JP2011066578A - ワイヤレス通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 消費電力の増加を抑制しつつ、複数のワイヤレスUSB方式に対応可能なワイヤレス伝送システムを提供する。
【解決手段】 ワイヤレス通信システムは、ホストとデバイスを備える。前記ホストは、第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも最大伝送レートの高い第2の通信方式を用いてデータ通信が可能な通信部を備え、前記デバイスで用いられる通信方式に関わらず、前記第1の通信方式を用いて、前記デバイスとの間で通信リンクを確立するための処理を開始する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばUSB2.0やUSB3.0等の大容量データを伝送するワイヤレス通信システムに関する。
例えばPCと、プリンタやデジタルカメラ等のデバイスとの、装置間のデータ伝送にUSB (Universal Serial Bus)インターフェース方式が用いられることが増加している。
特許文献1には、ワイヤレスUSB送受信システムが開示されている。このシステムは、接続するデバイスに対し、常に無条件で接続許可を与える手段と共に認証用の数値を確認擬制する手段を設けたホスト側のWUSB送受信装置と、認証用の数値を確認擬制する手段を設けたデバイス側のWUSB送受信装置により構成されている。
特開2009−32029号公報
伝送データ容量の増大にあわせ、USB方式も規格のバージョンアップが実施され、2000年には最大伝送レート480MbpsのUSB2.0が、2008年には最大伝送レート4.8GbpsのUSB3.0がそれぞれ規格化された。このようなバージョンアップに伴って複数方式が存在している場合、ユーザの使い勝手を向上するためには、既存方式だけではなく、新たに設けられた方式に対応可能な装置を提供することが求められる。
しかし、既存方式に新たな方式を追加し、複数方式に対応可能にするためには、新たな方式用の端子などが必要になり、部品点数の増加により、小型化の妨げになったり、製造コストや消費電力の増加の原因になったりする可能性がある。また、例えば、USB2.0に追加して、USB3.0に対応可能にする場合には、USB3.0は広帯域であるため、ワイヤレス伝送に要する消費電力が増加するという問題がある。
特許文献1には、このような複数のワイヤレスUSB方式に対応するための方法は開示されていない。
そこで、本発明は、消費電力の増加を抑制しつつ、複数のワイヤレスUSB方式に対応可能なワイヤレス伝送システムを提供することを目的とする。
本発明にかかるワイヤレス通信システムは、ホストとデバイスを備える。前記ホストは、第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも最大伝送レートの高い第2の通信方式を用いてデータ通信が可能な通信部を備え、前記デバイスで用いられる通信方式に関わらず、前記第1の通信方式を用いて、前記デバイスとの間で通信リンクを確立するための処理を開始する。
本発明によれば、消費電力の増加を抑制しつつ、複数のワイヤレスUSB方式に対応可能なワイヤレス伝送システムを提供することができる。
ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 UBW方式の周波数バンドの模式図である。 ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 UBW方式の変調方式と使用band groupとの関係を示す図である。 ワイヤレス通信システムにおける初期動作の一例を示す説明図である。 ホストとデバイスあるいはDWAとの間の動作シーケンス例を示す図である。 ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 ホストとデバイスあるいはDWAとの間の動作シーケンス例を示す図である ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。 PHY/MACの詳細構成の一例を示す図である。
図1は、ワイヤレス通信システムの構成例を示すブロック図である。デバイス13及びデバイス14は、例えばデジカメやプリンターなどの装置であり、それぞれUSB2.0及びUSB3.0に対応したものである。また、ホスト81は例えばPCなどの装置であり、USB2.0およびUSB3.0に対応している。本システムでは、デバイス13及び14に通信ハブ機能を持つDWA(Device wired adaptor)8を有線で接続することにより、ホスト81との間でUSB2.0およびUSB3.0に対応したワイヤレス通信を行うものである。
