JP2011071233A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のトレンチを含むトレンチゲート構造のトランジスタにおける特性ばらつきを低減する。
【解決手段】トレンチゲート構造を有するトランジスタを含む半導体装置100において、ゲート幅方向において、複数のトレンチ162は、両側方に形成された素子分離絶縁膜110とそれぞれ接して形成されたトレンチ162aおよびトレンチ162bを含み、トレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチ162cのゲート幅方向の幅以上となるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
寸法を大きくすることなく、トランジスタの実質的なチャネル幅を広くするために、チャネル領域において基板にトレンチ等の凹凸を形成する技術が知られている。
たとえば、特許文献1(特開平11−103058号公報)や特許文献2(特開昭51−147269号公報)には、基板表面にトレンチを形成したトレンチゲート構造のトランジスタを含む半導体装置が記載されている。また、特許文献3(特開2007−5568号公報)には、半導体基板上に形成されたソース、ドレイン領域間に形成されたチャネル部の幅方向に複数の突起状のシリコン領域を形成し、このシリコン領域の突起上に前記チャネル部に対向させてゲート絶縁膜およびゲート電極を配置した半導体装置が記載されている。また、このような凹凸を形成した場合、凸部の寸法を小さくすると、トランジスタ動作時に空乏層が凸部全体を覆う完全空乏化が実現し、短チャネル効果、サブスレッショルド係数が改善できる(特許文献4(特開2005−085960号公報))。このような完全空乏化により閾値の基板電位依存性が小さくなることをメリットとして適切な回路構成に利用することもできる。
特許文献5(特開2007−220783号公報)には、電界効果型トランジスタの素子分離領域、ソース及びドレイン領域、チャネル領域が、半導体基板表面上に設けた複数の溝に沿って構成されていることを特徴とする半導体装置が記載されている。これにより、従来の半導体製造工程を大きく変更することなく、電界効果型トランジスタの実効的なチャネル面積の増大が可能な半導体装置が提供されると記載されている。ところで、当該文献においては、MOSトランジスタは、以下の手順で製造されている。
(1)シリコン基板の表面に矩形溝を形成する。
(2)MOSトランジスタの活性領域すなわちチャネル領域とソース及びドレイン領域を囲む素子分離領域を、シリコン基板に2酸化シリコンを埋め込むことによって形成する。
(3)活性領域にボロンイオンを注入し、チャネルの不純物濃度を制御する。イオン注入の条件をボロンの分布が溝の深さ以上に広がるように選ぶ。
(4)ゲート絶縁膜を形成する。
(5)全面にポリシリコンを堆積し、ゲート電極パターンに加工する。その後、ゲート電極及びソース・ドレイン領域に砒素をイオン注入し、不活性ガス中で800℃の活性化熱処理を施し、金属配線工程を経ることにより、MOSトランジスタを完成する。
特開平11−103058号公報 特開昭51−147269号公報 特開2007−5568号公報 特開2005−085960号公報 特開2007−220783号公報
しかし、従来、上記のようなトレンチゲート構造とした場合に、ゲート幅方向の素子分離絶縁膜との間の端部において、トレンチ構造の繰り返し形状が途切れることによる特性ばらつきが生じるという問題があった。図18を参照して説明する。
図18は、トレンチゲート構造を有するトランジスタのゲート幅方向の断面図である。ここでは、トランジスタは、基板12と、基板12表面に形成されたチャネル領域18と、素子分離絶縁膜10と、を含む。素子分離絶縁膜10で囲まれたチャネル領域18において、複数のトレンチ62が形成されている。基板12上には、トレンチ62を埋め込むように形成されたゲート電極22と、基板12とゲート電極22との間に設けられたゲート絶縁膜20とが設けられている。ここで、複数のトレンチ62は、隣接するトレンチ62間の幅(図中a)が等しい繰り返し構造を有するように形成される。これにより、トレンチ62間のチャネル領域18の幅を等しくすることができる。
しかし、素子分離絶縁膜10とトレンチ62とは別リソグラフィ工程で形成されるため、基板12表面にトレンチ62を形成する際に、素子分離絶縁膜10の位置に対して目ずれが生じると、端部の形状が異なってしまう。たとえば、図18(a)に示した構成では、両端のトレンチ62と素子分離絶縁膜10との距離が略等しい(いすれもb)が、図18(b)に示した構成では、図中右側の端部のトレンチ62と素子分離絶縁膜10との距離が、図中左側の端部のトレンチ62と素子分離絶縁膜10との距離よりも広くなっている。また、図18(c)に示した構成では、図中左側の端部のトレンチ62と素子分離絶縁膜10との距離が、図中右側の端部のトレンチ62と素子分離絶縁膜10との距離よりも広くなっている。これにより、トランジスタ全体の特性としては、単位トレンチゲート毎に考えると、あたかも端部のみ異なる特性のトランジスタが重なった状態となり、特性のばらつき等が生じ易い。また、とくに、トレンチ62の数が少ない場合、この特性ばらつきの影響が相対的に大きくなってしまう。
本発明によれば、
基板と、
前記基板の一面に形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域、ゲート長方向において前記ソース領域および前記ドレイン領域の間の前記基板の前記一面に形成された第2導電型のチャネル領域、前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、ゲート幅方向に断続的に深さが変化するように形成された複数のトレンチ、前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、前記複数のトレンチの内部を埋め込むように形成されたゲート電極、ならびに前記基板と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜を有するトランジスタと、
