JP2011080506A - 深みぞ玉軸受およびギヤ支持装置 - Google Patents

深みぞ玉軸受およびギヤ支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大きなスラスト荷重を受けることができると共に、大きなモーメント荷重が負荷されても保持器が脱落することがない組立ての容易なコストの安い深みぞ玉軸受を提供する。
【解決手段】外輪軌道溝12および内輪軌道溝22のそれぞれ両側に形成された合計4つの肩13a、13b、23a、23bのうち、外輪11の一側の肩13aおよび内輪21の他側の肩23bの高さを残りの肩13b、23aより高くする。第1分割保持器41の軸方向一側面と第2分割保持器42の軸方向他側面に、その両分割保持器41、42を内外に組み合わせた状態でボール保持用の円形のポケットを形成する切欠部45,50を周方向に間隔をおいて設ける。隣接するポケット爪44、49間に係合爪46、51を形成し、その係合爪46、51を相手方分割保持器41、42に形成された係合凹部47、52に係合して、第1分割保持器41と第2分割保持器42を軸方向に非分離とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、外輪と内輪間にボールを組込んだ深みぞ玉軸受およびその深みぞ玉軸受を用いたギヤ支持装置に関する。
図15に示すように、トランスミッションのファイナルドライブギヤ1の回転をファイナルドリブンギヤ2から、そのギヤ2を支持するデフケース3に伝え、このデフケース3の回転をピニオンシャフト4に固定された一対のピニオン5からこれに噛合するサイドギヤ6a、6bに伝達して、各サイドギヤ6a、6bを支持する左右のアクスル7a、7bに伝達するようにしたディファレンシャルにおいては、前記デフケース3の両端に形成された筒部8a、8bをハウジング9に支持された一対の軸受Bによって回転自在に支持している。
上記ディファレンシャルにおいては、デフケース3に支持されたファイナルドリブンギヤ2にヘリカルギヤが採用されているため、ファイナルドリブンギヤ2が回転すると、デフケース3にスラスト荷重が負荷されることになる。
このため、デフケース3を支持する軸受Bには、ラジアル荷重とスラスト荷重の両方の荷重を支持することができる軸受を用いる必要がある。
円すいころ軸受においては、負荷容量が大きく、スラスト荷重およびラジアル荷重の両方を受けることができるため、デフケース3の支持用軸受に好適であるが、この円すいころ軸受においては、トルク損失が多く、燃料の消費量が多くなるという問題が生じる。その低燃費化を図る上においては、トルク損失の少ない深みぞ玉軸受を用いるのが好ましい。
ところで、標準の深みぞ玉軸受においては、過大なスラスト荷重が負荷された際には、そのスラスト荷重を受ける負荷側の肩にボールが乗り上げて、肩のエッジが損傷する懸念がある。
そのような不都合を解消するため、特許文献1に記載された深みぞ玉軸受においては、外輪の軌道溝および内輪の軌道溝のそれぞれ両側に形成された肩のうち、スラスト荷重を受ける側の肩を高くして、ボールの乗り上げを阻止し、軸受の耐久性の低下を抑制するようにしている。
特開2000−145795号公報
ところで、上記特許文献1に記載された深みぞ玉軸受においては、ボールを保持する保持器として、プレス成形された一対の波形保持器をリベットにより結合した金属製の保持器を採用しているため、深みぞ玉軸受の組立てに手間がかかるという問題がある。
また、上記深みぞ玉軸受においては、ボールが軸受鋼からなるため、剛性は高いものの、負荷を受けた際に、ボールと外輪および内輪の接触が楕円接触となって、その接触面積が比較的大きく、損失トルクが多いという問題もある。
ここで、保持器として、合成樹脂からなる冠形保持器が従来から知られており、その冠形保持器を採用することにより、組立ての容易化を図ることができるが、大きなモーメント荷重が負荷されると、ボールの遅れ進みにより冠形保持器が脱落するおそれがある。
また、保持器として、外径面が軸方向の全体にわたって同一径とされ、かつ、内径面が軸方向の全体にわたって同一径のものを採用すると、高い側の肩に保持器が干渉して損傷するおそれがあった。
