JP2011057419A - 転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置 - Google Patents

転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】転写材の搬送速度に転写材の前端部側と後端部側とで速度差を設けても、転写材のうねりの発生を抑制する。
【解決手段】転写材15を第1の搬送速度V1mm/secで搬送する第1の定着ローラ
ー対18aと、第1の定着ローラー対18aで搬送される転写材15を第1の搬送速度より遅い第2の搬送速度V2mm/secで搬送する第2の定着ローラー対18bと、第1
の定着ローラー対18aで搬送される転写材を吸引しかつ第2の定着ローラー対18bにガイドするととともに、転写材15の吸引方向κに凹形状を構成する転写材ガイド面19bを有する転写材ガイド部19とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、転写材ガイド部に配設された複数の吸引孔により、転写紙等の転写材を吸引しながら搬送する転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置において、転写部により像が転写されて搬送される転写材を転写材搬送ベルトの複数の吸引孔により吸引しながら、定着部に搬送する転写材搬送装置を有する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の画像形成装置によれば、転写材を定着部に吸引搬送することで、高速化に伴う良好な転写材搬送性が得られる。
一方、転写ローラーをバックアップローラーに中間転写ベルトを介して圧接して転写ニップで転写材にトナー像を転写するとともに、トナー像が転写された転写材を定着ローラー対の定着ニップで定着する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開平6−135613号公報。 特開2005−76734号公報。 特開2005−309358号公報。
ところで、特許文献2または3に記載の画像形成装置においても、高速化を図るために転写材搬送性を良好にすることが求められる。そこで、特許文献2あるいは3に記載の画像形成装置に、特許文献1に記載の画像形成装置の転写材搬送装置を適用することが考えられる。その場合、特許文献2または3に記載の画像形成装置では、転写ニップと定着ニップとの距離が転写材搬送方向の転写材の長さより短く、転写材の前端部が定着ニップに位置するときに転写材の後端部が転写ニップに位置する場合がある。このような場合、転写ニップでの転写材の搬送速度を定着ニップでの転写材の搬送速度より遅くすると、転写ニップおよび定着ニップで転写材が引っ張られてスリップし、画像欠陥を生じる。そこで、このような画像欠陥が生じないように、一般に、転写ニップでの転写材の搬送速度を定着ニップでの転写材の搬送速度より速くすることが行われている。
しかし、転写材の搬送速度にこのような速度差を設定すると、転写材の後端部が転写材の前端部に方へ押し込まれる。このため、図11(a)に示すように転写材は転写材搬送ベルトから離れる方向の弛みを生じる。この転写材の弛みが一定以上に大きくなると、転写材のこしにより転写材が平坦になろうとするため、弛みより定着ニップ側の転写材が転写材搬送ベルトに対して滑る。その結果、転写材の弛みが低減する。しかし、転写材が更に搬送され続けると、再び転写材の弛みが発生する。このように、転写材の弛みおよびたるみの低減が繰り返されると、図11(b)に示すように定着ニップを通過した転写材には、複数のあばら状のうねりが形成され、画像形成物の品質が低下してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は転写材搬送速度に転写材の前端部側と後端部側とで速度差を設けても、転写材のうねりの発生を抑制することができる転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係る転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置では、像が転写された転写材が第1のローラー対によって第1の搬送速度で搬送されるとともに、第1のローラー対によって搬送される転写材は、その非画像面側が転写材ガイド部の転写材ガイド面により吸引されながらガイドされる。転写材ガイド部からガイドされてくる転写材は、第2のローラー対によって第1の搬送速度より遅い第2の搬送速度で搬送される。したがって、第1の搬送速度と第2の搬送速度との速度差により転写材の前端部側と後端部側との間に速度差が生じ、第1および第2のローラー対間の転写材は後端部側から前端部側に向かって押し込まれて弛もうとする。
一方、転写材ガイド面が転写材の非画像面側を吸引するとともに、転写材を吸引する方向に凹形状を有することで、転写材ガイド部の凹形状の転写材ガイド面と転写材の搬送経路との間に空間が形成される。そして、転写材の非画像面側が凹形状の転写材ガイド面により吸引されることから、この凹形状の転写材ガイド面の領域に位置する転写材の部分は、その非画像面側に弛んで湾曲変形することにより空間内に突出する。こうして、第1の搬送速度と第2の搬送速度との速度差に基づく転写材の弛み変形が凹形状の転写材ガイド面によって吸収される。
これにより、転写材の弛みは凹形状の転写材ガイド面内で徐々に成長して安定的に形成され、凹形状の転写材ガイド面の吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、転写材が第2のローラー対のニップを通過した後に、転写材に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。その結果、転写材の後端部側と前端部側との間に速度差が生じても、画像形成物の品質を向上することができる。
