JP2011068247A - 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トレッド面の左右において溝面積比率を異にする非対称パターンを形成すると共に、ベルトカバー層を構成する材料にスチールコードを使用した空気入りラジアルタイヤにおいて、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を抑制するようにした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 トレッド面2のタイヤ赤道線CLを中心にする左右において溝面積比率が異なる非対称パターンを形成すると共に、ベルト層4、5の外周側の全域にスチールコード7sからなるベルトカバー層7を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルトカバー層7を構成するスチールコード7sの収縮率Sを1%以上にすると共に、この収縮率Sを溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおいて溝面積比率が低い側のトレッド部3Bにおけるよりも大きくした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、トレッド面の左右において溝面積比率を異にする非対称パターンを形成した空気入りラジアルタイヤにおいて、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を抑制するようにした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関する。
近年の道路事情の整備を受けて、タイヤの高速耐久性を一層向上させるために、空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層の外周側に配置するベルトカバー層の材料として、従来のナイロン繊維コードに代えてスチールコードを使用する試みが行われるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
一方、従来から、空気入りラジアルタイヤの排水性や操縦安定性などを共に向上させるための手法として、トレッド面のタイヤ赤道線を挟む両側において溝面積比率を異ならせた非対称パターンを形成することが行われている。しかし、トレッド面に非対称トレッドパターンを形成した空気入りラジアルタイヤは、トレッド部の剛性が左右において異なるために、タイヤの均一性が崩れてコニシティの値が大きくなり、これにより直進走行時にハンドル流れが発生し易くなるという問題がある。
従来、タイヤのコニシティの値を調整する対策として、ベルト層の外周側の両端部に配置するベルトカバー層の幅を左右において異ならせたり、ベルト層の全域に配置するベルトカバー層の位置を全体としてタイヤ幅方向にずらせるようにしたり、ベルトカバー層を構成するコードの巻付け密度をタイヤ赤道線を中心にした左右において異ならせるようにした提案がある(例えば、特許文献2、3参照)。しかしながら、これらの提案にあっては、トレッド部における左右の構造差に起因して高速耐久性が低下するという問題があり、特にベルトカバー層を構成する材料としてスチールコードを使用した場合にあってはその傾向が顕著に表れるという問題があった。
特開2000−255214号公報 特開平8−238908号公報 特開2002−337510号公報
本発明の目的は、上述する従来の問題点を解消するもので、トレッド面の左右において溝面積比率を異にする非対称パターンを形成すると共に、ベルトカバー層を構成する材料にスチールコードを使用した空気入りラジアルタイヤにおいて、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を抑制するようにした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド面のタイヤ赤道線を中心にする左右において溝面積比率が異なる非対称パターンを形成すると共に、トレッド部におけるカーカス層の外周に層間でコード方向を交差させた複数のベルト層を配置し、これらベルト層の外周側に該ベルト層の全域を覆うようにタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたスチールコードからなるベルトカバー層を設けた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記スチールコードの下記の式で定義される収縮率Sを1%以上にすると共に、該収縮率Sを溝面積比率が高い側のトレッド部において溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくなるようにしたことを特徴にする。
S(%)=100(L1−L2)/L1
(但し、L1は加硫後のタイヤ中でのスチールコードの長さ(mm)、L2は加硫後の
タイヤからスチールコードを取り出して被覆ゴムを除外した後の長さ(mm))
さらに、上述する構成において、以下(1)〜(4)に記載するように構成することが好ましい。