ゲート長方向において前記ソース領域および前記ドレイン領域の側方に設けられるとともに、ゲート幅方向において前記複数のトレンチの両側方に形成され、前記トランジスタが形成された領域の周囲に形成されて当該トランジスタが形成された領域を区分けする素子分離絶縁膜と、
を含み、
ゲート幅方向において、前記複数のトレンチは、前記両側方に形成された前記素子分離絶縁膜とそれぞれ接して形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチを含み、当該第1のトレンチおよび当該第2のトレンチのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチのゲート幅方向の幅以上となるように形成された半導体装置が提供される。
本発明によれば、
トランジスタを含む半導体装置の製造方法であって、
一面に、トランジスタが形成される領域を区分けする素子分離絶縁膜が形成された基板に第2導電型の不純物イオンを注入して前記一面にチャネル領域を形成する工程と、
前記基板の前記一面の前記チャネル領域に、ゲート幅方向に断続的に深さが変化するように複数のトレンチを形成する工程と、
前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、前記複数のトレンチの内部を埋め込むようにゲート絶縁膜およびゲート電極を形成する工程と、
ゲート長方向において、前記基板の前記一面の前記チャネル領域の両側方に第1導電型の不純物イオンを注入して、ソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
を含み、
前記複数のトレンチを形成する工程において、前記複数のトレンチを、ゲート幅方向において前記チャネル領域の両側方に形成され、ゲート幅方向において前記チャネル領域の両側方に形成された前記素子分離絶縁膜をそれぞれ削るようにして形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチを含むようにして形成する半導体装置の製造方法が提供される。
この構成によれば、たとえば端部に形成されたトレンチ等、一部のトレンチが、チャネル領域と素子分離絶縁膜とをまたぐように形成され、トレンチが素子分離絶縁膜と接するように形成される。そのため、端部のトレンチと素子分離絶縁膜との間にチャネル領域が存在しないようにすることができる。これにより、トレンチ形成時の素子分離絶縁膜に対する位置ずれが生じた場合でも、チャネル領域の幅のばらつきが生じるのを防ぐことができる。
また、この構成によれば、素子分離絶縁膜と接して形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチのゲート幅方向の幅以上となっている。そのため、第1のトレンチおよび第2のトレンチにおいても、他のトレンチと同様に、ゲート絶縁膜およびゲート電極の埋め込みを良好にすることができ、その周囲のチャネル領域への電圧印加状態を均一にすることができ、特性ばらつきを防ぐことができる。
ところで、特許文献5においては、表面に複数のトレンチ(溝)が形成された基板に、素子分離絶縁膜を形成する手順が記載されている。ここで、特許文献5においては、トレンチの位置関係と素子分離絶縁膜との位置関係については考慮されておらず、複数のトレンチが形成された基板のランダムな位置に素子分離絶縁膜が形成されている。そのため、トレンチと素子分離絶縁膜とが接して設けられる場合もあり得る。しかし、特許文献5に記載された構成では、以下のような問題が生じる。
図19は、特許文献5に記載されたように、表面に複数のトレンチ2が形成された基板1に素子分離絶縁膜3を形成する場合のゲート幅方向の断面図である。ここで、素子分離絶縁膜3は、基板1のトレンチ2に対してランダムに形成される。
図19(a)は、本発明の構成と同様、素子分離絶縁膜3に接する端部のトレンチ2のゲート幅方向の幅を他のトレンチ2のゲート幅方向の幅と同じd1とすることができた場合を想定した構成を示す図である。しかし、特許文献5に記載の技術では、トレンチ2が形成された後に素子分離絶縁膜3が形成される。そのため、図19(a)に示したような構成を製造するためには、トレンチ2の端部に対して目ずれがまったく生じないようにして素子分離絶縁膜3を形成しなければならない。しかし、リソグラフィ工程において、目ずれが生じないような制御は、実質的には不可能である。そのため、図19(a)に示したような構成とすることはできない。
図19(b)に示すように、たとえば素子分離絶縁膜3が図19(a)に示した状態よりも左側にずれて形成されると、素子分離絶縁膜3と接するトレンチ2のゲート幅方向の幅がd2(d1>d2)となり、狭くなってしまう。このように、トレンチ2の幅が意図したものよりも狭くなってしまうと、後にトレンチ2内にゲート絶縁膜およびゲート電極を形成する際に、埋め込みを良好にすることができないおそれが生じる。トレンチ2内のゲート絶縁膜およびゲート電極の埋め込みができないと、その周囲のチャネル領域への電圧印加状態が他の部分と異なってしまい、特性ばらつきが生じてしまう。
一方、図19(c)に示すように、たとえば素子分離絶縁膜3が図19(a)に示した状態よりも右側にずれて形成されると、素子分離絶縁膜3とトレンチ2との間に基板1、すなわちチャネル領域が存在することになり、図18を参照して説明したのと同様の問題が生じる。そのため、特許文献5に記載の方法では、従来の特性ばらつきが生じるという問題を解決することができない。
本発明によれば、素子分離絶縁膜を削るようにして第1のトレンチおよび第2のトレンチを形成するので、複数のトレンチの寸法を、リソグラフィ工程のみで決定することができる。そのため、第1のトレンチおよび第2のトレンチの幅を、設定どおりに所望の幅とすることができる。また、とくに、トレンチの数が少ない場合、従来、特性ばらつきの影響が相対的に大きくなっていたが、本発明の構成によれば、効果を顕著に得ることができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、複数のトレンチを含むトレンチゲート構造のトランジスタにおける特性ばらつきを低減することができる。
