JP2011079254A - ハニカム成形体の搬送用受台、それを用いた搬送装置及び搬送方法 - Google Patents

ハニカム成形体の搬送用受台、それを用いた搬送装置及び搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟な粘土質のハニカム成形体を、変形させることなく支持し、搬送路の上を搬送することが可能な、ハニカム成形体の搬送用受台、搬送装置及び搬送方法を提供する。
【解決手段】搬送路に平行に当接するよう形成された底面6と、ハニカム成形体4の外周5の形状に合致するよう形成された支持面7とを有し、支持面7は、ショアD硬度Hsが40≦Hs≦70の多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなり、その輪郭度公差Cが、支持するハニカム成形体4の外周5の形状を基にした設計値を基準とした際に、C≦300μmとなり、その搬送方向両端部における底面6に最も近い2点を結んだ線の真直度公差Saが、底面6を基にした設計値を基準とした際に、Sa≦200μmとなるよう形成された搬送用受台1。
【選択図】図2

Description

本発明は、押出成形されたセラミック製のハニカム成形体を支持して搬送するための搬送用受台に関する。より詳しくは、粘土状のハニカム成形体を変形させることなく搬送可能な搬送用受台、並びに、その搬送用受台を用いた搬送装置及び搬送方法に関する。
従来、ハニカム成形体の成形方法の一例として、押出成形法が知られている。この方法においては、押出方向を水平方向に設定した押出成形機の押出出口に所望の形状の金型を取り付け、押出成形機に投入されたセラミック材料を、連続的に金型から押し出し、柱状のハニカム成形体を成形する。押し出された柱状のハニカム成形体は、搬送用の受台にて保持されながら搬送路の上を運ばれ、切断、乾燥、焼成等の各工程へと供された後、最終形体としてのハニカム構造体となる。
ここで、押出成形直後のハニカム成形体は、粘土質であるため、非常に柔軟で変形しやすい。良質な最終成形体を得るには、押出成形直後のハニカム成形体を、変形させないように支持し、各工程へと搬送する必要がある。特に、筒状のハニカム成形体を直接支持する受台は、通常、筒状のハニカム成形体の外周形状に対応するよう上部が凹形状を呈しているものであるが、支持する成形体の変形を最小限に抑えるため高い形状精度が必要とされることから、受台に用いられる素材の加工性の高さ及び正確さを確保することは、従来から重要な条件の一つであった。例えば、搬送用受台の凹部が、ハニカム成形体の外周サイズよりも小さく形成されてしまった場合には、成形体を受台に載置する際に、成形体に潰れや変形が生じてしまう。また、反対に、搬送用受台の凹部が、ハニカム成形体の外周サイズよりも大きく形成され、載置された成形体の外周と、受台の凹部との間にギャップができてしまった場合には、成形体外周と凹部内面との接触圧の偏りや、搬送時の成形体の動き等によって、ハニカム成形体に変形が生じ、良好な最終製品が得られなくなる。即ち、不良発生率を低減させるためには、搬送用受台の有する凹形状が、支持するハニカム成形体の外周形状に極めて正確に対応している必要があり、受台の素材としては、そのような精密な凹形状の加工を実現するものを採用しなくてはならない。
また、押出直後のハニカム成形体は水分を多く含むことから、受台に用いられる素材としては、従来から、離型性や吸湿性等の諸条件をも満たしていることが求められていた。例えば、高湿度の粘土質であるハニカム成形体が、搬送用受台に張り付いてしまうと、受台からの離れが悪くなり、成形体の変形や潰れにつながることがある。また、同一のハニカム成形体の中でも、受台と密着している部分からは水分が蒸散しにくいが、受台と密着せずに空気に触れている部分からは、水分が蒸散し易くなるため、成形体内部の水分含有量に不均一が生じ、最終製品に亀裂が生じてしまうことがある。即ち、成形体においては、受台と接している部分であっても最低限の蒸散性を確保する必要がある。このように、受台の素材としては、ハニカム成形体と受台とが密着しないよう適切な条件の素材を採用しなくてはならない。
上記のように、ハニカム成形体の搬送用受台において、所望の性状を有する素材を選択することは、従来から大きな課題とされていた。例えば特許文献1には、ハニカム成形体の搬送用受台として、アルミニウム製の基台の上に発泡スチロール製の支持部を設け、支持部を緩衝材で覆ったものが開示されている。また、特許文献2には、高強度のベースプレートの上に、発泡体を設けたものが開示されており、特許文献3には、容易に変形し得る低反発素材からなる搬送用受台が開示されている。
特開2002−046856号公報 特開2002−103325号公報 特開2004−142160号公報