ホスト81は、DWA8に接続されたデバイス13、14との間で、アソシエーション(初期認証)を行い、装置毎に個別のコネクション鍵と呼ばれるマスター鍵の共有を行う。一度コネクション鍵の共有を行うと、次回からはアソシエーションは不要となり、ホスト81とデバイス13、14間ではセキュリティの確保された通信が可能となる。なお、ホスト側とデバイス側のアソシエーションは、有線ケーブル85を用いたケーブルアソシエーションに限らず、数値入力によるニューメリカルアソシエーションにて行うようにしても良い。
ホスト81は、例えば、アンテナ19でUWB(MB-OFDM)方式により最大480MbpsのUSB2.0対応のデータを送受信し、アンテナ42でIEEE802.15.3c等を用いたミリ波等の高速伝送方式(ミリ波方式)により最大4.8GbpsのUSB3.0対応のデータを送受信する。
ホスト81は、PHY/MAC97とPHY/MAC98を備える。PHYは変復調回路や高周波回路などにより構成され、MACは無線リソース制御回路等により構成される。PHY/MAC97は、USB2.0対応データをUWB方式に変調、あるいはUWB方式変調信号をUSB2.0対応データに復調する。PHY/MAC98は、USB3.0対応データをミリ波方式に変調、あるいはミリ波方式の変調信号をUSB3.0対応データに復調する。
図2に、UWB方式で用いられる周波数バンドの模式図を示す。UWB方式では3168MHzから10560MHzまでの周波数を14のbandに分割し、2bandあるいは3bandを1つのband groupとして、6つのband groupに分かれている。現行の規格では1つのband groupを用いて最大960Mbpsのデータ伝送が可能であり、PHY/MAC97は1つのband groupに対応している。
図1において、デバイス13、14はDWA8に接続され、アンテナ20、53によりUSB2.0およびUSB3.0に対応するデータを送受信する。アンテナ20でUWB方式により最大480MbpsのUSB2.0対応のデータを送受信し、アンテナ53でミリ波方式により最大4.8GbpsのUSB3.0対応のデータを送受信する。
DWA8は、PHY/MAC99とPHY/MAC100を備える。PHY/MAC99は、USB2.0対応データをUWB方式に変調、あるいはUWB方式変調信号をUSB2.0対応データに復調する。PHY/MAC100は、USB3.0対応データをミリ波方式に変調、あるいはミリ波方式の変調信号をUSB3.0対応データに復調する。
本例では、ホスト81およびDWA8はそれぞれ、USB2.0およびUSB3.0に対応したワイヤレス伝送のための送受信部を備えており、USB2.0およびUSB3.0のデータのワイヤレス伝送を実現できる。
図1に示すように、USBデバイス13、14がワイヤレス伝送機能を備えていない場合であっても、DWA8を設けることにより、USB方式でのワイヤレス伝送を行うことができる。また、バージョンアップにより新たに設けられたUSB3.0に対応したPHY/MACを備えることにより、USB2.0およびUSB3.0の複数のUSB方式でのワイヤレス伝送に対応することができる。
なお、デバイスがワイヤレス機能を備えている場合には、DWA8を省略することができる。図3に示す例では、DWAを用いず、デバイス84にワイヤレス機能を持たせている。デバイス84は、例えばデジタルカメラやプリンターに直接ワイヤレスUSBの通信機能を持たせたものであり、USB2.0およびUSB3.0に対応している。
図3の例によれば、DWAを用いずに、デバイスに直接ワイヤレス機能を持たせているため、それぞれのデバイス毎に任意の場所で使用することができる。なお、図3において、図1の同一の構成には同一符号を付け、説明を省略する。
図1、2の例では、ホスト側とデバイス側に、アンテナ及びPHY/MACをそれぞれ2つ設け、USB3.0伝送にミリ波を用いた構成となっているが、これに限定するものではない。例えばUSB3.0の伝送にUWB方式を用い、マルチアンテナを設け、2つ以上のband groupに対応するようにしても良い。この場合、band group数に応じて最適な変復調方式は異なってくるため、PHY/MACは複数の変復調方式に対応する必要がある。但し、変復調方式ごとにPHY/MACを設けていたのでは、部品点数が多くなり、小型化の妨げになったり、製造コストや消費電力の増加の原因になったりする可能性がある。
