JP2011073084A - 切粉回収装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】切粉を吸引ノズル70により吸引して回収する切粉回収装置1であって、吸引ノズル70を上下方向に移動させて、吸引ノズル70の高さを調整する高さ調整アクチュエータ20と、吸引ノズル70をチルト方向に回動させて、吸引ノズル70の角度を調整する角度調整アクチュエータ30と、角度調整アクチュエータ30によって調整される角度に沿って吸引ノズル70をワークWの加工部W1に対して近接離間させて、吸引ノズル70とワークWの加工部W1との距離を調整する距離調整アクチュエータ40と、角度調整アクチュエータ30によって調整される角度および距離調整アクチュエータ40によって調整される距離で、吸引ノズル70をワークWの加工部W1に対して水平方向に回動させて、吸引ノズル70の首振りを行う首振りアクチュエータ50と、を具備した。
【選択図】図2
Description
このように構成される切粉回収装置では、加工装置が駆動する前に、ワークの形状および刃具の形状等に応じて切粉の回収経路、すなわちアームの移動経路を作業者がティーチングする。そして、切粉回収装置は、加工装置が駆動したときに、ティーチングされた移動経路に沿って切粉の回収を行う。このとき、刃具に干渉する可能性のある領域、例えば、ワークの加工部にノズルが移動しないように、制御装置によってアームの移動が規制される。
これによれば、作業者が切粉を回収することなくワークの加工を行うことができる。
また、ワークの加工部の切粉をリアルタイムに回収できないため、特定の箇所を長い時間加工する場合等において、ワークの加工部に切粉が堆積する場合がある。従って、刃具が劣化する場合があるという点で不利であった。
このように構成される収容容器は、掛合部に揚重機を取り付けて、脱硫塔内から廃材置場まで移動させる。そして、廃材置場に形成される支承突起の幅に対応する受止部材に支承突起を載置して、低壁を下方に移動させる。これにより、周壁と低壁との間より脱硫材が排出される。
これによれば、作業者に負荷をかけることなく収容容器内の脱硫材を廃材置場に廃棄できる。また、脱硫材に粉塵が含まれる場合においても、粉塵が舞い上がることを防止できる。
また、収容容器の脱硫材を廃棄するときに、揚重機を用いるため、廃棄に要する時間が長くなる。このため、収容容器の脱硫材を廃棄するときに、切粉回収装置および加工装置を停止する必要があった。つまり、ワークを加工する動作を中断する必要があり、作業効率が低下するという点で不利であった。
すなわち、本発明によれば、ワークを加工する動作を中断することなく、切粉を回収および廃棄できるため、作業効率の向上を図ることができる。
可動部材21は上下方向に延出する長尺部材により構成されており、フレーム10の下部に取り付けられるモータ23の回転に伴って、上下方向に往復移動可能に構成されている。(図2に示す矢印H参照)。このような可動部材21としては、例えば、ラックピニオン等がある。
支持部材22は、角度調整アクチュエータ30を支持するための部材である。支持部材22は、上下方向に延出し可動部材21と平行に配置される長尺部材にて構成されており、可動部材21の両端部よりフレーム10の外部に突出する部材により、可動部材21と連結されている。
また、高さ調整アクチュエータ20は、加工装置100の主軸方向への移動に伴って一体的に移動可能である。
固定部材31は、高さ調整アクチュエータ20の支持部材22に取り付けられる。従って、固定部材31は、フレーム10の外側に配置される。駆動部材32は、固定部材31に取り付けられるとともに、該駆動部材32の回転軸32aを回転駆動する。より詳細には、回転軸32aの軸心が上下方向に対して直交する方向に配置され、図2における時計回りの方向あるいは反時計回りの方向に回動駆動される(図2に示す矢印A参照)。
駆動部材32の回転軸32aには、距離調整アクチュエータ40が取り付けられており、回転軸32aを回転駆動することにより距離調整アクチュエータ40の加工装置100に対する角度を調整することが可能となっている。