しかしながら、特許文献1に開示の搬送用受台においては、発泡スチロールという素材の特性上、加工精度に限界があり、凹状加工の際に、各受台間にて形状精度にばらつきが生じ、個体差が発生してしまうという問題があった。また、緩衝材と支持部とを接着させる接着剤の厚みのばらつきも、各受台間における凹形状に個体差を生じさせる原因となっていた。また、特許文献2及び3に開示の搬送用受台において採用されている素材は、いずれもクッション性を有する、比較的低密度低硬度の発泡性のものであり、特許文献1の場合と同様、高いレベルでの加工精度を実現することが困難であった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、柔軟な粘土質のハニカム成形体を、変形させることなく保持、搬送することが可能な、ハニカム成形体の搬送用受台、並びにその搬送用受台を用いた搬送装置及び搬送方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、従来用いられていた低反発性を有する発泡素材ではなく、一定の硬度を有する多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材を用いることによって、精密な凹形状を有し、離型性及び吸湿性等にも優れ、搬送工程における不良発生率の極めて低い、ハニカム成形体の搬送用受台を簡易且つ安価に製造可能であることに想到した。即ち、本発明によれば、以下のハニカム成形体の搬送用受台、搬送装置、及び搬送方法が提供される。
[1] 金型から押出された粘土質のハニカム成形体を支持し、搬送路の上を次工程へと搬送するための搬送用受台であって、前記搬送路に平行に当接するよう形成された底面と、前記ハニカム成形体の外周の一部の形状に合致するよう形成された前記ハニカム成形体を支持する支持面とを有し、少なくとも前記支持面は、ショアD硬度Hsが、40≦Hs≦70の範囲である多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなるハニカム成形体の搬送用受台。
[2] 前記支持面は、その輪郭度公差Cが、支持する前記ハニカム成形体の前記外周の一部の形状を基にした設計値を基準とした際に、前記ハニカム成形体の径方向の外側に向かってC≦300μmの範囲となるよう形成され、その搬送方向両端部における前記底面に最も近い2点を結んだ線の真直度公差Saが、前記底面を基にした設計値を基準とした際に、Sa≦200μmの範囲となるよう形成された前記[1]に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
[3] 少なくとも前記支持面は、気孔率Poが、10%≦Po≦75%の範囲である前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなる前記[1]又は[2]に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
[4] 少なくとも前記支持面は、見かけ比重Dが、300kg/m≦D≦1000kg/mの範囲である前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなる前記[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカム成形体の搬送用受台。
[5] 前記支持面は、その算術平均高さRaが、10μm≦Ra≦30μmの範囲となるよう形成された前記[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム成形体の搬送用受台。
[6] 前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材は、ケミカルウッドである前記[1]〜[5]のいずれかに記載のハニカム成形体の搬送用受台。
[7] 前記[1]〜[6]のいずれかに記載のハニカム成形体の搬送用受台を用いた搬送装置であって、前記ハニカム成形体を支持した前記搬送用受台を載置、運搬する搬送路と、成形体搬送後の空の前記搬送用受台を回収する受台回収部と、回収した前記搬送用受台を再び前記搬送路へと供給する受台供給部とを含み、前記搬送路は、前記搬送路の受台載置面の幅方向の中心を通り搬送方向に伸びる線の真直度公差Sbが、前記金型の開口部の中心を通り水平方向に伸びる線に平行に設定された設計値を基準とした際に、Sb≦500μmの範囲となるよう位置決めされるハニカム成形体の搬送装置。
[8] 前記[7]に記載のハニカム成形体の搬送装置を用いた搬送方法であって、圧縮ひずみ2%時の圧縮応力が20〜30kPaのセラミック材料を、出口に前記金型を備えた押出成形機より連続的に押し出し、柱状の前記ハニカム成形体を得るハニカム成形体押出工程と、押し出された前記ハニカム成形体を、前記受台供給部によって供給された空の前記搬送用受台にて支持する受台支持工程と、前記搬送用受台に保持された前記ハニカム成形体を、前記ハニカム成形体の押出速度と略同一速度にて次工程へと搬送する搬送工程とを含むハニカム成形体の搬送方法。
本発明のハニカム成形体の搬送用受台、搬送装置及び搬送方法によれば、柔軟な粘土質のハニカム成形体を、変形させることなく支持、搬送することが可能であり、搬送工程における不良発生率を大幅に低減させることができる。