この発明の課題は、大きなスラスト荷重を受けることができると共に、大きなモーメント荷重が負荷されても保持器が脱落することがない組立ての容易なコストの安い、しかも、トルク損失の少ない軽量な深みぞ玉軸受およびその深みぞ玉軸受を用いたギヤ支持装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明に係る深みぞ玉軸受においては、内径面に軌道溝が形成された外輪と、外径面に軌道溝が形成された内輪と、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝間に組込まれたボールと、そのボールを保持する保持器とからなり、前記外輪の軌道溝および内輪の軌道溝のそれぞれ両側に位置する合計4つの肩のうち、外輪軌道溝の一側の肩および内輪軌道溝の他側の肩の高さを、外輪軌道溝の他側の肩および内輪軌道溝の一側の肩の高さより高くした深みぞ玉軸受において、前記ボールがセラミックスからなり、前記保持器が、合成樹脂の成形品からなる円筒形の第1分割保持器と、その第1分割保持器の内側に挿入される合成樹脂製の円筒形の第2分割保持器からなり、前記第1分割保持器の軸方向一側面と第2分割保持器の軸方向他側面に、その両分割保持器を内外に組み合わせた状態でボール保持用の円形のポケットを形成する切欠部を周方向に間隔をおいて設け、前記第1分割保持器と第2分割保持器が円形のポケットを形成する組み合わせ状態で、その両分割保持器を軸方向に非分離とする連結手段を設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなる深みぞ玉軸受の組立てに際しては、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝間に所要数のボールを組込み、その複数のボールを周方向に等間隔に配置した後、外輪と内輪の一側方から軸受内部に第1分割保持器を、その第1分割保持器に形成された切欠部内にボールが収容されるように挿入し、かつ、外輪と内輪間の他側方から軸受内部に第2分割保持器を、その第2分割保持器に形成された切欠部内にボールが収容されるように挿入して、第1分割保持器内に第2分割保持器を挿入し、連結手段によって第1分割保持器と第2分割保持器とを連結して、軸方向に非分離とする。
上記のように、第1分割保持器内に第2分割保持器を挿入し、連結手段により第1分割保持器と第2分割保持器は軸方向に非分離とすることによって、深みぞ玉軸受の組立てが完了する。このとき、径の異なる第1分割保持器と第2分割保持器は、両端部が軸方向(左右方向)にずれる非対称の組み合わせであり、組込み時における挿入方向の後端部が外輪の肩と内輪の肩間に位置する組込みであるため、内・外輪の肩に干渉するようなことはない。
上記のような深みぞ玉軸受の組立てにおいて、第1分割保持器と第2分割保持器は、連結手段によって軸方向に非分離の結合状態とされるため、大きなモーメント荷重が負荷されてボールに遅れや進みが生じても、保持器は脱落するようなことはない。
また、ボールを保持するポケットは、第1分割保持器に形成された切欠部と第2分割保持器に形成された切欠部の2つの切欠部により形成されているため、ボール案内面は広く、強度の高い保持器を得ることができる。
ここで、連結手段として、第1分割保持器の隣接する切欠部間に形成された柱部の先端部に内向きの係合爪を設け、前記第2分割保持器の隣接する切欠部間に形成された柱部の先端部に外向きの係合爪を設け、第1分割保持器の係合爪を第2分割保持器の外径面に形成された係合凹部に係合し、第2分割保持器の係合爪を第1分割保持器の内径面に形成された係合凹部に係合させるようにした構成から成るものを採用することができる。
上記のような連結手段の採用において、係合爪と係合凹部の係合部の数を3つ以上とすることにより、第1分割保持器と第2分割保持器とをより確実に結合することができる。
この発明に係る深みぞ玉軸受において、第1分割保持器および第2分割保持器に形成された切欠部は、平面形状において2分の1円を超える大きさの円形状とされて開口端に対向一対のポケット爪を有し、断面形状がボールの外周に沿う球面状とされたものであってもよく、あるいは、第1分割保持器と第2分割保持器の嵌合状態において円筒状のポケットを形成する平面U字形とされたものであってもよい。
切欠部として、平面形状が2分の1円を超える円形状ものを採用すると、係合爪と係合凹部の係合およびポケット爪とボールの係合によって分割保持器の脱落を効果的に防止することができる。
一方、切欠部として、平面形状がU字形とされたものを採用することにより、保持器の組込みにボールが干渉することがなく、軸受内部に保持器を容易に組込むことができる。
平面形状が2分の1円を超える円形状の切欠部の採用において、係合爪と係合凹部間に形成される周方向すきまをボールとポケット間に形成される周方向のポケットすきまより大きくしておくことにより、大きなモーメント荷重が負荷されてボールに遅れ進みが生じ、第1分割保持器と第2分割保持器とが相対的に回転しても、係合爪が係合凹部の周方向で対向する側面に当接することはなく、係合爪の損傷防止に効果を挙げることができる。
また、係合爪と係合凹部間に形成される軸方向すきまをボールとポケット間に形成される軸方向のポケットすきまより大きくしておくことにより、第1分割保持器と第2分割保持器に離反する方向の軸方向力が作用した際に、対向一対のポケット爪の内面がボールの外周面に当接して、係合爪が係合凹部の軸方向端面に当接するというようなことはなく、係合爪の損傷防止に効果を挙げることができる。
