JP2011069329A - 水車及びこれを用いた海水淡水化プラント - Google Patents
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Abstract
【課題】ガイドベーン流路の閉塞、ガイドベーン出口の流れの不均一化を抑制することができる水車及びこれを用いた海水淡水化プラントを提供する。
【解決手段】圧力水頭をランナに作用させる水車において、複数のランナ翼3を有するランナ1と、このランナ1の径方向外側にランナ1と同心状に複数のガイドベーン13を配置してなる内側翼列8と、この内側翼列7の径方向外側にランナ1と同心状に内側翼列8より多数のガイドベーン11,12を配置してなる外側翼列7とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】圧力水頭をランナに作用させる水車において、複数のランナ翼3を有するランナ1と、このランナ1の径方向外側にランナ1と同心状に複数のガイドベーン13を配置してなる内側翼列8と、この内側翼列7の径方向外側にランナ1と同心状に内側翼列8より多数のガイドベーン11,12を配置してなる外側翼列7とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は圧力水頭をランナに作用させる水車及びこれを用いた海水淡水化プラントに関する。
例えばフランシス水車では、径方向外側から流入する流れはガイドベーンによってランナ回転方向の旋回成分を付与され、回転するランナの翼間流路に流入する。ランナの翼間流路中の流れの旋回エネルギーはランナの回転に変換され、旋回成分を失った流れはランナの回転中心に向かって径方向に流れ、ランナの軸方向に放出される。
効率は水車に要求される重要な性能指標の一つである。高効率を実現するためには、エネルギー散逸の原因となる水車内の流れの剥離や流路の閉塞が生じないように運転仕様に合わせて翼や流路を適切に構成する必要がある。そして、流体のエネルギーを動力に変換するランナは、効率に最も大きく影響する水車構成要素の一つである。
ランナの翼間の流れはランナ翼に沿ってできるだけ滑らかに流れる必要がある。ガイドベーンから流出する流れとランナ翼の入口部分との間のランナ回転中の相対角度にずれがあると、ランナ翼入口部分における流れの剥離の発生によってエネルギーが散逸し効率が低下してしまう。そのため、高い効率を得るためにはランナ回転中の先の相対角度のずれができるだけ生じないようにランナ翼の入口形状を決めなければならない。
しかし、静止体であるガイドベーンに対してランナは回転するため、ガイドベーン出口部の流れの流出角度が位置によって不均一な場合、ランナの各翼から見て流入する流れの角度が周期的に変動するので、ランナ翼の入口角度が適切であっても流れの剥離が発生してしまう。このことから、フランシス水車の更なる高性能化を図る上で、ガイドベーン出口における旋回流速分布の周方向均一性は重要な要素と考えられる。
特に、作動媒体の流量が少なく落差の大きい(又は圧力の高い)仕様の水車は、ガイドベーン出口で流れに強い旋回成分を付与しなければならない。強い旋回を得るためにはガイドベーン出口の翼角度を回転方向に近付ける必要がある。このとき、ガイドベーン出口の流速分布の均一性を重視する場合、ガイドベーンの数を増やすこと対策することが一般的だが、この場合にはガイドベーンの翼間が狭くなり過ぎ、流路閉塞によって効率が低下する。反面、ガイドベーンの枚数を減らせば流れに対してガイドベーンが十分に作用しなくなり、特にガイドベーン翼の背側付近の領域(ランナ回転方向と反対側の領域)の流れに十分な旋回成分が付与されず、ガイドベーン出口の流れが不均一化してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、ガイドベーン流路の閉塞、ガイドベーン出口の流れの不均一化を抑制することができる水車及びこれを用いた海水淡水化プラントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のランナ翼を有するランナと、前記ランナの径方向外側に前記ランナと同心状に複数のガイドベーンを配置してなる内側翼列と、前記内側翼列の径方向外側に前記ランナと同心状に前記内側翼列より多数のガイドベーンを配置してなる外側翼列とを備える。