押出成形されたハニカム成形体が本発明の搬送用受台に受け渡される様子を示す模式的説明図である。 本発明のハニカム成形体の搬送用受台の一実施形態を示す模式的斜視図である。 図2に示す搬送用受台の一実施形態にハニカム成形体が保持された状態をA方向から見た模式的正面図である。 本発明のハニカム成形体の搬送装置において、搬送用受台が供給される様子を示す模式的説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、押出成形されたハニカム成形体が本発明の搬送用受台へと受け渡される様子を示す模式的説明図である。通常、ハニカムの押出成形法においては、図1に示す様に、押出成形機2に取り付けられた金型3より、金型3の形状に応じた柱状のハニカム成形体4が連続的に押し出され、受台供給部10によって押出方向前方に位置する搬送路8上に供給される搬送用受台1へと受け渡される、この時、搬送用受台1は、搬送路8の上面に当接した状態で載置されており、搬送路8は、ハニカム成形体4の押出速度と連動して、搬送用受台1を搬送方向へと進めるよう設計されていることが好ましい。
図2は、本発明のハニカム成形体の搬送用受台の一実施形態を示す模式的斜視図であり、図3は、図2に示す搬送用受台の一実施形態にハニカム成形体が保持された状態をA方向から見た模式的正面図である。本発明の搬送用受台1は、金型3から押出された粘土質のハニカム成形体4を支持し、搬送路の上を次工程へと搬送するための搬送用受台であって、図2及び図3に示す様に、搬送路に平行に当接するよう形成された底面6と、ハニカム成形体4の外周5の一部の形状に合致するよう形成されたハニカム成形体4を支持する支持面7とを有する。ここで、ハニカム成形体4の外周5とは、筒状のハニカム成形体4の胴回り、即ち、ハニカム成形体4の押出・搬送方向に平行な側面によって形成される部分を指す。搬送用受台1の支持面7は、図3に示す様に、ハニカム成形体4の外周5の下側の湾曲と略同一の輪郭形状となるよう設計、加工され、その形状は、支持するハニカム成形体1の外周形状に応じて適宜決定される。例えば、図3に示すような、押出・搬送方向に垂直な方向における断面が円形状のものの他にも、楕円形状、オーバル形状、レーストラック形状、等様々な断面を有するハニカム成形体1に対応可能である。断面が円形状のハニカム成形体1を支持、搬送する場合には、図3に示す様に、該ハニカム成形体1の下側の略半分が搬送用受台1の凹部に嵌合するよう、設計、加工することが好ましい。
本発明の搬送用受台1において、少なくとも支持面7は、ショアD硬度Hsが、40≦Hs≦70の範囲である多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材から形成されていることが好ましい。この様な硬度範囲の多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材を選択することによって、上述した輪郭度及び真直度を満たし、且つ、受台間に形状精度のばらつきのないものを容易に製造することが可能となる。Hsが40未満の素材を用いると、材質が軟らかく、加工中、刃物の切削反力により切削部位が変形してしまい、所望の高い形状精度を実現することができないため好ましくない。また、Hsが40未満の場合には、ハニカム成形体4の自重により支持面7の表面が変形してしまい、ハニカム成形体4に接触不良が発生してしまうため好ましくない。一方で、Hsが70を超える素材を用いると、材質が硬く、切削加工に時間を要するほか、加工治具の摩耗も促進されることとなり、加工コストの増加につながるため好ましくない。尚、本明細書においてショアD硬度とは、ISO 868に準拠して測定した値を意味する。
本発明のハニカム成形体の搬送用受台において、支持面7は、その輪郭度公差Cが、支持するハニカム成形体4の外周の一部の形状を基にした設計値を基準とした際に、ハニカム成形体4の径方向の外側に向かってC≦300μmの範囲となるよう形成されていることが好ましい。また、支持面7の周方向両端から斜め下30の範囲においては、輪郭度公差Cは、ハニカム成形体4の径方向の外側に向かって100μm≦C≦300μmとすることがより好ましい。このように設計することによって、ハニカム成形体4の外周と支持面7の周方向両端部との接触による不良の発生を低減させることができる。ここで輪郭度公差とは、JIS B 0021によって規定されており、3次元測定機等によって求められる。即ち、輪郭度公差Cが300μm以下であれば、ハニカム成形体4を搬送用受台1に載置した際に、ハニカム成形体4の外周形状と、搬送用受台1の支持面7の凹形状とが精度良く合致するため、ハニカム成形体4に変形等の接触不良が発生し難い。一方で、輪郭度公差Cが300μmより大きいと、ハニカム成形体1に接触不良が発生する確率が高くなり、好ましくない。
また、支持面7は、その搬送方向両端部における前記底面に最も近い2点を結んだ線の真直度公差Saが、底面を基にした設計値を基準とした際に、Sa≦200μmの範囲となるよう形成されていることが好ましい。ここで真直度公差とは、JIS B 0021によって規定されており、3次元測定機などによって求められる。即ち、真直度公差Saが200μm以下であれば、ハニカム成形体4を搬送用受台1に載置した際に、ハニカム成形体4の外周5の一部(下部)と、搬送用受台1の支持面7とが精度良く合致するため、ハニカム成形体4の外周5の下部にリブ変形不良が発生し難い。一方で、真直度公差Saが200μmを超えると、ハニカム成形体1にリブ変形不良が発生する確率が高くなり、好ましくない。
