JP2011073074A - 圧入装置および圧入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧入物を対象物の圧入部への圧入物の高い圧入精度を確保しながら、圧入作業の効率の向上が可能な圧入装置を提供する。
【解決手段】吸排気弁の弁ガイドを内燃機関のシリンダヘッド3の圧入孔に圧入する圧入装置1は、シリンダヘッド3が載置される載置台20と、作業者が両手で操作する1対の操作レバー15,16を備えるプレス機10と、載置台20を浮動状態で支持可能な支持機構と、載置台20に設けられた取っ手25と、載置台20を浮動状態で支持する浮動形態と載置台20をテーブル12に対して位置決めする位置決め形態とに前記支持機構を操作する第1,第2ボタン51,52とを備える。第1ボタン51は、片手での取っ手25による載置台20の移動操作との同時操作が可能な範囲で取っ手25に設けられる。第2ボタン52は、片手での操作レバー15の操作との同時操作が可能な範囲で操作レバー15の把持部15aの近傍に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧入物を対象物に圧入する圧入装置および該圧入装置による圧入方法に関する。そして、本発明において、例えば、前記対象物は内燃機関のシリンダヘッドであり、前記圧入物はシリンダヘッドに設けられる機関弁を案内する弁ガイドである。
従来、例えばスペアパーツ用のシリンダヘッドを生産する場合、量産機とは別に、プレス機を備える圧入装置により、弁ガイドがシリンダヘッドに設けられた圧入孔に圧入されることがある。このとき、弁ガイドおよび圧入孔の中心軸線同士を一致させる必要性から、位置の微調整ができるように、弁ガイドを保持するプレス機側の部材を水平面に沿って自由に移動可能に浮動支持する圧入装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、移動可能なテーブルを浮動支持するために、高圧空気を噴出させる支持機構が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−94236号公報 特開昭60−85840号公報
プレス機に保持された圧入物(例えば、弁ガイド)を対象物(例えば、シリンダヘッド)の圧入部(例えば、圧入孔)に圧入する場合、圧入作業を効率化するために、圧入物および圧入部の中心軸線が圧入方向に平行になるように対象物が位置決めされて載置される載置台が利用され、該載置台はプレス機のテーブル上に配置される。
しかしながら、テーブル上での対象物の積み降ろし位置や圧入位置まで載置台を移動させるためには、作業者が、テーブルとの間の摩擦力に抗して載置台をスライドさせたり、または載置台を持ち上げて移動させたりする必要があって、手間のかかる作業であり、さらに載置台に載置される対象物がシリンダヘッドなどの重量物である場合には、その重量のために一層手間のかかる作業になって、圧入作業の効率の低下を招来する。
そして、プレス機による圧入作業において、作業の安全基準上、作業者はプレス機を作動させる1対の操作部材を両手で同時に操作しなければならないことから、圧入方向における圧入物および圧入部の中心軸線同士を一致させること(以下、「心出し」という。)が可能な位置まで、両操作部材の操作と載置台の位置調整とを、交互に、かつ徐々に、繰り返して行う必要があるため、圧入作業の効率を低下させる原因になる。
また、圧入物を保持するプレス機に浮動支持する支持機構が設けられる場合にも、該支持機構が設けられていることにより、圧入力に基づく圧入物と圧入部との自動的な心出しが可能となる位置まで、テーブルとの間の摩擦力に抗して載置台をスライドさせたり、または載置台を持ち上げて移動させたりする必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、圧入物を対象物の圧入部への圧入物の高い圧入精度を確保しながら、圧入作業の効率の向上が可能な圧入装置および圧入方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、圧入物(2)が圧入される圧入部(4)が設けられた対象物(3)が載置される載置台(20)と、前記載置台(20)が載置されるテーブル(12)および作業者が両手で操作する1対の操作部材(15,16)を備えるプレス機(10)と、を備え、前記プレス機(10)が前記1対の操作部材(15,16)の操作により作動して前記圧入物(2)を前記載置台(20)上で前記圧入部(4)に圧入する圧入装置において、前記載置台(20)を前記テーブル(12)に対して浮動状態で支持可能な支持機構(40,60)と、前記載置台(20)を前記テーブル(12)上で移動させるために前記載置台(20)に設けられた取っ手(25)と、前記支持機構(40,60)が前記載置台(20)を前記浮動状態で支持する浮動形態と前記載置台(20)を前記テーブル(12)に対して位置決めする位置決め形態とに前記支持機構(40,60)を操作する第1および第2スイッチ(51,52;71,72)とを備え、前記第1スイッチ(51,71)は、前記作業者の片手での前記取っ手(25)による前記載置台(20)の移動操作との同時操作が可能な範囲で、前記取っ手(25)または前記取っ手(25)の近傍に設けられ、前記第2スイッチ(52,72)は、前記両手の一方の手での一方の前記操作部材(15)の操作との同時操作が可能な範囲で、前記一方の操作部材(15)または前記一方の操作部材(15)の近傍に設けられる圧入装置である。
