JP2011072550A - アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホウフッ化物イオンを含有する廃酸を用いてアスベスト含有廃材の無害化処理を行う方法を提供する。
【解決手段】フッ化物イオンとホウフッ化物イオンを含有する廃酸にアルミニウム化合物を添加して反応させることによりホウフッ化物イオンを分解し、この溶液にpHが1以下となるように鉱酸を添加してアスベスト無害化処理水溶液を調製し、この処理水溶液をアスベスト含有廃材と接触させるとともに超音波振動を加えることによりアスベストを分解・無害化する、アスベスト含有廃材の無害化処理方法。
【選択図】図1
【解決手段】フッ化物イオンとホウフッ化物イオンを含有する廃酸にアルミニウム化合物を添加して反応させることによりホウフッ化物イオンを分解し、この溶液にpHが1以下となるように鉱酸を添加してアスベスト無害化処理水溶液を調製し、この処理水溶液をアスベスト含有廃材と接触させるとともに超音波振動を加えることによりアスベストを分解・無害化する、アスベスト含有廃材の無害化処理方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法に関し、特にホウフッ化物イオンを含むフッ素含有廃酸を含む無害化処理液でアスベスト含有廃材を短時間で無害化処理するとともにホウフッ化物イオンを分解処理することができる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法に関する。
従来より、アスベストは長期間にわたって強度低下が起きないことから、様々な分野で広く使用されてきており、スレート板、水道管、耐火被覆材、ブレーキパッド、ガスケット、保温板、ロープ、パッキング、アセチレンボンベの充填材として多くの部材に使用されてきたが、近年、アスベストは、石綿肺、肺癌、悪性中皮腫など多くの健康阻害の要因となることが明らかとなり、使用が禁止されている。
特に従来のスレート板等は、耐火性、遮音性及び保温性等に優れていることから、天井、壁材等に、また、耐火性被覆材等は、吹き付け施工品として多く用いられており、かかるスレート板等や耐火被覆材等にはアスベストが含有されていた。
これらの多量に使用されてきたアスベスト含有部材は、上記したような環境的理由により、そのまま使用を継続することは危険であり、早急に廃棄・無害化処理をしなければならない状況となっている。
これらの多量に使用されてきたアスベスト含有部材は、上記したような環境的理由により、そのまま使用を継続することは危険であり、早急に廃棄・無害化処理をしなければならない状況となっている。
これまでのアスベスト含有廃材は、一般廃棄物として取り扱われて、現在は産業廃棄物として廃棄処分されているが、アスベストの飛散や放散が問題となっており、安全対策が求められている。
またアスベストを含有する廃材の有効利用は進んでいないのが現状である。
またアスベストを含有する廃材の有効利用は進んでいないのが現状である。
特に、耐火被覆材や崩壊した天井板などアスベストを含有する石膏ボード等の建材を用いた建造物の解体等がピークを迎えているが、アスベストの暴露とそのアスベストの飛散、放散の問題が深刻化している。
かかるアスベスト(石綿)は天然に産する鉱物繊維で、蛇紋岩系のクリソタイル(Mg3Si2O5(OH)4)、角閃石系のアモサイト((Mg,Fe)7Si8O22(OH)2)、クロシドライト(Na2Fe3 2+Fe2 3+Si8O22(OH)2)、アンソフィライト(Mg7Si8O22(OH)2)、トレモライト(Ca2Mg5Si8O22(OH)2)、アクチノライト(Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2)が挙げられる。
かかる蛇紋岩系のクリソタイルは、加熱すると約700℃で脱水、変態し、約900℃でフォルステライト(2MgO・SiO2)になることが知られているが、実際には、その繊維形状が保持されていることから容易に無害化することは困難であり、従ってその有効利用も十分に図られていない。
かかる蛇紋岩系のクリソタイルは、加熱すると約700℃で脱水、変態し、約900℃でフォルステライト(2MgO・SiO2)になることが知られているが、実際には、その繊維形状が保持されていることから容易に無害化することは困難であり、従ってその有効利用も十分に図られていない。
かかるアスベストの有害性は、その繊維質に由来するものであるので、繊維質の改質、融解により無害化する方法として、本出願人は特開2008−296117号(特許文献1)において以下の方法を提案した。
即ち、アスベスト無害化処理において無害化処理剤として塩酸等の無機酸とフッ素含有化合物からのフッ化物イオンにより無害化を実施しようとする方法である。
この方法によってアスベスト無害化処理の事業化を図る際には、無機酸及びフッ化物イオン源として工業薬品を使用すると薬剤コストが高額になる。
即ち、アスベスト無害化処理において無害化処理剤として塩酸等の無機酸とフッ素含有化合物からのフッ化物イオンにより無害化を実施しようとする方法である。
この方法によってアスベスト無害化処理の事業化を図る際には、無機酸及びフッ化物イオン源として工業薬品を使用すると薬剤コストが高額になる。
これに対し、産業廃棄物である廃酸(廃塩酸、廃フッ化水素酸)を使用すれば大幅に薬剤コストを低減することが可能となる。
しかし、フッ化物イオン源となるフッ化水素酸廃液にはホウケイ酸ガラスのエッチング工程で使用されたものが大量にあり、当該工程においてフッ化水素酸にガラス成分中のホウ素が溶解し、さらにフッ化物イオンと反応することによって生成するホウフッ化物イオンを高濃度で含有している。
しかし、フッ化物イオン源となるフッ化水素酸廃液にはホウケイ酸ガラスのエッチング工程で使用されたものが大量にあり、当該工程においてフッ化水素酸にガラス成分中のホウ素が溶解し、さらにフッ化物イオンと反応することによって生成するホウフッ化物イオンを高濃度で含有している。
このホウフッ化物イオンは安定な物質であり、アスベスト含有廃材の無害化処理終了後の排液の中和処理工程においては、通常の排水処理で行われているような水酸化カルシウム等を用いた処理では殆ど除去されずに、中和処理後に実施する固液分離処理した後の濾液に残留することから、排液(濾液)中にはフッ素、ホウ素の濃度が高くなり、水質汚濁防止法で定められている排水基準を満足させることが困難である。
従って、中和処理・固液分離した後のホウフッ化物イオンを高濃度で含む濾液は特別な排水処理を行う必要があるが、ホウフッ化物イオンが安定で一般に処理が困難であることから、特別の専用の排水処理設備が必要とされ、そのための建設コスト及びランニングコストがかかるという問題を有している。
一方、ホウフッ化物イオンを分解する方法として、高温高圧にして分解する方法、アルミニウムイオンを添加する方法、陰イオン交換樹脂を使用する方法等が知られている。
