JP2011059506A - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011059506A
JP2011059506A JP2009210618A JP2009210618A JP2011059506A JP 2011059506 A JP2011059506 A JP 2011059506A JP 2009210618 A JP2009210618 A JP 2009210618A JP 2009210618 A JP2009210618 A JP 2009210618A JP 2011059506 A JP2011059506 A JP 2011059506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
cleaning
polarity control
image
intermediate transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009210618A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Naomi Sugimoto
奈緒美 杉本
Kenji Sugiura
健治 杉浦
Osamu Naruse
修 成瀬
Hiroki Nakamatsu
弘樹 中松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009210618A priority Critical patent/JP2011059506A/ja
Publication of JP2011059506A publication Critical patent/JP2011059506A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】静電クリーニング方式において、転写残トナーの帯電量制御を安定化させ、クリーニング性能を維持することができるクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト1に当接して印加された電圧によって中間転写ベルト1上のトナーを所定極性に帯電させる極性制御部40と、極性制御部40よりも中間転写ベルト1の移動方向下流側で中間転写ベルト1に接触して印加された電圧によって中間転写ベルト1上の所定極性に帯電したトナーを静電的に付着させることにより、中間転写ベルト1をクリーニングするクリーニングブラシ32とを備えるクリーニング装置30において、極性制御部32は、複数の極性制御ブレード41,42,43,44を有し、中間転写ベルト1に当接する極性制御ブレードを切り替え可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置、及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
従来、トナー像転写後の像担持体(被清掃体)上に残留したトナーを除去するクリーニング手段としては、ゴム製のクリーニングブレードを像担持体表面に当接させてトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。ブレードクリーニング方式では、クリーニングブレードと像担持体表面との密着度が低いと、トナーがすり抜けてしまってクリーニング性が低下しやすい。そのため、これを防止するために、通常、クリーニングブレードは、十分に強い当接圧で像担持体表面に押し付けられる。しかしながら、クリーニングブレードを極端に強い当接圧で像担持体表面に押し付けると、クリーニングブレードのめくれが発生し、スジ状あるいは帯状のクリーニング不良が生じ、安定したクリーニング性能を保ちつづけることが困難である。また、長期的には、像担持体表面の膜削れが増進して像担持体の寿命が短くなり、また、クリーニングブレードの摩耗が増進してクリーニングブレードの寿命も短くなってしまう。
また、近年、高画質化の要望が高まり、トナーを小粒径化する傾向にある。さらに、トナー製造コスト低減及び転写率向上の要望から、粉砕(不定形)トナーから重合法による球形トナーを採用する画像形成装置が製品化されている。このような小粒径トナーや球形トナーを用いると、粉砕トナーをクリーニングする場合に比べて、ブレードクリーニング方式では十分なクリーニング性能を得ることができない。
小粒径トナーや球形トナーでも、当接圧を極端に高くすれば(例えば線圧で100gf/cm以上程度)、ブレードクリーニング方式でもある程度のクリーニング性を得ることが可能である。しかし、上述したとおり、クリーニングブレードのめくれが発生したり、像担持体やクリーニングブレードの寿命が短くなったりするなどの不具合が発生する。特に、感光体(像担持体)の寿命(感光層が当初の1/3程度削れるまでのプリント枚数)については、粉砕トナーに対するクリーニングで一般的に使用される20gf/cm程度の線圧であれば直径30mmの感光体で約100000枚であるところ、100gf/cmの線圧だと約20000枚となる。また、クリーニングブレードの寿命(摩耗によりクリーニング不良が発生するまでのプリント枚数)については、20gf/cm程度の線圧であれば約120000枚であるところ、100gf/cmの線圧だと約20000枚となる。
小粒径トナーや球形トナーに対しても良好なクリーニング性が得られ、かつ、像担持体の短寿命化を軽減できるクリーニング方式としては、特許文献1及び2に記載されているような静電クリーニング方式がある。特許文献1及び2に記載される静電クリーニング方式は、中間転写ベルト等の像担持体に接触摺擦するようにクリーニングブラシ等の導電性クリーニング部材を設け、このクリーニング部材にトナーの正規帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加し、摺擦力と静電気力とで像担持体からトナーを除去するものである。このため、小粒径トナーや球形トナーに対しても良好なクリーニング性が得られる。また、特許文献1及び2に記載のクリーニング装置では、クリーニング部材が像担持体と接触する位置に対して像担持体表面移動方向上流側に、像担持体と当接して、トナーの正規帯電極性の帯電バイアスが印加される極性制御ブレードを備えている。
