JP2011064855A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジング内の現像剤の溶融を防止して、画像不良の発生を防止できる現像装置を提供する。
【解決手段】撹拌搬送部材14の軸部141は、シール部材18が接触する接触部141aと、シール部材18が接触しない非接触部141bとを有する。接触部141aの熱伝導率は、非接触部141bの熱伝導率よりも、小さい。このため、シール部材18と接触部141aとの摩擦によって、シール部材18に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の小さな接触部141aに蓄熱されて、ハウジング内の現像剤に伝わらない。また、ハウジング内の現像剤と規制部材との摩擦によって、この現像剤に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の大きな非接触部141bを通して、放熱される。
【選択図】図8

Description

この発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置、および、この現像装置を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、一般的に、像担持体と、像担持体上を一様に帯電する帯電装置と、像担持体上の電荷を静電潜像化する露光装置と、像担持体上の静電潜像を現像剤によって可視像にする現像装置と、像担持体上の可視像を記録媒体に電気的・機械的に転移させる転写装置と、像担持体上に転写装置による転移動作において残留した現像剤を除去する清掃装置と、記録媒体上の可視化された現像剤を熱や圧力によって永久に定着させる定着装置とを有する。
現像装置は、現像剤を収容するハウジングと、ハウジング内の現像剤を撹拌しつつ搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材によって搬送された現像剤を担持して、担持した現像剤を像担持体へ転写する現像ローラと、現像ローラ上の現像剤量を規制する規制部材と、ハウジングと撹拌搬送部材の軸部との隙間からハウジング内の現像剤が漏れないようにこの隙間を封止するシール部材とを有する。
ここで、シール部材と撹拌搬送部材の軸部との摩擦によって、シール部材に熱が発生し、この熱は、撹拌搬送部材を介して、ハウジング内の現像剤に伝達される。また、ハウジング内の現像剤と規制部材との摩擦によって、現像剤に熱が発生する。
このため、ハウジング内の現像剤は、熱によって、溶融し、像担持体や現像ローラに固着して、画質を低下させる場合がある。
この問題に対して、従来では、以下に示すように、様々な提案がなされている。
特開2005−140968号公報(特許文献1)においては、撹拌搬送部材の軸部を中空にし、この中空部に流体を流し込むことで、撹拌搬送部材を冷却する構成が提案されている。
しかし、流体を流すためのポンプや熱交換装置が別途必要となり、装置の設置スペースが必要となり、コストが高くなる。さらに、シール部材で発生した熱が、軸部を通して放熱される前に、現像剤を熱してしまい、現像剤が溶け固着して、画像不良を発生させてしまう。
また、特開2000−19919号公報(特許文献2)、特開2001−66892号公報(特許文献3)、特開2002−278386号公報(特許文献4)、および、特開2005−215655号公報(特許文献5)においては、軸部自体もしくは軸部の形状を変形させ、または、軸部にフィンを取り付けて、軸部の熱を放熱している。
しかし、シール部材で発生した熱は、軸部を通して放熱される前に、現像剤を熱してしまい、現像剤が溶け固着して、画像不良を発生させる場合がある。
また、特開2008−257075号公報(特許文献6)においては、シール部材が熱伝導性の良い金属製で構成されており、シール部材で発生する熱を外気へ放熱する方法が提案されている。
しかし、シール部材で発生した熱は、軸部を通して放熱される前に、現像剤を熱してしまい、現像剤が溶け固着して、画像不良を発生させる場合がある。
特開2005−140968号公報 特開2000−19919号公報 特開2001−66892号公報 特開2002−278386号公報 特開2005−215655号公報 特開2008−257075号公報
この発明の課題は、ハウジング内の現像剤の溶融を防止して、画像不良の発生を防止することにある。
