JP2011074147A - 光線吸収剤及び光線吸収部材 - Google Patents

光線吸収剤及び光線吸収部材 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線だけでなく短波長領域の可視光線も良好にカットし得る光線吸収剤及び光線吸収部材を提供すること。
【解決手段】本発明の光線吸収剤は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を含有し、膜厚20μmの層を形成したとき、波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となる。本発明の光線吸収部材は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する光線吸収性組成物からなり、平面視において実質的に可視域で透明な光線吸収性膜の領域と、平面視において前記光線吸収性膜の一部又は周囲に配置され、前記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属部材の領域と、を備え、前記光線吸収性膜の膜厚が20μmであるとき、波長域280〜400nmにおける前記光線吸収性膜の光線透過率の平均値が50%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線だけでなく短波長領域の可視光線も良好にカットすることができる光線吸収剤及び光線吸収部材を提供する。
一般に、フィルム、塗料等では、紫外線を含む光線の影響を軽減するために、紫外線吸収剤等の光線吸収剤が用いられている。例えば、光学用途に利用される光学フィルムでは、紫外線や短波長領域の可視光線に晒されると、変色による透明度の低下や、強度の低下が生じ得る。
そこで、近年、紫外線吸収端を長波長側にシフトさせることにより、紫外線だけでなく、短波長領域の可視光線をもカットし得る試みがなされている。例えば、特許文献1には、特定の金属元素の酸化物からなる粒子内に、該金属元素以外の特定の金属元素に由来する成分を2種以上含有させた金属酸化物粒子が開示されている。
しかしながら、上記金属酸化物粒子によれば、紫外線吸収端の長波長側へのシフト効率が良く、広い波長領域の光線をカットすることができるものの、その調製に煩雑な作業を要するため、生産効率が良好とはいえず、新たな光線吸収剤の開発が望まれていた。
特開2005−263612号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、紫外線だけでなく短波長領域の可視光線も良好にカットし得る、生産効率の良い光線吸収剤及び光線吸収部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上のような課題を解決するために、鋭意研究を重ねていたところ、硫黄や窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を配合した塗膜の紫外線吸収領域が、長波長側にシフトすることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的には、以下のようなものを提供する。
(1)硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を含有し、膜厚20μmの塗膜を形成したとき、該塗膜の波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となることを特徴とする光線吸収剤。
(2)上記金属配位化合物は、上記硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属塩と、から形成される(1)に記載の光線吸収剤。
(3)上記(1)又は(2)に記載の光線吸収剤を含有する光線吸収性膜を備え、実質的に可視域において透明である光線吸収部材。
(4)硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する組成物からなり、平面視において実質的に可視域で透明な光線吸収性膜の領域と、平面視において前記光線吸収性膜の一部又は周囲に配置され、上記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属部材の領域と、を備え、上記光線吸収性膜の膜厚が20μmであるとき、波長域280〜400nmにおける上記光線吸収性膜の光線透過率の平均値が50%以下であることを特徴とする光線吸収部材。
なお、本発明における、「近紫外線」とは、280〜380nmの波長の光線を意味する。また、「短波長領域の可視光線」とは、380nmを超えて400nmまでの波長の光線を意味する。
本発明の光線吸収剤は、優れた紫外線吸収性を有するだけでなく、短波長領域の可視光線も吸収することができる。本発明の光線吸収部材は、優れた紫外線吸収性と、短波長領域の可視光線吸収性と、を有する光線吸収性膜を備えるので、これらの光線に起因する透明度や強度の低下等の劣化が生じ難い。
本発明の実施形態に係る光線吸収部材を示す図((A):平面図、(B):(A)におけるx−x断面図)である。 比較例1〜6の分光スペクトルである。 実施例1〜6及び比較例1の分光スペクトルである。 比較例1〜4,7の分光スペクトルである。 実施例7〜11及び比較例1の分光スペクトルである。 実施例12及び比較例8の分光スペクトルである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<光線吸収剤>
