JP2011064957A - 表示装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光期間における画素回路の輝度レベルの低下を改善する。
【解決手段】発光期間TP6における第2ノード760の電位上昇(Vel)に伴い、保持容量730により第1ノード750の電位が上昇する。この第1ノード750の電位上昇(Vel')は駆動トランジスタの寄生容量などにより抑制されることから、信号電圧(Vgs2)は期間TP5における信号電圧(Vgs1)よりも低下する。発光期間TP7において補正容量770の一端に補正電位(Vc)が供給されるため、第2ノード760の電位は補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下する。このときも、第1ノード750の電位低下量(ΔVc')は駆動トランジスタの寄生容量などにより抑制される。このため、信号電圧(Vg3)は期間TP6における信号電圧(Vgs2)よりも大きくなり、画素回路700の輝度レベルが期間TP6に比べて大きくなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子機器に関し、特に発光素子を画素に用いた表示装置、および、その表示装置を備える電子機器に関する。
近年、発光素子として、有機EL(Electroluminescence)素子を用いた平面自発光型の表示装置の開発が盛んに行われている。例えば、有機EL素子を用いた表示装置としては、画素回路を構成する駆動トランジスタから発光素子に電流を供給することによって、発光素子を発光させる表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような表示装置では、映像信号に応じた信号電圧を保持容量に保持させることによって、その保持容量の一端に接続された駆動トランジスタのゲート端子に信号電圧が印加されるため、映像信号に応じた電流が発光素子に供給される。
特開2007−310311号公報(図1)
上述の従来技術では、映像信号に応じた信号電圧を駆動トランジスタのゲート端子に印加することによって、その信号電圧に応じた電流を発光素子に供給することができるため、その電流の大きさに応じて発光素子を発光させることができる。この場合において、発光素子に電流が供給されることによって、発光素子の寄生容量が充電されるため、発光素子の入力端子に接続された保持容量の他端の電位が上昇する。このとき、保持容量の一端は浮遊状態にあるため、保持容量の一端の電位も、その他端の電位上昇に連動して上昇することから、保持容量における信号電圧の大きさは維持される。
しかしながら、実際には、駆動トランジスタの寄生容量などにより、保持容量の他端の電位の上昇量に比べて、保持容量の一端における電位の上昇量は小さくなる。このため、保持容量に保持された信号電圧が小さくなり、駆動トランジスタから発光素子に供給される電流も小さくなるため、画素回路における発光素子の輝度レベルが低下してしまうという問題が生じる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、発光期間における画素回路の輝度レベルの低下を改善することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、複数の画素回路と、上記画素回路の輝度を補正するための補正電位として上記画素回路の発光期間前の電位に比べて低い電位を上記画素回路に供給する補正電位供給回路とを具備し、上記複数の画素回路の各々は、映像信号に応じた信号電圧を保持するための保持容量と、上記映像信号を上記保持容量の一端に書き込む書込みトランジスタと、上記保持容量に保持された信号電圧に応じた信号電流を出力する駆動トランジスタと、上記駆動トランジスタから出力された上記信号電流に応じて発光する発光素子と、上記発光期間において上記補正電位供給回路から当該補正容量の一端に供給された上記補正電位に応じて、当該補正容量の他端に接続された上記保持容量の他端の電位を低下させる補正容量とを含む表示装置および電子機器である。これにより、発光期間において補正電位供給回路から補正容量の一端に補正電位を供給することによって、その補正容量を介して保持容量の他端の電位を低下させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記発光期間前の電位に対する上記補正電位の低下量が上記映像信号の最大電圧に対する略30%乃至50%の電圧の大きさとなるように生成された所定の上記補正電位を上記補正容量の一端に供給するようにしてもよい。これにより、補正電位の低下量が、映像信号における最大電圧の略30%から略50%の電圧の大きさの範囲内に補正電位を生成して、補正電位供給回路により、その生成された補正電位を補正容量の一端に供給させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記発光素子を、有機エレクトロルミネッセンス素子により構成するようにしてもよい。これにより、駆動トランジスタから出力される信号電流に応じて有機エレクトルルミネッセンス素子を発光させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記補正容量を、上記駆動トランジスタの移動度に対する補正を行うための移動度補正期間における上記保持容量の他端の電位上昇量を抑制する容量として用いるようにしてもよい。これにより、移動度補正期間における保持容量の他端の電位上昇量を、画素回路ごとの補正容量の容量値の大きさに応じて抑制させるという作用をもたらす。