上記課題を解決するため、この発明の現像装置は、
現像剤を収容するハウジングと、
ハウジングに回転可能に取り付けられる軸部を有すると共に、ハウジング内の現像剤を撹拌しつつ搬送する撹拌搬送部材と、
ハウジングに取り付けられると共に、撹拌搬送部材によって搬送された現像剤を担持して、担持した現像剤を像担持体へ転写する現像ローラと、
ハウジングに取り付けられると共に、現像ローラ上の現像剤量を規制する規制部材と、
ハウジングに取り付けられると共に、ハウジングと撹拌搬送部材の軸部との隙間からハウジング内の現像剤が漏れないように、この隙間を封止するシール部材と
を備え、
撹拌搬送部材の軸部は、シール部材が接触する接触部と、シール部材が接触しない非接触部とを有し、
接触部の熱伝導率は、非接触部の熱伝導率よりも、小さいことを特徴としている。
この発明の現像装置によれば、撹拌搬送部材の軸部は、シール部材が接触する接触部と、シール部材が接触しない非接触部とを有し、接触部の熱伝導率は、非接触部の熱伝導率よりも、小さいので、シール部材と接触部との摩擦によって、シール部材に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の小さな接触部に蓄熱されて、ハウジング内の現像剤に伝わらない。また、ハウジング内の現像剤に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の大きな非接触部を通して、放熱される。
したがって、撹拌搬送部材は、ハウジング内の現像剤を冷却する役割と、シール部材からハウジング内の現像剤への熱の伝達を遮断する役割とを、兼用し、ハウジング内の現像剤の溶融を防止して、画像不良の発生を防止できる。
また、一実施形態の現像装置では、上記撹拌搬送部材の軸部の非接触部は、上記ハウジングの外部に、突出している。
この実施形態の現像装置によれば、上記撹拌搬送部材の軸部の非接触部は、上記ハウジングの外部に、突出しているので、接触部に蓄熱された熱や、現像剤に発生した熱を、非接触部を介して、ハウジングの外部に放熱できる。
また、一実施形態の現像装置では、上記シール部材の熱伝導率Aと、上記接触部の熱伝導率Bと、上記非接触部の熱伝導率Cとの関係は、A≦B<Cである。
この実施形態の現像装置によれば、上記シール部材の熱伝導率Aと、上記接触部の熱伝導率Bと、上記非接触部の熱伝導率Cとの関係は、A≦B<Cであるので、シール部材で発生した熱を、接触部に確実に蓄熱しつつ非接触部への伝達を抑制して、現像剤への熱の伝達を確実に抑制する。
また、一実施形態の現像装置では、上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記ハウジングの内側の端部までの、上記軸部の軸心に沿った方向の距離Xと、上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記軸部の軸心側の端部までの、上記軸部の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yである。
この実施形態の現像装置によれば、上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記ハウジングの内側の端部までの、上記軸部の軸心に沿った方向の距離Xと、上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記軸部の軸心側の端部までの、上記軸部の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yであるので、接触部で蓄熱された熱は、接触部におけるハウジングの内側の端部から非接触部に伝達される前に、接触部における軸部の軸心側の端部から非接触部に伝達される。
したがって、接触部で蓄熱された熱を、非接触部を介して、ハウジングの外側へ放熱することができる。
また、一実施形態の現像装置では、上記接触部は、上記非接触部に巻き付けられた環状の部材である。
この実施形態の現像装置によれば、上記接触部は、上記非接触部に巻き付けられた環状の部材であるので、軸部を簡単な構成にできる。
また、一実施形態の現像装置では、上記ハウジングに取り付けられると共に、上記現像ローラ上の現像剤量を規制する規制部材を有する。