また、第1のローラー対を定着部の第1の定着ローラー対として構成するとともに、第2のローラー対を定着部の第2の定着ローラー対として構成することで、第1および第2の定着ニップで2段定着が行われる。その場合、第2の定着ローラー対の第2の定着ニップに、第1の定着ローラー対の第1の定着ニップで第1の定着が行われた転写材の前端部側が進入したとき、転写材の弛みは凹形状の転写材ガイド面内で徐々に成長して安定的に形成され、凹形状の転写材ガイド面の吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、転写材が第2の定着ローラー対の第2の定着ニップを通過した後に、転写材に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。その結果、転写材の後端部側と前端部側との間に速度差が生じても、定着後の画像形成物の品質を向上することができる。
更に、第1のローラー対を転写部の転写ローラーとバックアップローラーとして構成するとともに、第2のローラー対を定着部の定着ローラー対として構成する。その場合、定着ローラー対の定着ニップに、転写ローラーで像が転写された転写材の前端部側が進入したとき、転写材の弛みは凹形状の転写材ガイド面内で徐々に成長して安定的に形成され、凹形状の転写材ガイド面の吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、転写材が定着ローラー対の定着ニップを通過した後に、転写材に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。その結果、転写材の後端部側と前端部側との間に速度差が生じても、定着後の画像形成物の品質を向上することができる。
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第1例を模式的にかつ部分的に示す図である。 第1例の定着部を模式的に示す図である。 (a)ないし(d)は、第1例の定着部における転写材の搬送態様を説明する図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第2例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第3例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第4例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第5例を模式的にかつ部分的に示す、図1と同様の図である。 第5例の定着部を模式的に示す、図2と同様の図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第6例を模式的にかつ部分的に示す、図1と同様の図である。 第6例の定着部を模式的に示す、図2と同様の図である。 従来の画像形成装置における転写材搬送装置の課題を説明する図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第1例の一部を模式的にかつ部分的に示す図である。
図1に示すように、第1例の画像形成装置1はトナーとキャリアー液とを含む液体現像剤を用いて画像形成を行う。この第1例の画像形成装置1は、水平またはほぼ水平にタンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の像がそれぞれ形成される像担持体である感光体2Y,2M,2C,2Kを備えている。こ
こで、各感光体2Y,2M,2C,2Kにおいて、2Yはイエローの感光体、2Mはマゼン
タの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表
す。
各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、帯電部3Y,3M,3C,3Kが設けられている。また、各帯電部3Y,3M,3C,3Kから、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kの回転方向αに向かって、順に、露光部4Y,4M,4C,4K、現像部5Y,5M,5C,5K、一次転写部6Y,6M,6C,6K、および感光体クリーニング部7Y,7M,7C,7Kが配設されている。なお、各感光体2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ一次転
写後に図示しない除電部によって除電される。
また、画像形成装置1は、本発明の像担持体である無端状の中間転写ベルト8を備えている。この中間転写ベルト8は、各感光体2Y,2M,2C,2Kの鉛直上方に配置されて
いる。そして、中間転写ベルト8は各一次転写部6Y,6M,6C,6Kで各感光体2Y,2M,2C,2Kに圧接されている。
図示しないが、中間転写ベルト8は、例えば樹脂等の可撓性の基材と、この基材の表面に形成されたゴム等の弾性層と、この弾性層の表面に形成された表層とを有する3層構造の比較的柔らかい弾性ベルトに形成されている。もちろん、これに限定されることはない。中間転写ベルト8は図示しないモーターの駆動力が伝達される中間転写ベルト駆動ローラー9および中間転写ベルトテンションローラー10に巻き掛けられている。そして、中間転写ベルト8はテンションを付与された状態で回転方向βに回転するようにされている

なお、各色Y、M、C、Kに対応する感光体等の部材の配置順は、図1に示す例に限定されることはなく、任意に設定することができる。
更に、中間転写ベルト8の中間転写ベルト駆動ローラー9側には二次転写部11が設けられている。この二次転写部11は、二次転写ローラー12および二次転写ローラークリーニング部13を備えている。二次転写ローラー12は回転軸12aを中心に矢印で示す方向γに回転する。この二次転写ローラー12は中間転写ベルト8を介して中間転写ベルト駆動ローラー9に圧接される。このとき、中間転写ベルト駆動ローラー9は二次転写ローラー12の押圧に対するバックアップローラーとして機能する。
更に、二次転写ローラー12は、基材12bとこの基材12bの外周面に設けられたゴム等の弾性部材12cを有している。この弾性部材12cにより二次転写ローラー12の円弧部の外周面に抵抗層が形成されている。そして、図1に示すように二次転写ローラー12が前述のように中間転写ベルト駆動ローラー9に圧接されることで、中間転写ベルト8と二次転写ローラー12の弾性部材12cとの間に二次転写ニップ11aが形成される。
更に、二次転写ローラー12は転写バイアスが印加される。そして、画像形成装置1の画像形成動作時に二次転写ローラー12が回転方向γに回転するとともに転写バイアスが印加されることにより、回転方向βに回転する中間転写ベルト8に転写されたトナー像が、ゲートローラー14から搬送方向δに搬送されてくる転写紙等の転写材15に二次転写ニップ11aで転写される。