本発明の光線吸収剤は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を含有し、膜厚20μmの塗膜を形成したとき、波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となることを特徴とする。
フィルム、塗料等では、紫外線を含む光線に起因する変色等の劣化を軽減するために、紫外線吸収剤が用いられている。しかしながら、近年、紫外線だけでなく、短波長領域の可視光線も、透明度や強度の低下等、フィルム等の劣化の原因となり得ることが明らかとなってきた。そのため、一般の紫外線吸収剤を用いるだけでは十分とはいえない。本発明の光線吸収剤では、紫外線及び短波長領域の可視光線を十分にカットするために、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を含有し、膜厚20μmの塗膜を形成したとき、波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となるものとした。本発明の光線吸収剤によれば、その配合により、配合対象の紫外線吸収端が長波長側にシフトし、紫外線から短波長領域の可視光線までの広い波長域の光線による影響を大幅に軽減することができる。
本発明の光線吸収剤は、金属配位化合物を含有する。該金属配位化合物は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンとからなり、好ましくは、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、該芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属塩とから形成される。
本発明の光線吸収剤では、芳香族化合物は、硫黄及び/又は窒素を含んでいれば、特に限定されるものではない。硫黄原子及び/又は窒素原子を含む基を有する芳香族化合物であってもよいし、環構造中に硫黄元素及び/又は窒素元素を含む複素芳香族化合物であってもよいが、近紫外線から短波長領域の可視光線の吸収性がより優れる点において、硫黄及び/又は窒素を含む基を有する芳香族化合物が好ましく、環構造中に硫黄元素及び/又は窒素元素を含む複素芳香族化合物であって、更に硫黄及び/又は窒素を含む基を有するものがより好ましい。
ここで、硫黄原子及び窒素原子を含む基を有する芳香族化合物としては、硫黄原子を含む官能基と窒素原子を含む官能基とを有する芳香族化合物、硫黄原子と窒素原子とを両方含む官能基を有する芳香族化合物、並びに硫黄原子を含む官能基、窒素原子を含む官能基、及び硫黄原子と窒素原子とを両方含む官能基を有する芳香族化合物が挙げられる。硫黄原子を含む基を有する芳香族化合物としては、例えば、IRGANOX 1520L(チバ・ジャパン株式会社製)、IRGANOX 1726(チバ・ジャパン株式会社製)の商品名で市販されているものを好適に用いることができる。環構造中に窒素元素を含む複素芳香族化合物としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール(東京化成工業株式会社製)の商品名で市販されているものを好適に用いることができる。環構造中に窒素元素を含む複素芳香族化合物であって、更に窒素原子を含む基を有するものとしては、例えば、IRGAMET 30(チバ・ジャパン株式会社製)、IRGAMET 39(チバ・ジャパン株式会社製)、IRGAMET 42(チバ・ジャパン株式会社製)の商品名で市販されているものを好適に用いることができる。なお、本発明の光線吸収剤において、硫黄及び窒素を含む芳香族化合物とは、1つの芳香族化合物が硫黄と窒素とを含む場合のほか、硫黄を含む芳香族化合物と窒素を含む芳香族化合物との組み合わせも含むものとする。
本発明の光線吸収剤では、金属イオンは、上記芳香族化合物に配位可能なものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、Cu、Pd、Fe、Co、Cr等のイオンが挙げられる。なお、上記芳香族化合物が硫黄と窒素のうち、硫黄のみを含む場合にはPdイオンが好ましく、窒素のみを含む場合にはCuイオンが好ましく、硫黄及び窒素を含む場合にはPdイオン及びCuイオンが好ましい。特に、硫黄と窒素のうち、窒素のみを含む芳香族化合物と、Pdイオンとの組み合わせは、短波長領域の可視光線の吸収性がより優れる点において、好ましい。
本発明の光線吸収剤では、金属塩は、上記金属イオンを上記芳香族化合物に供給可能なものであれば、特に限定されるものではなく、有機塩であっても、無機塩であってもよい。すなわち、適切な溶媒に溶解させた場合に、上記金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであればよく、例えば、M(CHCOO)、M(NO、MCl、M2/n(SO)、M3/n(PO)等が挙げられる(Mは、n価の金属原子を表す)。
本発明の光線吸収剤は、膜厚20μmの塗膜を形成したとき、該塗膜の波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となることを特徴とし、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下となる。上記光線透過率であれば、近紫外線や短波長領域の可視光線に起因する塗膜やフィルム等の透明度や強度の低下を著しく軽減することができる。なお、本発明において、光線透過率は、市販の分光光度計、例えば、株式会社島津製作所製のUV−3100PCを用いて測定(JIS−Z8701準拠)することができる。