本発明によれば、発光期間における画素回路の輝度レベルの低下を改善することができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の第1の実施の形態における表示装置100の一構成例を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態における画素回路700の一構成例を模式的に示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態における画素回路700の一動作例に関するタイミングチャートである。 TP7、TP1およびTP2の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。 TP3乃至TP5の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。 TP6およびTP7の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。 本発明の第2の実施の形態におけるテレビジョンセットの例である。 本発明の第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラの例である。 本発明の第2の実施の形態におけるノート型パーソナルコンピュータの例である。 本発明の第2の実施の形態における携帯端末装置の例である。 本発明の第2の実施の形態におけるビデオカメラの例である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(輝度補正動作:発光期間において補正電位を補正容量の一端に印加する例)
2.第2の実施の形態(輝度補正動作:表示装置を備える電子機器の例)
<1.第1の実施の形態>
[表示装置の構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における表示装置100の一構成例を示す概念図である。表示装置100は、ライトスキャナ(WSCN:Write SCaNner)200と、電源スキャナ(DSCN:Drive SCaNner)300と、水平セレクタ(HSEL:Horizontal SELector)400とを備える。また、この表示装置100は、補正スキャナ(CSCN:Correct SCaNner)500および画素アレイ部600を備える。画素アレイ部600は、n×m個(mおよびnは2以上の整数)の二次元マトリックス状に配列された画素回路700を備える。ここでは、便宜上、第1行目、第2行目および第m行目における第1列目、第2列目および第n列目に配置された9個の画素回路700が示されている。
また、表示装置100には、画素回路700とライトスキャナ(WSCN)200との間を接続する走査線(WSL:Write Scan Line)210が設けられている。さらに、表示装置100には、画素回路700と電源スキャナ(DSCN)300との間を接続する電源線(DSL:Drive Scan Line)310が設けられている。ここでは、便宜上、第1行目、第2行目および第m行目の走査線(WSL1、2およびm)210および電源線(DSL1、2およびm)310が示されている。
また、表示装置100には、画素回路700と水平セレクタ(HSEL)400との間を接続するデータ線(DTL:DaTa Line)410が設けられている。ここでは、便宜上、第1列目、第2列目および第n列目のデータ線(DTL1、2およびn)410が示されている。さらに、表示装置100には、画素回路700と補正スキャナ(CSCN)500との間を接続する補正線(CSL:Correct Scan Line)510が設けられている。ここでは、便宜上、第1行目、第2行目および第m行目の補正線(CSL1、2およびm)510が示されている。
ライトスキャナ(WSCN)200は、複数の画素回路700を行単位により順次走査する線順次走査を行うものである。このライトスキャナ(WSCN)200は、データ線(DTL)410からのデータ信号を画素回路700に供給するタイミングを行単位により制御する。すなわち、このライトスキャナ(WSCN)200は、データ線(DTL)410からのデータ信号を画素回路700に供給するための制御信号として、走査信号を生成する。また、ライトスキャナ(WSCN)200は、その生成した走査信号を走査線(WSL)210に供給する。
電源スキャナ(DSCN)300は、ライトスキャナ(WSCN)200による線順次走査に同期して、画素回路700を駆動させるための電源信号を行単位により生成するものである。この電源スキャナ(DSCN)300は、その生成した電源信号を電源線(DSL)310に供給する。
水平セレクタ(HSEL)400は、ライトスキャナ(WSCN)200による線順次走査に同期して、画素回路700の輝度レベルを設定するためのデータ信号を各列の画素回路700に供給するものである。この水平セレクタ(HSEL)400は、画素回路700を構成する駆動トランジスタの閾値電圧に対する補正を行うための基準電位と、表示対象となる映像における画素回路700の輝度を制御するための映像信号の電位とのうちいずれか一方を選択する。また、水平セレクタ(HSEL)400は、その選択された電位を、データ信号としてデータ線(DTL)410に供給する。
補正スキャナ(CSCN)500は、ライトスキャナ(WSCN)200による線順次走査に同期して、画素回路700の輝度レベルを補正するための補正電位を行単位により生成するものである。この補正スキャナ(CSCN)500は、画素回路700の発光期間において、例えば、予め定められた補正電位を生成する。または、この補正スキャナ(CSCN)500は、発光期間において、映像信号の電位の大きさに応じて補正電位を生成する。また、補正スキャナ(CSCN)500は、その生成された補正電位を含む補正信号を補正線(CSL)510に供給する。なお、補正スキャナ(CSCN)500は、特許請求の範囲に記載の補正電位供給回路の一例である。
画素回路700は、走査線(WSL)210からの走査信号に基づいて、データ線(DTL)410から供給されたデータ信号に応じて発光するものである。なお、この画素回路700は、特許請求の範囲に記載の画素回路の一例である。ここで、画素回路700の構成例について以下に図面を参照して説明する。
[画素回路700の構成例]
図2は、本発明の第1の実施の形態における画素回路700の一構成例を模式的に示す回路図である。画素回路700は、書込みトランジスタ710と、駆動トランジスタ720と、保持容量730と、発光素子740と、補正容量770とを備える。ここでは、書込みトランジスタ710および駆動トランジスタ720がそれぞれnチャンネル型トランジスタである場合を想定する。また、ここでは、実際の回路に存在する寄生容量のうち、書込みトランジスタ710の寄生容量711と、駆動トランジスタ720の寄生容量721とが示されている。
