JP2011072468A - 冠動脈用カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入することが可能な冠動脈用カテーテルを提供する。
【解決手段】冠動脈用カテーテル10は本体部16と湾曲部18とからなり、湾曲部18をXZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにX座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1XZ形状要素と、第1XZ形状要素より延伸し、第1XZ形状要素とは逆向きに湾曲してX軸の負方向に寄る第2XZ形状要素とからなり、湾曲部をYZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにY座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1YZ形状要素と、第1YZ形状要素より延伸し、第1YZ形状要素とは逆向きに湾曲してY軸の負方向に寄る第2YZ形状要素とからなり、カテーテル先端が冠動脈口に位置したとき、湾曲部18と大動脈内壁が複数箇所で接触するように湾曲部18が形状付けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、心臓又はその周辺組織の治療・造影用の冠動脈用カテーテルに関し、特に、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入するための冠動脈用カテーテルに関する。
従来、冠動脈造影用カテーテルとしては、ジャドキンス(Judkins)型、アンプラッツ(Amplatz)型等のカテーテルがあり、通常これらのカテーテルを大腿動脈よりセルジンガー法あるいはシース法により導入し、冠動脈を選択的に造影している。
また、カテーテルを用いた末梢部位の治療も現在広く普及している。その一例としては、バルーン付きカテーテルを用いた虚血性心疾患治療の経皮的冠動脈形成術(PTCA)が挙げられる。このような治療に際し、治療用カテーテルを安全且つ効率的に目的の血管まで挿入するためには、治療用カテーテルの性能が非常に重要であり、その挿入によって生じる反作用を緩和し、十分なバックアップ力を与え滑らかな導入を補助するガイディングカテーテルが必要とされる。このようなガイディングカテーテルの形状としては、上記した冠動脈造影用カテーテルと同様にジャドキンス(Judkins)型、アンプラッツ(Amplatz)型等が挙げられ、通常これらの形状のカテーテルを大腿動脈よりセルジンガー法あるいはシース法により導入し、冠動脈を選択的に確保した後、その内面にPTCA用バルーンカテーテル等の治療用カテーテルを導入している。
なお、冠動脈造影用カテーテルの従来技術を開示する文献としては、下記特許文献1、2が挙げられる。
米国特許第4694838号明細書 特許第3563540号明細書
ところで、ヒトの場合、左右の冠動脈口は大動脈が存在する平面と略同じ平面に存在するのが通常であるが、ヒト以外の動物、例えば、ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジなどの四足歩行哺乳類の場合、左右の冠動脈口は大動脈が存在する平面に対して略垂直な平面上に存在している。一方で、特許文献1、2により提案されている従来のカテーテルは、大動脈が存在する平面と略同じ平面に存在する冠動脈口に先端を導入することを想定して形状設定がなされている。このため、従来のカテーテルでは、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入することはできない。
従って、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入できるカテーテルが開発されることが望ましい。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に冠動脈口が配置された血管構造を対象として、その冠動脈口にカテーテル先端を導入することが可能な冠動脈用カテーテルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、大動脈を介して、該大動脈が延在する平面に対して直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入するための冠動脈用カテーテルであって、カテーテル本体が、自然状態で略直線状の本体部と、前記本体部から延伸して先端までの部分を構成し自然状態で湾曲形状を有する湾曲部とからなり、XYZ直交座標系のZ軸を前記本体部の軸線と一致させ、前記XYZ直交座標系の原点を前記本体部と前記湾曲部との境界位置と一致させ、前記XYZ直交座標系のZ座標の正の領域に前記湾曲部が存在するように前記XYZ直交座標系の原点を前記境界位置と一致させ、且つ、前記湾曲部の前記Z軸周りの位置が特定の位置となるように前記湾曲部に対して前記XYZ直交座標系を設定したとき、前記湾曲部をXZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにX座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1XZ形状要素と、前記第1XZ形状要素より延伸し、前記第1XZ形状要素とは逆向きに湾曲してX軸の負方向に寄る第2XZ形状要素とからなり、前記湾曲部をYZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにY座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1YZ形状要素と、前記第1YZ形状要素より延伸し、前記第1YZ形状要素とは逆向きに湾曲してY軸の負方向に寄る第2YZ形状要素とからなり、カテーテル先端が前記冠動脈口に位置したとき、前記湾曲部と大動脈内壁が複数箇所で接触するように前記湾曲部が形状付けられている、ことを特徴とする。
上記の本発明の冠動脈用カテーテルによれば、カテーテル本体の湾曲部が、前記の第1XZ形状要素、第2XZ形状要素、第1YZ形状要素、第2YZ形状要素により特定される三次元的な形状を有するので、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口にカテーテル先端を導入するのに好適に構成されたものとなっている。従って、大動脈が延在する平面に対して直交する平面上に冠動脈口が配置された血管構造を対象として、その冠動脈口にカテーテル先端を導入することが可能となる。
また、上記の冠動脈用カテーテルにおいて、前記第2XZ形状要素の先端は、前記XZ平面の第2象限に存在し、前記第2YZ形状要素の先端は、前記YZ平面の第1象限に存在する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、湾曲部の形状が、冠動脈口にカテーテル先端を導入するためにより好適なものとなるため、冠動脈口へのカテーテル先端の導入が一層容易となる。
また、上記の冠動脈用カテーテルにおいて、前記湾曲部は、その基端から先端に向かって螺旋状に延在する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、冠動脈口にカテーテル先端が係合した状態において、湾曲部が螺旋状の部分の複数箇所で大動脈内壁に接触するので、より安定したバックアップサポートがなされ、冠動脈口からカテーテル先端が外れにくくなる。
本発明の冠動脈用カテーテルによれば、カテーテル本体の湾曲部が、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口にカテーテル先端を導入するのに好適に形状設定されているので、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に冠動脈口が配置された血管構造を対象として、その冠動脈口にカテーテル先端を導入することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルを示す一部省略平面図である。 本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルの三次元形状を説明するために、前記冠動脈用カテーテルをXYZ直交座標系中に原点を通るように配置した状態を示す概略説明図である。 XYZ直交座標系に配置した本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルをXZ平面に投影した形状を示す一部省略図である。 XYZ直交座標系に配置した本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルをYZ平面に投影した形状を示す一部省略図である。 図1に示す冠動脈用カテーテルのV−V線での断面図である。 本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルの血管への導入方法を示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルの使用方法を説明する図であって、前記冠動脈用カテーテルの先端をガイドワイヤーにより右冠動脈口の近傍まで導入した状態を示す一部省略説明図である。 大動脈における、上行大動脈、大動脈弓及び下行大動脈の各領域を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルの先端を右冠動脈に導入した状態を示す図であって、大動脈及びその周辺部位を上行大動脈側から見た一部省略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテルの先端を右冠動脈に導入した状態を示す図であって、大動脈及びその周辺部位を、大動脈の側方から見た一部側面図である。
以下、本発明に係る冠動脈用カテーテルについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る冠動脈用カテーテル10(以下、カテーテル10ともいう)を示す一部省略平面図である。このカテーテル10は、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入するためのカテーテルである。
