JP2011058640A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともエンジン2を含む駆動力発生手段と、前記駆動力発生手段で発生させた駆動力を変速して駆動輪Wに伝達する変速機6と、前記駆動力発生手段により駆動され変速機6に油圧を供給するメカニカルオイルポンプ11と、エンジン2の停止時に起動されて変速機6に油圧を供給しエンジン2の始動時に停止する電動オイルポンプ12と、変速機6に供給される作動油の油温を検出する油温センサ38と、を備え、所定の条件下でエンジン2を自動停止始動する車両1の制御装置において、油温センサ38で検出された油温が高いほど電動オイルポンプ12の駆動圧を高くするとともに、油温センサ38が故障した場合には、標準油温よりも高温側の制御を実行する。
【選択図】図1
Description
したがって、エンジン自動停止後のエンジン自動始動時に、エンジン回転数が所定値以上になったことにより電動オイルポンプを停止してしまうと、油温が高い時にはそのエンジン回転数ではメカニカルオイルポンプの吐出圧が十分な圧力まで上昇していないため、変速機に安定した油圧を供給できない場合がある。
変速機に安定した油圧を供給することができないと、変速機におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができなくなる虞がある。
そこで、この発明は、作動油の油温に応じて電動オイルポンプの駆動条件を変更することにより、エンジン停止時あるいはエンジン再始動時にも変速機に安定した油圧を供給することができる車両の制御装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、少なくともエンジンを含む駆動力発生手段(例えば、後述する実施例におけるエンジン2、モータ・ジェネレータ3)と、前記駆動力発生手段で発生させた駆動力を変速して駆動輪(例えば、後述する実施例における駆動輪W)に伝達する変速機(例えば、後述する実施例における変速機6)と、前記駆動力発生手段により駆動され前記変速機に油圧を供給するメカニカルオイルポンプ(例えば、後述する実施例におけるメカニカルオイルポンプ11)と、前記エンジンの停止時に起動されて前記変速機に油圧を供給し前記エンジンの始動時に停止する電動オイルポンプ(例えば、後述する実施例における電動オイルポンプ12)と、前記変速機に供給される作動油の油温を検出する油温検出手段(例えば、後述する実施例における油温センサ38)と、を備え、所定の条件下で前記エンジンを自動停止始動する車両(例えば、後述する実施例におけるハイブリッド車両1)の制御装置において、前記油温検出手段で検出された油温が高いほど前記電動オイルポンプの駆動圧を高くするとともに、前記油温検出手段が故障した場合には、標準油温よりも高温側の制御を実行することを特徴とする車両の制御装置である。
また、エンジン再始動時に電動オイルポンプを停止する場合には、電動オイルポンプの駆動圧の低下を遅くすることができ、作動油の粘性低下に伴うメカニカルオイルポンプの吐出圧上昇の遅れを、電動オイルポンプの吐出圧で補うことができ、変速機の作動油圧を所定値以上に確保することができる。
その結果、作動油の油温にかかわらず、エンジン停止時および再始動時に変速機の作動油圧を所定値以上に確保することができ、エンジンの停止あるいは再始動に伴うメカニカルオイルポンプと電動オイルポンプの切り換え時に、変速機に安定した作動油圧を供給することができるので、変速機におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
さらに、油温検出手段が故障のため変速機の作動油の油温が不明のときにも、変速機に安定した作動油圧を供給することができるように、電動オイルポンプの駆動圧を設定することができる。
その結果、変速機に安定した作動油圧を供給することができるので、変速機におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
その結果、変速機に安定した作動油圧を供給することができるので、変速機におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
図1は、本発明に係る制御装置を備えたハイブリッド車両1の動力伝達系の概略構成図である。
このハイブリッド車両1では、エンジン2と発電可能なモータ(以下、モータ・ジェネレータという)3が直結されており、エンジン2とモータ・ジェネレータ3の少なくとも一方の動力が、ロックアップクラッチ4を備えたトルクコンバータ5および多段自動変速機6を介して出力軸6aに伝達され、出力軸6aからディファレンシャル機構(図示せず)等を介して車両の駆動輪Wに伝達されるように構成されている。この実施例において、エンジン2とモータ・ジェネレータ3は駆動力発生手段を構成する。
