JP2011062986A - テープ印字装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切断機構を作動させた後に自動で可動刃を復帰させることができる可動刃復帰機構を備えることにより小型で軽量なテープ印字装置を提供する。
【解決手段】 テープ印字装置は、テープ部材31に印字を行う印字機構61と、搬送用モータ46によって動作する搬送機構62と、可動刃72を固定刃71に向けて手動で移動させることでテープ部材31を切断する切断機構63と、可動刃72が切断位置に位置していることを検出する可動刃切断位置検出スイッチと、切断位置に移動した可動刃72をカッター操作部5とともに初期位置に復帰させる可動刃復帰機構64と、可動刃切断位置検出スイッチがオンとなった場合に搬送用モータ46を反転駆動させる制御手段と、を備え、搬送用モータ46の正転駆動時には切断機構63に動力を伝達し、搬送用モータ46の反転駆動時には可動刃復帰機構64に動力を伝達する動力伝達機構65を有している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、手動でテープ部材を切断した後、切断位置に位置する可動刃を自動的に初期位置に復帰させることのできるテープ印字装置に関する。
印字テープと剥離テープとを積層してなるテープ部材をテープカセット内に収納し、このテープカセットを筐体内にセットして、キーボードなどの入力手段から入力された、あるいは、他の機器から出力された文字を印字することにより、固有のラベルを作成できる装置としてテープ印字装置がある。
このようなテープ印字装置では、印字テープと剥離テープとを完全に切り落とすフルカット機構(切断機構)を備えたものや(例えば、特許文献1、特許文献2)、印字テープのみを切り落とすハーフカット機構をさらに備えたものなどがある(例えば、特許文献3)。
特許文献1のテープ印字装置におけるフルカット機構は、可動刃が固定刃に回動可能に連結され、この可動刃にコイルバネによって付勢されたカッター操作部(カッター操作ボタン)が連結された構成である。このフルカット機構では、カッター操作部を押し込むことによって可動刃を固定刃に向けて稼働させ、鋏の要領でテープ部材を切断する。また、押し込まれたカッター操作部は、コイルバネの弾性力よって初期位置に復帰し、このカッター操作部に誘導されて可動刃も自動で復帰する。
また、特許文献2のテープ印字装置におけるフルカット機構は、可動刃が固定刃に回動可能に連結され、この可動刃にガイド用の開口を形成し、可動刃を作動させるためのカムから突出するピンをこの開口に摺動可能に挿入し、カムをモータによって回動させる構成とされている。このフルカット機構では、カムがモータによって回転すると、可動刃が固定刃との連結部分を軸として固定刃に向けて稼働し、鋏の要領でテープ部材を切断する。さらに、カムが回転すると、可動刃は固定刃から離れて初期位置に復帰する。つまり、特許文献2におけるフルカット機構は、テープ部材を切断する工程、及び、切断後に可動刃を復帰させる工程を自動で行う構成とされている。
特許文献3のテープ印字装置は、夫々自動で稼働するフルカット機構とハーフカット機構を備えている。このフルカット機構及びハーフカット機構は、1つのモータによって駆動され、このモータが正転するとフルカット機構が作動し、モータが反転するとハーフカット機構が作動する構成とされている。そして、フルカット機構は、対向して配置される固定刃及び可動刃を備えており、モータが正転すると可動刃が固定刃方向に移動することによりテープ部材を幅方向に切断する。また、ハーフカット機構は、対向して配置される受け台及び可動刃を備え、モータが反転すると可動刃が受け台方向に移動し、テープ部材を受け台と可動刃の間で挟み込むことによりテープ部材の印字テープのみを切断する。
特開2000−225746号公報 特開平11−5338号公報 特開2001−277184号公報
上述した特許文献1に記載のフルカット機構(切断機構)では、カッター操作部にコイルバネが取り付けられているため、可動刃を作動させる場合にコイルバネの弾性力分を加えた力をかける必要がある。カッター操作部を復帰させるために必要な弾性力は、数kgであるため、カッター操作部を操作するには数kgを超える力が必要となる。よって、子供などの非力な人間がテープ印字装置を手に把持した状態で使用する場合、カッター操作部を操作することが困難であるという問題点があった。
また、特許文献2及び特許文献3に記載のフルカット機構やハーフカット機構では、可動刃を稼働させる専用モータを必要とするため、テープ印字装置が大型化し、テープ印字装置の重量が増し、テープ印字装置を手に把持した状態で使用することが困難であるという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、手に把持した状態で使用する場合であっても容易に作動させることができる切断機構と、切断機構を作動させた後に自動で可動刃を復帰させることができる可動刃復帰機構と、を備えることにより小型で軽量なテープ印字装置を提供することを目的としている。
本発明のテープ印字装置は、搬送用モータによって駆動されてテープ部材を搬送する搬送機構と、前記テープ部材に印字を行う印字機構と、使用者がカッター操作部を操作すると可動刃が固定刃に向かって移動し、該可動刃と固定刃との間でテープ部材が切断される切断機構と、を備えたテープ印字装置であって、前記可動刃が前記テープ部材を切断した後の位置である切断位置に位置していることを検出する可動刃切断位置検出装置と、前記切断位置に移動した前記可動刃を前記カッター操作部とともに初期位置に復帰させる可動刃復帰機構と、前記可動刃切断位置検出装置が、前記切断位置に前記可動刃が位置していると検出した場合に前記搬送用モータを反転駆動させる制御手段と、を備え、前記搬送用モータの正転駆動時には、該搬送用モータの動力を前記搬送機構に伝達して前記テープ部材を長手方向に搬送し、前記搬送用モータの反転駆動時には、該搬送用モータの動力を前記可動刃復帰機構に伝達して前記可動刃及び前記カッター操作部を前記切断位置から初期位置に復帰させる動力伝達機構を有することを特徴とする。