図1に示すように、カテーテル10は、可撓性を有する中空構造のカテーテル本体12と、このカテーテル本体12の基端部に形成されたハブ14とを有している。カテーテル本体12の外径は、その全長にわたり2.7mm以下(好ましくは2.1mm以下)に設定される。ハブ14は、造影剤等を注入する際の注入口又は治療用デバイスの挿入口として機能する。
カテーテル本体12は、自然状態で略直線状の本体部16と、この本体部16から延伸して先端までの部分を構成し自然状態で湾曲形状を有する湾曲部18とを有している。ここで、前記「自然状態」とは、外力を加えない状態を意味するものであり、以下の説明においても同様の意味として用いる。
本体部16は、自然状態で実質的に直線状(略直線状)である。この本体部16の長さは特に限定されないが、400〜1000mmであれば好ましい。
湾曲部18は、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口、特に右冠動脈口にカテーテル先端を導入するのに好適な三次元形状を有する。ここで、湾曲部18の三次元形状を説明するために、図2に示すように、XYZ直交座標系のZ軸を本体部16の軸線と一致させ、XYZ直交座標系の原点を本体部16と湾曲部18との境界位置Cと一致させ、XYZ直交座標系のZ座標の正の領域に湾曲部18が存在するようにXYZ直交座標系の原点を境界位置Cと一致させ、且つ、湾曲部18のZ軸周りの位置が特定の位置となるようにカテーテル本体12に対してXYZ直交座標系を設定した状態を想定する。
図3は、前述のようにXYZ直交座標系を設定したときのカテーテル本体12をXZ平面に投影した形状を示す一部省略説明図である。図3に示すように、カテーテル本体12の湾曲部18をXZ平面に投影した形状20(以下、投影形状20ともいう)は、Z座標値の増大とともにX座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1XZ形状要素21と、この第1XZ形状要素21より延伸し、第1XZ形状要素21とは逆向きに湾曲してX軸の負方向に寄る第2XZ形状要素22とから構成される。
以下、投影形状20について、さらに詳細に説明する。図3に示すように投影形状20は、X軸の正方向に寄るように湾曲する第1カーブ23と、この第1カーブ23より延伸する第1略直線部24と、この直線部24より延伸して第1カーブ23と逆向きに湾曲する第2カーブ25と、この第2カーブ25より延伸する第2略直線部26と、この第2略直線部26より延伸して第2カーブ25と同じ向きに湾曲する第3カーブ27と、この第3カーブ27より延伸して第3カーブ27と逆向きに湾曲する第4カーブ28と、この第4カーブ28より延伸する第3略直線部29とからなる。
第1カーブ23は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、原点から時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第1カーブ23は、曲率半径(湾曲半径)R11が30〜100mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲(角度)が0〜20°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第1略直線部24は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第1略直線部24の長さL1は、特に限定されないが、10〜80mm程度とするのが好ましい。
第2カーブ25は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第1略直線部から反時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第2カーブ25は、曲率半径(湾曲半径)R12が30〜100mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が0〜20°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第2略直線部26は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第2略直線部26の長さL2は、特に限定されないが、10〜80mm程度とするのが好ましい。
第3カーブ27は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第2略直線部から反時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第3カーブ27は、曲率半径(湾曲半径)R13が80〜200mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が5〜40°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第4カーブ28は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第3カーブから時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第4カーブ28は、曲率半径(湾曲半径)R14が5〜50mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が10〜50°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第3略直線部29は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第3略直線部29の長さL3は、特に限定されないが、3〜20mm程度とするのが好ましい。