電動オイルポンプ12の吸込ポート12aは吸込管35によって吸込管33に接続され、電動オイルポンプ12の吐出ポート12bは吐出管36によって吐出管34に接続されている。吐出管36には、電動オイルポンプ12の吐出ポート12bから吐出管34に向かう作動油の流通を許可し、吐出管34から吐出ポート12bに向かう作動油の流通を阻止する逆止弁37が設けられている。
また、変速機6には、この変速機6に供給される作動油の温度(すなわち、作動油温)を検出する油温センサ(油温検出手段)38が設けられており、油温センサ38は検出した作動油温に応じた電気信号をECU8に出力する。
この参考例の車両の制御装置では、電動オイルポンプ12の起動タイミングを車速Vが所定車速(以下、EOP起動車速という)VEOPONまで低下した時とし、電動オイルポンプ12の停止タイミングをエンジン始動後に所定時間(以下、EOP停止遅延時間という)TEOPOFFが経過した時としている。ただし、電動オイルポンプ12の起動タイミングを決定するEOP起動車速VEOPON、および、電動オイルポンプ12の停止タイミングを決定するEOP停止遅延時間TEOPOFFを、変速機6の作動油温に応じて変更し、これによって変速機6に安定した作動油圧を供給するようにしている。
初めに、図3のフローチャートと図5のタイムチャートに従って参考例における電動オイルポンプ12の起動制御を説明する。
まず、ステップS101において、エンジン2が停止可能か否かを判定する。この場合、車速Vを除くエンジン2の停止条件、すなわちブレーキスイッチが「ON」、アクセルペダルの踏み込み量が「0」等の条件を満たしたときに、エンジン2は停止可能であると判定される。
なお、EOP起動車速マップは、作動油温に応じてEOP起動車速VEOPONを予め設定したものであり、作動油温が低いときはEOP起動車速VEOPONが低く設定され、作動油温が高くなるにしたがってEOP起動車速VEOPONが高くなるように設定されている。ただし、EOP起動車速VEOPONの下限値はエンジン停止許可車速VENGSTを下回ることはない。ここで、EOP起動車速VEOPONを高くすると電動オイルポンプ12の起動タイミングが早くなり、EOP起動車速VEOPONを低くすると電動オイルポンプ12の起動タイミングが遅くなる。つまり、EOP起動車速VEOPONを変更することにより、電動オイルポンプ12の起動タイミングを早くしたり遅くしたり変更することができる。
ステップS103における判定結果が「NO」(V>VEOPON)である場合は、電動オイルポンプ12を起動させる必要がないので、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS103における判定結果が「YES」(V≦VEOPON)である場合は、ステップS104に進み、電動オイルポンプ12を起動して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
このようにEOP起動車速VEOPONを制御すると、エンジン停止時における電動オイルポンプ12の起動タイミングを、変速機6の作動油温の高いときほど早くすることができる。
これにより、作動油温にかかわらず、エンジン2の停止時にも変速機6に安定した油圧を供給することができるので、変速機6におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
まず、ステップS201において、エンジン2の再始動条件が成立したか否かを判定する。この場合、ブレーキスイッチが「OFF」、アクセルペダルの踏み込み量が所定値以上等を総て満たしたときに、エンジン2の再始動条件が成立したと判定される。
なお、EOP停止遅延時間マップは、作動油温に応じてEOP停止遅延時間TEOPOFFを予め設定したものであり、作動油温が低いときはEOP停止遅延時間TEOPOFFが短く設定され、作動油温が高くなるにしたがってEOP停止遅延時間TEOPOFFが長くなるように設定されている。ここで、EOP停止遅延タイマはエンジン再始動条件が成立しエンジン2が再始動すると同時にカウントダウンを開始するタイマであり、EOP停止遅延時間TEOPOFFを短くすると電動オイルポンプ12の停止タイミングが早くなり、EOP停止遅延時間TEOPOFFを長くすると電動オイルポンプ12の停止タイミングが遅くなる。つまり、EOP停止遅延時間TEOPOFFを変更することにより、電動オイルポンプ12の停止タイミングを早くしたり遅くしたり変更することができる。