本発明の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の製造手順の一例を示す工程断面図である。 従来の問題点を説明するための図である。 従来の問題点を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す断面図である。図2は、本実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す平面図である。図1(a)は、図2のA−A’断面図、図1(b)は、図2のC−C’断面図、図1(c)は、図2のB−B’断面図である。なお、構成をわかりやすくするために、図2では、各領域を線のみで示している。また、以下では、第1導電型がn型、第2導電型がp型である場合を例として示すが、逆の場合も同様とすることができる。
半導体装置100は、基板102と、基板102の一面側に形成されたトランジスタとを含む。基板102は、シリコン基板等の半導体基板とすることができる。
基板102の一面には、p型(第2導電型)の不純物拡散領域であるウェル104と、n型(第1導電型)の不純物拡散領域であるソース領域112およびドレイン領域113と、ソース領域112およびドレイン領域113の外周にそれぞれ設けられ、n型(第1導電型)の不純物拡散領域であるオフセット領域105およびオフセット領域106とが形成されている。
オフセット領域105およびオフセット領域106、ソース領域112およびドレイン領域113は、ウェル104内に形成されており、ウェル104のうち、ゲート長方向においてソース領域112およびドレイン領域113の間に設けられ、オフセット領域105およびオフセット領域106で規定された領域がp型(第2導電型)のチャネル領域108となる。なお、図1においても、構成をわかりやすくするために、ウェル104およびオフセット領域105およびオフセット領域106の領域を線のみ(破線)で示している。
半導体装置100は、基板102の一面のチャネル領域108において、ゲート幅方向に断続的に深さが変化するように形成された複数のトレンチ162と、トレンチ162の内部を埋め込むように形成されたゲート電極122と、ゲート電極122と基板102との間に形成されたゲート絶縁膜120と、ゲート電極122の側壁に形成されたサイドウォール124とを含む。
本実施の形態において、ソース領域112およびドレイン領域113の表面にはシリサイド層114が、ゲート電極122の表面にはシリサイド層126がそれぞれ形成されている。基板102上には、層間絶縁膜140が形成されている。層間絶縁膜140には、ソース領域112およびドレイン領域113上のシリサイド層114にそれぞれ接続されるコンタクト150と、ゲート電極122上のシリサイド層126に接続されるコンタクト154とが形成されている。
主として、ソース領域112、ドレイン領域113、オフセット領域105、オフセット領域106、ゲート絶縁膜120、ゲート電極122、チャネル領域108、および複数のトレンチ162によりトランジスタが構成される。
また、基板102の一面には、素子分離絶縁膜110が形成されている。素子分離絶縁膜110は、ゲート長方向においてソース領域112およびドレイン領域113の側方に設けられるとともに、ゲート幅方向において複数のトレンチ162の両側方に形成され、トランジスタが形成された領域の周囲に形成されて当該トランジスタが形成された領域を区分けして他の領域から分離する。なお、トレンチ162の深さと、素子分離絶縁膜110の深さとは、トレンチ162の方が素子分離絶縁膜110よりも深い場合、素子分離絶縁膜110の方がトレンチ162よりも深い場合、および深さが等しい場合等種々の構成とすることができるが、本実施の形態においては、素子分離絶縁膜110がトレンチ162よりも深く形成された構成とすることができる。
本実施の形態において、図1(c)に示すように、複数のトレンチ162は、ゲート幅方向において、両側方に形成された素子分離絶縁膜110とそれぞれ接して形成されたトレンチ162a(第1のトレンチ)およびトレンチ162b(第2のトレンチ)を含む。ここで、トレンチ162aとトレンチ162bとの間に形成された他のトレンチ162を、説明上トレンチ162cとして示す。トレンチ162aおよびトレンチ162bは、ゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチ162cのゲート幅方向の幅以上に形成されている。本実施の形態においては、トレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチ162cのゲート幅方向の幅と同じ幅に形成された例を示す。
トレンチゲート構造を有する半導体装置を形成する場合、トランジスタの実質的なチャネル幅を広くするために、できるだけ多くのトレンチを設けるように設計される。そのため、各トレンチのゲート幅方向の幅は、リソグラフィ工程で製造可能な最小寸法とする等、微小に形成されることが多い。このような構成において、たとえば特許文献5に記載された技術に関して図19(b)を参照して説明したように、幅の狭いトレンチが存在すると、ゲート絶縁膜およびゲート電極の埋め込みを良好に行うことができず、特性ばらつきが生じるおそれがある。本実施の形態において、素子分離絶縁膜110と接するトレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅を、その間に形成されたトレンチ162cのゲート幅方向の幅と等しくすることにより、トレンチ162aおよびトレンチ162bにおいても、トレンチ162cと同様にゲート絶縁膜120およびゲート電極122の埋め込みを良好に行うことができ、特性ばらつきを防ぐことができる。
次に、本実施の形態における半導体装置100の製造手順を説明する。
図3から図7は、本実施の形態における半導体装置100の製造手順の一例を示す工程断面図である。ここでは、図2のA−A’断面、およびB−B’断面に対応する図を示す。
なお、以下では、n型トランジスタを形成する領域の処理のみを説明する。
まず、基板102の一面に、素子分離絶縁膜110を形成する(図3(a))。素子分離絶縁膜110は、たとえばSTI(Shallow Trench Isolation)とすることができる。また、ここで、とくに限定されないが、素子分離絶縁膜110の膜厚は、たとえば300nm〜1μm程度とすることができる。
