に係る表面検査装置10の光源A12と光源B13との関係を示す概略構成図である。図8に示す表面検査装置10は、光源A12、光源B13、及びハーフミラー15を備える。図8の被検体17は、検査対象である。なお、図1に係る表面検査装置10で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8における矢印は、光源A12からX方向に照射される光L1、及び光源B13からX方向に照射される光L2の光を示す。光源A12の虚像12Aは、ハーフミラー15による光源A12の虚像である。
なお、前述した図6Aに係る光源の映り込み領域23Aは、虚像12Aが被検体17の表面に映り込むことによって形成される。光源B13の虚像13Bは、光源B13がハーフミラー15に反射して形成される。なお、前述した図6Aに係る光源の映り込み領域23Bは、虚像13Bが被検体17の表面に映り込むことによって形成される。
指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光L1及び光L2は、被検体17の表面の上方に傾斜させて配置したハーフミラー15に対して照射される。ハーフミラー15の傾斜角度は、光源A12から照射され、且つ光軸がX方向の光L1、及び光源B13から照射され、且つ光軸がX方向の光L2が、被検体17の表面に対して垂直方向に照射されるように設定されている。放射状の光L1及び光L2は、ハーフミラー15で反射し、被検体17の表面を照射する。虚像12A及び虚像13Bは、光が正反射する被検体17表面に映り込み、ハーフミラー15を通して、カラーカメラ14により映り込み領域11A及び映り込み領域22Bとして撮像される。
被検体17の表面に対して照射される放射状の光L1、及び光L2の光軸の傾斜角度は、被検体17の表面の垂直方向に対し光軸から外周方向に向かうにつれて大きくなる。ハーフミラー15から反射した放射状の光L1、及び光L2が被検体17の表面にある表面欠陥17Aに照射されると、表面欠陥17Aから光が反射し、散乱光が発生する。表面欠陥17Aから発生した散乱光のうち、Z方向の散乱光はハーフミラー15を透過し、図1に示すカラーカメラ14により受光される。
一方、表面欠陥が存在しない正常な被検体17の表面から発生する反射光はZ方向に対して斜め方向となる。Z方向に対して斜め方向の反射光は、結像レンズ14Aに入射しないため、図1に示すカラーカメラ14に受光されない。そのため、図1に示すカラーカメラに受光された光を利用して、表面欠陥を検出することが可能になる。
次に、実施例1に係る表面検査装置10の光源A12と光源B13との関係を説明する。距離a1は光源A12と光源B13との間隔を示す。距離a2は被検体17の表面上における光L2の照射範囲を示す。距離bは、被検体17の表面から、光源A12及び光源A13までの距離、即ち光源A12の虚像12A及び光源B13の虚像13Bまでの距離である。角度θは、光源B13からの光L2の広がり角、及び光源B13の鏡像13Bからの光L2の広がり角を示す。距離a2が距離a1以下となるとき、光源A12の虚像12Aは、光源B13の照射領域内となる。距離a1以下となる距離a2を満足する距離a1、距離b、及び角度θの関係は次式で示すことができる。
(数1)
a1≦btanθ
距離a1、距離b、及び角度θがこのような関係であれば、図6Aに示すように、光源A12に係る光源の映り込み領域23Bを、光源B13に係る照明領域22Aの範囲内に形成することができる。その結果、光源A12及び光源B13の暗視野領域における光源の映り込み領域の位置が異なるものとなり、且つ、光源A12及び光源B13の暗視野領域は十分に重なりあうため、一方の光源の映り込み領域を、他方の光源の照明領域による画像によって補完することができる。そのため、光源の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
また、このようなハーフミラー15を用いた照明において、ハーフミラー15から反射した放射状の光L1及び光L2では、光が正反射する被検体17の表面に光が映り込んでしまう。被検体17の表面に、光源A12が映り込んだ中心領域である光源の映り込み領域23A、及び、光源B13が映り込んだ中心領域である光源の映り込み領域23Bに表面欠陥が存在するとき、表面欠陥から反射して発生する散乱光は、光源の映り込み領域23A及び光源の映り込み領域23Bからの光と重なる。そのため、光源の映り込み領域23A及び光源の映り込み領域23Bでは、被検体17の表面に表面欠陥が存在しても、カラーカメラ14によって検出することができない。
ハーフミラー15における光源A12及び光源B13の映り込み領域は、所定の閾値以上の光強度を有する。所定の閾値以上の光強度を含む画素を含む領域の画像を上述した方法によって除去し、他の暗視野画像から画像を補完することにより、光源A12及び光源B13の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
