JP2011064737A - 光学系部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部に入射する軸外光の反射率を下げることができ、その結果、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑え、画像品質を向上させることができる光学系部品を提供することを目的とする。
【解決手段】内部に光学素子2,3を収容するための光学系部品1において、光学系部品の内壁面10に、複数の微粒子17を含む皮膜形成用樹脂16からなる黒色塗装膜15が被膜されており、複数の微粒子は、複数の種類の形状からなる光学系部品1とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学系部品に関し、特に、内部に光学素子を収容するための光学系部品に関するものである。
従来、カメラ等に設けられるレンズ鏡筒ユニットは、レンズ等の光学素子と、当該光学素子を内部に収容するレンズ鏡筒と、光量を調節する絞り部材と、前記光学素子を移動させて所望の焦点距離を確保するための移動部材と、レンズ鏡筒ユニットをカメラ等の本体に固定する固定部材とを有する構成となっている。
このうち、レンズ鏡筒のように、光学素子を内部に収容して、光路を構成する或いは光路内に配置される部材の内壁面には、反射防止策や遮光対策を施す必要がある。これは、レンズ鏡筒の内部に入射する光のうち、被写体像の形成に寄与しない軸外光がレンズ鏡筒の内壁面で反射した結果、当該反射光がレンズ鏡筒の内部で迷光となって撮像素子に到達し、所謂フレアやゴーストなどを発生させ、画像品質を低下させるという問題が生じるためである。
ここで、従来、レンズ鏡筒の内壁面に反射防止や遮光の機能を付加する方法として、レンズ鏡筒の内壁面に、段差や光の反射角度を考慮した傾斜(V溝)を形成したり、梨地加工を施したりする等による機械加工方法が挙げられる。しかし、レンズ鏡筒の内部への入射光は、当該レンズ鏡筒の内部の部品により複雑な方向へ反射されるため、このような機械加工による方法では、反射を十分に低減させることが困難であった。
これに対して、レンズ鏡筒の内壁面に反射防止や遮光の機能を付加する別の方法として、レンズ鏡筒の内壁面に黒色塗料やつや消し塗料を塗布して光吸収および散乱部材とし、光沢度を低下させる化学的皮膜形成方法が挙げられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2003−277722号公報 特開平11−64703号公報 特開平5−341167号公報
しかしながら、前記した特許文献1〜3のような手段を用いて、レンズ鏡筒の内壁面に黒色塗料やつや消し塗料を塗布しても、レンズ鏡筒の内部に入射する被写体像の形成に寄与しない軸外光を充分に吸収することはできないことから、内壁面の光沢度(入射角60°における光沢度)を充分なレベル(0.5以下)まで低下させることはできず、前記した塗料の塗装面と空気との界面で反射された光が、レンズ鏡筒の内部で迷光となって撮像素子に到達してしまうことがあった。これにより、所謂フレアやゴーストなどが発生し、画像品質の低下に繋がるという問題は依然残ったままであった。
なお、前記した特許文献1は、光沢度低下を目的に使用されるつや消し剤およびそれを用いた塗料組成物に関するものであり、天然高分子であるセルロース粉末を塗料に配合したことを特徴としている。しかし、その効果は、従来から使用されている粉末シリカと同程度で嗜好を主とした外装に必要な光沢度1.5(実施例3)であり、レンズ鏡筒のような光学系部品で必要とする光沢度は0.5以下であることから、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑えて、画像品質を向上させることができるものではなかった。
また、前記した特許文献2は、微粒子を分散した電着塗料を用いて形成された電着塗装膜である。しかし、特に微粒子について、第一に形状は1種類の形状からなっていても複数の種類の形状からなっていてもかまわず、第二に着色については言及されていないことから、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑えて、画像品質を向上させることができるものではなかった。
また、前記した特許文献3は、投射型テレビジョン受信機のレンズ鏡筒内部の反射防止に関するものであり、鏡筒内面に鏡筒材質の屈折率よりも低いフッ素系化合物薄膜を形成することにより、反射防止効果を狙うものである。しかし、この方法では、数%の反射率の低下は見られるものの、レンズ鏡筒のような光学系部品で必要とする光沢度0.5以下までは低下させることはできない。ここで、光沢度の定義は、屈折率1.567のガラス鏡面研磨面に対する反射率を光沢度100としており、このガラス鏡面の実際の反射率は、入射角60°の場合10%である。よって、光沢度0.5は0.05%となり、ほとんど無反射に近い。従って、反射防止のみで光沢度を0.5以下にすることは不可能に近く、光沢度を0.5以下にするためには、表面拡散させるための表面凹凸が必要となる。