つづいて、基板102の一面上に、オフセット領域105およびオフセット領域106を形成する領域が開口したレジスト膜158を形成する。次いで、レジスト膜158をマスクとして、基板102上の全面に、たとえばリン等のn型(第1導電型)の不純物イオンをイオン注入してオフセット領域105およびオフセット領域106を形成する(図3(b))。ここで、オフセット領域105およびオフセット領域106のn型の不純物濃度は、たとえば1×1016atoms/cm〜1×1018atoms/cm程度とすることができる。この後、レジスト膜158を除去する。
つづいて、図示していないが、基板102上にウェル104を形成する領域が開口したレジスト膜を形成する。次いで、当該レジスト膜をマスクとして基板102上の全面に、たとえばボロン(B)等のp型(第2導電型)の不純物イオンをイオン注入してウェル104を形成する。ここで、ウェル104のp型の不純物濃度は、たとえば1E15atoms/cmから1E17atoms/cm程度とすることができる。この後、レジスト膜を除去する。
つづいて、基板102の一面上に、熱酸化膜160を形成し、さらにその上にトレンチ162を形成するための開口部172a、開口部172b、および開口部172cが形成されたレジスト膜170を形成する。ここで、開口部172aおよび開口部172bは、それぞれトレンチ162aおよびトレンチ162bを形成するための開口部、開口部172cは、トレンチ162cを形成するための開口部である。本実施の形態において、開口部172a、開口部172b、および開口部172cは、いずれも、ゲート長方向の幅が等しく形成されている。また、開口部172a、開口部172b、および開口部172cは、隣接する開口部間のゲート長方向の間隔が等しくなるように形成することができる。
次いで、レジスト膜170をマスクとして熱酸化膜160をエッチング除去して開口部172a、開口部172cおよび開口部172b内に基板102表面を露出させる(図4(a))。このとき、開口部172aおよび開口部172b内には、素子分離絶縁膜110も露出している。その後、レジスト膜170をマスクとして、開口部内の基板102および素子分離絶縁膜110をプラズマエッチングして、トレンチ162a、トレンチ162c、およびトレンチ162bを含む複数のトレンチ162を形成する(図4(b))。ここで、エッチングは、素子分離絶縁膜110を構成するたとえばシリコン酸化膜と基板102とのエッチングレートが同等となる条件で行うことができる。本実施の形態において、トレンチ162の深さは、たとえば500nmから2μm程度とすることができる。この後、レジスト膜170を除去する。
このとき、ゲート幅方向において、トレンチ162aおよびトレンチ162bは、それぞれ、素子分離絶縁膜110を削るように形成される。本実施の形態において、基板102表面に素子分離絶縁膜110を形成した後に、素子分離絶縁膜110の一部を削るようにしてトレンチ162aおよびトレンチ162bを形成するので、トレンチ162aおよびトレンチ162bを、それぞれ、レジスト膜170の開口部172aおよび開口部172bの開口幅どおりに形成することができる。これにより、トレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅を、設定どおりに、トレンチ162cの幅と同様となるように形成することができる。
他の方法として、レジスト膜170をマスクとして開口部内の熱酸化膜160を除去した後、レジスト膜170を除去し、残った熱酸化膜160をマスクとしてトレンチ162を形成してもよい。
次いで、熱酸化膜160を希釈フッ酸等で一端除去した後、基板102表面を熱酸化して、トレンチ162および基板102表面にゲート絶縁膜120を形成する(図5(a))。
この後、基板102上の全面にゲート電極122となる導電膜を形成する(図5(b))。ここで、ゲート電極122となる導電膜は、たとえばポリシリコンにより構成することができる。本実施の形態において、上述したように、トレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅を、トレンチ162cのゲート幅方向の幅と等しくすることができるので、トレンチ162aおよびトレンチ162bにおいても、ゲート絶縁膜120およびゲート電極122の埋め込みを良好に行うことができる。つづいて、ゲート電極122およびゲート絶縁膜120をゲート形状にパターニングする(図6(a))。
次いで、ゲート電極122の側壁にサイドウォール124を形成する(図6(b))。サイドウォール124は、酸化膜または窒化膜等の絶縁膜により構成することができる。この後、ゲート電極122およびサイドウォール124をマスクとして、基板102上の全面にリン等のn型の不純物イオンをイオン注入してソース領域112およびドレイン領域113を形成する(図7)。ここで、ソース領域112およびドレイン領域113のn型の不純物濃度は、たとえば1×1020atoms/cm〜1×1022atoms/cm程度とすることができる。
つづいて、基板102表面およびゲート電極122の表面にそれぞれシリサイド層114およびシリサイド層126を形成する。この後、基板102上の全面に層間絶縁膜140を形成し、層間絶縁膜140にコンタクトホールを形成し、当該コンタクトホールを導電材料で埋め込み、コンタクト150およびコンタクト154を形成する。これにより、図1に示した構成の半導体装置100が得られる。
本実施の形態において、チャネル領域108に形成された複数のトレンチ162の端部のトレンチであるトレンチ162aおよびトレンチ162bが、チャネル領域108と素子分離絶縁膜110とをまたぐように形成され、素子分離絶縁膜110と接するように形成される。そのため、トレンチ162aおよびトレンチ162bと素子分離絶縁膜110との間にチャネル領域108が存在しないようにすることができる。これにより、トレンチ162形成時の素子分離絶縁膜110に対する位置ずれが生じた場合でも、チャネル領域108の幅のばらつきが生じるのを防ぐことができる。