一方、平面U字形の切欠部の採用において、係合爪と係合凹部間に形成される周方向すきまを径方向で対向する2つの切欠部によって形成されるポケットとそのポケット内に収容されるボール間の周方向のポケットすきまより大きくしておくことにより、大きなモーメント荷重が負荷されてボールに遅れ進みが生じ、第1分割保持器と第2分割保持器とが相対的に回転しても、係合爪が係合凹部の周方向で対向する側面に当接することはなく、係合爪の損傷防止に効果を挙げることができる。
ヘリカルギヤを用いたギヤ支持装置への深みぞ玉軸受の組付けに際しては、内輪の高さの高い肩がヘリカルギヤ側に位置する組込みとし、上記ヘリカルギヤへのトルク伝達によって生じるスラスト荷重を外輪および内輪の高さの高い肩で受けてボールの乗り上げを防止する。
ここで、深みぞ玉軸受の組込み方向に誤りがあると、スラスト荷重を受けることができずに高さの低い肩にボールが乗り上がるおそれが生じる。そこで、外輪や内輪、第1分割保持器、第2分割保持器の少なくとも一つの幅面側にスラスト荷重の受け側を示す識別表示部を設けると、誤った組込みを防止することができると共に、ギヤ支持装置の組立性の向上を図ることができる。識別表示部は色表示でもよく、あるいは、刻印によるものであってもよい。
深みぞ玉軸受は、潤滑油により潤滑されるため、第1分割保持器および第2分割保持器は耐油性に優れた合成樹脂で成形するのが好ましい。そのような樹脂として、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド66(PA66)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)を挙げることができる。それらの樹脂のうち、ポリフェニレンスルファイド(PPS)は、他の樹脂に比較して耐油性が優れているため、耐油性を考慮するならば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)を用いるのが最も好ましい。
また、樹脂材料の価格を考慮するならば、ポリアミド66(PA66)を用いるのが好ましく、潤滑油の種類に応じて適宜に決定すればよい。
この発明に係る深みぞ玉軸受において、高さの高い肩の高さが必要以上に大きくなると、ボールの組込みができなくなり、また、低すぎると、ボールの乗り上げが生じる。このため、高さの高い肩の肩高さをH、ボールの球径をdとしたとき、ボールの球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.25〜0.50の範囲としておくのがよい。
この発明に係るギヤ支持装置においては、ヘリカルギヤが設けられたシャフトを、そのヘリカルギヤの一側方に配置された第1軸受と、ヘリカルギヤの他側方に配置された第2軸受で回転自在に支持し、前記ヘリカルギヤの一方向への回転時に前記シャフトに負荷されるスラスト力を前記第1軸受で支持するようにしたギヤ支持装置において、前記第1軸受および第2軸受としてこの発明に係る上述の深みぞ玉軸受を用いるようにしたのである。
この場合、深みぞ玉軸受は、内輪の高さの高い肩がヘリカルギヤ側に位置する組込みとして、ヘリカルギヤの回転によってシャフトに負荷されるスラスト荷重を内輪および外輪の高さの高い肩で受けるようにする。
上記のギヤ支持装置においては、第1軸受および第2軸受の双方をこの発明にかかる深みぞ玉軸受を用いるようにしたが、第1軸受にこの発明にかかる深みぞ玉軸受を用い、第2軸受に円筒ころ軸受を用いるようにしてもよい。また、第1軸受にアンギュラ玉軸受または円すいころ軸受を用い、第2軸受にこの発明にかかる深みぞ玉軸受を用いるようにしてもよい。
いずれの場合も、この発明にかかる深みぞ玉軸受は、内輪の高さの高い肩がヘリカルギヤ側に位置する組込みとする。
上記のように、この発明に係る深みぞ玉軸受を用いてシャフトを回転自在に支持することにより、損失トルクが小さく、シャフトを円滑に回転させることができ、低燃費化に効果を挙げることができる。また、シャフトに負荷されるスラスト荷重をその深みぞ玉軸受によって受けることができ、ボールの乗り上げもないため、動力の伝達を確実に行なわせることができる。
上記のように、この発明に係る深みぞ玉軸受においては、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝のそれぞれ両側に位置する4つの肩のうち、外輪軌道溝の一側の肩および内輪軌道溝の他側の肩の高さを残りの肩の高さより高くしたので、ラジアル荷重と比較的大きなスラスト荷重を受けることができる。このため、円すいころ軸受が必要とされていた軸受装置への組込みを可能とすることができ、その軸受装置への組込みによってトルク損失の低減化を図り、低燃費を達成することができる。