本発明の搬送用受台1において、少なくとも支持面7は、気孔率Poが、10%≦Po≦75%の範囲である前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材から形成されていることが好ましい。本明細書において気孔率とは、JIS R 1655に準拠して測定された値を意味する。Poが10%未満であると、支持面7の吸湿性が低下するため、支持面7と接触している部分と接触していない部分とで、成形体内部の水分含有量に不均一が生じ、最終製品に亀裂が生じてしまうことがあり、好ましくない。また、Poが75%を超えると、受台素材の剛性が不足するため、受台加工中に変形し、形状精度を満足できないため好ましくない。
また、本発明の搬送用受台1において、支持面7は、見かけ比重Dが、300kg/m≦D≦1000kg/mの範囲である多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材から形成されていることが好ましい。本明細書において見かけ比重とは、JIS R 1634に準拠して測定された値を意味する。Dが300kg/m未満であると、それぞれの搬送用受台1の重量が軽くなるため安定性が低下し、搬送時の振動に伴って、支持したハニカム成形体4へと衝撃が伝わり、ハニカム成形体4に接触不良を生じさせるため好ましくない。また、Dが1000kg/mを超えると、それぞれの搬送用受台1の重量が重くなり、作業性の悪化を招くため好ましくない。従って、見かけ比重Dの範囲としては、300kg/m≦D≦1000kg/mが好ましく、300kg/m≦D≦500kg/mがより好ましい。
更に、本発明の搬送用受台1において、支持面7は、算術平均高さRaが、10μm≦Ra≦30μmの範囲となるよう形成されていることが好ましい。本明細書において算術平均高さとは、JIS B0601に準拠して、基準長さ20mmについて測定した値を意味する。Raが10μm未満であると、ハニカム成形体4と支持面7との密着性が高まり、離型時に、ハニカム成形体4に変形や潰れ等を生じさせるため好ましくない。また、Raが30μmを超えると、ハニカム成形体4の外周5の、支持面7と接触する部分に、擦り傷等を生じさせることがあり、ハニカム成形体4の肌荒れ不良の発生率の増加につながるため好ましくない。
本発明の搬送用受台1においては、多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材として、ケミカルウッドを用いることが好ましい。ケミカルウッドとは、主にポリウレタンを用いて人工的に木材のような性質を持たせた素材であり、切削加工に特化して製造されているため、加工性に優れ、加工治具を傷めることもない。ケミカルウッドの具体例としては、RAMPF社製のラクツール等がある。また、ケミカルウッドの加工治具としては、一般的なエンドミルを用いることが可能である。
本発明の搬送用受台1が支持・搬送可能なハニカム成形体については、特に限定されるものではないが、JIS A 1216に準じた一軸圧縮試験を行った際に、圧縮ひずみ2%時の圧縮応力が20〜30kPaのセラミック材料からなるハニカム成形体を好適に搬送することができる。一般に、成形体の径が大きく、隔壁厚さが薄く、セルピッチが広くなると、ハニカム成形体の剛性が低くなり、変形しやすいハニカム成形体となる。従って、上記圧縮応力の範囲を満たすよう、適宜材料物質の選択を行うことが好ましい。
図4は、本発明のハニカム成形体の搬送装置において、搬送用受台が供給される様子を示す模式的説明図である。図4に示す通り、本発明のハニカム成形体の搬送装置は、上述した様な搬送用受台1と、ハニカム成形体4を支持した搬送用受台1を載置、運搬する搬送路8と、成形体搬送後の空の搬送用受台1を回収する受台回収部9と、回収した搬送用受台1を再び搬送路8へと供給する受台供給部10とを含む。
まず、ハニカム成形体4の押出方向前方に位置する搬送路8上に受台供給部10によって空の搬送用受台1が供給される。この時、搬送用受台1上にハニカム成形体4がスムーズに受け渡されるよう、搬送路8は、ハニカム成形体4の押出速度と略同一の速度で、搬送用受台1を搬送方向へと進めるよう設計されていることが好ましい。また、搬送路8は、上記の様な設計である限り特に限定されるものではないが、ベルトとローラーを有するコンベア式のものであることが特に好ましい。
空の搬送用受台1を搬送路8へと供給した受台供給部10は、搬送用受台1のピックアップ位置へと戻り、次の搬送用受台1を受台供給位置まで運び、搬送路8へと供給する。この様に、受台供給部10は、受台ピックアップ位置と受台供給位置とを往復することによって、次々と空の搬送用受台1を搬送路8へと供給する構造となっている。従って、受台供給部10は、上記の様な往復運動を可能とし、ハニカムの押出速度に応じて供給速度を制御可能とするよう設計されていることが好ましい。
ハニカム成形体4を支持した搬送用受台1は、搬送路8上を搬送方向へと運搬される。ハニカム成形体4を目的の工程へと搬送した後、再び空となった搬送用受台1は、受台回収部9によって回収され、受台ピックアップ位置まで戻される。この様にして、本発明のハニカム成形体の搬送装置においては、複数の搬送用受台1を連続的に供給することによって、連続的に押し出されるハニカム成形体を搬送することが可能となっている。