以上のことから、特許文献3は、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑えて、画像品質を向上させることができるものではなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、内部に入射する軸外光の反射率を下げることができ、その結果、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑え、画像品質を向上させることができる光学系部品を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明は、内部に光学素子(2,3)を収容するための光学系部品(1)において、前記光学系部品(1)の内壁面(10)に、複数の微粒子(17)を含む皮膜形成用樹脂(16)からなる黒色塗装膜(15)が被膜されており、前記複数の微粒子(17)は、複数の種類の形状からなる光学系部品(1)としたことを特徴とする。
なお、ここでは、本発明をわかりやすく説明するため、実施の形態を表す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものではないことは言及するまでもない。
本発明によれば、光学系部品の内壁面に、複数の種類の形状からなる複数の微粒子を含む皮膜形成用樹脂からなる黒色塗装膜が被膜されていることにより、光学系部品の内壁面の光沢度を落としつつ黒味を上げることができ、光学系部品の内部に入射する軸外光の反射率を下げることができる。その結果、所謂フレアやゴーストなどの発生を抑え、画像コントラストを向上させ、画像品質を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒を示す断面図である。 図1のレンズ鏡筒における内壁面の様子を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態では、本発明の光学系部品として、カメラ等に設けられるレンズ鏡筒を例にして説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒を示す断面図である。図2は、図1のレンズ鏡筒における内壁面の様子を示す概略断面図である。
まず、本発明の光学系部品における実施の形態としてのレンズ鏡筒1の概要について、図1を用いて説明する。本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、カメラ等に設けられるレンズ鏡筒ユニットの一部品を構成するものであり、当該レンズ鏡筒ユニットは、光学素子としての前群レンズ群2及び後群レンズ群3、当該前群レンズ群2及び後群レンズ群3を内部に収容するレンズ鏡筒1、光量を調節する絞り部材(図示省略)、前群レンズ群2及び後群レンズ群3を移動させて所望の焦点距離を確保するための移動部材(図示省略)、レンズ鏡筒ユニットをカメラ等の本体に固定する固定部材(図示省略)とを有する構成となっている。
また、本実施の形態のレンズ鏡筒1は、アルミニウム等の金属又はプラスチック等からなる基材11が略円筒形に形成された構成となっている。さらに、レンズ鏡筒1における略円筒形の母線方向の被写体側の内部には、前群レンズ群2が収容されており、レンズ鏡筒1における略円筒形の母線方向のカメラ側の内部には、後群レンズ群3が収容されている。なお、本実施の形態では、レンズ鏡筒1の基材11はアルミニウムからなっている。
次に、レンズ鏡筒1の内壁面10の構成について、図2を用いて説明する。
前記した前群レンズ群2と後群レンズ群3の間を含む、レンズ鏡筒1の略円筒形の内壁面10の略全面には、基材11の上に黒色塗装膜15が皮膜されている。この黒色塗装膜15は、図2に示すように、皮膜形成用樹脂16に複数の微粒子17を含む構成となっている。このうち、皮膜形成用樹脂16は、アクリルウレタン等からなる黒色着色塗料の樹脂固形分であり、ここに複数の微粒子17を所定量添加して、黒色塗装膜15を形成している。
また、複数の微粒子17は、図2に示すように、球体や錐体、柱体、これらを組み合わせたり、割ったり、変形させたりした形状等を始めとする複数の種類の形状からなっている。このように、複数の微粒子17を複数の種類の形状からなるようにすることで、光の吸収散乱効果が高まり、光沢度を低下させることができる。
また、図2に示すように、複数の微粒子17の一部又は全部は、添加した皮膜形成用樹脂16の表面から所定量突出するようになっており、これにより黒色塗装膜15の表面が平坦でなく、凹凸を有する形状となっている。このように、複数の微粒子17が皮膜形成用樹脂16の表面から突出するようになっていることで、光の吸収散乱効果が高まり、光沢度を低下させることができる。
また、本実施の形態の複数の微粒子17は、屈折率1.49のポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA、アクリル樹脂、メタクリル樹脂)などのポリメタクリル酸メチル系、屈折率1.52のポリアクリルニトリルなどのポリアクリルニトリル系、ポリアクリレート系を始めとする高分子材料からなっている。なお、後述する実施例では、複数の微粒子17として、屈折率が低いこと(1.49)を理由に、ポリメタクリル酸メチル樹脂からなる微粒子を使用しているが、ポリアクリルニトリル(屈折率1.52)等からなる微粒子でも、ほぼ同様の効果が得られるものである。また、皮膜形成用樹脂16への密着性は、ポリアクリルニトリルの方がポリメタクリル酸メチル樹脂より優れている。
