以下、実施形態に係る切圧機段取指示システムについて説明する。
<切圧電線生産システム>
まず、複数の切圧機及び切圧機段取指示システムを含む切圧電線生産システムの全体構成について説明する。図1は切圧電線生産システムの全体構成を示す概略図である。この切圧電線生産システムは、複数の切圧機20と、切圧機段取指示システム40とを備えており、それぞれの切圧機20において複数種のロットの切圧電線10を連続的に生産する構成とされている。
切圧電線10は、所定長に切断された電線12の端部に端子14が圧着された構成とされている。この切圧電線10が複数種適宜形態に束ねられることで、車両等に敷設されるワイヤーハーネスが製造される。また、この切圧電線10には、必要に応じてその他の付属部品が組込まれる。ここでは、切圧電線10に、付属部品としてゴム栓が組込まれ得る場合があることを想定して説明する。
かかる切圧電線10は、電線12の種類、端子14の種類、ゴム栓の種類等、用いられる構成部品の種類によって、複数種のロットに区別される。なお、電線12の長さが異なる場合には、同種ロットとして取扱ってもよいし、或は、異種ロットとして取扱ってもよい。
切圧機20は、上記切圧電線10を連続的に生産する装置であり、電線供給部22と、調尺切断部24と、一対の端子圧着部26と、切圧電線回収台28とを備えている。
上記電線供給部22は、切断前の長尺電線12を連続的に供給可能に構成され、調尺切断部24は、供給される電線12を設定された所定長に調尺切断可能に構成されている。一対の端子圧着部26は、調尺切断された電線12の各端部に、端子14を圧着可能に構成されている。また、ここでは、各端子圧着部26に、電線12端部にゴム栓を装着するゴム栓装着部が組込まれている。
そして、電線供給部22から供給される電線12が、ガイドリール23及び調尺切断部24を経て、一方側の端子圧着部26に供給される。この電線12の一端部に前記一方側の端子圧着部26によって端子14が圧着された後、当該電線12が調尺切断部24によって所定長に調尺切断される。その後、切断後の電線12の他端部に他方側の端子圧着部によって端子14が圧着されることにより、切圧電線10が製造される。この切圧電線10は、切圧電線回収台28上に直線状形態で載置される。そして、上記動作が繰返されることで、複数の切圧電線10が連続的に生産され、生産された複数の切圧電線10が切圧電線回収台28上に直線状に揃えられた状態で載置される。作業者は、切圧電線回収台28上に直線状に揃えられた複数の切圧電線10を適宜束ねて搬送容易な形態として、ワイヤーハーネスの製造設備等に搬送する。上記のような切圧機20自体は、周知構成を含む種々構成によって実現され得る。
上記切圧機20では、供給する電線12の交換、端子圧着部26にセットする端子圧着用金型(アプリケータとも呼ばれる)、端子圧着部に供給する端子14、ゴム栓等を交換することで、上記複数種類のロットの切圧電線10を連続的に生産することができる。
また、上記切圧機20のそれぞれでは、切圧電線10を並行して生産することができる。つまり、本切圧電線生産システムは、複数の切圧機20を用い、それぞれの切圧機20のそれぞれにおいて、複数種のロットの切圧電線を連続的に並行して生産可能なシステムとして構成されている。
このように、複数の切圧機20を有する切圧電線生産システムでは、複数の切圧機20のそれぞれに対して作業者PAが割当てられると共に、複数の切圧機20の全てを統括監視する作業者PBが割当てられている。作業者PAは、専ら割当てられた切圧機20に対する諸作業(例えば、切圧機20に対するオペレーション、各種段取作業等)を行う。また、作業者PBは、複数の切圧機20の生産状況、作業者PAによる作業状況等を監視し、いずれかの切圧機20において作業量が過大等の理由で作業補助が必要な場合に、当該切圧機20に対して作業補助を行う役割を有している。
上記各切圧機20において、切圧電線10のロットの種類を切替える際には、切替作業が必要となる。切替作業と切圧機20の動作状況との関係について説明する。
切替作業としては、電線12の交換作業、端子圧着用金型の交換作業、端子の交換作業、ゴム栓の交換作業等が想定され、それぞれの作業について、内段取作業と外段取作業とが行われる。
内段取作業とは、切圧機20を停止した状態で行われる作業であり、例えば、電線12の送給を停止した状態で現在使用中の電線12を次に使用予定の電線12に切替える作業、端子圧着部26において現在使用中の端子圧着用金型を次に使用予定の端子圧着用金型に交換する作業、端子圧着部26において現在供給中の端子14を次に使用予定の端子に交換する作業(通常、端子14は複数の端子14が連結された連鎖端子の形態で供給されるので、当該連鎖端子を交換する作業)、端子圧着部26において現在供給中のゴム栓を次に使用予定のゴム栓に交換する作業である。
外段取作業とは、切圧機20の稼働中に行われる作業であり、次に使用予定の電線12を電線供給部22の近傍に準備しておく作業、次に使用予定の端子14を端子圧着部26の近傍に準備しておく作業、次に使用予定の端子圧着用金型を端子圧着部26の近傍に準備しておく作業、次に使用予定のゴム栓を端子圧着部26の近傍に準備しておく作業等である。
本切圧電線生産システムでは、製造に用いられる複数種の電線12、複数種の端子14及び複数種のゴム栓を格納する部品格納部30が複数の切圧機20によって共用可能な態様で設けられている。勿論、これらの各部品は、複数箇所に分散して格納されていてもよい。また、複数の切圧機20によって共用される複数の端子圧着用金型を格納する共用金型格納部32が設けられると共に、それぞれの切圧機20によって専用される複数の端子圧着用金型を格納する専用金型格納部34が切圧機20毎に設けられている。ここでは、それぞれの切圧機20において、切圧電線10の一端であるA端用の複数の端子圧着用金型を格納する専用金型格納部34が、当該A端用の端子圧着部26に近接して設けられると共に、切圧電線10の他端であるB端用の複数の端子圧着用金型を格納する専用金型格納部34が、当該B端用の端子圧着部26に近接して設けられている。通常、専用金型格納部34に格納される端子圧着用金型は、共用金型格納部32に格納される端子圧着用金型よりも、使用頻度が高い。なお、以下の説明において、切圧電線10の一方側の端部をA端、他方側の端部をB端として区別する場合がある。
また、電線供給部22に近接して電線12を載置可能な電線準備台36が設けられており、各端子圧着部26に近接して端子圧着用金型、端子14及びゴム栓を載置可能な端部作業準備台38が設けられている。
本切圧電線生産システムにおける外段取作業内容の具体例を図2に示す。すなわち、外段取作業内容としては、ここでは、次の複数(ここでは7つ)の作業が想定されている。まず、電線準備作業A1は、次に使用予定の電線12を、部品格納部30から取出し、運んで、電線準備台36上に載置しておく作業である。A端端子準備作業A2は、次にA端に圧着される端子14を、部品格納部30から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。A端Ap準備作業A3は、次にA端に圧着される端子14を圧着するための端子圧着用金型を、共用金型格納部32或は専用金型格納部34から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。A端ゴム栓準備作業A4は、次にA端に装着されるゴム栓を、部品格納部30から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。B端端子準備作業A5は、次にB端に圧着される端子14を、部品格納部30から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。B端Ap準備作業A6は、次にB端に圧着される端子14を圧着するための端子圧着用金型を、共用金型格納部32或は専用金型格納部34から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。B端ゴム栓準備作業A7は、次にB端に装着されるゴム栓を、部品格納部30から取出し、運んで、端部作業準備台38上に載置しておく作業である。なお、上記各外段取作業において、端子圧着用金型、端子等の取出しついでに、適宜使用済の端子圧着用金型、端子等の片付けを行うとよい。なお、以降の説明において、必要に応じて、各外段取作業を、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7で区別する場合がある。