この時、押出成形機2と搬送路8の位置関係としては、搬送路8の上面である受台載置面の幅方向の中心を通り搬送方向に伸びる線の真直度公差Sbが、金型3の開口部の中心を通り水平方向に伸びる線に平行に設定された設計値を基準とした際に、Sb≦500μmの範囲となるよう位置決めされることが好ましい。Sbの値が500μmを超えると、搬送路8の水平性が保てず、搬送用受台1を載置・搬送する際に、支持するハニカム成形体に、変形等を生じさせてしまう可能性があるため好ましくない。
本発明のハニカム成形体の搬送方法は、上記の搬送装置を用いて行われる搬送方法であり、上述した様な搬送用受台1が好適に利用される。より具体的には、セラミック材料を、出口に金型3を備えた押出成形機2より連続的に押し出し、柱状のハニカム成形体4を得るハニカム成形体押出工程と、押し出されたハニカム成形体4を、受台供給部10によって供給された空の搬送用受台1にて支持する受台支持工程と、搬送用受台1に保持されたハニカム成形体4を、ハニカム成形体4の押出速度と略同一速度にて次工程へと搬送する搬送工程とを含む。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ハニカム成形体搬送実験)
アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミック材料を混練し、押出成形機より連続的に押し出して、円柱状のハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体を、図1に示すように、搬送用受台にて保持し、搬送路上を各工程へと搬送した。この時、搬送用受台としては、以下に示す実施例1〜21及び比較例1〜25の各受台を用いた。受台の支持面に載置され、搬送路の上を運ばれたハニカム成形体は、切断、乾燥、焼成等の各工程を経た後、最終製品であるハニカム構造体となった。得られたハニカム構造体について、表1〜6に示すA〜Jの各項目について判定を行い、該ハニカム構造体を搬送した搬送用受台の総合判定を行った。
(A:接触不良判定)
搬送用受台の形状精度のばらつきにより生じるハニカム成形体の真円度不良等の接触不良を、オプティカルゲージを用いて計測した。具体的には、搬送用受台に載置された円柱状のハニカム成形体の斜め下45度付近、即ち、ハニカム成形体の外周のうち搬送用受台の支持面と当接している部分の左右斜め45度付近における接触不良を計測するために、得られたハニカム構造体をオプティカルゲージの回転テーブルに立てて載せ、非接触のレーザー変位計にて形状計測し、真円度評価を行った。但し、形状計測する箇所は、ハニカム成形体の下部180度の範囲とした。真円度が1mm以内の場合は良品、1mmを超える場合は接触不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める接触不良品の割合を接触不良率とした。接触不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、接触不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(B:リブ変形不良判定)
ハニカム成形体のセルを区画するリブに生じる歪みや潰れ等の変形を、測定顕微鏡を用いて計測した。具体的には、搬送用受台に載置された際にハニカム成形体の最も下部を形成する部分について、得られたハニカム構造体のセルの貫通方向より観察し、リブ変形の程度を計測した。リブ変形量が0.2mm以上の場合は良品、0.2mm未満の場合はリブ変形不良品と判定し、200個のサンプル全体に占めるリブ変形不良品の割合をリブ変形不良率とした。リブ変形不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、リブ変形不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(C:肌荒れ不良判定)
ハニカム成形体の外周のうち搬送用受台の支持面と当接している部分に、支持面との摩擦によって生じる肌荒れの有無を、得られたハニカム構造体を観察することによって目視にて確認した。肌荒れが目視にて確認できなかった場合は良品、確認できた場合は肌荒れ不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める肌荒れ不良品の割合を肌荒れ不良率とした。肌荒れ不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、肌荒れ不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(D:離型不良判定)
