JP2011079400A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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勲 並河
Hirozumi Eki
啓純 益
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Abstract

【課題】操舵角に基づくパワーアシスト制御の実行時においても適切且つ安定的にアシスト力を付与することのできる電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】セルフステア抑制制御部32は、ダンピング制御量演算部37を備え、同ダンピング制御量演算部37は、モータ12の回転角速度ωmに基づいて、その代替アシスト制御の基礎成分として操舵角θsに基づき演算される代替アシスト制御量Isb*を打ち消す方向(逆符号)のダンピング制御量Idp*を演算する。そして、セルフステア抑制制御部32は、そのダンピング制御量Idp*を基礎とするセルフステア抑制制御量Islf*を演算し、代替アシスト制御量Isb*に重畳することにより、その操舵系に付与されるアシスト力を回転角速度ωmに応じて低減する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両用のパワーステアリング装置には、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)がある。通常、このようなEPSでは、ステアリングシャフトの途中にトルクセンサが設けられており、操舵系に付与するアシスト力の制御は、その検出される操舵トルクに基づいて行なわれる。そのため、トルクセンサに何らかの異常が生じた場合、何の手立てもないとすれば、そのパワーアシスト制御を停止せざるを得なくなる。
そこで、従来、このようにトルクセンサに異常が生じた場合においても、ステアリングの舵角(操舵角)に基づく代替的なアシスト制御の実行により、その操舵系に対するアシスト力付与を継続し得る様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、操舵角及びモータ角からトーションバーの捻れ角を演算することにより代替的に操舵トルクを検出する構成が開示されている。そして、特許文献2には、操舵角(及び車速等)に基づいて操舵トルクに代替する制御目標値を演算する構成が開示されている。
特開2005−219573号公報 特開2004−338562号公報
ところで、通常、ステアリングセンサによる操舵角の検出精度は、トルクセンサを構成する各回転角センサの検出精度と比較して著しく粗いものとなっている。これは、操舵角の微小変化が車両の走行状態に与える影響は極めて限定的であるため、一般的な車両制御においては、その検出精度が問題となることは極めて稀だからである。従って、上記特許文献1のように操舵角からトーションバーの捻れ角を演算しようとすれば、そのステアリングセンサに、通常時には過剰ともいえる検出精度を求めざるをえないことになる。
一方、上記特許文献2のように操舵角に基づいて代替的な制御目標値を演算する構成では、その制御目標値の演算は、主として、操舵角(及び操舵速度、並びにこれらの変化)に示される操舵状態を推定することにより行なわれる。このため、上記一般的な車両制御の場合と同様、そのステアリングセンサに過度の検出精度を要求とせず、その結果、検出精度を確保するためのコスト増を回避することができるという利点がある。
しかしながら、このような操舵状態の推定による制御目標値を用いた代替アシスト制御では、操舵系に付与したアシスト力が制御にフィードバックされないため、当該アシスト力に過不足が生ずる可能性がある。そして、特に、アシスト力が過剰である場合には、転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアの発生によって運転者に不安を与えてしまうおそれがあり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、操舵角に基づくパワーアシスト制御の実行時においても適切且つ安定的にアシスト力を付与することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングに生じた操舵角を検出するステアリングセンサと、検出される前記操舵角に基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、前記モータの回転角速度に応じて前記アシスト力を低減する補償成分を演算するとともに、前記操舵角の変化に対するアシスト力の変化の割合であるアシスト勾配に基づいて前記補償成分を低減すること、を要旨とする。