(1)前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの平均収縮率Sxを前記溝面積比率が低い側のトレッド部における前記スチールコードの平均収縮率Syよりも1.5〜2.5%大きくする。
(2)前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの収縮率Sを、前記ベルトカバー層の総幅の1/4に相当する端部領域において該端部領域を除いた中央領域におけるよりも大きくする。
(3)前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの収縮率Sを、タイヤ赤道線から前記ベルトカバー層の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるようにする。
(4)前記スチールコードを、素線径0.08〜0.15mmのスチール素線をあらかじめN本(但し、N=3〜4)撚り合わせて形成したストランドをM本(但し、M=3〜5)引き揃えて互いに撚り合わせて形成したM×N構造にする。この場合において、前記ストランドにおけるスチール素線の撚り方向と前記スチールコードにおけるストランドの撚り方向とを同一にするとよい。さらに、前記ストランドにおけるスチール素線の撚りピッチを1.0〜2.0mmにすると共に、前記スチールコードにおけるストランドの撚りピッチを2.0〜5.0mmにするとよい。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤの製造方法は、上述する本発明の空気入りラジアルタイヤを製造するに際して、前記スチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けて前記ベルトカバー層を形成するにあたり、該スチールコードの巻き付け張力を、前記溝面積比率が高い側のトレッド部において前記溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくする。
さらに、上述する構成において、以下(5)及び/又は(6)に記載するように構成することが好ましい。
(5)前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの巻き付け張力を、前記ベルトカバー層の総幅の1/4に相当する端部領域において該端部領域を除いた中央領域におけるよりも大きくする。
(6)前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの巻き付け張力を、タイヤ赤道線から前記ベルトカバー層の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるようにする。
上述する本発明の空気入りラジアルタイヤによれば、トレッド面のタイヤ赤道線を中心にする左右において溝面積比率が異なる非対称パターンを形成すると共に、ベルト層の外周側の全域にスチールコードからなるベルトカバー層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルトカバー層を構成するスチールコードの収縮率を1%以上にすると共に、この収縮率を溝面積比率が高い側のトレッド部において溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくなるようにしたので、溝面積比率が高い側のトレッド部の剛性が高められて、タイヤ赤道線を中心にした左右においてトレッド部の剛性差が縮小するために、タイヤの均一性が保たれてコニシティの値が小さくなり、直進走行時におけるハンドル流れを抑制することができる。
しかも、ベルトカバー層の配置位置をタイヤ幅方向にずらせたり、スチールコードの巻付け密度を左右において変更したりするようなトレッド部における構造的変更を伴わないので、タイヤの高速耐久性を低下させることがない。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤの製造方法によれば、タイヤ赤道線を中心にした左右におけるトレッド部の剛性差を縮小させるために、ベルトカバー層を構成するスチールコードの巻き付けるに際して、スチールコードの構成(材料や構造など)や巻き付け間隔の変更を伴うことなしに、スチールコードの巻き付け張力を左右のトレッド部において調整するようにしたので、これらの変更に伴う設備の増設や人員の投入がなくなり、タイヤの生産性を向上させることができる。
本発明の実施形態による空気入りラジアルタイヤのトレッド面の一例を示す一部平面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。 図2のタイヤにおけるベルトカバー層を構成するスチールコードの一例を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による空気入りラジアルタイヤのトレッド面の一例を示す一部平面図で、図2は図1の空気入りラジアルタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。