一般に、像担持体上の転写残トナーは帯電極性分布がブロードで、その帯電極性は正負両極性が混在した状態にある。トナー帯電極性が正負両極性の混在状態であると、クリーニング部材で一方の極性(通常はトナーの正規帯電極性)に帯電したトナーは除去できても、他方の極性に帯電したトナー(通常は正規帯電極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナー)は除去できない。特許文献1及び2に記載のクリーニング装置であれば、転写残トナーは極性制御ブレードが像担持体に当接する位置を通過するときに、極性制御ブレードから電荷の注入を受ける等により、転写残トナーの帯電極性が正規帯電極性に揃えられる。これにより、極性制御ブレードとの当接位置を通過してクリーニング部材が像担持体と接触する位置に到達した転写残トナーは、その帯電極性が正規帯電極性に揃っているので、転写直後は当該極性とは逆極性に帯電していた転写残トナーであっても、クリーニング部材によって静電的に回収することができるようになる。
また、静電クリーニング方式では、一般に、多くのトナーを一度に除去することが困難であるため、一度に大量のトナーがクリーニング部材との接触位置に入力されるとこれをクリーニングしきれず、クリーニング不良となるおそれがある。特許文献1及び2に記載のクリーニング装置によれば、上述した極性制御ブレードがクリーニング部材に対して像担持体移動方向上流側でトナーを堰き止めてトナーを機械的に除去している。そのため、一度に大量のトナーが極性制御ブレードとの接触位置に入力されても、その大部分を極性制御ブレードで除去することができる。これにより、多くのトナーを除去しなければならない状況であっても、一度に大量のトナーがクリーニング部材との接触位置に入力されることが抑制され、クリーニング不良の発生を抑制できる。
しかしながら、特許文献1及び2に記載のクリーニング装置の構成では、極性制御ブレードにトナーが固着する不具合が生じてしまう。以下、この不具合について説明する。図7は、極性制御ブレード周辺の構成を示す概略構成図である。図7に示すように、極性制御ブレード100は、中間転写ベルト101を挟んで対向ローラ102と対向する位置に、中間転写ベルト101の移動方向に対してカウンター方向から当接している。この極性制御ブレード100は、中間転写ベルト101上に残留する転写残トナーの殆どを機械的に掻き落とすが、一部の転写残トナーがすり抜けていく。これは、極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との当接部が中間転写ベルト101の移動方向やその逆方向に動く、所謂スティックスリップ現象が発生するためである。極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との当接部となる図中点Aは、中間転写ベルト101の移動に伴って移動方向に引きずられて図中点Bに動き、移動量が最大になると点Aに戻り、これを繰り返す。極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との当接部が点Aになったときにトナーのすり抜けが発生し、点Bのときにはほとんどのトナーが堰き止められる。トナーが極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との間にはさまれているとき、極性制御ブレード100に印加された電圧でトナーに電流が流れ込み、トナーは印加電圧側の極性に帯電して極性制御ブレード100を通過する。このような状態でトナーの帯電極性が変化するのは、電荷注入によるものであると考えられるが、その他に放電によるものとも考えられている。
極性制御ブレード100での放電は、極性制御ブレード100と中間転写ベルト101の当接部のうち、主に出口側(中間転写ベルトの移動方向下流側に対向する側)の楔部分で生じている。入口側(中間転写ベルトの移動方向上流側に対向する側)の楔部分では、トナーを堰き止める関係でトナーが充填されてしまうので放電されにくい。転写残トナーは、極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との間に挟まれたときの電荷注入によって完全に印加電圧側の極性に揃うわけではなく、若干のトナーは帯電極性が変化せずに通過する。極性制御ブレード100を通過した若干のトナーは、上述したように極性制御ブレード100の出口側の楔部分での放電により印加電圧側の極性に揃えられる。このとき、極性制御ブレード100の表面には極性制御ブレード100と中間転写ベルト101との強電界で若干のトナーが極性制御ブレード100の表面に引き寄せられ付着した状態で放電が行われることになる。極性制御ブレード100表面での放電では放電熱が発生し、極性制御ブレード100表面に付着したトナーには放電熱が与えられることになる。
図8(a)は極性制御ブレードの表面状態を説明する模式断面図であり、(b)は極性制御ブレードの中間転写ベルトに対向する面の表面状態を説明する模式平面図である。画像形成が続けられると、極性制御ブレードの表面に付着したトナーに放電熱が加え続けられることになり、図8に示すように、付着したトナーが徐々に溶けて極性制御ブレード100の表面にトナーTが強く固着してしまう。極性制御ブレード100に固着したトナーTが少ない間は、トナー固着のない部分での放電でトナー固着により放電できなくなった部分の放電を補うことができるため、トナーの極性制御性能には影響しない。しかし、固着したトナーTの固着面積が大きくなると、トナー固着のない部分で放電を補うこともできなくなり、トナーの極性制御ができなくなる。その結果、トナー帯電量制御が不十分なトナーがクリーニング部材により回収されず、クリーニング不良が発生してしまうのである。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、静電クリーニング方式において、転写残トナーの帯電量制御を安定化させ、クリーニング性能を維持することができるクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、表面移動する被清掃体表面に当接して印加された電圧によって該被清掃体表面上のトナーを所定極性に帯電させる極性制御手段と、該極性制御手段よりも該被清掃体の表面移動方向下流側で該被清掃体に接触して自己の表面を移動させながら印加された電圧によって該被清掃体表面上の該所定極性に帯電したトナーを静電的に付着させることにより、該被清掃体表面をクリーニングするクリーニング部材とを備えるクリーニング装置において、上記極性制御手段は、複数の極性制御ブレードを有し、上記被清掃体に当接させる極性制御ブレードを切り替え可能であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記クリーニング部材に接触して自己の表面を移動させながら、印加された電圧によって該クリーニング部材に付着したトナーを静電的に自己の表面に付着させることにより、該クリーニング部材からトナーを回収する回収用回