JP2011057904A - スタッドレスタイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】スタッドレスタイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくは、熱膨張性マイクロカプセルを配合したスタッドレスタイヤ用ゴム組成物において、低温でのしなやかさ及び低発熱性を維持しながら、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率を向上するようにしたスタッドレスタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜20重量部、カーボンブラックを20〜100重量部配合すると共に、前記カーボンブラックのDBP吸収量が35〜70cm3/100g、窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAが1.10以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜20重量部、カーボンブラックを20〜100重量部配合すると共に、前記カーボンブラックのDBP吸収量が35〜70cm3/100g、窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAが1.10以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、スタッドレスタイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくは、熱膨張性マイクロカプセルを配合したスタッドレスタイヤ用ゴム組成物において、低温でのしなやかさ及び低発熱性を維持しながら、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率を向上するようにしたスタッドレスタイヤ用ゴム組成物に関する。
氷雪路用空気入りタイヤ(スタッドレスタイヤ)の氷上摩擦力を向上する手段として、トレッド用ゴム組成物に熱膨張性のマイクロカプセルを配合し、このマイクロカプセルを加硫工程での加熱によって膨張させて樹脂被覆気泡を形成するようにしたものがある。このようにトレッドゴム中に多数の樹脂被覆気泡を形成することにより、トレッドが氷路面に踏み込むとき氷路面の水膜を吸収除去し、氷路面から離れると遠心力で水を離脱させて再び氷路面に踏込むことを繰り返して、トレッドの氷路面に対する氷上摩擦力を向上させるのである。
また、氷上摩擦力を向上する別の手段として、トレッド用ゴム組成物にシリカを配合することにより、低温時のゴムの柔軟性(低温でのしなやかさ)を確保して、トレッドの氷路面に対する凝着性を高め、氷上摩擦力を向上することが知られている。更に、シリカを配合した場合にはゴム組成物の発熱性を小さくするため、タイヤの転がり抵抗を低減することができる。このため、スタッドレスタイヤのトッレド用ゴム組成物には、熱膨張性マイクロカプセルとシリカとを共に配合することがある。
しかし、熱膨張性マイクロカプセルとシリカを共に配合すると、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率が低下して、所望の樹脂被覆気泡の形成が困難になり、氷上摩擦力が十分に得られないという問題があった。これはシリカの分散性を改良する目的でシランカップリング剤を共に配合するため、それによりシランカップリング剤中のアルコキシ基がシリカ表面のシラノール基と反応してエタノール等のアルコールが生成し、これが加硫成形時における熱膨張性マイクロカプセルの膨張を阻害するものと考えられている。
この対策として、特許文献1は、ゴム組成物の混練に当たり、先ずゴム、シリカ及びシランカップリング剤との混練を第一次操作として行ない、生成したアルコール等を系外に放出した後、この混合物にマイクロプセルを混合する第二次操作を逐次的に行なう方法を提案している。しかし、この方法でも熱膨張性マイクロカプセルの膨張率の向上には改善の余地があった。
また、アルコールの生成を避けるためシリカを配合しないようにすると、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率は高くなるものの、トレッドゴムの低温時のしなやかさが悪化するため氷上摩擦力が低下したり、発熱性が大きくなって、タイヤの転がり抵抗が悪化するという問題があった。
本発明の目的は、熱膨張性マイクロカプセルを配合したスタッドレスタイヤ用ゴム組成物において、低温でのしなやかさ及び低発熱性を維持しながら、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率を向上するようにしたスタッドレスタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜20重量部、カーボンブラックを20〜100重量部配合すると共に、前記カーボンブラックのDBP吸収量が35〜70cm3/100g、窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAが1.10以上であることを特徴とする。
また、本発明のゴム組成物は、シリカを含む場合には、そのシリカと前記カーボンブラックとの重量比(シリカ/カーボンブラック)が0.1〜3.0にするとよく、更にシリカ配合量を、前記ジエン系ゴム100重量部に対し、10〜45重量部にするとよい。
このスタッドレスタイヤ用ゴム組成物は、トレッド部に使用するのが好適である。
