JP2011062543A - 生理用ナプキン - Google Patents

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Abstract

【課題】下着に接着して着用するときに、膣対面領域が変形しずらく、膣対面領域が膣口に確実に密着できる構造の生理用ナプキンを提供する。
【解決手段】生理用ナプキン1を構成する液吸収層20は、剛性の高い膣対面領域25と、その両側に位置する剛性の低い側部領域26を有し、膣対面領域と側部領域との境が折れ境界部29となっている。生理用ナプキンを着用するときには、折れ境界部を境としいて側部領域が下方へ向けて折れ曲がるため、膣対面領域が大きく曲がったり縒れることが少なく、膣対面領域がほぼ平面状に展開した状態で、膣口に確実に密着できるようになる。
【選択図】図13

Description

本発明は、女性の股間部に装着される生理用ナプキンに係り、特に、下着と共に装着する際に、膣対面領域を排泄部に密着させやすい構造の生理用ナプキンに関する。
生理用ナプキンは、肌側表面に現れる液透過性の表面シートと、着衣側表面に現れる液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートの間に位置する液吸収層とを有している。
生理用ナプキンを装着するときには、裏面シートの表面に設けられた感圧接着剤層を、下着のクロッチ部の内面に接着させた状態で、下着を身体に向けてたくし上げて、下着を着用するとともに、生理用ナプキンを股間部に装着させるのが通常である。
生理用ナプキンが股間部に装着された状態では、生理用ナプキンの縦方向中心線上に位置する所定面積の膣対面領域を、なるべく縒れることなく膣口に対面させて装着することが求められる。生理用ナプキンの膣対面領域を縒れることなく膣口に対面させることにより、膣口から排泄された経血を液吸収層で吸収しやすくなり、経血が生理用ナプキンの外へ洩れるのを防止しやすくなる。逆に、膣対面領域を膣口にうまく対面させることができないと、生理用ナプキンの肌側表面と膣口との密着性が低下し、経血が生理用ナプキンの外へ向けて流れ出やすくなる。
膣対面領域を膣口に密着させやすくした生理用ナプキンとして、以下の特許文献1と特許文献2に記載のものが存在する。
特許文献1に記載の生理用ナプキンは、所定面積の吸収コアの上に他の吸収コアが設置され、縦方向中心線を含む中央領域が嵩高となっており、この嵩高の部分を膣口に対面させるというものである。
特許文献2に記載の生理用ナプキンは、表面シートと吸収コアとが窪むように圧縮された圧縮線が形成され、この圧縮線によって肌側表面の中央領域が囲まれている。さらに前記中央領域では、吸収コアと表面シートとの間に、低密度の液案内層が設けられている。圧縮線で囲まれた中央領域が隆起した形状となっており、この隆起部分を膣口に対面させるというものである。
次に、特許文献3に記載の生理用ナプキンは、下層吸収体と上層吸収体を有し、中央領域では、下層吸収体と上層吸収体とが重ねられ、両側部には、上層吸収体のみが存在している。この生理用ナプキンは、股間部に装着されたときに両側部が下方へ向けて変形しやすく、その結果中央部が膣口に向けて突形状になりやすいというものである。
特開2004−89392号公報 特開2004−73759号公報 特開2002−238948号公報
一般に生理用ナプキンの膣口に対向する部分では、液吸収層の幅寸法が80mm程度であり、これに対し、膣口が位置する部分での人体の股間部の幅寸法は、個人差があるにしてもほぼ30mm程度である。そのため、生理用ナプキンを下着に接着固定し、下着と共に生理用ナプキンを股間部まで持ち上げる途中で、液吸収層の両側部が曲がったり縒れやすくなり、その結果、膣対面領域が傾いたり変形したまま股間部に移動しやすい。そのため、生理用ナプキンを股間部に装着させたときに、生理用ナプキンの膣対面領域を膣口にしっかり対面させて密着させるのが難しい。
特許文献1に記載の生理用ナプキンは、中央領域で吸収コアが2層に重ねられて嵩高となっているが、下側の吸収コアに対して上側の吸収コアが自由状態で重ねられているだけであるため、中央領域とその両側の側部領域との間で、吸収層の剛性差がさほど大きくない。そのため、股間部に装着する過程で、大腿部から両側部に圧縮力が作用すると、生理用ナプキン全体が変形しやすい。
特許文献2に記載の生理用ナプキンでは、液吸収層の中央領域を囲む圧縮線が形成されているため、圧縮線を軸として左右両側部が曲がりやすい利点を有している。しかしながら、圧縮線は、吸収コアと表面シートとを加熱して加圧し高密度化した部分であるため、吸収コアを折り曲げやすくする折り曲げ境界部としての自由度が十分ではない。また圧縮線で囲まれた中央領域と、圧縮線の外側の側部領域とで、吸収コアの剛性にさほどの差がないため、大腿部からの圧力が両側部に作用したときに、側部領域と共に中央領域において吸収コアが一緒に圧縮されやすく、中央領域が曲げられやすい。
次に、特許文献3に記載の生理用ナプキンは、中央領域で吸収体を2層とし、両側部で吸収体を1層としているが、下層吸収体と上層吸収体が、共にフラップパルプなどを集合させた繊維集合体で形成されているため、中央領域と側部領域とで、吸収体の剛性差がさほど大きくない。そのため、股間部において全体が湾曲するように変形しやすく、中央領域を平面状に展開させて膣口に対面させて装着させるのが困難である。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、股間部に装着する際に、膣対面領域が傾いたり曲げられたりしにくく、膣対面領域が展開した状態で膣口に対面しやすい構造の生理用ナプキンを提供することを目的としている。
第1の本発明は、液透過性の表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間に位置する液吸収層とを有する生理用ナプキンにおいて、
前記液吸収層には、縦方向中心線上に位置する所定面積の膣対面領域と、この膣対面領域の左右両側に位置する側部領域とが形成され、
前記液吸収層は、膣対面領域の厚み寸法が側部領域よりも大きく、且つ膣対面領域の曲げ剛性が側部領域よりも高く設定されており、
前記膣対面領域と側部領域との境界が、折れ境界部とされていることを特徴とするものである。
本発明の生理用ナプキンは、液吸収層の膣対面領域が嵩高となっているため、液吸収層の膣対面領域の部分で生理用ナプキンが膣口に密着しやすくなる。
また、膣対面領域の曲げ剛性が側部領域よりも高く、膣対面領域と側部領域との間に剛性差を有しているため、股間部に装着されるときに、折れ境界部を境として側部領域が折り曲がりやすくなる。そのため、剛性の高い膣対面領域が大きく曲げられたり縒れることがなく、膣対面領域が展開した状態で膣口に対面しやすくなり、膣対面領域と膣口との密着度を高くしやすい。また、折れ境界部を境として折り曲げられた側部領域が股間部から大腿部にかけて密着しやすくなり、生理用ナプキンの横方向へ洩れ出ようとする経血を液吸収層の側部領域で捕捉しやすくなる。
本発明では、前記液吸収層が、下層吸収コアと、下層吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアとを有し、前記膣対面領域で、下層吸収コアの肌側表面に上層吸収コアが重ねられて固定され、前記側部領域に前記下層吸収コアが位置していることが好ましい。
例えば、上層吸収コアと下層吸収コアは接着固定されているものであってもよいし、あるいは、上層吸収コアの両側部に、この上層吸収コアと下層吸収コアとを一緒に圧縮した圧縮部が設けられ、この圧縮部によって上層吸収コアと下層吸収コアとが互いに固定されているものであってもよい。
上記発明では、下層吸収コアと上層吸収コアとが固定されて一体化されているため、膣対面領域の曲げ剛性を高くでき、膣対面領域と側部領域との剛性差を大きくできる。