本実施の形態において、複数のトレンチ162は、繰り返し構造とすることができる。ここで、全てのトレンチ162において、トレンチ間の間隔を等しくすることができ、チャネル領域108の幅を等しくすることができるので、2次元的に見たときのチャネル形状を全て同じとすることができる。これにより、従来、部分的に形状が変わることにより、素子動作時の電位分布が他の領域と異なったり、形状が異なることにより製造工程中の熱処理時に起こる不純物の移動(熱拡散)の状況が変わっていたこと等により特性ばらつきが生じていたのを、防ぐことができる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態においては、複数のトレンチ162のうち、素子分離絶縁膜110に接して設けられたトレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチ162cのゲート幅方向の幅と同じ幅である場合を示した。しかし、本実施の形態において、トレンチ162aおよびトレンチ162bは、ゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチ162cのゲート幅方向の幅よりも広くなるように形成することができる。
図8は、本実施の形態における半導体装置100の構成を示す平面図である。
図8に示すように、ゲート幅方向(図中縦方向)において、トレンチ162aおよびトレンチ162bの幅wは、その他のトレンチ162cの幅wよりも広くなっている(w>w)。
このような構成とすることにより、トレンチ162aおよびトレンチ162bを形成する際に、これらが平面視で素子分離絶縁膜110と重なる精度を高めることができる。そのため、トレンチ162aおよびトレンチ162bが、素子分離絶縁膜110と接しないように設けられ、素子分離絶縁膜110とトレンチ162aおよびトレンチ162bとの間に基板102が存在してしまうおそれを低減することができる。このような構成としても、トレンチ162aおよびトレンチ162bとそれぞれ隣接するトレンチ162cとの間の間隔は、トレンチ162aおよびトレンチ162b間にあるトレンチ162c間の間隔と等しくなっているので、全てのトレンチ間の間隔を均一にすることができ、特性ばらつきが生じないようにすることができる。
また、本例では、トレンチ162が素子分離絶縁膜110よりも深く形成された構成を示す。
次に、本実施の形態における半導体装置100の製造手順を説明する。
図9から図12は、本実施の形態における半導体装置100の製造手順の一例を示す工程断面図である。ここでは、図8のB−B’断面に対応する図を示す。なお、以下では、n型トランジスタを形成する領域の処理のみを説明する。なお、本実施の形態において、図8のA−A’断面図、およびC−C’断面図は、素子分離絶縁膜110の深さとトレンチ162の深さとの関係が異なる点を除いて、第1の実施の形態で説明したのと同様とすることができるので、説明を省略する。
まず、基板102の一面に、素子分離絶縁膜110を形成する。この手順は、第1の実施の形態において、図3(a)を参照して説明したのと同様とすることができる。この後、第1の実施の形態で図3(b)および図4(a)を参照して説明したのと同様の手順にて、オフセット領域105およびオフセット領域106、ならびにウェル104を形成する(不図示)。
また、チャネル領域108(ウェル104)の下方に、ウェル104よりも不純物濃度の高いp型(第2導電型)のチャネルストッパ領域109を形成する(図9(a))。チャネルストッパ領域109を設けることにより、ウェル104がチャネル領域108として機能する領域を規定することができる。ここで、チャネルストッパ領域109におけるp型の不純物濃度は、たとえば5E15atoms/cmから5E17atoms/cm程度とすることができる。また、チャネルストッパ領域109は、後に基板102の一面にトレンチ162が形成されたときに、トレンチ162の底部がチャネルストッパ領域109と接するような深さに形成することができる。平面図示していないが、チャネルストッパ領域109は、ウェル104が形成された領域にわたって形成することができる。さらに、チャネルストッパ領域109は、トランジスタが形成された領域の周囲において、素子分離絶縁膜110の下方にも設けられた構成となるように形成することができる。これにより、チャネル領域108が、チャネルストッパ領域109および素子分離絶縁膜110により他の領域から分離されるような構成とすることができる。
次いで、基板102の一面上に、熱酸化膜160を形成し、さらにその上にトレンチ162を形成するための開口部182a、開口部182b、および開口部182cが形成されたレジスト膜180を形成する(図9(b))。ここで、開口部182a、開口部182bは、開口部182cよりも、ゲート幅方向の幅が広くなるように形成される。また、開口部182a、開口部182c、および開口部182bは、隣接する開口部間の間隔が等しくなるように形成される。
次いで、レジスト膜180をマスクとして熱酸化膜160をエッチング除去して、開口部182a、開口部182b、および開口部182c内に基板102表面を露出させる。また、このとき、開口部182aおよび開口部182b内に露出した素子分離絶縁膜110も同時に除去され、凹部162dが形成される(図10(a))。
この後、レジスト膜180を除去し、熱酸化膜160をマスクとして基板102をプラズマエッチングして基板102に、トレンチ162a、トレンチ162b、およびトレンチ162cを形成する(図10(b))。ここで、凹部162dが形成されていた箇所は、そのまま基板102がエッチングされ、他の領域よりも深い凹部162eとなる。
本実施の形態においても、このとき、ゲート幅方向において、トレンチ162aおよびトレンチ162bは、それぞれ、素子分離絶縁膜110を削るように形成される。本実施の形態において、基板102表面に素子分離絶縁膜110を形成した後に、素子分離絶縁膜110の一部を削るようにしてトレンチ162aおよびトレンチ162bを形成するので、トレンチ162aおよびトレンチ162bを、それぞれ、レジスト膜180の開口部182aおよび開口部182bの開口幅どおりに形成することができる。これにより、トレンチ162aおよびトレンチ162bのゲート幅方向の幅を、設定どおりに、トレンチ162cの幅より広くなるように形成することができる。
なお、ここでは熱酸化膜160をマスクとしてエッチングする例を示すが、第1の実施の形態において、図4(b)に示した例のように、レジスト膜180を除去せずに、レジスト膜180をマスクとしてエッチング除去することもできる。