この実施形態の現像装置によれば、上記ハウジングに取り付けられると共に、上記現像ローラ上の現像剤量を規制する規制部材を有するので、ハウジング内の現像剤と規制部材との摩擦によって、この現像剤に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の大きな非接触部を通して、放熱される。
また、一実施形態の現像装置では、
上記ハウジングは、上記撹拌搬送部材の軸部を保持する保持部と、上記ハウジングの外部に漏れた現像剤を吸引する現像剤吸引部とを有し、
上記現像剤吸引部は、外部に開口して外部の現像剤を空気とともに吸引する吸引口と、この吸引口から吸引した現像剤を空気とともに通過させる通路とを有し、
上記保持部は、上記現像剤吸引部の通路を通過する空気、または、上記現像剤吸引部の通路に導かれる空気に、当たるように、配置されている。
この実施形態の現像装置によれば、上記保持部は、上記現像剤吸引部の通路を通過する空気、または、上記現像剤吸引部の通路に導かれる空気に、当たるように、配置されているので、接触部に蓄熱された熱や、現像剤に発生した熱は、非接触部を介して保持部に伝達され、この保持部に当たる空気によって、効率よく放熱される。
また、この発明の画像形成装置は、上記現像装置を備えることを特徴としている。
この発明の画像形成装置によれば、上記現像装置を備えるので、画像不良の発生を防止した品質のよいものとなる。
この発明の現像装置によれば、撹拌搬送部材の軸部は、シール部材が接触する接触部と、シール部材が接触しない非接触部とを有し、接触部の熱伝導率は、非接触部の熱伝導率よりも、小さいので、ハウジング内の現像剤の溶融を防止して、画像不良の発生を防止できる。
この発明の画像形成装置によれば、現像装置を備えるので、画像不良の発生を防止した品質のよいものとなる。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す簡略構成図である。 本発明の現像装置の第1実施形態を示す断面図である。 図2のA−A断面図である。 現像装置の側面の断面図である。 現像装置の斜視図である。 図2のB−B断面図である。 図2の一部拡大図である。 現像装置の要部の簡略図である。 現像装置の第2実施形態を示す断面図である。 現像装置の第3実施形態を示す断面図である。 現像装置の第4実施形態を示す断面図である。 現像装置の第5実施形態を示す断面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の画像形成装置の一実施形態である装置の簡略構成図を示している。この画像形成装置は、フルカラー電子写真方式の装置であり、作像装置120と定着装置8とを有する。
作像装置120は、(紙などの)記録媒体11に未定着の(現像剤としての)トナーを付着して画像を形成する。定着装置8は、トナーを溶融して記録媒体11に定着させる。なお、現像剤としては、トナーのみの1成分の場合と、トナーおよびキャリアを含む2成分の場合とがある。
作像装置120は、転写ベルト5と、転写ベルト5に沿って配置される4つの画像形成ユニット121と、転写ベルト5に対向して配置される2次転写装置7とを有する。
画像形成ユニット121は、トナー像を形成し、このトナー像を転写ベルト5に転写する。2次転写装置7は、転写ベルト5に転写されたトナー像を記録媒体11に転写する。
ブラック(Bk)のトナー像を形成する画像形成ユニット121、イエロー(Y)のトナー像を形成する画像形成ユニット121、マゼンタ(M)のトナー像を形成する画像形成ユニット121、および、シアン(C)のトナー像を形成する画像形成ユニット121は、転写ベルト5の近傍に並べて配置されている。
各画像形成ユニット121は、像担持体1と帯電装置2と像露光装置3と現像装置4と転写ベルト5と1次転写装置6とを有する。
像担持体1は、いわゆる感光体である。帯電装置2は、像担持体1の表面を一様に帯電し電位を形成する。像露光装置3は、帯電装置2によって所望の電位まで帯電された電位に、所定の静電潜像を形成するために光を照射する。現像装置4は、静電潜像が形成された領域にトナーを電界などによって付着させて鏡像化する。1次転写装置6は、鏡像化された像担持体1上のトナーを転写ベルト5上へ移動させる。
次に、この画像形成装置の作用を説明する。
画像形成ユニット121の像担持体1上に現像されたトナー画像は、転写ベルト5との接触位置で、転写ベルト5上に一次転写される。
転写ベルト5上では、各画像形成ユニット121に対応する位置を通過するごとに、各色がその上に重ねられて、最終的に、フルカラーのトナー画像が、転写ベルト5上に形成される。