転体と、該回収用回転体の表面に当接して該回収用回転体の表面上のトナーを堰き止めることにより該回収用回転体の表面からトナーを除去する除去ブレードとを有することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体上から最終的に記録材上へ転写することで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、転写後に上記像担持体上に残留した転写残トナーをクリーニングするためのクリーニング装置として、請求項1又は2のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記像担持体は、潜像担持体に形成された複数のトナー像が順次重ね合わされて転写される中間転写体であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体上から最終的に記録材上へ転写することで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記記録材を搬送する搬送ベルト上に残留するトナーをクリーニングするためのクリーニング装置として、請求項1又は2のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項3、4、又は5の画像形成装置において、上記極性制御手段は、所定の画像形成枚数毎に、該像担持体へ当接する極性制御ブレードを切り替えることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項3、4、5又は6の画像形成装置において、上記トナーとして、形状係数SF−1が100以上150以下のものを用いることを特徴とするものである。
本発明においては、極性制御手段を構成する複数の極性制御ブレードのうち、一つの極性制御ブレードを被清掃体の表面に当接させて、被清掃体上のトナーを所定極性に帯電させる。そして、極性制御手段に対して被清掃体移動方向下流側で、被清掃体上の所定極性に帯電したトナーをクリーニング部材が静電的に付着させて被清掃体表面をクリーニングする。ここで、上述したように、極性制御ブレードに付着したトナーは放電熱により経時的に極性制御ブレード表面に固着してしまう。しかし、極性制御手段は、被清掃体表面に当接する極性制御ブレードにトナーが固着しこの極性制御ブレードの帯電制御性能が低下する前に、この極性制御ブレードを移動させて新たな極性制御ブレードを被清掃体に当接させることが可能である。これにより、被清掃体上のトナーの帯電量制御を安定して行うことができ、クリーニング部材のクリーニング不良も抑制することができる。
本発明は、静電クリーニング方式において、転写残トナーの帯電量制御を安定化させ、クリーニング性能を維持することができるクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
本実施形態に係るプリンタの構成を示す概略構成図。 同プリンタの中間転写ベルト上のトナーの帯電量分布を示す特性図。 同プリンタの極性制御ブレードへの印加電圧によるトナーの帯電量変化を示す特性図。 同極性制御ブレードのトナー固着の有無によるトナーの極性制御の変化を示す特性図。 別の実施形態に係るプリンタの構成を示す概略構成図。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を表した模式図。 極性制御ブレード周辺の構成を示す概略構成図。 (a)は極性制御ブレードの表面状態を説明する模式断面図。(b)は極性制御ブレードの中間転写ベルトに対向する面の表面状態を説明する模式平面図。
以下、本発明を電子写真方式の画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけるプリンタの概略構成図である。このプリンタは、いわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置であり、被清掃体たる像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト1を備えている。この中間転写ベルト1は、駆動ローラを含む複数のローラ2、3、4、5、6、7、8に張架され、図中時計回り方向に表面移動する。2つのローラ2、8に張架されている中間転写ベルト1における平坦面部分には、4つの作像ユニット10、11、12、13が並んで対向配置されている。各作像ユニット10、11、12、13は、中間転写ベルト1に当接するようにしてそれぞれ潜像担持体である感光体14、15、16、17が設けられている。各作像ユニット10、11、12、13は、各感光体14、15、16、17の周囲にそれぞれ、図示しない帯電手段として感光体を一様に帯電する帯電ローラ、感光体に潜像を書き込む露光装置、現像手段として感光体上の潜像をトナー像化する現像装置、転写後の感光体表面を除電する除電ランプ、転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置等が設けられている。また、感光体14、15、16、17と中間転写ベルト1とが対向する位置には、感光体上のトナー像を中間転写ベルト1に一次転写する転写ローラ18、19、20、21等が設けられている。また、このプリンタは複数枚の記録材としての記録紙を収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、中間転写ベルト1と二次転写ローラ9との間の二次転写部に送り出される。
このプリンタにおいて画像形成を行う場合、まず、各作像ユニット10、11、12、13の感光体14、15、16、17を図中反時計方向に回転駆動するとともに、中間転写ベルト1を図中時計回り方向に回転駆動する。そして、各感光体14、15、16、17の表面をそれぞれの帯電ローラで一様に帯電した後、各感光体14、15、16、17の表面に対して、露光装置により画像データで変調されたレーザー光を照射して、各感光体14、15、16、17の表面に各色の静電潜像をそれぞれ形成する。各感光体14、15、16、17の表面上の各色静電潜像に対しては、それぞれ、現像装置により各々異なる色のトナーがそれぞれ付着し、これにより各色トナー像が形成される。感光体14、15、16、17上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ18、19、20、21により中間転写ベルト1上に互いに重なり合うように一次転写される。中間転写ベルト1上の各色トナー像は、互いに重なり合った状態で、二次転写ローラ9(例えば+20μA印加)により二次転写部に搬送されてきた記録紙上に一括転写される。このようにしてトナー像が転写された記録紙は、図示しない定着部に搬送され、記録紙を加熱、加圧して、記録紙上のトナー像を定着させる。定着後の記録紙は、図示しない排紙トレー上に排出される。転写後の各感光体15、16、17、18の表面に残留した転写残トナーは、感光体クリーニング装置で除去される。また、中間転写ベルト1の表面に残留した転写残トナーは、後述するベルトクリーニング装置30で除去される。