そこで、更なる小型化が求められる場合には、図4に示すように、変復調制御部を設け、1つのPHY/MACにより複数の変調方式に対応可能にすることが好ましい。図4において、図1の同一の構成には同一符号を付け、説明を省略する。
マルチアンテナ106は、複数のアンテナ19〜42を有し、いずれか1つのアンテナまたは複数のアンテナを用いることにより、複数band group(例えば図2に示す最大5 band group)のデータを送受信することができる。マルチアンテナ107は、複数のアンテナ20〜53を有し、マルチアンテナ106と同様、複数band groupのデータを送受信することができる。
ホスト81およびDWA8は、それぞれPHY/MAC101及び102と、変復調制御部108および109を備える。PHY/MAC101および102はそれぞれ1つの変調方式のみに対応しているが、変復調制御108、109の制御により変復調方式を変え、複数のband groupに対応することができる。
ここで、図5に変復調方式と伝送レートの関係と、4.8Gbpsデータを伝送する場合の所要band group数を示す。なお、図5に示した変調方式の中で、現行のUWB方式で規格化されているものはQPSK相当のDCMと 16QAM相当のDCMであり、他の変調方式は今後規格化の可能性のあるものである。
図5に示す例では、USB2.0対応データをUWB方式に変復調して送受信する場合は、QPSK相当あるいは16QAM相当のDCMを用いて1 band groupにより送受信する。USB3.0対応データをUWB方式に変復調して送受信する場合は、16QAM相当DCMあるいは16QAMを用いて5つの band groupにより送受信するか、256QAMあるいは512QAMを用いて3つのband groupにより送受信するか、1024QAMを用いて2つのband groupにより送受信する。これにより、4.8Gbpsによる送受信を実現できる。この場合、ホスト81およびDWA8は、送受信に用いるband group数に応じてマルチアンテナ106、107内のアンテナ数を選択するように制御する。
なお、変調方式には、位相変調、振幅変調、符号化変調など他の方式を用いても良い。また、図5は一例であり、ホストが、デバイスから受信したUSBバージョンを示す情報や、送受信するデータレートや変調方式に応じて、通信リンクを確立する際に設定するようにしても良い。
以上説明したように、図4の例によれば、マルチアンテナおよび変復調制御部を設けることにより、1つのPHY/MACしか備えていない場合であっても、複数のband groupに対応した送受信を行うことができる。
なお、図4の例では、図1と同様にデバイスにDWA8を接続し、DWA8に1つのPHY/MACと変復調制御部を設けているが、これに限定するものではない。図3のようにワイヤレス機能を備えたデバイスに、1つのPHY/MACと変復調制御部を設けることにより、複数のband groupに対応した送受信を行うようにしても良い。
また、デバイスはUSB2.0とUSB3.0両方に対応したものに限らず、例えばUSB3.0のみに対応したデバイスに適用するようにしても良い。USB3.0は帯域が広いため、band groupごとに対応したアンテナを設けることにより、広帯域で良好に送受信することができる。
図6に、図1〜図4に示した例での、ホストとデバイス間の通信開始初期の接続動作の一例を示す。ホストは、UWB方式(1つのband group使用)とミリ波方式の変調方式に対応しており、フレーム間隔に相当する一定時間間隔でビーコン信号86、87とビーコン信号88、89を出力している。ビーコン信号にはホスト側の情報が含まれている。
デバイス側でこれらビーコン信号を受信した場合、受信したことを通知するACK信号90、92とデバイス側情報91、93とを、デバイスからホストに送信する。デバイス側の情報とは、例えば、デバイス側の送受信形態がDWAを介して通信するものか、あるいはワイヤレス機能を備えて直接通信するものかを示す情報や、DWAやデバイスがUSB2.0対応かUSB3.0対応かを示す情報や、どのような変調方式を用いるかを示す情報などである。
なお、ビーコン信号とACK信号とデバイス側情報の送受信が時間的に重ならないように、ホスト81が制御する。また、例えばビーコン信号88とACK信号92とデバイス側情報93は、ビーコン信号86とACK信号90とデバイス側情報91が送信された後に送信される。
図7に、ホスト81と、デバイス84あるいはDWA8との間の動作シーケンス例を示す。以下、デバイス84を例に説明するが、DWA8の場合も同様である。
