JP2011062348A - 内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検体の所定の観察領域に走査光を照射して2次元画像を取得する際に、2次元画像の単位画素に対応する単位主走査期間内に、複数の光源19A,19B,19Cをそれぞれ順次パルス発光させ、この単位主走査期間内で検出器43A,43B,43Cによりパルス発光のタイミングに同期して各光源19A,19B,19Cに対する戻り光を検出することを主走査方向および副走査方向に対して繰り返し、一画面分の走査で各光源19A,19B,19Cに対応する複数の2次元画像を生成するようにした。
【選択図】図1
Description
互いに異なる発光波長帯を有する複数の光源と、
前記複数の光源からの出射光を、各出射光の光軸の垂直面上で主走査方向及び該主走査方向と直交する副走査方向に2次元走査した走査光を出力する光走査手段と、
内包される導光路の基端に前記光走査手段から走査光が導入され、前記導光路の先端に対物光学系が配設された導光手段と、
前記走査光を前記導光手段先端の対物光学系から被検体の観察領域に向けて照射した際に、前記観察領域から前記導光手段の導光路を通じて戻り来る戻り光を前記走査光の走査位置毎に検出する光検出手段と、
前記光走査手段による前記走査光の走査位置情報及び前記光検出手段による各走査位置における光検出情報を用いて前記観察領域に対応した検出光の2次元画像を生成する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記2次元画像の単位画素に対応する単位主走査期間内に、前記複数の光源をそれぞれ順次パルス発光させ、この単位主走査期間内で前記光検出手段により前記パルス発光のタイミングに同期して各光源に対する前記戻り光を検出することを主走査方向及び副走査方向に対して繰り返し行う内視鏡システム。
図1は本発明の実施形態を説明するための内視鏡システムのブロック構成図である。
この内視鏡システム100は、被検体の観察領域に対して長尺状の導光体先端から複数種の特定波長帯のスポット光を2次元走査しつつ照射して、この照射された被検体の観察領域から発生する蛍光や反射光を走査位置毎に繰り返し検出し、これら検出した情報を画像化して表示する。
同図は、光源の発光光(励起光)と、この励起光を観察領域に照射したときに観察領域から生じる蛍光の波長分布とを(a)に示し、光源の発光波長帯に対応して検出波長成分を選択する波長選択透過フィルタの分光特性を(b)に示し、波長選択透過フィルタを通過した後の分光分布を(c)に示している。
内視鏡システム100は、制御手段であるコントローラ21の指令により、光源19A,19B,19Cから互いに異なる発光波長帯のレーザ光を時系列的に順次出射させる。そして、Y回転ミラー37に照射されたレーザ光が、Y回転ミラー37によりY方向(副走査方向)に走査され、更にY方向の走査光がX回転ミラー41に照射されてX回転ミラー41によりY方向とは直交するX方向(主走査方向)に走査されることで2次元の走査が行われる。このときのX回転ミラー41及びY回転ミラー37を揺動させる駆動信号は、クロック発生回路51の基準パルスに基づいて生成される。
図1に示す内視鏡システム100は、2次元画像の単位画素(例えば1画素)に対応する単位主走査期間内に、複数の光源19A,19B,19Cをそれぞれ順次パルス発光させ、この単位主走査期間内で検出器43A,43B,43Cによりパルス発光のタイミングに同期して各光源に対する戻り光を順次検出する。この発光と検出の処理を、X回転ミラー41及びY回転ミラー37の揺動による主走査方向及び副走査方向の各走査位置(スポット光の照射位置)それぞれに対して行い、一画面分の走査で各光源19A,19B,19Cに対応する複数(本構成例では3つ)の2次元画像を一度に生成する。なお、単位画素としては、1画素に限らず複数画素としてもよい。
上記の各光源19A,19B,19Cのパルス発光による戻り光の測定結果は、図6に一例として示される手順で画像情報として記録される。X方向を主走査方向、Y方向を副走査方向として、導光体11先端から観察領域Aに各光源の発光光が順次走査される。いま、同図に示す走査位置Pにおいて、各検出器からの戻り光の検出結果であるLA(検出器43A),LB(検出器43B),LC(検出器43C)は、検出器毎にそれぞれ画像情報IMG(A)、IMG(B)、IMG(C)として図4に示すメモリ53に記録される。
・疑似カラー画像の生成
