JP2011074067A - エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法 - Google Patents

エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エチレンおよび/またはプロピレンを高選択率で製造する方法の提供。
【解決手段】少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である触媒とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、エチレンおよび/またはプロピレンを高選択率で得ることができるエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に関するものである。
エチレン、プロピレン等の低級オレフィンは、各種化学品の基礎原料として重要な物質である。これらの低級オレフィンは、ゼオライトを含有する触媒を用いて炭化水素を接触分解させることによって、製造できることが知られており、例えば、特許文献1〜3には、ZSM−5類のゼオライトを有する触媒を用いて、炭化水素原料を接触分解させる方法が記載されている。
特開昭49−41322号公報 特許3057398号公報 特許3707607号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載された方法では、エチレンおよび/またはプロピレンの選択率が低く、エチレンおよび/またはプロピレンを高選択率で得るためには、さらなる改良が求められていた。
本発明の課題は、エチレンおよび/またはプロピレンを高選択率で得ることができるエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の第1は、少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、下記触媒(A)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法にかかるものである。
触媒(A):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
また、本発明の第2は、少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、下記触媒(B)および下記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法にかかるものである。
触媒(B):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
触媒(C):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素10員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
また、本発明の第3は、少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、上記触媒(B)とを接触させて、反応物を得た後、該反応物と、上記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に係るものである。
本発明によれば、エチレンおよび/またはプロピレンを高選択率で得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明は、少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料(以下、「炭化水素原料(1)」と記載することがある。)と、下記触媒(A)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法である。
触媒(A):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(以下、「Di」と記載することがある。)が0.630nm未満である。
本発明においては、炭化水素原料(1)と、下記触媒(A)とを接触させることによって、炭化水素原料が接触分解され、エチレンおよび/またはプロピレンが製造される。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に用いる炭化水素原料(1)は、少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する。直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン等が挙げられ、好ましくは、直鎖状の炭素数4〜6のオレフィンであり、より好ましくは、直鎖状の炭素数4〜5のオレフィンである。分枝状の炭素数4〜8のオレフィンとしては、例えば、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、2−メチル−3−ペンテン、2−メチル−2−ヘキセン、3−エチル−2−ペンテン、2−メチル−2−ヘプテン、2,3−ジメチル−2−ヘキセン等が挙げられ、好ましくは、分枝状の炭素数4〜6のオレフィンであり、より好ましくは、分枝状の炭素数4〜5のオレフィンである。
炭化水素原料(1)中には、直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび分枝状の炭素数4〜8のオレフィンの他に、他の炭化水素化合物を含有していてもよい。炭化水素原料(1)に含有される直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび分枝状の炭素数4〜8のオレフィンの含有量としては、得られるエチレンおよび/またはプロピレンの収量を向上させる観点から、炭化水素原料に対して、好ましくは、20重量%以上であり、より好ましくは、40重量%以上であり、更に好ましくは、60重量%以上である。
また、炭化水素原料は、t−ブタノール、メタノール等の含酸素化合物を含有していてもよい。
また、炭化水素原料(1)としては、ナフサ等の石油系炭化水素を熱分解して得られる生成物または減圧軽油等の石油系炭化水素を流動接触分解(FCC)して得られる生成物から分離されるCおよび/またはC留分、上記Cおよび/またはC留分からブタジエン、イソプレンおよびシクロペンタジエンの一部若しくは全部を分離除去および/または部分水添した留分、等を用いてもよく、また、これらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に用いる触媒(A)は、ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
細孔は酸素10員環以上が更に好ましい。
触媒(A)として用いるゼオライトとは、TO四面体(T=Si、Al)が頂点のO原子を共有した三次元ネットワークの構造を有し、(1)構造を壊さずに脱着が可能なゼオライト水を含む、(2)交換可能な陽イオンが存在する、という特徴を有するアルミノケイ酸塩(Mx/mAlSi1−x・nHO;Mは価数mの陽イオン)のことである。また、触媒(A)として用いるゼオライト類縁化合物とは、上記TO四面体のT原子としてSiやAl以外のB、P、Ga、Ti、V、Ge、As、Mo等の元素を含む化合物や、アルミノ燐酸塩(AlPO)のように陽イオンを含まない化合物のことである。
ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物として、好ましくは、アルミノケイ酸塩またはシリコアルミノ燐酸塩であり、より好ましくは、アルミノケイ酸塩であり、更に好ましくは、プロトン型アルミノケイ酸塩である。アルミノケイ酸塩が用いられる場合、そのSiO/Alモル比として、好ましくは、10〜1000であり、より好ましくは、20〜300である。更に好ましくは、30〜150である。アルミノケイ酸塩のSiO/Alモル比は、公知の方法、例えば、アルミノケイ酸塩をアルカリ水溶液に完全に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析法などにより分析し、求めることができる。
ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物の細孔内に存在しうる最大包摂球の直径(Di)とは、ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物の構造から計算することができ、M.D.Fosterらによって報告されたMicroporous and Mesoporous Materials 90(2006)32−38(以下、「参考文献1」と記載することがある。)に、「Maximum included sphere diameters Di」として定義され、Table1に、その値が記載されている。
本発明において、Diは0.630nm未満であることが必要であり、0.610nm未満が好ましく、0.590nm未満が更に好ましい。
上記参考文献1の記載によれば、従来技術において炭化水素の接触分解用触媒として頻繁に検討されてきたZSM−5(MFI構造)は、Diが0.630nmであり、本発明においては不適である。一方、Diが0.619nmであるMCM−35(MTF構造)、Diが0.565nmであるZSM−22(TON構造)、Diが0.613nmであるZSM−23(MTT構造)、Diが0.625nmであるZSM−35やフェリエライト(FER構造)、Diが0.558nmであるSAPO−11(AEL構造)、Diが0.602nmであるZSM−12(MTW構造)、Diが0.568nmであるSAPO−31(ATO構造)、Diが0.537nmであるSAPO−41(AFO構造)等は、本発明に好適に用いられる。また、今後将来において新規に合成された触媒もDiが0.630nm未満となる構造を有していれば、本発明に好適に用いられるはずである。
また、触媒(A)の使用に際して、適切な形状を有する粒子とするために、触媒(A)を成型体とすることが好ましい。その場合、上記のゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物のみを成型したり、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、ケイソウ土、粘土等の多孔性無機酸化物をバインダーまたは成型用希釈剤(マトリックス)として上記のゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物に混合して成型したりすることが出来る。
また、所望により、触媒(A)に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物は焼成してから触媒として用いることができる。その場合、焼成温度は、通常、400〜900℃である。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法は、以下に示すような反応条件で行うことが好ましい。反応温度は、好ましくは、300〜700であり、より好ましくは、400〜600である。反応圧力は、通常、0.1〜10気圧であり、好ましくは、0.2〜8気圧である。
触媒(A)に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物の重量に対する炭化水素原料(1)の重量時間空間速度(WHSV)は、好ましくは、0.1〜1000hr−1であり、より好ましくは、0.5〜500hr−1である。
また、炭化水素原料(1)は、希釈ガスとの混合物であってもよい。この場合、炭化水素原料(1)の分圧は、通常、0.01〜10気圧であり、好ましくは、0.2〜8気圧である。希釈ガスとしては、例えば、不活性ガス等が挙げられ、不活性ガスとしては、例えば、水素、メタン、水蒸気、窒素等が挙げられる。
また、水素を希釈ガスとして用いる場合、水素に対する炭化水素原料の(1)モル比は、好ましくは、0.01〜1である。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法において、炭化水素原料(1)と、触媒(A)とを接触させるための反応器は、固定床式、移動床式、流動床式または気流搬送式のいずれの反応器も利用できる。
また、本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法は、上記炭化水素原料(1)と、下記触媒(B)および下記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法であり、好ましくは、上記炭化水素原料(1)と、下記触媒(B)とを接触させて、反応物を得た後、該反応物と、下記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法である。
触媒(B):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
触媒(C):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素10員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に用いる触媒(B)は、ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法に用いる触媒(C)は、ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素10員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
触媒(B)および触媒(C)に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物としては、上記触媒(A)のところで例示したものと同じものを挙げることができる。
触媒(B)として、好ましくは、MCM−35(MTF構造)であり、触媒(C)として、好ましくは、ZSM−22(TON構造)、ZSM−23(MTT構造)、ZSM−35、フェリエライト(FER構造)、SAPO−11(AEL構造)、ZSM−12(MTW構造)、SAPO−31(ATO構造)、SAPO−41(AFO構造)である。