本発明の光線吸収剤における金属配位化合物の含有量は、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。なお、本発明の光線吸収剤では、金属配位化合物における上記の硫黄を含む芳香族化合物、窒素を含む芳香族化合物、金属イオン及び金属塩の占める割合は、一概に規定することができない。例えば、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物に金属イオンが過不足なく、配位し、金属配位化合物が形成される割合が好ましい。
本発明の光線吸収剤の配合対象は、特に限定されるものではなく、例えば、紫外線等の光線吸収膜形成用の塗工液、塗料、化粧料、樹脂フィルム、ガラス等が挙げられる。本発明の光線吸収剤は、塗料、化粧料、樹脂、溶剤等への分散性に優れ、塗膜、塗料、化粧料、樹脂フィルム、ガラス等に対して、透明性を損なうことなく、近紫外線及び短波長の可視光線をカットする特性を付与することができる。
<光線吸収部材>
本発明の第1の光線吸収部材は、上記光線吸収剤を含有する光線吸収性膜を備え、実質的に可視域において透明であることを特徴とする。ここで、実質的に可視域において透明であるとは、光線吸収性膜の厚みが20μmである場合において、可視域(400nmを超えて830nmまで)における光線透過率の平均値が75%以上であることを意味する。なお、透明とは、必ずしも無色透明である必要はなく、着色された透明であってもよい。本発明の光線吸収部材は、可視域における光線透過率の平均値が75%以上であるので、色の再現性や明るさも良好である。
本発明の光線吸収部材では、光線吸収性膜を基材や粘着剤層として備えてもよい。光線吸収性を基材や粘着剤層に付与することで、従来の紫外線吸収層を備える光線吸収部材に比べて、積層数が少なくなり、生産効率が良好となる。この場合、基材や粘着剤層の構成材料としては、上記光線透過性と必要な強度とを有する膜を形成できれば、特に限定されるものではなく、用途に応じて、適宜選択することができる。光線吸収性膜を基材として備える場合、該基材の構成材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、セルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂等の公知の樹脂を用いることができる。これらは単独又は複数種類の混合樹脂として用いてもよい。上記の中でも、特に、ポリエステル系樹脂が透明性、価格等の点において好ましい。また、光線吸収性膜を粘着剤層として備える場合、粘着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、天然ゴム系、合成ゴム系等の粘着剤を用いることができる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の中でも、特に、アクリル系粘着剤が、透明性、耐久性、価格等の点において好ましい。アクリル系粘着剤の市販品としては、例えば、株式会社クラレ製のLA2140e、LA1114、LA410L、LA4285等を好適に用いることができる。なお、粘着主剤が官能基を有し、エポキシ架橋剤、イソシア架橋剤等により、架橋反応させて硬化させるタイプの粘着剤は、金属塩と反応し、ゲル化現象が生じ得るので、構成材料として適さない場合がある。
光線吸収性膜の厚みは、特に限定されないが、乾燥後において5〜150μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましく、20〜80μmであることが更により好ましい。厚みがあるほど、本発明の効果がより発揮されるが、柔軟性が低下するため好ましくない。上記範囲であれば、本発明の効果を十分に発揮することができ、また、適度な柔軟性を有するので、取り扱いが容易である。
光線吸収性膜には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、可塑剤、界面活性剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、消泡剤、濡れ性調整剤、帯電防止剤等の各種添加剤を配合することができる。
光線吸収性膜の形成方法としては、透明基材フィルムに光線吸収剤を含む塗工液をコーティングする方法、光線吸収剤をバインダー樹脂と溶融混錬してフィルム状に形成する方法等が挙げられる。透明基材フィルムに光線吸収剤を含む塗工液をコーティングする方法としては、例えば、上記光線吸収性剤とバインダー樹脂とを、水及び/又は有機溶媒に分散させ、得られた分散液(塗工液)を、ディッピング法、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法等の公知の塗工方法により、透明基材フィルム上に塗布し、乾燥、硬化させて、光線吸収性膜を得る方法がある。