また、外輪と内輪間にボールを組込み、その外輪と内輪の一側方から内部に第1分割保持器を挿入し、他側方から内部に第2分割保持器を挿入して、第1分割保持器内に第2分割保持器を嵌合することにより、深みぞ玉軸受を組立てることができるため、組立てが容易である。
さらに、ボールをセラミックスとしたことにより、そのセラミックスは軸受鋼に比較してヤング率が高いため、深みぞ玉軸受が負荷を受けた際に、ボールと外輪及び内輪の接触部に形成される接触楕円が小さく、ボールの滑りが低減され、トルク損失の少ない軽量の深みぞ玉軸受を得ることができる。
また、この発明に係るギヤ支持装置においては、上記深みぞ玉軸受を用いてシャフトを支持するようにしたので、トルク損失の低減を図ることができ、低燃費化に効果を挙げることができる。
この発明に係る深みぞ玉軸受の実施の形態を示す縦断正面図 図1に示す保持器の一部分を示す右側面図 図1に示す保持器の一部分を示す左側面図 第1分割保持器と第2分割保持器の一部分を示す平面図 図4に示す第1分割保持器のポケットにボールを組込んだ状態での周方向のポケットすきまを示す平面図 図4に示す第1分割保持器のポケットにボールを組込んだ状態での軸方向のポケットすきまを示す平面図 図1の第1分割保持器と第2分割保持器の結合部を拡大して示す断面図 合成樹脂製保持器の他の例を示す分解斜視図 図8の平面図 図8に示す第2分割保持器のポケットにボールを組込んだ状態での周方向のポケットすきまを示す平面図 ギヤ支持装置の一例を示す断面図 ギヤ支持装置の他の例を示す断面図 ギヤ支持装置のさらに他の例を示す断面図 ギヤ支持装置のまたさらに他の例を示す断面図 ディファレンシャルを示す断面図
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図14に基づいて説明する。図1に示すように、深みぞ玉軸受Aは、外輪11の内径面に形成された軌道溝12と内輪21の外径面に設けられた軌道溝22間にセラミックスからなるボール31を組込み、そのボール31を保持器40で保持している。
外輪11の軌道溝12の両側に形成された一対の肩13a、13bのうち、軌道溝12の一側方に位置する肩13aの高さは他側方に位置する肩13bの高さよりも高くなっている。一方、内輪21の軌道溝22の両側に形成された一対の肩23a、23bのうち、軌道溝22の他側方に位置する肩23bの高さは一側方に位置する肩23aの高さより高くなっている。
ここで、高さの低い肩13bおよび23aの肩の高さは、標準型深みぞ玉軸受の肩と同じ高さとしているが、標準型深みぞ玉軸受の肩の高さより低くしてもよい。
なお、説明の都合上、高さの高い肩13a、23bをスラスト負荷側の肩13a、23bといい、高さの低い肩13b、23aをスラスト非負荷側の肩13b、23aという。
スラスト負荷側の肩13a、23bの肩高さをHとし、ボール31の球径をdとすると、ボールdの球径に対する肩高さHの比率H/dは、H/d=0.25〜0.50の範囲とされている。
保持器40は、第1分割保持器41と、その第1分割保持器41の内側に挿入された第2分割保持器42とからなる。
図1乃至図4に示すように、第1分割保持器41は、環状体43の軸方向一側面に対向一対のポケット爪44を周方向に等間隔に形成し、各対向一対のポケット爪44間に上記環状体43を刳り抜く2分の1円を超える大きさの切欠部45を設けた合成樹脂の成形品からなり、上記環状体43の内径はボール31のピッチ円径(PCD)に略等しく、外径は外輪11の高さが高い肩13aの内径と高さの低い肩13bの内径の範囲内とされて、外輪11の高さの低い肩13b側から軸受内に挿入可能とされている。
一方、第2分割保持器42は、環状体48の軸方向他側面に対向一対のポケット爪49を周方向に等間隔に形成し、各対向一対のポケット爪49間に上記環状体48を刳り抜く2分の1円を超える大きさの切欠部50を設けた合成樹脂の成形品からなり、上記環状体48の外径はボール31のピッチ円径(PCD)に略等しく、内径は内輪21の高さの高い肩23bの外径と高さの低い肩23aの外径の範囲内とされている。この第2分割保持器42は、高さの低い肩23a側から軸受内に挿入可能とされ、かつ、第1分割保持器41の内側に嵌合可能とされている。
第1分割保持器41と第2分割保持器42の相互間には、内外に嵌り合う嵌合状態において軸方向に非分離とする連結手段Xが設けられている。連結手段Xは、第1分割保持器41の隣接する切欠部45間に形成された柱部43aの先端に内向きの係合爪46を設け、かつ、環状体43の内径面に上記係合爪46と同一軸線上に溝状の係合凹部47を形成し、第2分割保持器42の隣接する切欠部50間に形成された柱部48aの先端に外向きの係合爪51を設け、かつ、環状体48の外径面に上記係合爪51と同一軸線上に係合凹部52を形成し、第1分割保持器41の係合爪46と第2分割保持器42の係合凹部52の係合、および、第2分割保持器42の係合爪51と第1分割保持器41の係合凹部47の係合によって、第1分割保持器41と第2分割保持器42とを軸方向に非分離とする構成とされている。