次に、本発明の特徴部分である、中間転写ベルト1の表面をクリーニングするためのベルトクリーニング装置30の構成について説明する。このベルトクリーニング装置30は、クリーニングケース31内に中間転写ベルト1を挟んでクリーニングブラシ用対向ローラ6と対向する位置に、中間転写ベルト1表面をクリーニングするクリーニングブラシ32を備えている。このクリーニングブラシ32は、中間転写ベルト1の表面移動方向に対してカウンター方向に回転駆動しながら、ブラシ用電源32aにより印加されたプラス極性の電圧(例えば+600V)によって中間転写ベルト1表面上に残留するマイナス極性(正規帯電極性)に帯電したトナーを静電的にブラシ部に付着させている。ここでクリーニングブラシ32には、クリーニングブラシ32と中間転写ベルト1との間でトナーへの電荷注入を防止するために、芯部が導電性材料からなり、鞘部に絶縁性材料を用いた芯鞘構造繊維を用いている。また、クリーニングブラシ用対向ローラ6は、5MΩ〜10MΩの抵抗6aがアースとの間に接続されている。
上記クリーニングブラシ32には、ブラシ部に潤滑剤を供給する固形潤滑剤33がクリーニングケース31に支持されたバネ34により加圧当接されている。これにより、クリーニングブラシ32は、固形潤滑剤33を中間転写ベルト1や後述する回収ローラへ塗布し、これらとの摩擦係数を下げて摩耗を低減させている。また、固形潤滑剤33を塗布するための潤滑剤塗布ブラシをクリーニングブラシとは別個に設ける場合に比べ、中間転写ベルト1周囲の省スペース化を図ることができる。
また、上記クリーニングブラシ32には、自己の表面を移動させながら、クリーニングブラシ32のブラシ部に付着したトナーを回収する回収用回転体としての回収ローラ36が当接している。回収ローラ36は、回収用電源36aによりクリーニングブラシ32に印加される電圧よりさらに高いプラス極性の電圧(例えば、+1000V)が印加され、クリーニングブラシ32のブラシ部に付着したマイナス極性に帯電したトナーを電位勾配により自己の表面に付着させることにより、クリーニングブラシ32からトナーを回収する。
上記回収ローラ36には、回収ローラ36表面上のトナーを堰き止めることにより回収ローラ36表面からトナーを除去する導電性ブレード37が当接している。この導電性ブレード37は、一端がクリーニングケース31に導電性ブレードホルダ38を介して取り付けられ、電源37aにより回収ローラ36に印加される電圧よりさらに高いプラス極性の電圧(例えば、2000B)が印加される。導電性ブレード37へ電圧印加が必要な理由は、トナーが導電性ブレード37で回収ローラ36表面から掻き落とされる時、回収ローラ36表面が高抵抗層の為、回収ローラ36表面電位の低下してしまうからである。回収ローラ36の表面電位が低下すると、クリーニングブラシ32と回収ローラ36との電位差が小さくなり、クリーニングブラシ32から回収ローラ36へのトナーの移動が低下してしまう。回収ローラ36の表面電位低下の原因はまだ明らかになっていないが、トナーの授受がなんらかの影響を与えていると考えられる。回収ローラ36表面に付着した電荷を持ったトナーが回収ローラ36から掻き下ろされる時に剥離放電がおきて高抵抗層に負極性の電荷を与えてしまう、もしくはトナー付着により回収ローラ36表面層に負極性の電荷を与え、トナー掻き落とされた後でも電荷が残ってしまうと考えられる。そこで、本実施形態では、回収ローラ36表面の電位低下分を補う部材として、回収ローラ36の印加電圧よりも高い電圧が印加される導電性ブレード37を設けている。
なお、トナーが球形トナーのようにブレードクリーニングが困難なものである場合、回収ローラ36上のトナーを除去することは、中間転写ベルト1上のトナーを除去する場合と同様に困難である。ただし、回収ローラ36の表面条件は、クリーニングブラシ32に付着したトナーをクリーニングブラシ32と回収ローラ36との間の電位差によって回収ローラ36側へ静電的に移動させることができさえすれば、中間転写ベルト1の表面条件よりも制約が少ない。そこで、本実施形態では、回収ローラ36として、その表面をトナーとの摩擦係数が低い材料(フッ素等)でコーティングしたり、金属ローラにトナーとの摩擦係数の低いチューブ(PVDF、PFA等のチューブ)を巻いたりした構成を採用している。このような構成の回収ローラ36であれば、中間転写ベルト1上ではブレードクリーニングにより除去することが困難である球形トナー等であっても、十分にブレードクリーニングによる除去が可能となる。
また、上記回収ローラ36には、クリーニングブラシ32と回収ローラ36との当接部よりも回収ローラ移動方向下流側で、且つ回収ローラ36と導電性ブレード37との当接部よりも回収ローラ移動方向上流側の位置に、回収ローラ用シール39が加圧接触されている。この回収ローラ用シール39は、導電性ブレード37で回収ローラ36表面のトナーが掻き落とされた時の飛散トナーがクリーニングブラシ32と後述する極性制御部40との間の中間転写ベルト1に付着するのを防止している。飛散トナーは殆ど無帯電なので、静電的にクリーニングするクリーニングブラシ32では除去できないためである。ここで、回収ローラ用シール39は、厚さ0.2mmのウレタンゴムからなり、弱い圧力(喰い込み量:1mm、当接角度:11°)で回収ローラ36に加圧接触されている。
ところで、中間転写ベルト1上のトナー帯電分布(q/d分布)は、二次転写部を通過する前までは、その大部分がマイナス極性(正規帯電極性)に帯電している。しかし、二次転写部を通過する際にプラス極性の二次転写バイアスを受けることで、中間転写ベルト1上に残留する転写残トナーは、図2に示すように、その一部が正規帯電極性とは逆極性であるプラス極性に帯電してしまう。このままでは、当該一部のトナーについてはクリーニングブラシ32によって静電的に回収できず、クリーニングブラシ32によるクリーニング性能が悪化してしまう。なお、本明細書におけるトナー帯電分布は、細川ミクロン製E−スパートアナライザで計測したものであり、縦軸に収集した個数に対する比率をとり、横軸にトナー1個の帯電量をとったものである。今回の収集個数は、転写残トナーが少ないため、500個としている。