例えば、特許第2912934号(特許文献2)には、ホウフッ化物イオンを含有する廃水に硫酸アルミニウムを添加し、50℃以上の温度で反応させホウフッ化物イオンを分解する第1工程と、前記第1工程の溶液に炭酸カルシウムを添加して、pH4以下でフッ素をフッ化カルシウムとして固定する第2工程と、第2工程のスラリー溶液に水酸化カルシウム又は(及び)塩化カルシウムを添加してpH4以下でフッ化カルシウムを熟成させる第3工程と、第3工程のスラリーに50℃以下の温度で水酸化カルシウムを添加してpHを9以上にしてホウ素およびフッ素を、不溶性化合物に変換した後、固液分離する第4工程からなることを特徴とするホウフッ化物イオンを含有する廃水の処理方法が開示されている。
例えば、特許第2912934号(特許文献2)には、ホウフッ化物イオンを含有する廃水に硫酸アルミニウムを添加し、50℃以上の温度で反応させホウフッ化物イオンを分解する第1工程と、前記第1工程の溶液に炭酸カルシウムを添加して、pH4以下でフッ素をフッ化カルシウムとして固定する第2工程と、第2工程のスラリー溶液に水酸化カルシウム又は(及び)塩化カルシウムを添加してpH4以下でフッ化カルシウムを熟成させる第3工程と、第3工程のスラリーに50℃以下の温度で水酸化カルシウムを添加してpHを9以上にしてホウ素およびフッ素を、不溶性化合物に変換した後、固液分離する第4工程からなることを特徴とするホウフッ化物イオンを含有する廃水の処理方法が開示されている。
また、特許第3418989号(特許文献3)、特許第3418990号(特許文献4)及び特許第3418991号(特許文献5)には、30重量%の無機酸、無機酸の塩、またはそれらの混合物、特にリン酸と、0.1〜4%のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアのテトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロケイ酸塩を含むフッ化物イオン源、またはそれらの混合物を添加し、共存する温石綿含有の建築材料中の温石綿量が1%未満に減少させるのに十分な時間、温石綿を接触させたままで置くことを含んでなる石綿を除去するための方法が開示されている。
かかる特許文献3〜5に記載された酸処理液による無害化の方法は、アスベスト含有量を1重量%のオーダーで制御すれば足りる方法であって、該方法は、「石綿含有材料は1重量%を超える石綿を含有する材料」と定義した米国環境保護機関の基準に準じて発明されたものである。
しかし、日本では、平成18年9月1日より有害となるアスベスト含有重量比が、1重量%から国際水準の0.1重量%に変更(厚生労働省基準)されたため、上記方法では、当該基準を容易にクリアすることができず、現行規制の下では、アスベストを無害化するには不十分である。
特に、アスベスト含有建材中に含まれるアスベスト繊維はnmレベルの単繊維が収束したμmレベルの繊維束の状態で存在しており、微粉砕してもその収束した繊維が残存しており、従って、収束した繊維と無害化処理液とが接触した際に、その収束した繊維の外側から溶解が進行するため処理に時間がかかり、処理効率が悪くなっている。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、任意の形態のアスベスト含有廃材を、ホウフッ化物イオンを含有する廃酸を含む無害化処理水溶液を用いて容易に無害化処理するとともに、同時に、ホウフッ化物イオンを含む廃酸を用いても、ホウフッ化物イオンを容易に分解処理できる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法を提供することである。特に、アスベスト繊維束の状態にあるアスベストを、ホウフッ化物イオンを含有する廃酸を含む無害化処理水溶液を用いて、完全に、短時間で効率よく無害化処理することができる方法を提供することである。
本発明の目的は、更に、ホウフッ化物イオンを含む廃酸をアスベスト含有廃材の無害化処理に有効利用すると同時に無害化処理においてホウフッ化物イオンを分解処理することで、従来においては必要であったホウフッ化物含有排液処理工程を不要とすることができる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法を提供することである。
更に本発明の目的は、アスベスト含有廃材の無害化処理後の溶液中から分離されて得られる固体及び液体を再利用できる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法を提供することである。
本発明の目的は、更に、ホウフッ化物イオンを含む廃酸をアスベスト含有廃材の無害化処理に有効利用すると同時に無害化処理においてホウフッ化物イオンを分解処理することで、従来においては必要であったホウフッ化物含有排液処理工程を不要とすることができる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法を提供することである。
更に本発明の目的は、アスベスト含有廃材の無害化処理後の溶液中から分離されて得られる固体及び液体を再利用できる、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法を提供することである。
本発明者らは、アスベスト含有廃材の無害化に用いる無害化処理液の成分として、フッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含むフッ素含有廃酸にアルミニウムイオン源を添加したものを使用し、更に該無害化処理液に超音波振動を与えることで、上記目的が達成できることを見出し、本発明に到達した。
本発明の請求項1記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、アスベスト含有廃材の無害化処理においてフッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸を処理するにあたり、前記フッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物とを添加してホウフッ化物イオンを分解し、該ホウフッ化物イオンが分解された処理水溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて、静置または撹拌するとともに、該処理液に超音波振動を与えて、アスベスト含有廃材中のアスベストを無害化処理することを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
好適には、本発明の請求項2記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、請求項1記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、鉱酸は、得られる処理水溶液のpHが1以下となるように添加されることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