ここで、第1分割保持器41および第2分割保持器42は、深みぞ玉軸受を潤滑する潤滑油に曝されるため、耐油性に優れた合成樹脂を用いるようにする。そのような合成樹脂として、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド66(PA66)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)を挙げることができる。これらの樹脂は、潤滑油の種類に応じて適切なものを選択して使用すればよい。
実施の形態で示す深みぞ玉軸受は上記の構造からなり、その深みぞ玉軸受の組立てに際しては、外輪11の内側に内輪21を挿入し、その内輪21の軌道溝22と外輪11の軌道溝12間に所要数のセラミックス製のボール31を組込む。
このとき、内輪21を外輪11に対して径方向にオフセットして、内輪21の外径面の一部を外輪11の内径面の一部に当接して、その当接部位から周方向に180度ずれた位置に三日月形の空間を形成し、その空間の一側方から内部にボール31を組込むようにする。
そのボール31の組込みに際して、外輪11のスラスト負荷側の肩13aや内輪21のスラスト負荷側の肩23bの肩高さHが必要以上に高い場合には、ボール31の組込みを阻害することになるが、実施の形態では、ボール31の球径dに対する肩高さHの比率H/dが、0.50を超えることのない高さとされているため、外輪11と内輪21間にボール31を確実に組込むことができる。
ボール31の組込み後、内輪21の中心を外輪11の中心に一致させてボール31を周方向に等間隔に配置し、外輪11のスラスト非負荷側の肩13bの一側方から外輪11と内輪21間に第1分割保持器41を、その第1分割保持器41に形成された切欠部45内にボール31が嵌り込むようにして挿入する。
また、内輪21のスラスト非負荷側の肩23aの一側方から外輪11と内輪21間に第2分割保持器42を、その第2分割保持器42に形成された切欠部50内にボール31が嵌り込むように挿入して、第1分割保持器41内に第2分割保持器42を嵌合する。
上記のように、第1分割保持器41内に第2分割保持器42を嵌合することにより、図1および図7に示すように、各分割保持器41、42に形成された係合爪46、51が相手方の分割保持器に設けられた係合凹部47、52に係合することになり、深みぞ玉軸受の組立てが完了する。
このように、外輪11の軌道溝12と内輪21の軌道溝22間にボール31を組込んだ後、外輪11と内輪12間の両側方から内部に第1分割保持器41と第2分割保持器42とを挿入して、第1分割保持器41内に第2分割保持器42を嵌合する簡単な作業によって深みぞ玉軸受を組立てることができる。
図1では、高さの低いスラスト非負荷側の肩13bおよび23aの高さを標準型深みぞ玉軸受の肩と同じ高さとしたが、標準型深みぞ玉軸受の肩の高さより低くしてもよい。
スラスト非負荷側の肩13bおよび23aの高さを標準型深みぞ玉軸受の肩の高さより低くすると、低くした分、第1分割保持器41および第2分割保持器42の径方向の厚みを厚くすることができるため、保持器40の強度を高めることができる。
ここで、スラスト非負荷側の肩13bおよび23aの高さが必要以上に低くなると、ボール31の乗り上げが発生するおそれがあるため、外輪11の肩13bの肩高さHについては、ボール31の球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.09〜0.50の範囲とし、一方、内輪21の肩23aの肩高さHについては、ボール31の球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.18〜0.50の範囲とするのが好ましい。
図11は、実施の形態で示す深みぞ玉軸受Aを用いて図15に示すデフケース3の両端に形成されたシャフトとしての筒部8a、8bを支持した場合を示す。その筒部8a、8bの支持に際し、深みぞ玉軸受Aは、内輪21のスラスト負荷側の肩23bがファイナルドリブンギヤ2側に位置する組付けとする。
上記のようなギヤ支持装置において、ファイナルドライブギヤ1からのトルク伝達により、デフケース3が車両の前進走行方向に回転すると、ヘリカルギヤからなるファイナルドリブンギヤ2の回転によってデフケース3にスラスト力が負荷され、そのスラスト力は同図の左側の深みぞ玉軸受Aにおける内輪21のスラスト負荷側の肩23bと外輪11のスラスト負荷側の肩13aで支持される。
このとき、ボール31にもスラスト力が負荷され、内輪21のスラスト負荷側の肩23bと外輪11のスラスト負荷側の肩13aが必要以上に低い場合、ボール31が肩13a、23bに乗り上がり、肩13a、23bのエッジを損傷させる可能性がある。