本実施形態に係るベルトクリーニング装置30は、中間転写ベルト1表面上の逆帯電トナーを正規帯電極性と同じマイナス極性に戻すために、クリーニングブラシ32よりも中間転写ベルト移動方向上流側に、中間転写ベルト1を挟んで極性制御ブレード用対向ローラ5と対向する位置に極性制御手段たる極性制御部40を備えている。この極性制御部40は、4枚の極性ブレード41、42、43、44が図示しない回転駆動系により反時計回り方向に回転する極性制御ブレードホルダ45に取り付けられている。そして、図1では、極性制御用ブレード対向ローラ5に対向する位置にある極性制御ブレード41の自由端が中間転写ベルト1に当接する。中間転写ベルト1に当接する極性制御ブレード41は、中間転写ベルト1に当接して中間転写ベルト1表面上のトナーを堰き止めることにより中間転写ベルト1表面をクリーニングするとともに、ブレード電源45aによって印加されたマイナス極性の電圧(例えば−1800V)によって中間転写ベルト1表面上のトナーを所定極性に帯電させる。極性制御ブレードに中間転写ベルト1を挟んで対向する位置にある極性制御ブレード用対向ローラ5には、5MΩ〜10MΩの抵抗5aがアースとの間に接続されている。
図3は、極性制御ブレードへの印加電圧によるトナーの帯電量変化を示す特性図である。極性制御ブレード41をすり抜けるトナーは、中間転写ベルト1と極性制御ブレード41との「摩擦帯電」「電荷注入」「放電」等で、図3に示すトナー帯電分布のように、印加電圧の増加に従いトナーの正規帯電極性であるマイナス極性にシフトする。その結果、極性制御ブレード41をすり抜けてクリーニングブラシ32のブラシ当接位置に到達する前に逆帯電トナーの大部分を正規帯電極性(マイナス極性)に戻すことができ、クリーニングブラシ32によるクリーニング性能を向上させることができる。
しかし、上述したように、画像形成が続けられると、極性制御ブレード41の表面にトナーが固着し、安定したトナーの極性制御を行えなくなる。そこで、本実施形態では、一定枚数画像形成後に極性制御ブレードホルダ45が反時計方向に90°回転し、この回転位置で固定され、新たな極性制御ブレード42が中間転写ベルト1に当接する。本実施形態では、この動作が4回繰り返され、図示しない検知手段によりこのことが検知されると、図示しない操作パネルに4枚の極性制御ブレード41、42、43、44を使い終えたこと旨を表示し、画像形成を停止する。
図4は、極性制御ブレードのトナー固着の有無によるトナーの極性制御の変化を示す特性図である。図4に示すように、トナー固着によるクリーニング不良が発生する画像形成枚数は、実験的には約100000枚程度である。よって、本実施形態では、画像形成枚数が80000枚達した時点で、極性制御ブレードホルダ45を回転させ、新たな極性制御ブレード42(又は、43、44)を中間転写ベルト1に当接させる。なお、本実施形態において、画像形成条件は、中間転写ベルト1の線速385mm/sで、A4横、画像占有面積5%のチャートを出力するものである。
また、図1に示すように、上記中間転写ベルト1に当接する極性制御ブレード(図1中41)から極性制御ブレード支持部材回転方向に向かって1つめの極性制御ブレード(図1中44)には、極性制御ブレード用シール46が弱い圧力で加圧接触されている。この極性制御ブレード用シール46は、回収ローラ用シール39を支持するシールホルダ47に支持され、回収ローラ用シール39と同様に、飛散トナーが極性制御ブレード43に付着するのを防止している。さらに、極性制御ブレード41と中間転写ベルト1との当接部よりも中間転写ベルト移動方向上流側は入口シール48が設けられている。入口シール48は、極性制御ブレード41によりトナーが掻き取られるときに飛散するトナーがクリーニングケース31外へ飛散するのを防止するために、一端がクリーニングケース31の端部に固定され、他端が中間転写ベルト1上に弱い圧力で加圧当接されている。
上記構成のベルトクリーニング装置30において、二次転写で記録紙に転写されず中間転写ベルト1上に残った転写残トナーは、中間転写ベルト1の表面移動に伴って搬送され、クリーニングケース31の入口シール48のシール部を通過し、クリーニングケース31内に入り込む。中間転写ベルト1上の転写残トナーの多くは、極性制御ブレード41により機械的に除去されるが、一部は極性制御ブレード41をすり抜けてしまう。特に、小粒径トナーや球形トナーを用いる場合には、極性制御ブレード41をすり抜ける量が多い。なお、極性制御ブレード41で除去されたトナーは、クリーニングケース31の底部にある回収コイル49によってベルトクリーニング装置30の外部へ排出される。
極性制御ブレード41をすり抜けた転写残トナーは、次に、クリーニングブラシ32により機械的かつ静電的に中間転写ベルト1の表面から除去される。なお、極性制御ブレード41をすり抜けた転写残トナーの大部分は、極性制御ブレード41に印加されたマイナス極性の電圧により、マイナス極性に統一されている。よって、プラス極性の電圧が印加されたクリーニングブラシ32のブラシ部に対し、効率的にトナーを静電的に付着させることができ、高いクリーニング性能を発揮できる。クリーニングブラシ32のブラシ部に付着したトナーは、クリーニングブラシ32の回転駆動に伴って回収ローラ36との接触部に搬送される。そして、この接触部において、クリーニングブラシ32のブラシ部に付着したトナーは、回収ローラ36側へ静電的に移動し、回収ローラ36の表面に付着する。回収ローラ36の表面に付着したトナーは、回収ローラ36の回転駆動に伴って導電性ブレード37との接触位置まで搬送される。このとき、回収ローラ36へ接触している回収ローラ用入口シール39を通過する。回収ローラ36上のトナーは、回収ローラ用入口シール39で掻き取られずに、導電性ブレード37との接触位置まで搬送される。そして、回収ローラ36の表面に付着したトナーは、この接触位置で、機械的かつ静電的に回収ローラ36表面から除去される。導電性ブレード37で除去されたトナーは、クリーニングケース31の底部にある回収コイル49によってベルトクリーニング装置30の外部へ排出される。
なお、極性制御ブレード101、クリーニングブラシ32、回収ローラ36、除去ブレード37等への印加電圧は、上述した極性とは逆極性であってもよい。
本実施形態におけるベルトクリーニング装置30の各種条件の一例を以下に示す。
<極性制御ブレード>
・材質:ポリウレタン導電性ブレード
・ブレード厚み:2mm(又は2.4mm)、
・電気抵抗:106〜8Ω・cm
・初期当接角度:20°、中間転写ベルトとカウンター当接
・当接圧:20g/cm
・自由長:7mm
・中間転写ベルトへの食い込み量:0.6mm
・硬度:60度〜80度(JIS−A硬度計)
・反発弾性:30%
・印加電圧:−1800V
<クリーニングブラシ>