本発明のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜20重量部、カーボンブラックを20〜100重量部配合すると共に、カーボンブラックのDBP吸収量を35〜70cm3/100g、窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAを1.10以上にしたので、シリカ及びシランカップリング剤を配合しないでも、ゴム組成物の低温でのしなやかさを確保して氷上摩擦力を向上すると共に、低発熱性を低く維持することができる。また、シリカ及びシランカップリング剤を配合しないか、或いは配合してもその配合量を可及的に少なくするので、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率を向上することができ、氷上摩擦力を一層高くする。また、耐摩耗性をより高くすることができる。
本発明において使用するジエン系ゴムは、スタッドレスタイヤのトレッド用ゴム組成物に使用可能なゴムであればよく、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、各種のスチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム等が挙げられる。とりわけ、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムが好ましい。これらジエン系ゴムは、単独で使用してもよいし、又は複数の種類を使用してもよい。
本発明に使用する熱膨張性マイクロカプセルは、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂で形成された殻材中に、熱膨張性物質を内包した構成からなる。このため、熱膨張性マイクロカプセルを配合したゴム組成物でトレッド部を形成した未加硫タイヤを成形し、この未加硫タイヤを加硫すると、ゴム組成物中のマイクロカプセルが加熱され殻材に内包された熱膨張性物質が膨張して殻材の粒径を大きくし、トレッドゴム中に多数の樹脂被覆気泡を形成する。これらの気泡により、氷の表面に発生する水膜を効率的に吸収除去すると共に、ミクロなエッジ効果が得られるため、氷上摩擦力が増大する。このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えばスェーデン国エクスパンセル社製の商品名「EXPANCEL 091DU−80」又は「EXPANCEL 092DU−120」等、或いは松本油脂製薬社製の商品名「マイクロスフェアー F−85」又は「マイクロスフェアー F−100」等を使用することができる。
本発明において、マイクロカプセルの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜15重量部にするとよい。マイクロカプセルの配合量が、0.5重量部未満であると、トレッドゴム中に形成される樹脂被覆気泡の容積が不足し氷上摩擦力を十分に得ることができない。逆に、配合量が20重量部を超えると、トレッドゴムの耐摩耗性が悪化する。
本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックは、DBP吸収量が35〜70cm3/100g、好ましくは50〜68cm3/100gである。DBP吸収量が35cm3/100g未満であるカーボンブラックは実用上製造するのが難しい。また、カーボンブラックのDBP吸収量が70cm3/100gを超えるとゴム組成物の低温時のしなやかさを確保することができない。また、ゴム組成物の耐摩耗性が高くなるものの発熱性が悪化する。更に、カーボンブラックのストラクチャーやネットワークが大きくなり熱膨張性マイクロカプセルの膨張を阻害することがある。本発明において、DBP吸収量は、JIS K6217−4吸油量A法に準拠して、測定するものとする。
また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAは、1.10以上、好ましくは1.28以上である。カーボンブラックの比N2SA/IAが1.10未満であると、ゴム組成物に対する補強性が低下し、強度や耐摩耗性の点で好ましくない。本発明において、N2SAは、JIS K6217−2、IAはJIS K6217−1に準拠して、それぞれ測定するものとする。
上述したコロイダル特性を有するカーボンブラックは、市販されているものの中から適宜選択し使用することができる。或いは、公知のカーボンブラックの製造装置を用いて、原料の供給位置、供給量、供給温度、燃料油の供給量、燃料霧化空気の供給量、燃焼用空気供給量、燃焼用空気の温度、反応滞留時間などの製造条件を適宜調製することにより製造されたカーボンブラックを使用することもできる。
本発明では、カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し20〜100重量部、好ましくは30〜90重量部にする。カーボンブラックの配合量が20重量部未満であると、タイヤトレッドとして十分な耐摩耗性が得られない。また、カーボンブラックの配合量が100重量部を超えると、発熱性が大きくなり、タイヤにしたときの転がり抵抗が悪化する。
本発明のゴム組成物では、熱膨張性マイクロカプセルの膨張を阻害しない限りにおいて、シリカ及びシランカップリング剤を配合してもよい。シリカを配合することにより、ゴム組成物の低温状態の柔軟性を維持し氷路面に対する凝着性を高め氷上摩擦力を向上することができる。また、発熱性を小さくしてスタッドレスタイヤの転がり抵抗を低減すると共に、ウェットグリップ性能を高くすることができる。シリカを配合する場合には、シリカと上述したカーボンブラックとの重量比(シリカ/カーボンブラック)を、好ましくは0.1〜3.0、より好ましくは0.5〜2.0にするとよい。シリカ/カーボンブラックの重量比が0.1未満であると、シリカを配合しても低温時のしなやかさ、低発熱性、ウェット性能等の向上効果が得られない。また、シリカ/カーボンブラックの重量比が3.0を超えると、シランカップリング剤との反応によりエタノール量が多くなり熱膨張性マイクロカプセルの膨張を阻害する。また、シリカの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、好ましくは10〜45重量部、更に好ましくは10〜40重量部にするとよい。シリカの種類としては、特に限定されるものではなく、通常ゴム組成物に配合されるものを使用することができ、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカ、表面処理シリカを例示することができる。