これによれば、圧入物が圧入される対象物が載置された載置台をプレス機のテーブル上で移動させるときは、載置台に設けられた取っ手を掴みながら第1スイッチを操作することにより支持機構を浮動形態に操作して載置台を浮動状態にできるので、対象物の積み降ろし位置や圧入物の圧入位置への載置台の移動、および、圧入開始時における圧入物と圧入部での対象物との当接により圧入物を通じて対象物に作用する圧入力で載置台が移動して該圧入力に基づく圧入物と圧入部との自動的な心出し(以下、「自動心出し」という。)が可能となる位置(以下、「自動心出し可能位置」という。)への載置台の移動を、それぞれ迅速化できるので、圧入作業の効率を向上できる。
しかも、圧入物の圧入開始時には、1対の操作部材を操作すると同時に第2スイッチにより支持機構を浮動形態に操作して載置台を浮動状態にできるので、圧入物と圧入部との自動心出し時に、圧入力により載置台が容易に移動して、圧入物および対象物に塑性変形を生じさせることなく自動的心出しが行われる。この結果、プレス機を両手で操作して作動させながら、熟練者でなくても、容易に高い圧入精度を確保できる。
さらに、載置台を浮動支持するための支持機構を、載置台のみに設ければよく、プレス機に設ける必要がないので、圧入装置の構造を簡単化できて、圧入コストを削減できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の圧入装置において、前記載置台(20)を前記テーブル(12)上で第1方向に平行に移動可能に案内する案内部材(31)と、前記載置台(20)の位置を前記テーブル(12)上で前記第1方向に直交する第2方向に調整可能な調整機構(32)とを備え、前記載置台(20)は、前記取っ手(25)により加えられる力により前記案内部材(31)に案内されて移動するものである。
これによれば、載置台を調整機構により第2方向で位置決めした状態にしておくことで、支持機構により浮動状態にある載置台を、案内部材を利用して、取っ手に加える力で第1方向に平行な方向に確実に、かつ容易に移動させることができるので、心出しが可能となる位置までの載置台の移動を迅速化できて、圧入作業の効率が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の圧入装置において、前記載置台(20)は、前記テーブル(12)上に配置されて前記支持機構(40,60)に支持される第1載置台(21)と、前記第1載置台(21)に位置決めされて固定されると共に前記対象物(3)が載置される第2載置台(22)とから構成されるものである。
これによれば、対象物が異なる場合に、対象物が載置される第2載置台を変更するだけで、浮動支持される第1載置台を共通に使用できるので、圧入コストを削減できる。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の圧入装置において、前記支持機構(40,60)が前記浮動形態にあるとき、前記プレス機(10)は、前記圧入物(2)に加える圧入力で前記載置台(20)を前記テーブル(12)に当接させて位置決めするものである。
これによれば、圧入過程で浮動状態が解消されて、載置台がテーブルに位置決めされた状態で載置されるので、圧入完了まで浮動状態が維持される場合に比べて、圧入精度を高めることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の圧入装置において、前記支持機構(40,60)は、前記載置台(20)を前記テーブル(12)から浮上させる空気圧を有する高圧空気を前記載置台(20)と前記テーブル(12)との間に噴出させる空気噴出部(41)から構成され、前記第1スイッチ(51,71)および前記第2スイッチ(52,72)は、前記空気噴出部(41)への前記高圧空気の供給および供給停止を行うものである。
これによれば、高圧空気を利用して載置台を浮動状態にできるので、高圧空気の通路が形成されることで載置台の軽量化が可能になるので、取っ手による移動が容易になるうえ、支持機構の構造を簡単化できるので、圧入コストを削減できる。
請求項6記載の発明は、圧入物(2)が圧入される圧入部(4)が設けられた対象物(3)が載置される載置台(20)と、前記載置台(20)が載置されるテーブル(12)および作業者が両手で操作する1対の操作部材(15,16)を備えるプレス機(10)と、を備え、前記プレス機(10)が前記1対の操作部材(15,16)の操作により作動して前記圧入物(2)を前記載置台(20)上で前記圧入部(4)に圧入する圧入装置による圧入方法において、前記圧入装置は、前記載置台(20)を前記テーブル(12)に対して浮動状態で支持可能な支持機構(40,60)と、前記支持機構(40,60)が前記載置台(20)を前記浮動状態で支持する浮動形態と前記載置台(20)を前記テーブル(12)に対して位置決めする位置決め形態とに前記支持機構(40,60)を操作する操作スイッチ(51,52;71,72)とを備え、前記操作スイッチ(51,52;71,72)の操作により前記支持機構(40,60)が前記浮動形態にされた状態で、前記テーブル(12)上での前記載置台(20)の移動と、前記プレス機(10)による前記圧入物(2)の圧入の開始とが行われる圧入方法である。
これによれば、圧入物が圧入される対象物が載置された載置台をプレス機のテーブル上で移動させるときは、操作スイッチにより、支持機構が浮動形態とされて載置台が浮動状態とされることで、対象物の積み降ろし位置や圧入物の圧入位置への載置台の移動、および、圧入方向における圧入物と圧入部との心出し位置の近傍までの載置台の移動を迅速化できるので、圧入作業の効率を向上できる。