図9は、実施例1に係る表面検査装置10の変形実施例を示す図である。図9は、被検体17、カメラ視野31A、照明領域32A1、照明領域32A2、照明領域32A3、照明領域32A4、照明領域32B1、照明領域32B2、照明領域32B3、照明領域32B4、光源の映り込み領域33A1、光源の映り込み領域33A2、光源の映り込み領域33A3、光源の映り込み領域33A4、光源の映り込み領域33B1、光源の映り込み領域33B2、光源の映り込み領域33B3、及び光源の映り込み領域33B4を示す。図9に係る実線で示す円は、光源Aによる照射範囲を示す。図9に係る点線で示す円は、光源Bによる照射範囲を示す。なお、図9に示す上面図において、図1Aに係る表面検査装置10で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
図1に示すように、光源A12及び光源B13がそれぞれ1つずつ備えられた表面検査装置10では、光源A12及び光源B13の暗視野領域の重なり合う面積を十分確保する必要があるため、光源A12及び光源B13の暗視野照明による照射面積が制限される。しかし、図9に示すように、光源A12及び光源B13の映り込み領域が、光源A12及び光源B13の暗視野領域に対しX方向及びY方向に交互に連続して重なるように、複数の光源A12及び光源B13を配置することにより、光源A12及び光源B13の照明による照射面積を拡大することができる。そのため、被検体17の表面検査領域を大きくすることができる。
カメラ視野31Aは、図1に係るカラーカメラ14を用いて被検体17を撮像できる視野領域である。
光源A及び光源Bは、被検体17のXY平面上に配置されている。光源Aは、例えば赤色の発光色を有することが望ましい。光源Bは、例えば青色の発光色を有することが望ましい。
光源の映り込み領域33A1は、照明領域32B1の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33B1は、照明領域32A1の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33A2は、照明領域32B2の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33B2は、照明領域32A2の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33A3は、照明領域32B3の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33B3は、照明領域32A3の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33A4は、照明領域32B4の範囲内に形成されることが望ましい。光源の映り込み領域33B4は、照明領域32A4の範囲内に形成されることが望ましい。
このような構成にすれば、光源の映り込みによる影響を抑制することができる。そのため、光が正反射する被検体17の表面にある表面欠陥17Aを高精度に検出することができる。
なお、図9において、矩形のカメラ視野31Aが、光源A12及び光源B13に対応した照明の範囲内となるように、光源A12及び光源B13をX方向及びY方向に連続して配置する例を示した。しかし、光源A12及び光源B13の配置例はこれに限定されず、カメラ視野、検査領域、及び表面欠陥の様々な形状に応じて適宜変更可能である。
このような表面検査装置10の構造によれば、被検体17の表面に映り込んだ光源A12及び光源B13の映り込み領域は、所定の閾値以上の光強度を有する画素を含む。所定の閾値以上の光強度を含む画素を除去し、他の暗視野画像の画素を用いて補完することにより、光源A12及び光源B13の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
さらに、複数の光源A12及び光源B13の暗視野画像を組み合わせることにより、被検体17の表面検査領域を大きくすることができる。さらに、1つの画像データから光源A12及び光源B13の映り込み領域の影響を除去できるため、表面検査処理を高速化することができる。
なお、以上の説明では、光源画像分離部161Cを用いて、カラー画像取得部16Bが取得した画像データを、不図示の分光データ処理によって赤色、青色、又は緑色からなる濃淡を有する単色の画像データに分離することとした。しかし、カラーカメラ14に、単枚式カラーカメラの代わりに3枚式カラーカメラを用いることにより、3枚式カラーカメラに入射する入射光をダイクロイックミラーによって光の三原色である赤色、青色、又は緑色に分離し、各色に対応した3枚のCCDセンサに受光させることにより、三原色に分離されたそれぞれの濃淡を有する単色の画像データを取得してもよい。