その後、転写ベルト5上のフルカラーのトナー画像は、転写ベルト5の転写位置の下流において、2次転写装置7によって、記録媒体11に一括して二次転写される。
そして、記録媒体11は、記録媒体11の搬送路の下流にある定着装置8を通過することによって、トナー画像が定着される。そして、その後、トナー画像が定着された記録媒体11は、装置の外部に排紙される。
一方、1次転写装置6において転写ベルト5上に完全にトナーが移動しきれず、像担持体1上に僅かながら残ってしまう場合がある。このとき、像担持体1上に残留したトナーは、像担持体1上から、清掃装置9により機械的に除去される。そして、像担持体1に残留した電荷は、除電装置12により除電される。
また、転写ベルト5上に形成された顕像画像は、2次転写装置7において完全にトナーが移動しきれず、転写ベルト5上に僅かながら残留トナーとして残ってしまう場合がある。転写ベルト5の残留トナーは、転写ベルト清掃装置10によって電気的および機械的に除去される。
図2と図3に示すように、現像装置4は、現像剤を収容するハウジング13と、ハウジング13に取り付けられる撹拌搬送部材14、現像ローラ15、規制部材30およびシール部材18とを有する。ハウジング13は、現像剤を収容する現像剤収容空間13aを有する。
撹拌搬送部材14は、軸部141と、軸部141に取り付けられたスクリュー部142とを有する。軸部141は、ハウジング13に回転可能に取り付けられている。スクリュー部142は、ハウジング13の現像剤収容空間13a内に、配置されている。撹拌搬送部材14のスクリュー部142は、ハウジング13内の現像剤を撹拌しつつ搬送する。この実施形態では、撹拌搬送部材14は、2つあり、図3中の点線の矢印に示すように、現像剤を循環させる。
現像ローラ15は、撹拌搬送部材14によって搬送された現像剤を担持して、担持した現像剤を像担持体1へ供給する。規制部材30は、現像ローラ15上の現像剤量を一定に規制する。
シール部材18は、ハウジング13と撹拌搬送部材14の軸部141との隙間からハウジング内13の現像剤が漏れないように、この隙間を封止する。シール部材18は、環状の部材であり、軸部141の両端のそれぞれに、設けられる。
図3と図4に示すように、現像ローラ15には、現像ギア24が取り付けられ、撹拌搬送部材14の軸部141には、搬送ギア26が取り付けられている。現像ギア24と搬送ギア26とは、アイドラギア25を介して、連動される。現像ギア24、アイドラギア25および搬送ギア26は、ハウジング13に取り付けられる。
図5と図6に示すように、ハウジング13は、ハウジング13の外部に漏れた現像剤を吸引する現像剤吸引部20を有する。現像剤吸引部20は、ハウジング13の本体に一体に取り付けられている。なお、現像剤吸引部20を、ハウジング13の本体とは分離して、画像形成装置本体側に取り付けるようにしてもよい。
現像剤吸引部20は、吸引口20aと通路20bと排出口20cとを有する。吸引口20aは、外部に開口して外部の現像剤を空気とともに吸引する。吸引口20aは、現像ローラ15の両端側のそれぞれに、設けられている。
通路20bは、吸引口20aから吸引した現像剤を空気とともに通過させる。通路20bは、現像ローラ15の軸方向に沿って延在している。排出口20cは、通路20bを通過する現像剤を空気とともに外部に排出する。
そして、現像ローラ15の回転によって現像ローラ15の両端側から発生する噴煙状の現像剤は、図6中の白抜きの矢印に示すように、吸引口20aから、現像剤吸引部20内に吸い込まれ、通路20bを通過して、排出口20cから排出される。排出口20cから排出された現像剤は、画像形成装置本体の図示しないフィルター部に、送られる。このように、粉煙状の現像剤を、現像剤吸引部20によって、吸引することで、粉煙状の現像剤が、帯電装置2等に入り込んで、帯電不良や画像不良を引き起こすことを防止する。
図7に示すように、撹拌搬送部材14の軸部141は、シール部材18が接触する接触部141aと、シール部材18が接触しない非接触部141bとを有する。
撹拌搬送部材14の軸部141の非接触部141bは、ハウジング13の外部に、突出している。
接触部141aは、非接触部141bに巻き付けられた環状の部材である。非接触部141bは、環状の凹部を有し、この凹部に、環状の接触部141aが嵌め込まれている。接触部141aの外面と非接触部141bの外面とは、面一となる。