本発明によれば、ガイドベーン流路の閉塞、ガイドベーン出口の流れの不均一化を抑制することができ、高い効率を得ることができる。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
本発明はフランシス水車等の圧力水頭をランナの回転に変換する反動水車にあって、ガイドベーン流路の閉塞を抑制しつつガイドベーン出口の旋回流速分布の周方向均一性を向上させることで、少水量高落差(又は少量高圧)の条件でも高効率で駆動し得るものである。また本発明の水車は、発電用途の他、ポンプ等の負荷機器の原動機としても有用である。例えば、海水淡水化プラントの動力回収用の水車に適用する場合も、本発明は好適である。
図4は従来の水車の一例のランナ及びガイドベーンの全体の翼構成を軸方向から見て表した概略図である。
上流から流れ込む流れF1は、ガイドベーン113によってランナ回転方向Rの旋回成分を与えられ、回転するランナ101のランナ翼103の間の流路に流入する。ランナ翼間流れF2の旋回エネルギーはランナ101の回転動力として回収され、ランナ101の回転中心に向かって旋回成分のない流れF3となってランナ軸方向に放出される。
前述した通り、水車に要求される重要な性能指標の一つに効率がある。高い効率を実現するためには、エネルギー散逸の原因となる水車内の流れの剥離や流路閉塞が生じないよう、運転仕様に合わせた適切な翼・流路形状を構成する必要がある。
ランナ101は上流から流入する流れのエネルギーを動力に変換するため、効率に最も大きな影響を与える水車構成要素の一つである。ランナ翼103間の流れはランナ翼103に沿ってできるだけ滑らかに流れる必要がある。ランナ翼103の方向とガイドベーン113からの流れの方向がずれると、ランナ翼103の入口部分に流れの剥離が発生し、エネルギー散逸によって効率が低下する。そのため、高い効率を得るためには、回転中にランナ翼103がガイドベーン113からの流れF1の方向に相対的に合うようにランナ入口の翼形状を決めなければならない。
ところが、ガイドベーン113は静止しておりランナ101は回転するため、ガイドベーン113の出口部で流れF1の流出角度に不均一がある場合には、ランナ101へ流入する流れの角度が周期的に変動するため、ランナ入口の翼角度に関わらず流れの剥離が発生し効率が低下する。したがって、ガイドベーン113の出口部における旋回流速分布の周方向均一性が、高性能水車の実現のための重要な要素と考えられる。
流量が少なく高い落差(又は圧力)の作動媒体で動作する仕様の水車は、ガイドベーン113の出口部で流れに強い旋回を持たせなければならない。図4に示した水車の場合、強い旋回を得るためにはガイドベーン113の出口角度α’を小さくする必要がある。このとき、ガイドベーン113の出口部の流速分布の均一性を重視してガイドベーン113の枚数を多くすると、ガイドベーン113の翼間の流路幅W’が必要以上に狭くなり、流路が閉塞し効率が低下する。
図5は従来の水車の他の例のランナ及びガイドベーンの全体の翼構成を軸方向から見て表した概略図である。