また、照明制御部11は、光源A12及び光源B13の点灯及び消灯を切り替えるための不図示のスイッチを備えることにより、光源A12及び光源B13の点灯及び消灯を所定のタイミングで切り替えてもよい。光源A12及び光源B13の点灯及び消灯を所定のタイミングで切り替えることにより、光源A画像分離ステップ及び光源B画像分離ステップが不要となるため、表面検査処理の合理化を図ることができる。
本発明の実施例2において、図10から図15は、表面検査装置40、及び表面検査装置40を用いた表面検査方法が説明される。
図10は、表面検査装置40の概略構成図を示す。図10に示す表面検査装置40は、照明制御部41、光源C42、光源C43、モノクロカメラ44、結像レンズ44A、ハーフミラー15、制御部46、及びステージ18を備える。図10の被検体17は、検査対象である。なお、図10における矢印は、光源C42からX方向に照射される光L3、及び光源C43からX方向に照射される光L4の光軸を示す。図10における一点鎖線は、モノクロカメラ44、結像レンズ44Aの中心軸を示す。なお、図10に示す表面検査装置40において、図1に係る表面検査装置10で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
照明制御部41は、光源C42及び光源C43に接続されている。照明制御部41は、例えば、光源C42及び光源C43に出力する電圧を増幅するための不図示のアンプ、及び光源C42及び光源C43の点灯及び消灯を切り替えるための不図示のスイッチを備える。照明制御部41は、光源C42から発する光L3,及び光源C43から発する光L4の強度を調節し、且つ光源C42及び光源C43の点灯及び消灯を所定のタイミングで切り替えるために設けられる。
光源C42及び光源C43は、指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光L3、及び光L4を発生させることが望ましい。光源C42及び光源C43は、例えばLEDを用いることができる。光源C42及び光源C43は、発光色が同じLEDを用いることができる。
光源C42から照射され、且つ光軸がX方向である光L3、及び光源C43から照射され、且つ光軸がX方向である光L4は、ハーフミラー15によってZ方向に反射し、被検体17の表面に照射される。被検体17の表面でZ方向に反射する光L3及び光L4は、ハーフミラー15及び結像レンズ44Aを介してモノクロカメラ44によって撮像される。
モノクロカメラ44は、結像レンズ44Aを備える。モノクロカメラ44は、不図示のCCDセンサによって単色画像を抽出する。
結像レンズ44Aは、モノクロカメラ44と被検体17との間に配置されている。結像レンズ44Aは、不図示の絞りが設けられている。結像レンズ44Aは、不図示の絞りを介し、モノクロカメラ44に対しZ方向の光の入射を受ける。Z方向に対して斜め方向に反射した光は、絞りによって遮光されるため、モノクロカメラ44に入射されない。
ハーフミラー15は、結像レンズ44Aと被検体17との間に配置されている。
制御部46は、モノクロカメラ44の制御、及び表面検査処理を行う。また、制御部46は、照明制御部41の制御を行う。また、制御部46は、ステージ18をX方向又はY方向に移動する制御を行う。表面検査処理については後述する。
図11は、実施例2に係る制御部46の機能ブロックを示す図である。図11に示す制御部46は、照射部46A、モノクロ画像取得部46B、信号処理部46C、及びステージ動作部46Dを備える。
照射部46Aは、照明制御部41に備えられた光源C42からの光L3、及び光源C43からの光L4によって、被検体17を照射する。また、照射部46Aは、照明制御部41に備えられた不図示のスイッチにより、光源C42及び光源C43の点灯及び消灯を所定のタイミングで切り替える。
モノクロ画像取得部46Bは、モノクロカメラ44を制御し、結像レンズ44Aを介して入射される光L3、及び光L4によって照射された被検体17のモノクロ画像データを取得する。
信号処理部46Cは、モノクロ画像取得部46Bが取得した画像データに基づいて後述する信号処理を行う。信号処理部46Cは、膨張処理部461C、閾値処理部462C、画像合成部463C、収縮処理部464C、表面欠陥検出部465C、及び良否判定部466Cを備える。
膨張処理部461Cは、取得された画像データにおいて、光源の映り込み領域を抽出する処理部である。膨張処理部461Cについては、図13の膨張処理ステップ及び図15を用いて説明する。
閾値処理部462Cは、取得された画像データにおいて、予め設定された光の信号強度の閾値SL2を用いて、信号強度が閾値SL2以上である領域を除去する信号処理を行う。また、閾値処理部462Cは、それぞれの画像データにおいて、信号強度が閾値SL2未満である領域を残す信号処理を行う。その結果、各光源C42及び光源C43に対する光源の映り込み領域の画像データが除去され、光源C42及び光源C43に対する閾値処理済の画像データが得られる。