光線吸収部材としては、例えば、光学用、農業用、画像記録用等のフィルムやガラス、建築用、車両用等のガラスや窓材等が挙げられる。なお、光学用フィルムとしては、例えば、液晶表示装置に用いられる偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、タッチパネル用透明導電性フィルムやプラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルム等が挙げられる。本発明の光線吸収剤は、優れた紫外線吸収性を有するだけでなく、短波長領域の可視光線も吸収することができるので、該光線吸収剤を含有する光線吸収性膜を備える本発明の光線吸収部材は、これらの光線に起因する透明度や強度の低下等の劣化が生じ難い。また、本発明の光線吸収部材は、実質的に可視域において透明であるので、景色や画像の色の再現性や明るさも良好であり、建築用、車両用等のガラスや窓材、光学用フィルムとして、特に、好適に用いることができる。
また、本発明の第2の光線吸収部材は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する組成物からなり、平面視において実質的に可視域で透明な光線吸収性膜の領域と、平面視において上記光線吸収性膜の一部又は周囲に配置され、上記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属部材の領域と、を備え、上記光線吸収性膜の膜厚が20μmであるとき、波長域280〜400nmにおける上記光線吸収性膜の光線透過率の平均値が50%以下であることを特徴とする。以下、このような特徴を有する本発明の第2の光線吸収部材の好ましい実施形態について、図面(図1(A),(B))を参照しながら具体的に説明する。なお、上述したものと共通する語句については説明を省略する。図1は模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。図1(A)は、本発明の光線吸収部材を示した平面図である。図1(B)は、本発明の光線吸収部材を図1(A)に示したx−xに沿って切断した断面図である。
光線吸収部材1では、図1に示すように、平面視において粘着剤層21(光線吸収性膜に相当)上に金属部材11が正方格子状に配置され、金属部材11で覆われていない開孔部(金属部材11に囲まれた白い部分)が密に配列している。該開孔部は、光を透過する部分である。断面図によれば、透明基材フィルム22上に粘着剤層21を介して、正方格子状の金属部材11からなる金属メッシュ層20が積層されていることがわかる。ここで、粘着剤層21は、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する組成物からなる。このような構成により、金属部材11から粘着剤層21に含まれる芳香族化合物に金属イオンが供給され、粘着剤層21中では、金属配位化合物が形成され、光線吸収性膜としての効果を発揮することになる。なお、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する組成物からなる層は、図1では、粘着剤層21であるが、金属メッシュ層20と接する層であれば、特に限定されるものではない。金属部材11は、上記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能なものであればよく、金属箔が好適である。該金属箔としては、例えば、銅、鉄、ニッケル、銀、金、クロム、コバルト等の金属、又はこれらの金属同士の合金、若しくはこれらの金属の1種以上を主体とする合金の箔が挙げられる。これらの中でも、銅がメッシュ形成プロセスの簡易性、材料が安価という点において好ましい。金属箔の厚みは、5〜20μmであることが好ましい。上記範囲であれば、上記芳香族化合物に対して配位可能な十分量の金属イオンを供給することができる。
金属部材11の配置は、光線吸収性膜の一部又は周囲に配置されていれば、特に限定されるものではなく、例えば、図1(A)に示すような正方格子、斜格子、三角格子等のメッシュ状の配置が挙げられる。メッシュ状の配置によれば、金属部材11が存在しても、可視域の光線が十分に透過するので、明るさを確保でき、また、金属部材11由来の金属イオンが光線吸収性膜に移動しやすくなるので、近紫外線及び短波長の可視光線を吸収する金属配位化合物をより効率良く形成できる。なお、開孔部の開孔率は、50〜90%が好ましく、70〜85%がより好ましい。上記範囲であれば、金属部材11と光線吸収性膜とが過不足なく接するので、上記金属配位化合物をより効率良く形成でき、また、可視域の光線の透過も十分に確保できる。開孔部の形状は、特に限定されるものではないが、形状が揃っていることが、近紫外線及び短波長の可視光線を吸収する金属配位化合物の形成に偏りが発生しないという点において好ましい。開孔部の大きさは、一辺又は直径が50〜500μmであることが好ましい。上記範囲であれば、金属部材11から、硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する光線吸収性膜全体に、金属イオンが移動しやすくなり、金属配位化合物をより効率良く形成できる。
本発明の光線吸収部材1では、光線吸収性膜の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜100μmである。光線吸収性膜が粘着剤層21である場合には、10μm未満では、十分な接着性が得られないおそれがある。100μmを超えると、光線吸収部材1全体が厚くなるため、軽薄短小化が進む電子機器への用途には向かない。また、透明性が低下する。