次に、図3を参照して、切圧機20の状態と作業者による作業内容との関係について説明する。
すなわち、複数種のロットの切圧電線10を連続的に生産する場合、切圧機20は、前ロットの生産が完了すると、動作を停止する。この停止状態で、次ロットに向けた段取替作業(端子圧着用金型、端子、ゴム栓の交換作業等の内段取作業)が行われる。
その後、次ロットの切圧電線10の生産が開示される。通常、複数の切圧電線10を生産する場合、次工程での取扱性の便宜等から、所定数毎に束ねて生産される。ここでは、切圧電線10を所定数毎に3つの束にまとめて生産する例で説明する。まず、次ロットの1束目の生産が開示され、切圧機20は稼働状態となる。この際、作業者は、切圧機20をスタートさせる操作を行う。
そして、1束目の生産中B1において、作業者は、前ロットの最終束の検査結束作業C1を行う。ここでの検査は、切圧電線10の端部において、端子が正常に圧着されているか、ゴム栓が正常に装着されているか等の端末部の目視検査である。また、結束作業は、複数の切圧電線10を結束バンド等により一束としてまとめる作業である。また、1束目の生産中B1において、検査結束作業C1終了後の残余時間に、外段取作業D1を行う。そして、1束目の切圧電線10の生産が完了すると、切圧機20は停止し、作業者は、当該1束目の切圧電線10を取出す。
この後、2束目の生産開始及び生産中B2において、作業者は、上記と同様に、前の束(1束目)の検査結束作業C2を行うと共に、その残余時間において外段取作業D2を行う。そして、2束目の切圧電線10の生産が完了すると、切圧機20は停止し、作業者は、当該2束目の切圧電線10を取出す。
さらにこの後、最終束の生産開始及び生産中B3において、作業者は、上記と同様に、前の束(2束目)の検査結束作業C3を行うと共に、その残余時間において外段取作業D3を行う。
なお、上記外段取作業D1、D2、D3の具体的な作業内容は、上記した準備作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のいずれかの作業である。
この最終束を生産する際には、切圧電線10の目標生産本数を満了する前に、切圧機20は一旦停止する(パスライン生産前停止)。ここで、切圧機20を停止させるのは、パスライン生産を行うためである。パスライン生産とは、連続的に供給される電線12を交換する際に、供給中の電線12の上流側の端部に、次使用予定の電線12の先端部を連結することで、次使用予定の電線12を簡便に供給する生産手法である。電線12の無駄を少なくしつつかかるパスライン生産を行うためには、目標とする生産本数分の電線12が電線供給部22から供給された段階で、当該電線12の次使用予定の電線12を連結する必要がある。つまり、電線供給部22と調尺切断部24との間の電線長が、生産対象となる切圧電線10をN本生産可能な長さである場合、残りN本の時点で切圧機20を停止させて、電線12の連結作業を行う必要がある。そこで、要求された切圧電線10の生産本数を満了する前に、切圧機20を一旦停止させて、作業者は電線交換作業を行う。
この後、切圧機20は稼働を開始して最終束のパスライン生産P1を行う。この間、作業者は、使用済電線12の片付け作業C4を行う。
そして、目標本数に達し、現ロットの生産が満了すると、上記と同様に、切圧機20は停止し、この状態で、作業者により、次ロットに向けた段取替作業(端子圧着用金型、端子、ゴム栓の交換作業等の内段取作業)が行われる。
上記のように、切圧機20による各束毎の稼働動作時間B1、B2、B3中において、通常、作業者は、外段取作業D1、D2、D3を行うことになる。以下の説明においては、ロット生産中における外段取可能な時間を総称して外段取可能時間といい、ロット生産中における外段取可能な時間を、切圧機20の動作状況に応じた作業時間毎に区切って(例えば、上記束毎の時間に区切って)個別外段取可能時間B1、B2、B3という場合がある。
通常、外段取作業は、生産中のロットの生産が満了する前に終了していればよい(もっとも、パスライン生産を行う前に電線12を準備しておく必要があるといった特殊な制約は除く)。
このため、各稼働動作時間B1、B2、B3中において、外段取作業D1、D2、D3を効率よく行うことができれば、複数種のロット間での切替作業を迅速に行うことができ、生産効率の向上を図ることができる。また、複数の切圧機20を用いて並列的に切圧電線10を生産する場合には、共用される端子圧着用金型の使用時期が衝突し、端子圧着用金型の空きを待つ必要が生じ得る。このため、共用される端子圧着用金型の使用時期が衝突しないように、各切圧機20におけるロットの生産順序を調整できれば、生産効率の向上を図ることができる。
上記に鑑み、本実施形態では、上記切圧電線生産システムに適用され、作業者PA、PBに対して作業を指示する切圧機段取指示システム40に関し、複数の切圧機20を統括管理する作業者PAの効率的な運用を促進することで、切圧機20の稼働動作時間B1、B2、B3中における外段取作業D1、D2、D3の効率化を図る構成、共用される端子圧着用金型の使用衝突を回避するように、ロット毎の生産順序を変更することで、端子圧着用金型の空待ち時間の発生を抑制して、生産効率の向上を図る構成、切圧機20の稼働動作時間B1、B2、B3に効率よく外段取作業D1、D2、D3を行えるように、具体的な外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を指示することで、生産効率の向上を図る構成について、説明する。
<切圧機段取指示システムの全体構成>
切圧機段取指示システム40の全体構成について説明する。図4は切圧機段取指示システム40の全体を示すブロック図である。切圧機段取指示システム40は、複数の切圧機20を統括管理する統括管理コンピュータ42と、各切圧機20それぞれを管理する複数のライン別管理コンピュータ50とを備えている。なお、図4においては、一つのライン別管理コンピュータ50だけを詳細に図示しており、他のライン別管理コンピュータ50については簡略化して図示している。
統括管理コンピュータ42は、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置44等がバスラインを介して相互接続された一般的なコンピュータによって構成されている。外部記憶装置44は、フラッシュメモリ或はハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。そして、CPUが外部記憶装置44に予め格納されたソフトウエアプログラムに従って、後述する処理を行うことにより、生産スケジュール管理制御部46としての機能が実現される。
また、この統括管理コンピュータ42には、キーボード、マウス、各種スイッチ、タッチパネル等により構成される入力部42a、液晶表示装置等の表示部42bが接続されている。そして、入力部42aを介して本統括管理コンピュータ42に諸指示、諸設定等が入力され、また、表示部42bを介して本装置の諸状態等が表示されるようになっている。