触媒(B)および触媒(C)に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物の重量の和に対する炭化水素原料(1)の重量時間空間速度(WHSV)は、好ましくは、0.1〜1000hr−1であり、より好ましくは、0.5〜500hr−1である。
また、炭化水素原料(1)は、希釈ガスとの混合物であってもよい。この場合、炭化水素原料の分圧は、通常、0.01〜10気圧であり、好ましくは、0.2〜8気圧である。希釈ガスとしては、例えば、不活性ガス等が挙げられ、不活性ガスとしては、例えば、水素、メタン、水蒸気、窒素等が挙げられる。
また、水素を希釈ガスとして用いる場合、水素に対する炭化水素原料(1)のモル比は、好ましくは、0.01〜1である。
本発明においては、炭化水素原料(1)中の炭化水素の構造(直鎖、分枝)と、ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物の細孔の大きさ(酸素員環数)および細孔内の広さ(最大包摂球の直径(Di))の組み合わせを適切に選択し、その特徴を利用することによって、エチレンおよび/またはプロピレンを高収率で得ることが出来る。
本発明のエチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法によって得られたエチレンおよび/またはプロピレンを含有する反応混合物からエチレンおよび/またはプロピレンを分離する方法としては、例えば、上記反応混合物を、水素および炭素数1〜3の炭化水素を主に含む留分と、炭素数4以上の炭化水素を主に含む留分とに分離し、水素および炭素数1〜3の炭化水素を主に含む留分からエチレンおよび/またはプロピレンを分離する方法等が挙げられる。また、これらの分離工程は、分留、抽出など、種々の公知の方法を組み合わせることによって実施することができる。
通常、上記の反応混合物中には、エチレンおよびプロピレンの他、未反応のオレフィンも存在する。従って、反応混合物中から未反応のオレフィンの全量または一部を分離して反応器にリサイクルし、再び反応させる、いわゆるリサイクル反応システムを用いることにより、炭化水素原料の有効利用を図ることもできる。
以下に実施例および比較例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
(触媒の成型)
必要量のゼオライトまたはゼオライト類縁化合物の前駆体とシリカ粒子(デンカ溶融シリカSFP−30M)を十分に混合し、その混合物を内径20mmの錠剤成型器と油圧プレス機(ラム面積14.52cm)を用いて10MPaで圧縮成型した。得られた固体を粉砕した後、16〜32メッシュに整粒し成型触媒とした。また篩下はリサイクルして成型に用いた。
(触媒成型体の活性化)
成型触媒は外径4mmの鞘管を装着した内径10mmの石英反応管に充填した後、7L/時間の空気気流下、1.2℃/分で昇温し所定温度で6時間加熱することにより活性化した。
[実施例1]
550℃で活性化された0.60gのプロトン型ZSM−22(酸素10員環、Di=0.565nm、SiO/Al比=59)と、0.90gのSFP−30Mとを含有する成型触媒を反応管に充填した。500℃、常圧下で70重量%の2−ペンテンと30重量%の2−メチル−2−ブテンとの混合原料を0.45g/時間、窒素を5L/時間で供給し反応を行った。原料および窒素供給開始後、3時間後にサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィー分析を行った。結果を表1に示した。
[実施例2]
550℃で活性化された0.30gのプロトン型MCM−35(酸素8員環、Di=0.619nm、SiO/Al比=57)と、0.45gのSFP−30Mとを含有する成型触媒を第1層目、550℃で活性化された0.30gのプロトン型ZSM−22(酸素10員環、Di=0.565nm、SiO/Al比=59)と、0.45gのSFP−30Mとを含有する成型触媒を第2層目として用いる以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
[参考例1]
実施例2において、第2層目に用いる成型触媒として、550℃で活性化された0.30gのプロトン型ZSM−22(酸素10員環、Di=0.565nm、SiO/Al比=59)と、0.45gのSFP−30Mとを含有する成型触媒に代えて、550℃で活性化された0.30gのプロトン型ZSM−5(酸素10員環、Di=0.630nm、SiO/Al比=72)と、0.45gのSFP−30Mとを含有する成型触媒を用いる以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
Figure 2011074067
転化率(%)=反応オレフィン(g/時間)/原料中オレフィン(g/時間)×100
※ 接触分解したオレフィンを反応オレフィンとし、原料中オレフィンからの異性化分は反応オレフィンには含まない
エチレン選択率(%)=生成エチレン(g/時間)/反応オレフィン(g/時間)×100
プロピレン選択率(%)=生成プロピレン(g/時間)/反応オレフィン(g/時間)×100

Claims (3)

  1. 少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、下記触媒(A)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法。
    触媒(A):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
  2. 少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、下記触媒(B)および下記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法。
    触媒(B):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
    触媒(C):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素10員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
  3. 少なくとも1種の直鎖状の炭素数4〜8のオレフィンおよび少なくとも1種の分枝状の炭素数4〜8のオレフィンを含有する炭化水素原料と、下記触媒(B)とを接触させて、反応物を得た後、該反応物と、下記触媒(C)とを接触させて、エチレンおよび/またはプロピレンを製造する方法。
    触媒(B):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素8員環の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
    触媒(C):ゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物を含有する触媒であって、該触媒に含有されるゼオライトおよび/またはゼオライト類縁化合物が、酸素10員環以上の細孔を有し、かつ該細孔内に存在し得る最大包摂球の直径(Di)が0.630nm未満である。
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