本発明の光線吸収部材1では、光線吸収性膜における上記芳香族化合物の含有量は、一概に規定することができない。上記芳香族化合物に、金属部材11から金属イオンが過不足なく供給され、配位し、金属配位化合物が形成される量が好ましい。
本発明の光線吸収部材1では、上記光線吸収性膜の膜厚が20μmであるとき、波長域280〜400nmにおける上記光線吸収性膜の光線透過率の平均値が50%以下であることを特徴とし、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。上記光線透過率を示す光線吸収性膜を備える光線吸収部材であれば、近紫外線及び短波長の可視光線に起因する透明度や強度の低下等の劣化が生じ難く、光学用途としても好適に用いることができる。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
実施例では、表1に示す硫黄を含まない芳香族化合物(以下、硫黄非含有化合物という。)、硫黄を含む芳香族化合物(以下、硫黄含有化合物という。)及び窒素を含む芳香族化合物(以下、窒素含有化合物という。)を用いた。
Figure 2011074147
<実施例1>
4.92gのアクリル系粘着剤(商品名:LA2140e,株式会社クラレ社製,以下、アクリル系粘着剤にはこれを使用)と、0.148gの硫黄非含有化合物(商品名:IRGASTAB MBS11,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.04gの酢酸銅(商品名:酢酸銅(II)(無水),関東化学社製,以下、酢酸銅にはこれを使用)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製した。次いで、該膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように、スライドガラス(商品名:プレクリン水縁磨S7213,厚さ:0.9〜1.2mm(メーカー表記),松浪硝子工業社製)面上に塗工し、乾燥させて、塗膜を形成した。なお、可視域(400nmを超えて830nmまで)における光線透過率の平均値は、90%であった。
<実施例2>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.04gの酢酸銅とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。なお、可視域における光線透過率の平均値は、90%であった。
<実施例3>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が40μmとなるように、塗工する以外は、実施例2と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例4>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が60μmとなるように、塗工する以外は、実施例2と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例5>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が80μmとなるように、塗工する以外は、実施例2と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例6>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:1,2,3−ベンゾトリアゾール,東京化成工業株式会社製)と、0.04gの酢酸銅とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。なお、可視域における光線透過率の平均値は、88%であった。
<実施例7>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.01gの酢酸パラジウム(商品名:酢酸パラジウム(II),関東化学社製,以下、酢酸パラジウムにはこれを使用)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。なお、可視域における光線透過率の平均値は、83%であった。
<実施例8>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が40μmとなるように、塗工する以外は、実施例7と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例9>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が60μmとなるように、塗工する以外は、実施例7と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例10>
膜形成用塗工液を、乾燥後の膜厚が80μmとなるように、塗工する以外は、実施例7と同様の方法により塗膜を形成した。
<実施例11>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.01gの酢酸パラジウムとを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。なお、可視域における光線透過率の平均値は、91%であった。
<比較例1>