この後、熱酸化膜160を希釈フッ酸等で一端除去した後、基板102表面を熱酸化して、トレンチ162および基板102表面にゲート絶縁膜120を形成する(図11(a))。
この後、基板102上の全面にゲート電極122となる導電膜を形成する。ここで、ゲート電極122となる導電膜は、たとえばポリシリコンにより構成することができる。次いで、ゲート電極122およびゲート絶縁膜120をゲート形状にパターニングする。
この後、ゲート電極122の側壁にサイドウォール124を形成する。この手順は、第1の実施の形態において、図6を参照して説明したのと同様とすることができる。この後、第1の実施の形態で説明したのと同様の手順で、ゲート電極122およびサイドウォール124をマスクとして、基板102上の全面にリン等のn型の不純物イオンをイオン注入してソース領域112およびドレイン領域113を形成する。また、この後、第1の実施の形態で説明したのと同様にして、シリサイド層114およびシリサイド層126を形成する(図11(b))。
本実施の形態において、素子分離絶縁膜110は、シリコン酸化膜により構成することができる。このような構成において、図9(b)に示したように、レジスト膜180の開口部182aおよび開口部182b内に露出した熱酸化膜160をエッチングするとき、素子分離絶縁膜110が熱酸化膜160と同材料で構成されているので、とくに制御しなければ、素子分離絶縁膜110もエッチングされる。本実施の形態においては、素子分離絶縁膜110を熱酸化膜160と同時にエッチングした構成とすることができる。これにより、工程を簡略化することができる。
この構成では、トレンチ162aおよびトレンチ162bには他の箇所より深く形成された凹部162eが設けられ、他のトレンチ162cと形状が異なる。しかし、本実施の形態において、トレンチ162aおよびトレンチ162bの、凹部162eの部分は、チャネルストッパ領域109内に形成される構成とすることができる。これにより、この部分がトランジスタの特性に影響を与えないようにすることができ、特性ばらつきを防ぐことができる。また、素子分離絶縁膜110と接する領域においては、ウェル104やチャネルストッパ領域109内の不純物が素子分離絶縁膜110の方に偏析しやすく、端部で、トランジスタの寄生動作が生じやすくなる。しかし、図11(b)に示した構成のように、トレンチ162aおよびトレンチ162bの外側の端部のトレンチ深さを深くすることにより、このような寄生動作の影響を低減することができ、トランジスタの設計値(期待値)からのずれを小さくすることができる。とくに、トレンチの数が少ない場合に、端部の寄生動作の影響が相対的に大きくなるが、図11(b)に示したような構成とすることにより、影響を低減できる。
図12は、図11(b)を参照して説明した半導体装置100の他の例の構成を示す断面図である。ここでは、チャネルストッパ領域を、異なるイオン注入で形成されたチャネルストッパ領域109aおよびチャネルストッパ領域109bで構成する点で、図11(b)に示した構成と異なる。ここでは、理解しやすくするために、チャネルストッパ領域109aおよびチャネルストッパ領域109bにハッチングを入れている。
チャネルストッパ領域109aは、ゲート幅方向において、トランジスタが形成された領域全体およびその領域周囲の素子分離絶縁膜110の下方にも形成される。チャネルストッパ領域109bは、素子分離絶縁膜110の下方に選択的に形成される。チャネルストッパ領域109aは、チャネルストッパ領域109bよりも深く形成される。この構成は、二度のイオン注入を行うので、フォトリソグラフィ工程数は増加するが、チャネルストッパ領域109bを設けることにより、チャネルストッパ領域109aの形成箇所を深くすることができ、チャネル領域108を深くとることができる。
次に、本実施の形態における半導体装置100の他の構成を説明する。
本例では、素子分離絶縁膜110がトレンチ162よりも深く形成された構成を示す。図13および図14は、図9から図12を参照して説明した半導体装置100の変形例の製造手順の一例を示す工程断面図である。この例でも、平面図は、図8に示したのと同様になる。ここでは、図8のB−B’断面に対応する図を示す。なお、以下では、n型トランジスタを形成する領域の処理のみを説明する。
まず、図9(a)および図9(b)を示して説明したのと同様にして、基板102に素子分離絶縁膜110、チャネル領域108(ウェル104)、チャネルストッパ領域109、および熱酸化膜160を形成する。次いで、熱酸化膜160上に、開口部182a、開口部182b、および開口部182cが形成されたレジスト膜180を形成する(図13(a))。ここで、開口部182a、開口部182b、および開口部182cは、図9(b)に示したレジスト膜180に形成された開口部182a、開口部182b、および開口部182cと同様とすることができる。
この後、レジスト膜180をマスクとして熱酸化膜160をエッチング除去して、開口部182a、開口部182b、および開口部182c内に基板102表面を露出させる(図13(b))。本例では、この段階で開口部182aおよび開口部182b内の素子分離絶縁膜110を除去しない点で、図10(a)に示した例と異なる。この後、レジスト膜180をマスクとして、基板102および素子分離絶縁膜110をプラズマエッチングしてトレンチ162a、トレンチ162b、およびトレンチ162cを形成する(図13(c))。ここで、エッチングは、素子分離絶縁膜110を構成するたとえばシリコン酸化膜と基板102とのエッチングレートが同等となる条件で行うことができる。
この後、レジスト膜180をたとえばアッシング等で除去する。次いで、熱酸化膜160をたとえば希釈フッ酸等で除去する。その後、基板102表面を熱酸化して、トレンチ162および基板102表面にゲート絶縁膜120を形成する(図14(a))。