この画素回路700の構成において、書込みトランジスタ710のゲート端子およびドレイン端子には、それぞれ走査線(WSL)210およびデータ線(DTL)410が接続されている。また、書込みトランジスタ710のソース端子には、駆動トランジスタ720のゲート端子(g)、および、保持容量730の一端(一方の電極)が接続されている。ここでは、この接続部位を第1ノード(ND1)750という。
また、この画素回路700の構成において、補正容量770の一端(一方の電極)には、補正線(CSL)510が接続されている。さらに、補正容量770の他端(他方の電極)には、保持容量730の他端(他方の電極)と、発光素子740のアノード端子(電極)と、駆動トランジスタ720のソース端子(s)とが接続されている。ここでは、この接続部位を第2ノード(ND2)760という。また、駆動トランジスタ720のドレイン端子(d)には、電源線(DSL)310が接続されている。また、発光素子740のカソード端子(電極)には、一定のカソード電位(Vcat)を供給するためのカソード線780が接続されている。
書込みトランジスタ710は、走査線(WSL)210から供給された走査信号に従って、データ線(DTL)410からのデータ信号に含まれる映像信号の電位を保持容量730に書き込むものである。この書込みトランジスタ710は、画素回路700ごとの駆動トランジスタ720の閾値電圧のばらつきを取り除くために、データ信号に含まれる基準電位を保持容量730の一端に供給する。ここにいう基準電位とは、駆動トランジスタ720の閾値電圧に相当する電圧を保持容量730に保持させるための基準となる固定電位のことである。なお、書込みトランジスタ710は、特許請求の範囲に記載の書込みトランジスタの一例である。
寄生容量711および721は、書込みトランジスタ710および駆動トランジスタ720に寄生する容量である。この寄生容量711および721は、第1ノード(ND1)750が浮遊状態にある場合において、保持容量730により、第2ノード(ND2)760の電位変動に応じて第1ノード(ND1)750の電位が変動するときの変動量を抑制する寄生容量である。この寄生容量711は、書込みトランジスタ710のゲート端子およびソース端子の間に形成される。また、寄生容量721は、駆動トランジスタ720のゲート端子(g)およびドレイン端子(d)の間に形成される。
駆動トランジスタ720は、発光素子740を発光させるために、映像信号の電位に基づいて保持容量730に保持された信号電圧に応じて、ドレイン電流である信号電流を発光素子740に出力するものである。この駆動トランジスタ720は、電源線(DSL)310から電源信号として駆動トランジスタ720を駆動させるための電源電位が加えられた状態において、保持容量730に保持された信号電圧に応じた信号電流を発光素子740に出力する。なお、駆動トランジスタ720は、特許請求の範囲に記載の駆動トランジスタの一例である。
保持容量730は、書込みトランジスタ710を介して供給されたデータ信号に応じた電圧を保持するための容量である。この保持容量730は、例えば、書込みトランジスタ710によって書き込まれた映像信号の電位に応じた信号電圧を保持する役割を果たす。なお、保持容量730は、特許請求の範囲に記載の保持容量の一例である。
発光素子740は、駆動トランジスタ720から出力された信号電流の大きさに応じて発光するものである。この発光素子740は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)により実現することができる。なお、発光素子740は、特許請求の範囲に記載の発光素子の一例である。
補正容量770は、補正線(CSL)510を介して補正スキャナ(CSCN)500から供給された補正電位に応じて、発光期間において第2ノード(ND2)760の電位を低下させるものである。すなわち、この補正容量770は、当該補正容量770の一端に供給される補正電位に応じて、当該補正容量770の他端に接続された保持容量730の他端の電位を低下させる役割を果たす。なお、補正容量770は、特許請求の範囲に記載の補正容量の一例である。
なお、この例では、書込みトランジスタ710および駆動トランジスタ720がそれぞれnチャンネル型トランジスタである場合について説明したが、この組み合わせに限られるものではない。また、これらのトランジスタは、エンハンスメント型のものでもよく、デプレッション型やデュアルゲート型のものでもよい。
また、ここでは、2つのトランジスタ710および720および1つの保持容量730の構成により発光素子740に信号電流を供給する画素回路700の構成例について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、駆動トランジスタ720、保持容量730および発光素子740を含むものであれば、本発明の実施の形態を適用することができる。次に、上述の画素回路700の動作例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。
[画素回路700の動作例]
図3は、本発明の第1の実施の形態における画素回路700の一動作例に関するタイミングチャートである。ここでは、横軸を共通の時間軸として、走査線(WSL)210、電源線(DSL)310、データ線(DTL)410、補正線(CSL)510、第1ノード(ND1)750および第2ノード(ND2)760における電位変化が示されている。また、第1ノード(ND1)750および第2ノード(ND2)760については、第1の実施の形態における電位変化が実線により示され、従来技術における電位変化が破線により示されている。なお、各期間を示す横軸の長さは模式的なものであり、各期間の時間長の割合を示すものではない。
このタイミングチャートは、画素回路700の動作の遷移を、TP1乃至TP7の期間に便宜的に区切っている。まず、発光期間TP7では、発光素子740は発光状態にある。この発光期間TP7の終了直前において、走査線(WSL)210の走査信号の電位がL(Low)レベルに設定され、電源線(DSL)310の電源信号の電位が電源電位(Vcc)に設定されている。また、補正線(CSL)510の補正信号の電位が補正電位(Vc)に設定されている。