4.92gのアクリル系粘着剤をトルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例2>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例3>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例4>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例5>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.04gの酢酸銅とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例6>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.148gの硫黄非含有化合物(商品名:IRGASTAB MBS11,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.04gの酢酸銅とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
<比較例7>
4.92gのアクリル系粘着剤と、0.01gの酢酸パラジウムとを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、膜形成用塗工液を調製する以外は、実施例1と同様の方法により塗膜を形成した。
(光線透過率の測定)
上記実施例1〜11及び比較例1〜7で得られた塗膜の光線透過率を測定した。測定装置には、分光光度計(製品名:UV−3100PC,株式会社島津製作所製)を用いた。測定範囲は、250〜900nmとした。また、波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値を算出した。結果を表2,3及び図2〜5に示す。
Figure 2011074147
窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜(実施例1)では、紫外線及び短波長領域の可視光線の光線透過率の低下が認められた。
硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜(実施例2)では、窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜(実施例1)よりも、紫外線吸収端が長波長側に大きくシフトし、紫外線及び短波長領域の可視光線の光線透過率が低下した。
環構造中に窒素原子を有し、且つ窒素原子を含む官能基を有する窒素含有化合物(実施例2)では、環構造中にのみ窒素原子を有する窒素含有化合物(実施例6)よりも、紫外線吸収端の長波長側へのシフト効果が高いことが確認された。
硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜において、塗膜の厚みを変化させたところ、厚みの増加に伴い、紫外線吸収端がより長波長側にシフトするとともに、紫外線及び短波長領域の可視光線の光線透過率が低下した(実施例2〜5)。
以上より、窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜によれば、紫外線だけでなく、短波長領域の可視光線もカットできることがわかった。また、このような効果は、硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜の方が、硫黄含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜よりも優れることがわかった。
Figure 2011074147
硫黄含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜(実施例7)では、紫外線及び短波長領域の可視光線の光線透過率の低下が認められた。
硫黄含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜において、塗膜の厚みを変化させたところ、厚みの増加に伴い、紫外線吸収端がより長波長側にシフトするとともに、紫外線及び短波長領域の可視光線の光線透過率の低下が認められた(実施例7〜10)。
硫黄含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜(実施例7)の方が、硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜(実施例11)よりも、紫外線吸収端の長波長側へのシフト効果が高いことが確認された。
以上より、硫黄含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜によれば、紫外線だけでなく、短波長領域の可視光線もカットできることがわかった。また、このような効果は、硫黄含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜の方が、硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸パラジウムとを含む塗膜や硫黄含有化合物と窒素含有化合物と酢酸銅とを含む塗膜よりも優れることがわかった。
<実施例12>