上記本発明の前記下層吸収コアおよび上層吸収コアは、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートで形成されているものが好ましい。
親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートは、それ自体の曲げ剛性が高いため、下層吸収コアと上層吸収コアとが重ねられ、好ましくは互いに固定された膣対面領域と、下層吸収コアで形成された側部領域との剛性差を大きくでき、折れ境界部を境として、側部領域が折れ曲がりやすくなる。
また、本発明は、前記液吸収層は、下層吸収コアと、下層吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアとを有し、前記膣対面領域で、下層吸収コアの肌側表面に上層吸収コアが重ねられ、前記側部領域に前記下層吸収コアが位置しており、前記膣対面領域では、下層吸収コアを部分的に圧縮した高密度部が複数箇所に形成されているものとして構成できる。
この場合に、前記膣対面領域での下層吸収コアの目付けが、側部領域での下層吸収コアの目付けよりも大きく、且つ膣対面領域での下層吸収コアの密度が、側部領域での下層吸収コアの密度よりも高いものが好ましい。
上記のように膣対面領域に高密度部を形成する発明は、互いに接着されていないパルプ層で形成された吸収コアを使用する場合に有効である。
さらに、前記液吸収層は、前記膣対面領域および両側部領域よりも前方と後方に位置する前方領域ならびに後方領域を有しており、前記前方領域と後方領域では、下層吸収コアの曲げ剛性が、前記側部領域よりも高く設定されているものとして構成することができる。
膣対面領域および前方領域と後方領域の剛性を高くしておくと、膣対面領域の左右両側に位置する側部領域が優先的に変形するため、膣対面領域および前方領域と後方領域とを、展開させた状態で股間部に装着させやすくなる。
前記本発明では、膣対面領域と側部領域のガーレー剛性値の差が、1.96mN(200mgf)以上であることが好ましく、さらに好ましくは、2.94mN(300mgf)以上である。
第2の本発明は、液透過性の表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間に位置する液吸収層とを有する生理用ナプキンにおいて、
前記液吸収層には、縦方向中心線上に位置する所定面積の膣対面領域と、この膣対面領域の左右両側に位置する側部領域とが形成され、
前記液吸収層は吸収コアを有し、前記膣対面領域と側部領域との境界が、折れ境界部とされており、
前記折れ境界部には、吸収コアを厚み方向に貫通しあるいは途中まで貫通する切り込み部、あるいは吸収コアの密度を部分的に低下させた低密度部が形成されていることを特徴とするものである。
本明細書での切り込み部とは、直線状に延びる切断線、破線状などの切断線、あるいは断面が円形などの小孔が、吸収コアを貫通するように打ち抜かれたものなどであり、吸収コアに形成された貫通部あるいは半貫通部を意味する。
第2の本発明は、液吸収層を構成している吸収コアに、折れ境界部として切り込み部または低密度部が形成されているので、この折れ境界部を境として側部領域が折れ曲がりやすくなる。
例えば、前記折れ境界部は、縦方向中心線の左右両側に位置し、且つ縦方向中心線と平行に形成されている。あるいは、前記折れ境界部は、縦方向中心線の左右両側に位置し、且つ縦方向中心線に突側が向けられる曲線形状に沿って形成されている。
第2の本発明では、前記吸収コアは、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートで形成されていることが好ましい。
この吸収シートはそれ自体の曲げ剛性が高いため、生理用ナプキンが横方向から圧力を受けたときに、吸収コアそのものが変形しにくく、吸収コアは前記折れ境界部を境として折れ曲がりやすくなる。
また、第2の本発明においても、前記膣対面領域では、前記吸収コアの肌側表面に、この吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアが重ねられているものとすることが可能である。
この場合も、吸収コアの上に上層吸収コアを接着または圧縮部によって固定することにより、膣対面領域の曲げ剛性を高くできる。
前記第1の本発明と第2の本発明では共に、前記側部領域には、下層吸収コアを厚み方向に貫通しあるいは途中まで貫通する切り込み部、あるいは下層吸収コアの密度を部分的に低下させた低密度部が、複数箇所に形成されているものとして構成できる。
前記切り込み部または低密度部を設けることにより、側部領域において液吸収層が軟質になり、生理用ナプキンが側方から力を受けたときに側部領域が柔軟に変形して、股間部や大腿部に接触しやすくなる。しかもその変形力が膣対面領域に及びにくくなる。
また、第1および第2の本発明において、前記液吸収層と前記表面シートとの間に、吸収コアよりも低密度のクッション層が介在していることが好ましい。
この構成であると、膣対面領域において液吸収層の曲げ剛性が高くても、前記クッション層が股間部に当たることにより、装着感触を良好にできる。
また第1と第2の本発明において、前記表面シートから凹状に圧縮された圧縮部が設けられ、この圧縮部は、縦方向中心線の左右両側に位置し且つ縦方向に延びており、前記折れ境界部が、前記圧縮部よりも内側に配置されているものとして構成できる。
この構成では、剛性の高い膣対面領域の縁部と、その側方に位置する剛性の高い圧縮部との中間に折れ境界部が位置するようになり、両側に剛性の高い部分で挟まれた折れ境界部の部分で、液吸収層が折れ曲がりやすくなる。
ただし、前記表面シートから凹状に圧縮された圧縮部が設けられ、この圧縮部は、縦方向中心線の左右両側に位置し且つ縦方向に延びており、前記折れ境界部が、前記圧縮部よりも外側に配置されているものとすることが可能である。
本発明の生理用ナプキンは、液吸収層に、主に膣口に対面して経血を吸収する部分となる膣対面領域と、その側方に位置する側部領域が設けられ、膣対面領域と側部領域との境に、折れ境界部が設けられているため、装着時に、側部領域が折れ境界部を境として折れ曲がりやすくなる。そのため、膣対面領域は過剰に曲げ変形することなく、展開しやすい状態で膣口に対面するようになり、膣対面領域と膣口との密着性を高めることができる。また、側部領域は折れ境界部を境として折れ曲がりやすいため、この側部領域が股間部や大腿部に密着しやすくなり、経血が生理用ナプキンの側方へ洩れ出るのを防止しやすくなる。
本発明の第1の実施の形態の生理用ナプキンを肌側表面から見た平面図、 前記第1の実施の形態の生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、 (A)は、図1のIII−III線の断面図、(B)は液吸収層のみの断面図、 前記第1の実施の形態の生理用ナプキンの変形例の主に液吸収層を示す透視平面図、 前記第1の実施の形態の生理用ナプキンの変形例の主に液吸収層を示す透視平面図、 第2の実施の形態の生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、 第3の実施の形態の生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、 第3の実施の形態の生理用ナプキンを示すものであり、図7のVIII−VIII線の断面図、 第4の実施の形態の生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、 第5の実施の形態の生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、 第5の実施の形態の生理用ナプキンの変形例の主に液吸収層を示す透視平面図、 第5の実施の形態の生理用ナプキンを示すものであり、図10のXII−XII線の断面図、 生理用ナプキンを股間部に装着するときの変形状態を示す説明図、