また、本発明のテープ印字装置において、前記切断機構は、前記テープ印字装置の筐体内であって前記テープ部材の搬送路上に固定された前記固定刃と、該固定刃に一端部が軸着された前記可動刃と、該可動刃と連結された前記カッター操作部と、から構成され、前記カッター操作部は、前記テープ印字装置の筐体の外表面に操作可能な状態で露出されて、直線的に往復動作可能に形成され、前記可動刃は、前記固定刃と軸着された軸着部と、該軸着部から同一平面状の3方向に延設する刃部、操作部側アーム、動力側アームと、から構成され、前記刃部は、前記固定刃との間で前記テープ部材を鋏の要領で切断する刃を備えて当該刃が前記固定刃の刃と対向するように前記軸着部から延設されており、前記操作部側アームは、前記軸着部から前記カッター操作部側に延設されて先端部近傍で前記カッター操作部と連結され、前記動力側アームは、前記軸着部から前記可動刃復帰機構を構成する所定のギア側に延設されて先端部近傍が該所定のギアと連結されていることを特徴とする。
さらに、本発明のテープ印字装置は、前記搬送用モータのピニオンギアと噛合するモータ側ギアと、該モータ側ギアと噛合するとともに中心が前記モータ側ギアの軸に連結棒を介して連結されて該モータ側ギアの軸を中心として該モータ側ギアの周縁を回動可能とされた遊星ギアと、該遊星ギアと係合されることによって前記搬送機構を作動させる前記搬送機構の一部を構成する搬送側減速ギアと、前記遊星ギアと係合されることによって前記可動刃復帰機構を作動させる前記可動刃復帰機構の一部を構成する可動刃側減速ギアと、該可動刃側減速ギアと噛合するとともに前記可動刃の動力側アームと連結される前記可動刃復帰機構の一部を構成する可動刃側ギアと、を備え、前記遊星ギアは、前記搬送用モータが正転駆動した場合、前記搬送側減速ギアと係合し、前記搬送用モータが反転駆動した場合、前記可動刃側減速ギアと係合することを特徴とする。
また、本発明のテープ印字装置において、前記切断機構は、回転軸に対して所定のトルクを有したダンパーギアを備えることを特徴とする。
さらに、本発明のテープ印字装置は、前記可動刃側ギアの周縁には前記可動刃切断位置検出装置が配置され、前記カッター操作部が操作されることによって前記可動刃が切断位置に移動すると、前記可動刃切断位置検出装置が前記可動刃側ギアの回転を検出して前記制御手段に信号を送出することを特徴とする。
本発明によれば、手に把持した状態で使用する場合であっても容易に作動させることができる切断機構と、切断機構を作動させた後に自動で可動刃を復帰させることができる可動刃復帰機構と、を備えることにより小型で軽量なテープ印字装置を提供することができる。
本発明の実施例に係るテープ印字装置の平面図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置の内部拡大図及びテープカセットの斜視図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置の機能ブロック図である。 本発明の実施例のテープ印字装置における動力系部品などの構成を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置の内部の一部を拡大した正面模式図である。 本発明の実施例のテープ印字装置における切断機構及び可動刃復帰機構、動力系部品を右側面からみた模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置において可動刃が初期位置に位置した状態における動力系部品などの構成を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置において可動刃が切断位置に移動した状態における切断機構及び可動刃復帰機構、動力系部品を右側面からみた模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置において可動刃が切断位置に移動した状態における動力系部品などの構成を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置において可動刃が初期位置に復帰した状態における切断機構及び可動刃復帰機構、動力系部品を右側面からみた模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置において可動刃が初期位置に復帰した状態における動力系部品などの構成を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係るテープ印字装置の可動刃復帰機構の制御フローを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について述べる。本発明のテープ印字装置1は、搬送用モータ46によって駆動されてテープ部材31を搬送する搬送機構62と、テープ部材31に印字を行う印字機構61と、使用者がカッター操作部5を操作すると可動刃72が固定刃71に向かって移動し、可動刃72と固定刃71との間でテープ部材31が切断される切断機構63と、を備える。
また、テープ印字装置1は、可動刃72がテープ部材31を切断した後の位置である切断位置に位置していることを検出する可動刃切断位置検出スイッチ68と、切断位置に移動した可動刃72をカッター操作部5とともに初期位置に復帰させる可動刃復帰機構64と、可動刃切断位置検出スイッチ68が、切断位置に可動刃72が位置していると検出した場合に搬送用モータ46を反転駆動させる制御手段としての制御部40と、を備える。
さらに、このテープ印字装置1は、搬送用モータ46の正転駆動時には、搬送用モータ46の動力を搬送機構62に伝達してテープ部材31を長手方向に搬送させ、搬送用モータ46の反転駆動時には、搬送用モータ46の動力を可動刃復帰機構64に伝達して可動刃72及びカッター操作部5を切断位置から初期位置に復帰させる動力伝達機構65を有している。
