JP2011074001A - カプセルおよびそれを含有する化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】淡水性藍藻類であるスイゼンジノリを由来とするスイゼンジノリ多糖体の水溶液を内包したカプセルを化粧料に配合する。
【選択図】なし
Description
ここで、上記スイゼンジノリ多糖体は、前記特許文献1に記載の方法にて抽出されたものであって、ヘキソース構造をもつ糖構造体およびペントース構造を持つ糖構造体がα−グリコシド結合またはβ−グリコシド結合により直鎖状または分岐鎖状に連結した糖鎖ユニットの繰り返し構造を持ち、前記糖鎖ユニットが糖構造体として乳酸化された硫酸化糖を含み、かつ、前記糖鎖ユニットにおいては、水酸基100個あたり2.7個以上の水酸基が硫酸化され、あるいは全元素中で硫黄元素が1.5質量%以上を占めることを特徴としている。
アルギン酸金属塩は、非常に容易にゲル化し安定な皮膜を作ることが知られており、カプセルの外皮膜として多く利用されている。また、ゲル化させる金属イオンとしては、カルシウムが望ましい。このとき用いる原料はアルギン酸ナトリウムであり、その濃度は、スイゼンジノリ多糖体水溶液を内包した場合、0.01〜0.5質量%、好ましくは0.05〜0.2質量%の範囲が適当である。濃度が希薄すぎると皮膜の強度が弱くなり安定したカプセルとならない。逆に濃度が高くなると皮膜の膜厚が厚くなり使用時に皮膜残渣を生じることになる。
受液としては滴下液の種類にもよるが、皮膜成分としてアルギン酸を用い、皮膜をアルギン酸カルシウムとする場合は、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウムなどの水溶性カルシウム塩を用いることができる。このときの水溶性カルシウム塩の濃度も0.1〜3.0質量%、好ましくは0.5〜2.0質量%に設定するのが適当である。これも、水溶性カルシウム塩濃度が希薄すぎると皮膜の強度が弱くなり安定したカプセルとならない。逆に濃度が高くなると皮膜が硬くなったり、皮膜の膜厚が厚くなって使用時に皮膜残渣を生じることになる。
ここで、水溶性有効成分としては、アルコール系、グリコール系、アミノ酸系、その他植物抽出成分など、保湿性を与えるもの、美白効果のあるもの、その他老化防止効果のあるものなど、化粧料として有効な成分であれば特に限定されるものではない。特に好ましくは、1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウムなどである。この水溶性有効成分の濃度は、スイゼンジノリ抽出物が水溶液中で液晶を示す範囲であれば特に限定されるものではないが、あまり多量に入れるとカプセル外皮膜から溶出する可能性がある。
ここで、カプセル化する外皮膜は親水性の物質が多いので水へ分散した化粧料が主となるが、もちろん油中に分散することも可能である。すなわち、カプセルを水中に分散させたり、油中に分散させたりした粒状物を含む美容液、化粧水、洗顔液などの基礎化粧品が好ましい。
Φ*=8/X(1―2/X)・・・・・・(1)
(ここで、Φ*は、液晶相が発現する臨界体積分率、Xは、軸比である。)
ビーカーに水99.35gを仕込み、そこに、スイゼンジノリ抽出多糖体0.5g、メチルパラベン0.15g(防腐剤)を投入し、完全に溶解するまで撹拌する。その水溶液中に皮膜成分となるアルギン酸ナトリウム0.1gを撹拌しながら投入し、完全に溶解するまで撹拌した。
次いで、受液としてカプセルとなる上記水溶液の5倍量の1質量%塩化カルシウム溶液を調製した。この1質量%塩化カルシウム溶液に向けてカプセル成分となる水溶液を単筒ノズルにて滴下し、これを撹拌することによってカプセルを得た。滴下終了後1時間撹拌を行い、形成されたカプセルを掬い上げ、水にて水洗することにより、粒径が1.0〜3.0mm程度のスイゼンジノリ抽出多糖体水溶液を0.5質量%内包したカプセルを得た。
上記製造実施例1の水を93.35gにした以外は同様であるが、スイゼンジノリ抽出多糖体水溶液を調製した後、その水溶液に、6.0gの1,3−ブチレングリコールを溶解させた溶液を用いて、製造実施例1と同様の方法でカプセルを得た。
上記製造実施例1の水を92.8gにした以外は同様であるが、スイゼンジノリ抽出多糖体水溶液を調製した後、その水溶液に、ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)0.05gと1,3−ブチレングリコール6.0gとヒアルロン酸ナトリウム0.5gを溶解させた溶液を用いて、製造実施例1と同様の方法でカプセルを得た。
製造実施例2,3と同様であるが、スイゼンジノリ抽出多糖体を加えない水溶液を調製した。この水溶液を用いて、製造実施例1と同様の方法にてカプセルを調製した。
しかし、カプセル外皮膜が薄いため、内容物が溶出し、また、外皮膜がぶよぶよになって破壊されているものがあったため、美容液への配合はできなかった。このため、製造比較例3としてアルギン酸ナトリウムの濃度を5倍として強固なゲル化外皮膜を持つカプセルを調製した。
ビーカーに水92.8gを仕込み、そこに、ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)0.05gと1,3−ブチレングリコール6.0g、ヒアルロン酸ナトリウム0.5g、メチルパラベン0.15g(防腐剤)を投入し、完全に溶解するまで撹拌する。この水溶液中に皮膜成分となるアルギン酸ナトリウム0.5gを撹拌しながら投入し、完全に溶解するまで撹拌した。