銅、コバルト、クロム、及びニッケルの合金粒子からなる黒化層が電解メッキ形成された、厚さ10μmの連続帯状の電解銅箔の両面に、亜鉛メッキを施した後、ディッピング法にて公知のクロメート処理を行い、表裏両面に防錆層を形成した。次いで、この銅箔を、黒化層面側であって、且つ、透明樹脂基材プライマー層上に、主剤(平均分子量3万のポリエステルポリウレタンポリオール)12質量部と、硬化剤(キシレンジイソシアネート系プレポリマー)1質量部とからなる透明な2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤でドライラミネートした後、50℃、3日間養生し、銅箔(防錆層)と透明樹脂基材との間に、厚さ7μmの透明接着剤層を有する連続帯状の電磁波遮蔽層を形成した。なお、基材には、一方の面上にポリエステル樹脂系プライマー層を形成した厚さ100μmの、連続帯状の無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。そして、上記連続帯状の電磁波遮蔽層の、防錆層を形成させた銅箔、黒化層をフォトリソグラフィー法によりエッチングし、開口部及びライン部からなるメッシュ状領域と、メッシュ状領域の4周を囲繞する外縁部に額縁状のメッシュ非形成の接地用領域とを有する導電性メッシュ層を形成した。なお、エッチングは、防錆層を形成させた銅箔全面に感光性のエッチングレジストを塗布後、所望のメッシュパターンを密着露光し、現像、硬膜処理、ベーキングし、メッシュのライン部に相当する領域上にはレジスト層が残留し、開口部に相当する領域上にはレジスト層が無い様なパターンにレジスト層を加工した後、塩化第二鉄水溶液で、導電体層及び黒化層を、エッチング除去してメッシュ状の開口部を形成し、次いで、水洗、レジスト剥離、洗浄、乾燥を順次行った。
次に、4.92gのアクリル系粘着剤(商品名:LA2140e,株式会社クラレ製)と、0.148gの硫黄含有化合物(商品名:IRGANOX 1520L,チバ・ジャパン株式会社製)と、0.148gの窒素含有化合物(商品名:IRGAMET 39,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエンとTHFの混合溶媒(トルエン:10ml,THF:4ml)に十分分散させて、粘着剤層形成用塗工液を調製した。そして、片面がコロナ放電処理されているポリエステルフィルム(商品名:S105、膜厚:38μm、東レ社製)のコロナ放電処理面上に乾燥後の膜厚が20μmとなるように、上記粘着剤層形成用塗工液をアプリケータにより全面塗工し、粘着剤層を形成した。その後、乾燥させ、上記方法により形成した導電性メッシュ層をラミネートし、実施例12の電磁波遮蔽シートを製造した。
<比較例8>
粘着剤層形成用塗工液を調製する際に、硫黄含有化合物と窒素含有化合物とを添加しなかったこと以外は、実施例12と同様の方法にて、比較例8の電磁波遮蔽シートを製造した。
(光線透過率の測定)
光線透過率の測定には、分光光度計(製品名:UV−3100PC,株式会社島津製作所製)を用いた。測定範囲は、250〜900nmとした。
硫黄含有化合物と窒素含有化合物とを粘着剤層に含有させることで、紫外線吸収端が長波長側に大きくシフトすることが確認された(実施例12,比較例8)。このような分光変化は、粘着剤層に含まれる硫黄含有化合物及び窒素含有化合物と、導電性メッシュ層の銅箔とが接することで、該銅箔中の銅イオンが上記硫黄含有化合物及び窒素含有化合物に供給されて、金属配位化合物が形成されたことによるものであると考えられる。
なお、硫黄含有化合物と窒素含有化合物とを含有する粘着剤層の可視域(400nmを超えて830nmまで)における光線透過率の平均値は、80%であった。
また、電磁波遮蔽シートが備える光線吸収性膜の波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値は、3%であった。
1 光線吸収部材
11 金属部材
20 金属メッシュ層
21 粘着剤層
22 透明基材フィルム

Claims (4)

  1. 硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、前記芳香族化合物に配位可能な金属イオンと、からなる金属配位化合物を含有し、膜厚20μmの塗膜を形成したとき、前記塗膜の波長域280〜400nmにおける光線透過率の平均値が50%以下となることを特徴とする光線吸収剤。
  2. 前記金属配位化合物は、前記硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物と、前記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属塩と、から形成される請求項1に記載の光線吸収剤。
  3. 請求項1又は2に記載の光線吸収剤を含有する光線吸収性膜を備え、実質的に可視域において透明である光線吸収部材。
  4. 硫黄及び/又は窒素を含む芳香族化合物を含有する組成物からなり、平面視において実質的に可視域で透明な光線吸収性膜の領域と、平面視において前記光線吸収性膜の一部又は周囲に配置され、前記芳香族化合物に配位可能な金属イオンを供給可能な金属部材の領域と、を備え、前記光線吸収性膜の膜厚が20μmであるとき、波長域280〜400nmにおける前記光線吸収性膜の光線透過率の平均値が50%以下であることを特徴とする光線吸収部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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