JP2011074002A - カプセルおよびそれを含有する化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】淡水性藍藻類であるスイゼンジノリを由来とするスイゼンジノリ多糖体のゲル状金属塩を外皮とすることを特徴とするカプセルであり、さらに水溶性成分の水溶液、油溶性成分化合物もしくは油溶性成分混合物、あるいは水溶性成分と油溶性成分のエマルションのいずれかを内包することを特徴とするカプセルを含有した化粧料。
【選択図】なし
Description
ここで、上記スイゼンジノリ多糖体は、前記特許文献1に記載の方法にて抽出されたものであって、ヘキソース構造をもつ糖構造体およびペントース構造を持つ糖構造体がα−グリコシド結合またはβ−グリコシド結合により直鎖状または分岐鎖状に連結した糖鎖ユニットの繰り返し構造を持ち、前記糖鎖ユニットが糖構造体として乳酸化された硫酸化糖を含み、かつ、前記糖鎖ユニットにおいては、水酸基100個あたり2.7個以上の水酸基が硫酸化され、あるいは全元素中で硫黄元素が1.5質量%以上を占めることを特徴としている。
多価金属イオン:Al、Se、Ti、V、Cr、Fe、Ga、Sr、Y、Zr、Nb、Ru、Rh、Pd、Cd、In、Ba、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Hg、Pr、Bi、Ce、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびU
このため、受液としてこれら多価金属イオンを含む塩水溶液を準備し、スイゼンジノリ多糖体水溶液を滴下することにより、容易にカプセル化できる。化粧料として使用する場合は、安全性の観点から、Al、Fe、Baイオンを含む塩化物水溶液などが適当である。より好ましくは、Alイオンである。Al、Feあるいは、Baイオンで使用される水溶液は、塩化アルミニウム、塩化鉄あるいは塩化バリウム水溶液である。この時の金属塩化物水溶液の濃度も0.1〜3.0質量%、好ましくは0.5〜2.0質量%に設定するのが良い。
すなわち、本発明は、例えば以下の水溶性成分の水溶液を内包したカプセルである。
・アスコルビン酸およびそのナトリウムなどの塩等のビタミンC類
・アスコルビン酸エチルエーテルなどのアスコルビン酸アルキルエーテル、アスコルビン酸−2−グルコシドなどのアスコルビン酸グルコシドおよびその脂肪酸エステル、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩およびアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、パルミトイルアスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩、リン酸トコフェリルアスコルビンなどのアスコルビン酸リン酸エステル塩などのアスコルビン酸誘導体
・チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン類、ニコチン酸アミドなどのニコチン酸類、コリン類などのビタミンB群類
・パントテン酸、パンテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチンなどのその他ビタミン類
・トコフェノールリン酸エステルなどの水溶性ビタミンE類
・アルブミン、α−アルブチンなどのヒドロキノン配糖体およびそのエステル類
・コウジ酸、エラグ酸塩、トラネキサム酸塩およびその誘導体、フェルラ酸塩およびその誘導体、プラセンタエキス、グルタチオン、グリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、グアイアズレン、アラントイン、インドメタシン、カフェイン、α−リポ酸、ルチンおよび配糖体などの誘導体
・ヘスペリジン、および配糖体などの誘導体:ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド等の蛋白ペプチド類および誘導体
・パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチドなどのアシル化ペプチド類
・ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、チロシン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、トリプトファン、シスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチンなどのアミノ酸類およびその塩並びに誘導体
・18−メチルエイコサン酸塩、分岐脂肪酸(12〜31)塩、ラノリン脂肪酸塩、エチル硫酸18−メチルエイコサン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸長鎖分岐脂肪酸(12〜31)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムなどの18−メチルエイコサン酸およびアンテイソ脂肪酸誘導体
・糖セラミドなどの水溶性スフィンゴ脂質:各種植物エキス、その他の保湿効果を示す物質である1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール類、ヒアルロン酸類など