好適には、本発明の請求項3記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、請求項1又は2記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法において、超音波振動は、平面波超音波又は球面波超音波であることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
更に好適には、本発明の請求項4記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、請求項1乃至3記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、更に、アスベストを無害化処理した後に得られた無害化処理後溶液を中和処理し、濾過することにより、濾液を排液とすることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
また更に好適には、本発明の請求項5記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、請求項4記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、前記無害化処理後溶液を中和処理した後の濾過により得られた濾液排液及び固体ケーキを、アスベスト含有廃材を無害化処理するのに使用する前記処理水溶液の調製の際に再使用することを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
ここで、本発明において、アスベストの無害化とは、アスベストと酸とが反応して、クリソタイル、クロシドライト、アモサイト等の針状結晶がそれ以外の物質に転化した状態を表すものであり、このような状態になることで、アスベストの飛散の観点において、人体に対し、無害となる。
本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、ホウフッ化物イオンを含む廃酸を含有する無害化処理液で、アスベスト繊維束を含むアスベストの無害化処理を行いながらホウフッ化物イオンを分解処理することができるものである。
特に、無害化処理するための酸にアスベスト含有廃材を投入した懸濁液に超音波処理をすることで、収束したアスベスト繊維が解繊して単繊維レベルにまでばらばらにすることができ、従って無害化処理液との接触面が増加することで、アスベストの溶解が促進され、その結果、処理時間の短縮又は使用する無害化処理液の減量が可能となる。
更に、ホウフッ化物イオンを分解することにより、無害化処理水溶液中のフッ素イオンの濃度が上昇し、アスベスト含有廃材の無害化処理に対して有効に利用されてより効果的に無害化処理が可能となる。
特に、無害化処理するための酸にアスベスト含有廃材を投入した懸濁液に超音波処理をすることで、収束したアスベスト繊維が解繊して単繊維レベルにまでばらばらにすることができ、従って無害化処理液との接触面が増加することで、アスベストの溶解が促進され、その結果、処理時間の短縮又は使用する無害化処理液の減量が可能となる。
更に、ホウフッ化物イオンを分解することにより、無害化処理水溶液中のフッ素イオンの濃度が上昇し、アスベスト含有廃材の無害化処理に対して有効に利用されてより効果的に無害化処理が可能となる。
また更に、アスベスト含有廃材の無害化処理後の中和処理後の排液中には、含まれるホウフッ化物イオンが大幅に低減されており、ホウ素、フッ素濃度が低下しているために、その後の排水処理が不要となったり、当該排水処理にかかる費用を低減することができる。
また、中和処理後の廃液中に含まれる固体分である水酸化アルミニウムスラッジあるいは脱水ケーキを、無害化処理水溶液を調製する際のアルミニウムイオン源として使用することにより薬剤コストを低減できる。また、中和処理後の廃液中に含まれる液体分である濾液を、上記無害化処理水溶液を調製する際のフッ素含有廃酸の希釈水に再利用することにより、残留しているホウ素、フッ素、ホウフッ化物を再処理することも可能となる。
また、中和処理後の廃液中に含まれる固体分である水酸化アルミニウムスラッジあるいは脱水ケーキを、無害化処理水溶液を調製する際のアルミニウムイオン源として使用することにより薬剤コストを低減できる。また、中和処理後の廃液中に含まれる液体分である濾液を、上記無害化処理水溶液を調製する際のフッ素含有廃酸の希釈水に再利用することにより、残留しているホウ素、フッ素、ホウフッ化物を再処理することも可能となる。
本発明を以下の形態例について説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、アスベスト含有廃材の無害化処理においてフッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸を処理するにあたり、前記フッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物とを添加してホウフッ化物イオンを分解し、該ホウフッ化物イオンが分解された処理水溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて、静置または撹拌するとともに、該処理液に超音波振動を与えて、アスベスト含有廃材中のアスベストを無害化処理する、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、アスベスト含有廃材の無害化処理においてフッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸を処理するにあたり、前記フッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物とを添加してホウフッ化物イオンを分解し、該ホウフッ化物イオンが分解された処理水溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて、静置または撹拌するとともに、該処理液に超音波振動を与えて、アスベスト含有廃材中のアスベストを無害化処理する、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法である。
このような処理方法とすることで、アスベスト繊維の凝集体であるアスベスト繊維束がばらばらになるとともに、アスベストの針状構造が破壊され、アスベストは非アスベスト化されて無害化処理されると同時に、フッ化物イオン及びホウフッ化物イオンを含むフッ素含有廃酸中に含まれるホウフッ化物イオンを分解処理することができ、分解処理によって得られたフッ素イオンを更にアスベスト含有廃材の無害化処理に有効に利用するものである。