図5に示した水車のように、ガイドベーン113の翼間流路の閉塞を解消するためにガイドベーン113の枚数を減らした場合、ガイドベーン113の流路幅W”は図4の水車に比べて大きくなるため流路の閉塞は解消される。しかし、流れF1に対するガイドベーン113の作用が小さくなる。その結果、特にガイドベーン113の背側(ランナ回転方向R後方側)の領域A’付近の流れに十分な旋回成分が付与されず、ガイドベーン113の出口の流れの不均一性が強くなりランナ効率が低下してしまう。
本発明はこうした事情に鑑みてなされたもので、例えばフランシス水車等の圧力水頭をランナの回転に変換する反動水車に好適に適用することができ、ガイドベーン流路の閉塞、水量が少なく落差(又は圧力)が大きな流れを作動媒体とする場合でも、ガイドベーン流路の閉塞を抑制しつつガイドベーン出口の旋回流速分布の周方向均一性を向上させることで、高い効率を得ることができるものである。
図1は本発明の一実施形態に係る水車のランナ回転中心軸を含む断面の概略図である。
図1に示した水車は、渦巻き型のケーシング(図示せず)内に回転自在に設けたランナ1と、ケーシングの渦巻流路(図示せず)とランナ1との間に設けたガイドベーン機構2とを備えている。ランナ1は、環状に配列された複数のランナ翼3と、これらランナ翼3を固定するハブ4及びシュラウド5とを有している。
例えば、上池(図示せず)から落下する水がケーシングの渦巻き流路に流入すると、ケーシングに流入した流れFは、ガイドベーン機構2を通過する際に旋回成分を付与される。旋回成分を付与された流れは、径方向外側からランナ1に流入し、その流れの持つ流体エネルギー(圧力水頭)はランナ翼3によってランナ1の回転運動に変換される。ランナ1の回転運動は、例えばランナ1に駆動軸が連結されたポンプに伝達されて当該ポンプを駆動する。また、ランナ1に発電機(図示せず)の駆動軸を接続すれば、ランナ1の回転動力を発電機によって電気エネルギーに変換することもできる。そして、ランナ1を駆動させた流れはランナ1の翼間流路を流れる際に転向し、軸方向(下向き)にランナ1を出てドラフトチューブ6を介して放出される。
図2は本発明の一実施形態に係る水車のランナ及びガイドベーンの全体の翼構成を軸方向から見て表した概略図である。
図2に示したように、ガイドベーン機構2は、流れFの流れ方向の上流側に位置する外側翼列7、及び流れFの流れ方向の下流側に位置する内側翼列8からなる2列のガイドベーンの環状翼列である。
内側翼列8は、ランナ1の径方向外側にランナ1と同心状に複数のガイドベーン13を配置してなる環状翼列であり、外側翼列7は、内側翼列8の径方向外側にランナ1と同心状に形状の異なるガイドベーン11,12を複数配置してなる環状翼列である。外側翼列7のガイドベーン11,12の総数は、内側翼列8のガイドベーン13の総数より多く(本例では2倍以上)、外側翼列7を構成するガイドベーン11,12の翼形状は相違している。
図3は本発明の一実施形態に係る水車の要部拡大である。
まず、図3の説明の便宜上、次のように(1)−(4)の語句を定義する。
(1)ピッチ領域
内側翼列8の一のガイドベーン13(図3中では左側のガイドベーン13−1)の入口側端部13aとランナ1の中心軸Oとを含む面をS1、一のガイドベーン13−1にランナ回転方向Rに隣接する内側翼列8の他のガイドベーン13(図3中では左側のガイドベーン13−2)の入口側端部13aとランナ1の中心軸Oとを含む面をS2としたとき、これらの面S1,S2の間の領域をピッチ領域PAとする。
内側翼列8の一のガイドベーン13(図3中では左側のガイドベーン13−1)の入口側端部13aとランナ1の中心軸Oとを含む面をS1、一のガイドベーン13−1にランナ回転方向Rに隣接する内側翼列8の他のガイドベーン13(図3中では左側のガイドベーン13−2)の入口側端部13aとランナ1の中心軸Oとを含む面をS2としたとき、これらの面S1,S2の間の領域をピッチ領域PAとする。
(2)ガイドベーン群
外側翼列7に配置されたガイドベーン11,12のうち、出口側端部11b,12bが同一のピッチ領域PAに属する複数のガイドベーン11,12を1つのガイドベーン群Gとする。