これらの中でも特に低分子である物質は外皮膜がスイゼンジノリ多糖体ゲルである場合、外皮膜を通過して外に放出されることが少なく、ゲル化膜も非常に安定である。特に内包する水溶性成分がビタミン類の場合、ゲル化スイゼンジノリ多糖体金属塩を外皮膜とした場合、ビタミン類がほとんど溶出することがなく安定なカプセルを得ることができるとともに、ビタミン類の光や熱による劣化を防ぐことができる。
ここで、油溶性の有効成分としては、化粧料に使用可能な薬剤、例えば、脂溶性ビタミンおよびその類縁体(トコフェノール、トコトリエノール、レチノール、カルシフェノールなど)、ステロール類(コレステロール、フィトステロールなど)、ユビキノン(CoQ10など)、さらにはスフィンゴ脂質、セラミド、オリザノール、1−メントール、ヒノキチオール、エストタジオール、オリーブ油、グリチルレチン酸、エチニルカロテノイドなど、およびこれらの誘導体などが挙げられ、カルテノイドとしては、アクチニオエリストロール、アスタキサンチン、ビキシン、カンタキサンチン、カプサンチン、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、β−クリプトキサンチン、ルテイン、リコピン、ビオレリトリン、ゼアキサンチン、フコキサンチンおよびその誘導体などが挙げられる。また、内包油溶液の溶媒油としては、スクワラン、種々の植物性油、シリコン類や流動パラフィン系の合成油など特に規定されるものではないが、以下に挙げられるものが好ましい。例えば、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチン、ラウリル酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ油、ヤシ油、バーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。また、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコンRTVゴム等のシリコン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フッ素化シリコンレジン等のフッ素化合物が挙げられる。このようないずれの油系溶媒を使用した場合でも、ゲル化スイゼンジノリ多糖体金属塩の外皮膜は、強固で、外皮膜を通過することがほとんどなく、安定なカプセルを調製することができ、さらには、スイゼンジノリ多糖体自体が水性の保湿剤的な働きを示すので、油溶性有効成分との相乗効果が期待できる。
ここで、水溶性有効成分、油溶性有効成分としては、それぞれ、前記第2発明または第3発明によるものを使用することができる。また、エマルションのシステムは、水中油型、油中水型のいずれであっても良い。また、エマルション調製時にエマルションを安定化させる目的で種々の界面活性剤を使用しても良い。この界面活性剤としては、例えばアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、べタイン型界面活性剤を用いることができる。
ここで、粉体顔料粒子としては、化粧料に使用される粉体が好ましく、無機顔料粉体、有機顔料色素粉体、高分子系粉体粒子などが挙げられる。具体的には、無機粉体としては、黄酸化鉄、赤酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青などの無機有色顔料粉体、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの白色顔料粉体、タルク、マイカ、セリサイト、カオリンなどの体質顔料粉体、雲母チタンなどのパール顔料粉体、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどの金属塩、シリカ、アルミナなどの無機粉体、微粒子酸化チタン、微粒子酸化鉄、ベントナイト、スメクタイトなどが挙げられ、有機顔料色素粉体としては、たとえば、赤色104号、赤色201号、赤色202号、赤色226号、黄色4号アルミニウムレーキ、青色1号アルミニウムレーキなどが挙げられ、高分子系粉体粒子としては、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコンパウダー、セルロースパウダー、シリコンエラストマーパウダーなどが挙げられる。これらの粉体粒子の形状、大きさに特に制限はない。また、これらの粉体粒子に種々の表面被覆がされていてもかまわない。
本発明において、カプセルがファンデーションやサンスクリーン剤として利用される場合、皮膚に塗布したあと、耐水性が必要となるため、混合される粉体粒子をあらかじめ有機化合物、たとえば、シリコン系、アルキルシラン系、アルキルチタネート系、フッ素系の化合物にて、疎水化処理が施される。このようにして疎水化された粉体粒子は、内包される油溶化物、あるいは、エマルションの油性成分中に分散されることは言うまでもない。粉体粒子に疎水性を付与するために用いられる具体的は表面被覆有機化合物としては、特に限定されるものではないが、以下のようなものが好ましい。すなわち、シリコン系化合物としては、メチルハイドロジエンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、アクリルシリコン共重合体、アルキルシラン系としては、n−オクチルトリエトキシシラン、アルキルチタネート系としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、フッ素系としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエトキシシランなどが挙げられる。もちろん、これら疎水性を示す表面被覆剤を2種以上同時に被覆処理してもかまわない。