画像合成部463Cは、閾値処理済みのそれぞれの画像データを合成し、光源の映り込み領域が除去された画像データを形成する信号処理を行う。
収縮処理部464Cは、画像合成処理がなされた画像データを、元の画素サイズに戻すためX方向に縮小する信号処理を行う。
表面欠陥検出部465Cは、収縮処置がなされた合成画像データに対し、例えば信号強度に基づいた表面欠陥17Aを検出する信号処理を行う。
即ち、光源の映り込み領域が除去された画像データにおいては、被検体17の表面欠陥17Aによって発生する散乱光による信号強度が検出される。そのような信号強度を検出することにより、表面欠陥検出部465Cは、被検体17の表面欠陥17Aを検出することができる。
良否判定部466Cは、表面欠陥17Aを検出する信号処理がなされた合成画像データに対し、予め設定された信号強度の閾値を用いて、信号強度が所定値以上である合成画像が撮像された被検体17を不具合と判定する信号処理を行う。且つ、良否判定部466Cは、信号強度が所定値未満である合成画像が撮像された被検体17を合格と判定する信号処理を行う。なお、予め設定された信号強度の閾値は、不具合と判定する表面欠陥17Aのサイズにより決定される。
ステージ動作部46Dは、モノクロ画像取得処理が始まる前、又は良否判定処理が終了した時に、ステージ18に載置された被検体17を、不図示の駆動部を駆動することによってX方向又はY方向に移動させる。そして、ステージ動作部46Dは、被検体17に対する光照射位置を変更する処理を行う。
図12は、実施例2に係る表面検査処理の動作を示すフローチャートである。先ず、表面検査処理の開始の指示を受けると、照射部46Aは、照明制御部41に備えられた不図示のスイッチを用い所定のタイミングで光源C42を点灯し、光源C43を消灯する。次いで、照射部46Aは、照明制御部41に備えられた光源C42からの光L3によって被検体17を照射する(S51、光照射ステップ)。被検体17が光L3及び光L4によって照射された後、モノクロ画像取得部46Bは、モノクロカメラ44によって被検体17のモノクロ画像を撮像し、画像データの取得を行う(S52、モノクロ画像取得ステップ)。次いで、照射部46Aは、照明制御部41に備えられた不図示のスイッチを用い所定のタイミングで光源C43を点灯し、光源C42を消灯する。次いで、照射部46Aは、照明制御部41に備えられた光源C43からの光L4によって被検体17を照射する(S53、光照射ステップ)。被検体17が光L3及び光L4によって照射された後、モノクロ画像取得部46Bは、モノクロカメラ44によって被検体17のモノクロ画像を撮像し、画像データの取得を行う(S54、モノクロ画像取得ステップ)。画像データの取得後、信号処理部46Cは、光L3が照射されて取得された画像データ、及び光L4が照射されて取得された画像データに基づく信号処理を行う(S55、信号処理)。信号処理については後述する。信号処理の終了後、良否判定部466Cは、被検体17の表面に係る全検査領域に対し検査が完了したか判定を行う(S56)。被検体17の検査が完了している場合(S56、YES)、実施例2に係る表面検査処理は終了となる。
一方、ステップS56において、被検体17の検査が完了していない場合(S56、NO)、被検体17における光L3及び光L4の照射位置の変更が行われる(S57、光照射位置の変更ステップ)。光L3及び光L4の照射位置の変更後、再度ステップS51における被検体17に対する光の照射が行われる。
次に、信号処理について説明する。図13は、実施例2に係る表面検査装置40における1つの検査領域で取得された画像データの信号処理の動作を示すフローチャートである。
先ず、モノクロ画像取得部46Bは、光源C42によって照明された被検体17の画像データ、及び光源C43によって照明された被検体17の画像データを取得する(S61A、光源C42画像取得ステップ、及びS61B、光源C43画像取得ステップ)。これらのモノクロ画像データについては、図14A及び図14Bを用いて説明する。次いで、膨張処理部461Cは、取得したそれぞれの画像データ、即ち光源C42画像データ、及び光源C43画像データにおいて、各画像データの信号を、例えば数画素分だけX方向に拡大する(S62A、膨張処理ステップ、及びS62B、膨張処理ステップ)。
次いで、閾値処理部462Cは、膨張処理がなされたそれぞれの画像データ、即ち光源C42画像データ及び光源C43画像データにおいて、予め設定された光の信号強度の閾値SL2を用いて、信号強度が閾値SL2以上である画素を含む領域を除去する。また、閾値処理部462Cは、それぞれの画像データにおいて、抽出画像で信号強度が閾値SL2未満である画素を含む領域を残す信号処理を行う(S63A、閾値処理ステップ、及びS63B、閾値処理ステップ)。
