JP2011058810A - 平行移動機構、平行移動機構の製造方法、干渉計および分光器 - Google Patents

平行移動機構、平行移動機構の製造方法、干渉計および分光器 Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤を用いずに剛体33・34と板ばね31・32とを連結できる構成とすることにより、干渉計や分光器を小型化しながら高精度な干渉による高分解能を実現する。
【解決手段】板ばね部31・32は、対向配置されており、互いに離間して配置される剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する平板部31p・32pをそれぞれ有している。剛体33・34は、各平板部31p・32pよりも厚いので、駆動部35による板ばね部31の曲げ変形時に、固定された剛体34に対して剛体33を大きく変位させることができる。また、剛体33・34は、ガラスまたはシリコンで構成されているので、剛体33・34と板ばね部31・32との連結に、接着剤なしで連結する方法を用いることが可能となる。これにより、接着剤に起因する製造誤差を排除することができ、干渉計や分光器においては、従来のようなコーナーキューブの設置が不要となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、剛体を介して2つの板ばねを平行に配置した平行移動機構と、平行移動機構の製造方法と、その平行移動機構を備えた干渉計と、その干渉計を備えた分光器とに関するものである。
従来から、試料に光を照射して、そこを透過または反射した光を集めて分光し、スペクトルを得る装置が分光器として知られている。分光器は、分光プリズムや回折格子を用いた分散型の分光器と、マイケルソン干渉計を用いた時間的フーリエ変換分光器(以下、FT分光器とも称する)とに大別される。
FT分光器では、マイケルソン干渉計の移動ミラーを移動させながら時間的インターフェログラム(干渉パターン)を形成し、その時間的インターフェログラムをフーリエ変換することにより、入射光のスペクトル分布を求めることができる。FT分光器の分光精度(分解能)は、移動ミラーの移動量に応じたものとなり、移動量が大きいほど高分解能となる。なお、ここでは、分光器の波数分解能が10cm-1(カイザー)以下である場合を高分解能と称する。
この点に関して、例えば特許文献1の分光器では、2つの板ばねをこれらよりも厚みのある剛体を介して平行に配置するとともに、上記剛体に移動ミラー(コーナーキューブ)を固定し、ボイスコイルモータ(VCM)によって移動ミラーを上記剛体とともに平行移動させている。2つの板ばねの間隔を剛体によって広げることにより、移動ミラーを大きく変位させることが可能となり、高分解能を実現することが可能となっている。
南光智昭、外2名、「近赤外分光分析計 InfraSpec NR800」、横河技報、横河電機株式会社、2001年7月31日、Vol.45、No.3、p.179-182
ところで、剛体と2つの板ばねとを用いた平行移動機構において、剛体と板ばねとの連結には、通常、接着剤が用いられる。しかし、接着剤によって剛体と板ばねとを連結(接着)すると、硬化時の接着剤の収縮、およびそれに伴う剛体と板ばねとの位置ズレにより、移動ミラーが傾く場合がある。移動ミラーが傾くと、干渉波面に傾きによる位相が発生するため、高精度な干渉ができなくなり、分解能が低下する。
特許文献1の分光器では、製造誤差による移動ミラーの傾きの発生を補償するため、移動ミラーとしてコーナーキューブを用いている。つまり、コーナーキューブは、入射光線の入射方向とは逆方向に光を射出するため、移動ミラー(コーナーキューブ)が傾いても高精度な干渉を実現することができる。しかし、その反面、コーナーキューブを用いていることによる分光器の大型化を避けることができない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、接着剤を用いた接着以外の方法で剛体と板ばねとを連結可能な構成とすることにより、コーナーキューブの設置を不要として干渉計ひいては分光器を小型化しながら、高精度な干渉による高分解能を実現することができる平行移動機構と、その平行移動機構の製造方法と、その平行移動機構を備えた干渉計と、その干渉計を備えた分光器とを提供することにある。
本発明の平行移動機構は、対向配置される第1および第2の板ばね部と、前記第1および第2の板ばね部の間で前記対向方向とは垂直方向に離間して配置され、それぞれが前記第1および第2の板ばね部と連結される第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させることにより、前記第1および第2の剛体の一方を平行移動させる駆動部とを備えた平行移動機構であって、前記第1および第2の板ばね部は、前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向する平板部をそれぞれ有しており、前記第1および第2の剛体は、前記第1および第2の板ばね部の前記各平板部よりも厚いガラスまたはシリコンで構成されていることを特徴としている。
本発明の平行移動機構において、前記第1および第2の板ばね部の前記各平板部は、シリコンからなる支持層と、絶縁酸化膜層と、シリコンからなる活性層とを積層した各SOI基板から、前記第1の剛体との対向領域および前記第2の剛体との対向領域を除いて少なくとも前記各支持層を除去したときに、前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向する、少なくとも前記活性層を含む層でそれぞれ構成されており、前記支持層における前記第1の剛体との対向領域および前記第2の剛体との対向領域が、前記第1および第2の剛体とそれぞれ連結されていてもよい。