接触部141aの熱伝導率は、非接触部141bの熱伝導率よりも、小さい。シール部材18の熱伝導率Aと、接触部141aの熱伝導率Bと、非接触部141bの熱伝導率Cとの関係は、A≦B<Cである。例えば、非接触部141bの熱伝導率Cは、接触部141aの熱伝導率Bの50倍よりも、大きい。
シール部材18は、例えば、PTFEからなり、接触部141aは、樹脂などの熱伝導性の低い物質からなり、例えば、ABS樹脂からなり、非接触部141bは、金属などの熱伝導性の高い物質からなり、例えば、SUS材からなる。スクリュー部142の材料を、非接触部141bの材料と同じにしてもよい。
シール部材18、接触部141aおよび非接触部141bの熱伝導率を、以下の[表1]に示す。
[表1]
Figure 2011064855
図8に示すように、接触部141aにおけるシール部材18との接触部分よりも、ハウジング13の内側が、現像剤収容空間13aに相当し、接触部分よりも、ハウジング13の外側が、現像剤収容空間13aの外側に相当する。
接触部141aの接触部分から、接触部141aにおけるハウジング13の内側の端部までの、軸部141の軸心に沿った方向の距離Xと、接触部141aの接触部分から、接触部141aにおける軸部141の軸心側の端部までの、軸部141の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yである。
上記構成の現像装置によれば、接触部141aの熱伝導率は、非接触部141bの熱伝導率よりも、小さいので、シール部材18と接触部141aとの摩擦によって、シール部材18に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の小さな接触部141aに蓄熱されて、ハウジング13内の現像剤に伝わらない。また、ハウジング13内の現像剤と規制部材30との摩擦によって、この現像剤に熱が発生しても、この熱は、熱伝導率の大きな非接触部141bを通して、図8の矢印31に示す方向に、放熱される。
したがって、撹拌搬送部材14は、ハウジング13内の現像剤を冷却する役割と、シール部材18からハウジング13内の現像剤への熱の伝達を遮断する役割とを、兼用し、ハウジング13内の現像剤の溶融を防止して、画像不良の発生を防止できる。
そして、接触部141aの接触部分から、接触部141aにおけるハウジング13の内側の端部までの、軸部141の軸心に沿った方向の距離Xと、接触部141aの接触部分から、接触部141aにおける軸部141の軸心側の端部までの、軸部141の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yであるので、接触部141aで蓄熱された熱は、図8の円弧状の曲線32に示すように、接触部141aにおけるハウジング13の内側の端部から非接触部141bに伝達される前に、接触部141aにおける軸部141の軸心側の端部から非接触部141bに伝達される。
したがって、接触部141aで蓄熱された熱を、非接触部141bを介して、ハウジング13の外側へ放熱することができる。
また、撹拌搬送部材14の軸部141の非接触部141bは、ハウジング13の外部に、突出しているので、接触部141aに蓄熱された熱や、現像剤に発生した熱を、非接触部141bを介して、ハウジング13の外部に放熱できる。
また、接触部141aは、非接触部141bに巻き付けられた環状の部材であるので、軸部141を簡単な構成にできる。
また、シール部材18の熱伝導率Aと、接触部141aの熱伝導率Bと、非接触部141bの熱伝導率Cとの関係は、A≦B<Cであるので、シール部材18で発生した熱を、接触部141aに確実に蓄熱しつつ非接触部141bへの伝達を抑制して、現像剤への熱の伝達を確実に抑制する。
上記構成の画像形成装置によれば、現像装置を備えるので、画像不良の発生を防止した品質のよいものとなる。
(第2の実施形態)
図9は、この発明の現像装置の第2の実施形態を示している。第1の実施形態と相違する点を説明すると、第2の実施形態では、撹拌搬送部材の端部の構成が相違する。なお、その他の接触部、非接触部およびシール部材等の構造は、第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
図9に示すように、撹拌搬送部材14の軸部141に取り付けられた搬送ギア26に、フィン28が取り付けられている。フィン28は、搬送ギア26における軸部141外方の面に、取り付けられている。