即ち、駆動源であるモータの回転角速度が速いほど、転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアが発生しやすい傾向がある。従って、上記構成によれば、その回転角速度が速くセルフステアが発生しやすい状況にある場合ほど、その操舵系に付与するアシスト力を低減して、過剰なアシスト力の発生を抑えることができる。その結果、セルフステアの発生を未然に防いで、安定的にアシスト力を付与することができる。
ところが、このような回転角速度に応じたアシスト力の低減により、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力が不足し、これに伴う追従性の低下によって、その操舵フィーリングが悪化するおそれがある。しかしながら、セルフステアの発生は、モータの回転角速度のみならず、操舵角の変化に対するアシスト力の変化の割合であるアシスト勾配にも大きく依存する。即ち、アシスト勾配が小さい場合には、そのアシスト力変化も小さいことから、セルフステアを引き起こす過剰なアシスト力が発生し難い。従って、上記構成によれば、回転角速度に応じたアシスト力の低減によりセルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、所定の閾値よりも前記アシスト勾配の絶対値が小さな領域において前記補償成分を低減すること、を要旨とする。
即ち、アシスト勾配(の絶対値が)が十分に小さな領域では、セルフステアを引き起こす過剰なアシスト力が発生し難い。従って、上記構成によれば、より効果的に、セルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
特に、ステアリング中立付近のような操舵角(の絶対値)が小さな領域では、元々、その操舵角に基づくパワーアシスト制御により付与されるアシスト力が小さい。このため、モータの回転角速度に基づくアシスト力の低減により、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力が不足しやすい傾向がある。しかしながら、こうした操舵角の小さな領域は、そのアシスト勾配も小さい。従って、上記構成によれば、そのステアリング中立付近における十分なアシスト力付与を担保して、その操舵フィーリングを大きく改善することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、車速に応じて前記補償成分を低減すること、を要旨とする。
即ち、車速が速いほど、そのセルフステアの発生が与える影響(運転者に与える不安感の大きさ、或いは修正舵の必要性等)は大きい。そして、車速が遅い場合ほど、そのアシスト要求は高くなる。従って、上記構成によれば、セルステアの発生を抑えつつ、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力を確保することができる。
請求項4に記載の発明は、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段とを備え、前記操舵力補助装置は、前記トーションバーよりも転舵輪側において前記アシスト力を付与するものであって、前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段を備え、前記制御手段は、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御し、前記トルクセンサの異常が検出された場合において、前記トーションバーよりもステアリング側において検出される操舵角の変化に対して前記第2の舵角の変化が先行していない場合にのみ、前記操舵角に基づく代替アシスト制御を実行すること、を要旨とする。
上記構成によれば、トルクセンサ異常時の代替的なアシスト制御時においても適切且つ安定的なアシスト力付与を継続することができる。
本発明によれば、操舵角に基づくパワーアシスト制御の実行時においても適切且つ安定的にアシスト力を付与することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 操舵角に基づく代替アシスト制御量演算の概要を示す説明図。 アシスト勾配の説明図。 (a)(b)舵角差分と抑制ゲインとが関連付けられたマップの概略構成図。 モータに回転角速度に基づくダンピング制御量演算の概要を示す説明図。 アシスト勾配ゲイン演算の概要を示す説明図。 車速ゲイン演算の概要を示す説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。そして、EPSアクチュエータ10は、モータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14、車速センサ15及び第1舵角検出手段としてのステアリングセンサ(操舵角センサ)16が接続されている。そして、ECU11は、これら各センサの出力信号に基づいて、操舵トルクτ、車速V及び操舵角θsを検出する。