図3に示した投影形状20において、第1カーブ23及び第1略直線部24は、前述した第1XZ形状要素21を構成しており、第2カーブ25、第2略直線部26、第3カーブ27、第4カーブ28及び第3略直線部29は、前述した第2XZ形状要素22を構成している。また、本実施の形態において、第2XZ形状要素22の先端は、XZ平面の第2象限に存在している。
図4は、前述のようにXYZ直交座標系を設定したときのカテーテル本体12をYZ平面に投影した形状を示す一部省略説明図である。図4に示すように、カテーテル本体12の湾曲部18をYZ平面に投影した形状30(以下、投影形状30ともいう)は、Z座標値の増大とともにY座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1YZ形状要素31と、前記第1YZ形状要素31より延伸し、第1YZ形状要素31とは逆向きに湾曲してY軸の負方向に寄る第2YZ形状要素32とから構成される。
以下、投影形状30について、さらに詳細に説明する。図4に示すように投影形状30は、Y軸の正方向に寄るように湾曲する第1カーブ33と、この第1カーブ33より延伸する第1略直線部34と、この第1略直線部34より延伸して第1カーブ33と同じ向きに湾曲する第2カーブ35と、この第2カーブ35より延伸して第2カーブ35と逆方向に湾曲する第3カーブ36と、この第3カーブ36より延伸する第2略直線部37と、この第2略直線部37より延伸する第4カーブ38と、この第4カーブ38より延伸する第3略直線部39とからなる。
第1カーブ33は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、原点から時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第1カーブ33は、曲率半径(湾曲半径)R21が30〜100mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が0〜20°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第1略直線部34は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第1略直線部34の長さL4は、特に限定されないが、10〜80mm程度とするのが好ましい。
第2カーブ35は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第1カーブ33から時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第2カーブ35は、曲率半径(湾曲半径)R22が80〜200mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が5〜40°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第3カーブ36は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第1カーブ36から反時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第3カーブ36は、曲率半径(湾曲半径)R23が5〜30mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が20〜70°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第2略直線部37は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第2略直線部37の長さL5は、特に限定されないが、3〜20mm程度とするのが好ましい。
第4カーブ38は、湾曲部18が自然状態のとき、湾曲した形状(図3中、第3カーブ36から反時計回りの方向に湾曲した形状)を呈する。この第4カーブ38は、曲率半径(湾曲半径)R24が5〜30mmとなり、その曲率中心周りの延在範囲が20〜70°となるように形状及び寸法設定がなされることが好ましい。
第3略直線部39は、湾曲部18が自然状態のとき、実質的に直線状(略直線状)である。この第3略直線部39の長さL6は、特に限定されないが、5〜30mm程度とするのが好ましい。