外側翼列7に配置されたガイドベーン11,12のうち、出口側端部11b,12bが同一のピッチ領域PAに属する複数のガイドベーン11,12を1つのガイドベーン群Gとする。
(3)出口角度
ガイドベーン11−13の出口側端部11b−13bにそれぞれ接する円であってランナ1の回転中心Oを中心とする仮想円の接線L1に対し、ガイドベーンの出口側部分がなす角度をガイドベーンの出口角度αとする。
ガイドベーン11−13の出口側端部11b−13bにそれぞれ接する円であってランナ1の回転中心Oを中心とする仮想円の接線L1に対し、ガイドベーンの出口側部分がなす角度をガイドベーンの出口角度αとする。
(4)入口角度
ガイドベーン11−13の入口側端部11a−13aにそれぞれ接する円であってランナ1の回転中心Oを中心とする仮想円の接線L2に対し、ガイドベーンの入口側部分がなす角度をガイドベーンの入口角度βとする。
ガイドベーン11−13の入口側端部11a−13aにそれぞれ接する円であってランナ1の回転中心Oを中心とする仮想円の接線L2に対し、ガイドベーンの入口側部分がなす角度をガイドベーンの入口角度βとする。
以上を踏まえて図3の構成を説明する。
まず、内側翼列8のガイドベーン13の翼枚数は、翼間流路が閉塞しない十分な流路幅Wが確保されるように仕様に応じて決定されている。しかし、内側翼列8のガイドベーン13は流れに旋回成分を付与する目的で出口角度α3を小さくしてあるので、流路閉塞の回避のためにガイドベーン13を十分な枚数設置できなくなると、ガイドベーン13によって十分な旋回成分を与えられない領域Aが翼間に生じてしまい、ガイドベーン13の出口において流れが周方向に不均一となる。
そこで本実施形態では、内側翼列8の外側に外側翼列7を設け、そのピッチ領域PAのランナ回転方向R後方側の部分(図3の場合、ピッチ領域PA中の左側部分)に上記領域Aへの流れFAに旋回成分を付与するためのガイドベーン11を配置し、ピッチ領域PAのランナ回転方向R前方側の部分(図3の場合、ピッチ領域PA中の右側部分)に内側翼列8に流れを受け渡すためのガイドベーン12を配置している。ガイドベーン11,12の枚数は特に限定されないが、双方とも1つのピッチ領域PA当たり少なくとも1枚必要であるため、外側翼列7のガイドベーン11,12の総数は、内側翼列8のガイドベーン13の総数の2倍以上になる。また、外側翼列7を構成する各ガイドベーン11,12の入口角度β1,β2は、内側翼列8を構成する各ガイドベーン13の入口角度β3よりも大きく設定してある。
外側翼列7のガイドベーン11は、領域FAを通過する流れに強い旋回を付与するために出口角度α1が内側翼列8のガイドベーン13の翼出口角度α3と同程度にしてある(α1≒α3)。それに対し、外側翼列7の残りのガイドベーン12は、内側翼列8のガイドベーン13に流れを滑らかに受け渡すことを役割としているため、出口角度α2が内側翼列8のガイドベーン13の入口角度β3と同程度にしてある(α2≒β3>α3)。したがって、外側翼列7のガイドベーン11の出口角度α1はガイドベーン12の出口角度α2よりも小さくなっている(α1<α2)。
このとき、外側翼列7には、領域Aへの流れFAに旋回成分を付与する位置に必要数だけ(少なくとも1つ)ガイドベーン11が設けられていれば足り、その他のガイドベーン12も他の流れを内側翼列8のガイドベーン13に受け渡す程度に(少なくとも1つ)設けられていれば良い。また、ガイドベーン11,12は、その役割の違いから出口角度α1,α2を含めて形状も異なる。そのため、外側翼列7においては、ガイドベーン11,12のピッチを不等間隔にして内側翼列8への流れを適切に調整している。本実施形態の場合は、ガイドベーン12が、ランナ回転方向R前方側に隣接するガイドベーン11(隣のピッチ領域PAのガイドベーン11)よりも、ランナ回転方向R後方側に隣接するガイドベーン11(同一のピッチ領域PAのガイドベーン11)に近付けて配置してある(図3のピッチP1<P2)。