また、外部記憶装置44には、複数の切圧機20別に区別した生産スケジュール44aが記憶される。図5及び図6は、生産スケジュール44aに含まれるデータ内容例を示している。生産スケジュール44aは、切圧機20別のロットの生産順序(図5参照)と、ロット別の切圧電線10の加工内容(図6参照)とを含むデータである。
切圧機20別のロットの生産順序は、生産順序に、ロット種別(例えば、LOT(01)、LOT(05)、LOT(11)等)と、生産本数(例えば、300本、200本等)と、結束数(一束の本数、例えば、100本、50本等)とを対応づけたデータである。この生産順序は、切圧機20毎に区別して記憶されている。
ロット別の切圧電線10の加工内容は、上記ロット種別に、電線種別(例えば、W(01)等)と、電線長(例えば、150cm、200cm等)と、A端端子種別(例えば、T(03)、T(07)等)と、A端アプリ種別(例えば、Ap(01)、Ap(03)等)と、A端ゴム栓種別(例えば、C(11)等、装着しない場合は”×”等)と、B端端子種別と、B端アプリ種別と、B端ゴム栓種別と、当該ロットの切圧電線10を1本製造するのに要する時間(例えば、15秒等)とを対応づけたデータである。本ロット別の切圧電線10の加工内容は、通常、複数の切圧機20に共通して参照されるデータである。
図7は、生産スケジュール管理制御部46が行う処理を示すフローチャートである。本切圧電線生産システムによる生産を開始するにあたって、まず、ステップS1において、生産スケジュール44aが設定され、外部記憶装置44に記憶される。生産スケジュール44a自体は、作業者が入力部42aを介して手動で入力したデータであってもよいし、或は、作業者により入力された設定に基づいて適宜自動加工されたデータであってもよい。要するに、本切圧機段取指示システム40の稼働開始にあたって、生産スケジュール44aがデータとして記憶されていればよい。
次ステップS2において、各切圧機20のライン別管理コンピュータ50のそれぞれに、ライン別の生産スケジュール(以下、単にライン別生産スケジュールという)が送信される。ライン別生産スケジュールは、図5及び図6に示す生産スケジュールのうち、自己のライン相当分を含むデータである。もっとも、このライン別生産スケジュールは、少なくとも図5に示す切圧機20別のロットの生産順序のうち自己に相当する内容を少なくとも含んでいればよく、図6に示すロット別の切圧電線10の加工内容については、ライン別管理コンピュータ50から外部記憶装置44を適宜参照する構成であってもよい。つまり、切圧機20別のロットの生産順序とロット別の切圧電線10の加工内容とを含む生産スケジュールは、後述する各処理時においてライン別管理コンピュータ50がアクセス可能ないずれかの記憶装置に記憶されていればよい。
この後、各切圧機20において、ロット別の切圧電線10の連続的な生産が開示される。次ステップS3では、各切圧機20の生産管理(進捗状況管理等)が行われる。そして、設定された生産スケジュール44aに従って、全てのロットの切圧電線10の生産が終了すると、処理を終了する。
また、図4に戻って、本統括管理コンピュータ42には、金型在庫有無検出部49が接続されている。金型在庫有無検出部49は、共用金型格納部32において、共用される各端子圧着用金型の在庫の有無を検出可能に構成されている。ここでは、図8に示すように、共用金型格納部32において、各端子圧着用金型Apの在庫位置が決められており、各端子圧着用金型Apの在庫位置に対応して金型在庫センサ49aが設けられている。金型在庫センサ49aは、マイクロスイッチ、光センサ、磁気センサ等であり、所定の在庫位置における端子圧着用金型Apの在庫の有無に応じた検出信号を出力するように構成されている。この金型在庫センサ49aによる検出結果は、統括管理コンピュータ42に与えられ、各ライン別管理コンピュータ50からの要求に応じて当該統括管理コンピュータ42を介して各ライン別管理コンピュータ50に与えられるようになっている。もっとも、共用金型格納部32における端子圧着用金型Apの在庫位置が決って無くとも、共用される端子圧着用金型Apが自己の識別符号を含む在庫有無信号を発し、金型在庫有無検出部49が当該信号を受信することで、金型在庫有無検出部49が、共用される各端子圧着用金型Apの在庫の有無に応じた検出信号を出力する構成であってもよい。
図4に戻って、ライン別管理コンピュータ50は、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置54等がバスラインを介して相互接続された一般的なコンピュータによって構成されている。外部記憶装置54は、フラッシュメモリ或はハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。そして、CPUが外部記憶装置54に予め格納されたソフトウエアプログラムに従って演算処理を行うことで、作業内容指令部52a、金型有無判定部52b、生産スケジュール変更部52cとしての諸処理機能を含むライン別生産管理部52としての機能が実現されるようになっている。これらの作業内容指令部52a、金型有無判定部52b、生産スケジュール変更部52cとしての諸処理については後に詳述する。
また、このライン別管理コンピュータ50には、キーボード、マウス、各種スイッチ、タッチパネル等により構成される入力部50a、液晶表示装置等の表示部50bが接続されている。そして、入力部50aを介して本ライン別管理コンピュータ50に諸指示、諸設定等が入力され、また、表示部50bを介して本装置の諸状態等が表示されるようになっている。
また、外部記憶装置54には、上記ライン別生産スケジュール54a、作業時間データ54b、金型位置リスト54c等が記憶されている。作業時間データ54bは、各外段取作業に要する時間であり、金型位置リスト54cは端子圧着用金型Apの在庫位置を示すデータである。これらの具体例については、後に詳述する。
また、ライン別管理コンピュータ50には、切圧機20及び報知部60が接続されている。そして、ライン別管理コンピュータ50は、上記ライン別生産スケジュール54aに従って、切圧機20に対して動作指令を出力する。このような所定のスケジュールに従って切圧機20が切圧動作を実行する構成自体は周知構成を含む種々構成によって実現可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
報知部60は、上記ライン別生産管理部52に含まれる作業内容指令部52aからの出力に基づいて、外段取作業指令及び作業補助要求指令を作業者PA、PBに対して報知可能に構成されている。すなわち、作業内容指令部52aは、後述するように、ライン別生産スケジュール54aに基づいて、適宜タイミングにて行うべき外段取作業内容を含む外段取作業指令を出力すると共に、適宜タイミングにて作業補助が必要である旨の情報を含む作業補助要求指令を出力可能に構成されている。また、本報知部60は、当該各指令を作業者PA、PBに報知可能に構成されている。
より具体的には、図9に示すように、報知部60は、複数の発光部62と、複数の作業内容表示部64とを有している。ここでは、各発光部62は、継続点灯及び点滅可能なランプ(例えば、回転灯)等により構成されている。また、作業内容表示部64は、作業内容(”作業補助要求”と、”電線準備”及び”A端端子準備”等を含む外段取作業)を記載した略方形細長パネル等により構成されており、上記各発光部62に対応づけて(ここでは発光部62の側方に隣接する態様で)設けられている。そして、各ロット別の切圧電線10の生産中において、複数の発光部62のうちの少なくとも一つを継続点灯させることで、当該ロットの切圧電線10の生産中において、必要とされる作業内容を表示する。また、各ロット別の切圧電線10の生産中において、複数の発光部62のうちのいずれかを継続点灯させることで、当該ロットの切圧電線10の生産中において、適宜タイミングにて、複数の発光部62のうちの少なくとも一つを点滅させることで、当該タイミングにおいて行うべき作業内容を表示する。例えば、”作業補助要求”に対応する発光部62を点滅させることで、当該点滅中のタイミングにおいて、作業者PA、PB(特に、作業者PB)に対して、作業補助が必要である旨を報知する。また、例えば、”電線準備”、”A端端子準備”等に対応する発光部62を点滅させることで、当該点滅中のタイミングにおいて、作業者PA、PBに対して、行うべき外段取作業を報知する。なお、各外段取作業におけるより具体的な内容(どの種の電線12,端子14等を準備すべきかといった内容)は、表示部50bに表示してもよいし、また、本報知部60に表示させるようにしてもよい。