また、切断機構63は、テープ印字装置1の筐体2内であってテープ部材31の搬送路上に固定された固定刃71と、固定刃71に一端部が軸着された可動刃72と、可動刃72と連結されたカッター操作部5と、から構成される。このカッター操作部5は、テープ印字装置1の筐体2の外表面に操作可能な状態で露出され、直線的に往復動作可能に形成されている。
そして、可動刃72は、固定刃71と軸着された軸着部72aと、軸着部72aから同一平面状の3方向に延設する刃部72b、操作部側アーム72c、動力側アーム72dと、から構成される。刃部72bは、固定刃71との間でテープ部材31を鋏の要領で切断する刃を備えてこの刃が固定刃71の刃と対向するように軸着部72aから延設されている。また、操作部側アーム72cは、軸着部72aからカッター操作部5側に延設されて先端部近傍でカッター操作部5と連結されている。さらに、動力側アーム72dは、軸着部72aから可動刃復帰機構64を構成する所定の動力系部品側に、つまり、可動刃側ギア90側に延設されて先端部近傍がこの可動刃側ギア90と連結されている。
また、テープ印字装置1は、搬送用モータ46のピニオンギア75と噛合するモータ側ギア77と、モータ側ギア77と噛合するとともに中心がモータ側ギア77の軸に連結棒80を介して連結されてモータ側ギア77の軸を中心としてモータ側ギア77の周縁を回動可能とされた遊星ギア79とを備える。
さらに、テープ印字装置1は、遊星ギア79と係合されることによって搬送機構62を作動させる搬送機構62の一部を構成する搬送側減速ギア81と、遊星ギア79と係合されることによって可動刃復帰機構64を作動させる可動刃復帰機構64の一部を構成する可動刃側減速ギア83と、を備える。また、テープ印字装置1は、可動刃側減速ギア83と噛合するとともに可動刃72の動力側アーム72dと連結される可動刃復帰機構64の一部を構成する可動刃側ギア90を備える。なお、この可動刃側ギア90は、回転軸に対して所定のトルクを有したダンパーギアとされている。
そして、テープ印字装置1では、搬送用モータ46が正転駆動した場合、遊星ギア79が搬送側減速ギア81と係合することによって搬送機構62が作動し、搬送用モータ46が反転駆動した場合、遊星ギア79が可動刃側減速ギア83と係合することによって可動刃復帰機構64が作動する。
また、本発明のテープ印字装置1では、可動刃側ギア90の周縁には可動刃切断位置検出スイッチ68が配置され、カッター操作部5が操作されることによって可動刃72が切断位置に移動すると、可動刃切断位置検出スイッチ68が可動刃側ギア90の回転を検出して制御手段としての制御部40に信号を送出する。これにより、搬送用モータ46が反転駆動する。
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の実施例に係るテープ印字装置1の外観を示す斜視図であり、図2は、このテープ印字装置1に使用するテープカセット21の外観及びテープ印字装置1の内部構造の一部を示す斜視図であり、図3は、このテープ印字装置1の機能ブロック図である。なお、本実施例において、左右とは図1の正面視左右方向をさす。また、正面は、図1における筐体2の下方に位置する面をさし、背面は、図1における筐体2の上方に位置する面をさす。
このテープ印字装置1は、表面を印字面とし裏面を粘着面とした印字テープと、印字テープの粘着面に貼着される剥離テープと、が積層されて形成されたテープ部材31に文字などを印字する装置であり、手に把持した状態で使用できるように小型で軽量に形成されている。また、テープ印字装置1は、テープ部材31を幅方向、つまり、テープ部材31の長手方向と直交する方向に切断する切断機構63を備えている。この切断機構63の切断動作は、カッター操作部5を使用者が押下することによって手動で行われ、復帰動作は自動で行われることを特徴とする。以下、このテープ印字装置1について詳細に述べる。
テープ印字装置1は、図1に示すように、中空で略直方体形状の筐体2を有している。この筐体2は、箱型の下ケースと上ケースとが開口部分を対向させた状態で嵌合あるいは螺子などで固定されてなる。そして、テープ印字装置1は、筐体2の上面における中央から正面にかけて入力部3としての各種のキーやボタンを備えている。また、テープ印字装置1は、筐体2の上面における中央から背面にかけて表示部4としての液晶表示装置を備えている。さらに、テープ印字装置1は、筐体2の上面における右側面と背面とが交差する位置に上下に可動なカッター操作部5を備えている。
また、テープ印字装置1は、筐体2の右側面であってカッター操作部5の近傍にテープ部材31が繰り出されるテープ繰出部7を備えている。なお、図示しないが、テープ印字装置1は、パーソナルコンピュータなどの外部機器と接続するための入力端子、電源コードが接続される電源端子、メモリーカードなどの記憶媒体が挿入される挿入口なども備えている。また、テープ印字装置1は、筐体2の底部にテープカセット21を着脱するための図2に示すカセット装填部8を備えるとともに、このカセット装填部8の開口部を覆う蓋を備えている。
入力部3は、文字データを入力する文字入力キー、印字開始を指示する印字キー、表示部4の表示画面上のカーソルを移動操作するカーソルキー、印字モードの設定や各種設定処理を行う種々の制御キーによって構成されている。また、表示部4は、液晶表示装置などとされるものであって、入力された文字データに基づく文字、各種の設定のための選択メニュー、各種の処理に関するメッセージなどが表示される。
次に、本実施例のテープ印字装置1の内部構成について述べる。テープ印字装置1の筐体2の内部には、図2に示すように、テープ部材31及びインクリボン35を収容したテープカセット21を装填するためのカセット装填部8が形成されている。また、カセット装填部8内には、テープ部材31に印字を行う印字機構61と、テープ部材31を長手方向に搬送する搬送機構62と、テープ部材31を幅方向に切断する切断機構63と、を備えている。また、テープ印字装置1のカセット装填部8内には、テープカセット21を所定の位置に支持するためのカセット受部15が形成され、カセット装填部8の一端部には、筐体2の外に通じるテープ繰出部7が形成され、このテープ繰出部7に切断機構63が組み込まれている。