ハニカム成形体の外周のうち搬送用受台の支持面と当接している部分が、支持面と密着することにより、受台からの離型時にハニカム成形体に生じる変形や潰れ等の不良の有無を、得られたハニカム構造体を観察することによって目視にて確認した。離型不良が目視にて確認できなかった場合は良品、確認できた場合は離型不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める離型不良品の割合を離型不良率とした。離型不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、離型不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(E:受台変形接触不良判定)
搬送用受台の搬送時の変形により生じるハニカム成形体の受台変形接触不良を、上記接触不良判定(A)と同様の方法にて判定した。但し、形状計測する箇所は、ハニカム成形体の下部180度の範囲とした。真円度が1mm以内の場合は良品、1mmを超える場合は受台変形接触不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める受台変形接触不良品の割合を受台変形接触不良率とした。受台変形接触不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、受台変形接触不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(F:加工時間判定)
研削加工により搬送用受台を1個作製するのに要する時間を計測し、加工時間とした。加工時間が30分/個以下の場合は、表に「○」で示した。また、加工時間が30分/個を超える場合は、表に「×」で示した。
(G:治具寿命判定)
研削加工治具1本につき作製可能な搬送用受台の個数を数え、加工可能数が10個を超える場合は、表に「○」で示した。また、加工可能数が10個以下の場合は、表に「×」で示した。
(H:亀裂不良判定)
ハニカム成形体内部の水分含有量の不均一により最終製品に生じる亀裂の有無を、得られたハニカム構造体を観察することによって目視にて確認した。亀裂が目視にて確認できなかった場合は良品、確認できた場合は亀裂不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める亀裂不良品の割合を亀裂不良率とした。亀裂不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、亀裂不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(I:衝撃接触不良判定)
搬送用受台の不安定性に起因する搬送時の振動により生じるハニカム成形体の衝撃接触不良を、上記接触不良判定(A)と同様の方法にて判定した。但し、形状計測する箇所は、ハニカム成形体の全周とした。真円度が1mm以内の場合は良品、1mmを超える場合は衝撃接触不良品と判定し、200個のサンプル全体に占める衝撃接触不良品の割合を衝撃接触不良率とした。衝撃接触不良率が0.5%未満の場合は、良好な結果と判定し、表に「○」で示した。また、衝撃接触不良率が0.5%以上の場合は、表に「×」で示した。
(J:作業性判定)
作製した各搬送用受台について重量を計測した。受台重量が2kg以下の場合は、作業性に優れると判定し、表に「○」で示した。また、受台重量が2kgを超える場合は、表に「×」で示した。
(受台総合判定)
上記A〜Jの各判定項目につきすべて「○」の判定を得た場合には、好ましい実験例と判定し、表に「○」で示した。また、1項目でも「×」の判定を得た場合には、表に「×」で示した。
(比較例1)
従来の受台素材である発泡スチロールを、エンドミルを用いて切削加工し、搬送する円柱状のハニカム成形体の外周形状と略同一形状の支持面を有する比較例1の搬送用受台を作製した。この時、支持面の輪郭度公差は500μm、真直度公差は700μm、ショアD硬度は30、算術平均高さは40μm、気孔率は75%、見かけ比重は270kg/mであった。得られた比較例1の搬送用受台について、上記のハニカム成形体搬送実験を行い、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表1〜6に示した。
(実施例3)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、比較例1と同様の方法にて、実施例3の搬送用受台を作製した。この時、支持面の輪郭度公差は200μm、真直度公差は100μm、ショアD硬度は50、算術平均高さは20μm、気孔率は64%、見かけ比重は400kg/mであった。得られた実施例3の搬送用受台について、比較例1の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表1〜6に示した。
(実施例1,2,4、比較例2〜7)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例1,2,4及び比較例2〜7の搬送用受台を作製した。この時、支持面の真直度公差を100μm、ショアD硬度を50、算術平均高さを20μm、気孔率を64%、見かけ比重を400kg/mとし、輪郭度公差はそれぞれ表1の通りとした。得られた実施例1,2,4及び比較例2〜7の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、輪郭度を基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表1に示した。