二次転写ローラークリーニング部13は、クリーニングブレード等のクリーニング部材により二次転写ローラー12の弾性部材12cに付着する液体現像剤を除去する。クリーニング部材で除去された液体現像剤は液体現像剤容器に回収される。
更に、図1に示すように画像形成装置1は、気流発生部16、転写材搬送部17、定着部18、および転写材ガイド部19を備えている。気流発生部16は、ダクト状の吸引部材16aとファン等の気流発生部材16bとを有する。吸引部材16aは吸引ガイド面16a1と多数の吸引孔16a2とを有する。そして、二次転写ローラー12から搬送された転写材15は、吸引部材16aの吸引ガイド面16a1にガイドされて移動する。このと
き、気流発生部材16bの駆動により、空気が矢印で示す吸引方向εに吸引部材16aの吸引孔16a2を通して吸引される。これにより、吸引孔16a2を通過する気流が発生し、転写材15は発生した気流により吸引部材16aに吸引ガイドされながら転写材搬送部17の方へ搬送される。なお、転写材15は中間転写ベルト8と二次転写ローラー12の回転力で転写材搬送部17の方へ移動する。
転写材搬送部17は、多数の吸引孔17a1を有する無端状の転写材搬送ベルト17a
、多数の吸引孔17b1を有するダクト状の吸引部材17b、および気流発生部17cを
有する。転写材搬送ベルト17aは3つの懸架ローラー17dに巻き掛けられて回動方向ζに回動する。そして、気流発生部16から搬送されてきた転写材15が、回動する転写材搬送ベルト17aによって搬送される。このとき、気流発生部17cの駆動により、空気が矢印で示す吸引方向ηに吸引部材17bの吸引孔17b1および転写材搬送ベルト1
7aの吸引孔17a1を通して吸引される。これにより、吸引孔17a1,17b1を通過する気流が発生し、転写材15は、転写材15の非画像面側が発生した気流によって転写材搬送ベルト17aにより吸引されながら定着部18の方へ搬送される。ここで、本発明では、転写材の画像面および非画像面について、次のように定義する。すなわち、転写材の画像面は、定着が完全に終了しないトナー像が形成される転写材15の面をいい、非画像
面は、トナー像が形成されないかあるいは定着が完全に終了したトナー像が形成される(両面画像形成の場合)転写材15の面をいう。
定着部18は、本発明の第1のローラー対である第1の定着ローラー対18aと、第1の定着ローラー対18aより転写材15の搬送方向δ側(転写材搬送部17と反対側)に所定間隔を置いて並設された、本発明の第2のローラー対である第2の定着ローラー対18bとを有する。図2に示すように、第1の定着ローラー対18aは、第1の加熱ローラー18a1と、第1の加熱ローラー18a1に圧接される第1の加圧ローラー18a2とを
含む。また、第2の定着ローラー対18bは、第2の加熱ローラー18b1と、第2の加
熱ローラー18b1に圧接される第2の加圧ローラー18b2とを含む。
第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と第1および第2の加圧ローラー18
2,18b2とは、いずれも同一の定着ローラーで構成される。第1および第2の加圧ロ
ーラー18a2,18b2は、それぞれ第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1に図示しないばねにより所定荷重で互いに圧接される。この圧接により、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2との間には、それぞれ第1および第2の定着ニップ18a3,18b3が形成される。これらの第1お
よび第2の定着ニップ18a3,18b3は、それぞれ転写材15の搬送方向δに所定幅の
第1および第2の定着ニップ幅を有する。そして、定着部18の定着動作時に、第1および第2加熱ローラー18a1,18b1は矢印で示す回転方向θに回転するとともに、それ
ぞれの加熱ローラーに圧接されている第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2
矢印で示す回転方向ιに回転する。
第1の加熱ローラー18a1は一定の回転速度で回転し、第1の加圧ローラー18a2は第1の加熱ローラー18a1により従動回転する。第1の加熱ローラー18a1と第1の加圧ローラー18a2により形成される第1の定着ニップ18a3により搬送される転写材15の搬送速度は第1の搬送速度V1mm/secである。また、第2の加熱ローラー18
1は一定の回転速度で回転し、第2の加圧ローラー18b2は第2の加熱ローラー18b1により従動回転する。第2の加熱ローラー18b1と第2の加圧ローラー18b2により
形成される第2の定着ニップ18b3により搬送される転写材15の搬送速度は第2の搬
送速度V2mm/secである。そして、この第1例の画像形成装置1では、第1の搬送
速度V1mm/secが第2の搬送速度V2mm/secより速い(V1>V2)。
第1の定着ローラー対18aと第2の定着ローラー対18bとの間に、転写材ガイド部19が配設される。この転写材ガイド部19はABS等の比較的低摩擦係数の材料から形成される。この転写材ガイド部19は、ダクト状の吸引部材19aと、図示しないファン等の気流発生部材とを有する。また、吸引部材19aは平面状の転写材ガイド面19bを有するとともに、この転写材ガイド面19bはその両端の間に配設された転写材変形逃し部19cを有する。転写材変形逃し部19cは転写材ガイド面19bより上方に突出する(つまり、吸引部材19aの内側に凹む)とともに転写材15の搬送方向δと直交またはほぼ直交する方向に延設されるとともに、本発明の凹形状の転写材ガイド面である溝により構成される。この溝は、転写材搬送方向δと平行または略平行な転写材ガイド面19bに対して傾斜して接続されるとともに、それぞれ本発明の第1および第2の面である2つの平面状の第1および第2の傾斜面19c1,19c2で鉛直下方(転写材15の搬送経路
)に拡開するようにして開放する略逆V字状に形成される。その場合、第1の傾斜面19c1は転写材搬送方向δに対向して吸引方向κへ傾斜するとともに、第2の傾斜面19c2は第1の傾斜面19c1と逆方向に傾斜する。