実施の形態では、ボール31の球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.25以上としているため、ボール31の乗り上げを確実に阻止することができる。
因みに、内輪の外径寸法がφ53.1mm、外輪の内径寸法がφ68.1mmの標準の深みぞ玉軸受6208Cを比較品とし、その標準の深みぞ玉軸受を基にして、内輪のスラスト負荷側の肩の外径寸法をφ53.1mmからφ56.6mmに変更し、かつ、外輪のスラスト負荷側の肩の内径寸法をφ68.1mmからφ65.5mmに変更した深みぞ玉軸受を本発明品として、許容できるスラスト荷重を測定したところ、本発明品の深みぞ玉軸受は比較品の深みぞ玉軸受に比較して、スラスト荷重の許容値は305%高い数値を示した。また、スラスト荷重(アキシャル荷重)が負荷されない側の内輪の肩の外径寸法を標準のφ53.1mmからφ51.9mmに変更し、アキシャル荷重が負荷されない側の外輪の肩の内径寸法を標準のφ68.1mmからφ70.4mmに変更した場合でも、基本静定挌荷重Coを軸受に負荷した場合でも、肩乗り上げの発生はなかった。
なお、デフケース3が車両の後退走行方向に回転すると、デフケース3に負荷されるスラスト力は図11の右側の深みぞ玉軸受Aにおける内輪21のスラスト負荷側の肩23bと外輪11のスラスト負荷側の肩13aで支持される。この場合も、ボール31の球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.25以上としているため、ボール31の乗り上げを確実に阻止することができる。
ここで、深みぞ玉軸受Aの組込み方向に誤りがあると、スラスト荷重を受けることができずに高さの低い肩13b、23aにボール31が乗り上がるおそれが生じる。そこで、図1に示すように、外輪11や内輪21、第1分割保持器41、第2分割保持器42の少なくとも一つの幅面側にスラスト荷重の受け側を示す識別表示部55を設けると、誤った組込みを防止することができると共に、ギヤ支持装置の組立性の向上を図ることができる。識別表示部は色表示でもよく、あるいは、刻印によるものであってもよい。
図11では、デフケース3の両端の筒部8a、8bのそれぞれを図1に示す深みぞ玉軸受Aで支持するようにしたが、図12に示すように、一方の筒部8aを図1に示す深みぞ玉軸受Aで支持し、他方の筒部8bを円筒ころ軸受Cで支持するようにしてもよい。
スラスト力の発生方向が常に一方向であるギヤ支持装置においては、図12に示すように、スラスト荷重受け側にこの発明に係る深みぞ玉軸受を配置し、ラジアル荷重受け側に円筒ころ軸受を配置するのがよい。
また、図13に示すように、車両の前進走行時、スラスト力を受ける一方の軸受にアンギュラ玉軸受Dを用い、他方の軸受に図1に示す深みぞ玉軸受Aを用いるようにしてもよい。
さらに、図14に示すように、車両の前進走行時、スラスト力を受ける一方の軸受に円すいころ軸受Eを用い、他方の軸受に図1に示す深みぞ玉軸受Aを用いるようにしてもよい。
車両の後退時にスラスト力(ギヤ荷重)の方向が反対となるギヤ支持装置であれば、図13に示すように、前進時のラジアル荷重受け側をこの発明に係る深みぞ玉軸受とし、スラスト荷重受け側をアンギュラ玉軸受とするか、または、図14に示すように、前進時のラジアル荷重受け側をこの発明に係る深みぞ玉軸受とし、スラスト荷重受け側を円すいころ軸受とするのがよい。
図11乃至図14に示すように、筒部8a、8bの少なくとも一方を図1に示す深みぞ玉軸受Aで支持することにより、筒部の両方を円すいころ軸受で支持する場合に比較してトルク損失の低減を図ることができ、低燃費化に効果を挙げることができる。
実施の形態で示す深みぞ玉軸受においては、第1分割保持器41の切欠部45および第2分割保持器42の切欠部50の開口端にボール31を抱き込む対向一対のポケット爪44、49を設け、上記第1分割保持器41に形成された対向一対のポケット爪44と第2分割保持器42に設けられた対向一対のポケット爪49を相反する方向に向く組み合わせとし、その組み合わせ状態において、係合爪46、51を係合凹部47、52に係合して、第1分割保持器41と第2分割保持器42を軸方向に非分離としているため、大きなモーメント荷重が負荷されてボール31に遅れや進みが生じても、保持器40は脱落するようなことはない。
また、ボール31をセラミックス製としているため、そのセラミックスは軸受鋼に比較してヤング率が高いため、深みぞ玉軸受が負荷を受けた際に、ボール31と外輪11及び内輪21の接触部に形成される接触楕円が小さく、ボール31の滑りが低減され、トルク損失も少ない。
ここで、図4および図5に示すように、係合爪46、51と係合凹部47、52間に形成される周方向すきま60のすきま量δをボール31と切欠部45、50間に形成される周方向のポケットすきま61のすきま量δより大きくしておくことにより、大きなモーメント荷重が負荷されてボール31に遅れ進みが生じ、第1分割保持器41と第2分割保持器42とが相対的に回転しても、係合爪46、51が係合凹部47、52の周方向で対向する側面に当接することはなく、係合爪46、51の損傷防止に効果を挙げることができる。