図1は、上記した本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法の一例をフロー図として示したものである。
まず、本発明のアスベストの無害化処理方法に用いる無害化処理水溶液を説明する。
本発明の無害化処理水溶液は、フッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ、得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物と、必要に応じて希釈水とが添加され、該ホウフッ化物イオンが分解されたものである、アスベスト含有廃材の無害化処理水溶液である。
まず、本発明のアスベストの無害化処理方法に用いる無害化処理水溶液を説明する。
本発明の無害化処理水溶液は、フッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ、得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物と、必要に応じて希釈水とが添加され、該ホウフッ化物イオンが分解されたものである、アスベスト含有廃材の無害化処理水溶液である。
本発明のアスベストの無害化処理水溶液は、フッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸を含有する。
かかるフッ化物イオンは処理水溶液中に含まれることにより、アスベストのSiO2骨格を破壊することができるため、処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が1.5〜10重量%、特に好適には2.5〜7重量%となるように添加されることが好ましい。
このような範囲でフッ化物イオンを含むことで、より効率的にアスベストのSiO2骨格を溶解することができる。
ここで、当該フッ素含有廃酸は、アスベスト含有廃材を無害化するフッ素イオン源となるものであるが、例えばホウケイ酸ガラスのエッチング工程で使用された廃酸が利用でき、該廃酸には、構造的に安定なホウフッ化物イオンが含有されている。
かかるフッ化物イオンは処理水溶液中に含まれることにより、アスベストのSiO2骨格を破壊することができるため、処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が1.5〜10重量%、特に好適には2.5〜7重量%となるように添加されることが好ましい。
このような範囲でフッ化物イオンを含むことで、より効率的にアスベストのSiO2骨格を溶解することができる。
ここで、当該フッ素含有廃酸は、アスベスト含有廃材を無害化するフッ素イオン源となるものであるが、例えばホウケイ酸ガラスのエッチング工程で使用された廃酸が利用でき、該廃酸には、構造的に安定なホウフッ化物イオンが含有されている。
現状の排水基準ではホウ素及びその化合物は230ppm(海域)、10ppm(海域外)、フッ素及びその化合物は15ppm(海域)、8ppm(海域外)と決められているが、公定法であるJIS K 0125で分析すると溶液中の全ホウ素、全フッ素として分析されるためにホウフッ化物イオンが存在しているといずれも検出されてしまう。
かかるフッ素含有廃酸に含まれるホウフッ化物イオンを分解処理するために、アルミニウム化合物が、本発明のアスベストの無害化処理水溶液に含まれる。
かかるアルミニウム化合物としては、酸性下でアルミニウムイオンが得られる化合物であり、例えば硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、ポリ塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどのアルミニウム化合物を用いることができる。
また、特に、アルミニウムイオン源としてアルミサッシ等のアルマイト処理で発生する水酸化アルミニウムスラッジを使用すれば薬剤コストを下げることができる。
かかるアルミニウム化合物としては、酸性下でアルミニウムイオンが得られる化合物であり、例えば硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、ポリ塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどのアルミニウム化合物を用いることができる。
また、特に、アルミニウムイオン源としてアルミサッシ等のアルマイト処理で発生する水酸化アルミニウムスラッジを使用すれば薬剤コストを下げることができる。
このようなアルミニウムイオン源となるアルミニウム化合物を予め、無害化処理水溶液に添加・溶解させてから、スレート、吹付け材等のアスベスト含有建材を処理すれば、アスベストの無害化処理工程においてホウフッ化物イオンを分解しながらアスベストの無害化処理を同時に行うことが可能となる。
また、スレート、吹付け材等を無害化処理する際にはセメント成分が酸へ溶解する際に溶解熱の発生により、無害化処理液の温度が上昇することによってもホウフッ化物イオンの分解が促進されることになる。
また、スレート、吹付け材等を無害化処理する際にはセメント成分が酸へ溶解する際に溶解熱の発生により、無害化処理液の温度が上昇することによってもホウフッ化物イオンの分解が促進されることになる。
ホウフッ化物イオンは分解することにより、フッ化物イオンとホウ酸を生成する(下記式1)。
BF4 − + 3H2O → B(OH)3 + 3H− + 4F−・・・式1
フッ化物イオンは、上記したように、アスベストの主骨格であるSiO結合を分解するために必要な成分であり、ホウフッ化物の分解によって、無害化処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が増加することで、アスベストの分解処理をより効果的に行うことが可能となる。
BF4 − + 3H2O → B(OH)3 + 3H− + 4F−・・・式1
フッ化物イオンは、上記したように、アスベストの主骨格であるSiO結合を分解するために必要な成分であり、ホウフッ化物の分解によって、無害化処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が増加することで、アスベストの分解処理をより効果的に行うことが可能となる。
かかるアルミニウム化合物は、無害化処理水溶液中のホウフッ化物イオンを分解するために必要とするAlイオン源量として、ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上となる量、好ましくは0.6〜1.5倍である。
BF4 − + 2Al3+ + 3H2O → 2AlF2 + + H3BO3 + 3H+・・・式2
これにより、ホウフッ化物イオンを有効に分解することが可能となる。