画像情報IMG(A),IMG(B),IMG(C)は、互いに異なる波長帯の光を照射したときの観察領域からの戻り光の強度情報である。これらの強度情報は、異なる波長帯のために観察対象が異なる。つまり、蛍光物質が蛍光を発する励起波長は蛍光物質毎に異なっており、生体の内因性蛍光物質(コラーゲンや還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド:NADH)を自家発光させる励起波長は特定の波長帯に限られる。また、観察領域に対する光の浸入深さは波長依存性を有し、短波長ほど吸収が大きくなって浸入深さが浅くなる。そのため、照射する光が短波長であるほど表面層に近い深さ範囲の情報が得られ、長波長ほど深層までの情報が得られることになる。したがって、各画像情報は、それぞれ異なる観察対象の情報を示しており、これら各画像情報を違いに異なる色で表すことで、異なる観察対象の視認性を向上させて、表示画像上に同時に表現することができる。
Dout i,j(R,G,B) =IMGi,j(A),IMGi,j(B),IMGi,j(C)
ここで、iは主走査方向に対する画素位置、jは副走査方向に対する画素位置を表す指標で検出走査時のX,Yに相当する。なお、上記以外にも、他の色同士の組合せで表示画像を生成してもよく、観察対象、観察目的に応じて適宜変更することができる。また、画素毎の演算に限らず、複数の画素かなる画素ブロック毎に演算を行ってもよい。
図8に回転カラーフィルタを用いる光走査ユニットの構成例を示した。
同図に示す光走査ユニット15Aは、前述の図1に示す光走査ユニット15の検出光学系30を変更した他は、光走査ユニット15と同様の構成を有する。光走査ユニット15Aの検出光学系30Aは、光導入側コネクタ17からの光路途中にダイクロイックミラー31により分岐されて設けられ、前述の光源(図示略)に対応した波長選択透過フィルタ71a,71b,71cを有する回転カラーフィルタ71と、光源のパルス発光と同期して回転カラーフィルタ71を回転駆動する駆動部73を備える。
図9は内視鏡システム100の具体的な使用形態を示しており、(a)は内視鏡スコープの鉗子口に導光体を挿入するタイプ、(b)は内視鏡スコープに導光体を固設したタイプを示す概略的な説明図である。
(1) 互いに異なる発光波長帯を有する複数の光源と、
前記複数の光源からの出射光を、各出射光の光軸の垂直面上で主走査方向及び該主走査方向と直交する副走査方向に2次元走査した走査光を出力する光走査手段と、
内包される導光路の基端に前記光走査手段から走査光が導入され、前記導光路の先端に対物光学系が配設された導光手段と、
前記走査光を前記導光手段先端の対物光学系から被検体の観察領域に向けて照射した際に、前記観察領域から前記導光手段の導光路を通じて戻り来る戻り光を前記走査光の走査位置毎に検出する光検出手段と、
前記光走査手段による前記走査光の走査位置情報及び前記光検出手段による各走査位置における光検出情報を用いて前記観察領域に対応した検出光の2次元画像を生成する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記2次元画像の単位画素に対応する単位主走査期間内に、前記複数の光源をそれぞれ順次パルス発光させ、この単位主走査期間内で前記光検出手段により前記パルス発光のタイミングに同期して各光源に対する前記戻り光を検出することを主走査方向及び副走査方向に対して繰り返し行う内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、複数の光源からの光を光走査手段により2次元走査させ、導光手段により被検体の観察領域に走査しながら照射し、観察領域からの戻り光を光源の発光タイミングに同期して光検出手段によりそれぞれ個別に検出することで、複数種の光源による観察画像を一度に得ることができる。このため、各励起光源による戻り光の画像情報がリアルタイムで処理でき、また、それぞれを重ね合わせて同時に表示することで、各光源による反射光や蛍光の画像情報を動的に、しかも視認性を高めて観察できる。
前記対物光学系が、前記導光路の光出射端を第1の焦点位置、該第1の焦点位置と共役な関係となる第2の焦点位置を前記観察領域とした共焦点光学系を構成する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、共焦点光学系が構成されることで、第2の焦点位置以外の不要な情報を除去された2次元画像を得ることができる。