本実施形態においては、以上のように形状及び役割の異なるガイドベーン11,12で構成した外側翼列7を内側翼列8の上流に設けた。この場合、上流の外側翼列7では流れの一部(領域Aに向かう流れFA)にしか強い旋回成分を与える必要がないため、ガイドベーン11,12の角度は平均して緩く、内側翼列7の倍以上のガイドベーンを設置しても外側翼列7に流路閉塞は生じ難い。そして、外側翼列7を通過した流れは内側翼列8で旋回成分を付与されることとなるが、内側翼列8のガイドベーン13の枚数を同程度の運転条件の従来の水車のガイドベーンと比べて少なくしても、領域Aに向かう流れFAには予め外側翼列7のガイドベーン11で旋回成分を与えており、ガイドベーン12から受け渡される流れ等に旋回成分を与えれば足りるため、役割は十分に果たし得る。
このように、本実施形態によれば、外側翼列7と内側翼列8のコンビネーションで流れをコントロールすることにより、ガイドベーン流路を閉塞させることなく、ガイドベーン出口で強い均一な旋回をもつ流れを生成することができる。
なお、以上において、ガイドベーン11−13は固定式(非可動)を想定しているが、外側翼列7と内側翼列8の少なくとも一方のガイドベーンを角度変更又は開閉可能な可動型のものに代えることもできる。また、ステーベーンについて特に説明しなかったが、必要な場合には外側翼列7の外側にステーベーンを配置することもできるし、省略することもできる。また、外側翼列7のガイドベーンの種類はガイドベーン11,12の2種類に限定されず、形状の異なる3種類以上のガイドベーンを並設することもあり得る。
図6は本発明の水車を動力回収水車に適用した海水淡水化プラントの概略系統図である。
図6に示した海水淡水化プラントは、取り入れた海水から不純物を除去するフィルター21と、このフィルター21で不純物を除去した海水を昇圧するポンプ22と、このポンプ22で昇圧された海水を浸透膜23に通して淡水化する逆浸透膜モジュール24と、出力軸がポンプ22の駆動軸に連結された水車25とを備えている。水車25が本実施形態に係る水車であり、浸透膜23を通過せずに逆浸透膜モジュール24から排出された高圧の海水で駆動し、その回転動力をポンプ22の動力として回収する。
この海水淡水化プラントにおいて、海から取り入れられた海水はフィルター21で不純物を除去された後、ポンプ22で圧力を高められて逆浸透膜モジュール24に送り込まれる。逆浸透膜モジュール24では半分程度の海水が浸透膜23を通過し、浸透膜23を通過する際に塩分が除去される。浸透膜23を通過した水(淡水)は水道施設や消費地等に送水される。一方、逆浸透膜モジュール23に導かれたうちの半分程度の海水水は浸透膜23を通過せず、塩分濃度が上昇した高圧の海水として逆浸透膜モジュール24から排出される。本システムでは、逆浸透膜モジュール24から排出されて通常は海に放出される高圧海水の流体エネルギーを本実施形態に係る水車25で回収し、ポンプ22の動力として利用している。
前述した通り、本実施形態の水車は水量が少なく高圧の作動媒体でも高効率に駆動し得るので、このような逆浸透膜モジュール24からの排水の流体エネルギーをも高効率に回収し、動力として利用することができる。
1 ランナ
2 ガイドベーン機構
3 ランナ翼
4 ハブ
5 シュラウド
6 ドラフトチューブ
7 外側翼列
8 内側翼列
11−13 ガイドベーン
11a−13a 入口側端部
11b−13b 出口側端部
13−1,2 ガイドベーン
21 フィルター
22 ポンプ
23 浸透膜
24 逆浸透膜モジュール
25 水車
101 ランナ
103 ランナ翼
113 ガイドベーン
A,A’ 領域