これらの転写材ガイド面19bおよび転写材変形逃し部19cの2つの傾斜面19c1,19c2は、いずれも多数の吸引孔19dを有する。これらの吸引孔19dは、気流発生
部材が空気を吸引方向κに吸引することで、吸引部材19aの外部から内部に向かう気流を発生させる。
この転写材ガイド部19は、水平方向に延びる転写材15の搬送経路(第1の定着ニップ18a3と第2の定着ニップ18b3とを結ぶ仮想面の経路)の鉛直上方に、転写材ガイド面19bが鉛直下方に向くようにして配設される。その場合、転写材ガイド面19bは転写材15の搬送経路に平行または略平行に配置される。したがって、転写材変形逃し部19cは転写材15の搬送経路に対して鉛直上方(吸引方向)に突出する。このように転写材変形逃し部19cが突出することにより、転写材変形逃し部19cと転写材15の搬送経路との間に空間19eが形成される。
転写材搬送部17から搬送されてきた転写材15は第1の定着ニップ18a3に進入し
、第1の加熱ローラー18a1と第1の加圧ローラー18a2とに挟圧される。このとき、転写材15は二次転写ニップ11aから完全に離脱している。また、転写材搬送部17の転写材搬送速度と第1の定着ローラー対18aの第1の転写材搬送速度とに速度差があっても、転写材15の非画像面側が転写材搬送ベルト17aに対して滑る。したがって、この速度差に基づく転写材15の弛みはほとんど生じないとともに、この滑りに基づく画像欠陥も生じない。そして、トナー像が転写された転写材15が第1の定着ニップ18a3
により第1の定着が行われる。第1例の画像形成装置1では、第1の定着が行われてもトナー像が転写された転写材15の定着が完全に終了しない。
図3(a)に示すように、第1の定着ニップ18a3を通過した転写材15は、吸引部
材19aの転写材ガイド面19bに移動する。このとき、気流発生部材の駆動により、空気が矢印で示す吸引方向κに吸引部材19aの吸引孔19dを通して吸引される。これにより、吸引孔19dを通過する気流が発生する。転写材15は、非画像面側が発生した気流により鉛直上方に吸引されながら転写材ガイド面19bにガイドされて第2の定着ニップ18b3の方へ搬送される。そして、転写材15の先端が転写材変形逃し部19cの領
域に到達すると、転写材15の先端部は転写材変形逃し部19cの吸引孔19dを通して流動する気流により鉛直上方に吸引され若干湾曲して空間19e内に侵入しながら移動する。
転写材15が更に搬送されて、図3(b)に示すように転写材15の先端が、転写材搬送方向δに対向する転写材変形逃し部19cの第1の傾斜面19c1に当接する。すると
、図3(c)に示すように第1の傾斜面19c1により、転写材15の先端は再び転写材
ガイド面19bの方へガイドされる。そして、転写材15は再び転写材ガイド面19bに吸引ガイドされて第2の定着ローラー対18bの方へ搬送される。このとき、転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は吸引されて転写材変形逃し部19c内に若干進入するように湾曲される。転写材15が更に搬送されることで、転写材15の先端は第2の定着ニップ18b3に進入して、第2の加熱ローラー18b1と第2の加圧ローラー18b2とに挟圧される。そして、トナー像が転写された転写材15が第2の定着ニ
ップ18b3により第2の定着が行われる。第1例の画像形成装置1では、第2の定着が
行われることによりトナー像が転写された転写材15の定着が完全に終了する
このとき、転写材15の後端部はまだ第1の定着ニップ18a3に位置し、転写材15
は完全に第1の定着ニップ18a3を通過していないとする。したがって、転写材15の
後端部の搬送速度は第1の定着ニップ18a3により、第1の搬送速度V1mm/secであるとともに、転写材15の前端部の搬送速度は第2の定着ニップ18b3により、第2
の搬送速度V2mm/secである。
そして、第1の搬送速度V1mm/secが第2の搬送速度V2mm/secより速いこ
とから、第1および第2の定着ニップ18a3,18b3間の転写材15は、後端部から前
端部に向かって押し込まれるようになる。このため、第1および第2の定着ニップ18a3,18b3間の転写材15は弛もうとする。このとき、転写材15は鉛直上方に吸引され
ていることから、図3(d)に示すように転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直上方へ略逆V字状に突出するように湾曲変形して空間19e内に侵入する。こうして、第1の搬送速度V1mm/secと第2の搬送
速度V2mm/secとの速度差に基づく転写材15の弛み変形が転写材変形逃し部19
cによって吸収される。その場合、第1の搬送速度V1mm/secと第2の搬送速度V2mm/secとの速度差による生じる弛みがすべて転写材変形逃し部19cで吸収できるように溝の深さが設定されている。これにより、転写材15の弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象は発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、転写材15が第2の定着ローラー対18bの第2の定着ニップ18b3を通過した後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることが抑制さ
れる。その結果、転写材15の後端部側と前端部側との間に速度差が生じても、画像が形成された転写材15の品質が向上する。
なお、第1および第2の定着ローラー対18a,18bの搬送力による転写材の搬送に
基づく、転写材ガイド面19bに対する転写材15の滑りは生じる。したがって、転写材15は転写材ガイド面19bに対してスムーズに摺動する。こうして、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることが抑制される。
また、第1の定着と第2の定着との2段定着を行うことにより、画像形成装置1を高速化するために転写材搬送速度を上昇しても、転写材15に与える熱量を十分に確保することができる。したがって、画像形成装置1を高速化しても、良好な定着を行うことが可能となる。このように第1例の画像形成装置1においては、第1の定着ローラー対18a、第2の定着ローラー対18b、および転写材ガイド部19は、本発明の転写材搬送装置を構成する。