なお、駆動部材32は、例えばギアモータにより構成することができる。
また、角度調整アクチュエータ30は、高さ調整アクチュエータ20の上下方向への往復移動に伴って一体的に移動する。このため、駆動部材32は、高さ調整アクチュエータ20の往復移動に伴ってフレーム10と接触しないように、フレーム10との間に所定の間隔を空けた状態で配置されている。
固定部材41は、回転軸32aの一端部に取り付けられる長尺部材である。可動部材42は、固定部材41に対して、該固定部材41の長尺方向へ摺動可能に取り付けられる。固定部材41は、距離調整アクチュエータ40に設けられるモータにより、固定部材41の長尺方向に沿って往復移動可能に構成される(図2に示す矢印D参照)。
固定部材51は、距離調整アクチュエータ40の可動部材42の一端部に取り付けられる。回動部材52は、固定部材51に対して回動可能に取り付けられる。回動部材52は、略円盤状に形成され、首振りアクチュエータ50に備えられるモータにより、前記駆動部材32の回転軸32aの回転方向と略直交する方向に回動可能に構成される(図2に示す矢印S参照)。
前記首振りアクチュエータ50の回動部材52には、パイプ61・61が取り付けられており、各パイプ61・61にそれぞれクリーナーホース60・60を挿通することで、クリーナーホース60・60が回動部材52に支持されている。
このため、以下において、クリーナーホース60についての説明は、図1における右側のクリーナーホース60についてのみ行う。
このため、以下において、吸引ノズル70についての説明は、図1における右側の吸引ノズル70についてのみ行う。また、廃棄容器80についての説明は、図1における右側のクリーナーホース60に連結される廃棄容器80についてのみ行う。
また、各アクチュエータ20・30・40・50は、それぞれ別の駆動源によって駆動する、換言すれば、独立して駆動する。
加工装置100のシーケンスにおいて、ワークWの加工を行う前に、シーケンスの情報を切粉回収装置1に送信するように設定されている。従って、加工装置100は、シーケンスを実行することで、切粉回収装置1にシーケンスの情報を送信することとなる。これにより、切粉回収装置1は、加工装置100が実行するシーケンスに対応するシーケンスを決定する。
切粉回収装置1のシーケンスにおいて、加工装置100のシーケンスの情報より刃具103の長さを読み取るように設定されている。従って、切粉回収装置1は、シーケンスを実行することで、刃具103の長さを読み取ることとなる。
切粉回収装置1のシーケンスにおいて、吸引ノズル70の高さを調整するように設定されている。切粉回収装置1は、シーケンスを実行することで、吸引ノズル70の高さを調整することとなる。
つまり、切粉回収装置1は、クリーナーホース60および吸引ノズル70等がワークWと干渉しないように角度調整アクチュエータ30、距離調整アクチュエータ40、および首振りアクチュエータ50を駆動させる。
この場合、図7(b)に示すように、角度調整アクチュエータ30は、段差部W2と接触しない角度となるように、吸引ノズル70の角度を調整する。そして、距離調整アクチュエータ40は、吸引ノズル70をワークWの加工部W1に対して離間させる。これにより、吸引ノズル70とワークWの加工部W1との距離を調整する。
また、ワークWの加工部W1が傾斜している場合において、角度調整アクチュエータ30は、ワークWの加工部W1に対して最適な角度に吸引ノズル70の角度を調整できる。
ここで、首振りアクチュエータ50の回動部材52は、前述のように、加工装置100に対して相対的に回動する。また、吸引ノズル70は、その角度が角度調整アクチュエータ30によって調整されるとともに、その距離が距離調整アクチュエータ40によって調整される。従って、首振りアクチュエータ50は、角度調整アクチュエータ30によって調整される角度および距離調整アクチュエータ40によって調整される距離で、吸引ノズル70を水平方向に回動させる。つまり、吸引ノズル70の首振りを行う。