本発明の平行移動機構において、前記第1および第2の板ばね部は、シリコン基板で構成されていてもよい。
本発明の平行移動機構において、前記第1および第2の板ばね部は、ガラス基板で構成されていてもよい。
本発明の平行移動機構において、前記第1および第2の板ばね部と、前記第1および第2の剛体とは、接合されていることが望ましい。
本発明の平行移動機構は、前記第1および第2の板ばね部の一方に設けられ、入射光を反射させる反射部をさらに備えている構成であってもよい。
本発明の平行移動機構の製造方法は、第1および第2の板ばね部の各平板部よりも厚いガラスまたはシリコンからなり、互いに離間して配置される第1および第2の剛体を介して、前記各平板部が前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向するように前記第1および第2の板ばね部を配置する配置工程と、前記第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させる駆動部を形成する駆動部形成工程と、前記第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部とを連結する連結工程とを有していてもよい。
本発明の平行移動機構の製造方法は、前記連結工程において、前記第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部との連結を、接合により行うことが望ましい。
本発明の干渉計は、上述した本発明の平行移動機構を備えていることが望ましい。
本発明の分光器は、上述した本発明の干渉計を備えていることが望ましい。
本発明によれば、第1および第2の板ばね部は、剛体(第1および第2の剛体)を介して対向配置されており、互いに離間して配置される第1の剛体と第2の剛体との間の空間を介して対向する平板部をそれぞれ有している。駆動部によって第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させることにより、第1および第2の剛体の一方が平行移動する。このとき、第1および第2の剛体は、第1および第2の板ばね部の各平板部よりも厚く、各平板部の間隔を広く確保できるので、駆動部による板ばね部の曲げ変形時に、第1または第2の剛体を大きく変位(平行移動)させることができる。
また、第1および第2の剛体は、ガラスまたはシリコンで構成されている。これにより、第1および第2の剛体と第1および第2の板ばね部との連結に、接着剤なしで連結する方法(以下、接合とも称する)を用いることが可能となる。なお、上記の接合としては、陽極接合、拡散接合、オプティカルコンタクトなどがある。このような接合によって2部材を連結できるので、接着剤に起因する製造誤差(接着剤の収縮の影響)を排除することができる。その結果、例えば干渉計や分光器においては、従来のようにコーナーキューブを設置することなく、高精度な干渉による高分解能を実現することができる。つまり、本発明によれば、コーナーキューブの設置を不要として干渉計ひいては分光器を小型化しながら、高精度な干渉による高分解能を実現することができる。
本発明の実施の一形態の分光器の概略の構成を示す説明図である。 上記分光器の干渉計が備える平行移動機構の概略の構成を示す斜視図である。 上記平行移動機構の断面図である。 上記平行移動機構の駆動部の概略の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構を製造する際の大まかな流れを示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、上記平行移動機構の製造工程を示す断面図である。 複数の板ばね部をシート状に綴った基板の斜視図である。 2枚の上記基板で挟まれる支持ブロックの斜視図である。 移動ミラーを支持片から切り離す前の、上記基板および上記支持ブロックからなる接合体の斜視図である。 上記移動ミラーを支持片から切り離した後の、上記接合体の斜視図である。 (a)〜(f)は、図7のA−A’線矢視断面で見た平行移動機構の板ばね部の作製工程をそれぞれ示す断面図である。 上記平行移動機構の他の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。 図13の平行移動機構に用いられるシリコン基板を含むシリコンウェハの平面図である。 (a)および(b)は、上記シリコン基板の作製工程を示す断面図であって、図14におけるB−B’線矢視断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。 上記平行移動機構のさらに他の構成を示す断面図である。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(分光器および干渉計について)
図1は、本実施形態の分光器1の概略の構成を示す説明図である。分光器1は、FT分光器であり、干渉計2と、演算部3と、出力部4とを有している。
干渉計2は、マイケルソン干渉計で構成されており、光源11と、コリメータレンズ12と、ビームスプリッタ(例えばハーフミラー)13と、固定ミラー14と、移動ミラー15と、集光レンズ16と、検出器17とを備えている。なお、移動ミラー15は、移動しながら入射光を反射させる反射部を構成しているとともに、平行移動機構21の一部を構成しているが、この平行移動機構21の詳細については後述する。