図4に示した投影形状30において、第1カーブ33、第1略直線部34及び第2カーブ35は、前述した第1YZ形状要素31を構成している。また、図4に示した投影形状30において、第3カーブ36、第2略直線部37、第4カーブ38、第3略直線部39は、前述した第2YZ形状要素32を構成している。また、本実施の形態において、第2YZ形状要素32の先端は、YZ平面の第1象限に存在している。
上記のように構成される本実施の形態に係るカテーテル10は、湾曲部18が、前記の第1XZ形状要素21、第2XZ形状要素22、第1YZ形状要素31、第2YZ形状要素32により特定される三次元的な形状を有するので、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する冠動脈口にカテーテル先端を導入するのに好適に構成されたものとなっている。
また、湾曲部18は、その基端から先端に向かって螺旋状に延在している。このように形状設定がなされることにより、冠動脈口にカテーテル先端が係合した状態において、湾曲部18が螺旋状の部分の複数箇所で大動脈の内壁に接触する形状となり、適切なバックアップ力が得られる。この場合の螺旋形状は、断面円状の筒状空間の周形状に沿う螺旋でもよく、また、断面楕円状又は断面四角状の筒状空間の周形状に沿う螺旋でもよい。
カテーテルは、大動脈内に留置時に常に冠動脈口の反対側の大動脈内壁(上行大動脈の左壁又は右壁)に接触するように形状設定されており、これにより、冠動脈口からカテーテル先端が外れることがなく、十分なバックアップ力を付与し、治療用カテーテルと共に用いるガイドカテーテルにおいてはそのルーメンに挿入される治療用カテーテルの操作を確実に補助することができる。
上記のように構成されるカテーテル10の一構成例では、上記の曲率半径R11〜R14、R21〜R24及び長さL1〜L6は、下記表1のように設定され得る。なお、図3及び図4に示した正方形のマス目の一辺の長さを10mmとしたとき、図3及び図4に示した投影形状は、下記表1に示す各曲率半径、各角度及び各長さに従った形状となっている。
Figure 2011072468
また、投影形状20、30の各部位の各曲率半径、各角度及び各長さが上記表1で示されるカテーテル本体12の湾曲部18のXYZ直交座標系における座標値は、下記表2のようになる。なお、座標値の単位はmmとする。
Figure 2011072468
図5は、図1に示す冠動脈用カテーテル10のV−V線での断面図である。図5に示すように、カテーテル本体12のほぼ中心部には、ルーメン41が形成されている。このルーメン41は、カテーテル本体12の先端で開口している。
また、カテーテル本体12は、内側から外側に向かって内層42、中層43、外層44が同心的に積層された構造となっている。このような構成としたことにより、カテーテル本体12の折れ曲がりを防止するとともに、各層の構成材料、配合剤、表面性状等を変え、それらの利点を共有することが出来るという利点がある。
内層42、中層43及び外層44の構成材料としては、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム)、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)が使用可能である。特に、内層42、中層43及び外層44の構成材料として、ABS樹脂、あるいはナイロンを使用することにより、湾曲部18に適度な強度を付与することができる。また、内層42にはフッ素系樹脂、好ましくはPTFEを使用することにより、ルーメン41に挿入されるガイドワイヤー48(図6参照)や治療用カテーテルの操作性が向上する。なお、カテーテル10の挿入は、X線透視下で、その位置を確認しつつ行う為、上記カテーテル本体12を構成する材料に、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料を配合しておくことが好ましい。
また、内層42、中層43及び外層44の厚さは特に限定されないが、図示の例において、内層42は、中層43及び外層44に比べ、薄いものになっている。また、内層42、中層43及び外層44はそれぞれ適宜の接着剤により接着または熱により融着されるか、あるいは被覆成形等により一体成形される。なお、外層44と中層43は同じ樹脂からなる第1の層として形成されてもよい(図示せず)。
中層43には、補強材としての役割を有する金属メッシュ45が全周にわたって埋設されている。金属メッシュ45は内層42の外表面に接するように存在してもよい。この金属メッシュ45は、カテーテル10の長手方向に対しては、カテーテル本体12の先端より、所定長を除くほぼ全長にわたって埋没されている。この、金属メッシュ45の先端の位置は、カテーテル本体12の先端より0.1〜150mm(好ましくは1〜100mm)の範囲にあるのがよい。
このような金属メッシュ45を埋設することにより、カテーテル本体12の折れ曲がりを防止し、また、カテーテル本体12を回転させた時のトルク伝達性を向上させることができる。金属メッシュ45を構成するワイヤの断面は円形、長方形、略楕円形であってよい。