Figure 2011079254
(実施例5、比較例8〜11)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例5及び比較例8〜11の搬送用受台を作製した。この時、支持面の輪郭度公差を200μm、ショアD硬度を50、算術平均高さを20μm、気孔率を64%、見かけ比重を400kg/mとし、真直度公差はそれぞれ表2の通りとした。得られた実施例5及び比較例8〜11の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、真直度を基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表2に示した。
Figure 2011079254
(実施例6〜8、比較例12〜15)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例6〜8及び比較例12〜15の搬送用受台を作製した。この時、支持面の真直度公差を100μm、算術平均高さを20μm、気孔率を64%、見かけ比重を400kg/mとし、輪郭度公差及びショアD硬度はそれぞれ表3の通りとした。得られた実施例6〜8及び比較例12〜15の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、硬度を基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表3に示した。
Figure 2011079254
(実施例9〜11、比較例16〜19)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例9〜11及び比較例16〜19の搬送用受台を作製した。この時、支持面の輪郭度公差を200μm、真直度公差を100μm、ショアD硬度を50、気孔率を64%、見かけ比重を400kg/mとし、算術平均高さはそれぞれ表4の通りとした。得られた実施例9〜11及び比較例16〜19の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、算術平均高さを基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表4に示した。
Figure 2011079254
(実施例12〜16、比較例20,21)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例12〜16及び比較例20,21の搬送用受台を作製した。この時、支持面の真直度公差を100μm、ショアD硬度を50、算術平均高さを20μm、見かけ比重を400kg/mとし、輪郭度公差及び気孔率はそれぞれ表5の通りとした。得られた実施例12〜16及び比較例20,21の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、気孔率を基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表5に示した。
Figure 2011079254
(実施例17〜21、比較例22〜25)
ポリウレタン樹脂の硬化物素材を、エンドミルを用いて切削加工し、実施例3と同様の方法にて、実施例17〜21及び比較例22〜25の搬送用受台を作製した。この時、支持面の輪郭度公差を200μm、真直度公差を100μm、ショアD硬度を50、算術平均高さを20μm、気孔率を64%とし、見かけ比重はそれぞれ表6の通りとした。得られた実施例17〜21及び比較例22〜25の各搬送用受台について、実施例3の場合と同様に、ハニカム成形体搬送実験を行い、見かけ比重(密度)を基準として、項目別判定及び受台総合判定を行った。結果を表6に示した。
Figure 2011079254
表1の結果より、搬送用受台の支持面の輪郭度公差が300μmを超えると、搬送するハニカム成形体の外周と支持面との接触による接触不良が増加することが分かり、表2の結果より、支持面の真直度公差が200μmを超えると、搬送するハニカム成形体の下部にリブ変形不良が発生しやすくなることが分かった。
表3の結果より、受台素材のショアD硬度が40未満であると、高い加工精度を得ることができなくなり、搬送用受台の支持面の輪郭度公差が大きくなってしまうため、搬送するハニカム成形体の外周と支持面との接触による接触不良が増加することが分かった。また、受台素材のショアD硬度が40未満であると、搬送用受台の支持面が軟らかくなり、搬送するハニカム成形体の自重により、支持面の形状が変形してしまうため、搬送するハニカム成形体の外周と変形した支持面との接触による受台変形接触不良が増加することが分かった。一方、受台素材のショアD硬度が70を超えると、切削加工に長時間を要すると共に、切削加工治具の寿命も短くなる等、コスト面の問題が生じることが分かった。
表4の結果より、搬送用受台の支持面の算術平均高さが10μm未満であると、搬送するハニカム成形体の外周が支持面と密着してしまい、離型時に、ハニカム成形体に不良が発生しやすくなることが分かった。一方、支持面の算術平均高さが30μmを超えると、搬送するハニカム成形体の外周と支持面との間の摩擦が増加し、ハニカム成形体の外周に肌荒れ不良が発生しやすくなることが分かった。