しかも、圧入物の圧入開始時には載置台が浮動状態になっているので、圧入物と圧入部との自動心出し時に、圧入力により載置台が容易に移動して、圧入物および対象物に塑性変形を生じさせることなく自動的心出しが行われる。この結果、プレス機を両手で操作して作動させながら、熟練者でなくても、容易に高い圧入精度を確保できる。
さらに、載置台を浮動支持する支持機構であるため、請求項1記載の発明と同様に、圧入装置の構造を簡単化できて、圧入コストを削減できる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の圧入方法において、前記圧入装置は、前記載置台(20)を前記テーブル(12)上で移動させるために前記載置台(20)に設けられた取っ手(25)を備え、前記操作スイッチ(51,52;71,72)は、前記浮動形態と前記位置決め形態とに前記支持機構(40,60)を操作する第1および第2スイッチ(51,52;71,72)から構成され、前記第1スイッチ(51,71)は、前記作業者の、前記取っ手(25)を掴んでいる状態の手により、操作可能であり、前記第2スイッチ(52,72)は、前記作業者の、一方の前記操作部材(15)を操作している状態の手により、操作可能であり、前記圧入物(2)の圧入開始時には、前記第2スイッチ(52,72)の操作により前記支持機構(40,60)が前記浮動形態にされているものである。
これによれば、第1,第2スイッチに関連して、請求項1記載の発明と同様の作用が奏される。
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の圧入方法において、前記プレス機(10)は、前記圧入部(4)への前記圧入物(2)の圧入過程で、前記圧入力により前記浮動状態にある前記載置台(20)を前記テーブル(12)に当接させて位置決めするものである。
これによれば、請求項4記載の発明と同様の作用がなされる。
本発明によれば、圧入物を対象物の圧入部への圧入物の高い圧入精度を確保しながら、圧入作業の効率の向上が可能な圧入装置および圧入方法が得られる。
本発明が適用された圧入装置の正面からの要部斜視図であり、その一部が模式的に示されている。 図1の圧入装置の別の角度からの要部斜視図である。 図1の圧入装置において、シリンダヘッドが載置された載置台が圧入位置にあるときの要部斜視図である。 図3の圧入装置において、左右方向に直交する平面でのシリンダヘッドの線断面図である。 図1の圧入装置における載置台の支持機構の変形例を示す要部断面図であり、(a)は、支持機構が位置決め形態にあるときの図であり、(a)は、支持機構が浮動形態にあるときの図である。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用された圧入装置1は、作業者により操作されて圧入物としての弁ガイド2(図3,図4参照)を対象物としてのシリンダヘッド3(図3,図4も参照)に圧入するプレス機10と、内燃機関の構成部材であるシリンダヘッド3が載置される載置台20とを備える。
図1〜図3を参照すると、プレス機10は、上下方向で圧入作業空間を形成するように配置された台座部11aおよび天蓋部11bを有する本体11と、載置台20が載置されると共に台座部11aに固定されたテーブル12と、着脱可能に保持した弁ガイド2をシリンダヘッド3に圧入する圧入ヘッド13と、圧入ヘッド13を圧入方向に平行な方向である上下方向に平行に往復動させる駆動部材14と、台座部11aに設けられて作業者が両手でそれぞれ操作する1対の操作部材としての操作レバー15,16と、両操作レバー15,16が一緒に操作されるときに両操作レバー15,16の操作量に応じて駆動部材14の作動を制御する制御装置(図示されず)とを備える。
弁ガイド2をシリンダヘッド3に圧入する圧入力を発生する駆動部材14は、圧入ヘッド13が先端部に取り付けられて設けられる駆動ロッド14aと、一部が天蓋部11bに収納されて台座部11aおよびテーブル12の真上に配置される駆動ロッド14aが連結されると共に天蓋部11bに収納される駆動源としての油圧シリンダ14bとから構成される。油圧シリンダ14bは、前記制御装置により制御される油圧により駆動されて、テーブル12の真上に位置する駆動ロッド14aを、両操作レバー15,16の操作に応じて、圧入方向である下方に上下方向に平行に移動させ、戻し方向である上方に移動させる。
圧入ヘッド13は、保持手段により、この実施形態では、磁気力により弁ガイド2を保持する磁気的保持手段である磁石により、弁ガイド2を保持する。また、両操作レバー15,16のそれぞれは、作業者が片手で把持する把持部15a,16aを有する。
図4を参照すると、弁ガイド2は、シリンダヘッド3に設けられるタペット弁から構成される吸気弁および排気弁の弁ステム(図4には吸気弁5が示されている。)を移動可能に案内する円筒状部材であり、シリンダヘッド3に設けられた圧入部としての圧入孔4に圧入される。
図1〜図2を参照すると、圧入装置1は、プレス機10および載置台20のほかに、テーブル12に対する載置台20の位置を設定する位置決め機構30と、テーブル12上に配置される載置台20をテーブル12に対して浮動状態で支持可能な支持機構40と、載置台20に一体に設けられて載置台20をテーブル12上で移動させるために作業者が手で掴む取っ手25と、支持機構40が載置台20を浮動状態で支持する浮動形態と載置台20をテーブル12に対して位置決めする位置決め形態とに支持機構40を操作する第1,第2スイッチとしての第1,第2ボタン51,52を備える操作機構50と、を備える。