詳述すると、本実施形態では、コラムシャフト3aの途中、詳しくは、上記EPSアクチュエータ10を構成する減速機構13よりもステアリング2側にトーションバー17が設けられている。そして、本実施形態のトルクセンサ14は、このトーションバー17の捩れに基づいて、ステアリングシャフト3を介して伝達される操舵トルクτを検出可能なセンサ信号Sa,Sbを出力するセンサ素子14a,14bを備えて構成されている。
尚、このようなトルクセンサは、例えば、特開2003−149062号公報に示されるように、トーションバー17の捩れに基づき磁束変化を生ずるセンサコア(図示略)の外周に、二つの磁気検出素子(本実施形態ではホールIC)を上記各センサ素子14a,14bとして配置することにより形成することが可能である。
即ち、回転軸であるステアリングシャフト3に対するトルク入力によりトーションバー17が捻れることで、その各センサ素子14a,14bを通過する磁束が変化する。そして、本実施形態のトルクセンサ14は、その磁束変化に伴い変動する各センサ素子14a,14bの出力電圧を、それぞれセンサ信号Sa,Sbとして、ECU11に出力する構成となっている。
また、本実施形態のステアリングセンサ16は、トルクセンサ14よりもステアリング2側においてコラムシャフト3aに固定された回転子18と、該回転子18の回転に伴う磁束変化を検出するセンサ素子(ホールIC)19とを備えた磁気式の回転角センサにより構成されている。
そして、ECU11は、これら検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、当該目標アシスト力をEPSアクチュエータ10に発生させるべく、その駆動源であるモータ12への駆動電力の供給を通じて、該EPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えて構成されている。
本実施形態では、ECU11には、モータ12に通電される実電流値Iを検出するための電流センサ23、及びモータ12の回転角θmを検出するための回転角センサ24(図1参照)が接続されている。そして、マイコン21は、上記各車両状態量、並びにこれら電流センサ23及び回転角センサ24の出力信号に基づき検出されたモータ12の実電流値I及び回転角θmに基づいて、駆動回路22に出力するモータ制御信号を生成する。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン21は、モータ12に対する電力供給の目標値である電流指令値I*を演算する電流指令値演算部25と、電流指令値演算部25により算出された電流指令値I*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部26とを備えている。
電流指令値演算部25には、上記アシスト力目標値の基礎成分としての基本アシスト制御量Ias*を演算する基本アシスト制御部27が設けられており、本実施形態では、この基本アシスト制御部27には、車速V及び操舵トルクτが入力されるようになっている。
ここで、本実施形態では、トルクセンサ14が出力するセンサ信号Sa,Sbは、マイコン21に設けられた操舵トルク検出部29に入力されるようになっており、基本アシスト制御部27には、同操舵トルク検出部29において各センサ信号Sa,Sbに基づき検出される操舵トルクτが入力されるようになっている。そして、基本アシスト制御部27は、当該操舵トルクτの絶対値が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きなアシスト力を付与すべき旨の基本アシスト制御量Ias*を演算する構成となっている。
また、本実施形態では、上記操舵トルク検出部29には、トルクセンサ14の出力するセンサ信号Sa,Sbに基づき同トルクセンサ14の異常を検出する異常検出手段としての機能が備えられており、同操舵トルク検出部29は、その検出結果を示す異常検出信号Strを電流指令値演算部25に出力する。そして、電流指令値演算部25は、その入力される異常検出信号Strが正常である旨を示すものである場合、即ちトルクセンサ14が正常に作動している通常時には、この基本アシスト制御量Ias*に基づく値を上記電流指令値I*として、モータ制御信号出力部26に出力する構成となっている。
一方、モータ制御信号出力部26には、この電流指令値演算部25が出力する電流指令値I*とともに、電流センサ23により検出された実電流値I、及び回転角センサ24により検出されたモータ12の回転角θmが入力される。そして、モータ制御信号出力部26は、この電流指令値I*に実電流値Iを追従させるべくフィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を演算する。