・クリーニングブラシ材質:導電性ポリエステル
・径Φ15mm
・毛足長さ:5mm
・中間転写ベルトへの食いこみ量:1mm
・線速:385mm/s(中間転写ベルトと同線速)
・印加電圧:+600V
・ブラシ原糸抵抗:10Ω・cm
・ブラシ植毛密度:10万本/inch
・ブラシ形態:ブラシ回転方向下流側へ傾斜
・回収ローラへの食い込み量:1mm
<回収ローラ13>
・材質:SUS芯金にPVDFチューブ(厚み100μm)、表層UVコート(絶縁)層(厚み5μm)
・径:Φ15mm
・線速:385mm/s
・印加電圧:+1000V
<導電性ブレード5>
・材質:ポリウレタン導電性ブレード
・ブレード厚み:2mm(又は2.4mm)
・電気抵抗:106〜8Ω・cm
・初期当接角度:20°、回収ローラとカウンター当接
・当接圧:20g/cm
・自由長:7mm
・回収ローラへの食い込み量:0.6mm
・硬度:60度〜80度(JIS−A硬度計)
・反発弾性:30%
・印加電圧:+2000V
また、本実施形態において、中間転写ベルト1としては、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂又は各種のゴムに、カーボンブラック等の導電剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が10〜1014Ω・cmとなるものが使われている。
また、弾性を有する中間転写ベルトも使用可能である。この場合、導電性弾性層の主基材として、シリコーンゴム、NBR、H−NBR、CR、EPDM、ウレタンゴム等が用いられる。これら主基材上に形成される導電性保護層の材料は、摩擦抵抗の低減、電気特性の環境に対する安定性、表面粗さ低減による残留トナークリーニング性能の向上といった目的を達成できるものであれば、特に限定されない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、PVdFなどのフッ素樹脂系ポリマーを、アルコール可溶性ナイロン系、シリコーン樹脂系、シランカプラー、ウレタン樹脂系のエマルジョンや有機溶媒に、溶解・分散した塗料を使用することができる。これら保護層は、上記の塗料をディップコート、スプレーコート、静電塗装、ロールコートなどにより設けることができる。さらに、保護層に表面処理または研磨を施すことにより離型性、導電性、耐磨耗性、表面クリーニング性等を改善することができる。
なお、以上の説明では、本発明に係るクリーニング装置について、中間転写ベルト1をクリーニングするベルトクリーニング装置30を例に挙げて説明したが、感光体14、15、16、17をクリーニングするクリーニング装置として用いても同様の効果が得られる。
次に、本発明に係るクリーニング装置をカラー画像形成装置に適用した他の例について、図5を用いて説明する。図5は、本発明に係るベルトクリーニング装置30をいわゆる紙搬送ベルトを備えた画像形成装置であるプリンタに適用した例を示す図である。
図5に示すプリンタは、ドラム状の感光体50と、感光体50上に形成されたトナー像が転写される記録紙を搬送する紙搬送ベルト51とを備えている。感光体50の周囲には、感光体50を一様に帯電する帯電ローラ52、感光体50上の潜像をトナー像化する現像装置53、感光体50上のトナー像を記録紙に転写する転写ローラ54、転写後の感光体50上に残留する転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置55、感光体50表面を除電する除電ランプ56、除電ランプ56の光を遮光する遮光板57等が設けられている。また、このプリンタは、一様に帯電された感光体50表面に画像データに基づいてレーザー光Lを照射して静電潜像を形成する図示しない露光装置を備えている。また、このプリンタは、図示しない給紙カセットから給紙される記録紙を所定のタイミングで感光体50と転写ローラ(駆動ローラ)54との間の転写部に送り出すレジストローラ対57や、レジストローラ対57により送り出された記録紙をガイドするガイド板59a,b等を備えている。
さらに、上記搬送ベルト51は、転写ローラ54や中間ローラ60、61により張架され、感光体50と転写ローラ54との間の転写部で感光体50上のトナー像が転写された記録紙をローラ54、61間の水平に張架された部分で図示しない定着装置まで搬送する。また、この紙搬送ベルト51上には、対向ローラ62と対向する位置に紙搬送ベルト51上に付着したトナーをクリーニングするベルトクリーニング装置63が設けられている。
上記構成のプリンタにおいて、ベルトクリーニング装置63として、上述したベルトクリーニング装置と同様の構成のクリーニング装置を用いてもよい。図5に示すプリンタでは、用紙ジャムが起こると、感光体50上のトナー像が紙搬送ベルト51に転写されてしまい、紙搬送ベルト51が汚れてしまう。また、現像装置53内の帯電量の低いトナーやプラスに帯電したトナーが感光体50上の紙間に付着する場合がある。この紙間に付着しているトナーは、紙搬送ベルト51に転写され、紙搬送ベルト51を汚してしまう。紙ジャムなどによって、紙搬送ベルト51に付着したトナーの一部は、転写ローラ54によって電荷が注入されて、極性が反転する。その結果、紙搬送ベルト51に汚れとして転写されたトナーには、プラス極性とマイナス極性とが混在する。しかし、紙搬送ベルト51のクリーニング手段として、上述したベルトクリーニング装置30と同様の構成のクリーニング装置を用いることで、プラス極性とマイナス極性とが混在している紙搬送ベルト51上のトナーを良好に除去することができる。
次に、本実施形態のプリンタに好適に用いられるトナーについて説明する。本実施形態においては、形状係数SF−1が100〜150である真円度の高い、いわゆる球形トナーを用いている。SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1が150を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
図6は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を表した模式図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記(1)式で表される。球状物質(本実施形態ではトナー)を二次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
つまり次式、
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・(1)
によって定義されるものである。