つづいて、基板102上の全面にゲート電極122となる導電膜を形成する。ここで、ゲート電極122となる導電膜は、たとえばポリシリコンにより構成することができる。次いで、ゲート電極122およびゲート絶縁膜120をゲート形状にパターニングする。この後、ゲート電極122の側壁にサイドウォール124を形成する。この後、第1の実施の形態で説明したのと同様の手順で、ゲート電極122およびサイドウォール124をマスクとして、基板102上の全面にリン等のn型の不純物イオンをイオン注入してソース領域112およびドレイン領域113を形成する。これらの手順は、第1の実施の形態において、図5(b)〜図7を参照して説明したのと同様とすることができる。また、この後、第1の実施の形態で説明したのと同様にして、シリサイド層114およびシリサイド層126を形成する(図14(b))。
本実施の形態における半導体装置100のまた他の構成を説明する。
本例では、トレンチ162a、トレンチ162b、およびトレンチ162cの深さが、素子分離絶縁膜110の深さよりも浅い点で、図13および図14に示した例と異なる。
図15から図17は、本実施の形態における半導体装置100の他の例の製造手順の一例を示す工程断面図である。この例でも、平面図は、図8に示したのと同様になる。ここでは、図8のB−B’断面に対応する図を示す。なお、以下では、n型トランジスタを形成する領域の処理のみを説明する。なお、本実施の形態において、図8のA−A’断面図、およびC−C’断面図は、第1の実施の形態で説明したのと同様とすることができるので、説明を省略する。
まず、図9(a)および図9(b)を示して説明したのと同様にして、基板102に素子分離絶縁膜110、チャネル領域108(ウェル104)、チャネルストッパ領域109、および熱酸化膜160を形成する。次いで、熱酸化膜160上に、開口部182a、開口部182b、および開口部182cが形成されたレジスト膜180を形成する(図15(a))。ここで、開口部182a、開口部182b、および開口部182cは、図9(b)に示したレジスト膜180に形成された開口部182a、開口部182b、および開口部182cと同様とすることができる。
この後、レジスト膜180をマスクとして熱酸化膜160をエッチング除去して、開口部182a、開口部182b、および開口部182c内に基板102表面を露出させる(図15(b))。この後、レジスト膜180をマスクとして、基板102および素子分離絶縁膜110をプラズマエッチングしてトレンチ162a、トレンチ162b、およびトレンチ162cを形成する(図16(a))。ここで、エッチングは、素子分離絶縁膜110を構成するたとえばシリコン酸化膜と基板102とのエッチングレートが同等となる条件で行うことができる。このとき、複数のトレンチ162は、底部にチャネルストッパ領域109が存在するように形成することができる。
この後、レジスト膜180をたとえばアッシング等で除去する。次いで、熱酸化膜160をたとえば希釈フッ酸等で除去する。その後、基板102表面を熱酸化して、トレンチ162および基板102表面にゲート絶縁膜120を形成する(図16(b))。
つづいて、基板102上の全面にゲート電極122となる導電膜を形成する。ここで、ゲート電極122となる導電膜は、たとえばポリシリコンにより構成することができる。次いで、ゲート電極122およびゲート絶縁膜120をゲート形状にパターニングする。この後、ゲート電極122の側壁にサイドウォール124を形成する。この後、第1の実施の形態で説明したのと同様の手順で、ゲート電極122およびサイドウォール124をマスクとして、基板102上の全面にリン等のn型の不純物イオンをイオン注入してソース領域112およびドレイン領域113を形成する。これらの手順は、第1の実施の形態において、図5(b)〜図7を参照して説明したのと同様とすることができる。また、この後、第1の実施の形態で説明したのと同様にして、シリサイド層114およびシリサイド層126を形成する(図17)。
以上のように、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。また、本実施の形態において、トレンチ162aおよびトレンチ162bを形成する際に、これらが平面視で素子分離絶縁膜110と重なる精度を高めることができる。そのため、トレンチ162aおよびトレンチ162bが、素子分離絶縁膜110と接しないように設けられ、素子分離絶縁膜110とトレンチ162aおよびトレンチ162bとの間に基板102が存在してしまうおそれを低減することができる。このような構成としても、トレンチ162aおよびトレンチ162bとそれぞれ隣接するトレンチ162cとの間の間隔は、トレンチ162aおよびトレンチ162b間にあるトレンチ162c間の間隔と等しくなっているので、全てのトレンチ間の間隔を均一にすることができ、特性ばらつきが生じないようにすることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
図1から図7を参照して説明した第1の実施の形態においては、チャネルストッパ領域109を示していないが、第1の実施の形態においても、第2の実施の形態で説明したのと同様、チャネルストッパ領域109を設けた構成とすることができる。また、第1の実施の形態と第2の実施の形態とは、トレンチ162aおよびトレンチ162bの幅がトレンチ162cの幅と等しいか、トレンチ162cの幅より広いか、という点が異なるだけであり、それ以外の構成は、同様とすることができる。すなわち、第1の実施の形態においても、第2の実施の形態において、図11、図12、図14および図17を参照して説明したのと同様の構成とすることもできる。
なお、以上の実施の形態においては、両端に形成されたトレンチがチャネル領域と素子分離絶縁膜とをまたぐように形成された例を示したが、さらにこれらのトレンチの外側に、素子分離絶縁膜を削るようにして形成されたトレンチが設けられていてもよい。
1 基板
2 トレンチ
3 素子分離絶縁膜
10 素子分離絶縁膜
12 基板
18 チャネル領域
20 ゲート絶縁膜
22 ゲート電極
62 トレンチ
100 半導体装置
102 基板
104 ウェル
105 オフセット領域
106 オフセット領域
108 チャネル領域
109 チャネルストッパ領域
109a チャネルストッパ領域
109b チャネルストッパ領域
110 素子分離絶縁膜
112 ソース領域
113 ドレイン領域
114 シリサイド層
120 ゲート絶縁膜
122 ゲート電極
124 サイドウォール
126 シリサイド層
140 層間絶縁膜
150 コンタクト
154 コンタクト
158 レジスト膜
160 熱酸化膜