上記の構成において、光源11から出射される光は、コリメータレンズ12によって平行光に変換された後、ビームスプリッタ13によって2つの光路に分岐される。各光束は、固定ミラー14および移動ミラー15でそれぞれ反射され、元の光路を逆戻りしてビームスプリッタ13で重ね合わせられ、干渉光として試料Sに照射される。このとき、移動ミラー15を連続的に移動させながら試料Sに光が照射されるが、ビームスプリッタ13から各ミラー(固定ミラー14、移動ミラー15)までの光路が等しい場合には、重ね合わされた光の強度は最大となる。一方、移動ミラー15の移動によって2つの光路に差が生じている場合には、重ね合わされた光の強度に変化が生じる。試料Sを透過した光は、集光レンズ16を介して検出器17に入射し、そこで時間的インターフェログラムとして検出される。
干渉計2の検出器17から出力される信号は、演算部3にて、A/D変換およびフーリエ変換され、この結果、スペクトルが生成される。このスペクトルは、出力部4によって出力(例えば表示)される。出力されたスペクトルから、各波長(波数(=1/波長))の光の強度を知ることができるので、これによって試料Sの特性(材料、構造、成分量など)を知ることができる。
(平行移動機構について)
次に、干渉計2の平行移動機構21の詳細について説明する。図2は、平行移動機構21の概略の構成を示す斜視図であり、図3は、平行移動機構21の断面図である。この平行移動機構21は、2つの板ばね部31・32と、2つの剛体33・34と、駆動部35と、上記の移動ミラー15とを有している。
板ばね部31・32は、剛体(剛体33・34)を介して互いに対向配置される第1の板ばね部および第2の板ばね部である。これらの板ばね部31・32は、例えばSOI(Silicon on Insulator)基板を用いて形成されている。板ばね部31を形成するためのSOI基板は、シリコンからなる支持層31aと、酸化シリコンからなる絶縁酸化膜層(BOX層)31bと、シリコンからなる活性層31cとを積層して構成されている。同様に、板ばね部32を形成するためのSOI基板も、シリコンからなる支持層32aと、絶縁酸化膜層(BOX層)32bと、シリコンからなる活性層32cとを積層して構成されている。そして、支持層31a・32aが内側で活性層31c・32cが外側となるように、つまり、活性層31c・32cよりも支持層31a・32aが剛体33・34により近い位置となるように、板ばね部31・32が対向配置されている。
支持層31aおよび絶縁酸化膜層31b、支持層32aおよび絶縁酸化膜層32bは、それぞれ部分的に除去されている。より詳しくは、支持層31aおよび絶縁酸化膜層31bは、剛体33との対向領域および剛体34との対向領域が残存し、これら以外の部分が除去されている。なお、支持層31aにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、支持層31aにおいて剛体33と直接対向する支持層31a1、および剛体34と直接対向する支持層31a2をそれぞれ指す。また、絶縁酸化膜層31bにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、絶縁酸化膜層31bにおいて、支持層31a1を介して剛体33と対向する絶縁酸化膜層31b1、および支持層31a2を介して剛体34と対向する絶縁酸化膜層31b2をそれぞれ指す。
同様に、支持層32aおよび絶縁酸化膜層32bは、剛体33との対向領域および剛体34との対向領域が残存し、これら以外の部分が除去されている。なお、支持層32aにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、支持層32aにおいて剛体33と直接対向する支持層32a1、および剛体34と直接対向する支持層32a2をそれぞれ指す。また、絶縁酸化膜層32bにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、絶縁酸化膜層32bにおいて、支持層32a1を介して剛体33と対向する絶縁酸化膜層32b1、および支持層32a2を介して剛体34と対向する絶縁酸化膜層32b2をそれぞれ指す。
このように支持層31a・32aおよび絶縁酸化膜層31b・32bが部分的に除去されている結果、活性層31cのうち、剛体33との対向領域および剛体34との対向領域を除く部位と、活性層32cのうち、剛体33との対向領域および剛体34との対向領域を除く部位とが、剛体33と剛体34との間の空間を介して直接対向している。なお、活性層31cにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、活性層31cにおいて、支持層31a1および絶縁酸化膜層31b1を介して剛体33と対向する活性層31c1と、支持層31a2および絶縁酸化膜層31b2を介して剛体34と対向する活性層31c2とをそれぞれ指す。また、活性層32cにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域とは、活性層32cにおいて、支持層32a1および絶縁酸化膜層32b1を介して剛体33と対向する活性層32c1と、支持層32a2および絶縁酸化膜層32b2を介して剛体34と対向する活性層32c2とをそれぞれ指す。