図1及び図2において、本発明の空気入りラジアルタイヤ1のトレッド面2には、タイヤ赤道線CLを中心にする左右において溝面積比率が異なる非対称パターンを形成すると共に、トレッド部3のカーカス層4の外周に層間でコード方向を異ならせた複数(図では2層)のベルト層5、6を配置し、これらベルト層5、6の外周側の全域を覆うようにタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたスチールコード7sからなるベルトカバー層7が設けられている。
なお、本実施形態では、トレッド面2のタイヤ赤道線CLを中心にする図の右側において左側よりも溝面積比率が高く形成されている(溝面積比率:左側<右側)。また、図2ではベルトカバー層7がベルト層5、6の全域及びその外側の両端域を覆うように配置されている場合を示したが、ベルト層5、6の両端域にはベルトカバー層7を配置しない場合がある。
そして、本発明では、ベルトカバー層7を構成するスチールコード7sの下記の式で定義される収縮率Sを1%以上、好ましくは5%以下にすると共に、この収縮率Sを溝面積比率が高い側(図の右側)のトレッド部3Aにおいて溝面積比率が低い側(図の左側)のトレッド部3Bにおけるよりも大きくなるようにしている。
S(%)=100(L1−L2)/L1
(但し、L1は加硫後のタイヤ中でのスチールコード7sの長さ(mm)、L2はこの L1のスチールコード7sをタイヤから取り出して被覆ゴムを除外した後の長さ(m m))
これにより、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aの剛性が高められて、タイヤ赤道線CLを中心にした左右においてトレッド部3の剛性差が縮小するために、タイヤの均一性が保たれてコニシティの値が小さくなり、直進走行時におけるハンドル流れを抑制することができる。
しかも、ベルトカバー層7の配置位置をタイヤ幅方向にずらせたり、スチールコードの巻付け密度を左右において変更したりするようなトレッド部3における構造的変更を伴わないので、タイヤの高速耐久性を低下させることがない。
なお、上述するスチールコード7sの収縮率Sは、加硫後の空気入りタイヤ1から任意にベルトカバー層7を構成するスチールコード7sを取り出して測定した場合の収縮率が適用される。ここで、スチールコード7sの収縮率Sが1%未満では、ベルトカバー層7によるタガ効果が不足して、高速耐久性が低下することになる。一方、スチールコード7sの収縮率Sを余り大きくし過ぎると、加硫成形時においてスチールコード7sがベルト層6に食い込んでしまい、ベルトカバー層7とベルト層6との層間ゲージが確保できず、所望の高速耐久性を得ることが難しくなる。
本発明において、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおけるスチールコード7sの平均収縮率Sxが、溝面積比率が低い側のトレッド部3Bにおける平均収縮率Syよりも1.5〜2.5%、好ましくは1.8〜2.2%大きくなるようにするとよい。これにより、タイヤ赤道線CLを中心にした左右におけるトレッド部3の剛性差に起因するコニシティの値を確実に縮小させることができる。
ここで、平均収縮率SxとSyとの差が1.5%未満では、トレッド部3Aの剛性が不足してコニシティの抑制効果が低減することになり、2.5%超になるとトレッド部3Aの剛性が高くなり過ぎてタイヤの均一性が崩れる原因になる。
なお、スチールコード7sの平均収縮率Sx及びSyとは、トレッド部3のタイヤ幅方向にわたる任意の1箇所において、ベルトカバー層7の全幅にわたり配置された各スチールコード7sを取り出して、これらスチールコード7sの収縮率Sを測定して平均した場合の値が適用される。すなわち、ベルト層5、6の外周面に巻回されたスチールコード7sの巻回数に応じて、この巻回数と同数のサンプリングされた各スチールコード7sについてそれぞれ収縮率Sが測定され、これらの測定値を平均して算出する。
本発明において、さらに好ましくは、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおいて、スチールコード7sの収縮率Sを、ベルトカバー層7の総幅Wの1/4に相当する端部領域7Xにおいて、端部領域7Xを除いたトレッド部3の中央領域7Yにおけるよりも大き
くなるように調整するとよい。これにより、コニシティの値を効率よく抑制すると同時に、ロードノイズを一層効率よく低減することができる。
さらに好ましくは、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおいて、スチールコード7sの収縮率Sを、タイヤ赤道線CLからベルトカバー層7の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるように調整するとよい。これにより、ロードノイズを一層確実に低減することができる。
本発明において、ベルトカバー層7を構成するスチールコード7sの構造は、特に限定されるものではないが、図3に例示するように、素線径が0.08〜0.15mmのスチール素線8をあらかじめN本(但し、N=3〜4)撚り合わせてストランドStを形成しておき、このストランドStをM本(但し、M=3〜5)引き揃えて互いに撚り合わせてM×N構造(図では3×3構造)となるように形成するとよい。これにより、スチールコード7sの柔軟性が確保されて、加硫成形時のリフト工程における作業性を損なわせることなしに良好な高速耐久性を確保することができる。