本発明において、シリカを配合するときは、シランカップリング剤を共に配合することにより、シリカの分散性を向上し、ゴムの低温時の柔軟性を一層しなやかにすることができる。シランカップリング剤の配合量はシリカ配合量の3〜15重量%、好ましくは5〜10重量%にするとよい。シランカップリング剤がシリカ配合量の3重量%未満の場合、シリカの分散を向上する効果が十分に得られず低温時のゴムの柔軟性を確保することができないことがある。シランカップリング剤が15重量%を超える場合、シランカップリング剤同士が凝集・縮合してしまい、所望の効果を得ることができなくなる。
シランカップリング剤としては、シリカ配合のゴム組成物に使用可能なものであればよいが、特に硫黄含有シランカップリング剤が好ましい。硫黄含有シランカップリング剤としては、例えばビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
本発明のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物には、通常の加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑化剤(軟化剤)、その他タイヤトレッド用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のゴム組成物は、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のゴム組成物は、シリカを配合しないでも低温でのしなやかさを維持しながら、熱膨張性マイクロカプセルの膨張率を向上するので氷上摩擦力を一層高くするので、スタッドレスタイヤのトレッド部に使用するのに好適である。また、発熱性を低く維持するためタイヤの転がり抵抗を悪化させることがなく、耐摩耗性をより高くすることができる。
本発明のゴム組成物を、トレッド部に使用したスタッドレスタイヤは、氷上摩擦力が高く、氷上走行性能を従来レベルより向上すると共に、転がり抵抗が低く、燃費性能が優れる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
カーボンブラックの製造及び性状
カーボンブラック試作品1〜3(CB1〜CB3)として、炉頭部に接線方向空気供給口と炉軸方向に装着された燃焼バーナー及び原料油噴霧ノズルを備える燃焼室(直径400mm、長さ500mm)を設け、この燃焼室と同軸的に連結する前段狭径反応室(直径180mm、長さ500mm)、後段反応室(直径150mm、長さ1000mm)及び引き続く広径反応室(直径300mm)とから構成されたオイルファーネス炉を用い、発生条件を変えて特性の異なるカーボンブラック(CB1〜CB3)を製造した。
カーボンブラック試作品1〜3(CB1〜CB3)として、炉頭部に接線方向空気供給口と炉軸方向に装着された燃焼バーナー及び原料油噴霧ノズルを備える燃焼室(直径400mm、長さ500mm)を設け、この燃焼室と同軸的に連結する前段狭径反応室(直径180mm、長さ500mm)、後段反応室(直径150mm、長さ1000mm)及び引き続く広径反応室(直径300mm)とから構成されたオイルファーネス炉を用い、発生条件を変えて特性の異なるカーボンブラック(CB1〜CB3)を製造した。
また、得られた3種類のカーボンブラック(CB1〜CB3)及び市販のカーボンブラック(CB4、東海カーボン社製シースト6)の特性を前述した方法により測定して表1に示した。
表2に示す配合において、硫黄、加硫促進剤、熱膨張性マイクロカプセルを除く成分を1.7リットル密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、150±5℃に達したときに放出して室温冷却した。これを1.7リットル密閉式バンバリーミキサーに移し、硫黄、加硫促進剤、熱膨張性マイクロカプセルを配合して混合し、7種類のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜3、比較例1〜4)を調製した。
得られた7種類のゴム組成物(実施例1〜3、比較例1〜4)を所定の金型中で170℃で10分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片の膨張率、氷上摩擦力、動的粘弾性及び耐摩耗性を下記に示す方法により評価した。
膨張率
表2に示す各ゴム組成物において、各原材料の配合割合及び加硫前の比重から算術計算される比重を「計算比重」として算出した。また、上記で得られた加硫ゴム試験片の比重を測定して「加硫後比重」とした。これらから膨張率(%)を、下記式により計算した。
膨張率=(計算比重−加硫後比重)/計算比重×100
得られた結果は、比較例1を100とする指数にし「膨張率」として表2に示した。この指数が大きいほど加硫ゴム中に形成された樹脂被覆気泡が占める体積割合が大きく優れることを意味する。
表2に示す各ゴム組成物において、各原材料の配合割合及び加硫前の比重から算術計算される比重を「計算比重」として算出した。また、上記で得られた加硫ゴム試験片の比重を測定して「加硫後比重」とした。これらから膨張率(%)を、下記式により計算した。
膨張率=(計算比重−加硫後比重)/計算比重×100
得られた結果は、比較例1を100とする指数にし「膨張率」として表2に示した。この指数が大きいほど加硫ゴム中に形成された樹脂被覆気泡が占める体積割合が大きく優れることを意味する。
氷上摩擦力