図1は本発明の第1の実施の形態の生理用ナプキンを示すものであり、生理用ナプキンを肌側表面から見た平面図、図2は、図1に示す生理用ナプキンの主に液吸収層を示す透視平面図、図3(A)は、図1の生理用ナプキンをIII−III線で切断した断面図、図3(B)は、生理用ナプキンの液吸収層を示す断面図である。図4と図5は、それぞれ前記第1の実施の形態の変形例を示すものであり、図2に相当する透視平面図である。
以下においては、生理用ナプキン1を構成する各要素の2つの表面のうち、身体に向く表面を「肌側表面」と呼び、反対側の表面を「着衣側表面」と呼ぶ。また、生理用ナプキンの長手方向を「縦方向」と呼び、前記縦方向と直交する方向を「幅方向」と呼ぶ。各要素の寸法は、特に明記しない限り、縦方向に測定した寸法を「長さ寸法」とし、前記幅方向に測定した寸法を「幅寸法」と呼ぶ。また、「内側」とは縦方向中心線Oyに近づく側を意味し、「外側」とは、縦方向中心線Oyよりも離れる側を意味する。
図1に示すように、生理用ナプキン1は、曲線形状の前縁部2と同じく曲線形状の後縁部3を有し、縦方向中心線Oy上での前縁部2から後縁部3までの長さ寸法が180〜450mm程度の縦長形状である。生理用ナプキン1の左右両側部には、幅方向へ突出する折り返しフラップ部4,4が形成されている。折り返しフラップ部4よりも前方には、前方側縁部5,5が形成され、折り返しフラップ部4,4よりも後方には、後方側縁部6,6が形成されている。図1に示す生理用ナプキン1は、折り返しフラップ部4,4が、生理用ナプキン1の縦方向の長さ寸法を二分する位置よりもやや前方に偏って位置しており、前方側縁部5,5は後方側縁部6,6よりもやや短くなっている。
図3に示すように、生理用ナプキン1の構成要素は、肌側表面に現れる液透過性の表面シート11と、着衣側表面に現れる液不透過性の裏面シート12と、前記表面シート11と裏面シート12との間に位置する液吸収層20とを有している。さらに、表面シート11と液吸収層20との間には、液吸収層20よりも繊維密度の低いクッション層13が介在している。
裏面シート12の着衣側表面には、複数の感圧接着剤層14が設けられている。この感圧接着剤層14は縦方向に延びる帯状パターンで形成されており、縦方向中心線Oyと平行に延び、且つ液吸収層20が設けられている領域の下側に位置している。折り返しフラップ部4においても、裏面シート12の着衣側表面にフラップ用感圧接着剤層15が設けられている。このフラップ用感圧接着剤層15は、矩形状パターンで形成されている。
生理用ナプキン1が人体に装着されるときには、前記感圧接着剤層14が下着のクロッチ部の内面に接着固定される。また、折り返しフラップ部4が下着のクロッチ部の側縁部を挟むようにして下着の外面に折り返され、折り返しフラップ部4は、フラップ用感圧接着剤層15によって、下着のクロッチ部の外面に接着固定される。
液吸収層20は、下層吸収コア21と上層吸収コア22とから構成されている。下層吸収コア21は、生理用ナプキン1の外形よりも小さい。図1と図2に示すように、下層吸収コア21は、突曲線形状の前端部21aおよび後端部21bを有している。前端部21aは生理用ナプキン1の前縁部2よりも後方内側に位置し、後端部21bは、生理用ナプキン1の後縁部3よりも前方内側に位置している。下層吸収コア21の側端部21c,21cは、縦方向中心線Oyと平行な直線形状である。下層吸収コア21の両側端部21c,21cは、生理用ナプキン1の前方側縁部5,5および後方側縁部6,6よりも内側に位置している。
表面シート11と裏面シート12は、生理用ナプキン1の外形と同じ形状であり、下層吸収コア21の前端部21a、後端部21bおよび側端部21c,21cよりも外側では、表面シート11と裏面シート12とがホットメルト型接着剤などで接着接合されている。
上層吸収コア22は、下層吸収コア21よりも小さい面積で形成されている。図1と図2に示すように、上層吸収コア22は長方形であり、直線状の前端部22aと後端部22b、および同じく直線状の側端部22c,22cを有している。側端部22c,22cは、縦方向中心線Oyと平行に位置している。
上層吸収コア22の長さ寸法Lは、例えば60〜140mmの範囲であり、幅寸法Wは、例えば15〜40mmの範囲である。
液吸収層20は、下層吸収コア21に上層吸収コア22が重ねられている領域(面積が前記L×Wの領域)が、膣対面領域25である。また液吸収層20は、上層吸収コア22の側端部22cと、下層吸収コア21の側端部21cとで挟まれた領域が、側部領域26,26である。また、液吸収層20は、上層吸収コア22の前端部22aよりも前方外側に位置する領域が前方領域27であり、上層吸収コア22の後端部22bよりも後方外側に位置する領域が後方領域28である。この実施の形態では、側部領域26と、前方領域27および後方領域28が、下層吸収コア21のみで形成されている。
下層吸収コア21と上層吸収コア22は、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートである。この吸収シートは、粉砕パルプと高吸水性ポリマー(SAP)と、エチレン酢酸ビニル共重合体などのバインダーとで構成されたエアーレイドパルプであり、パルプの質量比が50〜80%、SAPの質量比が10〜40%、バインダーの質量比が5〜20%である。吸収シートは、粉砕パルプをエアーレイド法で積層して繊維ウエッブを形成し、この繊維ウエッブにSAPを散布すると共に、バインダーをスプレー散布し、さらに加熱し加圧することにより形成されたものである。
下層吸収コア21の目付けは80〜400g/m2の範囲で、上層吸収コア22の目付けは80〜200g/m2の範囲であることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、下層吸収コア21と上層吸収コア22のそれぞれは、1層の前記吸収シートで形成されてもよいし、2層以上の前記吸収シートが積層されて液の透過を妨げない量で塗布されたホットメルト型接着剤で接着されて一体化されたものであってもよい。また、所定の曲げ剛性を発揮できる範囲で、前記吸収シートに、バインダーを含まない親水性繊維の層、例えば粉砕パルプの層が重ねられたものであってもよい。
下層吸収コア21と上層吸収コア22は、液の透過を妨げない量で塗布されたホットメルト型接着剤を介して接着されて一体化されている。膣対面領域25では、エアーレイドパルプである下層吸収コア21と上層吸収コア22とが接着されて一体化されているために、膣対面領域25での曲げ剛性が、側部領域26、前方領域27、後方領域28のそれぞれよりも高くなっている。
下層吸収コア21と上層吸収コア22とが一体化された膣対面領域25でのガーレー剛性値は、3.92mN(400mgf)以上であることが好ましい。また膣対面領域25のガーレー剛性値と、下層吸収コア21のみで形成された側部領域26のガーレー剛性値との差は、1.96mN(200mgf)以上であることが好ましく、さらに好ましくは、2.94mN(300mgf)以上である。なお、側部領域26のガーレー剛性値の下限は特に制限されないが、0.392mN(40mgf)程度が好ましい。
剛性値を前記範囲に設定すると、膣対面領域25と側部領域26との間の剛性差によって、上層吸収コア22の側端部22cの近傍(側端部22cよりもやや外側)が、折れ境界部29となり、側部領域26が折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。
さらに、この実施の形態では、前記折れ境界部29において、下層吸収コア21に切り込み部(貫通部)23が形成されている。図3(B)に示すように、切り込み部23は、下層吸収コア21を、表裏に貫通するように切断することにより形成されている。図2に示すように、切り込み部23は縦方向の寸法が短いものであり、この切り込み部23が縦方向に間隔を空けて直線状に配置され、ミシン目状(破線状)に形成されている。