ここで、左右方向は、圧入作業時にプレス機10の正面(図1参照)に対面するときの作業者を基準とした左右方向であり、前後方向は、水平面に平行な方向で左右方向に直交する方向であるとする。そして、この実施形態では、左右方向は、上下方向から見て左右方向に細長い矩形のテーブル12の長手方向でもある。
また、浮動状態とは、載置台20がテーブル12から浮き上がって、載置台20のみの移動、およびシリンダヘッド3が載置された載置台20の移動を妨げる摩擦力がテーブル12との間で殆ど発生しないか、または極めて小さいときの支持機構40による載置台20の支持状態を意味し、プレス機10の圧入ヘッド13に保持された弁ガイド2とシリンダヘッド3の圧入孔4(図4参照)とが前記自動心出し可能位置にあるとき、圧入孔4への弁ガイド2の圧入が開始されて、圧入ヘッド13がシリンダヘッド3に加える圧入力により、弁ガイド2およびシリンダヘッド3に塑性変形を生じさせることなく載置台20が移動して、前記自動心出しがなされる支持状態を意味する。
載置台20は、テーブル12上に配置されて支持機構40に支持されるプレート状の第1載置台21と、第1載置台21上に配置されて第1載置台21に位置決めされて固定されると共に対象物が載置される第2載置台22とから構成される。第2載置台22は、円柱状の孔である圧入孔4の中心軸線L4(図4参照)が圧入方向に平行となるように、第1載置台21に対して固定され、この実施形態では前後方向に対して傾斜している。
第1載置台21に対する第2載置台22の位置は、第2載置台22に固定された調整部材23に設けられた長孔を通じて調整可能である。この実施形態では、第2載置台22は、後に説明する調整機構32と協働して、圧入ヘッド13に保持された状態の弁ガイド2の中心軸線L2(図4参照)および圧入孔4の中心軸線L4(図4参照)の前後方向での位置が一致するように(すなわち、両中心軸線L2,L4が前後方向に直交する1つの直交平面上に位置するように)、調整部材23により前後方向に調整され、かつ位置決めされる。そして、支持機構40が前記位置決め形態にあるとき、第1載置台21の下面21cがテーブル12の上面12cに接触して、第1載置台21がテーブル12に位置決めされた状態で載置される。
取っ手25は、第1載置台21において左右方向での両端部21a,21b部の一方の端部の側面、この実施形態では、右端部21aの右側面に固定されている。
位置決め機構30は、第1載置台21をテーブル12上で第1方向としての左右方向に平行に移動可能に案内する案内部材としての案内レール31と、第1載置台21の位置をテーブル12の支持面である上面12c上で左右方向に直交する第2方向としての前後方向に調整可能な調整機構32とを備える。
案内レール31は、テーブル12の前端部の前側面から前方に突出して左右方向に平行に一直線状に設けられる。調整機構32は、左右方向に離隔して設けられた1以上の、ここでは複数としての1対の調整部33を有する。
各調整部33は、前後方向の移動が案内レール31により規制された状態で、左右方向に移動可能となるように案内レール31に摺動可能に嵌合する被案内体34と、第1載置台21に一体に固定されて設けられると共に被案内体34に摺動可能に嵌合した状態で被案内体34を貫通して前後方向に平行に延びている調整ロッド35と、被案内体34に移動可能に設けられて被案内体34と調整ロッド35との相対移動の許容および阻止を行う止め具であるネジ36とを有する。
被案内体34には、案内レール31が収容される収容空間34bを形成する案内部としての案内溝34aが設けられる。案内溝34aは被案内体34の下面において下方に向かって開口する。案内溝34aまたは収容空間34bの上下方向での幅(または、案内溝34aの深さ)は、第1載置台21が浮動状態のとき、案内レール31が収容空間34b内に位置して、被案内体34と案内レール31との当接により前後方向での第1載置台21の移動が規制される一方で、被案内体34が第1載置台21と一体に案内レール31に案内されて左右方向に移動できる値に設定されている。
支持機構40が前記位置決め形態にあるとき、被案内体34に螺合するネジ36が緩められることで被案内体34に対して前後方向に移動可能になる調整ロッド35の位置が前後方向で調整されて、テーブル12に対する第1載置台21の前後方向での位置が調整された後に、ネジ36が被案内体34にねじ込まれる。そして、ねじ込まれたネジ36が調整ロッド35と当接して、被案内体34と調整ロッド35の相対移動が阻止されることで、第1載置台21がテーブル12に対して前後方向で位置決めされる。
支持機構40は、第1載置台21に設けられた空気噴出部41から構成される。空気噴出部41は、第1載置台21に分散して配置されると共に上下方向でテーブル12に向かって下面21cに開口する多数の空気噴出口42(図3には、その一部が示されている。)を形成する。下面21cは、圧入方向または上下方向でテーブル12の上面12cと対向すると共に該上面12cと接触可能な対向面である。
各空気噴出口42からは、操作機構50から供給された高圧空気がテーブル12に向かって噴出する。そして、下面21cと上面12cとの間に供給された高圧空気の空気圧により、シリンダヘッド3の載置された載置台20がテーブル12から浮上する。