このとき、首振りアクチュエータ50は、ワークWおよび刃具103と接触しない範囲で吸引ノズル70の首振りを行う。
また、作業者が加工装置100のシーケンスを決定するだけで切粉の回収ができる。つまり、回収経路をティーチングする必要がないため、作業効率を向上できる。
さらに、従来技術にあるようなロボットを用いた場合と比較して、製造コストを低減できる。
加工装置100のシーケンスにおいて、アタッチメント102あるいは刃具103を交換する前に、交換情報を切粉回収装置1に送信するように設定されている。
加工装置100のシーケンスにおいて、加工装置100を原位置にセットするように設定されている。
切粉回収装置1のシーケンスにおいて、切粉回収装置1を原位置に移動させるように設定されている。
切粉回収装置1のシーケンスにおいて、アタッチメント102あるいは刃具103を交換するように設定されている。
また、切粉回収装置1は、比較的大きな形状を有する部材、例えば、ロボット等を具備することなく構成しているため、その形状をコンパクトにできる。このため、容易にアタッチメント102および刃具103を交換できる。
さらに、作業者が加工装置100のシーケンスを決定するだけでアタッチメント102および刃具103の交換ができる。
実験は、図3および図9に示すように、形状の異なる複数の吸引ノズル70を用いて行った。
第二の実験としては、図9(b)に示すように、二つの開口部73・73、凸部74・74・・・、および凹部74a・74a・・・、が形成されていない吸引ノズル70を用いた。
第三の実験としては、図9(c)に示すように、二つの開口部73・73が形成されているが凸部74・74・・・および凹部74a・74a・・・が形成されていない吸引ノズル70を用いた。
第四の実験として、図3に示すように、本実施形態の吸引ノズル70を用いた。また、吸引口71から開口部73の一端部までの長さLは、10mmとなるように切り欠き形成した。
この場合、ケース4の風速の方がケース2の風速より速かった。これは、吸引ノズル70の凸部74・74・・・が空気の流れを乱すことにより、風速の低下を防止できる、言い換えれば、吸引ノズル70内の空気の流れが層流から乱流になることに起因する。
つまり、吸引ノズル70の内側に凸部74・74・・・を形成することで、風速を速くでき、ひいては、吸引力を大きくできることがわかる。
また、図10に示すように、二つの開口部73・73の風速は、吸引口71の風速よりも速くなる。つまり吸引ノズル70をワークWに密着させた場合において、二つの開口部73・73は、吸引口71よりも大きな吸引力で切粉を回収できる。
このように、二つの開口部73・73を形成することにより、ワークWに吸引ノズル70が密着した場合でも吸引ノズル70の外側の切粉を回収できる。
また、ケース4は、ケース1〜3と比較して回収量が少なかった。
また、吸引ノズル70とワークWとの距離が0mmでの実験結果より、二つの開口部73・73が形成されるケース3およびケース4の吸引ノズル70を用いたほうがより切粉を回収できることがわかる。
また、図10に示すように、吸引ノズル70とワークWとの距離が0mmでの実験結果におけるケース1とケース2の比較およびケース3とケース4との比較より、風速が向上することで回収量が向上することがわかる。
つまり、二つの開口部73・73および凸部74・74・・・が形成される本実施形態の吸引ノズル70を用いることで、最も多くの切粉を回収できることがわかる。
従って、切粉回収装置1は、距離調整アクチュエータ40を駆動させて、吸引ノズル70とワークWとの距離を10mm以内に調整することにより、回収量を向上できる。
このように、吸引ノズル70には、側面72の内側面に複数の凸部74・74・・・および複数の凹部の少なくともいずれか一方が形成される。
また、貯溜部83の下端部には、下方向に向かって徐々に縮径する第一テーパ面83aが形成される。
また、シリンダ部86の連結部86aを伸長して底部85を下方向に移動させることにより、貯溜部83の第一テーパ面83aと底部85の第二テーパ面85bとが離間する。つまり、シリンダ部86は、底部85を貯溜部83に対して開放させる。