ホスト81とデバイス84は、初めにアソシエーションを実施する(ステップ31)。このアソシエーションにより、ホスト81とデバイス84は、ホストID,デバイスID、コネクション鍵などを共有する。なお、このアソシエーションは初回に接続した場合だけ実行し、2回目からはステップ32から処理を開始する。
ステップ32において、ホスト81はUSB2.0対応したUWB方式を用いてビーコン信号の送信を行う。デバイス84がビーコン信号を受信すると(ステップ33)、デバイス84からホスト81に対してACK信号、デバイス側情報を送付する(ステップ34)。
ホスト81はACK信号を受信すると(ステップ35)、通信リンクが確立後に、ホスト81とデバイス84間のコネクション鍵の認証を、いわゆる4 way handshakeなどの手順により実施する(ステップ36)。
なお、デバイス84がUSB2.0とUSB3.0対応の場合は、USB2.0伝送に対応したUWB方式で通信リンクを確立する。USB2.0伝送に対応した方式の方が、USB3.0伝送に対応した方式よりも、一般的に消費電力が少ない。そのため、図7の例に示すように、USB2.0だけでなくUSB3.0に対応している場合であっても、まずはUSB2.0対応の通信方式でビーコン信号を送信し、USB2.0で通信リンクを確立することにより、消費電力を低減することができる。ここで、3.0対応の通信方式とは、例えばミリ波方式や、複数のband groupを用いたUWB方式や多値変調を用いたUWB方式などの高速データ伝送方式による通信である。
通信リンクの確立およびコネクション鍵の確認が終了すると、ホスト81は、デバイス84から受信したデバイス側情報を用いて、デバイス84がUSB3.0対応であるか否かを判定する(ステップ37)。デバイス84がUSB3.0に対応していない場合は(ステップ37 No)、ステップ34で確立した通信リンクを用いてデータ通信を開始する(ステップ38)。
一方、デバイス84がUSB3.0対応の場合は(ステップ37 Yes)、USB3.0対応の通信リンクを確立する(ステップ39)。通信リンクを確立すると、USB3.0による通信を開始する(ステップ40)。
本例に示すように、伝送レートの低いUSB2.0方式で通信リンクを確立し、認証を行うことにより、USB3.0で通信を行う場合であっても、消費電力の増加を低減することができる。また、USB2.0方式で初期の通信リンク確立することで、USB2.0にしか対応していない機器とも、確実に通信確立を図ることが既存の機種との互換性を担保できる。
図7の例では、デバイス84等がUSB2.0と3.0に対応している場合を例にしているが、これに限定するものではない。USB2.0と3.0に限らず、複数の方式に対応している場合に、その中で最も伝送レートの低い方式で通信リンクを確立した後に、所望の方式で通信を行うことにより、消費電力を低減することができる。または、複数の通信方式の中で、もっともバージョンの古い通信方式で通信リンクを確立することにより、相手側の装置が新しいバージョンに対応していない場合であっても、確実に通信確立を図ることができる。
なお、図6、図7の例では、ホスト側がビーコン信号を送信し、デバイス側がこれを受信してACK信号を返しているが、これに限るものではなく、デバイス側がビーコン信号を送信して、ホスト側がACK信号を返すことで通信リンクを確立するようにしてもよい。ホスト側からビーコン信号を送信する場合、デバイス側の消費電力を低減することができるが、ホストは新しいデバイスがあるか否かを確認するために、常にビーコン信号を送信する必要がある。そのため、デバイス側よりもホスト側の低消費電力化が求められる場合には、デバイス側からビーコン信号を送信するようにすることが望ましい。例えば、ホスト、デバイスのいずれにAC電源が接続されているかにより、ビーコン信号を送信する側を切換えるようにしても良い。
なお、ステップ32においてビーコン信号を送信してから、所定期間経過してもステップ35においてACK信号を受信しない場合、ホスト81は、USB3.0対応の通信方式でビーコン信号を送信し、ACK信号およびデバイス側情報を受信すると、ステップ39において通信リンクを確立した後にホスト・デバイス間で認証を行い、USB3.0による通信を開始する(ステップ40)。
また、図8の例に示すように、図1のホスト81に電力伝送制御部45と電力送信アンテナあるいは送信コイル46を備え、DWA8に電力受信アンテナあるいは受信コイル47を備え、ホスト81からワイヤレスで電力を伝送するようにしても良い。本例によれば、DWA8およびデバイス13、14にワイヤレスで電力を供給するため、DWA8やデバイス13、14をAC電源に接続せずに使用することができる。これにより、設置場所の自由度を広げることができる。