次いで、画像合成部463Cは、閾値処理がなされたそれぞれの画像データ、即ち光源C42画像データ及び光源C43画像データを、それぞれの画像データが有する信号強度に基づいて合成し、光源の映り込み領域が除去された画像データを形成する信号処理を行う(S64、画像合成ステップ)。この画像データについては、図14Cを用いて説明する。
次いで、収縮処理部464Cは、画像合成処理がなされた画像データに対して収縮処理を行い、元の画素サイズに戻すためX方向に縮小する信号処理を行う(S65、収縮処理ステップ)。
次いで、表面欠陥検出部465Cは、収縮処理がなされた合成画像データに対し、例えば信号強度に基づいた表面欠陥17Aを検出する信号処理を行う(S66、表面欠陥検出ステップ)。
次いで、良否判定部466Cは、表面欠陥17Aを検出する信号処理がなされた合成画像データに対し、予め設定された信号強度の閾値を用いて、信号強度が所定値以上である合成画像が撮像された被検体17を不具合と判定する信号処理を行う(S67、良否判定ステップ)。且つ、良否判定部466Cは、信号強度が所定値未満である合成画像が撮像された被検体17を合格と判定する信号処理を行う(S67、良否判定ステップ)。
図14は、図13に係るフローチャートの各ステップによって得られる画像データを示す図である。
図14Aは、図13における画像取得ステップ(ステップS61A)で取得された画像データ70Aを示す図である。図14Aに示すように、画像データ70Aは、カメラ視野71、照明領域72A、光源の映り込み領域73A、表面欠陥領域74A、及び照明領域75Aを含む。
カメラ視野71は、図10に係るモノクロカメラ44を用いて被検体17を撮像できる視野領域である。
照明領域72Aは、図10に係る光源C42を用いて被検体17を照明して得られた領域である。
光源の映り込み領域73Aは、図10に係る光源C42が映り込んだ中心領域である。
表面欠陥領域74Aは、照明領域72Aの表面欠陥17Aに対し、図10に係るハーフミラー15によって光源C42からの光L3が反射して形成された領域である。そのため、表面欠陥領域74Aは、図14Cに係る表面欠陥領域74のうち一部の領域にのみ形成されている。
照明領域75Aは、被検体17において、光源C42からの光L3の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
図14Bは、図13における画像取得ステップ(ステップS61B)で取得された画像データ70Bを示す図である。図14Bに示すように、画像データ70Bは、カメラ視野71、照明領域72B、光源の映り込み領域73B、表面欠陥領域74B、及び照明領域75Bを含む。なお、図14Bに示す画像データ70Bにおいて、図14Aに係る画像データ70Aで説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
照明領域72Bは、図10に係る光源C43を用いて被検体17を照明して得られた領域である。
光源の映り込み領域73Bは、図10に係る光源C43が映り込んだ中心領域である。
表面欠陥領域74Bは、照明領域72Bが有する表面欠陥17Aに対し、図10に係る光源C43からの光L4が反射して形成された領域である。そのため、表面欠陥領域74Bは、図14Cに係る表面欠陥領域74のうち一部の領域にのみ形成されている。
照明領域75Bは、被検体17において、光源C43からの光L4の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
図14Cは、図13における画像合成ステップ(ステップS64)で取得された画像データ70Cを示す。図14Cに示すように、画像データ70Cは、カメラ視野71、照明領域72C、表面欠陥領域74、及び照明領域75Cを含む。なお、図14Cに示す画像データ70Cにおいて、図14Aに係る画像データ70Aで説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
照明領域72Cは、図14Aに係る画像データ70Aに対し図13における閾値処理(ステップS63A)を行った画像データを形成し、且つ図14Bに係る画像データ70Bに対し図13における閾値処理(ステップS63B)を行った画像データを形成した後、閾値処理された各画像データを合成して得られる。
照明領域75Cは、被検体17において、光源C42からの光L3の強度、及び光源C43からの光L4の強度が小さいため、表面欠陥17Aの検出を行うことが出来ない領域である。
なお、照明領域72Cは、図13における閾値処理(ステップS63A及びステップS63B)を行っているため、図14A、及び図14Bに係る光源の映り込み領域73A及び光源の映り込み領域73Bが除去されている。そのため、表面欠陥領域74は照明領域72Cに形成されるため、光源の映り込み領域73A及び光源の映り込み領域73Bの影響が抑制された表面検査方法を実現することができる。