具体的には、本実施形態では、モータ12には、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが用いられている。そして、モータ制御信号出力部26は、実電流値Iとして検出されたモータ12の相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q座標系のd,q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記電流フィードバック制御を行う。
即ち、電流指令値I*は、q軸電流指令値としてモータ制御信号出力部26に入力され、モータ制御信号出力部26は、回転角センサ24により検出された回転角θmに基づいて相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q変換する。また、モータ制御信号出力部26は、そのd,q軸電流値及びq軸電流指令値に基づいてd,q軸電圧指令値を演算する。そして、そのd,q軸電圧指令値をd/q逆変換することにより相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を演算し、当該相電圧指令値に基づいてモータ制御信号を生成する。
このようにして生成されたモータ制御信号は、マイコン21から駆動回路22へと出力され、同駆動回路22により当該モータ制御信号に基づく三相の駆動電力がモータ12へと供給される。そして、その操舵トルクτに基づくアシスト力目標値としての電流指令値I*に相当するモータトルクが発生することにより、当該アシスト力目標値に対応するアシスト力が操舵系に付与される構成となっている。
また、本実施形態では、上記電流指令値演算部25には、ステアリングセンサ16により検出される操舵角θsに基づいて代替アシスト制御量Isb*を演算する代替アシスト制御部30が設けられている。そして、本実施形態の電流指令値演算部25は、トルクセンサ14に何らかの異常が発生した場合には、この代替アシスト制御部30が演算する代替アシスト制御量Isb*を、その代替アシスト制御における目標アシスト力の基礎成分として、モータ制御信号出力部26に出力する電流指令値I*を生成する構成になっている。
詳述すると、本実施形態の代替アシスト制御部30には、操舵角θsとともに、車速Vが入力されるようになっている。そして、代替アシスト制御部30は、これらの各状態量に基づいて、その代替アシスト制御量Isb*の演算を実行する。
具体的には、図3に示すように、本実施形態では、代替アシスト制御部30は、操舵角θsの絶対値が大きいほど、また車速Vが遅いほど、より大きなアシスト力を付与すべき旨の代替アシスト制御量Isb*を演算する。また、図4に示すように、その操舵角θsの変化に対する代替アシスト制御量Isb*の変化の割合をアシスト勾配αとすると(α=dIsb*/dθs、動作点Pにおける微分項)、上記操舵角θsと代替アシスト制御量Isb*の関係は、操舵角θsの絶対値が大きいほど、そのアシスト勾配α(の絶対値)が大きくなるように設計されている。そして、本実施形態では、上記車速Vと代替アシスト制御量Isb*の関係についてもまた、車速Vが遅いほど、そのアシスト勾配α(の絶対値)が大きくなるように設計されている。
また、本実施形態の電流指令値演算部25には、切替制御部31が設けられており、代替アシスト制御部30において演算された代替アシスト制御量Isb*は、上記基本アシスト制御部27において演算された基本アシスト制御量Ias*及び上記操舵トルク検出部29の出力する異常検出信号Strとともに、この切替制御部31に入力される。そして、その入力される異常検出信号Strがトルクセンサ14の異常を示すものである場合には、同切替制御部31が、上記基本アシスト制御量Ias*に代えて、代替アシスト制御量Isb*(Isb**)を出力することにより、その操舵角θsに基づく代替アシスト制御が実行される構成となっている。
(セルフステア抑制制御)
次に、本実施形態におけるセルフステア抑制制御の態様について説明する。
上述のように、操舵角θsに基づく代替アシスト制御は、基本的に当該操舵角θsを介した操舵状態の推定により、その操舵角θsの発生方向に対してアシスト力を付与するものである。このため、その操舵系に付与したアシスト力が当該代替アシスト制御にフィードバックされず、結果として、そのアシスト力に過不足が生ずる可能性がある。
そこで、本実施形態の電流指令値演算部25には、そのアシスト力の過剰が引き起こす問題、即ち転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアの発生を抑制すべく、セルフステア抑制制御部32が設けられている。