また、化粧料の形態は特に限定されないが、ファンデーション、サンスクリーン、美容液、化粧水、口紅、美容クリーム、洗顔剤、香水、口内清涼剤、口臭予防剤、うがい剤、歯磨き、入浴剤、制汗剤、石鹸、シャンプー、リンス、ボディーソープ、ボディーローション、デオドラント剤、ヘアクリーム剤、色白剤、美肌剤、育毛剤などが挙げられる。また、本発明のカプセルが配合される化粧料においては、そのカプセル以外に、通常の化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、キレート剤、中和剤、pH調整剤等の成分を同時に配合することができる。ここで、前記粉体としては、例えば、赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコンパウダー、セルロースパウダー、シリコンエラストマー等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素等の無機粉体、微粒子酸化チタン、微粒子酸化鉄、アルミナ処理微粒子酸化チタン、シリカ処理微粒子酸化チタン、ベントナイト、スメクタイト等が挙げられる。これらの粉体の形状、大きさに特に制限はない。また、これらの粉体は従来公知の各種の表面処理が施されていてもいなくても構わない。表面処理の例としては、例えばアクリルシリコーン処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、オクチルトリエトキシシラン処理、N−アシル化リジン処理、有機チタネート処理、シリカ処理、アルミナ処理、セルロース処理、パーフルオロポリエーテル処理、フッ素化シリコーンレジン処理など親水性、親油性、撥水性の各種の処理を用いることが可能である。前記油剤としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチン、ラウリル酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ油、ヤシ油、バーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。また、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコンRTVゴム等のシリコン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フッ素化シリコーンレジン等のフッ素化合物が挙げられる。また、前記界面活性剤としては、例えばアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、べタイン型界面活性剤を用いることができる。前記溶媒としては、精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、パーフルオロポリエーテル、代替フロン、揮発性シリコン等が挙げられる。
Φ*=8/X(1―2/X)・・・・・・(1)
(ここで、Φ*は、液晶相が発現する臨界体積分率、Xは、軸比である。)
金子らの実験では、重量平均分子量が約16,000,000のスイゼンジノリ多糖体で、0.2質量%付近で液晶構造をとることを確認されているが、上記の式(1)に当てはめると、その軸比は、約3,000となり、非常に大きな値を示すことから、スイゼンジノリ多糖体分子はほぼ完全に棒状(棒状らせん状)であると言える。また、分子が棒状(棒状らせん状)であるため、皮膜濃度が高くなっても皮膚に塗布したときの剪断力が少なくてすみ、皮膚上での皮膜残渣が感じられにくい。
ビーカーに水93.0gを仕込み、そこに、ヒアルロン酸ナトリウム0.5g(水溶性有効成分)、ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)0.05g、1,3−ブチレングリコール6.0g、メチルパラベン0.15g(防腐剤)を投入し、完全に溶解するまで撹拌する。その水溶液中に皮膜成分となるスイゼンジノリ多糖体0.3gを撹拌しながら投入し完全に溶解するまで撹拌した。
次いで、受液としてカプセルとなる上記水溶液の5倍量の1質量%塩化アルミニウム溶液を調製した。この1質量%塩化アルミニウム溶液に向けてカプセル成分となる水溶液を単筒ノズルにて滴下し、これを撹拌することによってカプセルを得た。滴下終了後1時間撹拌を行い形成されたカプセルを掬い上げ、水にて水洗することにより、粒径が1.0〜3.0mm程度のスイゼンジノリ多糖体を0.3質量%の皮膜成分としたカプセルを得た。
皮膜成分として、ビーカーに水49.5gを仕込み、そこに、スイゼンジノリ多糖体0.3g、メチルパラベン0.2g(防腐剤)を投入し、完全に溶解するまで撹拌する。
次いで、内包される油溶成分として、ビーカーにスクワラン49.85gを仕込み、そこにビタミンA(レチノール)0.05g、ビタミンE(トコフェロール)0.05%、β−カロテン0.05gを投入し撹拌する。