ステップS204における判定結果が「NO」(TEOP>0)である場合は、ステップS203に進み、電動オイルポンプ12の駆動を継続して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
このようにEOP停止遅延時間TEOPOFFを制御すると、エンジン再始動時における電動オイルポンプ12の停止タイミングを、変速機6の作動油温の高いときほど遅くすることができる。
これにより、作動油温にかかわらず、エンジン2の再始動時にも変速機6に安定した油圧を供給することができるので、変速機6におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
まず、ステップS301において、エンジン2が停止可能か否かを判定する。この場合、車速Vを除くエンジン2の停止条件、すなわちブレーキスイッチが「ON」、アクセルペダルの踏み込み量が「0」等の条件を満たしたときに、エンジン2は停止可能であると判定される。
なお、EOP駆動圧マップは、作動油温に応じてEOP駆動圧PEOPを予め設定したものであり、作動油温が低いときはEOP駆動圧PEOPが低く設定され、作動油温が高くなるにしたがってEOP駆動圧PEOPが高くなるように設定されている。
このようにEOP駆動圧PEOPを制御すると、電動オイルポンプ12の駆動圧を、変速機6の作動油温の高いときほど高くすることができる。
これにより、作動油温にかかわらず、エンジン2の停止時にも変速機6に安定した油圧を供給することができるので、変速機6におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
これにより、作動油温にかかわらず、エンジン2の停止時および再始動時にも変速機6に安定した油圧を供給することができるので、変速機6におけるクラッチの締結状態を安定に保つことができる。
なお、油温センサ38が故障している場合には、予め設定しておいた標準油温よりも高温側の所定油温のときのEOP駆動圧PEOPを採用して電動オイルポンプ12の駆動圧制御を実行する。このようにすると、油温センサ38が故障のため変速機6の作動油温が不明のときにも、変速機6に安定した作動油圧を供給することができるように、電動オイルポンプ12の駆動圧を設定することができる。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した参考例と実施例を組み合わせることも可能である。すなわち、変速機6の作動油温に応じて電動オイルポンプ12の起動タイミングあるいは停止タイミングを変更するとともに、作動油温に応じて電動オイルポンプ12の駆動圧を変更するようにしてもよい。このようにすると、エンジン2の停止時あるいは再始動時に、より安定した作動油圧を変速機6に供給することができ、変速機6におけるクラッチの締結状態をより安定に保つことができる。
2 エンジン(駆動力発生手段)
3 モータ・ジェネレータ(駆動力発生手段)
6 変速機
11 メカニカルオイルポンプ
12 電動オイルポンプ
38 油温センサ(油温検出手段)
W 駆動輪
Claims (3)
- 少なくともエンジンを含む駆動力発生手段と、
前記駆動力発生手段で発生させた駆動力を変速して駆動輪に伝達する変速機と、
前記駆動力発生手段により駆動され前記変速機に油圧を供給するメカニカルオイルポンプと、
前記エンジンの停止時に起動されて前記変速機に油圧を供給し前記エンジンの始動時に停止する電動オイルポンプと、
前記変速機に供給される作動油の油温を検出する油温検出手段と、
を備え、所定の条件下で前記エンジンを自動停止始動する車両の制御装置において、
前記油温検出手段で検出された油温が高いほど前記電動オイルポンプの駆動圧を高くするとともに、
前記油温検出手段が故障した場合には、標準油温よりも高温側の制御を実行することを特徴とする車両の制御装置。 - 前記エンジンを再始動させる所定条件が成立したときに、前記油温検出手段で検出された油温が高いほど前記電動オイルポンプの停止タイミングを遅くすることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記エンジンを自動停止させる所定条件が成立したときに、前記油温検出手段で検出された油温が高いほど前記電動オイルポンプの起動タイミングを早くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
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