ここで、素線径が0.08mm未満では高速耐久性が不足することになり、素線径が0.15mm超になるとスチールコード7sの伸びが不足して加硫成形時のリフト工程における作業性を損なわせる原因になる。
上述するストランドStにおけるスチール素線8の撚り方向とスチールコード7sにおけるストランドStの撚り方向とは同一となるように形成するとよい。これにより、スチールコード7sの柔軟性が確保されて、加硫成形時のリフト工程においてスチールコード7sがベルト層6に食い込むことを効率よく防止することができる。
さらに好ましくは、ストランドStにおけるスチール素線8の撚りピッチPsを1.0〜2.0mm、最も好ましくは1.2〜1.8mmに設定すると共に、スチールコード7sにおけるストランドStの撚りピッチPcを2.0〜5.0mm、最も好ましくは3.0〜4.0mmに設定するとよい。これにより、高速耐久性の低減を一層確実に防止することができる。
ここで、スチール素線8の撚りピッチPsが1.0mm未満であったり、ストランドStの撚りピッチPcが2.0mm未満であったりすると、ベルトカバー層7のタガ効果が不足して高速耐久性が不足することになり、逆にスチール素線8の撚りピッチPsが2.0mm超であったり、ストランドStの撚りピッチPcが5.0mm超であったりすると、スチールコード7sの伸びが不足して加硫成形時のリフト工程における作業性が低下することになる。
上述する本発明の空気入りタイヤ1は、ベルト層5、6の外周側にスチールコード7sをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けるに際して、スチールコード7sの巻き付け張力を調整することによって得ることができる。すなわち、本発明の空気入りタイヤの製造方法は、上述する本発明の空気入りタイヤ1を製造するに際して、スチールコード7sをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けてベルトカバー層7を形成するにあたり、スチールコード7sの巻き付け張力を、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおいて溝面積比率が低い側のトレッド部3Bにおけるよりも大きくすることを特徴にする。
このように、タイヤ赤道線CLを中心にした左右におけるトレッド部3A、3Bの剛性差を縮小させるために、スチールコードの構成(材料や構造など)や巻き付け間隔の変更を伴うことなしに、スチールコード7sの巻き付け張力を溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおいて溝面積比率が低い側のトレッド部3Bにおけるよりも大きくするようにしたので、スチールコードの構成や巻き付け間隔の変更に伴う設備の増設や人員の投入がなくなり、タイヤの生産性を向上させることができる。
上述する製造方法において、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおけるスチールコード7sの巻き付け張力を、ベルトカバー層7の総幅Wの1/4に相当する端部領域7X
において端部領域7Xを除いたトレッド部3の中央領域7Yにおけるよりも大きくすると
よい。これにより、コニシティの値を効率よく抑制すると同時に、ロードノイズを一層効率よく低減することができる。
さらに好ましくは、溝面積比率が高い側のトレッド部3Aにおけるスチールコード7sの巻き付け張力を、タイヤ赤道線CLからベルトカバー層7の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるようにするとよい。これにより、ロードノイズを一層確実に低減することができる。
上述するように本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド部のタイヤ赤道線を挟む左右において溝面積比率を異にした非対称パターンを形成したラジアルタイヤにおいて、ベルト層の外周面に配置するベルトカバー層をスチールコードで構成し、スチールコードの収縮率を1%以上にすると共に、この収縮率を溝面積比率が高い側のトレッド部において溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくすることにより、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を抑制するようにしたもので、簡単な構成でありながら優れた効果を奏することから、近年の排水性や操縦安定性を重視した高性能車両に対して好ましく適用することができる。
タイヤサイズを205/55R16、トレッドパターンを図1、タイヤ構造を図2として、トレッド部3A及び3Bにおけるベルトカバー層7のスチールコードの平均収縮率Sx及びSyを表1のように異ならせた本発明タイヤ(実施例1〜3)と、トレッド部3A及び3Bにおけるベルトカバー層のスチールコードの収縮率を同等にした従来タイヤ(従来例)と、をそれぞれ作製した。なお、各タイヤにおけるベルトカバー層7を構成するスチールコードをそれぞれ3×3構造(素線径:0.1mm、撚りピッチ:Ps=1.2mm、Pc=3.0mm)とした。