なお、カテーテル本体12の先端より所定長金属メッシュ45を埋設しないのは、カテーテル本体12の最先端まで金属メッシュ45が入っていると、カテーテル先端部で血管壁を傷つけてしまう恐れがあり、また、材質によっては先端近くまで金属メッシュ45を入れた場合カテーテルが硬くなり、後述の手技においてカテーテル先端が右冠動脈口に入らず、左心室に入りやすくなってしまう為である。本発明のカテーテル10の先端は右心室や右心房へ到達させて使用するように構成されていない。
但し、金属メッシュ45が、カテーテル本体12の先端より150mmを越えた長さの部分に存在しないと前記のトルク伝達性が十分に得られない場合がある。
なお、金属メッシュ45を設けない部分の長さは、カテーテル本体12の材質、内外径差(内層42、中層43及び外層44の合計厚)、等により適宜決定される。例えば、カテーテル本体12の内外径の差が大きいもの、あるいは、弾性力の大きい材質のものほど、金属メッシュ45を設けない部分の長さを長くするのがよい。
金属メッシュ45の具体例としては、ステンレス、ステンレスばね線、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができ、その線形は、例えば0.01〜0.2mm程度のものである。
本実施の形態に係るカテーテル10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用及び効果について説明する。以下では、カテーテル10の使用方法について、治療用カテーテルとともに用いるガイディングカテーテルとして使用する場合を例として説明する。
図6に示すように、セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサー47を動脈50に穿刺し、ガイドワイヤー48を挿入した状態のカテーテル10を、カテーテルイントロデューサー47に挿入する。そして、カテーテル本体12の先端に対してガイドワイヤー48を先行させた状態で、カテーテル本体12の先端を、カテーテルイントロデューサー47の先端開口部から動脈50内へ挿入する。
次に、カテーテル10、及びガイドワイヤー48を、図6中矢印方向に徐々に送り、図7に示すように、大動脈54の大動脈弓56を通して上行大動脈58に挿入していく。この際、カテーテル本体12の先端が血管の屈曲部を通過するように、ガイドワイヤー48の出し入れ、カテーテル10の進退及び回転を適宜組み合わせた操作を行う。
ここで、図7に示す血管構造では、左冠動脈62の口部及び右冠動脈63の口部(右冠動脈口64)は、大動脈54(具体的には、大動脈54の中心線)が延在する平面Aに対して略直交する平面Bに位置している。なお、上行大動脈58、大動脈弓56及び下行大動脈59の各領域を模式的に示すと、図8のようになる。
このような血管構造の大動脈54内へ導入されたカテーテル10は、さらに右冠動脈口64の近傍まで導入される。このとき、カテーテル本体12の湾曲部18は、ルーメン41内に挿入されたガイドワイヤー48によって強制的に伸ばされているので、この状態では前述した三次元的な湾曲形状を呈していない。
カテーテル先端が右冠動脈口64の近傍まで導入されたら、ガイドワイヤー48の出し入れやカテーテル10の進退及び回転操作を適宜組み合わせて行うことで、カテーテル先端を右冠動脈口64に向け、挿入する。
ここで、図9は、カテーテル先端を右冠動脈63に挿入した状態を示す図であって、大動脈54及びその周辺部位を上行大動脈58側から見た一部省略斜視図である。図10は、図9に示した大動脈54及びその周辺部位を大動脈54の側方から見た一部省略側面図である。
本実施の形態に係るカテーテル10において、前述した第2XZ形状要素22の先端はXZ平面の第2象限に存在し(図3参照)、前述した第2YZ形状要素32の先端は、YZ平面の第1象限に存在する(図4参照)。これにより、湾曲部18の形状が、右冠動脈口64にカテーテル先端を導入するのに好適なものとなっており、図9及び図10に示すように、右冠動脈口64へのカテーテル先端の導入を容易に行うことができる。
カテーテル先端を右冠動脈口64に導入した状態で、ガイドワイヤー48をカテーテル本体12から引き抜くと、湾曲部18の、元の三次元的な湾曲形状に復帰しようとする力により、湾曲部18は大動脈54の内壁に複数箇所で接触し、この接触により良好なバックアップ力が生じる。
図9及び図10の場合、湾曲部18は、P点、Q点、R点及びS点において大動脈54の内壁に接触している。これらの接触によるバックアップ力により、カテーテル本体12の湾曲部18が大動脈54の内壁に対して良好に固定されるので、右冠動脈口64からカテーテル先端が外れにくい。P点は右冠動脈口64の正面側(右冠動脈口64のテーパ状部の正面側)である。なお、正面とは図7の平面Bの手前側の大動脈54の内壁である。Q点は左冠動脈口から上行大動脈58に沿って上方に移動した点(約10mm移動した点)である。なお、上方とは図7の平面Bの上方である。R点は大動脈弓56の上部に存在する2本の頚動脈55、57の根元付近(2本の頚動脈55、57の根元の間付近)である。S点は下行大動脈59と大動脈弓56の中間の大動脈54の内壁の背面側(大動脈54が曲がり始めるあたり)である。なお、背面とは図7の平面Bの後ろ側の大動脈54の内壁である。本実施の形態に係るカテーテル10の湾曲部18は大動脈54の内壁の複数箇所で接触するが、上述のP点、Q点、R点及びS点のうち、少なくとも2点以上、好ましくは3点、より好ましくは4点で大動脈54の内壁に接触する。