板ばね部31・32において、剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する部位はそれぞれ平板状であることから、これらの部位を平板部31p・32pと称すると、各平板部31p・32pは、各SOI基板から、剛体33との対向領域(支持層31a1・32a1、絶縁酸化膜層31b1・32b1)および剛体34との対向領域(支持層31a2・32a2、絶縁酸化膜層31b2・32b2)を除いて支持層31a・32aおよび絶縁酸化膜層31b・32bを除去したときに、剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する活性層31c・32cでそれぞれ構成されていると言うことができる。
支持層31aにおける剛体33・34との対向領域(支持層31a1・31a2)は、剛体33・34とそれぞれ連結されている。同様に、支持層32aにおける剛体33・34との対向領域(支持層32a1・32a2)は、剛体33・34とそれぞれ連結されている。
剛体33・34は、板ばね部31・32の間でそれらが対向する方向とは垂直方向に離間して配置される第1の剛体および第2の剛体である。剛体33は、板ばね部31(特に支持層31a1)と連結されているとともに、板ばね部32(特に支持層32a1)と連結されている。同様に、剛体34は、板ばね部31(特に支持層31a2)と連結されているとともに、板ばね部32(特に支持層32a2)と連結されている。剛体33・34のうちの一方(例えば剛体34)は、干渉計2の内壁に固定されており、他方(例えば剛体33)は後述する駆動部35による板ばね部31の変形によって変位することが可能となっている。
また、剛体33・34は両方とも、板ばね部31・32の各平板部31p・32pよりも厚いガラスで構成されている。なお、ガラスからなる剛体33・34を、図3では剛体33a・34aとして示している。本実施形態では、上記のガラスとして、例えば酸化ナトリウム(Na2O)や酸化カリウム(K2O)を含むアルカリガラスを用いている。
本実施形態では、剛体33・34がガラスで構成され、板ばね部31の支持層31a1・31a2および板ばね部32の支持層32a1・32a2がともにシリコンで構成されているため、剛体33・34と板ばね部31・32とは、例えば陽極接合により連結されている。なお、陽極接合とは、シリコンおよびガラスに数百℃の温度下で数百Vの直流電圧を印加し、Si−Oの共有結合を生じさせることによって両者を直接、接合する手法である。
駆動部35は、板ばね部31・32の一方を曲げ変形させることにより、剛体33・34の一方を板ばね部31・32の対向方向に平行移動させるものである。本実施形態では、駆動部35は、板ばね部31における剛体34の上方で、かつ、剛体34とは反対側の表面に設けられている。また、上記の移動ミラー15は、板ばね部31における剛体33の上方で、かつ、剛体33とは反対側の表面に設けられている。なお、駆動部35および移動ミラー15は、板ばね部32に設けられていてもよい。また、駆動部35および移動ミラー15の大きさは、適宜設定されればよい。
ここで、駆動部35は、例えばPZT素子で構成されている。このPZT素子は、図4に示すように、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)41を電極42・43で挟持した構造となっている。電極42・43に正または負の電圧を印加し、PZT41を水平方向に伸縮させることにより、板ばね部31を曲げ変形させることができ、剛体33とともに移動ミラー15を変位させることができる。例えば、電極42・43への電圧印加によってPZT41が伸びたときには、板ばね部31が上に凸となるように変形するため、剛体33とともに移動ミラー15は下方に変位する。一方、電極42・43への上記とは逆極性の電圧印加によってPZT41が縮んだときには、板ばね部31が下に凸となるように変形するため、剛体33とともに移動ミラー15は上方に変位する。
このように、駆動部35によって板ばね部31を曲げ変形させることにより、固定された剛体34に対して剛体33とともに移動ミラー15を平行移動させることができる。
(平行移動機構の製造方法について)
次に、上記した平行移動機構21の製造方法について説明する。図5は、平行移動機構21の製造時の大まかな流れを示すフローチャートである。また、図6(a)〜図6(d)は、平行移動機構21の製造工程を示す断面図である。まず、図6(a)に示すように、2つの板ばね部31・32を作製する(S1)。なお、板ばね部31・32の作製方法の詳細については後述する。
続いて、図6(b)に示すように、剛体33・34を互いに離間して配置するとともに、各平板部31p・32pが剛体33と剛体34との間の空間を介して対向するように、剛体33・34を介して板ばね部31・32を配置する(S2)。
次に、図6(c)に示すように、板ばね部31に移動ミラー15を形成するとともに(S3)、板ばね部31に駆動部35を形成する(S4)。S3における移動ミラー15の形成は、例えば板ばね部31に対してAuをスパッタすることによって行われる。あるいは、AlやPtなどの金属材料を蒸着法や接着によって板ばね部31上に形成することで移動ミラー15を形成してもよい。また、S4における駆動部35の形成は、例えば接着剤を用いて上記したPZT素子を板ばね部31に接着することによって行われる。