印字機構61は、縦方向に発熱素子が配列された印字ヘッドとされるサーマルヘッド11と、サーマルヘッド11との間でテープ部材31及びインクリボン35を挟み込んでこれを搬送するプラテンローラ12と、から構成される。また、搬送機構62は、後述する搬送用モータ46によって駆動されるプラテンローラ12と、印字に使用したインクリボン35をテープカセット21内に巻き取るリボン巻取軸13と、後述するギアなどの動力系部品と、から構成される。
切断機構63は、筐体2に固定された固定刃71と、固定刃71に軸着された可動刃72と、可動刃72に連結されたカッター操作部5と、後述するギアなどの動力系部品と、から構成される。また、この切断機構63は、テープ部材31を切断した後、後述する可動刃復帰機構64によって初期位置に復帰させられる。なお、搬送機構62と、切断機構63と、可動刃復帰機構64と、に関しての詳細な説明は後述する。
さらに、テープカセット21は、カセットケース22を備え、このカセットケース22の内部には、テープ部材31が巻装されたテープコア23、未使用のインクリボン35が巻装されたリボン供給コア24、使用済みのインクリボン35を巻き取るリボン巻取コア25が夫々収納されている。また、テープカセット21のカセットケース22には、カセット装填部8内にテープカセット21を装填した場合にサーマルヘッド11が位置するヘッド配置部27が形成されている。
また、カセットケース22の隅部には、カセット装填部8のカセット受部15と係合し、このカセット受部15によって支持される被係合部29が形成されている。また、このカセットケース22の被係合部29には、図示しないがテープカセット21の種類に応じて所定の形状に形成されたカセット識別部が設けられており、カセット装填部8のカセット受部15には、テープカセット21が装填された場合にカセットケース22の被係合部29に形成されたカセット識別部に対応して複数個のカセット判別スイッチ44が設けられている。
そして、カセットケース22がカセット装填部8に装填されると、カセットケース22の被係合部29に形成されたカセット識別部と、カセット装填部8のカセット受部15に設けられた複数個のカセット判別スイッチ44と、が係合し、選択的にこのカセット判別スイッチ44がオンオフ動作することにより、テープカセット21の種類が判別される。
このテープ印字装置1では、印字の指示がなされると、テープ部材31及びインクリボン35がテープカセット21から繰り出され、プラテンローラ12とサーマルヘッド11の間に重ね合わされた状態で挟み込まれて搬送される。そして、サーマルヘッド11が印字データに基づいて発熱駆動され、インクリボン35のインクがテープ部材31に熱転写されてテープ部材31に印字が行われる。
そして、テープ部材31に印字が完了すると、印字が施されたテープ部材31が搬送機構62によってテープ繰出部7から外部に搬送され、カッター操作部5を操作することにより印字が施されたテープ部材31が幅方向に切断される。
次に、テープ印字装置1の回路構成について述べる。このテープ印字装置1は、図3に示すように、制御手段としての制御部40を備える。そして、この制御部40には、記憶手段としてのROM41及びRAM42が接続されている。また、制御部40には、入力部3と、表示部4を駆動する表示部駆動回路66と、が接続されている。
さらに、制御部40には、印字機構を駆動するヘッド駆動回路51と、搬送機構62及び可動刃復帰機構64を駆動する搬送用モータ46を制御する搬送用モータ駆動回路52と、カセット判別スイッチ44と、が接続されている。また、制御部40には、切断機構63の可動刃72が初期位置にあることを検知する可動刃初期位置検出スイッチ67と、可動刃72がテープ部材31を切断した後の位置である切断位置にあることを検知する可動刃切断位置検出スイッチ68と、が接続されている。
この制御部40は、CPUであって、入力部3からのキー操作信号に応じて、又は、自動でROM41に予め記憶されているシステムプログラム、メモリーカードに記憶された制御プログラム、外部機器から読み込まれた制御プログラムなどを起動させ、RAM42をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
ROM41は、入力部3から入力された文字を印字するためのプログラムや印字フォントなどが記憶され、制御部40で読取り可能なプログラムが記憶された記憶媒体としても機能する。このROM41としては、EPROMなどの書込みが可能なROMが使用される場合もあり、EPROMが使用された場合には補助記憶装置としても機能する。
RAM42は、キー入力された文字や文字間隔などの印字情報を記憶する入力データメモリ、入力された印字情報が展開された印字パターンデータが記憶される印字データメモリ、表示部4に表示されるパターンデータが記憶される表示データメモリなどの各領域が確保され、印字処理などに必要なデータを一時的に記憶するレジスタやカウンタなどが設けられている。
可動刃初期位置検出スイッチ67は、切断機構63の可動刃72が初期位置にある場合に後述する可動刃側ギア90の膨出部90cが接触することによりスイッチがオン状態となり、オン状態となった場合には制御部40に信号を送出する。制御部40は、可動刃初期位置検出スイッチ67からの信号を受信している場合であって、印字の実行中には搬送用モータ46を正転駆動させる。
なお、印字の実行中において可動刃初期位置検出スイッチ67がオフ状態となった場合、つまり、可動刃72から初期位置から移動した場合、印字の実行を中断するように、この可動刃初期位置検出スイッチ67をインターロック回路として構成することもある。このように、印字中の可動刃初期位置検出スイッチ67をインターロック回路として構成することにより、可動刃72が初期位置から外れた位置に位置している場合、可動刃72によってテープ部材31の搬送路が遮断され、印字中のテープ部材31が詰まってしまうといった現象が生じることを防止できる。