詳述すると、本実施形態のマイコン21には、モータ12の回転角θmを、ステアリングシャフト3におけるトーションバー17よりも転舵輪7側の第2の舵角に換算した換算舵角θcnvを演算する換算舵角演算部33が設けられている。即ち、本実施形態では、この換算舵角演算部33及びモータ12に設けられた回転角センサ24により第2舵角検出手段が構成されている。そして、セルフステア抑制制御部32には、この換算舵角演算部33により演算される換算舵角θcnvと、トーションバー17よりもステアリング2側の第1の舵角、即ち上記ステアリングセンサ16により検出される操舵角θsとに基づいて、上記のようなセルフステアが発生しているか否かを判定するセルフステア判定部34が設けられている。
即ち、セルフステアは、アシスト力の過剰によって、転舵がステアリング操作に先行する現象であり、当該セルフステアの発生時には、ステアリングシャフト3は、そのトーションバー17の転舵輪7側が、そのステアリング2側に先立って操舵方向に捩れることになる。従って、第1の舵角としての操舵角θsの変化と第2の回転角である換算舵角θcnvの変化との比較において、当該換算舵角θcnvの変化がトーションバー17を挟んでステアリング2側の回転角である操舵角θsの変化に先行する場合には、セルフステアが発生していると判定することが可能である。
本実施形態のセルフステア判定部34は、上記のようなセルフステア判定の結果に基づいて、操舵系に付与するアシスト力を低減するための抑制ゲインKslfを演算する。そして、セルフステア抑制制御部32は、このセルフステア判定部34が演算する抑制ゲインKslfを乗算器35に出力し、上記代替アシスト制御部30の出力する代替アシスト制御量Isb*に乗ずることにより、そのセルフステア抑制制御を実行する構成となっている。
詳述すると、本実施形態のセルフステア判定部34は、前回の演算周期において取得した操舵角θsの値を保持することにより、その前回値からの変化に基づいて、そのステアリング操作の状態を判定、即ち当該操舵角θsの絶対値が増加する方向の所謂「切り込み」であるか、又はその絶対値が減少する方向の所謂「切り戻し」であるかを判定する(操舵状態判定)。また、セルフステア判定部34は、図5(a)(b)に示されるような、操舵角θsと換算舵角θcnvとの差分値(θs−θs_b、舵角差分)と上記抑制ゲインKslfとが関連付けられたマップ34a,34bを備えている。そして、本実施形態のセルフステア判定部34は、上記操舵状態判定の結果、及びその操舵角θsの発生方向(操舵方向)に応じて、これら各マップ34a,34bを用いたマップ演算の実行により、そのセルフステア判定抑制及び抑制ゲインKslfの演算を同時に処理する構成となっている。
さらに詳述すると、図5(a)に示すマップ34aは、操舵方向が「右」である場合(右切り、操舵角θsの符号は「+」)の「切り込み時」に対応して設計され、図5(b)に示すマップ34bは、その操舵方向が「左」である場合(左切り、操舵角θsの符号は「−」)の「切り込み時」に対応して設計されている。そして、セルフステア抑制制御部32は、その操舵角θsの発生方向に応じて、これらの各マップ34a,34bを用いたマップ演算を行なうことにより、その抑制ゲインKslfを演算する。
即ち、セルフステアの発生を示す換算舵角θcnvの変化が操舵角θsの変化に「先行」する状態としては、例えば、「右切り込み時」、その操舵角θs及び換算舵角θcnvの変化方向がともに「右」である場合において、操舵角θsよりも換算舵角θcnvの方が「右」側にある場合がこれに該当する。そして、「右切り込み時」における操舵角θs及び換算舵角θcnvの符号はともに「+」であることから、上記のようなセルフステアが発生している場合、その舵角差分の符号は「−」となる。
図5(a)に示すように、上記「右切り込み時」用のマップ34aは、このような状況に対応して、その舵角差分の符号が「−」である場合(θs−θcnv<0)には、抑制ゲインKslfが「0」となるように設計されている。そして、その符号が「+」又はその値が「0」である場合(θs−θcnv≧0)には、抑制ゲインKslfが「1」となるように設計されている。
同様に、「左切り込み時」には、その操舵角θs及び換算舵角θcnvの変化方向がともに「左」、且つ操舵角θsよりも換算舵角θcnvの方が「左」側にある場合が、セルフステアの発生時であり、「左切り込み時」に対応する符号は「−」であることから、この場合における舵角差分の符号は「+」となる。そして、図5(b)に示される「左切り込み時」用のマップ34bは、このような状況に対応して、その舵角差分の符号が「+」である場合(θs−θcnv>0)には、抑制ゲインKslfが「0」となるように、また、その符号が「−」又はその値が「0」である場合(θs−θcnv≦0)には、抑制ゲインKslfが「1」となるように設計されている。