図2に示すように、切り込み部23は、上層吸収コア22の側端部22cから幅方向の外側にわずかに離れた位置において、側端部22cのほぼ全長にわたって形成されている。この切り込み部23を形成することにより、折れ境界部29を境として側部領域26がさらに折れ曲がりやすくなる。すなわち、この実施の形態では、膣対面領域25と側部領域26との剛性差と、これに加え前記切り込み部23の存在により、側部領域26が折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。
しかも、膣対面領域25は、下層吸収コア21と上層吸収コア22とで構成されて曲げ剛性が高くなっているため、生理用ナプキン1に側方から力が作用し、側部領域26が折れ境界部29を境として折れ曲がったとしても、膣対面領域25が曲がりにくく、膣対面領域25がなるべく平坦な状態を保ったまま股間部に装着されやすくなる。
なお、折れ境界部29に形成される前記切り込み部23は、上層吸収コア22の側端部22cの全長にわたって設けられる必要は無く、切り込み部23が形成される範囲が、側端部22cよりも短くてもよい。また、切り込み部23は、ミシン目状(破線状)でなく、縦方向に連続して延びる連続線状であってもよい。
また、切り込み部23は、下層吸収コア21を表裏に貫通しておらず、下層吸収コア21の厚みの途中まで切り込まれたものであってもよい。さらに、切り込み部23は線状である必要はなく、例えば下層吸収コア21をニードルで打ち抜くなどして、断面が円形などの小孔が、下層吸収コア21を貫通して形成され、または下層吸収コア21の厚みの途中まで形成されたものであってもよい。
あるいは、折れ境界部29において、下層吸収コア21の内部密度を低くした領域を、上層吸収コア22の側端部22cに沿うように形成してもよい。この低密度な状態は、下層吸収コア21に対して幅方向へ局部的な引っ張り応力を与えることにより形成することができる。
また、第1の実施の形態では、膣対面領域25と側部領域26との剛性差に加え、前記切り込み部23を形成することによって、側部領域26が折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなっているが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、膣対面領域25と側部領域26とのガーレー剛性値の差を、1.96mN(200mgf)以上、さらに好ましくは、2.94mN(300mgf)以上に設定しておけば、切り込み部23を設けなくても、側部領域26が折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。また、切り込み部23を形成すると、膣対面領域25と側部領域26とのガーレー剛性値の差が、前記範囲よりも小さくても、側部領域26が、折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。
生理用ナプキン1には、肌側表面に現れる圧縮線30が形成されている。図1に示すように、圧縮線30は、下層吸収コア21が設けられている領域を縦長の広い範囲で囲む外郭圧縮線31と、上層吸収コア22の前端部22aの近傍において前方へ向けて突形状パターンで形成された前方内側圧縮線32と、上層吸収コア22の後端部22bの近傍において後方へ向けて突形状パターンで形成された後方内側圧縮線33とを有している。この実施の形態では、圧縮線30が、上層吸収コア22と重複しない位置に形成されている。
図3に示すように、圧縮線30は、表面シート11とクッション層13および下層吸収コア21を、生理用ナプキン1の肌側表面から加熱し圧縮することで形成される。圧縮線30は肌側表面から着衣側に向けて窪む溝形状であり、圧縮線30では下層吸収コア21が他の部分よりも圧縮されている。なお、前記クッション層13は少なくとも上層吸収コア22を覆う面積を有していればよく、必ずしも圧縮線30の位置まで延びていなくもよい。
図2に示すように、下層吸収コア22に形成された前記切り込み部23は、上層吸収コア22の側端部22cと外郭圧縮線31とで挟まれた領域に形成されている。切り込み部23が、剛性の高い膣対面領域25と、圧縮されて剛性が高くされた外郭圧縮線31との間で挟まれていることにより、切り込み部23を境として液吸収層20が折れ曲がりやすくなる。
図1に示すように、前方内側圧縮線32と後方内側圧縮線33との中間点において、外郭圧縮線31,31の間隔が最も狭くなっている。外郭圧縮線31の間隔が最も狭い部分を通り幅方向に延びる仮想線を横方向基準線Oxとして示している。前記横方向基準線Oxは、上層吸収コア22の長さ寸法Lのほぼ中点に一致している。装着者は、圧縮線30のパターン形状を目安とし、横方向基準線Oxと縦方向中心線Oyとの交点付近が膣口の中心になるべく一致するように、生理用ナプキン1を装着するようになる。
生理用ナプキン1を構成している前記表面シート11は目付けが10〜50g/m2程度のスルーエア不織布である。このスルーエア不織布を構成する繊維は、芯部がポリエチレンテレフタレート樹脂で、鞘部がポリエチレン樹脂の芯鞘型の複合合成繊維であり、前記芯部に酸化チタンなどの無機フィラーが混入されたものが使用される。表面シート11は、液透過性であれば他の素材で形成されてもよく、例えば、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布あるいはスパンボンド不織布などが使用される。または、多数の液透過孔が形成された樹脂フィルムで形成することもできる。
裏面シート12は、ポリエチレン樹脂などのフィルムであり、好ましくは透湿性のものが使用される。
クッション層13は、スルーエア不織布が使用される。例えば、芯部がポリプロピレン樹脂で鞘部がポリエチレン樹脂の偏心タイプの芯鞘型複合合成繊維で形成されたものであり、クッション層13は、目付けが20g/m2程度のスルーエア不織布を4枚重ねなどに折り畳んで使用される。あるいは、クッション層13として、前記スルーエア不織布の下にティッシュで包んだ粉砕パルプの層を敷設してもよいし、あるいはクッション層13を前記粉砕パルプの層のみで形成してもよい。
剛性の高い膣対面領域25において、上層吸収コア22の表面にクッション層13が配置されているため、膣対面領域25が膣口に当接したときの装着感触が良好になる。
図13は、生理用ナプキン1を装着する動作の一例を説明する説明図である。図13には、女性の身体のうちの膣口が位置する股間部41と、大腿部42が示されている。また、生理用ナプキン1は下着のクロッチ部に固定されて身体に装着されるが、図13では下着の図示を省略し、下着に固定された状態の生理用ナプキン1の変形状態のみを示している。
生理用ナプキン1を使用するときには、着衣側表面に設けられた感圧接着剤層14を下着のクロッチ部の内面に接着する。また、折り返しフラップ部4を下着のクロッチ部の両側縁部から外面に向けて折り返し、折り返しフラップ部4の着衣側表面に設けられたフラップ用感圧接着剤層15をクロッチ部の外面に接着する。通常は、身体の脚部を下着の脚開口部に挿入した状態で、下着に生理用ナプキン1を位置決めして固定する。
下着を身体の股間部41に向けてたくし上げる際に、図13に示す装着途中の状態(i)では、液吸収層20の側部領域26に対して大腿部から横方向からの力が与えられる。あるいは、下着のクロッチ部の中心部に引き上げ力が作用する。そのため、生理用ナプキン1は、縦方向中心線Oyの部分が股間部41に向けて突状となるように変形しようとする。
しかしながら、液吸収層20は、膣対面領域25の剛性が高く、側部領域26が折れ境界部29の部分で折り曲がりやすくなっている。そのため、装着途中の状態(i)では、外部の力によって側部領域26が折れ曲がり、剛性の高い膣対面領域25が過剰に変形することなく、ほぼ平坦な展開状態を維持したまま股間部41に向けて移動しやすくなる。