図10は、本ライン別管理コンピュータ50のライン別生産管理部52が行う処理を示すフローチャートである。
すなわち、上記統括管理コンピュータ42からライン別生産スケジュールが送信された後、各切圧機20において、複数種のロットの切圧電線10を連続的に生産すべく下記処理が行われる。
まず、生産開始後、ステップS11において、金型有無判定部52b及び生産スケジュール変更部52cにより、ロット別生産スケジュール調整処理が行われる。このロット別生産スケジュール調整処理は、複数の切圧機20間で、共用される端子圧着用金型Apの使用時期の衝突を回避するように、ロット別の生産順序を変更調整する処理である。本処理については、後に詳述する。
次ステップS12において、作業内容指令部52aが報知部60を通じて、現ロット生産中において行うべき作業内容を報知する。すなわち、上記調整後のライン別生産スケジュールに基づき、次に生産を行うべき切圧電線10のロット種が確定される(図5参照)。そして、現在生産中のロット種の加工内容と次生産予定のロット種の加工内容とを比較して異なる加工内容(交換すべき項目)を特定することで(図6参照)、次のロットを生産するために行うべき作業内容が特定される。そして、当該作業内容(例えば、”電線準備”、”A端端子準備”等)の作業内容表示部64に対応する発光部62を点灯させることで、報知部60を通じて、当該ロットにおいて次予定のロット生産のために行うべき作業内容のリストが表示されることになる。なお、このステップS12の前後で、ライン別生産管理部52が、ライン別生産スケジュールに含まれる結束数等を参照して(図5参照)、切圧機20に対して束毎(一束分)の切圧電線10の生産指令を出力し、これにより、切圧機20において切圧電線10の連続的な生産が開始される。
次のステップS13では、作業内容指令部52aにより作業内容指令処理が行われる。この作業内容指令処理は、生産中のロット進行中において、なるべく効率よく作業を行えるタイミングで、作業内容指令を出す処理である。本処理に係る2つの類型について、後に詳述する。
次ステップS14では、ライン別生産管理部52により生産満了か否かが判定される。すなわち、ライン別生産スケジュール及び切圧機20による生産履歴等に基づいて、自己の切圧機20に割当てられた全ての種類のロットの切圧電線10の生産が満了したか否かが判定される。そして、生産満了されていない判断されるとステップS11に戻って以降の処理を繰返し、生産満了と判断されると、ライン別生産スケジュールに従った生産処理を終了する。
以上の処理を前提にして、ステップS11におけるロット別生産スケジュール調整処理、ステップS13における2類型の作業内容指令処理について、より具体的に説明する。
なお、本実施形態において、統括管理コンピュータ42が省略され、ライン別生産スケジュールが各切圧機20のライン別管理コンピュータ50において設定記憶され、また、金型在庫有無検出部49からの検出結果が直接的に各ライン別管理コンピュータ50に与えられる構成であってもよい。また、切圧機20のライン別管理コンピュータ50の処理機能が、統括管理コンピュータ42によって実現され、各切圧機20毎のコンピュータが省略された構成であってもよい。
<ロット別生産スケジュール調整処理に係る構成>
図11に示すフローチャートを参照してロット別生産スケジュール調整処理に係る構成について説明する。
ここで、ライン別管理コンピュータ50の外部記憶装置54に記憶された金型位置リスト54cについて図12を参照して説明しておく。すなわち、上記したように、端子圧着用金型Apは、各切圧機20によって共用されるもの(共用金型格納部32に格納されるもの)と、各切圧機20の専用とされるもの(専用金型格納部34に格納されるもの)との2種類存在しており、本金型位置リスト54cは端子圧着用金型Ap毎にその2種類を区別したデータである。ここでは、金型位置リスト54cは、各端子圧着用金型Apの特定記号(Ap(01)、Ap(02)、Ap(03)・・・)に、在庫位置(専用、共用)を対応づけたデータとして構成されている。かかる金型位置リスト54cは、作業者による手作業入力等によって生成される。
本ロット別生産スケジュール調整処理は、上記したように、各ロット種類の切圧電線10を生産する初期段階で行われる処理であり、次に生産すべきロットを調整する処理である。
すなわち、図11に示すように、あるロット種類の切圧電線10の生産が開始されると、ステップS21において、金型有無判定部52bは、ライン別生産スケジュールに基づいて次に生産予定のロットにおいて共用される端子圧着用金型Apの使用の有無が判定される。つまり、上記ライン別生産スケジュールは、次予定のロットにおける作業内容を含んでいるので、次ロットで必要となる端子圧着用金型Apが特定される。そして、上記金型位置リスト54cを参照することで、当該特定された端子圧着用金型Apが共用される端子圧着用金型Apであるか否か、つまり、共用される端子圧着用金型Apの使用の有無が判定される。判定結果、共用される端子圧着用金型Apの使用が無いと判定された場合には、本調整処理を終了し、共用される端子圧着用金型Apの使用が有りと判定されると、ステップS22に進む。
ステップS22では、金型有無判定部52bは、金型在庫有無検出部49からの検出結果に基づいて、ステップS2において特定された共用される端子圧着用金型Apの共用金型格納部32における在庫の有無が判定される。判定結果、在庫有りと判定されると処理を終了し、在庫無しと判定されるとステップS23に進む。つまり、他の切圧機20において、共用される端子圧着用金型Apを既に使用中である場合に、ステップS23に進むことになる。
このように、ステップS21及びS22により、ライン別生産スケジュール及び金型在庫有無検出部49による検出結果に基づいて、次生産予定のロットに対して必要となる端子圧着用金型Apの在庫の有無が判定される。
ステップS23では、生産スケジュール変更部52cは、ロット別の生産順序を変更するようにライン別生産スケジュールを変更する。図13は、生産順序の変更例を示す図である。同図に示すように、例えば、切圧電線10(LOT(01))を生産中において、次ロット(LOT(05))の切圧電線10の生産に用いるべき端子圧着用金型Apの在庫が無いと判断されたとする。この場合、生産順序の変更としては、当該次ロット(LOT(05))を最終順位にずらし、後続順位のロットを一つずつ前にずらすこと(図13の2点鎖線矢印参照)等、次生産予定のロットを飛ばして、さらにその次に生産予定のロットの生産順序を繰上げるようにライン別生産スケジュールを変更する処理が想定される。これにより、生産順序の変更を比較的簡易な処理で行えることになる。もっとも、生産順位の変更は、上記例に限られず、当該次ロット(LOT(05))を後続順位の他のロットと交換する等、次生産予定ロットの切圧電線10を後ろの順位にずらし、他のいずれかの後続順位のロットの切圧電線10を次生産予定に変更することができればよい。ライン別生産スケジュールを変更した場合、外部記憶装置54のデータを更新するだけではなく、外部記憶装置44のデータも更新しておくことが好ましい。