F,F1−3,FA 流れ
G ガイドベーン群
L1,2 接線
O 中心軸
P1,2 ピッチ
PA ピッチ領域
R 回転方向
S1,S2 面
W,W’,W” 流路幅
α1−3,α’ 出口角度
β1−3 入口角度
2 ガイドベーン機構
3 ランナ翼
4 ハブ
5 シュラウド
6 ドラフトチューブ
7 外側翼列
8 内側翼列
11−13 ガイドベーン
11a−13a 入口側端部
11b−13b 出口側端部
13−1,2 ガイドベーン
21 フィルター
22 ポンプ
23 浸透膜
24 逆浸透膜モジュール
25 水車
101 ランナ
103 ランナ翼
113 ガイドベーン
A,A’ 領域
F,F1−3,FA 流れ
G ガイドベーン群
L1,2 接線
O 中心軸
P1,2 ピッチ
PA ピッチ領域
R 回転方向
S1,S2 面
W,W’,W” 流路幅
α1−3,α’ 出口角度
β1−3 入口角度
Claims (7)
- 複数のランナ翼を有するランナと、
前記ランナの径方向外側に前記ランナと同心状に複数のガイドベーンを配置してなる内側翼列と、
前記内側翼列の径方向外側に前記ランナと同心状に前記内側翼列より多数のガイドベーンを配置してなる外側翼列と
を備えたことを特徴とする水車。 - 請求項1の水車において、
前記内側翼列の一のガイドベーンの入口側端部と前記ランナの中心軸とを含む面、及び前記一のガイドベーンにランナ回転方向に隣接する他のガイドベーンの入口側端部と前記ランナの中心軸とを含む面の間の領域を「ピッチ領域」、
前記外側翼列に配置されたガイドベーンのうち、出口側端部が同一のピッチ領域に属する複数のガイドベーンを「ガイドベーン群」、
前記ガイドベーンの出口側部分が、これに接し前記ランナの回転中心を中心とする仮想円の接線に対してなす角度を「出口角度」、とそれぞれ定義したとき、
同一のガイドベーン群を構成する前記外側翼列の複数のガイドベーンのうち、ランナ回転方向後方側に位置するガイドベーンの出口角度が、ランナ回転方向前方側に位置するガイドベーンの出口角度よりも小さく設定されていることを特徴とする水車。 - 請求項2の水車において、前記ピッチ領域のランナ回転方向後方側に位置するガイドベーンの出口角度が、前記内側翼列のガイドベーンの出口角度と同程度であることを特徴とする水車。
- 請求項2又は3の水車において、
前記ガイドベーンの入口側部分が、これに接し前記ランナの回転中心を中心とする仮想円の接線に対してなす角度を「入口角度」と定義したとき、
前記ピッチ領域のランナ回転方向前方側に位置するガイドベーンの出口角度が、前記内側翼列のガイドベーンの入口角度と同程度であることを特徴とする水車。 - 請求項4の水車において、
前記外側翼列を構成する各ガイドベーンの入口角度が、前記内側翼列を構成する各ガイドベーンの入口角度よりも大きく設定されていることを特徴とする水車。 - 請求項1−5のいずれかの水車において、前記外側翼列のガイドベーンが不等間隔で設置されていることを特徴とする水車。
- 取り入れた海水から不純物を除去するフィルターと、
不純物を除去した海水を昇圧するポンプと、
昇圧された海水を浸透膜に通して淡水化する逆浸透膜モジュールと、
前記ポンプに連結され、前記浸透膜を通過せずに前記逆浸透膜モジュールから排出された高圧の海水で駆動する請求項1−6のいずれかの水車と
を備えたことを特徴とする海水淡水化プラント。
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JP2009222836A JP2011069329A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | 水車及びこれを用いた海水淡水化プラント |
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