BF4 − + 2Al3+ + 3H2O → 2AlF2 + + H3BO3 + 3H+・・・式2
これにより、ホウフッ化物イオンを有効に分解することが可能となる。
また、本発明のアスベスト無害化処理水溶液には、鉱酸を含み、鉱酸としては、無機酸を用いることができるが、特に塩酸、硫酸、硝酸等の各種鉱酸及びこれらの混酸が、廃材中に含まれている高pHのセメント系バインダーを有効に溶解する点から好適に用いることができ、特に好適には無機廃酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の各種無機廃酸及びこれらの混酸の無機廃酸を用いることができる。
かかる鉱酸は、得られる処理水溶液のpHが1以下となるように配合されることが望ましい。
これは、得られる処理水溶液のpHが1を超えることとなると、廃材中に含まれる高pHのセメント系バインダーを溶解するために時間がかかる場合があるからである。
また、かかる処理水溶液を用いてアスベスト含有廃材中のアスベストの無害化処理を実施している間、すなわち、該処理水溶液とアスベスト含有廃材とを浸漬等により接触させている間も、かかる処理液のpHは常時1以下に保持されることが、廃材中に含まれる高pHのセメント系バインダーを溶解させる時間を短縮させる点から好ましく、このことは、かかる該処理水溶液中に含有される鉱酸をアスベスト含有廃材の無害化処理中に必要に応じて添加することによって保持することができる。
これは、得られる処理水溶液のpHが1を超えることとなると、廃材中に含まれる高pHのセメント系バインダーを溶解するために時間がかかる場合があるからである。
また、かかる処理水溶液を用いてアスベスト含有廃材中のアスベストの無害化処理を実施している間、すなわち、該処理水溶液とアスベスト含有廃材とを浸漬等により接触させている間も、かかる処理液のpHは常時1以下に保持されることが、廃材中に含まれる高pHのセメント系バインダーを溶解させる時間を短縮させる点から好ましく、このことは、かかる該処理水溶液中に含有される鉱酸をアスベスト含有廃材の無害化処理中に必要に応じて添加することによって保持することができる。
更にまた、本発明の無害化処理水溶液には、必要に応じて希釈水を添加してもよい。
当該無害化処理水溶液を用いて、アスベスト含有廃材と該処理水溶液とを接触させることにより、具体的には、アスベスト含有廃材を処理水溶液に浸漬させて静置または撹拌することで、アスベスト含有廃材中のアスベストと該処理水溶液とが有効に接触でき無害化を図ることができる。
当該無害化処理水溶液を用いて、アスベスト含有廃材と該処理水溶液とを接触させることにより、具体的には、アスベスト含有廃材を処理水溶液に浸漬させて静置または撹拌することで、アスベスト含有廃材中のアスベストと該処理水溶液とが有効に接触でき無害化を図ることができる。
その際に、処理水溶液のpHは1以下を保持しているのがよく、その保持方法としては、該処理水溶液中に含有される鉱酸を、前記無害化処理中に適宜添加することで、pHを1以下に保持する方法が例示できる。
本発明のアスベスト無害化処理におけるアスベスト含有廃材に対する処理水溶液の配合割合は、アスベスト含有廃材中に含有されるアスベスト量やセメント系バインダー量により任意に設定することができるが、好ましくは重量比で3〜100、更に好ましくは5〜20であると望ましい。
重量比が前記範囲内であると、無害化反応により処理水溶液のpHの上昇を抑制でき、更なる短時間処理が可能となって処理効率が向上し、また、無害化処理後の廃液処理のコストを、より安価に抑制することができる。
重量比が前記範囲内であると、無害化反応により処理水溶液のpHの上昇を抑制でき、更なる短時間処理が可能となって処理効率が向上し、また、無害化処理後の廃液処理のコストを、より安価に抑制することができる。
本発明において無害化処理の対象となるアスベストを含有する廃材としては、アスベスト自体だけでなく、アスベスト含有スレート板、アスベスト含有吹付け材、アスベスト含有保温材等の、建材に用いられているアスベストを含有する廃材であれば、すべて対象とすることができ、特に、今後、多量の排出が予想され、アスベストの飛散・放散が特に問題となるアスベスト含有吹付け施工品を解体して生じる廃材も有効に利用することができる。
また、アスベストを含有する廃材の無害化処理を行う上で、当該廃材を、密閉状態で破砕・粉砕処理した後に、本発明のアスベスト無害化処理を行うことが好ましい。
ここで、密閉状態とは、アスベストが作業環境中の自由な大気(密閉空間内の大気を除く)と直接接触していない状態をいい、例えば、ケースにより密閉可能な破砕・粉砕機、破砕・粉砕機から無害化処理容器へのケースにより密閉可能な移送手段、またはケースにより密閉可能な無害化処理容器を用いて実現される状態、好適には、アスベスト含有廃材を無害化処理する処理水溶液あるいは水等の液体に浸漬させた状態等が例示できる。
ここで、密閉状態とは、アスベストが作業環境中の自由な大気(密閉空間内の大気を除く)と直接接触していない状態をいい、例えば、ケースにより密閉可能な破砕・粉砕機、破砕・粉砕機から無害化処理容器へのケースにより密閉可能な移送手段、またはケースにより密閉可能な無害化処理容器を用いて実現される状態、好適には、アスベスト含有廃材を無害化処理する処理水溶液あるいは水等の液体に浸漬させた状態等が例示できる。
アスベスト含有廃材を破砕・粉砕できる手段としては、公知の建材廃材を破砕・粉砕する手段を用いることができる。
例えば、寸法の大きいアスベスト含有建材では、予めジョークラッシャー、インパクトクラッシャー等で粗粉砕処理を行い、更にボールミル、振動ミル等を用いて乾式又は湿式にて微粉砕する必要がある。
特に、個々の装置が密閉可能な仕様のものとしては、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、ボールミル、たて型ミル、タワーミル等が挙げられる。
これにより、アスベストを含有する廃材、例えばスレート板等の寸法の大きいアスベスト含有廃材も、上記酸処理によりアスベストを非アスベスト化して無害化処理物とすることが簡便にでき、また該無害化時間も短時間で実施することが可能となる。
例えば、寸法の大きいアスベスト含有建材では、予めジョークラッシャー、インパクトクラッシャー等で粗粉砕処理を行い、更にボールミル、振動ミル等を用いて乾式又は湿式にて微粉砕する必要がある。
特に、個々の装置が密閉可能な仕様のものとしては、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、ボールミル、たて型ミル、タワーミル等が挙げられる。
これにより、アスベストを含有する廃材、例えばスレート板等の寸法の大きいアスベスト含有廃材も、上記酸処理によりアスベストを非アスベスト化して無害化処理物とすることが簡便にでき、また該無害化時間も短時間で実施することが可能となる。