図13に示す装着状態(ii)では、膣対面領域25がまくれたり、変形しにくい状態のまま膣口に接触するため、膣対面領域25において生理用ナプキン1が膣口に密着しやすくなる。密着性が高まるため、経血はクッション層13を経て、上層吸収コア22の液吸引力により確実に液吸収層20に吸収されるようになる。また、装着状態(ii)では、側部領域26が折れ境界部29を境として自由に折れ曲がるため、この側部領域26が股間部41または大腿部42に密着しやすくなり、側方へ流れようとする経血も、側部領域26に位置する下層吸収コア21によって確実に吸収でき、横洩れを防止しやすくなる。
以下に生理用ナプキンの変形例および他の実施の形態を説明する。以下において、前記生理用ナプキン1と実質的に同じ構造および形状の部分については、生理用ナプキン1と同じ符号を付して、その説明を省略する。
図4に示す生理用ナプキン1Aおよび図5に示す生理用ナプキン1Bは、第1の実施の形態の生理用ナプキン1の変形例である。
生理用ナプキン1A,1Bと生理用ナプキン1とでは、下層吸収コア21に形成された切り込み部のパターン形状のみが相違し、その他の要素の形状および構造は、生理用ナプキン1と同じである。
図4に示す生理用ナプキン1Aでは、下層吸収コア21に形成された切り込み部23aが、上層吸収コア22の側端部22cの長さ範囲を越える長さで形成されている。この切り込み部23aは、縦方向中心線Oyの左右両側に位置し、縦方向中心線Oyと平行に延び、切り込み部23aは、下層吸収コア21の前端部21aから後端部21bまで、下層吸収コア21の全長にわたって形成されている。また、切り込み部23aの一部は、上層吸収コア22の側端部22cと外郭圧縮線31との間の領域を通過している。
この生理用ナプキン1Aでは、切り込み部23aと側端部21cとで挟まれた部分で、下層吸収コア21が、その全長にわたって、切り込み部23aを有する折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。
なお、切り込み部23aの両端部が、下層吸収コア21の前端部21aと後端部21bまで延びておらず、切り込み部23aの端部が、上層吸収コア22の前端部22aと下層吸収コア21の前端部21aとの中間、および上層吸収コア22の後端部22bと下層吸収コア21の後端部21bとの中間に位置しているものであってもよい。
図5に示す生理用ナプキン1Bは、下層吸収コア21に形成された切り込み部23bが、縦方向中心線の左右両側に距離を開けて配置されており、それぞれの切り込み部23bは、始端23cと終端23dが下層吸収コア21の側端部21cに位置し、その中間部が、縦方向中心線Oyに突側が向けられる曲線パターンとなるように形成されている。
切り込み部23bの始端23cと終端23dの中間部分には、直線部23eが設けられ、この直線部23eは、上層吸収コア22の側端部22cと外郭圧縮線31との間に位置し、この直線部23eは、縦方向中心線Oyとほぼ平行に延びている。この直線部23eは、上層吸収コア22の側端部22cの長さ寸法Lの1/3以上であることが好ましく、さらに好ましくは1/2以上である。
図5に示す生理用ナプキン1Bは、下層吸収コア21の上に上層吸収コア22が接着固定されている領域が膣対面領域25であり、下層吸収コア21の側端部21cと切り込み部23bとで囲まれている部分が側部領域26aである。
この生理用ナプキン1Bは、切り込み部23bが突曲線形状であるため、側部領域26aが、切り込み部23bを境として、大腿部の形状に倣うように変形しやすくなる。しかも、切り込み部23bは直線部23eを有し、この直線部23eが、上層吸収コア22の側端部22cと外郭圧縮線31との間に挟まれているため、直線部23eを境として、側部領域26aが折れ曲がりやすくなる。
図6は本発明の第2の実施の形態の生理用ナプキン101を示すものであり、図2と同様に主に液吸収層を示した透視平面図である。
図6に示す生理用ナプキン101は、液吸収層120の構造が、図1ないし図3に示した生理用ナプキン1と相違している。
液吸収層120は、下層吸収コア121と上層吸収コア22とを有している。下層吸収コア121は、第1の実施の形態の下層吸収コア21と同様に、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シート(エアーレイドパルプ)で形成されており、その平面的な外形も下層吸収コア21と同じである。上層吸収コア22は第1の実施の形態の生理用ナプキン1に設けられたものと同じであり、下層吸収コア121の上に上層吸収コア22が接着固定されて、その部分が膣対面領域25となっている。
下層吸収コア121には切り込み部123が形成されているが、この切り込み部123のパターンは、図5に示した生理用ナプキン1Bの切り込み部23bと同じである。すなわち縦方向中心線Oyに突側が向けられた曲線パターンであり、その途中の直線部が、上層吸収コア22の側端部22cと外郭圧縮線31との中間に位置している。そして切り込み部123で囲まれた領域が側部領域126となっている。
前記側部領域126では、下層吸収コア121を軟質化する軟質化処理が施されている。図6に示す実施の形態では、前記側部領域126において、下層吸収コア121に多数の切り込み部124が形成されている。この切り込み部124は、下層吸収コア121を厚み方向に貫通するように切断されたものであり、個々の切り込み部124は直線状の切れ目が交差する形状である。前記折れ境界部29に設けられる切り込み部23,23a,23b,123と同様に、軟質化処理のための切り込み部124は、下層吸収コア121を厚みの途中まで切れ込んだものであってもよい。
また切り込み部124は図6に示すような交差するパターン形状に限られるものではなく、縦方向に直線状に延びる短い切り込み部が多数配列するものであってもよい。または、断面が円形などの多数の小孔が下層吸収コア121を貫通するように、あるいは厚みの途中まで貫通するように切り込まれていてもよい。
液吸収層120の側部領域126が軟質化処理されていると、側部領域126において下層吸収コア121が変形しやすくなる。
よって、図13に示す装着途中の状態(i)において、大腿部42から横方向からの力を受けたときに、側部領域126が変形しやすくなり、膣対面領域25が変形するのをさらに防止しやすくなる。また、図13に示す装着状態(ii)では、生理用ナプキン101に外力が作用したときに、側部領域126が変形しやすく、膣対面領域25に変形力が及びにくくなって、膣対面領域25と膣口との密着状態を維持しやすい。また柔軟な側部領域126が股間部41および大腿部42の形状に倣って変形し密着しやすいため、側部領域126に流れた経血も下層吸収コア121で捕捉しやすくなる。
なお、図1ないし図3に示した生理用ナプキン1および図4に示した生理用ナプキン1Aにおいても、側部領域に前記軟質化処理を施すことが可能である。
図7は本発明の第3の実施の形態の生理用ナプキン201を示すものであり、図2と同様に主に液吸収層を示した透視平面図である。図8は、図7に示す生理用ナプキン201をVIII−VIII線で切断した断面図である。
この生理用ナプキン201の液吸収層220は、下層吸収コア221と上層吸収コア222とで構成されている。下層吸収コア221と上層吸収コア222は、図1ないし図3に示した下層吸収コア21および上層吸収コア22と同様に、親水性繊維をバインダーで接着した吸収シート(エアーレイドパルプ)で形成されている。
図7に示すように、上層吸収コア222は長方形状であり、直線状の前端部222aと後端部222bおよび側端部222c,222cを有している。この上層吸収コア222の幅寸法は、図1ないし図6に示した上層吸収コア22よりも幅寸法が広く、両側端部222cは、外郭圧縮線31の真上に位置し、または外郭圧縮線31よりも外側に位置している。よって、図8に示すように、外郭圧縮線31の一部は、表面シート11、クッション層13、上層吸収コア222および下層吸収コア221を圧縮することで形成されている。