支持機構40を浮動形態および位置決め形態に操作する操作機構50は、高圧空気を空気噴出部41に供給する空気供給装置50aである。この空気供給装置50aは、コンプレッサで加圧された高圧空気が充填された高圧空気源としての空気タンク53と、第1載置台21に設けられて各空気噴出口42に連通する空気通路54aを形成する空気分配部54と、空気タンク53と空気分配部54とを接続して空気タンク53内の高圧空気を空気分配部54に導く空気供給路を形成する導管である可撓性の空気ホース55と、第1,第2ボタン51,52とを備える。なお、空気分配部54は、第1載置台21の一部により構成されるが、第1載置台21とは別個の部材により構成されてもよい。
空気タンク53から空気ホース55および空気通路54aを通じて空気噴出部41に供給される高圧空気は、各空気噴出口42から第1載置台21の下面21cとテーブル12の上面12cとの間に供給されたとき、第1載置台21をテーブル12から浮上させる空気圧を有する。
空気ホース55は、空気タンク53に接続される第1共通ホース55aと、空気噴出部41に接続される第2共通ホース55bと、第1,第2共通ホース55a,55bに接続されると共に並列に設けられた第1,第2分岐ホース55c1,55c2とから構成される。第1,第2分岐ホース55c1,55c2には、開閉弁を備える第1,第2ボタン51,52がそれぞれ設けられる。
第1ボタン51は、作業者の片手での取っ手25による載置台20の移動操作との同時操作が可能な範囲で、取っ手25に設けられる。第2ボタン52は、両手の一方の手での一方の操作レバー15との同時操作が可能な範囲で該操作レバー15においてその把持部15aの近傍に設けられる。
別の例として、第1ボタン51は、取っ手25による載置台20の移動操作との同時操作が可能な範囲で、取っ手25の近傍で第1載置台21または第1載置台21と一体に設けられた部材に設けられてもよい。
操作スイッチとしての操作ボタンを構成する第1,第2ボタン51,52は、空気噴出部41への高圧空気の供給流量を変更可能である。この実施形態では、作業者が、片方の手、例えば右手で各ボタン51,52を押す作動操作をすることで空気噴出部41への高圧空気の供給が行われて、支持機構40が各空気噴出口42からの高圧空気の噴出により浮動形態になり、各ボタン51,52を押すことを解除する作動解除操作をすることで、高圧空気の供給が停止されて、支持機構40が各空気噴出口42からの高圧空気の噴出が停止して位置決め形態になる。
以下、圧入装置1の動作と共に、該圧入装置1による弁ガイド2の圧入方法について説明する。
図1,図2を参照すると、弁ガイド2(図4参照)が圧入される前のシリンダヘッド3が、テーブル12の両端部12a,12bの1つの端部付近、ここでは左端部12b付近に配置された物品載置部材7に置かれ、載置台20が左端部12bに近接した位置にない場合、シリンダヘッド3を第2載置台22に載せるために載置台20が左端部12bに向けて移動させられる。その際、作業者は、一方の手としての右手で取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作し、空気噴出部41に高圧空気を供給することにより、支持機構40が高圧空気により浮動形態にされる。これにより、載置台20が浮動状態なるので、作業者が他方の手である左手を第1載置台21の左端部21bに添え、右手で第1ボタン51を作動操作しながら取っ手25を通じて第1載置台21に左方への力を加えることで、第1載置台21が第2載置台22と共にテーブル12の左端部12bである積み降ろし位置まで移動する。
前記積み降ろし位置で、第1ボタン51が作動解除操作されて、支持機構40が位置決め形態になり、第1載置台21がテーブル12に接触して載置される。この状態で、載置台20は、第1載置台21とテーブル12との間の摩擦力により移動することがない。
例えば、先ず吸気弁用の弁ガイド2を圧入するために、作業者がシリンダヘッド3を荷台から第2載置台22の所定位置に載せることで、圧入孔4の中心軸線L4(図4参照)は、圧入ヘッド13に保持される弁ガイド2の中心軸線L2(図4参照)を含むと共に左右方向および圧入方向に平行な平面(すなわち、前記直交平面)上に位置し、シリンダヘッド3がテーブル12に対して位置決めされる。
その後、作業者が取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作することにより、支持機構40が浮動形態にされて第1載置台21が浮動状態になった状態で、他方の手である左手を第1載置台21の左端部21bに添え、作業者が第1ボタン51を作動操作しながら取っ手25を通じて第1載置台21に右方への力を加えることにより、載置台20は、シリンダヘッド3が圧入ヘッド13の真下に位置する圧入位置に移動する。そして、目視により圧入ヘッド13の概略真下に圧入孔4が位置するまで載置台20を移動させた後、第1ボタン51が作動解除操作され、支持機構40が位置決め形態にされる。その後、弁ガイド2が前記保持手段により保持されて圧入ヘッド13に装着される(図3参照)。
図2〜図4を参照すると、次いで、作業者が両手で両操作レバー15,16の把持部15a,16aを掴んで両操作レバー15,16を下方に移動させることで、制御装置に制御された駆動部材14が弁ガイド2を保持した圧入ヘッド13を圧入方向である下方に移動させて、弁ガイド2を圧入孔4に接近させる。弁ガイド2が圧入方向で圧入孔4の近傍まで近接した状態で、弁ガイド2および圧入孔4の両中心軸線L2,L4が大きくずれて、弁ガイド2の圧入孔4への挿入ができないとき、作業者は両操作レバー15,16を離して、右手で取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作して、支持機構40を浮動形態にし、左手を第1載置台21に添えながら、自動心出し可能位置まで第1載置台21を左右方向に移動させて、載置台20の位置調整を行う。