また、アスベスト含有廃材を密閉状態で破砕・粉砕する他の方法として、ケースにより密閉可能な破砕・粉砕機、移送手段及び酸処理容器を配置し、これら各装置を一つの密閉されたケースで覆う方法や、破砕・粉砕機、移送手段及び酸処理容器それぞれを密閉可能な仕様として各装置にシールを施して接続する方法等が挙げられる。
特に、アスベストを含有する廃材を本発明の処理水溶液に浸漬して破砕・粉砕処理する場合には、アスベストが濡れて飛散・放散しないように破砕・粉砕する工程と、アスベストを含有する廃材を非アスベスト化して無害化処理物とする酸処理工程とを好適に同時に行うこともできる。
また、アスベストを含有する廃材が、少なくとも処理水溶液による湿潤状態となれば足りるので、破砕・粉砕を、上記したようにアスベスト含有廃材が処理水溶液に浸漬した状態のままで実施しても、あるいは、アスベスト含有廃材を処理水溶液に浸漬して湿潤状態となれば、酸から取り出して破砕・粉砕を実施してもよい。
また、アスベストを含有する廃材が、少なくとも処理水溶液による湿潤状態となれば足りるので、破砕・粉砕を、上記したようにアスベスト含有廃材が処理水溶液に浸漬した状態のままで実施しても、あるいは、アスベスト含有廃材を処理水溶液に浸漬して湿潤状態となれば、酸から取り出して破砕・粉砕を実施してもよい。
アスベスト含有廃材を上記処理水溶液と接触させて、静置または撹拌するとともに、アスベストの無害化処理を行なう際に、該処理溶液に超音波振動を与える。
該超音波振動を与える方法としては、アスベスト含有廃材が含まれる無害化処理液に超音波が伝播するような方法であれば、任意の方法を採用することができ、例えば、超音波発生装置の振動子を、該無害化処理する装置に当てて、超音波振動を該無害化処理液に伝播したり、振動子の先端を直接無害化処理液に浸漬して、超音波振動を発生してもよい。
該超音波振動を与える方法としては、アスベスト含有廃材が含まれる無害化処理液に超音波が伝播するような方法であれば、任意の方法を採用することができ、例えば、超音波発生装置の振動子を、該無害化処理する装置に当てて、超音波振動を該無害化処理液に伝播したり、振動子の先端を直接無害化処理液に浸漬して、超音波振動を発生してもよい。
超音波振動は、その先端形状に応じて、平面波超音波としたり、球面波として付加することができる。
これにより、アスベスト繊維束を単繊維に解繊することができることとなる。
凝集しているアスベスト繊維束を解繊する方法として、アスベスト含有廃材を投入した無害化処理液を高速撹拌するか、無害化処理装置にカッタポンプを接続した循環パイプを接続する等の機械的なせん断力をかけて解繊することも可能であるが、このような機械的な撹拌等だけでは、アスベスト繊維束をばらばらにするのに長時間かかり、不十分な場合もある。従って、上記超音波処理をすることで、アスベスト繊維束を超音波により単繊維レベルまで分散させることができアスベストの溶解反応が促進され、無害化処理時間の短縮や無害化処理液の使用量の低減を図ることができる。
これにより、アスベスト繊維束を単繊維に解繊することができることとなる。
凝集しているアスベスト繊維束を解繊する方法として、アスベスト含有廃材を投入した無害化処理液を高速撹拌するか、無害化処理装置にカッタポンプを接続した循環パイプを接続する等の機械的なせん断力をかけて解繊することも可能であるが、このような機械的な撹拌等だけでは、アスベスト繊維束をばらばらにするのに長時間かかり、不十分な場合もある。従って、上記超音波処理をすることで、アスベスト繊維束を超音波により単繊維レベルまで分散させることができアスベストの溶解反応が促進され、無害化処理時間の短縮や無害化処理液の使用量の低減を図ることができる。
更に本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法においては、好適にはアスベストを無害化処理した後に得られた無害化処理後溶液を中和処理し、濾過する。
無害化処理後溶液は酸性であり、このまま廃棄することは環境的に好ましくないことから、中和処理することが望ましい。
中和処理するための中和処理材としては、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の、該無害化処理後溶液を中和できるものであれば任意のものを用いることができる。
無害化処理後溶液は酸性であり、このまま廃棄することは環境的に好ましくないことから、中和処理することが望ましい。
中和処理するための中和処理材としては、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の、該無害化処理後溶液を中和できるものであれば任意のものを用いることができる。
無害化処理後のかかる中和処理工程ではホウフッ化物がホウ酸とフッ化物イオンに分解しているため、フッ化物イオンは、例えば水酸化カルシウムによる中和処理によりCaF2として大部分を処理することができ、ホウ酸も水酸化アルミニウムとの共沈あるいはアルミン酸カルシウムへの吸着等により濃度が低下することから、ホウフッ化物イオンを処理しない場合に比べて中和処理後の排水処理費用を大幅に低減させることが可能となる。
前記無害化処理後溶液を中和処理した後の濾過により得られた濾液排液及び固体ケーキを、それぞれアスベスト含有廃材を無害化処理するのに使用する前記処理水溶液の調製の際の水及びアルミニウム化合物としてそれぞれ添加して再使用することが可能である。
中和処理して固液分離した脱水ケーキには、水酸化アルミニウム、フッ化カルシウムを含有することから、脱水ケーキをアルミニウムイオン源、フッ化物イオン源として使用することも可能である。
また、固液分離した濾液を無害化処理剤作成の際の希釈水として利用することも可能であり、中和後の濾液にホウ素、フッ素、ホウフッ化物が残留している場合には、これらを再処理することが可能である。
中和処理して固液分離した脱水ケーキには、水酸化アルミニウム、フッ化カルシウムを含有することから、脱水ケーキをアルミニウムイオン源、フッ化物イオン源として使用することも可能である。
また、固液分離した濾液を無害化処理剤作成の際の希釈水として利用することも可能であり、中和後の濾液にホウ素、フッ素、ホウフッ化物が残留している場合には、これらを再処理することが可能である。
次いで、上記濾液排液には、ホウフッ化物イオンの分解によりホウ素、フッ素の濃度を大幅に低減でき、従来は必要であった、濾過後のホウフッ化物分解処理やイオン交換樹脂処理等は必要とされず、また必要に応じて、濾液排液中に含まれる溶解イオン成分を処理するための簡易な濾液排水処理を行ってから、廃棄することが可能である。
本発明を次の実施例及び比較例により説明する。
但し、実施例及び比較例中、フッ化物イオン濃度は、添加したフッ化物が全て100%解離している場合の値で示す。
また、特記しない限り「部」は重量部、「%」は重量%を表す。
また、アスベストの定量分析は、JIS A 1481「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」に準じて測定した値である。