次いで、受液としてカプセルとなる上記水溶液の5倍量の1質量%塩化カルシウム溶液を調製した。この1質量%塩化カルシウム溶液に向けてカプセル成分となる水溶液を単筒ノズルにて滴下し、これを撹拌することによってカプセルを得た。滴下終了後1時間撹拌を行い、形成されたカプセルを掬い上げ、水にて水洗することにより、粒径が1.0〜3.0mm程度のカプセルを得た。
製造実施例1〜3で調製されたカプセルを用いて、以下の配合にて美容液ベースを調製した。
<美容液ベース配合>
水 残 量
グリセリン 8.0
安息香酸 0.15
アラントイン 0.1
PCAナトリウム 0.1
キサンタンガム 0.25
メチルパラベン 0.1
合計100.0
上記美容液ベースと製造実施例1〜3で得られたカプセルをそれぞれの比率が50%になるように配合してカプセル配合美容液を得た。
製造比較例3で得られたカプセルを用いて以下の配合にて美容液を調製した。
はじめに美容液ベースを以下の配合にて調製した。
<美容液ベース配合>
水 残 量
グリセリン 8.0
安息香酸 0.15
アラントイン 0.1
PCAナトリウム 0.1
キサンタンガム 0.25
メチルパラベン 0.1
合計100.0
上記美容液ベースと製造比較例3で得られたカプセルをそれぞれの比率が50%になるように配合してカプセル配合美容液を得た。
つぶれやすい :5点
ややつぶれやすい :4点
どちらともいえない:3点
ややつぶれにくい :2点
つぶれにくい :1点
カプセルの安定性については、カプセルを硝子容器の中に入れ、軽く5回上下にシェイクした時の安定性を以下の評価点に基づき評価した。その評価結果が表1に示されている。
安定している :5点
やや安定している :4点
どちらともいえない:3点
やや崩壊している :2点
崩壊している :1点
Claims (5)
- 淡水性藍藻類であるスイゼンジノリを由来とするスイゼンジノリ多糖体の水溶液を内包してなることを特徴とするカプセル。
- 表皮がアルギン酸金属塩であることを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
- 前記スイゼンジノリ多糖体水溶液中に水溶性有効成分を同時に溶解させたことを特徴とする請求項1または2に記載のカプセル。
- 前記水溶性有効成分が水溶性のビタミンであることを特徴とする請求項3に記載のカプセル。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のカプセルを含有してなることを特徴とする化粧料。
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---|---|---|---|
JP2009226166A JP2011074001A (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | カプセルおよびそれを含有する化粧料 |
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Publication Number | Publication Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011074001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014207829A1 (ja) * | 2013-06-25 | 2014-12-31 | 三粧化研株式会社 | ソフトカプセル型の外用剤の製造法、ソフト化液、およびソフトカプセル型の外用剤 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07133209A (ja) * | 1993-11-09 | 1995-05-23 | Nippon Carbide Ind Co Inc | 人工粒状物 |
JP4066443B1 (ja) * | 2006-11-22 | 2008-03-26 | 達雄 金子 | 糖誘導体とその利用 |
JP2008201694A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Noevir Co Ltd | 皮膚外用剤 |
WO2009113435A1 (ja) * | 2008-03-14 | 2009-09-17 | Kaneko Tatsuo | 糖誘導体製剤 |
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2009
- 2009-09-30 JP JP2009226166A patent/JP2011074001A/ja active Pending
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US9642813B2 (en) | 2013-06-25 | 2017-05-09 | Sansho Kaken Kabushiki Kaisha | Method for producing soft capsule type external preparation, softening liquid, and soft capsule type external preparation |
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