JP7391582B2 - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、ワークの飛び及び位置ずれを抑制することである。
また、負荷工程において第1フィードバーが第2フィードバーに近づくと、可動クランパ及び固定クランパからワークに外力が作用し、その外力がワークを挟み込む荷重となる。この外力は付勢部によるものである。この際、第2フィードバーが停止しており、その第2フィードバーに固定クランパが固定されているため、ワークの位置ずれが発生しない。
また、除荷工程において第1フィードバーが第2フィードバーから離れると、可動クランパ及び固定クランパからワークに外力が除荷される。この際、第2フィードバーが停止しており、その第2フィードバーに固定クランパが固定されているため、ワークの位置ずれが発生しない。
また、離間工程において第1フィードバーと第2フィードバーが互いに離れると、可動クランパと固定クランパがワークから同時に離間する。そのため、ワークが付勢部の付勢力によって飛ぶことを防止できる。
図1はプレス機1の正面図である。
図1に示すように、ベッド(ロアーフレーム)11、アップライト(サイドフレーム)12,12及びクラウン(アッパーフレーム)13が矩形枠状に組み立てられている。ここで、ベッド11上には、左右のアップライト12,12が立てられた状態に設けられ、クラウン13がアップライト12,12の上部間に架設されている。
ボルスタ14の上面には、複数の下金型(ダイ)22が左右方向に等間隔で一列に並んで固定されている。以下では、これら下金型22の列を下金型列という。
上金型列のピッチと下金型列のピッチは互いに等しい。そして、上金型21と下金型22が上下方向で対向する。
このプレス機1には、ワーク9を搬送するワーク搬送装置30が設けられている。ワーク搬送装置30はトランスファフィーダと称呼されることもある。ワーク搬送装置30は、ワーク9を下金型列のピッチと等しい搬送距離ずつ段階的に図1中の最も左側の第1加工ステージから最も右側の最終加工ステージに向かって搬送する。ワーク搬送装置30の搬送動作はラム15の昇降動作に同期する。つまり、ラム15が1回の下降・上昇をする毎に、ワーク搬送装置30がワーク9を加工ステージから右隣りの加工ステージに搬送する。従って、ワーク搬送装置30によって搬送されるワーク9は、最も左側の第1加工ステージから順に各加工ステージでプレス加工され、最後に最も右側の最終加工ステージの下金型22から右へ取り出される。なお、以下の説明では、図1中の右方向を搬送方向ともいい、図1中の左方向を逆搬送方向ともいい、図1の紙面の手前に向かう方向を前方向ともいい、図1の紙面の奥に向かう方向を後ろ方向ともいう。
第2フィードバー32には、複数の第2クランプ治具60が搬送方向に等間隔で一列に並んで取り付けられている。以下では、これら第2クランプ治具60の列を第2治具列という。
第1治具列のピッチと第2治具列のピッチが互いに等しい上、第1治具列及び第2治具列のピッチは上金型列及び下金型列のピッチに等しい。第1クランプ治具40と第2クランプ治具60は前後方向で互いに対向する。
図4及び図5を参照して、クランプ治具40,60について詳細に説明する。図4は、図2に示すIV-IVの切断面に沿った断面図である。図5は、図4に示すV-Vの切断面に沿った断面図である。
第1アーム41は、ねじ等によって第1フィードバー31に着脱可能に取り付けられている。第1アーム41は、第1フィードバー31からフィードバー31,32の間の内側に向かって延び出ている。
上述のように、可動ロッド43及び可動クランパ50は、前後方向に進退可能となって第1アーム41に取り付けられている。そして、可動ロッド43及び可動クランパ50の可動範囲は、可動範囲制限部によって、つまり、長穴44及びストッパ45によって、可動クランパ50が後方へ進出した位置と可動クランパ50が前方へ後退した位置との間に制限されている。以下、長穴44及びストッパ45について詳細に説明する。
第1アーム41の下面にはエアシリンダ46が取り付けられている。このエアシリンダ46のボディ48が第1フィードバー31とガイド42との間に配置されており、エアシリンダ46のプランジャ47がボディ48からガイド42に向かって突出している。プランジャ47はボディ48に対して前後方向に進出可能・後退可能に設けられている。
なお、エアシリンダ46が第1フィードバー31に取り付けられてもよい。
第2クランプ治具60は、第2アーム61、固定ロッド63及び固定クランパ70を備える。
図6~図10を参照して、ワーク搬送装置30の動作について詳細に説明する。ここで、図6は、三次元駆動機構33,34によって駆動されるフィードバー31,32の軌道を示す斜視図である。図7は、フィードバー31,32が互いに離間した状態を示した断面図である。図8は、クランパ50,70がワーク9に当接した時の状態を示した断面図である。図9は、フィードバー31,32が互いに最も接近した時の状態を示した断面図である。図10は、フィードバー31,32が互いに最も接近した後にフィードバー31がフィードバー31から離れた時の状態を示した断面図である。