可動刃切断位置検出スイッチ68は、切断機構63の可動刃72が切断位置にある場合に後述する可動刃側ギア90の膨出部90cが接触することによりスイッチがオン状態となり、オン状態となった場合には制御部40に信号を送出する。制御部40は、可動刃切断位置検出スイッチ68からの信号を受信すると、搬送用モータ46を反転駆動させる。
ヘッド駆動回路51は、印字情報や書式設定の情報に従って上述した印字機構61であるサーマルヘッド11を制御し、テープ部材31に印字を行う。また、搬送用モータ駆動回路52は、搬送機構62や可動刃復帰機構64を駆動させる回路であって、搬送機構62及び可動刃復帰機構64を駆動させる搬送用モータ46を制御している。そして、搬送用モータ駆動回路52は、制御部40から搬送用モータ46を正転駆動させる旨の信号を受信すると、搬送用モータ46を正転駆動させて、所定の速度でテープ部材31を長手方向に搬送する。また、搬送用モータ駆動回路52は、制御部40から搬送用モータ46を反転駆動させる旨の信号を受信すると、搬送用モータ46を反転駆動させて、可動刃72及びカッター操作部5を元の位置に復帰させる。
カセット判別スイッチ44は、上述したカセット装填部8に装填されたテープカセット21の種別を判別するスイッチであり、装填されたテープカセット21の判別結果の信号を制御部40に出力する。
次に、本実施例のテープ印字装置1が備える搬送機構62、切断機構63、可動刃復帰機構64と、搬送用モータ46の動力を各機構に伝達する動力伝達機構65に関して詳細に述べる。図4は、本実施例のテープ印字装置1における動力系部品などの構成を示す平面模式図であり、図5は、テープ印字装置1の内部の一部を拡大した正面模式図であり、図6は、動力系部品などを右側面からみた模式図である。
本実施例のテープ印字装置1は、図4に示すように、動力となる搬送用モータ46を備えており、この搬送用モータ46の動力を動力伝達機構65によって搬送機構62や可動刃復帰機構64に伝達することによりテープ部材31の搬送や可動刃72の復帰動作などを行う。この搬送用モータ46は、ステッピングモータであり、回転軸の先端近傍にピニオンギア75が装着されている。
このピニオンギア75と噛合する位置には平歯車であるモータ側ギア77が配置されており、このモータ側ギア77には遊星ギア79が装着されている。この遊星ギア79は、モータ側ギア77と噛合しているとともに、中心がモータ側ギア77の中心と連結棒80によって連結されている。この連結棒80は、遊星ギア79の軸及びモータ側ギア77の軸を連結しており、夫々の軸に遊転可能に取り付けられている。なお、動力伝達機構65は、このモータ側ギア77と遊星ギア79とから構成される。
そして、モータ側ギア77が回転すると、遊星ギア79は、中心の軸で回転するとともに、モータ側ギア77の回転方向によってモータ側ギア77の軸を中心として搬送側減速ギア81、又は、可動刃側減速ギア83に向かってモータ側ギア77の周縁を回動する。なお、搬送用モータ46が正転駆動された場合、遊星ギア79は、搬送側減速ギア81と噛合するものとし、搬送用モータ46が反転駆動された場合、遊星ギア79は、可動刃側減速ギア83と噛合する。
搬送側減速ギア81は、平歯車の中心部に円柱形状の突出部が形成され、この突出部の側面にも歯が形成されることにより、大径の歯車と小径の歯車を備えた形状とされている。そして、搬送側減速ギア81は、遊星ギア79と大径側の歯車で噛合するとともに、小径側の歯車でリボン巻取コア25用の平歯車である巻取用ギア85と噛合している。また、巻取用ギア85は、プラテンローラ12用の平歯車であるプラテン用ギア87と噛合している。
また、可動刃側減速ギア83は、図5に示すように、平歯車の中心部に円柱形状の突出部が形成され、この突出部の先端部分にかさ歯車が形成されている。そして、可動刃側減速ギア83は、図4に示したように、大径側の平歯車で遊星ギア79と噛合するとともに、図5に示したように、かさ歯車で可動刃復帰機構64の可動刃側ギア90と噛合している。
可動刃側ギア90は、図5及び図6に示すように、大径の円板に小径の円板が重ねられて形成され、この小径の円板の端部にかさ歯車が形成されている。つまり、可動刃側ギア90は、大径の円板部90aと小径のギア部90bとが重ねられた形状とされている。また、この大径の円板部90aの周縁における所定の位置には、可動刃初期位置検出スイッチ67又は可動刃切断位置検出スイッチ68と接触する膨出部90cが形成されている。さらに、可動刃側ギア90には、円板部90aにおけるギア部90bが重ねられた面とは逆側の面に、可動刃72に遊挿されるギア突起90dが形成されている。そして、可動刃側ギア90の円板部90aとギア部90bとの間は所定の抵抗力を有しつつスリップ可能に形成され、これによりギア部90bは歯車軸に対して所定のトルクを有したダンパーギアとされている。
また、可動刃側ギア90の外周縁部近傍であって膨出部90cが接触可能な位置には、可動刃72の位置を検出する可動刃初期位置検出スイッチ67及び可動刃切断位置検出スイッチ68が配置されている。
そして、可動刃72が図6に示したような初期位置にある場合、可動刃側ギア90の膨出部90cは、可動刃初期位置検出スイッチ67と接触し、可動刃初期位置検出スイッチ67を押した状態となる。よって、可動刃72が初期位置にある場合には、可動刃初期位置検出スイッチ67が押された状態となり、可動刃初期位置検出スイッチ67から上述した制御部40に可動刃72が初期位置に位置していることを示す信号が送出される。
一方、可動刃72が図8に示すような切断位置に移動した場合、可動刃側ギア90の膨出部90cは、可動刃切断位置検出スイッチ68と接触し、可動刃切断位置検出スイッチ68を押した状態となる。よって、可動刃72が切断位置にある場合には、可動刃切断位置検出スイッチ68が押された状態となり、可動刃切断位置検出スイッチ68から上述した制御部40に可動刃72が切断位置に位置していることを示す信号が送出される。