第2の定着が終了した転写材は従来の画像形成装置と同様に図示しない排転写材トレイに搬送される。
なお、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と第1および第2の加圧ローラ
ー18a2,18b2は、それぞれ鉛直上下方向で(つまり、転写材15の画像面側と非画
像面側で)逆に配設することもできる。また、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2とを、すべて異なる定着ローラーで構成することもできる。更に、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1を同じ
定着ローラーで構成するとともに、第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2とを
互いに同じではあるが、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と異なる定着ロ
ーラーで構成することもできる。更に、第1の加熱ローラー18a1と第1の加圧ローラ
ー18a2とを同じ定着ローラーで構成するとともに、第2の加熱ローラー18b1と第2の加圧ローラー18b2とを同じ定着ローラーで構成することもできる。また、第1例の
画像形成装置1では、転写材ガイド部19も含めて定着部18とすることもできる。
第1例の画像形成装置1の具体的な一例としては、第1および第2の定着ローラー対18a,18bの画像面側の第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1は、互いに同一の定着ローラーで構成される。この定着ローラーは、厚さt=2mm〜3mmのパイプ状のアルミニウム製芯金の外周面に、厚さt=1mm〜3mmのシリコンゴムの弾性層を形成する。更に、弾性層の外周面に、厚さt=30μm〜50μmのPFAまたはPTFA
のチューブで被覆して離型層を形成する。また、第1および第2の定着ローラー対18a,18bの非画像面側の第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2は、互いに同一の定着ローラーで構成される。この定着ローラーは、厚さt=2mm〜3mmのパイプ状のアルミニウム製芯金の外周面に、厚さt=1mm〜5mmのシリコンゴムの弾性層を形成する。更に、弾性層の外周面に、厚さt=30μm〜50μmのPFAまたはPTFAのチューブで被覆して離型層を形成する。
第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1は芯金の内側に配設された図示しない
ハロゲンヒーターを有するとともに、このハロゲンヒーターを図示しない温度制御部で制御することで、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1の外周を所定の定着温度
に設定する。また、第1および第2の加圧ローラー18a2,18b2の外周も前述と同様
に所定の定着温度に設定することもできるし、ハロゲンヒーターを配設しないで温度設定を行わないようにすることもできる。
また、第1および第2の加熱ローラー18a1,18b1と第1および第2の加圧ローラ
ー18a2,18b2との各圧接荷重は、ともに20kgf〜80kgfに設定する。
更に、画像形成装置1で使用される最大長さの転写材15はA3縦(長さ420mm)である。そして、第1の定着ローラー対18aと第2の定着ローラー対18bとの軸間距離は350mmに設定する。第1の定着ローラー対18aの第1の搬送速度V1mm/s
ecは250mm/secに設定するとともに、第2の定着ローラー対18bの第2の搬送速度V2mm/secは247.5mm/secに設定する(V1>V2)。すなわち、第2の搬送速度V2mm/secは第1の搬送速度V1mm/secより1%遅い速度である。転写材ガイド部19はABSで形成する。転写材ガイド部19の転写材ガイド面19bに、第1および第2の傾斜面19c1,19c2を有するとともに転写材搬送方向δの断面
が略逆V字状である溝を形成する。その場合、溝は転写材ガイド面19bの転写材搬送方向δ中心より若干第2の定着ニップ18b3側に配設する。転写材ガイド面19b(前述
の仮想面)に対する第1および第2の傾斜面19c1,19c2の各傾斜角(鋭角)λ1(°),λ2(°)は、いずれも20°に設定する。更に、溝の転写材ガイド面19bからの深さは、約12mmに設定する。
この第1例の画像形成装置1によれば、第1の定着ローラー対18aの第1の搬送速度V1mm/secが第2の定着ローラー対18bの第2の搬送速度V2mm/secより速いことから、転写材15の後端部側と前端部側との間に速度差が生じる。したがって、第1および第2の定着ニップ18a3,18b3間の転写材15は後端部から前端部に向かっ
て押し込まれて弛もうとする。このとき、転写材15の非画像面側が転写材変形逃し部19cにより鉛直上方に吸引されていることから、転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直上方へ略逆V字状に湾曲変形して空間19e内に突出する。こうして、第1の搬送速度V1mm/secと第2の搬送速度V2mm/secとの速度差に基づく転写材15の弛み変形が転写材変形逃し部19cによって吸収される。これにより、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。その結果、転写材15の後端部側と前端部側との間に速度差が生じても、画像が形成された転写材15の品質を向上することができる。
図4は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第2例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。
図4に示すように、この第2例の画像形成装置1では、定着部18の転写材ガイド部19は転写材15の搬送経路の鉛直下方に、転写材ガイド面19bが鉛直上方に向くように
して配設される。そして、転写材ガイド面19bは転写材15の搬送経路に平行または略平行に配置される。したがって、転写材変形逃し部19cは、転写材ガイド面19bに対して傾斜する2つの第1および第2の傾斜面19c1,19c2で鉛直上方(転写材15の