この後、線順次走査の新しいフィールドに入り、閾値補正準備期間TP1では、電源線(DSL)310の電位が、第2ノード(ND2)760を初期化するための初期化電位(Vss)に設定される。これにより、第1ノード(ND1)750および第2ノード(ND2)760の電位はそれぞれ低下する。このとき、補正線(CSL)510に供給される補正信号が、補正電位(Vc)よりも高い参照電位(Vr)に切り替えられる。
続いて、閾値補正準備期間TP2では、走査線(WSL)210の電位がH(High)レベルに設定されることによって、第1ノード(ND1)750の電位が基準電位(Vofs)に初期化される。これにより、第2ノード(ND2)760の電位は初期化電位(Vss)に初期化される。このように、第1ノード(ND1)750および第2ノード(ND2)760がそれぞれ初期化されることによって、閾値補正動作の準備が完了する。
次に、閾値補正期間TP3では、画素回路700ごとの駆動トランジスタ720における閾値電圧に対する補正を行うための閾値補正動作が行われる。このとき、電源線(DSL)310の電源信号が電源電位(Vcc)に設定されることによって、第1ノード(ND1)750と第2ノード(ND2)760との間に、駆動トランジスタ720の閾値電圧に相当する電圧(Vth)が保持される。すなわち、保持容量730には、閾値電圧に相当する電圧(Vth)が保持される。
この後、期間TP4では、走査線(WSL)210に供給される走査信号の電位がLレベルに遷移した後に、データ線(DTL)410のデータ信号が基準電位(Vofs)から映像信号の電位(Vsig)に切り替えられる。
そして、書込み期間/移動度補正期間TP5では、映像信号の書込み動作、および、駆動トランジスタ720における移動度に対する補正を行うための移動度補正動作が行われる。このとき、走査線(WSL)210の走査信号の電位がHレベルに切り替えられることによって、第1ノード(ND1)750の電位が、映像信号の電位(Vsig)まで上昇する。すなわち、書込みトランジスタ710により、映像信号の電位(Vsig)が第1ノード(ND1)750に書き込まれる。
これに対して、第2ノード(ND2)760の電位は、閾値補正期間TP3において与えられた閾値電位(Vofs−Vth)に対し、映像信号の電位(Vsig)に対応する駆動トランジスタ720の移動度に応じた上昇量(ΔV)だけ上昇する。すなわち、移動度補正動作により、第2ノード(ND2)760の電位が「ΔV」だけ上昇する。
このとき、補正容量770は、書込み期間/移動度補正期間TP5における保持容量730の他端に相当する第2ノード(ND2)760の電位上昇量(ΔV)を抑制する容量としての役割も果たす。これにより、画素回路700ごとに補正容量770の容量値に応じた上昇量(ΔV)に調整することができるため、移動度補正動作に伴う上昇量(ΔV)の誤差を低減することができる。具体的には、走査線(WSL)210のトランジェント特性の劣化により生じる書込み期間TP5の誤差や、画素回路700ごとの発光素子740の寄生容量の大きさのばらつきなどによって生じる上昇量(ΔV)の誤差を低減することができる。
このように、書込み期間/移動度補正期間TP5では、保持容量730の一端に、映像信号の電位(Vsig)が印加され、保持容量730の他端に、閾値電位(Vofs−Vth)に上昇量(ΔV)を加えた電位((Vofs−Vth)+ΔV)が印加される。すなわち、保持容量730には、映像信号に応じた信号電圧(Vgs1)として、「Vsig−((Vofs−Vth)+ΔV)」が保持される。このようにして、保持容量730に保持された信号電圧(Vsig−Vofs+Vth−ΔV)は、駆動トランジスタ720の閾値電圧に相当する電圧(Vth)と、移動度補正動作による上昇量(ΔV)とによって補正される。このため、画素回路700ごとの駆動トランジスタ720における閾値電圧および移動度のばらつきの影響が取り除かれた信号電圧となる。
この後、発光期間TP6では、走査線(WSL)210の走査信号の電位がLレベルに設定されることによって、第1ノード(ND1)750が浮遊状態となる。そして、第2ノード(ND2)760の電位は、書込み期間/移動度補正期間TP5において与えられた電位(Vofs−Vth+ΔV)に対し「Vel」だけ上昇する。この第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)は、映像信号の電位(Vsig)が大きくなるほど、大きくなる。このとき、第2ノード(ND2)760の電位が、発光素子740の閾値電圧(Vthel)と、カソード線780のカソード電位(Vcat)とによって定まる発光電位(Vthel+Vcat)を超えるため、発光素子740が発光する。
これに対し、第1ノード(ND1)750の電位も、保持容量730を介したカップリングによって、第2ノード(ND2)760の電位上昇に倣うように、映像信号の電位(Vsig)から「Vel'」だけ上昇する。このように、第2ノード(ND2)760の電位上昇に伴い、保持容量730に起因するカップリングによって、浮遊状態にある第1ノード(ND1)750の電位が上昇する動作をブートストラップ動作という。
このブートストラップ動作においては、第1ノード(ND1)750の電位上昇量(Vel')が、第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)に比べて抑制される。この第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)と、第1ノード(ND1)750の電位上昇量(Vel')との関係は、次式により表わすことができる。
Vel' = Gb×Vel ・・・式1
ここで、Gbは、「1.0」未満の値であり、次式により表わすことができる。なお、ここでは、Gbをブートストラップ利得という。
Gb = Cs/(Cs+Cp) ・・・式2
ここで、Csは、保持容量730の容量値であり、Cpは、書込みトランジスタ710の寄生容量711と、駆動トランジスタ720の寄生容量721との容量値の和である。なお、ここでは、ブートストラップ利得Gbを低下させる寄生容量711および712のみを考慮している。
式2より、寄生容量711および721の容量値Cpによって、ブートストラップ利得Gbが「1.0」未満の値となることがわかる。このブートストラップ利得Gbは、寄生容量711および721の容量値Cpの大きさに応じて変化する。すなわち、寄生容量711および721の容量値Cpが大きいほど、ブートストラップ利得Gbは小さくなる。また、この容量値Cpの大きさは画素回路700ごとに異なるため、ブートストラップ利得Gbの大きさも画素回路700ごとに異なる。