前記導光手段の導光路が、屈折率の異なるコアとクラッドを有する光ファイバを多数本束ねて形成されている内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、導光手段の導光路内で光走査手段による走査光をその走査状態を維持したまま導光できる。
前記光検出手段が、前記複数の光源それぞれに対応付けされた特定の発光波長帯の光成分を少なくとも除去する波長選択透過フィルタと、を有する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、複数の光源それぞれに対応付けされた特定の発光波長帯の光成分を波長選択透過フィルタにより除去することで、光源毎に異なる波長帯域の光成分を検出することができる。
前記複数の光源がレーザ光を出射し、前記光検出手段は前記レーザ光を励起光として前記観察領域が発する蛍光を検出する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、特定の発光波長のレーザ光を用いることで、特定の蛍光物質を選択的に励起発光させることができる。
前記光検出手段が、予め被検体に投与された蛍光物質からの蛍光を検出する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、特定の波長帯域の光により、投与された蛍光物質の蛍光波長帯域の光を選択的に検出することができる。
前記光検出手段が、被検体からの自家発光を検出する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、特定の波長帯域の光により、被検体からの自家発光を選択的に検出することができる。
前記導光手段は、前記導光路に接続される対物光学系を内視鏡スコープの鉗子口から鉗子チャンネルに挿通し、前記内視鏡スコープの挿入部先端部位から前記対物光学系の先端を表出させることができる内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、内視鏡スコープとは別体に導光手段を構成することで、内視鏡スコープによる操作と、走査光による拡大観察とを並行して行うことができる。
前記対物光学系が内視鏡挿入部の先端部位に固設され、前記導光体が前記対物光学系から延設されている内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、内視鏡スコープと一体に構成されることで、内視鏡スコープの鉗子口を占有することなく利用でき、多様な内視鏡的術式が可能となる。
前記生成された2次元画像に基づく情報を表示する画像表示手段を備えた内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、戻り光の検出により生成された2次元画像やこれを演算処理した画像情報を画像表示手段に表示することで、正確かつ的確な診断が行える。
前記制御手段が、前記複数の光源に対応して前記生成された複数の2次元画像を、それぞれ任意の基本色に割り当てて疑似カラー画像を生成し、前記画像表示手段に表示させる内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、疑似カラー画像として表示することで、各光源に対応する画像情報を強調表示して、視認性を高めることができる。
前記画像表示手段が、前記複数の光源それぞれに対応する前記疑似カラー画像のうち、1つの光源に対応する画像情報を単独に、あるいは複数の光源に対応する画像情報を同時に表示する内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、各光源に対応する画像情報を選択的に表示でき、目的に応じて必要な情報を視認性を高めて表示することができる。
11a 入射端面
11b 出射端面
13 光導入側コネクタ
15,15A 光走査ユニット
17 光出射側コネクタ
19A,19B,19C 光源
21 コントローラ(制御手段)
23 ディスプレイ(表示手段)
29 対物レンズ部
30 検出光学系
31 ダイクロイックミラー
33 θ回転ミラー
35 Y回転軸
37 Y回転ミラー
39 X回転軸
41 X回転ミラー
43A,43B,43C 検出器
45A,45B,45C 波長選択透過フィルタ
71a,71b,71c 波長選択透過フィルタ
71 回転カラーフィルタ
73 駆動部
81 プローブ
83,84 内視鏡スコープ
85 鉗子口
87 内視鏡挿入部
89 鉗子出口
91 共焦点内視鏡制御部
93 撮像部
95 内視鏡制御部
95A 光源部
95B プロセッサ
100 内視鏡システム
A 観察領域
L1,L2,L3 光路
ΔT 単位主走査期間