また、図6および図7に示すように、係合爪46、51と係合凹部47、52間に形成される軸方向すきま62のすきま量δをボール31と切欠部45、50間に形成される軸方向のポケットすきま63のすきま量δより大きくしておくことにより、第1分割保持器41と第2分割保持器42に離反する方向の軸方向力が作用した際に、対向一対のポケット爪44、49の内面がボール31の外周面に当接して、係合爪46、51が係合凹部47、52の軸方向端面に当接するというようなことがなくなり、係合爪46、51の損傷防止に効果を挙げることができる。
なお、図11乃至図14では、デフケース3の両端の筒部8a、8bの少なくと一方を図1に示す深みぞ玉軸受Aで回転自在に支持したが、支持対象部品はデフケース3に限定されない。例えば、トランスミッションのインプットシャフトやカウンタシャフト、アウトプットシャフトであってもよい。
図4乃至図6では、第1分割保持器41と第2分割保持器42のそれぞれに形成された切欠部45、50を2分の1円を超える円形状として開口端に対向一対のポケット爪44、49を設けたが、切欠部45、50の形状はこれに限定されるものではい。例えば、図8乃至10に示すように、第1分割保持器41と第2分割保持器42のそれぞれに形成された切欠部45、50を、両分割保持器41、42を内外に組み合わせた嵌合状態において円筒状のポケットを形成する平面U字形としてもよい。
上記のような平面U字形の切欠部45、50の採用において、係合爪46、51と係合凹部47、52間に形成される周方向すきま64のすきま量δを径方向で対向する2つの切欠部45、50によって形成されるポケットとそのポケット内に収容されるボール31間の周方向のポケットすきま65のすきま量δより大きくしておくことにより、大きなモーメント荷重が負荷されてボール31に遅れ進みが生じ、第1分割保持器41と第2分割保持器42とが相対的に回転しても、係合爪46、51が係合凹部47、52の周方向で対向する側面に当接することはなく、係合爪46、51の損傷防止に効果を挙げることができる。
11 外輪
12 軌道溝
13a 肩
13b 肩
21 内輪
22 軌道溝
23a 肩
23b 肩
31 ボール
40 保持器
41 第1分割保持器
42 第2分割保持器
43 環状体
43a 柱部
44 ポケット爪
45 切欠部
46 係合爪
47 係合凹部
48 環状体
48a 柱部
49 ポケット爪
50 切欠部
51 係合爪
52 係合凹部
60 周方向すきま
61 周方向のポケットすきま
62 軸方向すきま
63 軸方向のポケットすきま
64 周方向すきま
65 周方向のポケットすきま
A 深みぞ玉軸受
C 円筒ころ軸受
D アンギュラ玉軸受
E 円すいころ軸受

Claims (15)

  1. 内径面に軌道溝が形成された外輪と、外径面に軌道溝が形成された内輪と、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝間に組込まれたボールと、そのボールを保持する保持器とからなり、前記外輪の軌道溝および内輪の軌道溝のそれぞれ両側に位置する合計4つの肩のうち、外輪軌道溝の一側の肩および内輪軌道溝の他側の肩の高さを、外輪軌道溝の他側の肩および内輪軌道溝の一側の肩の高さより高くした深みぞ玉軸受において、
    前記ボールがセラミックスからなり、
    前記保持器が、合成樹脂の成形品からなる円筒形の第1分割保持器と、その第1分割保持器の内側に挿入される合成樹脂製の円筒形の第2分割保持器からなり、前記第1分割保持器の軸方向一側面と第2分割保持器の軸方向他側面に、その両分割保持器を内外に組み合わせた状態でボール保持用の円形のポケットを形成する切欠部を周方向に間隔をおいて設け、前記第1分割保持器と第2分割保持器が円形のポケットを形成する組み合わせ状態で、その両分割保持器を軸方向に非分離とする連結手段を設けたことを特徴とする深みぞ玉軸受。
  2. 前記連結手段が、前記第1分割保持器の隣接する切欠部間に形成された柱部の先端部に内向きの係合爪を設け、前記第2分割保持器の隣接する切欠部間に形成された柱部の先端部に外向きの係合爪を設け、第1分割保持器の係合爪を第2分割保持器の外径面に形成された係合凹部に係合し、第2分割保持器の係合爪を第1分割保持器の内径面に形成された係合凹部に係合した構成から成る請求項1に記載の深みぞ玉軸受。
  3. 前記係合爪と係合凹部の係合部の数を3つ以上とした請求項2に記載の深みぞ玉軸受。