制御装置90がクランプ用サーボモータ33d,34dを同時に作動させる。そうすると、図6中の矢印a1のように第1フィードバー31がクランプ用サーボモータ33dによって後方に駆動され、それに同期して、図6中の矢印Aのように第2フィードバー32がクランプ用サーボモータ34dによって前方に駆動される。そのため、ストッパ45が長穴44の前端に当接した状態を保って、第1クランプ治具40がワーク9に向かって後方へ移動して、同時に、第2クランプ治具60がワーク9に向かって前方へ移動する。そして、図8に示すように、可動クランパ50がワーク9に当接するとともに、同時に固定クランパ70がワーク9に当接する。その際、可動クランパ50及び固定クランパ70からワーク9に外力が作用しておらず、勿論、ワーク9からエアシリンダ46のプランジャ47に反力も作用していないため、プランジャ47がボディ48に引き込まない。
挟み工程の後、制御装置90がクランプ用サーボモータ33dを作動させるが、クランプ用サーボモータ34dを停止させる。そうすると、図6中の矢印a2のように第1フィードバー31はクランプ用サーボモータ33dによって後方に駆動されるが、第2フィードバー32は駆動されずに停止する。そのため、図9に示すように、第1アーム41がワーク9に向かって後方へ移動するが、クランパ50,70がワーク9に当接しているために、クランパ50及び可動ロッド43が移動しない。それゆえ、ストッパ45が長穴44の前端から離れるとともに、エアシリンダ46のプランジャ47が可動ロッド43によって押されてボディ48に引き込む。従って、エアシリンダ46による荷重がワーク9を挟み込む外力となる。つまり、エアシリンダ46による荷重は、可動クランパ50を通じてワーク9に作用するとともに、固定クランパ70からワーク9に作用する反力に釣り合う。
負荷工程の後、制御装置90がリフト用サーボモータ33b,34bを同時に作動させる。そうすると、矢印bのように第1フィードバー31がリフト用サーボモータ33bによって上方に駆動され、それに同期して、矢印Bのように第2フィードバー32がリフト用サーボモータ34bによって上方に駆動される。そのため、クランパ50,70の間に挟まれたワーク9が下金型22から持ち上げられる。
上昇工程の後、制御装置90がフィード用サーボモータ33f,34fを同時に作動させる。そうすると、矢印cのように第1フィードバー31がフィード用サーボモータ33fによって右方に駆動され、それに同期して、矢印Cのように第2フィードバー32がフィード用サーボモータ34fによって右方に駆動される。そのため、クランパ50,70の間に挟まれたワーク9が右隣の下金型22の上へ送られる。
フィード工程の後、制御装置90がリフト用サーボモータ33b,34bを同時に作動させる。そうすると、矢印dのように第1フィードバー31がリフト用サーボモータ33bによって下方に駆動され、それに同期して、矢印Dのように第2フィードバー32がリフト用サーボモータ34bによって下方に駆動される。そのため、クランパ50,70の間に挟まれたワーク9が右隣の下金型22の上へ送られる。よって、クランパ50,70の間に挟まれたワーク9が下金型22に降ろされる。
下降工程の後、制御装置90がクランプ用サーボモータ33dを作動させるが、クランプ用サーボモータ34dを停止させる。そうすると、矢印e1のように第1フィードバー31がクランプ用サーボモータ33dによって前方に駆動されるが、第2フィードバー32は駆動されずに停止する。そのため、第1アーム41がワーク9から離れて前方へ移動するとともに、エアシリンダ46のプランジャ47がボディ48から進出する。それゆえ、ワーク9がクランパ50,70によって挟まれた状態が維持される。この際、固定クランパ70が停止しているため、ワーク9の位置ずれが発生せず、ワーク9が一定の位置にセンタリングされる。そして、図10に示すように長穴44の前端にストッパ45が当接すると、エアシリンダ46による荷重がストッパ45に作用するため、ワーク9を挟み込む外力が除荷される。
除荷工程の後、制御装置90がクランプ用サーボモータ33d,34dを同時に作動させる。そうすると、矢印e2のように第1フィードバー31がクランプ用サーボモータ33dによって前方に駆動され、それに同期して、矢印Eのように第2フィードバー32がクランプ用サーボモータ34dによって後方に駆動される。そのため、可動クランパ50がワーク9から前方へ離間するとともに、固定クランパ70がワーク9から後方へ離間する。そのため、ワーク9を挟み込む外力が既に除荷されているため、ワーク9の位置ずれが発生しない上、下金型22からワーク9の飛翔も発生しない。
離間工程の後、制御装置90がフィード用サーボモータ33f,34fを同時に作動させる。そうすると、矢印fのように第1フィードバー31がフィード用サーボモータ33fによって左方に駆動され、それに同期して、矢印Fのように第2フィードバー32がフィード用サーボモータ34fによって左方に駆動される。そのため、クランプ治具40,60が左隣りの下金型22の近くの位置に戻る。
以後、第1フィードバー31が順に矢印a1、矢印a2、矢印b、矢印c、矢印d、矢印e1、矢印e2及び矢印fの方向に移動することが繰り返される。同様に、第2フィードバー32が順に矢印A、矢印B、矢印C、矢印D、矢印E及び矢印Fの方向に移動することが繰り返される。