そして、ステップS23の処理終了後、ステップS21に戻って、上記処理を繰返す。
そして、共用される端子圧着用金型Apの使用が無いと判定されるまで、または、共用される端子圧着用金型Apの在庫が有りと判定されるまで、生産順位の変更がなされて、本処理を終了する。なお、共用される端子圧着用金型Apの使用が無いと判定されるまで或は共用される金型Apの在庫があると判断されるまで、上記生産順位の変更処理を複数回繰返すことが好ましいが、これは必須ではなく、生産順位の変更を少なくとも一回繰返せばよい。
この後、作業内容指令部52aにおいて、本処理後のライン別生産スケジュールに基づいて、次生産予定のロットに対して必要となる各種作業(外段取作業)に関する外段取作業指令が出力され、当該出力に基づいて、外段取作業指令及び作業補助要求指令等を含む指令が報知部60から作業者PA、PBに対して報知される。
このように構成された切圧機段取指示システム40によると、複数の切圧機20間で共用される端子圧着用金型Apが存在する場合において、複数の切圧機20間で、端子圧着用金型Apの使用時期が衝突しそうな場合には、後から端子圧着用金型Apを使用予定となる切圧機20において、ロット別の切圧電線10の生産順序を変更する。このため、複数の切圧機20間における端子圧着用金型Apの使用時期の衝突が抑制される。これにより、端子圧着用金型Apの空き待ち時間の発生を抑制して、複数の切圧機20のそれぞれにおいて複数種のロットの切圧電線10を効率よく生産できることになる。
<作業内容指令処理1に係る構成>
図14に示すフローチャートを参照して1つ目の類型に係る作業内容指令処理1に係る構成について説明する。
ここで、ライン別管理コンピュータ50外部記憶装置54に記憶された作業時間データ54bについて説明しておく。作業時間データ54bは、切圧機20毎に生成されたデータであり、外段取作業を含む作業内容と、それに要する作業時間とを対応づけたデータである。ここでは、作業時間データ54bは、一例として、図15に示すように、束毎に切圧電線10を検査及び結束するのに要する時間、電線12に対する外段取作業(W(01)、W(02)、・・・)の時間、端子14に対する外段取作業(A端側の作業をA−T(01)、A−T(02)、・・・、B端側の作業をB−T(01)、B−T(02)、・・・)の時間、端子圧着用金型Apに対する外段取作業(A端側の作業をA−Ap(01)、A−Ap(02)、・・・、B端側の作業をB−Ap(01)、B−Ap(02)、・・・)の時間、ゴム栓に対する外段取作業(A端側の作業をA−C(01)、A−C(02)、・・・、B端側の作業をB−C(01)、B−C(02)、・・・)の時間を含んでいる。上記作業時間データ54bにおける各作業時間は、作業者の熟練度、装置及び部品のレイアウト等に応じて、経験的、推論的に設定されるデータである。例えば、束毎に切圧電線10を検査及び結束するのに要する時間は、主として作業者の熟練度、結束本数によって左右される。もっとも、ここでは、説明を簡単にするため、結束本数による差異等を無視し、全ての束について同じ検査結束時間を要するとして説明する。また、電線12に対する外段取作業時間、端子14に対する外段取作業時間時間、端子圧着用金型Apに対する外段取作業時間、ゴム栓に対する外段取作業時間は、主として各部品又は端子圧着用金型Apの在庫位置と各切圧機20の位置及び切圧機20における電線準備台36或は端部作業準備台38の位置関係によって左右される。例えば、部品又は端子圧着用金型Apを移動させる距離が長ければ長い程、外段取作業時間は長くなる。このため、通常、作業時間データ54bは、切圧機20毎に、個別の作業者、環境等に応じて設定記憶されたデータとされている。もっとも、作業時間データ54bは、各切圧機20において標準化された共通データであってもよい。
図14に示す作業内容指令処理1では、作業内容指令部52aは、ライン別生産スケジュールに基づいて、次生産予定のロットに対して必要となる外段取作業指令を出力すると共に、その外段取作業が生産中のロットにおける個別外段取可能時間内に単位作業者PAによって終了可能か否かを判定し、終了不可と判定された場合には補助作業要求指令を出力する。これにより、次生産予定のロットに対して必要となる外段取作業を適切に支援できるようにしている。
図14に基づいて、より具体的に説明する。なお、ここでの説明では、図3に示すように、生産中のロットにおいて、複数(3つ)の個別外段取可能時間B1、B2、B3がある場合を想定している。また、それぞれの個別外段取可能時間において、検査結束作業C1、C2、C3と、外段取作業D1、D2、D3を行う場合を想定している。外段取作業D1、D2、D3の内容としては、図2に示すように、準備作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7をこの順で行う場合を想定している。なお、以下の説明において、記号A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、B1、B2、B3、C1、C2、C3は、それぞれの時間を表す場合がある。この際、必要となる作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7は、上記ライン別生産スケジュールに基づき(図5及び図6参照)、現在生産中のロット種の作業内容及び次順序のロット種の作業内容とを比較することで特定される。また、各作業時間は、その特定された作業内容から上記作業時間データ54bを参照することで特定される。また、作業時間C1、C2、C3は、作業時間データ54bを参照することで特定される。さらに、個別外段取可能時間B1、B2、B3は、ライン別生産スケジュールに基づく各束の生産本数及び各切圧機20の生産能力(圧着時間、電線12の切断長、線速等であり、これらに関するデータは既知の値としてライン別管理コンピュータ50に入力設定されているとする)に応じて決定される。
まず、ライン別生産スケジュールにおいてロット別の生産順序が決定された状態で、ロット別の生産が開始される。そして、束毎の生産開始後、作業内容指令処理1が開始される。
まず、ステップS31において、まず、1束目を生産する個別外段取可能時間B1において、検査結束作業C1に加えて、電線を準備する外段取作業A1が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B1>A1+C1か否かが判定される。判定結果、外段取作業A1が不能と判断された場合には、ステップS39に進む。
ステップS39では、外段取作業A1の作業指令が出力されると共に、作業補助要求指令が出力される。これにより、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B1中に行うべき作業内容A1が報知されると共に、特に作業者PBに対して作業補助要求指令が報知される。これにより、作業者PBは、補助作業を行う必要があることを知る。ステップS39終了後、1束目の処理を終了し、2束目の処理開始時にステップS40から処理を開始する。
一方、ステップS31において、外段取作業A1が可能と判断された場合には、ステップS32に進む。ステップS32では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B1中に行うべき作業内容A1が出力される。この際、上記作業補助要求は出力されないので、作業補助が無くとも、単位作業者PAによる作業が可能であることを知ることができる。
次ステップS33では、さらに、1束目を生産する個別外段取可能時間B1において、次順位の外段取作業A2が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B1>A2+A1+C1か否かが判定される。判定結果、外段取作業A2が不能と判断された場合には、1束目の処理を終了し、2束目の処理開始時にステップS40から処理を開始する。一方、外段取作業A2が可能と判断された場合には、ステップS34に進む。