このように、セルフステア判定部34は、そのセルフステア判定の結果が、同セルフステアの発生を示すものである場合には、抑制ゲインKslfとして「0」を演算し、セルフステアの発生を否定するものである場合には、抑制ゲインKslfとして「1」を演算する。即ち、本実施形態のセルフステア抑制制御部32は、セルフステアの発生時には、その抑制ゲインKslfの出力により上記代替アシスト制御量Isb*を「0」とすることで、操舵系に対するアシスト力の付与を停止させる。尚、本実施形態では、上記操舵状態判定において「切り戻し」であると判定された場合にも、その抑制ゲインKslfとして「0」が演算されるようになっている、そして、本実施形態では、このアシスト力付与の停止により過剰アシストを解消することで、そのセルフステアの抑制を図る構成となっている。
また、図2に示すように、本実施形態のセルフステア抑制制御部32は、上記抑制ゲインKslfとして「1」を出力する非セルフステア発生時において、その操舵系に付与するアシスト力を低減するようなセルフステア抑制制御量Islf*を出力する。
本実施形態では、このセルフステア抑制制御量Islf*は、上記代替アシスト制御部30の出力する代替アシスト制御量Isb*とともに加算器36に入力される。そして、そのセルフステア抑制制御量Islf*が重畳された後の代替アシスト制御量Isb**を上記切替制御部31に入力し、セルフステアの発生していない段階から予め操舵系に付与するアシスト力を低減することにより、セルフステアの発生を未然に防ぐ構成となっている。
詳述すると、本実施形態のセルフステア抑制制御部32には、ダンピング制御量演算部37が設けられており、ダンピング制御量演算部37は、モータ12の回転角速度ωmに基づいて、上記代替アシスト制御部30が操舵角θsに基づき演算する代替アシスト制御量Isb*を打ち消す方向(逆符号)のダンピング制御量Idp*を演算する。
具体的には、本実施形態のダンピング制御量演算部37は、図6に示すように、回転角速度ωmの上昇に従い負の傾きを有して線形的にその絶対値が増加するダンピング制御量Idp*を演算する。尚、本実施形態では、回転角速度ωmは、上記回転角センサ24が検出するモータ12の回転角θmを微分することにより演算される。そして、セルフステア抑制制御部32は、このダンピング制御量Idp*を基礎として、上記操舵系に付与するアシスト力を低減する補償成分、即ち上記セルフステア抑制制御量Islf*を演算する。
さらに詳述すると、図2に示すように、本実施形態のセルフステア抑制制御部32には、アシスト勾配ゲイン演算部38が設けられており、同アシスト勾配ゲイン演算部38は、上記代替アシスト制御量Isb*の演算時におけるアシスト勾配α(図4参照)に基づき上記ダンピング制御量Idp*を低減するアシスト勾配ゲインKαを演算する(0≦Kα≦1)。
具体的には、本実施形態のアシスト勾配ゲイン演算部38は、図7に示すように、アシスト勾配αの絶対値が所定の閾値α0よりも小さな領域(同図中、|α|<α0)において、そのアシスト勾配αの絶対値が小さいほど、より小さな値を有するアシスト勾配ゲインKαを演算する。即ち、アシスト勾配αが十分に小さな領域では、セルフステアを引き起こす過剰なアシスト力が発生し難い。そして、本実施形態では、その「過剰なアシスト力が発生し難いアシスト勾配αの小さな領域」を実験やシミュレーション等により特定することにより、上記所定の閾値α0が決定されている。
また、セルフステア抑制制御部32には、車速Vに応じてダンピング制御量Idp*を低減する車速ゲインKvを演算する車速ゲイン演算部39が設けられている(0≦Kv≦1)。そして、車速ゲイン演算部39は、図8に示すように、その車速Vが遅いほど、より小さな値を有する車速ゲインKvを演算する。
本実施形態では、これらアシスト勾配ゲイン演算部38において演算されるアシスト勾配ゲインKα、及び車速ゲイン演算部39において演算される車速ゲインKvは、ダンピング制御量Idp*とともに乗算器40に入力される。そして、本実施形態のセルフステア抑制制御部32は、同乗算器40において、これらダンピング制御量Idp*、アシスト勾配ゲインKα及び車速ゲインKvを乗じた値に基づいて、上記セルフステア抑制制御量Islf*を演算する。
尚、本実施形態では、乗算器40には、これらダンピング制御量Idp*、アシスト勾配ゲインKα及び車速ゲインKvに加え、セルフステア判定部34の出力する上記抑制ゲインKslfが入力されるようになっている。そして、セルフステア発生時には、この抑制ゲインKslfの乗算により、そのセルフステア抑制制御量Islf*を「0」とする構成となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)セルフステア抑制制御部32は、ダンピング制御量演算部37を備え、同ダンピング制御量演算部37は、回転角速度ωmに基づいて、その代替アシスト制御の基礎成分として操舵角θsに基づき演算される代替アシスト制御量Isb*を打ち消す方向(逆符号)のダンピング制御量Idp*を演算する。そして、セルフステア抑制制御部32は、そのダンピング制御量Idp*を基礎とするセルフステア抑制制御量Islf*を演算し、代替アシスト制御量Isb*に重畳する。