このとき、引き出し電極と固定電極とを金属材料のスパッタ等によって同時に板ばね部31に形成しておく。なお、上記の引き出し電極とは、PZT素子の下面の電極(図4の電極43に対応)を引き出すための電極であり、上記の固定電極とは、PZT素子の上面の電極(図4の電極42に対応)とワイヤーボンディングによって接続される電極であり、図示しない電源と接続される。
なお、S2〜S4の順序は、適宜変更してもよい。例えば、S3よりもS4を先に行ってもよいし、S3およびS4の後にS2の工程を行ってもよい。
その後、図6(d)に示すように、剛体33・34と板ばね部31・32とを連結する(S5)。ただし、このときの連結は、高温高電界下での陽極接合により行われる。そして、PZT素子の上面の電極と固定電極とをワイヤーボンディングによって結線する(S6)。これにより、平行移動機構21が完成する。
以上では、1個の平行移動機構21を製造する場合について説明したが、複数(例えば4つ)の平行移動機構21を同時に製造することも可能である。その場合は、以下のようにすればよい。
図7は、4枚の板ばね部31(または4枚の板ばね部32)をシート状に綴った基板51の斜視図であって、後述する支持ブロック52との対向側から見た斜視図である。4つの平行移動機構21を同時に製造する場合は、このような基板51を2枚用意する(S1に対応)。
そして、図8に示すアルカリガラス製の支持ブロック52を介して、2つの基板51・51を対向配置する(S2に対応)。上記の支持ブロック52は、1個の平行移動機構21を構成する剛体33と剛体34との間に空間を設けた状態で、剛体33・34を4つずつ設けるとともに、これらを一続きに形成したものである。
続いて、図9に示すように、基板51の所定部位に移動ミラー15およびPZT素子からなる駆動部35をそれぞれ形成する(S3、S4に対応)。このとき、隣り合うPZT素子の下面の電極に共通して引き出し電極53を形成するとともに、個々のPZT素子に対応して固定電極54を形成する。そして、3本の位置決めピン55によって位置決めを行いながら、各基板51・51と支持ブロック52とを陽極接合によって接合する(S5に対応)。その後、接合体(各基板51・51、支持ブロック52)を太線D1・D2に沿ってダイサーカットし、支持片56から移動ミラー15を切り離す。
さらに、図10に示すように、上記接合体を太線D3・D4に沿ってダイサーカットし、4台の平行移動機構21に分割する。最後に、不要な部分をさらにダイサーカットした後、個々のPZT素子の上面の電極と固定電極54とをワイヤーボンディングによって結線する(S6に対応)。これにより、4つの平行移動機構21が完成する。
(板ばね部の作製方法について)
次に、上述した板ばね部31・32の作製方法の詳細について説明する。なお、ここでは、説明の理解をしやすくするために、図7の基板51を用いて行う板ばね部31の作製方法の詳細について説明する。なお、板ばね部32の作製方法についても同様の手法を採用できる。
図11(a)〜図11(f)は、板ばね部31の作製工程を、図7のA−A’線矢視断面で見た場合の断面図である。なお、説明の便宜上、図7のA−A’線上において基板51を上下に貫通し、板ばね部31の周囲の空間に対応する部分を貫通部71・72とする。また、基板51において板ばね部31の平板部31pに対応する部分を領域73とする。
まず、図11(a)に示すように、図示しないフォトリソ工程によって、SOI基板61上にマスクとなる熱酸化膜62・63を順にパターン形成する。なお、SOI基板61は、シリコンからなる支持層31aと、酸化シリコンからなる絶縁酸化膜層31bと、シリコンからなる活性層31cとを積層して構成されているものとする。上記の熱酸化膜62・63は、SOI基板61における支持層31a側に形成されている。
続いて、図11(b)に示すように、ドライエッチングにより、熱酸化膜62をマスクとして、SOI基板61における貫通部71・72に位置する支持層31aの除去を開始するとともに、熱酸化膜63をマスクとして、領域73に位置する熱酸化膜62の除去を開始する。そして、領域73の熱酸化膜62を完全に除去した後は、図11(c)に示すように、残った熱酸化膜62をマスクとして、ドライエッチングにより、貫通部71・72に位置する支持層31aおよび領域73に位置する支持層31aを同時に除去する。このような支持層31aの段階的な除去により、貫通部71・72に位置する支持層31aを完全に除去したときには、領域73の支持層31aが若干残る。
次に、図11(d)に示すように、ドライエッチングにより、支持層31aをマスクとして、貫通部71・72に位置する絶縁酸化膜層31bを除去する。その後、図11(e)に示すように、ドライエッチングにより、熱酸化膜62をマスクとして、貫通部71・72に位置する活性層31cおよび領域73に位置する支持層31aを同時に除去する。最後に、図11(f)に示すように、ドライエッチングにより、支持層31aをマスクとして、領域73の絶縁酸化膜層31bを除去する。残った熱酸化膜62を除去することにより、図7の基板51における板ばね部31が完成する。
(効果)
以上のように、本実施形態の平行移動機構21においては、板ばね部31・32が、剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する平板部31p・32pをそれぞれ有しており、剛体33・34が、板ばね部31・32の各平板部31p・32pよりも厚いガラスで構成されている。
剛体33・34は、板ばね部31・32の各平板部31p・32pよりも厚く、これによって板ばね部31・32の間隔が広がるので、駆動部35による板ばね部31の曲げ変形時に、固定された剛体34に対して剛体33を大きく変位させることができる。