そして、切断機構63は、図6に示したように、テープ部材31の搬送路上に固定された固定刃71を備える。また、切断機構63は、固定刃71に軸着された可動刃72と、この可動刃72と連結されて手動で可動刃72を固定刃71に向けて稼働させるカッター操作部5と、を備える。固定刃71は、テープ部材31の長手方向に対して直交する方向であってテープ部材31の平面と平行となるように筐体2に固定されている。
この可動刃72は、固定刃71と軸着される軸着部72aと、同一平面上の3方向に延設する刃部72b、操作部側アーム72c、動力側アーム72dと、を備える。刃部72bは、固定刃71との間でテープ部材31を鋏の要領で切断する刃を備えており、この刃が固定刃71の刃と対向するように軸着部72aから延設されている。また、操作部側アーム72cは、軸着部72aからカッター操作部5側に延設されており、端部近傍でカッター操作部5と連結されている。さらに、動力側アーム72dは、軸着部72aから可動刃側ギア90側に延設されており、端部近傍で可動刃側ギア90と連結されている。また、操作部側アーム72c及び動力側アーム72dの先端部には、夫々のアームの延設方向と平行に切り欠かれたU字形状の切欠き部72e,72fが形成されている。
カッター操作部5は、筐体2に上下動可能な状態で配置されており、下端近傍に可動刃72の操作部側アーム72cの先端に形成された切欠き部72eに遊挿される可動部突起5aを備えている。つまり、このカッター操作部5は、テープ印字装置1の筐体2の外表面に操作可能な状態で露出され、直線的に往復動作可能に形成されている。
そして、可動刃72は、固定刃71に軸着部72aで軸着されている。また、操作部側アーム72cは、先端に形成された切欠き部72eにカッター操作部5の可動部突起5aが遊挿されており、カッター操作部5の可動部突起5aが切欠き部72e内を摺動可能な状態でカッター操作部5と連結されている。さらに、動力側アーム72dは、先端に形成された切欠き部72fに可動刃側ギア90のギア突起90dが遊挿されており、可動刃側ギア90のギア突起90dが切欠き部72f内を摺動可能な状態で可動刃側ギア90と連結されている。
なお、切断機構63は、固定刃71と、可動刃72と、カッター操作部5と、可動刃側ギア90と、可動刃側減速ギア83と、から構成されている。また、可動刃復帰機構64は、可動刃72と、カッター操作部5と、可動刃側ギア90と、可動刃側減速ギア83と、可動刃側減速ギア83に搬送用モータ46の動力を伝達する動力伝達機構65と、から構成されている。
次に、このような構成とされた搬送機構62、切断機構63、可動刃復帰機構64、動力伝達機構65の動作について図6乃至図11を用いて述べる。図7は、可動刃72が初期位置に位置している状態における動力系部品などの構成を示す平面模式図であり、図8及び図9は、可動刃72が切断位置に位置している状態における動力系部品などの構成を示す右側面からみた模式図及び平面模式図であり、図10及び図11は、可動刃72が切断位置から初期位置に復帰した状態における動力系部品などの構成を示す右側面からみた模式図及び平面模式図である。
図6に示したように、可動刃72が初期位置にあるとき、つまり、可動刃側ギア90の膨出部90cが可動刃初期位置検出スイッチ67と接触しているときに印字が実行されると、図7に示すように、搬送用モータ46は、上述した制御部40に制御されて正転駆動、つまり、図7の正面視右回転を行う。搬送用モータ46が右回転すると、ピニオンギア75と噛合しているモータ側ギア77が左回転を行う。
モータ側ギア77が左回転すると、モータ側ギア77と噛合している遊星ギア79は、右回転を行うとともに、連結棒80を介してモータ側ギア77の中心を軸として左側に移動し、搬送側減速ギア81と係合する。搬送側減速ギア81は、遊星ギア79が係合されると遊星ギア79と噛合して左回転を行う。
搬送側減速ギア81が左回転すると、搬送側減速ギア81の小径の歯車と噛合している巻取用ギア85が減速されて右回転し、リボン巻取コア25が右回転する。また、巻取用ギア85と噛合しているプラテン用ギア87も左回転を行い、プラテンローラ12が左回転する。そして、プラテンローラ12は、サーマルヘッド11との間にテープ部材31を挟み込んだ状態で左回転を行うことによりテープ部材31を長手方向に搬送する。
なお、遊星ギア79が搬送側減速ギア81と係合しているときには可動刃側減速ギア83が開放された状態となるが、可動刃側ギア90がダンパーギアとされているため、カッター操作部5の自重などを原因として切断機構63が作動することはない。
また、図8に示すように、カッター操作部5を使用者が押下した場合、可動刃72は軸着部72aを中心に図8の正面視右方向に回動する。可動刃72が回動すると、可動刃72の刃部72bが固定刃71に向かって移動し鋏の要領でテープ部材31を切断する。このとき動力側アーム72dの切欠き部72fにギア突起90dが付勢されて可動刃側ギア90も左方向に回動する。よって、可動刃側ギア90の膨出部90cは、可動刃初期位置検出スイッチ67との接触状態が解除され、可動刃切断位置検出スイッチ68と接触し、可動刃切断位置検出スイッチ68がオン状態となって制御部40に信号が送出される。また、可動刃側ギア90と噛合している可動刃側減速ギア83も、図9の正面視左方向に回動する。
なお、カッター操作部5を使用者が操作する場合、可動刃側ギア90をダンパーギアとしているため、操作に適した一定の負荷が掛かった状態でカッター操作部5を押下することとなり、カッター操作部5の操作に要する負荷が小さすぎるために操作性を損なうことはない。
そして、図8に示したように、可動刃側ギア90の膨出部90cが可動刃切断位置検出スイッチ68に接触している場合、図11に示すように、搬送用モータ46は、上述した制御部40に制御されて反転駆動、つまり、図11の正面視左回転を行う。搬送用モータ46が左回転すると、ピニオンギア75と噛合しているモータ側ギア77が右回転を行う。
モータ側ギア77が右回転すると、モータ側ギア77と噛合している遊星ギア79は、左回転を行うとともに、図9に示したような搬送側減速ギア81と係合している位置から図11に示したような可動刃側減速ギア83と係合する位置に移動し、可動刃側減速ギア83と係合する。可動刃側減速ギア83は、遊星ギア79が係合されると遊星ギア79と噛合して左回転を行う。