ステップS34では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B1中に行うべき作業内容A2が出力される。
次ステップS35では、さらに、1束目を生産する個別外段取可能時間B1において、次順位の外段取作業A3が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B1>A3+A2+A1+C1か否かが判定される。判定結果、外段取作業A3が不能と判断された場合には、1束目の処理を終了し、2束目の処理開始時にステップS42から処理を開始する。一方、外段取作業A3が可能と判断された場合には、ステップS36に進む。
ステップS36では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B1中に行うべき作業内容A3が出力される。
次ステップS37では、さらに、1束目を生産する個別外段取可能時間B1において、次順位の外段取作業A4が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B1>A4+A3+A2+A1+C1か否かが判定される。判定結果、外段取作業A4が不能と判断された場合には、1束目の処理を終了し、2束目の処理開始時にステップS44から処理を開始する。一方、外段取作業A4が可能と判断された場合には、ステップS38に進む。
ステップS38では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B1中に行うべき作業内容A4が出力される。
以降、1束目の生産中において、作業A5、A6、A7に対して上記と同様の処理がなされる。
上記個別外段取可能時間B1が経過して一束目に係る切圧電線10の生産が終了すると、2束目に係る処理を開始する。
すなわち、作業A1のみ終了していた場合には、ステップS40から処理を開始する。ステップS40では、2束目を生産する個別外段取可能時間B2において、検査結束作業C2に加えて、外段取作業A2が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B2>A2+C2か否かが判定される。判定結果、外段取作業A2が不能と判断された場合には、ステップS46に進む。
ステップS46では、外段取作業A2の作業指令が出力されると共に、作業補助要求指令が出力される。これにより、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B2中に行うべき作業内容A2が報知されると共に、特に作業者PBに対して作業補助要求指令が報知される。これにより、作業者PBは、補助作業を行う必要があることを知る。ステップS46終了後、2束目の処理を終了し、3束目の処理開始時にステップS47から処理を開始する。
一方、ステップS40において、外段取作業A2が可能と判断された場合には、ステップS41に進む。ステップS41では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B2中に行うべき作業内容A2が出力される。この際、上記作業補助要求は出力されないので、作業補助が無くとも、単位作業者PAによる作業が可能である旨認知される。
次ステップS42では、2束目を生産する個別外段取可能時間B2において、外段取作業A3が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B2>A3+C2(ステップS35からの処理である場合)或はB2>A3+A2+C2(ステップS40からの処理である場合)かが判定される。判定結果、外段取作業A3が不能と判断された場合には、2束目の処理を終了し、3束目の処理開始時にステップS47から処理を開始する。一方、外段取作業A3が可能と判断された場合には、ステップS43に進む。
ステップS43では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B2中に行うべき作業内容A3が出力される。
次ステップS44では、2束目を生産する個別外段取可能時間B2において、外段取作業A4が可能か否かが判定される。具体的には、上記と同様に、個別外段取可能時間B2と、検査結束時間C2及び当該個別外段取可能時間B2に行うべき作業の時間(A2、A3、A4等参照)との和を比較することで判定される。判定結果、外段取作業A4が不能と判断された場合には、2束目の処理を終了し、3束目の処理開始時にステップS49から処理を開始する。一方、外段取作業A3が可能と判断された場合には、ステップS45に進む。
ステップS45では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B2中に行うべき作業内容A4が出力される。
以降、2束目の生産中において、作業A5、A6、A7に対して上記と同様の処理がなされる。
上記個別外段取可能時間B2が経過して2束目に係る切圧電線10の生産が終了すると、3束目に係る処理を開始する。
すなわち、作業A1、A2のみ終了していた場合には、ステップS47から処理を開始する。ステップS47では、3束目を生産する個別外段取可能時間B3において、検査結束作業C3に加えて外段取作業A3が可能か否かが判定される。具体的には、例えば、B3>A3+C3か否かが判定される。判定結果、外段取作業A3が不能と判断された場合には、ステップS51に進む。
ステップS51では、外段取作業A3を含む残りの作業(A3、A4、A5、A6、A7参照)指令が出力されると共に、作業補助要求指令が出力される。つまり、3束目は最終束なので、この個別外段取可能時間B3中に外段取作業を終えておくのが好ましい。そこで、前記のように残りの作業指令及び作業補助要求指令を出力する。これにより、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B2中に行うべき作業内容A3、A4、A5、A6、A7が報知されると共に、特に作業者PBに対して作業補助要求指令が報知される。これにより、作業者PBは、補助作業を行う必要があることを知る。そして、ステップS51終了後、作業内容指令処理1を終了する。
一方、ステップS47において、個別外段取可能時間B3において、外段取作業A3が可能と判断された場合には、ステップS48に進む。
ステップS48では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B3中に行うべき作業内容A3が出力される。
次のステップS49では、3束目を生産する個別外段取可能時間B3において、外段取作業A4が可能か否かが判定される。具体的な判断は、上記と同様に、個別外段取可能時間B3と、検査結束時間C3及び当該個別外段取可能時間B3に行うべき作業時間(A3、A4等参照)の和を比較することで判定される。判定結果、外段取作業A4が不能と判断された場合には、上記ステップS51と同様に、外段取作業A4を含む残りの作業(A4、A5、A6、A7参照)指令が出力されると共に、作業補助要求指令が出力される。そして、ステップS52終了後、作業内容指令処理1を終了する。
一方、ステップS49において、作業A4が可能であると判定された場合、ステップS50に進む。ステップS50では、作業者PA、PBに対して、当該個別外段取可能時間B3中に行うべき作業内容A4が出力される。
以降、最終束の生産中において、作業A5、A6、A7に対して上記と同様の処理がなされる。この際、個別外段取可能時間B3において、いずれかの作業A5、A6、A7が不可能であると判定されると、作業補助要求指令が出力され、全ての作業A5、A6、A7が可能であると判定されると、作業補助要求指令は出力されない。