表5の結果より、受台素材の気孔率が75%を超えると、受台素材の剛性が不足するため、高い加工精度を得ることができなくなり、搬送用受台の支持面の輪郭度公差が大きくなってしまうため、搬送するハニカム成形体の外周と支持面との接触による接触不良が増加することが分かった。一方、受台の気孔率が10%未満であると、搬送用受台の支持面の吸湿性が低下するため、搬送するハニカム成形体の内部において水分含有量の不均一が生じ、得られるハニカム構造体に亀裂が生じる問題が発生することが分かった。
表6の結果より、受台素材の見かけ比重が300kg/m未満であると、作製した搬送用受台の重量が軽くなるため搬送時の安定性が低下し、搬送するハニカム成形体に伝わる振動によって、ハニカム成形体に衝撃接触不良が発生しやすくなることが分かった。一方、受台素材の見かけ比重が1000kg/mを超えると、作製した搬送用受台の重量が重くなるため、作業性の悪化を招くことが分かった。
本発明によるハニカム成形体の搬送用受台は、柔軟な粘土質のハニカム成形体を、変形、亀裂、外傷等を生じさせることなく保持、搬送することが可能であり、また、簡易且つ安価に製造することが可能であるため、産業上の利用価値は大なるものである。
1,10:搬送用受台、2:押出成形機、3:金型、4:ハニカム成形体、5:外周、6:底面、7:支持面、8:搬送路、9:受台回収部、10:受台供給部。

Claims (8)

  1. 金型から押出された粘土質のハニカム成形体を支持し、搬送路の上を次工程へと搬送するための搬送用受台であって、
    前記搬送路に平行に当接するよう形成された底面と、
    前記ハニカム成形体の外周の一部の形状に合致するよう形成された前記ハニカム成形体を支持する支持面とを有し、
    少なくとも前記支持面は、ショアD硬度Hsが、40≦Hs≦70の範囲である多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなるハニカム成形体の搬送用受台。
  2. 前記支持面は、その輪郭度公差Cが、支持する前記ハニカム成形体の前記外周の一部の形状を基にした設計値を基準とした際に、前記ハニカム成形体の径方向の外側に向かってC≦300μmの範囲となるよう形成され、
    その搬送方向両端部における前記底面に最も近い2点を結んだ線の真直度公差Saが、前記底面を基にした設計値を基準とした際に、Sa≦200μmの範囲となるよう形成された請求項1に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
  3. 少なくとも前記支持面は、気孔率Poが、10%≦Po≦75%の範囲である前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなる請求項1又は2に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
  4. 少なくとも前記支持面は、見かけ比重Dが、300kg/m≦D≦1000kg/mの範囲である前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
  5. 前記支持面は、その算術平均高さRaが、10μm≦Ra≦30μmの範囲となるよう形成された請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
  6. 前記多孔質ポリウレタン樹脂硬化物素材は、ケミカルウッドである請求項1〜5のいずれか一項に記載のハニカム成形体の搬送用受台。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のハニカム成形体の搬送用受台を用いた搬送装置であって、
    前記ハニカム成形体を支持した前記搬送用受台を載置、運搬する搬送路と、
    成形体搬送後の空の前記搬送用受台を回収する受台回収部と、
    回収した前記搬送用受台を再び前記搬送路へと供給する受台供給部とを含み、
    前記搬送路は、前記搬送路の受台載置面の幅方向の中心を通り搬送方向に伸びる線の真直度公差Sbが、前記金型の開口部の中心を通り水平方向に伸びる線に平行に設定された設計値を基準とした際に、Sb≦500μmの範囲となるよう位置決めされるハニカム成形体の搬送装置。
  8. 請求項7に記載のハニカム成形体の搬送装置を用いた搬送方法であって、
    圧縮ひずみ2%時の圧縮応力が20〜30kPaのセラミック材料を、出口に前記金型を備えた押出成形機より連続的に押し出し、柱状の前記ハニカム成形体を得るハニカム成形体押出工程と、
    押し出された前記ハニカム成形体を、前記受台供給部によって供給された空の前記搬送用受台にて支持する受台支持工程と、
    前記搬送用受台に保持された前記ハニカム成形体を、前記ハニカム成形体の押出速度と略同一速度にて次工程へと搬送する搬送工程とを含むハニカム成形体の搬送方法。
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