このように、支持機構40を浮動形態にするために、第1ボタン51は、弁ガイド2の積み降ろし位置への載置台20の移動時と、弁ガイド2の圧入位置および弁ガイド2と圧入孔4との自動心出し可能位置への載置台20の移動時とに、操作される。そして、テーブル12上での載置台20の移動は、支持機構40を浮動形態として第1載置台21を浮動状態とすることにより、左手を第1載置台21の左端部21bに添え、作業者が右手で取っ手25を掴んで左方または右方に力を加えるにより、載置台20のみおよびシリンダヘッド3が載置された載置台20を、案内レール31により左右方向に平行に案内された状態で、小さな力で容易に、かつ効率のよく移動させることができる。
その後、作業者は両手で両操作レバー15,16を操作して弁ガイド2を圧入ヘッド13と共に下降させ、弁ガイド2が圧入孔4にさらに近接させる。そして、弁ガイド2が圧入孔4の入口4a近傍でシリンダヘッド3に当接する直前、すなわち圧入開始の直前に、把持部15aを持った状態の右手により第2ボタン52が作動操作されて、支持機構40が浮動形態にされて、第1載置台21が浮動状態にされる。したがって、弁ガイド2の圧入開始時には、第2ボタン52の作動操作により、既に支持機構40が浮動形態にされている。
弁ガイド2を保持する圧入ヘッド13が下降して圧入が開始された後は、僅かに両中心軸線L2,L4がずれていたとしても、第1載置台21が浮動状態にあり、しかも弁ガイド2とシリンダヘッド3において圧入孔4を形成している部分とが当接状態にあるため、載置台20は圧入力により両中心軸線L2,L4が一致するように、位置決め機構30に案内されて左右方向に移動し、該圧入力に基づく弁ガイド2と圧入孔4との心出し(すなわち、自動心出し)が行われる。
さらに、圧入ヘッド13が下降して弁ガイド2が圧入される過程で、圧入力が載置台20に作用する高圧空気の空気圧による浮上力に打ち勝って、載置台20を押圧し、第1載置台21が強制的にテーブル12に当接して押し付けられ、載置台20がテーブル12に対して位置決めされる。このとき、作業者が第2ボタン52を作動解除操作し、さらに圧入ヘッド13を下降させて所定位置まで弁ガイド2を圧入して、圧入が完了する。このように、支持機構40を浮動形態にするために、第2スイッチは、弁ガイド2の圧入開始の前後に渡って作動操作される。
圧入が完了すると、作業者は、両操作レバー15,16を元の位置に戻すように上方に移動させて、圧入ヘッド13を前記戻し方向に上昇させる。このとき、圧入ヘッド13が弁ガイド2を保持する保持力は、圧入された弁ガイド2のシリンダヘッド3との固着力よりも小さいので、弁ガイド2が圧入ヘッド13から外れる。なお、別の例として、圧入完了時に、圧入ヘッド13での弁ガイド2に対する保持力が解除されるように前記保持手段が操作されてもよい。
次いで、作業者は、弁ガイド2を圧入ヘッド13に保持させて、取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作して、支持機構40を浮動形態にして、浮動状態の載置台20を次の圧入孔4に弁ガイド2が圧入される位置まで移動させる。その後、前に説明した圧入工程と同様の圧入工程が行われる。
吸気弁用の全ての弁ガイド2がシリンダヘッド3に圧入された後、排気弁用の弁ガイド2を圧入する際には、作業者は、弁ガイド2を圧入ヘッド13に保持させて、取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作して、支持機構40を浮動形態にして、載置台20をテーブル12の左端部12b付近まで一旦移動させた後、支持機構40を位置決め形態にした後、シリンダヘッド3の前後を入れ換えて、吸気弁用の弁ガイド2の圧入工程のときと同様に、載置台20に載置排気弁用の圧入孔4に弁ガイド2を圧入するための所定位置に載置して、吸気弁用の弁ガイド2の圧入工程のときと同様に全ての排気弁用の弁ガイド2をシリンダヘッド3に圧入する。
全ての弁ガイド2の圧入が終了した後、作業者が取っ手25を掴みながら第1ボタン51を作動操作して支持機構40を浮動形態にした後、浮動状態の載置台20をテーブル12の前記積み降ろし位置まで移動させて、第2載置台22上のシリンダヘッド3が次のシリンダヘッド3と置き換えられて、同様の圧入作業が繰り返される。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
圧入装置1は、弁ガイド2が圧入される圧入孔4が設けられたシリンダヘッド3が載置される載置台20と、作業者が両手で操作する1対の操作レバー15,16を備えるプレス機10と、載置台20を浮動状態で支持可能な支持機構40を構成する空気噴出部41と、第1載置台21に設けられた取っ手25と、支持機構40(すなわち、空気噴出部41)が載置台20を浮動状態で支持する浮動形態と載置台20をプレス機10のテーブル12に対して位置決めする位置決め形態とに支持機構40を操作する第1,第2ボタン51,52とを備え、第1ボタン51は、作業者の片手での取っ手25による載置台20の移動操作との同時操作が可能な範囲で取っ手25に設けられ、第2ボタン52は、両手の一方の手での一方の操作レバー15の操作との同時操作が可能な範囲で該操作レバー15の把持部15aの近傍に設けられる。