また、定量分析に用いたX線分析装置(スペクトリス(株)Panalitical事業部製 X’pert pro)における各アスベストの定量下限値は、クリソタイル0.026%、アモサイト0.008%、クロシドライト0.012%であった。
実施例1
35%塩酸(関東化学株式会社製)を53.2部、ホウフッ化水素酸(関東化学株式会社製)2.2部、ケイフッ化マグネシウム(関東化学株式会社製)4.7部、水39.9部を混合し、ホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)を調製した。
該処理剤液に、硫酸アルミニウム(13〜14水和物:ナカライテスク株式会社製)15.5部を添加して溶解させて、無害化処理水溶液を調製した。
この処理水溶液中のホウ素濃度は1100mg/L、フッ素濃度は46900mg/Lであった。
上記添加した硫酸アルミニウム中のアルミニウム量は、ホウフッ化物のフッ素量に対して、モル比で1.2倍量に相当するものである。
但し、実施例及び比較例中、フッ化物イオン濃度は、添加したフッ化物が全て100%解離している場合の値で示す。
また、特記しない限り「部」は重量部、「%」は重量%を表す。
また、アスベストの定量分析は、JIS A 1481「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」に準じて測定した値である。
また、定量分析に用いたX線分析装置(スペクトリス(株)Panalitical事業部製 X’pert pro)における各アスベストの定量下限値は、クリソタイル0.026%、アモサイト0.008%、クロシドライト0.012%であった。
実施例1
35%塩酸(関東化学株式会社製)を53.2部、ホウフッ化水素酸(関東化学株式会社製)2.2部、ケイフッ化マグネシウム(関東化学株式会社製)4.7部、水39.9部を混合し、ホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)を調製した。
該処理剤液に、硫酸アルミニウム(13〜14水和物:ナカライテスク株式会社製)15.5部を添加して溶解させて、無害化処理水溶液を調製した。
この処理水溶液中のホウ素濃度は1100mg/L、フッ素濃度は46900mg/Lであった。
上記添加した硫酸アルミニウム中のアルミニウム量は、ホウフッ化物のフッ素量に対して、モル比で1.2倍量に相当するものである。
該処理水溶液に、超音波振動による平面波を該無害化処理液に伝播させながら、アスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で2時間撹拌して溶解無害化処理した。
処理溶液中のアスベストの残留率は、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下であった。
次いで、該処理液に、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は126mg/L、フッ素は74mg/Lであった。
処理溶液中のアスベストの残留率は、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下であった。
次いで、該処理液に、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は126mg/L、フッ素は74mg/Lであった。
実施例2
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)に、硫酸アルミニウム(13〜14水和物:ナカライテスク株式会社製)15.5部を添加して溶解させて、実施例1と同様の処理水溶液を調製した。
この処理水溶液中のホウ素濃度は1100mg/L、フッ素濃度は46900mg/Lであった。
上記添加した硫酸アルミニウム中のアルミニウム量は、ホウフッ化物のフッ素量に対して、モル比で1.2倍量に相当するものである。
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)に、硫酸アルミニウム(13〜14水和物:ナカライテスク株式会社製)15.5部を添加して溶解させて、実施例1と同様の処理水溶液を調製した。
この処理水溶液中のホウ素濃度は1100mg/L、フッ素濃度は46900mg/Lであった。
上記添加した硫酸アルミニウム中のアルミニウム量は、ホウフッ化物のフッ素量に対して、モル比で1.2倍量に相当するものである。
該処理水溶液に、超音波振動による平面波を該無害化処理液に伝播させながら、アスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で2時間撹拌して溶解無害化処理した。
処理溶液中のアスベストの残留率は、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下であった。
次いで、該処理液に、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが9となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は10mg/L、フッ素は32mg/Lであった。
処理溶液中のアスベストの残留率は、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下であった。
次いで、該処理液に、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが9となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は10mg/L、フッ素は32mg/Lであった。
比較例1〜2
超音波処理を施さないこと以外は、それぞれ実施例1〜2と同様にして、無害化処理を行なった。処理液に含まれるアスベストの残留率が、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下となったのは、40℃で3時間経過後であった。
超音波処理を施さないこと以外は、それぞれ実施例1〜2と同様にして、無害化処理を行なった。処理液に含まれるアスベストの残留率が、上記厚生労働省基準以下でかつJISの定量下限以下となったのは、40℃で3時間経過後であった。
比較例3
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液液(擬似廃酸無害化処理剤)に、アスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で3時間撹拌して溶解処理した後、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