搬送経路)に拡開するようにして開放する略V字状の溝で形成される。
また、定着部18を移動する転写材15は、鉛直上方側が画像面であるとともに鉛直下方側が非画像面である。第1の定着ニップ18a3を通過した転写材15は、第1例と同
様に発生した気流により転写材15の非画像面側が鉛直下方に吸引されながら、転写材ガイド面19bにガイドされて第2の定着ニップ18b3の方へ搬送される。そして、転写
材15の先端は第2の定着ニップ18b3に進入して、第2の加熱ローラー18b1と第2の加圧ローラー18b2とに挟圧される。第1例と同様に第1の搬送速度V1mm/secと第2の搬送速度V2mm/secとの速度差により、第1および第2の定着ニップ18
3,18b3間の転写材15は、後端部から前端部に向かって押し込まれる。このため、
転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直下方へ略V字状に突出するように湾曲変形して空間19e内に侵入する。こうして、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることが抑制される。
第2例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、第1例と同じである。
図5は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第3例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。
前述の第1例では、転写材変形逃し部19cが2つの第1および第2の傾斜面19c1,19c2で形成された略逆V字状の溝で構成されているが、図5に示すように、第3例の
画像形成装置1では、転写材変形逃し部19cの溝は鉛直下方に拡開して開放する湾曲面19c3で形成される。
この第3例の画像形成装置1では、第1の定着ニップ18a3を通過した転写材15の
先端部は転写材変形逃し部19cの領域に移動してくると転写材ガイド部19により吸引され、若干鉛直上方に湾曲して空間19e内に侵入しながら移動する。転写材15の先端は転写材変形逃し部19cに当接するとその湾曲面19c3に沿って転写材ガイド面19
bに移動する。そして、第1例と同様に転写材15はその非画像面側である鉛直上方に吸引されながら、転写材ガイド面19bにガイドされて第2の定着ニップ18b3の方へ搬
送される。
また、転写材15の先端部が第2の定着ニップ18b3に進入すると、第1例と同様に
、第1の搬送速度V1mm/secと第2の搬送速度V2mm/secとの速度差により、転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直上方へ略逆V字状に突出するように湾曲変形して空間19e内に侵入する。これにより、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。
第3例の画像形成装置1の具体的な一例としては、画像形成装置1で使用される最大長さの転写材15はA4縦(長さ297mm)である。そして、第1の定着ローラー対18aと第2の定着ローラー対18bとの軸間距離は230mmに設定する。第1の定着ロー
ラー対18aの第1の搬送速度V1mm/secは300mm/secに設定するととも
に、第2の定着ローラー対18bの第2の搬送速度V2mm/secは296mm/se
cに設定する(V1>V2)。すなわち、第2の搬送速度V2mm/secは第1の搬送速
度V1mm/secより約1.3%遅い速度である。転写材ガイド部19はABSで形成する。そして、転写材ガイド部19の転写材ガイド面19bに、転写材搬送方向δの断面が湾曲面状である溝を形成する。その場合、溝は転写材ガイド面19bの転写材搬送方向δ中心より若干第2の定着ニップ18b3側に配設する。そして、溝の曲率半径は15mm
であり、溝の転写材ガイド面19bからの深さは、約10mmに設定する。
第3例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、第1例と同じである。
図6は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第4例を模式的にかつ部分的に示す、図2と同様の図である。
図6に示すように、第4例の画像形成装置1では、転写材変形逃し部19cを構成する溝の2つの第1および第2の傾斜面19c1,19c2の傾斜角λ1(°).λ2(°)は、互いに異なる。その場合、第1の傾斜面19c1の傾斜角λ1(°)は、第2の傾斜面19c2の傾斜角λ2(°)より小さい(すなわち、λ1<λ2の関係を有する)。
この第4例の画像形成装置1によれば、転写材搬送方向δに対向する第1の傾斜面19c1の傾斜角が小さく設定されるので、第1の傾斜面19c1の傾斜は緩やかになる。これにより、第1の定着ローラー対18aから搬送されてきた転写材15の先端が第1の傾斜面19c1に当接した後、転写材15の先端は緩やかに傾斜する第1の傾斜面19c1により転写材ガイド面19bにスムーズにガイドされる。したがって、転写材ガイド面19bに、転写材搬送方向δに対向する第1の傾斜面19c1を設けても、転写材のジャムの発
生をより効果的に抑制することが可能となる。
第4例の画像形成装置1の具体的な一例としては、前述の第1例の具体例において、第1の傾斜面19c1の傾斜角λ1(°)を10°に設定するとともに、第2の傾斜面19c2の傾斜角λ2(°)を25°に設定する)。この具体例の他の構成は前述の第1例の具体例と同じである。
この第4例の画像形成装置1によれば、転写材変形逃し部19cを、転写材ガイド面19bの第1の定着ニップ18a3側および転写材ガイド面19bの第2の定着ニップ18
3側のいずれにも配設している。したがって、前述の転写材15の弛みをより効果的に
吸収することができる。
第4例の画像形成装置1の他の構成および作用効果は、第1例と同じである。
図7は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第5例を模式的にかつ部分的に示す、図1と同様の図である。