なお、上記処理において、必要とされる作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7は、現ロットと次ロットとの相違に基づいて決定されるため、それらの全ての作業が必要とされるわけではない。作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のうちの一部を省略し、残部について上記処理を行うためには、当該一部の作業を省略し、残部の作業順位を繰上げた順位で、上記と同様の処理を行えばよい。また、検査結束作業C1、C2、C3は、必要に応じて省略されてもよい。また、個別外段取可能時間B1、B2、B3も、生産本数、束数、結束数等に応じて適宜変更される。特に、生産束数がさらに多い場合には、当該束数に応じて上記と同様の処理が4束目以降についてさらに続けて行われるとよい。
このように構成された切圧機段取指示システム40によると、次生産予定のロットに対して必要となる外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が、生産中のロットにおける個別外段取可能時間B1、B2、B3内に、単位作業者(ここでは一人の作業者PA)による終了可能か否かを判定し、終了不可と判定された場合に、作業補助要求指令が作業者(特に作業者PB)に対して報知される。このため、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が想定された単位作業者PAにより終了できる程度の負荷である場合には、当該単位作業者PAによる作業が実施される。一方、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が、想定された単位作業者PAにより終了できない程度に高い負荷である場合には、作業補助要求指令が報知される。そして、呼出された他の作業者PBによる助力が得られる。このため、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を、個別外段取可能時間B1、B2、B3に対する負荷に応じた適正作業人員により行えるように支援することができ、複数種のロットの切圧電線10を効率よく生産できる。
より具体的には、生産中のロットにおける複数の個別外段取可能時間B1、B2、B3のそれぞれに対して、順次、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を充当していく。例えば、個別外段取可能時間B1内で終了可能な範囲内で、作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7をこの順で最大限割当てて充当していく(ステップS31〜S37参照)。そして、各個別外段取可能時間B1、B2、B3の進行中に、充当された外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7に関する前記外段取作業指令を出力すると共に、充当不能な前記外段取作業が生じた場合に、いずれかの個別外段取可能時間B1、B2、B3の進行中に、充当不能な外段取作業に関する外段取作業指令と前記作業補助要求指令とを出力する(ステップS39、S46、S51、S52参照)。このため、複数の個別外段取可能時間B1、B2、B3のいずれかのタイミングで、他の作業者PBによる助力を求めることができ、複数種のロットの切圧電線10をより効率よく生産できる。なお、充当不能な外段取作業は、いずれの個別外段取可能時間に割当てられてもよく、例えば、外段取作業が所定の順序で行われるような割当て、或は、個別外段取可能時間において最も空き時間が多いものに対する割当て、最終の個別外段取可能時間に対する割当て等であってもよい。
特に、少なくとも最終束の生産時間にあたる個別外段取可能時間B3で充当不能な外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が生じると判断されると、当該個別外段取可能時間B3の進行中に、作業補助要求指令を出力するため(S51、S52参照)、当該ロットの生産満了前により確実に外段取作業を終えるようにすることができる。
また、N(Nは自然数)番目の個別外段取可能時間B1、B2、B3の経過時に、少なくともN個の外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を終了できるように、個別外段取可能時間B1、B2、B3のいずれかの進行中に、充当不能な外段取作業を割当てて、その外段取作業に関する外段取作業指令と前記作業補助要求指令とを出力している(ステップS39、S46参照)。このため、本来充当不能な外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の割当てを、各個別外段取可能時間B1、B2、B3のうち比較的早期の時間にも割当てることができ、個別外段取可能時間B1、B2、B3の有効活用及び充当不能な外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の時間的な平準化を図ることができる。
なお、各個別外段取可能時間B1、B2、B3において、少なくとも1つの外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が行われるように、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の割当て及び作業補助要求指令を出力するようにしてもよい。例えば、図14のステップS42において、ステップS35の処理後にステップS42に進んだ場合において、個別外段取可能時間B2に作業A3が不能と判断された場合でも、当該作業A3を割当てて、その作業指令及び補助作業要求を出力するようにしてもよい。
本切圧機段取指示システム40は、特に、複数の切圧機20が設置される状況において、当該複数の切圧機20を統括監視する作業者PBが配置された場合に、当該作業者PBがタイミングよく複数の切圧機20の作業補助を行えるように報知、支援することができるという点で有効である。
なお、上記では、束毎の生産タイミングで、作業指令の内容及び作業補助要求指令の有無を判断しているが、必ずしもその必要はない。例えば、各ロットの生産初期又は事前に上記処理を実行し、処理結果を各個別外段取可能時間に対する作業内容指令及び作業補助要求指令の有無を対応づけたデータとして保存しておき、各個別外段取可能時間の経過中に、当該データに基づいて作業内容指令及び作業補助要求指令を出力するようにしてもよい。また、束毎の生産タイミングで、複数の作業指令を出力する場合、複数の作業指令を順次出力、報知するようにしてもよいし、或は、複数の作業指令を一括して出力及び報知するようにしてもよい。
また、各次生産予定のロットに対して必要となる外段取作業が、生産中のロットにおける外段取可能時間内に、単位作業者により終了可能か否かを判定する基準としては、上記のように、各個別外段取可能時間に対して所定の基準(順位)で外段取作業を割当てて、外段取可能時間毎に可能か不可かを判定する基準の他、個別外段取可能時間の総和時間と、外段取作業の総和時間とを比較することで、全体として可能か不可かを判定する基準等、種々の基準が想定される。
<作業内容指令処理2に係る構成>
図16に示すフローチャートを参照して2つ目の類型に係る作業内容指令処理2に係る構成について説明する。この作業内容指令処理2では、作業内容指令部52aは、ライン別生産スケジュールに基づいて、生産中のロットにおける複数の個別外段取可能時間のそれぞれに、次生産予定のロットに対して必要となる外段取作業の作業時間が収るように、必要に応じて外段取作業を行う順序を変更しつつ、複数の個別外段取時間に対して外段取作業を割当て、複数の個別外段取可能時間のそれぞれの進行中に、割当てられた外段取作業に関する前記外段取作業指令を出力するようにしている。