以上、本実施形態に係るプリンタは、像担持体たる中間転写ベルト1上に形成されたトナー像を記録材としての記録紙上へ転写することで、記録紙上に画像を形成する画像形成装置であり、転写後に中間転写ベルト1上に残留した転写残トナーをクリーニングするためのベルトクリーニング装置30として、次の構成を採用している。すなわち、表面移動する被清掃体たる中間転写ベルト1の表面に当接して中間転写ベルト1表面上のトナーを堰き止めることにより中間転写ベルト1表面をクリーニングするとともに、印加された電圧によって中間転写ベルト1表面上のトナーを所定極性(トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性)に帯電させる極性制御手段たる極性制御部40と、極性制御部40の中間転写ベルト表面移動方向下流側で、中間転写ベルト1表面に接触するようにブラシ部を移動させながら、印加された電圧によって中間転写ベルト1表面上のマイナス極性に帯電したトナーを静電的にブラシ部に付着させることにより、中間転写ベルト1表面をクリーニングするクリーニングブラシ32とを有するクリーニング装置30において、上記極性制御部40は、複数の極性制御ブレード41、42、43、44を有し、中間転写ベルト1に当接する極性制御ブレードを切り替え可能なように、これら制御ブレード41,42,43,44を回転体であるブレードホルダ45によって支持している。極性制御ブレード41にトナーが固着しても、トナー固着が帯電制御に影響を与える前に中間転写ベルト1に当接する極性制御ブレード41を移動させて新たな極性制御ブレード42を中間転写ベルト1に当接させることができる。これにより、中間転写ベルト1上の転写残トナーの帯電量制御を安定して行うことができ、クリーニングブラシ32のクリーニング不良も抑制することができる。その結果、中間転写ベルト1上に残留する転写残トナーが次の画像形成時に形成されるトナー像に混色してしまうことを抑制できる。
特に、本実施形態のベルトクリーニング装置30は、クリーニングブラシ32に対向するように自己の表面を移動させながら、印加された電圧によってブラシ部に付着したマイナス極性に帯電したトナーを静電的に自己の表面に付着させることにより、クリーニングブラシ32からトナーを回収する回収用回転体たる回収ローラ36と、回収ローラ36の表面に当接して回収ローラ36表面上のトナーを堰き止めることにより回収ローラ36の表面からトナーを除去する除去ブレードたる導電性ブレード37とを有している。これにより、クリーニングブラシ32上にトナーが残留することなく回収され、長期に亘って良好なクリーニング性能を維持することができる。
特に、本実施形態のベルトクリーニング装置30の極性制御部40は、所定の画像形成枚数毎に、中間転写ベルト1へ当接する極性制御ブレード41を移動させ、新たな極性制御ブレード42を中間転写ベルト1へ当接させる。極性制御ブレード41にトナー固着が発生して安定した帯電量制御が行えなくなる前に、新たな極性制御ブレード42、43、44を中間転写ベルト1へ順次当接させる。これにより、中間転写ベルト1上の転写残トナーの帯電量制御を安定して行うことができ、クリーニングブラシ32のクリーニング不良も抑制することができる。
また、本実施形態に係るプリンタは像担持体である感光体50上に形成されたトナー像を該感光体50上から記録紙へ転写することで、記録紙上に画像を形成する画像形成装置であり、記録紙を搬送する紙搬送ベルト51上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング装置63として、上述したクリーニング装置30と同様の構成を採用している。これにより、紙搬送ベルト51上に残留するトナーの帯電量制御を安定して行うことができ、クリーニングブラシのクリーニング不良も抑制することができる。その結果、記録紙の裏汚れを抑制することができる。
また、本実施形態に係るプリンタは、形状係数SF−1が100以上150以下のトナーを用いているため、転写率が向上し、画質の向上を図ることができる。
1 中間転写ベルト
30、63 ベルトクリーニング装置
32 クリーニングブラシ
36 回収ローラ
37 導電性ブレード
40 極性制御部
41、42、43、44 極性制御ブレード
45 極性制御ブレードホルダ
51 紙搬送ベルト
特許3900283号公報 特開2008−96537号公報

Claims (7)

  1. 表面移動する被清掃体表面に当接して印加された電圧によって該被清掃体表面上のトナーを所定極性に帯電させる極性制御手段と、
    該極性制御手段よりも該被清掃体の表面移動方向下流側で該被清掃体に接触して自己の表面を移動させながら印加された電圧によって該被清掃体表面上の該所定極性に帯電したトナーを静電的に付着させることにより、該被清掃体表面をクリーニングするクリーニング部材とを備えるクリーニング装置において、
    上記極性制御手段は、複数の極性制御ブレードを有し、上記被清掃体に当接させる極性制御ブレードを切り替え可能であることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記クリーニング部材に接触して自己の表面を移動させながら、印加された電圧によって該クリーニング部材に付着したトナーを静電的に自己の表面に付着させることにより、該クリーニング部材からトナーを回収する回収用回転体と、該回収用回転体の表面に当接して該回収用回転体の表面上のトナーを堰き止めることにより該回収用回転体の表面からトナーを除去する除去ブレードとを有することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体上から最終的に記録材上へ転写することで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    転写後に上記像担持体上に残留した転写残トナーをクリーニングするためのクリーニング装置として、請求項1又は2のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記像担持体は、潜像担持体に形成された複数のトナー像が順次重ね合わされて転写される中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体上から最終的に記録材上へ転写することで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記記録材を搬送する搬送ベルト上に残留するトナーをクリーニングするためのクリーニング装置として、請求項1又は2のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3、4、又は5の画像形成装置において、