これら4種類のタイヤについて、以下に記載する試験方法により、コニシティの値を測定すると共に、高速耐久性の評価を行い、その結果を表1に併記した。
〔コニシティの測定〕
JASOの規定に準拠してコニシティの値を測定した。
〔高速耐久性の評価〕
JISに規定される高速耐久試験に準拠して高速耐久性の評価を行い、その結果を従来タイヤを100とする指数により表示した。この値が大きいほど高速耐久性が優れていることを示す。
表1より、本発明タイヤは、従来タイヤに比して、、高速耐久性を略同等に維持しながら、コニシティの値が小さくなっていることがわかる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド面
3 トレッド部
3A 溝面積比率が高い側のトレッド部
3B 溝面積比率が低い側のトレッド部
4、5 ベルト層
6 カーカス層
7 ベルトカバー層
7s スチールコード
CL タイヤ赤道線
S 収縮率
Sx、Sy 平均収縮率

Claims (10)

  1. トレッド面のタイヤ赤道線を中心にする左右において溝面積比率が異なる非対称パターンを形成すると共に、トレッド部におけるカーカス層の外周に層間でコード方向を交差させた複数のベルト層を配置し、これらベルト層の外周側に該ベルト層の全域を覆うようにタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたスチールコードからなるベルトカバー層を設けた空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記スチールコードの下記の式で定義される収縮率Sを1%以上にすると共に、該収縮率Sを溝面積比率が高い側のトレッド部において溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくなるようにした空気入りラジアルタイヤ。
    S(%)=100(L1−L2)/L1
    (但し、L1は加硫後のタイヤ中でのスチールコードの長さ(mm)、L2はこのL1 のスチールコードをタイヤから取り出して被覆ゴムを除外した後の長さ(mm))
  2. 前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの平均収縮率Sxを前記溝面積比率が低い側のトレッド部における前記スチールコードの平均収縮率Syよりも1.5〜2.5%大きくした請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの収縮率Sを、前記ベルトカバー層の総幅の1/4に相当する端部領域において該端部領域を除いた中央領域におけるよりも大きくした請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの収縮率Sを、タイヤ赤道線から前記ベルトカバー層の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記スチールコードが、素線径0.08〜0.15mmのスチール素線をあらかじめN本(但し、N=3〜4)撚り合わせて形成したストランドをM本(但し、M=3〜5)引き揃えて互いに撚り合わせて形成したM×N構造からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記ストランドにおけるスチール素線の撚り方向と前記スチールコードにおけるストランドの撚り方向とを同一にした請求項5に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記ストランドにおけるスチール素線の撚りピッチを1.0〜2.0mmにすると共に、前記スチールコードにおけるストランドの撚りピッチを2.0〜5.0mmにした請求項5又は6に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載する空気入りラジアルタイヤを製造するに際して、前記スチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けて前記ベルトカバー層を形成するにあたり、該スチールコードの巻き付け張力を、前記溝面積比率が高い側のトレッド部において前記溝面積比率が低い側のトレッド部におけるよりも大きくするようにした空気入りラジアルタイヤの製造方法。
  9. 前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの巻き付け張力を、前記ベルトカバー層の総幅の1/4に相当する端部領域において該端部領域を除いた中央領域におけるよりも大きくなるようにした請求項8に記載の空気入りラジアルタイヤの製造方法。
  10. 前記溝面積比率が高い側のトレッド部における前記スチールコードの巻き付け張力を、タイヤ赤道線から前記ベルトカバー層の端末に向けて段階的に又は徐々に大きくなるようにした請求項8又は9に記載の空気入りラジアルタイヤの製造方法。
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