  4. 前記切欠部が、平面形状において2分の1円を超える円形状とされて開口端に対向一対のポケット爪を有し、断面形状がボールの外周に沿う球面状とされた請求項1乃至3のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受。
  5. 前記係合爪と係合凹部間に形成される周方向すきまを径方向で対向する2つの切欠部によって形成されるポケットとそのポケット内に収容されるボール間の周方向のポケットすきまより大きくした請求項4に記載の深みぞ玉軸受。
  6. 前記係合爪と係合凹部間に形成される軸方向すきまを径方向で対向する2つの切欠部によって形成されるポケットとそのポケット内に収容されるボール間の軸方向のポケットすきまより大きくした請求項4又は5に記載の深みぞ玉軸受。
  7. 前記切欠部が、第1分割保持器と第2分割保持器の組み合わせ状態において円筒状のポケットを形成する平面U字形とされた請求項1乃至3のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受。
  8. 前記係合爪と係合凹部間に形成される周方向すきまを径方向で対向する2つの切欠部によって形成されるポケットとそのポケット内に収容されるボール間の周方向のポケットすきまより大きくした請求項7に記載の深みぞ玉軸受。
  9. 前記第1分割保持器および第2分割保持器が、ポリアミド46、ポリアミド66およびポリフェニレンスルファイドの一種からなる請求項1乃至8のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受。
  10. 前記外輪、内輪、第1分割保持器および第2分割保持器における少なくとも一方の幅面側にスラスト荷重の受け側を示す識別表示部を設けた請求項1乃至9のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受。
  11. 前記高さの高い肩の肩高さをH、ボールの球径をdとしたとき、ボールの球径dに対する肩高さHの比率H/dを0.25〜0.50の範囲とした請求項1乃至10のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受。
  12. ヘリカルギヤが設けられたシャフトを、そのヘリカルギヤの一側方に配置された第1軸受と、ヘリカルギヤの他側方に配置された第2軸受で回転自在に支持し、前記ヘリカルギヤの一方向への回転時に前記シャフトに負荷されるスラスト力を前記第1軸受で支持するようにしたギヤ支持装置において、
    前記第1軸受および第2軸受が請求項1乃至11のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受からなり、その深みぞ玉軸受を、前記内輪の高さの高い肩が前記ヘリカルギヤに対向する組付けとしたことを特徴とするギヤ支持装置。
  13. ヘリカルギヤが設けられたシャフトを、そのヘリカルギヤの一側方に配置された第1軸受と、ヘリカルギヤの他側方に配置された第2軸受で回転自在に支持し、前記ヘリカルギヤの一方向への回転時に前記シャフトに負荷されるスラスト力を前記第1軸受で支持するようにしたギヤ支持装置において、
    前記第1軸受が、請求項1乃至11のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受からなり、前記第2軸受が円筒ころ軸受からなり、前記深みぞ玉軸受を、前記内輪の高さの高い肩が前記ヘリカルギヤに対向する組付けとしたことを特徴とするギヤ支持装置。
  14. ヘリカルギヤが設けられたシャフトを、そのヘリカルギヤの一側方に配置された第1軸受と、ヘリカルギヤの他側方に配置された第2軸受で回転自在に支持し、前記ヘリカルギヤの一方向への回転時に前記シャフトに負荷されるスラスト力を前記第1軸受で支持するようにしたギヤ支持装置において、
    前記第1軸受と第2軸受の一方が請求項1乃至11のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受からなり、他方がアンギュラ玉軸受からなり、前記深みぞ玉軸受を、前記内輪の高さの高い肩が前記ヘリカルギヤに対向する組付けとしたことを特徴とするギヤ支持装置。
  15. ヘリカルギヤが設けられたシャフトを、そのヘリカルギヤの一側方に配置された第1軸受と、ヘリカルギヤの他側方に配置された第2軸受で回転自在に支持し、前記ヘリカルギヤの一方向への回転時に前記シャフトに負荷されるスラスト力を前記第1軸受で支持するようにしたギヤ支持装置において、
    前記第1軸受が、アンギュラ玉軸受又は円すいころ軸受からなり、前記第2軸受が請求項1乃至11のいずれかの項に記載の深みぞ玉軸受からなり、前記深みぞ玉軸受を、前記内輪の高さの高い肩が前記ヘリカルギヤに対向する組付けとしたことを特徴とするギヤ支持装置。
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