また、廃棄容器80に貯溜される切粉および粉塵を「切粉K」とする。
本実施形態では、回収動作は30分間行われた後で停止される。また、切粉回収装置1で回収動作の時間を監視する。
また、切粉Kは、底部85の頂点を中心に拡散しながら滑り落ちる。従って、切粉Kは、貯溜部83と底部85との間の間隔を大きくすることなく切粉Kを排出できる。
また、底部85より切粉Kを排出できるため、鋳鉄等の炭素を多く含んでいる切粉Kを廃棄するときに、粉塵が舞い上がることを防止できる。
また、貯溜部83を確実に閉塞しにくくなるため、貯溜部83と底部85との間より空気が漏れ、ひいては、吸引ノズル70の吸引力が低下してしまう。
また、図16(b)に示すように、切粉Kを底部85より排出するときに、底部85を大きく(例えば、90°)回動する必要がある。つまり、切粉排出時において、廃棄容器80の形状が大きくなってしまう。
また、加工装置100および切粉回収装置1を連続して運転できるため、加工装置100を停止して、切粉Kを回収する工程および切粉Kを廃棄する工程を行うことなくワークWを加工できる。つまり、作業効率を向上できる。
さらに、廃棄容器80は、所定の間隔ごとに自動で切粉Kを廃棄する。従って、貯溜部83が満杯になる前に切粉Kを廃棄できるため、貯溜部83より切粉Kが溢れることを防止できるとともに吸引ノズル70の吸引力が低下することを防止できる。また、作業者に負荷をかけることなく切粉Kを廃棄できる。
20 高さ調整アクチュエータ(高さ調整手段)
30 角度調整アクチュエータ(角度調整手段)
40 距離調整アクチュエータ(距離調整手段)
50 首振りアクチュエータ(首振り手段)
70 吸引ノズル
71 吸引口
72 側面
73 切欠部
74 凸部
80 廃棄容器(廃棄手段)
W ワーク
W1 加工部
Claims (5)
- ワークを加工したときに発生する切粉を吸引ノズルにより吸引して回収する切粉回収装置であって、
前記吸引ノズルを上下方向に移動させて、前記吸引ノズルの高さを調整する高さ調整手段と、
前記吸引ノズルをチルト方向に回動させて、前記吸引ノズルの角度を調整する角度調整手段と、
前記角度調整手段によって調整される角度に沿って前記吸引ノズルを前記ワークの加工部に対して近接離間させて、前記吸引ノズルと前記ワークの加工部との距離を調整する距離調整手段と、
前記角度調整手段によって調整される角度および前記距離調整手段によって調整される距離で、前記吸引ノズルを水平方向に回動させて、前記吸引ノズルの首振りを行う首振り手段と、
を具備し、
前記ワークの加工に応じて、前記高さ調整手段と前記角度調整手段と前記距離調整手段と前記首振り手段とを駆動させる切粉回収装置。 - 前記吸引ノズルの先端部における側面に、開口部が形成される請求項1に記載の切粉回収装置。
- 前記吸引ノズルには、
側面の内側面に複数の凸部および複数の凹部の少なくともいずれか一方が形成される請求項1または請求項2に記載の切粉回収装置。 - 略円筒形状に形成され、下端部に下方向へ向かって縮径する第一テーパ面が形成され、前記吸引ノズルが回収する切粉を貯溜する貯溜部と、
前記貯溜部側に第二テーパ面が形成され、該第二テーパ面を前記第一テーパ面に当接させることにより前記貯溜部を閉塞する底部と、
前記貯溜部および前記底部の間をシールするシール部と、
前記底部に連結されて、前記底部を上下方向に往復移動させることにより、前記底部を前記貯溜部に対して開閉させるシリンダ部と、
を有し、
所定の間隔で前記シリンダ部を駆動して前記底部を前記貯溜部に対して開閉させる廃棄手段をさらに具備する請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の切粉回収装置。 - 前記貯溜部の第一テーパ面および前記底部の第二テーパ面は、
前記底部の底面に対して40°から50°までの範囲で角度を成す請求項4に記載の切粉回収装置。
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