図15は、実施例2に係る表面検査装置40によって取得された画像データの信号強度と照射位置との関係を示す図である。
図15Aは、図14Aと同様に、図13に係る光源C42画像分離ステップ(ステップS61A)で取得された画像データ70Aを示す図である。
図15Bは、図14Bと同様に、図13に係る光源C43画像分離ステップ(ステップS61B)で取得された画像データ70Bを示す図である。
図15Cは、図15Aの画像データ70AのA−B線における、画像データ70Aの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データ70Aに係る光L3の信号強度、即ち光源C42からの光L3の階調値を示す。横軸は、光源C42からの光L3の照射位置を示す。
図15Cに示すように、左側の小さな信号強度のピークは、図10の表面欠陥17Aに係る散乱光によって発生する表面欠陥領域74Aの信号強度を示す。又、右側の大きな信号強度のピークは、図10に係る被検体17の表面に光源C42が映り込んだ光源の映り込み領域73Aの信号強度を示す。図15Cに示すように、光源の映り込み領域73Aにおける信号強度のピークは、表面欠陥領域74Aにおける散乱光の信号強度のピークよりもはるかに大きい。
図15Dは、図15Bの画像データ70BのA−B線上における、画像データ70Bの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データ70Bに係る光L4の信号強度、即ち光源C43からの光L4の階調値を示す。横軸は、光源C43からの光L4の照射位置を示す。
図15Dに示すように、中央の大きな信号強度のピークは、図10に係る被検体17の表面に対し、光源C43が映り込んだ光源の映り込み領域73Bの信号強度のピークを示す。なお、図15Bに示すように、光源の映り込み領域73Bの照射位置、及び図10の表面欠陥17Aに係る散乱光によって発生する表面欠陥領域74Bの照射位置が重なっている。しかし、光源の映り込み領域73Bにおける信号強度のピークは、表面欠陥領域74Bにおける信号強度のピークよりもはるかに大きい。そのため、表面欠陥領域74Bによる小さな信号強度のピークは、光源の映り込み領域73Bによる大きな信号強度のピークにより飽和されてしまうため、検出することができない。
図15Eは、図13の膨張処理ステップ(ステップS62A)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C42からの光L3の階調値を示す。横軸は、光源C42からの光L3の照射位置を示す。
図15Eに示すように、表面欠陥領域74Aによる左側の小さな信号強度のピーク、及び光源の映り込み領域73Aによる右側の大きな信号強度のピークは、膨張処理によって照射位置方向に例えば数画素分だけ膨張している。
図15Fは、図13の膨張処理ステップ(ステップS62B)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C43からの光L4の階調値を示す。横軸は、光源C43からの光L4の照射位置を示す。図15Fに示すように、光源の映り込み領域73Bによる中央の大きな信号強度のピークは、膨張処理によって照射位置方向に例えば数画素分だけ膨張している。ここで、膨張処理とは、抽出されたそれぞれの画像データにおいて、例えばX方向に数画素分のサイズだけ大きめに光源の映り込み領域を抽出する処理のことをいう。
図15Gは、図13の閾値処理ステップ(ステップS63A)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C42からの光L3の階調値を示す。横軸は、光源C42からの光L3の照射位置を示す。破線は、予め設定された光の信号強度の閾値SL2を示す。閾値SL2は、表面欠陥領域74Aによる信号強度以上、及び光源の映り込み領域73Aによる信号強度以下に設定することが望ましい。
図15Gに示すように、光源の映り込み領域73Aによる右側の大きな信号強度のピークは、閾値処理によって除去される。そのため、表面欠陥領域74Aによる左側の小さな信号強度のピークのみ残る。ここで、閾値処理とは、それぞれの画像データにおいて、予め設定された光の信号強度の閾値SL2を用いて、信号強度が閾値SL2以上の画素を含む領域を除去する信号処理のことをいう。
図15Hは、図13の閾値処理ステップ(ステップS63B)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C43からの光L4の階調値を示す。横軸は、光源C43からの光L4の照射位置を示す。破線は、図15Gに示す閾値SL1と同様に、予め設定された光の信号強度の閾値SL2を示す。