受液としてカプセルの外皮層と内包される油溶成分の総量の5倍量の1質量%塩化アルミニウム溶液を調製した。この1質量%塩化アルミニウム溶液に向けて、二重ノズルを用いて外皮成分と内包成分を滴下し、これを撹拌することによってカプセルを得た。滴下終了後1時間撹拌を行い、形成されたカプセルを掬い上げ、水にて水洗することにより、粒径が1.0〜3.0mm程度の油溶性の有効成分を50質量%を内包し、スイゼンジノリ多糖体0.3質量%を皮膜成分としたカプセルを得た。
皮膜成分として、ビーカーに水49.5gを仕込み、そこに、スイゼンジノリ多糖体0.3g、メチルパラベン0.2g(防腐剤)を投入し、完全に溶解するまで撹拌する。
次いで、内包されるW/Oエマルションを次の配合および操作によって調製した。まず、A相として、イソノナン酸イソトリデシル1.5g、メチルフェニルシリコーンオイル0.5g、球状セルロース末1.5g、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー0.5g、シクロメチコン15g、シリコン処理微粒子亜酸化亜鉛12.5gを混合した。B相として、精製水14.8g、1,3−ブチレングリコール3.0g、塩化ナトリウム0.5g、メチルパラベン0.2gを混合した。A相を80℃に加温し、ホモミキサーで撹拌しながらゆっくりとB相をA相に滴下し、良く撹拌した後40℃まで冷却し、W/O型エマルションを調製した。
受液としてカプセルの外皮層と内包されるエマルションの総量の5倍量の1質量%塩化アルミニウム溶液を調製した。この1質量%塩化アルミニウム溶液に向けて、二重ノズルを用いて外皮成分と内包成分(W/Oエマルション)を滴下し、これを撹拌することによってカプセルを得た。滴下終了後1時間撹拌を行い、形成されたカプセルを掬い上げ、水にて水洗することにより、粒径が1.0〜3.0mm程度のW/Oエマルション50質量%を内包し、スイゼンジノリ多糖体0.3質量%を皮膜成分としたカプセルを得た。
製造実施例1の皮膜成分としてスイゼンジノリ多糖体の代わりにアルギン酸ナトリウムを使用し、受液として1質量%塩化カルシウム溶液にした以外は製造実施例1と同様の方法にてカプセルを調製した。
製造実施例2の皮膜成分としてスイゼンジノリ多糖体の代わりにアルギン酸ナトリウムを使用し、受液として1質量%塩化カルシウム溶液にした以外は製造実施例2と同様の方法にてカプセルを調製した。
製造実施例3の皮膜成分としてスイゼンジノリ多糖体のかわりにアルギン酸ナトリウムを使用し、受液として1質量%塩化カルシウム溶液にした以外は製造実施例3と同様の方法にてカプセルを調製した。
製造実施例1〜3で得られたカプセルを用いて以下の配合にて美容液を調製した。
初めに美容液ベースを以下の配合にて調製した。
<美容液ベース配合>
水 残 量
グリセリン 8.0
安息香酸 0.15
アラントイン 0.1
PCAナトリウム 0.1
キサンタンガム 0.25
メチルパラベン 0.1
合計100.0
上記美容液ベースと製造実施例1〜3で得られたカプセルをそれぞれの比率が50%になるように配合してカプセル配合美容液を得た。
製造比較例1〜3で得られたカプセルを用いて、以下の配合にて美容液を調製した。
初めに美容液ベースを以下の配合にて調製した。
<美容液ベース配合>
水 残 量
グリセリン 8.0
安息香酸 0.15
アラントイン 0.1
PCAナトリウム 0.1
キサンタンガム 0.25
メチルパラベン 0.1
合計100.0
上記美容液ベースと製造比較例1〜3で得られたカプセルをそれぞれの比率が50%になるように配合してカプセル配合美容液を得た。
つぶれやすい :5点
ややつぶれやすい :4点
どちらともいえない:3点
ややつぶれにくい :2点
つぶれにくい :1点
カプセルの安定性については、カプセルを硝子容器の中に入れ、軽く5回上下にシェイクした時の安定性を以下の評価点に基づき評価した。その評価結果が表1に示されている。
安定している :5点
やや安定している :4点
どちらともいえない:3点
やや崩壊している :2点
崩壊している :1点
Claims (8)
- 淡水性藍藻類であるスイゼンジノリを由来とするスイゼンジノリ多糖体のゲル状金属塩を外皮とすることを特徴とするカプセル。
- 水溶性成分の水溶液を内包することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
- 油溶性成分化合物もしくは油溶性成分混合物を内包することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
- 水溶性成分と油溶性成分のエマルションを内包することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
- 前記油溶性成分を含む油溶液中に粉体顔料粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載のカプセル。
- 前記エマルション中に粉体顔料粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載のカプセル。
- 前記粉体顔料粒子が疎水性を示す有機化合物で表面被覆されていることを特徴とする請求項5または6に記載のカプセル。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のカプセルを含有してなることを特徴とする化粧料。
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