このように、複数の微粒子17を、屈折率が調整可能な樹脂(高分子材料)からなるものにすることによって、微粒子17の屈折率を、添加する皮膜形成樹脂16の屈折率に合わせることが可能となる。微粒子17と皮膜形成用樹脂16の屈折率を合わせることで、微粒子17に入射した光が微粒子17と皮膜形成樹脂16との界面で散乱することがなく透過するようになる。この散乱光を減少させることによって、黒色塗装膜15の黒味が強くなり、また、光沢度の低下にも繋がるものである。従来、真球の微粒子として使用されているシリカ粒子では、屈折率は約1.55に固定されており、界面での散乱を減少させたい場合は、皮膜形成樹脂の方を調整しなければならないため、非常に困難となっていた。
また、図2に示すように、複数の種類の形状からなる複数の微粒子17を含む皮膜形成用樹脂16からなる黒色塗装膜15の上(レンズ鏡筒の内側)に、更に、フッ素系化合物コーティング層18(フッ素系化合物からなる層)が形成されているのが好ましい。ここで、フッ素系化合物コーティング層18は、その厚さが薄い方が好ましく、少なくとも、フッ素系化合物コーティング層18が、皮膜形成用樹脂16の表面から突出している複数の微粒子17の凹凸形状を平坦にしてしまわない程度の厚さである必要がある。なお、フッ素系化合物コーティング層18は、無色透明なコーティング層で良い。このフッ素系化合物コーティング層18が形成されることで、黒色塗装膜15の黒味をさらに上げて光沢度を低下させることができる。
次に、前記した実施の形態の具体的な実施例について、表1を用いて説明する。ここでは、アクリルウレタンからなる黒色着色塗料の樹脂固定分である皮膜形成用樹脂16に対して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)からなる微粒子17を所定の割合で添加して、攪拌装置(あわとり練太郎AR−500:株式会社シンキー製)にて充分に攪拌した後、アルミニウムからなる基材11(基板)の上にスプレー塗装し、オーブンで乾燥させて、約10μmの厚さの黒色塗装膜15を形成した。そして、このように形成した黒色塗装膜15について、入射角60°における光沢度を測定した。
表1には、前記した形成方法に種々の条件を課して形成した黒色塗装膜15の実施例1〜2び比較例1〜2における種々の条件及びそれぞれの光沢度等の測定結果を記載した。
実施例1は、アクリルウレタンからなる黒色着色塗料の樹脂固定分である皮膜形成用樹脂に対して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)からなり、不定形(複数の種類の形状からなる)で、微粒子径(最長部分の長さ)が3μmの微粒子を、皮膜形成用樹脂に対して40wt%の割合で添加して、攪拌装置(あわとり練太郎AR−500:株式会社シンキー製)にて充分に攪拌した後、塗装していないアルミニウムからなる基材(基板)の上にスプレー塗装し、オーブンで乾燥させて、約10μmの厚さの黒色塗装膜を形成し、さらに、黒色塗装膜を形成した基材に対してフッ素系表面処理コーティング液(ノベックEGC−1720:住友スリーエム社製)にディップコーティングを行い、60℃で30分乾燥して1日放置して、黒色塗装膜の上にフッ素系化合物コーティング層を形成したものである。この実施例1に対して、入射角60°における光沢度を測定した結果、0.3であった。また、この実施例1に対して、明度指数を測定した結果、17.0であった。
実施例2は、アクリルウレタンからなる黒色着色塗料の樹脂固定分である皮膜形成用樹脂に対して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)からなり、不定形(複数の種類の形状からなる)で、微粒子径(最長部分の長さ)が3μmの微粒子を、皮膜形成用樹脂に対して40wt%の割合で添加して、攪拌装置(あわとり練太郎AR−500:株式会社シンキー製)にて充分に攪拌した後、塗装していないアルミニウムからなる基材(基板)の上にスプレー塗装し、オーブンで乾燥させて、約10μmの厚さの黒色塗装膜を形成したものである。フッ素系化合物コーティング層は形成していない。この実施例2に対して、入射角60°における光沢度を測定した結果、0.3であった。また、この実施例2に対して、明度指数を測定した結果、19.6であった。
比較例1は、アクリルウレタンからなる黒色着色塗料の樹脂固定分である皮膜形成用樹脂に対して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)からなり、真球形状で、微粒子径が3μmの微粒子を、皮膜形成用樹脂に対して20wt%の割合で添加して、攪拌装置(あわとり練太郎AR−500:株式会社シンキー製)にて充分に攪拌した後、塗装していないアルミニウムからなる基材(基板)の上にスプレー塗装し、オーブンで乾燥させて、約10μmの厚さの黒色塗装膜を形成したものである。フッ素系化合物コーティング層は形成していない。この比較例1に対して、入射角60°における光沢度を測定した結果、7であった。