ハウジング13は、撹拌搬送部材14の軸部141を保持する保持部17を有する。軸部141は、軸受部材19を介して、保持部17に取り付けられる。保持部17は、搬送ギア26の外側に位置する。保持部17および軸受部材19は、例えば、金属などの熱伝導性の高い物質からなる。
そして、搬送ギア26を回転させると、フィン28が回転して、矢印に示す方向に、空気の流れが発生する。この空気が、保持部17に当たることで、軸部141から軸受部材19を介して保持部17に伝達された熱を、放熱できる。
(第3の実施形態)
図10は、この発明の現像装置の第3の実施形態を示している。第1の実施形態と相違する点を説明すると、第3の実施形態では、撹拌搬送部材の端部の構成が相違する。なお、その他の接触部、非接触部およびシール部材等の構造は、第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
図10に示すように、ハウジング13は、撹拌搬送部材14の軸部141を保持する保持部17を有する。軸部141は、軸受部材19を介して、保持部17に取り付けられる。保持部17は、搬送ギア26の外側に位置する。保持部17および軸受部材19は、例えば、金属などの熱伝導性の高い物質からなる。
保持部17は、現像剤吸引部20の通路20bに導かれる空気に、当たるように、配置されている。つまり、通路20bには、矢印21に示す方向に、空気が流れ、保持部17の外側には、保持部17の外面に沿って、矢印29に示す方向に、空気が流れ、矢印29に示す方向の空気は、矢印21に示す方向の空気に導かれる。
したがって、接触部141aに蓄熱された熱や、現像剤に発生した熱は、非接触部141bを介して保持部17に伝達され、保持部17に当たる空気によって、効率よく放熱される。
(第4の実施形態)
図11は、この発明の現像装置の第4の実施形態を示している。第1の実施形態と相違する点を説明すると、第4の実施形態では、撹拌搬送部材の端部の構成が相違する。なお、その他の接触部、非接触部およびシール部材等の構造は、第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
図11に示すように、ハウジング13は、撹拌搬送部材14の軸部141を保持する保持部17を有する。軸部141は、軸受部材19を介して、保持部17に取り付けられる。保持部17は、搬送ギア26の外側に位置する。保持部17および軸受部材19は、例えば、金属などの熱伝導性の高い物質からなる。
保持部17は、現像剤吸引部20の通路20bを通過する空気に、当たるように、配置されている。つまり、保持部17は、フィン17aを有し、フィン17aは、通路20b内に、入り込んで設けられている。そして、通路20bには、矢印21に示す方向に、空気が流れ、この空気が、フィン17aに当たる。
したがって、接触部141aに蓄熱された熱や、現像剤に発生した熱は、非接触部141bを介して保持部17に伝達され、保持部17のフィン17aに当たる空気によって、効率よく放熱される。
(第5の実施形態)
図12は、この発明の現像装置の第5の実施形態を示している。第1の実施形態と相違する点を説明すると、第5の実施形態では、撹拌搬送部材の構成が相違する。なお、その他の接触部、非接触部およびシール部材等の構造は、第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
図12に示すように、接触部141aは、環状の部材である。非接触部141bは、軸方向に同一の外径を有し、この外面に、接触部141aが巻き付けられている。つまり、接触部141aの内径と非接触部141bの外径とは、一致する。
そして、第1の実施形態と同じように、接触部141aの接触部分から、接触部141aにおけるハウジング13の内側の端部までの、軸部141の軸心に沿った方向の距離Xと、接触部141aの接触部分から、接触部141aにおける軸部141の軸心側の端部までの、軸部141の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yである。