前述の第1例では中間転写ベルト8が用いられているのに対して、図7に示すように、この第5例の画像形成装置1では、中間転写媒体として回転方向βに回転する中間転写ドラム20が用いられている。その場合、二次転写ローラー12が中間転写ドラム20に圧接されて、二次転写ローラー12と中間転写ドラム20との間に、二次転写ニップ11aが形成される。中間転写ドラム20は本発明のバックアップローラーを構成するとともに、二次転写ローラー12と中間転写ドラム20は本発明の第1のローラー対を構成する。
中間転写ドラム20は一定の回転速度で回転し、二次転写ローラー12は中間転写ドラム20により従動回転する。二次転写ローラー12と中間転写ドラム20により形成される二次転写ニップ11aにより搬送される転写材15の搬送速度は第3の搬送速度V3
m/secである。また、加熱ローラー18a1は一定の回転速度で回転し、加圧ローラ
ー18a2は加熱ローラー18a1により従動回転する。加熱ローラー18a1と加圧ロー
ラー18a2により形成される定着ニップ18a3により搬送される転写材15の搬送速度は第4の搬送速度V4mm/secである。そして、この第5例の画像形成装置1では、
第3の搬送速度V3mm/secが第4の搬送速度V4mm/secより速い(V3>V4)。すなわち、第3の搬送速度V3mm/secは本発明の第1の搬送速度に相当し、第4
の搬送速度V4mm/secは本発明の第2の搬送速度に相当する。
また、第5例の画像形成装置1は、中間転写ベルト駆動ローラー9、中間転写ベルトテンションローラー10、第1および第2例の気流発生部16、および転写材搬送部17を有していない。更に、定着部18は1つの定着ローラー対、つまり加熱ローラー18a1
と加圧ローラー18a2(各定着ローラーは第1例の第1の加熱ローラー18a1と第1の加圧ローラー18a2と同じであるので、それぞれ同じ符号を用いる)を有する。加熱ロ
ーラー18a1と加圧ローラー18a2との圧接で、定着ニップ18a3(同)が形成され
る。この第5例の定着ローラー対は本発明の第2のローラー対を構成する。
更に、第5例の画像形成装置1では、転写材ガイド部19は二次転写部11の二次転写ローラー12と定着部18の定着ローラー対との間に配設される。その場合、転写材ガイド部19は、水平方向に延びる転写材15の搬送経路(二次転写ニップ11aと定着ニップ18a3とを結ぶ仮想面の経路)の鉛直上方に、転写材ガイド面19bが鉛直下方に向
くようにして配設される。そして、転写材ガイド面19bは転写材15の搬送経路に平行または略平行に配置される。したがって、転写材変形逃し部19cは転写材15の搬送経路に対して鉛直上方に突出する。
図8に示すように、二次転写ローラー12と定着ローラー対との間を移動する転写材15は、鉛直上方側が非画像面であるとともに鉛直下方側が画像面である。二次転写ニップ11aを通過した転写材15は、第1例と同様に発生した気流により転写材15の非画像面側である鉛直上方に吸引されながら、転写材ガイド面19bにガイドされて定着ニップ18a3の方へ搬送される。そして、転写材15の先端は定着ニップ18a3に進入して、加熱ローラー18a1と加圧ローラー18a2とに挟圧される。
そして、第3の搬送速度V3mm/secと第4の搬送速度V4mm/secとの速度差により、第1例と同様に、二次転写ニップ11aと定着ニップ18a3との間の転写材1
5は、後端部から前端部に向かって押し込まれる。このため、転写材変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直上方へ略逆V字状に突出するように湾曲変形して空間19e内に侵入する。これにより、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。
特に、この第5例の画像形成装置1では、二次転写部11で転写材15に転写されたトナー像は定着される前では静電気力により単に転写材15に吸着しているだけである。このため、定着前では転写材15へのトナー像の付着力が小さく、このトナー像が第1の定着ニップ18a3に到達する前に、第1の加熱ローラー18a1に接触すると、画像欠陥が生じやすくなる。しかし、この第5例の画像形成装置1では、トナー像が第1の定着ニップ18a3に到達する前に第1の定着ローラー対18aの第1の加熱ローラー18a1に接触することはないので、画像欠陥を効果的に抑制することができる。このように第5例の画像形成装置1においては、第1のローラー対としての二次転写ローラー12および中間転写ベルト駆動ローラー9、第2のローラー対としての第1の定着ローラー対18a、および転写材ガイド部19は、本発明の転写材搬送装置を構成する。
第5例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、第1例と同じである。
図9は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第6例を模式的にかつ部分的に示す、図1と同様の図である。
前述の第5例では、中間転写ドラム20が用いられているのに対して、図9に示すように、この第6例の画像形成装置1では、中間転写媒体として第1例と同様に中間転写ベルト8が用いられている。その場合、二次転写ローラー12が中間転写ベルト8を介して中間転写ベルト駆動ローラー9に圧接されて、二次転写ローラー12と中間転写ベルト8との間に、二次転写ニップ11aが形成される。中間転写ベルト駆動ローラー9は、本発明のバックアップローラーを構成するとともに、二次転写ローラー12と中間転写ベルト駆動ローラー9は本発明の第1のローラー対を構成する。
中間転写ベルト8(中間転写ベルト駆動ローラー9)は一定の回転速度で回転し、二次転写ローラー12は中間転写ベルト8により従動回転する。二次転写ローラー12と中間転写ベルト8により形成される二次転写ニップ11aにより搬送される転写材15の搬送速度は第3の搬送速度V3mm/secである。また、加熱ローラー18a1は一定の回転速度で回転し、加圧ローラー18a2は加熱ローラー18a1により従動回転する。加熱ローラー18a1と加圧ローラー18a2により形成される定着ニップ18a3により搬送さ
れる転写材15の搬送速度は第4の搬送速度V4mm/secである。そして、この第6
例の画像形成装置1では、第3の搬送速度V3mm/secが第4の搬送速度V4mm/secより速い(V3>V4)。
また、第6例の画像形成装置1では、二次転写ニップ11aから転写ニップ18a3