即ち、駆動源であるモータ12の回転角速度ωmが速いほど、セルフステアが発生しやすい傾向がある。従って、上記構成によれば、その回転角速度ωmが速く、セルフステアが発生しやすい状況にある場合ほど、その操舵系に付与するアシスト力を低減して、過剰なアシスト力の発生を抑えることができる。その結果、セルフステアの発生を未然に防いで、安定的にアシスト力を付与することができる。
(2)セルフステア抑制制御部32は、アシスト勾配ゲイン演算部38を備え、同アシスト勾配ゲイン演算部38は、アシスト勾配αに基づきダンピング制御量Idp*を低減するアシスト勾配ゲインKαを演算する(0≦Kα≦1)。
モータ12の回転角速度ωmに応じたアシスト力の低減により、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力が不足し、これに伴う追従性の低下によって、その操舵フィーリングが悪化するおそれがある。しかしながら、セルフステアの発生は、モータ12の回転角速度ωmのみならず、上記アシスト勾配αにも大きく依存する。即ち、アシスト勾配αが小さい場合には、そのアシスト力の変化も小さいため、セルフステアを引き起こす過剰なアシスト力が発生し難い。従って、上記構成によれば、回転角速度に応じたアシスト力の低減によりセルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
(3)アシスト勾配ゲイン演算部38は、アシスト勾配αの絶対値が小さいほど、より小さな値、即ちより大きくダンピング制御量Idp*を低減するアシスト勾配ゲインKαを演算する。これにより、より効果的に、その回転角速度に応じたアシスト力の低減によりセルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
(4)アシスト勾配ゲイン演算部38は、所定の閾値α0よりもアシスト勾配αの絶対値が小さな領域において、ダンピング制御量Idp*を低減するアシスト勾配ゲインKαを演算する。
即ち、アシスト勾配αが十分に小さな領域では、セルフステアを引き起こす過剰なアシスト力が発生し難い。従って、上記構成によれば、より効果的に、セルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
特に、ステアリング中立(θs=0)付近のような操舵角θsの小さな領域では、元々、その操舵角θsに基づく代替アシスト制御により付与されるアシスト力が小さい。このため、モータ12の回転角速度ωmに基づくアシスト力の低減により、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力が不足しやすい傾向がある。しかしながら、操舵角θsの小さな領域は、そのアシスト勾配αも小さい。従って、上記構成によれば、そのステアリング中立付近における十分なアシスト力付与を担保して、操舵フィーリングを大きく改善することができるようになる。
(5)セルフステア抑制制御部32は、車速ゲイン演算部39を備え、同車速ゲイン演算部39は、車速Vに応じてダンピング制御量Idp*を低減する車速ゲインKvを演算する(0≦Kv≦1)。
即ち、車速Vが速いほど、そのセルフステアの発生が与える影響(運転者に与える不安感の大きさ、或いは修正舵の必要性等)は大きい。そして、車速Vが遅い場合ほど、そのアシスト要求は高くなる。従って、上記構成によれば、セルステアの発生を抑えつつ、そのステアリング操作を補助するために必要なアシスト力を確保することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明を、トルクセンサ異常後の代替アシスト制御に具体化したが、通常時から操舵角θsに基づくアシスト力を操舵系に付与する構成に適用してもよい。
・上記実施形態では、ダンピング制御量演算部37は、回転角速度ωmの上昇に従い負の傾きを有して線形的にその絶対値が増加するダンピング制御量Idp*を演算することとした(図6参照)。しかし、これに限らず、ダンピング制御量Idp*は、その操舵系に付与するアシスト力を低減するものであれば、必ずしも回転角速度ωmに比例して変化するものでなくともよい。