また、剛体33・34は、ガラスで構成されているので、剛体33・34と板ばね部31・32との連結に、上述した陽極接合、すなわち、接着剤なしで連結する方法を採用することができる。これにより、接着剤を用いたときのような製造誤差(製造時の接着剤の収縮の影響)を排除することができ、平行移動機構21を干渉計2や分光器1に適用したときに、従来のようにコーナーキューブを設置することなく、高精度な干渉による高分解能を実現することができる。つまり、干渉計2ひいては分光器1を小型化しながら、高精度な干渉による高分解能を実現することができる。
また、板ばね部31・32の各平板部31p・32pは、各SOI基板から、剛体33との対向領域および剛体34との対向領域を除いて各支持層31a・32aおよび各絶縁酸化膜層31b・32bを除去したときに、剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する活性層31c・32cでそれぞれ構成されており、支持層31a・32aにおける剛体33との対向領域および剛体34との対向領域が、剛体33・34とそれぞれ連結されている。
このように、SOI基板を用いて板ばね部31・32を構成することにより、上述したように、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術、すなわち、フォトリソグラフィーおよびエッチング等の半導体製造技術と、陽極接合などの接合技術とを複合した技術を用いて、平行移動機構21を製造することができる。したがって、リソグラフィーのマスク精度さえ高精度に確保しておけば、1個の平行移動機構21においては2つの平板部31p・32pの長さがばらつくのを回避することができる。その結果、平行移動機構21の組立時や平行移動時の可動部(剛体33および移動ミラー15)の傾きを抑えることができる。また、個体差をなくす、すなわち、複数の平行移動機構21の個体ごとに平板部31p・32pの長さがばらつくことも回避できるので、複数の平行移動機構21を安定して作製することができる。
また、シリコンの熱膨張係数は、約3×10-6(/K)であり、アルカリガラスの熱膨張係数は、約3.2×10-6(/K)である。シリコンからなる支持層31a・32aとガラスからなる剛体33・34とが連結されることにより、互いに連結される2部材の熱膨張係数が近いので、温度変化による平行移動機構21の変形を抑えることができる。これにより、温度変化に起因して可動部(剛体33および移動ミラー15)が傾くのを抑えることができる。
また、板ばね部31・32と剛体33・34との連結は、接合(上記の例では陽極接合)によって行われている。つまり、上記両者は、接着剤を介さずに直接、接合されている。これにより、接着剤使用時に生じる製造誤差(接着剤の収縮による剛体33・34の傾きや位置ズレ)を確実に排除することができ、高精度の平行移動機構を確実に実現することができる。
また、板ばね部31・32の一方(本実施形態では板ばね部31)に移動ミラー15が設けられているので、駆動部35による板ばね部31の曲げ変形により、剛体33とともに移動ミラー15を平行移動させることができる。したがって、本実施形態の平行移動機構21を図1で示した干渉計2、つまり、マイケルソン干渉計に容易に適用することが可能となる。
また、本実施形態の干渉計2は、上述した平行移動機構21を備えているので、コーナーキューブの設置を不要として干渉計2を小型化できるとともに、高精度な干渉を実現することができる。
また、本実施形態の分光器1は、上述した干渉計2を備えているので、小型で高分解能の分光器1を実現することができる。
なお、本実施形態では、剛体33・34を構成するガラスとして、アルカリガラスを用いた例について説明したが、例えば二酸化ケイ素(SiO2)とホウ酸(B23)とを混合したホウケイ酸ガラスを用いてもよく、他のガラス(石英ガラス、ソーダ石灰ガラス)を用いても構わない。例えば、シリコンと熱膨張係数が近いホウケイ酸ガラス(例えば熱膨張係数;約3.2×10-6(/K))を用いれば、温度変化による平行移動機構21の変形を抑えることができ、温度変化に起因して可動部(剛体33および移動ミラー15)が傾くのを抑えることができる。
(平行移動機構の他の構成について)
図12は、平行移動機構21の他の構成を示す断面図である。同図に示すように、平行移動機構21の板ばね部31・32の各平板部31p・32pは、各SOI基板から、剛体33との対向領域(支持層31a1・32a1)および剛体34との対向領域(支持層31a2・32a2)を除いて支持層31a・32aのみを除去したときに、剛体33と剛体34との間の空間を介して対向する層でそれぞれ構成されていてもよい。つまり、板ばね部31の平板部31pは、絶縁酸化膜層31bと活性層31cとの2層で構成されていてもよく、板ばね部32の平板部32pは、絶縁酸化膜層32bと活性層32cとの2層で構成されていてもよい。
このような構成であっても、駆動部35によって板ばね部31を曲げ変形させることにより、剛体33および移動ミラー15を平行移動させることができる。ただし、各平板部31p・32pが絶縁酸化膜層31b・32bを含んでいると、絶縁酸化膜層31b・32bも含めたバネ設計(振動の設計)が必要であり、また、絶縁酸化膜層31b・32bが板ばね部31の変形(バネの振動)を抑制するおそれがあるが、このような構成であっても、SOI基板を用いて板ばね部31・32を作製できることに変わりはなく、それによって上述した効果が得られることに変わりはない。