可動刃側減速ギア83が左回転すると、可動刃側減速ギア83の小径の歯車と噛合している可動刃側ギア90が減速された状態で図10の正面視右方向に回動する。可動刃側ギア90が回動すると、ギア突起90dに付勢されて可動刃72も回動するため、可動刃72は初期位置に復帰し、また、カッター操作部5も上昇して初期位置に復帰する。そして、可動刃側ギア90の膨出部90cは、可動刃初期位置検出スイッチ67と接触することとなる。よって、可動刃初期位置検出スイッチ67がオン状態となって制御部40に信号が送出される。
次に、本実施例におけるテープ印字装置1の可動刃72を復帰させるための制御フローについて述べる。図12は、テープ印字装置1の制御フローを示すフローチャートである。使用者がテープ部材31への印字を指示すると、制御部40は、ヘッド駆動回路51及び搬送用モータ駆動回路52を制御して印字機構61及び搬送機構62を駆動する印字処理(ステップS101)を実行する。具体的には、制御部40は、搬送用モータ46を正転駆動させてプラテンローラ12を回転させることによりテープ部材31を搬送しつつ、サーマルヘッド11を駆動してテープ部材31にライン毎に印字を行う。
この印字処理(ステップS101)の間、制御部40は、可動刃初期位置検出スイッチ67がオン状態であるか否かを常に監視している(ステップS103)。印字処理(ステップS101)の最中に可動刃初期位置検出スイッチ67がオフ状態となった場合、つまり、使用者が誤ってカッター操作部5を操作した、あるいは、その他の原因で可動刃72が初期位置から外れた場合、制御部40は、印字処理を停止する印字中断処理(ステップS105)を実行し、表示部駆動回路66を制御して表示部4にエラーメッセージを表示させ(ステップS107)、搬送用モータ駆動回路52を制御して搬送用モータ46を反転駆動させるモータ反転処理(ステップS109)を実行し、可動刃72を初期位置に復帰させる。その後、再び印字処理(ステップS101)を実行する。
また、制御部40は、印字処理(ステップS101)において、ラベルの印字が完了したか否かを判定する印字終了判定処理(ステップS110)を実行し、印字が完了するまで印字処理(ステップS101)を実行する。印字終了判定処理(ステップS110)において印字が終了している場合、制御部40は、搬送用モータ駆動回路52を制御して搬送用モータ46を停止させるモータ停止処理(ステップS115)を実行する。
モータ停止処理(ステップS115)の後、制御部40は、表示部駆動回路66を制御して表示部4にカッター操作の案内を表示する切断案内表示処理(ステップS120)を実行する。そして、制御部40は、可動刃切断位置検出スイッチ68がオンとなっているか否かを判定する切断位置検出判定処理(ステップS125)を実行し、切断位置を検出するまで切断案内表示処理(ステップS120)を続行する。
切断位置検出判定処理(ステップS125)において、可動刃72がテープ部材31を切断した後の位置である切断位置に位置していると判定した場合、つまり、使用者がカッター操作部5を操作してテープ部材31を切断した場合、制御部40は、搬送用モータ駆動回路52を制御して搬送用モータ46を反転駆動するモータ反転駆動処理(ステップ130)を実行する。
そして、制御部40は、可動刃72が初期位置に位置しているか、つまり、可動刃初期位置検出スイッチ67がオンとなっているか否かを判定する初期位置検出判定処理(ステップS135)を実行し、初期位置を検出するまでモータ反転駆動処理(ステップ130)を継続する。
初期位置検出判定処理(ステップS135)において、可動刃72が初期位置に復帰していると判定した場合、制御部40は、搬送用モータ駆動回路52を制御して搬送用モータ46を停止させるモータ停止処理(ステップ140)を実行し、終了する。
このように、本実施例のテープ印字装置1では、手動で可動刃72を作動させた場合、可動刃切断位置検出スイッチ68によって可動刃72が作動したことを検出し、搬送用モータ46によって可動刃72を初期位置に復帰させる構成としている。これにより、搬送用モータ46という印字を行う装置では必須の構成要素を用いて可動刃復帰機構64を構成できるため、可動刃72を復帰させるために新たなモータを追加することなく、自動で可動刃72が復帰する切断機構63を備えたテープ印字装置1を提供できる。よって、テープ印字装置1を小型、且つ、軽量に構成することができる。
そして、本実施例のテープ印字装置1では、可動刃72を軸着部72aから同一平面状の3方向に延設する刃部72b、操作部側アーム72c、動力側アーム72dを備えた構成とすることにより、カッター操作部5と可動刃72とを連動させることができるとともに、搬送用モータ46からの動力を伝達する動力系部品と可動刃72とを連動させることもできるため、搬送用モータ46を可動刃72復帰用のモータとして用いる構成を実現できることとなる。
また、本実施例のテープ印字装置1は、動力系部品として遊星ギア79を備えることにより、搬送用モータ46の回転方向を変えるだけで搬送機構62の動作と可動刃復帰機構64の動作を切り換えることができるため、可動刃復帰機構64を構成するための部品数を減らすことができる。これにより、小型、且つ、軽量のテープ印字装置1を提供できることとなる。
また、可動刃側ギア90を回転軸に対して所定のトルクを有したダンパーギアとして形成することにより、カッター操作部5が自重などによって自然に動作することを防止でき、さらに、カッター操作部5の操作時において操作に要する力が小さすぎるために操作性を損なうことも防止できる。一方、従来のようにカッター操作部5に可動刃72を復帰させるためのコイルバネを取り付けた場合と比較すると、小さな力でカッター操作部5を操作できるため、子供などの非力な使用者であってもテープ印字装置1を把持した状態で容易にカッター操作部5を操作できる。なお、可動刃側ギア90をダンパーギアとする場合に限らず、可動刃側減速ギア90をダンパーギアとすることもでき、この場合であっても可動刃側ギア90をダンパーギアとした場合と同様の効果を得ることができる。