図8の例において、電力伝送制御部45は、DWA8から受信した情報により、DWA8に接続されているデバイスの数や、そのデバイスのUSBバージョンを検出し、これら条件に応じて伝送電力を変えるように制御する。接続されているデバイスのUSBバージョンや接続されているデバイスの数に応じて、必要な電力には差があるため、伝送電力を変えることにより消費電力を低減することができる。例えば、デバイスがUSB2.0対応の場合は供給電力を少なくし、USB3.0対応の場合は供給電力を多くする。また、デバイスの数の増減に応じて、供給電力を増減する。
なお、図8には図示していないが、電力受信アンテナあるいは受信コイル47に、バッテリが接続されているものとする。また、図8は一例であり、図1の例に限らず、例えば図3や図4等に記載の他の通信システムに、電力送信アンテナあるいは送信コイルと、電力受信アンテナあるいは受信コイルを備え、ワイヤレスで電力を伝送するようにしても良い。図3に適用する場合には、電力受信アンテナあるいは受信コイルをデバイス84に設ける。
ワイヤレスで電力を伝送する場合には、図9に示すように、図7の動作シーケンスに電力伝送に関するステップ41、42、43を追加する。なお、図7と同様、デバイス84を例に説明を行うが、DWA8を用いる場合も同様である。
ホスト81は、ステップ31でアソシエーションを実行した後、デバイス84(あるいはDWA8)にワイヤレス電力伝送を開始する(ステップ41)。このとき、リンクの確立とデバイス認証のために最低限必要な電力を伝送する。
その後、ステップ34においてデバイス84から送信されたデバイス側情報を用いて、ホスト81はデバイス84がUSB3.0対応であるか否かを判定する(ステップ37)。デバイス84がUSB3.0に対応していない場合は、USB2.0通信に対応した電力の伝送を開始する(ステップ42)。一方、デバイス84がUSB3.0に対応している場合は、USB3.0通信に対応した電力の伝送を開始する(ステップ43)。
本例によれば、最初に通信リンク確立とデバイス認証に最低限必要な電力を伝送し、その後、接続されたデバイスのUSBバージョンに応じて伝送電力を制御することにより、消費電力を低減することができる。
以上、図1、3、4、8等を用いて、PC81が、DWA8あるいはデバイス84とワイヤレス通信を行う場合について説明をしたが、これに限定するものではない。例えば、PCにHWA(Host wired adaptor)を接続し、DWA8等との間でワイヤレス通信を行うようにしても良い。なお、図10は、図1におけるPC81の代わりに、HWA6にPC1を接続してホストを構成した例である。図1等と共通する構成には同じ符号を付け、説明を省略する。
PC1からデバイス13、14へ送信すべきデータは、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス23を介してHWA6に送られる。HWA6では、データはPCIインターフェース3を介して、データ処理部26に送られる。データ処理部26は、ワイヤレスUSBドライバ(ソフトウェア、図示せず)とワイヤレスUSBロジック回路(ハードウエア、図示せず)等から構成され、USB2.0およびUSB3.0のデータ処理を行う。具体的には、データ処理部26は、UWB方式や高速データ伝送(ミリ波)方式のプロトコルに準拠し、例えば、UWBチャンネルリソースやミリ波チャンネルリソースに合わせてデータの送受信をスケジューリングしたり、パワーマネッジメントを実行したりする。
送信データがUSB2.0に対応したデータの場合は、PHY/MAC97でUWB信号に変調され、アンテナ19からDWA8のアンテナ20に送信される。一方、送信データがUSB3.0に対応したデータの場合は、PHY/MAC98でミリ波信号に変調され、アンテナ42からDWA8のアンテナ44に送信される。
アンテナ20により受信されたUWB信号は、PHY/MAC99で信号復調され、復調データはデータ処理部29に送られる。データ処理部29は、ワイヤレスUSBドライバ(ソフトウェア、図示せず)とワイヤレスUSBロジック回路(ハードウエア、図示せず)等から構成され、USB2.0およびUSB3.0のデータ処理を行う。データ処理部29から出力されたデータは、PHY/MACインターフェース11によりUSB2.0データに変換され、デバイス13に送信される。
アンテナ53により受信されたUWB信号は、PHY/MAC99で信号復調され、復調データはデータ処理部29に送られる。データ処理部29は、ワイヤレスUSBドライバ(ソフトウェア、図示せず)とワイヤレスUSBロジック回路(ハードウエア、図示せず)等から構成され、USB2.0およびUSB3.0のデータ処理を行う。データ処理部29から出力されたデータは、 PHY/MACインターフェース11によりUSB2.0データに変換され、デバイス13に送信される