162 トレンチ
162a トレンチ
162b トレンチ
162c トレンチ
162d 凹部
162e 凹部
170 レジスト膜
172a 開口部
172b 開口部
172c 開口部
180 レジスト膜
182a 開口部
182b 開口部
182c 開口部

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の一面に形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域、ゲート長方向において前記ソース領域および前記ドレイン領域の間の前記基板の前記一面に形成された第2導電型のチャネル領域、前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、ゲート幅方向に断続的に深さが変化するように形成された複数のトレンチ、前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、前記複数のトレンチの内部を埋め込むように形成されたゲート電極、ならびに前記基板と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜を有するトランジスタと、
    ゲート長方向において前記ソース領域および前記ドレイン領域の側方に設けられるとともに、ゲート幅方向において前記複数のトレンチの両側方に形成され、前記トランジスタが形成された領域の周囲に形成されて当該トランジスタが形成された領域を区分けする素子分離絶縁膜と、
    を含み、
    ゲート幅方向において、前記複数のトレンチは、前記両側方に形成された前記素子分離絶縁膜とそれぞれ接して形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチを含み、当該第1のトレンチおよび当該第2のトレンチのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチのゲート幅方向の幅以上となるように形成された半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    ゲート幅方向において、前記複数のトレンチ間の間隔が等しく形成された半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置において、
    前記基板の前記複数のトレンチの下方に形成され、前記チャネル領域よりも不純物濃度が高い前記第2導電型のチャネルストッパ領域をさらに含み、
    前記トランジスタが形成された領域において、前記チャネルストッパ領域は、前記複数のトレンチの底部に接して設けられるとともに、前記トランジスタが形成された領域の周囲において、前記素子分離絶縁膜の下方にも設けられた半導体装置。
  4. 請求項1から3いずれかに記載の半導体装置において、
    当該第1のトレンチおよび第2のトレンチのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチのゲート幅方向の幅より広く形成された半導体装置。
  5. 請求項1から4いずれかに記載の半導体装置において、
    前記複数のトレンチは、前記素子分離絶縁膜よりも浅く形成され、
    前記第1のトレンチおよび前記第2のトレンチの底部下方の領域の一部には、前記素子分離絶縁膜が存在する半導体装置。
  6. 請求項1から4いずれかに記載の半導体装置において、
    前記第1のトレンチおよび前記第2のトレンチは、これらの間に形成された他のトレンチよりも深さが深い箇所を有する半導体装置。
  7. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第1のトレンチおよび前記第2のトレンチは、これらの間に形成された他のトレンチよりも深さが深い箇所を有し、
    前記第1のトレンチおよび前記第2のトレンチの前記深さが深い箇所は、前記基板の前記複数のトレンチの下方に形成され、前記チャネル領域よりも不純物濃度が高い前記第2導電型のチャネルストッパ領域内に形成された半導体装置。
  8. トランジスタを含む半導体装置の製造方法であって、
    一面に、トランジスタが形成される領域を区分けする素子分離絶縁膜が形成された基板に第2導電型の不純物イオンを注入して前記一面にチャネル領域を形成する工程と、
    前記基板の前記一面の前記チャネル領域に、ゲート幅方向に断続的に深さが変化するように複数のトレンチを形成する工程と、
    前記基板の前記一面の前記チャネル領域において、前記複数のトレンチの内部を埋め込むようにゲート絶縁膜およびゲート電極を形成する工程と、
    ゲート長方向において、前記基板の前記一面の前記チャネル領域の両側方に第1導電型の不純物イオンを注入して、ソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
    を含み、
    前記複数のトレンチを形成する工程において、前記複数のトレンチを、ゲート幅方向において前記チャネル領域の両側方に形成され、ゲート幅方向において前記チャネル領域の両側方に形成された前記素子分離絶縁膜をそれぞれ削るようにして形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチを含むようにして形成する半導体装置の製造方法が提供される。
  9. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記複数のトレンチを形成する工程において、前記複数のトレンチを、前記両側方に形成された前記素子分離絶縁膜とそれぞれ接して形成された第1のトレンチおよび第2のトレンチを含み、当該第1のトレンチおよび当該第2のトレンチのゲート幅方向の幅が、これらの間に形成された他のトレンチのゲート幅方向の幅以上となるように形成する半導体装置の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記複数のトレンチを形成する工程において、前記複数のトレンチを、前記複数のトレンチ間の間隔が等しくなるように形成する半導体装置の製造方法。
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