上層吸収コア222の左右両側部において、外郭圧縮線31で、この上層吸収コア222と下層吸収コア221とが一緒に圧縮されているため、上層吸収コア222と下層吸収コア221とが接着されていなくても、前記外郭圧縮線31によって、上層吸収コア222と下層吸収コア221とが実質的に固定されている。そのため、膣対面領域225では、下層吸収コアと上層吸収コアとが接着固定されているものと同様に、曲げ剛性を高くできる。
下層吸収コア221には、左右両側に折れ境界部29を形成する切り込み部223が形成されている。この切り込み部223は、図5に示した切り込み部23と同様に、縦方向中心線Oyに突側が向けられる曲線パターンである。切り込み部223の始端223aと終端223bは、下層吸収コア221の側端部221cに位置している。切り込み部223の中間部には、直線部223cが設けられている。直線部223cは、外郭圧縮線31よりも外側に位置している。また直線部223cは、上層吸収コア222の側端部222cの長さ寸法のほぼ全域にわたる範囲において、縦方向中心線Oyと平行に延びている。
この生理用ナプキン201は、上層吸収コア222が設けられている領域が膣対面領域225であり、下層吸収コア221の側端部221cと、切り込み部223とで囲まれた領域が側部領域226である。
膣対面領域225の両側部は、下層吸収コア221と上層吸収コア222とが重ねられ、さらに外郭圧縮線31が形成されているために、剛性が局部的に大きくなっている。このように剛性が局部的に高く設定された部分のすぐ外側に切り込み部223の直線部223cが位置しているため、剛性差によって、下層吸収コア221が、切り込み部223の直線部223cを境として折れ曲がりやすくなっている。
図9は本発明の第4の実施の形態の生理用ナプキン301を示すものであり、図2と同様に主に液吸収層を示した透視平面図である。
この生理用ナプキン301の液吸収層320は、下層吸収コア321と上層吸収コア222とで構成されている。上層吸収コア222は、図7に示した生理用ナプキン201と同じである。上層吸収コア222は、下層吸収コア321の肌側表面に重ねられ、上層吸収コア222の左右両側部に外郭圧縮線31が形成されており、この外郭圧縮線31によって、上層吸収コア222と下層吸収コア321とが実質的に固定されている。
上層吸収コア222が設けられている領域が膣対面領域325である。上層吸収コア222の左右両外側では、下層吸収コア321に軟質化処理が施されている。この軟質化処理は、下層吸収コア321に低密度部324を複数箇所形成することにより行われている。軟質化処理は、複数の突部(歯部)を有するローラを互いに噛み合わせ、この噛み合わせ部に、吸収シート(エアーレイドパルプ)の一部を常温下で噛み込ませることなどで形成される。前記突部(歯部)によって、吸収シートに部分的な張力を作用させて、吸収シートを部分的に低密度化することにより、突部(歯部)の配列パターンに対応して、前記低密度部324が複数箇所に形成される。
なお、図9に示す液吸収層320では、下層吸収コア321に、図7に示すような切り込み部223が形成されておらず、軟質化処理した低密度部324の形成領域とそれ以外の領域との境界線が、縦方向中心線Oyに突側が向けられる曲線パターンとなっている。
この生理用ナプキン301は、下層吸収コア321と上層吸収コア222とが重ねられた膣対面領域325の剛性が高く、低密度部324が形成された側部領域326の剛性が低くなっている。そのため、上層吸収コア222の側端部222cの近傍位置が折れ境界部となり、剛性差により、前記折れ境界部を境として側部領域326が折れ曲がりやすくなる。さらに側部領域326が軟質なために、この側部領域326が自由に変形できるようになる。
なお、図9の生理用ナプキン301において、側部領域326に、低密度部324の代わりに図6に示した切り込み部124を形成してもよい。さらに図1ないし図8に示した実施の形態および変形例において、側部領域に低密度部324を形成して側部領域を軟質化させてもよい。
図10は本発明の第5の実施の形態の生理用ナプキン401を示すものであり、図2と同様に主に液吸収層を示した透視平面図である。図11は、第5の実施の形態の変形例となる生理用ナプキン401Aを示すものであり、図10と同様に主に液吸収層を示した透視平面図である。図12は、図10に示す生理用ナプキン401をXII−XII線で切断した断面図である。
図10と図11は、圧縮線30と上層吸収コア422の図示を省略しているが、圧縮線30のパターン形状は図1に示した生理用ナプキン1と同じである。
図12に示すように、液吸収層420は、下層吸収コア421と上層吸収コア422とを有している。図10に示すように、下層吸収コア421は、前端部421a、後端部421b、両側端部421c,421cを有しているが、その平面形状および大きさは、図1ないし図3に示した下層吸収コア21と同じである。上層吸収コア422は、図1ないし図3に示した上層吸収コア22と同じ寸法を有し、上層吸収コア22と外郭圧縮線31との位置関係も図1ないし図3に示した生理用ナプキン1と同じである。ただし、図7に示した生理用ナプキン201などと同様に、上層吸収コア422の両側部が外郭圧縮線31と重なっているものであって、外郭圧縮線31において上層吸収コア422と下層吸収コア421の双方が圧縮されているものであってもよい。
生理用ナプキン401の下層吸収コア421は、粉砕パルプをティッシュペーパで包むことで形成されている。すなわち、前記実施の形態と異なり、この下層吸収コア421は親水性繊維であるパルプどうしがバインダーで接着されていない。ただし、前記粉砕パルプとともに高吸水性ポリマー(SAP)が混入されているものであってもよい。
図10に示すように、下層吸収コア421の中央領域には、多数の高密度部423が形成されている。この高密度部423は、ピンエンボスを用い、下層吸収コア421を加圧し、または加熱して加圧して、パルプの密度を部分的に高めたものである。この高密度部423は、上層吸収コア422が重ねられる領域とほぼ同じ面積で形成されている。高密度部423が配列している領域が膣対面領域425であり、この膣対面領域425の左右両側は、前記高密度部423を有していない側部領域426である。
前記膣対面領域425では、下層吸収コア421のパルプの目付けが、同じ下層吸収コア421の側部領域426よりも大きく設定されている。下層吸収コア421は、例えば膣対面領域425の目付けが200〜800g/m2であり、側部領域426では、50〜250g/m2程度である。膣対面領域425ではパルプの目付けが大きくコア全体が圧縮されて側部領域426とほぼ同じ厚みとされ、さらに前記高密度部423が形成されている。そのため、下層吸収コア421は、膣対面領域425の剛性が高く、側部領域426では剛性が低くなっている。
下層吸収コア421では、膣対面領域425でのガーレー剛性値が、3.92mN(400mgf)以上であることが好ましい。また膣対面領域425のガーレー剛性値と、側部領域426のガーレー剛性値との差は、1.96mN(200mgf)以上であることが好ましく、さらに好ましくは、2.94mN(300mgf)以上である。なお、側部領域426のガーレー剛性値の下限は特に制限されないが、0.392mN(40mgf)程度が好ましい。
前記剛性差を有するために、下層吸収コア421は、膣対面領域425と側部領域426との境が折れ境界部29となって、下層吸収コア421の側部領域426が折れ曲がりやすくなる。ただし、図12に示すように、この実施の形態では、高密度部423が形成されている膣対面領域425のわずかに外側に外郭圧縮線31が設けられているため、下層吸収コア421は、この外郭圧縮線31の位置が折れ境界部29となる。