図15Hに示すように、光源の映り込み領域73Bによる信号強度のピークは、閾値処理によって除去される。
図15Iは、図13の画像合成ステップ(ステップS64)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C42からの光L3、及び光源C43からの光L4をそれぞれの光が有する階調値に基づいて合成して得られた信号強度を示す。横軸は、光源C42からの光L3の照射位置、及び光源C43からの光L4の照射位置を示す。
図15Iに示すように、図15G及び図15Hにおいて除去された光源の映り込み領域73A及び光源の映り込み領域73Bの信号強度が補完される。そのため、表面欠陥領域74A又は表面欠陥領域74Bに係る信号強度のピークのみ存在する合成画像を形成することができる。
図15Jは、図13の収縮処理ステップ(ステップS65)によって得られた画像データの信号強度と照射位置の関係を示す図である。縦軸は、画像データに係る信号強度、即ち光源C42からの光L3、及び光源C43からの光L4をそれぞれの光が有する階調値に基づいて合成して得られた信号強度を示す。横軸は、光源C42からの光L3の照射位置、及び光源C43からの光L4の照射位置を示す。
図15Jに示すように、合成処理がなされた画像データは、収縮処理により、照射位置方向に縮小され、元の画素サイズに戻る。以上より、図15E及び図15Fの膨張処理、ならびに図15G及び図15Hの閾値処理により、光源C42及び光源C43に対する光源の映り込み領域の画像データが確実に除去される。
指向性に優れ、且つ広がり角を有する放射状の光L3及び光L4は、被検体17の表面の上方に傾斜させて配置したハーフミラー15に対して照射される。ハーフミラー15の傾斜角度は、光源C42から照射され、且つ光軸がX方向の光L3、及び光源C43から照射され、且つ光軸がX方向の光L4を、被検体17の表面に対して垂直方向に照射されるように設定されている。放射状の光L3及び光L4は、ハーフミラー15で反射し、被検体17の表面を照射する。光源C42及び光源C43の虚像は、光が正反射する被検体17表面に映り込み、ハーフミラー15を通して、モノクロカメラ44により映り込み領域73A及び映り込み領域73Bとして撮像される。
被検体17の表面に対して照射される放射状の光L3、及び光L4の光軸の傾斜角度は、被検体17の表面の垂直方向に対し光軸から外周方向に向かうにつれて大きくなる。ハーフミラー15から反射した放射状の光L3、及び光L4が被検体17の表面にある表面欠陥17Aに照射されると、表面欠陥17Aから光が反射し、散乱光が発生する。表面欠陥17Aから発生した散乱光のうち、Z方向の散乱光はハーフミラー15を透過し、モノクロカメラ44により受光される。
一方、表面欠陥が存在しない正常な被検体17の表面から発生する反射光はZ方向に対して斜め方向となる。Z方向に対して斜め方向の反射光は、結像レンズ44Aに入射しないため、モノクロカメラ44に受光されない。そのため、モノクロカメラ44に受光された光を利用して、表面欠陥を検出することが可能になる。
このようなハーフミラー15を用いた照明において、ハーフミラー15から反射した放射状の光L3及び光L4では、光が正反射する被検体17の表面に光が映り込んでしまう。被検体17の表面に、光源C42が映り込んだ中心領域である光源の映り込み領域73A、及び、光源C43が映り込んだ中心領域である光源の映り込み領域73Bに表面欠陥が存在するとき、表面欠陥から反射して発生する散乱光は、光源の映り込み領域73A及び光源の映り込み領域73Bからの光と重なる。そのため、光源の映り込み領域73A及び光源の映り込み領域73Bでは、被検体17の表面に表面欠陥が存在しても、モノクロカメラ44によって検出することができない。
ハーフミラー15における光源C42及び光源C43の映り込み領域は、所定の閾値以上の光強度を有する画素を含む。所定の閾値以上の光強度を含む領域の画像を除去し、他の画像から画像を補完することにより、光源C42及び光源C43の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
このような表面検査装置40の構造によれば、被検体17の表面に映り込んだ光源C42及び光源C43の映り込み領域は、所定の閾値以上の光強度を有する画素を含む。所定の閾値以上の光強度を含む領域の画素を除去し、他の暗視野画像の画素を用いて補完することにより、光源C42及び光源C43の映り込み領域に存在する表面欠陥を検出することができる。
又、1種類の発光色を有する光源を使用し、且つモノクロカメラ44を使用することができるため、実施例1と比較して検査コストの抑制を図ることができる。
10 表面検査装置
11 照明制御部
12 光源A
12A 光源A12の虚像
13 光源B
13B 光源B13の虚像
14 カラーカメラ
14A 結像レンズ
15 ハーフミラー
16 制御部
16A 照射部