また、図13は、平行移動機構21のさらに他の構成を示す断面図である。同図に示すように、平行移動機構21の板ばね部31・32は、シリコン基板81・81でそれぞれ構成されていてもよい。なお、シリコン基板81は、以下のようにして得ることができる。
図14は、図13の平行移動機構21に用いられるシリコン基板81を含むシリコンウェハ82の平面図であり、図15(a)(b)は、上記シリコン基板81の作製工程を示す断面図であって、図14におけるB−B’線矢視断面図である。まず、図15(a)に示すように、図示しないフォトリソ工程によって、シリコンウェハ82上にマスクとなる熱酸化膜83をパターン形成する。そして、図15(b)に示すように、ドライエッチングにより、熱酸化膜83をマスクとして、シリコンウェハ82におけるシリコン基板81の周囲を除去する。その後、熱酸化膜83を除去することにより、シリコン基板81を得ることができる。
このようにして得られる2つのシリコン基板81・81で2つの板ばね部31・32を構成すれば(図5のS1の工程に対応)、あとは、図5のS2〜S6と同様の工程を経ることにより、平行移動機構21を製造することができる。
このように、板ばね部31・32をシリコン基板81・81でそれぞれ構成することにより、平板状のシリコン基板81・81で剛体33・34を挟むという簡単な構成で平行移動機構21を容易に実現することができる。また、SOI基板61を用いる場合に比べて、板ばね部31・32の作製工程(S1の工程)を大幅に簡略化することができる。
また、図16は、平行移動機構21のさらに他の構成を示す断面図である。同図に示すように、平行移動機構21の板ばね部31・32は、ガラス基板91・91でそれぞれ構成されていてもよい。この場合、例えば厚さ100μm以下のガラス(例えばアルカリガラス)に対してレーザー加工またはダイシング加工を施すことにより、ガラス基板91・91を得ることができる。
このようにして得られる2つのガラス基板91・91で2つの板ばね部31・32を構成すれば(図5のS1の工程に対応)、あとは、図5のS2〜S6と同様の工程を経ることにより、平行移動機構21を製造することができる。
ただし、S5における剛体33・34と板ばね部31・32との連結は、ガラス同士の連結となるので、オプティカルコンタクトまたは拡散接合によって両者を接合すればよい。なお、オプティカルコンタクトとは、平滑な面同士を密着させ、分子の引力によって2部材を連結する方法である。一方、拡散接合とは、母材を溶融させることなく加熱、加圧保持し、接合面を横切って接合界面の原子を拡散させて接合部を得る方法である。
このように、板ばね部31・32をガラス基板91・91でそれぞれ構成することにより、平板状のガラス基板91・91で剛体33・34を挟むという簡単な構成で平行移動機構21を容易に実現することができる。また、SOI基板61を用いる場合に比べて、板ばね部31・32の作製工程(S1の工程)を大幅に簡略化することができる。さらに、剛体33・34および板ばね部31・32の構成材料がともにガラスとなるので、温度変化による平行移動機構21の変形を確実に防止することができ、温度変化に起因して可動部(剛体33および移動ミラー15)が傾くのを確実に防止することができる。
ところで、図17〜図20は、平行移動機構21のさらに他の構成を示す断面図であり、それぞれ図3、図12、図13および図16の変形例を示すものである。図17〜図20のように、平行移動機構21の剛体33・34は、板ばね部31・32の各平板部31p・32pよりも厚いシリコンで構成されていてもよい。なお、これらの図面では、シリコンからなる剛体33・34を、剛体33b・34bとして示している。
このような構成においても、剛体33・34と板ばね部31・32との連結に、陽極接合、拡散接合、オプティカルコンタクトなどの、接着剤を用いない接合方法を用いることができる(異種材料同士の接合の場合は陽極接合を採用し、同種材料同士の接合の場合は拡散接合またはオプティカルコンタクトを採用すればよい)。したがって、この場合でも、接着剤を用いたときのような製造誤差を排除することができ、コーナーキューブの設置を不要として干渉計2ひいては分光器1を小型化しながら、高精度な干渉による高分解能を実現することができる。
以上のことから、本実施形態の平行移動機構は、以下のように表現することもできる。すなわち、本実施形態の平行移動機構は、対向配置される第1および第2の板ばね部と、前記第1および第2の板ばね部の間で前記対向方向とは垂直方向に離間して配置され、それぞれが前記第1および第2の板ばね部と連結される第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させることにより、前記第1および第2の剛体の一方を前記第1および第2の板ばね部の対向方向に平行移動させる駆動部とを備えた平行移動機構であって、前記第1および第2の板ばね部は、前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向する平板部をそれぞれ有しており、前記第1および第2の剛体は、前記第1および第2の板ばね部の前記各平板部よりも厚いガラスまたはシリコンで構成されており、前記前記第1および第2の板ばね部は、前記第1および第2の剛体と連結される層がガラスまたはシリコンからなる基板(SOI基板、シリコン基板またはガラス基板)で構成されている。
(その他)