したがって、非接触部141bに加工しないで、軸方向に同一の外径を有する非接触部141bに、接触部141aを巻き付けるだけで、撹拌搬送部材14Aを容易に形成できる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、撹拌搬送部材、シール部材および接触部の数量の増減は、自由である。また、撹拌搬送部材の軸部において、接触部を、軸部の少なくとも一端側に設けるようにしてもよい。また、第1から第5の実施形態の特徴点を、様々に組み合わせてもよい。また、画像形成装置としては、カラー、モノクロを問わず、コピー、FAX、プリンタなどであってもよい。
1 像担持体
4 現像装置
13 ハウジング
13a 現像剤収容空間
14、14A 撹拌搬送部材
141 軸部
141a 接触部
141b 非接触部
142 スクリュー部
15 現像ローラ
17 保持部
17a フィン
18 シール部材
19 軸受部材
20 現像剤吸引部
20a 吸引口
20b 通路
20c 排出口
28 フィン
30 規制部材

Claims (8)

  1. 現像剤を収容するハウジングと、
    上記ハウジングに回転可能に取り付けられる軸部を有すると共に、上記ハウジング内の現像剤を撹拌しつつ搬送する撹拌搬送部材と、
    上記ハウジングに取り付けられると共に、上記撹拌搬送部材によって搬送された現像剤を担持して、この担持した現像剤を像担持体へ供給する現像ローラと、
    上記ハウジングに取り付けられると共に、上記ハウジングと上記撹拌搬送部材の軸部との隙間から上記ハウジング内の現像剤が漏れないように、この隙間を封止するシール部材と
    を備え、
    上記撹拌搬送部材の軸部は、上記シール部材が接触する接触部と、上記シール部材が接触しない非接触部とを有し、
    上記接触部の熱伝導率は、上記非接触部の熱伝導率よりも、小さいことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置において、
    上記撹拌搬送部材の軸部の非接触部は、上記ハウジングの外部に、突出していることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2に記載の現像装置において、
    上記シール部材の熱伝導率Aと、上記接触部の熱伝導率Bと、上記非接触部の熱伝導率Cとの関係は、A≦B<Cであることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1から3の何れか一つに記載の現像装置において、
    上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記ハウジングの内側の端部までの、上記軸部の軸心に沿った方向の距離Xと、上記接触部における上記シール部材との接触部分から、上記接触部における上記軸部の軸心側の端部までの、上記軸部の軸心に直交する方向の距離Yとの関係は、X>Yであることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1から4の何れか一つに記載の現像装置において、
    上記接触部は、上記非接触部に巻き付けられた環状の部材であることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1から5の何れか一つに記載の現像装置において、
    上記ハウジングに取り付けられると共に、上記現像ローラ上の現像剤量を規制する規制部材を有することを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1から6の何れか一つに記載の現像装置において、
    上記ハウジングは、上記撹拌搬送部材の軸部を保持する保持部と、上記ハウジングの外部に漏れた現像剤を吸引する現像剤吸引部とを有し、
    上記現像剤吸引部は、外部に開口して外部の現像剤を空気とともに吸引する吸引口と、この吸引口から吸引した現像剤を空気とともに通過させる通路とを有し、
    上記保持部は、上記現像剤吸引部の通路を通過する空気、または、上記現像剤吸引部の通路に導かれる空気に、当たるように、配置されていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1から7の何れか一つに記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015176022A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社リコー 画像形成装置

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