比較例2は、アクリルウレタンからなる黒色着色塗料の樹脂固定分である皮膜形成用樹脂に対して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)からなり、不定形(複数の種類の形状からなる)で、微粒子径(最長部分の長さ)が3μmの微粒子を、皮膜形成用樹脂に対して20wt%の割合で添加して、攪拌装置(あわとり練太郎AR−500:株式会社シンキー製)にて充分に攪拌した後、塗装していないアルミニウムからなる基材(基板)の上にスプレー塗装し、オーブンで乾燥させて、約10μmの厚さの黒色塗装膜を形成したものである。フッ素系化合物コーティング層は形成していない。この比較例2に対して、入射角60°における光沢度を測定した結果、3であった。
Figure 2011064737
ここで、本発明の課題を達成するためには、光学系部品の内壁面の入射角60°における光沢度を0.5以下にする必要があり、実施例1〜2では光沢度が0.5以下となった。これに対し、比較例1〜2では光沢度が0.5より高くなってしまった。
また、比較例1と比較例2の条件を比較すると、微粒子の形状が、比較例1では真球形状であるのに対し、比較例2では不定形(複数の種類の形状からなる)であり、他の条件は同じである。そして、比較例1と比較例2の測定結果を比較すると、光沢度が、比較例1では7であるのに対し、比較例2では3となっている。このことから、微粒子の形状が不定形(複数の種類の形状からなる)であると、真球形状の場合より光沢度が低下することがわかった。すなわち、微粒子の形状が不定形(複数の種類の形状からなる)であると、画像品質を向上させることができることがわかった。
また、実施例1と実施例2の条件を比較すると、実施例1ではフッ素系化合物コーティング層を有しているのに対し、実施例2ではフッ素系化合物コーティング層を有しておらず、他の条件は同じである。そして、実施例1と実施例2の測定結果を比較すると、光沢度は共に0.3であるが、明度指数が、実施例1では17.0であるのに対し、実施例2では19.6となっている。このことから、フッ素系化合物コーティング層を有していると、明度指数が低下することがわかった。すなわち、フッ素系化合物コーティング層を有していると、画像品質を向上させることができることがわかった。
以上のことから、黒色塗装膜において、微粒子の形状が不定形(複数の種類の形状からなる)であり、フッ素系化合物コーティング層を有していると、光沢度や明度指数がより低下し、画像品質をより向上させることができることがわかった。なお、前記した実施例の結果については、皮膜形成用樹脂16がポリアクリルニトリルからなる場合でも、同様の結果が得られた。
以上のように、前記した実施の形態のレンズ鏡筒1によれば、内部に前群レンズ群2及び後群レンズ群3を収容するためのレンズ鏡筒1において、レンズ鏡筒1の内壁面10に、複数の微粒子17を含む皮膜形成用樹脂16からなる黒色塗装膜15が被膜されており、複数の微粒子17は、複数の種類の形状からなることから、レンズ鏡筒1の内壁面10の光沢度を落としつつ黒味を上げることができ、レンズ鏡筒1の内部に入射する被写体像の形成に寄与しない軸外光の反射率を下げることができる。
その結果、軸外光の反射光がレンズ鏡筒1の内部で迷光となって撮像素子に到達することで発生する所謂フレアやゴーストなどを抑えることができ、画像コントラストを向上させ、画像品質を向上させることができる。
また、微粒子17が高分子材料からなっていたり、黒色塗装膜15の上にフッ素系化合物コーティング層18が形成されていたりすると、さらに、レンズ鏡筒1の内壁面10の光沢度を落としつつ黒味を上げることができ、レンズ鏡筒1の内部に入射する被写体像の形成に寄与しない軸外光の反射率を下げることができる。
その結果、軸外光の反射光がレンズ鏡筒1の内部で迷光となって撮像素子に到達することで発生する所謂フレアやゴーストなどをさらに抑えることができ、画像コントラストをさらに向上させ、画像品質をさらに向上させることができる。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した実施の形態では、本発明の光学系部品をカメラ用のレンズ鏡筒に適用していたが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の光学系部品は、これ以外にも、ビデオカメラや望遠鏡等の光学素子を内部に収容する種々のものに適用可能である。
1 レンズ鏡筒(光学系部品)
2 前群レンズ群(光学素子)
3 後群レンズ群(光学素子)
10 内壁面
11 基材
15 黒色塗装膜
16 皮膜形成用樹脂
17 微粒子
18 フッ素系化合物コーティング層(フッ素系化合物からなる層)

Claims (3)

  1. 内部に光学素子を収容するための光学系部品において、
    前記光学系部品の内壁面に、複数の微粒子を含む皮膜形成用樹脂からなる黒色塗装膜が被膜されており、
    前記複数の微粒子は、複数の種類の形状からなることを特徴とする光学系部品。
  2. 前記微粒子は、高分子材料からなることを特徴とする請求項1に記載の光学系部品。
  3. 前記黒色塗装膜の上に、更に、フッ素系化合物からなる層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系部品。
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