図10に示すように、下層吸収コア421は、膣対面領域425および側部領域426よりも前方が前方領域427であり、膣対面領域425および側部領域426よりも後方が後方領域428である。この前方領域427と後方領域428では、下層吸収コア421の目付けが側部領域426と同じである。そして、前方領域427と後方領域428では、下層吸収コア421が部分的に圧縮されて、側部領域426よりも剛性が高く設定されている。図10に示す例では、前方領域427と後方領域428において、下層吸収コア421が交差線状のエンボスパターンにより圧縮されている。
上層吸収コア422は、下層吸収コア421と同様に粉砕パルプがティッシュペーパで包まれたもの、あるいは粉砕パルプとSAPとがティッシュペーパで包まれたものである。上層吸収コア422と下層吸収コア421は互いに接着固定されていなくてもよいが、互いに接着されていてもよい。
なお、下層吸収コア421として、粉砕パルプをティッシュペーパで包んだもので、目付けが均一なものを形成し、膣対面領域425のみに、粉砕パルプと高吸水性ポリマー(SAP)とエチレン酢酸ビニル共重合体などのバインダーとで構成された前記吸収シート(エアーレイドパルプ)を重ねて、ピンエンボスなどで高密度部423を形成してもよい。逆に、前記吸収シート(エアーレイドパルプ)で均一な目付けの下層吸収コア421を形成し、膣対面領域425において、前記吸収シートに粉砕パルプ層を重ねて前記高密度部423を形成してもよい。さらに膣対面領域425に粉砕パルプ層とさらに吸収シート(エアーレイドパルプ)を重ねて高密度部を形成したものであってもよい。
また、上層吸収コア422として少なくとも下層が前記吸収シート(エアーレイドパルプ)で形成されたものを用い、この上層吸収コア422を下層吸収コア421に接着固定して、膣対面領域423の剛性をさらに高めてもよい。
この生理用ナプキン401は、図13に示す装着途中の状態(i)または装着状態(ii)において、側部領域426が、膣対面領域425との境に位置する折れ境界部29を境として折れ曲がりやすくなる。また、膣対面領域425は変形しにくく、膣口に密着しやすくなる。さらに前方領域427と後方領域428において、下層吸収コア421の剛性が高められているため、前方領域427と後方領域428が不用意に曲がったり縒れたりすることなく、股間部に密着できるようになる。
図11に示す生理用ナプキン401Aは、図10に示した生理用ナプキン401と同じ構造であるが、側部領域426aと前方領域427aとの境界線が縦方向中心線Oyに突側が向けられる曲線形状であり、側部領域426aと後方領域428aとの境界線も縦方向中心線Oyに突側が向けられる曲線形状である。
この生理用ナプキン401Aでは、側部領域426aが、大腿部42の形状に倣うようにして変形しやすくなる。
なお、図10ないし図12に示す生理用ナプキンにおいて、膣対面領域と側部領域との境の折れ境界部29において、下層吸収コア421に切り込み部または低密度部を形成して、側部領域が折れ曲がりやすくしてもよい。
さらに、前記各実施の形態および変形例において、生理用ナプキンの肌側表面の左右両側部の側部領域に、縦方向中心線Oyと平行に延びる立体ギャザーを設けてもよい。この立体ギャザーは不織布などのシートと、立体ギャザーの前端と後端との間に弾性収縮力を発揮する弾性部材とで形成される。生理用ナプキンが湾曲したときに、立体ギャザーが肌側表面から立ち上がる。
図13に示す装着状態(ii)において、高い剛性を有する膣対面領域は、その幅寸法が縮むように変形しにくい。そのため、立体ギャザーが膣対面領域の左右外側に位置した状態を維持し、立体ギャザーが膣対面領域の表面側へ移動しにくくなる。よって、膣対面領域の表面の全域で液を受け止めることができ、また左右両側に位置する立体ギャザーによって、経血が横方向へ洩れるのを防止しやすくなる。
(1)実施例と比較例
実施例および比較例として、図1および図2に示す形状の液吸収層であって、下層吸収コアは長さ寸法が210mmで幅寸法が75mm、上層吸収コアは長さ寸法が80mm、幅寸法が35mmのものを用いた。下層吸収コアと上層吸収コアは共に、粉砕パルプと、SAPと、エチレン酢酸ビニル共重合体のエマルジョン(バインダー)の重量比が、60:26:14の吸収シート(エアーレイドパルプ)を用いた。そして、上層吸収コアを下層吸収コアの縦方向中心線上に載せてホットメルト型接着剤で接着固定した。
実施例5と実施例7では、図2に示すように、上層吸収コアの側端部の近傍に上層コアの縦寸法の全長に延びる切り込み部(23)を形成した。この切り込み部は、下層吸収コアを厚み方向に貫通し、縦方向中心線と平行に破線状に延びるように形成した。他の実施例と比較例には前記切り込み部を形成しなかった。
上記吸収層を、目付けが40g/m2のスルーエア不織布で形成した表面シートと、目付けが20g/m2のポリエチレンフィルムの裏面シートの間で挟み、表面シートと裏面シートとを液吸収層の外側でホットメルト型接着剤で接着して試料を形成した。
実施例と比較例での吸収コアの目付けを以下の通りとした。
(実施例1)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートを2枚接着して使用した(合計目付け320g/m2)。上層吸収コアとして目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。
(実施例2)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートと目付けが60g/m2の吸収シートを2枚接着して使用した(合計目付け220g/m2)。上層吸収コアとして目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。
(実施例3)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。
(実施例4)
下層吸収コアとして、目付けが100g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。
(実施例5)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが100g/m2の吸収シートを使用した。折れ境界部に切り込み部を形成した。
(実施例6)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが100g/m2の吸収シートを使用した。
(実施例7)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが160g/m2のものを使用した。折れ境界部に切り込み部を形成した。
(比較例1)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートと目付けが100g/m2の吸収シートを2枚接着して使用した(合計目付け260g/m2)。上層吸収コアを設けないものとした。
(比較例2)
下層吸収コアとして、目付けが160g/m2の吸収シートと目付けが60g/m2の吸収シートを2枚接着して使用した(合計目付け220g/m2)。上層吸収コアとして目付けが60g/m2の吸収シートを使用した。
(比較例3)
下層吸収コアとして、目付けが60g/m2の吸収シートを使用した。上層吸収コアとして目付けが160g/m2の吸収シートを使用した。
(2)剛性値の測定
株式会社安田精機製作所製の「ガーレー式柔軟度試験機(製品番号311)」を用いた。測定試料は、液吸収層を切断したものを用いた。前記目付けの下層吸収コアと上層吸収コアを接着固定したもので、生理用ナプキンの幅方向の寸法が38mm、縦方向の寸法が25mmとし、38mmの方向を長手方向として測定し、これを膣対面領域の曲げ剛性値とした。また前記目付けの下層吸収コアを、生理用ナプキンの幅方向の寸法が38mm、縦方向の寸法が25mmとし、38mmの方向を長手方向として測定し、これを側部領域の曲げ剛性値とした。
なお、測定値の単位は「mgf」であり、これを「mN」に換算した値を表1に記載した。表1には、それぞれの実施例および比較例に関して、膣対面領域のガーレー剛性値と側部領域のガーレー剛性値および、前記剛性値の差を記載している。