このように、寄生容量711および721の容量値Cpにより、ブートストラップ利得Gbが「1.0」未満の値となるため、第1ノード(ND1)750の電位上昇量(Vel')は、第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)に比べて小さくなる。このため、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)は、書込み期間/移動度補正期間TP5における信号電圧(Vgs1)よりも「Vel−Vel'=Vel・(1−Gb)」だけ小さくなる。したがって、発光素子740の輝度レベルは、発光期間TP6におけるブートストラップ動作により、徐々に低くなる。なお、発光期間TP6の途中において、データ線(DTL)410のデータ信号が、映像信号の電位(Vsig)から基準電位(Vofs)に切り替えられる。
続いて、発光期間TP7では、補正線(CSL)510に供給される補正信号が、発光期間前の参照電位(Vr)から、予め定められた補正電位低下量(ΔVc)だけ低い補正電位(Vc)に設定される。これにより、第2ノード(ND2)760の電位は、発光期間TP6の終了時における電位(Vofs−Vth+ΔV+Vel)に対し、補正電位差(ΔVc)だけ低下する。
すなわち、補正スキャナ(CSCN)500により生成された補正電位(Vc)によって、第2ノード(ND2)760の電位は、補正容量770を介して補正電位低下量(ΔVc)だけ低下する。なお、この場合において、参照電位(Vr)に対する補正電位の低下量(ΔVc)が、映像信号(Vsig)の最大電圧に対する略30%乃至50%の電圧の大きさとなるように補正電位(Vc)を設定するのが望ましい。
一方、第1ノード(ND1)750の電位は、発光期間TP6の終了時点において与えられた電位(Vsig−Vel')に対し、第2ノード(ND2)760の電位低下に伴う保持容量730に起因するカップリングによって、「ΔVc'」だけ低下する。このときの第1ノード(ND1)750の電位低下量(ΔVc')は、式1と同様に、第2ノード(ND2)760の電位低下量(ΔVc)にブートストラップ利得Gbを乗算した値となる。このため、第1ノード(ND1)750の電位低下量(ΔVc')は、寄生容量711および721により抑制されるため、第2ノード(ND2)760の電位低下量(ΔVc)よりも小さくなる。
これにより、発光期間TP7における信号電圧(Vgs3)は、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)に比べて、補正量(ΔVc−ΔVc'=ΔVc・(1−Gb))だけ大きくなる。このため、発光期間TP7における信号電圧(Vgs3)は、書込み期間/移動度補正期間TP5における信号電圧(Vgs1)の大きさ近傍に補正される。すなわち、ブートストラップ動作により寄生容量711および721に応じた減少量(Vel−Vel')だけ小さくなった信号電圧(Vgs2)が、寄生容量711および721に応じた補正量(ΔVc−ΔVc')により補正される。
したがって、発光期間TP7では、補正量(ΔVc−ΔVc')によって補正された信号電圧(Vgs3)に応じた輝度により、発光素子740が発光する。このように、ブートストラップ動作によって寄生容量711および721に起因する信号電圧(Vgs1)の低下に伴う輝度レベルの低下を、その寄生容量711および721の大きさに応じた補正量(ΔVc−ΔVc')によって相殺することができる。
このように、本発明の第1の実施の形態では、発光期間TP7の開始時において、参照電位(Vr)よりも低い補正電位(Vc)に切り替えることによって、第2ノード(ND2)760の電位を、補正電位差(ΔVc)だけ低下させることができる。これにより、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)を、寄生容量711および712の容量値Cpに応じた補正量(ΔVc−ΔVc')だけ大きくすることができる。すなわち、発光期間TP6におけるブートストラップ動作に伴う、容量値Cpに応じた信号電圧(Vgs1)の減少量(Vel−Vel')を、容量値Cpに応じた補正量(ΔVc−ΔVc')によって補正することができる。
これにより、発光期間TP6におけるブートストラップ動作による発光素子740の輝度レベルの低下を補正することができるため、画素回路700における発光輝度の精度を改善することができる。また、画素回路700ごとの容量値Cpのばらつきに起因する画素回路700ごとの輝度レベルの低下量のばらつきを軽減することができる。
なお、ここでは一例として、発光期間における第2ノード(ND2)760の電位が略最大となるタイミングにより、補正電位(Vc)を供給する例について説明したが、これに限られるものではない。この補正電位(Vc)を供給するタイミングは、発光期間TP6およびTP7の間であればいつでもよく、例えば、書込み期間/移動度補正期間TP5の直後であってもよい。また、ここでは、1回の発光において閾値補正動作を1回のみ行う例について説明したが、閾値補正動作を2回以上に分けて行うようにしてもよい。
また、ここでは、補正電位差(ΔVc)を予め設定しておくことを想定したが、映像信号の電位(Vsig)の大きさに応じて補正電位差(ΔVc)を設定するようにしてもよい。ここで、この映像信号の電位(Vsig)に応じた補正電位(Vc)の設定例について簡単に説明する。
この例において、上述の書込み期間/移動度補正期間TP5における第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)は、映像信号の電位(Vsig)が大きくなるほど、大きくなる。このため、信号電圧(Vgs1)の減少量(Vel・(1−Gb))も、映像信号の電位(Vsig)が大きくなるほど、大きくなる。したがって、映像信号の電位(Vsig)に応じて補正電位(Vc)を設定することによって、ブートストラップ動作による輝度レベルの低下量を適切に補正することができる。例えば、映像信号の電位(Vsig)と基準電位(Vofs)との電位差に一定の係数を乗じて補正電位低下量(ΔVc)を算出して、その算出された補正電位低下量(ΔVc)に基づいて補正電位(Vc)を設定する。