・上記実施形態では、モータ12の回転角速度ωmは、上記回転角センサ24が検出するモータ12の回転角θmを微分することにより演算されることとした。しかし、これに限らず、回転角速度ωmは、検出されるモータ12の実電流値Iを用いて所定の電圧方程式を解くことにより得られる推定値を用いてもよい。また、トルクセンサを構成する回転角センサによりステアリングシャフトの回転角(第2の舵角)を検出可能な場合には、その第2の舵角に基づく推定値を用いてもよい。更に、操舵速度等、モータ12の回転角速度ωmと略同様の傾向を有して変化するその他の状態量を用いてもよい。このように推定値や代理変数を用いることで、回転角センサを有しないブラシ付直流モータを駆動源とするものについても本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、アシスト勾配ゲイン演算部38は、アシスト勾配αの絶対値が所定の閾値α0よりも小さな領域(図7参照、|α|<α0)において、そのアシスト勾配αの絶対値が小さいほど、より小さな値を有するアシスト勾配ゲインKαを演算することとした。しかし、これに限らず、そのアシスト勾配α(の絶対値)に応じて線形的に増加(図8参照、車速ゲインKvの場合と同様)するように設定してもよい。また、所定の閾値α0よりも小さな領域において、より大きくダンピング制御量Idp*を低減する一定の値をとるように設定してもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、アシスト勾配の絶対値が小さいほど、より大きく前記補償成分を低減すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。これにより、より効果的に、その回転角速度に応じたアシスト力の低減によりセルステアの発生を抑えつつ、そのアシスト力の低減による追従性の低下を回避することができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、3a…コラムシャフト、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、14…トルクセンサ、14a,14b…センサ素子、15…車速センサ、16…ステアリングセンサ、17…トーションバー、21…マイコン、22…駆動回路、24…回転角センサ、25…電流指令値演算部、26…モータ制御信号出力部、27…基本アシスト制御部、29…操舵トルク検出部、30…代替アシスト制御部、31…切替制御部、32…セルフステア抑制制御部、33…換算舵角演算部、34…セルフステア判定部、34a,34b…マップ、35,40…乗算器、36…加算器、37…ダンピング制御量演算部、38…アシスト勾配ゲイン演算部、39…車速ゲイン演算部、I*…電流指令値、Ias*…基本アシスト制御量、Isb*,Isb**…代替アシスト制御量、τ…操舵トルク、Sa,Sb…センサ信号、Str…異常検出信号、Kslf…抑制ゲイン、θs…操舵角、θm…回転角、ωm…回転角速度、θcnv…換算舵角、Islf*…セルフステア抑制ゲイン、Idp*…ダンピング制御量、α…アシスト勾配、α0…閾値、Kα…アシスト勾配ゲイン、V…車速、Kv…車速ゲイン。

Claims (4)

  1. モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングに生じた操舵角を検出するステアリングセンサと、検出される前記操舵角に基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記モータの回転角速度に応じて前記アシスト力を低減する補償成分を演算するとともに、前記操舵角の変化に対するアシスト力の変化の割合であるアシスト勾配に基づいて前記補償成分を低減すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、所定の閾値よりも前記アシスト勾配の絶対値が小さな領域において前記補償成分を低減すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、車速に応じて前記補償成分を低減すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段とを備え、前記操舵力補助装置は、前記トーションバーよりも転舵輪側において前記アシスト力を付与するものであって、
    前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段を備え、
    前記制御手段は、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御し、前記トルクセンサの異常が検出された場合において、前記トーションバーよりもステアリング側において検出される操舵角の変化に対して前記第2の舵角の変化が先行していない場合にのみ、前記操舵角に基づく代替アシスト制御を実行すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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