本実施形態では、平行移動機構21の駆動部35は、PZT素子を用いた圧電式アクチュエータで構成されているが、駆動部35の駆動方式は、特に限定されるものではない。例えば、駆動部35は、磁石とコイルを用いた電磁式アクチュエータで構成されても構わない。
本実施形態では、板ばね部31と板ばね部32とを同種の材料で構成し、剛体33と剛体34とを同種の材料で構成しているが、これらを異種の材料で構成してもよい。つまり、板ばね部31・32は、SOI基板61、シリコン基板81、ガラス基板91の中から選択される材料のいずれの組み合わせで構成されてもよい。同様に、剛体33・34は、シリコン、ガラスの中から選択される材料のいずれの組み合わせで構成されてもよい。ただし、本実施形態のように、板ばね部31と板ばね部32、剛体33と剛体34とを同種の材料で構成したほうが、平行移動機構21の製造およびバネ設計が簡単になる。
本実施形態では、マイケルソン干渉計や分光器、およびそれに適用可能な平行移動機構について説明したが、本実施形態で説明した平行移動機構は、高精度な並進駆動が求められる分野に適用可能であり、上記の干渉計や分光器のみならず、例えば屈折率測定器(移動距離が大きいと測定範囲を大きくできる)、光ピックアップの対物レンズアクチュエータ、小型カメラのAF(オートフォーカス)機構にも適用することができる。
本発明の平行移動機構は、マイケルソン干渉計、分光器、屈折率測定器、光ピックアップの対物レンズアクチュエータ、小型カメラのAF機構等に利用可能である。
1 分光器
2 干渉計
15 移動ミラー(反射部)
21 平行移動機構
31 板ばね部(第1の板ばね部)
31a 支持層
31b 絶縁酸化膜層
31c 活性層
31p 平板部
32 板ばね部(第2の板ばね部)
32a 支持層
32b 絶縁酸化膜層
32c 活性層
32p 平板部
33 剛体(第1の剛体)
34 剛体(第2の剛体)
35 駆動部
61 SOI基板
81 シリコン基板
91 ガラス基板

Claims (10)

  1. 対向配置される第1および第2の板ばね部と、
    前記第1および第2の板ばね部の間で前記対向方向とは垂直方向に離間して配置され、それぞれが前記第1および第2の板ばね部と連結される第1および第2の剛体と、
    前記第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させることにより、前記第1および第2の剛体の一方を平行移動させる駆動部とを備えた平行移動機構であって、
    前記第1および第2の板ばね部は、前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向する平板部をそれぞれ有しており、
    前記第1および第2の剛体は、前記第1および第2の板ばね部の前記各平板部よりも厚いガラスまたはシリコンで構成されていることを特徴とする平行移動機構。
  2. 前記第1および第2の板ばね部の前記各平板部は、シリコンからなる支持層と、絶縁酸化膜層と、シリコンからなる活性層とを積層した各SOI基板から、前記第1の剛体との対向領域および前記第2の剛体との対向領域を除いて少なくとも前記各支持層を除去したときに、前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向する、少なくとも前記活性層を含む層でそれぞれ構成されており、
    前記支持層における前記第1の剛体との対向領域および前記第2の剛体との対向領域が、前記第1および第2の剛体とそれぞれ連結されていることを特徴とする請求項1に記載の平行移動機構。
  3. 前記第1および第2の板ばね部は、シリコン基板で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の平行移動機構。
  4. 前記第1および第2の板ばね部は、ガラス基板で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の平行移動機構。
  5. 前記第1および第2の板ばね部と、前記第1および第2の剛体とは、接合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の平行移動機構。
  6. 前記第1および第2の板ばね部の一方に設けられ、入射光を反射させる反射部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の平行移動機構。
  7. 第1および第2の板ばね部の各平板部よりも厚いガラスまたはシリコンからなり、互いに離間して配置される第1および第2の剛体を介して、前記各平板部が前記第1の剛体と前記第2の剛体との間の空間を介して対向するように前記第1および第2の板ばね部を配置する配置工程と、
    前記第1および第2の板ばね部の一方を曲げ変形させる駆動部を形成する駆動部形成工程と、
    前記第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部とを連結する連結工程とを有していることを特徴とする平行移動機構の製造方法。
  8. 前記連結工程において、前記第1および第2の剛体と、前記第1および第2の板ばね部との連結を、接合により行うことを特徴とする請求項7に記載の平行移動機構の製造方法。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の平行移動機構を備えていることを特徴とする干渉計。
  10. 請求項9に記載の干渉計を備えていることを特徴とする分光器。
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