[画素回路700の動作の遷移例]
次に、本発明の第1の実施の形態における画素回路700の動作の遷移例について、以下に図面を参照して詳細に説明する。以下に示す画素回路700の動作の遷移例では、図3で実線により示したタイミングチャートのTP1乃至TP7の期間に対応する画素回路700の動作状態が示されている。また、便宜上、発光素子740の寄生容量741を図示している。さらに、書込みトランジスタ710をスイッチとして図示しており、走査線(WSL)210については省略している。また、図2に示した書込みトランジスタ710の寄生容量711、および、駆動トランジスタ720の寄生容量721を省略している。
図4(a)乃至(c)は、TP7、TP1およびTP2の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。まず、発光期間TP7では、図4(a)に示すように、書込みトランジスタ710がオフ(非導通)状態であり、電源線(DSL)310から電源電位(Vcc)が駆動トランジスタ720に加えられている状態である。そして、駆動トランジスタ720から信号電流(Ids')が発光素子740に供給されているため、その信号電流(Ids')に応じた輝度により発光素子740が発光している。また、補正線(CSL)510の電位が補正電位(Vc)に設定されている。
そして、閾値補正準備期間TP1では、図4(b)に示すように、電源線(DSL)310の電源信号が電源電位(Vcc)から初期化電位(Vss)に遷移する。これにより、第2ノード(ND2)760の電位が低下するため、発光素子740は非発光状態となる。このとき、第1ノード(ND1)750は浮遊状態にあるため、第1ノード(ND1)750の電位も、第2ノード(ND2)760の電位低下に倣うように、低下する。
続いて、閾値補正準備期間TP2では、図4(c)に示すように、走査線(WSL)210の電位がHレベルに遷移することによって、書込みトランジスタ710がオン(導通)状態となる。これにより、第1ノード(ND1)750の電位は、データ線(DTL)410からの基準電位(Vofs)に初期化される。
これに対し、第2ノード(ND2)760の電位は、電源線(DSL)310の初期化電位(Vss)に初期化される。これにより、第1ノード(ND1)750および第2ノード(ND2)760の間の電位差は「Vofs−Vss」となる。なお、ここでは、電源線(DSL)310の初期化電位(Vss)が、基準電位(Vofs)よりも十分に低い電位に設定されていることを想定している。
図5(a)乃至(c)は、TP3乃至TP5の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。
閾値補正準備期間TP2に続いて、閾値補正期間TP3では、図5(a)に示すように、電源線(DSL)310の電源信号が電源電位(Vcc)に遷移する。これにより、駆動トランジスタ720がオン状態となり、駆動トランジスタ720から第2ノード(ND2)760に電流が供給されることによって、第2ノード(ND2)760の電位が上昇する。そして、第2ノード(ND2)760の電位は、第1ノード(ND1)750と第2ノード(ND2)760との間の電位差が駆動トランジスタ720の閾値電圧に相当する電位差(Vth)になるまで上昇する。
このようにして、駆動トランジスタ720の閾値電圧に相当する電圧(Vth)が保持容量730に保持される。すなわち、これが閾値補正動作である。なお、カソード線780のカソード電位(Vcat)、および、データ線(DTL)410からの基準電位(Vofs)は、駆動トランジスタ720からの電流が発光素子740に流れないように、予め設定しておく。
この後、期間TP4では、図5(b)に示すように、走査線(WSL)210から供給される走査信号がLレベルに遷移することによって、書込みトランジスタ710がオフ状態となる。そして、データ線(DTL)410のデータ信号の電位が、基準電位(Vofs)から映像信号の電位(Vsig)に遷移する。ここでは、このデータ線(DTL)410のトランジェント特性を考慮して、データ信号が映像信号の電位(Vsig)に達するまでの間、書込みトランジスタ710をオフ状態にしている。
続いて、書込み期間/移動度補正期間TP5では、図5(c)に示すように、走査線(WSL)210の走査信号の電位がHレベルに遷移することによって、書込みトランジスタ710がオン状態となる。これにより、書込みトランジスタ710によって映像信号の電位(Vsig)が保持容量730の一端に書き込まれるため、第1ノード(ND1)750の電位が、映像信号の電位(Vsig)に設定される。
このとき、駆動トランジスタ720の移動度に応じた電流が駆動トランジスタ720から第2ノード(ND2)760に流れるため、保持容量730、寄生容量741および補正容量770が充電されて、第2ノード(ND2)760の電位が上昇する。そして、第2ノード(ND2)760の電位は、閾値電位(Vofs−Vth)に対し、駆動トランジスタ720の移動度に応じた上昇量(ΔV)だけ上昇する。すなわち、これが移動度補正動作である。
これにより、第1ノード(ND1)750と第2ノード(ND2)760との間の電位差である信号電圧(Vgs1)が「Vsig−Vofs+Vth−ΔV」となる。すなわち、保持容量730には、信号電圧(Vgs1)として、「Vsig−Vofs+Vth−ΔV」が保持される。
このようにして、書込み期間/移動度補正期間TP5において、映像信号の電位(Vsig)の書込み、および、移動度補正による上昇量(ΔV)の調整が行われる。このとき、映像信号の電位(Vsig)が大きいほど駆動トランジスタ720からの電流が大きくなるため、移動度補正による上昇量(ΔV)も大きくなる。したがって、輝度レベル(映像信号の電位)に応じた移動度補正を行うことができる。
また、画素回路700ごとの映像信号の電位(Vsig)が一定である場合において、駆動トランジスタ720の移動度が大きい画素回路700ほど、移動度補正による上昇量(ΔV)も大きくなる。すなわち、駆動トランジスタ720の移動度が大きい画素回路700では、移動度が小さい画素回路700に比べて、駆動トランジスタ720からの電流が大きくなり、その分だけ駆動トランジスタ720のゲート−ソース間電圧が小さくなる。したがって、駆動トランジスタ720の移動度が大きい画素回路700では、その駆動トランジスタ720から出力される信号電流が、移動度の小さい画素回路700と同程度の大きさに調整されることになる。このようにして、画素回路700ごとの駆動トランジスタ720の移動度のばらつきが取り除かれる。