向かう転写材15の搬送経路(二次転写ニップ11aと転写ニップ18a3とを結ぶ仮想
面のの経路)は、水平方向に対して傾斜している。この転写材15の搬送経路の傾斜方向は、二次転写部11から定着部18へ向かうにしたがって鉛直上方に傾斜する方向である。
第5例と同様に、転写材ガイド部19は二次転写部11の二次転写ローラー12と定着部18の定着ローラー対との間に配設される。その場合、転写材ガイド部19は、水平方向に対して傾斜する方向に延びる転写材15の搬送経路の鉛直上方に、転写材ガイド面19bが鉛直下方に向くようにして配設される。また、転写材ガイド部19の転写材ガイド面19bは、定着部18側が二次転写部11側より鉛直上方となるように傾斜して配設される。そして、転写材ガイド面19bは転写材15の搬送経路に平行または略平行に配置される。したがって、転写材変形逃し部19cは転写材15の搬送経路に対して鉛直上方に突出する。
また、転写材15の搬送経路の傾斜方向と加熱ローラー18a1および加圧ローラー1
8a2の配置との関係は、転写材15が搬送経路に沿って直線状に移動したとするとき、
転写材15のトナー像が定着ニップ18a3に到達する前に加熱ローラー18a1に接触しない関係にされている。
この第6例の画像形成装置1によっても、図10に示すように第3の搬送速度V3mm
/secと第4の搬送速度V4mm/secとの速度差により、第5例と同様に、転写材
変形逃し部19cの領域に位置する転写材15の部分は、その非画像面側である鉛直上方へ略逆V字状に突出するように湾曲変形して溝の空間19e内に侵入する。これにより、転写材15の弛みは転写材変形逃し部19c内で徐々に成長して安定的に形成され、転写材変形逃し部19cの吸引力により弛みが一定以上の大きさになっても弛みを低減するための滑り現象が発生せず、弛み低減の繰り返しを抑制することが可能となる。したがって、第2の定着の終了後に、転写材15に複数のあばら状のうねりを生じることを抑制することができる。
第6例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、実質的に第5例と同じである。
なお、本発明の転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置は、前述の実施の形態の各例に限定されることはない。例えば、前述の各例の画像形成装置では、4色のタンデム型の画像形成装置としているが、他の形式の画像形成装置でもよい。要は、本発明は特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で種々の設計変更が可能である。
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…感光体、5Y,5M,5C,5K…現像部、6Y,6M,6C,6K…一次転写部、8…中間転写ベルト、9…中間転写ベルト駆動ローラー
(バックアップローラー)、11…二次転写部、12…二次転写ローラー、18…定着部、18a…第1の定着ローラー対、18b…第2の定着ローラー対、19…転写材ガイド部、19a…吸引部材、19b…転写材ガイド面、19c…転写材変形逃し部、19d…吸引孔、20…中間転写ドラム、V1…第1の搬送速度、V2…第2の搬送速度、V3…第
3の搬送速度、V4…第4の搬送速度

Claims (6)

  1. 転写材を第1の搬送速度で搬送する第1のローラー対と、
    前記第1のローラー対で搬送される前記転写材を前記第1の搬送速度より遅い第2の搬送速度で搬送する第2のローラー対と、
    前記第1のローラー対で搬送される前記転写材を吸引しながら前記第2のローラー対にガイドするとともに、前記転写材の吸引方向に凹形状を構成する転写材ガイド面を有する転写材ガイド部と、
    を備えることを特徴とする転写材搬送装置。
  2. 前記転写材ガイド面の前記凹形状は、前記転写材の搬送方向に前記吸引方向に傾斜する第1の面と、前記第1の面と接続する前記第1の面の傾斜方向と逆方向に傾斜する第2の面とで構成される請求項1に記載の転写材搬送装置。
  3. 前記第1のローラー対で形成される第1のニップ、および前記第2のローラー対で形成される第2のニップを結ぶ仮想面と、前記第1の面とがなす前記第1の面の傾斜角λ1と、
    前記仮想面と、前記第2の面とがなす前記第2の面の傾斜角λ2とは、
    λ1<λ2
    の関係を有する請求項2に記載の転写材搬送装置。
  4. 前記転写材ガイド面の前記凹形状は、湾曲面で構成される請求項1に記載の転写材搬送装置。
  5. 第1のローラー対により転写材を第1の搬送速度で搬送し、
    前記第1のローラー対で搬送された前記転写材を吸引するとともに、前記転写材を吸引する方向に凹形状を構成する転写材ガイド面で前記転写材をガイドし、
    前記転写材ガイド面でガイドされた前記転写材を前記第1の搬送速度より遅い第2の搬送速度で搬送することを特徴とする転写材搬送方法。
  6. 像を担持する像担持体と、
    前記像担持体に担持された前記像を転写材に転写する転写部と、
    前記転写部で前記像が転写された前記転写材を第1の搬送速度で搬送するとともに、前記像が転写された前記転写材を定着する第1の定着ローラー対と、
    前記第1のローラー対で搬送される前記転写材を前記第1の搬送速度より遅い第2の搬送速度で搬送して前記転写材を定着する第2の定着ローラー対と、
    前記第1の定着ローラー対で搬送される前記転写材の前記像が転写された面と反対側の面を吸引しながら前記第2の定着ローラー対にガイドするとともに、前記転写材の吸引方向に凹形状を構成する転写材ガイド面を有する転写材ガイド部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2009211384A 2009-09-14 2009-09-14 転写材搬送装置、転写材搬送方法、および画像形成装置 Withdrawn JP2011057419A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015071488A (ja) * 2013-10-04 2015-04-16 富士ゼロックス株式会社 搬送装置

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