さらに、可動刃側ギア90の周縁であって可動刃側ギア90の膨出部90cが接触可能な位置に可動刃切断位置検出スイッチ68を配置することにより、可動刃72が切断位置に移動したため可動刃側ギア90が回動した場合に可動刃72が切断位置に位置していることを確実に検出することができる。よって、カッター操作部5が操作された場合に可動刃復帰機構64を確実に作動させることができるテープ印字装置1を提供できる。
なお、上述した実施例では、可動刃72が初期位置又は切断位置に位置していることをスイッチによって検出する構成としているが、可動刃72の位置を検出することができればスイッチに限らず、タッチセンサなどを用いることもできる。つまり、テープ印字装置1は、可動刃72が初期位置及び切断位置に位置していることを検出可能な可動刃初期位置検出装置及び可動刃切断位置検出装置を備えていればよい。
また、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
1 テープ印字装置 2 筐体
3 入力部 4 表示部
5 カッター操作部 5a 可動部突起
7 テープ繰出部 8 カセット装填部
11 サーマルヘッド 12 プラテンローラ
13 リボン巻取軸 15 カセット受部
21 テープカセット 22 カセットケース
23 テープコア 24 リボン供給コア
25 リボン巻取コア 27 ヘッド配置部
29 被係合部 31 テープ部材
35 インクリボン 40 制御部
41 ROM 42 RAM
44 カセット判別スイッチ 46 搬送用モータ
51 ヘッド駆動回路 52 搬送用モータ駆動回路
61 印字機構 62 搬送機構
63 切断機構 64 可動刃復帰機構
65 動力伝達機構 66 表示部駆動回路
67 可動刃初期位置検出スイッチ 68 可動刃切断位置検出スイッチ
71 固定刃 72 可動刃
72a 軸着部 72b 刃部
72c 操作部側アーム 72d 動力側アーム
72e 切欠き部 72f 切欠き部
75 ピニオンギア 77 モータ側ギア
79 遊星ギア 80 連結棒
81 搬送側減速ギア 83 可動刃側減速ギア
85 巻取用ギア 87 プラテン用ギア
90 可動刃側ギア 90a 円板部
90b ギア部 90c 膨出部
90d ギア突起

Claims (5)

  1. 搬送用モータによって駆動されてテープ部材を搬送する搬送機構と、前記テープ部材に印字を行う印字機構と、使用者がカッター操作部を操作すると可動刃が固定刃に向かって移動し、該可動刃と固定刃との間でテープ部材が切断される切断機構と、を備えたテープ印字装置において、
    前記可動刃が前記テープ部材を切断した後の位置である切断位置に位置していることを検出する可動刃切断位置検出装置と、
    前記切断位置に移動した前記可動刃を前記カッター操作部とともに初期位置に復帰させる可動刃復帰機構と、
    前記可動刃切断位置検出装置が、前記切断位置に前記可動刃が位置していると検出した場合に前記搬送用モータを反転駆動させる制御手段と、を備え、
    前記搬送用モータの正転駆動時には、該搬送用モータの動力を前記搬送機構に伝達して前記テープ部材を長手方向に搬送し、前記搬送用モータの反転駆動時には、該搬送用モータの動力を前記可動刃復帰機構に伝達して前記可動刃及び前記カッター操作部を前記切断位置から初期位置に復帰させる動力伝達機構を有することを特徴とするテープ印字装置。
  2. 前記切断機構は、前記テープ印字装置の筐体内であって前記テープ部材の搬送路上に固定された前記固定刃と、該固定刃に一端部が軸着された前記可動刃と、該可動刃と連結された前記カッター操作部と、から構成され、
    前記カッター操作部は、前記テープ印字装置の筐体の外表面に操作可能な状態で露出されて、直線的に往復動作可能に形成され、
    前記可動刃は、前記固定刃と軸着された軸着部と、該軸着部から同一平面状の3方向に延設する刃部、操作部側アーム、動力側アームと、から構成され、
    前記刃部は、前記固定刃との間で前記テープ部材を鋏の要領で切断する刃を備えて当該刃が前記固定刃の刃と対向するように前記軸着部から延設されており、
    前記操作部側アームは、前記軸着部から前記カッター操作部側に延設されて先端部近傍で前記カッター操作部と連結され、
    前記動力側アームは、前記軸着部から前記可動刃復帰機構を構成する所定のギア側に延設されて先端部近傍が該所定のギアと連結されていることを特徴とする請求項1に記載のテープ印字装置。
  3. 前記搬送用モータのピニオンギアと噛合するモータ側ギアと、該モータ側ギアと噛合するとともに中心が前記モータ側ギアの軸に連結棒を介して連結されて該モータ側ギアの軸を中心として該モータ側ギアの周縁を回動可能とされた遊星ギアと、該遊星ギアと係合されることによって前記搬送機構を作動させる前記搬送機構の一部を構成する搬送側減速ギアと、前記遊星ギアと係合されることによって前記可動刃復帰機構を作動させる前記可動刃復帰機構の一部を構成する可動刃側減速ギアと、該可動刃側減速ギアと噛合するとともに前記可動刃の動力側アームと連結される前記可動刃復帰機構の一部を構成する可動刃側ギアと、を備え、
    前記遊星ギアは、前記搬送用モータが正転駆動した場合、前記搬送側減速ギアと係合し、前記搬送用モータが反転駆動した場合、前記可動刃側減速ギアと係合することを特徴とする請求項2に記載のテープ印字装置。
  4. 前記切断機構は、回転軸に対して所定のトルクを有したダンパーギアを備えることを特徴とする請求項3に記載のテープ印字装置。
  5. 前記可動刃側ギアの周縁には前記可動刃切断位置検出装置が配置され、
    前記カッター操作部が操作されることによって前記可動刃が切断位置に移動すると、前記可動刃切断位置検出装置が前記可動刃側ギアの回転を検出して前記制御手段に信号を送出することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のテープ印字装置。
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