図16に基づいて、より具体的に説明する。なお、ここでの説明では、上記作業内容指令処理1と同様に、生産中のロットにおいて、複数(3つ)の個別外段取可能時間B1、B2、B3がある場合を想定している。また、それぞれの個別外段取可能時間において、検査結束作業C1、C2、C3と、外段取作業D1、D2、D3を行う場合を想定している。外段取作業D1、D2、D3の内容としては、図2に示すように、準備作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を想定し、この順が仮優先順序であるとしている。それぞれに要する時間は、上記作業内容指令処理1で説明したのと同様に特定することができる。
まず、ステップS61において、1束目を生産する個別外段取可能時間B1に対して電線を準備する外段取作業A1を割当てる。ここで、外段取作業A1を割当てる理由は次の通りである。すなわち、上記のようにパスライン生産を行う場合(図3参照)、現在使用中の電線12に次に使用予定の電線12を連結する作業は、現在のロット生産を終了する前に行う必要がある。このため、次ロットに使用する電線12を優先的に外段取しておく必要がある。そこで、1束目を生産する個別外段取可能時間B1に対して電線を準備する外段取作業A1を優先的に割当てるようにしている。このように、準備作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のうち一部については、不動の順位が割当てられていてもよい。
次ステップS62において、割当前の個別外段取可能時間B1、B2、B3のうち時間的に早いものに対して、割当前の外段取作業A2、A3、A4、A5、A6、A7を割当てる処理を行う。この後、ステップS63に進む。
ステップS63では、全ての個別外段取可能時間B1、B2、B3に対する上記割当処理が終了したか否かが判定される。終了前と判定されると、ステップS62に戻り、時間的に次順の個別外段取可能時間B1、B2、B3に対して、割当前の外段取作業A2、A3、A4、A5、A6、A7を割当てる処理を繰返す。一方、ステップS63において、割当処理が終了したと判定されると、ステップS64に進む。
ステップS64では、割当てできなかった残余の外段取作業(A2、A3、A4、A5、A6、A7のいずれか)の有無を判定する。残余の外段取作業が無いと判定されると、ステップS66に進む。有りと判定されると、ステップS65に進む。
ステップS65では、割当てできなかった残余の外段取作業を、最終個別外段取可能時間B3に割当てた後、次ステップS66に進む。残余の外段取作業は、他の個別外段取可能時間B1、B2等に割当ててもよく、或は、個別外段取可能時間B1、B2、B3に対する割当てを行わないで、切圧機20を停止させた状態で行わせるようにしてもよい。
ステップS66では、作業内容指令部52aにより、各束の生産毎に、前記割当てに従って、各個別外段取可能時間に対する作業内容指令がなされる。
次ステップS67では、ロット別生産が完了したか否かが判定され、判定結果、生産未完了と判定されると、ステップS66に戻って、次の個別外段取時間に対する作業内容指令がなされる。一方、生産完了と判断されると、処理を終了する。
上記ステップS62における割当処理について、図17を参照して説明する。
まず、ステップS71において、割当対象となる個別外段取可能時間(例えば、B1)に対して、仮優先順位に従って、割当前の外段取作業(例えば、A2)の割当てを試行し、割当可能か否かを判定する。例えば、個別外段取可能時間B1に対して、外段取作業A2の割当てを試行する場合、B1>A2+A1+C1か否かにより、個別外段取可能時間B1中に、作業A1、C1に加えて、作業A2が可能か否かを判定する。判定結果、割当可能(作業可能)と判定された場合には、ステップS73に進み、割当不能と判定された場合にはステップS72に進む。
ステップS73では、当該割当対象となる個別外段取可能時間(例えば、B1)に対して、割当てを試行した外段取作業(例えば、A2)を作業割当てする。その後、ステップS72に進む。
ステップS72では、外段取作業A2、A3、A4、A5、A6、A7の全割当試行が終了したか否かを判定する。判定結果、全割当試行が終了していないと判定されると、ステップS71に戻る。ステップS71では、仮優先順位に従い、次順の外段取作業(例えば、A3)の割当試行を行う。ステップS72において、全割当試行が終了したと判定されると、当該割当対象となる個別外段取可能時間(例えば、B1)に対する割当処理を終了する。
そして、図16において、ステップS62の繰返し処理が行われると、時間的に次順の個別外段取可能時間(例えば、B2)に対して割当処理が行われる。
図18は、個別外段取可能時間に対する外段取作業の割当例を示す図である。この例では、1回目の割当処理(ステップS62、図17参照)において、個別外段取可能時間B1に対して、外段取作業A1、A2が割当てられ、次に、外段取作業A3の割当ては不可能であるが、外段取作業A4は割当可能と判定されている。また、2回目の割当処理(ステップS62、図17参照)において、個別外段取可能時間B2に対して、外段取作業A3が割当てられ、次に、外段取作業A5は不可能であるが、外段取作業A6は可能である旨判定されている。3回目の割当処理(ステップS62、図17参照)において、個別外段取可能時間B3に対して、残りの外段取作業A5、A7が割当てられている。その結果、図18に示すように、各個別外段取可能時間B1、B2、B3に対する外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の割当データが生成される。
そして、作業内容指令部52aは、当該割当データに基づいて、各個別外段取可能時間B1、B2、B3の進行中に、割当てられた外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7に関する外段取作業指令を出力し、報知部60を介して作業者PA、PBに報知する(ステップS66参照)。
このように構成された切圧機段取指示システム40によると、生産中のロットにおける複数の個別外段取可能時間B1、B2、B3に応じて、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の割当てを行うことができる。つまり、各個別外段取可能時間B1、B2、B3において、外段取作業A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を詰めるようして、より多くの外段取作業をA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を割当てることができる。このため、各個別外段取可能時間B1、B2、B3の作業の空き時間をなるべく少なくして、複数種のロットの切圧電線10を効率よく生産できる。
なお、上記作業内容指令処理2は、ロット毎の生産を行う処理の初期段階で、割当データを生成するという前提で説明したが、上記作業内容指令処理1と同様に、各束の生産タイミング毎に、当該束に対応する個別外段取可能時間B1、B2、B3中に行うべき外段取作業の割当試行及び割当てを行ってもよい。
また、作業内容指令部52aは、上記作業内容指令処理1と作業内容指令処理2のうちいずれか一方のみを実行可能な構成であっても、選択された一方を行う構成であってもよい。また、作業内容指令部52aは、上記作業内容指令処理1と作業内容指令処理2とをあわせた処理を行ってもよい。例えば、図14に示す処理において、各個別外段取可能時間において、いずれかの順位の外段取作業が可能か否かを判定し、不能と判定された場合(ステップS33、S35等参照)に、次順位の外段取作業が割当可能であれば、当該次順位の外段取作業を行わせるようにしてもよい。