アンテナ53で受信されたミリ波信号も同様に、PHY/MAC100による復調およびデータ処理部29によるデータ処理がされた後、PHY/MACインターフェース11によりUSB3.0データに変換され、デバイス14に送信される。
一方、デバイス13、デバイス14からPC1にデータを送信する場合は、逆の流れで処理される。
なお、本例では、PC1とHWA6の間はPCIバスで接続されているが、これに限定するものではない。例えば、HWA6は、PCI Express(登録商標)カードのようなPC内蔵カード形式により構成されても良い。また、PCIバスの代わりに、USBを用いて接続しても良い。
また、図1に限らず、図3のシステムにおいても、PC81の代わりにPC1およびHWA6を用いても良い。なお、図1および図3の例では、DWA8内の構成として、PHY/MAC99、100のみを記載しているが、図10のDWA8と同様に、データ処理部29およびPHY/MACインターフェースを備えているものとする。また、PC81についても、PHY/MAC97、99の他に、データ処理部26を備えているものとする。
また、図4のシステムにおいても、図11に示すように、PC81の代わりにPC1およびHWA6を用いても良い。
図12に、図4及び図11におけるPHY/MAC101、102の詳細構成の一例を示す。PHY/MAC101、102は、RF回路ブロック(高周波信号処理回路)55〜59、60〜64、BBブロック(ベースバンド変復調)65、66、MAC(無線リソース制御回路、BB部に送付されるデータのフレーム構成制御回路)から構成される。周波数の異なる複数のband groupを送受信するため、少なくともRFブロックは複数設ける必要がある。BBブロックは複数のRFブロックからの信号を変復調処理するが、変調制御部108、109により変復調可能な方式を切り替えることで、変復調方式ごとにBBブロックを用意する必要がなく、小型化が可能である。
また、図8に示すように、ワイヤレスで電力伝送する場合においても、PC81の代わりに、PC1およびHWA6を用いても良い。この場合、HWA6内に、電力伝送制御部45と、電力送信アンテナあるいは送信コイル46とが備えられ、電力伝送制御部45がPCIインタフェース3に接続される。
以上、図1〜12を用いて、USB2.0及びUSB3.0に対応したワイヤレス通信システムについて説明したが、USB2.0及びUSB3.0は一例であり、他のUSB方式を用いる場合であっても、本発明を適用することができる。また、USBに限らず、他の大容量ワイヤレス伝送方式を用いる場合に本発明を適用しても良い。
1、81 PC
6 HWA
8 DWA
13,14、84 デバイス

Claims (4)

  1. ホストとデバイスとの間でデータ通信を行うワイヤレス通信システムであって、
    前記ホストは、第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも最大伝送レートの高い第2の通信方式を用いてデータ通信が可能な通信部を備え、前記デバイスで用いられる通信方式に関わらず、前記第1の通信方式を用いて、前記デバイスとの間で通信リンクを確立するための処理を開始することを特徴とするワイヤレス通信システム。
  2. ホストとデバイスとの間でデータ通信を行うワイヤレス通信システムであって、
    前記ホストは、第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも最大伝送レートの高い第2の通信方式を用いてデータ通信が可能な通信部を備え、
    前記ホストは、前記第1の通信方式を用いて、前記デバイスとの間で通信リンクを確立するための処理を開始することを特徴とするワイヤレス通信システム。
  3. 前記通信リンクを確立するための処理は、前記ホストから前記デバイスに前記第1の通信方式によりビーコン信号を送信することを含んでいることを特徴とする請求項2に記載のワイヤレス通信システム。
  4. 前記デバイスは前記ビーコン信号を受信すると、前記デバイスで使用される通信方式を示す情報を含むデバイス情報を、前記ホストに送信し、
    前記ホストは、受信したデバイス情報に基づいて、前記第1の通信方式に代えて、前記第2の通信方式により前記デバイスとの間でデータ通信を行うことを特徴とする請求項3に記載のワイヤレス通信システム。
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