得られた加硫ゴム試験片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機を用いて氷上摩擦係数を測定した。測定条件は、温度を−1.5℃、荷重を0.54MPa、ドラム回転速度を25km/hにした。得られた結果は、比較例1を100とする指数にし「氷上摩擦力」として表2に示した。この指数が大きいほど氷上摩擦力が大きく優れることを意味する。
得られた加硫ゴム試験片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機を用いて氷上摩擦係数を測定した。測定条件は、温度を−1.5℃、荷重を0.54MPa、ドラム回転速度を25km/hにした。得られた結果は、比較例1を100とする指数にし「氷上摩擦力」として表2に示した。この指数が大きいほど氷上摩擦力が大きく優れることを意味する。
動的粘弾性;△E′(0℃−60℃)及びtanδ(60℃)
得られた加硫ゴム試験片の動的粘弾性の評価として、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hzの条件で、温度0℃及び60℃における貯蔵弾性率(E′)及びtanδを測定した。また、0℃のE′と60℃のE′との差を算出し、△E′(0℃−60℃)とした。
得られた加硫ゴム試験片の動的粘弾性の評価として、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hzの条件で、温度0℃及び60℃における貯蔵弾性率(E′)及びtanδを測定した。また、0℃のE′と60℃のE′との差を算出し、△E′(0℃−60℃)とした。
得られた結果は、それぞて比較例1の値を100とする指数にし、表2の「△E′(0℃−60℃)」及び「tanδ(60℃)」の欄に示した。△E′(0℃−60℃)の指数が小さいほど弾性率の温度依存性が小さく低温でも柔軟性がであり優れることを意味する。また、tanδ(60℃)の指数が小さいほどゴム組成物の発熱性が低く、タイヤにしたときに転がり抵抗性が小さく優れることを意味する。
耐摩耗性
得られた加硫ゴム試験片の耐摩耗性の評価として、ランボーン摩耗試験機を用いてJIS K6264に準拠し、荷重4.0kg(=39N)、スリップ率30%の条件にて摩耗量を測定した。得られた結果は、比較例1の値の逆数を100とする指数にして表2に示した。この指数が大きいほど耐摩耗性が高く優れることを意味する。
得られた加硫ゴム試験片の耐摩耗性の評価として、ランボーン摩耗試験機を用いてJIS K6264に準拠し、荷重4.0kg(=39N)、スリップ率30%の条件にて摩耗量を測定した。得られた結果は、比較例1の値の逆数を100とする指数にして表2に示した。この指数が大きいほど耐摩耗性が高く優れることを意味する。
なお、表2において使用した原材料の種類を下記に示す。
NR:天然ゴム、RSS#3
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
CB1〜CB3:上述した方法で製造したカーボンブラック試作品
CB4:カーボンブラック、東海カーボン社製シースト6
シリカ:東ソー・シリカ社製Nipsil AQ
カップリング剤:ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、デクサ社製Si69
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:フレキシス社製SANTOFLEX 6PPD
プロセスオイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
マイクロカプセル:熱膨張性マイクロカプセル、松本油脂製薬社製マイクロスフェアーF100
NR:天然ゴム、RSS#3
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
CB1〜CB3:上述した方法で製造したカーボンブラック試作品
CB4:カーボンブラック、東海カーボン社製シースト6
シリカ:東ソー・シリカ社製Nipsil AQ
カップリング剤:ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、デクサ社製Si69
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:フレキシス社製SANTOFLEX 6PPD
プロセスオイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
マイクロカプセル:熱膨張性マイクロカプセル、松本油脂製薬社製マイクロスフェアーF100
Claims (4)
- ジエン系ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜20重量部、カーボンブラックを20〜100重量部配合すると共に、前記カーボンブラックのDBP吸収量が35〜70cm3/100g、窒素吸着比表面積(N2SA、単位m2/g)とヨウ素吸着量(IA、単位mg/g)との比N2SA/IAが1.10以上であるスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ゴム組成物がシリカを含むと共に、そのシリカと前記カーボンブラックとの重量比(シリカ/カーボンブラック)を0.1〜3.0にした請求項1に記載のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
- 前記シリカを、前記ジエン系ゴム100重量部に対し、10〜45重量部配合した請求項1又は2に記載のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1,2又は3に記載のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物を、トレッド部に使用したスタッドレスタイヤ。
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