即ち、硫酸アルミニウムは、前記ホウフッ化物含有無害化処理剤液には添加されていない。
前記中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は406mg/L、フッ素は1360mg/Lであった。
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液液(擬似廃酸無害化処理剤)に、アスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で3時間撹拌して溶解処理した後、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
即ち、硫酸アルミニウムは、前記ホウフッ化物含有無害化処理剤液には添加されていない。
前記中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は406mg/L、フッ素は1360mg/Lであった。
比較例4
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)に、硫酸アルミニウムを5.2部(実施例1で添加した1/3量)を溶解させて処理溶液を調製した後、該処理溶液にアスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で3時間撹拌して溶解処理した後、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は286mg/L、フッ素は679mg/Lであった。
実施例1と同様に調製したホウフッ化物含有無害化処理剤液(擬似廃酸無害化処理剤液)に、硫酸アルミニウムを5.2部(実施例1で添加した1/3量)を溶解させて処理溶液を調製した後、該処理溶液にアスベスト含有スレート板粉砕品を20部添加し、40℃で3時間撹拌して溶解処理した後、12%の水酸化カルシウムスラリーを添加して、pHが7となるまで中和処理した。
中和処理後、No5の濾紙(東洋濾紙株式会社製)で固液分離し、得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、ホウ素は286mg/L、フッ素は679mg/Lであった。
比較例5〜6
比較例3〜4の各処理溶液に、実施例1記載の超音波振動を施しながら、40℃、2時間で溶解させた以外は、それぞれ比較例5〜6と同様にして、無害化処理を行なった。最終的に得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、それぞれホウ素は385mg/L、フッ素は1440mg/L、ホウ素は311mg/L、フッ素は709mg/Lであった。
比較例3〜4の各処理溶液に、実施例1記載の超音波振動を施しながら、40℃、2時間で溶解させた以外は、それぞれ比較例5〜6と同様にして、無害化処理を行なった。最終的に得られた濾液中のホウ素、フッ素濃度をJIS K 0102により分析したところ、それぞれホウ素は385mg/L、フッ素は1440mg/L、ホウ素は311mg/L、フッ素は709mg/Lであった。
上記実施例1及び2の濾液中に含まれるフッ素及びホウ素は、比較例1、2と比較して大幅に減少していることがわかる。また、中和処理時のpHは弱アルカリ性にするのが好適であることがわかる。更に、アスベストを無害化処理するにあたり、超音波振動を与えることで、無害化処理を短時間に行なうことができることがわかる。
本発明のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法は、ホウフッ化物を含む廃酸を有効に適用でき、また同時に、スレート廃材のみならず、その他の多くのアスベスト使用材料の処理に適用することができ、迅速で安全な廃棄処分が可能となる。
また、該アスベスト廃材を再利用した、セメントを製造することにも適用することが可能となる。
また、該アスベスト廃材を再利用した、セメントを製造することにも適用することが可能となる。
Claims (5)
- アスベスト含有廃材の無害化処理においてフッ化物イオンとホウフッ化物イオンとを含有するフッ素含有廃酸を処理するにあたり、前記フッ素含有廃酸に、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸と、酸性下でアルミニウムイオンが得られかつ得られたアルミニウムイオンが前記ホウフッ化物イオン中のフッ素量に対してモル比で0.5倍以上の量で含まれるアルミニウム化合物とを添加してホウフッ化物イオンを分解し、該ホウフッ化物イオンが分解された処理水溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて、静置または撹拌するとともに、該処理液に超音波振動を与えて、アスベスト含有廃材中のアスベストを無害化処理することを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法。
- 請求項1記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、鉱酸は、得られる処理水溶液のpHが1以下となるように添加されることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法。
- 請求項1又は2記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法において、超音波振動は、平面波超音波又は球面波超音波であることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法。
- 請求項1乃至3記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、更に、アスベストを無害化処理した後に得られた無害化処理後溶液を中和処理し、濾過することにより、濾液を排液とすることを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法。
- 請求項4記載のアスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法において、前記無害化処理後溶液を中和処理した後の濾過により得られた濾液排液及び固体ケーキを、アスベスト含有廃材を無害化処理するのに使用する前記処理水溶液の調製の際に再使用することを特徴とする、アスベスト含有廃材無害化処理におけるフッ素含有廃酸の処理方法。
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WO2014030750A1 (ja) | 2012-08-24 | 2014-02-27 | 中外製薬株式会社 | マウスFcγRII特異的Fc抗体 |
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