16B カラー画像取得部
16C 信号処理部
161C 光源画像分離部
162C 膨張処理部
163C 閾値処理部
164C 画像合成部
165C 収縮処理部
166C 表面欠陥検出部
167C 良否判定部
16D ステージ動作部
160A Central Pricessing Unit(CPU)
160B メモリ
17 被検体
17A 表面欠陥
18 ステージ
20A 画像データ
20B 画像データ
20C 画像データ
20D 画像データ
21 カメラ視野
22A 照明領域
22B 照明領域
22C 照明領域
23A 光源の映り込み領域
23B 光源の映り込み領域
24 表面欠陥領域
24A 表面欠陥領域
24B 表面欠陥領域
25A 照明領域
25B 照明領域
25C 照明領域
25D 照明領域
31A カメラ視野
32A1 照明領域
32A2 照明領域
32A3 照明領域
32A4 照明領域
32B1 照明領域
32B2 照明領域
32B3 照明領域
32B4 照明領域
33A1 光源の映り込み領域
33A2 光源の映り込み領域
33A3 光源の映り込み領域
33A4 光源の映り込み領域
33B1 光源の映り込み領域
33B2 光源の映り込み領域
33B3 光源の映り込み領域
33B4 光源の映り込み領域
40 表面検査装置
41 照明制御部
42 光源C
43 光源C
44 モノクロカメラ
44A 結像レンズ
46 制御部
46A 照射部
46B モノクロ画像取得部
46C 信号処理部
461C 膨張処理部
462C 閾値処理部
463C 画像合成部
464C 収縮処理部
465C 表面欠陥検出部
466C 良否判定部
46D ステージ動作部
70A 画像データ
70B 画像データ
70C 画像データ
71 カメラ視野
72A 照明領域
72B 照明領域
72C 照明領域
73A 光源の映り込み領域
73B 光源の映り込み領域
74 表面欠陥領域
74A 表面欠陥領域
74B 表面欠陥領域
75A 照明領域
75B 照明領域
75C 照明領域

Claims (5)

  1. 第1照明光を発生させる第1光源と、
    第2照明光を発生させる第2光源と、
    被検体が照らされるように前記第1照明光及び前記第2照明光を反射するハーフミラーと、
    前記第1照明光が前記被検体から反射した第1反射光を受光して得られた第1画像、及び前記第2照明光が前記被検体から反射した第2反射光を受光して得られた第2画像を撮像する撮像部と、
    前記第1画像、及び前記第2画像を分離する画像分離部と、
    前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれに対し、閾値以上の光強度を有する画素を特定する画素特定部と、
    前記第1画像において特定された前記画素を、前記第2画像の対応画素で補完し、前記第2画像において特定された前記画素を、前記第1画素の対応画素で補完する画素補完部と、
    を含むことを特徴とする表面検査装置。
  2. 前記第1照明光と前記第2照明光とは波長が異なることを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
  3. 前記第1光源が点灯するときに前記第2光源が消灯し、前記第1光源が消灯するときに前記第2光源が点灯することを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
  4. 前記第1照明光と前記第2照明光とは同じ波長を有することを特徴とする請求項3記載の表面検査装置。
  5. 第1光源、第2光源、ハーフミラー、撮像部、画像分離部、画素特定部、及び画素補完部を備える表面検査装置によって被検体を検査する表面検査方法であって、
    前記第1光源によって第1照明光、及び前記第2光源によって第2照明光を発生させ、
    前記ハーフミラーによって前記被検体を照らすように前記第1照明光及び前記第2照明光を反射させ、
    前記第1照明光が前記被検体から反射した第1反射光を受光して得られた第1画像、及び前記第2照明光が前記被検体から反射した第2反射光を受光して得られた第2画像を前記撮像部によって撮像し、
    前記第1画像、及び前記第2画像を前記画像分離部によって分離し、
    前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれに対し、閾値以上の光強度を有する画素を前記画素特定部によって特定し、
    前記第1画像において特定された前記画素を、前記画素補完部によって前記第2画像の対応画素で補完し、前記第2画像において特定された前記画素を、前記画素補完部によって前記第1画素の対応画素で補完することを含むことを特徴とする表面検査方法。
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