以上の操作によりカテーテル先端を右冠動脈口64に導入し、さらにルーメン41からガイドワイヤー48を抜去したら、ハブ14の後端に装着されたYコネクタ51(図6参照)にコネクタを接続して造影剤を注入する。注入された造影剤はルーメン41内を通りその先端開口から目的部位である右冠動脈63内に噴出される。これによりカテーテル先端の右冠動脈63への挿入位置の確認、及び右冠動脈63の造影が可能となる。
次に、Yコネクタ51の後端部、及びルーメン41を経由して、PTCAバルーンカテーテル等の治療用カテーテル(図示せず)を挿入する。
一般的にこれら治療用カテーテルは、そのカテーテル本体に剛性があり、治療用カテーテルの操作により、その反作用で該カテーテルを目的留置部位である右冠動脈から押し戻すことが多い。この作用が発生すると、治療用カテーテルを目的の部位へ挿入することが困難となる。従って、カテーテル10の前述したバックアップ力が非常に重要である。
以上のように、本実施の形態に係るカテーテル10によれば、カテーテル本体12の湾曲部18が、前記の第1XZ形状要素21、第2XZ形状要素22、第1YZ形状要素31、第2YZ形状要素32により特定される三次元的な形状を有するので、大動脈54が延在する平面に対して略直交する平面上に存在する右冠動脈口64にカテーテル先端を導入するのに好適に構成されたものとなっている。従って、大動脈54が延在する平面に対して略直交する平面上に右冠動脈口64が配置された血管構造を対象として、その右冠動脈口64にカテーテル先端を導入することが可能となる。
このため、ヒト以外の動物、例えば、ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジなどの四足歩行哺乳類の右冠動脈口にカテーテル先端を導入することが可能となり、これにより、ヒト以外の動物に対して、カテーテルを用いた心臓又はその周辺組織の治療・造影が可能となる。また、ヒトの右冠動脈口は、通常、大動脈が延在する平面と略同じ平面に位置しているが、特異的に、大動脈が延在する平面に対して略直交する平面上に右冠動脈口が配置された血管構造をもつ患者がいる場合には、そのような患者に対して、カテーテルを用いた心臓又はその周辺組織の治療・造影が可能となる。
なお、上述した本実施の形態では、カテーテル10の先端を右冠動脈口64に導入する場合を説明したが、本発明は、カテーテル10の先端を左冠動脈口に導入する場合にも適用可能である。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…冠動脈用カテーテル 12…カテーテル本体
16…本体部 18…湾曲部
21…第1XZ形状要素 22…第2XZ形状要素
31…第1YZ形状要素 32…第2YZ形状要素

Claims (3)

  1. 大動脈を介して、該大動脈が延在する平面に対して直交する平面上に存在する冠動脈口に先端を導入するための冠動脈用カテーテルであって、
    カテーテル本体が、自然状態で略直線状の本体部と、前記本体部から延伸して先端までの部分を構成し自然状態で湾曲形状を有する湾曲部とからなり、
    XYZ直交座標系のZ軸を前記本体部の軸線と一致させ、前記XYZ直交座標系の原点を前記本体部と前記湾曲部との境界位置と一致させ、前記XYZ直交座標系のZ座標の正の領域に前記湾曲部が存在するように前記XYZ直交座標系の原点を前記境界位置と一致させ、且つ、前記湾曲部の前記Z軸周りの位置が特定の位置となるように前記湾曲部に対して前記XYZ直交座標系を設定したとき、
    前記湾曲部をXZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにX座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1XZ形状要素と、前記第1XZ形状要素より延伸し、前記第1XZ形状要素とは逆向きに湾曲してX軸の負方向に寄る第2XZ形状要素とからなり、
    前記湾曲部をYZ平面に投影した形状が、Z座標値の増大とともにY座標値が増大するように湾曲する部分を含む第1YZ形状要素と、前記第1YZ形状要素より延伸し、前記第1YZ形状要素とは逆向きに湾曲してY軸の負方向に寄る第2YZ形状要素とからなり、
    カテーテル先端が前記冠動脈口に位置したとき、前記湾曲部と大動脈内壁が複数箇所で接触するように前記湾曲部が形状付けられている、ことを特徴とする冠動脈用カテーテル。
  2. 請求項1記載の冠動脈用カテーテルにおいて、
    前記第2XZ形状要素の先端は、前記XZ平面の第2象限に存在し、
    前記第2YZ形状要素の先端は、前記YZ平面の第1象限に存在する、
    ことを特徴とする冠動脈用カテーテル。
  3. 請求項1又は2記載の冠動脈用カテーテルにおいて、
    前記湾曲部は、その基端から先端に向かって螺旋状に延在する、ことを特徴とする冠動脈用カテーテル。
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