Claims (12)
- 互いに異なる発光波長帯を有する複数の光源と、
前記複数の光源からの出射光を、各出射光の光軸の垂直面上で主走査方向及び該主走査方向と直交する副走査方向に2次元走査した走査光を出力する光走査手段と、
内包される導光路の基端に前記光走査手段から走査光が導入され、前記導光路の先端に対物光学系が配設された導光手段と、
前記走査光を前記導光手段先端の対物光学系から被検体の観察領域に向けて照射した際に、前記観察領域から前記導光手段の導光路を通じて戻り来る戻り光を前記走査光の走査位置毎に検出する光検出手段と、
前記光走査手段による前記走査光の走査位置情報及び前記光検出手段による各走査位置における光検出情報を用いて前記観察領域に対応した検出光の2次元画像を生成する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記2次元画像の単位画素に対応する単位主走査期間内に、前記複数の光源をそれぞれ順次パルス発光させ、この単位主走査期間内で前記光検出手段により前記パルス発光のタイミングに同期して各光源に対する前記戻り光を検出することを主走査方向及び副走査方向に対して繰り返し行う内視鏡システム。 - 請求項1記載の内視鏡システムであって、
前記対物光学系が、前記導光路の光出射端を第1の焦点位置、該第1の焦点位置と共役な関係となる第2の焦点位置を前記観察領域とした共焦点光学系を構成する内視鏡システム。 - 請求項1又は請求項2記載の内視鏡システムであって、
前記導光手段の導光路が、屈折率の異なるコアとクラッドを有する光ファイバを多数本束ねて形成されている内視鏡システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記光検出手段が、前記複数の光源それぞれに対応付けされた特定の発光波長帯の光成分を少なくとも除去する波長選択透過フィルタと、を有する内視鏡システム。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記複数の光源がレーザ光を出射し、前記光検出手段は前記レーザ光を励起光として前記観察領域が発する蛍光を検出する内視鏡システム。 - 請求項5記載の内視鏡システムであって、
前記光検出手段が、予め被検体に投与された蛍光物質からの蛍光を検出する内視鏡システム。 - 請求項5記載の内視鏡システムであって、
前記光検出手段が、被検体からの自家発光を検出する内視鏡システム。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記導光手段は、前記導光路に接続される対物光学系を内視鏡スコープの鉗子口から鉗子チャンネルに挿通し、前記内視鏡スコープの挿入部先端部位から前記対物光学系の先端を表出させることができる内視鏡システム。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記対物光学系が内視鏡挿入部の先端部位に固設され、前記導光体が前記対物光学系から延設されている内視鏡システム。 - 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の内視鏡システムであって、
前記生成された2次元画像に基づく情報を表示する画像表示手段を備えた内視鏡システム。 - 請求項10記載の内視鏡システムであって、
前記制御手段が、前記複数の光源に対応して前記生成された複数の2次元画像を、それぞれ任意の基本色に割り当てて疑似カラー画像を生成し、前記画像表示手段に表示させる内視鏡システム。 - 請求項11記載の内視鏡システムであって、
前記画像表示手段が、前記複数の光源それぞれに対応する前記疑似カラー画像のうち、1つの光源に対応する画像情報を単独に、あるいは複数の光源に対応する画像情報を同時に表示する内視鏡システム。
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JP2009215627A JP2011062348A (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 内視鏡システム |
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2009
- 2009-09-17 JP JP2009215627A patent/JP2011062348A/ja not_active Withdrawn
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