以上の実施の形態によれば、次のような効果をもたらす。
(1) クランパ50,70がワーク9に当接するまで、フィードバー31,32がそれぞれ矢印a1及び矢印Aのように互いに近接し、その後、第2フィードバー32が停止した状態で、第1フィードバー31が第2フィードバー32に近づく。それゆえ、ワーク9の飛翔を防止できるとともに、ワーク9のセンタリング位置が一定の位置に決まる。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下の(1)~(6)に示すような変更が可能である。以下の(1)~(6)の少なくとも2つの変更を組み合わせて適用してもよい。但し、下記(5)の変更と下記(6)の変更を組み合わせて適用することはない。
30…ワーク搬送装置
31…第1フィードバー
32…第2フィードバー
33b,34b…リフト用サーボモータ(リフト用駆動部)
33d…第1クランプ用サーボモータ
34d…第2クランプ用サーボモータ
33f,34f…フィード用サーボモータ(フィード用駆動部)
40…第1クランプ治具
41…アーム
42…ガイド
43…可動ロッド
45…ストッパ
46…エアシリンダ(付勢部)
50…可動クランパ
70…固定クランパ
90…制御装置
Claims (4)
- ワークの搬送方向に沿って設けられた第1フィードバーと、
前記搬送方向に直交する接離方向に前記第1フィードバーから離間して、前記第1フィードバーに対して並列される第2フィードバーと、
前記搬送方向に並んで前記第1フィードバーに取り付けられるクランプ治具と、
前記クランプ治具に対応して前記搬送方向に並んで、前記第2フィードバーに固定される複数の固定クランパと、
前記第1フィードバー及び前記第2フィードバーを前記搬送方向及び逆搬送方向に駆動するフィード用駆動部と、
前記第1フィードバーを前記第2フィードバーに対して前記接離方向に接離させるよう前記第1フィードバーを駆動する第1クランプ用サーボモータと、
前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して前記接離方向に接離させるよう前記第2フィードバーを駆動する第2クランプ用サーボモータと、
前記フィード用駆動部、前記第1クランプ用サーボモータ及び前記第2クランプ用サーボモータを制御する制御部と、を備え、
前記クランプ治具が、
前記第1フィードバーから、前記第1フィードバーと前記第2フィードバーの間の内側に向けて延設されたアームと、
前記接離方向に進退可能となって前記アームに設けられた可動クランパと、
前記アーム又は前記第1フィードバーに取り付けられ、前記可動クランパを前記固定クランパに向かって進出させる方向に付勢する付勢部と、を有し、
前記制御部が、
前記第1フィードバーを前記第2フィードバーに近づける方向に前記第1クランプ用サーボモータを作動させるとともに、それに同期して、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに近づける方向に前記第2クランプ用サーボモータを作動させる挟み工程と、
前記挟み工程の後に、前記第2クランプ用サーボモータを停止させた状態で、前記第1フィードバーを前記第2フィードバーに近づける方向に前記第1クランプ用サーボモータを作動させる負荷工程と、
前記挟み工程の後且つ前記負荷工程の前に、前記第1クランプ用サーボモータ及び前記第2クランプ用サーボモータを一時的に停止させる一時停止工程と、
前記負荷工程の後に、前記搬送方向に前記フィード用駆動部を作動させるフィード工程と、
前記フィード工程の後に、前記第1フィードバーを前記第2フィードバーから離す方向に前記第1クランプ用サーボモータを作動させるとともに、それに同期して、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーから離す方向に前記第2クランプ用サーボモータを作動させる離間工程と、
前記離間工程の後に、前記逆搬送方向に前記フィード用駆動部を作動させるリターン工程と、を実行する
ワーク搬送装置。 - 前記制御部が、
前記フィード工程の後且つ前記離間工程の前に、前記第2クランプ用サーボモータを停止させた状態で、前記第1フィードバーを前記第2フィードバーから離す方向に前記第1クランプ用サーボモータを作動させる除荷工程を実行する
請求項1に記載のワーク搬送装置。 - 前記搬送方向及び前記接離方向に直交する上下方向に前記第1フィードバー及び前記第2フィードバーを駆動するリフト用駆動部を更に備え、
前記制御部が、
前記負荷工程の後且つ前記フィード工程の前に、上方に前記リフト用駆動部を作動させる上昇工程と、
前記フィード工程の後且つ前記除荷工程の前に、下方に前記リフト用駆動部を作動させる下降工程と、を実行する
請求項2に記載のワーク搬送装置。 - 前記クランプ治具が、
前記アームに設けられ、前記可動クランパの可動範囲を、前記可動クランパが前記固定クランパに向かって進出した位置と前記可動クランパが前記固定クランパから離れて後退した位置との間に制限する可動範囲制限部を更に有する
請求項1から3の何れか一項に記載のワーク搬送装置。
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