図6(a)および(b)は、TP6およびTP7の期間にそれぞれ対応する画素回路700の動作状態を示す模式的な回路図である。
発光期間TP6では、図6(a)に示すように、走査線(WSL)210から供給される走査信号の電位がLレベルに遷移することによって、書込みトランジスタ710がオフ状態となる。そして、第2ノード(ND2)760の電位は、書込み期間/移動度補正期間TP5において与えられた電位(Vofs−Vth+ΔV)に対して駆動トランジスタ720からの信号電流の大きさに応じた電位(Vel)だけ上昇する。
これに対して、第1ノード(ND1)750の電位は、保持容量730に起因するブートストラップ動作によって、式1に示す割合により上昇する。このときの第1ノード(ND1)750の電位上昇量(Vel')は、第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)に「1.0」未満のブートストラップ利得Gbを乗じた値となる。すなわち、第1ノード(ND1)750の電位上昇量(Vel')は、寄生容量711および721の容量値Cpに応じて抑制されるため、第2ノード(ND2)760の電位上昇量(Vel)に比べて小さくなる。
これにより、第1ノード(ND1)750と第2ノード(ND2)760との間の電位差である信号電圧(Vgs2)は、書込み期間/移動度補正期間TP5の終了直前における信号電圧(Vgs1)に比べて、「Vel−Vel'」だけ小さくなる。すなわち、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)は、書込み期間/移動度補正期間TP5における信号電圧(Vgs1)よりも小さい「Vgs1−(Vel−Vel')」となる。したがって、発光素子740は、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)に対応する信号電流(Ids1)に応じた輝度により、発光する。
この後、発光期間TP7では、図6(b)に示すように、補正線(CSL)510から供給される補正信号の電位が、参照電位(Vr)に対し補正電位低下量(ΔVc)だけ低い補正電位(Vc)に切り替えられる。これにより、補正容量770の一端の電位が補正電位(Vc)に下げられることによって、寄生容量741などに蓄積された電荷が補正容量770の他端に移動するため、補正容量770の他端の電位も、補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下する。
すなわち、補正容量770の他端に接続された保持容量730の他端に相当する第2ノード(ND2)760の電位は、発光期間TP6の終了時点における電位(Vofs−Vth+ΔV+Vel)から補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下する。このように、補正容量770を設けて、補正容量770の一端の電位を補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下させることによって、第2ノード(ND2)760の電位を補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下させることができる。
これに対して、第1ノード(ND1)750の電位は、第2ノード(ND2)760の電位低下に伴う保持容量730に起因するカップリングによって、発光期間TP6の終了時における電位(Vsig+Vel')から低下量(ΔVc')だけ低下する。このときの第1ノード(ND1)750の電位低下量(ΔVc')は、式1と同様に、第2ノード(ND2)760の補正電位低下量(ΔVc)にブートストラップ利得Gbを乗じた値となる。すなわち、第1ノード(ND1)750の電位低下量(ΔVc')は、寄生容量711および721の容量値Cpに応じて抑制されるため、第2ノード(ND2)760の電位低下量(Vc)に比べて小さくなる。
これにより、第1ノード(ND1)750と第2ノード(ND2)760との間の電位差である信号電圧(Vgs3)は、発光期間TP6の終了直前における信号電圧(Vgs2)に比べて、「ΔVc−ΔVc'」だけ大きくなる。すなわち、発光期間TP7における信号電圧(Vgs3)は、発光期間TP6における信号電圧(Vgs2)よりも大きい電圧(Vgs2+(ΔVc−ΔVc'))となる。したがって、発光素子740は、補正容量770を介して補正された信号電圧(Vgs3)に対応する信号電流(Ids2)に応じた輝度により、発光する。
このように、本発明の第1の実施の形態では、発光期間前の電位である参照電位(Vr)よりも低い補正電位(Vc)を補正容量770の一端に供給することによって、保持容量730の他端の電位を、補正電位の低下量(ΔVc)だけ低下させることができる。これにより、発光期間TP7の開始時において、発光期間TP6におけるブートストラップ動作による信号電圧(Vgs1)の減少量(Vel−Vel')を、補正量(ΔVc−ΔVc')により補うことができる。
このように、本発明の実施の形態によれば、補正容量770を介して保持容量730の他端の電位を低下させることによって、ブートストラップ動作における寄生容量711および721に起因する発光素子740の輝度レベルの低下を補正することができる。これにより、画素回路700における発光素子740の輝度レベルの精度を改善することができる。また、寄生容量711および712の容量値Cpのばらつきに伴う、画素回路700ごとの輝度レベルの低下量のばらつきによって現われる表示画像のムラによる画質劣化を軽減することができる。
なお、本発明の第1の実施の形態における表示装置100は、フラットパネル形状を有し、様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話、ビデオカメラなどのディスプレイに適用することができる。また、この表示装置100は、電子機器に入力された映像信号や電子機器内で生成した映像信号を画像または映像として表示するあらゆる分野の電子機器のディスプレイに適用することができる。このような表示装置が適用された電子機器の例を以下に示す。