(3)装着テスト
カトーテック株式会社製の、女性の下半身を再現したシリコン製のドールを用いた。ドールは、大腿部の間隔の最小値が35mmとなるように設定した。下着のクロッチ部の内面に各実施例または各比較例を接着し、下着をドールに着用させる試験を行った。
評価としては、下着を引き上げるときに、液吸収層の側部領域が折れ境界部を境として下側に折れ曲がることができ、且つ膣対面領域が膣口部位に対してほぼ平行に対面して装着されたものを合格とした。
表1の装着テスト結果は、10回着用テストを行って10回全てが合格のものを「○」、6回から9回合格のものを「△」、合格が5回以下のものを「×」と評価した。
Figure 2011062543
表1から、膣対面領域のガーレー剛性値が、3.92mN(400mgf)以上であり、膣対面領域のガーレー剛性値と側部領域のガーレー剛性値との差が、1.96mN(200mgf)以上であることが好ましい。前記剛性値の差は、さらに、2.94mN(300mgf)以上であることが好ましいことが解る。
1,1A,1B 生理用ナプキン
11 表面シート
12 裏面シート
13 クッション層
20 液吸収層
21 下層吸収コア
22 上層吸収コア
23,23a,23b 切り込み部
23c 始端
23d 終端
23e 直線部
25 膣対面領域
26 側部領域
27 前方領域
28 後方領域
30 圧縮線
31 外郭圧縮線
101 生理用ナプキン
120 液吸収層
121 下層吸収コア
123 切り込み部
124 切り込み部
201 生理用ナプキン
220 液吸収層
221 下層吸収コア
222 上層吸収コア
223 切り込み部
223a 始端
223b 終端
223c 直線部
301 生理用ナプキン
320 生理用ナプキン
321 下層吸収コア
324 低密度部
401,401A 生理用ナプキン
420 液吸収層
421 下層吸収コア
423 高密度部
425 膣対面領域
426 側部領域
427 前方領域
428 後方領域

Claims (18)

  1. 液透過性の表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間に位置する液吸収層とを有する生理用ナプキンにおいて、
    前記液吸収層には、縦方向中心線上に位置する所定面積の膣対面領域と、この膣対面領域の左右両側に位置する側部領域とが形成され、
    前記液吸収層は、膣対面領域の厚み寸法が側部領域よりも大きく、且つ膣対面領域の曲げ剛性が側部領域よりも高く設定されており、
    前記膣対面領域と側部領域との境界が、折れ境界部とされていることを特徴とする生理用ナプキン。
  2. 前記液吸収層は、下層吸収コアと、下層吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアとを有し、前記膣対面領域では、下層吸収コアの肌側表面に上層吸収コアが重ねられて固定され、前記側部領域に前記下層吸収コアが位置している請求項1記載の生理用ナプキン。
  3. 上層吸収コアと下層吸収コアは接着固定されている請求項2記載の生理用ナプキン。
  4. 上層吸収コアの両側部に、この上層吸収コアと下層吸収コアとを一緒に圧縮した圧縮部が設けられ、この圧縮部によって上層吸収コアと下層吸収コアとが互いに固定されている請求項2記載の生理用ナプキン。
  5. 前記下層吸収コアおよび上層吸収コアは、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートで形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  6. 前記液吸収層は、下層吸収コアと、下層吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアとを有し、前記膣対面領域で、下層吸収コアの肌側表面に上層吸収コアが重ねられ、前記側部領域に前記下層吸収コアが位置しており、前記膣対面領域では、下層吸収コアを部分的に圧縮した高密度部が複数箇所に形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  7. 前記膣対面領域での下層吸収コアの目付けが、側部領域での下層吸収コアの目付けよりも大きく、且つ膣対面領域での下層吸収コアの密度が、側部領域での下層吸収コアの密度よりも高い請求項6記載の生理用ナプキン。
  8. 前記液吸収層は、前記膣対面領域および両側部領域よりも前方と後方に位置する前方領域ならびに後方領域を有しており、前記前方領域と後方領域では、下層吸収コアの曲げ剛性が、前記側部領域よりも高く設定されている請求項6または7記載の生理用ナプキン。
  9. 膣対面領域と側部領域のガーレー剛性値の差が、1.96mN以上である請求項1ないし8のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  10. 液透過性の表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間に位置する液吸収層とを有する生理用ナプキンにおいて、
    前記液吸収層には、縦方向中心線上に位置する所定面積の膣対面領域と、この膣対面領域の左右両側に位置する側部領域とが形成され、
    前記液吸収層は吸収コアを有し、前記膣対面領域と側部領域との境界が、折れ境界部とされており、
    前記折れ境界部には、吸収コアを厚み方向に貫通しあるいは途中まで貫通する切り込み部、あるいは吸収コアの密度を部分的に低下させた低密度部が形成されていることを特徴とする生理用ナプキン。
  11. 前記折れ境界部は、縦方向中心線の左右両側に位置し、且つ縦方向中心線と平行に形成されている請求項10記載の生理用ナプキン。
  12. 前記折れ境界部は、縦方向中心線の左右両側に位置し、且つ縦方向中心線に突側が向けられる曲線形状に沿って形成されている請求項10記載の生理用ナプキン。
  13. 前記吸収コアは、親水性繊維がバインダーで接着された吸収シートで形成されている請求項10ないし12のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  14. 前記膣対面領域では、前記吸収コアの肌側表面に、この吸収コアよりも面積の小さい上層吸収コアが重ねられている請求項10ないし13のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  15. 前記側部領域には、下層吸収コアを厚み方向に貫通しあるいは途中まで貫通する切り込み部、あるいは下層吸収コアの密度を部分的に低下させた低密度部が、複数箇所に形成されている請求項1ないし14のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  16. 前記液吸収層と前記表面シートとの間に、吸収コアよりも低密度のクッション層が介在している請求項1ないし15のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  17. 前記表面シートから凹状に圧縮された圧縮部が設けられ、この圧縮部は、縦方向中心線の左右両側に位置し且つ縦方向に延びており、前記折れ境界部が、前記圧縮部よりも内側に配置されている請求項1ないし3のいずれか、または請求項5ないし16のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  18. 前記表面シートから凹状に圧縮された圧縮部が設けられ、この圧縮部は、縦方向中心線の左右両側に位置し且つ縦方向に延びており、前記折れ境界部が、前記圧縮部よりも外側に配置されている請求項1ないし16のいずれかに記載の生理用ナプキン。
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