このような圧入装置1によれば、弁ガイド2が圧入されるシリンダヘッド3が載置された載置台20をプレス機10のテーブル12上で移動させるときは、載置台20に設けられた取っ手25を掴みながら第1ボタン51を操作することにより支持機構40を浮動形態に操作して載置台20を浮動状態にできるので、シリンダヘッド3の積み降ろし位置や弁ガイド2の圧入位置への載置台20の移動、および、自動心出し可能位置への載置台20の移動を、それぞれ迅速化できるので、圧入作業の効率を向上できる。
しかも、弁ガイド2の圧入開始時には、1対の操作レバー15,16を操作すると同時に第2ボタン52により支持機構40を浮動形態に操作して載置台20が浮動状態になるようにできるので、弁ガイド2と圧入孔4との自動心出し時に、圧入力により載置台20が容易に移動して、弁ガイド2およびシリンダヘッド3に塑性変形を生じさせることなく自動的心出しが行われる。この結果、プレス機10を両手で操作して作動させる安全規定を遵守しながら、熟練者でなくても、容易に高い圧入精度を確保できる。
さらに、第1載置台21を浮動支持するための支持機構40を、第1載置台21のみに設ければよく、プレス機10に設ける必要がないので、圧入装置1の構造を簡単化できて、圧入コストを削減できる。
載置台20をテーブル12上で左右方向に平行に移動可能に案内する案内レール31と、第1載置台21の位置をテーブル12上で前後方向に調整可能な調整機構32とを備え、載置台20は、取っ手25により加えられる力により案内レール31に案内されて左右方向に移動する。これにより、載置台20を調整機構32により前後方向で位置決めした状態にしておくことで、支持機構40により浮動状態にある載置台20を、案内レール31を利用して、取っ手25に加える力で左右方向に平行な方向に確実に、かつ容易に移動させることができるので、心出しが可能となる位置までの載置台20の移動を迅速化できて、圧入作業の効率が向上する。
載置台20は、テーブル12上に配置されて支持機構40に支持される第1載置台21と、第1載置台21上に配置されて第1載置台21に位置決めされて固定されると共にシリンダヘッド3が載置される第2載置台22とから構成されることにより、内燃機関の機種が異なるために、シリンダヘッド3が異なる場合に、シリンダヘッド3が載置される第2載置台22を変更するだけで、浮動支持される第1載置台21を共通に使用できるので、圧入コストを削減できる。
支持機構40が浮動形態にあるとき、プレス機10は、弁ガイド2に加える圧入力により、高圧空気の空気圧による浮上力に打ち勝って載置台20を押圧してテーブル12に強制的に当接させて位置決めすることにより、圧入過程で浮動状態が解消されて、第1載置台21がテーブル12に位置決めされた状態で載置されるので、圧入完了まで浮動状態が維持される場合に比べて、圧入精度を高めることができる。
支持機構40は、載置台20をテーブル12から浮上させる圧力を有する高圧空気を載置台20とテーブル12との間に噴出させる空気噴出部41から構成され、第1,第2ボタン51,52は、空気噴出部41への高圧空気の供給および供給停止を行うことにより、高圧空気を利用して載置台20を浮動状態にできるので、高圧空気の通路が形成されることで第1載置台21の軽量化が可能になるので、取っ手25による移動が容易になるうえ、支持機構40の構造を簡単化できるので、圧入コストを削減できる。
さらに、載置台20が浮動状態にあるとき、空気噴出部41から噴出した空気が、テーブル12から浮上した第1載置台21とテーブル12との上下方向での隙間からテーブルの上面に沿って水平方向に流出することにより、該隙間から異物が第1載置台21とテーブル12との間に入ることが防止されるので、支持機構40が前記位置決め形態にあるときに、第1載置台21とテーブル12との接触状態を良好にできる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
圧入装置の支持機構は、図5に示されるように、第1載置台21に、例えばその四隅にそれぞれ配置される複数である4つの浮動支持部材61により構成される支持機構であってもよい。各浮動支持部材61は、第1載置台21に上下方向に移動可能に支持されると共に圧縮バネからなる戻しバネ63により上方に付勢される可動ホルダ62と、可動ホルダ62に摺動可能に保持される円筒状の支持体64と、支持体64に回転可能に支持される転動体としての球体65と、支持体64を下方に付勢可能な付勢部材としての支持バネ66と、可動ホルダ62を下方に向けて駆動するソレノイドを備えるアクチュエータ67とを備える。また、支持機構60を操作する操作機構70は、アクチュエータ67を作動させる操作スイッチを構成する第1,第2スイッチ71,72を備え、第1,第2ボタン51,52と同様の位置にそれぞれ設けられる。
アクチュエータ67は、第1,第2ボタン51,52と同様に、第1,第2スイッチ71,72の作動解除操作および作動操作に応じて、図5(a)に示される位置決め形態および図5(b)に示される浮動形態にそれぞれ操作される。
そして、アクチュエータ67により駆動された可動ホルダ62が戻しバネ63のバネ力に抗して下方に移動すると、支持バネ66に付勢された球体65がテーブル12の上面12cに当接すると共に、支持バネ66が圧縮され、そのバネ力である浮上力により、第1載置台21がテーブル12から浮上した浮動状態になる。さらに、プレス機10(図1参照)の圧入ヘッド13による弁ガイド2(図3参照)の圧入時には、その圧入力が支持バネ66の浮上力に打ち勝って、第1載置台21がテーブル12に当接するように押し付けられる。
したがって、この支持機構60においても、支持機構40と同様の作用効果が奏される。