<2.第2の実施の形態>
[電子機器への適用例]
図7は、本発明の第2の実施の形態におけるテレビジョンセットの例である。このテレビジョンセットは、本発明の第1の実施の形態が適用されたテレビジョンセットである。このテレビジョンセットは、フロントパネル12、フィルターガラス13等から構成される映像表示画面11を含み、本発明の第1の実施の形態における表示装置100をその映像表示画面11に用いることにより作製される。
図8は、本発明の第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラの例である。このデジタルスチルカメラは、本発明の第1の実施の形態が適用されたデジタルスチルカメラである。ここでは、上段にデジタルスチルカメラの正面図を示し、下段にデジタルスチルカメラの背面図を示す。このデジタルスチルカメラは、撮像レンズ15、表示部16、コントロールスイッチ、メニュースイッチ、シャッター19等を含み、本発明の第1の実施の形態における表示装置100をその表示部16に用いることにより作製される。
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるノート型パーソナルコンピュータの例である。このノート型パーソナルコンピュータは、本発明の第1の実施の形態が適用されたノート型パーソナルコンピュータである。このノート型パーソナルコンピュータは、本体20には文字等を入力するとき操作されるキーボード21を含み、本体カバーには画像を表示する表示部22を含み、本発明の第1の実施の形態における表示装置100をその表示部22に用いることにより作製される。
図10は、本発明の第2の実施の形態における携帯端末装置の例である。この携帯端末装置は、本発明の第1の実施の形態が適用された携帯端末装置である。ここでは、左側に携帯端末装置の開いた状態を示し、右側に携帯端末装置の閉じた状態を示している。この携帯端末装置は、上側筐体23、下側筐体24、連結部(ここではヒンジ部)25、ディスプレイ26、サブディスプレイ27、ピクチャーライト28、カメラ29等を含む。また、この携帯端末装置は、本発明の第1の実施の形態における表示装置100をそのディスプレイ26やサブディスプレイ27に用いることにより作製される。
図11は、本発明の第2の実施の形態におけるビデオカメラの例である。このビデオカメラは、本発明の第1の実施の形態が適用されたビデオカメラである。このビデオカメラは、本体部30、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ34、撮影時のスタート/ストップスイッチ35、モニター36等を含み、本発明の第1の実施の形態における表示装置100をそのモニター36に用いることにより作製される。
なお、本発明の第1の実施の形態では、補正スキャナ500から補正容量770の一端に補正電位(Vc)を供給することによって、発光期間において保持容量730の他端の電位を低下させる例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、発光期間において、画素回路700における発光素子740のカソード端子の電位を、カソード電位(Vcat)から補正電位差(ΔVc)だけ低下させるようにしてもよい。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
100 表示装置
200 ライトスキャナ
300 電源スキャナ
400 水平セレクタ
500 補正スキャナ
600 画素アレイ部
700 画素回路
710 書込みトランジスタ
720 駆動トランジスタ
730 保持容量
740 発光素子
770 補正容量

Claims (5)

  1. 複数の画素回路と、
    前記画素回路の輝度を補正するための補正電位として前記画素回路の発光期間前の電位に比べて低い電位を前記画素回路に供給する補正電位供給回路とを具備し、
    前記複数の画素回路の各々は、
    映像信号に応じた信号電圧を保持するための保持容量と、
    前記映像信号を前記保持容量の一端に書き込む書込みトランジスタと、
    前記保持容量に保持された信号電圧に応じた信号電流を出力する駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタから出力された前記信号電流に応じて発光する発光素子と、
    前記発光期間において前記補正電位供給回路から当該補正容量の一端に供給された前記補正電位に応じて、当該補正容量の他端に接続された前記保持容量の他端の電位を低下させる補正容量と
    を含む表示装置。
  2. 前記補正電位供給回路は、前記発光期間前の電位に対する前記補正電位の低下量が前記映像信号の最大電圧に対する略30%乃至50%の電圧の大きさとなるように生成された所定の前記補正電位を前記補正容量の一端に供給する請求項1記載の表示装置。
  3. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子により構成される請求項1記載の表示装置。
  4. 前記補正容量は、前記駆動トランジスタの移動度に対する補正を行うための移動度補正期間における前記保持容量の他端の電位上昇量を抑制する容量である請求項1記載の表示装置。
  5. 複数の画素回路と、
    前記画素回路の輝度を補正するための補正電位として前記画素回路の発光期間前の電位に比べて低い電位を前記画素回路に供給する補正電位供給回路とを具備し、
    前記複数の画素回路の各々は、
    映像信号に応じた信号電圧を保持するための保持容量と、
    前記映像信号を前記保持容量の一端に書き込む書込みトランジスタと、
    前記保持容量に保持された信号電圧に応じた信号電流を出力する駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタから出力された前記信号電流に応じて発光する発光素子と、
    前記発光期間において前記補正電位供給回路から当該補正容量の一端に供給された前記補正電位に応じて、当該補正容量の他端に接続された前記保持容量の他端の電位を低下させる補正容量と
    を含む電子機器。
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