    上記極性制御手段は、所定の画像形成枚数毎に、該像担持体へ当接する極性制御ブレードを切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3、4、5又は6の画像形成装置において、
    上記トナーとして、形状係数SF−1が100以上150以下のものを用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2009210618A 2009-09-11 2009-09-11 クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 Withdrawn JP2011059506A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210618A JP2011059506A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210618A JP2011059506A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011059506A true JP2011059506A (ja) 2011-03-24

Family

ID=43947181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009210618A Withdrawn JP2011059506A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011059506A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013057794A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Ricoh Co Ltd クリーニング装置及び画像形成装置
JP2016075949A (ja) * 2016-01-04 2016-05-12 株式会社リコー クリーニング装置及び画像形成装置
JP2017090830A (ja) * 2015-11-17 2017-05-25 コニカミノルタ株式会社 クリーニング装置及び画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013057794A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Ricoh Co Ltd クリーニング装置及び画像形成装置
JP2017090830A (ja) * 2015-11-17 2017-05-25 コニカミノルタ株式会社 クリーニング装置及び画像形成装置
JP2016075949A (ja) * 2016-01-04 2016-05-12 株式会社リコー クリーニング装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7817954B2 (en) Cleaning unit, image carrier unit including same, and image forming apparatus including same
US20090035038A1 (en) Cleaning device, image carrier unit, and image forming apparatus
JP2008309902A (ja) クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2009300860A (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2010014943A (ja) クリーニング装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP2007101968A (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP5031454B2 (ja) クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2010085984A (ja) クリーニング装置、画像形成装置、多色画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP5288260B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP4428131B2 (ja) 画像形成装置及びこれに用いられるクリーニング装置
JP2011059506A (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP5574220B2 (ja) クリーニング装置、ベルト装置および画像形成装置
JP2005099361A (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP5578395B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP2010224460A (ja) 画像形成装置
JP5233533B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP5169545B2 (ja) クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2010164820A (ja) クリーニング装置、像担持体ユニット及び画像形成装置
JP2009092939A (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP3900283B2 (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2016136195A (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP4834414B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2010160428A (ja) 画像形成装置
JP2005284320A (ja) 転写材担持体、転写装置及び画像形成装置
JP2005091993A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20121204