1対の操作部材は、プレス機10の本体11、例えば台座部11aに設けられたボタンによりそれぞれ構成されてもよい。この場合、第2スイッチは、該ボタンの操作との同時操作が可能な範囲で、該ボタンの近傍で台座部11aまたは台座部11aに一体に設けられた部材に設けられてもよい。
弁ガイド2を圧入ヘッド13に保持する保持手段は、締付力で弁ガイド2を保持するクランプであってもよい。
第2スイッチは、手による操作の代わりに、作業者の足により操作されてもよく、この場合でも、1対の操作部材の操作と同時に支持機構を浮動形態にすることができる。
載置台20は、一体成形された単一の部材であってもよい。
圧入物が圧入される対象物は、シリンダヘッド3以外の内燃機関の構成部材であってもよく、さらに内燃機関以外の部材であってもよい。そして、圧入物は、弁ガイド2以外の部品であってもよい。
1 圧入装置
2 弁ガイド
3 シリンダヘッド
4 圧入孔
10 プレス機
15,16 操作レバー
20 載置台
25 取っ手
40,60 支持機構
41 空気噴出部
51,52 ボタン(スイッチ)
61 浮動支持部材
71,72 スイッチ

Claims (8)

  1. 圧入物が圧入される圧入部が設けられた対象物が載置される載置台と、前記載置台が載置されるテーブルおよび作業者が両手で操作する1対の操作部材を備えるプレス機と、を備え、前記プレス機が前記1対の操作部材の操作により作動して前記圧入物を前記載置台上で前記圧入部に圧入する圧入装置において、
    前記載置台を前記テーブルに対して浮動状態で支持可能な支持機構と、前記載置台を前記テーブル上で移動させるために前記載置台に設けられた取っ手と、前記支持機構が前記載置台を前記浮動状態で支持する浮動形態と前記載置台を前記テーブルに対して位置決めする位置決め形態とに前記支持機構を操作する第1および第2スイッチとを備え、
    前記第1スイッチは、前記作業者の片手での前記取っ手による前記載置台の移動操作との同時操作が可能な範囲で、前記取っ手または前記取っ手の近傍に設けられ、
    前記第2スイッチは、前記両手の一方の手での一方の前記操作部材の操作との同時操作が可能な範囲で、前記一方の操作部材または前記一方の操作部材の近傍に設けられることを特徴とする圧入装置。
  2. 前記載置台を前記テーブル上で第1方向に平行に移動可能に案内する案内部材と、前記載置台の位置を前記テーブル上で前記第1方向に直交する第2方向に調整可能な調整機構とを備え、
    前記載置台は、前記取っ手により加えられる力により前記案内部材に案内されて移動することを特徴とする請求項1記載の圧入装置。
  3. 前記載置台は、前記テーブル上に配置されて前記支持機構に支持される第1載置台と、前記第1載置台に位置決めされて固定されると共に前記対象物が載置される第2載置台とから構成されることを特徴とする請求項1または2記載の圧入装置。
  4. 前記支持機構が前記浮動形態にあるとき、前記プレス機は、前記圧入物に加える圧入力で前記載置台を前記テーブルに当接させて位置決めすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の圧入装置。
  5. 前記支持機構は、前記載置台を前記テーブルから浮上させる空気圧を有する高圧空気を前記載置台と前記テーブルとの間に噴出させる空気噴出部から構成され、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチは、前記空気噴出部への前記高圧空気の供給および供給停止を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の圧入装置。
  6. 圧入物が圧入される圧入部が設けられた対象物が載置される載置台と、前記載置台が載置されるテーブルおよび作業者が両手で操作する1対の操作部材を備えるプレス機と、を備え、前記プレス機が前記1対の操作部材の操作により作動して前記圧入物を前記載置台上で前記圧入部に圧入する圧入装置による圧入方法において、
    前記圧入装置は、前記載置台を前記テーブルに対して浮動状態で支持可能な支持機構と、前記支持機構が前記載置台を前記浮動状態で支持する浮動形態と前記載置台を前記テーブルに対して位置決めする位置決め形態とに前記支持機構を操作する操作スイッチとを備え、
    前記操作スイッチの操作により前記支持機構が前記浮動形態にされた状態で、前記テーブル上での前記載置台の移動と、前記プレス機による前記圧入物の圧入開始とが行われることを特徴とする圧入方法。
  7. 前記圧入装置は、前記載置台を前記テーブル上で移動させるために前記載置台に設けられた取っ手を備え、
    前記操作スイッチは、前記浮動形態と前記位置決め形態とに前記支持機構を操作する第1および第2スイッチから構成され、
    前記第1スイッチは、前記作業者の、前記取っ手を掴んでいる状態の手により、操作可能であり、
    前記第2スイッチは、前記作業者の、一方の前記操作部材を操作している状態の手により、操作可能であり、
    前記圧入物の圧入開始時には、前記第2スイッチの操作により前記支持機構が前記浮動形態にされていることを特徴とする請求項6記載の圧入方法。
  8. 前記プレス機は、前記圧入部への前記圧入物の圧入過程で、前記圧入力により前記浮動状態にある前記載置台を前記テーブルに当接させて位置決めすることを特徴とする請求項6または7記載の圧入方法。
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